説明

画像形成装置

【課題】 縁無し印刷の要求を受けると、媒体の種類によって、縁無し印刷が可否を判定し、縁無し印刷が不可能な場合には適切な縁幅を設けて印刷を行うので、媒体が定着部に巻き付くことを防止できる。
【解決手段】 縁無し印刷に対応する印刷データを受けると媒体に縁無しのトナー画像を形成し、通常印刷に対応する印刷データを受けると媒体に縁幅を設けたトナー画像を形成する画像形成部と、上記媒体に上記トナー画像を加熱定着させる定着部とを備える画像形成装置において、媒体の厚さ寸法に対応させて上記定着部に対する不良を阻止するために必要な縁幅情報が設定されている縁幅記憶部と、上記印刷データが縁無し印刷に対応していると、上記縁幅記憶部を参照して印刷に用いる媒体の厚さ寸法に対応する上記縁幅情報を取り込み、その縁幅情報で示す縁幅を上記画像形成部に設定する縁幅制御部とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、複写機、ファクシミリ装置等の画像形成装置において、縁無し印刷の機能を有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置等による縁無し印刷において、記録用紙の全域に画像を形成する場合、定着部においてスムーズに剥離されて排出が可能な剛性を有する記録用紙に限られる。
例えば、記録用紙の全域に画像記録が可能な用紙タイプは、厚紙、OHPシート、封筒、特殊紙、はがき、名刺等である。一方、薄紙の記録用紙では定着部に巻き付く問題があるので、縁無し印刷はできず、印刷する場合には用紙の先端部に縁幅を設けて印刷する必要があった。
下記に示す特許文献1には縁無し印刷が不可である印刷媒体を用いるときに、縁無し印刷が指定されると、所定量の縁幅部分を設けて印刷を実行する印刷装置が開示されている。
【特許文献1】特開2005−208105号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、媒体の種類によって所定量の縁幅を設けて印刷を行っても用紙が定着部に巻き付く不具合が発生していた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以上の問題を解決するために、次の構成を具備する。
【0005】
本発明は、縁無し印刷に対応する印刷データを受けると媒体に縁無しのトナー画像を形成し、通常印刷に対応する印刷データを受けると媒体に縁幅を設けたトナー画像を形成する画像形成部と、上記媒体に上記トナー画像を加熱定着させる定着部とを備える画像形成装置において、媒体の厚さ寸法に対応させて上記定着部に対する不良を阻止するために必要な縁幅情報が設定されている縁幅記憶部と、上記印刷データが縁無し印刷に対応していると、上記縁幅記憶部を参照して印刷に用いる媒体の厚さ寸法に対応する上記縁幅情報を取り込み、その縁幅情報で示す縁幅を上記画像形成部に設定する縁幅制御部とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、縁無し印刷が指定された条件において、縁無し印刷が不可である印刷媒体の場合、その媒体厚さに応じた縁幅部分を設けて印刷することで、用紙が定着部に巻き付くことを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。ここでは、画像形成装置として印刷装置を適用して説明する。
【実施例1】
【0008】
先ず、本発明の印刷装置の機械的な構成について説明する。
図2は、実施例1の印刷装置の機械的構成の説明図である。
図において、印刷装置100は、画像印刷部1、定着部2、用紙トレイ7、搬送ローラ部8及び書き出しセンサ9を有する。
【0009】
画像印刷部1は、カラー印刷用に各色の記録ヘッド3、各色の現像ドラム4、各色のトナーカートリッジ5及び転写ベルト6を有する。
定着部2は、用紙上に転写されたトナー像を加熱定着させる部分である。
用紙トレイ7は、印刷前の用紙を収納するトレイである。
搬送ローラ部8には、用紙トレイ7から用紙を一枚毎に分離して引き出すピックアップローラ8a、互いに圧接して配設され用紙を挟持して画像印刷部1に搬送させる搬送ローラ8b及び画像印刷部1から定着部2を通過した後、用紙を装置外に排出させるための搬送ローラ8cがある。
書き出しセンサ9は、用紙上に転写させるトナー像の位置決めに用いるセンサである。
【0010】
上述の構成の印刷装置100において、図示しない上位装置から印刷要求を受信すると、印刷装置100では、用紙トレイ7から用紙が搬送ローラ部8によって画像印刷部1に搬送される。画像印刷部1は、書き出しセンサ9により用紙が通過したタイミングに基づいて、ヘッドドライブをONさせる。ヘッドドライブONにより、各色の記録ヘッド3、例えばLEDヘッドが駆動され、各色の現像ドラム4に静電画像が記録される。記録された静電画像には、各色のトナーカートリッジ5から供給されるトナーが付着され現像される。
【0011】
各色の現像ドラム4上に現像されたトナー画像は、転写ベルト6上を搬送する用紙に転写される。その後、トナー画像が転写された用紙は、定着部2に搬送され加熱、押圧されることでトナーが溶融し、熱定着される。定着後、用紙は搬送ローラ8cにより装置外へ排出され印刷が完了する。
【0012】
次に定着部2について説明する。
図3は、本発明の定着部の構成を示す断面図である。
図に示すように、定着部2は、加熱ローラ12、加圧ローラ13及び温度センサ14を有する。
【0013】
加熱ローラ12は、金属の中空ローラの外周に弾性材が被着されており、その内部にはハロゲンランプ16が配置されている。
【0014】
加圧ローラ13は、加熱ローラ12に加圧して当接されニップ(加圧)部15を生成する。加圧ローラ13の内部にも、加熱ローラ12同様に内部にハロゲンランプ11が配置されている。加熱ローラ12及び加圧ローラ13は、後述する定着機構制御部105により回転させることで前述のニップ部15に用紙17を通紙させ、用紙17に転写されたトナーを溶融させ熱定着させる。
【0015】
ハロゲンランプ11、16は、後述する定着機構制御部105により通電することで発熱し、加熱ローラ12及び加圧ローラ13を加熱させる。ハロゲンランプ11、16は、温度管理を行う上でそれぞれ単独で発熱させる必要があるので、ハロゲンランプ11、16への通電線は、共有にはせず独立にすることで個々に通電可能となる。
【0016】
温度センサ14は、加熱ローラ12の表面に当接されて加熱ローラ12の表面温度を検出する。定着機構制御部105は、加熱ローラ12の表面温度が目標温度になるようにハロゲンランプ11、16を後述するようにオンオフ制御する。
【0017】
次に、実施例1の印刷装置100の機能ブロックについて説明する。
図1は、実施例1の印刷装置の機能ブロックの説明図である。
図において、印刷装置100は、送受信部101、システム管理部102、搬送制御部103、画像形成機構制御部104、定着機構制御部105、オペレータパネル制御部106、用紙情報記憶部107、ヘッドドライブタイミング制御部108及び縁幅設定部109を有する。
【0018】
送受信部101は、上位装置301とのデータの送受信を行う部分である。
システム管理部102は、印刷装置100のシステム全体の管理を行う部分である。本発明においてシステム管理部102は、縁無し印刷が可能かどうかを用紙厚の情報から判定する部分である。
搬送制御部103は、用紙トレイ7、搬送ローラ部8及び書き出しセンサ9を制御して、用紙の給紙、搬送及び排紙制御を行う部分である。
【0019】
画像形成機構制御部104は、画像印刷部1の制御における用紙搬送、画像形成、トナー像の転写のプロセスを制御する部分である。
定着機構制御部105は、画像形成機構制御部104の制御でトナー像の転写された用紙に対し定着部2を制御して熱定着させる部分である。
【0020】
オペレータパネル制御部106は、オペレータパネル106aの制御を行う部分である。
ユーザは、印刷装置100の用紙トレイ7にセットする用紙のサイズ、厚さの情報をオペレータパネル106aにより予め入力しておく。例えば、複数の用紙トレイ7を有するプリンタであればトレイaは(A4サイズ、100μm)であり、トレイbは(はがき、150μm)であると登録しておく。
用紙情報記憶部107は、先述のオペレータパネル106aで入力された用紙トレイ7にセットされている用紙のサイズ、用紙厚の情報を記憶する部分である。
【0021】
ヘッドドライブタイミング制御部108は、用紙が書き出しセンサ9位置を通過した後、ヘッドドライブをONさせるまでの時間を管理する部分である。例えば、縁無し印刷を実行する場合に、ヘッドドライブタイミング制御部108は、システム管理部102から縁幅0mmの情報を入手し、用紙が書き出しセンサを通過してからのヘッドドライブをONさせるまでの時間を予めタイミング時間として抽出し、システム管理部102に通知する。通知を受けたシステム管理部102は、用紙が書き出しセンサを通過して、ヘッドドライブタイミング制御部108から入手した時間が経過すると画像形成機構制御部104にその旨を伝達する。画像形成機構制御部104は、その通知を受けてヘッドドライブをONさせる。
【0022】
縁幅設定部109は、縁無し印刷が実行不可の場合にシステム管理部102より給紙された用紙厚の情報を入手して縁幅を設定する部分である。縁幅設定部109は、縁幅の設定にあたって、予め用紙厚と縁幅とを対応させたテーブルを保持する。縁幅設定部109は、設定した縁幅を折り返しシステム管理部102に伝達する。
【0023】
ここで、本発明の縁幅設定部109が行う用紙厚に応じた縁幅の設定について説明する。
図4は、実施例1の用紙厚と縁幅の関係を示す説明図である。
図に示すように、用紙厚が120μm以上であれば、縁無し印刷実行可能な縁幅を0mmとすることができる。一方、用紙厚が120μm未満であれば縁無し印刷は実行できず、用紙厚に応じて縁幅を設定し、定着部への巻き付きを防止した印刷を行う。
即ち、縁幅設定部109は、用紙厚と縁幅とを対応させたテーブルを保持し、用紙厚が100μmであれば縁幅を1mmに設定し、用紙厚が90μmであれば、縁幅を2mmに設定する。用紙厚が75μm以下になると、縁幅を4mmに設定する。このように縁幅設定部109にて設定された縁幅により、システム管理部102を介してヘッドドライブタイミング制御部108は、縁幅に応じたタイミング時間を抽出する。
【0024】
次に、実施例1の動作について説明する。
ここでは、縁無し印刷を実行する場合と、定着部への巻き付きが発生しないように用紙先端部に充分な縁幅を設けた通常印刷を実行する場合とについて説明する。
図5は、実施例1の制御についてのフローチャートである。
図に示すフローチャートに従って、図1を併用しながらステップS101からステップS112までをステップ順に説明する。
【0025】
(ステップS101)
送受信部101は、上位装置301より印刷データが送信されてきたかどうかを監視する。印刷データが送信されてきた場合はステップS102に進み、そうでなければ処理を終了する。
【0026】
(ステップS102)
送受信部101は、印刷データを受信すると、システム管理部102にその旨を通知する。通知を受けたシステム管理部102は、搬送制御部103に給紙するよう指示し、搬送制御部103は、ピックアップローラ8aを制御して指定された用紙トレイ7から用紙を給紙させる。
【0027】
(ステップS103)
次に、システム管理部102は、画像形成機構制御部104に転写ベルト6を駆動するように指示する。指示を受けた画像形成機構制御部104は、転写ベルト6を駆動させる。
【0028】
(ステップS104)
搬送制御部103は、用紙が搬送され書き出しセンサ9が用紙の通紙を検出するとシステム管理部102にその旨を通知する。
【0029】
(ステップS105)
システム管理部102は、搬送制御部103から用紙が書き出しセンサ9を通紙したとの通知を受けると、受信した印刷データが縁無し印刷データかどうかを確認する。縁無し印刷データの場合はステップS106に進み、縁無し印刷データでなければステップS110に進む。
【0030】
(ステップS106)
縁無し印刷データであれば、システム管理部102は、用紙情報記憶部107に格納されている用紙厚情報により指定された用紙が、縁無し印刷可能な用紙(120μm以上)かどうかを判定する。縁無し印刷可能な用紙であればステップS109に進み、縁無し印刷可能な用紙でなければステップS107に進む。
【0031】
(ステップS107)
指定された用紙が、縁無し印刷が不可能な用紙(120μm未満)であれば、オペレータパネル制御部106は、オペレータパネル106aに縁無し印刷が不可能である旨の表示を行う。一方システム管理部102は、縁幅を設定して印刷を行うために用紙情報記憶部107より取得した用紙厚情報を縁幅設定部109に伝達する。縁幅設定部109は、上記したようにテーブルに基づいて用紙厚情報に対応する縁幅を抽出すると、この縁幅情報をシステム管理部102に伝達する。
【0032】
(ステップS108)
システム管理部102は、縁幅設定部109から入手した縁幅を、ヘッドドライブタイミング制御部108に伝達する。ヘッドドライブタイミング制御部108は、入手した縁幅によりタイミング時間を抽出し、システム管理部102にタイミング時間を通知する。
【0033】
(ステップS109)
縁無し印刷が可能な用紙であれば、システム管理部102は、ヘッドドライブタイミング制御部108から縁幅0mmの場合のタイミング時間を入手する。
【0034】
(ステップS110)
縁無し印刷ではなく通常印刷につき、システム管理部102は、ヘッドドライブタイミング制御部108から印刷データにおいて指定された余白(縁幅)に応じたタイミング時間を入手する。
【0035】
(ステップS111)
システム管理部102は、入手したタイミング時間の経過後に、画像形成機構制御部104にその旨を伝達し、ヘッドドライブをONさせ印刷を開始する。
【0036】
(ステップS112)
印刷された用紙は定着機構制御部105にて熱定着されて、搬送制御部103により、装置外に排出される。
【0037】
以上のように、実施例1によれば、印刷する用紙厚が薄紙等で巻き付きやすく縁無し印刷が不可能な用紙の場合は、用紙厚に応じて用紙先端部に縁幅を設定して印刷を行うことにより、用紙が定着部へ巻き付くことを防止し、且つ定着部へのトナーの残留を防止できる。
【0038】
なお、本実施例では、普通紙の用紙厚に応じて用紙先端に縁幅を設定したが、OHP等の特殊媒体においても同様に適応できる。また、用紙厚と縁幅の関係については、定着部の構造により可変としても良い。
【実施例2】
【0039】
本実施例は、機械的な構成については実施例1と同様であるが、薄紙等による縁無し印刷が要求された場合に、縁無し印刷が不可能であれば、用紙厚に応じて印刷画像を縮小することにより、用紙先端に縁幅を設けて印刷を行う。
【0040】
次に、実施例2の印刷装置200の機能ブロックについて説明する。
図6は、実施例2の印刷装置の機能ブロックの説明図である。
図において、印刷装置200は、実施例1同様に送受信部101、システム管理部102、搬送制御部103、画像形成機構制御部104、定着機構制御部105、オペレータパネル制御部106、用紙情報記憶部107、ヘッドドライブタイミング制御部108、縁幅設定部109を有し、実施例2では、画像データ縮小部209を有する。
【0041】
画像データ縮小部209は、上位装置301から受信した画像データの縮小処理を行う部分である。縁無し印刷の要求に対して、用紙厚が縁無し印刷が不可能な厚さの場合に、
用紙厚に応じた縁幅を設定されると、画像データ縮小部209は、その縁幅を設けて印刷できるような画像データの縮小率を算出し、画像データを縮小させる。
【0042】
ここで縮小率の計算について説明する。例えば、A4横サイズ(297mm)紙厚90μmの用紙に対して縁無し印刷の要求があると、図4に示す用紙厚と縁幅の関係から2mmの縁幅が必要になる。
そこで、画像データ縮小部209は、A4横サイズ(297mm)の用紙先頭部分に2mmの縁幅を設定できるように、画像サイズを297mmから295mmになるように画像データを縮小させる。
【0043】
次に、実施例2の動作について説明する。
図7は、実施例2の制御についてのフローチャートである。
図に示すフローチャートに従って、図6を併用しながらステップS201からステップS209までをステップ順に説明する。
【0044】
(ステップS201)
送受信部101は、上位装置301より印刷データが送信されてきたかどうかを監視する。印刷データが送信されてきた場合はステップS202に進み、そうでなければ処理を終了する。
【0045】
(ステップS202)
送受信部101は、印刷データを受信すると、システム管理部102にその旨を通知する。通知を受けたシステム管理部102は、印刷データが縁無し印刷データかどうかを確認する。縁無し印刷データの場合はステップS203に進む。一方、そうでなければステップS205の通常印刷に進む。
【0046】
(ステップS203)
縁無し印刷データであれば、システム管理部102は、用紙情報記憶部107に格納されている用紙厚情報により縁無し印刷可能な用紙(120μm以上)かどうかを判定する。縁無し印刷可能な用紙であればステップS205に進む。一方、縁無し印刷不可能な用紙(120μm未満)であればステップS204に進む。
【0047】
(ステップS204)
縁無し印刷が不可能な用紙(120μm未満)であれば、システム管理部102は、用紙情報記憶部107に格納されている用紙厚情報を縁幅設定部109に通知する。通知を受けた縁幅設定部109は、印刷可能な縁幅を抽出しシステム管理部102に通知する。
通知を受けたシステム管理部102は、入手した縁幅を画像データ縮小部209に通知する。画像データ縮小部209は、入手した縁幅を確保できる画像データの縮小率を算出し、画像データを縮小させる。
【0048】
(ステップS205)
システム管理部102は、搬送制御部103に指定された用紙トレイ7から給紙するよう指示する。搬送制御部103は、ピックアップローラ8aを制御して指定された用紙トレイ7から用紙を給紙させる。
【0049】
(ステップS206)
次に、システム管理部102は、画像形成機構制御部104に転写ベルト6を駆動するように指示する。指示を受けた画像形成機構制御部104は、転写ベルト6を駆動させる。
【0050】
(ステップS207)
搬送制御部103は、用紙が搬送され書き出しセンサ9が用紙の通紙を検出するとシステム管理部102にその旨を通知する。
【0051】
(ステップS208)
システム管理部102は、入手したタイミング時間の経過後に、画像形成機構制御部104にその旨を伝達し、ヘッドドライブをONさせ算出した縮小率で印刷を開始する。
【0052】
(ステップS209)
印刷された用紙は定着機構制御部105にて熱定着されて、搬送制御部103により、装置外に排出される。
【0053】
以上のように、実施例2によれば、印刷する用紙厚が薄紙等で巻き付きやすく縁無し印刷が不可能な用紙の場合は、画像を縮小させて印刷を行うことにより、用紙先端部に縁幅を設けて印刷を行い用紙が定着部へ巻き付くことを防止し、且つ定着部へのトナーの残留を防止できる。
【0054】
なお、本実施例では、普通紙の用紙厚に応じて画像を縮小させて印刷するようにしたが、OHP等の特殊媒体においても同様に適応できる。また、用紙厚と縁幅の関係については、定着部の構造により可変としても良い。
【実施例3】
【0055】
本実施例は、機械的な構成については実施例1と同様であるが、薄紙等による縁無し印刷が要求された場合に、縁無し印刷が不可能であれば、未印刷で用紙を排出する。
【0056】
次に、実施例3の印刷装置300の機能ブロックについて説明する。
図8は、実施例3の印刷装置の機能ブロックの説明図である。
図において、印刷装置300は、実施例1同様に送受信部101、システム管理部102、搬送制御部103、画像形成機構制御部104、定着機構制御部105、オペレータパネル制御部106、用紙情報記憶部107及びヘッドドライブタイミング制御部108を有しているが、縁幅設定部109を含まない。
【0057】
次に、実施例3の動作について説明する。
図9は、実施例3の制御についてのフローチャートである。
図に示すフローチャートに従って、図8を併用しながらステップS301からステップS310までをステップ順に説明する。なお、ステップS301からステップS304までは、実施例1のステップS101からステップS104までと同様なので説明を省略する。
【0058】
(ステップS305)
システム管理部102は、搬送制御部103から用紙が書き出しセンサ9を通紙したとの通知を受けると、受信した印刷データが縁無し印刷データかどうかを確認する。縁無し印刷データの場合はステップS306に進み、縁無し印刷データでなければステップS309に進む。
【0059】
(ステップS306)
縁無し印刷データであれば、システム管理部102は、用紙情報記憶部107に格納されている用紙厚情報により指定された用紙が、縁無し印刷可能な用紙(120μm以上)かどうかを判定する。縁無し印刷可能な用紙であればステップS309に進み、縁無し印刷可能な用紙でなければステップS307に進む
【0060】
(ステップS307)
指定された用紙が、縁無し印刷が不可能な用紙(120μm未満)であれば、オペレータパネル制御部106は、オペレータパネル106aに縁無し印刷が不可能なため印刷を行わない旨の表示を行う。
【0061】
(ステップS308)
次に、システム管理部102は、縁無し印刷が不可能なため画像形成機構制御部104は、ヘッドドライブ等をOFFするよう指示する。またシステム管理部102は、未印刷で用紙を排出するために画像形成機構制御部104に転写ベルト6を駆動するよう指示する。
【0062】
(ステップS309)
縁無し印刷ではなく通常印刷につき、システム管理部102は、ヘッドドライブタイミング制御部108から印刷データにおいて指定された余白(縁幅)に応じたタイミング時間を入手する。タイミング時間を入手したシステム管理部102は、タイミング時間の経過後に、画像形成機構制御部104にその旨を通知する。通知を受けた画像形成機構制御部104は、ヘッドドライブをONさせ印刷を開始する。
【0063】
(ステップS310)
システム管理部102は、画像形成機構制御部104に転写ベルト6に駆動するように指示し、用紙を定着部2に搬送させる。続いて、システム管理部102は、搬送制御部103に用紙を排出するように指示する。すると、用紙は、装置外に排出される。
【0064】
以上のように、実施例3によれば、印刷する用紙厚が薄紙等で巻き付きやすく縁無し印刷が不可能な用紙の場合は、ヘッドドライブをOFFして未印刷で用紙を排出させるようにしたので、用紙が定着部へ巻き付くことを防止し、且つ定着部へのトナーの残留を防止できる。
【0065】
なお、本実施例では、普通紙の用紙厚に応じて縁無し印刷の可否判定を行ったが、OHP等の特殊媒体においても同様に適応できる。また、用紙厚と縁幅の関係については、定着部の構造により可変としても良い。
【実施例4】
【0066】
本実施例は、機械的な構成については実施例1と同様であるが、薄紙等よる縁無し印刷が要求された場合に、ユーザに「印刷キャンセルモード」、「強制印刷モード」、「縮小印刷モード」の何れかを選択できるようにする。
【0067】
次に、実施例4の印刷装置400の機能ブロックについて説明する。
図10は、実施例4の印刷装置の機能ブロックの説明図である。
図において、印刷装置400は、実施例1同様に送受信部101、システム管理部102、搬送制御部103、画像形成機構制御部104、定着機構制御部105、オペレータパネル制御部106、用紙情報記憶部107、ヘッドドライブタイミング制御部108及び縁幅設定部109を有し、実施例3同様に画像データ縮小部209を有する。加えて実施例4では、印刷モード選択部410を含む。
【0068】
印刷モード選択部410は、縁無し印刷の要求の場合に用紙厚が薄紙により、縁無し印刷が不可能な場合には、システム管理部102の指示により、オペレータパネル制御部106を介して、ユーザに「印刷キャンセルモード」、「強制印刷モード」、「縮小印刷モード」の何れかを選択させる。印刷モード選択部410は、選択結果をオペレータパネル制御部106を介してシステム管理部102に通知する。
【0069】
次に、実施例4の動作について説明する。
図11は、実施例4の制御についてのフローチャートである。
図に示すフローチャートに従って、図10を併用しながらステップS401からステップS411までをステップ順に説明する。
【0070】
(ステップS401)
送受信部101は、上位装置301より印刷データが送信されてきたかどうかを監視する。印刷データが送信されてきた場合はステップS402に進み、そうでなければ処理を終了する。
【0071】
(ステップS402)
送受信部101は、印刷データを受信すると、システム管理部102にその旨を通知する。通知を受けたシステム管理部102は、印刷データが縁無し印刷データかどうかを確認する。縁無し印刷データの場合はステップS403に進む。一方、そうでなければステップS407に進む。
【0072】
(ステップS403)
縁無し印刷データであれば、システム管理部102は、用紙情報記憶部107に格納されている用紙厚情報により縁無し印刷可能な用紙(120μm以上)かどうかを判定する。縁無し印刷可能な用紙であればステップS407に進む。一方、縁無し印刷不可能な用紙(120μm未満)であればステップS404に進む。
【0073】
(ステップS404)
システム管理部102は、オペレータパネル制御部106を介してオペレータパネル106aへ縁無し印刷不可であることを示す警告表示を表示させる。
【0074】
(ステップS405)
システム管理部102は、更に警告表示させたことをオペレータパネル制御部106を介して印刷モード選択部410に通知する。通知を受けた印刷モード選択部410は、オペレータパネル制御部106を介してオペレータパネル106aに印刷モードの選択画面を表示させる。オペレータパネル制御部106には、印刷モードとして「印刷キャンセルモード」、「強制印刷モード」、「縮小印刷モード」が登録されており、これらの中からユーザに印刷モードを選択させる。「強制印刷モード」が選択された場合は、ステップS407に進み、「縮小印刷モード」が選択された場合は、ステップS406に進み、「印刷キャンセルモード」が選択された場合は、印刷データをメモリから消去し、印刷処理を終了する。
【0075】
(ステップS406)
ユーザにより「縮小印刷モード」が選択されると、システム管理部102は、用紙情報記憶部107に格納されている用紙厚情報を縁幅設定部109に通知する。通知を受けた縁幅設定部109は、印刷可能な縁幅を抽出しシステム管理部102に通知する。通知を受けたシステム管理部102は、入手した縁幅を画像データ縮小部209に通知する。画像データ縮小部209は、入手した縁幅を確保できる画像データの縮小率を算出し、画像データを縮小させる。
【0076】
(ステップS407)
システム管理部102は、搬送制御部103に指定された用紙トレイ7から給紙するよう指示する。搬送制御部103は、ピックアップローラ8aを制御して指定された用紙トレイ7から用紙を給紙させる。一方、システム管理部102は、用紙情報記憶部107に格納されている用紙厚情報を縁幅設定部109に通知し、縁幅設定部109によって抽出された印刷可能な縁幅を入手すると、入手した縁幅をヘッドドライブタイミング制御部108に通知する。通知を受けたヘッドドライブタイミング制御部108は、縁幅に応じたタイミング時間を抽出し、システム管理部102に通知する。
【0077】
(ステップS408)
次に、システム管理部102は、画像形成機構制御部104に転写ベルト6を駆動するように指示する。指示を受けた画像形成機構制御部104は、転写ベルト6を駆動させる。
【0078】
(ステップS409)
搬送制御部103は、用紙が搬送され書き出しセンサ9が用紙の通紙を検出するとシステム管理部102にその旨を通知する。
【0079】
(ステップS410)
システム管理部102は、入手したタイミング時間の経過後に、画像形成機構制御部104にその旨を伝達し、ヘッドドライブをONさせ印刷を開始する。
【0080】
(ステップS411)
印刷された用紙は定着機構制御部105にて熱定着されて、搬送制御部103により、装置外に排出される。
【0081】
以上のように、実施例4によれば、印刷する用紙厚が薄紙等で巻き付きやすく縁無し印刷が不可能な用紙の場合は、ユーザにより「印刷キャンセルモード」、「強制印刷モード」、「縮小印刷モード」の何れかの印刷モードを選択させることにより、用紙が定着部へ巻き付くことを防止し、且つ定着部へのトナーの残留を防止できる。
【0082】
なお、本実施例では、普通紙の用紙厚に応じて印刷モードを選択可能にしたが、OHP等の特殊媒体においても同様に適応できる。また、用紙厚と縁幅の関係については、定着部の構造により可変としても良い。
【実施例5】
【0083】
本実施例は、機械的な構成については実施例1と同様であるが、用紙厚を測定可能にすることで、確実な縁無し印刷の可否を判定できる。
【0084】
先ず、実施例5の印刷装置の機械的な構成について説明する。
図14は、実施例5の印刷装置の機械的構成の説明図である。
図において、印刷装置500は、画像印刷部1、定着部2、用紙トレイ7、搬送ローラ部8、書き出しセンサ9及び用紙厚検知センサ10を有する。
【0085】
用紙厚検知センサ10は、用紙厚を測定するセンサである。
【0086】
次に、実施例5の印刷装置500の機能ブロックについて説明する。
図12は、実施例5の印刷装置の機能ブロックの説明図である。
図において、印刷装置500は、実施例4同様に送受信部101、システム管理部102、搬送制御部103、画像形成機構制御部104、定着機構制御部105、オペレータパネル制御部106、ヘッドドライブタイミング制御部108、縁幅設定部109、画像データ縮小部209及び印刷モード選択部410とを有し、実施例5において印刷装置500は、用紙厚検出部504を含む代わりに用紙情報記憶部を含まない。
【0087】
用紙厚検出部504は、用紙厚検知センサ10を用いて用紙厚を測定する部分である。
【0088】
次に、実施例5の動作について説明する。
図13は、実施例5の制御についてのフローチャートである。
図に示すフローチャートに従って、図12を併用しながらステップS501からステップS521までをステップ順に説明する。
【0089】
(ステップS501)
送受信部101は、上位装置301より印刷データが送信されてきたかどうかを監視する。印刷データが送信されてきた場合はステップS502に進み、そうでなければ処理を終了する。
【0090】
(ステップS502)
送受信部101は、印刷データを受信すると、システム管理部102にその旨を通知する。通知を受けたシステム管理部102は、搬送制御部103に給紙するよう指示し、搬送制御部103は、ピックアップローラ8aを制御して指定された用紙トレイ7から用紙を給紙させる。
【0091】
(ステップS503)
搬送制御部103は、用紙が用紙厚検知センサ10まで到達したかどうかを判定する。用紙が用紙厚検知センサ10に到達すればステップS504に進む。
【0092】
(ステップS504)
搬送制御部103は、用紙が用紙厚検知センサ10に到達すると搬送ローラ8bを停止させる。
【0093】
(ステップS505)
用紙厚検出部504は、用紙厚検知センサ10を用いて搬送されて来た用紙の厚さを測定する。
【0094】
(ステップS506)
用紙厚検出部504は、用紙厚検知センサ10を用いて搬送されて来た用紙の厚さを測定が完了すると、システム管理部102のその旨を通知する。
【0095】
(ステップS507)
システム管理部102は、用紙厚検出部504から用紙厚の測定が完了したとの通知を受けると、受信した印刷データが縁無し印刷データかどうかを確認する。縁無し印刷データの場合はステップS508に進み、縁無し印刷データでなければステップS517に進む。
【0096】
(ステップS508)
縁無し印刷データであれば、システム管理部102は、用紙情報記憶部107に格納されている用紙厚情報により指定された用紙が、縁無し印刷可能な用紙(120μm以上)かどうかを判定する。縁無し印刷可能な用紙であればステップS517に進み、縁無し印刷可能な用紙でなければステップS509に進む。
【0097】
(ステップS509)
指定された用紙が、縁無し印刷が不可能な用紙(120μm未満)であれば、オペレータパネル制御部106は、オペレータパネル106aに縁無し印刷が不可能である旨の表示を行う。一方システム管理部102は、用紙厚検出部504から用紙厚の情報を入手する。システム管理部102は、用紙厚情報を入手すると、縁幅設定部109に伝達する。縁幅設定部109は、用紙厚に該当する縁幅を抽出するとシステム管理部102に伝達する。
【0098】
(ステップS510)
システム管理部102は、更に警告表示させたことをオペレータパネル制御部106を介して印刷モード選択部410に通知する。通知を受けた印刷モード選択部410は、オペレータパネル制御部106を介してオペレータパネル106aに印刷モードの選択画面を表示させる。印刷モードには、「印刷キャンセルモード」、「強制印刷モード」、「縮小印刷モード」が登録されており、これらの中からユーザに印刷モードを選択させる。「強制印刷モード」が選択された場合は、ステップS517に進み、「縮小印刷モード」が選択された場合は、ステップS515に進み、「印刷キャンセルモード」が選択された場合は、ステップS511に進む。
【0099】
(ステップS511)
印刷モード選択部410は、ユーザにより「印刷キャンセルモード」が選択された場合は、オペレータパネル制御部106を介してシステム管理部102にその旨を通知する。通知を受けたシステム管理部102は、搬送制御部103に搬送ローラ8bを駆動するよう指示する。搬送制御部103は、搬送ローラ8bを駆動させる。
【0100】
(ステップS512)
次にシステム管理部102は、画像形成機構制御部104に転写ベルト6を駆動するように指示する。画像形成機構制御部104は、転写ベルト6を駆動させる。
【0101】
(ステップS513)
搬送制御部103は、用紙が搬送され書き出しセンサ9が用紙の通紙を検出するとシステム管理部102にその旨を通知する。
【0102】
(ステップS514)
次に、システム管理部102は、未印刷で用紙を排出させるので画像形成機構制御部104にヘッドドライブをOFFするように指示する。
【0103】
(ステップS515)
ユーザにより「縮小印刷モード」が選択されると、システム管理部102は、縮小印刷するにあたって、既に入手した縁幅の情報を画像データ縮小部209に通知する。画像データ縮小部209は、入手した縁幅を確保できる画像データの縮小率を算出し、画像データを縮小させる。
【0104】
(ステップS516)
システム管理部102は、画像データ縮小部209の縮小処理の完了を待つ。
【0105】
(ステップS517)
縮小処理完了の通知を受けるか、印刷モード選択部410からの「強制印刷モード」の通知を受けるとシステム管理部102は、搬送制御部103に搬送ローラ8bを駆動するよう指示する。搬送制御部103は、搬送ローラ8bを駆動させる。更にシステム管理部102は、縁幅設定部109から通知を受けた縁幅の情報をヘッドドライブタイミング制御部108に通知する。通知を受けたヘッドドライブタイミング制御部108は、縁幅に応じたタイミング時間を抽出し、システム管理部102に通知する。
【0106】
(ステップS518)
次に、システム管理部102は、画像形成機構制御部104に転写ベルト6を駆動するように指示する。指示を受けた画像形成機構制御部104は、転写ベルト6を駆動させる。
【0107】
(ステップS519)
搬送制御部103は、用紙が搬送され書き出しセンサ9が用紙の通紙を検出するとシステム管理部102にその旨を通知する。
【0108】
(ステップS520)
システム管理部102は、ヘッドドライブタイミング制御部108から入手したタイミング時間の経過後に、画像形成機構制御部104にその旨を伝達し、ヘッドドライブをONさせ印刷を開始する。
【0109】
(ステップS521)
印刷された用紙は定着機構制御部105にて熱定着されて、搬送制御部103により、装置外に排出される。
【0110】
以上のように、実施例5によれば、印刷する用紙厚が未登録の場合においても用紙厚センサにより測定することにより、薄紙等で巻き付きやすく縁無し印刷が不可能な用紙の場合は、ユーザにより強制印刷、印刷キャンセル又は縮小印刷の何れかの印刷モードを選択可能にすることにより、用紙が定着部へ巻き付くことを防止し、且つ定着部へのトナーの残留を防止できる。
【0111】
なお、本実施例では、普通紙の用紙厚に応じて印刷モードを選択可能にしたが、OHP等の特殊媒体においても同様に適応できる。また、用紙厚と縁幅の関係については、定着部の構造により可変としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0112】
なお、本発明は、トナーを熱定着させる印刷装置を適用して説明したが、同様に熱溶融によって、インクを噴射させるインクジェットプリンタでも適用できる。さらに、MFP、ファクシミリ装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】実施例1の印刷装置の機能ブロックについての説明図である。
【図2】実施例1の印刷装置の機械的な構成の説明図である。
【図3】本発明の定着部の構成を示す断面図である。
【図4】本発明の用紙厚と縁幅の関係を示す説明図である。
【図5】実施例1の制御についてのフローチャートである。
【図6】実施例2の印刷装置の機能ブロックについての説明図である。
【図7】実施例2の制御についてのフローチャートである。
【図8】実施例3の印刷装置の機能ブロックについての説明図である。
【図9】実施例3の制御についてのフローチャートである。
【図10】実施例4の印刷装置の機能ブロックについての説明図である。
【図11】実施例4の制御についてのフローチャートである。
【図12】実施例5の印刷装置の機能ブロックについての説明図である。
【図13】実施例5の制御についてのフローチャートである。
【図14】実施例5の印刷装置の機械的な構成の説明図である。
【符号の説明】
【0114】
100、200、300、400、500 印刷装置
101 送受信部
102 システム管理部
103 搬送制御部
104 画像形成機構制御部
105 定着機構制御部
106 オペレータパネル制御部
107 用紙情報記憶部
108 ヘッドドライブタイミング制御部
109 縁幅設定部
301 上位装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縁無し印刷に対応する印刷データを受けると媒体に縁無しのトナー画像を形成し、通常印刷に対応する印刷データを受けると媒体に縁幅を設けたトナー画像を形成する画像形成部と、前記媒体に前記トナー画像を加熱定着させる定着部とを備える画像形成装置において、
媒体の厚さ寸法に対応させて前記定着部に対する不良を阻止するために必要な縁幅情報が設定されている縁幅記憶部と、
前記印刷データが縁無し印刷に対応していると、前記縁幅記憶部を参照して印刷に用いる媒体の厚さ寸法に対応する前記縁幅情報を取り込み、該縁幅情報で示す縁幅を前記画像形成部に設定する縁幅制御部と、
を含むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記縁無し印刷が不可能な場合に、前記縁幅制御部は、媒体を未印刷で排出し表示部に警告を表示させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
画像データを縮小させる縮小部を備え、前記縁無し印刷が不可能な場合に、該縮小部は、縁幅を設けるために該画像データを縮小させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
印刷実施可否もしくは縮小印刷を選択可能にする選択部を備え、前記縁無し印刷が不可能な場合に、該選択部は、縁幅を設けた印刷を可能にすることを特徴とする請求項2及び3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
媒体厚を測定する測定部を備え、前記記憶部に記憶された前記媒体の情報が入力されていない場合に、該測定部は、媒体厚を測定して、縁幅を設けた印刷を可能にすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成部は、前記媒体に印字させるタイミングを、設定された縁幅に応じて決定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2009−282325(P2009−282325A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−134641(P2008−134641)
【出願日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(594202361)株式会社沖データシステムズ (259)
【Fターム(参考)】