説明

画像形成装置

【課題】放電ワイヤーを用いたコロナ放電を発生させる帯電方式に関し、ワイヤーに付着物や錆があっても感光体上の帯電を均一にする。
【解決手段】放電ユニット42は、その両端部から延設された支持杆44,44が感光体支持フレーム34の両側板部に形成された挿通穴38a,38bにそれぞれ摺動可能に挿通支持された状態で、弾性部材45により付勢されており、この帯電ユニット42を感光体ドラム3の回転方向に直交する方向に振動させる振動手段は、装置フレーム51に回転可能に挿通支持された回転駆動軸61と、この回転駆動軸61の先端部に設けられて一方の支持杆43の先端部43aと対峙するカム部材62とを備え、カム部材62は、その端面が軸芯R方向に対して斜めに切断されたカム面63に形成され、このカム面63の軸芯Rから外れた位置に支持杆43の先端部43aが圧接されるように配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体上に一様に電荷を付与する帯電手段と、帯電された前記感光体に画像情報を露光する露光手段と、露光された前記画像情報を顕像化する現像手段とを有する画像形成装置に係り、より詳細には、帯電手段の構造及び動作制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
感光体を帯電させる手段として、帯電用のブラシを感光体表面に接触させて帯電させる手法を用いた場合、ブラシの密度の不均一によって帯電が不均一になる問題や、ブラシにトナーや紙粉などが付着することが原因で帯電能力が劣化する問題がある。これを解消する手段として、ブラシを微小振動(振幅0.1mm、周波数50Hz以上)させて、微小な距離における帯電ムラを防ぎ、トナーや紙粉などの付着を防ぐようにした帯電装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、ブラシを用いる帯電方式に対し、放電ワイヤーとケースの間に高電圧を印加し、コロナ放電を発生させて感光体を帯電する方式は、構造が簡単な上に帯電性能が安定しているという利点がある。しかし、放電ワイヤーにトナーなどの飛散物が付着することが原因でワイヤーからの放電が不均一になり、感光体上の帯電が不均一になる問題がある。これを防止するため、両端を固定されたワイヤーの中央部に圧電素子を用いた振動伝達部材を配置し、ワイヤーを加振させることで、飛散物が付着するのを防ぐようにした帯電装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平8−15955号公報
【特許文献2】特開昭58−189664号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の技術はブラシ帯電方式であり、ブラシ表面と感光体表面とを均一に接触させなければ感光対表面に均一な帯電が得られない。そのため、感光体表面との接触を均一化させるために、微小振動を加えることで、ブラシと感光体表面との微小な距離での帯電ばらつきを解消している。しかし、より大きな距離間での帯電ばらつきを解消することができないといった問題があった。また、この技術はブラシ帯電方式が前提であり、ワイヤーを用いたコロナ放電による帯電方式には適用できなかった。
【0005】
一方、上記特許文献2の技術によれば、ワイヤーに振動を加えることによって、ワイヤーへのトナー粉の付着を防止することができる。しかし、ワイヤーに振動を加えることによっても離脱しないトナー粉やワイヤーの錆による放電の不均一を防ぐことはできず、その結果、感光体上の帯電が不均一になるといった問題が発生する。また、上記特許文献2の技術は、ワイヤーの中央部に振動部材を接触させて当該ワイヤーに振動を加える方式であるため、装置の動作中にはワイヤーに付着した付着物を除去することができないといった問題もあった。
【0006】
本発明はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、放電ワイヤーを用いたコロナ放電を発生させる帯電方式に関して、ワイヤーに付着物や錆があっても感光体上の帯電を均一にすることのできる帯電装置構造を有する画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の画像形成装置は、感光体上に一様に電荷を付与する帯電手段と、帯電された前記感光体に画像情報を露光する露光手段と、露光された前記画像情報を顕像化する現像手段とを有する画像形成装置において、前記帯電手段を前記感光体の回転方向に直交する方向に振動させる振動手段を備えたことを特徴としている。
【0008】
ここで、前振動手段は、前記帯電手段を構成するワイヤーとグリッドとを備える放電ユニットを振動させるものであり、その振動動作は、印字処理モードにおける前記感光体の前処理回転時、印字処理回転時、及び後処理回転時において実施される。すなわち、本発明では、感光体の近傍に非接触で配置されている放電ユニットを振動させる構成であるため、感光体の前処理回転時や後処理回転時だけでなく、印字処理回転時においても放電ユニットを振動させることができる。これにより、従来発生していた感光体上の帯電ムラ(チャージムラ)が解消され、均一な帯電が得られる。従って、印字品位の安定化、感光体の長寿命化、トナーの無駄な消費の削減、及びトナーの機内飛散を未然に防止することが可能となる。
【0009】
ここで、前記振動手段の構成について説明する。
【0010】
放電ユニットは、その両端部から延設された支持杆が感光体支持フレームの両端部に形成された挿通穴にそれぞれ摺動可能に挿通支持されている。そして、振動手段は、装置フレームに回転可能に挿通支持された回転駆動軸と、この回転駆動軸の先端部に設けられて前記一方の支持杆の端部と対峙するカム部材とを備えており、カム部材は、その端面が軸芯方向に対して斜めに切断されたカム面に形成されている。そして、このカム面の軸芯から外れた位置に、一方の支持杆の端部が圧接されるように放電ユニットを付勢する付勢手段が設けられている。この付勢手段は、放電ユニットの他方の支持杆と帯電ケースとの間に圧縮状態で介装されたコイルスプリング等の弾性部材とすることができる。このような構成により、回転駆動軸を回転駆動してカム部材を回転させることで、放電ユニットが感光体の回転方向に直交する方向に変位し、振動することになる。
【0011】
このように、放電ユニットの一方の支持杆の端部を、回転駆動軸の先端部に設けたカム部材のカム面に偏芯させて当接し、他方の支持杆の端部に弾性部材を配置することで、放電ユニットの振幅幅の規制、放電ユニットのホームポジションへの復帰等を容易に行うことができる。
【0012】
また、本発明では、回転駆動軸と感光体の駆動軸とが共通の駆動源で駆動されるようにしている。このように感光体と同一の駆動源を用いることによって、放電ユニット専用の駆動源が不要であるとともに、感光体の回転時には常に放電ユニットも振動させることができ、機構の簡略化と制御の容易性を実現することが可能となる。
【0013】
ここで、振動手段による放電ユニットの振動幅Wは、感光体の感光層領域と印字処理モードにおける感光体が許容する最大印字領域の範囲内において、次式(1)
W=[(L1)―(L2)]/2 ・・・(1)
(ただし、L1:感光層領域の幅、L2:最大印字領域の幅)
で表される幅とする。
【0014】
すなわち、放電ユニットによって帯電される幅は、感光体の感光層の幅以内でなければならない。さらに、静電潜像を形成する印字領域は、放電ユニットが左右に振られている間も常に帯電されている必要がある。そのため、放電ユニットが移動する範囲は、感光体の感光層の範囲内でなければならず、その移動距離は、感光層の幅と印字領域幅の差以内でなければならない。このことより、放電ユニットの振動幅Wは、上記(1)式を満たす幅でなければならない。より具体的に説明すると、ワイヤーやグリッドへの付着物が原因で発生する帯電ムラの幅は約3mm以下のものがほとんどである。従って、その帯電ムラを解消するために放電ユニットを左右に振動させる幅(振幅)は±5mm程度で十分であるから、印字領域幅を感光層幅の10mm程度内側に設定すれば、問題なく帯電動作を行うことが可能である。
【0015】
また、振動手段による放電ユニットの振動周波数(振動周期)は、感光体ドラムの外周長、感光体の周速度、及び放電ユニットの感光体ドラムの回転方向に平行な方向の長さによって決定される。具体的には、少なくとも1.0〜3.0Hzの振動周波数(振動周期)とする。振動周波数が小さすぎると、チャージムラ等の電位の不均一が解消されず、不均一な帯電部分がサイン波形状のムラになる。逆に、振動周波数が大きすぎると、チャージムラの均一化が行われず直線状のムラが解消できない。これに対し、放電ユニットの振動周波数を1.0〜3.0Hzとすることで、感光体ドラムの感光層上に発生する帯電ムラを均一化した帯電が得られ、印字品位の安定化を図ることができる。
【0016】
放電ユニットの振動周期(振動周波数)に関しては、回転する感光体ドラムの表面が放電ユニットのグリッド幅と同じ距離を進む間に、放電ユニットが1/4周期分振動することで本発明の目的を達成することができる。その理由は、ゴミ等がワイヤーに付着すると、感光体ドラムの表面電位は、付着したゴミ部分に対応する表面電位が通常の帯電電位に比べて「過帯電」、若しくは「過小帯電」となり、その結果、上記したように約3mm以下の帯電不良が発生する。このとき、放電ユニットを上記の通り周期的に振動させることで、感光体ドラムの感光層上の「過帯電」、若しくは「過小帯電」となっている部分に、正常に帯電する電界を印加することができる。例えば、感光体ドラムの直径を120mm、感光体ドラムの周速度を500mm/sec、帯電器のグリッド幅を50mmとすると、放電ユニットの振動周期、すなわち、回転駆動軸の回転数T1を、下式(2)で算出される速度で回転させればよい。
【0017】
T1=500÷50÷4=2.5Hz ・・・(2)
このとき、感光体ドラムの回転周期(すなわち、駆動軸の回転数)T2は、
T2=500÷(120×π)≒1.3Hz ・・・(3)
である。
【0018】
すなわち、放電ユニットの振動周期を上記のように決定することで、感光体ドラムを駆動する駆動軸の回転数と、放電ユニットを駆動する回転駆動軸の回転数との関係を、上記(2),(3)式によって容易に決定することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の画像形成装置は上記のように構成したので、ワイヤーに付着物や錆があっても、感光体上の帯電を均一にすることができる。これにより、印字品位の安定化、感光体の長寿命化、トナーの無駄な消費の削減、及びトナーの装置内飛散を未然に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0021】
<画像形成装置の全体構成の説明>
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図、図2は、画像形成装置の装置本体の構成を示す部分詳細図である。
【0022】
本実施形態に係る画像形成装置1Aは、図1及び図2に示すように、スキャナ等に読み込まれた画像データや外部から伝達された画像データを電子写真方式によって、回転駆動される円筒状の感光体ドラム3上に静電潜像を形成して、この静電潜像を帯電性のトナーと磁性キャリアの2成分を混合して帯電された現像剤によってトナー像として可視像化した後、用紙に転写してモノクロ(単色)画像として出力する画像形成装置1Aであって、感光体ドラム3を有する画像形成部14と、感光体ドラム3上に形成されたトナー像を用紙に直接的または間接的に転写する転写機構10と、用紙上に転写されたトナー像を用紙に定着させる定着ユニット6とを備えたものである。
【0023】
また、画像形成装置1Aは、用紙Pを複数枚積載可能な給紙トレイ8と、この給紙トレイ8から供給される用紙Pを画像形成部14に搬送する用紙搬送部59と、画像形成部14で印字された用紙P上の未定着トナーを溶融させて定着させる定着ユニット6へ搬送する用紙搬送装置7とを備えており、予め設定された複数の排出処理モードに対応した用紙Pの搬送速度に基づき、印字要求に応じて選択的に用紙Pの搬送速度を制御し、給紙トレイ8から排紙トレイ9に用紙Pを自動的に供給可能としたものである。
【0024】
まず、画像形成装置1Aの全体構成について説明する。
【0025】
画像形成装置1Aは、図1に示すように、主に、露光ユニット1、現像装置2、トナー供給装置30、感光体ドラム3、帯電器4、除電装置41、感光体ドラムクリーニングユニット160、定着ユニット6、用紙搬送装置7、用紙搬送路7a、給紙トレイ8、排紙トレイ9及び転写機構10等を備える装置本体1A1と、自動原稿処理装置1A2とにより構成されている。
【0026】
装置本体1A1の上面部には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台21が設けられ、この原稿載置台21の上方には、自動原稿処理装置1A2が上方に向かい揺動開放自在に設けられ、一方、この原稿載置台21の下方には、原稿の画像情報を読み取る原稿読み取り部であるスキャナ部22が配置されている。
【0027】
そのスキャナ部22の下方には、露光ユニット1、現像装置2、感光体ドラム3、帯電器4、除電装置41、感光体ドラムクリーニングユニット160、定着ユニット6、用紙搬送装置7、用紙搬送路7a、排紙トレイ9、及び転写機構10が配設され、さらに、その下方には、用紙Pが収納された給紙トレイ8が配設されている。
【0028】
露光ユニット1は、画像処理部(図示省略)から出力された画像データに応じて、レーザ光を帯電器4によって均一に帯電された感光体ドラム3の表面に照射して露光することにより、感光体ドラム3の表面に画像データに応じた静電潜像を書込み形成する機能を有するものである。この露光ユニット1は、スキャナ部22の直下でかつ感光体ドラム3上方に配置され、レーザ照射部11,11及び反射ミラー12を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)13a,13bが採用されている。
【0029】
本実施形態では、高速印字処理を行うために、複数のレーザ光を利用し、照射タイミングの高速化を低減する手法を用いた2ビーム手法を採用しているものとする。
【0030】
なお、本実施形態では、露光ユニット1にレーザスキャニングユニット(LSU)13a,13bを用いているが、発光素子をアレイ状に並べたもの、例えば、ELやLED書込みヘッドを用いるものであっても良い。
【0031】
感光体ドラム3は、略円筒形状を呈し、露光ユニット1の下方に配設され、図示しない駆動手段と制御手段により所定方向(図中の矢印A方向)に回転するように制御されている。この感光体ドラム3の外周面に沿って、図2に示すように、画像転写終了後の位置を基準として感光体ドラム回転方向下流側に向かい、用紙剥離爪31、感光体ドラムクリーニングユニット160、電界発生部としての帯電器4、現像装置2、除電装置41の順に配置されている。
【0032】
用紙剥離爪31は、ソレノイド32により感光体ドラム3の外周面に接離可能に配置されている。この用紙剥離爪31は、感光体ドラム3の外周面に当接した状態で、感光体ドラム3上の未定着トナー像を用紙Pに転写する際にその感光体ドラム3の表面に張り付いた用紙Pを剥離するものである。
【0033】
なお、用紙剥離爪31の駆動手段として、ソレノイド32の代わりに駆動用モータ等を採用しても良く、その他の駆動手段の選択も可能である。
【0034】
現像装置2は、感光体ドラム3上に形成された静電潜像を黒トナーで顕像化するものであって、感光体ドラム回転方向(図中の矢印A方向)で帯電器4より下流側において、感光体ドラム3の側方に略水平(図中で右側)に配置されている。この現像装置2の下方には、記録媒体搬送方向上流側にレジストローラ15が配置されている。なお、現像装置2の詳細については後述する。
【0035】
トナー供給装置300は、トナーが充填されたトナー容器300から排出されるトナーを一時的に中間ホッパ部33に貯留してから現像装置2に供給するものであって、現像装置2に隣接するようにして配置されている。
【0036】
レジストローラ15は、給紙トレイ8から供給された用紙Pの先端と感光体ドラム3上のトナー像とを整合して感光体ドラム3と転写ベルト103との間に搬送するように、図示しない駆動手段及び制御手段により動作制御されている。
【0037】
帯電器4は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であって、感光体ドラム3の上方でその外周面に近接して配置されている。
【0038】
なお、本実施形態では、チャージャー型の帯電器4を使用しているが、接触型のローラ方式によるものやブラシ方式によるものに代用しても良い。
【0039】
除電装置41は、感光体ドラム3の表面に形成されたトナー像を用紙Pに転写し易くするために、この感光体ドラム3の表面電位を低下させるための転写前除電手段であって、感光体ドラム回転方向で現像装置2より下流側で、かつ感光体ドラム3の下方でその外周面に近接して配置されている。
【0040】
なお、本実施形態では、除電装置41は、除電電極を用いて構成されているが、除電電極の替わりに除電ランプを使用したり、その他の方式により除電するようにしたものであっても良い。
【0041】
感光体ドラムクリーニングユニット160は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを除去・回収するものであって、感光体ドラム3を挟んで現像装置2と略対向する位置で、感光体ドラム3の側方に略水平(図中で左側)に配置されている。
【0042】
上述したように、感光体ドラム3上で顕像化された静電像は、静電像が有する電荷の逆極性の電界が搬送される用紙P上に転写機構10から印加されることで用紙P上に転写される。例えば、静電像が(−)極性の電荷を有している時は、転写機構10の印加極性は(+)極性となる。
【0043】
転写機構10は、駆動ローラ101、従動ローラ102、及び他のローラ108(図3参照)で架橋されるとともに、所定の抵抗値(本実施形態では、1×109〜1×1013Ω・cmの範囲)を有する転写ベルト103が配置された転写ベルト式ユニットで構成され、感光体ドラム3の下方で、転写ベルト103の表面が感光体ドラム3の筒状の外周の一部と接触するように配置されている。この転写ベルト103により、用紙Pを感光体ドラム3に押圧しながら搬送するようになっている。
【0044】
感光体ドラム3と転写ベルト103の接触部104には、駆動ローラ101及び従動ローラ102とは異なる導電性で転写電界を印加可能な弾性導電性ローラからなる転写ローラ105が配置されている。
【0045】
転写ローラ105は、弾性ゴム、発泡性樹脂等の軟質材料により構成されている。この転写ローラ105が弾性を有することで、感光体ドラム3と転写ベルト103とが線接触でなく転写ニップと呼ばれる所定の幅を有する面接触となるので、搬送される用紙Pへの転写効率の向上を図ることができる。
【0046】
さらに、転写ベルト103の転写領域の用紙搬送方向下流側には、搬送される用紙Pが転写領域で印加された電界を除電し、次工程への搬送をスムーズに行う為の除電ローラ106が転写ベルト103の背面側に配置されている。
【0047】
また、図2に示すように、転写機構10には、転写ベルト103の残留トナーによる汚れを取る転写ベルトクリーニングユニット260と、転写ベルト103の除電を行う複数の除電機構108が配置されている。この除電機構108に用いられる除電を行うための手法として、装置を介して接地する手法、若しくは積極的に転写電界の極性と逆極性を印加する手法がある。
【0048】
転写機構10で用紙上に転写された静電像(未定着トナー)は、定着ユニット6に搬送されて加圧・加熱されることで未定着トナーが溶融されて用紙P上に定着される。
【0049】
定着ユニット6は、図2に示すように、定着ローラを構成する加熱ローラ6a及び加圧ローラ6bを備え、この加熱ローラ6aと加圧ローラ6bとによって、用紙Pを挟持した状態で加熱ローラ6aを回転させ、加熱ローラ6aと加圧ローラ6bとの間を通過させることにより、用紙P上に転写されたトナー像を溶融して定着させるものである。定着ユニット6の用紙搬送方向下流側には、用紙Pを搬送する搬送ローラ16が設けられている。
【0050】
この搬送ローラ16の用紙搬送方向下流側には、用紙を排紙トレイ9に排紙するための排紙ローラ17が設けられている。
【0051】
加熱ローラ6aは、その外周部には用紙剥離爪611、ローラ表面温度検出部材であるサーミスター612、加熱ローラ6aの外周部をクリーニングする定着ローラクリーニングユニット360が配置され、内周部には加熱ローラ表面を所定温度(定着設定温度:概ね160〜200℃)とする熱源614が設けられている。
【0052】
加圧ローラ6bには、加熱ローラ6aに対し所定圧量で加圧ローラ6bを圧接させるための加圧部材621がローラの両端部に配置されている。さらに、加圧ローラ6bの外周には、加熱ローラ6aの外周と同様に用紙剥離爪622、ローラ表面クリーニング部材623が配置されている。
【0053】
定着ユニット6は、図2に示すように、いわゆる定着ニップ部と呼ばれる加熱ローラ6aと加圧ローラ6bとの圧接部600において、搬送される用紙P上の未定着トナーを加熱ローラ6aにより加熱して溶融し、加熱ローラ6aと加圧ローラ6bとの圧接力による用紙上への投鋲作用で、未定着トナーを用紙上に定着するようになっている。
【0054】
給紙トレイ8は、図1に示すように、画像情報が出力される用紙を複数枚蓄積しておくためのものであり、露光ユニット1、現像装置2、感光体ドラム3、帯電器4、除電装置41、感光体ドラムクリーニングユニット160、定着ユニット6等で構成される画像形成部14の下側に配置されている。この給紙トレイ8の排紙側上部には、用紙ピックアップローラ8aが配置されている。
【0055】
この用紙ピックアップローラ8aは、給紙トレイ8内に積載収容された用紙を最上層から1枚ずつピックアップし、下流側に向かって(便宜上の用紙Pの流れ出し側、換言するとカセット側を上流、排紙側を下流とする。)用紙搬送路7a上のレジストローラ(「アイドルローラ」とも称する。)15側に搬送するようになっている。
【0056】
本実施形態に係る画像形成装置1Aでは、高速印字処理を行うことを目的とするため、画像形成部14の下方に定型サイズの用紙Pを各々のトレイに500〜1500枚収納可能な複数の給紙トレイ8が配置され、一方、装置側面には複数の用紙種類を多量に収納可能な大容量給紙カセット81が配置されるとともに、この大容量給紙カセット81の上方に、主に不定型サイズの印字等に対応する手差しトレイ82が設けられている。
【0057】
排紙トレイ9は、手差しトレイ82とは反対側の装置側面に配置されている。また、排紙トレイ9に代わって、排紙用紙のステープル、パンチ処理等を行う後処理装置や複数段排紙トレイ等をオプションとして配置することも可能な構成となっている。
【0058】
用紙搬送装置7は、前述した感光体ドラム3と給紙トレイ8との間に配置され、用紙搬送装置7に備わる用紙搬送路7aを経由させて、給紙トレイ8から供給される用紙Pを一枚ずつ転写機構10に搬送し、転写機構10において、感光体ドラム3からトナー像が転写された用紙を定着ユニット6に搬送し、定着ユニット6において、未定着トナー像を用紙に定着した後に、指定された排紙処理モードに応じて形成された用紙搬送路や分岐爪によって用紙を搬送するように構成されている。
【0059】
本実施形態に係る画像形成装置1Aは、予め設定された排出処理モードとして、片面印字モード及び両面印字モードが設定されている。片面印字モードにおいて、排出処理として印字面を上方に向けて排出されるフェースアップ排出、及び、印字面を下方に向けて排出されるフェースダウン排出が設定されている。
【0060】
本実施形態に係る画像形成装置1Aでは、図2に示すように、画像形成部14、転写機構10及び定着ユニット6のそれぞれの箇所に対応して、感光体ドラムクリーニングユニット160、転写ベルトクリーニングユニット260及び定着ローラクリーニングユニット360を配置して、それぞれの箇所で生じる残留トナーを廃トナーとして除去するようにしている。
【0061】
<感光体ドラム3の周辺構成の説明>
次に、感光体ドラム3の周辺構成の詳細について、図3を参照して説明する。
【0062】
感光体ドラム3の周囲には、帯電器4、露光ユニット1、現像装置2、転写機構10、感光体ドラムクリーニングユニット160がこの順で配置されている。
【0063】
転写機構10は、駆動ローラ101、従動ローラ102及び他のローラ107で架橋されるととも、転写ローラ105によって、感光体ドラム3と転写ベルト103とが転写ニップ領域において接触しており、感光体ドラム3と転写ベルト103との間に用紙を搬送することにより、用紙上に感光ドラム3の表面に形成された帯電トナー像(現像剤像)が転写される。
【0064】
転写ニップ領域の周辺には、用紙を転写ニップ領域に搬送するための搬送機構が配置されている。具体的には、図3に示されるように、転写ニップ領域からみて用紙の搬送方向上流側に、上下一対のペーパーガイド89、一対のレジストローラ(給紙ローラ)90、上下一対のペーパーガイド88がこの順番で配置されている。すなわち、図示しない他のレジストローラによってペーパーガイド88の間を搬送されてきた用紙の先端がレジストローラ90に突入すると、図示しない用紙搬送系駆動モータによってレジストローラ90が回転駆動されることにより、用紙は、ペーパーガイド89の間を搬送されて転写ニップ領域まで到達する。下方のペーパーガイド88上にはPinセンサ87が配置されている。Pinセンサ87は、用紙の存在の有無を検出するものである。
【0065】
本実施形態では、Pinセンサ87は、ペーパーガイド88間の搬送路に突出した用紙検知レバー及びホトインタラプタを有している。用紙検知レバーは、回動可能に軸支されており、用紙と接触することで回動する。用紙検知レバーが回動すると、用紙と接触していない側の用紙検知レバーの端部(他端)も変位する。ホトインタラプタは、この用紙検知レバーの他端の変位を検出する。ホトインタラプタは、用紙検知レバーが用紙と接触しているときの位置に当該他端があることを検知した場合、用紙が存在することを示すON信号を出力する。一方、ホトインタラプタは、用紙検知レバーが用紙と接触してないときの位置に当該他端があることを検知した場合、用紙が存在しないことを示すOFF信号を出力する。そのため、Pinセンサ87からの出力がOFF信号からON信号に変化したタイミングが、用紙の先端がPinセンサ87に位置しているタイミングを示すこととなる。逆に、Pinセンサ87からの出力がON信号からOFF信号に変化したタイミングが、用紙の後端がPinセンサ87に位置しているタイミングを示すこととなる。
【0066】
なお、本実施形態では、Pinセンサ87として用紙検知レバー及びホトインタラプタを有するセンサを用いるものとしたが、他のセンサを用いてもよい。他のセンサとしては、反射型光センサなどを用いることができる。
【0067】
上述したように、感光体ドラム3の周囲には、帯電器4、露光ユニット1、現像装置2、転写機構10、感光体ドラムクリーニングユニット160が配置されている。
【0068】
このような構成において実際に印字動作を行うと、感光体ドラム3周辺ではトナーやその他の飛散物が発生して、帯電器4の中に配置されている放電ワイヤーやグリッドに付着し、理想的な放電が行われず、感光層の帯電が一様にならない帯電ムラが発生する。その状態で画像情報を感光体上に露光しても静電潜像が正常に形成されず、印字画像としては、「白スジ」、「黒スジ」、「中間調の濃度ムラ」等が発生した印字となり、所望する品質の画像が得られない現象が起こる。
【0069】
<感光体ドラム3と帯電器4の構造の説明>
そこで、本発明では、ワイヤーやグリッドに飛散物が付着しても、感光体上の帯電を一様にするために、帯電器4の構造を図4ないし図9に示すような構造とする。図4及び図5は、感光体ドラムと帯電器を正面から見た断面図、図6は、感光体ドラム3と帯電器4を側面から見た断面図、図7は、振動手段を構成する回転駆動軸とカム部材の構成を示す左側面図、正面図及び右側面図、図8は、感光体ドラムと帯電器の左側部分の構成を示す斜視図、図9は、感光体ドラムと帯電器の右側部分の構成を示す斜視図である。
【0070】
本実施形態では、感光体ドラム3は、図4及び図5において上向きコ字状に形成された感光体支持フレーム34に回転可能に支持されている。すなわち、感光体ドラム3の左右両側部に設けられた感光体フランジ35a,35bから左右外方向に水平に突出させてドラム回転軸36a,36bがそれぞれ設けられており、これらドラム回転軸36a,36bが、感光体支持フレーム34の左右両側板に形成された開口部34a,34bに、軸受け部37a,37bを介してそれぞれ回転可能に挿通支持された構造となっている。また、一方のドラム回転軸36aはさらに、隣接する装置フレーム51を貫通させて、図示しない駆動源に連係されている。すなわち、ドラム回転軸36aが感光体ドラム3の駆動軸となっている。
【0071】
一方、帯電器4は、感光体ドラム3の上部に配置された帯電器ケース40内に収納されている。帯電器ケース40の左側端部40aは、装置フレーム51に取り付け固定されており、右側端部40bは、下方に屈曲した後、その下端部をさらに左方向に屈曲させ、その屈曲先端部が感光体支持フレーム34の右側板37bに取り付け固定されている。このように形成された帯電ケース40内には、感光体ドラム3に対峙する底面部分が開放された箱体形状の放電ユニット42が配置されており、この放電ユニット42内に放電用のワイヤー48とグリッド49とが配置されている。
【0072】
放電ユニット42には、左右両側板から左右外方向に水平に延設する形で支持杆43,44がそれぞれ形成されている。左側の支持杆43は円柱形状(図8を併せて参照)であって、感光体支持フレーム34の左側板に形成された貫通穴38aに摺動可能に挿通支持されている。一方、右側の支持杆44は、所定の幅を有する板形状(図9を併せて参照)であって、先端部が下方に屈曲され、その屈曲先端部がさらに右方向に屈曲形成されている。そして、右方向に屈曲された支持杆先端部44aが、感光体支持フレーム34の右側板に形成された横長の貫通穴38bに摺動可能に挿通支持されている。さらに、下方に屈曲された支持杆44の垂直板部44bと、下方に屈曲された帯電器ケース40の垂直板部40cとの間に、コイルスプリング等の弾性部材45が圧縮状態で介装された構造となっている。すなわち、放電ユニット42は、この弾性部材45の弾発力によって、常に装置フレーム51方向に(すなわち、図4中、左方向に)付勢されている。
【0073】
また、感光体支持フレーム34の左側板に挿通支持された支持杆43の先端部43aに対向させて、振動用の回転駆動軸61が配置されている。この回転駆動軸61は、装置フレーム51に形成された貫通穴51aに挿通支持された状態で、図示しない駆動源に連係されている。また、回転駆動軸61の先端部には、支持杆43の先端部43aに当接するカム部材62が設けられている。このカム部材62は、支持杆43の先端部43aに対峙する側の端面63が回転駆動軸61の軸芯R方向に対して斜めに切断されたカム面に形成されており、このカム面63の軸芯Rから外れた位置に(すなわち、軸芯Rから偏芯させて)、支持杆43の先端部43aが当接するように配置されている。
【0074】
ここで、上記したように、放電ユニット42の全体が弾性部材45によって装置フレーム51方向に常に付勢されているので、支持杆43の先端部43aはカム部材62のカム面63に常に圧接されている。従って、カム部材62が回転することにより、支持杆43の先端部43aはカム面63上を摺動して左右方向に往復移動し、これによって放電ユニット42の全体が左右方向に往復移動(すなわち、振動)するようになっている。このように、支持杆43の先端部43aを、回転駆動軸61の先端部に設けたカム部材62のカム面63に偏芯させて当接し、他方の支持杆44の端部に弾性部材45を配置することで、放電ユニット42の振幅幅が規制されている。すなわち、放電ユニット42の振動幅は、カム面63の傾斜角度と、支持杆43の先端部43aの軸芯Rからの偏芯距離とによって決定することができる。また、印字処理モードの終了後に、カム部材43の回転角度を調整することで、放電ユニット42をホームポジションへ容易に復帰させることができる。
【0075】
また、右側端部が放電ユニット42の右側板に連結された導電性のワイヤー48の左側端部は、導電性の第1コイルバネ47aを介して、帯電器ケース40の支持板部40dに固定されたワイヤー側電極部71に連結されている。また、放電ユニット42内に固定されたグリッド49から引き出された導電性のワイヤー49aは、導電性の第2コイルバネ47bを介して、帯電器ケース40の支持板部40dに固定されたグリッド側電極部72に連結されている。このように、ワイヤー48及びグリッド49がそれぞれ第1コイルバネ47a及び第2コイルバネ47bを介して各電極部71,72に連結されているので、放電ユニット42が振動しても、この振動を第1コイルバネ47a及び第2コイルバネ47bが吸収するため、ワイヤー48及びグリッド49の電気配線が断線することはなく、電気的な接続が確保されるようになっている。なお、これら第1コイルバネ47a及び第2コイルバネ47bも圧縮状態で配置することで、弾性部材45と同様の機能、すなわち放電ユニット42の全体を装置フレーム51方向に常に付勢する機能を併せて持たせることが可能である。
【0076】
ここで、放電ユニット42が最も右側に振られている状態が図4であり、最も左側に振られている状態が図5である。この場合、放電ユニット42によって帯電される幅は、感光体ドラム3の感光層の幅L1以内でなければならない。さらに、静電潜像を形成する印字領域の幅L2は、放電ユニット42が左右に振られている際も常に帯電されている必要がある。そのため、放電ユニット42が移動する範囲(振動幅)Wは、感光体ドラム3の感光層の幅L1の範囲内であり、感光層の幅(L1)と最大印字領域幅(L2)との差以内でなければならない。すなわち、放電ユニットの振動幅Wは、下式(4)で表すことができる。
【0077】
W=[(L1)―(L2)]/2 ・・・(4)
一方、ワイヤー48やグリッド49への付着物が原因で発生する帯電ムラの幅は約3mm以下のものがほとんどであり、その帯電ムラを解消するために放電ユニット42を左右に移動させる幅、すなわち振動幅は、±5mm程度で十分であるから、最大印字領域幅L2を感光層幅L1の10mm程度内側に設定すれば、問題なく帯電動作を行うことができる。
従って、放電ユニット42の振動幅Wは、下式(5)より、
W=[(L1)―(L2)]/2≒5mm ・・・(5)
とすればよい。
【0078】
一方、放電ユニット42の振動周期(振動周波数)に関しては、回転する感光体ドラム3の表面が放電ユニット42のグリッド幅と同じ距離を進む間に、放電ユニット42が1/4周期分振動することで本発明の目的を達成することができる。その理由は、ゴミ等がワイヤー48に付着すると、感光体ドラム3の表面電位は、付着したゴミ部分に対応する表面電位が通常の帯電電位に比べて「過帯電」、若しくは「過小帯電」となり、その結果、上記したように約3mm以下の帯電不良が発生する。このとき、放電ユニット42を上記の通り周期的に振動させることで、感光体ドラム3の感光層上の「過帯電」、若しくは「過小帯電」となっている部分に、正常に帯電する電界を印加することができる。例えば、感光体ドラム3の直径を120mm、感光体ドラム3の周速度を500mm/sec、帯電器4のグリッド幅を50mmとすると、放電ユニット42の振動周期、すなわち、回転駆動軸61の回転数T1を、下式(6)で算出される速度で回転させればよい。
【0079】
T1=500÷50÷4=2.5Hz ・・・(6)
このとき、感光体ドラム3の回転周期(すなわち、駆動軸36aの回転数)T2は、
T2=500÷(120×π)≒1.3Hz ・・・(7)
である。
【0080】
すなわち、放電ユニット42の振動周期を上記のように決定することで、感光体ドラム3を駆動する駆動軸36aの回転数と、放電ユニット42を駆動する回転駆動軸63の回転数との関係を、上記(6),(7)式によって容易に決定することができる。この場合、放電ユニット42を振動させるための回転駆動軸61の駆動源と、感光体ドラム3の駆動軸36aの駆動源とを同一の駆動源とすることによって、放電ユニット専用の駆動源が不要となり、しかも、感光体ドラム3の回転時には常に放電ユニット42も振動させることができるので、駆動機構の簡略化と駆動制御の容易性の両方を実現することができる。
【0081】
因みに、図10は上記(4)式から(7)式までの関係を模式的に図示したものであり、放電ユニット42の振動周期を1/4周期、及び振動幅を±5mmに適正化した場合を示している。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。
【図2】画像形成装置の装置本体の構成を示す部分詳細図である。
【図3】感光体ドラムの周辺構成の詳細説明図である。
【図4】感光体ドラムと帯電器を正面から見た断面図である。
【図5】感光体ドラムと帯電器を正面から見た断面図である。
【図6】感光体ドラムと帯電器を側面から見た断面図である。
【図7】振動手段を構成する回転駆動軸とカム部材の構成を示す左側面図、正面図及び右側面図である。
【図8】感光体ドラムと帯電器の左側部分の構成を示す斜視図である。
【図9】感光体ドラムと帯電器の右側部分の構成を示す斜視図である。
【図10】放電ユニットの振動周期と振動幅を適正化した場合を示すグラフである。
【符号の説明】
【0083】
1A 画像形成装置
1A1 装置本体
1A2 自動原稿処理装置
2 現像装置
3 感光体ドラム
4 帯電器
5 感光体ドラムクリーニングユニット
6 定着ユニット
7 用紙搬送装置
7a 用紙搬送路
8 給紙トレイ
9 排紙トレイ
10 転写機構
11 レーザ照射部
12 反射ミラー
13a,13b レーザスキャニングユニット
14 画像形成部
15 レジストローラ
21 原稿載置台
22 スキャナ部
30 トナー供給装置
31 用紙剥離爪
32 ソレノイド
33 中間ホッパー
34 感光体支持フレーム
35a,35b 感光体フランジ
36a,36b ドラム回転軸
37a 左側板
37b 右側板
38a,38b 貫通穴
40 帯電ケース
40b 垂直板部
40d 支持板部
41 除電装置
42 放電ユニット
43,44 支持杆
43a 先端部
44a 支持杆先端部
44b 垂直板部
45 弾性部材
47a 第1コイルバネ
47b 第2コイルバネ
48 ワイヤー
49 グリッド
51 装置フレーム
59 用紙搬送部
61 回転駆動軸
62 カム部材
63 端面(カム面)
83 定電圧電源
84 定電流電源
85 転写出力切換部
86 制御部
87 Pinセンサ
88,89 ペーパーガイド
90 レジストローラ(給紙ローラ)
101 駆動ローラ
102 従動ローラ
103 転写ベルト
105 転写ローラ
106 除電ローラ
107 他のローラ
108 除電機構
111〜114 剥離ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体上に一様に電荷を付与する帯電手段と、帯電された前記感光体に画像情報を露光する露光手段と、露光された前記画像情報を顕像化する現像手段とを有する画像形成装置において、
前記帯電手段を前記感光体の回転方向に直交する方向に振動させる振動手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成装置において、
前記振動手段は、前記帯電手段を構成するワイヤーとグリッドとを備える放電ユニットを振動させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項2記載の画像形成装置において、
前記振動手段は、印字処理モードにおける前記感光体の前処理回転時、印字処理回転時、及び後処理回転時において前記放電ユニットを振動させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項3記載の画像形成装置において、
前記振動手段による前記放電ユニットの振動幅Wは、前記感光体の感光層領域と前記印字処理モードにおける感光体が許容する最大印字領域の範囲内において、次式、
W=[(L1)―(L2)]/2
(ただし、L1:感光層領域の幅、L2:最大印字領域の幅)
で表される幅であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項4記載の画像形成装置において、
前記振動手段による前記放電ユニットの振動周波数は、前記感光体の外周長、前記感光体の周速度、及び前記放電ユニットの前記感光体の回転方向に平行な方向の長さによって決定され、1.0〜3.0Hzの振動周波数であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
前記放電ユニットは、その両端部から延設された支持杆が感光体支持フレームの両端部に形成された挿通穴にそれぞれ摺動可能に挿通支持されており、
前記振動手段は、装置フレームに回転可能に挿通支持された回転駆動軸と、この回転駆動軸の先端部に設けられて前記一方の支持杆の端部と対峙するカム部材とを備え、前記カム部材は、その端面が軸芯方向に対して斜めに切断されたカム面に形成され、このカム面の前記軸芯から外れた位置に前記一方の支持杆の端部が圧接されるように前記放電ユニットを付勢する付勢手段を備えており、前記回転駆動軸の回転駆動により前記カム部材が回転することで、前記放電ユニットが前記感光体の回転方向に直交する方向に変位して振動することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項6記載の画像形成装置において、
前記付勢手段は、前記放電ユニットの他方の支持杆と帯電ケースとの間に圧縮状態で介装された弾性部材であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の画像形成装置において、
前記回転駆動軸と前記感光体の駆動軸とが共通の駆動源で駆動されることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−48016(P2009−48016A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−215179(P2007−215179)
【出願日】平成19年8月21日(2007.8.21)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】