画像形成装置管理システム、管理装置、画像形成装置管理方法及びプログラム
【課題】 二酸化炭素排出量・消費電力などの削減目標値を達成するための、電源オフ・省電力モードの移行時間を計算可能である画像形成装置管理システムを提供する。
【解決手段】 画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻計算手段と、画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、省電力モードに移行した場合の二酸化炭素排出量・消費電力などの削減効果を算出する削減効果算出手段と、削減効果算出手段で算出した効果が、予め設定された削減目標値を達成していない場合に、目標値を達成するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻再計算手段と、を備える。
【解決手段】 画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻計算手段と、画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、省電力モードに移行した場合の二酸化炭素排出量・消費電力などの削減効果を算出する削減効果算出手段と、削減効果算出手段で算出した効果が、予め設定された削減目標値を達成していない場合に、目標値を達成するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻再計算手段と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の稼働状況を管理する画像形成装置管理システム、管理装置、画像形成装置管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、二酸化炭素等の温室効果ガスの排出量を低減するために、プリンタや複合機等の画像形成装置使用時における消費電力量を低減することが求められている。消費電力を低減するための一つの方法として、画像形成装置が使用されていない時間帯は省電力モードに移行する、または電源オフするなどがある。例えば、特許文献1には、待機モード・省電力モードの状態遷移を記憶して、自身が使用される頻度・内容を学習し、省電力モード移行時間を最適化する技術が開示されている。これによれば、管理者が面倒な作業(複数の省電力モードの移行時間の設定など)をせずとも、移行時間の最適化が図れ、消費電力を低減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−72391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置では、どの程度の二酸化炭素排出量・消費電力が削減されたかの効果を知ることができない。そのため、二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成できるか否かを知ることができない。つまり、二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成できない場合に、どのような設定を行えば、削減目標値を達成できるのかがわからない。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成するための、画像形成装置の電源オフ・省電力モードの移行時間を計算可能である画像形成装置管理システム、管理装置、画像形成装置管理方法及びプログラムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ネットワークに接続された複数の画像形成装置の電源状態を変更可能な画像形成装置管理システムであって、
前記管理システムに設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻計算手段(S1303)と、
前記管理システムに設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、省電力モードに移行した場合の二酸化炭素排出量・消費電力などの削減効果を算出する削減効果算出手段(S1411)と、
前記管理システムに設けられ、前記削減効果算出手段で算出した削減効果が、予め設定された削減目標値を達成していない場合に、目標値を達成するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻再計算手段(S1305)と、
を備えることを特徴とする画像形成装置管理システム。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成するための、画像形成装置の電源オフ・省電力モードの移行時間を計算可能である画像形成装置管理システム、管理装置、画像形成装置管理方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態を示す画像形成装置管理システムの構成を示す模式図である。
【図2】ホストコンピュータ101、分析サーバー102の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図3】複合機104の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図4】ホストコンピュータ101の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【図5】分析サーバー102の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【図6】複合機104のデータ処理構成の一例を示すブロック図である。
【図7】画像情報形成装置情報テーブルの一例を示す図である。
【図8】ジョブログテーブルの一例を示す図である。
【図9】状態遷移ログテーブルの一例を示す図である。
【図10】分析結果テーブル(月別)の一例を示す図である。
【図11】分析結果テーブル(時間帯別)の一例を示す図である。
【図12】分析処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】消費電力分析処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図14】電源状態変更設定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図15】電源状態変更再設定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0010】
<実施例1>
<システム構成の説明>
図1は、本発明の実施形態を示す画像形成装置管理システムの構成を示す模式図である。
【0011】
図1において、101はホストコンピュータで、ユーザーが使用して画像データを生成し、印刷を行う。ホストコンピュータ101には、後述するハードウェア資源と、オペレーティングシステム(OS)、プリンタドライバ等を含むソフトウエア資源を備える。
【0012】
さらに、ホストコンピュータ101はネットワーク105に接続される画像形成装置と所定のプロトコルで通信可能に接続されている。
【0013】
103はプリンタで、ネットワークを介して受信した印刷データを受け取り、電子写真技術やインクジェット技術などの既知の印刷技術を利用して実際の用紙に印刷を行う。104は複合機(MFP(Multi Function Printer))で、ネットワークを介して受信した印刷データを受け取り、電子写真技術やインクジェット技術などの既知の印刷技術を利用して実際の用紙に印刷を行う。
【0014】
また、複合機104は、スキャナを介して紙原稿を読み取り、コピーを行ったり、画像データに変換しEmailなどで送信したりする機能も持つ。もちろん、コピー機能を持たない、プリンタも適用可能である。
【0015】
102は分析サーバーで、プリンタ103や複合機104の二酸化炭素排出量や消費電力などの分析を行う。
【0016】
なお、ホストコンピュータ101、複合機104、プリンタ103、分析サーバー102はイーサネット(登録商標)などの既知の技術によるネットワーク105により相互に通信可能に接続されている。
【0017】
また、本実施形態では、分析サーバー102をプリンタ103、複合機104とは別構成として設けているが、同様の機能をもつモジュールをプリンタ103、複合機104の内部に設けるように構成しても構わない。この場合、分析サーバー102とプリンタ103、複合機104の間で行われるネットワーク通信は、システムバスなどを介したデータの受け渡しに置き換えて考えられる。
【0018】
<コンピュータの内部構成>
図2は、ホストコンピュータ101、分析サーバー102を構成する情報処理装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【0019】
図2において、200はコンピュータ全体(PC)である。
【0020】
PC200は、ROM202あるいは、例えば大規模記憶装置としてのHD211に記憶されたソフトウエアを実行するCPU201を備え、CPU201はシステムバス205に接続される各画像形成装置を総括的に制御する。
【0021】
203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0022】
204はネットワークインターフェースカード(NIC)で、ネットワーク105を介して、他のノードと双方向にデータをやりとりする。
【0023】
206はキーボードコントローラ(KBDC)で、PCに備えられたキーボード(KBD)209からの指示入力を制御する。
【0024】
207はディスプレイコントローラ(DISPC)で、例えば液晶ディスプレイなどで構成される表示モジュール(DISPLAY)210の表示を制御する。
【0025】
208はディスクコントローラ(DKC)であり、大容量記憶画像形成装置であるハードディスク(HD)211を制御する。
【0026】
<複合機の内部構成>
図3は、図1に示した複合機104の内部構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
図3において、300は複合機全体である。
【0028】
複合機300は、ROM302あるいは例えばハードディスクなどの大規模記憶装置としてのHD313に記憶されたソフトウエアを実行するCPU301を備え、CPU301はシステムバス305に接続される各画像形成装置を総括的に制御する。
【0029】
303はRAMで、CPU301の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0030】
304はネットワークインターフェースカード(NIC)で、ネットワーク105を介して、他のノードとデータをやりとりする。
【0031】
306はパネルコントローラ(PANELC)で、複合機に備えられたオペレーションパネル(PANEL)311からの指示入力を制御する。
【0032】
307はディスプレイコントローラ(DISPC)で、例えば液晶ディスプレイなどで構成される表示モジュール(DISPLAY)312の表示を制御する。
【0033】
308はディスクコントローラ(DKC)であり、大容量記憶画像形成装置であるハードディスク(HD)313を制御する。
【0034】
309はスキャナコントローラ(SCANC)で、複合機に備えられた光学式スキャナ装置(スキャナ)314を制御し、紙原稿の読み取りを行う。
【0035】
310はプリンタコントローラ(PRNC)で、複合機に備えられたプリンタ装置(プリンタ)315を制御し、電子写真技術やインクジェット技術などの既知の印刷技術を利用して実際の用紙に印刷を行う。
【0036】
なお、図1に示したプリンタ103の内部構成は、上記で示した複合機104の内部構成よりスキャナコントローラ309及び光学式スキャナ装置314を除いたものと考えることができる。さらに、パネルコントローラ(PANELC)306、オペレーションパネル311、ディスプレイコントローラ(DISPC)307、表示モジュール(DISPLAY)312などを取り除いた構成でもよい。
【0037】
<ホストコンピュータの機能的構成>
図4は、図1に示したホストコンピュータ101の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0038】
図4において、400はホストコンピュータ全体である。
【0039】
401は印刷指示を行う印刷アプリケーションであり、プリンタドライバ402に対して描画命令などを送信することにより、印刷指示を行う。
【0040】
402はプリンタドライバで、印刷アプリケーション401から受けた描画命令などを複合機が解釈可能な印刷データ、すなわちPDL(Page Description Language;ページ記述言語)に変換する。さらに、プリンタドライバ402は、印刷アプリケーション401を操作して印刷を指示したユーザーのユーザーIDをジョブオーナー情報として付加し、印刷ジョブを作成し、印刷ジョブ送信部403に送信する。
【0041】
403は印刷ジョブ送信部で、プリンタドライバ402より受け取った印刷ジョブを複合機104に送信する。
【0042】
404はWebブラウザで、HTMLデータを解釈し、表示モジュール210へ画面描画を行い、キーボード等からのユーザー操作を受け付け、HTTP通信部405へ要求を送信する。
【0043】
405はHTTP通信部で、Webブラウザからの通信要求を受けて画像処理装置等とNIC204を経由してHTTP又はHTTPSプロトコルを用いて通信を行いWebページの要求、Webページデータの受信等を行う。
【0044】
<分析サーバーの機能的構成>
図5は、図1に示した分析サーバー102の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図5において、500は分析サーバー全体である。
【0045】
501はインターフェース部であり、図2に示したNIC204を通じてネットワーク105を経由して、ホストコンピュータ101、プリンタ103、複合機104との通信を行う。
【0046】
502はジョブログ収集部であり、プリンタ103、複合機104のジョブログ管理部610により管理されているジョブログ情報を、インターフェース部501を経由して定期的に収集して保管する。また、プリンタ103、複合機104がジョブログ情報を送信し、ジョブログ収集部502がジョブログ情報を受信した際にジョブログ情報を保管するようにしても良い。
【0047】
503は分析処理部であり、ジョブログ情報や状態遷移ログ情報をもとに複合機104などの画像形成装置の二酸化炭素排出量、消費電力、各モードの時間、電源状態変更の設定値と効果などの分析処理をする。
【0048】
504は画像形成装置情報管理部であり、画像形成装置の能力情報、構成情報、消費電力情報などを保持する。また、インターフェース部501を経由してプリンタ103、複合機104より能力情報や構成情報を取得して保管する。
【0049】
505は電源状態管理部であり、インターフェース部501を経由してプリンタ103、複合機104より電源状態通知を受信し、状態遷移ログを作成して保管する。また、電源状態変更の設定を保管し、その設定値に基づき、インターフェース部501を経由してプリンタ103、複合機104へ電源オフや省電力移行などの電源状態変更要求を送信し、リモートで電源状態を変更する。
【0050】
<複合機の機能的構成>
図6は、図1に示した複合機104のデータ処理構成の一例を示すブロック図である。
【0051】
図6において、600は複合機全体を示す。
【0052】
601はインターフェース部であり、ネットワーク105と接続し、ホストコンピュータ101から印刷ジョブを受信する。
【0053】
602は印刷データ格納部であり、印刷ジョブデータを一時的に格納する。
【0054】
603はUI制御部であり、パネルコントローラ(PANELC)306を経由してオペレーションパネル311を制御し、ユーザーからの複合機104へのコピー指示や、スキャン送信指示を受け付ける。
【0055】
604はジョブ管理部であり、ホストコンピュータ101から受信する印刷ジョブを解析し、ユーザー名や印刷部数やカラー印刷などの出力属性情報を取得し、ジョブの開始日時と共にジョブ情報として管理する。
【0056】
605は印刷データ展開部であり、ジョブ管理部604に格納されたジョブ情報に従い、印刷データ格納部602から印刷データを取得して画像生成処理を行い、イメージデータをRAM303上に生成する。
【0057】
606はスキャナ制御部であり、スキャナコントローラ309を制御し、紙原稿のスキャンを行い、作成されたイメージデータを作成する。なお、スキャナ制御部606では、原稿給送装置として、ADF、RDF等を接続可能とする場合には、ADF又はRDFからの原稿給紙と原稿排紙を制御する。また、両面原稿を読み取る場合には、スキャナ制御部606は、原稿の反転制御を行う場合もある。
【0058】
607はイメージデータ格納部であり、印刷データ展開部605、スキャナ制御部606が生成したイメージデータを一時的に格納する。
【0059】
608はプリンタ制御部であり、プリンタエンジン609を制御し、イメージデータ格納部607に格納されたイメージデータの印刷を行わせる。
【0060】
609はプリンタエンジンであり、イメージデータ格納部607に格納されたイメージデータを、電子写真技術やインクジェット技術などの既知の印刷技術を用いて印刷用紙などのメディアに実際に印刷する。
【0061】
610はジョブログ管理部であり、ジョブログ情報を管理する。ジョブ管理部604は、ジョブが完了すると管理するジョブ情報をジョブログ情報としてジョブログ管理部610に送信し、ジョブログ管理部610で保管する。ジョブログ管理部610は、分析サーバー102からの要求に応答してジョブログを送信する。
【0062】
612は電源制御部であり、複合機103、104の電源を制御し、通常モード、省電力モード(動作モード)、電源オフの3つの電源状態を管理する。省電力モードは、通常モードよりも電力消費量が小さいモードである。なお、電源制御部612は、省電力モードを複数段階にしたり、複合機103、104の構成モジュール毎に省電力モードを設けるようにしても構わない。電源制御部612は、種々の条件に応じて、各電源状態に移行可能である。例えば、電源制御部612は、通常モードにおいて、複合機103、104に対して一定時間操作が行われず、印刷ジョブの受信、FAX受信、ネットワークからの命令受信等が行われなかった場合に省電力モードへ移行する。また、電源制御部612は、省電力モードにおいて、何らかの操作が行われた、印刷ジョブの受信、FAX受信、ネットワークからの命令受信等が行われた場合に、通常モードに移行する。電源制御部612は、電源状態を変更するときに電源状態通知部611に通知する。さらに、電源制御部612は、分析サーバー102からの電源オフや省電力移行などの電源状態変更要求に応じて電源状態を変更する。
【0063】
611は電源状態通知部であり、電源制御部612からの通知を受けて、インターフェース部601を介して通知する。また、電源状態通知部611は、通常モードで動作中にも定期的に電源状態を通知している。具体的には、電源状態通知には、稼動中、省電力移行、省電力解除、電源オン、電源オフの種別が含まれる。稼働中の通知は、複合機が通常モードで動作中であることを示し、通常モードで動作中に定期的に行われる。省電力移行の通知は、複合機が通常モードから省電力モードへ移行するときに通知される。省電力解除の通知は、複合機が省電力モードから通常モードへ移行するときに通知される。電源オンの通知は、複合機が電源オフ状態から電源が投入され、通常モードに移行するときに行われる。電源オフの通知は、複合機が電源オフに移行するときに行われる。なお、インターフェース部601を介した通知の方法としては、独自の通信規約でも、公に定義された通信規約を使用しても構わない。また、予め指定された分析サーバー102でも、マルチキャストやブロードキャストで複数の相手に通知してもよい。
【0064】
なお、スキャナを持たないプリンタ103の構成は、図6で説明した複合機104の構成から、スキャナ制御部606、UI制御部603などを除いた構成と考えることができる。
【0065】
<画像形成装置情報テーブル>
図7は、図5に示した画像情報形成装置情報管理部504が備える画像情報形成装置情報テーブルの一例を示す図である。
【0066】
図7において、701の列は画像形成装置IDであり、画像形成装置をシステム内で一意に識別するIDを示す。
【0067】
702の列は画像形成装置名を示す。
【0068】
さらに、画像情報形成装置消情報デーブルは、画像形成装置が、外部からの電源状態変更要求に応じて電源状態変更する機能があるかの情報を保持する。本実施形態では電源状態変更要求として、電源オフ要求、省電力移行要求に応じて各電源状態に移行する機能があるかの情報を保持した場合の例を示す。
【0069】
703の列は画像形成装置に、外部からの電源オフ要求に応じて電源オフする機能があるかを示す。
【0070】
704の列は画像形成装置に、外部からの省電力移行要求に応じて省電力移行する機能があるかを示す。
【0071】
さらに、画像情報形成装置消情報デーブルは、画像形成装置の構成情報を保持する。本実施形態では構成情報として、カラー印刷機能、スキャン機能、ファックス機能の構成情報を保持した場合の例を示す。
【0072】
705の列は画像形成装置にカラー機能があるかを示す。
【0073】
706の列は画像形成装置にスキャン機能があるかを示す。
【0074】
707の列は画像形成装置にファックス機能があるかを示す。
【0075】
708の列は通常モード時の消費電力を示す。
【0076】
709の列は省電力モード時の消費電力を示す。
【0077】
710の列は電源オフ時の消費電力を示す。
711の列はジョブ処理時のジョブ1ページあたりの消費電力を示す。なお、ジョブ種やカラーモードなどの出力条件によって、ジョブ処理時の消費電力が異なる場合は、それらの出力条件ごとにジョブ処理時の消費電力を保持するようにすることもできる。
【0078】
画像情報形成装置情報管理部504が管理するこれらの情報により、画像形成装置の構成情報や消費電力がわかる。
【0079】
例えば、画像形成装置情報711は、画像形成装置Aは、リモート電源オフ機能、リモート省電力移行機能、カラー機能、スキャン機能、ファックス機能がすべてあり、通常モード時に100W、省電力モード時に1W、電源オフ時に0W、ジョブ処理時に3Wh/ページの電力を消費することを示す。
【0080】
画像形成装置情報テーブルの各設定値は、画像形成装置の機種によって初期値を決めるようにすることもできる。画像形成装置の機種名や構成情報は、画像情報形成装情報管理部504により、例えばSNMPなどのプロトコルを使用しネットワークを経由して複合機から取得することができる。
【0081】
または、分析サーバー102の入力装置より設定値を指定・変更するようにすることもできる。
【0082】
<ジョブログテーブル>
図8は、図5に示したジョブログ収集部502が備えるジョブログテーブルの一例を示す図である。
【0083】
図8において、801の列はジョブログIDであり、ジョブログをシステム内で一意に識別するIDである。
【0084】
802の列は、ジョブを処理した画像形成装置の画像形成装置IDである。
【0085】
803の列は、ジョブ種であり、ジョブ種としては、ホストからの印刷であるプリント、コピー、スキャン、複合機内に保存された文書を印刷するボックスプリントなどが挙げられる。
【0086】
804の列は、ジョブの処理開始日時である。
【0087】
805の列は、ジョブの処理終了日時である。
【0088】
806の列は、カラーページ数であり、該当ジョブにより印刷されたカラーページのページ数が記録される。
【0089】
807の列は、白黒ページ数であり、該当ジョブにより印刷された白黒ページのページ数が記録される。
【0090】
808の列は、スキャンページ数であり、該当ジョブによりスキャンされたページ数が記録される。スキャンページ数は、カラースキャンページ数、白黒スキャンページ数など区別して記録することもできる。
【0091】
これらの情報により、誰が、どのようなジョブがどの日時に開始され終了したかというジョブログ情報を記録する。
【0092】
例えば、809のジョブログは、画像形成装置IDが101の画像形成装置で2010/4/25 14:25:30に開始し、2010/4/25 14:40:30に終了したコピージョブが実行されたことを示している。さらに、このジョブでは、10ページスキャンされ、10ページのカラー印刷が行われたことを示している。
【0093】
また、ジョブログテーブルをジョブ種毎に作成するように構成してもよい。
【0094】
<状態遷移ログテーブル>
図9は、図5に示した電源状態管理部505が備える状態遷移ログテーブルの一例を示す図である。状態遷移ログテーブルは、電源状態通知およびジョブログより計算した画像形成装置の状態遷移についてのログを記録するテーブルである。電源状態管理部505は、プリンタ103や複合機104から電源状態通知を受信すると、受信した電源状態通知の種類とともに、受信した日時を状態遷移ログテーブルに記録する。また、ジョブログ収集部502はジョブログ収集時に、ジョブログよりジョブ開始日時に電源状態が「ジョブ処理中」に遷移し、ジョブ終了日時に元の状態に戻るように状態遷移ログテーブルを更新する。
【0095】
図9において、901の列は状態が遷移した画像形成装置の画像形成装置IDである。
902の列は、状態が遷移した日時である。
【0096】
903の列は、遷移した状態である。
【0097】
例えば、905の状態遷移ログは、画像形成装置IDが101の画像形成装置が2010/4/26 09:01:−00にジョブ処理中に状態遷移したことを示している。
【0098】
<分析結果テーブル>
図10は、図5に示した分析処理部503が備える月別の分析結果テーブルの一例を示す図である。分析結果テーブルは、ジョブログ、状態遷移ログ情報、および画像形成装置情報より計算した画像形成装置の分析結果を記録するテーブルである。
【0099】
図10において、1001の列は集計月であり、該当行がいつの月の計算結果であるかを示す。本実施例では月単位になっているが、計算を実施する周期などによって、年単位、週単位にもすることもできる。
【0100】
1002の列は、画像形成装置IDであり、該当行がどの画像形成装置の計算結果であるかを示す。
【0101】
1003の列は、二酸化炭素排出量であり、該当行の集計月の消費電力量や消費用紙枚数などから換算して算出した二酸化炭素の排出量を示す。
【0102】
1004の列は、画像形成装置が使用されていない時間帯を電源オフ・省電力モードになるように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の二酸化炭素排出量の予測値を示す。
【0103】
1005の列は、予め設定された二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成するように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の二酸化炭素排出量の予測値を示す。
【0104】
1006の列は、消費電力であり、該当行の集計月に画像形成装置が消費した電力を示す。
【0105】
1007の列は、画像形成装置が使用されていない時間帯を電源オフ・省電力モードになるように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の消費電力の予測値を示す。
【0106】
1008の列は、予め設定された二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成するように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の消費電力の予測値を示す。
【0107】
1009の列は、ジョブ処理時間であり、該当行の集計月に画像形成装置が、ジョブ処理を行っていた時間の合計値を示す。
【0108】
1010の列は、通常モード時間であり、該当行の集計月に画像形成装置が、通常モードであった時間の合計値を示す。
【0109】
1011の列は、省電力モード時間であり、該当行の集計月に画像形成装置が、省電力モードであった時間の合計値を示す。
【0110】
1012の列は、電源オフ時間であり、該当行の集計月に画像形成装置が、電源オフであった時間の合計値を示す。
【0111】
消費電力分析結果テーブルの更新は、分析処理部503により例えば1ヶ月ごと、1時間ごと、1日ごとなど定期的に行う。
【0112】
図11は、図5に示した分析処理部503が備える時間帯別の分析結果テーブルの一例を示す図である。分析結果テーブルは、ジョブログ、状態遷移ログ情報、および画像形成装置情報より計算した画像形成装置の分析結果を記録するテーブルである。
【0113】
図11において、1101の列は集計月、1102の列は集計時間帯であり、該当行がいつの月のいつの時間帯の計算結果であるかを示す。
【0114】
1103の列は、画像形成装置IDであり、該当行がどの画像形成装置の計算結果であるかを示す。
【0115】
1104の列は、二酸化炭素排出量であり、該当行の集計時間帯の消費電力量や消費用紙枚数などから換算して算出した二酸化炭素の排出量を示す。
【0116】
1105の列は、画像形成装置が使用されていない時間帯を電源オフ・省電力モードになるように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の二酸化炭素排出量の予測値を示す。
【0117】
1106の列は、二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成するように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の二酸化炭素排出量の予測値を示す。
【0118】
1107の列は、消費電力であり、該当行の集計時間帯に画像形成装置が消費した電力を示す。
【0119】
1108の列は、画像形成装置が使用されていない時間帯を電源オフ・省電力モードになるように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の消費電力の予測値を示す。
【0120】
1109の列は、二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成するように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の消費電力の予測値を示す。
【0121】
1110の列は、ジョブ処理時間であり、該当行の集計時間帯に画像形成装置が、ジョブ処理を行っていた時間の合計値を示す。
【0122】
1111の列は、通常モード時間であり、該当行の集計時間帯に画像形成装置が、通常モードであった時間の合計値を示す。
【0123】
1112の列は、省電力モード時間であり、該当行の集計時間帯に画像形成装置が、省電力モードであった時間の合計値を示す。
【0124】
1113の列は、電源オフ時間であり、該当行の集計時間帯に画像形成装置が、電源オフであった時間の合計値を示す。
【0125】
消費電力分析結果テーブルの更新は、分析処理部503により例えば1ヶ月ごと、1時間ごと、1日ごとなど定期的に行う。
【0126】
<電源状態変更設定テーブル>
図12は、図5に示した電源状態管理部505が備える電源状態変更設定テーブルの一例を示す図である。電源状態変更設定テーブルは、各画像形成装置に対する、電源オフや省電力移行などの電源状態変更要求を送信する時刻の設定を保持するテーブルである。電源状態管理部505は、電源状態変更設定テーブルの設定値に従い、該当時刻に該当する電源状態になるように、対象の画像形成装置に要求を送信する。
【0127】
図12において、1201の列は画像形成装置IDであり、該当行がどの画像形成装置の設定であるかを示す。
【0128】
1202の列は、電源状態を変更する時刻の設定値を示す。
【0129】
1203の列は、送信する電源状態変更要求を示す。
【0130】
例えば、1204の設定は、画像形成装置IDが101の画像形成装置に対して22:00に電源オフ要求を送信することを示している。
【0131】
電源状態変更設定テーブルは、分析サーバー102の入力装置より設定値を指定・変更するようにすることもできる。
【0132】
<分析処理>
図13は、本実施形態を示す情報処理装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、本例は、図1に示した分析サーバー102が情報処理装置として処理を行う例である。また、分析サーバー102では、本消費電力分析処理を一定間隔で実行する。
【0133】
なお、S1301〜S1305は各ステップを示し、各ステップは、CPU201がHD211、ROM202等より制御プログラムをRAM203にロードして実行することで実現される。
【0134】
分析処理を開始すると、S1301で、分析処理部503は、ジョブログ収集部502に保管されているジョブログから、本処理を行っていないジョブログを取得する。
【0135】
続いてS1302で、分析処理部503は、S1301で取得したすべてのジョブログに対して分析処理を行い、結果を分析結果テーブルに保管する。
【0136】
続いてS1303で、分析処理部503は電源状態変更設定処理を行う。電源状態変更設定処理の詳細については後述する。
【0137】
続いてS1303で、分析処理部503は、S1303で計算した電源状態を変更した場合の二酸化炭素排出量が、予め設定された削減目標値を達成しているかを判定する。ここで、分析処理部503が、削減目標値を達成していると判定した場合は本処理を終了する。一方、分析処理部503が、削減目標値を達成していないと判定した場合はS1305に進む。
【0138】
S1305で、分析処理部503は電源状態変更再設定処理を行い、本処理を終了する。電源状態変更再設定処理の詳細については後述する。
【0139】
<電源状態変更設定処理>
図14は、本実施形態を示す情報処理装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。本例は、図13に示したS1303で実行される電源状態変更設定処理の詳細手順例である。本電源状態変更設定処理では、時間帯別分析結果情報を使用し、画像形成装置が使用されていない時間帯は、画像形成装置が電源オフ・省電力モードに移行するように、電源状態変更情報を設定する。
【0140】
なお、S1401〜S1413は各ステップを示し、各ステップは、CPU201がHD211、ROM202等より制御プログラムをRAM203にロードして実行することで実現される。
【0141】
電源状態変更設定処理を開始すると、S1401で、分析処理部503は、画像形成装置情報管理部504に保管されている画像形成装置情報を取得する。
【0142】
続いて分析処理部503は、S1402からS1413までのフローを未処理の画像形成装置情報について、処理を繰り返す。
【0143】
続いてS1403で、分析処理部503は、処理中の画像形成装置情報を参照してリモート電源情報変更機能(本実施例では、リモート電源オフ機能、またはリモート省電力移行機能)があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、リモート電源情報変更機能があると判定した場合はS1404に進む。一方、分析処理部503が、リモート電源情報変更機能がないと判定した場合はS1413に進む。
【0144】
S1404で、分析処理部503は、処理中の画像形成装置の時間帯別分析結果情報を取得する。
【0145】
続いて分析処理部503は、S1405からS1412までのフローを未処理の時間帯別分析結果情報について、処理を繰り返す。
【0146】
続いてS1406で、分析処理部503は、処理中の時間帯別分析結果情報を参照し、その時間帯のジョブ処理中時間が0であるかを判定する。ここで、分析処理部503が、ジョブ処理中時間が0であると判定した場合はS1407に進む。一方、分析処理部503が、ジョブ処理中時間が0ではないと判定した場合はS1412に進む。
【0147】
S1407で、分析処理部503は、処理中の時間帯の前の時間帯の分析結果情報を参照し、その時間帯のジョブ処理中時間が0であるかを判定する。ここで、分析処理部503が、ジョブ処理中時間が0であると判定した場合はS1408に進む。一方、分析処理部503が、ジョブ処理中時間が0ではないと判定した場合はS1411に進む。
【0148】
S1408で、分析処理部503は、処理中の画像形成装置情報を参照してリモート電源オフ機能があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、リモート電源オフ機能があると判定した場合はS1409に進む。一方、分析処理部503が、リモート電源オフ機能がないと判定した場合はS1410に進む。
【0149】
S1409で、分析処理部503は、画像形成装置ID1201を処理中の画像形成装置情報の画像形成装置ID、変更時刻1202を処理中の時間帯別分析結果情報の時間、変更要求1203を電源オフに設定した電源状態変更設定情報を生成し、図12に示した電源状態変更設定テーブルに追加する。
【0150】
一方、S1410で、分析処理部503は、画像形成装置ID1201を処理中の画像形成装置情報の画像形成装置ID、変更時刻1202を処理中の時間帯別分析結果情報の時間、変更要求1203を省電力移行に設定した電源状態変更設定情報を生成し、図12に示した電源状態変更設定テーブルに追加する。
【0151】
続いて、S1411で、分析処理部503は、S1409またはS1410で設定した電源状態に変更した場合の予測値を計算し、分析結果テーブルの二酸化炭素排出量(電源状態変更)を更新する。本実施例の場合は、月別分析結果テーブルの二酸化炭素排出量(電源状態変更)1004、時間帯別分析結果テーブルの二酸化炭素排出量(電源状態変更)1105を更新する。
【0152】
続いて、S1412で、分析処理部503は、S1405〜S1412の処理を行っていない時間帯別分析結果情報があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、S1405〜S1412の処理を行っていない時間帯別分析結果情報があると判定した場合はS1405に戻り処理を繰り返す。一方、分析処理部503が、S1405〜S1412の処理を行っていない時間帯別分析結果情報がないと判定した場合はS1413に進む。
【0153】
続いて、S1413で、分析処理部503は、S1402〜S1413の処理を行っていない画像形成装置情報があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、S1402〜S1413の処理を行っていない画像形成装置情報があると判定した場合はS1402に戻り処理を繰り返す。一方、分析処理部503が、S1402〜S1412の処理を行っていない画像形成装置情報がないと判定した場合は、本処理を終了する。
【0154】
本処理により、画像形成装置が使用されていない時間帯は、画像形成装置が電源オフ・省電力モードに移行するような電源状態変更の設定ができる。本処理で設定した電源状態変更設定に従い、画像形成装置の電源状態を変更することで、消費電力を低減することができる。
【0155】
<電源状態変更再設定処理>
図15は、本実施形態を示す情報処理装置における第3のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。本例は、図13に示したS1305で実行される電源状態変更再設定処理の詳細手順例である。本電源状態変更再設定処理では、予め設定された削減目標値を達成できるように電源状態変更情報を設定する。また、本処理では、画像形成装置情報の構成情報を使用し、電源状態を優先的に変更するように予め設定された画像形成装置の電源状態変更の対象にする。さらに、ジョブ処理時間が少ない時間帯を優先的に電源状態変更の対象にする。
【0156】
なお、S1501〜S1516は各ステップを示し、各ステップは、CPU201がHD211、ROM202等より制御プログラムをRAM203にロードして実行することで実現される。
【0157】
電源状態変更再設定処理を開始すると、S1501で、分析処理部503は、画像形成装置情報管理部504に保管されている画像形成装置情報を取得する。
【0158】
続いて、分析処理部503は、S1502からS1506までのフローを未処理の画像形成装置情報について、処理を繰り返す。
【0159】
続いてS1503で、分析処理部503は、処理中の画像形成装置情報を参照してリモート電源情報変更機能(本実施例では、リモート電源オフ機能、またはリモート省電力移行機能)があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、リモート電源情報変更機能があると判定した場合はS1504に進む。一方、分析処理部503が、リモート電源情報変更機能がないと判定した場合はS1506に進む。
【0160】
S1504で、分析処理部503は、処理中の画像形成装置情報の構成情報を参照して、優先的に電源状態を変更する構成であるかを判定する。ここで、分析処理部503が、優先的に電源状態を変更する構成であると判定した場合はS1505に進む。一方、分析処理部503が、優先的に電源状態を変更する構成ではないと判定した場合はS1506に進む。本ステップでは、例えば、カラー機能やスキャン機能がない画像形成装置を優先的に電源状態変更するように設定しておき、カラー機能やスキャン機能がある画像形成装置が電源オフ・省電力モードに移行することを防ぐことができる。これにより、ユーザーがその機能を使用するために、画像形成装置の電源をオンにするといったことを防ぎ、消費電力を低減することができる。
【0161】
S1505で、分析処理部503は、処理中の画像形成装置情報を、電源状態変更候補画像形成装置リストに追加する。
【0162】
続いて、S1506で、分析処理部503は、S1502〜S1506の処理を行っていない画像形成装置情報があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、S1502〜S1506の処理を行っていない画像形成装置情報があると判定した場合はS1502に戻り処理を繰り返す。一方、分析処理部503が、S1505〜S1506の処理を行っていない画像形成装置情報がないと判定した場合はS1507に進む。
【0163】
S1507で、分析処理部503は、電源状態変更候補画像形成装置リスト内の画像形成装置の時間帯別分析結果情報を取得する。
【0164】
続いてS1508で、分析処理部503は、S1507で取得した時間帯別分析結果情報について、第1ソートキーをジョブ処理中時間1110の降順、第2ソートキーを消費電力1107の昇順としてソートする。また、ジョブ処理中時間でソートする際に、例えば5分単位で同時間とみなすなどして、同時間であれば消費電力の大きいものを優先的に電源状態変更の対象になるようにする。
【0165】
続いて、分析処理部503は、S1509からS1515までのフローを未処理の時間帯別分析結果情報について、処理を繰り返す。
【0166】
続いてS1510で、分析処理部503は、処理中の時間帯別分析結果情報に該当する画像形成装置情報を参照して、リモート電源オフ機能があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、リモート電源オフ機能があると判定した場合はS1511に進む。一方、分析処理部503が、リモート電源オフ機能がないと判定した場合はS1512に進む。
【0167】
S1511で、分析処理部503は、画像形成装置ID1201を処理中の時間帯別分析結果情報の画像形成装置ID、変更時刻1202を処理中の時間帯別分析結果情報の時間、変更要求1203を電源オフに設定した電源状態変更設定情報を生成し、図12に示した電源状態変更設定テーブルに追加する。
【0168】
一方、S1512で、分析処理部503は、画像形成装置ID1201を処理中の時間帯別分析結果情報の画像形成装置ID、変更時刻1202を処理中の時間帯別分析結果情報の時間、変更要求1203を省電力移行に設定した電源状態変更設定情報を生成し、図12に示した電源状態変更設定テーブルに追加する。
【0169】
続いて、S1513で、分析処理部503は、S1511またはS1512で設定した電源状態に変更した場合の予測値を計算し、分析結果テーブルの二酸化炭素排出量(目標値達成)を更新する。本実施例の場合は、月別分析結果テーブルの二酸化炭素排出量(目標値達成)1005、時間帯別分析結果テーブルの二酸化炭素排出量(目標値達成)1106を更新する。
【0170】
続いてS1514で、分析処理部503は、S1513で更新された分析結果情報の二酸化炭素排出量を参照し、予め設定された削減目標値を達成していないかを判定する。ここで、分析処理部503が、削減目標値を達成していないと判定した場合はS1515に進む。一方、分析処理部503が、削減目標値を達成していると判定した場合は、本処理を終了する。
【0171】
S1515で、分析処理部503は、S1509〜S1515の処理を行っていない時間帯別分析結果情報があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、S1509〜S1515の処理を行っていない時間帯別分析結果情報があると判定した場合はS1509に戻り処理を繰り返す。一方、分析処理部503が、S1509〜S1515の処理を行っていない時間帯別分析結果情報がないと判定した場合は、本処理を終了する。
【0172】
本処理により、予め設定された削減目標値を達成するための、画像形成装置の電源オフ・省電力モードの移行時間がわかる。
【符号の説明】
【0173】
101 ホストコンピュータ
103 プリンタ
105 ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置の稼働状況を管理する画像形成装置管理システム、管理装置、画像形成装置管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、二酸化炭素等の温室効果ガスの排出量を低減するために、プリンタや複合機等の画像形成装置使用時における消費電力量を低減することが求められている。消費電力を低減するための一つの方法として、画像形成装置が使用されていない時間帯は省電力モードに移行する、または電源オフするなどがある。例えば、特許文献1には、待機モード・省電力モードの状態遷移を記憶して、自身が使用される頻度・内容を学習し、省電力モード移行時間を最適化する技術が開示されている。これによれば、管理者が面倒な作業(複数の省電力モードの移行時間の設定など)をせずとも、移行時間の最適化が図れ、消費電力を低減できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−72391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の装置では、どの程度の二酸化炭素排出量・消費電力が削減されたかの効果を知ることができない。そのため、二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成できるか否かを知ることができない。つまり、二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成できない場合に、どのような設定を行えば、削減目標値を達成できるのかがわからない。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成するための、画像形成装置の電源オフ・省電力モードの移行時間を計算可能である画像形成装置管理システム、管理装置、画像形成装置管理方法及びプログラムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ネットワークに接続された複数の画像形成装置の電源状態を変更可能な画像形成装置管理システムであって、
前記管理システムに設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻計算手段(S1303)と、
前記管理システムに設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、省電力モードに移行した場合の二酸化炭素排出量・消費電力などの削減効果を算出する削減効果算出手段(S1411)と、
前記管理システムに設けられ、前記削減効果算出手段で算出した削減効果が、予め設定された削減目標値を達成していない場合に、目標値を達成するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻再計算手段(S1305)と、
を備えることを特徴とする画像形成装置管理システム。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成するための、画像形成装置の電源オフ・省電力モードの移行時間を計算可能である画像形成装置管理システム、管理装置、画像形成装置管理方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態を示す画像形成装置管理システムの構成を示す模式図である。
【図2】ホストコンピュータ101、分析サーバー102の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図3】複合機104の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図4】ホストコンピュータ101の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【図5】分析サーバー102の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【図6】複合機104のデータ処理構成の一例を示すブロック図である。
【図7】画像情報形成装置情報テーブルの一例を示す図である。
【図8】ジョブログテーブルの一例を示す図である。
【図9】状態遷移ログテーブルの一例を示す図である。
【図10】分析結果テーブル(月別)の一例を示す図である。
【図11】分析結果テーブル(時間帯別)の一例を示す図である。
【図12】分析処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】消費電力分析処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図14】電源状態変更設定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図15】電源状態変更再設定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
【0010】
<実施例1>
<システム構成の説明>
図1は、本発明の実施形態を示す画像形成装置管理システムの構成を示す模式図である。
【0011】
図1において、101はホストコンピュータで、ユーザーが使用して画像データを生成し、印刷を行う。ホストコンピュータ101には、後述するハードウェア資源と、オペレーティングシステム(OS)、プリンタドライバ等を含むソフトウエア資源を備える。
【0012】
さらに、ホストコンピュータ101はネットワーク105に接続される画像形成装置と所定のプロトコルで通信可能に接続されている。
【0013】
103はプリンタで、ネットワークを介して受信した印刷データを受け取り、電子写真技術やインクジェット技術などの既知の印刷技術を利用して実際の用紙に印刷を行う。104は複合機(MFP(Multi Function Printer))で、ネットワークを介して受信した印刷データを受け取り、電子写真技術やインクジェット技術などの既知の印刷技術を利用して実際の用紙に印刷を行う。
【0014】
また、複合機104は、スキャナを介して紙原稿を読み取り、コピーを行ったり、画像データに変換しEmailなどで送信したりする機能も持つ。もちろん、コピー機能を持たない、プリンタも適用可能である。
【0015】
102は分析サーバーで、プリンタ103や複合機104の二酸化炭素排出量や消費電力などの分析を行う。
【0016】
なお、ホストコンピュータ101、複合機104、プリンタ103、分析サーバー102はイーサネット(登録商標)などの既知の技術によるネットワーク105により相互に通信可能に接続されている。
【0017】
また、本実施形態では、分析サーバー102をプリンタ103、複合機104とは別構成として設けているが、同様の機能をもつモジュールをプリンタ103、複合機104の内部に設けるように構成しても構わない。この場合、分析サーバー102とプリンタ103、複合機104の間で行われるネットワーク通信は、システムバスなどを介したデータの受け渡しに置き換えて考えられる。
【0018】
<コンピュータの内部構成>
図2は、ホストコンピュータ101、分析サーバー102を構成する情報処理装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【0019】
図2において、200はコンピュータ全体(PC)である。
【0020】
PC200は、ROM202あるいは、例えば大規模記憶装置としてのHD211に記憶されたソフトウエアを実行するCPU201を備え、CPU201はシステムバス205に接続される各画像形成装置を総括的に制御する。
【0021】
203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0022】
204はネットワークインターフェースカード(NIC)で、ネットワーク105を介して、他のノードと双方向にデータをやりとりする。
【0023】
206はキーボードコントローラ(KBDC)で、PCに備えられたキーボード(KBD)209からの指示入力を制御する。
【0024】
207はディスプレイコントローラ(DISPC)で、例えば液晶ディスプレイなどで構成される表示モジュール(DISPLAY)210の表示を制御する。
【0025】
208はディスクコントローラ(DKC)であり、大容量記憶画像形成装置であるハードディスク(HD)211を制御する。
【0026】
<複合機の内部構成>
図3は、図1に示した複合機104の内部構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
図3において、300は複合機全体である。
【0028】
複合機300は、ROM302あるいは例えばハードディスクなどの大規模記憶装置としてのHD313に記憶されたソフトウエアを実行するCPU301を備え、CPU301はシステムバス305に接続される各画像形成装置を総括的に制御する。
【0029】
303はRAMで、CPU301の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0030】
304はネットワークインターフェースカード(NIC)で、ネットワーク105を介して、他のノードとデータをやりとりする。
【0031】
306はパネルコントローラ(PANELC)で、複合機に備えられたオペレーションパネル(PANEL)311からの指示入力を制御する。
【0032】
307はディスプレイコントローラ(DISPC)で、例えば液晶ディスプレイなどで構成される表示モジュール(DISPLAY)312の表示を制御する。
【0033】
308はディスクコントローラ(DKC)であり、大容量記憶画像形成装置であるハードディスク(HD)313を制御する。
【0034】
309はスキャナコントローラ(SCANC)で、複合機に備えられた光学式スキャナ装置(スキャナ)314を制御し、紙原稿の読み取りを行う。
【0035】
310はプリンタコントローラ(PRNC)で、複合機に備えられたプリンタ装置(プリンタ)315を制御し、電子写真技術やインクジェット技術などの既知の印刷技術を利用して実際の用紙に印刷を行う。
【0036】
なお、図1に示したプリンタ103の内部構成は、上記で示した複合機104の内部構成よりスキャナコントローラ309及び光学式スキャナ装置314を除いたものと考えることができる。さらに、パネルコントローラ(PANELC)306、オペレーションパネル311、ディスプレイコントローラ(DISPC)307、表示モジュール(DISPLAY)312などを取り除いた構成でもよい。
【0037】
<ホストコンピュータの機能的構成>
図4は、図1に示したホストコンピュータ101の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0038】
図4において、400はホストコンピュータ全体である。
【0039】
401は印刷指示を行う印刷アプリケーションであり、プリンタドライバ402に対して描画命令などを送信することにより、印刷指示を行う。
【0040】
402はプリンタドライバで、印刷アプリケーション401から受けた描画命令などを複合機が解釈可能な印刷データ、すなわちPDL(Page Description Language;ページ記述言語)に変換する。さらに、プリンタドライバ402は、印刷アプリケーション401を操作して印刷を指示したユーザーのユーザーIDをジョブオーナー情報として付加し、印刷ジョブを作成し、印刷ジョブ送信部403に送信する。
【0041】
403は印刷ジョブ送信部で、プリンタドライバ402より受け取った印刷ジョブを複合機104に送信する。
【0042】
404はWebブラウザで、HTMLデータを解釈し、表示モジュール210へ画面描画を行い、キーボード等からのユーザー操作を受け付け、HTTP通信部405へ要求を送信する。
【0043】
405はHTTP通信部で、Webブラウザからの通信要求を受けて画像処理装置等とNIC204を経由してHTTP又はHTTPSプロトコルを用いて通信を行いWebページの要求、Webページデータの受信等を行う。
【0044】
<分析サーバーの機能的構成>
図5は、図1に示した分析サーバー102の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図5において、500は分析サーバー全体である。
【0045】
501はインターフェース部であり、図2に示したNIC204を通じてネットワーク105を経由して、ホストコンピュータ101、プリンタ103、複合機104との通信を行う。
【0046】
502はジョブログ収集部であり、プリンタ103、複合機104のジョブログ管理部610により管理されているジョブログ情報を、インターフェース部501を経由して定期的に収集して保管する。また、プリンタ103、複合機104がジョブログ情報を送信し、ジョブログ収集部502がジョブログ情報を受信した際にジョブログ情報を保管するようにしても良い。
【0047】
503は分析処理部であり、ジョブログ情報や状態遷移ログ情報をもとに複合機104などの画像形成装置の二酸化炭素排出量、消費電力、各モードの時間、電源状態変更の設定値と効果などの分析処理をする。
【0048】
504は画像形成装置情報管理部であり、画像形成装置の能力情報、構成情報、消費電力情報などを保持する。また、インターフェース部501を経由してプリンタ103、複合機104より能力情報や構成情報を取得して保管する。
【0049】
505は電源状態管理部であり、インターフェース部501を経由してプリンタ103、複合機104より電源状態通知を受信し、状態遷移ログを作成して保管する。また、電源状態変更の設定を保管し、その設定値に基づき、インターフェース部501を経由してプリンタ103、複合機104へ電源オフや省電力移行などの電源状態変更要求を送信し、リモートで電源状態を変更する。
【0050】
<複合機の機能的構成>
図6は、図1に示した複合機104のデータ処理構成の一例を示すブロック図である。
【0051】
図6において、600は複合機全体を示す。
【0052】
601はインターフェース部であり、ネットワーク105と接続し、ホストコンピュータ101から印刷ジョブを受信する。
【0053】
602は印刷データ格納部であり、印刷ジョブデータを一時的に格納する。
【0054】
603はUI制御部であり、パネルコントローラ(PANELC)306を経由してオペレーションパネル311を制御し、ユーザーからの複合機104へのコピー指示や、スキャン送信指示を受け付ける。
【0055】
604はジョブ管理部であり、ホストコンピュータ101から受信する印刷ジョブを解析し、ユーザー名や印刷部数やカラー印刷などの出力属性情報を取得し、ジョブの開始日時と共にジョブ情報として管理する。
【0056】
605は印刷データ展開部であり、ジョブ管理部604に格納されたジョブ情報に従い、印刷データ格納部602から印刷データを取得して画像生成処理を行い、イメージデータをRAM303上に生成する。
【0057】
606はスキャナ制御部であり、スキャナコントローラ309を制御し、紙原稿のスキャンを行い、作成されたイメージデータを作成する。なお、スキャナ制御部606では、原稿給送装置として、ADF、RDF等を接続可能とする場合には、ADF又はRDFからの原稿給紙と原稿排紙を制御する。また、両面原稿を読み取る場合には、スキャナ制御部606は、原稿の反転制御を行う場合もある。
【0058】
607はイメージデータ格納部であり、印刷データ展開部605、スキャナ制御部606が生成したイメージデータを一時的に格納する。
【0059】
608はプリンタ制御部であり、プリンタエンジン609を制御し、イメージデータ格納部607に格納されたイメージデータの印刷を行わせる。
【0060】
609はプリンタエンジンであり、イメージデータ格納部607に格納されたイメージデータを、電子写真技術やインクジェット技術などの既知の印刷技術を用いて印刷用紙などのメディアに実際に印刷する。
【0061】
610はジョブログ管理部であり、ジョブログ情報を管理する。ジョブ管理部604は、ジョブが完了すると管理するジョブ情報をジョブログ情報としてジョブログ管理部610に送信し、ジョブログ管理部610で保管する。ジョブログ管理部610は、分析サーバー102からの要求に応答してジョブログを送信する。
【0062】
612は電源制御部であり、複合機103、104の電源を制御し、通常モード、省電力モード(動作モード)、電源オフの3つの電源状態を管理する。省電力モードは、通常モードよりも電力消費量が小さいモードである。なお、電源制御部612は、省電力モードを複数段階にしたり、複合機103、104の構成モジュール毎に省電力モードを設けるようにしても構わない。電源制御部612は、種々の条件に応じて、各電源状態に移行可能である。例えば、電源制御部612は、通常モードにおいて、複合機103、104に対して一定時間操作が行われず、印刷ジョブの受信、FAX受信、ネットワークからの命令受信等が行われなかった場合に省電力モードへ移行する。また、電源制御部612は、省電力モードにおいて、何らかの操作が行われた、印刷ジョブの受信、FAX受信、ネットワークからの命令受信等が行われた場合に、通常モードに移行する。電源制御部612は、電源状態を変更するときに電源状態通知部611に通知する。さらに、電源制御部612は、分析サーバー102からの電源オフや省電力移行などの電源状態変更要求に応じて電源状態を変更する。
【0063】
611は電源状態通知部であり、電源制御部612からの通知を受けて、インターフェース部601を介して通知する。また、電源状態通知部611は、通常モードで動作中にも定期的に電源状態を通知している。具体的には、電源状態通知には、稼動中、省電力移行、省電力解除、電源オン、電源オフの種別が含まれる。稼働中の通知は、複合機が通常モードで動作中であることを示し、通常モードで動作中に定期的に行われる。省電力移行の通知は、複合機が通常モードから省電力モードへ移行するときに通知される。省電力解除の通知は、複合機が省電力モードから通常モードへ移行するときに通知される。電源オンの通知は、複合機が電源オフ状態から電源が投入され、通常モードに移行するときに行われる。電源オフの通知は、複合機が電源オフに移行するときに行われる。なお、インターフェース部601を介した通知の方法としては、独自の通信規約でも、公に定義された通信規約を使用しても構わない。また、予め指定された分析サーバー102でも、マルチキャストやブロードキャストで複数の相手に通知してもよい。
【0064】
なお、スキャナを持たないプリンタ103の構成は、図6で説明した複合機104の構成から、スキャナ制御部606、UI制御部603などを除いた構成と考えることができる。
【0065】
<画像形成装置情報テーブル>
図7は、図5に示した画像情報形成装置情報管理部504が備える画像情報形成装置情報テーブルの一例を示す図である。
【0066】
図7において、701の列は画像形成装置IDであり、画像形成装置をシステム内で一意に識別するIDを示す。
【0067】
702の列は画像形成装置名を示す。
【0068】
さらに、画像情報形成装置消情報デーブルは、画像形成装置が、外部からの電源状態変更要求に応じて電源状態変更する機能があるかの情報を保持する。本実施形態では電源状態変更要求として、電源オフ要求、省電力移行要求に応じて各電源状態に移行する機能があるかの情報を保持した場合の例を示す。
【0069】
703の列は画像形成装置に、外部からの電源オフ要求に応じて電源オフする機能があるかを示す。
【0070】
704の列は画像形成装置に、外部からの省電力移行要求に応じて省電力移行する機能があるかを示す。
【0071】
さらに、画像情報形成装置消情報デーブルは、画像形成装置の構成情報を保持する。本実施形態では構成情報として、カラー印刷機能、スキャン機能、ファックス機能の構成情報を保持した場合の例を示す。
【0072】
705の列は画像形成装置にカラー機能があるかを示す。
【0073】
706の列は画像形成装置にスキャン機能があるかを示す。
【0074】
707の列は画像形成装置にファックス機能があるかを示す。
【0075】
708の列は通常モード時の消費電力を示す。
【0076】
709の列は省電力モード時の消費電力を示す。
【0077】
710の列は電源オフ時の消費電力を示す。
711の列はジョブ処理時のジョブ1ページあたりの消費電力を示す。なお、ジョブ種やカラーモードなどの出力条件によって、ジョブ処理時の消費電力が異なる場合は、それらの出力条件ごとにジョブ処理時の消費電力を保持するようにすることもできる。
【0078】
画像情報形成装置情報管理部504が管理するこれらの情報により、画像形成装置の構成情報や消費電力がわかる。
【0079】
例えば、画像形成装置情報711は、画像形成装置Aは、リモート電源オフ機能、リモート省電力移行機能、カラー機能、スキャン機能、ファックス機能がすべてあり、通常モード時に100W、省電力モード時に1W、電源オフ時に0W、ジョブ処理時に3Wh/ページの電力を消費することを示す。
【0080】
画像形成装置情報テーブルの各設定値は、画像形成装置の機種によって初期値を決めるようにすることもできる。画像形成装置の機種名や構成情報は、画像情報形成装情報管理部504により、例えばSNMPなどのプロトコルを使用しネットワークを経由して複合機から取得することができる。
【0081】
または、分析サーバー102の入力装置より設定値を指定・変更するようにすることもできる。
【0082】
<ジョブログテーブル>
図8は、図5に示したジョブログ収集部502が備えるジョブログテーブルの一例を示す図である。
【0083】
図8において、801の列はジョブログIDであり、ジョブログをシステム内で一意に識別するIDである。
【0084】
802の列は、ジョブを処理した画像形成装置の画像形成装置IDである。
【0085】
803の列は、ジョブ種であり、ジョブ種としては、ホストからの印刷であるプリント、コピー、スキャン、複合機内に保存された文書を印刷するボックスプリントなどが挙げられる。
【0086】
804の列は、ジョブの処理開始日時である。
【0087】
805の列は、ジョブの処理終了日時である。
【0088】
806の列は、カラーページ数であり、該当ジョブにより印刷されたカラーページのページ数が記録される。
【0089】
807の列は、白黒ページ数であり、該当ジョブにより印刷された白黒ページのページ数が記録される。
【0090】
808の列は、スキャンページ数であり、該当ジョブによりスキャンされたページ数が記録される。スキャンページ数は、カラースキャンページ数、白黒スキャンページ数など区別して記録することもできる。
【0091】
これらの情報により、誰が、どのようなジョブがどの日時に開始され終了したかというジョブログ情報を記録する。
【0092】
例えば、809のジョブログは、画像形成装置IDが101の画像形成装置で2010/4/25 14:25:30に開始し、2010/4/25 14:40:30に終了したコピージョブが実行されたことを示している。さらに、このジョブでは、10ページスキャンされ、10ページのカラー印刷が行われたことを示している。
【0093】
また、ジョブログテーブルをジョブ種毎に作成するように構成してもよい。
【0094】
<状態遷移ログテーブル>
図9は、図5に示した電源状態管理部505が備える状態遷移ログテーブルの一例を示す図である。状態遷移ログテーブルは、電源状態通知およびジョブログより計算した画像形成装置の状態遷移についてのログを記録するテーブルである。電源状態管理部505は、プリンタ103や複合機104から電源状態通知を受信すると、受信した電源状態通知の種類とともに、受信した日時を状態遷移ログテーブルに記録する。また、ジョブログ収集部502はジョブログ収集時に、ジョブログよりジョブ開始日時に電源状態が「ジョブ処理中」に遷移し、ジョブ終了日時に元の状態に戻るように状態遷移ログテーブルを更新する。
【0095】
図9において、901の列は状態が遷移した画像形成装置の画像形成装置IDである。
902の列は、状態が遷移した日時である。
【0096】
903の列は、遷移した状態である。
【0097】
例えば、905の状態遷移ログは、画像形成装置IDが101の画像形成装置が2010/4/26 09:01:−00にジョブ処理中に状態遷移したことを示している。
【0098】
<分析結果テーブル>
図10は、図5に示した分析処理部503が備える月別の分析結果テーブルの一例を示す図である。分析結果テーブルは、ジョブログ、状態遷移ログ情報、および画像形成装置情報より計算した画像形成装置の分析結果を記録するテーブルである。
【0099】
図10において、1001の列は集計月であり、該当行がいつの月の計算結果であるかを示す。本実施例では月単位になっているが、計算を実施する周期などによって、年単位、週単位にもすることもできる。
【0100】
1002の列は、画像形成装置IDであり、該当行がどの画像形成装置の計算結果であるかを示す。
【0101】
1003の列は、二酸化炭素排出量であり、該当行の集計月の消費電力量や消費用紙枚数などから換算して算出した二酸化炭素の排出量を示す。
【0102】
1004の列は、画像形成装置が使用されていない時間帯を電源オフ・省電力モードになるように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の二酸化炭素排出量の予測値を示す。
【0103】
1005の列は、予め設定された二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成するように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の二酸化炭素排出量の予測値を示す。
【0104】
1006の列は、消費電力であり、該当行の集計月に画像形成装置が消費した電力を示す。
【0105】
1007の列は、画像形成装置が使用されていない時間帯を電源オフ・省電力モードになるように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の消費電力の予測値を示す。
【0106】
1008の列は、予め設定された二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成するように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の消費電力の予測値を示す。
【0107】
1009の列は、ジョブ処理時間であり、該当行の集計月に画像形成装置が、ジョブ処理を行っていた時間の合計値を示す。
【0108】
1010の列は、通常モード時間であり、該当行の集計月に画像形成装置が、通常モードであった時間の合計値を示す。
【0109】
1011の列は、省電力モード時間であり、該当行の集計月に画像形成装置が、省電力モードであった時間の合計値を示す。
【0110】
1012の列は、電源オフ時間であり、該当行の集計月に画像形成装置が、電源オフであった時間の合計値を示す。
【0111】
消費電力分析結果テーブルの更新は、分析処理部503により例えば1ヶ月ごと、1時間ごと、1日ごとなど定期的に行う。
【0112】
図11は、図5に示した分析処理部503が備える時間帯別の分析結果テーブルの一例を示す図である。分析結果テーブルは、ジョブログ、状態遷移ログ情報、および画像形成装置情報より計算した画像形成装置の分析結果を記録するテーブルである。
【0113】
図11において、1101の列は集計月、1102の列は集計時間帯であり、該当行がいつの月のいつの時間帯の計算結果であるかを示す。
【0114】
1103の列は、画像形成装置IDであり、該当行がどの画像形成装置の計算結果であるかを示す。
【0115】
1104の列は、二酸化炭素排出量であり、該当行の集計時間帯の消費電力量や消費用紙枚数などから換算して算出した二酸化炭素の排出量を示す。
【0116】
1105の列は、画像形成装置が使用されていない時間帯を電源オフ・省電力モードになるように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の二酸化炭素排出量の予測値を示す。
【0117】
1106の列は、二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成するように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の二酸化炭素排出量の予測値を示す。
【0118】
1107の列は、消費電力であり、該当行の集計時間帯に画像形成装置が消費した電力を示す。
【0119】
1108の列は、画像形成装置が使用されていない時間帯を電源オフ・省電力モードになるように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の消費電力の予測値を示す。
【0120】
1109の列は、二酸化炭素排出量・消費電力の削減目標値を達成するように、画像形成装置の電源オフ・省電力モード移行時刻を設定した場合の消費電力の予測値を示す。
【0121】
1110の列は、ジョブ処理時間であり、該当行の集計時間帯に画像形成装置が、ジョブ処理を行っていた時間の合計値を示す。
【0122】
1111の列は、通常モード時間であり、該当行の集計時間帯に画像形成装置が、通常モードであった時間の合計値を示す。
【0123】
1112の列は、省電力モード時間であり、該当行の集計時間帯に画像形成装置が、省電力モードであった時間の合計値を示す。
【0124】
1113の列は、電源オフ時間であり、該当行の集計時間帯に画像形成装置が、電源オフであった時間の合計値を示す。
【0125】
消費電力分析結果テーブルの更新は、分析処理部503により例えば1ヶ月ごと、1時間ごと、1日ごとなど定期的に行う。
【0126】
<電源状態変更設定テーブル>
図12は、図5に示した電源状態管理部505が備える電源状態変更設定テーブルの一例を示す図である。電源状態変更設定テーブルは、各画像形成装置に対する、電源オフや省電力移行などの電源状態変更要求を送信する時刻の設定を保持するテーブルである。電源状態管理部505は、電源状態変更設定テーブルの設定値に従い、該当時刻に該当する電源状態になるように、対象の画像形成装置に要求を送信する。
【0127】
図12において、1201の列は画像形成装置IDであり、該当行がどの画像形成装置の設定であるかを示す。
【0128】
1202の列は、電源状態を変更する時刻の設定値を示す。
【0129】
1203の列は、送信する電源状態変更要求を示す。
【0130】
例えば、1204の設定は、画像形成装置IDが101の画像形成装置に対して22:00に電源オフ要求を送信することを示している。
【0131】
電源状態変更設定テーブルは、分析サーバー102の入力装置より設定値を指定・変更するようにすることもできる。
【0132】
<分析処理>
図13は、本実施形態を示す情報処理装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、本例は、図1に示した分析サーバー102が情報処理装置として処理を行う例である。また、分析サーバー102では、本消費電力分析処理を一定間隔で実行する。
【0133】
なお、S1301〜S1305は各ステップを示し、各ステップは、CPU201がHD211、ROM202等より制御プログラムをRAM203にロードして実行することで実現される。
【0134】
分析処理を開始すると、S1301で、分析処理部503は、ジョブログ収集部502に保管されているジョブログから、本処理を行っていないジョブログを取得する。
【0135】
続いてS1302で、分析処理部503は、S1301で取得したすべてのジョブログに対して分析処理を行い、結果を分析結果テーブルに保管する。
【0136】
続いてS1303で、分析処理部503は電源状態変更設定処理を行う。電源状態変更設定処理の詳細については後述する。
【0137】
続いてS1303で、分析処理部503は、S1303で計算した電源状態を変更した場合の二酸化炭素排出量が、予め設定された削減目標値を達成しているかを判定する。ここで、分析処理部503が、削減目標値を達成していると判定した場合は本処理を終了する。一方、分析処理部503が、削減目標値を達成していないと判定した場合はS1305に進む。
【0138】
S1305で、分析処理部503は電源状態変更再設定処理を行い、本処理を終了する。電源状態変更再設定処理の詳細については後述する。
【0139】
<電源状態変更設定処理>
図14は、本実施形態を示す情報処理装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。本例は、図13に示したS1303で実行される電源状態変更設定処理の詳細手順例である。本電源状態変更設定処理では、時間帯別分析結果情報を使用し、画像形成装置が使用されていない時間帯は、画像形成装置が電源オフ・省電力モードに移行するように、電源状態変更情報を設定する。
【0140】
なお、S1401〜S1413は各ステップを示し、各ステップは、CPU201がHD211、ROM202等より制御プログラムをRAM203にロードして実行することで実現される。
【0141】
電源状態変更設定処理を開始すると、S1401で、分析処理部503は、画像形成装置情報管理部504に保管されている画像形成装置情報を取得する。
【0142】
続いて分析処理部503は、S1402からS1413までのフローを未処理の画像形成装置情報について、処理を繰り返す。
【0143】
続いてS1403で、分析処理部503は、処理中の画像形成装置情報を参照してリモート電源情報変更機能(本実施例では、リモート電源オフ機能、またはリモート省電力移行機能)があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、リモート電源情報変更機能があると判定した場合はS1404に進む。一方、分析処理部503が、リモート電源情報変更機能がないと判定した場合はS1413に進む。
【0144】
S1404で、分析処理部503は、処理中の画像形成装置の時間帯別分析結果情報を取得する。
【0145】
続いて分析処理部503は、S1405からS1412までのフローを未処理の時間帯別分析結果情報について、処理を繰り返す。
【0146】
続いてS1406で、分析処理部503は、処理中の時間帯別分析結果情報を参照し、その時間帯のジョブ処理中時間が0であるかを判定する。ここで、分析処理部503が、ジョブ処理中時間が0であると判定した場合はS1407に進む。一方、分析処理部503が、ジョブ処理中時間が0ではないと判定した場合はS1412に進む。
【0147】
S1407で、分析処理部503は、処理中の時間帯の前の時間帯の分析結果情報を参照し、その時間帯のジョブ処理中時間が0であるかを判定する。ここで、分析処理部503が、ジョブ処理中時間が0であると判定した場合はS1408に進む。一方、分析処理部503が、ジョブ処理中時間が0ではないと判定した場合はS1411に進む。
【0148】
S1408で、分析処理部503は、処理中の画像形成装置情報を参照してリモート電源オフ機能があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、リモート電源オフ機能があると判定した場合はS1409に進む。一方、分析処理部503が、リモート電源オフ機能がないと判定した場合はS1410に進む。
【0149】
S1409で、分析処理部503は、画像形成装置ID1201を処理中の画像形成装置情報の画像形成装置ID、変更時刻1202を処理中の時間帯別分析結果情報の時間、変更要求1203を電源オフに設定した電源状態変更設定情報を生成し、図12に示した電源状態変更設定テーブルに追加する。
【0150】
一方、S1410で、分析処理部503は、画像形成装置ID1201を処理中の画像形成装置情報の画像形成装置ID、変更時刻1202を処理中の時間帯別分析結果情報の時間、変更要求1203を省電力移行に設定した電源状態変更設定情報を生成し、図12に示した電源状態変更設定テーブルに追加する。
【0151】
続いて、S1411で、分析処理部503は、S1409またはS1410で設定した電源状態に変更した場合の予測値を計算し、分析結果テーブルの二酸化炭素排出量(電源状態変更)を更新する。本実施例の場合は、月別分析結果テーブルの二酸化炭素排出量(電源状態変更)1004、時間帯別分析結果テーブルの二酸化炭素排出量(電源状態変更)1105を更新する。
【0152】
続いて、S1412で、分析処理部503は、S1405〜S1412の処理を行っていない時間帯別分析結果情報があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、S1405〜S1412の処理を行っていない時間帯別分析結果情報があると判定した場合はS1405に戻り処理を繰り返す。一方、分析処理部503が、S1405〜S1412の処理を行っていない時間帯別分析結果情報がないと判定した場合はS1413に進む。
【0153】
続いて、S1413で、分析処理部503は、S1402〜S1413の処理を行っていない画像形成装置情報があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、S1402〜S1413の処理を行っていない画像形成装置情報があると判定した場合はS1402に戻り処理を繰り返す。一方、分析処理部503が、S1402〜S1412の処理を行っていない画像形成装置情報がないと判定した場合は、本処理を終了する。
【0154】
本処理により、画像形成装置が使用されていない時間帯は、画像形成装置が電源オフ・省電力モードに移行するような電源状態変更の設定ができる。本処理で設定した電源状態変更設定に従い、画像形成装置の電源状態を変更することで、消費電力を低減することができる。
【0155】
<電源状態変更再設定処理>
図15は、本実施形態を示す情報処理装置における第3のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。本例は、図13に示したS1305で実行される電源状態変更再設定処理の詳細手順例である。本電源状態変更再設定処理では、予め設定された削減目標値を達成できるように電源状態変更情報を設定する。また、本処理では、画像形成装置情報の構成情報を使用し、電源状態を優先的に変更するように予め設定された画像形成装置の電源状態変更の対象にする。さらに、ジョブ処理時間が少ない時間帯を優先的に電源状態変更の対象にする。
【0156】
なお、S1501〜S1516は各ステップを示し、各ステップは、CPU201がHD211、ROM202等より制御プログラムをRAM203にロードして実行することで実現される。
【0157】
電源状態変更再設定処理を開始すると、S1501で、分析処理部503は、画像形成装置情報管理部504に保管されている画像形成装置情報を取得する。
【0158】
続いて、分析処理部503は、S1502からS1506までのフローを未処理の画像形成装置情報について、処理を繰り返す。
【0159】
続いてS1503で、分析処理部503は、処理中の画像形成装置情報を参照してリモート電源情報変更機能(本実施例では、リモート電源オフ機能、またはリモート省電力移行機能)があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、リモート電源情報変更機能があると判定した場合はS1504に進む。一方、分析処理部503が、リモート電源情報変更機能がないと判定した場合はS1506に進む。
【0160】
S1504で、分析処理部503は、処理中の画像形成装置情報の構成情報を参照して、優先的に電源状態を変更する構成であるかを判定する。ここで、分析処理部503が、優先的に電源状態を変更する構成であると判定した場合はS1505に進む。一方、分析処理部503が、優先的に電源状態を変更する構成ではないと判定した場合はS1506に進む。本ステップでは、例えば、カラー機能やスキャン機能がない画像形成装置を優先的に電源状態変更するように設定しておき、カラー機能やスキャン機能がある画像形成装置が電源オフ・省電力モードに移行することを防ぐことができる。これにより、ユーザーがその機能を使用するために、画像形成装置の電源をオンにするといったことを防ぎ、消費電力を低減することができる。
【0161】
S1505で、分析処理部503は、処理中の画像形成装置情報を、電源状態変更候補画像形成装置リストに追加する。
【0162】
続いて、S1506で、分析処理部503は、S1502〜S1506の処理を行っていない画像形成装置情報があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、S1502〜S1506の処理を行っていない画像形成装置情報があると判定した場合はS1502に戻り処理を繰り返す。一方、分析処理部503が、S1505〜S1506の処理を行っていない画像形成装置情報がないと判定した場合はS1507に進む。
【0163】
S1507で、分析処理部503は、電源状態変更候補画像形成装置リスト内の画像形成装置の時間帯別分析結果情報を取得する。
【0164】
続いてS1508で、分析処理部503は、S1507で取得した時間帯別分析結果情報について、第1ソートキーをジョブ処理中時間1110の降順、第2ソートキーを消費電力1107の昇順としてソートする。また、ジョブ処理中時間でソートする際に、例えば5分単位で同時間とみなすなどして、同時間であれば消費電力の大きいものを優先的に電源状態変更の対象になるようにする。
【0165】
続いて、分析処理部503は、S1509からS1515までのフローを未処理の時間帯別分析結果情報について、処理を繰り返す。
【0166】
続いてS1510で、分析処理部503は、処理中の時間帯別分析結果情報に該当する画像形成装置情報を参照して、リモート電源オフ機能があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、リモート電源オフ機能があると判定した場合はS1511に進む。一方、分析処理部503が、リモート電源オフ機能がないと判定した場合はS1512に進む。
【0167】
S1511で、分析処理部503は、画像形成装置ID1201を処理中の時間帯別分析結果情報の画像形成装置ID、変更時刻1202を処理中の時間帯別分析結果情報の時間、変更要求1203を電源オフに設定した電源状態変更設定情報を生成し、図12に示した電源状態変更設定テーブルに追加する。
【0168】
一方、S1512で、分析処理部503は、画像形成装置ID1201を処理中の時間帯別分析結果情報の画像形成装置ID、変更時刻1202を処理中の時間帯別分析結果情報の時間、変更要求1203を省電力移行に設定した電源状態変更設定情報を生成し、図12に示した電源状態変更設定テーブルに追加する。
【0169】
続いて、S1513で、分析処理部503は、S1511またはS1512で設定した電源状態に変更した場合の予測値を計算し、分析結果テーブルの二酸化炭素排出量(目標値達成)を更新する。本実施例の場合は、月別分析結果テーブルの二酸化炭素排出量(目標値達成)1005、時間帯別分析結果テーブルの二酸化炭素排出量(目標値達成)1106を更新する。
【0170】
続いてS1514で、分析処理部503は、S1513で更新された分析結果情報の二酸化炭素排出量を参照し、予め設定された削減目標値を達成していないかを判定する。ここで、分析処理部503が、削減目標値を達成していないと判定した場合はS1515に進む。一方、分析処理部503が、削減目標値を達成していると判定した場合は、本処理を終了する。
【0171】
S1515で、分析処理部503は、S1509〜S1515の処理を行っていない時間帯別分析結果情報があるかを判定する。ここで、分析処理部503が、S1509〜S1515の処理を行っていない時間帯別分析結果情報があると判定した場合はS1509に戻り処理を繰り返す。一方、分析処理部503が、S1509〜S1515の処理を行っていない時間帯別分析結果情報がないと判定した場合は、本処理を終了する。
【0172】
本処理により、予め設定された削減目標値を達成するための、画像形成装置の電源オフ・省電力モードの移行時間がわかる。
【符号の説明】
【0173】
101 ホストコンピュータ
103 プリンタ
105 ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続された複数の画像形成装置の電源状態を変更可能な画像形成装置管理システムであって、
前記管理システムに設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻計算手段(S1303)と、
前記管理システムに設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、省電力モードに移行した場合の二酸化炭素排出量・消費電力の削減効果を算出する削減効果算出手段(S1411)と、
前記管理システムに設けられ、前記削減効果算出手段で算出した削減効果が、予め設定された削減目標値を達成していない場合に、目標値を達成するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻再計算手段(S1305)と、
を備えることを特徴とする画像形成装置管理システム。
【請求項2】
前記電源状態変更時刻再計算手段は、画像形成装置におけるジョブ処理中時間が少ない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する(S1508)ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置管理システム。
【請求項3】
前記電源状態変更時刻再計算手段は、画像形成装置の構成情報に基づき、優先的に電源オフ、または省電力モードに移行する画像形成装置を決定する(S1504)ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置管理システム。
【請求項4】
前記電源状態変更時刻再計算手段は、画像形成装の消費電力情報に基づき、優先的に電源オフ、または省電力モードに移行する画像形成装置を決定する(S1508)ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置管理システム。
【請求項5】
ネットワークに接続された複数の画像形成装置の電源状態を変更可能な画像形成装置管理装置であって、
前記管理装置に設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻計算手段(S1303)と、
前記管理装置に設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、省電力モードに移行した場合の二酸化炭素排出量・消費電力の削減効果を算出する削減効果算出手段(S1411)と、
前記管理装置に設けられ、前記削減効果算出手段で算出した削減効果が、予め設定された削減目標値を達成していない場合に、目標値を達成するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻再計算手段(S1305)と、
を備えることを特徴とする画像形成装置管理装置。
【請求項6】
ネットワークに接続された複数の画像形成装置の電源状態を変更可能な画像形成装置管理方法であって、
前記管理方法に設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻計算工程(S1303)と、
前記管理方法に設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、省電力モードに移行した場合の二酸化炭素排出量・消費電力の削減効果を算出する削減効果算出工程(S1411)と、
前記管理方法に設けられ、前記削減効果算出工程で算出した効果が、予め設定された削減目標値を達成していない場合に、目標値を達成するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻再計算工程(S1305)と、
を備えることを特徴とする画像形成装置管理方法。
【請求項7】
ネットワークに接続された複数の画像形成装置の電源状態を変更可能な画像形成装置管理システムにおいて、
前記管理システムに設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻計算手段(S1303)と、
前記管理システムに設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、省電力モードに移行した場合の二酸化炭素排出量・消費電力の削減効果を算出する削減効果算出手段(S1411)と、
前記管理システムに設けられ、前記削減効果算出手段で算出した効果が、予め設定された削減目標値を達成していない場合に、目標値を達成するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻再計算手段(S1305)と、
を備えることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
ネットワークに接続された複数の画像形成装置の電源状態を変更可能な画像形成装置管理システムであって、
前記管理システムに設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻計算手段(S1303)と、
前記管理システムに設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、省電力モードに移行した場合の二酸化炭素排出量・消費電力の削減効果を算出する削減効果算出手段(S1411)と、
前記管理システムに設けられ、前記削減効果算出手段で算出した削減効果が、予め設定された削減目標値を達成していない場合に、目標値を達成するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻再計算手段(S1305)と、
を備えることを特徴とする画像形成装置管理システム。
【請求項2】
前記電源状態変更時刻再計算手段は、画像形成装置におけるジョブ処理中時間が少ない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する(S1508)ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置管理システム。
【請求項3】
前記電源状態変更時刻再計算手段は、画像形成装置の構成情報に基づき、優先的に電源オフ、または省電力モードに移行する画像形成装置を決定する(S1504)ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置管理システム。
【請求項4】
前記電源状態変更時刻再計算手段は、画像形成装の消費電力情報に基づき、優先的に電源オフ、または省電力モードに移行する画像形成装置を決定する(S1508)ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置管理システム。
【請求項5】
ネットワークに接続された複数の画像形成装置の電源状態を変更可能な画像形成装置管理装置であって、
前記管理装置に設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻計算手段(S1303)と、
前記管理装置に設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、省電力モードに移行した場合の二酸化炭素排出量・消費電力の削減効果を算出する削減効果算出手段(S1411)と、
前記管理装置に設けられ、前記削減効果算出手段で算出した削減効果が、予め設定された削減目標値を達成していない場合に、目標値を達成するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻再計算手段(S1305)と、
を備えることを特徴とする画像形成装置管理装置。
【請求項6】
ネットワークに接続された複数の画像形成装置の電源状態を変更可能な画像形成装置管理方法であって、
前記管理方法に設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻計算工程(S1303)と、
前記管理方法に設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、省電力モードに移行した場合の二酸化炭素排出量・消費電力の削減効果を算出する削減効果算出工程(S1411)と、
前記管理方法に設けられ、前記削減効果算出工程で算出した効果が、予め設定された削減目標値を達成していない場合に、目標値を達成するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻再計算工程(S1305)と、
を備えることを特徴とする画像形成装置管理方法。
【請求項7】
ネットワークに接続された複数の画像形成装置の電源状態を変更可能な画像形成装置管理システムにおいて、
前記管理システムに設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、または省電力モードに移行するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻計算手段(S1303)と、
前記管理システムに設けられ、前記画像形成装置でジョブ処理が行われていない時間帯を電源オフ、省電力モードに移行した場合の二酸化炭素排出量・消費電力の削減効果を算出する削減効果算出手段(S1411)と、
前記管理システムに設けられ、前記削減効果算出手段で算出した効果が、予め設定された削減目標値を達成していない場合に、目標値を達成するように電源状態変更時刻を計算する電源状態変更時刻再計算手段(S1305)と、
を備えることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−253577(P2012−253577A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−124741(P2011−124741)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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