説明

画像形成装置及びその制御方法、プログラム

【課題】 特定の排出装置に印刷物を排出した場合に、印刷操作を許可されている人間による印刷物の閲覧の機会を低減し、かつ機密情報や個人情報の印刷システム外への漏洩の機会を低減できる画像形成装置及びその制御方法、プログラムを提供する。
【解決手段】 印刷データに、ページ間で共通である第1の画像データとページ毎に異なる第2の画像データとが含まれているか解析する。印刷データに基づいて印刷する印刷媒体を排出する排出装置として特定の排出装置が指定され、かつ解析の結果、印刷データにページ毎に異なる第2の画像データを含んでいる場合、第2の画像データが印刷されないように印刷処理を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷データに基づいて印刷した印刷媒体を、複数の排出装置の内、指定された排出装置へ排出する画像形成装置及びその制御方法、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置では、帳票やダイレクトメールのように個人情報を含む画像を印刷する場合、レコード間で共通の情報と、住所や氏名のようにレコード毎に異なる情報から形成されるバリアブルデータを個別に処理しながら印刷する手法が用いられている。
【0003】
バリアブルデータは、データベースで管理されている情報に基づいて生成されたデータ(レコード毎に異なる情報からなるデータ)であり、印刷データの一部として画像編集装置で作成されて画像形成装置へ送信される場合がある。
【0004】
レコード間で共通の画像データはフォーム画像データとして、該ジョブの処理中は画像形成装置内部の記憶装置に記憶させておき、ページ毎またはレコード毎に異なる情報から形成される画像データと共に合成処理を施しながら印刷を行う方式が一般的である。
【0005】
また、従来の画像形成装置では、画像が印刷された印刷物を装置の外部へ排出するための複数の排出装置を備える構成が一般的であり、排出装置の用途に応じて排出装置の機能が異なっている場合がある。
【0006】
例えば、大容量の印刷物を格納する機能を有する排出装置は、大容量の印刷物を安定して保持させるため、印刷中は外部から印刷物を取り出したり触れたりすることができないようにカバーが取り付けられている。
【0007】
また、印刷状態を調査するために、印刷の最中に特定のページや特定のレコードを印刷した印刷物を排出するための特定の排出装置もある。そして、この特定の排出装置を用いることで、画像形成装置を操作するオペレータが、印刷中であっても容易に印刷物を閲覧したり印刷物を取り出したりすることが可能である。
【0008】
従来の印刷システムでは、印刷状態を調査するために印刷の最中に特定のページや特定のレコードを印刷した印刷物を特定の排出装置へ排出する場合に、最終成果物と同等の画像を印刷した印刷物を排出装置へ排出していた。
【0009】
また、従来、特許文献1で開示されているように、帳票の印刷イメージを確認するために、帳票を出力する前に印刷データ中のバリアブルデータ部分を特定のデータに置き換えて印刷を行う技術が適用されていた。
【特許文献1】特開平10−329398号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記従来例では、印刷を行っている途中で印刷状態を調査するための印刷物が、印刷処理を行うオペレータ以外の人間に閲覧されたり取り出されたりする場合があるという問題があった。
【0011】
特に、帳票やダイレクトメールのように機密情報や個人情報を含んだ画像を含む印刷物が、当該印刷物の閲覧を許可されていない人間に渡った場合は、機密情報や個人情報が印刷システムの外部へ漏洩する可能性もある。このように、従来例では、印刷システムにおけるセキュリティホールが存在していた。
【0012】
また、機密情報や個人情報の漏洩を防止するために印刷状態を調査せずに印刷を続けた場合、印刷装置の状態の経時変化による印刷品質の劣化を把握することができなくなり、最終成果物の印刷品質が劣ってしまうという問題があった。
【0013】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものである。その目的は、特定の排出装置に印刷物を排出した場合に、印刷操作を許可されている人間による印刷物の閲覧の機会を低減し、かつ機密情報や個人情報の印刷システム外への漏洩の機会を低減できる画像形成装置及びその制御方法、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的を達成するための本発明による画像形成装置は以下の構成を備える。即ち、
印刷データに基づいて印刷した印刷媒体を、複数の排出装置の内、指定された排出装置へ排出する画像形成装置であって、
印刷データを受信する受信手段と、
前記印刷データに、ページ間で共通である第1の画像データとページ毎に異なる第2の画像データとが含まれているか解析する解析手段と、
前記印刷データに基づいて印刷する印刷媒体を排出する排出装置として特定の排出装置が指定され、かつ前記解析手段の解析の結果、前記印刷データにページ毎に異なる前記第2の画像データを含んでいる場合、前記第2の画像データが印刷されないように印刷処理を制御する制御手段と
を備える。
【0015】
上記の目的を達成するための本発明による画像形成装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
印刷データに基づいて印刷した印刷媒体を、複数の排出装置の内、指定された排出装置へ排出する画像形成装置の制御方法であって、
印刷データを受信する受信工程と、
前記印刷データに、ページ間で共通である第1の画像データとページ毎に異なる第2の画像データとが含まれているか解析する解析工程と、
前記印刷データに基づいて印刷する印刷媒体を排出する排出装置として特定の排出装置が指定され、かつ前記解析工程の解析の結果、前記印刷データにページ毎に異なる前記第2の画像データを含んでいる場合、前記印刷データに基づいて印刷する印刷媒体の前記特定の排出装置への排出を制御する制御工程と
を備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、特定の排出装置に印刷物を排出した場合に、印刷操作を許可されている人間による印刷物の閲覧の機会を低減し、かつ機密情報や個人情報の印刷システム外への漏洩の機会を低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0018】
本発明は、帳票やダイレクトメールのようにページ毎またはレコード毎に異なる情報に基づいて作成される印刷データを印刷する際の印刷システムに関するものである。
【0019】
特に、印刷データによる出力が大量ページに及ぶ場合に、印刷内容または印刷装置の状態を定期的に確認しながら印刷を行うシステムに適用することが可能である。
【0020】
また、印刷装置の操作を許可された人間以外の人間が容易に印刷装置から出力された印刷物を視認することができてしまうような環境下にある印刷システムに対して効果的に適用することが可能である。
【0021】
<実施形態1>
図1は本発明の実施形態1の印刷システムの全体構成を示すブロック図である。
【0022】
1001は、画像編集等を行うための画像編集装置であり、画像編集を行うための各種プログラムが動作している。画像編集装置1001では、編集された画像データを印刷データに変換して画像形成装置1002へ送信する。
【0023】
1002は、画像編集装置1001から受信した印刷データを印刷するための画像形成装置である。画像形成装置1002では、印刷データの解析処理を行ってビットマップ画像データを生成し、そのビットマップ画像データによる画像を用紙等の印刷媒体に転写(形成)して印刷処理を行う。
【0024】
1003は、ネットワークケーブルである。1004は、画像形成装置1002に各種指示を与えるための操作部である。1005は、画像形成装置1002で印刷された印刷媒体を排出するためのスタッカ(排出装置)である。
【0025】
スタッカ1005は、大容量の印刷媒体を一時的に格納しておくスタック部1006と、印刷の状況を調査するためにスタッカ1005の操作者が容易に取り出すことが可能であるサンプルトレイ1007を備える。尚、スタック部1006はフタがついており、第3者が容易に印刷物を閲覧できない構造となっている。
【0026】
1008は、サンプルトレイ1007から取り出された印刷媒体の印刷濃度等の調査を行うための読取装置である。画像形成装置1002は、読取装置1008で読み取られた情報に基づいてキャリブレーション処理が行われる。
【0027】
1009〜1012は、スタック部1006へ排出された印刷媒体の後処理を行うための後処理装置群である。1009は、紙折り機である。1010は、断裁機である。1011は、中綴じ製本機である。1012は、くるみ製本機である。
【0028】
次に、画像編集装置1001と画像形成装置1002の機能構成について、図2を用いて説明する。
【0029】
図2は本発明の実施形態1の画像編集装置と画像形成装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
【0030】
2001は、画像編集装置1001の機能ブロック図である。2002は、画像編集装置1001上で動作する画像編集及びDTP処理を行うための画像編集部である。2003は、画像編集部2002で生成された画像データを印刷データへ変換するためのジョブ生成部である。2004は、画像形成装置2005の状態や画像形成装置2005で処理されているジョブの状態を取得するためのデバイス情報取得部である。
【0031】
2005は、画像形成装置1002の機能ブロック図である。2006は、印刷データを外部機器から受信するためのネットワーク制御部である。2007は、画像形成装置1002へ各種指示を与えるための操作パネル部である。操作パネル部2007は、操作画面の1つとして、操作画面(例えば、後述の図6)を表示させることが可能である。
【0032】
2008は、画像形成装置1002へ投入されたジョブの処理を統括的に制御するためのジョブ管理部である。2009は、画像形成装置1002へ投入されたジョブに関わるデータを一時的に保持しておくための記憶装置を含むデータ管理部である。データ管理部2009は、ネットワーク制御部2006から受信した印刷データや、予め印刷状態を確認するためのテスト印刷用の画像データを格納している。また、データ管理部2009は、印刷するページにウォータマーク画像や地紋画像等の付加画像を印刷するための画像データも格納する画像データ記憶部としても機能する。
【0033】
2010は、印刷データに含まれるジョブ制御指示データ(ジョブチケット)を解析するためのジョブチケット解析部である。2011は、印刷データに含まれる画像データを解析してビットマップ画像データを生成するためのPDLインタープリタ・RIP処理部である。
【0034】
2012は、画像形成装置1002内部で処理される画像データに画像合成等の各種画像処理を施すための画像処理部である。2013は、印刷データに基づいて生成された画像データを画像形成装置1002の画像転写処理及び印刷媒体搬送処理を制御して印刷処理を行うためのプリントエンジン制御部である。
【0035】
次に、画像編集装置1001のメインコントローラの構成について、図3を用いて説明する。
【0036】
図3は本発明の実施形態1の画像編集装置のメインコントローラの構成を示すブロック図である。
【0037】
3001は、画像編集装置1001のコントローラハードウェアの全体構成を示すブロック図である。3002は、画像編集装置1001全体を制御するためのプログラムを動作させるCPUである。3003は、画像編集装置1001を起動させるためのプログラムを格納するROMである。3004は、画像編集装置1001を制御するためのプログラムを動作させるため作業領域として機能するRAMである。
【0038】
3005は、RAM3004に展開して動作させるプログラムデータや、アプリケーションソフトのプログラムやアプリケーションソフトが必要とするデータを格納するための2次記憶装置であるハードディスクドライブ(HDD)である。3006は、画像形成装置1002とデータの入出力処理を行うネットワーク通信部である。
【0039】
3007は、画像編集装置1001上で形成された画像データ等を表示するための画像表示装置に、画像データを送信するための画像データ送信部である。3008は、画像データ送信部3007から外部の画像表示装置に画像データを送信するためのケーブルである。3009は、画像データ送信部3007から受信した画像データや、各種操作画面を表示するための表示部である。
【0040】
3010は、ネットワーク通信部3006から受信したビットマップ画像データに対して各種画像処理を施すための画像処理部である。画像処理部3010では、ビットマップ画像データを合成する機能や、ビットマップ画像データが斜行していると判断された場合は印刷位置を補正する機能のようなビットマップ画像データをデジタル的に修正する機能を備える。
【0041】
3011は、画像データを外部装置から受信し、印刷データを外部装置に送信するためのネットワークケーブルである。ネットワークケーブル3011は、ネットワーク通信部3006に接続されている。3012は、外部入出力機器とのインタフェースとなる外部I/Fである。外部I/F3012には、キーボード3013及びポインティングデバイス3014が接続されている。3019は、画像編集装置の各種構成要素を相互に接続するバスである。
【0042】
次に、画像形成装置1002のメインコントローラの構成について、図4を用いて説明する。
【0043】
図4は本発明の実施形態1の画像形成装置のメインコントローラの構成を示すブロック図である。
【0044】
4001は、画像形成装置1002のメインコントローラの全体構成を示すブロック図である。1004は、機器の操作を行うための操作部である。4003は、外部機器とネットワークによって接続を行うためのネットワークケーブルである。4004は、外部機器と電話回線によって接続を行うための回線ケーブルである。4005は、コントローラ4001全体を制御するためのプログラムを動作させるCPUである。
【0045】
4006は、CPU4005上で動作するプログラムによって管理されるRAMである。RAM4006には、外部から受信したデータを一時的に蓄えるための受信バッファやRIPによってラスタライズされた画像データを一時的に蓄えるための画像データバッファ等の目的で使用される。
【0046】
4007は、操作部1004とコントローラ4001を接続するためのインタフェースである。4008は、コントローラ4001とネットワークを接続するためのネットワークインタフェースである。4009は、コントローラ4001と電話回線を接続するためのモデムインタフェースである。
【0047】
4010は、CPU4005上で動作するプログラムやデータ等を格納するためのROMである。4011は、様々なデータを長期的に保存することが可能な不揮発性の記憶装置であるハードディスクドライブ(HDD)である。4012は、CPUバスである。
【0048】
4024は、画像処理を行うためのハードウェア群に接続された画像バスである。4013は、CPUバス4012と画像バス4024を接続するための画像バスインタフェース(I/F)である。4021は、外部から入力される画像記述データをビットマップイメージデータに変換する機能を有するラスタライズボード(RIP)である。
【0049】
4014は、画像転送バス4018によって、RIP4021と画像バス4024を接続するためのRIPインタフェース(I/F)である。4015は、データを圧縮するためのデータ圧縮部である。4023は、印刷部であるプリンタである。プリンタ4023の印刷方式としては、レーザビーム方式、インクジェット方式、熱転写方式等の各種印刷方式を利用することができる。4016は、データバス4019及び4020によってスタッカ1005及びプリンタ4023を画像バス4024に接続するためのデバイスインタフェース(I/F)である。
【0050】
4017は、RIP4021によって生成されたビットマップ画像データに各種画像処理を施すための画像処理部である。画像処理部4017では、2ページのビットマップ画像データを1ページのビットマップ画像データに合成する機能等のビットマップ画像データをデジタル的に処理する機能を備える。
【0051】
次に、スタッカ1005の構造について、図5を用いて説明する。
【0052】
図5は本発明の実施形態1のスタッカの構造を示す断面図である。
【0053】
5001は、画像形成装置1002から排出された印刷媒体を取り込むための印刷媒体取込部である。5002は、調査を行うための印刷媒体を排出し載置するためのサンプルトレイである。5003は、印刷媒体をサンプルトレイ5002へ排出するためのサンプルトレイ排出口である。
【0054】
5004は、大容量の印刷物を一時的に格納しておくスタック部である。スタック部5004では、スタック部5004へ印刷媒体が排出されて継続している間は印刷物をスタッカ1005の外部へ取り出すことはできない構造となっている。また、スタック部5004の印刷物取出部(不図示)にはカバーが取り付けられており、印刷物を外部から視認できない構造となっている。
【0055】
5005は、スタック部5004へ格納された印刷物を取り出す際の容器の代わりとなるドリーである。スタッカ1005の操作者は、ドリー5005をスタッカ1005から引き出すことにより、スタック部5004へ格納されている印刷物の積載状態を良好に保ったまま印刷物を取り出すことが可能となる。
【0056】
5006は、印刷媒体取込部5001で取り込まれた印刷媒体をサンプルトレイ排出口5003へ搬送するかスタック部5004へ搬送するかを案内するための搬送ガイドである。搬送ガイド5006の動作は、画像形成装置1002に備えられているCPU4005の指示に従って制御される。5007及び5008は、印刷媒体の搬送を補助するための搬送ローラである。
【0057】
5009は、スタッカ1005の搬送ローラ5007及び5008や搬送ガイド5006を制御するためのコントローラ部である。コントローラ部5009は、画像形成装置1002のコントローラ4001にあるデータバス4019によって画像形成装置1002と接続され、CPU4005から発行される指示により、スタッカ1005を制御することが可能である。
【0058】
次に、画像形成装置1002の操作部1004で表示する操作画面例について、図6を用いて説明する。
【0059】
図6は本発明の実施形態1の画像形成装置の操作部で表示する操作画面例を示す図である。
【0060】
操作画面6000において、6001は、画像形成装置1002で処理されているジョブを表示し選択するためのジョブリスト部である。6002は、ジョブリスト部6001で選択されているジョブの印刷状態の調査を行うためにスタッカ1005のサンプルトレイ1007へ印刷物を排出するか否かを指示するためのボタンである。つまり、印刷物の排出装置として、サンプルトレイ1007を指定するためのボタンである。
【0061】
6003は、ジョブリスト部6001で選択されているジョブの印刷状態の調査を行うためにスタッカ1005のサンプルトレイ1007へ印刷物を排出するか否かを指示するためのボタンである。但し、ボタン6003を押下した場合は、図12のフローチャートで示す制御により印刷物をサンプルトレイ1007へ排出する。
【0062】
次に、画像編集装置1001のジョブ生成部2003が生成する操作画面例について、図7を用いて説明する。
【0063】
図7は本発明の実施形態1の画像編集装置のジョブ生成部が生成する操作画面を示す図である。
【0064】
操作画面7000において、7001は、画像形成装置1002において処理されることが想定される印刷体裁を示す表示部である。7002は、印刷方法を指示するための印刷方法指示部である。尚、印刷方法としては、印刷の他に、画像形成装置の記憶部に印刷データを保持するボックス印刷、パスワードが入力されるまで印刷データの印刷処理を待機するセキュア印刷等を指定できる。
【0065】
7003は、サンプルトレイ1007へ排出する間隔を指示するためのサンプルトレイ排出間隔指示部である。7004は、サンプルトレイ1007に排出する際に、図12のフローチャートで示す制御を適用するか否かを指示するためのバリアブルジョブ指示部である。
【0066】
7005は、印刷部数を指示するための指示部である。7006は、印刷の向きを指示するための指示部である。尚、レイアウトとは、印刷媒体の面に配置されるページ数を示す。7007は、印刷時のレイアウトを指示するための指示部である。7008は、印刷設定を確定させるための指示ボタンである。
【0067】
次に、画像編集装置1001のジョブ生成部2003で生成する印刷データ例について、図8を用いて説明する。
【0068】
図8は本発明の実施形態1の画像編集装置のジョブ生成部が生成する印刷データ例を示す図である。
【0069】
8001は、実施形態1におけるジョブを定義するための印刷データの一部を示す図である。8002は、ジョブの前処理を指示するための前処理指示部である。8003は、ジョブの第1のレコードの印刷属性及び画像データを定義する部分である。8004は、ジョブの第2のレコードの印刷属性及び画像データを定義する部分である。これらの各レコードには、少なくとも1ページ以上のページに対応する印刷属性及び画像データが定義されている。
【0070】
8005には、第1のレコードにより出力される複数のページに配置される共通の画像データが定義されている。8006は、第1のレコードに含まれるバリアブルデータを指示する部分であり、かつバリアブルデータが文字データから構成されている指示部を示している。
【0071】
8007は、第1のレコードに含まれるバリアブルデータを指示する部分であり、かつバリアブルデータが画像データから構成されている指示部を示している。これは、指示部8007が、図9のデータベース「USER_LIST.csv」のレコード2の「building1 building2 building3」を参照することが指示している。そして、指定された箇所を参照すると、図9では、「.pdf」というデータがあるため、拡張子から画像データであることが判定される。
【0072】
8008は、第1のレコードに含まれる固定データを指示する部分であり、実施形態1では固定データ8008は複数のレコードにおいて印刷されるものとする。8009は、第2のレコードに含まれるバリアブルデータを指示する部分であり、かつバリアブルデータが第1のレコードでも印刷される画像データである。8009には、図9のデータベース「USER_LIST.csv」のレコード2の「building1 building2 building3」を参照することが指示されている。ここで、図9の上記箇所を参照する第1のレコードと同じ画像を利用することが記載されている。
【0073】
尚、印刷データ8001で定義されるバリアブルデータは、データベース等のデータを一括して管理するシステムから出力されるデータフォーマットに準拠するデータとして提供される。
【0074】
次に、印刷データ8001で定義されるバリアブルデータを提供するデータベースファイルの一例について、図9を用いて説明する。
【0075】
図9は本発明の実施形態1の印刷データで定義されるバリアブルデータを提供するデータベースファイルの一例を示す図である。
【0076】
9001は、バリアブルデータの全体を示すデータベースファイルである。バリアブルデータを提供するデータベースファイル9001は、レコード毎に異なる情報から構成されており、そのデータフォーマットはデータを扱うデータベースのフォーマットや印刷データで定義されているデータフォーマットに準拠するものである。
【0077】
9002は、レコードを識別するためのインデックス情報である。9003は、レコード1の住所を示すための情報である。9004は、レコード1の氏名を示すための情報である。
【0078】
9005は、レコード1に適用する画像データのURLである。特に、画像形成装置1002のジョブチケット解析部2010は、このURL9005が示す画像データを取得した後、PDLインタープリタ・RIP部2011において、その画像データに基づいて画像生成処理を行う。
【0079】
次に、印刷データ8001に基づいて印刷処理を行う際に、PDLインタープリタ・RIP部2011で処理された画像データの履歴を保持する画像データ履歴保持テーブルとして機能する画像データ管理テーブルの一例について、図10を用いて説明する。
【0080】
図10は本発明の実施形態1の画像データ管理テーブルの一例を示す図である。
【0081】
10001は、画像データの履歴を保持するための画像データ履歴保持テーブルとして機能する画像データ管理テーブルである。10002は、画像データのインデックス番号である。10003は、取得した画像データが保持されている場所を示すURLからなるパス情報である。この画像データ管理テーブル10001は、例えば、データ管理部2009で管理される。このように、画像データ管理テーブル10001は、印刷データのページ内に印刷されたコンテンツデータである画像データのURLの一覧を管理することになる。
【0082】
画像形成装置1002は、パス情報10003の比較(照合)を行うことにより、処理対象の画像データが、既に(過去に)印刷処理が行われたことがある画像データであるか否かを判断することが可能となる。
【0083】
次に、印刷データ8001にバリアブルデータの見本データを付加した印刷データの一例について、図11を用いて説明する。
【0084】
図11は本発明の実施形態1の図8の印刷データにバリアブルデータの見本データを付加した印刷データの一例を示す図である。
【0085】
11001は、印刷データ8001にバリアブルデータの見本データを付加した印刷データである。11002は、ジョブの前処理を指示するための前処理指示部である。11003は、印刷データの各レコードに含まれるバリアブルデータ部分の代替として印刷するための見本データ(特定の画像データ)である。見本データ11003は、各レコードに含まれるデータと同等の形式で定義されており、文字の内容や画像の内容が各レコードに含まれるバリアブルデータと異なるデータから構成されている。
【0086】
11004は、ジョブの第1のレコードの印刷属性及び画像データを定義する部分である。11005は、ジョブの第2のレコードの印刷属性及び画像データを定義する部分である。11006は、見本データを識別するための見本データ識別子であり、ジョブチケット解析部2010は、印刷データ11001を解析する際に見本データ識別子11006が存在するレコードを見本データ用のレコードであると判断することができる。
【0087】
次に、印刷物をスタッカ1005のスタック部1006へ排出しながらサンプルトレイ1007へ印刷状態の調査を行うための印刷物を排出する場合の画像形成装置1002及びスタッカ1005の制御方法の一例について、図12を用いて説明する。
【0088】
図12は本発明の実施形態1の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。尚、フローチャートの各ステップは、画像形成装置のCPU4006が図3に示した各モジュールを制御することにより実行される。
【0089】
画像形成装置1002は、起動するとデータ受信待ち状態ステップS12001へ移行する。
【0090】
ステップS12001で、ネットワーク制御部2006は、外部機器から印刷データを受信したか否かを判断する。判断の結果、印刷データを受信していない場合(ステップS12001でNO)、受信するまで待機する。一方、判断の結果、印刷データを受信した場合(ステップS12001でYES)、ステップS12002へ移行する。
【0091】
尚、印刷データとしては、ページまたはレコード間で共通である第1の画像データと、ページまたはレコード毎に異なる第2の画像データを含む印刷データがある。
【0092】
ステップS12002で、ジョブチケット解析部2010は、外部機器から受信した印刷データの解析処理を行い、1ページ分の解析が完了した時点でステップS12003へ移行する。ステップS12002で、ジョブチケット解析部2010が印刷データ8001または印刷データ11001を解析することにより、印刷するページにバリアブルデータが含まれているか否かを識別することが可能である。例えば、図9ではデータベースを参照するための指示「DATA DB=”data/USERS_LIST.CSV”」が含まれているため、バリアブルデータが含まれていると判断できる。また、ステップS12002で、ジョブチケット解析部2010が印刷データに含まれるバリアブルデータの内容を定義するデータベースファイル9001を解析することにより、バリアブルデータが文字列から生成されているか否かを識別することが可能である。
【0093】
ステップS12003で、PDLインタープリタ・RIP部2011は、ステップS12002で解析したページに印刷される画像データの生成処理を行う。ステップS12003で、各レコードまたはページ間で共通の画像データとして定義される共通データと、データベースファイル9001により定義されるバリアブルデータの画像データを個別に生成する。また、ステップS12003で生成する画像データがフォーム画像のようにあらかじめデータ管理部2009で管理されている場合は、データ管理部2009で管理されている画像データを適用することが可能である。
【0094】
ステップS12004で、CPU4005は、ステップS12002で解析したページに対して操作部1004またはジョブ生成部2003の操作画面7000からサンプルトレイ1007へ排出する指示が行なわれているか否かを判断する。
【0095】
ステップS12004の判断の結果、ステップS12002で解析したページに対してサンプルトレイ1007へ排出する指示が行なわれていない場合(ステップS12004でNO)、ステップS12005へ移行する。
【0096】
ステップS12005で、画像処理部4017は、ステップS12003で生成した共通データの画像データとバリアブルデータの画像データとを合成してビットマップ画像データを生成する。尚、印刷データにバリアブルデータは含まれていない場合は、画像処理部4017による合成処理は実行せず、共通データのビットマップ画像データのみを生成することになる。
【0097】
ステップS12006で、プリンタ4023は、ステップS12005で生成した画像データを用紙へ転写する。
【0098】
ステップS12007で、スタッカ1005は、ステップS12006で印刷された用紙をスタック部1006へ排出する。
【0099】
ステップS12008で、CPU4005は、印刷データに含まれる全てのページの処理が完了したか否かを判断する。判断の結果、印刷データに含まれる全てのページの処理が完了していない場合(ステップS12008でNO)、ステップS12002へ移行して印刷データの解析処理を継続して行う。
【0100】
ステップS12004の判断の結果、ステップS12002で解析したページに対してサンプルトレイ1007へ排出する指示が含まれる場合(ステップS12004でYES)、ステップS12009へ移行する。
【0101】
ステップS12009で、ジョブチケット解析部2010は、ステップS12003で生成した画像データにバリアブルデータが含まれているか否かを判断する。バリアブルデータが含まれているか否かの判断方法は、ステップS12002にて上述したため省略する。
【0102】
ステップS12009において、判断の結果、ステップS12003で生成した画像データにバリアブルデータが含まれていない場合(ステップS12009でNO)、ステップS12017へ移行する。
【0103】
ステップS12009において、判断の結果、ステップS12003で生成した画像データにバリアブルデータが含まれている場合(ステップS12009でYES)、ステップS12010へ移行する。
【0104】
ステップS12010で、ジョブチケット解析部2010は、ステップS12003で生成したバリアブルデータに個人情報が含まれているか否かを判断する。
【0105】
ステップS12010において、判断の結果、ステップS12003で生成したバリアブルデータに個人情報が含まれていない場合(ステップS12010でNO)、ステップS12014へ移行する。
【0106】
ステップS12014で、画像処理部4017は、ステップS12003で生成した共通データの画像データとバリアブルデータの画像データとを合成してビットマップ画像データを生成する処理を行う。
【0107】
ステップS12010の判断の結果、ステップS12003で生成したバリアブルデータに個人情報が含まれている場合(ステップS12010でYES)、ステップS12011へ移行する。
【0108】
ステップS12011で、ジョブチケット解析部2010は、ステップS12001で受信した印刷データに見本データ11003が含まれているか否かを判断する。尚、見本データが含まれているか否かは、印刷データに11006があるか否かを判断することにより実現される。
【0109】
ステップS12011の判断の結果、ステップS12001で受信した印刷データに見本データ11003が含まれている場合(ステップS12011でYES)、ステップS12015へ移行する。
【0110】
ステップS12015で、画像処理部4017は、共通データの画像データと見本データの画像データとを合成してビットマップ画像データを生成する。
【0111】
ステップS12011の判断の結果、ステップS12001で受信した印刷データに見本データ11003が含まれていない場合(ステップS12011でNO)、ステップS12012へ移行する。
【0112】
ステップS12012で、ジョブチケット解析部2010は、ステップS12003で生成した画像データがバリアブルデータのみで構成されているか否かを判断する。
【0113】
ステップS12012の判断の結果、ステップS12003で生成した画像データがバリアブルデータのみで構成されている場合(ステップS12012でYES)、ステップS12013へ移行する。
【0114】
ステップS12013で、CPU4005は、データ管理部2009であらかじめ管理している出力濃度を計測するための特定の画像データ(パッチシート画像)を、印刷対象となっているページの画像データに設定する。
【0115】
ステップS12012の判断の結果、ステップS12003で生成した画像データがバリアブルデータのみで構成されていない場合(ステップS12012でNO)、ステップS12016へ移行する。
【0116】
ステップS12016で、CPU4005は、共通データの画像データのみ(つまり、バリアブルデータの画像データ以外(第2の画像データ以外))を、印刷対象となっているページの画像データに設定する。
【0117】
ステップS12017で、プリンタ4023は、ステップS12013〜ステップS12016のいずれかで生成した画像を用紙へ転写する。
【0118】
ステップS12018で、スタッカ1005は、ステップS12017で印刷した用紙をサンプルトレイ1007へ排出する。
【0119】
次に、図12のフローチャートのステップS12010におけるバリアブルデータの種別を特定するための制御方法の一例について、図13フローチャートを用いて説明する。
【0120】
ジョブチケット解析部2010において、バリアブルデータの種別の解析処理を開始すると、CPU4005は、ステップS13001の処理へ移行する。
【0121】
ステップS13001で、ジョブチケット解析部2010は、印刷データ(印刷データ8001または印刷データ11001等)で定義されているバリアブルデータの画像データの解析処理を実行する。
【0122】
ステップS13002で、ジョブチケット解析部2010は、画像データがデータベースファイル9001に含まれる文字列に基づいて生成されているか否かを判断(第1の判断)する。
【0123】
ステップS13002の判断の結果、画像データがデータベースファイル9001に含まれる文字列に基づいて生成されている場合(ステップS13002でYES)、ステップS13006へ移行する。そして、ステップS13006で、ジョブチケット解析部2010は、解析された画像データが個人情報であると判断して画像データの解析処理を終了する。
【0124】
例えば、ジョブチケット解析部2010が、画像データを解析することにより「○○○太郎」という文字列を検知した場合、当該文字列は図9のデータベースに含まれている。よって、ジョブチケット解析部2010は、ステップS13002にて、Yesと判定する。
【0125】
ステップS13002の判断の結果、画像データがデータベースファイル9001に含まれる文字列に基づいて生成されていない場合(ステップS13002でNO)、ステップS13003へ移行する。
【0126】
ステップS13003で、ジョブチケット解析部2010は、画像データがデータベースファイル9001に含まれる画像データの識別子であるリンクデータ(例えば、図8の指示部8007)に基づいて生成されているか否かを判断する。
【0127】
ステップS13003の判断の結果、画像データがデータベースファイル9001に含まれる画像データのリンクデータに基づいて生成されている場合(ステップS13003でYES)、ステップS13004へ移行する。
【0128】
ステップS13003において、判断の結果、画像データがデータベースファイル9001に含まれる画像データのリンクデータに基づいて生成されていない場合(ステップS13003でNO)、ステップS13007へ移行する。そして、ステップS13007で、ジョブチケット解析部2010は、解析された画像データが個人情報でないと判断して画像データの解析処理を終了する。
【0129】
ステップS13004で、ジョブチケット解析部2010は、図10の画像データ管理テーブル10001の検索処理を行い、画像データが画像データ管理テーブル10001へ登録されているか否かを判断(第2の判断)する。
【0130】
ステップS13004の判断の結果、画像データが画像データ管理テーブル10001へ登録されている場合(ステップS13004でYES)、ステップS13007へ移行する。そして、ステップS13007で、ジョブチケット解析部2010は、解析された画像データが個人情報ではないと判断して画像データの解析処理を終了する。
【0131】
ステップS13004の判断の結果、画像データが画像データ管理テーブル10001へ登録されていない場合(ステップS13004でNO)、ステップS13005へ移行する。
【0132】
ステップS13005で、ジョブチケット解析部2010は、画像データを画像データ管理テーブル10001へ登録して、ステップS13006へ移行する。
ステップS13006で、ジョブチケット解析部2010は、解析された画像データが個人情報であると判断して画像データの解析処理を終了する。
【0133】
以上説明したように、実施形態1によれば、印刷を行っている途中で印刷状態を調査するための印刷物を特定の排出装置に排出する場合に機密情報や個人情報を印刷しないように制御する。
【0134】
これにより、特定の排出装置に印刷物を排出した場合に、印刷操作を許可されている人間による印刷物の閲覧の機会を低減させることが可能となり、機密情報や個人情報の印刷システム外への漏洩の機会を低減することが可能となる。
【0135】
<実施形態2>
実施形態2では、機密情報や個人情報の印刷システム外への漏洩の機会を低減するための構成について説明する。
【0136】
図14は本発明の実施形態2の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【0137】
尚、図14において、ステップS14001〜ステップS14008は、実施形態1の図12のステップS12001〜ステップS12008に対応し、その詳細については省略する。
【0138】
ステップS14004の判断の結果、ステップS14002で解析したページに対してサンプルトレイ1007へ排出する指示が含まれている場合(ステップS14004でYES)、ステップS14009へ移行する。
【0139】
ステップS14009で、ジョブチケット解析部2010は、ステップS14003で生成した画像データのバリアブルデータに個人情報が含まれているか否かを判断する。
【0140】
ステップS14009の判断の結果、ステップS14003で生成したバリアブルデータに個人情報が含まれていない場合(ステップS14009でNO)、ステップS14011へ移行する。
【0141】
ステップS14009の判断の結果、ステップS14003で生成したバリアブルデータに個人情報が含まれている場合(ステップS14009でYES)、ステップS14010へ移行する。
【0142】
ステップS14010で、画像処理部4017は、共通データの画像データ、バリアブルデータの画像データ、データ管理部2009に格納している特定の画像データとを合成してビットマップ画像データを生成する。ここで、特定の画像データとは、ウォータマーク処理用または地紋処理用の画像データである。
【0143】
ステップS14011で、画像処理部4017は、共通データの画像データとバリアブルデータの画像データとを合成してビットマップ画像データを生成する。
【0144】
ステップS14012で、プリンタ4023は、ステップS14010またはステップS14011で生成した画像データを用紙へ転写して、ステップS14013へ移行する。
【0145】
ステップS14013で、スタッカ1005は、ステップS14012で印刷した用紙をサンプルトレイ1007へ排出し、ステップS14005へ移行する。
【0146】
以上説明したように、実施形態2によれば、実施形態1で説明した効果に加えて、機密情報や個人情報が印刷された印刷媒体を印刷システム外へ持ち出させる可能性を低減させることが可能となる。
【0147】
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0148】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0149】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0150】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタープリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
【0151】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスクがある。また、更に、記録媒体としては、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0152】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、その接続先のホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0153】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0154】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。また、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0155】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0156】
【図1】本発明の実施形態1の印刷システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態1の画像編集装置と画像形成装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態1の画像編集装置のメインコントローラの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態1の画像形成装置のメインコントローラの構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態1のスタッカの構造を示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態1の画像形成装置の操作部で表示する操作画面例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態1の画像編集装置のジョブ生成部が生成する操作画面を示す図である。
【図8】本発明の実施形態1の画像編集装置のジョブ生成部が生成する印刷データ例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態1の印刷データで定義されるバリアブルデータを提供するデータベースファイルの一例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態1の画像データ管理テーブルの一例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態1の図8の印刷データにバリアブルデータの見本データを付加した印刷データの一例を示す図である。
【図12】本発明の実施形態1の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態1のステップS12010の詳細を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態2の画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0157】
1001 画像編集装置
1002 画像形成装置
1003 ネットワークケーブル
1004 操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷データに基づいて印刷した印刷媒体を、複数の排出装置の内、指定された排出装置へ排出する画像形成装置であって、
印刷データを受信する受信手段と、
前記印刷データに、ページ間で共通である第1の画像データとページ毎に異なる第2の画像データとが含まれているか解析する解析手段と、
前記印刷データに基づいて印刷する印刷媒体を排出する排出装置として特定の排出装置が指定され、かつ前記解析手段の解析の結果、前記印刷データにページ毎に異なる前記第2の画像データを含んでいる場合、前記第2の画像データが印刷されないように印刷処理を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第2の画像データ以外の前記印刷データに含まれる画像データに基づく画像を印刷した印刷媒体を前記特定の排出装置へ排出するように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記解析手段は、前記第2の画像データが文字データからなる画像データであるか否かを判断する第1の判断手段を備え、
前記第1の判断手段の判断の結果、前記第2の画像データが文字データからなる画像データである場合、前記制御手段は、該第2の画像データ以外の前記印刷データに含まれる画像データに基づく画像を印刷した印刷媒体を前記特定の排出装置へ排出するように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2の画像データに基づく画像を印刷した画像データの履歴を管理する管理テーブルを記憶する記憶手段を更に備え、
前記解析手段は、前記第2の画像データが前記管理テーブルに既に登録されている画像データであるか否かを判断する第2の判断手段を備え、
前記第2の判断手段の判断の結果、前記第2の画像データが前記管理テーブルに既に登録されている画像データである場合、前記制御手段は、該第2の画像データ以外の前記印刷データに含まれる画像データに基づく画像を印刷した印刷媒体を前記特定の排出装置へ排出するように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記印刷データに含まれる前記第2の画像データの代替となる特定の画像データと、該第2の画像データ以外の前記印刷データに含まれる画像データとに基づく画像を印刷した印刷媒体を前記特定の排出装置へ排出するように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
特定の画像データを記憶する画像データ記憶手段を更に備え、
前記制御手段は、前記第2の画像データを含む前記印刷データに代えて、前記画像データ記憶手段に記憶されている特定の画像データに基づく画像を印刷した印刷媒体を前記特定の排出装置へ排出するように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
印刷データに基づいて印刷した印刷媒体を、複数の排出装置の内、指定された排出装置へ排出する画像形成装置であって、
特定の画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
印刷データを受信する受信手段と、
前記印刷データに、ページ間で共通である第1の画像データとページ毎に異なる第2の画像データとが含まれているか解析する解析手段と、
前記印刷データに基づいて印刷する印刷媒体を排出する排出装置として特定の排出装置が指定され、かつ前記解析手段の解析の結果、前記印刷データにページ毎に異なる前記第2の画像データを含んでいる場合、前記印刷データに含まれる第1の画像データおよび第2の画像データと、前記画像データ記憶手段に記憶されている特定の画像データとに基づいて印刷媒体へ印刷する制御手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記特定の画像データは、ウォータマーク画像あるいは地紋画像である
ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
印刷データに基づいて印刷した印刷媒体を、複数の排出装置の内、指定された排出装置へ排出する画像形成装置の制御方法であって、
印刷データを受信する受信工程と、
前記印刷データに、ページ間で共通である第1の画像データとページ毎に異なる第2の画像データとが含まれているか解析する解析工程と、
前記印刷データに基づいて印刷する印刷媒体を排出する排出装置として特定の排出装置が指定され、かつ前記解析工程の解析の結果、前記印刷データにページ毎に異なる前記第2の画像データを含んでいる場合、前記第2の画像データが印刷媒体に印刷されないように印刷処理を制御する制御工程と
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項10】
印刷データに基づいて印刷した印刷媒体を、複数の排出装置の内、指定された排出装置へ排出する画像形成装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
印刷データを受信する受信工程と、
前記印刷データに、ページ間で共通である第1の画像データとページ毎に異なる第2の画像データとが含まれているか解析する解析工程と、
前記印刷データに基づいて印刷する印刷媒体を排出する排出装置として特定の排出装置が指定され、かつ前記解析工程の解析の結果、前記印刷データにページ毎に異なる前記第2の画像データを含んでいる場合、前記第2の画像データが印刷媒体に印刷されないように印刷処理を制御する制御工程と
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
印刷データに基づいて印刷した印刷媒体を、複数の排出装置の内、指定された排出装置へ排出する画像形成装置の制御方法であって、
印刷データを受信する受信工程と、
前記印刷データに、ページ間で共通である第1の画像データとページ毎に異なる第2の画像データとが含まれているか解析する解析工程と、
前記印刷データに基づいて印刷する印刷媒体を排出する排出装置として特定の排出装置が指定され、かつ前記解析工程の解析の結果、前記印刷データにページ毎に異なる前記第2の画像データを含んでいる場合、前記印刷データに含まれる第1の画像データおよび第2の画像データと、画像データ記憶手段に記憶されている特定の画像データとに基づいて印刷媒体へ印刷する制御工程と
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項12】
印刷データに基づいて印刷した印刷媒体を、複数の排出装置の内、指定された排出装置へ排出する画像形成装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
印刷データを受信する受信工程と、
前記印刷データに、ページ間で共通である第1の画像データとページ毎に異なる第2の画像データとが含まれているか解析する解析工程と、
前記印刷データに基づいて印刷する印刷媒体を排出する排出装置として特定の排出装置が指定され、かつ前記解析工程の解析の結果、前記印刷データにページ毎に異なる前記第2の画像データを含んでいる場合、前記印刷データに含まれる第1の画像データおよび第2の画像データと、画像データ記憶手段に記憶されている特定の画像データとに基づいて印刷媒体へ印刷する制御工程と
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−184154(P2009−184154A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−24257(P2008−24257)
【出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】