説明

画像形成装置

【課題】表面層が硬化性樹脂からなる感光体において主としてクリーニング・ブレードの劣化に起因するクリーニング性の悪化を抑止して、耐久性を高めた画像形成装置を提供する。
【解決手段】研磨ローラで感光体表面を研磨することによって、原子間力顕微鏡を用いて測定した感光体表面の3μm四方の十点平均面粗さ(Rz)が10nm以上となるように制御し、感光体表面に対するクリーニング・ブレードの滑り性を向上させて。クリーニング・ブレードによる良好なクリーニング性を長く保つ。また、研磨ローラは断面が円形でない形状のものを用いて、研磨ローラが停止している通常動作時は感光体に接触しないようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等に用いられる電子写真法を使用した画像形成装置に関し、より詳細には、クリーニング・ブレードの劣化を抑えて耐久性を向上させクリーニング性能を長期間維持することができる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に電子写真装置は、帯電部で感光体(像担持体)表面を一様に帯電し、露光部で画像データとなる静電潜像書き込み、現像部で静電潜像の形成された感光体表面にトナーを現像し、転写部で転写紙或は中間転写体に転写した後、クリーニング装置部で感光体表面に残留したトナーを除去するというプロセスを行う。
【0003】
クリーニング装置は、通常、ゴムなどの弾性体から形成されるクリーニング・ブレードを備えており、クリーニング・ブレードが感光体表面に当接して転写残トナーを感光体表面から除去する。高速機においては、クリーニング性をさらに向上させるため、クリーニング・ブレードとは別に、クリーニング・ブラシを備えた画像形成装置も知られている。
【0004】
クリーニング・ブレードは、像担時体に絶えず当接して継続的な変形及び剪段応力が加えられるため、欠け・摩耗等により劣化していく。このクリーニング・ブレードの劣化は、クリーニング不良による画像欠陥を生じさせる。また、近年、以下に述べる理由から、画像形成装置においてクリーニング・ブレードの劣化が非常に重大な問題となっている。
【0005】
近年、急速なカラー化とそれに伴う高画像品質化に対応するため、重合トナーを用いることが主流になりつつある。重合トナーは一般に小粒径かつ球形に近い形状をしているため、従来のクリーニング・ブレードによるクリーニング方式でのクリーニング性が良くないことはよく知られている。重合トナーをクリーニングするためには従来以上にクリーニング・ブレードの当接圧を大きくする必要があり、これによってクリーニング・ブレードの劣化が加速されている。
【0006】
従来、感光体としては安価であることから有機感光体が用いられてきた。有機感光体を形成する樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等が実用化されている。ただ、これらの樹脂を表面層に用いた時に、繰り返し使用によって表面層が次第に摩耗していくため寿命は短い。そこで、感光体の高耐久化をはかるために、表面層に連鎖重合性官能基を有する化合物を重合または架橋によって硬化させた樹脂を用いることが検討されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
【0007】
しかし、このような硬化性樹脂を表面層に用いた場合には、クリーニング・ブレードとの滑り性が非常に悪いという問題がある。したがって、クリーニング性が非常に悪く、またクリーニング・ブレードの劣化も激しい。このため、感光体を長寿命化しても、クリーニング部の問題により、画像形成装置またはプロセス・カートリッジ全体の長寿命化は達成することができない。
【0008】
後述するように、本発明者の検討によって、感光体表面とクリーニング・ブレードの滑り性に、感光体表面層が削れていくことによって生成する表面の微小な凹凸が寄与することが明らかになった。感光体表面とクリーニング・ブレードの滑り性において重要なのは感光体表面のμmオーダーの領域における微小な凹凸であることは、特許文献4と特許文献5においても指摘されている。すなわち、感光体を高耐久化する目的で表面が削れないように表面層に硬化性樹脂を用いるわけだが、削れないことが逆に問題となる。
【0009】
さらには、感光体表面層が削れないことは放電生成物が除去できずに蓄積するために像流れが生じやすくなるという問題を起こすこともよく知られている。これは特に高硬度のアモルファスシリコン系感光体を用いた場合に大きな課題となっており、放電生成物を除去する目的で研磨ローラを設置して感光体表面を研磨する方法が多く提案されている(例えば、特許文献6、特許文献7、特許文献8参照)。
【0010】
この時、研磨ローラを常に感光体に接触させておくと画像形成時にも負荷がかかるために画像歪みや画像ムラといった問題があるため、これらの特許文献では研磨ローラが研磨時のみ感光体表面に接触するように駆動機構を設けている。しかし、このような機構を設けると装置が大きくなることやコストが増加するという問題がある。
【0011】
以上説明したように感光体表面層が全然削れないことは多くの問題を引き起こすため、感光体表面層に高硬度の材料を用いた場合には適度に研磨する必要がある。
【0012】
【特許文献1】特開2004−302450号公報
【特許文献2】特開2004−302451号公報
【特許文献3】特開2004−302452号公報
【特許文献4】特開2002−229234号公報
【特許文献5】特開2001−265040号公報
【特許文献6】特開平10−111629号公報
【特許文献7】特開2003−337503号公報
【特許文献8】特開2005−148609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明者は、鋭意検討の結果、感光体表面とクリーニング・ブレードの滑り性の問題において、重要なのは感光体表面が削れることによって生じるμmオーダーの領域における微小な凹凸であるという結論に至った。以下にその過程について説明する。
【0014】
感光体表面層にポリカーボネート等の従来の樹脂を用いた場合と、感光体表面層に硬化性樹脂を用いた場合に、感光体表面の摩擦係数は両者の間で大きな違いはないが、クリーニング・ブレードの滑り性には大きな差がある。前者も初期的にはクリーニング・ブレードの滑り性は良くないが、画像形成装置で使用することによってクリーニング・ブレードの滑り性は良くなる。このような事が後者の感光体表面層に硬化性樹脂を用いた場合には起こらない。両者の違いを調べた結果、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定した3μm四方の十点平均面粗さ(Rz)で表されるような感光体表面のμmオーダー領域の微小な凹凸であることが分かった。
【0015】
感光体表面層にポリカーボネート等の従来の樹脂を用いた場合の表面の微小な凹凸は、表面が削れることによって生じる。逆に、感光体表面層に硬化性樹脂を用いた場合には表面が削れないまたは削れる速度が遅いため、微小な凹凸ができないと考えられる。クリーニング・ブレードの劣化を抑えてクリーニング性能を長期間維持するためには、感光体表面の微小な凹凸が必要であり、したがって、感光体表面をある程度は削る必要がある。なお、感光体表面を風圧によって清掃した後もクリーニング・ブレードの滑り性は変化しないため、感光体の削れ粉が潤滑作用を示すという説明は成り立たない。
【0016】
本発明は、上述した如くに、感光体の表面層が硬化性樹脂からなる場合にクリーニング・ブレードの劣化等によるクリーニング性の悪化が激しく、感光体を高耐久にしても画像形成装置またはプロセス・カートリッジ全体の寿命が短いという実状に鑑みてなされたもので、耐久性を高めた画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
請求項1記載の発明は、少なくとも、表面層が連鎖重合性官能基を有する化合物を少なくとも熱、光、放射線の何れかにより重合又は架橋することにより硬化させた樹脂からなる像担持体と、該像担持体表面に当接するクリーニング・ブレードとを含み構成された画像形成装置において、前記像担持体表面に当接する研磨部材を設置して像担持体表面を研磨することによって、像担持体表面が、原子間力顕微鏡を用いて測定した3μm四方の十点平均面粗さ(Rz)が10nm以上となるように制御されてなることを特徴とする。これにより、高耐久な表面が硬化性樹脂からなる像担持体を用いたときに、像担持体表面に対するクリーニング・ブレードの滑り性を良くし、トルクを低減する効果がある。これによって、クリーニング・ブレードの劣化を抑制し、良好なクリーニング性を長期間維持できる。さらに、像担持体表面に蓄積して像流れの原因となる放電生成物を除去する効果が得られる。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記研磨部材によって像担持体表面を研磨する動作モードを備え、該動作モードを必要に応じて実行することを特徴とする。像担持体表面を研磨するプロセスは画像形成の妨害となるため、研磨プロセスを実行する動作モードを設ける。さらに、像担持体を研磨し続けると像担持体が削れ過ぎて寿命が短くなってしまい、像担持体表面層に硬化性樹脂を用いた意味がない。一度できた像担持体表面の微小な凹凸はしばらくは保つため、研磨プロセスは間隔をおいて実行すればよい。これによって、像担持体自体の高耐久とクリーニング・ブレードの劣化を抑制が両立でき、画像形成装置全体としての高耐久化が達成できる。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記研磨部材が、断面が円形でない形状の研磨ローラであり、該研磨ローラが停止している通常動作時は感光体に接触しないようにすることを特徴とする。このように、研磨ローラを用いて上記のように研磨プロセスを実行する動作モードを設ける場合に、研磨プロセスを停止している通常動作時(画像形成時)には研磨ローラが感光体と非接触であると、研磨ローラによる像担持体への負荷のために起こる画像歪みや画像ムラといった問題を回避することが可能となる。断面が円形でない形状の研磨ローラを用い、研磨ローラ停止時の回転位置制御を行えば、大掛かりな装置を設置することなく上述の通常動作時(画像形成時)に研磨ローラと感光体を非接触にすることができる。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記像担持体の表面層が、電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を硬化することにより形成されることを特徴とする。これにより、像担持体自体の高耐久化と、前述方法を用いたクリーニング・ブレードの劣化の抑制を両立することができ画像形成装置全体としての高耐久化がより効果的に達成できる。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、前記表面層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの官能基が、アクリロイルオキシ基及び/又はメタクリロイルオキシ基であり、前記表面層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の官能基が、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であり、前記表面層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の電荷輸送構造が、トリアリールアミン構造であることを特徴とする。これにより、像担持体自体の高耐久化と、前述方法を用いたクリーニング・ブレードの劣化の抑制を両立することができ画像形成装置全体としての高耐久化がより効果的に達成できる。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、少なくとも、像担持体と、クリーニング・ブレードと、研磨部材を一体的に保持し画像形成装置に対して着脱可能に保持されるプロセス・カートリッジを設けたことを特徴とする。これにより、像担持体自体の高耐久化と、前述方法を用いたクリーニング・ブレードの劣化の抑制を両立することができ、高耐久なプロセス・カートリッジを提供することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、表面層に硬化性樹脂を用いた高耐久な像担持体を用いた場合に、クリーニング・ブレードの劣化を抑えてクリーニング・ブレードによるクリーニング性能を長期間維持できる。さらに像担持体表面に蓄積して像流れの原因となる放電生成物を除去でき、放電生成物が原因の像担持体寿命低下を抑制できる。これらによって、画像形成装置又はプロセス・カートリッジ全体の耐久性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明では、研磨部材を用いて研磨するプロセスを実行して像担持体の硬化性樹脂を用いた表面層を削ることによって、像担持体表面に対するクリーニング・ブレードの滑り性を向上させる。像担持体表面層を削ることによってμmオーダーの領域の微小な凹凸を作ることが、良好なクリーニング・ブレードの滑り性のために必要であり、原子間力顕微鏡を用いて測定した3μm四方の十点平均面粗さ(Rz)が10nm以上となるように制御すると目的が達成できる。ただし、Rzが大きくなり過ぎた場合には逆にクリーニング性が悪くなるため、Rzは1000nm程度以下にしなければならない。また、研磨プロセスは画像形成の妨害になるため、通常動作時(画像形成時)には動作させずに画像形成時以外の時間に定期的に行う。これは像担持体が削れ過ぎて寿命が短くなることを防ぐという意味もある。
【0025】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により説明する。図1は、本発明の実施形態である画像形成装置(画像形成ブロック)の構成を示した要部断面図である。また、図2はプロセス・カートリッジを採用した場合の本発明の実施形態である画像形成装置の構成を示した要部断面図である。なお、本発明は以下で説明する実施の形態に限定されるものではない。
【0026】
図1に示した画像形成装置は、有機感光体からなる像担持体としての感光体1を備えている。感光体1はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。感光体1は、図示しない駆動装置により回転駆動され、その表面が帯電装置2によって所定の極性に均一に帯電される。帯電された感光体1の表面には、露光装置3によって光像が露光され、所定の静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像ローラといった現像部材を備えた現像装置4から感光体1の表面に供給される現像剤としてのトナーにより現像されて、トナー像として可視像化される。現像されたトナー像は、転写部材5により印加される転写バイアス電位の下で転写材へと転写される。トナー像が転写された転写材は、転写材搬送経路6に沿って図示しない定着装置に搬送されてトナー像が定着され、印刷物が生成される。転写プロセスが終了した後の感光体1上に付着している転写残トナーは、クリーニング補助部材(クリーニング・ブラシ)7とクリーニング部材(クリーニング・ブレード)8によりクリーニングされる。場合によっては、クリーニング補助部材は必要ない。さらに、感光体1は、残留した電荷を除去するための除電装置8により表面電位が制御され、次の像形成プロセスが行われる。なお、本発明では、除電装置9、像担持体の除電を必要としないプロセス条件では必ずしも用いられなくてもよい。さらに、本発明に特徴的な研磨部材10を設置する。これについては後述する。
【0027】
帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写部材5、転写材搬送経路6、クリーニング補助部材7、除電装置9については本発明を特徴付けるものではなく、特に制約がないため、公知の技術を適宜用いればよい。例えば、帯電装置2としては、コロトロンデバイス、スコロトロンデバイス、固体放電素子、針電極デバイス、ローラ帯電デバイス、導電性ブラシデバイス等が用いられ、公知の方式が使用可能である。
【0028】
近年、帯電方式としては接触帯電方式または非接触近接帯電方式が主流となってきている。これらの方式では、帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電ブレード等の帯電部材に直流電圧または交流電圧と直流電圧を重畳した電圧を印加することによって近接放電を起こして感光体の表面を帯電する。特に交流電圧と直流電圧を重畳した電圧を印加するAC重畳帯電方式では、感光体表面を均一に帯電できる。以上のような方式を用いた場合にクリーニング・ブレードと感光体表面の滑り性が非常に悪化するため、本発明は特に効果的である。
【0029】
クリーニング・ブレード8は、本発明では、弾性を有する合成ゴムから形成することができ、例えば、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴムなどを用いて形成することができる。通常、クリーニング・ブレードは、保持金具に一端が固定され、他端が自由端として感光体に対して当接するように固定されている。クリーニング・ブレードの感光体に対する配置は、概ねカウンタ方式と、トレーリング方式とが知られており、クリーニング効果の点でカウンタ方式が多く用いられる。カウンタ方式としてクリーニング・ブレードを配置する場合には、クリーニング・ブレードの弾性率を像担持体1の表面層を形成する樹脂の約20〜約80%とし、厚さを1〜6mmとし、感光体1に対する当接角度を約15°〜約45°とすることが好ましい。
【0030】
本発明に用いる感光体1は、表面層が連鎖重合性官能基を有する化合物を少なくとも熱、光、放射線の何れかにより重合又は架橋することにより硬化させた樹脂からなることを特徴とする。これは以下の目的のためである。感光体1は、上述したように帯電手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段の一連のプロセスが繰り返される環境で使用される。この過程で感光体が摩耗したり傷が発生したりすることにより、画像劣化を引き起こし寿命となる。この摩耗、傷をもたらす要因としては、(1)帯電、除電時の放電による感光体表面組成物の分解及び酸化性ガスによる化学的劣化、(2)現像時におけるキャリア付着、(3)転写時における転写体との摩擦、(4)クリーニング時におけるクリーニング・ブラシ、クリーニング・ブレード及び介在するトナーや付着キャリアとの摩擦などが挙げられる。これらのハザードに強い感光体を設計するためには、表面層を高硬度、高弾性で且つ均一にすることが重要で、膜構造からは緻密かつ均一な3次元網目構造を形成すればよい。これは、上述したように、連鎖重合性官能基を有する化合物を少なくとも熱、光、放射線の何れかにより重合又は架橋することにより硬化させる樹脂からなる表面層(硬化表面層)によって達成できる。このような硬化表面層を備えた感光体を以下で説明する。ただし、本発明で用いることのできる硬化表面層を備えた感光体としては、下記に限定されるわけではない。
【0031】
図3および図4は、夫々、本発明に用いる感光体の層構造を表す断面図である。図3は、導電性支持体31上に、電荷発生機能と電荷輸送機能を同時に有する感光層32が設けられた単層構造の感光体の断面構造を示す図である。図3−Aは、硬化表面層が感光層32全体の場合の感光体の構造を示し、図3−Bは、硬化表面層が感光層32の表面部分である場合の感光体の構造を示している。
【0032】
また、図4は、導電性支持体31上に、感光層32として電荷発生機能を有する電荷発生層33並びに電荷輸送物機能を有する電荷輸送層34が積層された積層構造の感光体の断面構造を示す図である。感光層である硬化表面層がほぼ電荷輸送層34全体の場合を示すのが図4−Aであり、硬化表面層が電荷輸送層34の表面部分である場合を示すのが図4−Bである。なお、必要であれば、モアレ防止、残留電位の低減等のために、導電性支持体31と感光層32の間に下引き層を更に設けることができる(図示なし)。
【0033】
硬化表面層32は、電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を硬化させた樹脂からなる場合に、優れた耐久性を示す。具体的には、電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマー、例えばトリメチロールプロパントリアクリレートやジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ヘキサアクリレートの官能基が、アクリロイルオキシ基及び/又はメタクリロイルオキシ基であり、官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物、例えば次の化学式〔化1〕で示される化合物の官能基が、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であり、1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の電荷輸送構造が、トリアリールアミン構造である場合に、特に優れた耐久性を示す。このような硬化表面層を備えた耐久性に優れた感光体の具体例としては、前掲の特許文献1、特許文献2、特許文献3に開示されたものが挙げられる。
【0034】
【化1】

【0035】
いずれの場合も、像担持体自体の高耐久化と、前述方法を用いたクリーニング・ブレードの劣化の抑制を両立することができ、高耐久なプロセス・カートリッジ、画像形成装置を提供することができる。
【0036】
しかし、上述したような硬化表面層を備えた感光体を、画像形成装置において使用した時に、感光体表面に対するクリーニング・ブレード滑り性が非常に悪いため、クリーニング・ブレードの劣化が激しいという課題が明らかとなってきた。このため、感光体が高耐久であってもクリーニング・ブレードの寿命によって、装置としての寿命が短くなってしまう。なお、図2に示すように、上述した各部材のうち少なくとも、像担持体と、クリーニング・ブレードと、研磨部材等をプロセス・カートリッジ20に一体的に保持させ、画像形成装置に対して着脱可能に保持されるようにした構成も広く採用されているが、当然に同じ課題を有している。すなわち、感光体とクリーニング・ブレードを一体としたプロセス・カートリッジにおいても、感光体が高耐久であってもクリーニング・ブレードの寿命によって、プロセス・カートリッジとしての寿命は短くなってしまう。
【0037】
したがって、感光体表面に対するクリーニング・ブレード滑り性を良くして、クリーニング・ブレードの劣化を抑制し、装置寿命を伸ばす事が重要となる。ここに、本発明者らは、鋭意検討の結果、感光体表面とクリーニング・ブレードの滑り性の問題において、重要なのは感光体表面が削れることによって生じるμmオーダーの領域における微小な凹凸であるという結論に至った。
【0038】
感光体表面層にポリカーボネート等の従来の樹脂である場合と、感光体表面層に硬化性樹脂である場合に、感光体表面の摩擦係数は両者の間で大きな違いはないが、クリーニング・ブレードの滑り性には大きな差がでる。これは、前者の場合も初期的にはクリーニング・ブレードの滑り性は良くないが、画像形成装置で使用することによってクリーニング・ブレードの滑り性は良くなるからである。後者の感光体表面層に硬化性樹脂を用いた場合にはこのような事は起こらない。両者の違いは、前者は感光体表面が削れることによって感光体表面にμmオーダー領域の微小な凹凸が生じるが、後者は感光体表面が削れないまたは削れる速度が遅いため、そのような微小な凹凸が生じないという点である。なお、感光体表面を風圧によって清掃した後もクリーニング・ブレードの滑り性は変化しないため、感光体の削れ粉が潤滑作用を示すという説明は成り立たない。
【0039】
上記の感光体表面のμmオーダー領域の微小な凹凸は、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定した3μm四方の十点平均面粗さ(Rz)で表される。十点平均面粗さ(Rz)は、JISB601で定義されている十点平均粗さRzを測定面に対し適用できるように拡張したものである。また、この評価法として3μm四方に限定されるわけではない。3μm四方の十点平均面粗さRzが10nm以上となるように制御すれば感光体表面に対するクリーニング・ブレードの滑り性を良くすることができる。さらに、より望ましくは十点平均面粗さRzが20nm以上である。本発明の画像形成装置において、感光体1に対するクリーニング・ブレード9の滑り性は、感光体1を回転駆動させる駆動トルクの違いによって表される。
【0040】
以上から、クリーニング・ブレード9の劣化を抑えてクリーニング性能を長期間維持するためには、感光体表面をある程度削って微小な凹凸を作って感光体1の駆動トルクを小さくする必要がある。さらに、表面層が削れることは表面層に蓄積されて像流れの原因となる放電生成物の除去ができるという効果もある。これらの理由によって、硬化表面層を持ち耐磨耗性に優れた感光体の場合には、表面をある程度は意図的に削る必要がある。なお、以上の議論は表面が非常に硬いアモルファスシリコン系感光体にも同様に当てはまると考えられ、本発明はアモルファスシリコン系感光体を用いる場合にも十分応用可能である。
【0041】
そこで、本発明においては感光体の硬化表面層を削るために研磨部材10を設置して研磨プロセスを実行する。研磨部材としては研磨ローラ、研磨ブラシ等を用いることができる。上記の目的に対しては、常時、感光体表面を研磨し続けることによっても達成できるが、感光体に研磨部材が常時接触していると画像形成の障害となる点と感光体表面を削り過ぎないような調整が必要である点から、研磨プロセスを実行する動作モードを定期的に実行してそれ以外の通常動作時(画像形成時)には研磨部材を感光体表面に接触させないようにする。これを行う単純な方法としては、研磨ローラの位置を移動させるための機構を設置すればよい。しかし、この方法は大掛かりな装置が必要となりサイズやコストの面で不利である。
【0042】
本発明では、断面が円形でない形状の研磨ローラ10を用いて上記の通常動作時(画像形成時)には研磨部材10を感光体表面に接触させないようにする。研磨部材の断面形状の例を図5に断面図で示す。図5−Aは、円の一部分10aが欠けた形状であり、図5−Bの例は、左右対称で円の両側10a,10b部分が欠けている。
【0043】
そして、図6−Aのように通常動作時(画像形成時)は円の欠けた所が感光体の方を向くように制御して画像形成の妨げとならないようにする(非接触状態)。一方、研磨モード時は図6−B(接触状態)のように研磨ローラが感光体に接触して研磨する。なお、研磨ローラの断面形状は図5に限定されるわけではなく、例えば楕円形等が考えられる。研磨ローラの停止時の位置制御は公知の技術を用いることができる。例えば、研磨ローラの同軸上に設けたホームポジション部位を光学センサで検知することによって行えばよい。
【0044】
研磨ローラはシャフトの外側にウレタンゴム、EPDM等の弾性体を被膜形成したものを用いる。弾性体の硬度としてはHS40〜80度(JIS A)であることが望ましい。さらに、表面にラッピングフィルム等を巻きつければ効果的に感光体表面を削ることができる。他には、上記弾性体が発泡体(例えば、発泡ウレタンゴム、発泡DPEM等)であれば、トナーを研磨剤としてローラ表面に保持できて効果的に感光体表面を削ることができる。なお、研磨ローラの材質等は上記に限定されるわけではない。
【0045】
研磨モード時の研磨ローラの回転方向は、感光体の移動方向に対して順方向でも逆方向でもどちらでもよい。回転速度は感光体の移動速度(線速)の例えば1〜3倍で回転させる。なお、研磨ローラの回転周期と感光体の回転周期の関係によっては感光体表面に研磨できない部分ができてしまうため、注意して研磨ローラ回転速度を決めなければならない。例えば、研磨ローラが図5−Bの断面形状をしている場合には、研磨ローラの回転周期の2分の1に対して感光体の回転周期がその整数倍近辺となることを避ける。場合によっては、研磨材としてトナーを活用するために研磨モード時にはトナーを現像して供給する。供給トナー量は1%〜20%ハーフトーン現像程度が望ましい。
【0046】
上記の研磨モードを定期的(例えば100〜10000枚プリントする毎)に実行すれば、感光体表面に微小な凹凸を作ることができ、クリーニング・ブレードは良好なクリーニング性能を長期的に保つことができる。研磨プロセスは、像担持体表面が、原子間力顕微鏡を用いて測定した3μm四方の十点平均面粗さ(Rz)が10nm以上となるように行われる。これに対応する具体的制御は、装置により夫々異なるが、例えば、後述する実施例では、1分間行われ、研磨ローラを感光体の移動方向に対して逆方向に線速180mm/sで回転させる。また、帯電、現像は動作させる。露光は行わずに地汚れ分のトナーを供給する。必要に応じては、複数回繰り返すように制御する。
【0047】
以下、この発明の実施例について具体的に説明すると共に、実施例によりクリーニング性能を長期的に保てることを比較例を挙げて明らかにする。
【0048】
実施例1〜3および比較例1〜2として、感光体ドラムと、近接帯電方式の帯電ローラと、クリーニング・ブレードとを備える市販のプロセス・カートリッジを改造して、図2に示すような研磨部材を備えたプロセス・カートリッジを作成した。さらに上記市販のプロセス・カートリッジを用いる市販の電子写真複写機を改造して下記の研磨プロセスを実行及び制御できるようにした。研磨プロセスは最初と1000枚プリント毎に実施する。また、ランニング前と10000枚プリント時点で感光体表面の十点平均面粗さRzと駆動トルクを測定した。
【0049】
(実施例1)
<感光体ドラム>
前掲特許文献2中記載の実施例1のものを用いた。すなわち、φ30mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布、乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、18μmの電荷輸送層を形成したドラム径約φ30mmの感光体ドラムを用いた。なお、周速は125mm/sとした。
〔下引き層用塗工液〕
アルキッド樹脂:6部
(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂:4部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業製)
酸化チタン:40部
メチルエチルケトン 50部
〔電荷発生層用塗工液〕
下記構造式(I)のビスアゾ顔料:2.5部
ポリビニルブチラール(XYHL、UCC製):0.5部
シクロヘキサノン:200部
メチルエチルケトン:80部
【化2】


〔電荷輸送層用塗工液〕
ビスフェノールZポリカーボネート:10部
(パンライトTS−2050、帝人化成製)
下記構造式(II)の低分子電荷輸送物質(D−1):7部
テトラヒドロフラン:100部
1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液:0.2部
(KF50−100CS、信越化学工業製)
【化3】


〔架橋型電荷輸送層用塗工液〕
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー:10部
トリメチロールプロパントリアクリレート
(KAYARAD TMPTA、日本化薬製)
分子量:296、官能基数:3官能、分子量/官能基数=99
1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物:10部
(例示化合物No.54)
光重合開始剤:1部
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
テトラヒドロフラン:100部
<クリーニング・ブレード>
保持方式:保持金具に片持ち保持
材質:ウレタンゴム・ブレード
自由長(保持金具端からブレード自由端までの長さ):7mm
厚さ:2mm
感光体に対する当接角:当接部接線に対して20°
<帯電>
非接触近接帯電方式、AC重畳帯電。
AC部分:正弦波、振幅=2.2kV、周波数=900Hz
DC部分:−600V
<研磨ローラ>
材質:金属シャフトにEPDMを被膜形成し、ラッピングフィルムを巻きつけたもの。
形状:図5−Aで示される形状。シャフト部の直径は6mm、全体の直径は10mm、円から欠けた部分の直径は9mm。
感光体と接触時に1mm〜1.5mmの接触幅を持つように設置。
<研磨プロセス>
1分間ランニングを行う。
研磨ローラを感光体の移動方向に対して逆方向に線速180mm/sで回転させる。
転写部は動作させない。帯電、現像は動作させる。
露光は行わずに地汚れ分のトナーを供給する。
<感光体表面の十点平均面粗さRz測定方法>
原子間力顕微鏡(SII社製 SPA500)を用いて、3μm×3μmの領域の十点平均面粗さ(Rz)を測定。十点平均面粗さ(Rz)は、JISB601で定義されている十点平均粗さRzを測定面に対し適用できるように拡張したものである。
<トルク測定方法>
プロセス・カートリッジ20を単体で駆動する測定機を用いて測定。
<結果>
下記表1に結果を示す。50000枚以上の耐久性を確認した。
【0050】
【表1】

【0051】
(実施例2)
下記以外は実施例1と同様。
<感光体ドラム>
実施例1の架橋型電荷輸送層用塗工液に含有される電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーを下記のモノマーに換え、1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を、次の化学式〔化4〕で示される化合物、10部に換え、架橋型電荷輸送層の膜厚を5.4μmにした以外は実施例1と同様に作製した感光体ドラム(前掲特許文献2中記載の実施例4のもの相当)を用いた。なお、周速は125mm/sとした。
電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー:10部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート
(SR−295,化薬サートマー製)
分子量:352、官能基数:4官能、分子量/官能基数=88
【化4】


<結果>
表1に結果を示す。50000枚以上の耐久性を確認した。
【0052】
(実施例3)
下記以外は実施例1と同様。
<感光体ドラム>
実施例1の架橋型電荷輸送層用塗工液に含有される電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーを下記のモノマーに換え、光重合開始剤を下記の化合物1部に換え、架橋型電荷輸送層の膜厚を5.0μmにした以外は実施例1と同様に作製した感光体ドラム(前掲特許文献2中記載の実施例7のもの)を用いた。なお、周速は125mm/sとした。
<結果>
表1に結果を示す。50000以上の耐久性を確認した。
【0053】
(比較例1)
改造する前のプロセス・カートリッジを使用して、研磨プロセスは実行しない。それ以外は実施例1と同様とした。
<結果>
表1に結果を示す。20000枚でブレード劣化によるクリーニング不良が発生した。
【0054】
(比較例2)
下記以外は比較例1と同様。
<感光体ドラム>
実施例1の架橋型電荷輸送層を設けず、電荷輸送層の膜厚を22μmとした以外は実施例1と同様に作製した感光体ドラム(前掲特許文献2中記載の比較例15のもの)を用いた。なお、周速は125mm/sとした。
<結果>
表1に結果を示す。25000枚で地肌汚れによる画質劣化が認められた。
【0055】
以上説明したように、本発明によれば、表面層に硬化性樹脂を用いた高耐久な像担持体を用いた場合に、クリーニング・ブレードの劣化を抑えてクリーニング・ブレードによるクリーニング性能を長期間維持できる。さらに像担持体表面に蓄積して像流れの原因となる放電生成物を除去でき、放電生成物が原因の像担持体寿命低下を抑制できる。これらによって、画像形成装置又はプロセス・カートリッジ全体の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施形態である画像形成装置の構成を示した要部断面図である。
【図2】プロセス・カートリッジを採用した場合の本発明の実施形態である画像形成装置の要部断面図である。
【図3】本発明に係る感光体の層構造を表す断面図である。
【図4】本発明に係る感光体の別な層構造を表す断面図である。
【図5】研磨ローラの形状例を示す図である。
【図6】感光体と研磨ローラの接触・非接触夫々の状態の説明図である。
【符号の説明】
【0057】
1…感光体(像担持体)
2…帯電装置
3…露光装置
4…現像装置
5…転写部材
6…転写材搬送経路
7…クリーニング補助部材(クリーニング・ブラシ)
8…クリーニング部材(クリーニング・ブレード)
9…除電装置
10…研磨部材(研磨ローラ)
11…研磨部材制御装置
20…プロセス・カートリッジ
31…導電性支持体
32…感光層(硬化表面層)
33…電荷発生層
34…電荷輸送層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、表面層が連鎖重合性官能基を有する化合物を少なくとも熱、光、放射線の何れかにより重合又は架橋することにより硬化させた樹脂からなる像担持体と、該像担持体表面に当接するクリーニング・ブレードとを含み構成された画像形成装置において、
前記像担持体表面に当接する研磨部材を設置して像担持体表面を研磨することによって、像担持体表面が、原子間力顕微鏡を用いて測定した3μm四方の十点平均面粗さ(Rz)が10nm以上となるように制御されてなることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記研磨部材によって像担持体表面を研磨する動作モードを備え、該動作モードを必要に応じて実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記研磨部材が、断面が円形でない形状の研磨ローラであり、該研磨ローラが停止している通常動作時は感光体に接触しないようにすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記像担持体の表面層が、電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を硬化することにより形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記表面層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの官能基が、アクリロイルオキシ基及び/又はメタクリロイルオキシ基であり、前記表面層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の官能基が、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であり、前記表面層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の電荷輸送構造が、トリアリールアミン構造であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
少なくとも、像担持体と、クリーニング・ブレードと、研磨部材を一体的に保持し画像形成装置に対して着脱可能に保持されるプロセス・カートリッジを設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−156317(P2007−156317A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−354814(P2005−354814)
【出願日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】