説明

画像形成装置及び印刷指示プログラム

【課題】原稿画像が印刷されない余白領域にも電子ペンで手書き可能な用紙を印刷する画像形成装置及び当該用紙の印刷を指示する印刷指示プログラムの提供。
【解決手段】印刷データに基づいて原稿画像を生成する画像生成部と、電子ペンが用紙上の位置を検出可能な特定パターンを生成する特定パターン生成部と、前記原稿画像と前記特定パターンとを合成して前記用紙に印刷する印刷画像を生成する画像合成部と、を少なくとも備える画像形成装置であって、前記画像生成部は、前記用紙の外形よりも小さい枠に収まるサイズの前記原稿画像を生成し、前記特定パターン生成部は、前記枠を超えるサイズの前記特定パターンを生成し、前記画像合成部は、前記原稿画像の外側まで前記特定パターンが印刷される印刷画像を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び印刷指示プログラムに関し、特に、原稿画像に電子ペンが認識可能なパターンを合成した用紙を印刷する画像形成装置及び当該用紙の印刷を指示する印刷指示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、データ送信機能を備えた電子ペンが普及しており、例えば、アノト(登録商標)パターンなどのパターンを印刷した用紙上で電子ペンを移動させると、電子ペンは、内蔵したカメラでパターンを読み取って用紙上の位置を検出し、電子ペンの移動軌跡を示すデータ(電子ペンデータ)を送信する。そして、電子ペンデータを受け取った装置は、アプリケーションを用いて電子ペンデータを解析して手書き情報を特定し、手書き情報を表示したり印刷したりする。
【0003】
このような電子ペンを利用したシステムとして、例えば、下記特許文献1には、所定のパターンを有する専用紙に書き込んだ書込内容を、前記パターンを基にその書込位置を関連付けた手書き情報として取得し、前記手書き情報を外部に送信可能なデジタルペンと、前記デジタルペンが送信した前記手書き情報を受信し、当該手書き情報内の筆記情報を基に前記書込内容とその書込位置とを認識し、所定ファイルに前記書込内容を反映させるコンピュータとを備えた印刷システムであって、当該所定ファイルに基づく印刷データと、前記パターンとを前記用紙に印刷することで該用紙を前記専用紙として印刷出力する印刷出力手段を備えた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−268758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子ペンで原稿にメモを手書きする場合、画像形成装置を用いて原稿画像に上記パターンを合成して印刷することになるが、用紙の周縁には印刷しない、いわゆる縁あり印刷設定では、用紙の周縁は余白領域となるため、その余白領域にはパターンも印刷されない。そのため、その余白領域に電子ペンで手書きしても、手書き情報を電子データ化することができないという問題が生じる。
【0006】
また、縁あり印刷設定で割付印刷(2in1/4in1/6in1/9in1/16in1)やポスター印刷を行った場合は、用紙の周縁のみならず、ページ画像の間の領域や分割画像の間の領域にも余白領域が生じるため、上記と同様に、その余白領域に電子ペンで手書きしても、手書き情報を電子データ化することができないという問題が生じる。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、原稿画像が印刷されない余白領域にも電子ペンで手書き可能な用紙を印刷する画像形成装置及び当該用紙の印刷を指示する印刷指示プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、印刷データに基づいて原稿画像を生成する画像生成部と、電子ペンが用紙上の位置を検出可能な特定パターンを生成する特定パターン生成部と、前記原稿画像と前記特定パターンとを合成して前記用紙に印刷する印刷画像を生成する画像合成部と、を少なくとも備える画像形成装置であって、前記画像生成部は、前記用紙の外形よりも小さい枠に収まるサイズの前記原稿画像を生成し、前記特定パターン生成部は、前記枠を超えるサイズの前記特定パターンを生成し、前記画像合成部は、前記原稿画像の外側まで前記特定パターンが印刷される印刷画像を生成するものである。
【0009】
また、本発明は、印刷を指示するコンピュータ装置で動作する印刷指示プログラムであって、前記コンピュータ装置に、電子ペンが用紙上の位置を検出可能な特定パターンを原稿画像に合成するか否かを設定可能な印刷設定画面を表示部に表示させる第1処理、前記印刷設定画面で設定された情報を記述した印刷データを生成する第2処理、を実行させ、前記第2処理では、前記特定パターンの印刷が設定された場合に、前記用紙の外形よりも小さい枠に収まるサイズの前記原稿画像と、前記枠を超えるサイズの前記特定パターンとの合成を指示する情報を前記印刷データに記述するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の画像形成装置及び印刷指示プログラムによれば、原稿画像が印刷されない余白領域にも電子ペンで手書き可能な用紙を印刷することができる。
【0011】
その理由は、原稿画像が縁あり印刷の枠内に印刷される場合であっても、電子ペンが用紙上の位置を検出するためのパターンは、その枠を超えて印刷されるからである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施例に係る印刷システムの構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る電子ペンの構成を示すブロック図である。
【図3】アノト(登録商標)パターンの一例を示す図である。
【図4】電子ペンを用いた手書き動作を説明する図である。
【図5】従来の印刷例を示す図である。
【図6】従来の用紙の手書き記載例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施例の用紙の手書き記載例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施例に係る電子ペンデータの縮小例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施例に係るコンピュータ装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第1の実施例に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第1の実施例に係るコンピュータ装置の処理を示すフローチャート図である。
【図12】本発明の第1の実施例に係るプリンタドライバの印刷設定画面の一例を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施例に係る画像形成装置の処理を示すフローチャート図である。
【図14】本発明の第1の実施例に係る画像形成装置の言語解析処理を示すフローチャート図である。
【図15】本発明の第1の実施例に係る画像形成装置のラスタライズ処理を示すフローチャート図である。
【図16】原稿画像の生成例を示す図である。
【図17】本発明の第1の実施例に係る画像合成例(通常プリント時)を示す図である。
【図18】本発明の第1の実施例に係る画像合成例(2in1時)を示す図である。
【図19】本発明の第2の実施例に係る2in1印刷の一例を示す図である。
【図20】特定パターンの座標を示す図である。
【図21】本発明の第2の実施例に係る画像形成装置のラスタライズ処理を示すフローチャート図である。
【図22】本発明の第2の実施例に係る画像形成装置の合成印刷処理を示すフローチャート図である。
【図23】Nin1設定と倍率との関係を示す図である。
【図24】本発明の第2の実施例に係る補助線付き印刷物の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
会社等で一般的に使用されるLBP(Laser Beam Printer)では、用紙の全面に印刷する、いわゆる縁なし印刷がサポートされていない。これは、転写部にトナーが堆積し高圧電流がリークしたり、紙裏面が汚れたりするため、クリーニング機構を付ける必要があり、コストアップを招くからである。また、縁なし印刷では、周縁の画像が欠損するという不具合も発生してしまう。
【0014】
そのため、上記LBPを用いて、原稿画像に電子ペンが認識可能なパターンを合成して印刷すると、用紙の周縁に余白領域が生じ、その余白領域に電子ペンで手書きしても、手書き情報を電子データ化することができないという問題が生じる。また、割付印刷やポスター印刷を行う場合は、用紙の周縁のみならず、ページ画像の間の領域や分割画像の間の領域にも余白領域が生じ、同様の問題が生じる。
【0015】
そこで、本発明の一実施の形態では、上記パターンは原稿画像に比べて印刷密度が低く、用紙の全面に印刷しても不具合が発生しにくいことを考慮して、縁あり印刷の境界を定める枠に対して、原稿画像を枠内に印刷する場合であっても、電子ペンが認識可能なパターンは枠を超えて印刷するようにする。これにより、ユーザは用紙内の任意の場所(特に、原稿画像が印刷されていない手書きに適した余白領域)に電子ペンで手書きすることができ、手書き情報を確実に電子データ化することができる。
【実施例1】
【0016】
上記した本発明の一実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の第1の実施例に係る画像形成装置及び印刷指示プログラムについて、図1乃至図18を参照して説明する。図1は、本実施例の印刷システムの構成を模式的に示す図である。また、図2は、本実施例の電子ペンの構成を示すブロック図、図3は、アノト(登録商標)パターンの一例を示す図であり、図4は、電子ペンを用いた手書き動作を説明する図である。また、図5及び図6は、従来の印刷例及び手書き記載例を示す図であり、図7は、本実施例の用紙を用いた手書き記載例を示す図、図8は、電子ペンデータの縮小例を示す図である。また、図9は、本実施例のコンピュータ装置の構成を示すブロック図であり、図10は、本実施例の画像形成装置の構成を示すブロック図である。また、図11は、コンピュータ装置の処理を示すフローチャート図、図12は、コンピュータ装置に表示される画面例を示す図であり、図13乃至図15は、本実施例の画像形成装置の処理を示すフローチャート図である。また、図16は、従来の画像生成例を示す図であり、図17及び図18は、本実施例の画像合成例を示す図である。
【0017】
図1に示すように、本実施例の印刷システム10は、原稿画像とアノト(登録商標)パターンに代表される位置検出符号(以下、特定パターンと呼ぶ。)とを合成した合成画像の印刷を指示するコンピュータ装置20と、コンピュータ装置20からの指示に従って合成画像を用紙に印刷するカラープリンタやカラー複合機などの画像形成装置30と、合成画像が印刷された用紙(以下、手書き用紙50と呼ぶ。)上のペン先の移動軌跡を示す複数の位置情報を含むデータ(以下、電子ペンデータと呼ぶ。)を送信する電子ペン40とで構成される。また、画像形成装置30は、更に、電子ペン40から送信された電子ペンデータを処理して手書きされた文字や図形、画像などの情報(以下、手書き情報と呼ぶ。)を特定し、原稿画像と手書き情報とを合成して印刷物を作成する処理も行う。
【0018】
まず、電子ペン40について説明する。図2は、電子ペン40の構成を示すブロック図であり、電子ペン40は、CPU(Central Processing Unit)41、ROM(Read Only Memory)42、RAM(Random Access Memory)43、通信モジュール44、バッテリー45、イメージセンサ46、ペン圧力検知センサ47、筆記モジュール48、時計モジュール49などで構成される。
【0019】
CPU41は、プログラムに従って演算するデータ処理装置である。ROM42は、プログラムを格納する情報記憶部である。RAM43は、データを格納する情報記憶部である。そして、CPU41と、ROM42やRAM43などのメモリと、で制御部が構成される。
【0020】
通信モジュール44は、Bluetooth(登録商標)に代表される短距離無線通信や有線通信により画像形成装置30の電子ペン用通信部35bと通信を行う。バッテリー45は、電子ペン40の電源である一次電池または二次電池である。イメージセンサ46は、パターンを読み取るための小型のCCD(Charge Coupled Devices)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)ビデオカメラである。ペン圧力検知センサ47は、電子ペン40の筆圧を検知する圧電素子などである。筆記モジュール48は、イメージセンサ46で読み取った特定パターンに基づいて電子ペン40の手書き用紙50上の位置を特定し、ペン先の移動軌跡を示す複数の位置情報を含む電子ペンデータを生成する。時計モジュール49は、時刻情報を保持する装置である。
【0021】
なお、電子ペン40は、特定パターンが印刷された手書き用紙50上の位置を特定し、位置情報(座標)を含む電子ペンデータを送信する機能を備えていればよく、その構成や形状、通信方法などは特に限定されない。例えば、電子ペン40は、パターンの構成や密度、濃度などを識別して位置を特定する構成としてもよいし、手書き用紙50近傍に設置された機器と連動して(例えば、当該機器に対する角度や距離に基づいて)位置を特定する構成としてもよい。本実施例では、アノト(登録商標)パターンを利用するものとする。
【0022】
図3は、アノト(登録商標)パターンの一例である。このアノト(登録商標)パターンは、格子状に配置されたドットパターンであり、各ドットは0.3mm間隔で直交する格子から上下左右いずれかの方向へ僅かにずれていて、イメージセンサ46によって、1度に縦6×横6ドット、計36ドットのマトリクス単位で読み込まれる。このアノト(登録商標)パターンはどの点をとっても一意な値であることから、手書き用紙50と手書き用紙50に合成するアノト(登録商標)パターンの配置を決めておけば(すなわち、パターン空間のどの位置から切り出したアノト(登録商標)パターンを手書き用紙50に合成するかを決めておけば)、電子ペン40は手書き用紙50上の任意の位置を認識することができる。このアノト(登録商標)パターンのデータは、予めROM42に保持する構成とするが、ネットワーク上のサーバに格納しておき、その都度ネットワークを介して取得して利用することもできる。
【0023】
図4は、上記構成の電子ペン40を用いて原稿画像と特定パターンとを合成した画像が印刷された手書き用紙50に手書きした例である。手書き用紙50上で電子ペン40を移動させると、手書き用紙50上の位置情報が電子ペンデータとして画像形成装置30に送信され、画像形成装置30は、電子ペン40の軌跡から手書きされた文字や図形などの手書き情報を認識することができ、原稿画像に手書き情報を合成した印刷物を出力することができる。
【0024】
このように、原稿画像と特定パターンを合成した手書き用紙50を印刷することにより、ユーザは電子ペン40を用いてメモなどを書き込むことができるが、一般的なオフィス用LBPでは、用紙の周縁まで印刷すると転写部にトナーが堆積することに起因する不具合や画像が欠損する不具合が生じることから、原稿画像のサイズを用紙サイズよりも小さくして印刷している。
【0025】
そのため、図5に示すように、通常プリントでは、用紙の周縁に余白領域が形成され、2in1プリントでは、用紙の周囲及びページ画像の間の領域に余白領域が形成され、ポスター印刷では、各々の分割画像を印刷する用紙の周縁に余白領域が形成され、この余白領域には原稿画像も特定パターンも印刷されないことになり、ユーザが余白領域に電子ペン40で手書きした場合には、電子ペン40は用紙上の位置を検出することができない。
【0026】
例えば、図6に示すように、電子ペン40で「ABCDEFGHIJKLMN」の文字を手書きした場合、「HIJKLMN」の文字は特定パターンが印刷されている領域に書き込まれているため、電子ペン40は用紙上の位置を検出することができるが、「ABCDEFG」は特定パターンが印刷されていない余白領域に書き込まれているため、電子ペン40は用紙上の位置を検出することができない。特に、原稿画像が印刷された用紙に手書きする場合、ユーザは行間や周囲の余白領域に手書きする場合が多いため、原稿の余白領域に特定パターンが印刷されていないと非常に不便である。
【0027】
一方、原稿画像を構成する文字や図形、画像などには黒のドットが密集した領域があるため、原稿画像を用紙の周縁まで印刷すると、トナーの堆積に起因する不具合が生じるが、電子ペン40が認識可能な特定パターンは、黒のドットが密集せずに散在しているため、たとえ特定パターンを用紙の周縁まで印刷したとしても、トナーの堆積は問題とならないレベルに抑えることができる。また、原稿画像は一部でも欠損すると見栄えが著しく悪化するが、特定パターンは一部が欠損しても見栄えが悪化することはない。
【0028】
そこで、本実施例では、原稿画像と特定パターンとを合成して印刷する場合に、図7に示すように、原稿画像(図の斜線のハッチング部)については、従来通り用紙の周縁に余白領域が形成されるように印刷(いわゆる、縁あり印刷)するが、特定パターン(図のドットのハッチング部)については、用紙の周縁に余白領域が形成されないように印刷(いわゆる、縁なし印刷)する。これにより、通常プリントやNin1、ポスター印刷で生じる余白領域をなくし、電子ペン40で手書きした情報を漏れなく電子データ化できるようにする。
【0029】
図7の構成では、原稿画像は用紙の周縁に余白領域が形成されるように縮小しているため、図7の余白領域に手書きされた「ABCDEFG」の手書き情報は原稿画像上に対応する領域(座標)がない状態になる。そこで、余白領域の手書き情報を原稿画像に合成できるようにするために、図8に示すように、特定パターンの印刷領域のサイズ(用紙サイズ)と原稿画像の印刷領域のサイズとの関係に基づいて、電子ペンデータを縮小(座標変換)する。
【0030】
なお、図8は、原稿画像と手書き情報とを合成して印刷する際に、手書き情報が用紙の周縁に印刷されないようにするために行うものであるが、例えば、原稿画像と手書き情報とを合成した合成画像を表示部に表示させる場合や、縁なし印刷をサポートする他の画像形成装置30を用いて合成画像を印刷する場合は、電子ペンデータは縮小(座標変換)しなくてもよい。
【0031】
また、電子ペン40が黒以外の色でも認識できる場合は、用紙の縁に印刷する特定パターンの色を変えることによって、トナーの堆積に起因する不具合を更に抑制することができる。例えば、電子ペン40が灰色の特定パターンを認識できる場合は、用紙の周縁の特定パターンのトナー濃度を低くすることによってトナーの堆積量を抑えることができる。また、電子ペン40が人間の眼では認識しにくい色(例えば、黄色)の特定パターンを認識できる場合は、用紙の周縁の特定パターンをその色にすることによって、紙裏面の汚れを目立たなくすることができる。
【0032】
以下、上記構成の手書き用紙50の印刷に使用する装置(コンピュータ装置20及び画像形成装置30)の構成について図面を参照して説明する。
【0033】
[コンピュータ装置]
図9は、本実施例のコンピュータ装置20の構成を示すブロック図であり、コンピュータ装置20は、CPU21、ROM22、RAM23、HDD24、LAN I/F25、表示部26、操作部27などで構成され、これらはバスを介して接続されている。
【0034】
CPU21は、プログラムに従って演算するデータ処理装置である。ROM22は、プログラムを格納する情報記憶部である。RAM23は、データを格納する情報記憶部である。そして、CPU21と、ROM22やRAM23などのメモリと、で制御部が構成される。この制御部は、文書を作成するためのアプリケーションや文書の印刷を指示するプリンタドライバとして機能し、アプリケーションで作成した文書データは、プリンタドライバにより、画像形成装置30が解釈可能な印刷データ(PJL(Printer Job Language)コマンドやPS、PCLXL等のページ記述言語のデータ、または、PDF(Portable Document Format)データ)に変換される。
【0035】
HDD24は、各種プログラムやデータを記憶する。
【0036】
LAN I/F部25は、画像形成装置30などとLAN(Local Area Network)を経由して接続するための拡張カードであって、画像形成装置30に印刷データを送信する。
【0037】
表示部26は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(electroluminescence)ディスプレイなどであり、後述するプリンタドライバの印刷設定画面などを表示する。
【0038】
操作部27は、キーボードやマウスなどで構成され、文書の作成や印刷に関する設定操作を可能とする。
【0039】
[画像形成装置]
図10は、本実施例の画像形成装置30の構成を示すブロック図であり、画像形成装置30は、CPU31、ROM32、RAM33、HDD34、LAN I/F35a、印刷部36、表示部37、言語解析部38、画像処理部39、電子ペン用通信部35bなどで構成され、これらはバスを介して接続されている。
【0040】
CPU31は、プログラムに従って演算するデータ処理装置である。ROM32は、プログラムを格納する情報記憶部である。RAM33は、データを格納する情報記憶部である。そして、CPU31と、ROM32やRAM33などのメモリと、で制御部が構成される。
【0041】
HDD34は、LAN I/F部35aを介して受信した印刷データや電子ペン用通信部35bを介して受信した電子ペンデータ、印刷データや電子ペンデータから生成した中間データ、中間データから生成したビットマップデータなどを記憶する。
【0042】
LAN I/F部35aは、コンピュータ装置20などとLANを経由して接続するための拡張カードであって、コンピュータ装置20から送信される印刷データを入力する。
【0043】
印刷部36は、電子写真方式や静電記録方式等の作像プロセスを利用した画像形成に必要な構成要素で構成され、画像処理部39により作成されたビットマップデータに基づいて、指定された用紙に画像を形成する。
【0044】
表示部37は、LCDや有機ELディスプレイ上に、透明電極が格子状に配置された感圧式のタッチパネルと、ハードキーなどで構成される。
【0045】
言語解析部38は、PJL処理部38aとPost Script処理部38bとPCLXL処理部38cとを含む。PJL処理部38a、Post Script処理部38b、PCLXL処理部38cは、画像形成装置の言語解析部に一般的に設けられる機能であり、LAN I/F35aを介してコンピュータ装置20等から入力された印刷データを解析し、中間データを作成する。
【0046】
画像処理部39は、特定パターン生成部39aと画像生成部39bと画像合成部39cとを含む。特定パターン生成部39aは、電子ペン40が認識可能な特定パターンを生成する。画像生成部39bは、言語解析部38により作成された中間データをラスタライズして、印刷部36で印刷可能なビットマップデータに変換し、必要に応じて、変倍、画像回転、濃度調整、エッジ強調、スムージング、2値化等の画像処理を行う。画像合成部39cは、言語解析部38で生成したビットマップデータに基づく画像(原稿画像)と特定パターン生成部39aで生成した特定パターンとを合成する。その際、画像生成部39bは、縁あり印刷のサイズの原稿画像を生成し、特定パターン生成部39aは、用紙全体のサイズの特定パターンを生成する。
【0047】
電子ペン用通信部35bは、Bluetooth(登録商標)通信方式に代表される短距離無線通信や有線通信により電子ペン40の通信モジュール44と通信を行い、電子ペン40からの電子ペンデータを受信し、RAM33に保持する。
【0048】
なお、上記言語解析部38や画像処理部39はハードウェアとして構成してもよいし、画像形成装置30を言語解析部38や画像処理部39として機能させるプログラムとして構成し、当該プログラムを制御部で動作させる構成としてもよい。
【0049】
また、本実施例では、画像形成装置30に印刷部36を備える構成としているが、印刷処理を実行するエンジンを分離し、画像形成装置30を、印刷画像を生成してエンジンに印刷処理を実行させる装置として構成してもよい。
【0050】
また、本実施例では、画像形成装置30の画像処理部39が、縁あり印刷のサイズの原稿画像と、用紙全体のサイズの特定パターンと、を生成する構成とするが、コンピュータ装置20の制御部(プリンタドライバ)が印刷データを生成する際、原稿画像は縁あり印刷の枠内に配置し、特定パターンは枠を超えて用紙全体に配置するように指示する情報を印刷データに記述し、画像形成装置30は印刷データの指示に従って手書き用紙50を作成するようにしてもよい。
【0051】
次に、上記構成の印刷システム10の動作について説明する。
【0052】
まず、コンピュータ装置20の動作について、図11のフローチャート図及び図12の画面例を参照して説明する。
【0053】
ユーザが、アプリケーションを用いて原稿データを作成し、アプリケーションの画面で印刷を指示すると、プリンタドライバが起動し、プリンタドライバは、表示部26に図12に示すような印刷設定画面を表示させる(S110)。この印刷設定画面には、用紙や出力、製本、開き方向/とじ方向などを設定する欄に加えて、特定パターンの印刷を設定する欄が設けられている。
【0054】
そして、ユーザが印刷設定画面で印刷条件を設定(ここでは、ページ割付と特定パターン印刷を選択)し、印刷を指示すると(S120のYes)、プリンタドライバは、原稿データ及び印刷設定に基づいて印刷データを作成し(S130)、作成した印刷データを画像形成装置30に送信する(S140)。その際、上述したように、印刷データに、原稿画像は縁あり印刷の枠内に配置し、特定パターンは枠を超えて配置するように指示する情報を記述してもよい。
【0055】
次に、画像形成装置30の動作について、図13乃至図15のフローチャート図を参照して説明する。
【0056】
図13に示すように、画像形成装置30の制御部は、LAN I/F部35aを介して、コンピュータ装置20から印刷データを受信すると、受信した印刷データをRAM33またはHDD34に蓄積していき、全データを受信し終わると通信を終了する(S210)。
【0057】
次に、言語解析部38は、印刷データの言語解析処理を行う(S220)。図14は、言語解析処理の詳細を示しており、まず、PJL処理部38aは、印刷データのPJL解析を行い、PJLで指定されている各種印刷設定を解析し、設定テーブルに保存する(S221)。次に、印刷データがPost Script又はPCLのどちらのPDLで記述されているかを判断し(S222)、判断結果に従って、Post Script処理部38bにてPost Script解析処理(S223)、若しくは、PCLXL処理部38cにてPCL解析処理(S224)を行って、中間データを作成する。
【0058】
図13に戻って、画像処理部39は、ラスタライズ処理を行う(S230)。図15は、ラスタライズ処理の詳細を示しており、まず、画像生成部39bは、中間データのラスタライズを行う(S231)。この画像生成は従来のラスタライズ処理と同じであり、余白領域を設けるために原稿データを少し縮小して縁あり印刷の枠内に収まるサイズの原稿画像を生成する。すなわち、図16に示すように余白領域がある画像(通常プリントやポスター印刷の場合は各用紙の周縁に余白領域がある画像、Nin1の場合は用紙の周縁とページ画像の間に余白領域がある画像)を生成する。なお、画像生成部39bは、常に、縁あり印刷の枠内に収まるサイズの原稿画像を生成するようにしてもよいし、印刷データの指示に従って、縁あり印刷の枠内に収まるサイズの原稿画像を生成するようにしてもよい。
【0059】
次に、設定テーブルを参照して、特定パターン印刷設定がされているかどうかを確認する(S232)。特定パターン印刷が選択されている場合は、特定パターン生成処理部39aは、用紙全面分(縁なし)の特定パターンを作成する(S233)。なお、特定パターン生成処理部39aは、常に、用紙全面サイズの特定パターンを生成するようにしてもよいし、印刷データの指示に従って、用紙全面サイズの特定パターンを生成するようにしてもよい。
【0060】
そして、画像合成部39cは、用紙全面サイズの特定パターン画像と、縁あり印刷の枠内に収まるサイズの原稿画像とを合成し、出力する(S234)。このように用紙全面サイズの特定パターンを合成することにより、特定パターンが印刷されない領域をなくすことができる。
【0061】
図13に戻って、印刷部36は、特定パターンと原稿画像とを合成した合成画像を用紙に印刷して手書き用紙50を出力する(S240)。
【0062】
図17は、上記手順で通常プリントを行った場合の例であり、原稿データをラスタライズした原稿画像は用紙よりも小さい画像であるのに対して、特定パターンは用紙と同じサイズの画像であるため、用紙の縁にも特定パターンが印刷される。また、図18は、2in1の割付印刷を行った場合の例であり、同様に、用紙の周縁、及び、1ページ目の原稿画像と2ページ目の原稿画像の間の領域に特定パターンが印刷される。
【0063】
なお、図17及び図18では、特定パターンを用紙と同サイズとしたが、特定パターン画像にも若干の余白を設け、従来と同様のハードウェアシステムで実現できるようにしてもよい。すなわち、ビットマップ画像はハードウェアの制限より多くのマージン(余白領域)を持っているため、特定パターンはそのハードウェア制限ぎりぎりのサイズにすることで、これまでのハードウェアをそのまま用いて、ある程度の効果が期待できる手書き用紙50を出力することもできる。
【0064】
また、上記フローでは、特定パターンを画像形成装置30内部で生成することとしたが、画像形成装置30のHDD34に予め特定パターンを保存しておき、その特定パターンから必要な領域だけ切り出すようにしてもよいし、コンピュータ装置20のHDD24に予め特定パターンを保存しておき、プリンタドライバで印刷データを生成する際に、印刷データに特定パターンを付加するようにしてもよい。
【0065】
以上説明したように、本実施例の印刷システム10では、原稿画像を縁あり印刷する際に、特定パターンを用紙全面に印刷することで、特定パターンが印刷されていない領域をなくすことができ、手書き用紙50上の任意の場所に電子ペン40で手書きした情報を電子データ化することができる。
【実施例2】
【0066】
次に、本発明の第2の実施例に係る画像形成装置及び印刷指示プログラムについて、図19乃至図24を参照して説明する。図19は、本実施例の2in1印刷の一例を示す図であり、図20は、特定パターンの座標を示す図である。また、図21は、本実施例の画像形成装置のラスタライズ処理を示すフローチャート図であり、図22は、合成印刷処理を示すフローチャート図である。また、図23は、Nin1設定と倍率との関係を示す図であり、図24は、補助線付き印刷物の一例を示す図である。
【0067】
前記した第1の実施例では、原稿画像と特定パターンを合成した手書き用紙50を印刷する手順について説明したが、本実施例では、ユーザが手書き用紙50に手書きした後、手書き情報を原稿画像に合成した印刷物を作成する手順について説明する。その際、割付印刷において用紙全面に特定パターンを印刷した手書き用紙50に対して、ページ境界部分に手書きした場合、手書き情報をどちらのページに合成すればよいかが不明確になる場合がある。このような場合には、割付印刷の中心線を基準にして、手書き情報が中心線のどちら側にあるかを判断し、その結果に応じて手書き情報を原稿画像に合成することになる。
【0068】
例えば、図19に示すように、ページ境界部分に「ABCDEFG」の文字を手書きした場合、この文字は2in1の中央線(図の破線)より左側に記載されているため、原稿画像と合成する場合には、1ページ目(図の左側)の原稿画像に合成するようにする。また、手書き情報と原稿画像を合成する際、第1の実施例の図8に記載した通り、原稿画像は縮小されているため、余白領域に記載された手書き情報を対応するページの原稿画像に合成するために、電子ペンデータを縮小(座標変換)する。
【0069】
以下、原稿画像と特定パターンを合成した手書き用紙50を作成する手順について説明する。本実施例の場合、印刷システム10の構成は第1の実施例と同様であるが、画像形成装置30の言語解析部38は、電子ペン用通信部35bを介して電子ペン40から取得した電子ペンデータを解析して中間データを作成し、画像処理部39の画像生成部39bは、電子ペンデータの中間データをラスタライズし、原稿画像のサイズに合わせて縮小(座標変換)して、手書き情報のビットマップデータを生成し、画像処理部39の画像合成部39cは、手書き情報と原稿画像とを合成する。また、コンピュータ装置20の動作は第1の実施例と同様であるが、画像形成装置30のラスタライズ処理は図21のようになる。
【0070】
まず、画像生成部39bは、中間データのラスタライズを行う(S301)。この画像生成では、余白領域を設けるために原稿データを少し縮小して縁あり印刷の枠内に収まるサイズの原稿画像を生成する。次に、設定テーブルを参照して、特定パターン印刷設定がされているかどうかを確認する(S302)。特定パターン印刷が選択されている場合は、特定パターン生成処理部39aは、用紙全面分(縁なし)の特定パターンを作成する(S303)。なお、第1の実施例と同様に、画像生成部39b及び特定パターン生成処理部39aは、常に上記サイズの画像を生成してもよいし、印刷データで指示された場合に上記サイズの画像を生成するようにしてもよい。
【0071】
ここで、本実施例では、手書き情報を原稿画像に合成した印刷物を作成する際に、ページ境界部分に手書きした情報をどちらのページに合成するかを判断する必要があるため、表1に示すような特定パターンの座標位置を規定するテーブルを作成し、HDD34などに保持する(S304)。
【0072】
【表1】

【0073】
そして、画像合成部39cは、用紙全面サイズの特定パターン画像と、縁あり印刷の枠内に収まるサイズの原稿画像とを合成し、手書き用紙50を出力する(S305)。この手書き用紙50の角及び中央線の座標は、表1より、図20のようになる。その後、ユーザは、この手書き用紙50の任意の位置に文字や図形、画像などの手書き情報を書き込む。
【0074】
次に、手書き情報を原稿画像に合成した印刷物を出力する手順について、図22のフローチャート図を参照して説明する。
【0075】
まず、画像形成装置30は、電子ペン用通信部35bを用いて、電子ペン40から電子ペンデータを受信する(S401)。
【0076】
電子ペンデータの受信が完了したら(S402のYes)、電子ペンデータの座標とHDD34などに保持したテーブルの座標範囲とを比較し、どのページに合成する手書き情報であるのかを算出する(S403)。算出する方法は、Nin1設定と特定パターンの座標から算出できる。具体的には、座標範囲をn分割して、各ページの座標範囲を算出する。表1は2in1設定であるので、電子ペンデータの座標が式1の場合は、1ページ目の原稿画像に合成し、式2の場合は、2ページ目の原稿画像に合成する。
【0077】

【0078】

【0079】
その後、図23に示すようなテーブルを参照して、Nin1設定に対応する倍率を取得し、電子ペンデータの座標変換(拡大または縮小(ポスター印刷時))を行い(S404)、ユーザが手書きしたページの所定の位置に電子ペンデータに基づく手書き情報を合成する(S405)。
【0080】
上記説明では、ページの境界を特定パターンの座標だけで判断したが、この場合、中央部を跨いだ手書き情報は意味のないデータになる可能性がある。これを防止する方法としては、図24に示すように、手書き用紙50を作成する際に、中央部に補助線を印刷し、ユーザに境界を意識させることで、境界部への手書きを抑止するようにしてもよい。また、電子ペンデータの座標と手書きした時間とに基づいて手書き情報を一つのデータ群としてまとめ、そのデータ群が境界線にかかっていた場合、データ群の座標をシフトしてどちらかのページに合成するようにすることもできる。
【0081】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、各装置の構成や制御は適宜変更可能である。
【0082】
例えば、上記本実施例では、原稿画像を縮小して余白領域を作成したが、文書作成アプリケーションによって既に余白が設定されている場合は、原稿画像をそのまま印刷し、周縁の原稿画像を欠損させて余白領域を作成することも可能である。この場合は、余白領域の手書き情報は原稿画像に対応した座標となるため、座標変換は不要である。ただし、Nin1設定の場合は座標変換が必要である。
【0083】
また、上記本実施例では、通常印刷、Nin1、ポスター印刷を例にして説明したが、小冊子、とじ位置(とじしろ)、画像シフトなどの設定においても、これまで余白領域となっていた全ての部分に特定パターンを印刷することによって、余白領域に書き込まれた手書き情報を電子データ化することできる。
【0084】
また、上記各実施例では、プリンタドライバにより特定パターンの印刷設定を行う構成としたが、画像形成装置30で特定パターンの印刷設定を行う構成とすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、原稿画像と特定パターンとを合成した手書き用紙を印刷する画像形成装置及び画像形成装置に印刷を指示するプリンタドライバ等の印刷指示プログラムに利用可能である。
【符号の説明】
【0086】
10 印刷システム
20 コンピュータ装置
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 HDD
25 LAN I/F
26 表示部
27 操作部
30 画像形成装置
31 CPU
32 ROM
33 RAM
34 HDD
35a LAN I/F
35b 電子ペン用通信部
36 印刷部
37 表示部
38 言語解析部
38a PJL処理部
38b Post Script処理部
38c PCLXL処理部
39 画像処理部
39a 特定パターン生成部
39b 画像生成部
39c 画像合成部
40 電子ペン
41 CPU
42 ROM
43 RAM
44 通信モジュール
45 バッテリー
46 イメージセンサ
47 ペン圧力検知センサ
48 筆記モジュール
49 時計モジュール
50 手書き用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷データに基づいて原稿画像を生成する画像生成部と、
電子ペンが用紙上の位置を検出可能な特定パターンを生成する特定パターン生成部と、
前記原稿画像と前記特定パターンとを合成して前記用紙に印刷する印刷画像を生成する画像合成部と、を少なくとも備える画像形成装置であって、
前記画像生成部は、前記用紙の外形よりも小さい枠に収まるサイズの前記原稿画像を生成し、
前記特定パターン生成部は、前記枠を超えるサイズの前記特定パターンを生成し、
前記画像合成部は、前記原稿画像の外側まで前記特定パターンが印刷される印刷画像を生成する、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記特定パターン生成部は、前記用紙全面のサイズの前記特定パターンを生成し、
前記画像合成部は、前記用紙の周縁の余白領域にも、前記特定パターンが印刷される印刷画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
Nページの原稿画像を1枚の用紙に集約して印刷する割付印刷が指示された場合、
前記画像生成部は、前記用紙をN分割した領域の周縁に余白領域が形成されるサイズの前記原稿画像を生成し、
前記特定パターン生成部は、前記用紙全面のサイズの前記特定パターンを生成し、
前記画像合成部は、前記用紙の周縁の余白領域、及び、隣り合う前記原稿画像の間の余白領域にも、前記特定パターンが印刷される印刷画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記電子ペンが前記用紙上の前記特定パターンを検出して作成した電子ペンデータを、前記電子ペンから受信する通信部を備え、
前記画像合成部は、前記電子ペンデータで規定される手書き情報を、前記原稿画像のサイズと前記特定パターンのサイズとを用いて算出される比率に基づいて縮小し、縮小した前記手書き情報と前記原稿画像とを合成して印刷画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記枠は、縁あり印刷の領域を規定する枠である、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の画像形成装置。
【請求項6】
印刷を指示するコンピュータ装置で動作する印刷指示プログラムであって、
前記コンピュータ装置に、
電子ペンが用紙上の位置を検出可能な特定パターンを原稿画像に合成するか否かを設定可能な印刷設定画面を表示部に表示させる第1処理、
前記印刷設定画面で設定された情報を記述した印刷データを生成する第2処理、を実行させ、
前記第2処理では、前記特定パターンの印刷が設定された場合に、前記用紙の外形よりも小さい枠に収まるサイズの前記原稿画像と、前記枠を超えるサイズの前記特定パターンとの合成を指示する情報を前記印刷データに記述する、
ことを特徴とする印刷指示プログラム。
【請求項7】
前記第2処理では、前記用紙全面のサイズの前記特定パターンの合成を指示する情報を前記印刷データに記述する、
ことを特徴とする請求項6に記載の印刷指示プログラム。
【請求項8】
前記第1処理で、Nページの原稿画像を1枚の用紙に集約して印刷する割付印刷が設定された場合、
前記第2処理では、前記用紙をN分割した領域の周縁に余白領域が形成されるサイズの前記原稿画像と、前記用紙全面のサイズの前記特定パターンとの合成を指示する情報を前記印刷データに記述する、
ことを特徴とする請求項6に記載の印刷指示プログラム。
【請求項9】
前記枠は、縁あり印刷の領域を規定する枠である、
ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一に記載の印刷指示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−232537(P2012−232537A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−104012(P2011−104012)
【出願日】平成23年5月9日(2011.5.9)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】