画像形成装置および方法
【課題】カラー画像形成装置において、紙間にトナーパッチを形成し、より安定した画像を得ようとしているものの、一方では、対応するハーフトーンの種類が増える事に伴い、調整処理に必要なトナーパッチの種類の増加に対応しなければならない問題がある。
【解決手段】記録材のサイズと画素データのサイズを比較し、記録材の余白部分を識別することにより、連続印刷動作の紙間に相当するライン数と、nページ目の後端余白ライン数と、n+1ページ目の先端余白ライン数分を加えたライン数分で濃度補正動作を行なうことで、トナーパッチをより多く形成しトナーパッチの種類の増加に対応することが可能になる。
【解決手段】記録材のサイズと画素データのサイズを比較し、記録材の余白部分を識別することにより、連続印刷動作の紙間に相当するライン数と、nページ目の後端余白ライン数と、n+1ページ目の先端余白ライン数分を加えたライン数分で濃度補正動作を行なうことで、トナーパッチをより多く形成しトナーパッチの種類の増加に対応することが可能になる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー画像形成装置に関し、特にトナーパッチによりキャリブレーションを実行するカラー画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラー画像印刷装置は、動作環境の温湿度の変化や経時的な作像系部材の劣化等により、得られる画像の濃度が変動するため、定期的な画像形成条件の調整処理(キャリブレーション)を行なっている。
【0003】
一般に電子写真方式のカラー画像形成装置の場合、一定の階調−濃度特性が得られるように、各色のトナーで濃度検知用トナーパッチを中間転写体やドラム等の上に作成し、そのトナーパッチの濃度を各色のトナー用濃度検知センサで検知する。そのトナーパッチの濃度検知結果により、露光量、現像バイアスなどのプロセス条件にフィードバックをかけ条件変更を行って濃度制御を行い、安定した画像を得るように画像形成装置が構成されている。
【0004】
このような画像形成装置で連続印刷する場合、調整処理を印刷終了まで待つと適切な調整ができないこともある。このため、印刷中にも調整処理が可能なように、連続印刷時に濃度検知用トナーパッチを紙間に形成し濃度調整を行なうことで、より安定した画像を得る技術が提案されている(例えば、特許文献1)。また、オブジェクト毎にハーフトーン処理の定義が変化する様な画像入力に対しても、オブジェクト毎に指定されたハーフトーン処理を行なえる構成が提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−194862号公報
【特許文献2】特開2004−358756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、背景技術にて説明した連続印刷時の紙間にトナーパッチを形成し、より安定した画像を得る技術で、更に高画質を実現するためには、オブジェクト毎にハーフトーン処理を切り替える構成が必要となりハーフトーンの種類が増える。その結果、濃度調整に必要なトナーパッチの種類を増加させなければならず、その分紙間を多く取らなければならないという問題がある。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、連続印刷時にトナーパッチを形成できる領域を出来る限り広げ、必要な濃度調整を紙間を広げること無く行なうことを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の画像形成装置は、画像データの示す画像を中間転写体に画像を形成する画像形成手段と、画像形成手段で形成された画像を記録材へ転写する転写手段と、中間転写体にキャリブレーション用パターンを形成するパターン形成手段と、中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを読取る検知手段と、検知手段で読取った結果に基づいて画像形成条件を変更する条件変更手段と、転写手段による転写を実行する前に、中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを除去するクリーニング手段と、記録材の領域と、画像データの示す画像の記録材における領域とを比較し、余白部分を識別する余白識別手段とを備え、パターン形成手段は、複数の記録材を連続して画像形成する場合、連続する記録材と記録材との間に前記識別された余白を加えた領域に対応する中間転写体上の領域に、キャリブレーション用パターンを形成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の画像形成方法は、画像データの示す画像を中間転写体に画像を形成する画像形成ステップと、画像形成ステップで形成された画像を記録材へ転写する転写ステップと、中間転写体にキャリブレーション用パターンを形成するパターン形成ステップと、中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを読取る検知ステップと、検知手段で読取った結果に基づいて画像形成条件を変更する条件変更ステップと、転写手段による転写を実行する前に、中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを除去するクリーニングステップと、記録材の領域と、画像データの示す画像の記録材における領域とを比較し、余白部分を識別する余白識別ステップとを備え、パターン形成ステップは、複数の記録材を連続して画像形成する場合、連続する記録材と記録材との間に識別された余白を加えた領域に対応する中間転写体上の領域に、キャリブレーション用パターンを形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、連続印刷時の紙間での調整に加えて余白部分でも濃度調整を行なえるので、紙間を長くすることなく濃度調整の時間を多くとることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第一の実施例における、カラープリンタの断面図である。
【図2】本発明の第一の実施例における、カラープリンタの配置構成を表す図である。
【図3】本発明の第一の実施例における、カラープリンタの制御部のブロック図である。
【図4】本発明の第一の実施例における、入力-出力(階調-濃度)特性図である。
【図5】本発明の第一の実施例における、用紙に対する有効画像領域を示す模式図である。
【図6】本発明の第一の実施例における、連続印刷中の用紙および画像の位置を仮想的に中間転写ベルト上に投影した模式図である。
【図7】本発明の第一の実施例における、有効画像領域の余白部分を識別する処理のフローチャートである。
【図8】本発明の第二の実施例における、カラープリンタの断面図である。
【図9】本発明の第二の実施例における、カラープリンタの配置構成を表す図である。
【図10】本発明の第二の実施例における、連続印刷中の用紙および画像の位置を仮想的に中間転写ベルト上に投影した模式図である。
【図11】本発明の第二の実施例における、有効画像領域の余白部分を識別する処理のフローチャートである。
【図12】本発明の第二の実施例における、有効画像領域の余白部分を識別する処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0013】
[実施形態1]
図1は本発明の特徴を表すカラープリンタの断面図であり、以下本願の添付図面において、同機能の要素には同じ符号を割り当てる。また、符号の後にa、b、c、dと付すことで同一機能を実行する複数の構成例えば複数色用の同一機能を実行する構成が存在することを示す。この場合a、b、c、dは別の色、例えばそれぞれ黒、マゼンタ、シアン、イエロー用の構成を示すようにする。
【0014】
図2は、本発明の特徴を表すカラープリンタのプリンタ本体100を含む配置構成を表す図である。
【0015】
プリンタ本体100は、は感光体ドラム1、感光体ドラム1を均一に帯電する帯電器2、ビデオデータに同期させてレーザ光を走査し、感光体ドラム1上に潜像を作像するレーザスキャナ3を備える。また、プリンタ本体100は、感光体ドラム1上の潜像を可視化する現像器4、紙を格納する紙カセット5、紙カセット5内の紙を本体に給紙する給紙ローラ6を備える。さらに、給紙ローラ6で給紙された紙を一旦停止し、画像とタイミングを合わせて紙搬送を再開するレジストローラ7も備える。
【0016】
トナー像を重ね合わせてカラー画像を転写する中間転写体である中間転写ベルト8に、1次転写器9は感光体ドラム1上のトナー像を転写し、中間転写ベルト8上のトナー像を、2次転写器10は搬送された紙に転写する。
【0017】
また、プリンタ本体100は、加熱および加圧することにより紙上のトナー像を定着する定着器11、紙の有無を判別する排紙センサ12、紙を機外に排出する排紙ローラ13および排紙トレイ14を備える。さらに、コントローラ制御部15、エンジン制御部16および中間転写ベルト8上のトナー像の濃度を検出する濃度センサ17を備える。
【0018】
クリーニングローラ18は、トナーと逆極性の電荷を加える事でトナー像を中間転写ベルト8から除去し、ブレード19はクリーニングローラ18上のトナーを掻き落とし、排トナーボックス20はブレード19により掻き落としたトナーを貯める。
【0019】
図3は、カラープリンタの制御部のブロック図である。同図において、カラープリンタの制御部は、画素データを生成する画像処理手段としてのコントローラ制御部15と、エンジン制御部16とに大別できる。コントローラ制御部15は、外部のホストコンピュータ等よりコード化された画像データを受け取り、そのコードデータをビットマップ化された画素データに変換し、その画素データをエンジン制御部16に送る役割をもつ。
【0020】
また、エンジン制御部16は、コントローラ制御部15より受けた画素データに従ってトナー画像を記録材としての紙に形成する役割をもつ。コントローラ制御部15は、制御手段としてCPU21を有している。CPU21には内部バス29を介して以下の各デバイスが接続されている。すなわち、外部I/F22、画素データ用RAM23、プログラム用ROM24、コード格納RAM25、DMAコントローラ26、エンジン制御I/O27、補正用データ生成回路30および表示部28などである。
【0021】
内部バス29はデータバス、アドレスバス、コントロールバスから構成されており、CPU21から各デバイスのアクセスが可能となっている。以上のようなコントローラ制御部15は、外部インタフェース(例えばセントロニクス型パラレルインタフェース、あるいはRS232C型シリアルインタフェース)を介してコード化された画像データを受け取る。
【0022】
受信したコードデータは外部I/F22に入力される。CPU21は、画像データの送信準備処理として外部I/F22を介して入力されたコードデータをRAM25に格納すると共に、コードデータを所定のフォーマットにしたがって画素データに変換し、画素データをRAM23の特定のアドレスに格納する。なお、電子写真プロセスを使った画像形成では、1画素で表現できる階調数が少ないため、画素データへの変換において、複数画素で階調表現を行なう擬似中間調(例えばディザ法や誤差拡散法)を行なっている。
【0023】
変換された画素データを格納するRAM23は、いわゆるビットマップメモリである。コードデータから画素データに変換するプログラムはROM24に格納されている。
【0024】
以上のように変換、格納を行ってCPU21は、後述のエンジン制御部16がデータの受け取り可能であることを確認してDMAコントローラ26をアクティブの状態にする。DMAコントローラ26は、内部バス29を専有してRAM23に格納された画素データを所定のアドレスから読み出していく。DMAコントローラ26がアクティブになると、CPU21とDMAコントローラ26は交互に内部バス29を専有する。
【0025】
DMAコントローラ26は、RAM23の所定のアドレスから画素データを読み出し、読み出したデータをシリアルデータに変換する。変換されたシリアルデータは、後述するエンジン制御部16より受けとった水平同期信号31に同期させ画像信号32としてをエンジン制御部16に送る。エンジン制御部16では、送信された画像信号32に従ってトナー像を形成する。このようにコントローラ制御部15は、外部より受けた画像データをシリアルデータとした(すなわちラスターイメージとした)画像信号に変換し、エンジン制御部16に送る。
【0026】
なお、コントローラ制御部15は、外部インタフェースを介して受け取る画像データの他に、補正用データ生成回路30で生成した補正用データも同様にラスターイメージにしてエンジン制御部16へ送る。エンジン制御部16では、送信された補正用データに従って、キャリブレーション用パターンとしてのキャリブレーション用のトナー像(以降トナーパッチと呼ぶ)を中間転写ベルト8に形成する。補正用データは、トナー像を形成し濃度センサー17で濃度を読取ると階調−濃度特性が得られるように、複数の階調をパッチ状に配置したものである。トナーパッチデータを生成するためにディザ法や誤差拡散法を両方使用する場合や、マトリクスや線数を変えたディザ法を複数使用する場合、それぞれの方式毎に別々の補正用データを用意する。
【0027】
本実施形態では、画像の種類に応じて、写真などに使用する低線数のディザ法と、文字や細線に使用する高線数のディザ法と、印字画像にモアレ発生が少ない誤差拡散法とを併用するため、3種類の補正用データが必要である。このようにしてトナーパッチが形成(すなわち、パターン形成)されると、中間転写ベルト8上に作成されたトナーパッチの濃度を濃度センサ17で検知し、検出結果はシリアル通信線33を介してコントローラ制御部15へ送られる。コントローラ制御部15は、受け取ったトナーパッチの濃度情報に基づいて画素データの階調−濃度特性を補正する。
【0028】
その他に、コントローラ制御部15は、シリアル通信線33を介してエンジン制御部16の特定の動作をエンジン制御部16に指令する役割ももつ。特定の動作の指令(コマンド)は、エンジン制御I/O27によって画像形成手段および給紙制御手段としての1チップマイクロコンピュータ34に送られる。
【0029】
すなわち、1チップマイクロコンピュータ34は、コントローラ制御部15の指令に従ってエンジン制御部16内の各部を制御する。また、コントローラ制御部15は、シリアル通信線33を介してエンジン制御部16の内部情報を知ることができる。先ず初期濃度補正処理の説明をする。
【0030】
コントローラ制御部15は、電源投入後や所定時間経過後、もしくは消耗品(例えばトナーや中間転写ベルト)の交換後に、エンジン制御I/O27を介し、1チップマイクロコンピュータ34に対して初期濃度補正動作指令を行なう。1チップマイクロコンピュータ34は、初期濃度補正動作指令を受け取ると、レーザスキャナモータドライバ36をアクティブにし、レーザスキャナモータ37を回転させる。同時に1チップマイクロコンピュータ34は、画像形成に使用するモータ用のドライバである作像系モータドライバ(各種モータドライバ70の一部)をアクティブにする。その結果、画像形成に使用するモータである作像系モータ(各種モータ71の一部)を回転させ、感光体ドラム1や中間転写ベルト8を回転させる。
【0031】
1チップマイクロコンピュータ34は、レーザスキャナモータ37の回転数が所定値に達するのを検知すると、レーザ制御回路38にレーザ強制点灯指令を出力する。レーザ制御回路38は、レーザ強制点灯指令を受取るとレーザドライバ39を駆動させて半導体レーザ40を発光させる。
【0032】
半導体レーザ40から発光したレーザビームは、レーザスキャナモータ37によって回転するポリゴンミラー(不図示)に照射され、ポリゴンミラーの反射ミラー(不図示)によって反射する。反射ミラーによって反射したビームは、ポリゴンミラーの回転に合わせて感光体ドラム1上を走査する。その一方、ポリゴンミラーの反射ビームは一部ビーム受光素子41に入射する。ビーム受光素子41に入射したビームは、電気信号に変換され、ビーム検出回路42によってデジタルのパルス信号に変換される。
【0033】
ビーム検出回路42により出力されたパルス信号は、レーザ制御回路38に入力され、水平同期信号31としてコントローラ制御部15に送られる。レーザ制御回路38は、水平同期信号を出力できるようになると、半導体レーザ40を強制的に全点灯するのを停止し、レーザビームがビーム受光素子の近傍のみを照射するように半導体レーザ40を部分点灯させる。
【0034】
一方、1チップマイクロコンピュータ34は、作像系モータ(各種モータ71の一部)の回転を開始した後、高圧発生回路43を介して帯電器2、現像器4、1次転写器9、クリーニングローラ18に順次高圧を印加させていく。高圧により潜像形成が可能な状態になると、1チップマイクロコンピュータ34は、シリアル通信線33を介して濃度調整用画像信号を受信する用意ができたとの情報をコントローラ制御部15に通知する。
【0035】
CPU21は、通知された情報をエンジン制御I/O27を介して認識し、補正用データ生成回路30に初期濃度補正動作に必要な所定のパッチ画像の生成を指示する。補正用データ生成回路30は、各色用に所定のパッチデータ、例えば10mm角の正方形で濃度を10段階に変えたパッチデータを濃度センサ17が検出できるような位置に生成する。
【0036】
具体的には、CPU21は、DMAコントローラ26をアクティブの状態にする。DMAコントローラ26は、補正用データ生成回路30よりパッチ画像の画素データを読み取り、水平同期信号31に同期させてシリアルの画像信号32をレーザ制御回路38に出力する。レーザ制御回路38は、画像信号32に基づいてレーザドライバ39を駆動し、半導体レーザ40から濃度調整用画像信号によって変調されたビームを出力させる。変調ビームはポリゴンミラーに入射し、ポリゴンミラーの反射ミラーで反射された後、感光体ドラム1の表面上に照射される。このような状態でポリゴンミラーが回転すると、反射ミラーの角度が周期的に変化し、感光体ドラム1上を走査される。感光体ドラム1の表面は、帯電器2によって帯電されており、その帯電したドラムの表面上を変調されたレーザ光が走査することによって感光体ドラム1の表面上に潜像が形成される。
【0037】
形成された潜像は現像器4によってトナーパッチに現像され、現像されたトナーパッチは1次転写器9によって中間転写ベルト8に転写される。中間転写ベルト8に転写されたトナーパッチが濃度センサ17の位置に達すると、1チップマイクロコンピュータ34は濃度センサ17にノードを検出させ得られたデータを読み取る。読取られたデータにより、予め定めた複数の階調のトナーパッチデータから各階調に対する濃度データを作成する。作成した濃度データは、シリアル通信線33を介してコントローラ制御部15へ送る。CPU21は、受け取った濃度データを用いて、図4の点線で示した入力−出力(階調−濃度)特性になるように入力階調の調整を行なう。図4は、プリンタの初期状態における階調−濃度特性を示す図であり、この特性に沿って濃度を調整すれば適正な条件で現像、定着が可能となる。
【0038】
なお、中間転写ベルト8上のトナーパッチは、高圧発生回路43によりトナーと逆極性に帯電されたクリーニングローラ18上に転写される。クリーニングローラ18上のトナーパッチは、ブレード19によりローラから掻き落とされ、排トナーボックス20に廃棄される。1チップマイクロコンピュータ34は、中間転写ベルト8上の全てのトナーパッチのクリーニングが終了した後、順次、各動作を停止させる。
【0039】
次に印字動作の説明をする。コントローラ制御部15が外部インタフェースを介してホストコンピュータ(図示せず)より印字指令を受信する。CPU21は、ホストコンピュータより受信したコードデータが1ページ分に達したと判断すると、エンジン制御I/O27を介して1チップマイクロコンピュータ34に対してカセット給紙指令を送信して印字を開始する。1チップマイクロコンピュータ34は、カセット給紙指令を受信すると、レーザスキャナモータドライバ36をアクティブにし、レーザスキャナモータ37を回転させる。
【0040】
同様に1チップマイクロコンピュータ34は、搬送、作像系または定着の各種モータドライバ70をアクティブにして各種モータ71を回転させ、感光体ドラム1、定着器11内の加熱ローラと加圧ローラを回転させる。また、各種モータ71は紙を搬送させる役割をもつ。
【0041】
1チップマイクロコンピュータ34が、レーザスキャナモータ37の回転数が所定値に達するのを検知すると、レーザ制御回路38にレーザ強制点灯指令を出力する。半導体レーザ40から照射されたレーザビームはレーザスキャナモータ37によって回転するポリゴンミラー(不図示)に向けられ、反射ミラー(不図示)上に照射される。照射されたビームは、反射ミラーによって反射され、感光体ドラム1上に向けられる。またその一方、ポリゴンミラーからの反射ビームは、一部ビーム受光素子41に入射する。このような状態でポリゴンミラーが回転すると、反射ミラーの角度が周期的に変化し、ビームが感光体ドラム1上を走査する。
【0042】
ビーム検出回路42より出力されたパルス信号は、レーザ制御回路38に入り、パルス信号は水平同期信号31としてコントローラ制御部15に送られる。レーザ制御回路38は、水平同期信号を出力できるようになると、半導体レーザ40を強制的に全点灯するのを停止し、レーザビームがビーム受光素子の近傍のみを走査するように、半導体レーザ40を部分点灯させる。
【0043】
一方、1チップマイクロコンピュータ34は、各種モータ71を回転し始めた後、高圧発生回路43を介して帯電器2、現像器4、1次転写器9および2次転写器10に順次高圧を印加させていく。高圧により潜像形成が可能な状態になると、1チップマイクロコンピュータ34は、シリアル通信線33を介して画像信号を受信する用意ができたとの情報をコントローラ制御部15に通知する。
【0044】
CPU21は、受信した情報をエンジン制御I/O27を介して認識し、DMAコントローラ26をアクティブの状態にする。DMAコントローラ26は、RAM23より画素データを読み取り、水平同期信号31に同期させてシリアルの画像信号32をレーザ制御回路38に出力する。
【0045】
レーザ制御回路38は、画像信号32に基づいてレーザドライバ39を駆動し、半導体レーザ40から画像信号によって変調されたビームを出力させる。変調ビームは、ポリゴンミラーに入射し、ポリゴンミラーの反射ミラーで反射された後、感光体ドラム1の表面上を走査される。感光体ドラム1の表面は、帯電器2によって帯電されており、その帯電したドラムの表面上を変調されたレーザ光が走査することによって感光体ドラム1の表面上に潜像が形成される。潜像は現像器4によってトナー像に現像され、1次転写器9によって中間転写ベルト8に転写される。
【0046】
一方、1チップマイクロコンピュータ34は、各種モータ71の回転を開始した後、定着器11内の加熱ローラの温度が所定値に上昇するのを確認した後、給紙ローラ6を駆動させ、紙カセット5上に積載された紙を給紙する。給紙された紙はレジストローラ7で一度停止する。中間転写ベルト8に転写されたトナー像が搬送された紙にちょうど重なる位置になるように、1チップマイクロコンピュータ34はレジストローラ7を駆動する。
【0047】
ここで、給紙ローラ6およびレジストローラ7の駆動は、各種ソレノイド44によってON/OFFされる。レジストローラ7の駆動により搬送された紙がトナー像に重なる位置に搬送されてくると、2次転写器10によって中間転写ベルト8上のトナー像が紙に転写される。トナー像を転写された紙は回転する定着器11内の加熱ローラと加圧ローラの間に搬送される。すなわち、搬送された紙上のトナーは、定着器11内の加熱ローラと加圧ローラから受ける熱と圧力とによって定着する。そしてトナーが定着した紙は、排紙ローラ13により排紙トレイ14に排出される。
【0048】
なお、このトナーの定着プロセスにおいて、定着器11内の加熱ローラの表面温度は、1チップマイクロコンピュータ34によって一定の温度に保たれている。具体的には、定着器11内の加熱ローラの表面温度がサーミスタ(不図示)に伝達されると、1チップマイクロコンピュータは、サーミスタの出力値が所定値になるようにヒータドライバ45を介して加熱ローラヒータ76をON/OFFさせる。これにより定着器11内の加熱ローラの表面温度は一定値に保たれる。また、紙に転写されず、感光体ドラム1の表面に残った不要トナーは、クリーニングローラ18によって排トナーボックス20に回収される。1チップマイクロコンピュータ34は、中間転写ベルト8上のクリーニングが終了した後、順次、各動作を停止する。
【0049】
図5は、用紙に対する有効画像領域を示す模式図である。図5において、用紙46は、左端余白47、右端余白48、先端余白49、後端余白50などの余白分を除いた有効画像領域51を有する。CPU21は、予め外部インタフェースを介してホストコンピュータから左端余白47、右端余白48、先端余白49、後端余白50の情報を受け取り、画素データを格納するのに必要なRAM23(ビットマップメモリ)の領域を確保する。
【0050】
図6は、連続印刷中の用紙および画像の位置を仮想的に中間転写ベルト上に投影した模式図である。本実施形態では、図6に示すように、連続印刷中のパッチ画像52は、中間転写ベルト上に投影した連続印字中の用紙の間隔(以降、紙間と呼ぶ)53を超えて印刷される。
【0051】
図7は、CPU21が有効画像領域の余白部分を、記録材と比較して識別する余白識別処理を示すフローチャートである。図7に示すS101において、CPU21は、左端余白47、右端余白48、先端余白49および後端余白50の情報を受け取り、搬送方向に直行の主走査方向の画素数と、搬送方向に並行の副走査方向のライン数を設定する。
【0052】
S102において、ホストコンピュータより印字指令を受信したかを判断し、受信すればS103へ移行する。S103において、有効画像領域の先端余白部分のライン数を格納する先端白紙ライン数バッファをクリアする。
【0053】
S104において、有効画像領域の後端余白部分のライン数を格納する後端白紙ライン数バッファをクリアする。S105において、コードデータを受信し、RAM25へ格納する。S106において、受信したコードデータを画素データに変換する。S107において、先端白紙ライン数が確定したか否か判断し、確定していなければS108へ移行し、確定していればS112へ移行する。S108において、S106で変換した画素データが白画素データ(トナーを載せない状態を指示するデータ)であるか否か判断し、白画素データであればS109へ移行し、白画素データでなければS111へ移行する。S109において、白画素データが1ライン(主走査方向の画素数)連続したか否か判断し、1ライン連続して白画素データであればS110へ移行し、1ラインに達していなければS115へ移行する。S110では、先端白紙ライン数バッファの値を+1加算する。S111では、先端からの白紙ラインが途切れたと判断し、先端白紙ライン数バッファの値を確定する。S112では、先端白紙ライン数が確定した後、後端白紙ライン数の始まりを検出したと判断し、S106で変換した画素データが白画素データであるか否か判断して、白画素データであればS113へ移行し、白画素データでなければS115へ移行する。
【0054】
S113において、白画素データが1ライン(主走査方向の画素数)連続したかを判断し、1ライン連続して白画素データであればS114へ移行し、1ライン分に達していなければS115へ移行する。S114では、後端白紙ライン数バッファの値を+1加算する。S115では、画素データをRAM23へ格納する。S116では、1ページ分の画素データを処理したかを判断し、処理が終わっていなければS105へ戻り、1ページ分の処理が終わればS117へ移行する。S117では、1ページ分の処理が終わったと判断し、後端白紙ライン数バッファの値を確定する。S118では、前述した印字動作を開始すると共にS101へ戻り、次のページに対する有効画像領域の余白部分を識別する処理を開始する。
【0055】
次に、図5、図6および図7を用いて連続印刷中の濃度補正動作の説明をする。なお、連続印刷時の画像形成処理に関しては、上述した1枚印字時と同様の為、濃度補正動作に関係無い部分の説明は省略する。
【0056】
CPU21は、有効画像領域の余白部分を識別する処理により確定したnページ目の後端白紙ライン数に、後端余白50に相当するライン数分を加えたライン数を後端余白ライン数とする。同様に、有効画像領域の余白部分を識別する処理により確定したn+1ページ目の先端白紙ライン数に、先端余白49に相当するライン数分を加えたライン数を先端余白ライン数とする。従って、紙間に相当するライン数である紙間ライン数と、nページ目の後端余白ライン数と、n+1ページ目の先端余白ライン数とを加えたライン数が、nページ目とn+1ページ目との間で濃度補正動作を行なえる領域となる。CPU21は、n+1ページ目のコードデータを受け取り、nページ目とn+1ページ目の紙間での濃度補正動作を行なえる領域を確定し、シリアル通信線33を介して1チップマイクロコンピュータ34にパッチ画像の情報を送る。
【0057】
パッチ画像の情報としては、パッチ画像の開始位置、終了位置、パッチの数、パッチの色、各パッチの濃度などがある。CPU21は、nページ目の印字が開始され、画像形成処理が、パッチ画像の開始位置まで実行されると、補正用データ生成回路30に紙間濃度補正処理に必要な所定のパッチ画像の生成を指示し、DMAコントローラ26をアクティブの状態にする。1チップマイクロコンピュータ34は、nページ目のカセット給紙指令を受け取り、nページ目の画像形成処理を行なう。これと共に、パッチ画像の情報に基づいて、パッチ画像の開始部分が濃度センサ17の位置に到達したタイミングで濃度センサ17のデータの読み取りを開始する。1チップマイクロコンピュータ34は、読み取ったトナーパッチデータから階調に対する濃度データを作成し、シリアル通信線33を介してコントローラ制御部15へ送る。
【0058】
クリーニングローラ18は、紙間濃度補正動作の間のみ高圧発生回路43によりトナーとは逆極性に帯電され、中間転写ベルト8上のトナーパッチはクリーニングローラ18上に転写される。クリーニングローラ18上のトナーは、ブレード19によりローラから掻き落とされ、排トナーボックス20に廃棄される。また、1チップマイクロコンピュータ34は、パッチ画像データの読み取りと並行して、n+1ページ目のカセット給紙指令を受け取り、給紙ローラ6を駆動させ、紙カセット5上に積載されたn+1ページ目の紙を給紙する。その給紙した紙はレジストローラ7で一度停止させる。1チップマイクロコンピュータ34は、シリアル通信線33を介して画像信号を受信する用意ができたとの情報をコントローラ制御部15に通知する。
【0059】
CPU21は、この情報をエンジン制御I/O27を介して認識し、n+1ページ目の画像を形成する為にDMAコントローラ26をアクティブの状態にする。その後、中間転写ベルト8に転写されたn+1ページ目のトナー像が搬送された紙の上に正しく転写されるように、1チップマイクロコンピュータ34はレジストローラ7を駆動する。
【0060】
なお、CPU21は、必要なパッチ画像を全て作れないと判断した場合、必要なパッチ画像を分割し、連続印字中の複数の紙間で分割したパッチ画像を形成する。1チップマイクロコンピュータ34は、シリアル通信線33を介してパッチ画像の分割情報を受け取り、分割された全てのパッチ画像のデータを取得した後に、濃度データを作成し、シリアル通信線33を介してコントローラ制御部15へ送る。CPU21は、受け取った濃度データを使って、図4の点線で示した入力−出力(階調−濃度)特性になるように入力階調の調整を行なう。
【0061】
以上、実施形態1によれば、紙間に相当するライン数と、nページ目の後端余白ライン数と、n+1ページ目の先端余白ライン数分を加えたライン数分で濃度補正動作を行なえるため、パッチ画像をより多く形成する事が可能になる。
【0062】
[実施形態2]
図8は、実施形態2の特徴を表すカラープリンタの断面図である。図9は、実施形態2のカラープリンタの配置構成を示す図である。本実施形態の説明において、実施形態1の構成と同じ機能を有する箇所は同じ番号を付してある。図8および図9において、クリーニングローラ54は、2次転写器10と1次転写器9との間で、トナーと逆極性の電荷を加えることにより、トナー像を中間転写ベルト8から除去する。ブレード55はクリーニングローラ54上のトナーを掻き落とし、排トナーボックス56はブレード55により掻き落としたトナーを貯める。クリーニングローラ57は、濃度センサ17と2次転写器10との間で、トナーと逆極性の電荷を加え、それによりトナー像を中間転写ベルト8から除去する。
【0063】
なお、クリーニングローラ57は、パッチ画像のサイズに応じた部分のみ中間転写ベルト8と当接しており、パッチ画像を形成する部分以外はトナーと逆極性の電荷を加えてもトナーを転写しない形状となっている。
【0064】
図10は、本実施形態の連続印刷中の用紙および画像の位置を仮想的に中間転写ベルト上に投影した模式図である。図10において、連続印刷中のパッチ画像58aは濃度センサ17aで読み取られ、連続印刷中のパッチ画像58bは濃度センサ17bで読み取られる。画像領域の余白部分(以降、後端左余白)59は前ページの濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当し、画像領域の余白部分(以降、後端右余白)60は前ページの濃度センサ17bで読み取るパッチ画像位置に相当する。画像領域の余白部分(以降、先端左余白)61は、後ページの濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当し、画像領域の余白部分(以降、先端右余白)62は後ページの濃度センサ17bで読み取るパッチ画像位置に相当する。
【0065】
図11は、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分を識別する処理のフローチャートであり、図12は、濃度センサ17bで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分を識別する処理のフローチャートである。図11と図12との処理の違いは、読み取るパッチ画像位置の違いのみのため、以降、図11を参照して説明を行い、図12に関しては説明を省略する。
【0066】
図11において、S201では、CPU21が左端余白47、右端余白48、先端余白49、後端余白50の情報を受け取り、主走査方向の画素数と、副走査方向のライン数を設定する。S202では、ホストコンピュータより印字指令を受信したかを判断し、受信すればS203へ移行する。S203では、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の先端余白部分のライン数を格納する先端左白紙ライン数バッファをクリアする。
【0067】
S204では、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の後端余白部分のライン数を格納する後端左白紙ライン数バッファをクリアする。S205では、コードデータを受信し、RAM25へ格納する。S206では、受信したコードデータを画素データに変換する。S207では、先端左白紙ライン数が確定したかを判断し、確定していなければS208へ移行し、確定していればS214へ移行する。S208では、S206で変換した画素データが、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内かを判断し、画像領域内であればS209へ移行し、画像領域外であればS217へ移行する。
【0068】
S209では、画素データが白画素データ(トナーを載せない状態を指示するデータ)であるか否か判断し、白画素データであればS211へ移行し、白画素データでなければS213へ移行する。S210では、白画素データが、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内の1ライン(主走査方向の画素数)分連続したかを判断する。1ライン連続して白画素データであればS212へ移行し、1ラインに達していなければS217へ移行する。S211では、先端白紙ライン数バッファの値を+1加算する。S212は、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内の先端からの白紙ラインが途切れたと判断し、先端白紙ライン数バッファの値を確定する。S213では、S206で変換した画素データが、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内にあるか否かを判断し、画像領域内であればS214へ移行し、画像領域外であればS217へ移行する。
【0069】
S214では、後端左白紙ライン数の始まりを検出していることから、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内の画素データが白画素データで有るかを判断し、白画素データであればS215へ移行する。白画素データでなければS217へ移行する。S215では、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内の白画素データが1ライン(主走査方向の画素数)分連続したか判断し、1ライン連続して白画素データであればS216へ移行し、1ライン分に達していなければS217へ移行する。S216では、後端左白紙ライン数バッファの値を+1加算する。S217では、画素データをRAM23へ格納する。
【0070】
S218では、1ページ分の画素データを処理したかを判断し、処理が終わっていなければS205へ戻り、1ページ分の処理が終わればS219へ移行する。S219では、1ページ分の処理が終わったと判断し、後端白紙ライン数バッファの値を確定する。S220では、前述した印字動作の開始を行なうと、本処理はS201へ戻り、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内の余白部分を識別するため、次のページに対する処理を開始する。
【0071】
次に、本実施形態の連続印刷中の濃度補正動作で実施形態1と違う動作の説明をする。CPU21は、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分を識別する処理と、濃度センサ17bで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分を識別する処理によりnページ目の後端左(右)白紙ライン数を確定する。
【0072】
確定したnページ目の後端左(右)白紙ライン数の小さい方に後端余白50に相当するライン数分を加えたライン数を後端余白ライン数とする。同様に、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分を識別する処理と、濃度センサ17bで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分を識別する処理とによりn+1ページ目の先端左(右)白紙ライン数を確定する。確定したn+1ページ目の先端左(右)白紙ライン数の小さい方に、先端余白49に相当するライン数分を加えたライン数を先端余白ライン数とする。従って、紙間に相当するライン数と、nページ目の後端余白ライン数と、n+1ページ目の先端余白ライン数分を加えたライン数分がnページ目とn+1ページ目の間で濃度補正動作を行なえる領域となる。
【0073】
濃度補正動作を行なえる領域を確定した後は、以下のクリーニング動作以外は第一の実施例と同等の動作を行なう。本実施形態では、中間転写ベルト8上に残ったトナーをクリーニングローラ57で全て除去する事が出来ない為、2次転写終了後にクリーニングローラ54を設けて中間転写ベルト8上に残ったトナーを除去する。以上、実施形態2によれば、濃度センサ17で読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分と紙間に相当するライン数とを加えたライン数分で濃度補正動作を行なえるため、第一の実施例に比べパッチ画像をより多く形成する事が可能になる。なお、実施例では濃度補正に関して説明を行ったものの、濃度補正に限定されるものではなく、例えば、複数の色の線状のパッチにより色ずれを検知し補正する、色ずれ補正にも適用できる。
【0074】
[他の実施形態]
また、本発明の目的は、以下の処理を実行することによっても達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー画像形成装置に関し、特にトナーパッチによりキャリブレーションを実行するカラー画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラー画像印刷装置は、動作環境の温湿度の変化や経時的な作像系部材の劣化等により、得られる画像の濃度が変動するため、定期的な画像形成条件の調整処理(キャリブレーション)を行なっている。
【0003】
一般に電子写真方式のカラー画像形成装置の場合、一定の階調−濃度特性が得られるように、各色のトナーで濃度検知用トナーパッチを中間転写体やドラム等の上に作成し、そのトナーパッチの濃度を各色のトナー用濃度検知センサで検知する。そのトナーパッチの濃度検知結果により、露光量、現像バイアスなどのプロセス条件にフィードバックをかけ条件変更を行って濃度制御を行い、安定した画像を得るように画像形成装置が構成されている。
【0004】
このような画像形成装置で連続印刷する場合、調整処理を印刷終了まで待つと適切な調整ができないこともある。このため、印刷中にも調整処理が可能なように、連続印刷時に濃度検知用トナーパッチを紙間に形成し濃度調整を行なうことで、より安定した画像を得る技術が提案されている(例えば、特許文献1)。また、オブジェクト毎にハーフトーン処理の定義が変化する様な画像入力に対しても、オブジェクト毎に指定されたハーフトーン処理を行なえる構成が提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−194862号公報
【特許文献2】特開2004−358756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、背景技術にて説明した連続印刷時の紙間にトナーパッチを形成し、より安定した画像を得る技術で、更に高画質を実現するためには、オブジェクト毎にハーフトーン処理を切り替える構成が必要となりハーフトーンの種類が増える。その結果、濃度調整に必要なトナーパッチの種類を増加させなければならず、その分紙間を多く取らなければならないという問題がある。
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、連続印刷時にトナーパッチを形成できる領域を出来る限り広げ、必要な濃度調整を紙間を広げること無く行なうことを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の画像形成装置は、画像データの示す画像を中間転写体に画像を形成する画像形成手段と、画像形成手段で形成された画像を記録材へ転写する転写手段と、中間転写体にキャリブレーション用パターンを形成するパターン形成手段と、中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを読取る検知手段と、検知手段で読取った結果に基づいて画像形成条件を変更する条件変更手段と、転写手段による転写を実行する前に、中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを除去するクリーニング手段と、記録材の領域と、画像データの示す画像の記録材における領域とを比較し、余白部分を識別する余白識別手段とを備え、パターン形成手段は、複数の記録材を連続して画像形成する場合、連続する記録材と記録材との間に前記識別された余白を加えた領域に対応する中間転写体上の領域に、キャリブレーション用パターンを形成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の画像形成方法は、画像データの示す画像を中間転写体に画像を形成する画像形成ステップと、画像形成ステップで形成された画像を記録材へ転写する転写ステップと、中間転写体にキャリブレーション用パターンを形成するパターン形成ステップと、中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを読取る検知ステップと、検知手段で読取った結果に基づいて画像形成条件を変更する条件変更ステップと、転写手段による転写を実行する前に、中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを除去するクリーニングステップと、記録材の領域と、画像データの示す画像の記録材における領域とを比較し、余白部分を識別する余白識別ステップとを備え、パターン形成ステップは、複数の記録材を連続して画像形成する場合、連続する記録材と記録材との間に識別された余白を加えた領域に対応する中間転写体上の領域に、キャリブレーション用パターンを形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、連続印刷時の紙間での調整に加えて余白部分でも濃度調整を行なえるので、紙間を長くすることなく濃度調整の時間を多くとることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第一の実施例における、カラープリンタの断面図である。
【図2】本発明の第一の実施例における、カラープリンタの配置構成を表す図である。
【図3】本発明の第一の実施例における、カラープリンタの制御部のブロック図である。
【図4】本発明の第一の実施例における、入力-出力(階調-濃度)特性図である。
【図5】本発明の第一の実施例における、用紙に対する有効画像領域を示す模式図である。
【図6】本発明の第一の実施例における、連続印刷中の用紙および画像の位置を仮想的に中間転写ベルト上に投影した模式図である。
【図7】本発明の第一の実施例における、有効画像領域の余白部分を識別する処理のフローチャートである。
【図8】本発明の第二の実施例における、カラープリンタの断面図である。
【図9】本発明の第二の実施例における、カラープリンタの配置構成を表す図である。
【図10】本発明の第二の実施例における、連続印刷中の用紙および画像の位置を仮想的に中間転写ベルト上に投影した模式図である。
【図11】本発明の第二の実施例における、有効画像領域の余白部分を識別する処理のフローチャートである。
【図12】本発明の第二の実施例における、有効画像領域の余白部分を識別する処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0013】
[実施形態1]
図1は本発明の特徴を表すカラープリンタの断面図であり、以下本願の添付図面において、同機能の要素には同じ符号を割り当てる。また、符号の後にa、b、c、dと付すことで同一機能を実行する複数の構成例えば複数色用の同一機能を実行する構成が存在することを示す。この場合a、b、c、dは別の色、例えばそれぞれ黒、マゼンタ、シアン、イエロー用の構成を示すようにする。
【0014】
図2は、本発明の特徴を表すカラープリンタのプリンタ本体100を含む配置構成を表す図である。
【0015】
プリンタ本体100は、は感光体ドラム1、感光体ドラム1を均一に帯電する帯電器2、ビデオデータに同期させてレーザ光を走査し、感光体ドラム1上に潜像を作像するレーザスキャナ3を備える。また、プリンタ本体100は、感光体ドラム1上の潜像を可視化する現像器4、紙を格納する紙カセット5、紙カセット5内の紙を本体に給紙する給紙ローラ6を備える。さらに、給紙ローラ6で給紙された紙を一旦停止し、画像とタイミングを合わせて紙搬送を再開するレジストローラ7も備える。
【0016】
トナー像を重ね合わせてカラー画像を転写する中間転写体である中間転写ベルト8に、1次転写器9は感光体ドラム1上のトナー像を転写し、中間転写ベルト8上のトナー像を、2次転写器10は搬送された紙に転写する。
【0017】
また、プリンタ本体100は、加熱および加圧することにより紙上のトナー像を定着する定着器11、紙の有無を判別する排紙センサ12、紙を機外に排出する排紙ローラ13および排紙トレイ14を備える。さらに、コントローラ制御部15、エンジン制御部16および中間転写ベルト8上のトナー像の濃度を検出する濃度センサ17を備える。
【0018】
クリーニングローラ18は、トナーと逆極性の電荷を加える事でトナー像を中間転写ベルト8から除去し、ブレード19はクリーニングローラ18上のトナーを掻き落とし、排トナーボックス20はブレード19により掻き落としたトナーを貯める。
【0019】
図3は、カラープリンタの制御部のブロック図である。同図において、カラープリンタの制御部は、画素データを生成する画像処理手段としてのコントローラ制御部15と、エンジン制御部16とに大別できる。コントローラ制御部15は、外部のホストコンピュータ等よりコード化された画像データを受け取り、そのコードデータをビットマップ化された画素データに変換し、その画素データをエンジン制御部16に送る役割をもつ。
【0020】
また、エンジン制御部16は、コントローラ制御部15より受けた画素データに従ってトナー画像を記録材としての紙に形成する役割をもつ。コントローラ制御部15は、制御手段としてCPU21を有している。CPU21には内部バス29を介して以下の各デバイスが接続されている。すなわち、外部I/F22、画素データ用RAM23、プログラム用ROM24、コード格納RAM25、DMAコントローラ26、エンジン制御I/O27、補正用データ生成回路30および表示部28などである。
【0021】
内部バス29はデータバス、アドレスバス、コントロールバスから構成されており、CPU21から各デバイスのアクセスが可能となっている。以上のようなコントローラ制御部15は、外部インタフェース(例えばセントロニクス型パラレルインタフェース、あるいはRS232C型シリアルインタフェース)を介してコード化された画像データを受け取る。
【0022】
受信したコードデータは外部I/F22に入力される。CPU21は、画像データの送信準備処理として外部I/F22を介して入力されたコードデータをRAM25に格納すると共に、コードデータを所定のフォーマットにしたがって画素データに変換し、画素データをRAM23の特定のアドレスに格納する。なお、電子写真プロセスを使った画像形成では、1画素で表現できる階調数が少ないため、画素データへの変換において、複数画素で階調表現を行なう擬似中間調(例えばディザ法や誤差拡散法)を行なっている。
【0023】
変換された画素データを格納するRAM23は、いわゆるビットマップメモリである。コードデータから画素データに変換するプログラムはROM24に格納されている。
【0024】
以上のように変換、格納を行ってCPU21は、後述のエンジン制御部16がデータの受け取り可能であることを確認してDMAコントローラ26をアクティブの状態にする。DMAコントローラ26は、内部バス29を専有してRAM23に格納された画素データを所定のアドレスから読み出していく。DMAコントローラ26がアクティブになると、CPU21とDMAコントローラ26は交互に内部バス29を専有する。
【0025】
DMAコントローラ26は、RAM23の所定のアドレスから画素データを読み出し、読み出したデータをシリアルデータに変換する。変換されたシリアルデータは、後述するエンジン制御部16より受けとった水平同期信号31に同期させ画像信号32としてをエンジン制御部16に送る。エンジン制御部16では、送信された画像信号32に従ってトナー像を形成する。このようにコントローラ制御部15は、外部より受けた画像データをシリアルデータとした(すなわちラスターイメージとした)画像信号に変換し、エンジン制御部16に送る。
【0026】
なお、コントローラ制御部15は、外部インタフェースを介して受け取る画像データの他に、補正用データ生成回路30で生成した補正用データも同様にラスターイメージにしてエンジン制御部16へ送る。エンジン制御部16では、送信された補正用データに従って、キャリブレーション用パターンとしてのキャリブレーション用のトナー像(以降トナーパッチと呼ぶ)を中間転写ベルト8に形成する。補正用データは、トナー像を形成し濃度センサー17で濃度を読取ると階調−濃度特性が得られるように、複数の階調をパッチ状に配置したものである。トナーパッチデータを生成するためにディザ法や誤差拡散法を両方使用する場合や、マトリクスや線数を変えたディザ法を複数使用する場合、それぞれの方式毎に別々の補正用データを用意する。
【0027】
本実施形態では、画像の種類に応じて、写真などに使用する低線数のディザ法と、文字や細線に使用する高線数のディザ法と、印字画像にモアレ発生が少ない誤差拡散法とを併用するため、3種類の補正用データが必要である。このようにしてトナーパッチが形成(すなわち、パターン形成)されると、中間転写ベルト8上に作成されたトナーパッチの濃度を濃度センサ17で検知し、検出結果はシリアル通信線33を介してコントローラ制御部15へ送られる。コントローラ制御部15は、受け取ったトナーパッチの濃度情報に基づいて画素データの階調−濃度特性を補正する。
【0028】
その他に、コントローラ制御部15は、シリアル通信線33を介してエンジン制御部16の特定の動作をエンジン制御部16に指令する役割ももつ。特定の動作の指令(コマンド)は、エンジン制御I/O27によって画像形成手段および給紙制御手段としての1チップマイクロコンピュータ34に送られる。
【0029】
すなわち、1チップマイクロコンピュータ34は、コントローラ制御部15の指令に従ってエンジン制御部16内の各部を制御する。また、コントローラ制御部15は、シリアル通信線33を介してエンジン制御部16の内部情報を知ることができる。先ず初期濃度補正処理の説明をする。
【0030】
コントローラ制御部15は、電源投入後や所定時間経過後、もしくは消耗品(例えばトナーや中間転写ベルト)の交換後に、エンジン制御I/O27を介し、1チップマイクロコンピュータ34に対して初期濃度補正動作指令を行なう。1チップマイクロコンピュータ34は、初期濃度補正動作指令を受け取ると、レーザスキャナモータドライバ36をアクティブにし、レーザスキャナモータ37を回転させる。同時に1チップマイクロコンピュータ34は、画像形成に使用するモータ用のドライバである作像系モータドライバ(各種モータドライバ70の一部)をアクティブにする。その結果、画像形成に使用するモータである作像系モータ(各種モータ71の一部)を回転させ、感光体ドラム1や中間転写ベルト8を回転させる。
【0031】
1チップマイクロコンピュータ34は、レーザスキャナモータ37の回転数が所定値に達するのを検知すると、レーザ制御回路38にレーザ強制点灯指令を出力する。レーザ制御回路38は、レーザ強制点灯指令を受取るとレーザドライバ39を駆動させて半導体レーザ40を発光させる。
【0032】
半導体レーザ40から発光したレーザビームは、レーザスキャナモータ37によって回転するポリゴンミラー(不図示)に照射され、ポリゴンミラーの反射ミラー(不図示)によって反射する。反射ミラーによって反射したビームは、ポリゴンミラーの回転に合わせて感光体ドラム1上を走査する。その一方、ポリゴンミラーの反射ビームは一部ビーム受光素子41に入射する。ビーム受光素子41に入射したビームは、電気信号に変換され、ビーム検出回路42によってデジタルのパルス信号に変換される。
【0033】
ビーム検出回路42により出力されたパルス信号は、レーザ制御回路38に入力され、水平同期信号31としてコントローラ制御部15に送られる。レーザ制御回路38は、水平同期信号を出力できるようになると、半導体レーザ40を強制的に全点灯するのを停止し、レーザビームがビーム受光素子の近傍のみを照射するように半導体レーザ40を部分点灯させる。
【0034】
一方、1チップマイクロコンピュータ34は、作像系モータ(各種モータ71の一部)の回転を開始した後、高圧発生回路43を介して帯電器2、現像器4、1次転写器9、クリーニングローラ18に順次高圧を印加させていく。高圧により潜像形成が可能な状態になると、1チップマイクロコンピュータ34は、シリアル通信線33を介して濃度調整用画像信号を受信する用意ができたとの情報をコントローラ制御部15に通知する。
【0035】
CPU21は、通知された情報をエンジン制御I/O27を介して認識し、補正用データ生成回路30に初期濃度補正動作に必要な所定のパッチ画像の生成を指示する。補正用データ生成回路30は、各色用に所定のパッチデータ、例えば10mm角の正方形で濃度を10段階に変えたパッチデータを濃度センサ17が検出できるような位置に生成する。
【0036】
具体的には、CPU21は、DMAコントローラ26をアクティブの状態にする。DMAコントローラ26は、補正用データ生成回路30よりパッチ画像の画素データを読み取り、水平同期信号31に同期させてシリアルの画像信号32をレーザ制御回路38に出力する。レーザ制御回路38は、画像信号32に基づいてレーザドライバ39を駆動し、半導体レーザ40から濃度調整用画像信号によって変調されたビームを出力させる。変調ビームはポリゴンミラーに入射し、ポリゴンミラーの反射ミラーで反射された後、感光体ドラム1の表面上に照射される。このような状態でポリゴンミラーが回転すると、反射ミラーの角度が周期的に変化し、感光体ドラム1上を走査される。感光体ドラム1の表面は、帯電器2によって帯電されており、その帯電したドラムの表面上を変調されたレーザ光が走査することによって感光体ドラム1の表面上に潜像が形成される。
【0037】
形成された潜像は現像器4によってトナーパッチに現像され、現像されたトナーパッチは1次転写器9によって中間転写ベルト8に転写される。中間転写ベルト8に転写されたトナーパッチが濃度センサ17の位置に達すると、1チップマイクロコンピュータ34は濃度センサ17にノードを検出させ得られたデータを読み取る。読取られたデータにより、予め定めた複数の階調のトナーパッチデータから各階調に対する濃度データを作成する。作成した濃度データは、シリアル通信線33を介してコントローラ制御部15へ送る。CPU21は、受け取った濃度データを用いて、図4の点線で示した入力−出力(階調−濃度)特性になるように入力階調の調整を行なう。図4は、プリンタの初期状態における階調−濃度特性を示す図であり、この特性に沿って濃度を調整すれば適正な条件で現像、定着が可能となる。
【0038】
なお、中間転写ベルト8上のトナーパッチは、高圧発生回路43によりトナーと逆極性に帯電されたクリーニングローラ18上に転写される。クリーニングローラ18上のトナーパッチは、ブレード19によりローラから掻き落とされ、排トナーボックス20に廃棄される。1チップマイクロコンピュータ34は、中間転写ベルト8上の全てのトナーパッチのクリーニングが終了した後、順次、各動作を停止させる。
【0039】
次に印字動作の説明をする。コントローラ制御部15が外部インタフェースを介してホストコンピュータ(図示せず)より印字指令を受信する。CPU21は、ホストコンピュータより受信したコードデータが1ページ分に達したと判断すると、エンジン制御I/O27を介して1チップマイクロコンピュータ34に対してカセット給紙指令を送信して印字を開始する。1チップマイクロコンピュータ34は、カセット給紙指令を受信すると、レーザスキャナモータドライバ36をアクティブにし、レーザスキャナモータ37を回転させる。
【0040】
同様に1チップマイクロコンピュータ34は、搬送、作像系または定着の各種モータドライバ70をアクティブにして各種モータ71を回転させ、感光体ドラム1、定着器11内の加熱ローラと加圧ローラを回転させる。また、各種モータ71は紙を搬送させる役割をもつ。
【0041】
1チップマイクロコンピュータ34が、レーザスキャナモータ37の回転数が所定値に達するのを検知すると、レーザ制御回路38にレーザ強制点灯指令を出力する。半導体レーザ40から照射されたレーザビームはレーザスキャナモータ37によって回転するポリゴンミラー(不図示)に向けられ、反射ミラー(不図示)上に照射される。照射されたビームは、反射ミラーによって反射され、感光体ドラム1上に向けられる。またその一方、ポリゴンミラーからの反射ビームは、一部ビーム受光素子41に入射する。このような状態でポリゴンミラーが回転すると、反射ミラーの角度が周期的に変化し、ビームが感光体ドラム1上を走査する。
【0042】
ビーム検出回路42より出力されたパルス信号は、レーザ制御回路38に入り、パルス信号は水平同期信号31としてコントローラ制御部15に送られる。レーザ制御回路38は、水平同期信号を出力できるようになると、半導体レーザ40を強制的に全点灯するのを停止し、レーザビームがビーム受光素子の近傍のみを走査するように、半導体レーザ40を部分点灯させる。
【0043】
一方、1チップマイクロコンピュータ34は、各種モータ71を回転し始めた後、高圧発生回路43を介して帯電器2、現像器4、1次転写器9および2次転写器10に順次高圧を印加させていく。高圧により潜像形成が可能な状態になると、1チップマイクロコンピュータ34は、シリアル通信線33を介して画像信号を受信する用意ができたとの情報をコントローラ制御部15に通知する。
【0044】
CPU21は、受信した情報をエンジン制御I/O27を介して認識し、DMAコントローラ26をアクティブの状態にする。DMAコントローラ26は、RAM23より画素データを読み取り、水平同期信号31に同期させてシリアルの画像信号32をレーザ制御回路38に出力する。
【0045】
レーザ制御回路38は、画像信号32に基づいてレーザドライバ39を駆動し、半導体レーザ40から画像信号によって変調されたビームを出力させる。変調ビームは、ポリゴンミラーに入射し、ポリゴンミラーの反射ミラーで反射された後、感光体ドラム1の表面上を走査される。感光体ドラム1の表面は、帯電器2によって帯電されており、その帯電したドラムの表面上を変調されたレーザ光が走査することによって感光体ドラム1の表面上に潜像が形成される。潜像は現像器4によってトナー像に現像され、1次転写器9によって中間転写ベルト8に転写される。
【0046】
一方、1チップマイクロコンピュータ34は、各種モータ71の回転を開始した後、定着器11内の加熱ローラの温度が所定値に上昇するのを確認した後、給紙ローラ6を駆動させ、紙カセット5上に積載された紙を給紙する。給紙された紙はレジストローラ7で一度停止する。中間転写ベルト8に転写されたトナー像が搬送された紙にちょうど重なる位置になるように、1チップマイクロコンピュータ34はレジストローラ7を駆動する。
【0047】
ここで、給紙ローラ6およびレジストローラ7の駆動は、各種ソレノイド44によってON/OFFされる。レジストローラ7の駆動により搬送された紙がトナー像に重なる位置に搬送されてくると、2次転写器10によって中間転写ベルト8上のトナー像が紙に転写される。トナー像を転写された紙は回転する定着器11内の加熱ローラと加圧ローラの間に搬送される。すなわち、搬送された紙上のトナーは、定着器11内の加熱ローラと加圧ローラから受ける熱と圧力とによって定着する。そしてトナーが定着した紙は、排紙ローラ13により排紙トレイ14に排出される。
【0048】
なお、このトナーの定着プロセスにおいて、定着器11内の加熱ローラの表面温度は、1チップマイクロコンピュータ34によって一定の温度に保たれている。具体的には、定着器11内の加熱ローラの表面温度がサーミスタ(不図示)に伝達されると、1チップマイクロコンピュータは、サーミスタの出力値が所定値になるようにヒータドライバ45を介して加熱ローラヒータ76をON/OFFさせる。これにより定着器11内の加熱ローラの表面温度は一定値に保たれる。また、紙に転写されず、感光体ドラム1の表面に残った不要トナーは、クリーニングローラ18によって排トナーボックス20に回収される。1チップマイクロコンピュータ34は、中間転写ベルト8上のクリーニングが終了した後、順次、各動作を停止する。
【0049】
図5は、用紙に対する有効画像領域を示す模式図である。図5において、用紙46は、左端余白47、右端余白48、先端余白49、後端余白50などの余白分を除いた有効画像領域51を有する。CPU21は、予め外部インタフェースを介してホストコンピュータから左端余白47、右端余白48、先端余白49、後端余白50の情報を受け取り、画素データを格納するのに必要なRAM23(ビットマップメモリ)の領域を確保する。
【0050】
図6は、連続印刷中の用紙および画像の位置を仮想的に中間転写ベルト上に投影した模式図である。本実施形態では、図6に示すように、連続印刷中のパッチ画像52は、中間転写ベルト上に投影した連続印字中の用紙の間隔(以降、紙間と呼ぶ)53を超えて印刷される。
【0051】
図7は、CPU21が有効画像領域の余白部分を、記録材と比較して識別する余白識別処理を示すフローチャートである。図7に示すS101において、CPU21は、左端余白47、右端余白48、先端余白49および後端余白50の情報を受け取り、搬送方向に直行の主走査方向の画素数と、搬送方向に並行の副走査方向のライン数を設定する。
【0052】
S102において、ホストコンピュータより印字指令を受信したかを判断し、受信すればS103へ移行する。S103において、有効画像領域の先端余白部分のライン数を格納する先端白紙ライン数バッファをクリアする。
【0053】
S104において、有効画像領域の後端余白部分のライン数を格納する後端白紙ライン数バッファをクリアする。S105において、コードデータを受信し、RAM25へ格納する。S106において、受信したコードデータを画素データに変換する。S107において、先端白紙ライン数が確定したか否か判断し、確定していなければS108へ移行し、確定していればS112へ移行する。S108において、S106で変換した画素データが白画素データ(トナーを載せない状態を指示するデータ)であるか否か判断し、白画素データであればS109へ移行し、白画素データでなければS111へ移行する。S109において、白画素データが1ライン(主走査方向の画素数)連続したか否か判断し、1ライン連続して白画素データであればS110へ移行し、1ラインに達していなければS115へ移行する。S110では、先端白紙ライン数バッファの値を+1加算する。S111では、先端からの白紙ラインが途切れたと判断し、先端白紙ライン数バッファの値を確定する。S112では、先端白紙ライン数が確定した後、後端白紙ライン数の始まりを検出したと判断し、S106で変換した画素データが白画素データであるか否か判断して、白画素データであればS113へ移行し、白画素データでなければS115へ移行する。
【0054】
S113において、白画素データが1ライン(主走査方向の画素数)連続したかを判断し、1ライン連続して白画素データであればS114へ移行し、1ライン分に達していなければS115へ移行する。S114では、後端白紙ライン数バッファの値を+1加算する。S115では、画素データをRAM23へ格納する。S116では、1ページ分の画素データを処理したかを判断し、処理が終わっていなければS105へ戻り、1ページ分の処理が終わればS117へ移行する。S117では、1ページ分の処理が終わったと判断し、後端白紙ライン数バッファの値を確定する。S118では、前述した印字動作を開始すると共にS101へ戻り、次のページに対する有効画像領域の余白部分を識別する処理を開始する。
【0055】
次に、図5、図6および図7を用いて連続印刷中の濃度補正動作の説明をする。なお、連続印刷時の画像形成処理に関しては、上述した1枚印字時と同様の為、濃度補正動作に関係無い部分の説明は省略する。
【0056】
CPU21は、有効画像領域の余白部分を識別する処理により確定したnページ目の後端白紙ライン数に、後端余白50に相当するライン数分を加えたライン数を後端余白ライン数とする。同様に、有効画像領域の余白部分を識別する処理により確定したn+1ページ目の先端白紙ライン数に、先端余白49に相当するライン数分を加えたライン数を先端余白ライン数とする。従って、紙間に相当するライン数である紙間ライン数と、nページ目の後端余白ライン数と、n+1ページ目の先端余白ライン数とを加えたライン数が、nページ目とn+1ページ目との間で濃度補正動作を行なえる領域となる。CPU21は、n+1ページ目のコードデータを受け取り、nページ目とn+1ページ目の紙間での濃度補正動作を行なえる領域を確定し、シリアル通信線33を介して1チップマイクロコンピュータ34にパッチ画像の情報を送る。
【0057】
パッチ画像の情報としては、パッチ画像の開始位置、終了位置、パッチの数、パッチの色、各パッチの濃度などがある。CPU21は、nページ目の印字が開始され、画像形成処理が、パッチ画像の開始位置まで実行されると、補正用データ生成回路30に紙間濃度補正処理に必要な所定のパッチ画像の生成を指示し、DMAコントローラ26をアクティブの状態にする。1チップマイクロコンピュータ34は、nページ目のカセット給紙指令を受け取り、nページ目の画像形成処理を行なう。これと共に、パッチ画像の情報に基づいて、パッチ画像の開始部分が濃度センサ17の位置に到達したタイミングで濃度センサ17のデータの読み取りを開始する。1チップマイクロコンピュータ34は、読み取ったトナーパッチデータから階調に対する濃度データを作成し、シリアル通信線33を介してコントローラ制御部15へ送る。
【0058】
クリーニングローラ18は、紙間濃度補正動作の間のみ高圧発生回路43によりトナーとは逆極性に帯電され、中間転写ベルト8上のトナーパッチはクリーニングローラ18上に転写される。クリーニングローラ18上のトナーは、ブレード19によりローラから掻き落とされ、排トナーボックス20に廃棄される。また、1チップマイクロコンピュータ34は、パッチ画像データの読み取りと並行して、n+1ページ目のカセット給紙指令を受け取り、給紙ローラ6を駆動させ、紙カセット5上に積載されたn+1ページ目の紙を給紙する。その給紙した紙はレジストローラ7で一度停止させる。1チップマイクロコンピュータ34は、シリアル通信線33を介して画像信号を受信する用意ができたとの情報をコントローラ制御部15に通知する。
【0059】
CPU21は、この情報をエンジン制御I/O27を介して認識し、n+1ページ目の画像を形成する為にDMAコントローラ26をアクティブの状態にする。その後、中間転写ベルト8に転写されたn+1ページ目のトナー像が搬送された紙の上に正しく転写されるように、1チップマイクロコンピュータ34はレジストローラ7を駆動する。
【0060】
なお、CPU21は、必要なパッチ画像を全て作れないと判断した場合、必要なパッチ画像を分割し、連続印字中の複数の紙間で分割したパッチ画像を形成する。1チップマイクロコンピュータ34は、シリアル通信線33を介してパッチ画像の分割情報を受け取り、分割された全てのパッチ画像のデータを取得した後に、濃度データを作成し、シリアル通信線33を介してコントローラ制御部15へ送る。CPU21は、受け取った濃度データを使って、図4の点線で示した入力−出力(階調−濃度)特性になるように入力階調の調整を行なう。
【0061】
以上、実施形態1によれば、紙間に相当するライン数と、nページ目の後端余白ライン数と、n+1ページ目の先端余白ライン数分を加えたライン数分で濃度補正動作を行なえるため、パッチ画像をより多く形成する事が可能になる。
【0062】
[実施形態2]
図8は、実施形態2の特徴を表すカラープリンタの断面図である。図9は、実施形態2のカラープリンタの配置構成を示す図である。本実施形態の説明において、実施形態1の構成と同じ機能を有する箇所は同じ番号を付してある。図8および図9において、クリーニングローラ54は、2次転写器10と1次転写器9との間で、トナーと逆極性の電荷を加えることにより、トナー像を中間転写ベルト8から除去する。ブレード55はクリーニングローラ54上のトナーを掻き落とし、排トナーボックス56はブレード55により掻き落としたトナーを貯める。クリーニングローラ57は、濃度センサ17と2次転写器10との間で、トナーと逆極性の電荷を加え、それによりトナー像を中間転写ベルト8から除去する。
【0063】
なお、クリーニングローラ57は、パッチ画像のサイズに応じた部分のみ中間転写ベルト8と当接しており、パッチ画像を形成する部分以外はトナーと逆極性の電荷を加えてもトナーを転写しない形状となっている。
【0064】
図10は、本実施形態の連続印刷中の用紙および画像の位置を仮想的に中間転写ベルト上に投影した模式図である。図10において、連続印刷中のパッチ画像58aは濃度センサ17aで読み取られ、連続印刷中のパッチ画像58bは濃度センサ17bで読み取られる。画像領域の余白部分(以降、後端左余白)59は前ページの濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当し、画像領域の余白部分(以降、後端右余白)60は前ページの濃度センサ17bで読み取るパッチ画像位置に相当する。画像領域の余白部分(以降、先端左余白)61は、後ページの濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当し、画像領域の余白部分(以降、先端右余白)62は後ページの濃度センサ17bで読み取るパッチ画像位置に相当する。
【0065】
図11は、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分を識別する処理のフローチャートであり、図12は、濃度センサ17bで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分を識別する処理のフローチャートである。図11と図12との処理の違いは、読み取るパッチ画像位置の違いのみのため、以降、図11を参照して説明を行い、図12に関しては説明を省略する。
【0066】
図11において、S201では、CPU21が左端余白47、右端余白48、先端余白49、後端余白50の情報を受け取り、主走査方向の画素数と、副走査方向のライン数を設定する。S202では、ホストコンピュータより印字指令を受信したかを判断し、受信すればS203へ移行する。S203では、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の先端余白部分のライン数を格納する先端左白紙ライン数バッファをクリアする。
【0067】
S204では、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の後端余白部分のライン数を格納する後端左白紙ライン数バッファをクリアする。S205では、コードデータを受信し、RAM25へ格納する。S206では、受信したコードデータを画素データに変換する。S207では、先端左白紙ライン数が確定したかを判断し、確定していなければS208へ移行し、確定していればS214へ移行する。S208では、S206で変換した画素データが、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内かを判断し、画像領域内であればS209へ移行し、画像領域外であればS217へ移行する。
【0068】
S209では、画素データが白画素データ(トナーを載せない状態を指示するデータ)であるか否か判断し、白画素データであればS211へ移行し、白画素データでなければS213へ移行する。S210では、白画素データが、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内の1ライン(主走査方向の画素数)分連続したかを判断する。1ライン連続して白画素データであればS212へ移行し、1ラインに達していなければS217へ移行する。S211では、先端白紙ライン数バッファの値を+1加算する。S212は、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内の先端からの白紙ラインが途切れたと判断し、先端白紙ライン数バッファの値を確定する。S213では、S206で変換した画素データが、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内にあるか否かを判断し、画像領域内であればS214へ移行し、画像領域外であればS217へ移行する。
【0069】
S214では、後端左白紙ライン数の始まりを検出していることから、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内の画素データが白画素データで有るかを判断し、白画素データであればS215へ移行する。白画素データでなければS217へ移行する。S215では、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内の白画素データが1ライン(主走査方向の画素数)分連続したか判断し、1ライン連続して白画素データであればS216へ移行し、1ライン分に達していなければS217へ移行する。S216では、後端左白紙ライン数バッファの値を+1加算する。S217では、画素データをRAM23へ格納する。
【0070】
S218では、1ページ分の画素データを処理したかを判断し、処理が終わっていなければS205へ戻り、1ページ分の処理が終わればS219へ移行する。S219では、1ページ分の処理が終わったと判断し、後端白紙ライン数バッファの値を確定する。S220では、前述した印字動作の開始を行なうと、本処理はS201へ戻り、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域内の余白部分を識別するため、次のページに対する処理を開始する。
【0071】
次に、本実施形態の連続印刷中の濃度補正動作で実施形態1と違う動作の説明をする。CPU21は、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分を識別する処理と、濃度センサ17bで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分を識別する処理によりnページ目の後端左(右)白紙ライン数を確定する。
【0072】
確定したnページ目の後端左(右)白紙ライン数の小さい方に後端余白50に相当するライン数分を加えたライン数を後端余白ライン数とする。同様に、濃度センサ17aで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分を識別する処理と、濃度センサ17bで読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分を識別する処理とによりn+1ページ目の先端左(右)白紙ライン数を確定する。確定したn+1ページ目の先端左(右)白紙ライン数の小さい方に、先端余白49に相当するライン数分を加えたライン数を先端余白ライン数とする。従って、紙間に相当するライン数と、nページ目の後端余白ライン数と、n+1ページ目の先端余白ライン数分を加えたライン数分がnページ目とn+1ページ目の間で濃度補正動作を行なえる領域となる。
【0073】
濃度補正動作を行なえる領域を確定した後は、以下のクリーニング動作以外は第一の実施例と同等の動作を行なう。本実施形態では、中間転写ベルト8上に残ったトナーをクリーニングローラ57で全て除去する事が出来ない為、2次転写終了後にクリーニングローラ54を設けて中間転写ベルト8上に残ったトナーを除去する。以上、実施形態2によれば、濃度センサ17で読み取るパッチ画像位置に相当する画像領域の余白部分と紙間に相当するライン数とを加えたライン数分で濃度補正動作を行なえるため、第一の実施例に比べパッチ画像をより多く形成する事が可能になる。なお、実施例では濃度補正に関して説明を行ったものの、濃度補正に限定されるものではなく、例えば、複数の色の線状のパッチにより色ずれを検知し補正する、色ずれ補正にも適用できる。
【0074】
[他の実施形態]
また、本発明の目的は、以下の処理を実行することによっても達成される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データの示す画像を中間転写体に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段で形成された画像を記録材へ転写する転写手段と、
前記中間転写体にキャリブレーション用パターンを形成するパターン形成手段と、
前記中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを読取る検知手段と、
前記検知手段で読取った結果に基づいて画像形成条件を変更する条件変更手段と、
前記転写手段による転写を実行する前に、中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを除去するクリーニング手段と、
前記記録材の領域と、前記画像データの示す画像の前記記録材における領域とを比較し、余白部分を識別する余白識別手段と
を備え、前記パターン形成手段は、複数の記録材を連続して画像形成する場合、連続する記録材と記録材との間に前記識別された余白を加えた領域に対応する前記中間転写体上の領域に、前記キャリブレーション用パターンを形成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記クリーニング手段は、前記中間転写体のうち、キャリブレーション用パターンが形成される位置のみに当接し、前記中間転写体上のキャリブレーション用パターンを除去することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成手段は、前記画像データに前記キャリブレーション用パターンの画像データを重ねて得られるデータに基づいて画像を形成することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
画像データの示す画像を中間転写体に画像を形成する画像形成ステップと、
前記画像形成ステップで形成された画像を記録材へ転写する転写ステップと、
前記中間転写体にキャリブレーション用パターンを形成するパターン形成ステップと、
前記中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを読取る検知ステップと、
前記検知手段で読取った結果に基づいて画像形成条件を変更する条件変更ステップと、
前記転写手段による転写を実行する前に、中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを除去するクリーニングステップと、
前記記録材の領域と、前記画像データの示す画像の前記記録材における領域とを比較し、余白部分を識別する余白識別ステップと
を備え、前記パターン形成ステップは、複数の記録材を連続して画像形成する場合、連続する記録材と記録材との間に前記識別された余白を加えた領域に対応する前記中間転写体上の領域に、前記キャリブレーション用パターンを形成することを特徴とする画像形成方法。
【請求項1】
画像データの示す画像を中間転写体に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段で形成された画像を記録材へ転写する転写手段と、
前記中間転写体にキャリブレーション用パターンを形成するパターン形成手段と、
前記中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを読取る検知手段と、
前記検知手段で読取った結果に基づいて画像形成条件を変更する条件変更手段と、
前記転写手段による転写を実行する前に、中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを除去するクリーニング手段と、
前記記録材の領域と、前記画像データの示す画像の前記記録材における領域とを比較し、余白部分を識別する余白識別手段と
を備え、前記パターン形成手段は、複数の記録材を連続して画像形成する場合、連続する記録材と記録材との間に前記識別された余白を加えた領域に対応する前記中間転写体上の領域に、前記キャリブレーション用パターンを形成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記クリーニング手段は、前記中間転写体のうち、キャリブレーション用パターンが形成される位置のみに当接し、前記中間転写体上のキャリブレーション用パターンを除去することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成手段は、前記画像データに前記キャリブレーション用パターンの画像データを重ねて得られるデータに基づいて画像を形成することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
画像データの示す画像を中間転写体に画像を形成する画像形成ステップと、
前記画像形成ステップで形成された画像を記録材へ転写する転写ステップと、
前記中間転写体にキャリブレーション用パターンを形成するパターン形成ステップと、
前記中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを読取る検知ステップと、
前記検知手段で読取った結果に基づいて画像形成条件を変更する条件変更ステップと、
前記転写手段による転写を実行する前に、中間転写体に形成されたキャリブレーション用パターンを除去するクリーニングステップと、
前記記録材の領域と、前記画像データの示す画像の前記記録材における領域とを比較し、余白部分を識別する余白識別ステップと
を備え、前記パターン形成ステップは、複数の記録材を連続して画像形成する場合、連続する記録材と記録材との間に前記識別された余白を加えた領域に対応する前記中間転写体上の領域に、前記キャリブレーション用パターンを形成することを特徴とする画像形成方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−266536(P2010−266536A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−115718(P2009−115718)
【出願日】平成21年5月12日(2009.5.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月12日(2009.5.12)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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