画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成プログラム
【課題】バリアブル印刷や部数ナンバリングなどを含むことによって部単位で異なる画像を有する出力に際しても、部毎の画像の一致、不一致を検出することを可能にする。
【解決手段】順序が定められた複数ページの出力単位を1部として複数部数の出力単位を出力する画像形成装置において、複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に形成する画像形成部と、画像の一部を除外して算出された画像固有値の演算処理を出力単位毎に行う制御部と、特定の1部の出力単位について行われた演算処理の結果を記憶する第1記憶部と、n部目の出力単位について行われた演算処理の結果を記憶する第2記憶部を有し、制御部は、第1記憶部に記憶された演算処理結果と第2記憶部に記憶された演算処理結果とを比較し、n部目の出力単位について複数の用紙に画像が正常に形成されている否か判定する。
【解決手段】順序が定められた複数ページの出力単位を1部として複数部数の出力単位を出力する画像形成装置において、複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に形成する画像形成部と、画像の一部を除外して算出された画像固有値の演算処理を出力単位毎に行う制御部と、特定の1部の出力単位について行われた演算処理の結果を記憶する第1記憶部と、n部目の出力単位について行われた演算処理の結果を記憶する第2記憶部を有し、制御部は、第1記憶部に記憶された演算処理結果と第2記憶部に記憶された演算処理結果とを比較し、n部目の出力単位について複数の用紙に画像が正常に形成されている否か判定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力可能な画像形成装置、該画像形成装置を備える画像形成システムおよび画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像データに基づいて、用紙上に画像を形成した上で、画像が形成された用紙を排出する画像形成装置が知られている。画像形成装置は、例えば、複写機やプリンター、ファクシミリ、複合機などである。画像形成装置が複写機である場合には、画像形成装置は、原稿から画像を読み取ることによって画像データを取得する。一方で、画像形成装置がプリンターである場合には、画像形成装置は、パーソナルコンピューターなどの外部装置から画像データを取得する。
【0003】
画像形成装置の利用方法としては、複数ページによって構成される出力単位を画像形成装置が出力するケースが考えられる。このようなケースにおいて、用紙上に画像が正常に形成されているか否かを確認する確認作業が重要である。例えば、確認作業では、落丁や乱丁などが生じていないかを確認する。
【0004】
ここで、複数部数の出力単位が出力される場合、特に大量印刷を行うプロダクション系印刷において、出力物の落丁、乱丁確認は出力後に手作業による確認を行うものとすると膨大な工数を要し、万一落丁、乱丁した出力物を顧客へ納品した場合、著しく顧客の信頼を失墜する結果となる。
従って、確認作業を自動化することが好ましく、印刷時に落丁を検知する技術が特許文献1や特許文献2などで提案されている。
【0005】
特許文献1では、複数ページのそれぞれに対応する識別情報をページデータに付与し、ページデータの読み出し順序に依存した演算処理を行って、n部目とn部目以外の演算処理結果を比較してn部目以外の出力単位について複数の用紙に画像が正常に形成されたか否かを判定する画像形成装置が提案されている。具体的には、n部目以外の演算処理結果がn部目の演算処理結果と一致した場合、n部目以外の出力単位には落丁や乱丁などが生じていないと判定し、上記演算処理結果が一致しない場合、落丁や乱丁などが生じていると判定する。
【0006】
特許文献2では、n部目の出力単位を構成する複数ページの画素数の合計値とn+1部目以降の出力単位を構成する複数ページの画素数の合計値とを比較する技術(以下、第1技術と称す)が提案されている。具体的には、画像形成装置は、画素数の合計値が一致した場合には、n+1部目以降の出力単位には落丁や乱丁などが生じていないと判定する。一方で、画像形成装置は、画素数の合計値が一致しなかった場合には、n+1目以降の出力単位には落丁や乱丁などが生じていると判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−248319号公報
【特許文献2】特開2007−189315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、複数部数の印刷を行う際に部単位で画像が異なる場合、例えば、画像に可変画像を付加して出力すると、印字率や画像チェックサムなどで部毎の出力単位で画像自体の比較を行っても、画像自体が異なるため、異常の判定を行うことができない。
可変画像としては、スタンプナンバリングやバリアブル印刷などが挙げられる。
したがって、識別情報などを画像データに付与しても、部毎の画像の一致が保証されず、確実な落丁、乱丁検知ができないため、手作業による確認を行わざるを得ず、作業効率が極めて悪いという問題がある。
【0009】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、可変画像などを含むことによって部単位で異なる画像を有する出力に際しても、部毎の画像の一致を検出することができる画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、本発明の画像形成装置のうち、第1の本発明は、順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力する画像形成装置であって、
前記複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に形成する画像形成部と、
前記画像の一部を除外して算出された画像固有値の演算処理を前記出力単位毎に行う制御部と、
前記複数部数の出力単位のうち、特定の1部の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第1記憶部と、
前記複数部数の出力単位のうち、n部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第2記憶部と、を有し、
前記制御部は、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果との比較結果によって、前記n部目の出力単位について、前記複数の用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする。
【0011】
上記本発明によれば、部単位で異なる画像を含む場合でも、特定の1部の出力単位とn部目の出力単位とについて、画像固有値の演算処理比較に基づいて画像形成が正常に行われた否かを判定することができる。
除外される画像は、元の画像に付加されて部毎で画像が異なる可能性のあるものが代表的に示される。例えば、スタンプナンバリングや宛名、社名などを刷り込むバリアブル印刷などによる画像が挙げられる。ただし、本発明としては除外される画像がこれらに限定されるものではなく、部毎で画像が異なる可能性のあるものであれば包含することができる。
画像固有値は、種々の方法により求めることができる。例えば、画像データに対するCRC32コードや、チェックサム、印字率などの手法を用いることができ、本発明としては特定のものに限定されない。
画像の一部を除外して画像固有値を算出する固有値算出部は、制御部とは別個に備えるものであってもよく、また、制御部で兼用するものであってもよい。さらに画像形成装置で固有値の算出を行わず、ネットワークに接続された外部装置で算出された画像固有値を取得して演算に用いるものであってもよい。
【0012】
第2の本発明の画像形成装置は、前記第1の本発明において、前記画像形成時あるいは前記画像形成前にそれぞれの前記画像に対して、前記画像の一部を除外して画像固有値を算出する固有値算出部を有することを特徴とする。
【0013】
上記本発明によれば、画像固有値が画像形成装置に備える固有値算出部によって算出される。
【0014】
第3の本発明の画像形成装置は、前記第1または第2の本発明において、前記制御部が、前記演算処理を前記画像固有値の順序に依存して行うことを特徴とする。
【0015】
上記本発明によれば、部毎にページ単位で画像が正常に形成されているか否かの判定を行うことができ、これにより落丁のほかページ順がくるった乱丁も検出することができる。なお、第1の本発明においては、ページ単位の他に、部単位で画像が正常に形成されているか否かを判定するものであってもよい。このようなものとして例えば部全体のチェックサムを行うものが挙げられる。チェックサムのような部単位の検出では、ページ順が変わっても同じ固有値となるため乱丁を検出することはできないが落丁は検出することができ、この形態も本発明に含まれるものである。
【0016】
第4の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第3の本発明のいずれかにおいて、前記複数ページのそれぞれに対応する画像のデータを格納する画像データ記憶部を有し、
前記制御部は、前記画像データ記憶部に対し前記画像のデータの書き込みおよび読み出しを制御し、前記複数部数の出力に際し、前記画像データ記憶部から前記画像データを指定部数分繰り返し読み出すことを特徴とする。
【0017】
上記本発明によれば、画像データ記憶部に一旦格納された画像データに基づいて、画像の形成、画像の正常、異常の判定が行われる。
【0018】
第5の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第4の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、部単位で前記演算処理を行い、n部目の前記出力単位での出力を終了した後、部単位で前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と部単位で前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果とを比較して、n部目の出力単位について部単位で前記用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする。
【0019】
上記本発明によれば、部単位で前記判定を行う際に、当該部の出力を終了した後、出力された当該部の画像が正常か否かの判定を行うことができる。判定は上記出力終了後であれば、直ちに行ってもよく、また、必要に応じて時間を置いて行ってもよい。
【0020】
第6の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第4の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、ページ単位で前記演算処理を行い、n部目の所定ページの出力を終了した後、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果とを比較して、n部目の当該所定ページについてページ単位で前記用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする。
【0021】
上記本発明によれば、ページ単位で前記判定を行う際に、当該ページの出力を終了した後、出力された当該ページの画像が正常に形成されているか否かの判定を行うことができる。判定は上記出力終了後であれば、直ちに行ってもよく、また、必要に応じて時間を置いて行ってもよい。
【0022】
第7の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第6の本発明のいずれかにおいて、前記除外が行われる画像の一部が元の画像に付加された可変画像であることを特徴とする。
【0023】
上記本発明によれば、可変画像が付加された画像において、部毎の出力単位で画像が正常に形成されたか否かを判定することができる。
【0024】
第8の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第7の本発明のいずれかにおいて、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成時に1部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果であり、前記第2記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成時に2部目以降の出力単位で演算処理された結果であることを特徴とする。
【0025】
すなわち本発明によれば、1部目の演算処理結果を基準にして2部目以降の演算処理結果と比較して、2部目以降で画像が正常に形成されているか否かを判定することができる。
【0026】
第9の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第7の本発明のいずれかにおいて、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理結果と、前記第2記憶部に記憶された前記演算処理結果とが、連続する2部間の出力単位について行われた演算処理の結果であることを特徴とする。
【0027】
上記本発明によれば、連続する2部間で演算処理結果を比較することで画像が正常に形成されているか否かを判定することができる。
【0028】
第10の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第7の本発明のいずれかにおいて、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成前に予め記憶された画像基準固有値であり、前記第2記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成時に1部目の出力単位から出力単位毎に演算処理された結果であることを特徴とする。
【0029】
上記本発明によれば、予め特定の1部の出力単位について演算処理結果を得て基準の固有値としておき、この基準の固有値として比較することで、n部目の画像の形成が正常であるか否かを判定することができる。したがって、n部目としては1部目から最終部までを含むことができ、1部目から正常に画像が形成されているか否かを判定することができる。
【0030】
予め演算処理結果を得る方法としては、確認印刷時に求めたものが挙げられる。確認印刷は、体裁などの確認のために確認用に通常1部の出力を行うものであり、ユーザーによって確認がなされる。したがって、確認印刷時の演算処理を利用することで、その後の本出力で1部目から画像が正常に形成されているか否かの判定を行うことができる。
また、予め演算処理結果を得る方法として、原稿画像をスキャンなどで入力したときに演算をする。
さらに、外部装置のプリンタードライバー等で固有値が生成されて、外部装置から送信される画像データに付加されて入力された固有値を用いて演算処理によって基準値を得ることができる。
【0031】
第11の本発明の画像形成装置は、前記第2の本発明において、外部から画像用のデータを受信して印刷用の画像データに処理するプリンターコントローラーを備えており、
前記固有値算出部は、前記プリンターコントローラーから通知される各ページの画像付加情報に基づいて除外する前記画像を決定することを特徴とする。
【0032】
上記本発明によれば、外部から送信される画像データに付加されているページの画像付加情報に付加画像などに関する情報が含まれていれば、これを利用して除外する画像を決定することができる。
【0033】
第12の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第10の本発明のいずれかにおいて、
操作入力を受ける操作部を備え、
前記操作部は、除外する前記画像を指定可能であることを特徴とする。
【0034】
上記本発明によれば、操作者の意思に従って除外する画像を指定することができる。
【0035】
第13の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第12の本発明のいずれかにおいて、除外する前記画像が、除外前の画像における平面上の座標位置または除外前の画像が複数に分割された分割画像のいずれかの指定によって定められることを特徴とする。
【0036】
上記本発明によれば、除外する画像を座標や分割画像の指定によって決定することができる。
【0037】
第14の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第13の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、前記画像が正常に形成されていないと判定する場合、異常処理を行うことを特徴とする。
【0038】
上記本発明によれば、画像が正常に形成されていないと判定される場合に異常処理を行って操作者に通知したり、画像形成装置の停止を行ったりする。これにより異常な画像の除去などを迅速に行うことができる。異常の通知に際しては出力された用紙について異常発生箇所を示す表示を行って出力物の修復を容易に行えるようにしてもよい。
【0039】
第15の本発明の画像形成システムは、 順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力する画像形成装置であって、前記複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に形成する画像形成部を備える画像形成装置と、
順序が定められた複数ページのそれぞれに対応する画像の送信が可能な外部装置と、
前記画像形成装置と前記外部装置とが接続されるネットワークと、
それぞれの前記画像に対して、前記画像の一部を除外して画像固有値を算出する固有値算出部と、を備え、
前記画像形成装置は、前記画像固有値の演算処理を前記出力単位毎に行う制御部と、
前記複数部数の出力単位のうち、特定の1部の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第1記憶部と、
前記複数部数の出力単位のうち、n部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第2記憶部とを有し、
前記制御部は、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果との比較結果によって、前記n部目の出力単位について、前記複数の用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする。
【0040】
上記本発明によれば、外部装置から画像形成装置に送信される画像に基づいて画像形成が行われる際に、部単位で異なる画像を含む場合でも、特定の1部の出力単位とn部目の出力単位とについて、画像固有値の比較に基づいて画像形成が正常に行われた否かを判定することができる。
【0041】
第16の本発明の画像形成システムは、前記第15の本発明において、前記固有値算出部が、前記外部装置または前記画像形成装置に備えられていることを特徴とする。
【0042】
上記本発明によれば、固有値の算出を外部装置または画像形成装置に備える固有値算出部により行うことができる。
【0043】
第17の本発明の画像形成システムは、前記第15または第16の本発明において、前記外部装置は、可変画像が付加された前記画像の送信が可能であり、前記画像とともに各ページの画像付加情報を送信することを特徴とする。
【0044】
上記本発明によれば、画像形成装置では、外部装置から送信される画像データとともにページ属性情報を受信する。
【0045】
第18の本発明の画像形成システムは、前記第17の本発明において、前記各ページの画像付加情報に、前記除外がなされる画像に関する情報または前記画像固有値に関する情報が含まれていることを特徴とする。
【0046】
上記本発明によれば、上記ページ情報を利用して画像形成装置で画像形成の判定を行うことができる。
【0047】
第19の本発明の画像形成システムは、前記第15〜第18の本発明のいずれかにおいて、操作入力を受けて、除外する前記画像を指定可能である操作部を前記外部装置または前記画像形成装置に備えることを特徴とする。
【0048】
前記本発明によれば、除外する画像の指定を外部装置または画像形成装置に備える操作部により行うことができる。
【0049】
第20の本発明の画像形成プログラムは、画像形成装置を制御するコンピューターに、順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力する機能を実行させるプログラムであって、
前記複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に画像形成する機能と、
前記画像の一部を除外して算出された画像固有値の演算処理を前記出力単位毎に行う機能と、
前記複数部数の出力単位のうち、特定の1部の出力単位について行われた前記演算処理の結果を第1記憶部に記憶する機能と、
前記複数部数の出力単位のうち、n部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第2記憶部に記憶する機能と、
前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果との比較結果によって、前記n部目以外の出力単位について、前記複数の用紙に画像が正常に形成されている否かを判定する機能とを実現させることを特徴とする。
【0050】
上記本発明によれば、画像形成装置の制御部に対し、部単位で異なる画像を含む場合でも、特定の1部の出力単位とn部目の出力単位とについて、画像固有値の比較に基づいて画像形成が正常に行われた否かを判定することを実現させることができる。
【0051】
第21の本発明の画像形成プログラムは、前記第20の本発明において、さらに、前記画像形成時あるいは前記画像形成前にそれぞれの前記画像に対して、前記画像の一部を除外して画像固有値を算出する機能を実現させることを特徴とする。
【0052】
上記本発明によれば、画像固有値の算出を画像形成装置のコンピュータに実現させることができる。
【発明の効果】
【0053】
以上説明したように本発明によれば、可変画像などを含むことによって部単位で異なる画像を有する出力に際しても、部単位での画像比較によりページ抜けやページ入れ替わりによる乱丁、落丁を自動的に検出することを可能にする。したがって、宛名だけ異なるバリアブル印刷や、部番号を部毎に印字するスタンプナンバリングモードでの出力時においても、不良印刷物を容易に発見することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の一実施形態の画像形成装置を示す概略図である。
【図2】同じく、制御ブロックを示す図である。
【図3】同じく、部単位でのCRCコード演算処理の例を示す図である。
【図4】同じく、画像除外の例を示す図である。
【図5】同じく、部数ナンバリングの設定を行う画面の例を示す図である。
【図6】同じく、複数部数の出力単位を出力する手順を示すフローチャートである。
【図7】同じく、画像形成処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】同じく、除外情報を取得する手順を示すフローチャートである。
【図9】同じく、排紙処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】同じく、部単位でのページ狂いを表示する画面の例を示す図である。
【図11】同じく、ページ単位でのCRCコード演算処理の例を示す図である。
【図12】同じく、複数部数の出力単位を出力する手順を示すフローチャートである。
【図13】同じく、画像形成処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】同じく、除外情報を取得する手順を示すフローチャートである。
【図15】同じく、排紙処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】同じく、ページ単位でのページ狂いを表示する画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下に、本発明の一実施形態を説明する。
画像形成装置100は、図1に示すように画像形成装置本体1と、これに付設した大容量給紙トレイユニット2と後処理装置3とを備えている。
大容量トレイユニット2は、第3給紙トレイ20、第4給紙トレイ21、第5給紙トレイ22を備えており、各給紙トレイから画像形成装置本体1への給紙が可能になっている。
【0056】
画像形成装置本体1は、第1給紙トレイ10と第2給紙トレイ11とを下部に備えており、前記大容量トレイユニット2との選択的な使用が可能になっている。
画像形成装置本体1には、各給紙トレイから給紙された用紙に印刷を行うプリンター部150と、原稿から画像を読み込むスキャナー部130とを備えており、さらに前記スキャナー部130に原稿を自動的に給送する流し込みtype自動原稿給送装置(ADF)135を画像形成装置本体1の上部に備えている。また、画像形成装置本体1の上部には、操作者の操作入力を受け、また情報を表示することができる操作部140を備えている。操作部140は、操作部分と表示部分とが一体になったタッチパネルなどによって構成することができ、また、操作部分と表示部分とを別体に構成してもよい。
【0057】
後処理装置3は、画像形成装置本体1で印刷されて出力された用紙をスタックするスタック部30と、印刷された前記用紙に挿入する挿入紙を給紙する挿入紙給紙部31を備えている。
【0058】
次に、画像形成装置100の機能を図2の制御ブロック図に基づいて説明する。
画像形成装置100は、状態管理部110とスキャナー部130と操作部140とプリンター部150とを有し、LANなどの通信回線4を通してPCなどの外部装置5から入力される画像データを処理し、またはスキャナー部130で得た画像データを、通信回線4を通して外部装置5に転送可能にするプリンターコントローラー160とを備えている。
外部装置5は、プリンタードライバーやアプリケーションソフトが搭載されたパーソナルコンピューターやサーバーなどによって構成されるものである。
上記画像形成装置100、通信回線4、外部装置5は、本発明の画像形成システムを構成している。
【0059】
状態管理部110には、プリンターコントローラー160に接続されたPCIバス112を有しており、該PCIバス112にDRAM制御IC111が接続されている。DRAM制御IC111には、画像メモリー120が接続されている。画像メモリー120は、圧縮メモリー121とページメモリー122とを有している。圧縮メモリー120は、圧縮画像データを格納するためのメモリーであり、ページメモリー121は、画像形成前にプリント対象の非圧縮画像データを一時的に格納するためのメモリーである。画像メモリー120は、本発明の画像データ格納部に相当する。
上記プリンターコントローラー160で取得される画像データは、プリント動作に伴ってPCIバス112を通してDRAM制御IC111へと送信される。
【0060】
また、状態管理部110には、画像制御CPU113を備えており、該画像制御CPU113に前記DRAM制御IC111が接続されている。
また、画像制御CPU113には、ROMなどの不揮発のメモリーで構成され、プログラムが格納されるプログラムメモリー114、RAMで構成され、作業エリアやデータの一時格納に用いられるシステムメモリー115、フラッシュメモリーなどにより構成される不揮発メモリー116が接続されている。該不揮発メモリー116には、画像形成装置1の初期印刷設定情報や、プロセス制御パラメータ等の機械設定情報、画像固有値を算出する算出式などが読み出し可能に格納される。
【0061】
画像制御CPU113は、プログラムメモリー114、システムメモリー115、不揮発メモリー116のデータを読み取り可能であり、また、所望のデータをシステムメモリー115、不揮発メモリー116に書き込むことが可能である。
画像制御CPU113は、上記機械設定情報や印刷設定情報などに従って画像形成装置100の各部を動作制御する。したがって、画像制御CPU113は、画像形成装置100を制御するコンピューターに相当する。
【0062】
次に、前記スキャナー部130は、光学読み取りを行うCCD131と、スキャナー部130全体の制御を行うスキャナー制御部132とを備えている。スキャナー制御部132は、前記画像制御CPU113とシリアル通信可能に接続されている。また、前記CCD131は、該CCD131で読み取った画像データを処理する読取り処理部117に接続され、該読取り処理部117は前記したDRAM制御IC111に制御可能に接続されている。
【0063】
前記操作部140は、表示部を兼ね、タッチパネルで構成されるLCD141と、操作部全体を制御する操作部制御部142とを備えており、該操作部制御部142は前記画像制御CPU113にシリアル通信可能に接続されている。操作部140では、画像制御CPU113の制御を受けて、LCD141によって、画像固有値を算出するために除外する画像の指定を行うことができる。
【0064】
また、DRAM制御IC111には、画像データを圧縮し、また、圧縮された画像データを伸長するする圧縮・伸長IC118が接続されている。さらにDRAM制御IC111には書き込み処理部119が接続されている。
書き込み処理部119は、プリンター部150に接続され、LD部151の動作に用いられる書き込みデータの処理を行う。プリンター部150には、LD部151などによって構成される画像形成部や用紙の搬送機構を含んでいる。画像形成部は、その他に、図示しない感光体や転写部、定着部などを備えている。
プリンター部150は、プリンター部150の全体(給紙、画像形成、排紙、後処理など)を制御するプリンター制御部152を備えており、プリンター制御部152は前記した画像制御CPU113に接続されている。プリンター制御部152は画像制御CPU113の制御指令に従って動作してプリンター部150を制御する。プリンター制御部152には、後処理装置3全体を制御する後処理装置制御部33が接続されており、プリンター制御部152を介して後処理装置3の制御がなされる。後処理装置3では、画像形成装置本体1から排紙される用紙に対し、所望によりステープル、パンチなどの後処理がなされる。
【0065】
DRAM制御IC111が接続されたPCIバス112には、前記プリンターコントローラー160が接続されている。プリンターコントローラー160は、画像形成装置100をネットワークプリンタやネットワークスキャナーとして使用する場合に、通信回線4に接続される外部装置5などから画像データ等を受信したり、スキャナー部130で取得した画像データを通信回線4に接続される外部装置5などに送信したりするものである。プリンターコントローラー160では、DRAM制御IC111に、DRAMなどで構成される画像メモリー(図示しない)が接続されている。また、プリンターコントローラー160では、共通バスにコントローラー制御CPUや通信回線インターフェースなどが接続されている。通信回線インターフェースは、通信回線4に接続される。
【0066】
また、画像制御CPU113には、IO125が接続されている。IO125は、画像形成装置100内の各部との間で情報の授受を行うインターフェースとして動作する。
【0067】
次に、上記画像形成システムの基本的動作について説明する。
先ず、画像形成装置100において画像データを蓄積する手順について説明する。
画像形成装置100において、スキャナー部130で画像を読み取り画像データを生成する場合について説明する。スキャナー部130において原稿からCCD131により画像を光学的に読み取る。この際には、画像制御CPU113から指令を受けるスキャナー部制御部132によってCCD131の動作制御を行う。原稿の読み取りは、流し込みtype自動原稿給送装置(ADF)135によって原稿を給送しつつ行ってもよく、また、プラテンガラス上に原稿を置いて行ってもよい。
【0068】
画像制御CPU113は、プログラムによって動作し、操作部140による操作に基づいてスキャナー部130への指令を発行する。CCD131で読み取られた画像は、読取り処理部117でデータ処理がなされ、DRAM制御IC111に送られた後、圧縮・伸長IC118で圧縮され、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリー121に格納される。
【0069】
また、画像データは、通信回線4を介して外部装置5から画像形成装置本体1に入力することができる。上記画像データとしては、外部装置5のアプリケーションソフト等により生成されたものや他の画像形成装置により生成されたものが挙げられる。該データは、通信回線4、プリンターコントローラー160を通して受信され、DRAM制御IC111を介して圧縮・伸長IC118で圧縮された後、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリー121に格納される。
上記画像データには、各ページの画像付加情報が含まれており、該付加情報には、画像に付加画像が加えられている場合、その位置などに関する情報が含まれている。
【0070】
さらに画像形成装置100で出力を行う場合、圧縮メモリー121に格納されているデータは、DRAM制御IC111を介して圧縮・伸長IC118に送出してデータを伸長し、書き込み処理部119に送出して書き込みデータを生成し、LD部151への書き込みを行う。この際に、画像制御CPU113では、複数部数の出力を行う際には、前記圧縮メモリー121から前記画像データを指定部数分繰り返し読み出す制御を行う。
【0071】
プリンター部150では、画像制御CPU113の指令を受けたプリンター制御部152によって各給紙トレイからの給紙、搬送機構における搬送などの各部の制御が行われる。プリンター部150において、さらに画像形成、用紙への転写、定着、排紙が行われ、後処理装置3に排出される。後処理装置3では、プリンター制御部152による指令を受ける後処理装置制御部33による制御がなされ、指令内容に応じた後処理がなされて排紙され、または、後処理の指令がない場合には、後処理を行うことなく用紙の排紙がなされる。
【0072】
上記画像形成システムでは、画像形成時あるいは画像形成前にそれぞれの画像に対して、画像全体、あるいは画像の一部を除外した画像について画像固有値を算出可能となっている。該算出は、画像形成装置100の書き込み処理部119で行うことができる。この場合、書き込み処理部119は、画像形成装置100を制御するコンピューターの一部を構成する。また、該算出はアプリケーションソフトで算出が可能になっていれば、外部装置5で行うこともできる。
この実施形態では、画像形成時に書き込み処理部119にて書込画像の画像固有値を算出する。その際にその画像のもつ算出除外情報(あるいは算出対象情報)を基に、画像の全体、あるいは画像の一部の演算を行う。算出除外情報(あるいは算出対象情報)は画像入力元(プリンターコントローラー160)からの指定や、画像形成装置100の持つ操作部140などで設定される。したがって、書き込み処理部119は、本発明の固有値算出部として機能する。算出された画像固有値は、システムメモリー115に順次格納される。
【0073】
また、本発明では、画像データをCRC32コード演算処理に順次かけることができる。該処理は、画像制御CPU113によって行われる。CRC32コード演算処理は本発明の演算処理に相当する。したがって、画像制御CPU113は、本発明の制御部として機能する。
上記CRC32コード演算処理では、画像形成を行って用紙を排出するときに該用紙に係わる画像データに含まれる情報をCRC32コード演算処理にかけ、結果をシステムメモリー115に保存する。部最終紙が排出されるまで繰り返す。
演算処理に際しては、システムメモリー115に格納された画像固有値を読み出し、画像制御CPU113で演算処理を行い、演算処理結果をシステムメモリー115に格納する。演算処理に際しては、演算式などを不揮発メモリー116に格納しておき、これを読み出して演算処理を行う。
【0074】
複数部数のうち1部目の最終紙の排出時に算出したCRC32コード演算結果は基準値として、他の演算処理結果と区別してシステムメモリー115に格納することができる。したがって、1部目の演算データを格納するシステムメモリー115は、第1記憶部に相当する。
2部目以降に演算データは、1部目と同様に、演算したCRC32コード演算結果を比較データとして、1部目の演算データとは別エリアにおいてシステムメモリー115に保存する。この場合、システムメモリー115は、n部目の演算処理結果を格納する第2記憶部に相当する。
画像制御CPU113は、第1記憶部に相当するエリアのシステムメモリー115に保存された1部目の演算データを読み出すとともに、第2記憶部に相当するエリアのシステムメモリー115に保存された2部目以降の演算データを読み出し、両者のCRCコードを比較して、n部目の出力が正常出力であるかチェックする。
【0075】
画像制御CPU113では、比較の結果が不一致の場合、異常処理を行う。すなわち、比較した結果、上記演算データが不一致であると判断された場合には、プリンター制御部152および後処理装置制御部33に指令を出し、新たな給紙を開始せずに画像形成装置内の紙を排出させ終了させる。
【0076】
図3に部単位でのCRC32コード演算処理の例を示す。なお、CRC32コードとは、strの32ビット長のCRC(cyclic redundancy check)チェックサムを生成し、受信されたデータの整合性を検証するために通常使用されるものである。
図3は、固有値としての識別コードを算出し、この値を用いてCRC32コードの演算を行っている。なお、この例の識別コードは、32bitの画像チェックサムをわかりやすくするために1〜8としているが、実際にはこのようにインクリメンタルに並ぶ値とすることが必要とされるものではない。
図3に示すように、ページの順序が狂うとCRC32コード演算結果が異なる値になり、ページの順序に狂いが生じていることが分かる。
【0077】
図4は、画像の1部除外を行う具体例を示す図である。
この形態では、識別コードとして用いた画像チェックサムは、8画素単位のXOR(排他的論理和)を用いている。その演算対象の用紙Pに形成される画像G0として、下記のように座標で指定した範囲の画像G1を演算対象から外す。画像G0はバリアブル印刷として付加される画像である。
この例では、外部装置5から画像データが送信され、この画像を画像形成装置100で受信しており、画像データには各ページの画像付加情報が付加されている。ページの画像付加情報には、演算対象から外すための演算除外情報が含まれている。演算除外情報の例を以下に説明する。
【0078】
演算除外情報種別:除外なし(前画面画像対象)、除外あり(座標情報)が設定される。
演算情報格納場所:演算除外情報は、画像入力元から通知される画像情報の1つとして画像毎に持つページヘッダーに格納されている。
演算除外情報格納タイミング:画像データの格納時(外部装置)
演算除外情報の参照方法:画像形成時に書き込み処理部にて書き込み画像の画像固有値を算出する際に参照する。
【0079】
図5は、入力画像に部数ナンバリングの画像を付与する際の設定画面を示すものである。部数ナンバリングの設定画面1400は、操作画面140に表示したり、外部装置5に備える操作画面に表示したりすることができる。
設定画面1400には、ナンバリングのフォーマットを設定するフォーマット釦群1401が押釦可能に表示されており、選択したフォーマット釦によってナンバリングが実行される。この例では、部数に応じて「0001」…「000n」のナンバリングが行われる。また、設定画面1400には、印刷位置設定釦群1402が設けられており、各設定釦の選択によって、用紙における印刷位置(上中下、左右中)を設定することができる。「Fine Adjustment」釦1403を押釦することで印刷位置設定釦群1402を利用した印刷位置の微調整を行うことができる。
印刷位置を設定してOK釦1404を押釦すると印刷位置が座標として決定して画像データがメモリーなどに格納され、印刷除外情報に必要な情報が加えられる。すなわち、除外有りで設定情報には設定された座標情報が付与される。キャンセル釦1405を押釦すれば、設定内容がキャンセルされ、「Function OFF」釦1406が押釦されれば、部数ナンバーの印刷機能がオフにされる。この結果、演算除外情報には、除外なしの情報が付与される。
【0080】
次に、図6〜図9のフローチャートに基づいて部単位で画像の一致、不一致を判定する手順について説明する。
先ず確認プリントの実行が選択されているか否かの判定がなされる(ステップs1)。確認プリントの実行が選択されていなければ(ステップs1、NO)、プリント開始処理に移行する(ステップs6)。ステップs1で確認プリントの実行が選択されていれば(ステップs1、YES)、給紙処理が行われ(ステップs2)、次いで画像形成処理(ステップs3)、排紙処理(ステップs4)が順次行われる。
画像形成処理では、画像固有値の算出が行われる。詳細は後述する。
排紙処理では、必要に応じて、確認プリントされた1部の出力単位に関し、CRCコード演算処理が行われ、部最終紙が排紙された後は、部単位での画像一致、不一致の判定がなされる。なお、詳細は後述する。
排紙処理(ステップs4)後、確認プリントの結果がOKであるか否かの判定がなされる(ステップs5)。確認プリントの結果に対しては、OKであるか否かを操作部などにおいて操作者の入力を求める。
確認OKでなければ(ステップs5、NO)、処理を終了する。確認OKであれば(ステップs5、YES)、プリント開始処理(ステップs6)に移行する。プリント開始処理に次いで給紙処理(ステップs7)、画像形成処理(ステップs8)、排紙処理(ステップs9)が順次行われる。画像形成処理では、画像固有値の算出が行われる。詳細は後述する。排紙処理では、必要に応じて、確認プリントされた1部の出力単位に関し、CRCコード演算処理が行われ、部最終紙が排紙された後は、部単位での画像一致、不一致の判定がなされる。詳細は後述する。
【0081】
排紙処理(ステップs9)後、ページ狂いが発生しているか否かの判定がなされる(ステップs10)。ページ狂いは、後述するページ狂い状態セットの有無によって判定される。ページ狂いが発生していなければ(ステップs10、NO)、設定部数分の出力が完了したか判定され(ステップs11)、設定部数分の出力が完了していなければ(ステップs11、NO)、ステップs7の給紙処理に戻って出力を継続する。一方、設定部数分の出力が完了していれば(ステップs11、YES)、プリント終了処理を行う(ステップs13)。ステップs10でページ狂いが発生していれば、ページ狂い発生時のメッセージを操作部140等に表示し(ステップs12)、プリント終了処理を行う(ステップs13)。
上記により、ページ狂いが発生している場合は、メッセージを表示するとともにプリントを終了することで、ページ狂いに対する対応を容易に行うことができる。
【0082】
次に、上記画像形成処理(ステップs3、s8)の詳細を図7のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、通常画像形成処理を行い(ステップs30)、画像データに付加されている除外情報を取得する(ステップs31)。除外情報から除外必要状態であるか判定がなされる(ステップs32)。除外必要状態がクリア状態であれば(ステップs32、NO)、画像の全面に対するチェックサム演算を行い(ステップs33)、算出された識別コードを画像情報に付加し(ステップs35)、処理を終了する。ステップs32で、除外必要状態であると判定される場合(ステップs32、YES)、除外必要状態にセットし、画像の全面から除外が必要な画像を除いてチェックサム演算を行い(ステップs34)、算出された識別コードを画像情報に付加し(ステップs35)、処理を終了する。
【0083】
上記手順における除外情報の取得手順を図8のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、画像情報から画像付加情報を取得する(ステップs36)。
プリンターコントローラーからの画像入力時、画像受信時にその画像のヘッダー情報として送られてくる画像付加情報には画像サイズや解像度などの情報の他に除外情報も付与されている。バリアブル印刷では、住所など部毎に異なる画像が合成された画像領域の座標情報が付与される。また、スタンプナンバリングなどが画像形成装置で付与される場合は、画像形成装置の操作部で指定されたスタンプ位置情報(図5参照)と画像サイズとを元に除外すべき座標情報が算出される。
画像付加情報の取得後、画像付加情報に除外情報があるか判定される(ステップs37)。除外情報があると判定されると(ステップs37、あり)、例外必要状態をセットし(ステップs39)、処理を終了する。例外情報がないと判定されると(ステップs37、全面)、画像は全面が対象になり、例外必要状態をクリアし(ステップs38)、処理を終了する。
【0084】
次に、上記排紙処理(ステップs4、s9)の詳細を図9のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、通常排紙処理を行い(ステップs40)、画像の比較となる基準データが確定済みか否かの判定がなされる(ステップs41)。
基準データが確定済みでなければ(ステップs41、NO)、基準データ用CRC32コードが格納されているシステムメモリー115から該コードデータを読み出して取得する(ステップs42)。最初のページでは、コードデータが格納されておらず、読み出しはなされない。次いで、排紙された用紙に関し含まれる画像付加情報を取得し(ステップs43)、ステップs42で取得した格納データと、画像付加情報、ここでは画像形成処理で算出した識別コードとをCRC32コード演算処理にかけ、演算処理結果を第1記憶部としてのシステムメモリー115の所定のエリアに格納する(ステップs44)。
【0085】
ステップs41で、基準データが確定済みである場合(ステップs41、YES)、比較用CRC32コードが格納されているシステムメモリー115から該コードデータを読み出して取得する(ステップs45)。最初のページでは、コードデータが格納されておらず、読み出しはなされない。次いで、排紙された用紙に関し含まれる画像付加情報を取得し(ステップs46)、ステップs45で取得した格納データと、画像付加情報、ここでは画像形成処理で算出した識別コードとをCRC32コード演算処理にかけ、演算処理結果を第2記憶部としてのシステムメモリー115の所定のエリアに格納する(ステップs47)。
【0086】
基準データ用または比較用のCRCコードデータをシステムメモリー115に格納(ステップs44、s47)後、排紙された用紙が部の最終紙かどうか判定し(ステップs48)、部の最終紙でなければ(ステップs48、NO)、処理を終了する。
排紙された用紙が部の最終紙であれば(ステップs48、YES)、基準データが確定済みであるかを判定し(ステップs49)、確定済みでなければ(ステップs49、NO)、基準データ確定済み状態をセットし(ステップs50)、処理を終了する。確定済みであれば(ステップs49、YES)、第1記憶部および第2記憶部であるシステムメモリー115から基準データ用と比較用のCRCコードを読み出して、両者が一致するか判定する(ステップs51)。両者のCRCコードが一致していれば(ステップs51、YES)、画像が正常に出力されているものとし、システムメモリー115に格納されている比較用CRC32コードのデータをクリアし(ステップs52)、処理を終了する。CRCコードが一致していなければ、ページ狂いが生じているものとしてページ狂い停止状態をセットし(ステップs53)、処理を終了する。
【0087】
なお、この例では、部単位でCRCコードの算出を行っているため、仮にページ狂いが生じていても偶然にCRCコードが一致すればページ狂いを検知することができない。また、部単位で単純なチェックサムを行う場合には、落丁は検知できるがページ狂いは検知することができない。
【0088】
図10は、部単位で前記判定を行い、ページ狂い発生時のメッセージを表示した表示画面1410を示すものである。表示画面1410は、操作部140などに表示することができる。表示画面1410は、メッセージ欄1411を有しており、メッセージでは2部前までの出力を確認してスタートするように注意を示している。これは1部あたりの枚数が少ない場合など、異常を検知した後に複数部排出される可能性があるためであり、広範囲を異常出力の対象にしている。この際に、何部前までさかのぼった確認を行うかは、制御部において出力スピードや部当たりの枚数から算出して表示するようにしてもよい。
また、表示画面1410では、状態表示欄1412に画像形成装置が停止していることを示している。
【0089】
以上、部単位で判定を行うものについて説明を行ったが、本発明の判定はページ単位で行うこともできる。以下に詳細に説明する。
【0090】
図11は、ページ単位で演算処理を行って、ページ単位での判定を行う際のCRC32コード演算処理の例を示すものである。CRCコードの演算では、各部のページ単位での排出毎にCRC演算処理が行われ、演算処理結果がページ毎に格納されている。この例では、1部目において基準データ用のCRCコードが演算されており、ページ毎に第1記憶部に格納される。n部目では、比較用のCRCコードが演算されており、ページ毎に第2記憶部に格納される。その際にはページ毎に第1記憶部のデータと第2記憶部のデータとが比較される、部が変わると、第2記憶部ではCRCコードの演算結果が上書きで書き換えられている。
【0091】
次に、図12〜図15のフローチャートに基づいてページ単位で画像の一致、不一致を判定する手順について説明する。
先ず確認プリントの実行が選択されているか否かの判定がなされる(ステップs100)。確認プリントの実行が選択されていなければ(ステップs100、NO)、プリント開始処理に移行する(ステップs105)。ステップs100で確認プリントの実行が選択されていなければ(ステップs100、YES)、給紙処理が行われ(ステップs101)、次いで画像形成処理(ステップs102)、排紙処理(ステップs103)が順次行われる。
画像形成処理では、画像固有値の算出が行われる。詳細は後述する。
排紙処理では、必要に応じて、確認プリントされた1部の出力単位に関し、ページ単位毎にCRCコード演算処理が行われ、ページ単位での画像一致、不一致の判定がなされる。なお、詳細は後述する。
排紙処理後、確認プリントの結果がOKであるか否かの判定がなされる(ステップs104)。確認プリントの結果に対しては、OKであるか否かを操作部などにおいて操作者の入力を求める。
確認OKでなければ(ステップs104、NO)、処理を終了する。確認OKであれば(ステップs104、YES)、プリント開始処理(ステップs105)に移行する。プリント開始処理に次いで給紙処理(ステップs106)、画像形成処理(ステップs107)、排紙処理(ステップs108)が順次行われる。画像形成処理、排紙処理は前記と同様であり、詳細は後述する。
【0092】
排紙処理後、ページ狂いが発生しているか否かの判定がなされる(ステップs109)。ページ狂いが発生していなければ(ステップs109、NO)、設定部数分の出力が完了したかの判定がなされ(ステップs110)、設定部数分の出力が完了していなければ(ステップs112、NO)、ステップs106の給紙処理に戻って出力を継続する。一方、設定部数分の出力が完了していれば(ステップs110、YES)、プリント終了処理を行う(ステップs112)。ステップs109でページ狂いが発生していれば、ページ狂い発生時のメッセージを操作部等に表示し(ステップs111)、プリント終了処理を行う(ステップs112)。
上記により、ページ狂いが発生している場合は、メッセージを表示するとともにプリントを終了することで、ページ狂いに対する対応を容易に行うことができる。
【0093】
次に、上記画像形成処理(ステップs102、s107)の詳細を図13のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、通常画像形成処理を行い(ステップs120)、画像データに付加されている除外情報を取得する(ステップs121)。除外情報から除外必要状態であるか判定がなされる(ステップs122)。除外が必要なくてクリア状態であれば(ステップs122、NO)、画像の全面に対するチェックサム演算を行い(ステップs123)、算出された識別コードを用紙の属性情報に付加し(ステップs125)、処理を終了する。ステップs122で、除外必要状態であると判定される場合(ステップs122、YES)、除外必要状態にセットし、画像の全面から除外が必要な画像を除いてチェックサム演算を行い(ステップs124)、算出された識別コードを用紙の属性情報に付加し(ステップs125)、処理を終了する。
【0094】
上記手順における除外情報の取得手順を図14のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、画像付加情報を取得する(ステップs126)。
画像付加情報の取得後、画像付加情報に除外情報があるか判定される(ステップs127)。除外情報があると判定されると(ステップs127、あり)、例外必要状態をセットし(ステップs129)、処理を終了する。例外情報がないと判定されると(ステップs127、全面)、画像は全面が対象になり、例外必要情報をクリアし(ステップs128)、処理を終了する。
【0095】
次に、上記排紙処理(ステップs103、s108)の詳細を図15のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、通常排紙処理を行い(ステップs130)、画像の比較となる基準データが確定済みか否かの判定がなされる(ステップs131)。
基準データが確定済みでなければ(ステップs131、NO)、基準データ用CRC32コードが格納されているシステムメモリー115から該コードデータを読み出して取得する(ステップs132)。最初のページでは、コードデータが格納されておらず、読み出しはなされない。次いで、排紙された用紙に関し画像情報に含まれる画像付加情報を取得し(ステップs133)、ステップs132で取得した格納データと、画像付加情報、ここでは画像形成処理で算出した識別コードとをCRC32コード演算処理にかけ、演算処理結果を第1記憶部としてのシステムメモリー115の所定のエリアに格納する(ステップs134)。次いで、部の最終紙かどうかを判定する(ステップs139)。
【0096】
ステップs131で、基準データが確定済みである場合(ステップs131、YES)、比較用CRC32コードが格納されているシステムメモリー115から該コードデータを読み出して取得する(ステップs135)。最初のページでは、コードデータが格納されておらず、読み出しはなされない。次いで、排紙された用紙に関し画像情報に含まれる画像付加情報を取得し(ステップs136)、ステップs135で取得した格納データと、画像付加情報、ここでは画像形成処理で算出した識別コードとをCRCコード演算処理にかけ、演算処理結果を第2記憶部としてのシステムメモリー115の所定のエリアに格納する(ステップs137)。次いで、排紙された用紙について第1記憶部および第2記憶部であるシステムメモリー115から基準データ用と比較用のCRCコードを読み出して、一致するか否かの判定を行う(ステップs138)。一致していれば(ステップs138、YES)、部の最終紙かどうかを判定する(ステップs139)。比較の結果、一致していなければ(ステップs138、NO)、当該ページでページ狂いが生じているものとしてページ狂い停止状態をセットし(ステップs143)、処理を終了する。
【0097】
排紙された用紙が部の最終紙かどうかの判定(ステップs139)において、部の最終紙でなければ(ステップs139、NO)、処理を終了する。
排紙された用紙が部の最終紙であれば(ステップs139、YES)、基準データが確定済みであるか判定し(ステップs140)、確定済みでなければ(ステップs140、NO)、基準データ確定済み状態をセットし(ステップs141)、処理を終了する。確定済みであれば(ステップs140、YES)、第2記憶部であるシステムメモリー115に格納されている比較用CRC32コードのデータをクリアし(ステップs142)、処理を終了する。
【0098】
図16は、ページ単位で前記判定を行い、ページ狂い発生時のメッセージを表示した表示画面1420を示すものである。表示画面1420は、操作部140などに表示することができる。表示画面1420は、メッセージ欄1421を有しており、メッセージではどの部のどのページ付近を確認すればよいかを注意を向けている。これはページ単位で判定を行っているため、ページの発生位置がより詳細に分かるためである。
また、表示画面1420では、状態表示欄1422に画像形成装置が停止していることを示している。
【0099】
以上、本発明について上記実施形態について説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りは適宜の変更が可能である。
【符号の説明】
【0100】
1 画像形成装置本体
2 大容量トレイユニット
3 後処理装置
4 通信回線
5 外部装置
100 画像形成装置
113 画像制御CPU
115 システムメモリー
116 不揮発メモリー
119 書き込み処理部
120 画像メモリー
130 スキャナー部
140 操作部
150 プリンター部
【技術分野】
【0001】
この発明は、順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力可能な画像形成装置、該画像形成装置を備える画像形成システムおよび画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像データに基づいて、用紙上に画像を形成した上で、画像が形成された用紙を排出する画像形成装置が知られている。画像形成装置は、例えば、複写機やプリンター、ファクシミリ、複合機などである。画像形成装置が複写機である場合には、画像形成装置は、原稿から画像を読み取ることによって画像データを取得する。一方で、画像形成装置がプリンターである場合には、画像形成装置は、パーソナルコンピューターなどの外部装置から画像データを取得する。
【0003】
画像形成装置の利用方法としては、複数ページによって構成される出力単位を画像形成装置が出力するケースが考えられる。このようなケースにおいて、用紙上に画像が正常に形成されているか否かを確認する確認作業が重要である。例えば、確認作業では、落丁や乱丁などが生じていないかを確認する。
【0004】
ここで、複数部数の出力単位が出力される場合、特に大量印刷を行うプロダクション系印刷において、出力物の落丁、乱丁確認は出力後に手作業による確認を行うものとすると膨大な工数を要し、万一落丁、乱丁した出力物を顧客へ納品した場合、著しく顧客の信頼を失墜する結果となる。
従って、確認作業を自動化することが好ましく、印刷時に落丁を検知する技術が特許文献1や特許文献2などで提案されている。
【0005】
特許文献1では、複数ページのそれぞれに対応する識別情報をページデータに付与し、ページデータの読み出し順序に依存した演算処理を行って、n部目とn部目以外の演算処理結果を比較してn部目以外の出力単位について複数の用紙に画像が正常に形成されたか否かを判定する画像形成装置が提案されている。具体的には、n部目以外の演算処理結果がn部目の演算処理結果と一致した場合、n部目以外の出力単位には落丁や乱丁などが生じていないと判定し、上記演算処理結果が一致しない場合、落丁や乱丁などが生じていると判定する。
【0006】
特許文献2では、n部目の出力単位を構成する複数ページの画素数の合計値とn+1部目以降の出力単位を構成する複数ページの画素数の合計値とを比較する技術(以下、第1技術と称す)が提案されている。具体的には、画像形成装置は、画素数の合計値が一致した場合には、n+1部目以降の出力単位には落丁や乱丁などが生じていないと判定する。一方で、画像形成装置は、画素数の合計値が一致しなかった場合には、n+1目以降の出力単位には落丁や乱丁などが生じていると判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−248319号公報
【特許文献2】特開2007−189315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、複数部数の印刷を行う際に部単位で画像が異なる場合、例えば、画像に可変画像を付加して出力すると、印字率や画像チェックサムなどで部毎の出力単位で画像自体の比較を行っても、画像自体が異なるため、異常の判定を行うことができない。
可変画像としては、スタンプナンバリングやバリアブル印刷などが挙げられる。
したがって、識別情報などを画像データに付与しても、部毎の画像の一致が保証されず、確実な落丁、乱丁検知ができないため、手作業による確認を行わざるを得ず、作業効率が極めて悪いという問題がある。
【0009】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、可変画像などを含むことによって部単位で異なる画像を有する出力に際しても、部毎の画像の一致を検出することができる画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、本発明の画像形成装置のうち、第1の本発明は、順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力する画像形成装置であって、
前記複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に形成する画像形成部と、
前記画像の一部を除外して算出された画像固有値の演算処理を前記出力単位毎に行う制御部と、
前記複数部数の出力単位のうち、特定の1部の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第1記憶部と、
前記複数部数の出力単位のうち、n部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第2記憶部と、を有し、
前記制御部は、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果との比較結果によって、前記n部目の出力単位について、前記複数の用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする。
【0011】
上記本発明によれば、部単位で異なる画像を含む場合でも、特定の1部の出力単位とn部目の出力単位とについて、画像固有値の演算処理比較に基づいて画像形成が正常に行われた否かを判定することができる。
除外される画像は、元の画像に付加されて部毎で画像が異なる可能性のあるものが代表的に示される。例えば、スタンプナンバリングや宛名、社名などを刷り込むバリアブル印刷などによる画像が挙げられる。ただし、本発明としては除外される画像がこれらに限定されるものではなく、部毎で画像が異なる可能性のあるものであれば包含することができる。
画像固有値は、種々の方法により求めることができる。例えば、画像データに対するCRC32コードや、チェックサム、印字率などの手法を用いることができ、本発明としては特定のものに限定されない。
画像の一部を除外して画像固有値を算出する固有値算出部は、制御部とは別個に備えるものであってもよく、また、制御部で兼用するものであってもよい。さらに画像形成装置で固有値の算出を行わず、ネットワークに接続された外部装置で算出された画像固有値を取得して演算に用いるものであってもよい。
【0012】
第2の本発明の画像形成装置は、前記第1の本発明において、前記画像形成時あるいは前記画像形成前にそれぞれの前記画像に対して、前記画像の一部を除外して画像固有値を算出する固有値算出部を有することを特徴とする。
【0013】
上記本発明によれば、画像固有値が画像形成装置に備える固有値算出部によって算出される。
【0014】
第3の本発明の画像形成装置は、前記第1または第2の本発明において、前記制御部が、前記演算処理を前記画像固有値の順序に依存して行うことを特徴とする。
【0015】
上記本発明によれば、部毎にページ単位で画像が正常に形成されているか否かの判定を行うことができ、これにより落丁のほかページ順がくるった乱丁も検出することができる。なお、第1の本発明においては、ページ単位の他に、部単位で画像が正常に形成されているか否かを判定するものであってもよい。このようなものとして例えば部全体のチェックサムを行うものが挙げられる。チェックサムのような部単位の検出では、ページ順が変わっても同じ固有値となるため乱丁を検出することはできないが落丁は検出することができ、この形態も本発明に含まれるものである。
【0016】
第4の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第3の本発明のいずれかにおいて、前記複数ページのそれぞれに対応する画像のデータを格納する画像データ記憶部を有し、
前記制御部は、前記画像データ記憶部に対し前記画像のデータの書き込みおよび読み出しを制御し、前記複数部数の出力に際し、前記画像データ記憶部から前記画像データを指定部数分繰り返し読み出すことを特徴とする。
【0017】
上記本発明によれば、画像データ記憶部に一旦格納された画像データに基づいて、画像の形成、画像の正常、異常の判定が行われる。
【0018】
第5の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第4の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、部単位で前記演算処理を行い、n部目の前記出力単位での出力を終了した後、部単位で前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と部単位で前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果とを比較して、n部目の出力単位について部単位で前記用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする。
【0019】
上記本発明によれば、部単位で前記判定を行う際に、当該部の出力を終了した後、出力された当該部の画像が正常か否かの判定を行うことができる。判定は上記出力終了後であれば、直ちに行ってもよく、また、必要に応じて時間を置いて行ってもよい。
【0020】
第6の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第4の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、ページ単位で前記演算処理を行い、n部目の所定ページの出力を終了した後、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果とを比較して、n部目の当該所定ページについてページ単位で前記用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする。
【0021】
上記本発明によれば、ページ単位で前記判定を行う際に、当該ページの出力を終了した後、出力された当該ページの画像が正常に形成されているか否かの判定を行うことができる。判定は上記出力終了後であれば、直ちに行ってもよく、また、必要に応じて時間を置いて行ってもよい。
【0022】
第7の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第6の本発明のいずれかにおいて、前記除外が行われる画像の一部が元の画像に付加された可変画像であることを特徴とする。
【0023】
上記本発明によれば、可変画像が付加された画像において、部毎の出力単位で画像が正常に形成されたか否かを判定することができる。
【0024】
第8の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第7の本発明のいずれかにおいて、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成時に1部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果であり、前記第2記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成時に2部目以降の出力単位で演算処理された結果であることを特徴とする。
【0025】
すなわち本発明によれば、1部目の演算処理結果を基準にして2部目以降の演算処理結果と比較して、2部目以降で画像が正常に形成されているか否かを判定することができる。
【0026】
第9の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第7の本発明のいずれかにおいて、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理結果と、前記第2記憶部に記憶された前記演算処理結果とが、連続する2部間の出力単位について行われた演算処理の結果であることを特徴とする。
【0027】
上記本発明によれば、連続する2部間で演算処理結果を比較することで画像が正常に形成されているか否かを判定することができる。
【0028】
第10の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第7の本発明のいずれかにおいて、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成前に予め記憶された画像基準固有値であり、前記第2記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成時に1部目の出力単位から出力単位毎に演算処理された結果であることを特徴とする。
【0029】
上記本発明によれば、予め特定の1部の出力単位について演算処理結果を得て基準の固有値としておき、この基準の固有値として比較することで、n部目の画像の形成が正常であるか否かを判定することができる。したがって、n部目としては1部目から最終部までを含むことができ、1部目から正常に画像が形成されているか否かを判定することができる。
【0030】
予め演算処理結果を得る方法としては、確認印刷時に求めたものが挙げられる。確認印刷は、体裁などの確認のために確認用に通常1部の出力を行うものであり、ユーザーによって確認がなされる。したがって、確認印刷時の演算処理を利用することで、その後の本出力で1部目から画像が正常に形成されているか否かの判定を行うことができる。
また、予め演算処理結果を得る方法として、原稿画像をスキャンなどで入力したときに演算をする。
さらに、外部装置のプリンタードライバー等で固有値が生成されて、外部装置から送信される画像データに付加されて入力された固有値を用いて演算処理によって基準値を得ることができる。
【0031】
第11の本発明の画像形成装置は、前記第2の本発明において、外部から画像用のデータを受信して印刷用の画像データに処理するプリンターコントローラーを備えており、
前記固有値算出部は、前記プリンターコントローラーから通知される各ページの画像付加情報に基づいて除外する前記画像を決定することを特徴とする。
【0032】
上記本発明によれば、外部から送信される画像データに付加されているページの画像付加情報に付加画像などに関する情報が含まれていれば、これを利用して除外する画像を決定することができる。
【0033】
第12の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第10の本発明のいずれかにおいて、
操作入力を受ける操作部を備え、
前記操作部は、除外する前記画像を指定可能であることを特徴とする。
【0034】
上記本発明によれば、操作者の意思に従って除外する画像を指定することができる。
【0035】
第13の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第12の本発明のいずれかにおいて、除外する前記画像が、除外前の画像における平面上の座標位置または除外前の画像が複数に分割された分割画像のいずれかの指定によって定められることを特徴とする。
【0036】
上記本発明によれば、除外する画像を座標や分割画像の指定によって決定することができる。
【0037】
第14の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第13の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、前記画像が正常に形成されていないと判定する場合、異常処理を行うことを特徴とする。
【0038】
上記本発明によれば、画像が正常に形成されていないと判定される場合に異常処理を行って操作者に通知したり、画像形成装置の停止を行ったりする。これにより異常な画像の除去などを迅速に行うことができる。異常の通知に際しては出力された用紙について異常発生箇所を示す表示を行って出力物の修復を容易に行えるようにしてもよい。
【0039】
第15の本発明の画像形成システムは、 順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力する画像形成装置であって、前記複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に形成する画像形成部を備える画像形成装置と、
順序が定められた複数ページのそれぞれに対応する画像の送信が可能な外部装置と、
前記画像形成装置と前記外部装置とが接続されるネットワークと、
それぞれの前記画像に対して、前記画像の一部を除外して画像固有値を算出する固有値算出部と、を備え、
前記画像形成装置は、前記画像固有値の演算処理を前記出力単位毎に行う制御部と、
前記複数部数の出力単位のうち、特定の1部の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第1記憶部と、
前記複数部数の出力単位のうち、n部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第2記憶部とを有し、
前記制御部は、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果との比較結果によって、前記n部目の出力単位について、前記複数の用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする。
【0040】
上記本発明によれば、外部装置から画像形成装置に送信される画像に基づいて画像形成が行われる際に、部単位で異なる画像を含む場合でも、特定の1部の出力単位とn部目の出力単位とについて、画像固有値の比較に基づいて画像形成が正常に行われた否かを判定することができる。
【0041】
第16の本発明の画像形成システムは、前記第15の本発明において、前記固有値算出部が、前記外部装置または前記画像形成装置に備えられていることを特徴とする。
【0042】
上記本発明によれば、固有値の算出を外部装置または画像形成装置に備える固有値算出部により行うことができる。
【0043】
第17の本発明の画像形成システムは、前記第15または第16の本発明において、前記外部装置は、可変画像が付加された前記画像の送信が可能であり、前記画像とともに各ページの画像付加情報を送信することを特徴とする。
【0044】
上記本発明によれば、画像形成装置では、外部装置から送信される画像データとともにページ属性情報を受信する。
【0045】
第18の本発明の画像形成システムは、前記第17の本発明において、前記各ページの画像付加情報に、前記除外がなされる画像に関する情報または前記画像固有値に関する情報が含まれていることを特徴とする。
【0046】
上記本発明によれば、上記ページ情報を利用して画像形成装置で画像形成の判定を行うことができる。
【0047】
第19の本発明の画像形成システムは、前記第15〜第18の本発明のいずれかにおいて、操作入力を受けて、除外する前記画像を指定可能である操作部を前記外部装置または前記画像形成装置に備えることを特徴とする。
【0048】
前記本発明によれば、除外する画像の指定を外部装置または画像形成装置に備える操作部により行うことができる。
【0049】
第20の本発明の画像形成プログラムは、画像形成装置を制御するコンピューターに、順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力する機能を実行させるプログラムであって、
前記複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に画像形成する機能と、
前記画像の一部を除外して算出された画像固有値の演算処理を前記出力単位毎に行う機能と、
前記複数部数の出力単位のうち、特定の1部の出力単位について行われた前記演算処理の結果を第1記憶部に記憶する機能と、
前記複数部数の出力単位のうち、n部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第2記憶部に記憶する機能と、
前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果との比較結果によって、前記n部目以外の出力単位について、前記複数の用紙に画像が正常に形成されている否かを判定する機能とを実現させることを特徴とする。
【0050】
上記本発明によれば、画像形成装置の制御部に対し、部単位で異なる画像を含む場合でも、特定の1部の出力単位とn部目の出力単位とについて、画像固有値の比較に基づいて画像形成が正常に行われた否かを判定することを実現させることができる。
【0051】
第21の本発明の画像形成プログラムは、前記第20の本発明において、さらに、前記画像形成時あるいは前記画像形成前にそれぞれの前記画像に対して、前記画像の一部を除外して画像固有値を算出する機能を実現させることを特徴とする。
【0052】
上記本発明によれば、画像固有値の算出を画像形成装置のコンピュータに実現させることができる。
【発明の効果】
【0053】
以上説明したように本発明によれば、可変画像などを含むことによって部単位で異なる画像を有する出力に際しても、部単位での画像比較によりページ抜けやページ入れ替わりによる乱丁、落丁を自動的に検出することを可能にする。したがって、宛名だけ異なるバリアブル印刷や、部番号を部毎に印字するスタンプナンバリングモードでの出力時においても、不良印刷物を容易に発見することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の一実施形態の画像形成装置を示す概略図である。
【図2】同じく、制御ブロックを示す図である。
【図3】同じく、部単位でのCRCコード演算処理の例を示す図である。
【図4】同じく、画像除外の例を示す図である。
【図5】同じく、部数ナンバリングの設定を行う画面の例を示す図である。
【図6】同じく、複数部数の出力単位を出力する手順を示すフローチャートである。
【図7】同じく、画像形成処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】同じく、除外情報を取得する手順を示すフローチャートである。
【図9】同じく、排紙処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】同じく、部単位でのページ狂いを表示する画面の例を示す図である。
【図11】同じく、ページ単位でのCRCコード演算処理の例を示す図である。
【図12】同じく、複数部数の出力単位を出力する手順を示すフローチャートである。
【図13】同じく、画像形成処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】同じく、除外情報を取得する手順を示すフローチャートである。
【図15】同じく、排紙処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】同じく、ページ単位でのページ狂いを表示する画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下に、本発明の一実施形態を説明する。
画像形成装置100は、図1に示すように画像形成装置本体1と、これに付設した大容量給紙トレイユニット2と後処理装置3とを備えている。
大容量トレイユニット2は、第3給紙トレイ20、第4給紙トレイ21、第5給紙トレイ22を備えており、各給紙トレイから画像形成装置本体1への給紙が可能になっている。
【0056】
画像形成装置本体1は、第1給紙トレイ10と第2給紙トレイ11とを下部に備えており、前記大容量トレイユニット2との選択的な使用が可能になっている。
画像形成装置本体1には、各給紙トレイから給紙された用紙に印刷を行うプリンター部150と、原稿から画像を読み込むスキャナー部130とを備えており、さらに前記スキャナー部130に原稿を自動的に給送する流し込みtype自動原稿給送装置(ADF)135を画像形成装置本体1の上部に備えている。また、画像形成装置本体1の上部には、操作者の操作入力を受け、また情報を表示することができる操作部140を備えている。操作部140は、操作部分と表示部分とが一体になったタッチパネルなどによって構成することができ、また、操作部分と表示部分とを別体に構成してもよい。
【0057】
後処理装置3は、画像形成装置本体1で印刷されて出力された用紙をスタックするスタック部30と、印刷された前記用紙に挿入する挿入紙を給紙する挿入紙給紙部31を備えている。
【0058】
次に、画像形成装置100の機能を図2の制御ブロック図に基づいて説明する。
画像形成装置100は、状態管理部110とスキャナー部130と操作部140とプリンター部150とを有し、LANなどの通信回線4を通してPCなどの外部装置5から入力される画像データを処理し、またはスキャナー部130で得た画像データを、通信回線4を通して外部装置5に転送可能にするプリンターコントローラー160とを備えている。
外部装置5は、プリンタードライバーやアプリケーションソフトが搭載されたパーソナルコンピューターやサーバーなどによって構成されるものである。
上記画像形成装置100、通信回線4、外部装置5は、本発明の画像形成システムを構成している。
【0059】
状態管理部110には、プリンターコントローラー160に接続されたPCIバス112を有しており、該PCIバス112にDRAM制御IC111が接続されている。DRAM制御IC111には、画像メモリー120が接続されている。画像メモリー120は、圧縮メモリー121とページメモリー122とを有している。圧縮メモリー120は、圧縮画像データを格納するためのメモリーであり、ページメモリー121は、画像形成前にプリント対象の非圧縮画像データを一時的に格納するためのメモリーである。画像メモリー120は、本発明の画像データ格納部に相当する。
上記プリンターコントローラー160で取得される画像データは、プリント動作に伴ってPCIバス112を通してDRAM制御IC111へと送信される。
【0060】
また、状態管理部110には、画像制御CPU113を備えており、該画像制御CPU113に前記DRAM制御IC111が接続されている。
また、画像制御CPU113には、ROMなどの不揮発のメモリーで構成され、プログラムが格納されるプログラムメモリー114、RAMで構成され、作業エリアやデータの一時格納に用いられるシステムメモリー115、フラッシュメモリーなどにより構成される不揮発メモリー116が接続されている。該不揮発メモリー116には、画像形成装置1の初期印刷設定情報や、プロセス制御パラメータ等の機械設定情報、画像固有値を算出する算出式などが読み出し可能に格納される。
【0061】
画像制御CPU113は、プログラムメモリー114、システムメモリー115、不揮発メモリー116のデータを読み取り可能であり、また、所望のデータをシステムメモリー115、不揮発メモリー116に書き込むことが可能である。
画像制御CPU113は、上記機械設定情報や印刷設定情報などに従って画像形成装置100の各部を動作制御する。したがって、画像制御CPU113は、画像形成装置100を制御するコンピューターに相当する。
【0062】
次に、前記スキャナー部130は、光学読み取りを行うCCD131と、スキャナー部130全体の制御を行うスキャナー制御部132とを備えている。スキャナー制御部132は、前記画像制御CPU113とシリアル通信可能に接続されている。また、前記CCD131は、該CCD131で読み取った画像データを処理する読取り処理部117に接続され、該読取り処理部117は前記したDRAM制御IC111に制御可能に接続されている。
【0063】
前記操作部140は、表示部を兼ね、タッチパネルで構成されるLCD141と、操作部全体を制御する操作部制御部142とを備えており、該操作部制御部142は前記画像制御CPU113にシリアル通信可能に接続されている。操作部140では、画像制御CPU113の制御を受けて、LCD141によって、画像固有値を算出するために除外する画像の指定を行うことができる。
【0064】
また、DRAM制御IC111には、画像データを圧縮し、また、圧縮された画像データを伸長するする圧縮・伸長IC118が接続されている。さらにDRAM制御IC111には書き込み処理部119が接続されている。
書き込み処理部119は、プリンター部150に接続され、LD部151の動作に用いられる書き込みデータの処理を行う。プリンター部150には、LD部151などによって構成される画像形成部や用紙の搬送機構を含んでいる。画像形成部は、その他に、図示しない感光体や転写部、定着部などを備えている。
プリンター部150は、プリンター部150の全体(給紙、画像形成、排紙、後処理など)を制御するプリンター制御部152を備えており、プリンター制御部152は前記した画像制御CPU113に接続されている。プリンター制御部152は画像制御CPU113の制御指令に従って動作してプリンター部150を制御する。プリンター制御部152には、後処理装置3全体を制御する後処理装置制御部33が接続されており、プリンター制御部152を介して後処理装置3の制御がなされる。後処理装置3では、画像形成装置本体1から排紙される用紙に対し、所望によりステープル、パンチなどの後処理がなされる。
【0065】
DRAM制御IC111が接続されたPCIバス112には、前記プリンターコントローラー160が接続されている。プリンターコントローラー160は、画像形成装置100をネットワークプリンタやネットワークスキャナーとして使用する場合に、通信回線4に接続される外部装置5などから画像データ等を受信したり、スキャナー部130で取得した画像データを通信回線4に接続される外部装置5などに送信したりするものである。プリンターコントローラー160では、DRAM制御IC111に、DRAMなどで構成される画像メモリー(図示しない)が接続されている。また、プリンターコントローラー160では、共通バスにコントローラー制御CPUや通信回線インターフェースなどが接続されている。通信回線インターフェースは、通信回線4に接続される。
【0066】
また、画像制御CPU113には、IO125が接続されている。IO125は、画像形成装置100内の各部との間で情報の授受を行うインターフェースとして動作する。
【0067】
次に、上記画像形成システムの基本的動作について説明する。
先ず、画像形成装置100において画像データを蓄積する手順について説明する。
画像形成装置100において、スキャナー部130で画像を読み取り画像データを生成する場合について説明する。スキャナー部130において原稿からCCD131により画像を光学的に読み取る。この際には、画像制御CPU113から指令を受けるスキャナー部制御部132によってCCD131の動作制御を行う。原稿の読み取りは、流し込みtype自動原稿給送装置(ADF)135によって原稿を給送しつつ行ってもよく、また、プラテンガラス上に原稿を置いて行ってもよい。
【0068】
画像制御CPU113は、プログラムによって動作し、操作部140による操作に基づいてスキャナー部130への指令を発行する。CCD131で読み取られた画像は、読取り処理部117でデータ処理がなされ、DRAM制御IC111に送られた後、圧縮・伸長IC118で圧縮され、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリー121に格納される。
【0069】
また、画像データは、通信回線4を介して外部装置5から画像形成装置本体1に入力することができる。上記画像データとしては、外部装置5のアプリケーションソフト等により生成されたものや他の画像形成装置により生成されたものが挙げられる。該データは、通信回線4、プリンターコントローラー160を通して受信され、DRAM制御IC111を介して圧縮・伸長IC118で圧縮された後、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリー121に格納される。
上記画像データには、各ページの画像付加情報が含まれており、該付加情報には、画像に付加画像が加えられている場合、その位置などに関する情報が含まれている。
【0070】
さらに画像形成装置100で出力を行う場合、圧縮メモリー121に格納されているデータは、DRAM制御IC111を介して圧縮・伸長IC118に送出してデータを伸長し、書き込み処理部119に送出して書き込みデータを生成し、LD部151への書き込みを行う。この際に、画像制御CPU113では、複数部数の出力を行う際には、前記圧縮メモリー121から前記画像データを指定部数分繰り返し読み出す制御を行う。
【0071】
プリンター部150では、画像制御CPU113の指令を受けたプリンター制御部152によって各給紙トレイからの給紙、搬送機構における搬送などの各部の制御が行われる。プリンター部150において、さらに画像形成、用紙への転写、定着、排紙が行われ、後処理装置3に排出される。後処理装置3では、プリンター制御部152による指令を受ける後処理装置制御部33による制御がなされ、指令内容に応じた後処理がなされて排紙され、または、後処理の指令がない場合には、後処理を行うことなく用紙の排紙がなされる。
【0072】
上記画像形成システムでは、画像形成時あるいは画像形成前にそれぞれの画像に対して、画像全体、あるいは画像の一部を除外した画像について画像固有値を算出可能となっている。該算出は、画像形成装置100の書き込み処理部119で行うことができる。この場合、書き込み処理部119は、画像形成装置100を制御するコンピューターの一部を構成する。また、該算出はアプリケーションソフトで算出が可能になっていれば、外部装置5で行うこともできる。
この実施形態では、画像形成時に書き込み処理部119にて書込画像の画像固有値を算出する。その際にその画像のもつ算出除外情報(あるいは算出対象情報)を基に、画像の全体、あるいは画像の一部の演算を行う。算出除外情報(あるいは算出対象情報)は画像入力元(プリンターコントローラー160)からの指定や、画像形成装置100の持つ操作部140などで設定される。したがって、書き込み処理部119は、本発明の固有値算出部として機能する。算出された画像固有値は、システムメモリー115に順次格納される。
【0073】
また、本発明では、画像データをCRC32コード演算処理に順次かけることができる。該処理は、画像制御CPU113によって行われる。CRC32コード演算処理は本発明の演算処理に相当する。したがって、画像制御CPU113は、本発明の制御部として機能する。
上記CRC32コード演算処理では、画像形成を行って用紙を排出するときに該用紙に係わる画像データに含まれる情報をCRC32コード演算処理にかけ、結果をシステムメモリー115に保存する。部最終紙が排出されるまで繰り返す。
演算処理に際しては、システムメモリー115に格納された画像固有値を読み出し、画像制御CPU113で演算処理を行い、演算処理結果をシステムメモリー115に格納する。演算処理に際しては、演算式などを不揮発メモリー116に格納しておき、これを読み出して演算処理を行う。
【0074】
複数部数のうち1部目の最終紙の排出時に算出したCRC32コード演算結果は基準値として、他の演算処理結果と区別してシステムメモリー115に格納することができる。したがって、1部目の演算データを格納するシステムメモリー115は、第1記憶部に相当する。
2部目以降に演算データは、1部目と同様に、演算したCRC32コード演算結果を比較データとして、1部目の演算データとは別エリアにおいてシステムメモリー115に保存する。この場合、システムメモリー115は、n部目の演算処理結果を格納する第2記憶部に相当する。
画像制御CPU113は、第1記憶部に相当するエリアのシステムメモリー115に保存された1部目の演算データを読み出すとともに、第2記憶部に相当するエリアのシステムメモリー115に保存された2部目以降の演算データを読み出し、両者のCRCコードを比較して、n部目の出力が正常出力であるかチェックする。
【0075】
画像制御CPU113では、比較の結果が不一致の場合、異常処理を行う。すなわち、比較した結果、上記演算データが不一致であると判断された場合には、プリンター制御部152および後処理装置制御部33に指令を出し、新たな給紙を開始せずに画像形成装置内の紙を排出させ終了させる。
【0076】
図3に部単位でのCRC32コード演算処理の例を示す。なお、CRC32コードとは、strの32ビット長のCRC(cyclic redundancy check)チェックサムを生成し、受信されたデータの整合性を検証するために通常使用されるものである。
図3は、固有値としての識別コードを算出し、この値を用いてCRC32コードの演算を行っている。なお、この例の識別コードは、32bitの画像チェックサムをわかりやすくするために1〜8としているが、実際にはこのようにインクリメンタルに並ぶ値とすることが必要とされるものではない。
図3に示すように、ページの順序が狂うとCRC32コード演算結果が異なる値になり、ページの順序に狂いが生じていることが分かる。
【0077】
図4は、画像の1部除外を行う具体例を示す図である。
この形態では、識別コードとして用いた画像チェックサムは、8画素単位のXOR(排他的論理和)を用いている。その演算対象の用紙Pに形成される画像G0として、下記のように座標で指定した範囲の画像G1を演算対象から外す。画像G0はバリアブル印刷として付加される画像である。
この例では、外部装置5から画像データが送信され、この画像を画像形成装置100で受信しており、画像データには各ページの画像付加情報が付加されている。ページの画像付加情報には、演算対象から外すための演算除外情報が含まれている。演算除外情報の例を以下に説明する。
【0078】
演算除外情報種別:除外なし(前画面画像対象)、除外あり(座標情報)が設定される。
演算情報格納場所:演算除外情報は、画像入力元から通知される画像情報の1つとして画像毎に持つページヘッダーに格納されている。
演算除外情報格納タイミング:画像データの格納時(外部装置)
演算除外情報の参照方法:画像形成時に書き込み処理部にて書き込み画像の画像固有値を算出する際に参照する。
【0079】
図5は、入力画像に部数ナンバリングの画像を付与する際の設定画面を示すものである。部数ナンバリングの設定画面1400は、操作画面140に表示したり、外部装置5に備える操作画面に表示したりすることができる。
設定画面1400には、ナンバリングのフォーマットを設定するフォーマット釦群1401が押釦可能に表示されており、選択したフォーマット釦によってナンバリングが実行される。この例では、部数に応じて「0001」…「000n」のナンバリングが行われる。また、設定画面1400には、印刷位置設定釦群1402が設けられており、各設定釦の選択によって、用紙における印刷位置(上中下、左右中)を設定することができる。「Fine Adjustment」釦1403を押釦することで印刷位置設定釦群1402を利用した印刷位置の微調整を行うことができる。
印刷位置を設定してOK釦1404を押釦すると印刷位置が座標として決定して画像データがメモリーなどに格納され、印刷除外情報に必要な情報が加えられる。すなわち、除外有りで設定情報には設定された座標情報が付与される。キャンセル釦1405を押釦すれば、設定内容がキャンセルされ、「Function OFF」釦1406が押釦されれば、部数ナンバーの印刷機能がオフにされる。この結果、演算除外情報には、除外なしの情報が付与される。
【0080】
次に、図6〜図9のフローチャートに基づいて部単位で画像の一致、不一致を判定する手順について説明する。
先ず確認プリントの実行が選択されているか否かの判定がなされる(ステップs1)。確認プリントの実行が選択されていなければ(ステップs1、NO)、プリント開始処理に移行する(ステップs6)。ステップs1で確認プリントの実行が選択されていれば(ステップs1、YES)、給紙処理が行われ(ステップs2)、次いで画像形成処理(ステップs3)、排紙処理(ステップs4)が順次行われる。
画像形成処理では、画像固有値の算出が行われる。詳細は後述する。
排紙処理では、必要に応じて、確認プリントされた1部の出力単位に関し、CRCコード演算処理が行われ、部最終紙が排紙された後は、部単位での画像一致、不一致の判定がなされる。なお、詳細は後述する。
排紙処理(ステップs4)後、確認プリントの結果がOKであるか否かの判定がなされる(ステップs5)。確認プリントの結果に対しては、OKであるか否かを操作部などにおいて操作者の入力を求める。
確認OKでなければ(ステップs5、NO)、処理を終了する。確認OKであれば(ステップs5、YES)、プリント開始処理(ステップs6)に移行する。プリント開始処理に次いで給紙処理(ステップs7)、画像形成処理(ステップs8)、排紙処理(ステップs9)が順次行われる。画像形成処理では、画像固有値の算出が行われる。詳細は後述する。排紙処理では、必要に応じて、確認プリントされた1部の出力単位に関し、CRCコード演算処理が行われ、部最終紙が排紙された後は、部単位での画像一致、不一致の判定がなされる。詳細は後述する。
【0081】
排紙処理(ステップs9)後、ページ狂いが発生しているか否かの判定がなされる(ステップs10)。ページ狂いは、後述するページ狂い状態セットの有無によって判定される。ページ狂いが発生していなければ(ステップs10、NO)、設定部数分の出力が完了したか判定され(ステップs11)、設定部数分の出力が完了していなければ(ステップs11、NO)、ステップs7の給紙処理に戻って出力を継続する。一方、設定部数分の出力が完了していれば(ステップs11、YES)、プリント終了処理を行う(ステップs13)。ステップs10でページ狂いが発生していれば、ページ狂い発生時のメッセージを操作部140等に表示し(ステップs12)、プリント終了処理を行う(ステップs13)。
上記により、ページ狂いが発生している場合は、メッセージを表示するとともにプリントを終了することで、ページ狂いに対する対応を容易に行うことができる。
【0082】
次に、上記画像形成処理(ステップs3、s8)の詳細を図7のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、通常画像形成処理を行い(ステップs30)、画像データに付加されている除外情報を取得する(ステップs31)。除外情報から除外必要状態であるか判定がなされる(ステップs32)。除外必要状態がクリア状態であれば(ステップs32、NO)、画像の全面に対するチェックサム演算を行い(ステップs33)、算出された識別コードを画像情報に付加し(ステップs35)、処理を終了する。ステップs32で、除外必要状態であると判定される場合(ステップs32、YES)、除外必要状態にセットし、画像の全面から除外が必要な画像を除いてチェックサム演算を行い(ステップs34)、算出された識別コードを画像情報に付加し(ステップs35)、処理を終了する。
【0083】
上記手順における除外情報の取得手順を図8のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、画像情報から画像付加情報を取得する(ステップs36)。
プリンターコントローラーからの画像入力時、画像受信時にその画像のヘッダー情報として送られてくる画像付加情報には画像サイズや解像度などの情報の他に除外情報も付与されている。バリアブル印刷では、住所など部毎に異なる画像が合成された画像領域の座標情報が付与される。また、スタンプナンバリングなどが画像形成装置で付与される場合は、画像形成装置の操作部で指定されたスタンプ位置情報(図5参照)と画像サイズとを元に除外すべき座標情報が算出される。
画像付加情報の取得後、画像付加情報に除外情報があるか判定される(ステップs37)。除外情報があると判定されると(ステップs37、あり)、例外必要状態をセットし(ステップs39)、処理を終了する。例外情報がないと判定されると(ステップs37、全面)、画像は全面が対象になり、例外必要状態をクリアし(ステップs38)、処理を終了する。
【0084】
次に、上記排紙処理(ステップs4、s9)の詳細を図9のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、通常排紙処理を行い(ステップs40)、画像の比較となる基準データが確定済みか否かの判定がなされる(ステップs41)。
基準データが確定済みでなければ(ステップs41、NO)、基準データ用CRC32コードが格納されているシステムメモリー115から該コードデータを読み出して取得する(ステップs42)。最初のページでは、コードデータが格納されておらず、読み出しはなされない。次いで、排紙された用紙に関し含まれる画像付加情報を取得し(ステップs43)、ステップs42で取得した格納データと、画像付加情報、ここでは画像形成処理で算出した識別コードとをCRC32コード演算処理にかけ、演算処理結果を第1記憶部としてのシステムメモリー115の所定のエリアに格納する(ステップs44)。
【0085】
ステップs41で、基準データが確定済みである場合(ステップs41、YES)、比較用CRC32コードが格納されているシステムメモリー115から該コードデータを読み出して取得する(ステップs45)。最初のページでは、コードデータが格納されておらず、読み出しはなされない。次いで、排紙された用紙に関し含まれる画像付加情報を取得し(ステップs46)、ステップs45で取得した格納データと、画像付加情報、ここでは画像形成処理で算出した識別コードとをCRC32コード演算処理にかけ、演算処理結果を第2記憶部としてのシステムメモリー115の所定のエリアに格納する(ステップs47)。
【0086】
基準データ用または比較用のCRCコードデータをシステムメモリー115に格納(ステップs44、s47)後、排紙された用紙が部の最終紙かどうか判定し(ステップs48)、部の最終紙でなければ(ステップs48、NO)、処理を終了する。
排紙された用紙が部の最終紙であれば(ステップs48、YES)、基準データが確定済みであるかを判定し(ステップs49)、確定済みでなければ(ステップs49、NO)、基準データ確定済み状態をセットし(ステップs50)、処理を終了する。確定済みであれば(ステップs49、YES)、第1記憶部および第2記憶部であるシステムメモリー115から基準データ用と比較用のCRCコードを読み出して、両者が一致するか判定する(ステップs51)。両者のCRCコードが一致していれば(ステップs51、YES)、画像が正常に出力されているものとし、システムメモリー115に格納されている比較用CRC32コードのデータをクリアし(ステップs52)、処理を終了する。CRCコードが一致していなければ、ページ狂いが生じているものとしてページ狂い停止状態をセットし(ステップs53)、処理を終了する。
【0087】
なお、この例では、部単位でCRCコードの算出を行っているため、仮にページ狂いが生じていても偶然にCRCコードが一致すればページ狂いを検知することができない。また、部単位で単純なチェックサムを行う場合には、落丁は検知できるがページ狂いは検知することができない。
【0088】
図10は、部単位で前記判定を行い、ページ狂い発生時のメッセージを表示した表示画面1410を示すものである。表示画面1410は、操作部140などに表示することができる。表示画面1410は、メッセージ欄1411を有しており、メッセージでは2部前までの出力を確認してスタートするように注意を示している。これは1部あたりの枚数が少ない場合など、異常を検知した後に複数部排出される可能性があるためであり、広範囲を異常出力の対象にしている。この際に、何部前までさかのぼった確認を行うかは、制御部において出力スピードや部当たりの枚数から算出して表示するようにしてもよい。
また、表示画面1410では、状態表示欄1412に画像形成装置が停止していることを示している。
【0089】
以上、部単位で判定を行うものについて説明を行ったが、本発明の判定はページ単位で行うこともできる。以下に詳細に説明する。
【0090】
図11は、ページ単位で演算処理を行って、ページ単位での判定を行う際のCRC32コード演算処理の例を示すものである。CRCコードの演算では、各部のページ単位での排出毎にCRC演算処理が行われ、演算処理結果がページ毎に格納されている。この例では、1部目において基準データ用のCRCコードが演算されており、ページ毎に第1記憶部に格納される。n部目では、比較用のCRCコードが演算されており、ページ毎に第2記憶部に格納される。その際にはページ毎に第1記憶部のデータと第2記憶部のデータとが比較される、部が変わると、第2記憶部ではCRCコードの演算結果が上書きで書き換えられている。
【0091】
次に、図12〜図15のフローチャートに基づいてページ単位で画像の一致、不一致を判定する手順について説明する。
先ず確認プリントの実行が選択されているか否かの判定がなされる(ステップs100)。確認プリントの実行が選択されていなければ(ステップs100、NO)、プリント開始処理に移行する(ステップs105)。ステップs100で確認プリントの実行が選択されていなければ(ステップs100、YES)、給紙処理が行われ(ステップs101)、次いで画像形成処理(ステップs102)、排紙処理(ステップs103)が順次行われる。
画像形成処理では、画像固有値の算出が行われる。詳細は後述する。
排紙処理では、必要に応じて、確認プリントされた1部の出力単位に関し、ページ単位毎にCRCコード演算処理が行われ、ページ単位での画像一致、不一致の判定がなされる。なお、詳細は後述する。
排紙処理後、確認プリントの結果がOKであるか否かの判定がなされる(ステップs104)。確認プリントの結果に対しては、OKであるか否かを操作部などにおいて操作者の入力を求める。
確認OKでなければ(ステップs104、NO)、処理を終了する。確認OKであれば(ステップs104、YES)、プリント開始処理(ステップs105)に移行する。プリント開始処理に次いで給紙処理(ステップs106)、画像形成処理(ステップs107)、排紙処理(ステップs108)が順次行われる。画像形成処理、排紙処理は前記と同様であり、詳細は後述する。
【0092】
排紙処理後、ページ狂いが発生しているか否かの判定がなされる(ステップs109)。ページ狂いが発生していなければ(ステップs109、NO)、設定部数分の出力が完了したかの判定がなされ(ステップs110)、設定部数分の出力が完了していなければ(ステップs112、NO)、ステップs106の給紙処理に戻って出力を継続する。一方、設定部数分の出力が完了していれば(ステップs110、YES)、プリント終了処理を行う(ステップs112)。ステップs109でページ狂いが発生していれば、ページ狂い発生時のメッセージを操作部等に表示し(ステップs111)、プリント終了処理を行う(ステップs112)。
上記により、ページ狂いが発生している場合は、メッセージを表示するとともにプリントを終了することで、ページ狂いに対する対応を容易に行うことができる。
【0093】
次に、上記画像形成処理(ステップs102、s107)の詳細を図13のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、通常画像形成処理を行い(ステップs120)、画像データに付加されている除外情報を取得する(ステップs121)。除外情報から除外必要状態であるか判定がなされる(ステップs122)。除外が必要なくてクリア状態であれば(ステップs122、NO)、画像の全面に対するチェックサム演算を行い(ステップs123)、算出された識別コードを用紙の属性情報に付加し(ステップs125)、処理を終了する。ステップs122で、除外必要状態であると判定される場合(ステップs122、YES)、除外必要状態にセットし、画像の全面から除外が必要な画像を除いてチェックサム演算を行い(ステップs124)、算出された識別コードを用紙の属性情報に付加し(ステップs125)、処理を終了する。
【0094】
上記手順における除外情報の取得手順を図14のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、画像付加情報を取得する(ステップs126)。
画像付加情報の取得後、画像付加情報に除外情報があるか判定される(ステップs127)。除外情報があると判定されると(ステップs127、あり)、例外必要状態をセットし(ステップs129)、処理を終了する。例外情報がないと判定されると(ステップs127、全面)、画像は全面が対象になり、例外必要情報をクリアし(ステップs128)、処理を終了する。
【0095】
次に、上記排紙処理(ステップs103、s108)の詳細を図15のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、通常排紙処理を行い(ステップs130)、画像の比較となる基準データが確定済みか否かの判定がなされる(ステップs131)。
基準データが確定済みでなければ(ステップs131、NO)、基準データ用CRC32コードが格納されているシステムメモリー115から該コードデータを読み出して取得する(ステップs132)。最初のページでは、コードデータが格納されておらず、読み出しはなされない。次いで、排紙された用紙に関し画像情報に含まれる画像付加情報を取得し(ステップs133)、ステップs132で取得した格納データと、画像付加情報、ここでは画像形成処理で算出した識別コードとをCRC32コード演算処理にかけ、演算処理結果を第1記憶部としてのシステムメモリー115の所定のエリアに格納する(ステップs134)。次いで、部の最終紙かどうかを判定する(ステップs139)。
【0096】
ステップs131で、基準データが確定済みである場合(ステップs131、YES)、比較用CRC32コードが格納されているシステムメモリー115から該コードデータを読み出して取得する(ステップs135)。最初のページでは、コードデータが格納されておらず、読み出しはなされない。次いで、排紙された用紙に関し画像情報に含まれる画像付加情報を取得し(ステップs136)、ステップs135で取得した格納データと、画像付加情報、ここでは画像形成処理で算出した識別コードとをCRCコード演算処理にかけ、演算処理結果を第2記憶部としてのシステムメモリー115の所定のエリアに格納する(ステップs137)。次いで、排紙された用紙について第1記憶部および第2記憶部であるシステムメモリー115から基準データ用と比較用のCRCコードを読み出して、一致するか否かの判定を行う(ステップs138)。一致していれば(ステップs138、YES)、部の最終紙かどうかを判定する(ステップs139)。比較の結果、一致していなければ(ステップs138、NO)、当該ページでページ狂いが生じているものとしてページ狂い停止状態をセットし(ステップs143)、処理を終了する。
【0097】
排紙された用紙が部の最終紙かどうかの判定(ステップs139)において、部の最終紙でなければ(ステップs139、NO)、処理を終了する。
排紙された用紙が部の最終紙であれば(ステップs139、YES)、基準データが確定済みであるか判定し(ステップs140)、確定済みでなければ(ステップs140、NO)、基準データ確定済み状態をセットし(ステップs141)、処理を終了する。確定済みであれば(ステップs140、YES)、第2記憶部であるシステムメモリー115に格納されている比較用CRC32コードのデータをクリアし(ステップs142)、処理を終了する。
【0098】
図16は、ページ単位で前記判定を行い、ページ狂い発生時のメッセージを表示した表示画面1420を示すものである。表示画面1420は、操作部140などに表示することができる。表示画面1420は、メッセージ欄1421を有しており、メッセージではどの部のどのページ付近を確認すればよいかを注意を向けている。これはページ単位で判定を行っているため、ページの発生位置がより詳細に分かるためである。
また、表示画面1420では、状態表示欄1422に画像形成装置が停止していることを示している。
【0099】
以上、本発明について上記実施形態について説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りは適宜の変更が可能である。
【符号の説明】
【0100】
1 画像形成装置本体
2 大容量トレイユニット
3 後処理装置
4 通信回線
5 外部装置
100 画像形成装置
113 画像制御CPU
115 システムメモリー
116 不揮発メモリー
119 書き込み処理部
120 画像メモリー
130 スキャナー部
140 操作部
150 プリンター部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力する画像形成装置であって、
前記複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に形成する画像形成部と、
前記画像の一部を除外して算出された画像固有値の演算処理を前記出力単位毎に行う制御部と、
前記複数部数の出力単位のうち、特定の1部の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第1記憶部と、
前記複数部数の出力単位のうち、n部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第2記憶部と、を有し、
前記制御部は、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果との比較結果によって、前記n部目の出力単位について、前記複数の用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成時あるいは前記画像形成前にそれぞれの前記画像に対して、前記画像の一部を除外して画像固有値を算出する固有値算出部を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記演算処理を前記画像固有値の順序に依存して行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記複数ページのそれぞれに対応する画像のデータを格納する画像データ記憶部を有し、
前記制御部は、前記複数部数の出力に際し、前記画像データ記憶部から前記画像データを指定部数分繰り返し読み出すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、部単位で前記演算処理を行い、n部目の前記出力単位での出力を終了した後、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果とを比較して、n部目の出力単位について部単位で前記用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、ページ単位で前記演算処理を行い、n部目の所定ページの出力を終了した後、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果とを比較して、n部目の当該所定ページについてページ単位で前記用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記除外が行われる画像の一部が元の画像に付加された可変画像であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第1記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成時に1部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果であり、前記第2記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成時に2部目以降の出力単位で演算処理された結果であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1記憶部に記憶された前記演算処理結果と、前記第2記憶部に記憶された前記演算処理結果とが、連続する2部間の出力単位について行われた演算処理の結果であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第1記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成前に予め記憶された画像基準固有値であり、前記第2記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成時に1部目の出力単位から出力単位毎に演算処理された結果であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
外部から画像用のデータを受信して印刷用の画像データに処理するプリンターコントローラーを備えており、
前記固有値算出部は、前記プリンターコントローラーから通知される各ページの画像付加情報に基づいて除外する前記画像を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項12】
操作入力を受ける操作部を備え、
前記操作部は、除外する前記画像を指定可能であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
除外する前記画像が、除外前の画像における平面上の座標位置または除外前の画像が複数に分割された分割画像のいずれかの指定によって定められることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記画像が正常に形成されていないと判定する場合、異常処理を行うことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項15】
順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力する画像形成装置であって、前記複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に形成する画像形成部を備える画像形成装置と、
順序が定められた複数ページのそれぞれに対応する画像の送信が可能な外部装置と、
前記画像形成装置と前記外部装置とが接続されるネットワークと、
それぞれの前記画像に対して、前記画像の一部を除外して画像固有値を算出する固有値算出部と、を備え、
前記画像形成装置は、前記画像固有値の演算処理を前記出力単位毎に行う制御部と、
前記複数部数の出力単位のうち、特定の1部の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第1記憶部と、
前記複数部数の出力単位のうち、n部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第2記憶部とを有し、
前記制御部は、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果との比較結果によって、前記n部目の出力単位について、前記複数の用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする画像形成システム。
【請求項16】
前記固有値算出部が、前記外部装置または前記画像形成装置に備えられていることを特徴とする請求項15記載の画像形成システム。
【請求項17】
前記外部装置は、可変画像が付加された前記画像の送信が可能であり、前記画像とともにページの属性情報を送信することを特徴とする請求項15または16に記載の画像形成システム。
【請求項18】
前記各ページの画像付加情報に、前記除外がなされる画像に関する情報または前記画像固有値に関する情報が含まれていることを特徴とする請求項17記載の画像形成システム。
【請求項19】
操作入力を受けて、除外する前記画像を指定可能である操作部を前記外部装置または前記画像形成装置に備えることを特徴とする請求項15〜18のいずれか1項に記載の画像形成システム。
【請求項20】
画像形成装置を制御するコンピューターに、順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力する機能を実行させるプログラムであって、
前記複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に画像形成する機能と、
前記画像の一部を除外して算出された画像固有値の演算処理を前記出力単位毎に行う機能と、
前記複数部数の出力単位のうち、特定の1部の出力単位について行われた前記演算処理の結果を第1記憶部に記憶する機能と、
前記複数部数の出力単位のうち、n部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第2記憶部に記憶する機能と、
前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果との比較結果によって、前記n部目以外の出力単位について、前記複数の用紙に画像が正常に形成されている否かを判定する機能とを実現させることを特徴とする画像形成プログラム。
【請求項21】
さらに、前記画像形成時あるいは前記画像形成前にそれぞれの前記画像に対して、前記画像の一部を除外して画像固有値を算出する機能を実現させることを特徴とする請求項20記載の画像形成プログラム。
【請求項1】
順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力する画像形成装置であって、
前記複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に形成する画像形成部と、
前記画像の一部を除外して算出された画像固有値の演算処理を前記出力単位毎に行う制御部と、
前記複数部数の出力単位のうち、特定の1部の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第1記憶部と、
前記複数部数の出力単位のうち、n部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第2記憶部と、を有し、
前記制御部は、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果との比較結果によって、前記n部目の出力単位について、前記複数の用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成時あるいは前記画像形成前にそれぞれの前記画像に対して、前記画像の一部を除外して画像固有値を算出する固有値算出部を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記演算処理を前記画像固有値の順序に依存して行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記複数ページのそれぞれに対応する画像のデータを格納する画像データ記憶部を有し、
前記制御部は、前記複数部数の出力に際し、前記画像データ記憶部から前記画像データを指定部数分繰り返し読み出すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、部単位で前記演算処理を行い、n部目の前記出力単位での出力を終了した後、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果とを比較して、n部目の出力単位について部単位で前記用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、ページ単位で前記演算処理を行い、n部目の所定ページの出力を終了した後、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果とを比較して、n部目の当該所定ページについてページ単位で前記用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記除外が行われる画像の一部が元の画像に付加された可変画像であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第1記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成時に1部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果であり、前記第2記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成時に2部目以降の出力単位で演算処理された結果であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1記憶部に記憶された前記演算処理結果と、前記第2記憶部に記憶された前記演算処理結果とが、連続する2部間の出力単位について行われた演算処理の結果であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第1記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成前に予め記憶された画像基準固有値であり、前記第2記憶部に記憶された前記演算処理結果は、前記画像形成時に1部目の出力単位から出力単位毎に演算処理された結果であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
外部から画像用のデータを受信して印刷用の画像データに処理するプリンターコントローラーを備えており、
前記固有値算出部は、前記プリンターコントローラーから通知される各ページの画像付加情報に基づいて除外する前記画像を決定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項12】
操作入力を受ける操作部を備え、
前記操作部は、除外する前記画像を指定可能であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
除外する前記画像が、除外前の画像における平面上の座標位置または除外前の画像が複数に分割された分割画像のいずれかの指定によって定められることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記画像が正常に形成されていないと判定する場合、異常処理を行うことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項15】
順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力する画像形成装置であって、前記複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に形成する画像形成部を備える画像形成装置と、
順序が定められた複数ページのそれぞれに対応する画像の送信が可能な外部装置と、
前記画像形成装置と前記外部装置とが接続されるネットワークと、
それぞれの前記画像に対して、前記画像の一部を除外して画像固有値を算出する固有値算出部と、を備え、
前記画像形成装置は、前記画像固有値の演算処理を前記出力単位毎に行う制御部と、
前記複数部数の出力単位のうち、特定の1部の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第1記憶部と、
前記複数部数の出力単位のうち、n部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第2記憶部とを有し、
前記制御部は、前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果との比較結果によって、前記n部目の出力単位について、前記複数の用紙に画像が正常に形成されている否かを判定することを特徴とする画像形成システム。
【請求項16】
前記固有値算出部が、前記外部装置または前記画像形成装置に備えられていることを特徴とする請求項15記載の画像形成システム。
【請求項17】
前記外部装置は、可変画像が付加された前記画像の送信が可能であり、前記画像とともにページの属性情報を送信することを特徴とする請求項15または16に記載の画像形成システム。
【請求項18】
前記各ページの画像付加情報に、前記除外がなされる画像に関する情報または前記画像固有値に関する情報が含まれていることを特徴とする請求項17記載の画像形成システム。
【請求項19】
操作入力を受けて、除外する前記画像を指定可能である操作部を前記外部装置または前記画像形成装置に備えることを特徴とする請求項15〜18のいずれか1項に記載の画像形成システム。
【請求項20】
画像形成装置を制御するコンピューターに、順序が定められた複数ページによって構成される出力単位を1部として、複数部数の出力単位を出力する機能を実行させるプログラムであって、
前記複数ページのそれぞれに対応する画像を複数の用紙上に順に画像形成する機能と、
前記画像の一部を除外して算出された画像固有値の演算処理を前記出力単位毎に行う機能と、
前記複数部数の出力単位のうち、特定の1部の出力単位について行われた前記演算処理の結果を第1記憶部に記憶する機能と、
前記複数部数の出力単位のうち、n部目の出力単位について行われた前記演算処理の結果を記憶する第2記憶部に記憶する機能と、
前記第1記憶部に記憶された前記演算処理の結果と前記第2記憶部に記憶された前記演算処理の結果との比較結果によって、前記n部目以外の出力単位について、前記複数の用紙に画像が正常に形成されている否かを判定する機能とを実現させることを特徴とする画像形成プログラム。
【請求項21】
さらに、前記画像形成時あるいは前記画像形成前にそれぞれの前記画像に対して、前記画像の一部を除外して画像固有値を算出する機能を実現させることを特徴とする請求項20記載の画像形成プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−255843(P2012−255843A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127618(P2011−127618)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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