説明

画像形成装置及びカートリッジ

【課題】 簡易な構成にて、ユーザがカートリッジ本体を画像形成装置本体から容易に取り出すことができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 カートリッジ本体1Aと、ガイド3と、ガイド3に形成されてカートリッジ本体1Aが装置本体100Aに装着されたときにカートリッジ本体1Aに形成されたフランジ部6と係合する装着部4と、カートリッジ本体1Aに設けられてユーザの操作でカートリッジ本体1Aに対する位置を移動可能な操作部材11と、ガイド3からカートリッジ本体1Aを持ち上げて装着部4及びフランジ部6の係合を解除する解除レール19、解除レバー21と、カートリッジ本体1Aに設けられ、操作部材11の動力を解除レール19、解除レバー21等に伝達する伝達手段と、を備える画像形成装置100を構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ及びこれらの複合機器等の画像形成装置、並びに、画像形成装置本体に着脱されるカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置本体の内部に配置される画像形成ユニットは、長期間で使用されると保守作業が必要となる。そのために、ユーザがその作業を容易に行えるようにするために、画像形成ユニットをカートリッジ化する方式が採用されている。この場合に、画像形成カートリッジを確実に装置本体に引き込んで内部で確実に位置決めするため、又は、画像形成カートリッジの回転方向を確実に位置決めする必要がある。このために、画像形成カートリッジの着脱軌跡を直線とはせずに、画像形成カートリッジを装着時に溝形状に落とし込ませる構成のものがある。このような構成に関する発明として、特許文献1に記載の発明が開示されている。
【0003】
特許文献1には、装置本体の内部の画像形成カートリッジを取り出すための開閉ドアの開き動作に連動して開閉ドアを開くと、画像形成カートリッジが飛び出し、画像形成カートリッジの着脱性が向上する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−174933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、開閉ドアに連動させて画像形成カートリッジを持ち上げる分、開閉ドアの操作に必要な力が大きくなる。また、画像形成装置本体の構成が複雑になる可能性や、開閉ドアの開閉角度を画像形成カートリッジを飛び出せる分だけ大きくする必要性から画像形成装置の設置に必要なスペースが大きくなる可能性がある。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑み、簡易な構成にてユーザがカートリッジ本体を画像形成装置本体から容易に取り出すことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、記録媒体に画像を形成する像担持体を有して画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体の着脱をガイドするガイド部材と、を備える画像形成装置であって、前記ガイド部材に形成され、前記カートリッジ本体が前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記カートリッジ本体に形成された係合部と係合する被係合部と、前記カートリッジ本体に設けられ、ユーザの操作によって前記カートリッジ本体に対する位置を移動可能な操作部材と、前記ガイド部材から前記カートリッジ本体を持ち上げて、前記係合部及び前記被係合部を離間させて係合を解除する解除手段と、前記カートリッジ本体に設けられ、前記操作部材の動力を前記解除手段に伝達する伝達手段と、を備え、前記操作部材を操作して前記伝達手段を動作させると、前記解除手段が前記係合部及び前記被係合部の係合を解除して、前記カートリッジ本体が前記画像形成装置本体から取り出し可能となることを特徴とする。
【0008】
また、本発明のカートリッジは、記録媒体に画像を形成する像担持体を有して画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジ本体を備えるカートリッジであって、前記カートリッジ本体に設けられ、ユーザの操作によって前記カートリッジ本体に対する位置を移動可能な操作部材と、前記画像形成装置本体に設けられ、前記カートリッジ本体が前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記画像形成装置本体に設けられた被係合部と係合する係合部と、前記被係合部、及び、前記係合部を離間させて係合を解除する解除手段と、前記カートリッジ本体に設けられ、前記操作部材の動力を前記解除手段に伝達する伝達手段と、を備え、前記操作部材を操作して前記伝達手段が動作すると、前記解除手段が前記係合部及び前記被係合部の係合を解除して、前記カートリッジ本体が前記画像形成装置本体から取り出し可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、簡易な構成にて、ユーザがカートリッジ本体を画像形成装置本体から容易に取り出すことができる画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例1に係る画像形成装置の構成の概略を示す断面図である。
【図2】カートリッジの構成を示す斜視図である。
【図3】着脱機構の構成を示す側面図である。
【図4】実施例2に係る着脱機構の構成を示す斜視図である。
【図5】着脱機構の構成を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、この発明を実施するための形態を実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置等は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるから、特に特定的な記載が無い限りは、発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0012】
図1(a)は、本発明の実施例1に係る画像形成装置100の構成の概略を示す断面図である。画像形成装置100は、電子写真画像形成プロセスを利用した画像形成装置である。図1(a)に示されるように、画像形成装置100は画像形成装置本体(以下、単に『装置本体』という)100Aを有する。この画像形成装置100の内部には、画像を形成する画像形成部が設けられる。画像形成部は、『像担持体』である感光体ドラム、『転写装置』である転写ローラ等を含む。少なくとも感光体ドラムについては、画像形成カートリッジ(以下、「カートリッジ1」という)に含まれ、カートリッジ1として装置本体100Aに対して着脱が可能な構成となっている。
【0013】
画像形成装置100は、記録媒体に画像を形成する感光体ドラムを有して装置本体100Aに着脱自在なカートリッジ本体1Aと、傾斜を有してカートリッジ本体1Aの着脱をガイドする『ガイド部材』であるガイド3と、を備える。ガイド3には、『被係合部』である『凹部』としての装着部4が形成される。この装着部4は、カートリッジ本体1Aが装置本体100Aに装着されたときに、カートリッジ本体1Aに形成された後述する『係合部』である『凸部』としてのフランジ部6と係合する。なお、凹凸は逆であっても良く、ガイドに凸部が、カートリッジ本体1Aに凹部が設けられる構成であっても、本発明は機能する。
【0014】
フランジ部6は、カートリッジ本体1Aから長手方向に突出する。装置本体100Aはカートリッジ本体1Aをガイド3の方に向かって付勢する『付勢部材』であるバネ5を有する。カートリッジ本体1Aがガイド3から持ち上げられるときに、バネ5がフランジ部6をガイド3に押し返す。
【0015】
図1(b)は、カートリッジ1を装置本体100Aから取り出すときの開閉ドア2及びカートリッジ1の動作を示す断面図である。図1(b)に示されるように、ユーザは、開閉ドア2を開け、カートリッジ1の把持部90(図2参照)(操作部材11を含めたカートリッジ本体1Aの上部)を把持してカートリッジ1をガイド3に沿って取り出すこととなる。
【0016】
画像形成装置100は開閉ドア2を有し、ユーザは装置本体100Aにカートリッジ1を装着する際には開閉ドア2を開けて装着する。カートリッジ1は画像形成装置100に取り付けられたカートリッジガイド(以下、「ガイド3」という)に保持されながらガイドされる。また、カートリッジ1は、一段落ち込んだ装着部4と、画像形成装置100に保持されたカートリッジ押さえバネ(以下、「バネ5」という)の付勢力と、によってしっかりと引き込み位置決めするような構成である。
【0017】
図2は、カートリッジ1の構成を示す斜視図である。図3(a)は、着脱機構70の構成を示す側面図である。これらの図2及び図3(a)を参照しつつカートリッジ1及び装置本体100Aの構成の関係を説明していく。カートリッジ1は、カートリッジ本体1Aの内部に、図示しない感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置等を有している。図2に示されるように、カートリッジ1には、ユーザが把持するための把持部90が設けられている。この把持部90には、操作部材11が操作自在に挿入されている。
【0018】
操作部材11は、カートリッジ本体1Aに設けられ、ユーザの操作によってカートリッジ本体1Aに対する位置を移動可能な部材である。操作部材11は、装置本体100Aからカートリッジ本体1Aを取り出すユーザの方に向かって引くことで動作する。操作部材11は、カートリッジ本体1Aから飛び出すように『弾性部材』であるバネ12で付勢されている。そして、ユーザが操作部材11をバネ12の付勢力に抗するように引くと、解除レール19、解除レバー21等が作動して装着部4及びフランジ部6の係合が解除される。また、ユーザが操作部材11を放すと、解除レール19、解除レバー21等が作動しないで装着部4及びフランジ部6が係合する。
【0019】
詳しくは、図3(a)に示されるように、操作部材11は、把持部90内で、ユーザ操作方向に移動可能に取付けられ、バネ12によってユーザ操作方向の“−”側に付勢されている。この操作部材11の一部には、ラック部11aが施されている。このラック部11aの下方には、段ギア13が配置されている。
【0020】
『伝達手段』は、操作部材11の動力を伝達する段ギア13を有する。段ギア13は、操作部材11のギアと噛合う『第1ギア』である大ギア13aと、大ギア13aよりも径が小さい『第2ギア』である小ギア13bと、を有し、軸14を中心に回動可能にカートリッジ1に取付けられている。大ギア13aと小ギア13bとは一体となって形成されている。大ギア13aは、ラック部11aと噛合う。この段ギア13の側方には、中継ギア15が配置されている。なお、小ギア13bの動力が、後述の解除レール19、解除レバー21等へと伝達されていくことになる。
【0021】
中継ギア15は、軸16を中心に回動可能にカートリッジ1に取付けられている。中継ギア15は、小ギア13bと噛合う。中継ギア17は、軸18を中心に回動可能にカートリッジ1に取付けられている。中継ギア17は、中継ギア15と噛合う。前述してきたように、カートリッジ本体1Aに設けられて操作部材11の動力を解除レール19、解除レバー21等に伝達するラック部11a、段ギア13、中継ギア15、中継ギア17等によって、『伝達手段』が構成されることとなる。なお、操作部材11の一部にラック部11aが設けられることから、操作部材11は、『伝達手段』が動力を伝達する動力の一部の機能を保有しているといえる。
【0022】
カートリッジ1および装置本体100Aには、解除機構32が設けられている。解除機構32は、カートリッジ1の落ち込みを解除する『解除手段』として、解除レール19、解除レバー21を有する。『直線移動部材』である解除レール19は、カートリッジ本体1Aに設けられる。解除レール19は、ガイド3に沿って直線的に移動可能な部材である。『回転部材』である解除レバー21は、装置本体100Aに設けられる。解除レバー21は、解除レール19の動作を受けて軸22を中心に回転可能で、カートリッジ本体1Aのフランジ部6に当接することでカートリッジ本体1Aを上昇させる。また、解除レバー21がカートリッジ本体1Aのフランジ部6から離間することでカートリッジ本体1Aは装着部4に下降する。この解除機構32によって、ガイド3からカートリッジ本体1Aを持ち上げて、装着部4及びフランジ部6の係合を解除する。
【0023】
解除レール19は、2つの軸20(図3(a)参照)によって、カートリッジ1に対して、カートリッジ着脱方向に移動可能に取り付けられている。なお、解除レール19の一部にはラック部19aが施されており、このラック部19aは中継ギア17に噛合う。
【0024】
解除レバー21は、軸22によって回動可能に装置本体100Aに対して取付けられており、装置本体100Aに取付けられたバネ23によって時計回りに回転して、装置本体100Aに設置された突当部材24に突き当たっている。なお、解除レール19、解除レバー21等は、カートリッジ本体1Aの長手方向の両端に1つずつ設けられる。したがって、図2及び図3(a)では、カートリッジ1の長手方向の一端の構成に関して説明したが、この構成はカートリッジ1の長手方向の他端の構成に関しても同様であるので、説明は省略する。次に、カートリッジ1が装置本体100Aから着脱する動作に関して説明する。
【0025】
なお、このことで、『解除手段』の一部は、カートリッジ本体1Aに設けられ、『解除手段』の一部は、装置本体100Aに設けられていることにもなる。また、『解除手段』には、ラック部19a、軸20、突当部材24、軸22、バネ23等を含んでも良い。
【0026】
図3(b)は、カートリッジ1を装置本体100Aから取り外す動作を示す側面図である。図3(a)の状態から図3(b)の状態へ移行するように、ユーザが操作部材11をユーザ操作方向の“+”側に押し込む。そうすると、操作部材11のラック部11aと噛合う段ギア13の大ギア13a及び小ギア13bが時計回りに回転する。そして、段ギア13の小ギア13bと噛合う中継ギア15が反時計回りに回転し、中継ギア15と噛合う中継ギア17が時計回りに回転する。
【0027】
すると、中継ギア17と噛合うラック部19aによって、解除レール19は、カートリッジ着脱方向“−”側に移動する。解除レール19に押された解除レバー21が反時計周りに回転して画像形成装置100のフランジ部6に当接し、バネ5の付勢力に抗してカートリッジ1をカートリッジ着脱方向に対して垂直方向に持ち上げ、装着部4から離間した状態になる。
【0028】
一方、前述の図3(a)は、ユーザが操作部材11を操作していない図(例えばカートリッジ1を装着した状態)でもある。操作部材11からユーザが手を放すとバネ12の付勢力によって操作部材11がユーザ操作方向“−”側に移動する。すると、操作部材11のラック部11aと噛合っている段ギア13の大ギア13a及び小ギア13bが反時計周りに回転し、段ギア13の小ギア13bと噛合う中継ギア15が時計周りに回転し、中継ギア15と噛合う中継ギア17が反時計周りに回転する。
【0029】
すると、中継ギア17と噛合うラック部19aによって、解除レール19は、カートリッジ着脱方向“+”側に移動する。解除レール19から離間した解除レバー21は、バネ23の付勢力によって時計周りに回転して突当部材24に突き当たり、フランジ部6から離間した状態になる。
【0030】
操作部材11を操作してラック部11a、段ギア13、中継ギア15、中継ギア17等を動作させると、解除レール19、解除レバー21等がカートリッジ本体1Aを持ち上げて、ユーザがカートリッジ本体1Aを装置本体100Aから取り出し可能となる。
【実施例2】
【0031】
図4は、実施例2に係る着脱機構80の構成を示す斜視図である。図5(a)は、着脱機構80の構成を示す側面図である。実施例2の着脱機構80の構成のうち実施例1の着脱機構70と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例2においても、実施例1と同様の画像形成装置に適用することができるため、画像形成装置の説明は省略する。実施例2の着脱機構80が実施例1の着脱機構70と異なる点は、以下の点である。
【0032】
すなわち、着脱機構80では、『解除手段』の全てが、カートリッジ本体101Aに設けられる。『解除手段』の一部である解除レール50は、ガイド3に沿って直線的に移動可能な部材である。また、『解除手段』の一部である解除レバー51は、解除レール50の動作を受けて軸52を中心に回転可能である。また、解除レバー51は、カートリッジ本体101Aの装着部4に当接することでカートリッジ本体101Aを上昇させる部材である。解除レバー51が装着部4から離間するとカートリッジ本体101Aは装着部4に下降する。
【0033】
以下、これらの図4及び図5(a)を参照しつつカートリッジ101及び装置本体100Aの構成の関係を説明していく。図4及び図5(a)に示されるように、カートリッジ101には、解除機構33が設けられている。解除機構33は、カートリッジ101の落ち込みを解除する解除手段として、解除レール50及び解除レバー51を有する。解除レール50は、2つの軸20(図5(a)参照)によって、カートリッジ101にカートリッジ着脱方向に移動可能に取り付けられている。なお、解除レール50の一部にはラック部50aが施されており、このラック部50aは中継ギア17に噛合う。また、解除レール50は、解除レバー51が軸52を中心に回転するように解除レバー51を押圧可能及び押圧解除可能な側面視L字状の押圧部50bを有する。
【0034】
解除レバー51は、軸52によって回動可能にカートリッジ101に取り付けられている。解除レバー51は、図5(a)に示されるように、カートリッジ101に保持されたバネ53によって時計周りに回転して、カートリッジ101のフランジ部6に設置された突当部材54に突き当たっている。なお、図4及び図5(a)では、カートリッジ101の長手方向の一端の構成に関して説明したが、この構成はカートリッジ101の長手方向の他端の構成に関しても同様であるので、説明は省略する。次に、カートリッジ101が装置本体100Aから着脱する動作に関して説明する。
【0035】
図5(b)は、カートリッジ101を装置本体100Aから取り外す動作を示す側面図である。図5(a)の状態から図5(b)の状態へ移行するように、ユーザが操作部材11をユーザ操作方向“+”側に押し込む。そうすると、段ギア13、中継ギア15、中継ギア17を介して、解除レール50がカートリッジ着脱方向“−”側に移動する。解除レール50に押された解除レバー51が反時計周りに回転して画像形成装置100の装着部4に当接し、バネ5の付勢力に抗してカートリッジ101をカートリッジ着脱方向に対して垂直方向に持ち上げ、装着部4から離間した状態になる。
【0036】
一方、前述の図5(a)は、ユーザが操作部材11を操作していない図(例えばカートリッジ101を装着した状態)でもある。操作部材11からユーザが手を放すとバネ12の付勢力によって操作部材11がユーザ操作方向“−”側に移動する。すると、解除レール50がカートリッジ着脱方向“+”側に移動する。そして、解除レール50から離間した解除レバー51は、バネ53の付勢力によって時計周りに回転して突当部材54に突き当たり、装着部4から離間した状態になる。
【0037】
実施例1又は2の構成によれば、開閉ドアの開き動作に連動してカートリッジ本体が飛び出す構成に比べると、ユーザがカートリッジ本体1A、101Aを装置本体100Aから容易に取り出すことができる。このように、簡易な構成にて、ユーザがカートリッジ本体を画像形成装置本体から容易に取り出すことができる画像形成装置を提供できる。
【0038】
さらに、実施例1又は2の構成によれば、操作部材11の動作方向がユーザの方に向けられていることにより、ユーザビリティが向上する。
【0039】
実施例1又は2の構成によれば、ユーザが操作部材11を作動しない場合には、解除レール19(50)及び解除レバー21(51)が作動しないので、カートリッジ1、101が装置本体100Aに装着されるときの邪魔にならないようにすることができる。
【0040】
実施例1又は2の構成によれば、段ギア13で減速されて動力が伝達されることから、ユーザは、より小さい力でカートリッジ1、101の落ち込みを解除することができる。
【0041】
また、実施例2の構成によれば、カートリッジ本体に本発明の構成が盛り込まれることで、装置本体100Aとカートリッジ本体101Aとの間で着脱機構の部品公差が縮小する。その結果、品質の向上、余分な部品精度が不要となり、コストアップが抑制される。
【符号の説明】
【0042】
1 カートリッジ
1A カートリッジ本体
3 ガイド
4 装着部(被係合部)
6 フランジ部(係合部)
11 操作部材
19 解除レール(解除手段)
21 解除レバー(解除手段)
11a ラック部(伝達手段)
13 段ギア(伝達手段)
15 中継ギア(伝達手段)
17 中継ギア(伝達手段)
100 画像形成装置
100A 装置本体(画像形成装置本体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に画像を形成する像担持体を有して画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体の着脱をガイドするガイド部材と、を備える画像形成装置であって、
前記ガイド部材に形成され、前記カートリッジ本体が前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記カートリッジ本体に形成された係合部と係合する被係合部と、
前記カートリッジ本体に設けられ、ユーザの操作によって前記カートリッジ本体に対する位置を移動可能な操作部材と、
前記ガイド部材から前記カートリッジ本体を持ち上げて、前記係合部及び前記被係合部を離間させて係合を解除する解除手段と、
前記カートリッジ本体に設けられ、前記操作部材の動力を前記解除手段に伝達する伝達手段と、を備え、
前記操作部材を操作して前記伝達手段を動作させると、前記解除手段が前記係合部及び前記被係合部の係合を解除して、前記カートリッジ本体が前記画像形成装置本体から取り出し可能となることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記操作部材は、前記画像形成装置本体から前記カートリッジ本体を取り出すユーザの方に向かって引くことで動作することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記解除手段の一部は、前記カートリッジ本体の長手方向の両端に1つずつ設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記操作部材は、前記カートリッジ本体から飛び出すように弾性部材で付勢されており、ユーザが前記操作部材を前記弾性部材の付勢力に抗するように引くと、前記解除手段が作動して前記被係合部及び前記係合部の係合が解除され、ユーザが前記操作部材を放すと、前記解除手段が作動しないで前記被係合部及び前記係合部が係合することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記伝達手段は、前記操作部材の動力を伝達する段ギアを有し、
前記段ギアは、前記操作部材のギアと噛合う第1ギアと、前記第1ギアよりも径が小さい第2ギアと、を有し、
前記第2ギアの動力が前記解除手段へと伝達されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
記録媒体に画像を形成する像担持体を有して画像形成装置本体に着脱自在なカートリッジ本体を備えるカートリッジであって、
前記カートリッジ本体に設けられ、ユーザの操作によって前記カートリッジ本体に対する位置を移動可能な操作部材と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記カートリッジ本体が前記画像形成装置本体に装着されたときに、前記画像形成装置本体に設けられた被係合部と係合する係合部と、
前記被係合部、及び、前記係合部を離間させて係合を解除する解除手段と、
前記カートリッジ本体に設けられ、前記操作部材の動力を前記解除手段に伝達する伝達手段と、を備え、
前記操作部材を操作して前記伝達手段が動作すると、前記解除手段が前記係合部及び前記被係合部の係合を解除して、前記カートリッジ本体が前記画像形成装置本体から取り出し可能であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項7】
前記操作部材は、前記画像形成装置本体から前記カートリッジ本体を取り出すユーザの方に向かって引くことで動作することを特徴とする請求項6に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記解除手段は、前記カートリッジ本体の長手方向の両端に1つずつ設けられることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のカートリッジ。
【請求項9】
前記操作部材は、前記カートリッジ本体から飛び出すように弾性部材で付勢されており、ユーザが前記操作部材を前記弾性部材の付勢力に抗するように引くと、前記解除手段が作動して前記被係合部及び前記係合部の係合が解除され、ユーザが前記操作部材を放すと、前記解除手段が作動しないで前記被係合部及び前記係合部が係合することを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記伝達手段は、前記操作部材の動力を伝達する段ギアを有し、
前記段ギアは、前記操作部材のギアと噛合う第1ギアと、前記第1ギアよりも径が小さい第2ギアと、を有し、
前記第2ギアの動力が前記解除手段へと伝達されることを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載のカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−11638(P2013−11638A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142529(P2011−142529)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】