説明

画像形成装置,画像読取装置,画像処理システムおよびプログラム

【課題】ユーザごとに好適な画像を出力できる画像形成装置,画像読取装置,画像処理システムおよびプログラムを提供すること。
【解決手段】MFP200あるいはPC100は,印刷や読み取り等の画像処理を行うにあたって,ユーザおよびそのユーザの視力を特定する(S103)。そして,特定した視力に基づいて,その視力が良いほど,MFP200の画像処理に用いる解像度を高解像度に設定する(S105,S121,S122)。MFP200は,設定された解像度に基づく画像処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,画像形成装置,画像読取装置,画像処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から,画像形成や画像読取等の画像処理を実行する際,ユーザが解像度を設定することが可能な装置が広く知られている。このような装置では,どの解像度によって画像処理を実行するかは,ユーザの勘や経験によるところが大きい。そのため,例えば特許文献1には,ユーザにとって不適切な解像度での印刷を回避するため,一度の印刷指令に対して複数の解像度によるサンプル印刷を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−136200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら,前記した従来の技術には,次のような問題があった。すなわち,異なる解像度でのサンプル画像を複数印刷したとしても,依然,解像度の決定には,ユーザの試行錯誤,勘,経験といった部分に頼るところが大きい。そのため,ユーザごとに好適な画像を出力するには,改善の余地がある。
【0005】
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,ユーザごとに好適な画像を出力できる画像形成装置,画像読取装置,画像処理システムおよびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題の解決を目的としてなされた画像形成装置は,画像を形成する画像形成部と,ユーザの視力を特定する特定部と,前記特定部によって特定された視力が良いほど,前記画像形成部の画像形成に用いる解像度を高い解像度に設定する設定部とを備えることを特徴としている。
【0007】
本発明の画像形成装置は,画像を形成するにあたって,ユーザの視力を特定する。ユーザの視力は,例えば,ユーザ入力や,視力検査を実行することによって特定できる。そして,本発明の画像形成装置は,特定した視力に基づいて,その視力が良いほど,画像形成に用いる解像度を高い解像度に設定する。
【0008】
例えば,視力が良いユーザは,低い解像度にすると画像の粗さが目に付くことが多い傾向にあることから,高い解像度にする方が好ましい。一方,視力が悪いユーザは,低い解像度であっても画像の粗さが気にならないことが多いことから,低い解像度として生産性を優先する方が好ましい。そこで,本発明の画像形成装置は,ユーザの視力に応じてその視力が良いほど高い解像度に設定する。ユーザの視力に好適な解像度に設定することで,ユーザの勘や経験といった不確定要素に頼ることなく,ユーザごとに好適な解像度の画像を形成できる。
【0009】
また,前記特定部は,視力を検査するための画像である検査画像を表示する表示部と,前記検査画像の表示結果に対するユーザの返答を入力する入力部とを備え,前記表示部が表示する前記検査画像の表示結果と前記入力部に入力された返答とに基づいて視力を特定するとよい。検査画像を用いた視力検査によってユーザの視力を特定することで,例えばユーザに自認視力を入力してもらうことによって視力を特定する場合と比較して,ユーザの実際の視力を特定することが期待できる。
【0010】
また,前記表示部は,前記検査画像として,前記画像形成部による画像形成の対象となる画像とは異なる専用の画像を表示するとよい。例えば,検査画像に画像形成の対象となる画像を利用すると,その画像内容によって見易さに違いがあるため,視力の特定にばらつきが生じることが懸念される。検査画像に専用の画像(例えば,ランドルト環)を利用することで,安定した視力判定を行うことが期待できる。
【0011】
また,前記特定部は,前記表示部と視力を特定するユーザとの距離を取得する取得部を備え,前記表示部が表示する前記検査画像の表示結果と前記入力部に入力された返答とに加え,前記取得部で取得した距離に基づいて視力を特定するとよい。ユーザとの距離を,視力を特定するための要素とすることで,より高精度に視力を特定でき,その結果としてより適切な解像度に設定できる。
【0012】
また,前記特定部は,前記検査画像の拡大と縮小との少なくとも一方を行うことで前記検査画像の表示倍率を変更する変更部を備え,前記表示部が表示する前記検査画像の表示結果と前記入力部に入力された返答とに加え,前記変更部で変更した表示倍率に基づいて視力を特定するとよい。この構成によれば,1つの検査画像で視力を特定できる。
【0013】
また,前記変更部は,小さい倍率から大きい倍率に表示倍率を変更するとよい。大きい倍率から小さい倍率にすると,ユーザが検査画像を記憶してしまい,視力判定への悪影響が懸念される。この構成のように小さい倍率から始めることで,検査画像の記憶の回避が期待できる。
【0014】
また,本発明の画像形成装置は,ユーザを識別する識別部と,ユーザごとの視力情報を記憶する記憶部とを備え,前記特定部は,前記識別部によって識別したユーザの視力情報が前記記憶部に記憶されている場合,その視力情報を前記記憶部から読み出すことでそのユーザの視力を特定するとよい。ユーザにとって,視力の再検査は煩わしい。そのため,視力情報を有している場合にはその視力情報を利用する方が望ましい。
【0015】
また,本発明の画像形成装置は,前記特定部によって特定された視力に基づいて,当該視力が良いほど,前記画像形成部の画像形成に用いる解像度について高い解像度を選択する選択部と,前記画像形成部の画像形成に用いる解像度を,前記選択部が選択した解像度に設定するか否かをユーザに問い合わせる問合部とを備え,前記設定部は,前記問合部にて解像度の設定をユーザが受容したことを条件として,前記画像形成部の画像形成に用いる解像度を,前記選択部が選択した解像度に設定するとよい。ユーザに解像度の設定の許可を求めることで,解像度の変更を求めないユーザにも対応できる。
【0016】
また,本発明は,画像を形成する画像形成部と,ユーザの視力を特定する特定部と,前記特定部によって特定された視力に基づいて,当該視力が良いほど,前記画像形成部の画像形成に用いる解像度について高い解像度を選択する選択部と,前記画像形成部の画像形成に用いる解像度を,前記選択部が選択した解像度に設定することを提案する提案部とを備えることを特徴とする画像形成装置を含んでいる。
【0017】
また,本発明は,画像を読み取る画像読取部と,ユーザの視力を特定する特定部と,前記特定部によって特定された視力が良いほど,前記画像読取部の読み取りに用いる解像度を高い解像度に設定する設定部とを備えることを特徴とする画像読取装置を含んでいる。
【0018】
また,本発明は,画像を読み取る画像読取部と,ユーザの視力を特定する特定部と,前記特定部によって特定された視力に基づいて,当該視力が良いほど,前記画像読取部の読み取りに用いる解像度について高い解像度を選択する選択部と,前記画像読取部の読み取りに用いる解像度を,前記選択部が選択した解像度に設定することを提案する提案部とを備えることを特徴とする画像読取装置を含んでいる。
【0019】
また,本発明は,画像処理を行う画像処理部と,ユーザの視力を特定する特定部と,前記特定部によって特定された視力が良いほど,前記画像処理部が画像処理に用いる解像度を高い解像度に設定する設定部とを備える画像処理システムを含んでいる。
【0020】
また,本発明は,画像処理を行う画像処理部と,ユーザの視力を特定する特定部と,前記特定部によって特定された視力に基づいて,当該視力が良いほど,前記画像処理部の画像処理に用いる解像度について高い解像度を選択する選択部と,前記画像処理部の画像処理に用いる解像度を,前記選択部が選択した解像度に設定することを提案する提案部とを備えることを特徴とする画像処理システムを含んでいる。
【0021】
また,本発明は,情報処理装置を,画像処理装置に画像処理を行わせるジョブを送信する送信手段と,ユーザの視力を特定する特定手段と,前記特定手段によって特定された視力が良いほど,前記画像処理装置が画像処理に用いる解像度を高い解像度に設定する設定手段として機能させるためのプログラムを含んでいる。
【0022】
また,本発明は,情報処理装置を,画像処理装置に画像処理を行わせるジョブを送信する送信手段と,ユーザの視力を特定する特定手段と,前記特定手段によって特定された視力に基づいて,当該視力が良いほど,前記画像処理装置の画像処理に用いる解像度について高い解像度を選択する選択手段と,前記画像処理装置の画像処理に用いる解像度を,前記選択手段が選択した解像度に設定することを提案する提案手段として機能させるためのプログラムを含んでいる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば,ユーザごとに好適な画像を出力できる画像形成装置,画像読取装置,画像処理システムおよびプログラムが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施の形態にかかる画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】画像処理システムに含まれるPCおよび複合機の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】ユーザ情報と視力情報とを記憶するデータベースの一例を示す図である。
【図4】第1の形態のPCにおけるPCプリント処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】PCにおける視力検査処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】視力検査用のアプリケーションプログラムの表示例を示す図である。
【図7】第1の形態のPCにおけるPCスキャン処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】第2の形態のPCにおけるPCプリント処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】第3の形態のPCにおけるMFPの印刷設定処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下,本発明にかかる画像形成システムを具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,画像形成機能と画像読取機能とを有する複合機(MFP:Multi Function Peripheral )と,MFPに印刷指示あるいは読取指示を送信するパーソナルコンピュータ(PC)とを備えた画像処理システムに本発明を適用したものである。
【0026】
[画像処理システムの全体構成]
本形態の画像処理システム900は,図1に示すように,印刷ジョブあるいは読取ジョブを出力するPC100と,画像形成機能および画像読取機能を有するMFP200とを備えている。画像形成システム900では,PC100とMFP200とがネットワーク300を介して接続されている。
【0027】
PC100には,MFP200に対応する印刷データを作成するプリンタドライバ110と,MFP200に対応する画像データを受信するスキャナドライバ120とが組み込まれている。また,PC100には,この他,印刷指示機能を有するアプリケーションプログラム,読取指示機能を有するアプリケーションプログラム,画像データの表示機能を有するアプリケーションプログラム等が組み込まれている。
【0028】
プリンタドライバ110は,アプリケーションプログラムから受け付けたデータに基づいて印刷データを作成し,その印刷データを印刷する印刷ジョブをMFP200に送信するPCプリント処理を実行する。また,スキャナドライバ120は,MFP200に読取指示を送信し,さらにその読取指示によってMFP200が読み取った画像データを受信するPCスキャン処理を実行する。
【0029】
MFP200(画像形成装置,画像読取装置の一例)には,MFP200を構成する各種の構成要素を制御するファームウェア210が組み込まれている。また,MFP200は,ネットワーク300を介してサーバ400と接続している。そのため,MFP200は,システムのエラー情報やユーザ情報等をサーバ400から取得することができる。また,MFP200は,携帯情報端末500との無線通信が可能である。
【0030】
携帯情報端末500としては,例えばスマートフォンやタブレット型コンピュータが該当する。携帯情報端末500にもMFP200用のプリンタドライバ510およびスキャナドライバ520が組み込まれている。そのため,携帯情報端末500も,PC100と同様にプリント処理やスキャン処理を実行できる。
【0031】
なお,画像形成システム900を構成する画像処理装置(MFP,プリンタ,スキャナ,コピー機等)や,情報処理装置(PC,サーバ,携帯情報端末等)は,それぞれ何台接続されていてもよい。
【0032】
[PCの構成]
続いて,PC100の概略構成について説明する。PC100は,図2に示すように,CPU51と,ROM52と,RAM53と,HDD54と,キーボードやマウス等からなる操作部55と,液晶ディスプレイ等からなる表示部56と,ネットワークインターフェース57と,USBインターフェース58とを有している。
【0033】
PC100のHDD54には,オペレーティングシステム(OS)や,各種のデバイスを制御するデバイスドライバや,ワープロ,表計算ソフト等の印刷指示機能を有するアプリケーションプログラム等が組み込まれている。上述したプリンタドライバ110およびスキャナドライバ120もHDD54に組み込まれている。
【0034】
CPU51は,ROM52から読み出した制御プログラムやHDD54から読み出したアプリケーションプログラム等に従って,その演算結果をRAM53またはHDD54に記憶させながら各種の処理を行う。上述したプリンタドライバ110およびスキャナドライバ120の動作もCPU51によって処理される。
【0035】
[MFPの構成]
続いて,MFP200の概略構成について説明する。MFP200は,図2に示すように,CPU31と,ROM32と,RAM33と,NVRAM(Non Volatile RAM)34と,ネットワークインターフェース37と,USBインターフェース38と,無線通信インターフェース39とを備えた制御部30を備えている。
【0036】
また,制御部30は,用紙に画像を印刷する画像形成部10と,原稿を読み取って画像データを作成する画像読取部20と,動作状況の表示やユーザによる入力操作の受付を行う操作パネル40とに電気的に接続されている。
【0037】
ROM32には,MFP200を制御するための制御プログラムであるファームウェア210や各種設定,初期値等が記憶されている。RAM33は,各種制御プログラムが読み出される作業領域として,あるいは画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
【0038】
CPU31は,ROM32から読み出した制御プログラムや各種センサから送られる信号に従って,その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら,MFP200の各構成要素を制御する。上述したファームウェア210の動作もCPU31によって処理される。
【0039】
ネットワークインターフェース37,USBインターフェース38および無線通信インターフェース39は,外部装置との通信を可能にするインターフェースである。本形態では,ネットワークインターフェース37を介してPC100およびサーバ400とのデータ通信を行う。また,無線通信インターフェース39を介して携帯情報端末500とのデータ通信を行う。
【0040】
[第1の形態]
[画像処理システムの動作概要]
続いて,第1の形態における画像処理システム900の動作概要について説明する。本形態の画像形成システム900では,PC100からMFP200に対して印刷ジョブあるいは読取ジョブを送信する。印刷ジョブを受信したMFP200は,画像形成部10によって印刷を開始し,受信した印刷ジョブの印刷物を出力する。読取ジョブを受信したMFP200は,画像読取部20によって原稿の読み取りを開始し,読み取った原稿の画像データを作成する。
【0041】
また,PC100は,図3に示すように,ユーザを識別するユーザ情報と,そのユーザの視力を識別する情報とを関連付けて記憶するデータベース541(記憶部の一例)を,HDD54に有している。データベース541に記憶されているレコードは,後述するPCプリント処理やPCスキャン処理の処理中に登録される。
【0042】
また,PC100は,MFP200にて画像処理を行う際の解像度として,解像度が高い「高解像度」,解像度が低い「低解像度」,高解像度よりも解像度が低く低解像度よりも解像度が高い「中解像度」の,3つの解像度が設定可能である。PC100は,印刷ジョブあるいは読取ジョブをMFP200に送信する際に,ユーザの視力に応じて適切な解像度を自動的に設定する。
【0043】
[PCプリント処理]
続いて,上記動作を実現する具体的な手順として,PC100がMFP200に印刷ジョブを送信するPCプリント処理(特定部,設定部,表示部,入力部,取得部,変更部,識別部の一例)の手順について,図4のフローチャートを参照しつつ説明する。PCプリント処理は,PC100が印刷指示を受け付けたことを契機に,プリンタドライバ110によって,より具体的にはPC100のCPU51によって実行される。
【0044】
PCプリント処理では,先ず,PC100を使用しているユーザのユーザ情報を取得する(S101,識別部,特定部の一例)。本形態では,ログイン情報に基づいてユーザを特定する。なお,ユーザ情報は,サーバ400等の外部装置が記憶していてもよい。
【0045】
次に,S101で取得したユーザ情報によって識別されるユーザの,視力データがあるか否かを判断する(S102)。本形態では,そのユーザに対応する視力データがデータベース541に登録されている場合に,視力データがあると判断する。一方,現在ログイン中のユーザの情報がデータベース541に登録されていない場合,あるいは登録されていたとしても視力が登録されていない場合に,視力データが無いと判断する。
【0046】
ユーザの視力データが無い場合には(S102:NO),視力検査を行う視力検査処理を実行する(S103,特定部の一例)。図5のフローチャートは,S103の視力検査処理の手順を示している。
【0047】
視力検査処理では,先ず,視力検査用のアプリケーションプログラムを起動し,被検者であるユーザの位置(より具体的にはユーザの目の位置)と,PC100の表示部56との距離を取得する(S151,取得部の一例)。S151では,例えばユーザ入力によって距離を取得する。この他,近接センサ等によって自動的に距離を取得してもよい。また,距離を固定値とし,ユーザにその距離に合わせて移動してもらう場合には,その固定値を取得する。
【0048】
次に,視力を検査するための画像である検査画像を表示部56に表示する(S152,表示部の一例)。本形態では,図6に示すように,視力検査で広く利用されているランドルト環561(検査画像の一例)をウィンドウ画面560内に1つ表示する。ランドルト環561の開放部位は,PC100が無作為に決定する。
【0049】
ウィンドウ画面560は,拡大ボタン562によってランドルト環561の拡大を,縮小ボタン563によってランドルト環563の縮小を,それぞれ受け付ける。また,確定ボタン565によって,視力を確定する処理に移行する。PC100は,始めに円環全体の直径が小さい状態でランドルト環561を表示する。ユーザは,ランドルト環561を徐々に拡大し,環の開いている向きが確認できる最も直径が小さいところで確定ボタン561を押下する。
【0050】
すなわち,視力検査処理では,ランドルト環561の表示後,表示されているランドルト環561の拡大ないし縮小操作を受け付ける(S153,変更部の一例)。そして,視力判定に移行する確定ボタン565の入力があったか否かを判断する(S154,入力部の一例)。確定ボタン565の入力がない場合には(S154:NO),S153に移行し,ランドルト環561の拡大あるいは縮小を繰り返し受け付ける。
【0051】
なお,視力の確定手順としては,ランドルト環561の円環全体の直径が大きい状態から開始し,環の開いている向きが不明となった時点でユーザに確定ボタン565を押下してもらうようにしてもよい。なお,この手順のように円環全体の直径が大きい状態から検査を開始すると,ユーザが始めから円環の開いている向きが判っている状態で検査が開始されることから,視力判定への悪影響が懸念される。そのため,円環全体の直径が小さい状態から検査を開始する方が好ましい。
【0052】
確定ボタン565の入力があった場合には(S154:YES),確定ボタン565の入力があった時点で表示されているランドルト環561の表示倍率(あるいはランドルト環561の切れ目の大きさ)を取得する(S155)。そして,S155で取得した表示倍率と,S151で取得した距離とに基づいて,ユーザの静止視力を特定する(S156)。ランドルト環を利用した静止視力の計算方法については公知であり,詳細な説明は省略する。
【0053】
S156の後,特定した視力をユーザ情報に関連付けてデータベース541に登録する(S157)。これにより,次回からは登録済みの視力データを利用すればよく,再度視力検査を行う必要はない。S157の後,視力検査処理を終了する。
【0054】
図4のPCプリント処理の説明に戻り,S103での視力検査処理の後,あるいはユーザの視力データが有る場合には(S102:YES),ユーザの視力が第1基準値より良いか否かを判断する(S104)。第1基準値は,ユーザの視力が良いと判断できる値であり,あらかじめ規定されている。
【0055】
ユーザの視力が第1基準値より良い場合には(S104:YES),解像度を「高解像度」に設定する(S105,設定部の一例)。視力が良いユーザは,低い解像度の場合,画像の粗さが目に付くことが多い傾向にある。そのため,解像度を高くし,印刷物の画質を優先する。
【0056】
ユーザの視力が第1基準値よりも悪い場合には(S104:NO),ユーザの視力が第2基準値より悪いか否かを判断する(S120,設定部の一例)。第2基準値は,ユーザの視力が悪いと判断できる値であり,あらかじめ規定されている。
【0057】
ユーザの視力が第2基準値より悪い場合には(S120:YES),解像度を「低解像度」に設定する。視力が悪いユーザは,低い解像度であっても画像の粗さが気にならないことが多い。そのため,解像度を低くする。解像度を低くすることで印刷データのサイズが小さくなり,MFP200での印刷データの展開が早くなる。また,データサイズが小さくなることから,印刷データの送信負荷が小さい。そのため,高解像度の場合と比較して生産性が高い。
【0058】
ユーザの視力が第2基準値より良い場合には(S120:NO),解像度を「中解像度」に設定する。視力が良くもなく悪くもないユーザについては,画質にも生産性にも影響が小さい中解像度に設定する(S122,設定部の一例)。なお,中解像度が初期値としてあらかじめ設定されている場合には,S122を省略してもよい。
【0059】
S105,S121,あるいはS122によって解像度が設定された後,その解像度に従った印刷データを作成する(S106)。そして,その印刷データを含む印刷ジョブをMFP200に送信する(S107)。S107の後,PCプリント処理を終了する。MFP200は,印刷データを受け取ると,その印刷データの印刷を開始する。これにより,ユーザの視力に応じて異なった解像度の印刷物が出力される。
【0060】
[PCスキャン処理]
続いて,PC100が読取ジョブを送信する具体的な手順として,PC100がMFP200に読取指示を出力するPCスキャン処理(特定部,設定部,識別部の一例)の手順について,図7のフローチャートを参照しつつ説明する。PCスキャン処理は,PC100が読取指示を受け付けたことを契機に,スキャナドライバ120によって,より具体的にはPC100のCPU51によって実行される。なお,PCプリント処理と同じ処理については,同じ符号を付して説明を省略する。
【0061】
PCスキャン処理では,先ず,PCプリント処理と同様に,読取指示を行ったユーザおよびそのユーザの視力を特定する。そして,その視力に基づいて,「高解像度」,「低解像度」,「中解像度」の中から解像度を設定する(S105,S121,S122)。すなわち,視力が良いユーザのためには,画質を優先して高解像度での読み取りを行う。視力が悪いユーザは,画像の粗さが目に付き難いことから,低解像度で読み取りを行う。低解像度にすることで,MFP200での原稿の読み取りにかかる時間が高解像度と比較して短い。また,読み取り後のデータサイズも小さいことから,PC100へのデータの受け渡しも容易になる。その結果として,生産性が向上する。
【0062】
解像度の設定後,その設定した解像度による読み取りを指示するスキャン要求をMFP200に送信する(S206)。S206の後,PC100はMFP200からのデータの受信待ち状態になる。MFP200は,スキャン要求を受信すると,スキャン要求で指示された解像度での読み取りを開始する。そして,読み取った原稿の画像データを,スキャン要求の要求元であるPC100に送信する。
【0063】
PC100は,S206の後,MFP200から送信される画像データを受信する(S207)。そして,画像データを表示可能なアプリケーションプログラムを起動し,S207で受信した画像データを表示部56に表示する(S208)。なお,画像データを表示可能なアプリケーションプログラムがS207での画像データの受信時に既に起動していた場合には,その起動中のアプリケーションプログラムを利用して画像データの表示を行う。S208の後,PCスキャン処理を終了する。
【0064】
前述したように,第1の形態では,PC100がMFP200に画像処理を依頼するにあたって,依頼したユーザおよびそのユーザの視力を特定し,そのユーザの視力に応じた解像度を設定する。ユーザの視力に適した解像度に設定することで,ユーザごとに好適な解像度で画像処理を実行することができる。
【0065】
なお,第1の形態では,PC100によって,PCプリント処理およびPCスキャン処理を実行しているが,例えば携帯情報端末500によって実行してもよい。携帯情報端末500では,複数のユーザによって使用されることがPCと比較して少ないことから,データベース541を利用せず,携帯情報端末ごとに1つの視力データを記憶するようにしてもよい。また,複数の携帯情報端末を管理するサーバを用意し,そのサーバで携帯情報端末を識別する情報と視力データとを関連付けて記憶するデータベースを記憶してもよい。この場合,視力を特定する際に,そのデータベースにアクセスする。
【0066】
また,PCプリント処理ないしPCスキャン処理を実行する装置が,カメラ機能を有する場合,その装置によってユーザ自身を撮影した画像に基づいてその装置とユーザとの距離を求めてもよい。例えば,ユーザ自身を撮影した画像データからユーザの輪郭を抽出し,その抽出した輪郭のサイズからその装置とユーザとの距離を計算してもよい。
【0067】
[第2の形態]
続いて,PCプリント処理の別の動作態様について,図8のフローチャートを参照しつつ説明する。本形態のPCプリント処理では,視力を特定した後であって,解像度を設定する前に,解像度の設定可否をユーザに問い合わせる。この点,視力に合わせて解像度が自動設定される第1の形態とは異なる。なお,第1の形態のPCプリント処理と同じ処理については,同じ符号を付して説明を省略する。
【0068】
第2の形態のPCプリント処理では,ユーザおよびそのユーザの視力を特定した後,ユーザの視力が第1基準よりも良い場合には,高解像度を選択する(S405,選択部の一例)。同様に,ユーザの視力が第2基準よりも悪い場合には,低解像度を選択する(S421,選択部の一例)。また,ユーザの視力が第1基準よりも悪く第2基準よりも良い場合には,中解像度を選択する(S422,選択部の一例)。S405,S421,およびS422では,まだ解像度を設定しない。
【0069】
解像度を選択した後,選択された解像度が,プリンタドライバ110に現時点で設定されている解像度と一致するか否かを判断する(S406)。一致しない場合には(S406:NO),解像度をその選択された解像度に設定するか否かを問い合わせるメッセージを表示部56に表示する(S407,問合部の一例)。そして,ユーザが解像度の設定を受容したか否かを判断する(S408)。
【0070】
解像度の設定が受容された場合には(S408:YES),解像度をS405,S421,あるいはS422で選択された解像度に設定する(S409)。解像度の設定が受容されなかった場合(S408:NO),あるいは解像度が一致する場合(S406:YES)には,プリンタドライバ110に現時点で設定されている解像度をそのまま利用する。
【0071】
S409の後,あるいはS409での解像度の設定を行わない場合には,S106の印刷データの作成に移行する。その後,その印刷データを含む印刷ジョブをMFP200に送信し(S107),PCプリント処理を終了する。
【0072】
すなわち,第2の形態では,視力を特定した後であって,解像度を設定する前に,ユーザに新たな解像度の設定を問い合わせる。そして,新たな解像度の設定が受容されたことを条件として,その解像度の設定を行う。これにより,解像度の変更を求めないユーザにも対応できる。
【0073】
なお,第2の形態では,新たな解像度の設定が受容されなかった場合,プリンタドライバ110に現時点で設定されている解像度を利用しているが,ユーザに所望の解像度を選択させてもよい。また,上記の説明では,PCプリント処理について解像度の設定を問い合わせる処理(図8中の*部)を追加しているが,PCスキャン処理についても解像度の設定を問い合わせる処理を追加してもよい。
【0074】
[第3の形態]
続いて,PC100にてMFP200の印刷設定を行う印刷設定処理について,図9のフローチャートを参照しつつ説明する。印刷設定処理は,PC100がMFP200の印刷設定を行う指示を受け付けたことを契機に,プリンタドライバ110によって,より具体的にはPC100のCPU51によって実行される。なお,第2の形態のPCプリント処理と同じ処理については,同じ符号を付して説明を省略する。
【0075】
第3の形態の印刷設定処理では,第2の形態と同様に,ユーザおよびそのユーザの視力を特定した後,ユーザの視力に適した解像度を選択する(S405,S421,S422)。S405,S421,およびS422では,まだ解像度を設定しない。
【0076】
解像度を選択した後,選択された解像度が,プリンタドライバ110に現時点で設定されている解像度と一致するか否かを判断する(S406)。一致しない場合には(S406:NO),解像度をその選択された解像度に設定することを提案するメッセージを表示部56に表示する(S507,提案部の一例)。
【0077】
S507の後,あるいは解像度が一致する場合(S406:YES)には,印刷設定を行うアプリケーションプログラムを起動する(S508)。このアプリケーションプログラムでは,ユーザ入力による解像度の設定が可能である。S508の後,印刷設定処理を終了する。
【0078】
前述したように,第3の形態では,選択された解像度の提案のみとする。すなわち,選択された解像度を設定するか否かは,印刷設定を行うアプリケーションプログラムを起動した後,ユーザ次第となる。しかし,解像度の提案が,より好適な解像度を設定するためのユーザへの動機付けとなることが期待できる。さらにユーザは,解像度の提案によって,どの解像度が好適かを知ることができる。
【0079】
なお,第3の形態では,印刷設定を行う印刷設定処理に適用しているが,読取設定を行う読取設定処理に適用してもよい。
【0080】
[第4の形態]
続いて,第4の形態におけるMFP200の動作概要について説明する。本形態のMFP200では,ユーザが操作パネル40を操作することによって,印刷ジョブあるいは読取ジョブが直接入力される。本形態では,解像度の設定をMFP200で行う。この点,PC100で解像度を設定する第1の形態とは異なる。
【0081】
第4の形態では,図3に示したデータベース541を,MFP200あるいはサーバ400が記憶している。また,MFP200は,印刷あるいは読み取りを行う際の解像度として,「高解像度」,「低解像度」,「中解像度」の,3つの解像度が設定可能である。そして,MFP200は,印刷ジョブあるいは読取ジョブを実行する際には,ユーザの視力に応じて適切な解像度を自動的に設定する。
【0082】
すなわち,本形態では,第1の形態でPC100が行っている解像度の自動設定を,MFP200が行う。例えば,印刷ジョブを実行する際には,第1の形態で説明したPCプリント処理(図4参照)のうち,S101のユーザ情報の取得からS106の印刷データの作成までを行った後,画像形成部10によってその印刷データの印刷を行う。また,読取ジョブを実行する際には,第1の形態で説明したPCスキャン処理(図7参照)のうち,S101のユーザ情報の取得からS105あるいはS121あるいはS122の解像度設定までを行った後,画像読取部20によってその解像度にて読み取りを行う。S103での視力検査の際には,例えば,操作パネル40にランドルト環561を表示する。
【0083】
以上詳細に説明したようにPC100あるいはMFP200は,ユーザの視力を特定し,そのユーザの視力に応じて解像度を設定あるいは選択する。例えば,視力が良いユーザは高い解像度に設定し,視力が悪いユーザは低い解像度に設定する。このようにユーザの視力に適した解像度に設定することで,ユーザの勘や経験といった不確定要素に頼ることなく,ユーザごとに好適な解像度の画像処理を実行できる。また,実施の形態のPC100あるいはMFP200は,解像度を設定するにあたって,従来技術のようなサンプル印刷は不要である。そのため,紙の無駄も抑制される。
【0084】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,画像処理を行う装置はMFPに限らず,例えば,コピー機,プリンタ,スキャナ,ファクシミリ装置であっても適用可能である。
【0085】
また,実施の形態では,印刷指示に対応するプリンタドライバと,読取指示に対応するスキャナドライバとが別々に存在しているが,両方の機能を一体化したドライバであってもよい。
【0086】
また,実施の形態では,視力を識別する情報として,具体的な静止視力を登録しているが,これに限るものではない。すなわち,視力の良し悪しを判断できる情報であればよく,「良」,「悪」等の抽象的な情報であってもよい。
【0087】
また,実施の形態では,解像度として,「高解像度」,「低解像度」,「中解像度」の3つ用意し,そのうちの1つを画像処理を行う解像度として設定しているが,設定可能な解像度は3つに限るものではない。すなわち,2つであってもよいし,4つ以上であってもよい。
【0088】
また,実施の形態では,視力検査用の検査画像としてランドルト環561を表示しているが,他の画像を表示してもよい。例えば,アルファベット等の文字を表示してもよい。また,視力検査用の画像ではなく,例えば印刷データそのものを表示し,その表示内容の見栄えの良し悪しをユーザに判断してもらい,その判断結果によってそのユーザの視力の良し悪しを決定してもよい。
【0089】
また,実施の形態では,視力検査の際,1つのランドルト環561を表示し,そのランドルト環561の拡大ないし縮小によって視力を特定しているが,これに限るものではない。例えば,円環全体の直径が異なる複数のランドルト環561を表示し,環が開いている向きが確認できる最も直径が小さいものを選択させ,その選択されたランドルト環561に基づいて視力を特定してもよい。
【符号の説明】
【0090】
10 画像形成部
20 画像読取部
30 制御部
40 操作パネル
100 パーソナルコンピュータ(PC)
110 プリンタドライバ
120 スキャナドライバ
200 MFP
210 ファームウェア
400 サーバ
500 携帯情報端末
510 プリンタドライバ
520 スキャナドライバ
900 画像処理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を形成する画像形成部と,
ユーザの視力を特定する特定部と,
前記特定部によって特定された視力が良いほど,前記画像形成部の画像形成に用いる解像度を高い解像度に設定する設定部と,
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載する画像形成装置において,
前記特定部は,
視力を検査するための画像である検査画像を表示する表示部と,
前記検査画像の表示結果に対するユーザの返答を入力する入力部と,
を備え,
前記表示部が表示する前記検査画像の表示結果と前記入力部に入力された返答とに基づいて視力を特定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2に記載する画像形成装置において,
前記表示部は,前記検査画像として,前記画像形成部による画像形成の対象となる画像とは異なる専用の画像を表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載する画像形成装置において,
前記特定部は,
前記表示部と視力を特定するユーザとの距離を取得する取得部を備え,
前記表示部が表示する前記検査画像の表示結果と前記入力部に入力された返答とに加え,前記取得部で取得した距離に基づいて視力を特定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項2から請求項4のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
前記特定部は,
前記検査画像の拡大と縮小との少なくとも一方を行うことで前記検査画像の表示倍率を変更する変更部を備え,
前記表示部が表示する前記検査画像の表示結果と前記入力部に入力された返答とに加え,前記変更部で変更した表示倍率に基づいて視力を特定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5に記載する画像形成装置において,
前記変更部は,小さい倍率から大きい倍率に表示倍率を変更することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
ユーザを識別する識別部と,
ユーザごとの視力情報を記憶する記憶部と,
を備え,
前記特定部は,前記識別部によって識別したユーザの視力情報が前記記憶部に記憶されている場合,その視力情報を前記記憶部から読み出すことでそのユーザの視力を特定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
前記特定部によって特定された視力に基づいて,当該視力が良いほど,前記画像形成部の画像形成に用いる解像度について高い解像度を選択する選択部と,
前記画像形成部の画像形成に用いる解像度を,前記選択部が選択した解像度に設定するか否かをユーザに問い合わせる問合部と,
を備え,
前記設定部は,前記問合部にて解像度の設定をユーザが受容したことを条件として,前記画像形成部の画像形成に用いる解像度を,前記選択部が選択した解像度に設定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
画像を形成する画像形成部と,
ユーザの視力を特定する特定部と,
前記特定部によって特定された視力に基づいて,当該視力が良いほど,前記画像形成部の画像形成に用いる解像度について高い解像度を選択する選択部と,
前記画像形成部の画像形成に用いる解像度を,前記選択部が選択した解像度に設定することを提案する提案部と,
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
画像を読み取る画像読取部と,
ユーザの視力を特定する特定部と,
前記特定部によって特定された視力が良いほど,前記画像読取部の読み取りに用いる解像度を高い解像度に設定する設定部と,
を備えることを特徴とする画像読取装置。
【請求項11】
画像を読み取る画像読取部と,
ユーザの視力を特定する特定部と,
前記特定部によって特定された視力に基づいて,当該視力が良いほど,前記画像読取部の読み取りに用いる解像度について高い解像度を選択する選択部と,
前記画像読取部の読み取りに用いる解像度を,前記選択部が選択した解像度に設定することを提案する提案部と,
を備えることを特徴とする画像読取装置。
【請求項12】
画像処理を行う画像処理部と,
ユーザの視力を特定する特定部と,
前記特定部によって特定された視力が良いほど,前記画像処理部が画像処理に用いる解像度を高い解像度に設定する設定部と,
を備える画像処理システム。
【請求項13】
画像処理を行う画像処理部と,
ユーザの視力を特定する特定部と,
前記特定部によって特定された視力に基づいて,当該視力が良いほど,前記画像処理部の画像処理に用いる解像度について高い解像度を選択する選択部と,
前記画像処理部の画像処理に用いる解像度を,前記選択部が選択した解像度に設定することを提案する提案部と,
を備えることを特徴とする画像処理システム。
【請求項14】
情報処理装置を,
画像処理装置に画像処理を行わせるジョブを送信する送信手段と,
ユーザの視力を特定する特定手段と,
前記特定手段によって特定された視力が良いほど,前記画像処理装置が画像処理に用いる解像度を高い解像度に設定する設定手段と,
として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
情報処理装置を,
画像処理装置に画像処理を行わせるジョブを送信する送信手段と,
ユーザの視力を特定する特定手段と,
前記特定手段によって特定された視力に基づいて,当該視力が良いほど,前記画像処理装置の画像処理に用いる解像度について高い解像度を選択する選択手段と,
前記画像処理装置の画像処理に用いる解像度を,前記選択手段が選択した解像度に設定することを提案する提案手段と,
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−245156(P2012−245156A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−119016(P2011−119016)
【出願日】平成23年5月27日(2011.5.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】