画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラム
【課題】ユーザの適切なタイミングでの会議への途中参加を支援可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】MFP1は、BOXに記憶された資料を参照しながら行われる会議において会議通知サービスを実行する。会議主催者のユーザAは、MFP1に資料を送信する(S101)。ユーザAは、会議の案内メールを他のユーザB〜D及びMFP1に送信する(S103)。各ユーザB〜Dは、案内メールを受信して会議についての情報を入手する。ユーザBは、MFP1内の資料を閲覧し、その所定の部位にブックマークを付加する(S105)。会議開催時、MFP1は資料を表示するプロジェクタ200と通信し、現在投影されている資料のページ情報を取得する(S107)。MFP1は、その情報をブックマーク情報と比較し、それらがまもなく一致すると判断した場合に、通知を希望するユーザBの情報を参照してユーザBに通知を行う(S109)。
【解決手段】MFP1は、BOXに記憶された資料を参照しながら行われる会議において会議通知サービスを実行する。会議主催者のユーザAは、MFP1に資料を送信する(S101)。ユーザAは、会議の案内メールを他のユーザB〜D及びMFP1に送信する(S103)。各ユーザB〜Dは、案内メールを受信して会議についての情報を入手する。ユーザBは、MFP1内の資料を閲覧し、その所定の部位にブックマークを付加する(S105)。会議開催時、MFP1は資料を表示するプロジェクタ200と通信し、現在投影されている資料のページ情報を取得する(S107)。MFP1は、その情報をブックマーク情報と比較し、それらがまもなく一致すると判断した場合に、通知を希望するユーザBの情報を参照してユーザBに通知を行う(S109)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムに関し、特に、例えばパーソナルコンピュータなどの他の機器と通信可能でありユーザに会議に関する通知を行う画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業のオフィスなどにおいて、スキャナ機能、ファクシミリ機能、複写機能、プリンタとしての機能、データ通信機能、及びサーバ機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)などの画像形成装置が広く用いられている。このような画像形成装置としては、サーバ機能やデータ通信機能などを利用した高度な情報管理機能を有するものがあり、オフィスなどにおいて情報の蓄積や交換などを円滑に行うために役立てられている。
【0003】
また、会議の開催や進行の支援に関連した種々の技術が開示されている。
【0004】
下記特許文献1には、会議の内容に参加者の興味をひく部分がある場合に、その旨をその会議参加者に通知することを可能とする聴取支援装置が開示されている。この聴取支援装置では、副次的な業務として遠隔会議に参加している参加者が、会議の内容の興味がある部分について聴取し逃すことなどがないようにしている。
【0005】
また、下記特許文献2には、電子会議の状況を、会議室の状況変化があったときに、未入室又は途中退室したユーザに通知する多地点電子会議システムが開示されている。このシステムでは、ユーザが未入室又は途中退室した場合であっても、電子会議の状況を確認可能にしている。ユーザへの通知は、定期的に行われたり、入退室や、会議の時間の延長や、参加要請などのイベントが発生した場合に行われたりする。
【0006】
なお、特許文献3には、会議の音声データから会議データベースを構築し、興味や関心のある会議情報をユーザに配信する情報配信装置が開示されている。この情報配信装置では、ユーザのスライドなどのデータの閲覧履歴に基づいて、会議の各スライドについてのユーザの興味度を算出し、各ユーザに対し配信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−345508号公報
【特許文献2】特開2007−25946号公報
【特許文献3】特開2008−5175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、様々な業界において、個人が担当する業務範囲が広範囲になり、かつ、個人が関係する会議や打ち合わせも増えている。そのため、個人が他の会議や他の業務に時間を割く必要があり、個人が会議に参加する時間を十分に確保できない場合が多い。その一方で、個人が関係する議題とそのほかの議題との複数の議題を1つの会議で扱うような場合も少なくない。個人が、複数の議題を有する会議のうち、参加する必要のある議題を取り扱うときに参加し、参加する必要のない議題を取り扱うときに退席できれば、それにより空いた時間を他の業務などを推進するために費やすことができ、業務の効率を向上させることができる。
【0009】
ところで、従来、ユーザが所望のタイミングで会議に途中参加したい場合には、以下のような方法を採る必要がある。すなわち、第1の方法は、ユーザが、同じ会議に参加する他の参加者に連絡を依頼するものである。この場合、ユーザは、他の参加者に、ユーザ自らが参加したい特定の話題が会議で取り扱われるようになったときに連絡するように依頼する。また、第2の方法は、会議の映像や音声を配信するシステムなどを導入し、ユーザが、その映像などを会議の冒頭から受信して会議の進捗状況を観測しながら、会議に途中参加するタイミングを自身で決定するものである。
【0010】
しかしながら、このような方法では、以下のような問題がある。
【0011】
上記第1の方法では、ユーザから連絡を依頼された人が連絡を忘れてしまったり、その人自身が急に会議に参加できなくなってしまったりする場合が考えられる。この場合、ユーザが連絡を受けられなくなり、ユーザは適切なタイミングで会議に参加することができなくなる。したがって、第1の方法は確実性に欠ける。また、会議によっては、ユーザが連絡を依頼できる参加者が存在しない場合もあり、その場合にはそもそもこの方法を採ることができない。
【0012】
また、上記第2の方法では、会議の配信情報をユーザが頻繁に観測しなければならないため、ユーザが他の業務に集中できなくなる。換言すると、会議が行われている場に足を運ぶ必要はないものの、実質的には、その会議に最初から参加しているのと大差がなく、ユーザが時間を有効に活用することができない。
【0013】
ここで、上記特許文献1に開示されている聴取支援装置では、話者の発言内容と設定されたキーワードとに応じて会議の参加者へ通知を行うので、ユーザが参加するべき議題や開示の進捗状況に応じた通知が行われるものではない。そのため、この聴取支援装置による通知を、適切なタイミングでユーザが会議に参加可能にするために利用することはできない。
【0014】
また、特許文献2に開示されている多地点電子会議システムでは、ユーザへの通知は所定のイベントが発生したときに行われ、会議の進行状況に応じてユーザに通知することはできない。そのため、このシステムによる通知を、適切なタイミングでユーザが会議に参加可能にする目的で利用することはできない。
【0015】
なお、特許文献3には、上記問題点に関する解決策などは何ら記載されていない。
【0016】
この発明はそのような問題点を解決するためになされたものであり、ユーザが会議に適切なタイミングで途中参加することを支援可能な画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、資料を参照しながら行われる会議において使用可能な画像形成装置は、資料中の所定の位置を示すブックマーク情報と、ブックマーク情報を用いて通知を行うユーザの情報とを取得する第1の取得手段と、資料のうち会議において現在参照されている部位の情報を取得する第2の取得手段と、第1の取得手段により取得されたブックマーク情報と、第2の取得手段により取得された現在参照されている部位の情報とに基づいて、ユーザへの通知を行うか否かを判定する判定手段と、判定手段で通知を行うと判定されたときに、第1の取得手段で取得されたユーザの情報に基づいて通知を行う通知手段とを備える。
【0018】
好ましくは資料は、画像形成装置の本体内に設けられている記憶手段又は画像形成装置が通信可能な外部記憶装置内に記憶されており、画像形成装置は、会議開催時に外部表示装置に資料に基づく画像を表示させる表示手段をさらに備える。
【0019】
好ましくは第2の取得手段は、外部表示装置又は外部記憶装置と通信して現在参照されている部位の情報を取得可能である。
【0020】
好ましくは第2の取得手段は、画像形成装置自身に搭載された撮像手段、画像形成装置と通信可能に接続された撮像手段、画像形成装置自身に搭載された集音手段、及び画像形成装置と通信可能に接続された集音手段のうち少なくとも1つから、映像情報及び音声情報のうち少なくとも一方を取得し、その取得した情報に基づいて現在参照されている部位の情報を取得する。
【0021】
好ましくは第1の取得手段は、画像形成装置を利用した資料に関する出力又は読み取りが行われたとき、その資料についてのブックマーク情報とユーザの情報とを取得する。
【0022】
好ましくは判定手段は、現在参照されている部位の情報とブックマーク情報とを比較し、現在参照されている部位の情報とブックマーク情報とが互いに一致したとき又は資料のうちブックマーク情報が示す位置がまもなく参照されると予測判断したときに、ユーザへの通知を行うと判定する。
【0023】
好ましくは通知手段は、通知を、電子メールの送信、会議の音声情報配信、会議の映像情報配信、及び画像形成装置と通信可能な外部機器により表示されるデバイスドライバ画面への情報表示のうち少なくとも1つにより行う。
【0024】
好ましくは画像形成装置は、ユーザの指示に基づいて会議の開催中にその会議に参加していないユーザを指定するための指定手段をさらに備え、通知手段は、指定手段により会議に参加していないユーザが指定されたとき、そのユーザに通知を行う。
【0025】
この発明の他の局面に従うと、資料を参照しながら行われる会議において使用可能な画像形成装置の制御方法は、資料中の所定の位置を示すブックマーク情報と、ブックマーク情報を用いて通知を行うユーザの情報とを取得する第1の取得ステップと、資料のうち会議において現在参照されている部位の情報を取得する第2の取得ステップと、第1の取得ステップにより取得されたブックマーク情報と、第2の取得ステップにより取得された現在参照されている部位の情報とに基づいて、ユーザへの通知を行うか否かを判定する判定ステップと、判定ステップで通知を行うと判定されたときに、第1の取得ステップで取得されたユーザの情報に基づいて通知を行う通知ステップとを備える。
【0026】
この発明のさらに他の局面に従うと、資料を参照しながら行われる会議において使用可能な画像形成装置の制御プログラムは、資料中の所定の位置を示すブックマーク情報と、ブックマーク情報を用いて通知を行うユーザの情報とを取得する第1の取得ステップと、資料のうち会議において現在参照されている部位の情報を取得する第2の取得ステップと、第1の取得ステップにより取得されたブックマーク情報と、第2の取得ステップにより取得された現在参照されている部位の情報とに基づいて、ユーザへの通知を行うか否かを判定する判定ステップと、判定ステップで通知を行うと判定されたときに、第1の取得ステップで取得されたユーザの情報に基づいて通知を行う通知ステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0027】
これらの発明に従うと、画像形成装置は、ブックマーク情報及びユーザ情報に従って、資料のうち会議において現在参照されている部位に応じて、ユーザに通知を行うことができる。したがって、ユーザが会議に適切なタイミングで途中参加することを支援可能な画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるMFP(画像形成装置の一例)を示す斜視図である。
【図2】MFPのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】主制御部により行われる制御に関する機能ブロック図である。
【図4】MFPの会議通知サービスの一例の概要を説明する図である。
【図5】会議通知サービスにおいて利用されるデータベースの一例を示す図である。
【図6】主制御部による通知の際に表示される通知画像の一例を示す図である。
【図7】ドキュメント情報画像の一例を示す図である。
【図8】MFPの会議通知サービスの通知条件設定動作時の動作の流れを示す第1のフローチャートである。
【図9】MFPの会議通知サービスの通知条件設定動作時の動作の流れを示す第2のフローチャートである。
【図10】MFPの会議通知サービスの通知実行動作時の動作の流れを示すフローチャートである。
【図11】第2の実施の形態におけるMFPの会議表示画像の一例を示す図である。
【図12】第3の実施の形態におけるMFPの資料印刷画像の一例を示す図である。
【図13】第3の実施の形態におけるMFPの動作の流れを示すフローチャートである。
【図14】第4の実施の形態における会議通知サービス設定画像の一例を示す図である。
【図15】第5の実施の形態における会議通知サービス設定画像を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態における画像形成装置について説明する。
【0030】
画像形成装置は、スキャナ機能、複写機能、プリンタとしての機能、ファクシミリ機能、データ通信機能、及びサーバ機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)である。スキャナ機能では、セットされた原稿の画像を読み取ってそれをHDD(Hard Disk Drive)などの記憶媒体に蓄積する。複写機能では、さらにそれを用紙などに印刷(プリント)する。プリンタとしての機能では、PCなどの外部端末から印刷指示を受けるとその指示に基づいて用紙に印刷を行う。ファクシミリ機能では、外部のファクシミリ装置などからファクシミリデータを受信してそれをHDDなどに蓄積する。データ通信機能では、接続された外部機器との間でデータを送受信する。サーバ機能では、複数のユーザでHDDに記憶したデータなどを共有可能にする。
【0031】
[第1の実施の形態]
【0032】
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるMFP(画像形成装置の一例)を示す斜視図である。
【0033】
[画像形成装置の全体の構成]
図を参照してMFP(画像形成装置の一例)1は、給紙カセット30と、排紙トレイ31と、電源部35と、操作パネル部9と、主制御部21と、プリンタ部3と、スキャナ部5とを備える。主制御部21やプリンタ部3などは、MFP1の筐体の内部に配置されている。
【0034】
このMFP1は、3つの給紙カセット30(給紙カセット30a,30b,30c)を有している。それぞれの給紙カセット30には、例えば、互いに異なるサイズの用紙(B5サイズ、A4サイズ、及びA3サイズなど)が装てんされている。給紙カセット30は、MFP1の下部に、MFP1の筐体に抜き差し可能に配置されている。各給紙カセット30に装てんされた用紙は、印字時に、1枚ずつ給紙カセット30から給紙され、プリンタ部3に送られる。なお、給紙カセット30の数は3つに限られず、それより多くても少なくてもよい。
【0035】
排紙トレイ31は、MFP1の筐体のうちプリンタ部3が収納されている部位の上方でスキャナ部5が配置されている部位の下方に配置されている。排紙トレイ31には、プリンタ部3により画像が形成された用紙が筐体の内部から排紙される。
【0036】
電源部35は、MFP1の筐体の内部に設けられている。電源部35は、商用電源に接続されている。電源部35は、商用電源をもとに、主制御部21やプリンタ部3などに電力を供給する。
【0037】
操作パネル部9は、MFP1の上部手前側に配置されている。操作パネル部9には、ユーザにより押下操作可能な複数の操作ボタン9aが配置されている。また、操作パネル部9には、表示パネル9bが配置されている。表示パネル9bは、例えば、タッチパネルを備えたLCD(Liquid Crystal Display)である。表示パネル9bは、ユーザに案内画面を表示したり、操作ボタンを表示してユーザからのタッチ操作を受け付けたりする。また、表示パネル9bは、ログイン画面や後述のようなBOXの表示を行う。表示パネル9bは、主制御部21により制御されて表示を行う。操作パネル部9は、操作ボタン9aや表示パネル9bがユーザにより操作されると、その操作に応じた操作信号又は所定のコマンドを主制御部21に送信する。たり、キー入力された設定を主制御部の各入力部分や表示部に通知するすなわち、ユーザは、操作パネル部9に操作を行うことにより、MFP1に種々の動作を実行させることができる。
【0038】
プリンタ部3は、おおまかに、トナー像形成部、用紙搬送部、及び定着装置などで構成されている。プリンタ部3は、例えば電子写真方式で用紙に画像を形成する。プリンタ部3は、いわゆるタンデム方式で4色の画像を合成し、用紙にカラー画像を形成可能に構成されている。
【0039】
トナー像形成部は、CMYK各色について設けられた感光体と、感光体からトナー像が転写(1次転写)される中間転写ベルトと、中間転写ベルトから用紙に画像を転写(2次転写)する転写部などとで構成されている。
【0040】
用紙搬送部は、給紙ローラ、搬送ソーラ、及びそれらを駆動するモータなどで構成されている。用紙搬送部は、用紙を給紙カセット30から給紙して、MFP1の筐体の内部で搬送する。また、用紙搬送部は、画像が形成された用紙をMFP1の筐体から排紙トレイ31などに排出する。
【0041】
定着装置は、加熱ローラ及び加圧ローラを有している。定着装置は、加熱ローラと加圧ローラとでトナー像が形成された用紙を挟みながら搬送し、その用紙に加熱及び加圧を行う。これにより、定着装置は、用紙に付着したトナーを溶融させて用紙に定着させ、用紙に画像を形成する。
【0042】
スキャナ部5は、MFP1の筐体の上部に配置されている。スキャナ部5は、ADF(Auto Document Feeder)5aを有している。スキャナ部5は、上述のスキャナ機能を実行する。スキャナ部5は、透明な原稿台に配置された原稿をコンタクトイメージセンサにより走査して、それを画像データとして読み取る。また、スキャナ部5は、原稿トレイにセットされた複数枚の原稿を、ADF5aにより順次取り込みながら、コンタクトイメージセンサによりその画像データを読み取る。
【0043】
図2は、MFP1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0044】
図を参照して、MFP1は、上述のプリンタ部3、スキャナ部5、操作パネル部9のほか、ネットワークコントローラ部7、ブラウザ表示部11、カメラ部(撮像手段の一例)13、マイク部(集音手段の一例)15、表示デバイス接続部17、スピーカ部19、主制御部21、HDD(Hard Disk Drive)23、PDL解析部25、及びE−Mail送受信部27を有している。なお、図において、実線矢印は、画像情報及び制御情報の流れを示している。また、図において、破線矢印は、制御情報の流れを示している。
【0045】
主制御部21は、例えば、CPUや、ROM及びRAMなどの記憶媒体などで構成されている。主制御部21は、システムバスなどを介して各部に接続されている。主制御部21は、後述するように、読み取り、プリント、送信、受信処理全体のシーケンス制御を行い、MFP1の各部の動作を制御する。ROMは、例えばフラッシュROM(Flash Memory)である。ROMには、MFP1の動作を行うために用いられるデータが記憶されている。ROMには、種々の制御プログラムや、MFP1の機能設定データなどが記憶されていてもよい。主制御部21は、所定の処理を行うことにより、ROMのデータの読み込みや、ROMへのデータの書き込みを行う。なお、ROMは、書換え不可能なものであってもよい。RAMは、主制御部21のメインメモリである。RAMは、主制御部21が制御プログラムを実行するときに必要なデータを記憶するためなどに用いられる。
【0046】
HDD23は、ネットワークコントローラ部7を介して外部から送られたジョブ(JOB)のデータや、スキャナ部5で読み取った画像データなどを記憶する。HDD23は、主制御部21内の蓄積文書管理部(図示せず)が管理する文書データを記憶する。また、HDD23は、MFP1の設定情報や、MFP1の種々の動作など機器全体の制御を行うのに必要なプログラム(制御プログラム)23aなどを記憶する。HDD23は、1つのクライアントPC又は複数のクライアントPCなどから送信された複数のジョブを記憶可能である。
【0047】
HDD23には、データの保管場所として、複数のBOXが設定されている。BOXは、個々のユーザや、所定のユーザのグループなどに関連付けて設定された記憶領域である。個々のBOXは、それぞれ、複数のデータを記憶可能である。例えば、主制御部21は、MFP1が接続されているネットワークに接続されているPCから送信されたジョブのデータや、スキャナ部5で読み取った画像データなどを、BOXに記憶させる。これにより、データを分類・整理してHDD23に記憶させることができる。また、主制御部21は、BOX毎に認証の有無などに応じたアクセス制限を行う。これにより、BOXに記憶されているデータのセキュリティを確保することができる。さらにまた、主制御部21は、BOX間でデータを移動したり複製したりすることができる。
【0048】
ネットワークコントローラ部7は、例えば、NIC(Network Interface Card)などのハードウェア部と、所定の通信プロトコルで通信を行うソフトウェア部とが組み合わされて構成されている。ネットワークコントローラ部7は、MFP1をLANなどの外部のネットワークに接続する。これにより、MFP1は、ネットワークに接続されているクライアントPCなどの外部装置と通信可能になる。なお、ネットワークコントローラ部7は、無線通信によりネットワークに接続可能に構成されていてもよい。また、ネットワークコントローラ部7は、例えば、USB(Universal Serial Bus)インターフェースであってもよい。この場合、ネットワークコントローラ部7は、通信ケーブルを介して接続された外部装置とMFP1とを通信可能にする。
【0049】
MFP1は、ネットワークに接続されているクライアントPCなどから印刷ジョブを受信可能である。ネットワークコントローラ部7で印刷ジョブが受信されると、それに基づいてPDL解析部25が印刷ジョブのPDL(Page Description Language)の解析及び変換を行い、画像データとして出力する。主制御部21は、PDL解析部25による処理が行われると、印刷ジョブに基づいて動作を実行する。
【0050】
E−Mail送受信部27は、ネットワークコントローラ部7を介して、主制御部21の制御の下、E−Mailの送受信を行う機能を有している。E−Mail送受信部27は、クライアントPCからネットワークを介してE−Mailで送信された文書を画像データに変換し、主制御部21内の各処理部に通知する。MFP1は、スキャナ部5で読み取った画像データなど、各種データを、E−Mail送受信部27により、クライアントPCなどに送信したり、メールサーバなどを介してE−Mail(電子メール)により送信したりすることができる。
【0051】
スキャナ部5は、上述のように、スキャナ機能を実行し、原稿から画像データを読み取る。スキャナ部5により読み取られた画像データは、主制御部21によりアプリケーションデータ形式に変換され、HDD23などに記憶される。主制御部21は、HDD23などに記憶された画像データを、ネットワークに接続されているクライアントPCなどに送信可能である。
【0052】
ブラウザ表示部11は、例えばドットマトリクス表示を行うことが可能な表示装置である。ブラウザ表示部11は、MFP1の動作状況など種々の情報が含まれるブラウザ画面を表示する。なお、操作パネル部9とブラウザ表示部11は、同じ表示装置を用いたものであってもよいし、別の表示装置を用いたものであってもよい。
【0053】
カメラ部13は、MFP1の周囲を撮像して映像情報として主制御部21に送信する機能を有している。マイク部15は、周囲の音声を、音声情報として主制御部21に送信する機能を有している。スピーカ部19は、主制御部21から送られた音声情報に応じて音声を出力する。なお、カメラ部13、マイク部15、及びスピーカ部19は、MFP1自身に搭載されているものではなく、それぞれMFP1に着脱可能に設けられていたり、MFP1と通信可能に設けられていたりしてもよい。
【0054】
表示デバイス接続部17は、外部表示装置が接続可能に構成されている。外部表示装置としては、例えば、液晶ディスプレイや、プロジェクタなどが接続可能である。
【0055】
次に、主制御部21により行われるMFP1の制御の内容について説明する。主制御部21は、HDD23に記憶された制御プログラム23aやROM、RAMなどに記憶された制御プログラムなどを実行することにより、MFP1の種々の動作を制御する。主制御部21は、操作パネル部9から操作信号が送られたり、クライアントPCなどから操作コマンドが送信されたりすると、それらに応じて所定の制御プログラムを実行する。これにより、ユーザによる操作パネル部9の操作などに応じて、MFP1の所定の機能が実行される。
【0056】
図3は、主制御部21により行われる制御に関する機能ブロック図である。
【0057】
図を参照して、主制御部21は、操作情報&会議進捗情報制御部(以下、操作進捗情報制御部と称する)51と、HDD制御I/F(インターフェース)部53と、入出力情報制御部55と、DB部57と、表示デバイス制御I/F部59と、ブラウザ/リモートアクセス制御部61と、プリンタ制御I/F部63とを有している。HDD制御I/F部53と、入出力情報制御部55と、DB部57と、表示デバイス制御I/F部59と、ブラウザ/リモートアクセス制御部61と、プリンタ制御I/F部63とは、それぞれ、操作進捗情報制御部51と通信可能である。ブラウザ/リモートアクセス制御部61は、ネットワークコントローラ部7と通信可能である。
【0058】
HDD制御I/F部53は、HDD23と通信可能である。HDD制御I/F部53と操作進捗情報制御部51とは、互いに文書データなどの送受信を行う。会議用の文書データなど、クライアントPCから送信されたデータは、HDD制御I/F部53を通して接続されたHDD23に保存される。また、HDD制御I/F部53は、HDD23に保存されたデータを読み出すことができ、これにより操作進捗情報制御部51がそのデータを参照することができる。
【0059】
入出力情報制御部55は、操作パネル部9と通信可能である。入出力情報制御部55は、ユーザにより操作パネル部9を介して行われた操作に関する情報(MFP操作情報、操作キー押下動作、ドキュメント選択などのデータ操作情報)を操作進捗情報制御部51に送信する。MFP操作情報としては、例えば、ドキュメントデータの操作、プリント操作、スキャナ操作、ワンタッチボタン操作などがある。また、入出力情報制御部55には、操作進捗情報制御部51より、リモート設定された印刷ジョブの内容に関する所定の処理結果情報や登録情報などが送信される。入出力情報制御部55は、送信された情報に基づいて、操作パネル部9の表示パネル9bの表示を行う。また、入出力情報制御部55は、カメラ部13、マイク部15、及びスピーカ部19等と通信可能に接続されている。入出力情報制御部55は、カメラ部13やマイク部15から得られた映像情報や音声情報を操作進捗情報制御部51に送信したり、操作進捗情報制御部51から送られた音声情報に応じた音声をスピーカ部19に出力させたりする。
【0060】
DB部57は、MFP1の種々の機能に用いられる種々のデータベースの管理を行う。データベースとしては、MFP1を用いるユーザに関するデータベースや、上記のような種々のBOXに記憶されたデータに関するデータベースや、後述するような会議通知サービスに用いられるデータベースなどがある。このようなデータベースは、HDD23又は主制御部21内のROMなどに記憶されている。DB部57は、操作進捗情報制御部51と行う通信の内容に基づいて、管理対象のデータベースの操作を行う。これにより、DB部57は、ユーザの情報、ドキュメント情報、操作結果・処理情報、通知条件情報、及び通知方法情報などについて、検索、登録、保存、及び読み出しなどを行う。なお、種々のデータベースは、MFP1の本体ではなく、MFP1が接続されているネットワーク上にあるサーバ(図示せず)に保存されていてもよい。
【0061】
表示デバイス制御I/F部59は、表示デバイス接続部17などと通信可能である。表示デバイス制御I/F部59には、操作進捗情報制御部51から、ドキュメントデータ(文書データ)などが送信される。これにより、表示デバイス制御I/F部59を介して、例えば表示デバイス接続部17に接続された外部表示機器に、そのドキュメントデータなどに応じた画像を表示させることができる。
【0062】
ブラウザ/リモートアクセス制御部61は、ネットワークコントローラ部7との間で、ネットワークのアップロードデータやダウンロードデータの送受信を行う。操作進捗情報制御部51は、ブラウザ/リモートアクセス制御部61との間で、ネットワークの入出力データの送受信を行う。ネットワークの入出力データとしては、例えば、文書データ、表示文書に関する情報、音声情報、映像情報などがある。また、本実施の形態において、ネットワークの入出力データとしては、後述する会議通知サービスでユーザへ送信される通知に関する情報やユーザから送信される通知設定に関する情報などがある。また、ブラウザ/リモートアクセス制御部61は、例えばウェブサーバ(Web Server)機能を有している。これにより、ユーザは、ネットワークを介して、ウェブブラウザなどを用いてMFP1にアクセスすることにより、MFP1の情報などを取得したりMFP1の操作を行ったりすることができる。なお、ブラウザ/リモートアクセス制御部61は、種々の通信プロトコルのいずれかにより外部端末で動作するブラウザと通信し、そのブラウザにMFP1の情報の提供などを行う機能などを備えていてもよい。
【0063】
主制御部21は、ブラウザ/リモートアクセス制御部61により、MFP1が接続されているネットワークに接続された、ユーザが操作するPC(パーソナルコンピュータ)などと通信可能である。ブラウザ/リモートアクセス制御部61は、PCなどで動作するデバイスドライバと通信し、印刷ジョブに関するデータを受信したり、デバイスドライバによりPCなどに表示される画面に表示する情報を送信したりする。
【0064】
プリンタ制御I/F部63は、プリンタ部3に接続されている。プリンタ制御I/F部63には、操作進捗情報制御部51から、印刷データが送信される。印刷データは、主制御部21に送られた印刷ジョブなどに基づくものである。プリンタ部3は、プリンタ制御I/F部63を介して印刷データに基づいた制御が行われることにより、その印刷データに応じた画像の形成を行う。
【0065】
操作進捗情報制御部51は、上述のようなデータの送受信などのほか、例えば、ユーザ操作情報、ユーザ操作履歴情報、及びリモート先との送受信情報に関する判断及び分析を行う。また、操作進捗情報制御部51は、操作情報及び音声通信に基づいて、動画記録・再生制御等を行う。
【0066】
[会議通知サービスの概略]
【0067】
本実施の形態において、MFP1は、HDD23のBOXに記憶された資料(例えば、プレゼンテーションの文書データや、画像データなど)を参照しながら行われる会議において用いることができる。MFP1は、会議の進行状況に関連した機能を有している。MFP1は、会議に参加する予定のユーザがその会議に途中参加することを支援する機能(以下、会議通知サービスと称することがある)をユーザに提供する。
【0068】
図4は、MFP1の会議通知サービスの一例の概要を説明する図である。
【0069】
図を参照して、MFP1は、例えば、会議室に設置されている。MFP1は、ネットワークを介して、プロジェクタ(外部表示装置の一例)200や、ユーザA〜DのPC(クライアントPC;外部機器の一例)201に接続されている。すなわち、MFP1は、複数のユーザと通信可能である。
【0070】
プロジェクタ200は、会議室に設定されており、会議開催時に、スクリーンなどに画像を投影して画像の表示を行う。プロジェクタ200は、例えばMFP1のBOXに記憶された文書データを読み込み、その文書データに応じた画像を会議参加者に提示する。換言すると、MFP1は、会議の開催時において、プロジェクタ200に文書データを提供し、プロジェクタ200によってその文書データに基づく画像を投影させる。なお、MFP1は、プロジェクタ200に文書データに基づく画像データや映像信号を提供し、プロジェクタ200に投影させてもよい。
【0071】
ユーザは、プロジェクタ200を直接に操作したり、プロジェクタ200をリモートコントローラなどの装置を用いて操作したりして、プロジェクタ200による投影画像を変更することができる。すなわち、ユーザは、そのような操作により、プロジェクタ200による画像投影を停止させたり、表示するページをめくったりすることができる。なお、MFP1は、ユーザが操作パネル部9などに操作を加えることにより、プロジェクタ200で投影される文書データのページをめくることができるようにしてもよい。
【0072】
PC201は、例えば、PC201で動作するデバイスドライバなどを介して、MFP1に印刷ジョブを送信することができる。また、PC201は、デバイスドライバや、PC201で動作するブラウザを介して、MFP1の状態を確認したりすることができる。このとき、PC201には、デバイスドライバ画面が表示される。デバイスドライバ画面は、デバイスドライバ又はブラウザなどでMFP1に関する情報を表示した画面である。
【0073】
会議通知サービスでは、主制御部21は、ユーザから、会議通知サービスの実行希望や、後述するようなブックマーク情報の設定を受け付ける。主制御部21は、DB部57にユーザ情報や会議に関する情報を照らし合わせる。そして、主制御部21は、適切と思われる日時に、ユーザ情報に基づいて、ユーザに通知連絡を行う。
【0074】
以下に、MFP1を用いて行う会議の流れと、MFP1により行われる会議通知サービスについて、大まかな流れを説明する。以下の説明においては、ユーザAが会議を開催し、ユーザB〜Dが会議に参加し、そのうちユーザBが会議に途中参加することを考えている場合を想定する。
【0075】
ステップS101において、会議を主催するユーザ(図においてユーザA)は、PC201を用いて、MFP1のBOXに会議の資料を送信する。会議の資料としては、例えば、プレゼンテーションを行うためのスライド画像などを含む文書データや画像データなどがある。
【0076】
ステップS103において、ユーザAは、会議を開催する旨などを記載した案内メールを、会議に参加する他のユーザ(図においてユーザB〜D)及びMFP1に送信する。案内メールは、例えば電子メール(E−Mail)により送信される。ユーザAは、会議に参加してもらいたい参加者に案内メールを送信することにより、そのユーザに会議への参加を呼びかけることができる。ユーザAは、MFP1に対し、会議の情報を所定の形式で記載した案内メールを送信する。案内メールには、会議のタイトル、会議の日時・場所、会議の参加希望者名リストなどを記載しておく。主制御部21は、この案内メールを受信すると、その会議の情報を所定のデータベースなどに登録する。
【0077】
各ユーザB〜Dは、PC201などでユーザAからの案内メールを受信すると、その案内メールを参照して会議についての情報を入手する。各ユーザB〜Dは、操作パネル部9を操作して又はPC201などを介してMFP1のBOXにアクセスし、会議の資料を閲覧したり印刷したりし、会議に備える。このとき、MFP1は、デバイスドライバ画面又はMFP1の操作パネル部9の操作画面にて、「会議が、資料の印刷/ダウンロード部分にさしかかると、お知らせしますか?」などと表示し、会議通知サービスの利用有無についてユーザへ問い合わせを行う。
【0078】
ステップS105において、会議に途中参加することを考えているユーザBは、会議通知サービスを利用するべく、上記問い合わせに応える。これにより、主制御部21は、資料のうちユーザBにより印刷・ダウンロードされた部分(資料のうち特定のページや複数の資料ファイル中の特定のファイルなど)について、ユーザBによりブックマークが付加されたとみなす。換言すると、ユーザBは、会議通知サービスの利用をする旨の指示をMFP1に行う。また、ユーザBは、会議の資料の所定の部位について印刷・ダウンロードを行うことにより、資料のうちその部位にブックマークを付加する。ここで、ブックマークは、資料中の所定の位置を示すものである。ユーザBは、会議の内容が特定の議題に移るときからその会議に参加したいと考える場合、資料のうち、その議題に対応する所定の位置(図においては10ページ目)にブックマークを付加する。主制御部21の操作進捗情報制御部51は、付加されたブックマークに関して、その情報をブックマーク情報として記憶する。このとき、主制御部21は、ブックマークを付加したユーザBに関する情報を、ユーザ情報としてブックマーク情報と共に記憶する。ユーザ情報は、ブックマーク情報を用いて後述のように通知を行う対象となるユーザの情報である。
【0079】
なお、ユーザがブックマークを設定する方法としては複数の方法があるが、設定方法に応じて、ブックマーク情報が主制御部21の操作進捗情報制御部51へ送られる経路が異なる。すなわち、MFP1の操作パネル部9を使用してユーザが参照・印刷した資料にブックマークを設定する場合は、ブックマーク情報は、入出力情報制御部55経由で、操作進捗情報制御部51へ送られる。また、ユーザが自身のPC201を使用してMFP1のBOX内の資料を参照・印刷するときにブックマークを設定する場合は、ユーザのPC201から送付されたブックマーク情報が、ネットワークコントローラ部7経由で、操作進捗情報制御部51へ送られる。
【0080】
また、ユーザが、資料の一部を印刷したりダウンロードしたりしたときに会議通知サービスの利用を選択しなかった場合でも、別の方法でブックマークなどを行うことができる。すなわち、ユーザは、MFP1中の資料を閲覧し、資料のうち特定の部位で、会議通知サービス用のブックマークの設定を行うことができる。例えば、ユーザは、ドキュメント情報画像520(図7に図示)をデバイスドライバ画面などに表示させ、資料の所定のページを表示させながら呼び出し通知ブックマーク設定ボタン523(図7に図示)の操作を行うことにより、ブックマークの設定を行うことができる。また、ユーザは、印刷された資料のうちブックマークを設定する部位についてMFP1を用いてスキャンすることにより、会議通知サービス用のブックマークを設定することができる。このとき、主制御部21は、スキャンされたデータとBOX中の資料とを比較することにより、スキャンされたデータが会議資料の一部であると認識する。そして、主制御部21は、スキャンしたユーザに対し、「本ページ(箇所)に、会議通知サービスを設定しますか」などのメッセージを表示し、ユーザによる会議通知サービスを利用する旨の入力を促す。主制御部21は、ユーザの入力に応じて、資料のうちスキャンされた部分について、ブックマークの設定を行う。なお、主制御部21は、操作を行ったユーザに関する情報を、ユーザ情報としてブックマーク情報と共に記憶する。
【0081】
なお、主制御部21は、ブックマーク情報の入力などの操作を行ったユーザではない別のユーザに関する情報をユーザ情報として受け付けてもよい。すなわち、ブックマーク情報の入力者が、通知対象として望む別のユーザを指定し、そのユーザに通知するようにしてもよい。これにより、例えば、会議の主催者が、会議中に会議の参加者に会議通知サービスによる通知を行い、参加者のそれぞれに適切なタイミングで会議に参加させることができる。
【0082】
ステップS107において、会議が始まると、MFP1は、表示デバイス制御I/F部59又はネットワークコントローラ部7を通して、プレゼンテーション用の資料をプロジェクタ200に送信する。会議では、会議の出席者により資料が順次めくられていく。主制御部21は、資料のうち会議において現在参照されている部位の情報を取得する。本実施の形態において、主制御部21は、プロジェクタ200と通信することにより、プロジェクタ200で現在投影されている資料のページの情報すなわち現在参照されている部位の情報(以下、参照情報と称することがある)を取得する。
【0083】
なお、MFP1は、上述のようにプロジェクタ200と通信する場合も含め、以下のような方法で、会議中の参照情報を取得する。すなわち、MFP1に直接に接続されたプロジェクタ200やディスプレイなどの外部表示装置にMFP1が映像を出力している場合は、資料の何ページ目が会議で使用されているか、MFP1自身が容易に知ることができる。また、外部表示装置がネットワークに接続されているものであれば、MFP1は、ネットワーク経由でその外部表示装置と通信したり、外部表示装置へ送信される映像情報や音声情報をMFP1が確認したりしてMFP1が参照情報を得ることができる。また、MFP1自身に接続されているカメラ部13やマイク部15で得られた会議中の映像・音声情報や、その他のMFP1が通信可能なカメラやマイクなどで得られた映像・音声情報を処理することにより、MFP1は、資料のうち現在会議で参照されている部位を特定し、参照情報を得ることができる。
【0084】
ステップS109において、主制御部21は、参照情報を、DB部57により保存されたブックマーク情報(通知条件)と比較する。主制御部21は、それらが互いに一致もしくはまもなく一致すると判断した場合には、DB部57により保存された通知を希望するユーザの情報を参照して、そのユーザへ通知を行う。
【0085】
例えば、主制御部21は、参照情報に基づいて、資料のうちブックマークが付加された所定の位置(図においては10ページ目)が会議においてまもなく参照されるかどうかを判断する。主制御部21は、資料の7ページ目が参照されているとき、ブックマークが付加された所定の位置がまもなく参照されると判断する。また、主制御部21は、所定の位置がまもなく参照されると判断した場合、ユーザBにその旨や会議の進捗状況などを通知する。通知は、例えば、E−MailをユーザBに送信することにより行われる。
【0086】
なお、通知は、下記の通知方法のいずれかにより行うことができる。通知は、DB部57に登録されているとおりに、通知対象となるユーザが予め希望しておいた通知方法に従って行われる。なお、通知方法の選択は、例えばブックマークの付加時に行ってもよい。また、通知は、複数の通知方法を併用して行うようにしてもよい。
【0087】
まず、通知方法として、上記例のような電子メールによる通知がある。この場合、例えば、ユーザBがプレゼン資料の10ページ目を印刷していた場合には、会議で資料の7ページ目がプロジェクタ200に表示されたところで、「資料7ページ目説明中。そろそろ参加した方が良いと思われます。」などと記載された電子メールがMFP1からユーザBのPC201へ送られる。これにより、ユーザBは、会議において資料のうちブックマークを付加した所定の位置がまもなく参照されることを知ることができ、会議の参加に備えることができる。また、資料の所定の位置が実際に参照される前に通知を受けることができるので、その位置が参照されるときまでに確実に会議に参加することができる。
【0088】
また、通知方法として、会議中の音声情報や会議内容の映像情報などの配信がある。この場合、例えば、MFP1がユーザBのPC201へ会議の音声情報や映像情報を配信し、ユーザBは、PC201で動作するいわゆるネットミーティング(ウェブ会議)用のアプリケーションソフトウェアなどを使用して音声情報や映像情報を受信する。配信は、例えば、上述と同様に、資料のうち所定の位置がまもなく参照されるようなタイミングで開始される。これにより、ユーザは、実際の会議の進捗状況をリアルタイムで知ることができ、適切なタイミングで会議に参加することができる。
【0089】
また、通知方法として、デバイスドライバ画面での、会議進捗情報の配信がある。この場合、例えば、後述する図6に示すようなデバイスドライバ画面において、「2つのプレゼンテーション資料のうち、現在、最初の資料の15ページ目を表示中」などのメッセージがユーザBのPC201に表示されて通知が行われる。MFP1は、表示される情報を適宜更新すればよい。これにより、ユーザは容易に会議の進捗状況を知ることができ、適切なタイミングで会議に参加することができる。
【0090】
このように、ユーザBは、会議の進捗状況にあわせたタイミングで通知を受けることができる。したがって、ユーザBは、自身が希望する参加タイミングで会議に参加することができる。
【0091】
図5は、会議通知サービスにおいて利用されるデータベースの一例を示す図である。
【0092】
図を参照して、本実施の形態において、会議通知サービスを行うためには、文書データベース(図の(a))、会議データベース(図の(b))、及び通知条件データベース(図の(c))が用いられる。また、図示しないが、会議通知サービスを行うためには、ユーザデータベースなどが用いられる。ユーザデータベースには、例えば、MFP1の利用者として登録されたユーザに関する情報が記録されている。ユーザデータベースには、ユーザ名、ユーザのメールアドレス、ユーザが使用するPC201のIP(internet protocol)アドレス、及びユーザの所属グループなどが記録されている。
【0093】
文書データベースには、各ユーザからBOXに送信された文書に関する情報が記録されている。ユーザから各BOXにアクセスがあったとき、主制御部21は、文書データベースに記録されている文書名情報やその文書の閲覧許可情報に応じて、閲覧許可されたユーザにのみ、その文書にアクセス可能にする。
【0094】
会議データベース及び通知条件データベースは、会議の主催者から送信された案内メールの情報に基づいて更新される。すなわち、会議データベースには、開催される会議の日時や開催場所、主催者名、会議において資料とされる文書IDなどの情報がレコードとして書き込まれる。また、通知条件データベースには、会議への参加者情報に基づいて、会議の参加者それぞれのレコードが書き込まれる。
【0095】
また、通知条件データベースには、上述のようなブックマーク情報(通知条件)や通知方法の設定が行われたとき、その内容が書き込まれる。すなわち、図において、会議IDが001である会議において、ユーザB,C,Dの3人が参加者とされている。それらの参加者のうちユーザBは、資料の10ページが参照されるタイミングで、電子メールの送信により、通知を希望している。ユーザC,Dに対しては、通知条件や通知方法は書き込まれていない。また、会議IDが003である会議において、ユーザL,Mには、資料のうちdocument01.pdfの4ページ目が参照されるタイミングで、電子メール及び進捗情報の配信により、通知が行われる。このユーザL,Mの通知条件は、その会議主催者のユーザNにより設定されている。
【0096】
主制御部21は、会議開催時において、各データベースを参照し、会議の参加者情報や各参加者についての通知条件などの設定内容、及び通知条件が設定されているユーザの連絡先情報などを取得する。そして、主制御部21は、これらの取得したブックマーク情報やユーザ情報基づいて、通知条件に応じたタイミングが到来したときに、通知対象ユーザに通知を行うことができる。
【0097】
図6は、主制御部21による通知の際に表示される通知画像510の一例を示す図である。
【0098】
図を参照して、通知画像510は、会議の参加者などに関する会議情報511と、会議の進捗に関する進捗情報513とを含む。この通知画像は、会議に途中参加予定のユーザ(上記例ではユーザB)のPC201のデバイスドライバ画面に表示されるようなものである。なお、通知画像510は、MFP1や他の機器などに表示されてもよい。
【0099】
会議情報511は、会議の開催場所、会議主催者、現在の参加者、及び途中で参加を予定しているユーザなどに関する情報をわかりやすく示す。図においては、会議は、開催場所が「会議室XX」であり、ユーザAが主催者であるものであることが会議情報511により示されている。また、現在の参加者がユーザA,C,Dであり、ユーザBが途中参加を予定している旨が会議情報511により示されている。
【0100】
進捗情報513は、ブックマーク情報の有無及びブックマーク情報の位置を、共に視覚的に表示する。これにより、ユーザは、通知画像510を見て会議の進捗具合を確認し、自身の希望通りの適切な参加タイミングで会議に途中参加することができる。
【0101】
例えば、図において、プレゼン資料1及びプレゼン資料2が資料として用いられる会議が開催中であることが示されている。また、参照位置について、資料全体のうち現在の位置がどの位置であるかが示される。図においては、資料1の15ページ目が参照されていることがわかる。また、ブックマークが付加されている部分について、資料のうちその位置がどの位置であるか示される。図においては、資料2の1ページ目にブックマークが付加されていることがわかる。ユーザは、進捗情報513を一目して、参照位置とブックマークが付加されている位置との位置関係を把握することができる。したがって、ユーザは、会議に参加する必要が生じるまでの時間を予想したり必要な準備を行ったりすることができる。
【0102】
図7は、ドキュメント情報画像520の一例を示す図である。
【0103】
図を参照して、ドキュメント情報画像520は、デバイスドライバ画面やブラウザ画面でBOX内の文書を閲覧する際に表示されるものである。ドキュメント情報画像520は、例えば会議中に、その会議で用いられるMFP1の表示パネル9bに表示されてもよい。
【0104】
ドキュメント情報画像520には、MFP1のBOXの情報と、BOXに記憶されている資料の情報の表示と、会議情報表示部521と、呼び出し通知ブックマーク設定ボタン523とが表示される。図において、BOXやドキュメントの情報としては、BOX所有者(例えば会議主催者など)、現在の閲覧者(例えば会議参加者など)、及び表示しているドキュメント名(会議の資料など)などが示される。
【0105】
ドキュメント情報画像520には、例えば、プロジェクタ200により投影されるものと同様の画像すなわち会議で参照される画像が表示される。なお、ユーザは、会議の場に居るとき、手元のPC201などでドキュメント情報画像520を参照することができる。
【0106】
会議情報表示部521には、その資料について設定されている会議に関する情報が表示される。会議情報表示部521には、会議開催日時、会議開催場所、及び会議参加予定者などの情報が表示される。例えば、図において、資料は、Y年M月D日の午後1時から午後3時まで、会議室XXで開催される会議に関するものであり、その会議にはユーザBの他にユーザA,C,Dが参加する予定である旨が表示されている。
【0107】
ドキュメント情報画像520には、呼び出し通知ブックマーク設定ボタン523が表示される。呼び出し通知ブックマーク設定ボタン523は、例えばユーザが会議に途中参加することを望む場合に通知をうけるため、その通知を希望する位置にブックマークを付加するために操作される。すなわち、ユーザは、呼び出し通知ブックマーク設定ボタン523を操作することにより、ブックマークを付加することができる。
【0108】
[会議通知サービスの流れ]
【0109】
次に、本実施の形態における会議通知サービスの実行時の主制御部21の動作の一例について説明する。MFP1が提供する会議通知サービスは、大まかに、会議が始まる前に行われる通知条件設定動作と、会議中に行われる通知実行動作により実現されている。会議通知サービスは、主制御部21が以下のような流れで動作することにより行われる。
【0110】
図8は、MFP1の会議通知サービスの通知条件設定動作時の動作の流れを示す第1のフローチャートである。
【0111】
図を参照して、ステップS201において、主制御部21は、ユーザが資料をBOXに保存したかどうかを判断する。
【0112】
ステップS201において資料が保存されたとき、ステップS203において、主制御部21は、ステップS201で保存を行ったユーザと同一のユーザからの案内メール(会議案内通知メール)を受信したかどうかを判断する。
【0113】
ステップS203において案内メールを受信したとき、ステップS205において、主制御部21は、案内メールから、会議主催者及び会議参加者などのデータを取得する。主制御部21は、取得したデータを、例えば、会議の情報に関する所定のデータベースなどに記録する。
【0114】
ステップS207において、主制御部21は、会議参加者からのBOXへのアクセスがあるかどうかを判断する。会議参加者は、会議主催者より案内メールを受け取ると、資料を閲覧したり印刷したりするために、BOXにアクセスする。主制御部21は、そのアクセスがあるかどうかを判断する。アクセスがなければ、再度ステップS205の処理を実行し、アクセスがあるまで待機する。
【0115】
ステップS207においてアクセスがあれば、ステップS209において、主制御部21は、BOXにアクセスしたユーザが資料を閲覧する操作を行うかどうかを判断する。
【0116】
ステップS209において資料の閲覧が要求された場合、ステップS211において、主制御部21は、ユーザからの要求に応じて、資料をそのユーザに提示する。このとき、資料は、ユーザが操作するPC201などの端末上のデバイスドライバ画面や、操作パネル部9の表示パネル9bなどに表示される。
【0117】
ステップS213において、主制御部21は、ユーザによりブックマークが資料について付加されるかどうかを判断する。ユーザは、提示された資料のうち、会議の進捗にあわせて通知を受けたい部位に、ブックマークを付加する操作を行う。ブックマークの付加は、PC201を操作したり、操作パネル部9を操作したりして行うことができる。
【0118】
ステップS213においてブックマークが付加される場合、ステップS215において、主制御部21は、そのブックマークについて、通知条件の入力を受け付ける。ユーザは、通知条件として、資料中の所望のページや、資料中の所望の部位などを設定することができる。なお、主制御部21は、資料中の部位の情報だけでなく、その部位がまもなく参照されると予測判断する場合のその予測の程度に関する設定などを実行可能であってもよい。例えば、資料の10ページ目がブックマークに対応する部位であるとき、主制御部21が予測判断を、例えば7ページ目で行うか、8ページ目で行うかなどを設定することができるようにしてもよい。
【0119】
ステップS217において、主制御部21は、ユーザがブックマークについての通知条件の入力を完了したかどうかを判断する。完了していなければ、主制御部21は、ステップS215の処理を再度行い、ユーザによる入力が完了するまで待機する。
【0120】
ステップS217において入力が完了した場合、ステップS219において、主制御部21は、入力された通知条件に基づいて、通知条件を設定する。通知条件の設定は、資料のうちユーザがブックマークを付加したページについて行われる。なお、資料のうち特定の箇所についてブックマークが付加されたときには、その箇所について、通知条件の設定が行われる。
【0121】
一方、ステップS209においてユーザが資料を閲覧しないとき、又はステップS213においてブックマークの付加が行われないときには、ステップS221において、主制御部21は、ユーザ(会議参加者)による資料の一部又は全部の印刷又はダウンロードの指示があるかどうかを判断する。
【0122】
ステップS221においてユーザが印刷・ダウンロードを指示したとき、ステップS223において、主制御部21は、その指示に基づいて、資料の印刷を行ったり、資料のダウンロードの許可を行ったりする。これにより、資料がプリントアウトされたり、資料がMFP1からユーザの操作するPC201などにダウンロードされたりし、MFP1から出力される。
【0123】
一方、ステップS221においてユーザによる印刷・ダウンロードの指示がないとき、ステップS225において、主制御部21は、ユーザがスキャン(読み取り)を実行するかどうかを判断する。ユーザがスキャンを実行する場合には、スキャナ部5で文書がスキャンされ、画像データが生成される。
【0124】
ステップS225においてユーザがスキャンを実行した場合、ステップS227において、主制御部21は、スキャンされた文書(ドキュメント)が、受信した案内メールに対応する会議の資料であるかどうかを判断する。この判断は、主制御部21が、スキャナ部5で読み取った画像データの画像処理を行い、その処理結果と会議の資料としてBOX内に保存されたデータとを比較し、両者の一致度などを評価することなどにより行う。
【0125】
ステップS227において資料がスキャンされたと判断した場合、又はステップS223の処理を行った場合、ステップS229において、主制御部21は、ユーザに、会議通知サービスを利用するかどうかの問い合わせを提示する。提示は、その問い合わせる旨をユーザが操作するPC201のデバイスドライバ画面などに表示することにより行う。ユーザは、PC201などを操作して、会議通知サービスを利用するかどうかを決定する。
【0126】
ステップS231において、主制御部21は、ユーザが会議通知サービスを利用するかどうかを判断する。
【0127】
ステップS231においてユーザが会議通知サービスを利用する場合、ステップS233において、主制御部21は、通知条件を設定する。このとき、通知条件としては、ユーザが印刷、ダウンロード、又はスキャンしたページや箇所が、資料のうち通知を行う所定の部位として設定される。また、通知条件としては、特にユーザから指定がなければ、その印刷、ダウンロード、又はスキャンを行ったユーザに対して通知を行うものとして、ユーザ情報を設定する。換言すると、主制御部21は、印刷、ダウンロード、スキャンなどの出力や読み取りが行われてユーザの指示があったとき、それに基づいて、会議通知サービスを行うためのブックマーク情報及びユーザ情報を取得する。なお、通知条件としては、ユーザがデバイスドライバ画面などを操作して適宜所望のものを設定したり変更したりできるようにしてもよい。
【0128】
ステップS219やステップS233において通知条件の設定が行われたとき、図において、コネクタAを経由し、次図の処理に移る。また、ステップS225でユーザがスキャンを行わなかったとき、ステップS227でスキャンされた文書が会議の資料でなかったとき、又はステップS231でユーザが通知サービスを利用していないとき、図において、コネクタBを経由し、次図の処理に移る。
【0129】
図9は、MFP1の会議通知サービスの通知条件設定動作時の動作の流れを示す第2のフローチャートである。
【0130】
コネクタBを経由したとき、ステップS235において、主制御部21は、必要に応じて、スキャンした文書について所定のデータ処理や印刷を行う。すなわち、このとき文書がスキャンされていれば、主制御部21は、読み取った画像データをBOXに保存したり、ユーザに送信したり、また、読み取った画像データに基づいて印刷することにより文書のコピーを行ったりする。
【0131】
一方、コネクタAを経由したとき、すなわち会議通知サービスが設定されているとき、ステップS237において、主制御部21は、ユーザに、通知を行う場合の通知方法の選択を求める。このとき、主制御部21は、ユーザにより選択可能な種々の通知方法の選択を求める所定の表示を、ユーザが操作するPC201のデバイスドライバ画面などに表示する。本実施の形態において、主制御部21は、通知方法として、電子メール通知、音声情報・映像情報の配信、及び会議進捗情報の配信の3つをユーザに提示する。
【0132】
ステップS239〜S243において、主制御部21は、ユーザが、通知方法として、電子メール通知、音声情報・映像情報の配信、及び会議進捗情報の配信のうちいずれかを選択するかどうかを判断する。
【0133】
ステップS239においてユーザが電子メール通知を選択したとき、ステップS245において、主制御部21は、電子メールを通知方法として設定する。これにより、主制御部21は、会議通知サービスにおいてE−Mailにより通知を行う。
【0134】
ステップS241においてユーザが音声情報・映像情報の配信を選択したとき、ステップS247において、主制御部21は、音声情報・映像情報の配信を通知方法として設定する。このとき、主制御部21は、ユーザの選択に応じて又は音声情報・映像情報が利用可能であるかどうかに応じて、音声・映像のいずれか一方の配信を通知方法として設定してもよい。これにより、主制御部21は、会議通知サービスにおいて音声情報・映像情報を配信することにより通知を行う。
【0135】
ステップS243においてユーザが会議進捗情報の配信を選択したとき、ステップS249において、主制御部21は、会議進捗情報の配信を通知方法として設定する。これにより、主制御部21は、会議通知サービスにおいて会議進捗情報を配信することにより通知を行う。会議進捗情報の配信は、ユーザの操作するPC201などのデバイスドライバ画面などに上述の通知画像510を表示するなどして行われる。
【0136】
ステップS251において、主制御部21は、ユーザにより選択され設定された通知条件や通知方法をユーザに提示する。主制御部21は、ユーザの操作するPC201などのデバイスドライバ画面などに通知条件や通知方法を表示する。また、主制御部21は、その表示と共に、表示の内容通りに通知条件や通知方法を設定してよいかどうかに関するユーザの承認を求める表示を行う。これにより、ユーザは、設定しようとする通知条件や通知方法について確認し、必要に応じてそれらを変更することができる。
【0137】
ステップS253において、主制御部21は、ユーザが通知条件や通知方法を変更するかどうか、すなわち表示した通知条件などについてユーザの承認がなされるかどうかを判断する。
【0138】
ステップS253においてユーザによる変更がある場合には、ステップS255において、主制御部21は、ユーザからの変更内容を受け付ける。変更内容の受付は、例えば、上述と同様にブックマークの設定や通知方法の選択を行えるようにして、ユーザの操作を受け付けることなどにより行われる。
【0139】
ステップS255の処理が終了したとき、又はステップS235の処理が終了したとき、ステップS257において、主制御部21は、ユーザの処理が完了したかどうかを判断する。完了していなければ、図のコネクタCを経由し、上述のステップS201以降の処理を再度行う。他方、ユーザの処理が完了していれば、一連の通知条件設定動作を終了する。
【0140】
図10は、MFP1の会議通知サービスの通知実行動作時の動作の流れを示すフローチャートである。
【0141】
ステップS301において、主制御部21は、会議通知サービスが設定されている会議の開始時刻であるかどうかを判断する。開始時刻でなければ、主制御部21は、開始時刻が到来するまで待機する。
【0142】
ステップS301において会議の開始時刻であれば、ステップS303において、主制御部21は、画像形成装置に接続されている外部表示機器に会議の資料が表示されているかどうかを確認する。
【0143】
ステップS303において資料の表示がされている場合、ステップS305において、主制御部21は、表示機器(表示デバイス)に表示している資料のページ情報などを取得する。すなわち、主制御部21は、進捗情報(参照情報)を取得する。
【0144】
ステップS303において資料の表示がされていない場合、ステップS307において、主制御部21は、資料を表示するための外部表示機器(表示デバイス)とネットワークとを介して通信できるかどうかを判断する。
【0145】
ステップS307において通信可能である場合には、ステップS309において、主制御部21は、外部表示機器の表示ページ情報(参照情報)を、ネットワーク経由で取得する。
【0146】
ステップS307において通信不可能である場合には、ステップS311において、主制御部21は、MFP1にカメラ部13又はマイク部15が接続されているかどうかを確認する。
【0147】
ステップS311においてカメラ部13などが接続されている場合、ステップS313において、主制御部21は、カメラ部13やマイク部15から、会議室の音声情報や映像情報を取得する。主制御部21は、取得した音声情報や映像情報について、音声認識や画像認識を行い、資料のうち会議において現在参照されている部位を検知する。これにより、参照情報が得られる。
【0148】
ステップS305,S309,S313の処理を行い参照情報が得られると、ステップS315において、主制御部21は、ユーザの希望する通知方法が、会議進捗情報の配信であるかどうかを判断する。
【0149】
ステップS315において通知方法が会議進捗情報の配信である場合、ステップS317において、主制御部21は、会議進捗情報の配信を行う。配信は、ユーザ情報に基づいて、ネットワークコントローラ部7経由でそのユーザのPC201と通信を行い、会議の進捗情報や会議の音声・映像情報などをそのデバイスドライバ画面にて表示させることにより行われる。これにより、上述のように、通知を依頼したユーザのPC201のデバイスドライバ画面に通知画像510等が表示される。なお、主制御部21は、一定時間毎に、又は外部表示装置により表示されている資料のページが変更されたときに、参照情報の更新情報の配信を行う。したがって、ユーザは、常に最新の参照情報を入手することができる。
【0150】
なお、ステップS311においてカメラ部13などが接続されていない場合、ステップS319において、主制御部21は、通知を依頼したユーザに通知サービスを行うことができない状態である旨を連絡する。この連絡は、例えば、EーMail送信や音声情報・映像情報の配信などの方法で行えばよい。また、この連絡は、会議通知サービスのために設定された通知方法により行うようにしてもよい。
【0151】
ステップS315で通知方法が会議進捗情報の配信でない場合、ステップS321において、主制御部21は、資料の表示ページ情報と通知条件との比較を行う。換言すると、主制御部21は、参照情報と設定されているブックマーク情報とを比較する。
【0152】
ステップS323において、主制御部21は、参照情報が通知条件に一致するかどうか、すなわちユーザへの通知を行うか否かを判定する。それらが一致しない場合は、一致するまで待機する。すなわち、主制御部21は、通知を行うタイミングであるかどうかを判断する。
【0153】
ここで、主制御部21は、参照情報と通知条件すなわちブックマーク情報とが互いに一致したときだけではなく、資料のうちブックマーク情報が示す位置がまもなく参照されると予測判断したときも、参照情報とブックマーク情報とが一致するとみなす。これにより、上述のように、ユーザが、ブックマーク情報に対応する位置が実際に参照されるまでに通知を受けることができるので、適切なタイミングで会議に途中参加することができる。
【0154】
ステップS323において通知条件が一致したとき、ステップS325において、主制御部21は、通知方法は電子メールの送信であるかどうかを判断する。
【0155】
ステップS325で通知方法が電子メールであれば、ステップS327において、主制御部21は、通知を依頼したユーザに電子メールを送信することにより、そのユーザに通知を行う。主制御部21は、ネットワークコントローラ部7を通して、ユーザ情報に基づいてそのユーザに通知メールを送付する。ユーザは、電子メールを受信することにより、ブックマーク情報に対応する部位が会議で参照される旨を知ることができる。
【0156】
ステップS325で通知方法が電子メールでなければ、ステップS329において、主制御部21は、会議室の音声・映像の情報をユーザに配信することにより、ユーザに通知を行う。主制御部21は、入出力情報制御部55から取得した音声情報・映像情報を、ユーザ情報に基づいて、ネットワークコントローラ部7経由でそのユーザのPC201に配信することにより、通知を行う。これにより、ユーザは、ブックマーク情報に対応する部位が会議で参照される旨を知ることができる。また、会議の音声・映像情報が配信されるので、ユーザは事前に会議の様子を知ることができる。
【0157】
ステップS317,S319,S327,S329のいずれかの処理が終了した場合には、主制御部21は、これら一連の通知実行動作を終了する。
【0158】
このように、本実施の形態においては、ユーザは、資料のうち各自がブックマークした部分が会議において参照されるときに、MFP1から通知を受けることができる。したがって、MFP1の会議通知サービスの支援を受けることにより、ユーザは、会議に適切なタイミングで途中参加することができる。
【0159】
[第2の実施の形態]
【0160】
第2の実施の形態における画像形成装置の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。また、会議通知サービスの基本的な態様も、第1の実施の形態のそれと同様である。第2の実施の形態においては、MFP1に、会議に参加しているユーザが会議に参加していないユーザに会議への参加を促す機能が設けられている点が第1の実施の形態と異なる。
【0161】
図11は、第2の実施の形態におけるMFP1の会議表示画像610の一例を示す図である。
【0162】
会議表示画像610は、会議の開催時において、主制御部21により、MFP1の操作パネル部9に表示される。図を参照して、会議表示画像610は、会議情報表示611、会議進行情報表示613、及び呼び出しボタン615を含んでいる。
【0163】
会議情報表示611は、開催されている会議の日時、参加者、資料などの情報を表示するものである。
【0164】
会議進行情報表示613は、会議の進捗情報に関する表示を行う。本実施の形態において、会議進行情報表示613は、資料のうち、現在会議において参照されている部位がどこであるかを表示する。
【0165】
呼び出しボタン615は、例えば会議に出席するユーザのそれぞれに対応するものが設けられている。呼び出しボタンは、会議に出席しているユーザの指示に基づいて、会議の開催中にその会議に参加していないユーザを指定するために設けられている。
【0166】
例えば、主催者であるユーザAと、参加者であるユーザB,C,Dとの計4名のユーザが出席する会議Aが行われている場合を想定する。このとき、図を参照して、呼び出しボタン615は、各ユーザA〜Dに対応する4つが表示されている。呼び出しボタン615の表示は、主制御部21が、例えば通知条件データベースや会議データベースなどを参照することにより行われる。会議の開催時において、例えばいずれかのユーザが出席しておらず、会議出席者がそのユーザをすぐに呼び出したいと考えるときには、会議出席者は、そのユーザに対応する呼び出しボタン615を操作する。呼び出しボタン615が操作されると、主制御部21は、所定の通知方法によりそのユーザに通知を行う。所定の通知方法としては、例えば、会議への参加を促す電子メールの送信が挙げられる。呼び出されたユーザは通知を受け、自分が会議に呼び出されている旨を知ることができる。
【0167】
なお、通知方法として、呼び出しを行うユーザの音声などをマイク部15で集音し、その音声情報を呼び出し対象ユーザに配信してもよい。この場合、例えば、主催者であるユーザAが「ユーザBさん、すぐに会議に参加してください」などと呼ぶ音声データをユーザBに配信することにより、ユーザBを呼び出したりすることができる。したがって、呼び出し時に具体的な情報を含めた通知を行うことができる。
【0168】
このように、第2の実施の形態においては、あるユーザが参加していないためにきちんとした議論ができず会議の進行に支障が生じる場合などにおいて、会議出席者は、速やかにユーザを呼び出すことができる。また、ユーザは、呼び出しボタン615のワンタッチ操作などを行うことにより、容易にユーザの呼び出しを行うことができる。したがって、会議をより円滑に行うことができ、MFP1を、ユーザの業務の高効率化などにさらに役立てることができる。
【0169】
なお、主制御部21は、既に会議に出席している出席ユーザが誰であるかを判定し、呼び出しボタン615として会議に出席していないユーザのみを表示するようにしてもよい。また、主制御部21は、会議に出席予定のユーザのみならず、例えば会議に関連するユーザグループに属するユーザを適宜呼び出し可能に呼び出しボタン615の表示を行うようにしてもよい。
【0170】
[第3の実施の形態]
【0171】
第3の実施の形態における画像形成装置の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。また、会議通知サービスの基本的な態様も、第1の実施の形態のそれと同様である。第3の実施の形態においては、MFP1が、会議に途中参加するユーザが利用可能な会議通知サービスだけでなく、会議に最初から参加するユーザが利用可能な開催通知サービスを実行可能である点が第1の実施の形態と異なる。
【0172】
図12は、第3の実施の形態におけるMFP1の資料印刷画像620の一例を示す図である。
【0173】
資料印刷画像620は、会議の開催前に各ユーザが資料を印刷したりダウンロードしたりする場合において、主制御部21により、MFP1の操作パネル部9や、ユーザのPC201のデバイスドライバ画面に表示される。図を参照して、資料印刷画像620は、印刷対象のファイル(資料)又はダウンロード対象のファイル(資料)の情報に関する表示を含んでいる。また、資料印刷画像620は、例えば「会議直前に会議開催をお知らせする、開催通知サービスを利用しますか?」のようなメッセージ表示と、開催通知設定ボタン621と、開催通知非設定ボタン623とを含んでいる。なお、図において、「Operation: Download to PC」とは、ユーザのPC201に資料をダウンロードする操作をユーザがMFP1に実行させようとしていることを示している。
【0174】
第3の実施の形態において、ユーザは、資料印刷画像620が表示されたとき、開催通知設定ボタン621を押下することにより、開催通知サービスを利用することができる。また、ユーザは、資料印刷画像620が表示されたとき、開催通知非設定ボタン623を押下することにより、開催通知サービスを利用しないことを選択することができる。
【0175】
図13は、第3の実施の形態におけるMFP1の動作の流れを示すフローチャートである。
【0176】
ステップS401において、主制御部21は、ユーザのログインを受け付ける。主制御部21は、例えば、ユーザのPC201のデバイスドライバやMFP1の操作パネル部9などを介して入力されたパスワードなどの認証情報とユーザデータベースのレコードとを比較し、ユーザのログインを許可する。これにより、ユーザは、主制御部21により許可された範囲で、BOXに保存された資料の閲覧やMFP1の操作などを行うことができる。
【0177】
ステップS403において、主制御部21は、ユーザの操作が会議用資料の印刷又はダウンロードであるかどうかを判断する。ユーザの操作が会議用資料の印刷などでなければ、主制御部21は、そのユーザの操作に応じた処理を行う(図示せず)。
【0178】
ステップS403においてユーザの操作が印刷などであれば、ステップS405において、主制御部21は、開催通知サービスの利用有無に関する問い合わせをユーザに提示する。提示は、上記のような資料印刷画像620を、ユーザが操作するMFP1の操作パネル部9又はPC201のデバイスドライバ画面などに表示することにより行う。
【0179】
ステップS407において、主制御部21は、ユーザが開催通知サービスを利用するかどうかを判断する。主制御部21は、開催通知設定ボタン621と開催通知非設定ボタン623とのどちらがユーザにより操作されるかに応じて、上記判断を行う。
【0180】
ステップS407においてユーザが開催通知サービスを利用する場合、ステップS409において、主制御部21は、ユーザ情報の取得及び参照を行う。主制御部21は、ログインしているユーザについて、ユーザデータベースなどを参照して情報を取得する。
【0181】
ステップS411において、主制御部21は、取得した情報に基づいて、ユーザに開催通知に関する通知条件や通知方法を提示する。提示は、操作パネル部9やデバイスドライバ画面に表示することにより行われる。このとき、通知条件や通知方法としては、先ずは、初期設定(デフォルト設定)されているものが表示される。また、このとき、主制御部21は、ユーザが通知条件や通知方法の変更を望むかどうかを確認する表示と変更を受け付けるボタンなどの表示を行う。
【0182】
ステップS413において、主制御部21は、ユーザが、通知条件や通知方法の変更を行う否かを判断する。
【0183】
ステップS413においてユーザが変更を望む場合、ステップS415において、主制御部21は、ユーザからの通知条件や通知方法の変更入力を受け付ける。
【0184】
ステップS417において、主制御部21は、ユーザが、通知条件や通知方法の変更入力が完了したか否かを判断する。完了していなければ、主制御部21は、ステップS415,S417の処理を繰り返し行う。
【0185】
ステップS417においてユーザの変更入力が完了した場合、ステップS419において、主制御部21は、開催通知サービスの設定処理を実行する。これにより、開催通知サービスの通知条件や通知方法に応じて通知が行われる。
【0186】
ステップS419の処理が行われた後、又はステップS407においてユーザが開催通知サービスを利用しないと判断した場合には、ステップS421において、主制御部21は、ステップS403におけるユーザの操作に基づいて、会議用資料の印刷・ダウンロード処理を実行する。
【0187】
ステップS421の処理が行われた後、又はステップS403でユーザの操作が資料の印刷などでなかった場合には、ステップS423において、主制御部21は、ユーザの操作が完了したかどうかを判断する。完了していない場合には、主制御部21は、ステップS403以降の処理を行う。完了した場合には、主制御部21は、一連の処理を終了する。
【0188】
このように開催通知サービスに関する設定が行われた場合、主制御部21は、会議の開始時間よりも所定時間だけ前に、通知対象ユーザに通知(リマインド)を行う。通知は、例えば電子メール送信やデバイスドライバ画面への表示など、設定された通知方法に応じて行われる。また、通知は、通知条件における設定内容に応じて行われる。すなわち、ユーザは、通知条件を設定することにより、例えば通知を行うタイミングや回数などを必要に応じて変更することができる。
【0189】
第3の実施の形態では、必要に応じて会議の開催前にリマインドを行うことができるので、会議を定刻通りに開催したり欠席者を少なくしたりすることができる。したがって、MFP1を、ユーザの業務の高効率化などにさらに役立てることができる。
【0190】
[第4の実施の形態]
【0191】
第4の実施の形態における画像形成装置の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。また、会議通知サービスの基本的な態様も、第1の実施の形態のそれと同様である。第4の実施の形態においては、ユーザが会議通知サービスを利用しようとする会議が、既に会議通知サービスを利用しようとしていた会議と並行して開催されるものである場合に、ユーザがそれぞれの会議の会議通知サービスについて容易に再設定可能である点が第1の実施の形態と異なる。
【0192】
図14は、第4の実施の形態における会議通知サービス設定画像630の一例を示す図である。
【0193】
図を参照して、会議通知サービス設定画像630は、今回会議情報表示631、既存会議情報表示633、今回会議通知設定ボタン635、及び会議通知再設定ボタン637を含んでいる。
【0194】
今回会議情報表示631は、今回新たにユーザが会議通知サービスを利用しようとした会議(図の例において、会議主催者の名前からB氏会議と呼ぶことがある)の日時、参加者、資料などの情報を表示する。
【0195】
既存会議情報表示633は、既にそのユーザが会議通知サービスを設定しようとした会議のうち、今回新たにユーザが会議通知サービスを利用しようとした会議(図の例において、会議主催者の名前からA氏会議と呼ぶことがある)の開催期間に開催期間が重複するものの情報を表示する。既存会議情報表示633としては、例えば、今回会議情報表示631と同様の情報の表示のほか、通知条件や通知方法などの通知設定に関する情報の表示を含んでいる。
【0196】
今回会議通知設定ボタン635及び会議通知再設定ボタン637は、既存の会議と開催日時が重複するが既存の会議通知サービス設定も同時に変更するかどうかをユーザに訪ねるメッセージと共に表示される。今回会議通知設定ボタン635は、既存の設定はそのまま変更せず、新たな会議についての設定を行うためにユーザにより操作されるボタンである。会議通知再設定ボタン637は、既存の設定と新たな会議についての設定を同時に行うためにユーザにより操作されるボタンである。主制御部21は、会議通知サービス設定画像630を表示した後、今回会議通知設定ボタン635及び会議通知再設定ボタン637のうちユーザにより操作されたボタンに応じて、ユーザに通知条件などの設定を入力させる。
【0197】
ここで、会議通知サービス設定画像630は、会議の開催前にユーザが会議通知サービスの利用を設定しようとするときに、MFP1の操作パネル部9又はユーザのPC201のデバイスドライバ画面などに表示される。会議通知サービス設定画像630は、ユーザが新たに会議通知サービスを利用しようとする会議の開催期間と、そのユーザが既に会議通知サービスを利用しようとしていた他の会議の開催期間とに重複する期間がある場合に表示される。
【0198】
例えば、図の会議通知サービス設定画像630は、ユーザKが、会議通知サービスの設定を行おうとしたとき、今回会議通知サービスを利用しようとしたB氏会議と、既に会議通知サービスの利用設定を行ったA氏会議とで、会議の開催期間が重複していることから表示されたものである。すなわち、A氏会議が2009年4月1日の午後2時から午後3時まで開催される予定であるところ、B氏会議は、それと同日の午後1時から午後3時まで開催される予定であり、午後2時から午後3時までの部分で開催時間が重複する。その時間はユーザKはいずれか一方の会議にしか参加できないため、ユーザKは、会議通知サービス設定画像630が表示されたとき、必要に応じて、今回会議通知設定ボタン635か会議通知再設定ボタン637かいずれかを選択する。これにより、ユーザKは、各会議の内容や優先度などを適宜考慮し、自身が参加することが必要な会議に確実に参加できるようにスケジューリングを行い、会議通知サービスを設定することができる。
【0199】
このように、第4の実施の形態においては、新たに行う会議通知サービスの設定時に、必要に応じて既存の会議通知サービスの設定を容易に行うことができる。したがって、会議通知サービスを容易にかつ確実に利用することができ、複数の会議が並行して開催される場合であっても、参加することが必要な会議に確実に参加することができる。
【0200】
[第5の実施の形態]
【0201】
第5の実施の形態における画像形成装置の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。また、会議通知サービスの基本的な態様も、第1の実施の形態のそれと同様である。第5の実施の形態においては、例えば講習会など同一の内容の会議や講義が複数日にわたって繰り返し開催されるような場合に、ユーザのスケジューリングを支援可能な会議通知サービスをMFP1が実行可能である点が第1の実施の形態と異なる。
【0202】
図15は、第5の実施の形態における会議通知サービス設定画像640を説明する図である。
【0203】
例えばZZ講習会と題する講習会(会議の一例)が、毎回約8時間にわたり開催され、その講習会が、4/1(4月1日)、4/17(4月17日)、5/12(5月12日)、6/4(6月4日)の各日に総計4回行われる場合を想定する。すなわち、ユーザに対して、4回の講習会の受講機会が設けられている。講習会は、総ページが80ページである資料を参照して行われると仮定する。
【0204】
図を参照して、このような講習会に関して、講習会開催の通知メールなどを受信したユーザが会議通知サービスの設定を行う場合、主制御部21は、会議通知サービス設定画像640をユーザのPC201のデバイスドライバ画面又はMFP1の操作パネル部9に表示する。会議通知サービス設定画像640は、第1のブックマーク設定確認画像641と第2のブックマーク設定確認画像643を含む。第1のブックマーク設定確認画像641は、各受講機会について、開始から終了までの講習期間を棒状に表したものと、開催される日付とを示し、それらを4回分だけ並べて、講習会の全回の開催期間を視覚的に示したものである。また、第2のブックマーク設定確認画像643は、資料中での複数のブックマーク位置の詳細を表示する画像である。図において、破線は第1のブックマーク設定確認画像641と第2のブックマーク設定確認画像643とで共通のブックマークの位置を示す。
【0205】
ここで、ユーザに、4回の受講機会のうち、1回目の開催日の午前中に受講可能時間があり、2回目の開催日の昼頃に受講可能時間があり、3回目の開催日の午後に受講可能時間がある場合を想定する。この場合、ユーザは、講習会の受講計画を以下のように立てることができる。例えば、1回目の講習会において、ユーザは、資料のうち1ページから29ページまでの部分の受講を済ませる。また、2回目の講習会において、ユーザは、資料のうち30ページから54ページまでの部分の受講を済ませる。また、3回目の講習会において、ユーザは、資料のうち55ページから最後の80ページまでの部分について受講し、講習会の受講を完了する。
【0206】
上記のような受講計画を立てたとき、ユーザは、会議通知サービス設定画像640を表示させながら、例えば以下のようにブックマーク設定を行うことができる。ブックマーク設定は、ユーザがPC201や操作パネル部9などを操作して行われる。すなわち、先ず、ユーザは、第2のブックマーク設定確認画像643において、ブックマーク1として資料の30ページの部位を指定する。また、ユーザは、同様に、ブックマーク2として資料の55ページの部位を指定する。ブックマーク1及びブックマーク2により、資料を受講機会毎に3つの部分に分けることができる。
【0207】
次に、ユーザは、第1のブックマーク設定確認画像641において、ブックマーク1を設定する受講機会がいずれの回であるかを指定する。ユーザは、ブックマーク1を、2回目の受講機会に設定する。また、同様に、ユーザは、ブックマーク2を、3回目の受講機会に設定する。これにより、ブックマーク1は、2回目の受講機会において、資料の30ページ目に設定されたことになる。また、ブックマーク2は、3回目の受講機会において、資料の55ページ目に設定されたことになる。なお、通知方法などについては、例えば第1の実施形態において設定可能なそれと同様に設定可能にすればよい。
【0208】
このようなブックマークの設定が行われたとき、主制御部21は、ブックマーク情報やユーザ情報に基づいて、通知対象のユーザに、ブックマーク1及びブックマーク2で設定されたそれぞれの通知タイミングで通知を行う。すなわち、主制御部21は、2回目の講習会において、講習会の内容が資料の30ページ目に近くなると、それに間に合うように、ユーザに通知する。ユーザは、通知を受信したときに講習会に参加することにより、2回目の講習会において、30ページ目から受講を再開することができる。また、主制御部21は、3回目の講習会において、講習会の内容が資料の55ページ目に近くなると、それに間に合うように、ユーザに通知する。ユーザは、通知を受信したときに講習会に参加することにより、3回目の講習会において、55ページ目から受講を再開することができる。したがって、ユーザは、確実に受講計画通りに講習会を受講することができる。
【0209】
なお、ブックマークは2つに限らず、さらに多く設定してもよい。
【0210】
このように、第5の実施の形態においては、同じ内容の長時間の講習会が複数回・異なる日時で実施される場合であって、ユーザがまとまった時間がとれないために講習会への一部参加を繰り返す必要があるとき、上記のようなMFP1のスケジューリング支援機能を便利に利用可能である。すなわち、各回の講習会につき、それぞれ受講可能なタイミングをブックマークとして設定しておくことにより、受講するまでの時間は他の業務の推進に専念する一方で、各回の受講機会を逃すことなく講習会を受講可能になる。したがって、MFP1を利用し、業務の高効率化を推進することができる。
[実施の形態における効果]
【0211】
以上のように構成されたMFPでは、ユーザにより指定されたブックマーク情報と、通知対象となるユーザの情報と、資料のうち会議において現在参照されている部位の情報とに基づき、電子メール通知、会議の音声情報・映像情報配信、又はデバイスドライバ画面での会議の進捗情報配信などを行う。それにより、ユーザは、会議の進捗状況を常々気にしていることなく、通知を受けた適切なタイミングで会議に途中参加することができる。ユーザは、容易に会議のうち必要な部分にのみ参加することができるようになるため、会議のうち参加不要な内容が議題である時間を、容易に他の仕事へ割り振ることができる。例えば、ユーザが、複数の会議を掛け持ちしたり多くの会議に参加したりする必要がある場合、各会議のうち必要な時間にのみ容易に参加することができる。したがって、会議通知サービスの利用により、MFPは、ユーザが会議に適切なタイミングで途中参加することを確実に支援可能であり、業務の高効率化を進めることができる。
【0212】
また、ユーザは、通知を受ける通知方法として、電子メールの送信、映像情報・音声情報の配信、デバイスドライバによる進捗情報配信など、種々の形態を選択することができる。したがって、例えば通知を受ける環境や状態に応じた適切な通知方法で通知を受けることができ、会議通知サービスを便利に利用可能である。
【0213】
[その他]
【0214】
なお、MFPは、電子メール、会議の音声情報配信、会議の映像情報配信、及び画像形成装置と通信可能な外部機器により表示されるデバイスドライバ画面への情報表示のうちいずれか1つ又は2つで通知を実行可能に構成されていればよい。いずれの通知方法による通知であっても、ユーザに適切に会議への参加タイミングを通知することができる。
【0215】
また、主制御部は、カメラ部からの映像情報やマイク部からの音声情報のいずれか一方のみ取得可能に設けられていてもよい。また、主制御部は、例えば外部表示装置などから資料のうち現在参照されている部位の情報を得ることができる場合、カメラ部やマイク部からの情報を取得できなくてもよい。すなわち、このような場合であっても、主制御部は、参照情報を得て、それに基づいて電子メール送信や進捗情報の配信などの通知をユーザに行うことができる。
【0216】
また、MFPは、例えば、MFPと通信を行わない別のプロジェクタなどの外部表示装置やPCなどを用いて資料を参照する会議が実行されているときに利用可能であってもよい。すなわち、主制御部が、カメラ部やマイク部などから得た情報に基づいて会議のうち資料の現在参照されている部位を特定し、その参照情報と設定されたブックマーク情報及びユーザ情報などに基づいてユーザに通知を行うようにしてもよい。
【0217】
また、資料やデータベースは、MFPが通信可能な外部記憶装置内、例えばMFPと通信可能にネットワークに接続されたサーバ(外部記憶装置の一例)などに記憶されていてもよい。この場合、主制御部がそのサーバ内から資料やデータベースにアクセスすることにより、上述と同様に会議に関する機能を実行することが可能である。また、この場合、例えば設置場所が異なる複数のMFPからサーバにアクセス可能にすることにより、会議を開催する場所を容易に変更可能にすることができる。
【0218】
また、画像形成装置としては、モノクロ/カラーの複写機、プリンタ、ファクシミリ装置やこれらの複合機(MFP)などいずれであってもよい。また、電子写真方式により画像を形成するものに限られず、例えばいわゆるインクジェット方式により画像を形成するものであってもよい。
【0219】
また、上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアによって行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。
【0220】
また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザに提供することにしてもよい。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。上記のフローチャートで文章で説明された処理は、そのプログラムに従ってCPUなどにより実行される。
【0221】
なお、上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0222】
1 MFP(画像形成装置の一例)
13 カメラ部(撮像手段の一例)
15 マイク部(集音手段の一例)
21 主制御部
23 HDD(記憶手段の一例)
200 プロジェクタ(外部表示装置の一例)
201 PC(外部機器の一例)
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムに関し、特に、例えばパーソナルコンピュータなどの他の機器と通信可能でありユーザに会議に関する通知を行う画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業のオフィスなどにおいて、スキャナ機能、ファクシミリ機能、複写機能、プリンタとしての機能、データ通信機能、及びサーバ機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)などの画像形成装置が広く用いられている。このような画像形成装置としては、サーバ機能やデータ通信機能などを利用した高度な情報管理機能を有するものがあり、オフィスなどにおいて情報の蓄積や交換などを円滑に行うために役立てられている。
【0003】
また、会議の開催や進行の支援に関連した種々の技術が開示されている。
【0004】
下記特許文献1には、会議の内容に参加者の興味をひく部分がある場合に、その旨をその会議参加者に通知することを可能とする聴取支援装置が開示されている。この聴取支援装置では、副次的な業務として遠隔会議に参加している参加者が、会議の内容の興味がある部分について聴取し逃すことなどがないようにしている。
【0005】
また、下記特許文献2には、電子会議の状況を、会議室の状況変化があったときに、未入室又は途中退室したユーザに通知する多地点電子会議システムが開示されている。このシステムでは、ユーザが未入室又は途中退室した場合であっても、電子会議の状況を確認可能にしている。ユーザへの通知は、定期的に行われたり、入退室や、会議の時間の延長や、参加要請などのイベントが発生した場合に行われたりする。
【0006】
なお、特許文献3には、会議の音声データから会議データベースを構築し、興味や関心のある会議情報をユーザに配信する情報配信装置が開示されている。この情報配信装置では、ユーザのスライドなどのデータの閲覧履歴に基づいて、会議の各スライドについてのユーザの興味度を算出し、各ユーザに対し配信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−345508号公報
【特許文献2】特開2007−25946号公報
【特許文献3】特開2008−5175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、様々な業界において、個人が担当する業務範囲が広範囲になり、かつ、個人が関係する会議や打ち合わせも増えている。そのため、個人が他の会議や他の業務に時間を割く必要があり、個人が会議に参加する時間を十分に確保できない場合が多い。その一方で、個人が関係する議題とそのほかの議題との複数の議題を1つの会議で扱うような場合も少なくない。個人が、複数の議題を有する会議のうち、参加する必要のある議題を取り扱うときに参加し、参加する必要のない議題を取り扱うときに退席できれば、それにより空いた時間を他の業務などを推進するために費やすことができ、業務の効率を向上させることができる。
【0009】
ところで、従来、ユーザが所望のタイミングで会議に途中参加したい場合には、以下のような方法を採る必要がある。すなわち、第1の方法は、ユーザが、同じ会議に参加する他の参加者に連絡を依頼するものである。この場合、ユーザは、他の参加者に、ユーザ自らが参加したい特定の話題が会議で取り扱われるようになったときに連絡するように依頼する。また、第2の方法は、会議の映像や音声を配信するシステムなどを導入し、ユーザが、その映像などを会議の冒頭から受信して会議の進捗状況を観測しながら、会議に途中参加するタイミングを自身で決定するものである。
【0010】
しかしながら、このような方法では、以下のような問題がある。
【0011】
上記第1の方法では、ユーザから連絡を依頼された人が連絡を忘れてしまったり、その人自身が急に会議に参加できなくなってしまったりする場合が考えられる。この場合、ユーザが連絡を受けられなくなり、ユーザは適切なタイミングで会議に参加することができなくなる。したがって、第1の方法は確実性に欠ける。また、会議によっては、ユーザが連絡を依頼できる参加者が存在しない場合もあり、その場合にはそもそもこの方法を採ることができない。
【0012】
また、上記第2の方法では、会議の配信情報をユーザが頻繁に観測しなければならないため、ユーザが他の業務に集中できなくなる。換言すると、会議が行われている場に足を運ぶ必要はないものの、実質的には、その会議に最初から参加しているのと大差がなく、ユーザが時間を有効に活用することができない。
【0013】
ここで、上記特許文献1に開示されている聴取支援装置では、話者の発言内容と設定されたキーワードとに応じて会議の参加者へ通知を行うので、ユーザが参加するべき議題や開示の進捗状況に応じた通知が行われるものではない。そのため、この聴取支援装置による通知を、適切なタイミングでユーザが会議に参加可能にするために利用することはできない。
【0014】
また、特許文献2に開示されている多地点電子会議システムでは、ユーザへの通知は所定のイベントが発生したときに行われ、会議の進行状況に応じてユーザに通知することはできない。そのため、このシステムによる通知を、適切なタイミングでユーザが会議に参加可能にする目的で利用することはできない。
【0015】
なお、特許文献3には、上記問題点に関する解決策などは何ら記載されていない。
【0016】
この発明はそのような問題点を解決するためになされたものであり、ユーザが会議に適切なタイミングで途中参加することを支援可能な画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、資料を参照しながら行われる会議において使用可能な画像形成装置は、資料中の所定の位置を示すブックマーク情報と、ブックマーク情報を用いて通知を行うユーザの情報とを取得する第1の取得手段と、資料のうち会議において現在参照されている部位の情報を取得する第2の取得手段と、第1の取得手段により取得されたブックマーク情報と、第2の取得手段により取得された現在参照されている部位の情報とに基づいて、ユーザへの通知を行うか否かを判定する判定手段と、判定手段で通知を行うと判定されたときに、第1の取得手段で取得されたユーザの情報に基づいて通知を行う通知手段とを備える。
【0018】
好ましくは資料は、画像形成装置の本体内に設けられている記憶手段又は画像形成装置が通信可能な外部記憶装置内に記憶されており、画像形成装置は、会議開催時に外部表示装置に資料に基づく画像を表示させる表示手段をさらに備える。
【0019】
好ましくは第2の取得手段は、外部表示装置又は外部記憶装置と通信して現在参照されている部位の情報を取得可能である。
【0020】
好ましくは第2の取得手段は、画像形成装置自身に搭載された撮像手段、画像形成装置と通信可能に接続された撮像手段、画像形成装置自身に搭載された集音手段、及び画像形成装置と通信可能に接続された集音手段のうち少なくとも1つから、映像情報及び音声情報のうち少なくとも一方を取得し、その取得した情報に基づいて現在参照されている部位の情報を取得する。
【0021】
好ましくは第1の取得手段は、画像形成装置を利用した資料に関する出力又は読み取りが行われたとき、その資料についてのブックマーク情報とユーザの情報とを取得する。
【0022】
好ましくは判定手段は、現在参照されている部位の情報とブックマーク情報とを比較し、現在参照されている部位の情報とブックマーク情報とが互いに一致したとき又は資料のうちブックマーク情報が示す位置がまもなく参照されると予測判断したときに、ユーザへの通知を行うと判定する。
【0023】
好ましくは通知手段は、通知を、電子メールの送信、会議の音声情報配信、会議の映像情報配信、及び画像形成装置と通信可能な外部機器により表示されるデバイスドライバ画面への情報表示のうち少なくとも1つにより行う。
【0024】
好ましくは画像形成装置は、ユーザの指示に基づいて会議の開催中にその会議に参加していないユーザを指定するための指定手段をさらに備え、通知手段は、指定手段により会議に参加していないユーザが指定されたとき、そのユーザに通知を行う。
【0025】
この発明の他の局面に従うと、資料を参照しながら行われる会議において使用可能な画像形成装置の制御方法は、資料中の所定の位置を示すブックマーク情報と、ブックマーク情報を用いて通知を行うユーザの情報とを取得する第1の取得ステップと、資料のうち会議において現在参照されている部位の情報を取得する第2の取得ステップと、第1の取得ステップにより取得されたブックマーク情報と、第2の取得ステップにより取得された現在参照されている部位の情報とに基づいて、ユーザへの通知を行うか否かを判定する判定ステップと、判定ステップで通知を行うと判定されたときに、第1の取得ステップで取得されたユーザの情報に基づいて通知を行う通知ステップとを備える。
【0026】
この発明のさらに他の局面に従うと、資料を参照しながら行われる会議において使用可能な画像形成装置の制御プログラムは、資料中の所定の位置を示すブックマーク情報と、ブックマーク情報を用いて通知を行うユーザの情報とを取得する第1の取得ステップと、資料のうち会議において現在参照されている部位の情報を取得する第2の取得ステップと、第1の取得ステップにより取得されたブックマーク情報と、第2の取得ステップにより取得された現在参照されている部位の情報とに基づいて、ユーザへの通知を行うか否かを判定する判定ステップと、判定ステップで通知を行うと判定されたときに、第1の取得ステップで取得されたユーザの情報に基づいて通知を行う通知ステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0027】
これらの発明に従うと、画像形成装置は、ブックマーク情報及びユーザ情報に従って、資料のうち会議において現在参照されている部位に応じて、ユーザに通知を行うことができる。したがって、ユーザが会議に適切なタイミングで途中参加することを支援可能な画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び画像形成装置の制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるMFP(画像形成装置の一例)を示す斜視図である。
【図2】MFPのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】主制御部により行われる制御に関する機能ブロック図である。
【図4】MFPの会議通知サービスの一例の概要を説明する図である。
【図5】会議通知サービスにおいて利用されるデータベースの一例を示す図である。
【図6】主制御部による通知の際に表示される通知画像の一例を示す図である。
【図7】ドキュメント情報画像の一例を示す図である。
【図8】MFPの会議通知サービスの通知条件設定動作時の動作の流れを示す第1のフローチャートである。
【図9】MFPの会議通知サービスの通知条件設定動作時の動作の流れを示す第2のフローチャートである。
【図10】MFPの会議通知サービスの通知実行動作時の動作の流れを示すフローチャートである。
【図11】第2の実施の形態におけるMFPの会議表示画像の一例を示す図である。
【図12】第3の実施の形態におけるMFPの資料印刷画像の一例を示す図である。
【図13】第3の実施の形態におけるMFPの動作の流れを示すフローチャートである。
【図14】第4の実施の形態における会議通知サービス設定画像の一例を示す図である。
【図15】第5の実施の形態における会議通知サービス設定画像を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態における画像形成装置について説明する。
【0030】
画像形成装置は、スキャナ機能、複写機能、プリンタとしての機能、ファクシミリ機能、データ通信機能、及びサーバ機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)である。スキャナ機能では、セットされた原稿の画像を読み取ってそれをHDD(Hard Disk Drive)などの記憶媒体に蓄積する。複写機能では、さらにそれを用紙などに印刷(プリント)する。プリンタとしての機能では、PCなどの外部端末から印刷指示を受けるとその指示に基づいて用紙に印刷を行う。ファクシミリ機能では、外部のファクシミリ装置などからファクシミリデータを受信してそれをHDDなどに蓄積する。データ通信機能では、接続された外部機器との間でデータを送受信する。サーバ機能では、複数のユーザでHDDに記憶したデータなどを共有可能にする。
【0031】
[第1の実施の形態]
【0032】
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるMFP(画像形成装置の一例)を示す斜視図である。
【0033】
[画像形成装置の全体の構成]
図を参照してMFP(画像形成装置の一例)1は、給紙カセット30と、排紙トレイ31と、電源部35と、操作パネル部9と、主制御部21と、プリンタ部3と、スキャナ部5とを備える。主制御部21やプリンタ部3などは、MFP1の筐体の内部に配置されている。
【0034】
このMFP1は、3つの給紙カセット30(給紙カセット30a,30b,30c)を有している。それぞれの給紙カセット30には、例えば、互いに異なるサイズの用紙(B5サイズ、A4サイズ、及びA3サイズなど)が装てんされている。給紙カセット30は、MFP1の下部に、MFP1の筐体に抜き差し可能に配置されている。各給紙カセット30に装てんされた用紙は、印字時に、1枚ずつ給紙カセット30から給紙され、プリンタ部3に送られる。なお、給紙カセット30の数は3つに限られず、それより多くても少なくてもよい。
【0035】
排紙トレイ31は、MFP1の筐体のうちプリンタ部3が収納されている部位の上方でスキャナ部5が配置されている部位の下方に配置されている。排紙トレイ31には、プリンタ部3により画像が形成された用紙が筐体の内部から排紙される。
【0036】
電源部35は、MFP1の筐体の内部に設けられている。電源部35は、商用電源に接続されている。電源部35は、商用電源をもとに、主制御部21やプリンタ部3などに電力を供給する。
【0037】
操作パネル部9は、MFP1の上部手前側に配置されている。操作パネル部9には、ユーザにより押下操作可能な複数の操作ボタン9aが配置されている。また、操作パネル部9には、表示パネル9bが配置されている。表示パネル9bは、例えば、タッチパネルを備えたLCD(Liquid Crystal Display)である。表示パネル9bは、ユーザに案内画面を表示したり、操作ボタンを表示してユーザからのタッチ操作を受け付けたりする。また、表示パネル9bは、ログイン画面や後述のようなBOXの表示を行う。表示パネル9bは、主制御部21により制御されて表示を行う。操作パネル部9は、操作ボタン9aや表示パネル9bがユーザにより操作されると、その操作に応じた操作信号又は所定のコマンドを主制御部21に送信する。たり、キー入力された設定を主制御部の各入力部分や表示部に通知するすなわち、ユーザは、操作パネル部9に操作を行うことにより、MFP1に種々の動作を実行させることができる。
【0038】
プリンタ部3は、おおまかに、トナー像形成部、用紙搬送部、及び定着装置などで構成されている。プリンタ部3は、例えば電子写真方式で用紙に画像を形成する。プリンタ部3は、いわゆるタンデム方式で4色の画像を合成し、用紙にカラー画像を形成可能に構成されている。
【0039】
トナー像形成部は、CMYK各色について設けられた感光体と、感光体からトナー像が転写(1次転写)される中間転写ベルトと、中間転写ベルトから用紙に画像を転写(2次転写)する転写部などとで構成されている。
【0040】
用紙搬送部は、給紙ローラ、搬送ソーラ、及びそれらを駆動するモータなどで構成されている。用紙搬送部は、用紙を給紙カセット30から給紙して、MFP1の筐体の内部で搬送する。また、用紙搬送部は、画像が形成された用紙をMFP1の筐体から排紙トレイ31などに排出する。
【0041】
定着装置は、加熱ローラ及び加圧ローラを有している。定着装置は、加熱ローラと加圧ローラとでトナー像が形成された用紙を挟みながら搬送し、その用紙に加熱及び加圧を行う。これにより、定着装置は、用紙に付着したトナーを溶融させて用紙に定着させ、用紙に画像を形成する。
【0042】
スキャナ部5は、MFP1の筐体の上部に配置されている。スキャナ部5は、ADF(Auto Document Feeder)5aを有している。スキャナ部5は、上述のスキャナ機能を実行する。スキャナ部5は、透明な原稿台に配置された原稿をコンタクトイメージセンサにより走査して、それを画像データとして読み取る。また、スキャナ部5は、原稿トレイにセットされた複数枚の原稿を、ADF5aにより順次取り込みながら、コンタクトイメージセンサによりその画像データを読み取る。
【0043】
図2は、MFP1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0044】
図を参照して、MFP1は、上述のプリンタ部3、スキャナ部5、操作パネル部9のほか、ネットワークコントローラ部7、ブラウザ表示部11、カメラ部(撮像手段の一例)13、マイク部(集音手段の一例)15、表示デバイス接続部17、スピーカ部19、主制御部21、HDD(Hard Disk Drive)23、PDL解析部25、及びE−Mail送受信部27を有している。なお、図において、実線矢印は、画像情報及び制御情報の流れを示している。また、図において、破線矢印は、制御情報の流れを示している。
【0045】
主制御部21は、例えば、CPUや、ROM及びRAMなどの記憶媒体などで構成されている。主制御部21は、システムバスなどを介して各部に接続されている。主制御部21は、後述するように、読み取り、プリント、送信、受信処理全体のシーケンス制御を行い、MFP1の各部の動作を制御する。ROMは、例えばフラッシュROM(Flash Memory)である。ROMには、MFP1の動作を行うために用いられるデータが記憶されている。ROMには、種々の制御プログラムや、MFP1の機能設定データなどが記憶されていてもよい。主制御部21は、所定の処理を行うことにより、ROMのデータの読み込みや、ROMへのデータの書き込みを行う。なお、ROMは、書換え不可能なものであってもよい。RAMは、主制御部21のメインメモリである。RAMは、主制御部21が制御プログラムを実行するときに必要なデータを記憶するためなどに用いられる。
【0046】
HDD23は、ネットワークコントローラ部7を介して外部から送られたジョブ(JOB)のデータや、スキャナ部5で読み取った画像データなどを記憶する。HDD23は、主制御部21内の蓄積文書管理部(図示せず)が管理する文書データを記憶する。また、HDD23は、MFP1の設定情報や、MFP1の種々の動作など機器全体の制御を行うのに必要なプログラム(制御プログラム)23aなどを記憶する。HDD23は、1つのクライアントPC又は複数のクライアントPCなどから送信された複数のジョブを記憶可能である。
【0047】
HDD23には、データの保管場所として、複数のBOXが設定されている。BOXは、個々のユーザや、所定のユーザのグループなどに関連付けて設定された記憶領域である。個々のBOXは、それぞれ、複数のデータを記憶可能である。例えば、主制御部21は、MFP1が接続されているネットワークに接続されているPCから送信されたジョブのデータや、スキャナ部5で読み取った画像データなどを、BOXに記憶させる。これにより、データを分類・整理してHDD23に記憶させることができる。また、主制御部21は、BOX毎に認証の有無などに応じたアクセス制限を行う。これにより、BOXに記憶されているデータのセキュリティを確保することができる。さらにまた、主制御部21は、BOX間でデータを移動したり複製したりすることができる。
【0048】
ネットワークコントローラ部7は、例えば、NIC(Network Interface Card)などのハードウェア部と、所定の通信プロトコルで通信を行うソフトウェア部とが組み合わされて構成されている。ネットワークコントローラ部7は、MFP1をLANなどの外部のネットワークに接続する。これにより、MFP1は、ネットワークに接続されているクライアントPCなどの外部装置と通信可能になる。なお、ネットワークコントローラ部7は、無線通信によりネットワークに接続可能に構成されていてもよい。また、ネットワークコントローラ部7は、例えば、USB(Universal Serial Bus)インターフェースであってもよい。この場合、ネットワークコントローラ部7は、通信ケーブルを介して接続された外部装置とMFP1とを通信可能にする。
【0049】
MFP1は、ネットワークに接続されているクライアントPCなどから印刷ジョブを受信可能である。ネットワークコントローラ部7で印刷ジョブが受信されると、それに基づいてPDL解析部25が印刷ジョブのPDL(Page Description Language)の解析及び変換を行い、画像データとして出力する。主制御部21は、PDL解析部25による処理が行われると、印刷ジョブに基づいて動作を実行する。
【0050】
E−Mail送受信部27は、ネットワークコントローラ部7を介して、主制御部21の制御の下、E−Mailの送受信を行う機能を有している。E−Mail送受信部27は、クライアントPCからネットワークを介してE−Mailで送信された文書を画像データに変換し、主制御部21内の各処理部に通知する。MFP1は、スキャナ部5で読み取った画像データなど、各種データを、E−Mail送受信部27により、クライアントPCなどに送信したり、メールサーバなどを介してE−Mail(電子メール)により送信したりすることができる。
【0051】
スキャナ部5は、上述のように、スキャナ機能を実行し、原稿から画像データを読み取る。スキャナ部5により読み取られた画像データは、主制御部21によりアプリケーションデータ形式に変換され、HDD23などに記憶される。主制御部21は、HDD23などに記憶された画像データを、ネットワークに接続されているクライアントPCなどに送信可能である。
【0052】
ブラウザ表示部11は、例えばドットマトリクス表示を行うことが可能な表示装置である。ブラウザ表示部11は、MFP1の動作状況など種々の情報が含まれるブラウザ画面を表示する。なお、操作パネル部9とブラウザ表示部11は、同じ表示装置を用いたものであってもよいし、別の表示装置を用いたものであってもよい。
【0053】
カメラ部13は、MFP1の周囲を撮像して映像情報として主制御部21に送信する機能を有している。マイク部15は、周囲の音声を、音声情報として主制御部21に送信する機能を有している。スピーカ部19は、主制御部21から送られた音声情報に応じて音声を出力する。なお、カメラ部13、マイク部15、及びスピーカ部19は、MFP1自身に搭載されているものではなく、それぞれMFP1に着脱可能に設けられていたり、MFP1と通信可能に設けられていたりしてもよい。
【0054】
表示デバイス接続部17は、外部表示装置が接続可能に構成されている。外部表示装置としては、例えば、液晶ディスプレイや、プロジェクタなどが接続可能である。
【0055】
次に、主制御部21により行われるMFP1の制御の内容について説明する。主制御部21は、HDD23に記憶された制御プログラム23aやROM、RAMなどに記憶された制御プログラムなどを実行することにより、MFP1の種々の動作を制御する。主制御部21は、操作パネル部9から操作信号が送られたり、クライアントPCなどから操作コマンドが送信されたりすると、それらに応じて所定の制御プログラムを実行する。これにより、ユーザによる操作パネル部9の操作などに応じて、MFP1の所定の機能が実行される。
【0056】
図3は、主制御部21により行われる制御に関する機能ブロック図である。
【0057】
図を参照して、主制御部21は、操作情報&会議進捗情報制御部(以下、操作進捗情報制御部と称する)51と、HDD制御I/F(インターフェース)部53と、入出力情報制御部55と、DB部57と、表示デバイス制御I/F部59と、ブラウザ/リモートアクセス制御部61と、プリンタ制御I/F部63とを有している。HDD制御I/F部53と、入出力情報制御部55と、DB部57と、表示デバイス制御I/F部59と、ブラウザ/リモートアクセス制御部61と、プリンタ制御I/F部63とは、それぞれ、操作進捗情報制御部51と通信可能である。ブラウザ/リモートアクセス制御部61は、ネットワークコントローラ部7と通信可能である。
【0058】
HDD制御I/F部53は、HDD23と通信可能である。HDD制御I/F部53と操作進捗情報制御部51とは、互いに文書データなどの送受信を行う。会議用の文書データなど、クライアントPCから送信されたデータは、HDD制御I/F部53を通して接続されたHDD23に保存される。また、HDD制御I/F部53は、HDD23に保存されたデータを読み出すことができ、これにより操作進捗情報制御部51がそのデータを参照することができる。
【0059】
入出力情報制御部55は、操作パネル部9と通信可能である。入出力情報制御部55は、ユーザにより操作パネル部9を介して行われた操作に関する情報(MFP操作情報、操作キー押下動作、ドキュメント選択などのデータ操作情報)を操作進捗情報制御部51に送信する。MFP操作情報としては、例えば、ドキュメントデータの操作、プリント操作、スキャナ操作、ワンタッチボタン操作などがある。また、入出力情報制御部55には、操作進捗情報制御部51より、リモート設定された印刷ジョブの内容に関する所定の処理結果情報や登録情報などが送信される。入出力情報制御部55は、送信された情報に基づいて、操作パネル部9の表示パネル9bの表示を行う。また、入出力情報制御部55は、カメラ部13、マイク部15、及びスピーカ部19等と通信可能に接続されている。入出力情報制御部55は、カメラ部13やマイク部15から得られた映像情報や音声情報を操作進捗情報制御部51に送信したり、操作進捗情報制御部51から送られた音声情報に応じた音声をスピーカ部19に出力させたりする。
【0060】
DB部57は、MFP1の種々の機能に用いられる種々のデータベースの管理を行う。データベースとしては、MFP1を用いるユーザに関するデータベースや、上記のような種々のBOXに記憶されたデータに関するデータベースや、後述するような会議通知サービスに用いられるデータベースなどがある。このようなデータベースは、HDD23又は主制御部21内のROMなどに記憶されている。DB部57は、操作進捗情報制御部51と行う通信の内容に基づいて、管理対象のデータベースの操作を行う。これにより、DB部57は、ユーザの情報、ドキュメント情報、操作結果・処理情報、通知条件情報、及び通知方法情報などについて、検索、登録、保存、及び読み出しなどを行う。なお、種々のデータベースは、MFP1の本体ではなく、MFP1が接続されているネットワーク上にあるサーバ(図示せず)に保存されていてもよい。
【0061】
表示デバイス制御I/F部59は、表示デバイス接続部17などと通信可能である。表示デバイス制御I/F部59には、操作進捗情報制御部51から、ドキュメントデータ(文書データ)などが送信される。これにより、表示デバイス制御I/F部59を介して、例えば表示デバイス接続部17に接続された外部表示機器に、そのドキュメントデータなどに応じた画像を表示させることができる。
【0062】
ブラウザ/リモートアクセス制御部61は、ネットワークコントローラ部7との間で、ネットワークのアップロードデータやダウンロードデータの送受信を行う。操作進捗情報制御部51は、ブラウザ/リモートアクセス制御部61との間で、ネットワークの入出力データの送受信を行う。ネットワークの入出力データとしては、例えば、文書データ、表示文書に関する情報、音声情報、映像情報などがある。また、本実施の形態において、ネットワークの入出力データとしては、後述する会議通知サービスでユーザへ送信される通知に関する情報やユーザから送信される通知設定に関する情報などがある。また、ブラウザ/リモートアクセス制御部61は、例えばウェブサーバ(Web Server)機能を有している。これにより、ユーザは、ネットワークを介して、ウェブブラウザなどを用いてMFP1にアクセスすることにより、MFP1の情報などを取得したりMFP1の操作を行ったりすることができる。なお、ブラウザ/リモートアクセス制御部61は、種々の通信プロトコルのいずれかにより外部端末で動作するブラウザと通信し、そのブラウザにMFP1の情報の提供などを行う機能などを備えていてもよい。
【0063】
主制御部21は、ブラウザ/リモートアクセス制御部61により、MFP1が接続されているネットワークに接続された、ユーザが操作するPC(パーソナルコンピュータ)などと通信可能である。ブラウザ/リモートアクセス制御部61は、PCなどで動作するデバイスドライバと通信し、印刷ジョブに関するデータを受信したり、デバイスドライバによりPCなどに表示される画面に表示する情報を送信したりする。
【0064】
プリンタ制御I/F部63は、プリンタ部3に接続されている。プリンタ制御I/F部63には、操作進捗情報制御部51から、印刷データが送信される。印刷データは、主制御部21に送られた印刷ジョブなどに基づくものである。プリンタ部3は、プリンタ制御I/F部63を介して印刷データに基づいた制御が行われることにより、その印刷データに応じた画像の形成を行う。
【0065】
操作進捗情報制御部51は、上述のようなデータの送受信などのほか、例えば、ユーザ操作情報、ユーザ操作履歴情報、及びリモート先との送受信情報に関する判断及び分析を行う。また、操作進捗情報制御部51は、操作情報及び音声通信に基づいて、動画記録・再生制御等を行う。
【0066】
[会議通知サービスの概略]
【0067】
本実施の形態において、MFP1は、HDD23のBOXに記憶された資料(例えば、プレゼンテーションの文書データや、画像データなど)を参照しながら行われる会議において用いることができる。MFP1は、会議の進行状況に関連した機能を有している。MFP1は、会議に参加する予定のユーザがその会議に途中参加することを支援する機能(以下、会議通知サービスと称することがある)をユーザに提供する。
【0068】
図4は、MFP1の会議通知サービスの一例の概要を説明する図である。
【0069】
図を参照して、MFP1は、例えば、会議室に設置されている。MFP1は、ネットワークを介して、プロジェクタ(外部表示装置の一例)200や、ユーザA〜DのPC(クライアントPC;外部機器の一例)201に接続されている。すなわち、MFP1は、複数のユーザと通信可能である。
【0070】
プロジェクタ200は、会議室に設定されており、会議開催時に、スクリーンなどに画像を投影して画像の表示を行う。プロジェクタ200は、例えばMFP1のBOXに記憶された文書データを読み込み、その文書データに応じた画像を会議参加者に提示する。換言すると、MFP1は、会議の開催時において、プロジェクタ200に文書データを提供し、プロジェクタ200によってその文書データに基づく画像を投影させる。なお、MFP1は、プロジェクタ200に文書データに基づく画像データや映像信号を提供し、プロジェクタ200に投影させてもよい。
【0071】
ユーザは、プロジェクタ200を直接に操作したり、プロジェクタ200をリモートコントローラなどの装置を用いて操作したりして、プロジェクタ200による投影画像を変更することができる。すなわち、ユーザは、そのような操作により、プロジェクタ200による画像投影を停止させたり、表示するページをめくったりすることができる。なお、MFP1は、ユーザが操作パネル部9などに操作を加えることにより、プロジェクタ200で投影される文書データのページをめくることができるようにしてもよい。
【0072】
PC201は、例えば、PC201で動作するデバイスドライバなどを介して、MFP1に印刷ジョブを送信することができる。また、PC201は、デバイスドライバや、PC201で動作するブラウザを介して、MFP1の状態を確認したりすることができる。このとき、PC201には、デバイスドライバ画面が表示される。デバイスドライバ画面は、デバイスドライバ又はブラウザなどでMFP1に関する情報を表示した画面である。
【0073】
会議通知サービスでは、主制御部21は、ユーザから、会議通知サービスの実行希望や、後述するようなブックマーク情報の設定を受け付ける。主制御部21は、DB部57にユーザ情報や会議に関する情報を照らし合わせる。そして、主制御部21は、適切と思われる日時に、ユーザ情報に基づいて、ユーザに通知連絡を行う。
【0074】
以下に、MFP1を用いて行う会議の流れと、MFP1により行われる会議通知サービスについて、大まかな流れを説明する。以下の説明においては、ユーザAが会議を開催し、ユーザB〜Dが会議に参加し、そのうちユーザBが会議に途中参加することを考えている場合を想定する。
【0075】
ステップS101において、会議を主催するユーザ(図においてユーザA)は、PC201を用いて、MFP1のBOXに会議の資料を送信する。会議の資料としては、例えば、プレゼンテーションを行うためのスライド画像などを含む文書データや画像データなどがある。
【0076】
ステップS103において、ユーザAは、会議を開催する旨などを記載した案内メールを、会議に参加する他のユーザ(図においてユーザB〜D)及びMFP1に送信する。案内メールは、例えば電子メール(E−Mail)により送信される。ユーザAは、会議に参加してもらいたい参加者に案内メールを送信することにより、そのユーザに会議への参加を呼びかけることができる。ユーザAは、MFP1に対し、会議の情報を所定の形式で記載した案内メールを送信する。案内メールには、会議のタイトル、会議の日時・場所、会議の参加希望者名リストなどを記載しておく。主制御部21は、この案内メールを受信すると、その会議の情報を所定のデータベースなどに登録する。
【0077】
各ユーザB〜Dは、PC201などでユーザAからの案内メールを受信すると、その案内メールを参照して会議についての情報を入手する。各ユーザB〜Dは、操作パネル部9を操作して又はPC201などを介してMFP1のBOXにアクセスし、会議の資料を閲覧したり印刷したりし、会議に備える。このとき、MFP1は、デバイスドライバ画面又はMFP1の操作パネル部9の操作画面にて、「会議が、資料の印刷/ダウンロード部分にさしかかると、お知らせしますか?」などと表示し、会議通知サービスの利用有無についてユーザへ問い合わせを行う。
【0078】
ステップS105において、会議に途中参加することを考えているユーザBは、会議通知サービスを利用するべく、上記問い合わせに応える。これにより、主制御部21は、資料のうちユーザBにより印刷・ダウンロードされた部分(資料のうち特定のページや複数の資料ファイル中の特定のファイルなど)について、ユーザBによりブックマークが付加されたとみなす。換言すると、ユーザBは、会議通知サービスの利用をする旨の指示をMFP1に行う。また、ユーザBは、会議の資料の所定の部位について印刷・ダウンロードを行うことにより、資料のうちその部位にブックマークを付加する。ここで、ブックマークは、資料中の所定の位置を示すものである。ユーザBは、会議の内容が特定の議題に移るときからその会議に参加したいと考える場合、資料のうち、その議題に対応する所定の位置(図においては10ページ目)にブックマークを付加する。主制御部21の操作進捗情報制御部51は、付加されたブックマークに関して、その情報をブックマーク情報として記憶する。このとき、主制御部21は、ブックマークを付加したユーザBに関する情報を、ユーザ情報としてブックマーク情報と共に記憶する。ユーザ情報は、ブックマーク情報を用いて後述のように通知を行う対象となるユーザの情報である。
【0079】
なお、ユーザがブックマークを設定する方法としては複数の方法があるが、設定方法に応じて、ブックマーク情報が主制御部21の操作進捗情報制御部51へ送られる経路が異なる。すなわち、MFP1の操作パネル部9を使用してユーザが参照・印刷した資料にブックマークを設定する場合は、ブックマーク情報は、入出力情報制御部55経由で、操作進捗情報制御部51へ送られる。また、ユーザが自身のPC201を使用してMFP1のBOX内の資料を参照・印刷するときにブックマークを設定する場合は、ユーザのPC201から送付されたブックマーク情報が、ネットワークコントローラ部7経由で、操作進捗情報制御部51へ送られる。
【0080】
また、ユーザが、資料の一部を印刷したりダウンロードしたりしたときに会議通知サービスの利用を選択しなかった場合でも、別の方法でブックマークなどを行うことができる。すなわち、ユーザは、MFP1中の資料を閲覧し、資料のうち特定の部位で、会議通知サービス用のブックマークの設定を行うことができる。例えば、ユーザは、ドキュメント情報画像520(図7に図示)をデバイスドライバ画面などに表示させ、資料の所定のページを表示させながら呼び出し通知ブックマーク設定ボタン523(図7に図示)の操作を行うことにより、ブックマークの設定を行うことができる。また、ユーザは、印刷された資料のうちブックマークを設定する部位についてMFP1を用いてスキャンすることにより、会議通知サービス用のブックマークを設定することができる。このとき、主制御部21は、スキャンされたデータとBOX中の資料とを比較することにより、スキャンされたデータが会議資料の一部であると認識する。そして、主制御部21は、スキャンしたユーザに対し、「本ページ(箇所)に、会議通知サービスを設定しますか」などのメッセージを表示し、ユーザによる会議通知サービスを利用する旨の入力を促す。主制御部21は、ユーザの入力に応じて、資料のうちスキャンされた部分について、ブックマークの設定を行う。なお、主制御部21は、操作を行ったユーザに関する情報を、ユーザ情報としてブックマーク情報と共に記憶する。
【0081】
なお、主制御部21は、ブックマーク情報の入力などの操作を行ったユーザではない別のユーザに関する情報をユーザ情報として受け付けてもよい。すなわち、ブックマーク情報の入力者が、通知対象として望む別のユーザを指定し、そのユーザに通知するようにしてもよい。これにより、例えば、会議の主催者が、会議中に会議の参加者に会議通知サービスによる通知を行い、参加者のそれぞれに適切なタイミングで会議に参加させることができる。
【0082】
ステップS107において、会議が始まると、MFP1は、表示デバイス制御I/F部59又はネットワークコントローラ部7を通して、プレゼンテーション用の資料をプロジェクタ200に送信する。会議では、会議の出席者により資料が順次めくられていく。主制御部21は、資料のうち会議において現在参照されている部位の情報を取得する。本実施の形態において、主制御部21は、プロジェクタ200と通信することにより、プロジェクタ200で現在投影されている資料のページの情報すなわち現在参照されている部位の情報(以下、参照情報と称することがある)を取得する。
【0083】
なお、MFP1は、上述のようにプロジェクタ200と通信する場合も含め、以下のような方法で、会議中の参照情報を取得する。すなわち、MFP1に直接に接続されたプロジェクタ200やディスプレイなどの外部表示装置にMFP1が映像を出力している場合は、資料の何ページ目が会議で使用されているか、MFP1自身が容易に知ることができる。また、外部表示装置がネットワークに接続されているものであれば、MFP1は、ネットワーク経由でその外部表示装置と通信したり、外部表示装置へ送信される映像情報や音声情報をMFP1が確認したりしてMFP1が参照情報を得ることができる。また、MFP1自身に接続されているカメラ部13やマイク部15で得られた会議中の映像・音声情報や、その他のMFP1が通信可能なカメラやマイクなどで得られた映像・音声情報を処理することにより、MFP1は、資料のうち現在会議で参照されている部位を特定し、参照情報を得ることができる。
【0084】
ステップS109において、主制御部21は、参照情報を、DB部57により保存されたブックマーク情報(通知条件)と比較する。主制御部21は、それらが互いに一致もしくはまもなく一致すると判断した場合には、DB部57により保存された通知を希望するユーザの情報を参照して、そのユーザへ通知を行う。
【0085】
例えば、主制御部21は、参照情報に基づいて、資料のうちブックマークが付加された所定の位置(図においては10ページ目)が会議においてまもなく参照されるかどうかを判断する。主制御部21は、資料の7ページ目が参照されているとき、ブックマークが付加された所定の位置がまもなく参照されると判断する。また、主制御部21は、所定の位置がまもなく参照されると判断した場合、ユーザBにその旨や会議の進捗状況などを通知する。通知は、例えば、E−MailをユーザBに送信することにより行われる。
【0086】
なお、通知は、下記の通知方法のいずれかにより行うことができる。通知は、DB部57に登録されているとおりに、通知対象となるユーザが予め希望しておいた通知方法に従って行われる。なお、通知方法の選択は、例えばブックマークの付加時に行ってもよい。また、通知は、複数の通知方法を併用して行うようにしてもよい。
【0087】
まず、通知方法として、上記例のような電子メールによる通知がある。この場合、例えば、ユーザBがプレゼン資料の10ページ目を印刷していた場合には、会議で資料の7ページ目がプロジェクタ200に表示されたところで、「資料7ページ目説明中。そろそろ参加した方が良いと思われます。」などと記載された電子メールがMFP1からユーザBのPC201へ送られる。これにより、ユーザBは、会議において資料のうちブックマークを付加した所定の位置がまもなく参照されることを知ることができ、会議の参加に備えることができる。また、資料の所定の位置が実際に参照される前に通知を受けることができるので、その位置が参照されるときまでに確実に会議に参加することができる。
【0088】
また、通知方法として、会議中の音声情報や会議内容の映像情報などの配信がある。この場合、例えば、MFP1がユーザBのPC201へ会議の音声情報や映像情報を配信し、ユーザBは、PC201で動作するいわゆるネットミーティング(ウェブ会議)用のアプリケーションソフトウェアなどを使用して音声情報や映像情報を受信する。配信は、例えば、上述と同様に、資料のうち所定の位置がまもなく参照されるようなタイミングで開始される。これにより、ユーザは、実際の会議の進捗状況をリアルタイムで知ることができ、適切なタイミングで会議に参加することができる。
【0089】
また、通知方法として、デバイスドライバ画面での、会議進捗情報の配信がある。この場合、例えば、後述する図6に示すようなデバイスドライバ画面において、「2つのプレゼンテーション資料のうち、現在、最初の資料の15ページ目を表示中」などのメッセージがユーザBのPC201に表示されて通知が行われる。MFP1は、表示される情報を適宜更新すればよい。これにより、ユーザは容易に会議の進捗状況を知ることができ、適切なタイミングで会議に参加することができる。
【0090】
このように、ユーザBは、会議の進捗状況にあわせたタイミングで通知を受けることができる。したがって、ユーザBは、自身が希望する参加タイミングで会議に参加することができる。
【0091】
図5は、会議通知サービスにおいて利用されるデータベースの一例を示す図である。
【0092】
図を参照して、本実施の形態において、会議通知サービスを行うためには、文書データベース(図の(a))、会議データベース(図の(b))、及び通知条件データベース(図の(c))が用いられる。また、図示しないが、会議通知サービスを行うためには、ユーザデータベースなどが用いられる。ユーザデータベースには、例えば、MFP1の利用者として登録されたユーザに関する情報が記録されている。ユーザデータベースには、ユーザ名、ユーザのメールアドレス、ユーザが使用するPC201のIP(internet protocol)アドレス、及びユーザの所属グループなどが記録されている。
【0093】
文書データベースには、各ユーザからBOXに送信された文書に関する情報が記録されている。ユーザから各BOXにアクセスがあったとき、主制御部21は、文書データベースに記録されている文書名情報やその文書の閲覧許可情報に応じて、閲覧許可されたユーザにのみ、その文書にアクセス可能にする。
【0094】
会議データベース及び通知条件データベースは、会議の主催者から送信された案内メールの情報に基づいて更新される。すなわち、会議データベースには、開催される会議の日時や開催場所、主催者名、会議において資料とされる文書IDなどの情報がレコードとして書き込まれる。また、通知条件データベースには、会議への参加者情報に基づいて、会議の参加者それぞれのレコードが書き込まれる。
【0095】
また、通知条件データベースには、上述のようなブックマーク情報(通知条件)や通知方法の設定が行われたとき、その内容が書き込まれる。すなわち、図において、会議IDが001である会議において、ユーザB,C,Dの3人が参加者とされている。それらの参加者のうちユーザBは、資料の10ページが参照されるタイミングで、電子メールの送信により、通知を希望している。ユーザC,Dに対しては、通知条件や通知方法は書き込まれていない。また、会議IDが003である会議において、ユーザL,Mには、資料のうちdocument01.pdfの4ページ目が参照されるタイミングで、電子メール及び進捗情報の配信により、通知が行われる。このユーザL,Mの通知条件は、その会議主催者のユーザNにより設定されている。
【0096】
主制御部21は、会議開催時において、各データベースを参照し、会議の参加者情報や各参加者についての通知条件などの設定内容、及び通知条件が設定されているユーザの連絡先情報などを取得する。そして、主制御部21は、これらの取得したブックマーク情報やユーザ情報基づいて、通知条件に応じたタイミングが到来したときに、通知対象ユーザに通知を行うことができる。
【0097】
図6は、主制御部21による通知の際に表示される通知画像510の一例を示す図である。
【0098】
図を参照して、通知画像510は、会議の参加者などに関する会議情報511と、会議の進捗に関する進捗情報513とを含む。この通知画像は、会議に途中参加予定のユーザ(上記例ではユーザB)のPC201のデバイスドライバ画面に表示されるようなものである。なお、通知画像510は、MFP1や他の機器などに表示されてもよい。
【0099】
会議情報511は、会議の開催場所、会議主催者、現在の参加者、及び途中で参加を予定しているユーザなどに関する情報をわかりやすく示す。図においては、会議は、開催場所が「会議室XX」であり、ユーザAが主催者であるものであることが会議情報511により示されている。また、現在の参加者がユーザA,C,Dであり、ユーザBが途中参加を予定している旨が会議情報511により示されている。
【0100】
進捗情報513は、ブックマーク情報の有無及びブックマーク情報の位置を、共に視覚的に表示する。これにより、ユーザは、通知画像510を見て会議の進捗具合を確認し、自身の希望通りの適切な参加タイミングで会議に途中参加することができる。
【0101】
例えば、図において、プレゼン資料1及びプレゼン資料2が資料として用いられる会議が開催中であることが示されている。また、参照位置について、資料全体のうち現在の位置がどの位置であるかが示される。図においては、資料1の15ページ目が参照されていることがわかる。また、ブックマークが付加されている部分について、資料のうちその位置がどの位置であるか示される。図においては、資料2の1ページ目にブックマークが付加されていることがわかる。ユーザは、進捗情報513を一目して、参照位置とブックマークが付加されている位置との位置関係を把握することができる。したがって、ユーザは、会議に参加する必要が生じるまでの時間を予想したり必要な準備を行ったりすることができる。
【0102】
図7は、ドキュメント情報画像520の一例を示す図である。
【0103】
図を参照して、ドキュメント情報画像520は、デバイスドライバ画面やブラウザ画面でBOX内の文書を閲覧する際に表示されるものである。ドキュメント情報画像520は、例えば会議中に、その会議で用いられるMFP1の表示パネル9bに表示されてもよい。
【0104】
ドキュメント情報画像520には、MFP1のBOXの情報と、BOXに記憶されている資料の情報の表示と、会議情報表示部521と、呼び出し通知ブックマーク設定ボタン523とが表示される。図において、BOXやドキュメントの情報としては、BOX所有者(例えば会議主催者など)、現在の閲覧者(例えば会議参加者など)、及び表示しているドキュメント名(会議の資料など)などが示される。
【0105】
ドキュメント情報画像520には、例えば、プロジェクタ200により投影されるものと同様の画像すなわち会議で参照される画像が表示される。なお、ユーザは、会議の場に居るとき、手元のPC201などでドキュメント情報画像520を参照することができる。
【0106】
会議情報表示部521には、その資料について設定されている会議に関する情報が表示される。会議情報表示部521には、会議開催日時、会議開催場所、及び会議参加予定者などの情報が表示される。例えば、図において、資料は、Y年M月D日の午後1時から午後3時まで、会議室XXで開催される会議に関するものであり、その会議にはユーザBの他にユーザA,C,Dが参加する予定である旨が表示されている。
【0107】
ドキュメント情報画像520には、呼び出し通知ブックマーク設定ボタン523が表示される。呼び出し通知ブックマーク設定ボタン523は、例えばユーザが会議に途中参加することを望む場合に通知をうけるため、その通知を希望する位置にブックマークを付加するために操作される。すなわち、ユーザは、呼び出し通知ブックマーク設定ボタン523を操作することにより、ブックマークを付加することができる。
【0108】
[会議通知サービスの流れ]
【0109】
次に、本実施の形態における会議通知サービスの実行時の主制御部21の動作の一例について説明する。MFP1が提供する会議通知サービスは、大まかに、会議が始まる前に行われる通知条件設定動作と、会議中に行われる通知実行動作により実現されている。会議通知サービスは、主制御部21が以下のような流れで動作することにより行われる。
【0110】
図8は、MFP1の会議通知サービスの通知条件設定動作時の動作の流れを示す第1のフローチャートである。
【0111】
図を参照して、ステップS201において、主制御部21は、ユーザが資料をBOXに保存したかどうかを判断する。
【0112】
ステップS201において資料が保存されたとき、ステップS203において、主制御部21は、ステップS201で保存を行ったユーザと同一のユーザからの案内メール(会議案内通知メール)を受信したかどうかを判断する。
【0113】
ステップS203において案内メールを受信したとき、ステップS205において、主制御部21は、案内メールから、会議主催者及び会議参加者などのデータを取得する。主制御部21は、取得したデータを、例えば、会議の情報に関する所定のデータベースなどに記録する。
【0114】
ステップS207において、主制御部21は、会議参加者からのBOXへのアクセスがあるかどうかを判断する。会議参加者は、会議主催者より案内メールを受け取ると、資料を閲覧したり印刷したりするために、BOXにアクセスする。主制御部21は、そのアクセスがあるかどうかを判断する。アクセスがなければ、再度ステップS205の処理を実行し、アクセスがあるまで待機する。
【0115】
ステップS207においてアクセスがあれば、ステップS209において、主制御部21は、BOXにアクセスしたユーザが資料を閲覧する操作を行うかどうかを判断する。
【0116】
ステップS209において資料の閲覧が要求された場合、ステップS211において、主制御部21は、ユーザからの要求に応じて、資料をそのユーザに提示する。このとき、資料は、ユーザが操作するPC201などの端末上のデバイスドライバ画面や、操作パネル部9の表示パネル9bなどに表示される。
【0117】
ステップS213において、主制御部21は、ユーザによりブックマークが資料について付加されるかどうかを判断する。ユーザは、提示された資料のうち、会議の進捗にあわせて通知を受けたい部位に、ブックマークを付加する操作を行う。ブックマークの付加は、PC201を操作したり、操作パネル部9を操作したりして行うことができる。
【0118】
ステップS213においてブックマークが付加される場合、ステップS215において、主制御部21は、そのブックマークについて、通知条件の入力を受け付ける。ユーザは、通知条件として、資料中の所望のページや、資料中の所望の部位などを設定することができる。なお、主制御部21は、資料中の部位の情報だけでなく、その部位がまもなく参照されると予測判断する場合のその予測の程度に関する設定などを実行可能であってもよい。例えば、資料の10ページ目がブックマークに対応する部位であるとき、主制御部21が予測判断を、例えば7ページ目で行うか、8ページ目で行うかなどを設定することができるようにしてもよい。
【0119】
ステップS217において、主制御部21は、ユーザがブックマークについての通知条件の入力を完了したかどうかを判断する。完了していなければ、主制御部21は、ステップS215の処理を再度行い、ユーザによる入力が完了するまで待機する。
【0120】
ステップS217において入力が完了した場合、ステップS219において、主制御部21は、入力された通知条件に基づいて、通知条件を設定する。通知条件の設定は、資料のうちユーザがブックマークを付加したページについて行われる。なお、資料のうち特定の箇所についてブックマークが付加されたときには、その箇所について、通知条件の設定が行われる。
【0121】
一方、ステップS209においてユーザが資料を閲覧しないとき、又はステップS213においてブックマークの付加が行われないときには、ステップS221において、主制御部21は、ユーザ(会議参加者)による資料の一部又は全部の印刷又はダウンロードの指示があるかどうかを判断する。
【0122】
ステップS221においてユーザが印刷・ダウンロードを指示したとき、ステップS223において、主制御部21は、その指示に基づいて、資料の印刷を行ったり、資料のダウンロードの許可を行ったりする。これにより、資料がプリントアウトされたり、資料がMFP1からユーザの操作するPC201などにダウンロードされたりし、MFP1から出力される。
【0123】
一方、ステップS221においてユーザによる印刷・ダウンロードの指示がないとき、ステップS225において、主制御部21は、ユーザがスキャン(読み取り)を実行するかどうかを判断する。ユーザがスキャンを実行する場合には、スキャナ部5で文書がスキャンされ、画像データが生成される。
【0124】
ステップS225においてユーザがスキャンを実行した場合、ステップS227において、主制御部21は、スキャンされた文書(ドキュメント)が、受信した案内メールに対応する会議の資料であるかどうかを判断する。この判断は、主制御部21が、スキャナ部5で読み取った画像データの画像処理を行い、その処理結果と会議の資料としてBOX内に保存されたデータとを比較し、両者の一致度などを評価することなどにより行う。
【0125】
ステップS227において資料がスキャンされたと判断した場合、又はステップS223の処理を行った場合、ステップS229において、主制御部21は、ユーザに、会議通知サービスを利用するかどうかの問い合わせを提示する。提示は、その問い合わせる旨をユーザが操作するPC201のデバイスドライバ画面などに表示することにより行う。ユーザは、PC201などを操作して、会議通知サービスを利用するかどうかを決定する。
【0126】
ステップS231において、主制御部21は、ユーザが会議通知サービスを利用するかどうかを判断する。
【0127】
ステップS231においてユーザが会議通知サービスを利用する場合、ステップS233において、主制御部21は、通知条件を設定する。このとき、通知条件としては、ユーザが印刷、ダウンロード、又はスキャンしたページや箇所が、資料のうち通知を行う所定の部位として設定される。また、通知条件としては、特にユーザから指定がなければ、その印刷、ダウンロード、又はスキャンを行ったユーザに対して通知を行うものとして、ユーザ情報を設定する。換言すると、主制御部21は、印刷、ダウンロード、スキャンなどの出力や読み取りが行われてユーザの指示があったとき、それに基づいて、会議通知サービスを行うためのブックマーク情報及びユーザ情報を取得する。なお、通知条件としては、ユーザがデバイスドライバ画面などを操作して適宜所望のものを設定したり変更したりできるようにしてもよい。
【0128】
ステップS219やステップS233において通知条件の設定が行われたとき、図において、コネクタAを経由し、次図の処理に移る。また、ステップS225でユーザがスキャンを行わなかったとき、ステップS227でスキャンされた文書が会議の資料でなかったとき、又はステップS231でユーザが通知サービスを利用していないとき、図において、コネクタBを経由し、次図の処理に移る。
【0129】
図9は、MFP1の会議通知サービスの通知条件設定動作時の動作の流れを示す第2のフローチャートである。
【0130】
コネクタBを経由したとき、ステップS235において、主制御部21は、必要に応じて、スキャンした文書について所定のデータ処理や印刷を行う。すなわち、このとき文書がスキャンされていれば、主制御部21は、読み取った画像データをBOXに保存したり、ユーザに送信したり、また、読み取った画像データに基づいて印刷することにより文書のコピーを行ったりする。
【0131】
一方、コネクタAを経由したとき、すなわち会議通知サービスが設定されているとき、ステップS237において、主制御部21は、ユーザに、通知を行う場合の通知方法の選択を求める。このとき、主制御部21は、ユーザにより選択可能な種々の通知方法の選択を求める所定の表示を、ユーザが操作するPC201のデバイスドライバ画面などに表示する。本実施の形態において、主制御部21は、通知方法として、電子メール通知、音声情報・映像情報の配信、及び会議進捗情報の配信の3つをユーザに提示する。
【0132】
ステップS239〜S243において、主制御部21は、ユーザが、通知方法として、電子メール通知、音声情報・映像情報の配信、及び会議進捗情報の配信のうちいずれかを選択するかどうかを判断する。
【0133】
ステップS239においてユーザが電子メール通知を選択したとき、ステップS245において、主制御部21は、電子メールを通知方法として設定する。これにより、主制御部21は、会議通知サービスにおいてE−Mailにより通知を行う。
【0134】
ステップS241においてユーザが音声情報・映像情報の配信を選択したとき、ステップS247において、主制御部21は、音声情報・映像情報の配信を通知方法として設定する。このとき、主制御部21は、ユーザの選択に応じて又は音声情報・映像情報が利用可能であるかどうかに応じて、音声・映像のいずれか一方の配信を通知方法として設定してもよい。これにより、主制御部21は、会議通知サービスにおいて音声情報・映像情報を配信することにより通知を行う。
【0135】
ステップS243においてユーザが会議進捗情報の配信を選択したとき、ステップS249において、主制御部21は、会議進捗情報の配信を通知方法として設定する。これにより、主制御部21は、会議通知サービスにおいて会議進捗情報を配信することにより通知を行う。会議進捗情報の配信は、ユーザの操作するPC201などのデバイスドライバ画面などに上述の通知画像510を表示するなどして行われる。
【0136】
ステップS251において、主制御部21は、ユーザにより選択され設定された通知条件や通知方法をユーザに提示する。主制御部21は、ユーザの操作するPC201などのデバイスドライバ画面などに通知条件や通知方法を表示する。また、主制御部21は、その表示と共に、表示の内容通りに通知条件や通知方法を設定してよいかどうかに関するユーザの承認を求める表示を行う。これにより、ユーザは、設定しようとする通知条件や通知方法について確認し、必要に応じてそれらを変更することができる。
【0137】
ステップS253において、主制御部21は、ユーザが通知条件や通知方法を変更するかどうか、すなわち表示した通知条件などについてユーザの承認がなされるかどうかを判断する。
【0138】
ステップS253においてユーザによる変更がある場合には、ステップS255において、主制御部21は、ユーザからの変更内容を受け付ける。変更内容の受付は、例えば、上述と同様にブックマークの設定や通知方法の選択を行えるようにして、ユーザの操作を受け付けることなどにより行われる。
【0139】
ステップS255の処理が終了したとき、又はステップS235の処理が終了したとき、ステップS257において、主制御部21は、ユーザの処理が完了したかどうかを判断する。完了していなければ、図のコネクタCを経由し、上述のステップS201以降の処理を再度行う。他方、ユーザの処理が完了していれば、一連の通知条件設定動作を終了する。
【0140】
図10は、MFP1の会議通知サービスの通知実行動作時の動作の流れを示すフローチャートである。
【0141】
ステップS301において、主制御部21は、会議通知サービスが設定されている会議の開始時刻であるかどうかを判断する。開始時刻でなければ、主制御部21は、開始時刻が到来するまで待機する。
【0142】
ステップS301において会議の開始時刻であれば、ステップS303において、主制御部21は、画像形成装置に接続されている外部表示機器に会議の資料が表示されているかどうかを確認する。
【0143】
ステップS303において資料の表示がされている場合、ステップS305において、主制御部21は、表示機器(表示デバイス)に表示している資料のページ情報などを取得する。すなわち、主制御部21は、進捗情報(参照情報)を取得する。
【0144】
ステップS303において資料の表示がされていない場合、ステップS307において、主制御部21は、資料を表示するための外部表示機器(表示デバイス)とネットワークとを介して通信できるかどうかを判断する。
【0145】
ステップS307において通信可能である場合には、ステップS309において、主制御部21は、外部表示機器の表示ページ情報(参照情報)を、ネットワーク経由で取得する。
【0146】
ステップS307において通信不可能である場合には、ステップS311において、主制御部21は、MFP1にカメラ部13又はマイク部15が接続されているかどうかを確認する。
【0147】
ステップS311においてカメラ部13などが接続されている場合、ステップS313において、主制御部21は、カメラ部13やマイク部15から、会議室の音声情報や映像情報を取得する。主制御部21は、取得した音声情報や映像情報について、音声認識や画像認識を行い、資料のうち会議において現在参照されている部位を検知する。これにより、参照情報が得られる。
【0148】
ステップS305,S309,S313の処理を行い参照情報が得られると、ステップS315において、主制御部21は、ユーザの希望する通知方法が、会議進捗情報の配信であるかどうかを判断する。
【0149】
ステップS315において通知方法が会議進捗情報の配信である場合、ステップS317において、主制御部21は、会議進捗情報の配信を行う。配信は、ユーザ情報に基づいて、ネットワークコントローラ部7経由でそのユーザのPC201と通信を行い、会議の進捗情報や会議の音声・映像情報などをそのデバイスドライバ画面にて表示させることにより行われる。これにより、上述のように、通知を依頼したユーザのPC201のデバイスドライバ画面に通知画像510等が表示される。なお、主制御部21は、一定時間毎に、又は外部表示装置により表示されている資料のページが変更されたときに、参照情報の更新情報の配信を行う。したがって、ユーザは、常に最新の参照情報を入手することができる。
【0150】
なお、ステップS311においてカメラ部13などが接続されていない場合、ステップS319において、主制御部21は、通知を依頼したユーザに通知サービスを行うことができない状態である旨を連絡する。この連絡は、例えば、EーMail送信や音声情報・映像情報の配信などの方法で行えばよい。また、この連絡は、会議通知サービスのために設定された通知方法により行うようにしてもよい。
【0151】
ステップS315で通知方法が会議進捗情報の配信でない場合、ステップS321において、主制御部21は、資料の表示ページ情報と通知条件との比較を行う。換言すると、主制御部21は、参照情報と設定されているブックマーク情報とを比較する。
【0152】
ステップS323において、主制御部21は、参照情報が通知条件に一致するかどうか、すなわちユーザへの通知を行うか否かを判定する。それらが一致しない場合は、一致するまで待機する。すなわち、主制御部21は、通知を行うタイミングであるかどうかを判断する。
【0153】
ここで、主制御部21は、参照情報と通知条件すなわちブックマーク情報とが互いに一致したときだけではなく、資料のうちブックマーク情報が示す位置がまもなく参照されると予測判断したときも、参照情報とブックマーク情報とが一致するとみなす。これにより、上述のように、ユーザが、ブックマーク情報に対応する位置が実際に参照されるまでに通知を受けることができるので、適切なタイミングで会議に途中参加することができる。
【0154】
ステップS323において通知条件が一致したとき、ステップS325において、主制御部21は、通知方法は電子メールの送信であるかどうかを判断する。
【0155】
ステップS325で通知方法が電子メールであれば、ステップS327において、主制御部21は、通知を依頼したユーザに電子メールを送信することにより、そのユーザに通知を行う。主制御部21は、ネットワークコントローラ部7を通して、ユーザ情報に基づいてそのユーザに通知メールを送付する。ユーザは、電子メールを受信することにより、ブックマーク情報に対応する部位が会議で参照される旨を知ることができる。
【0156】
ステップS325で通知方法が電子メールでなければ、ステップS329において、主制御部21は、会議室の音声・映像の情報をユーザに配信することにより、ユーザに通知を行う。主制御部21は、入出力情報制御部55から取得した音声情報・映像情報を、ユーザ情報に基づいて、ネットワークコントローラ部7経由でそのユーザのPC201に配信することにより、通知を行う。これにより、ユーザは、ブックマーク情報に対応する部位が会議で参照される旨を知ることができる。また、会議の音声・映像情報が配信されるので、ユーザは事前に会議の様子を知ることができる。
【0157】
ステップS317,S319,S327,S329のいずれかの処理が終了した場合には、主制御部21は、これら一連の通知実行動作を終了する。
【0158】
このように、本実施の形態においては、ユーザは、資料のうち各自がブックマークした部分が会議において参照されるときに、MFP1から通知を受けることができる。したがって、MFP1の会議通知サービスの支援を受けることにより、ユーザは、会議に適切なタイミングで途中参加することができる。
【0159】
[第2の実施の形態]
【0160】
第2の実施の形態における画像形成装置の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。また、会議通知サービスの基本的な態様も、第1の実施の形態のそれと同様である。第2の実施の形態においては、MFP1に、会議に参加しているユーザが会議に参加していないユーザに会議への参加を促す機能が設けられている点が第1の実施の形態と異なる。
【0161】
図11は、第2の実施の形態におけるMFP1の会議表示画像610の一例を示す図である。
【0162】
会議表示画像610は、会議の開催時において、主制御部21により、MFP1の操作パネル部9に表示される。図を参照して、会議表示画像610は、会議情報表示611、会議進行情報表示613、及び呼び出しボタン615を含んでいる。
【0163】
会議情報表示611は、開催されている会議の日時、参加者、資料などの情報を表示するものである。
【0164】
会議進行情報表示613は、会議の進捗情報に関する表示を行う。本実施の形態において、会議進行情報表示613は、資料のうち、現在会議において参照されている部位がどこであるかを表示する。
【0165】
呼び出しボタン615は、例えば会議に出席するユーザのそれぞれに対応するものが設けられている。呼び出しボタンは、会議に出席しているユーザの指示に基づいて、会議の開催中にその会議に参加していないユーザを指定するために設けられている。
【0166】
例えば、主催者であるユーザAと、参加者であるユーザB,C,Dとの計4名のユーザが出席する会議Aが行われている場合を想定する。このとき、図を参照して、呼び出しボタン615は、各ユーザA〜Dに対応する4つが表示されている。呼び出しボタン615の表示は、主制御部21が、例えば通知条件データベースや会議データベースなどを参照することにより行われる。会議の開催時において、例えばいずれかのユーザが出席しておらず、会議出席者がそのユーザをすぐに呼び出したいと考えるときには、会議出席者は、そのユーザに対応する呼び出しボタン615を操作する。呼び出しボタン615が操作されると、主制御部21は、所定の通知方法によりそのユーザに通知を行う。所定の通知方法としては、例えば、会議への参加を促す電子メールの送信が挙げられる。呼び出されたユーザは通知を受け、自分が会議に呼び出されている旨を知ることができる。
【0167】
なお、通知方法として、呼び出しを行うユーザの音声などをマイク部15で集音し、その音声情報を呼び出し対象ユーザに配信してもよい。この場合、例えば、主催者であるユーザAが「ユーザBさん、すぐに会議に参加してください」などと呼ぶ音声データをユーザBに配信することにより、ユーザBを呼び出したりすることができる。したがって、呼び出し時に具体的な情報を含めた通知を行うことができる。
【0168】
このように、第2の実施の形態においては、あるユーザが参加していないためにきちんとした議論ができず会議の進行に支障が生じる場合などにおいて、会議出席者は、速やかにユーザを呼び出すことができる。また、ユーザは、呼び出しボタン615のワンタッチ操作などを行うことにより、容易にユーザの呼び出しを行うことができる。したがって、会議をより円滑に行うことができ、MFP1を、ユーザの業務の高効率化などにさらに役立てることができる。
【0169】
なお、主制御部21は、既に会議に出席している出席ユーザが誰であるかを判定し、呼び出しボタン615として会議に出席していないユーザのみを表示するようにしてもよい。また、主制御部21は、会議に出席予定のユーザのみならず、例えば会議に関連するユーザグループに属するユーザを適宜呼び出し可能に呼び出しボタン615の表示を行うようにしてもよい。
【0170】
[第3の実施の形態]
【0171】
第3の実施の形態における画像形成装置の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。また、会議通知サービスの基本的な態様も、第1の実施の形態のそれと同様である。第3の実施の形態においては、MFP1が、会議に途中参加するユーザが利用可能な会議通知サービスだけでなく、会議に最初から参加するユーザが利用可能な開催通知サービスを実行可能である点が第1の実施の形態と異なる。
【0172】
図12は、第3の実施の形態におけるMFP1の資料印刷画像620の一例を示す図である。
【0173】
資料印刷画像620は、会議の開催前に各ユーザが資料を印刷したりダウンロードしたりする場合において、主制御部21により、MFP1の操作パネル部9や、ユーザのPC201のデバイスドライバ画面に表示される。図を参照して、資料印刷画像620は、印刷対象のファイル(資料)又はダウンロード対象のファイル(資料)の情報に関する表示を含んでいる。また、資料印刷画像620は、例えば「会議直前に会議開催をお知らせする、開催通知サービスを利用しますか?」のようなメッセージ表示と、開催通知設定ボタン621と、開催通知非設定ボタン623とを含んでいる。なお、図において、「Operation: Download to PC」とは、ユーザのPC201に資料をダウンロードする操作をユーザがMFP1に実行させようとしていることを示している。
【0174】
第3の実施の形態において、ユーザは、資料印刷画像620が表示されたとき、開催通知設定ボタン621を押下することにより、開催通知サービスを利用することができる。また、ユーザは、資料印刷画像620が表示されたとき、開催通知非設定ボタン623を押下することにより、開催通知サービスを利用しないことを選択することができる。
【0175】
図13は、第3の実施の形態におけるMFP1の動作の流れを示すフローチャートである。
【0176】
ステップS401において、主制御部21は、ユーザのログインを受け付ける。主制御部21は、例えば、ユーザのPC201のデバイスドライバやMFP1の操作パネル部9などを介して入力されたパスワードなどの認証情報とユーザデータベースのレコードとを比較し、ユーザのログインを許可する。これにより、ユーザは、主制御部21により許可された範囲で、BOXに保存された資料の閲覧やMFP1の操作などを行うことができる。
【0177】
ステップS403において、主制御部21は、ユーザの操作が会議用資料の印刷又はダウンロードであるかどうかを判断する。ユーザの操作が会議用資料の印刷などでなければ、主制御部21は、そのユーザの操作に応じた処理を行う(図示せず)。
【0178】
ステップS403においてユーザの操作が印刷などであれば、ステップS405において、主制御部21は、開催通知サービスの利用有無に関する問い合わせをユーザに提示する。提示は、上記のような資料印刷画像620を、ユーザが操作するMFP1の操作パネル部9又はPC201のデバイスドライバ画面などに表示することにより行う。
【0179】
ステップS407において、主制御部21は、ユーザが開催通知サービスを利用するかどうかを判断する。主制御部21は、開催通知設定ボタン621と開催通知非設定ボタン623とのどちらがユーザにより操作されるかに応じて、上記判断を行う。
【0180】
ステップS407においてユーザが開催通知サービスを利用する場合、ステップS409において、主制御部21は、ユーザ情報の取得及び参照を行う。主制御部21は、ログインしているユーザについて、ユーザデータベースなどを参照して情報を取得する。
【0181】
ステップS411において、主制御部21は、取得した情報に基づいて、ユーザに開催通知に関する通知条件や通知方法を提示する。提示は、操作パネル部9やデバイスドライバ画面に表示することにより行われる。このとき、通知条件や通知方法としては、先ずは、初期設定(デフォルト設定)されているものが表示される。また、このとき、主制御部21は、ユーザが通知条件や通知方法の変更を望むかどうかを確認する表示と変更を受け付けるボタンなどの表示を行う。
【0182】
ステップS413において、主制御部21は、ユーザが、通知条件や通知方法の変更を行う否かを判断する。
【0183】
ステップS413においてユーザが変更を望む場合、ステップS415において、主制御部21は、ユーザからの通知条件や通知方法の変更入力を受け付ける。
【0184】
ステップS417において、主制御部21は、ユーザが、通知条件や通知方法の変更入力が完了したか否かを判断する。完了していなければ、主制御部21は、ステップS415,S417の処理を繰り返し行う。
【0185】
ステップS417においてユーザの変更入力が完了した場合、ステップS419において、主制御部21は、開催通知サービスの設定処理を実行する。これにより、開催通知サービスの通知条件や通知方法に応じて通知が行われる。
【0186】
ステップS419の処理が行われた後、又はステップS407においてユーザが開催通知サービスを利用しないと判断した場合には、ステップS421において、主制御部21は、ステップS403におけるユーザの操作に基づいて、会議用資料の印刷・ダウンロード処理を実行する。
【0187】
ステップS421の処理が行われた後、又はステップS403でユーザの操作が資料の印刷などでなかった場合には、ステップS423において、主制御部21は、ユーザの操作が完了したかどうかを判断する。完了していない場合には、主制御部21は、ステップS403以降の処理を行う。完了した場合には、主制御部21は、一連の処理を終了する。
【0188】
このように開催通知サービスに関する設定が行われた場合、主制御部21は、会議の開始時間よりも所定時間だけ前に、通知対象ユーザに通知(リマインド)を行う。通知は、例えば電子メール送信やデバイスドライバ画面への表示など、設定された通知方法に応じて行われる。また、通知は、通知条件における設定内容に応じて行われる。すなわち、ユーザは、通知条件を設定することにより、例えば通知を行うタイミングや回数などを必要に応じて変更することができる。
【0189】
第3の実施の形態では、必要に応じて会議の開催前にリマインドを行うことができるので、会議を定刻通りに開催したり欠席者を少なくしたりすることができる。したがって、MFP1を、ユーザの業務の高効率化などにさらに役立てることができる。
【0190】
[第4の実施の形態]
【0191】
第4の実施の形態における画像形成装置の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。また、会議通知サービスの基本的な態様も、第1の実施の形態のそれと同様である。第4の実施の形態においては、ユーザが会議通知サービスを利用しようとする会議が、既に会議通知サービスを利用しようとしていた会議と並行して開催されるものである場合に、ユーザがそれぞれの会議の会議通知サービスについて容易に再設定可能である点が第1の実施の形態と異なる。
【0192】
図14は、第4の実施の形態における会議通知サービス設定画像630の一例を示す図である。
【0193】
図を参照して、会議通知サービス設定画像630は、今回会議情報表示631、既存会議情報表示633、今回会議通知設定ボタン635、及び会議通知再設定ボタン637を含んでいる。
【0194】
今回会議情報表示631は、今回新たにユーザが会議通知サービスを利用しようとした会議(図の例において、会議主催者の名前からB氏会議と呼ぶことがある)の日時、参加者、資料などの情報を表示する。
【0195】
既存会議情報表示633は、既にそのユーザが会議通知サービスを設定しようとした会議のうち、今回新たにユーザが会議通知サービスを利用しようとした会議(図の例において、会議主催者の名前からA氏会議と呼ぶことがある)の開催期間に開催期間が重複するものの情報を表示する。既存会議情報表示633としては、例えば、今回会議情報表示631と同様の情報の表示のほか、通知条件や通知方法などの通知設定に関する情報の表示を含んでいる。
【0196】
今回会議通知設定ボタン635及び会議通知再設定ボタン637は、既存の会議と開催日時が重複するが既存の会議通知サービス設定も同時に変更するかどうかをユーザに訪ねるメッセージと共に表示される。今回会議通知設定ボタン635は、既存の設定はそのまま変更せず、新たな会議についての設定を行うためにユーザにより操作されるボタンである。会議通知再設定ボタン637は、既存の設定と新たな会議についての設定を同時に行うためにユーザにより操作されるボタンである。主制御部21は、会議通知サービス設定画像630を表示した後、今回会議通知設定ボタン635及び会議通知再設定ボタン637のうちユーザにより操作されたボタンに応じて、ユーザに通知条件などの設定を入力させる。
【0197】
ここで、会議通知サービス設定画像630は、会議の開催前にユーザが会議通知サービスの利用を設定しようとするときに、MFP1の操作パネル部9又はユーザのPC201のデバイスドライバ画面などに表示される。会議通知サービス設定画像630は、ユーザが新たに会議通知サービスを利用しようとする会議の開催期間と、そのユーザが既に会議通知サービスを利用しようとしていた他の会議の開催期間とに重複する期間がある場合に表示される。
【0198】
例えば、図の会議通知サービス設定画像630は、ユーザKが、会議通知サービスの設定を行おうとしたとき、今回会議通知サービスを利用しようとしたB氏会議と、既に会議通知サービスの利用設定を行ったA氏会議とで、会議の開催期間が重複していることから表示されたものである。すなわち、A氏会議が2009年4月1日の午後2時から午後3時まで開催される予定であるところ、B氏会議は、それと同日の午後1時から午後3時まで開催される予定であり、午後2時から午後3時までの部分で開催時間が重複する。その時間はユーザKはいずれか一方の会議にしか参加できないため、ユーザKは、会議通知サービス設定画像630が表示されたとき、必要に応じて、今回会議通知設定ボタン635か会議通知再設定ボタン637かいずれかを選択する。これにより、ユーザKは、各会議の内容や優先度などを適宜考慮し、自身が参加することが必要な会議に確実に参加できるようにスケジューリングを行い、会議通知サービスを設定することができる。
【0199】
このように、第4の実施の形態においては、新たに行う会議通知サービスの設定時に、必要に応じて既存の会議通知サービスの設定を容易に行うことができる。したがって、会議通知サービスを容易にかつ確実に利用することができ、複数の会議が並行して開催される場合であっても、参加することが必要な会議に確実に参加することができる。
【0200】
[第5の実施の形態]
【0201】
第5の実施の形態における画像形成装置の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。また、会議通知サービスの基本的な態様も、第1の実施の形態のそれと同様である。第5の実施の形態においては、例えば講習会など同一の内容の会議や講義が複数日にわたって繰り返し開催されるような場合に、ユーザのスケジューリングを支援可能な会議通知サービスをMFP1が実行可能である点が第1の実施の形態と異なる。
【0202】
図15は、第5の実施の形態における会議通知サービス設定画像640を説明する図である。
【0203】
例えばZZ講習会と題する講習会(会議の一例)が、毎回約8時間にわたり開催され、その講習会が、4/1(4月1日)、4/17(4月17日)、5/12(5月12日)、6/4(6月4日)の各日に総計4回行われる場合を想定する。すなわち、ユーザに対して、4回の講習会の受講機会が設けられている。講習会は、総ページが80ページである資料を参照して行われると仮定する。
【0204】
図を参照して、このような講習会に関して、講習会開催の通知メールなどを受信したユーザが会議通知サービスの設定を行う場合、主制御部21は、会議通知サービス設定画像640をユーザのPC201のデバイスドライバ画面又はMFP1の操作パネル部9に表示する。会議通知サービス設定画像640は、第1のブックマーク設定確認画像641と第2のブックマーク設定確認画像643を含む。第1のブックマーク設定確認画像641は、各受講機会について、開始から終了までの講習期間を棒状に表したものと、開催される日付とを示し、それらを4回分だけ並べて、講習会の全回の開催期間を視覚的に示したものである。また、第2のブックマーク設定確認画像643は、資料中での複数のブックマーク位置の詳細を表示する画像である。図において、破線は第1のブックマーク設定確認画像641と第2のブックマーク設定確認画像643とで共通のブックマークの位置を示す。
【0205】
ここで、ユーザに、4回の受講機会のうち、1回目の開催日の午前中に受講可能時間があり、2回目の開催日の昼頃に受講可能時間があり、3回目の開催日の午後に受講可能時間がある場合を想定する。この場合、ユーザは、講習会の受講計画を以下のように立てることができる。例えば、1回目の講習会において、ユーザは、資料のうち1ページから29ページまでの部分の受講を済ませる。また、2回目の講習会において、ユーザは、資料のうち30ページから54ページまでの部分の受講を済ませる。また、3回目の講習会において、ユーザは、資料のうち55ページから最後の80ページまでの部分について受講し、講習会の受講を完了する。
【0206】
上記のような受講計画を立てたとき、ユーザは、会議通知サービス設定画像640を表示させながら、例えば以下のようにブックマーク設定を行うことができる。ブックマーク設定は、ユーザがPC201や操作パネル部9などを操作して行われる。すなわち、先ず、ユーザは、第2のブックマーク設定確認画像643において、ブックマーク1として資料の30ページの部位を指定する。また、ユーザは、同様に、ブックマーク2として資料の55ページの部位を指定する。ブックマーク1及びブックマーク2により、資料を受講機会毎に3つの部分に分けることができる。
【0207】
次に、ユーザは、第1のブックマーク設定確認画像641において、ブックマーク1を設定する受講機会がいずれの回であるかを指定する。ユーザは、ブックマーク1を、2回目の受講機会に設定する。また、同様に、ユーザは、ブックマーク2を、3回目の受講機会に設定する。これにより、ブックマーク1は、2回目の受講機会において、資料の30ページ目に設定されたことになる。また、ブックマーク2は、3回目の受講機会において、資料の55ページ目に設定されたことになる。なお、通知方法などについては、例えば第1の実施形態において設定可能なそれと同様に設定可能にすればよい。
【0208】
このようなブックマークの設定が行われたとき、主制御部21は、ブックマーク情報やユーザ情報に基づいて、通知対象のユーザに、ブックマーク1及びブックマーク2で設定されたそれぞれの通知タイミングで通知を行う。すなわち、主制御部21は、2回目の講習会において、講習会の内容が資料の30ページ目に近くなると、それに間に合うように、ユーザに通知する。ユーザは、通知を受信したときに講習会に参加することにより、2回目の講習会において、30ページ目から受講を再開することができる。また、主制御部21は、3回目の講習会において、講習会の内容が資料の55ページ目に近くなると、それに間に合うように、ユーザに通知する。ユーザは、通知を受信したときに講習会に参加することにより、3回目の講習会において、55ページ目から受講を再開することができる。したがって、ユーザは、確実に受講計画通りに講習会を受講することができる。
【0209】
なお、ブックマークは2つに限らず、さらに多く設定してもよい。
【0210】
このように、第5の実施の形態においては、同じ内容の長時間の講習会が複数回・異なる日時で実施される場合であって、ユーザがまとまった時間がとれないために講習会への一部参加を繰り返す必要があるとき、上記のようなMFP1のスケジューリング支援機能を便利に利用可能である。すなわち、各回の講習会につき、それぞれ受講可能なタイミングをブックマークとして設定しておくことにより、受講するまでの時間は他の業務の推進に専念する一方で、各回の受講機会を逃すことなく講習会を受講可能になる。したがって、MFP1を利用し、業務の高効率化を推進することができる。
[実施の形態における効果]
【0211】
以上のように構成されたMFPでは、ユーザにより指定されたブックマーク情報と、通知対象となるユーザの情報と、資料のうち会議において現在参照されている部位の情報とに基づき、電子メール通知、会議の音声情報・映像情報配信、又はデバイスドライバ画面での会議の進捗情報配信などを行う。それにより、ユーザは、会議の進捗状況を常々気にしていることなく、通知を受けた適切なタイミングで会議に途中参加することができる。ユーザは、容易に会議のうち必要な部分にのみ参加することができるようになるため、会議のうち参加不要な内容が議題である時間を、容易に他の仕事へ割り振ることができる。例えば、ユーザが、複数の会議を掛け持ちしたり多くの会議に参加したりする必要がある場合、各会議のうち必要な時間にのみ容易に参加することができる。したがって、会議通知サービスの利用により、MFPは、ユーザが会議に適切なタイミングで途中参加することを確実に支援可能であり、業務の高効率化を進めることができる。
【0212】
また、ユーザは、通知を受ける通知方法として、電子メールの送信、映像情報・音声情報の配信、デバイスドライバによる進捗情報配信など、種々の形態を選択することができる。したがって、例えば通知を受ける環境や状態に応じた適切な通知方法で通知を受けることができ、会議通知サービスを便利に利用可能である。
【0213】
[その他]
【0214】
なお、MFPは、電子メール、会議の音声情報配信、会議の映像情報配信、及び画像形成装置と通信可能な外部機器により表示されるデバイスドライバ画面への情報表示のうちいずれか1つ又は2つで通知を実行可能に構成されていればよい。いずれの通知方法による通知であっても、ユーザに適切に会議への参加タイミングを通知することができる。
【0215】
また、主制御部は、カメラ部からの映像情報やマイク部からの音声情報のいずれか一方のみ取得可能に設けられていてもよい。また、主制御部は、例えば外部表示装置などから資料のうち現在参照されている部位の情報を得ることができる場合、カメラ部やマイク部からの情報を取得できなくてもよい。すなわち、このような場合であっても、主制御部は、参照情報を得て、それに基づいて電子メール送信や進捗情報の配信などの通知をユーザに行うことができる。
【0216】
また、MFPは、例えば、MFPと通信を行わない別のプロジェクタなどの外部表示装置やPCなどを用いて資料を参照する会議が実行されているときに利用可能であってもよい。すなわち、主制御部が、カメラ部やマイク部などから得た情報に基づいて会議のうち資料の現在参照されている部位を特定し、その参照情報と設定されたブックマーク情報及びユーザ情報などに基づいてユーザに通知を行うようにしてもよい。
【0217】
また、資料やデータベースは、MFPが通信可能な外部記憶装置内、例えばMFPと通信可能にネットワークに接続されたサーバ(外部記憶装置の一例)などに記憶されていてもよい。この場合、主制御部がそのサーバ内から資料やデータベースにアクセスすることにより、上述と同様に会議に関する機能を実行することが可能である。また、この場合、例えば設置場所が異なる複数のMFPからサーバにアクセス可能にすることにより、会議を開催する場所を容易に変更可能にすることができる。
【0218】
また、画像形成装置としては、モノクロ/カラーの複写機、プリンタ、ファクシミリ装置やこれらの複合機(MFP)などいずれであってもよい。また、電子写真方式により画像を形成するものに限られず、例えばいわゆるインクジェット方式により画像を形成するものであってもよい。
【0219】
また、上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアによって行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。
【0220】
また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザに提供することにしてもよい。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。上記のフローチャートで文章で説明された処理は、そのプログラムに従ってCPUなどにより実行される。
【0221】
なお、上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0222】
1 MFP(画像形成装置の一例)
13 カメラ部(撮像手段の一例)
15 マイク部(集音手段の一例)
21 主制御部
23 HDD(記憶手段の一例)
200 プロジェクタ(外部表示装置の一例)
201 PC(外部機器の一例)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
資料を参照しながら行われる会議において使用可能な画像形成装置であって、
前記資料中の所定の位置を示すブックマーク情報と、前記ブックマーク情報を用いて通知を行うユーザの情報とを取得する第1の取得手段と、
前記資料のうち前記会議において現在参照されている部位の情報を取得する第2の取得手段と、
前記第1の取得手段により取得されたブックマーク情報と、前記第2の取得手段により取得された現在参照されている部位の情報とに基づいて、ユーザへの通知を行うか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で通知を行うと判定されたときに、前記第1の取得手段で取得されたユーザの情報に基づいて通知を行う通知手段とを備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記資料は、前記画像形成装置の本体内に設けられている記憶手段又は前記画像形成装置が通信可能な外部記憶装置内に記憶されており、
前記画像形成装置は、前記会議開催時に外部表示装置に前記資料に基づく画像を表示させる表示手段をさらに備える、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2の取得手段は、前記外部表示装置又は前記外部記憶装置と通信して前記現在参照されている部位の情報を取得可能である、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2の取得手段は、前記画像形成装置自身に搭載された撮像手段、前記画像形成装置と通信可能に接続された撮像手段、前記画像形成装置自身に搭載された集音手段、及び前記画像形成装置と通信可能に接続された集音手段のうち少なくとも1つから、映像情報及び音声情報のうち少なくとも一方を取得し、その取得した情報に基づいて前記現在参照されている部位の情報を取得する、請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1の取得手段は、前記画像形成装置を利用した前記資料に関する出力又は読み取りが行われたとき、その資料についての前記ブックマーク情報と前記ユーザの情報とを取得する、請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記判定手段は、前記現在参照されている部位の情報と前記ブックマーク情報とを比較し、前記現在参照されている部位の情報と前記ブックマーク情報とが互いに一致したとき又は前記資料のうち前記ブックマーク情報が示す位置がまもなく参照されると予測判断したときに、前記ユーザへの通知を行うと判定する、請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記通知手段は、前記通知を、電子メールの送信、前記会議の音声情報配信、前記会議の映像情報配信、及び前記画像形成装置と通信可能な外部機器により表示されるデバイスドライバ画面への情報表示のうち少なくとも1つにより行う、請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成装置は、ユーザの指示に基づいて前記会議の開催中にその会議に参加していないユーザを指定するための指定手段をさらに備え、
前記通知手段は、前記指定手段により前記会議に参加していないユーザが指定されたとき、そのユーザに通知を行う、請求項1から7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
資料を参照しながら行われる会議において使用可能な画像形成装置の制御方法であって、
前記資料中の所定の位置を示すブックマーク情報と、前記ブックマーク情報を用いて通知を行うユーザの情報とを取得する第1の取得ステップと、
前記資料のうち前記会議において現在参照されている部位の情報を取得する第2の取得ステップと、
前記第1の取得ステップにより取得されたブックマーク情報と、前記第2の取得ステップにより取得された現在参照されている部位の情報とに基づいて、ユーザへの通知を行うか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで通知を行うと判定されたときに、前記第1の取得ステップで取得されたユーザの情報に基づいて通知を行う通知ステップとを備える、画像形成装置の制御方法。
【請求項10】
資料を参照しながら行われる会議において使用可能な画像形成装置の制御プログラムであって、
前記資料中の所定の位置を示すブックマーク情報と、前記ブックマーク情報を用いて通知を行うユーザの情報とを取得する第1の取得ステップと、
前記資料のうち前記会議において現在参照されている部位の情報を取得する第2の取得ステップと、
前記第1の取得ステップにより取得されたブックマーク情報と、前記第2の取得ステップにより取得された現在参照されている部位の情報とに基づいて、ユーザへの通知を行うか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで通知を行うと判定されたときに、前記第1の取得ステップで取得されたユーザの情報に基づいて通知を行う通知ステップとをコンピュータに実行させる、画像形成装置の制御プログラム。
【請求項1】
資料を参照しながら行われる会議において使用可能な画像形成装置であって、
前記資料中の所定の位置を示すブックマーク情報と、前記ブックマーク情報を用いて通知を行うユーザの情報とを取得する第1の取得手段と、
前記資料のうち前記会議において現在参照されている部位の情報を取得する第2の取得手段と、
前記第1の取得手段により取得されたブックマーク情報と、前記第2の取得手段により取得された現在参照されている部位の情報とに基づいて、ユーザへの通知を行うか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で通知を行うと判定されたときに、前記第1の取得手段で取得されたユーザの情報に基づいて通知を行う通知手段とを備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記資料は、前記画像形成装置の本体内に設けられている記憶手段又は前記画像形成装置が通信可能な外部記憶装置内に記憶されており、
前記画像形成装置は、前記会議開催時に外部表示装置に前記資料に基づく画像を表示させる表示手段をさらに備える、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2の取得手段は、前記外部表示装置又は前記外部記憶装置と通信して前記現在参照されている部位の情報を取得可能である、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2の取得手段は、前記画像形成装置自身に搭載された撮像手段、前記画像形成装置と通信可能に接続された撮像手段、前記画像形成装置自身に搭載された集音手段、及び前記画像形成装置と通信可能に接続された集音手段のうち少なくとも1つから、映像情報及び音声情報のうち少なくとも一方を取得し、その取得した情報に基づいて前記現在参照されている部位の情報を取得する、請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1の取得手段は、前記画像形成装置を利用した前記資料に関する出力又は読み取りが行われたとき、その資料についての前記ブックマーク情報と前記ユーザの情報とを取得する、請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記判定手段は、前記現在参照されている部位の情報と前記ブックマーク情報とを比較し、前記現在参照されている部位の情報と前記ブックマーク情報とが互いに一致したとき又は前記資料のうち前記ブックマーク情報が示す位置がまもなく参照されると予測判断したときに、前記ユーザへの通知を行うと判定する、請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記通知手段は、前記通知を、電子メールの送信、前記会議の音声情報配信、前記会議の映像情報配信、及び前記画像形成装置と通信可能な外部機器により表示されるデバイスドライバ画面への情報表示のうち少なくとも1つにより行う、請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成装置は、ユーザの指示に基づいて前記会議の開催中にその会議に参加していないユーザを指定するための指定手段をさらに備え、
前記通知手段は、前記指定手段により前記会議に参加していないユーザが指定されたとき、そのユーザに通知を行う、請求項1から7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
資料を参照しながら行われる会議において使用可能な画像形成装置の制御方法であって、
前記資料中の所定の位置を示すブックマーク情報と、前記ブックマーク情報を用いて通知を行うユーザの情報とを取得する第1の取得ステップと、
前記資料のうち前記会議において現在参照されている部位の情報を取得する第2の取得ステップと、
前記第1の取得ステップにより取得されたブックマーク情報と、前記第2の取得ステップにより取得された現在参照されている部位の情報とに基づいて、ユーザへの通知を行うか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで通知を行うと判定されたときに、前記第1の取得ステップで取得されたユーザの情報に基づいて通知を行う通知ステップとを備える、画像形成装置の制御方法。
【請求項10】
資料を参照しながら行われる会議において使用可能な画像形成装置の制御プログラムであって、
前記資料中の所定の位置を示すブックマーク情報と、前記ブックマーク情報を用いて通知を行うユーザの情報とを取得する第1の取得ステップと、
前記資料のうち前記会議において現在参照されている部位の情報を取得する第2の取得ステップと、
前記第1の取得ステップにより取得されたブックマーク情報と、前記第2の取得ステップにより取得された現在参照されている部位の情報とに基づいて、ユーザへの通知を行うか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで通知を行うと判定されたときに、前記第1の取得ステップで取得されたユーザの情報に基づいて通知を行う通知ステップとをコンピュータに実行させる、画像形成装置の制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
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【図4】
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【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−61702(P2011−61702A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−211961(P2009−211961)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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