説明

画像形成装置及びプログラム

【課題】 被記録媒体に画像を形成し、かつ、その被記録媒体に添付された非接触型タグに上記画像に関連するデータを記録可能な画像形成装置において、上記被記録媒体に形成された画像の編集を容易にすること。
【解決手段】 印刷すべきファイルが指定されると、そのファイルが印刷データに展開されて印刷データエリアに書き込まれる(S41,S42)。この印刷データはプリンタに送信され、用紙に画像として形成される。また、上記ファイルに関連データがある場合には(S43:Y)、その関連データがタグ書き込みデータエリアに書き込まれる(S45,S46)。この関連データもプリンタに送信され、用紙に添付されたRFIDタグに書き込まれる。関連データとしては、例えば、上記印刷データがグラフの画像に対応するデータである場合、そのグラフの元データを関連データとすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被記録媒体に画像を形成する画像形成手段を備えた画像形成装置に関し、詳しくは、上記被記録媒体に非接触型タグが添付されている場合、その非接触型タグにデータを記録することのできる画像形成装置、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、RFIDタグ(Radio Frequency Identification tag)等の非接触型タグを用紙等の被記録媒体に添付(埋め込まれたものも含む)することが提案されており、そのような被記録媒体に対して、画像を形成すると同時に非接触型タグにデータを記録することも提案されている。例えば、画像データに基いて用紙に画像を形成するとき、次の複写時に元の画像データを利用可能にするため、その画像データを用紙に添付された非接触型タグに記録することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−197835号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、単に元の画像データを非接触型タグに記録しておくだけでは、被記録媒体に形成された画像を多少でも編集して再利用したい場合に、編集ができずに不便な場合もある。そこで、本発明は、被記録媒体に画像を形成し、かつ、その被記録媒体に添付された非接触型タグに上記画像に関連するデータを記録可能な画像形成装置において、上記被記録媒体に形成された画像の編集を容易にすることを目的としてなされた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達するためになされた本発明の画像形成装置は、画像データに基いて被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、該画像形成手段を通って上記被記録媒体を搬送する搬送手段と、該搬送手段による上被記録媒体の搬送経路に設けられ、上記画像が形成される被記録媒体に非接触型タグが添付されている場合、上記画像データに関連付けられたアプリケーションによる閲覧・編集時に参照可能なデータを、上記非接触型タグに記録するデータ記録手段と、を備えたことを特徴としている。
【0005】
このように構成された本発明では、搬送手段が画像形成手段を通って被記録媒体を搬送すると、画像形成手段はその被記録媒体に画像データに基いて画像を形成する。また、上記被記録媒体に非接触型タグが添付されている場合、データ記録手段は、上記搬送手段による搬送中に、上記被記録媒体に添付された非接触型タグに、上記画像データに関連付けられたアプリケーションによる閲覧・編集時に参照可能なデータを記録する。このため、画像形成後の被記録媒体に添付された非接触型タグから上記参照可能なデータを読み出せば、被記録媒体に形成された画像の編集を容易に行うことができる。
【0006】
なお、本発明は以下の構成に限定されるものではないが、上記参照可能なデータを使用者の指示に応じて選択可能な選択手段を、更に備えてもよい。この場合、非接触型タグに記録すべき上記参照可能なデータを、使用者の所望に応じて選択することができる。
【0007】
また、上記参照可能なデータの一形態として、上記画像としてのグラフの形成に使用される元データを含んでもよい。この場合、被記録媒体に記録された画像としてのグラフの編集・再生が容易になる。
【0008】
また、上記参照可能なデータの一形態として、表形式の計算または表画像の形成に使用される元データを含んでもよい。この場合、表形式の計算または表画像として被記録媒体に記録された表の編集・再生が容易になる。
【0009】
また、上記参照可能なデータの一形態として、上記画像データに添付されたコメントを含んでもよい。この場合、被記録媒体に画像として形成された画像データに関するコメントを参照して、その画像を容易に編集することができる。
【0010】
また、上記参照可能なデータの一形態として、上記画像データのプロパティを含んでもよい。この場合、被記録媒体に画像として形成された画像データのプロパティを参照して、その画像を容易に編集することができる。なお、上記コメントは使用者が自由に編集可能なデータであるのに対して、プロパティは使用者が自由に編集ができないデータ(例えば、写真データに埋め込まれているExif情報などを示す。
【0011】
また、上記参照可能なデータの一形態として、上記画像データの元データで指定されたリンクから取得されたデータを含んでもよい。この場合、被記録媒体に画像として形成された画像データの元データで指定されたリンクから取得されたデータを参照して、その画像を容易に編集することができる。
【0012】
また、上記参照可能なデータの一形態として、使用者の指示に応じて上記画像データに関連付けられたデータを含んでもよい。この場合、被記録媒体に画像として形成された画像データに対して使用者が関連付けたデータを参照して、その画像を容易に編集することができる。
【0013】
そしてこの場合、上記使用者の指示が同一位置(例えば同一フォルダ内)のデータに対して一括して行えるようにしてもよい。この場合、使用者による上記データの指示が一層容易になる。
【0014】
また、上記参照可能なデータの一形態として、上記画像データの別バージョンの画像データの元データを含んでもよい。この場合、被記録媒体に画像として形成された画像データの別バージョンの画像データの元データを参照して、その画像を容易に編集することができる。
【0015】
そしてこの場合、上記別バージョンの画像データの元データとして、全バージョンの画像データの元データ,最新バージョンの画像データの元データのみ,最古バージョンの画像データの元データのみ,若しくは対極バージョンの画像データの元データのみが、使用者の指示に応じて選択されるようにしてもよい。この場合、上記別バージョンの画像データの元データのうち所望のものを選択する作業が一層容易になる。なお、対極バージョンとは、被記録媒体に画像として形成された画像データが最新バージョンであれば最古のバージョンを、被記録媒体に画像として形成された画像データが最古のバージョンであれば最新バージョンを、それぞれ示すバージョンである。
【0016】
また、上記参照可能なデータの一形態として、上記画像データの元データと同一位置(例えば同一フォルダ内)にあるデータを含んでもよいし、上記元データと同一位置にフォルダがある場合は、当該フォルダの位置以下のデータを含んでもよい。この場合、被記録媒体に画像として形成された画像データの元データと同一位置或いはそれ以下の位置に保存された関連するデータを参照して、その画像を容易に編集することができる。
【0017】
また、複数の被記録媒体に画像を形成する場合、その各被記録媒体にそれぞれ添付された複数の非接触型タグには、それぞれの被記録媒体に形成された画像データに関連する上記参照可能なデータが分割して記録されるようにしてもよい。すなわち、編集を行う際に対象となる被記録媒体のみを用意すればよく、他の被記録媒体まで用意する必要がない。
【0018】
また、上記各形態において、上記データ記録手段は、複数の被記録媒体にそれぞれ添付された複数の非接触型タグに、上記参照可能なデータを分割して記録可能であってもよい。この場合、上記参照可能なデータに対して非接触型タグの容量が小さい場合でも、良好にその参照可能なデータを非接触型タグに記録することができる。
【0019】
また、本発明のプログラムは、上記いずれかに記載の上記参照可能なデータを、生成または抽出して上記データ記録手段に送信する処理手段として、コンピュータを動作させることを特徴としている。このため、本発明のプログラムをコンピュータに実行させれば、上記いずれかの画像形成装置を容易に構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
[発明の実施の形態の全体構成]
次に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明が適用された画像形成装置の構成を表すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態の画像形成装置は、画像形成装置本体としてのプリンタ1と、そのプリンタ1にケーブル700を介して接続された上位装置としてのパーソナルコンピュータ(以下、単にパソコンという)800とから構成されている。なお、プリンタ1とパソコン800とは、LANなどのネットワークを介して接続されていてもよい。
【0021】
[プリンタ1の構成の説明]
図2はそのプリンタ1の内部構成を表す概略断面図である。図2に示すように、プリンタ1は、本体ケース2内に、被記録媒体としての用紙3を給紙するためのフィーダ部4、マルチパーパストレイ14、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成手段の一例としてのプロセスユニット18及び定着装置19等を備えている。なお、以降、このプリンタ1において、マルチパーパストレイ14が本体ケース2に取り付けられている側(図2で左側)を「前部」とし、同じくマルチパーパストレイ14が本体ケース2に取り付けられている側とは反対側を「後部」とする。
【0022】
[フィーダ部4の構成の説明]
図2に示すように、フィーダ部4は、本体ケース2内の底部に、着脱可能に装着される給紙トレイ6と、給紙トレイ6内に設けられた用紙押圧板8と、給紙トレイ6の一端側端部の上方に設けられる給紙ローラ12及び分離パッド13とを備えている。また、給紙ローラ12から画像形成位置P(感光体ドラム23と転写ローラ25との接触部、つまり感光体ドラム23上のトナー像が用紙3に転写される転写位置)までの間には、湾曲状に形成された搬送経路7が配されている。
【0023】
用紙押圧板8は、用紙3を積層状に保持可能であり、給紙ローラ12に対して遠い方の端部において揺動可能に支持されることによって、近い方の端部が上下方向に移動可能に構成されており、また、その裏側からバネ8aによって上方向に付勢されている。分離パッド13は、給紙ローラ12に対向状に配設され、摩擦係数の大きい部材からなるパッド13aがバネ13bによって給紙ローラ12に向かって押圧されている。
【0024】
一方、搬送経路7は、用紙3を案内する一対のガイド板7a,7bが配置されることにより湾曲状に形成されている。また、この搬送経路7には、用紙搬送の上流側から順に、給紙ローラ12、駆動ローラと従動ローラの対からなる一対の搬送ローラ11、駆動ローラと従動ローラの対からなる一対の搬送ローラ10、及び、画像形成位置Pの直前に配置され、駆動ローラと従動ローラの対からなる一対のレジストローラ9が、適宜間隔にて配置されている。
【0025】
以上のように構成されたフィーダ部4においては、用紙押圧板8上に積層された用紙3のうち最上位にある用紙3が、給紙ローラ12に向かって押圧され、その給紙ローラ12の回転によって給紙ローラ12と分離パッド13とで挟まれた後、1枚毎に給紙される。給紙された用紙3は、搬送ローラ11にて搬送された後、搬送ローラ10及びレジストローラ9に順次送られ、所定のタイミングで、画像形成位置Pに送られる。
【0026】
[マルチパーパストレイ14の構成の説明]
フィーダ部4より上方位置の本体ケース2の前部側には、用紙3を手差しまたは自動給紙にて供給するためのマルチパーパストレイ14と、マルチパーパストレイ14上に積層される用紙3を給紙するためのマルチパーパス側給紙機構15とが設けられている。マルチパーパス側給紙機構15は、マルチパーパス側給紙ローラ15a及びマルチパーパス側給紙パッド15bを備えており、マルチパーパス側給紙パッド15bの裏側に配設されるバネ15cによって、マルチパーパス側給紙パッド15bがマルチパーパス側給紙ローラ15aに向かって押圧されている。また、マルチパーパス側給紙機構15は、駆動ローラと従動ローラの対からなる一対の搬送ローラ15dを備えている。
【0027】
以上のように構成されたマルチパーパストレイ14においては、マルチパーパストレイ14上に積層される用紙3が、回転するマルチパーパス側給紙ローラ15aとマルチパーパス側給紙パッド15bとで挟まれた後、1枚毎に給紙されて一対の搬送ローラ15dを介して前記レジストローラ9に送られる。
【0028】
更に、搬送ローラ15d,10とレジストローラ9との間には、タグリーダ16が設けられている。このタグリーダ16は、用紙3として図3に例示するように非接触型タグの一例としてのRFIDタグ(radio frequency identification tag:以下、単にタグという)3Aを備えたものが使用された場合、そのタグ3Aに記録されたデータを読み取る。このため、タグ3Aを備えた用紙3が給紙トレイ6またはマルチパーパストレイ14から画像形成位置Pまで搬送される途中で、その用紙3に設けられたタグ3Aからタグリーダ16にてデータを読み取ることができる。なお、マルチパーパストレイ14にセットされた用紙3に添付されているタグ3Aからデータを読み取る(読み出す)場合、必ずしも、用紙3を搬送しながら読み取る(読み出す)ようにする必要はなく、例えば、マルチパーパストレイ14にセット(載置)した状態のままで用紙3に添付されているタグ3Aからデータを読み取る(読み出す)ようにしてもよい。
【0029】
[スキャナユニット17の構成の説明]
スキャナユニット17は、本体ケース2の上部のうち、排紙トレイ36の下面側に配置され、レーザ発光部(図示せず)、回転駆動されるポリゴンミラー20、レンズ21a及び21b、反射鏡22などを備えており、レーザ発光部から発光される画像データに応じたレーザビームを、ポリゴンミラー20、レンズ21a、反射鏡22、レンズ21bの順に通過或いは反射させて、プロセスユニット18における感光体ドラム23の表面上に高速走査にて照射している。
【0030】
[プロセスユニット18の構成の説明]
プロセスユニット18は、静電潜像坦持体としての感光体ドラム23、スコロトロン型帯電器37、及び、転写ローラ25等を有するドラムカートリッジと、そのドラムカートリッジに着脱自在な現像カートリッジ24とから構成されている。現像カートリッジ24は、トナー収容部26、現像ローラ27、層厚規制ブレード28、トナー供給ローラ29等を備えている。
【0031】
トナー収容部26には、現像剤として、正帯電性の非磁性1成分の重合トナーが充填されており、そのトナーがトナー供給ローラ29によって現像ローラ27に供給され、この時、トナー供給ローラ29と現像ローラ27との間で正極性に摩擦帯電され、更に、現像ローラ27上に供給されたトナーは、現像ローラ27の回転に伴って、層厚規制ブレード28の摺擦により一定厚さの薄層として現像ローラ27上に担持される。一方、回転する感光体ドラム23は現像ローラ27と対向して配置され、ドラム本体が接地されると共に、その表面が正帯電性の有機系感光体材料により形成されている。
【0032】
スコロトロン型帯電器37は、感光体ドラム23の上方に、感光体ドラム23に接触しないように、所定の間隔を隔てて配設されている。スコロトロン型帯電器37は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であり、感光体ドラム23の表面を一様に正極性に帯電させるように構成されている。
【0033】
そして、感光体ドラム23の表面は、その感光体ドラム23の回転に伴って、先ず、スコロトロン型帯電器37により一様に正帯電された後、スキャナユニット17からのレーザビームの高速走査により露光され、画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0034】
次いで、現像ローラ27の回転により、現像ローラ27上に担持されかつ正帯電されているトナーが、感光体ドラム23に対向して接触する時に、感光体ドラム23の表面上に形成される静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光体ドラム23の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給され、選択的に担持されることによって可視像化され、これによってトナー像が達成される。
【0035】
転写ローラ25は、感光体ドラム23の下方において、この感光体ドラム23に対向するように配置され、上記ドラムカートリッジに図2において時計方向に回転可能に支持されている。この転写ローラ25は、金属製のローラ軸に、イオン導電性のゴム材料からなるローラが被覆されており、転写時には、転写バイアス印加電源から転写バイアス(転写順バイアス)が印加されるように構成されている。そのため、感光体ドラム23の表面上に担持されたトナー像は、用紙3が感光体ドラム23と転写ローラ25との間を通る間に、前述の画像形成位置Pにて用紙3に転写される。
【0036】
[定着装置19の構成の説明]
定着手段としての定着装置19は、図2に示すように、プロセスユニット18より側方の搬送方向下流側に配設され、1つの加熱ローラ31と、この加熱ローラ31を押圧するように配置された加圧ローラ32と、これらの下流側に設けられる一対の搬送ローラ33とを備えている。加熱ローラ31は、アルミ等の金属製で加熱のためのハロゲンランプ等のヒータを備えており、プロセスユニット18において用紙3上に転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ31と加圧ローラ32との間を通過する間に熱定着させる。その後、用紙3は搬送ローラ33によって、本体ケース2内の後部側の排紙パスに搬送された後、更に、搬送ローラ34及び排紙ローラ35により搬送され、その後、排紙トレイ36上に排紙される。すなわち、給紙ローラ12,マルチパーパス側給紙ローラ15aから排紙ローラ35に至る各種ローラが、搬送手段に相当する。
【0037】
また、加熱ローラ31及び加圧ローラ32と搬送ローラ33,33との間の用紙搬送経路には、前述のタグ3Aにデータを記録可能なデータ記録手段の一例としてのタグライタ38が設けられている。このため、用紙3としてタグ3Aが添付されたものを利用した場合、画像形成後の用紙3のタグ3Aに所望のデータを記録することができる。
【0038】
[プリンタ1の制御系の説明]
この他、プリンタ1の上面には、液晶ディスプレイやタグ読取ボタン220Aをはじめとする各種ボタン(図示省略)を備えた操作パネル220(図1参照)が設けられている。図1に戻って、この操作パネル220は、プロセスユニット18,スキャナユニット17,タグライタ38,タグリーダ16と共に、制御部200に接続されている。この制御部200は、CPU201,ROM202,RAM203を備えたマイクロコンピュータとして構成され、更に、電源スイッチが切られても記憶内容が消えないようにされたNVRAM204を備えている。また、この制御部200は、プリンタポートインタフェース(プリンタポートI/F)230及びケーブル700を介してパソコン800に接続されている。
【0039】
パソコン800のパソコン本体810は、主な構成としてCPU811,ROM812,RAM813,及びハードディスク装置(HDD)814を備えている。また、RAM813は、後述のタグ書き込みデータエリア813Aと印刷データエリア813Bとを備えている。そして、このパソコン本体810には、CRT等のディスプレイ820、キーボード830、マウス840、及び、プリンタ1の制御部200と接続するためのプリンタポートインタフェース(プリンタポートI/F)850等が接続されている。
【0040】
[上記制御系における処理(パソコン800の処理)]
次に、この制御系における処理について説明する。図4は、パソコン800にて実行される印刷制御処理を表すフローチャートである。なお、本処理は、パソコン800において各種アプリケーションを実行することにより画像データの元データとしてのファイルが作成された後、CPU811がHDD814に記憶された所定のプログラムを実行することによって開始される。
【0041】
図4に示すように、処理が開始されると、先ず、S1(Sはステップを表す:以下同様)にて、印刷すべき画像データの元データとしてのファイルが指定される。続くS2では、使用者による機能選択が終了したか否かが判断され、機能選択が終了するまで処理はS2にて待機する(S2:N)。
【0042】
すなわち、本処理の開始時には、ディスプレイ820に所定のユーザインタフェースが表示され、使用者に、「関連データ書き込み印刷」「指定データ書き込み印刷」「通常印刷」「バージョン印刷」のいずれか所望の機能を選択するように指示する。そこで、S2では、機能が選択されるまで処理は待機するのである。
【0043】
機能が選択されると(S2:Y)、処理はS3へ移行し、選択された機能が判断される。そして、選択された機能に応じて、関連データ書き込み印刷(S4),指定データ書き込み印刷(S5),通常印刷(S6),バージョン印刷(S7)のいずれかが実行される。なお、これらの処理の詳細は、後に説明する。
【0044】
S4〜S7のいずれかの処理が実行された後は、処理はS8へ移行し、印刷データエリア813B内にファイル指定のリンクがあるか否かが判断される。後述のように、S4〜S7の処理では、いずれが実行された場合でも、S1にて指定された印刷ファイルが印刷データに展開されて印刷データエリア813Bに書き込まれる。そこで、S8では、上記書き込まれた印刷データの中に、上記ファイルによって指定されるリンクがあるか否かが判断されるのである。例えば、マイクロソフト・ワード(登録商標)などのワープロソフト(アプリケーション)によって作成される文書ファイルの中で、リンクが貼られている箇所があるか否かが判断される。より具体的には、例えば、インターネット上のウェブ等を指すものであれば「http://…」であったり、パソコン800のHDD814上の記憶位置等を指すものであれば「file://…」である。
【0045】
リンクがない場合はそのまま(S8:N)、リンクがある場合は(S8:Y)、そのリンクより指定されたファイルがS10にて検索されタグ書き込みデータエリア813Aに書き込まれた後、処理はS9へ移行する。S9では、それまでの処理によりタグ書き込みデータエリア813Aまたは印刷データエリア813Bに書き込まれたデータをプリンタ1に送信するデータ送信処理が実行され、続くS11にて次頁のデータがあるか否かが判断される。次頁のデータがある場合は(S11:Y)、処理はS3へ移行して前述の処理が繰り返され、全頁の印刷が終了して次頁のデータがなくなった場合は(S11:N)、処理は一旦終了する。
【0046】
次に、図5は、S4の関連データ書き込み印刷の処理を詳細に表すフローチャートである。この処理では、先ず、S41にて、S1で指定されたファイルに対応する印刷データが頁毎に展開され、続くS42にて、その印刷データが印刷データエリア813Bに書き込まれる。更に続くS43では、関連データがあるか否かが判断される。
【0047】
ここで、関連データとは、上記ファイルに対応するアプリケーション毎に予めテーブルに設定されており、例えば、マイクロソフト・エクセル(登録商標)などの表計算やグラフ表示を行うアプリケーションに対しては、そのグラフの形成,表形式の計算,表画像の形成などに使用される元データが関連データとして設定されている。また、マイクロソフト・パワーポイント(登録商標)などのプレゼンテーション用データ作成ソフト(アプリケーション)における「ノート」や、デジタルカメラ等で撮影された写真データに添付されたコメントなど、上記ファイルに添付された各種コメントや、写真データに埋め込まれている撮影条件等のプロパティ(例えば、Exif情報)も関連データとして設定されている。更に、同一フォルダ内に他のシートがある場合も、当該他のシートが関連データとして設定されている。
【0048】
S43にて、関連データがないと判断された場合は(S43:N)、処理はそのまま前述のS8へ移行し、関連データがあると判断された場合は(S43:Y)、S44にて、その関連データはファイル形式か否かが判断される。関連データがファイル形式の場合は(S44:Y)、処理はS45へ移行し、その関連データが当該ファイルから抜き出されて、また抜き出し不可能な場合はファイルごと、タグ書き込みデータエリア813Aに書き込まれ、処理は前述のS8へ移行する。一方、関連データがファイル形式でない場合(S44:N)、例えば、関連データが写真データに埋め込まれている撮影条件等のプロパティデータ(代表的なものとしてExif情報)である場合には、処理はS46へ移行する。S46では、S1にて指定されたファイル(写真データ等)のプロパティデータがタグ書き込みデータエリア813Aに書き込まれ、処理は前述のS8へ移行する。
【0049】
以上のように、関連データ書き込み印刷の処理(S4)では、S1にて指定されたファイルが印刷データに展開されて印刷データエリア813Bに書き込まれると共に(S41,S42)、関連データがある場合には(S43:Y)、その関連データがタグ書き込みデータエリア813Aに書き込まれる。また、印刷が複数頁に及ぶ場合は(S11:N)、このS4の処理も頁数分繰返し実行され、各頁毎に、関連データがあれば(S43:Y)、その関連データがタグ書き込みデータエリア813Aに書き込まれる(S45,S46)。
【0050】
次に、図6は、S5の指定データ書き込み印刷の処理を詳細に表すフローチャートである。この処理では、先ず、S51にて、既に本ルーチンによってデータが指定済みか否かが判断される。最初にS5へ処理が移行したときは、データはまだ指定されていないので(S51:N)、処理はS52へ移行する。
【0051】
S52では、使用者によるキーボード830やマウス840の操作に応じてタグに書き込むデータを指定する処理が実行される。このデータの指定は、ファイルが個々に指定されてもよく、その指定も複数のファイルになされてもよく、同一フォルダ内(すなわち同一位置)のファイルが一括して(同一位置にフォルダがある場合はその下位のファイルも)指定されてもよい。また、この処理では、S1で指定されたファイルの位置がディスプレイ820にデフォルトで表示され、同位置,同一フォルダなどの参照を容易にしてもよい。なお、ここで指定可能なデータとしては、例えば、上記指定されたファイルに関連付けられたアプリケーションによる閲覧・編集時に参照可能なデータが挙げられる。
【0052】
続くS53では、S52にて指定されたデータが検索され、タグ書き込みデータエリア813Aに書き込まれる。更に続くS54では、S1で指定されたファイルに対応する印刷データが頁毎に展開され、更に、S55にて、その印刷データが印刷データエリア813Bに書き込まれて、処理は前述のS8へ移行する。なお、印刷データが複数頁に及ぶ場合は(S11:N)、このS5の処理も頁数分繰返し実行されるが、その場合は、S51にて指定済みと判断され(S51:N)、印刷データの展開(S54)及びその印刷データの印刷データエリア813Bへの書き込み(S55)のみが実行される。
【0053】
図7は、S6の通常印刷の処理を詳細に表すフローチャートである。この処理では、前述のS41,S42またはS54,S55と同様に、印刷データの展開(S61)及びその印刷データの印刷データエリア813Bへの書き込み(S62)のみが実行され、処理は前述のS8へ移行する。
【0054】
図8は、S7のバージョン印刷の処理を詳細に表すフローチャートである。この処理では、先ず、S71にて、本ルーチンが既に実行されて印刷の続行中であるか否かが判断される。最初にS7へ処理が移行したときは、続行中ではないので(S71:N)、処理はS72へ移行する。
【0055】
S72では、S1にて指定されたファイルの位置(例えば同一フォルダ内)に、別のファイルがあるか否かが判断される。そして、別のファイルがある場合は(S72:Y)、S73にて、そのファイルがバージョン関連のファイルであるか否かが判断される。この判断は、例えば、ファイル名が同一でタイムスタンプが異なるものや、ファイル名の中に同じ文字列を含み、数字でバージョン管理されているものなどを、バージョン関連のファイルと判断することによって実行される。
【0056】
バージョン関連のファイルがある場合は(S73:Y)、処理はS74へ移行し、使用者によるキーボード830やマウス840の操作に応じてバージョンの指定方法が設定される。すなわち、バージョンの指定方法としては、タイムスタンプによる指定や、ファイルネーム、すなわちファイルネーム内の数字による指定が考えられるが、ここでは、タイムスタンプによる指定がデフォルトとして設定されている。
【0057】
続くS75では、タグ3Aに書き込むべきバージョンの指定が設定される。ここでのバージョンの指定には、最新バージョンのみ、全てのバージョン、対極バージョンのみなど、種々の指定が考えられる。なお、対極バージョンとは、S1で指定されたファイルが最新バージョンであれば最古バージョンを、S1で指定されたファイルが最古バージョンであれば最新バージョンを指し、更に、S1で指定されたファイルが上記以外のバージョンであれば最新バージョンを指す。続くS76では、S74,S75における指定に従って、対応するファイルが選択されてタグ書き込みデータエリア813Aに書き込まれる。更に続くS77,S78では、前述のS41,S42またはS54,S55と同様に、印刷データの展開(S77)及びその印刷データの印刷データエリア813Bへの書き込み(S78)が実行され、処理は前述のS8へ移行する。
【0058】
一方、S1で指定されたファイルの位置にバージョン関連のファイルがない場合は(S72:NまたはS73:N)、S74〜S76の処理が実行されることなく処理はS77へ直接移行し、印刷データの展開(S77)及びその印刷データの書き込み(S78)のみが実行される。また、印刷データが複数頁に及ぶ場合は(S11:N)、S7の処理も頁数分繰返し実行されるが、その場合も、S71にて続行と判断され(S71:Y)、印刷データの展開(S77)及びその印刷データの書き込み(S78)のみが実行される。
【0059】
続いて、上記各処理によってタグ書き込みデータエリア813A及び印刷データエリア813Bに書き込まれたデータをプリンタ1に送信するS9のデータ送信処理について、図9のフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0060】
この処理では、先ずS91にて、プリンタ1よりタグ3Aの記憶容量が取得される。すなわち、用紙3がレジストローラ9の手前まで搬送された時点で、プリンタ1の制御部200はタグリーダ16を介してタグ3Aの記憶容量を取得可能になる。そこで、S91では、パソコン本体810が制御部200と通信することによって、タグ3Aの記憶容量が取得されるのである。なお、タグ3Aの記憶容量が規格化されており、その値がHDD814等の所定領域に記憶されている場合は、本ステップではその値が読み出される。
【0061】
続くS92では、タグ書き込みデータエリア813Aに書き込まれた上記データが、タグ3Aに収まるか否かが判断される。タグ3Aに収まる場合は(S92:Y)、処理はS93へ移行し、タグ書き込みデータエリア813A内の全てのデータが、タグ3Aに書き込むべきタグ書き込みデータとしてプリンタ1へ送信され、処理はS94へ移行する。S94では、印刷データエリア813B内の1頁分の印刷データがラスタライズされ、続くS95にてそのラスタライズドデータ(画像データの一例)がプリンタ1へ送信された後、処理は前述のS11へ移行する。
【0062】
一方、タグ書き込みデータがタグ3Aに全て収まらない場合は(S92:N)、処理はS96へ移行し、関連データがあって、かつ、その関連データがタグ3Aの記憶容量に収まらないのか否かが判断される。関連データは、印刷画像が形成される用紙3の1枚毎にそれぞれ対応するデータを添付する必要がある。そこで、関連データがあって、かつ、タグ3Aの記憶容量に収まらない場合は(S96:Y)、警報を発生するなどの周知のエラー処理がS97にてなされた後、プリンタ1へ印刷(画像形成)をキャンセルする旨の指示がS98にて送信されて、処理は前述のS11へ移行する。
【0063】
また、タグ書き込みデータがタグ3Aに全て収まらないが(S92:N)、関連データがあって、かつ、その関連データがタグ3Aの記憶容量に収まらないケースではない場合(S96:N)、処理はS100へ移行する。S100では、タグ書き込みデータエリア813Aに書き込まれた関連データがある場合、その関連データがタグ書き込みデータとしてプリンタ1へ送信される。
【0064】
続くS101では、タグ書き込みデータエリア813A内に指定データが書き込まれているか否かが判断され、指定データが書き込まれていない場合は(S101:N)、処理は前述のS94へ、指定データが書き込まれている場合は(S101:Y)、処理は続くS102へ、それぞれ移行する。なお、前述のバージョン印刷(S7)でタグ書き込みデータエリア813B内に書き込まれたデータも、ここでいう指定データである。
【0065】
S102では、上記指定データが、タグ3Aに書き込めるだけタグ書き込みデータとしてプリンタ1へ送信される。すなわち、関連データの場合は、各頁毎に印刷される印刷データ(画像データ)に関連する関連データがそれぞれの用紙3のタグ3Aに書き込まれるのである(リンクの場合も同じである)が、指定データは複数枚の用紙3に分割して添付してもよいので、1つのタグ3Aに収まらなかった場合には、タグ3Aの記憶容量に応じた分だけ送信されるのである。なお、指定データの分割は、可能であれば個々のデータ単位で分割してもよく、それが不可能な場合はファイル単位で分割してもよい。続くS103では、S102による送信後にも未送信の指定データが残っているか否かが判断され、残っていない場合は(S103:N)、処理は前述のS94へ移行する。
【0066】
一方、指定データが残っている場合は(S103:Y)、S104にて、当該用紙3が印刷ジョブにおける最終頁の用紙3であるか否かが判断される。そして、最終頁でない場合は(S104:N)、処理は前述のS94へ、最終頁である場合は(S104:Y)、処理は前述のS97へ、それぞれ移行する。すなわち、当該用紙3が最終頁でない場合は(S104:N)、後続の用紙3に添付されたタグ3Aに指定データの続きを書き込むことができるのでラスタライズドデータの送信(S95)等が実行されるが、最終頁である場合は(S104:Y)、後続の用紙3がなくそのような処理が不可能なので、エラー処理(S97)等が実行されるのである。
【0067】
[上記制御系における処理(プリンタ1の処理)]
次に、図10は、上記データ送信処理(S9)に応じてプリンタ1の制御部200が実行するプリンタ印刷処理を表すフローチャートである。この処理は、パソコン800からデータが送信されると開始される。
【0068】
図10に示すように、処理が開始されると、先ず、S201にて、パソコン800から送信されたデータを受信する処理が実行され、続くS202にて、その受信されたデータが印刷データであったか否かが判断される。そして、印刷データであった場合は(S202:Y)、S203にてその印刷データがRAM203に設定された印刷バッファへ書き込まれた後、印刷データでなかった場合はそのまま(S202:N)、処理はS204へ移行する。
【0069】
S204では、上記受信されたデータがタグ書き込みデータであったか否かが判断される。そして、タグ書き込みデータであった場合は(S204:Y)、S205にてそのタグ書き込みデータがRAM203に設定されたタグ書き込みバッファへ書き込まれた後、タグ書き込みデータでなかった場合はそのまま(S204:N)、処理はS206へ移行する。S206では、パソコン800からのデータ受信が終了したか否かが判断され、まだ終了していない場合は(S206:N)、処理はS201へ移行して、前述のS201〜S205の処理が繰り返される。
【0070】
一方、パソコン800からのデータ受信が終了すると(S206:Y)、処理はS207へ移行し、印刷データがある場合にのみ、その印刷データに基いてスキャナユニット17,プロセスユニット18等を駆動することによる用紙3への印刷が開始される。続くS208では、タグライタ38によるタグ3Aへのデータの書き込みが可能なタグ書き込み位置まで用紙3が搬送されたか否かが判断される。そして、タグ書き込み位置でない場合はそのまま(S208:N)、タグ書き込み位置である場合は(S208:Y)、S209にて、タグ書き込みデータがある場合にのみそのタグ書き込みデータがタグ3Aに書き込まれた後、処理はS210へ移行する。
【0071】
S210では、用紙3への印刷とタグ3Aへの書き込みとが必要に応じて完了したか否かが判断され、まだ完了していない場合は(S210:N)、処理はS207へ移行して、前述のS207〜S209の処理が繰り返される。そして、用紙3への印刷とタグ3Aへの書き込みとが必要に応じて完了すると(S210:Y)、処理は一旦終了する。
【0072】
また、制御部200は、パソコン800からタグ3Aのデータを読み出すべき旨の指令を受信したとき、または、操作パネル220のタグ読取ボタン220Aが押下されたときには、次のようなタグデータ読み出し処理を実行する。
【0073】
図11は、そのタグデータ読み出し処理を表すフローチャートである。図11に示すように、処理が開始されると、先ず、S250にて、マルチパーパストレイ14に用紙3がセットされているか否かが判断される。用紙3がセットされていない場合は(S250:N)、処理はS250にてそのまま待機し、用紙3がセットされている場合は(S250:Y)、S251にてその用紙3の搬送が開始される。
【0074】
続くS252では、タグリーダ16がタグ3Aと交信可能であるか否かが判断される。そして、交信不能の場合はそのまま(S252:N)、交信可能の場合は(S252:Y)、S253にて、タグリーダ16を介してタグ3Aよりデータが読み出されてRAM203内のタグバッファに書き込まれた後、処理はS254へ移行する。S254では、用紙3の末尾まで搬送されてその用紙3が排紙トレイ36上に排紙されたか否かが判断される。そして、用紙末尾まで搬送されていない場合は(S254:N)、処理は前述のS251へ移行してS251〜S253の処理が繰り返され、用紙末尾まで搬送された場合は(S254:Y)、処理は続くS255へ移行する。
【0075】
S255では、S253にてタグ3Aより読み出されたデータがホスト(この場合、パソコン800)に送信されて処理が終了する。このようにしてタグ3Aのデータがパソコン800に送られることにより、前述の関連データ,指定データ等を利用して上記印刷データの元データを編集して、上記印刷される画像の編集を行うことが容易になる。更に、上記実施の形態では、指定データが大きい場合は複数のタグ3Aに分割してそのデータを記録することができるので、タグ3Aの記憶容量が小さい場合でも良好に指定データをタグ3Aに記録することができる。
【0076】
なお、上記実施の形態において、S2,S52の処理及びその処理に関するディスプレイ820,キーボード830,マウス840が選択手段に相当する。また、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
【0077】
例えば、画像形成手段としては、本実施の形態のように電子写真方式で画像を形成するものに限らず、インクを吐出して画像を形成するものなども採用することができ、非接触型タグとしては、赤外線を利用してデータの送受信を行うタグも採用することができる。また、プリンタ1が適宜の大きさの操作パネル220を備えている場合は、上記実施の形態でパソコン800が実行した処理を全て制御部200で実行してもよい。この場合、プリンタ1単体で本発明の画像形成装置を構成することができる。
【0078】
また、プリンタ機能加えて、例えば、スキャナ(原稿読み取り)機能や、コピー機能、ファックス機能等を備えた複合機の場合には、スキャナ機能に付属する原稿自動搬送機構(いわゆるADF機構)により、タグ3Aが添付された用紙3を搬送しながら、搬送経路に沿って配置されているタグリーダにより、タグ3Aに記録されているデータを読み出すようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明が適用された画像形成装置の構成を表すブロック図である。
【図2】その画像形成装置を構成するプリンタの内部構成を表す概略断面図である。
【図3】非接触型タグを備えた用紙の構成を例示する説明図である。
【図4】上記画像形成装置を構成するパソコンで実行される印刷制御処理を表すフローチャートである。
【図5】その印刷制御処理における関連データ書き込み印刷の処理を表すフローチャートである。
【図6】上記印刷制御処理における指定データ書き込み印刷の処理を表すフローチャートである。
【図7】上記印刷制御処理における通常印刷の処理を表すフローチャートである。
【図8】上記印刷制御処理におけるバージョン印刷の処理を表すフローチャートである。
【図9】上記印刷制御処理におけるデータ送信処理を表すフローチャートである。
【図10】上記プリンタで実行されるプリンタ印刷処理を表すフローチャートである。
【図11】上記プリンタで実行されるタグデータ読み出し処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0080】
1…プリンタ 3…用紙 3A…タグ 9…レジストローラ
12…給紙ローラ 15a…マルチパーパス側給紙ローラ 16…タグリーダ
17…スキャナユニット 18…プロセスユニット 19…定着装置
35…排紙ローラ 38…タグライタ 200…制御部 800…パソコン
810…パソコン本体 813A…タグ書き込みデータエリア
813B…印刷データエリア 820…ディスプレイ 830…キーボード
840…マウス 811…CPU 813…RAM 814…HDD

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに基いて被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
該画像形成手段を通って上記被記録媒体を搬送する搬送手段と、
該搬送手段による上被記録媒体の搬送経路に設けられ、上記画像が形成される被記録媒体に非接触型タグが添付されている場合、上記画像データに関連付けられたアプリケーションによる閲覧・編集時に参照可能なデータを、上記非接触型タグに記録するデータ記録手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
上記参照可能なデータを使用者の指示に応じて選択可能な選択手段を、更に備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
上記参照可能なデータの一形態として、上記画像としてのグラフの形成に使用される元データを含むことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
上記参照可能なデータの一形態として、表形式の計算または表画像の形成に使用される元データを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
上記参照可能なデータの一形態として、上記画像データに添付されたコメントを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
上記参照可能なデータの一形態として、上記画像データのプロパティを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
上記参照可能なデータの一形態として、上記画像データの元データで指定されたリンクから取得されたデータを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
上記参照可能なデータの一形態として、使用者の指示に応じて上記画像データに関連付けられたデータを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
上記使用者の指示が同一位置のデータに対して一括して行えることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
上記参照可能なデータの一形態として、上記画像データの別バージョンの画像データの元データを含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
上記別バージョンの画像データの元データとして、全バージョンの画像データの元データ,最新バージョンの画像データの元データのみ,最古バージョンの画像データの元データのみ,若しくは対極バージョンの画像データの元データのみが、使用者の指示に応じて選択されることを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
【請求項12】
上記参照可能なデータの一形態として、上記画像データの元データと同一位置にあるデータを含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項13】
請求項12記載の画像形成装置において、上記画像データの元データと同一位置にフォルダがある場合は、当該フォルダの位置以下のデータも、上記参照可能なデータとして含むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
複数の被記録媒体にそれぞれ添付された複数の非接触型タグには、それぞれの被記録媒体に形成された画像データに関連する上記参照可能なデータが分割して記録されることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項15】
上記データ記録手段は、複数の被記録媒体にそれぞれ添付された複数の非接触型タグに、上記参照可能なデータを分割して記録可能なことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれかに記載の上記参照可能なデータを、生成または抽出して上記データ記録手段に送信する処理手段として、コンピュータを動作させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−84152(P2008−84152A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−265322(P2006−265322)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】