説明

画像形成装置

【課題】トナー像の高さや表面凹凸情報を検知することで、トナー劣化を高精度に検知することが出来る画像形成装置を提供する。
【解決手段】少なくとも、表面に潜像を担持する感光体ドラム11と、該感光体ドラムに対設された現像スリーブ31aに担持した現像剤を感光体ドラムの潜像に供給して顕像化する現像装置31と、感光体ドラム上に顕像化されたトナー像を記録媒体S、50上に転写する転写装置を有する画像形成装置において、感光体ドラム11上に形成されたトナー像の凹凸を検知する凹凸検知手段111を有し、該検知手段111により感光体ドラム11上に形成されたトナー像の高さshを求め、該トナー像高さshがトナー付着量に対する高さ基準値shbより大きいならばトナーが劣化していると判断する第1トナー劣化判定手段92A〜92Cを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの機能を有する複合機等の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置においては、あらかじめ一様に帯電された像担持体上に光学的な画像情報を形成することによって得た静電潜像を、現像装置内のトナーを含む現像剤を用いて可視像化し、トナーによる可視像を記録用紙上に転写、定着することによって画像形成を行っている。
この時、例えば二成分現像装置であると、現像器内でトナー粒子はキャリア粒子と混合撹拌され帯電された上で像担持体の静電潜像の現像に供される。この際、画像品質を確保するためトナー分散性を向上させることが必要であり、トナー表面にはシリカや酸化チタン等の添加剤が外添されている。しかし、この添加剤はメカ的ストレスや熱ストレスに弱く、現像機内にトナー粒子が長く留まり、キャリアとの混合撹拌が繰り返して行われると、トナー内部に埋没したり、表面から離脱したりする現象が生じ、これに応じてトナー付着力の増加が発生する。
【0003】
このようなトナー付着力の増加はトナー粒子の分散性を低下させ、トナー密度の低下による、画像劣化を引き起こすこととなる。このようなトナー劣化を検知した際は新トナーへの交換等を行う必要がある。
従来技術の中には、次のような方法でトナー劣化を検知し、画像劣化を防いでいるものがある。
【0004】
特許文献1(特開2007−078942号公報)では、現像剤担持体に現像バイアスを印加する電圧印加手段と同電圧印加手段から出力される電流を検知する手段とを有し、この電流検知手段により潜像を顕像化する際に発生する電流の立ち上がり部分を検知し、その電流立ち上がり部分の初期特性に対する経過時の電流立ち上がり特性を比較し、その偏差結果に基づいて現像剤の状態を判断することでトナー劣化を検知している。
【0005】
特許文献2(特開2000−056642号公報)では、像担持体上に形成された画像濃度制御パターンの画像濃度を検知する濃度検出手段と、画像濃度制御手段及び現像バイアス検知手段とを有する。ここでは、印字枚数が増加し、トナー劣化が起こるとトナー帯電量が徐々に低下し、これと同時に、画像最大濃度時の現像バイアス値が徐々に低下するという経時特性を用いる。即ち、濃度検出手段による画像濃度信号によって、所定の濃度時の現像バイアス値を前記現像バイアス値検知手段によって検出し、現像バイアス値の検出結果により、トナーの劣化状態を判定可能としている。
【0006】
特許文献3(特開平06−130818号公報)では、透磁率センサを現像装置内部の現像剤圧力の低い箇所に取り付け、このセンサからの出力が現像剤の劣化による流動性の低下に応じて変化するように配備する。この透磁率センサにより現像剤中のキャリア体積比率を測定することで、間接的に現像剤中のトナー体積比率を計算し、トナー濃度を測定する。トナーが劣化すると、現像剤中のトナー濃度が変化していないのに嵩密度が変化するという現象があり、透磁率センサはこの変化を受けて出力が変化するため、この出力変化を現像剤劣化として認識している。更に、透磁率の変化は、現像剤劣化とトナー濃度変化の2種類の変化によって出力が変化するため、透磁率センサを2個用いて片方をトナー濃度検知用、片方を現像剤劣化検知用としている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述の特許文献1に記載の画像形成装置では、検知される電流値はトナーの帯電量に依存してしまう。トナー帯電量は環境によって変動するため、トナー劣化を高精度で検知できるとは言い難い。
また、特許文献2に記載の画像形成装置において、トナー劣化時の帯電量変化は、増加方向、減少方向いずれにも変化する可能性があり、また帯電量はトナー劣化時以外にも環境条件などで変化するため、現像器内のトナー帯電量のみから、正確な劣化状態を検知するのは極めて困難である。
【0008】
更に、特許文献3に記載の画像形成装置では、現像剤劣化判定用センサを嵩密度変化が大きい領域である現像剤圧力の低い箇所に取り付け、トナー濃度検知用センサを嵩密度変化が小さい領域に配置し、両方の出力差から現像剤劣化を判定しているが、トナー濃度検知用センサにおける嵩密度変化の影響を完全に除くことが出来ないため、正確な検知が出来るとは言い難い。
以上のように、各従来技術には、トナー帯電量が環境変動し、また、嵩密度の変動に起因し、トナー劣化を正確に検知する上で問題があり、これら問題点を排除でき、トナー劣化検知を正確に行えるような装置が望まれている。
【0009】
ところで、トナーが劣化することで発生する現象の1つに充填率の変化がある。トナーが劣化すると、外添剤の埋没等が発生し、付着力が大きくなる。この付着力が小さい場合、トナーの流動性が良いため、トナー間の隙間が埋まりやすく、密な状態で現像がなされ、充填率が大きくなる。一方、付着力が大きい場合、トナーの流動性が悪いため、トナー間の隙間が埋まりづらく、疎な状態で現像がなされ、充填率が小さくなる。
【0010】
この充填率が小さいほど見かけ上の体積は大きくなるため、画像の面積が等しければ、充填率が小さいほどトナー像の高さが高くなる。また、高さが異なるが付着量が等しいということは、表面の凹凸ムラが大きいということとなる。
そこで、本発明者は、像坦持体上のトナー像の高さやトナー像の表面凹凸を求め、このトナー像高さやトナー像の表面凹凸から充填率、付着力、即ち、トナー劣化情報を得るという点に着目し、本発明を導いた。
【0011】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、トナー像の高さや表面凹凸情報を検知することで、トナー劣化を高精度に検知することが出来る画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を達成するため、請求項1に係る発明は、少なくとも、表面に潜像を担持する像担持体と、該像担持体に対設された現像剤担持体に担持した現像剤を像担持体の潜像に供給して顕像化する現像装置と、像担持体上に顕像化されたトナー像を記録媒体上に転写する転写装置を有する画像形成装置において、上記像担持体上に形成されたトナー像の凹凸を検知する検知手段を有し、該検知手段により該像担持体上に形成されたトナー像の高さを求め、該トナー像高さがトナー付着量に対する高さ基準値より大きいならばトナーが劣化していると判断する機能を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明は、少なくとも、表面に潜像を担持する像担持体と、該像担持体に対設された現像剤担持体に担持した現像剤を像担持体の潜像に供給して顕像化する現像装置と、像担持体上に顕像化されたトナー像を記録媒体上に転写する転写装置を有する画像形成装置において、上記像担持体上に形成されたトナー像の凹凸を検知する検知手段を有し、該検知手段により像担持体上に形成されたトナー像の平均粗さを求め、該平均粗さがトナー劣化判定用の粗さ基準値より大きくなればトナーが劣化していると判断する機能を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る発明は、上記請求項1と請求項2に記載のトナー劣化判断機能を備え、上記像担持体上のトナー像高さとトナー像平均粗さのどちらか一方が上記高さ基準値または上記粗さ基準値を超えた場合、トナーが劣化していると判断する機能を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1、2または3に記載の画像形成装置において、上記転写装置が像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体に一次転写して担持し、該中間転写体上に担持されたトナー像を記録用紙に二次転写するよう形成され、上記像担持体上に形成されたトナー像の凹凸を検知する第1検知手段と、中間転写体上に形成されたトナー像の凹凸を検知する第2検知手段を有し、該第1検知手段より像担持体上のトナー像高さを、該第2検知手段より上記中間転写体上のトナー像高さを求め、中間転写体上のトナー像高さが像担持体上のトナー像高さから一定の値分低くなっていれば、トナーが劣化していると判断する機能を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか1つに記載の画像形成装置において、前記像担持体上に形成されたトナー像のトナー濃度を検知する濃度検知手段を有し、該濃度検知手段より検知されたトナー濃度からトナー付着量を求めることを特徴とする。
【0017】
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像形成装置において、上記検知手段は上記トナー像に発光素子からの光を照射し、上記トナー像で反射した光を受光することで上記トナー像の表面凹凸情報を検知することを特徴とする。
【0018】
請求項7に係る発明は、請求項1〜6の何れか1つに記載の画像形成装置において、トナーが劣化していると判断した場合、上記現像装置内のトナー粒子を外部へ排出するトナー排出モードを備えることを特徴とする。
【0019】
請求項8に係る発明は、請求項1〜7の何れか1つに記載の画像形成装置において、表面に潜像を担持する像担持体と、該像担持体に対設された現像剤担持体に担持した現像剤を像担持体の潜像に供給して顕像化する現像装置と、該像担持体を帯電させる帯電装置を一体的に支持したプロセスカートリッジを備えることを特徴とする。
【0020】
請求項9に係る画像形成装置は、請求項8に記載のプロセルカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能に設けていることを特徴とする。
【0021】
請求項10記載の発明は、請求項1乃至7と請求項9の何れか一つに記載の画像形成装置または請求項8記載のプロセスカートリッジを有した画像形成装置において、前記画像形成装置は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機の何れか一つ、またはそれらの少なくとも二つを組み合わせた複合機であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、像担持体上のトナー像の高さからトナーの劣化を精度良く検知出来るようになり、高画質な画像を維持することが出来るようになる。(請求項1)。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、像担持体上のトナー像の平均粗さから、簡易にトナー劣化を検知出来、高画質な画像を維持することが出来るようになる。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、像担持体上のトナー像の高さが高さ基準値より大きいか、あるいは、トナー像の平均粗さが粗さ基準値より大きいか、いずれかの状態に達するとトナーが劣化していると判断するので、更に精度良くトナー劣化を検知出来る。
【0025】
請求項4記載の発明によれば、中間転写体上のトナー像高さが像担持体上のトナー像高さから一定の値分低くなっていれば、トナーの劣化を検知するので、更に劣化検知の精度が上昇する。
【0026】
請求項5記載の発明によれば、トナー濃度からトナー付着量を求め、その上でトナー付着量が等しい状態でトナー像の凹凸情報を検知することが出来るため、更に、劣化検知の精度が増す。
【0027】
請求項6記載の発明によれば、LED等の発光素子からトナー像に照射光を照射して、反射光を受光することによりトナー像の表面凹凸情報を高精度に検知することが出来る。
【0028】
請求項7記載の発明によれば、現像剤を適正時に素早く入れ替えることが可能となり、画像劣化を防ぐことが出来る。
【0029】
請求項8記載の画像形成装置によれば、請求項1乃至7の何れかに記載の画像形成装置を適用したプロセスカートリッジを用いており、プロセスカートリッジが請求項1乃至7の各発明の作用効果を得ることで、安定した画像を形成することができる。
【0030】
請求項9記載の画像形成装置によれば、安定した画像を形成することができるプロセスカートリッジを画像形成装置本体に対し着脱自由に構成することができる。
【0031】
請求項10記載の画像形成装置によれば、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機の何れか一つ、またはそれらの少なくとも二つを組み合わせた複合機からなる画像形成装置において、前記各発明の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】第1の実施形態に関わるカラープリンタの概略構成を示す説明図である。
【図2】図1のカラープリンタで用いる現像装置の要部を成す拡大画像形成ユニット及び制御装置の概略構成図である。
【図3】図1のカラープリンタで用いる現像装置に装備されるトナー像の表面凹凸を検知する検知手段の構成図である。
【図4】図3のトナー像の表面凹凸を検知する検知手段によって行なわれる検知範囲を示す図である。
【図5】図1のカラープリンタで行うトナー像の表面凹凸の様子を説明する図で、(a)は表面凹凸の模式図、(b)はトナー像の高さデータを採取する方法の説明図である。
【図6】図1のカラープリンタで行うトナー劣化判定交換処理の制御についてのフローチャートである。
【図7】図1のカラープリンタで行うトナー像高さ検出処理の制御についてのフローチャートである。
【図8】図1のカラープリンタで行うトナー像平均粗さ検出処理の制御についてのフローチャートである。
【図9】図1のカラープリンタで用いるトナー像高さ−トナー付着量の新剤と劣化剤の対比説明図である。
【図10】図1のカラープリンタで用いるトナー像平均粗さ−トナー付着量の新剤と劣化剤の対比説明図である。
【図11】図1のカラープリンタで行うトナー像高さによる劣化判定交換処理の制御についてのフローチャートである。
【図12】図1のカラープリンタで行うトナー像平均粗さによるトナー劣化判定交換処理の制御についてのフローチャートである。
【図13】図1のカラープリンタで行う一次二次差分によるトナー劣化判定交換処理の制御についてのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、この発明を実施するための最良の形態を含む本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一または相当する部分(同一の機能・材質である部分)には同一の符号を付すことにより、その重複説明を避けるため、適宜に簡略化ないし省略する。
【0034】
(第1の実施形態)
まず、図1および図2を参照して、第1の実施形態に係る画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのカラープリンタの全体構成を示し、図2はその作像部の断面を拡大して示している。
図1に示すように、画像形成装置本体100(以下、「装置本体100」ともいう)の中央には、ベルト状の中間転写ベルト50が設置されている。
【0035】
また、中間転写ベルト50に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kが図1のように配置されている。各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kはプロセスカートリッジとして装置本体100に着脱可能に設けられている。
ここで各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kには像担持体である感光体ドラム11、12、13、14が配備され、これらの感光体ドラム上に形成される各色トナー像は、これらの感光体ドラムに当接する記録媒体である中間転写ベルト50へ順次一次転写される。
【0036】
中間転写ベルト50へ一次転写されたトナー像は、用紙カセット101から給紙ローラ102を経て給紙された記録媒体である記録用紙S上に二次転写される。即ち、図1のプリンタの転写装置は一次の記録媒体である中間転写ベルト50への一次転写と二次の記録媒体である記録用紙への二次転写を順次行う機能を有する。
ここで、用紙カセット101から給紙された記録用紙Sは中間転写ベルト50と二次転写ローラ80の間に矢印Fの方向から所定のタイミングで搬送されてくる。この時、中間転写ベルト50上に形成されたフルカラートナー像は、二次転写ローラ80と二次転写部対向ローラ73との間に形成された二次転写ニップで記録用紙S上に一括転写される。フルカラートナー像が転写された記録用紙は、定着装置81へ搬送され、定着装置81において加熱・加圧され、機外となるトレイ103へと排出される。
【0037】
各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kは全て同じ構成であるため、ここでは1Yについてのみ説明する。
図2は、本実施形態で用いた画像形成ユニット1Yの概略構成を示す部分断面図を示す。
画像形成ユニット1Yは、潜像担持体としての感光体ドラム11と、感光体ドラム11の表面を帯電ローラ21aによって帯電する帯電装置21と、感光体ドラム11上の潜像をトナー像化する画像形成手段としての現像装置31と、中間転写ベルト50上にトナー像を一次転写するための一次転写ローラ61と感光体ドラム11の表面に残存したトナーをクリーニングする感光体クリーニング装置41と、感光体ドラム11上に形成されたトナー像の凹凸を検知する凹凸検知手段111と、感光体ドラム11上に形成されたトナー像のトナー濃度を検知する濃度検知手段121とを備えている。
【0038】
ここで、画像形成ユニット1Yの主要部はプロセスカートリッジとして装置本体100に着脱可能に設けられている。
即ち、画像形成装置をなし、プロセスカートリッジは、表面に潜像を担持する感光体ドラム11と、感光体ドラム11に対設された現像剤担持体に担持した現像剤を感光体ドラム11の静電潜像に供給して顕像化する現像装置31と、感光体ドラム11を帯電させる帯電装置21と、感光体ドラム11の表面に残存したトナーをクリーニングする感光体クリーニング装置41とを一体的に支持した構成を採る。しかも、プロセスカートリッジは、図2に示すように、現像装置31にトナー像の凹凸を検知する凹凸検知手段111と、濃度検知手段121と、透磁率センサ141とを付設した構成を採る。
【0039】
上述の帯電装置21は、ローラ形状の導電性弾性体から構成される帯電ローラ21aに対して直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加する構成となっている。この帯電ローラ21aと感光体ドラム11との間で直接放電を起こすことで感光体ドラム11を所定の極性、例えば、マイナス極性に帯電させる。次いで、感光体ドラム11の帯電面に、画像書き込み手段25から出射する光変調されたレーザ光Lを照射する。これによって、各感光体ドラム11の表面に静電潜像を形成する。即ち、レーザ光が照射され感光体表面部分の電位の絶対値が低下した部分が静電潜像(画像部)となり、レーザ光が照射されず電位の絶対値が高く保たれた部分が地肌部となる。
【0040】
一次転写ローラ61は、導電性弾性ローラであり、中間転写ベルト50の裏面から感光体ドラム11に対して押し当てられるように配置されている。この弾性ローラには一次転写バイアスとして定電流制御されたバイアスが印加されている。
感光体クリーニング装置41は、クリーニングブレード41aと、クリーニングブラシ41bを備えている。クリーニングブレード41aは、感光体ドラム11の回転方向に対してカウンタ方向から感光体ドラム11と当接している状態で、クリーニングブラシ41bは感光体ドラム11と逆方向に回転しながら接触している状態で感光体ドラム11表面をクリーニングする。
【0041】
現像装置31は、Yトナーとキャリアを有する2成分現像剤が収容された収容容器31cと、この収容容器31c内に配置され収容容器31cの開口部を介して感光体ドラム11と対向するように配置された現像剤担持体としての現像スリーブ31aと、収容容器31c内に配置され、現像剤を攪拌しながら搬送する攪拌部材としてのスクリュー部材31bとを備えている。
スクリュー部材31bは、現像スリーブ側となる現像剤の供給側と、図示しない補給トナー装置の供給を受ける側にそれぞれ配置され、収容容器31cに図示しない軸受け部材によって回転自在に支持されている。
【0042】
図1に示すように、上記4組の画像形成ユニットの感光体ドラム11、12、13、14は、不図示の感光体ドラム駆動装置によって図中矢印R1方向に回転駆動される。また、ブラック用の感光体ドラム14と、カラー用の感光体ドラム11、12、13とを独立に回転駆動できるようにしても良い。これにより、例えば、モノクロ画像を形成する時には、ブラック用の感光体ドラム14のみを回転駆動し、またカラー画像を形成する時には4つの感光体ドラム11、12、13、14を同時に回転駆動させることが出来る。ここで、モノクロ画像を形成する時は、カラー用の感光体ドラム11、12、13から離間するように中間転写ベルト50を部分的に揺動させられるように、中間転写ベルト50を有する中間転写ユニットが部分的(例えば、図1中の破線で示すcu部分)に揺動させられる。
中間転写ベルト50は、例えば中抵抗の無端状のベルト材で構成され、二次転写部対向ローラ73及び支持ローラ71、72といった複数の支持ローラに掛け回されている。この支持ローラの一つを回転駆動することにより、中間転写ベルト50を図中矢印方向に無端移動させることが出来る。
【0043】
更に、各作像ユニット1Y、1M、1C、1Kの上方には光書き込み装置25が設けられている。光書き込み装置25は図示はしないがポリゴンミラーやミラー群等を有しており、光変調されたレーザ光Lを各色作像ユニットの感光体ドラム11〜14の表面に照射する。光書き込み装置25は、各作像ユニット1Y、1M、1C、1Kに個別に設けてもよいが、共通の光書き込み装置を用いればコストの点で有利である。なお、本例では、中間転写ベルト50及び光書き込み装置25もユニット化されており、それぞれ装置本体100に着脱可能に構成されている。
装置本体110の下部には、記録用紙が複数枚重ねて収納された給紙部101が配設され、給紙部101からは記録用紙を二次転写して排紙トレー103に導く搬送路が延設される。なお、給紙部101には給紙ローラ102が対設される。
【0044】
ここで、適時に給紙ローラ102が回転駆動されると、一番上の記録用紙が給紙部101より搬送路に向けて引き出される。この記録用紙は給紙ローラ27やガイド部材に案内されてレジストローラ対28に達し、レジストローラ対28が中間転写ベルト50に一次転写されているトナー画像との同期を取った上で、二次転写ローラ80と二次転写部対向ローラ73との間に形成された二次転写ニップに搬送される。二次転写ニップで二次転写された記録用紙は定着装置81で加熱及び加圧を受けて定着され、排紙トレー103に排紙されている。
ここで、本発明を適用したプリンタにおける特徴的な構成を説明する。
【0045】
カラープリンタの画像形成ユニット1Y(1M、1C、1Kも同様の構成を採る)には制御手段92が各配備され、同制御手段92にはそれぞれ図示しないA/D変換器を介して、トナー像の凹凸を検知する凹凸検知手段111と、濃度検知手段121(図2参照)と、透磁率センサ141と、光学センサ130とが接続される。
図2に示すように、凹凸検知手段111は現像装置31の出口付近に設置され、現像装置31によってトナーが感光体ドラム11上に現像され、中間転写ベルト50に一次転写されるより前に、感光体ドラム上のトナー像表面凹凸情報を検知する。
【0046】
図3、4にはトナー像表面の凹凸情報を検知する凹凸検知手段111(112、113、114、130も同様の構成を採る)の一例であるレーザ変位計の構成を示す。この凹凸検知手段111は、図3に示すように、光源である半導体レーザ83を有する。発光素子である半導体レーザ83が発光したコヒーレント光は、投光レンズ84を通し集光され、感光体ドラム11上のトナー像82上の所定のエリア(測定ライン)eに照射される。 トナー像82から拡散反射された光線の一部は、受光レンズ85を通して光位置検出素子86上にスポットを結ぶ。このスポットの位置を検出することで、トナー像の表面凹凸情報を検知することが出来る(図5(a)参照)。
【0047】
図2に示すように、トナー濃度検知手段121は凹凸検知手段111と同様の箇所の近傍に設置され、感光体ドラム11上のトナー濃度を測定する。トナー濃度検知手段121は光反射型のトナー付着濃度センサで、不図示の発光部と受光部とを持つ乱反射型工学センサを用いることが出来る。そして、発光部から感光体ドラム11に向けて光を照射して、そこで乱反射した光の量を受光部で検出することで、感光体ドラム11に形成された画像の濃度を検知する。そして、制御手段92において、検知したトナー付着濃度から、トナー付着量が求められる。なお、光学センサ130は凹凸検知手段111と同様の構成を採り、説明を略す。
透磁率センサ141の詳細構成および利点等は、例えば特開2002−207357号公報の段落番号「0007」〜「0008」に記載されているものと同様であるため、その説明を省略する。
【0048】
制御手段92における凹凸検知手段111と、濃度検知手段121と、透磁率センサ141と、光学センサ130(図1に設置位置記載)とは、図2に示すようにそれぞれ図示しないA/D変換器を介してI/Oポート924に接続されている。制御部92は、CPU(中央演算処理装置)921、ROM(読み出し専用メモリ)922、RAM(読み出し書き出しメモリ)923およびI/Oポート924から主に構成されている。ここでのRAM34は、説明の簡明化を図るためNV−RAM(電池等の電源でバックアップされたメモリやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ)を含む広い概念の記憶装置を意味する。
【0049】
CPU921からは、I/Oポート924を介して作像ユニット1Yのトナー補給駆動モータ925に制御指令信号を伝達するように構成されている。RAM923には、I/Oポート924を介して透磁率センサ141から送信されるトナー濃度に係る出力値Vtを一時保存するVtレジスタ、現像器310内のトナー濃度の制御基準値Vrefを記憶するVrefレジスタ、光学センサ130からの出力値Vsを記憶するVsレジスタ等が設けられている。
ROM922には、後述するフローチャートに係るトナー濃度補正処理プログラム、トナー劣化判定交換トナー処理プログラム、及びそのサブルーチン、および制御処理で用いる各制御パラメータが記憶されている。
【0050】
制御部92のCPU921は、ROM922に記憶されているプログラムを呼び出しながら、次の制御を行う制御手段としての諸機能を有する。なお、ここでは画像形成ユニット1Yの制御構成を説明するが、その他の画像形成ユニット1M、1C、1Kも同様の構成を採ることより、説明を略す。
CPU921は、少なくとも第1トナー劣化判定手段92Aと第2トナー劣化判定手段92Bと、第3トナー劣化判定手段92Cと、トナー排出駆動手段92Dとトナー補給制御手段92Eとの機能を備える。
【0051】
トナー補給制御手段92Eは、画像出力モード実行時における透磁率センサ141からの検出値としての出力値Vtを制御基準値Vrefと比較し、その比較結果からの差分を求めて、画像形成ユニット1Yの現像器31cへのトナーの補給量を決める画像濃度制御パラメータ(トナー補給駆動モータ925の制御情報)を更新する制御手段としての機能を有する。この際、トナー濃度が高いほど、制御基準値Vrefが小さくなる特性を設定する。この特性を利用して、透磁率センサ141の出力値Vtが制御基準値Vrefより大きい場合に現像器310のトナー補給駆動モータ925を駆動してトナー補給動作を行う。
【0052】
第1トナー劣化判定手段92Aは凹凸検知手段111よりの凹凸信号より感光体ドラム(像担持体)11上に形成されたトナー像の高さh1(図4参照)を求め、濃度検知手段121からの感光体ドラム11上のトナー像150(図4参照)のトナー濃度信号よりトナー付着量を求め、更に、トナー像高さh1が濃度検知手段121から求めたトナー付着量に対する高さ基準値shbより大きいならばトナーが劣化していると判断する機能を備える。
ここでトナー像高さshの求め方について具体的に説明する。なお、本発明におけるトナー像高さshの求め方は該実施形態に限られない。
【0053】
図4は本実施例におけるトナー像高さを測定する範囲とそのときの像担持体上の様子である。
【0054】
まず、感光体ドラム11上にM/A=0.42[mg/cm2]となる1cm×1cmのベタパッチ(特定形状部分)150を現像する。現像したベタパッチ150の高濃度トナー像を図3、4で示した表面凹凸情報検知手段111を用いて表面凹凸情報を測定する。この時、基準となる高さを測定する必要があるため、図4で示すように非画像部(符号e1)から測定を開始し、符号e2の画像測定範囲で凹凸を検知する。
図5は図4の検知方法によって出力されるベタパッチ150の表面凹凸の模式図を示したものである。図5(a)中における破線は、下の破線が基準点Lbを表しており、上の上限値Lr(破線)は最大高さの位置を表している。
【0055】
最大高さの変化でトナー劣化を検知する場合、現像時のムラによっては、局所的にトナー像の高さが劣化時よりも高くなる可能性があり、劣化と誤認する危険がある。本実施形態では、トナー凹凸情報によって検出された凹凸断面図において、図5(b)にあるように破線で示す基準値Lbの上側で、判定値Lsで囲まれた箇所の面積が断面積全体の95%になる位置をトナー像の高さshと定義する。このように判定値Lsに基づきトナー像の高さを定義することで、万一局所的にトナー像が高くなっても劣化と誤認することを防止することが出来る。
第2トナー劣化判定手段92Bは、凹凸検知手段111よりの凹凸信号より感光体ドラム(像担持体)11上に形成されたトナー像の高さh1(図4参照)を求め、同トナー像高さh1の基準検知光領域e1及びe2での全検出値データに基づき、像担持体上に形成されたトナー像の平均粗さRaを演算する。求められた平均粗さRaがトナー劣化判定用の粗さ基準平均粗さRabより大きくなればトナーが劣化していると判断する機能を備える。
【0056】
ここで、トナー像の平均粗さRaは、図5(b)に示された表面凹凸の模式図において、高さ測定した判定値Lsを上回る非画像部を除いた判定値Ls以内の部分を用いて平均粗さRaの値を求める。
第3トナー劣化判定手段92Cはトナー像高さh1がトナー付着量に対する高さ基準値shbより大きいと第1トナー劣化判定手段92Aが判断するか、あるいは、像担持体上に形成されたトナー像の平均粗さRaがトナー劣化判定用の粗さ基準値より大きいと第2トナー劣化判定手段92Bが判断するか、いずれか1つがトナー劣化を判定すると、トナーが劣化していると判断する機能を備える。
トナー排出駆動手段92Dは、第3トナー劣化判定手段92Cがトナー劣化と判断した場合、現像装置内のトナー粒子を外部へ排出するトナー排出モードで駆動する機能を備える。
【0057】
本実施形態でトナー排出手段92Dが行うトナー排出モードによるトナー排出方法は、光書き込み装置25から感光体ドラム11にレーザ光Lを照射し、感光体ドラム11上を全面露光して静電潜像を形成し、これにより劣化したトナーを高レベルで消費させ、廃棄する方法とする。
次に、本実施形態における、トナー像高さshの求め方について説明する。なお、本発明におけるトナー像高さshの求め方は該実施形態に限られない。
次に、制御装置92が行うトナー像高さ計測制御処理を図6〜図8のフローチャートに沿って説明する。
【0058】
制御装置92がチェック機能等を有する不図示の主駆動制御ルーチンの途中で、本発明の要部を成す図6に示すトナー劣化交換駆動ルーチンに達したとする。
【0059】
ここでステップs1においては、前回の劣化検知処理の後の複写回数を読み込み、500枚印刷に達したか否か判断し、達するまで不図示の主駆動制御処理に戻り、再度のトナー劣化排出駆動ルーチンでのステップs1での判断を繰り返す。
500枚印刷に達し、ステップs2に進むと、感光体ドラム11上にM/A=0.42[mg/cm2]となる1cm×1cmのベタパッチを現像する。ステップs3では図4、図5(a)、(b)に示すようにしてトナー像のデータ計測を行い、次いで、ステップs4に進む。
【0060】
ステップs4では図7に示すトナー像高さ検出処理を行い、ステップs5に進む。
図7に示すトナー像高さ検出ルーチンのステップa1に達するとする。
ここではベタパッチに達する前に非画像部e1の計測結果から高さ基準値Lb上の基準点pbを設定する。ステップa2において、ステップa1で設定した基準点pbを基に、ベタパッチ150における高さ測定データの積分処理によりトナー像の断面積S1を求める。
ステップa3において、測定データより計測したトナー像が最も高い位置(図5(a)の符号pt参照)を検出し、その高さ上辺である上限値Lr(破線)を設定する。この時、上辺より下にあるトナー像の面積は、ステップa2で求めた断面積S1と等しい。
【0061】
ステップa4において、ステップa3で設定した上限値Lr(上辺)を0.1μm下げ高さ判定値Lsを求め、ステップa5において、判定値Lsより下にあるトナー像の面積S2を計算する。ステップa5で求めた面積S2は、判定値Lsより上にあるトナー像(破線部分)の面積が除かれるため、S1よりも小さい値となる。
【0062】
ステップa6において、ステップa5で求めた面積S2がS1の95%以下であるか否かを判断する。95%以上であるならば、ステップa4〜ステップa5の処理を繰り返し、S2がS1の95%以下になるまで行う。95%以下に判定値Lsが修正されたと判断すると、ステップa7に進み、このステップa7において現在の判定値Lsに応じた位置をトナー像の高さshと設定し、この方法によりトナー像の高さを決定し、ステップs5に戻る。
【0063】
このような、トナー像高さ検出ルーチンにより求めたトナー像の高さshの特性を図9に示す。
ここで初期現像剤と劣化した現像剤では、付着量において劣化した現像剤の方が、トナー像高さshが高くなっていることがわかる。また、この現象は感光体ドラム上のトナー付着量に依存しない。このように、像担持体上に現像されたトナー像の高さを測定することで、トナーの劣化状態を判断することが出来る。
【0064】
ただし、同一の付着量であっても、トナー像高さは、各々のトナー特性に依存するため、例えば、球形トナーを用いた場合、不定形トナーを用いた時と比較して充填率が大きいため、初期現像剤でもトナー像の高さが低くなる。そのため、本発明の画像形成装置では、使用する現像剤に対して予めテストを行い、トナー付着量とトナー像高さの関係を示すテーブル(不図示)をメモリとして記憶させている。
次に、トナー劣化排出駆動ルーチンのステップs5に達するとする。
【0065】
ステップs5においては、最新のトナー像高さh1(ステップa7より取込み)がトナー付着量に対する高さ基準値shbより大きいか否か判断し、大きいとステップs6にそうでないとステップs7に進む。なお、高さ基準値shbはトナー粒子に応じて予め設定される。
次に、ステップs7に進むと、ここでは図8に示したトナー画像平均粗さ検出処理ルーチンに進む。
【0066】
図8のトナー画像平均粗さ検出ルーチンでは、ステップb1において、ベタパッチに達する前に非画像部e1の計測結果から高さ基準値Lb上の基準点pbを設定する。ステップb2において、ステップb1で設定した基準点pbを基に、ベタパッチ150における高さ測定データの積分処理によりトナー像の断面積S1を求める。
ステップb3において、測定データより計測したトナー像が最も高い位置(図5(a)の符号pt参照)を検出し、その高さ上辺である上限値Lr(破線)を設定する。この時、上辺より下にあるトナー像の面積は、ステップb2で求めた断面積S1と等しい。
【0067】
ステップb4において、ステップb3で設定した上限値Lr(上辺)を0.1μm下げ高さ判定値Lsを求め、判定値Ls以下の非画像部を除いた実線部分の測定データである、例えば、図5(b)に示された表面凹凸データに基づき、トナー像の平均粗さRaを求める。ステップb5ではトナー像の測定領域a1での全データを取り込み、測定領域a1での全表面凹凸データより、トナー像の平均粗さRaを演算して求める。
【0068】
ここで、トナー画像平均粗さ検出ルーチンに沿って計測したトナー像の平均粗さRaの一例を図10に示した。これは初期現像剤と劣化した現像剤のベタ画像の出力データに応じて得られたトナー像平均粗さRaを表示したものである。ここで、初期現像剤と劣化した現像剤では、同じ付着量において、劣化した現像剤は平均粗さRaが大きくなっていることがわかる。このように、像担持体上に現像されたトナー像の平均粗さRaを測定することで、トナーの劣化状態を判断することが出来る。
このステップs7よりステップs8に達するとする。ここでは、最新のトナー像の平均粗さRaがトナー劣化判定用の粗さ基準値Rabより大きいか否か判断し、大きいとステップs6にそうでないとトナーが劣化していないと判断し、ここでの処理を終了し、不図示の主駆動制御処理に戻る。
【0069】
このようなステップs7、ステップs8を用いることで、トナー画像平均粗さ検出ルーチンを実行することで、第2トナー劣化判定手段92Bとしての機能を発揮する。
ここで、検知の結果トナーが劣化していると判断し、ステップs5、s8のいずれかよりステップs6に達すると、このステップs6においてトナー排出モードを起動する。
ここで制御手段92は、トナー排出駆動手段92Dとして機能し、トナー排出モードでの制御に入り、光書き込み装置25から感光体ドラム11にレーザ光Lを照射し、感光体ドラム11上を全面露光して静電潜像を形成し、これにより劣化したトナーを高レベルで消費させ、廃棄する。
【0070】
ここでステップs4〜s8の制御処理により、第3トナー劣化判定手段92Cとしての機能を発揮できる。
特に、ステップs6においては、現像装置内のトナー粒子を外部へ排出するトナー排出モードを実行し、これに伴い、不図示の主駆動制御ルーチンにおいて、制御装置92は透磁率センサ141の出力値Vtが制御基準値Vrefより大きく変化したのを検出し、これに応じて現像器31cのトナー補給駆動モータ31mが駆動され、現像器31cへのトナーの補給が実行され、新トナーへの交換が速やかになされることとなる。このため、像担持体上のトナー像の高さが高さ基準値より大きいか、あるいは、トナー像の平均粗さが粗さ基準値より大きいか、これら2つの劣化判定結果のうちのいずれかの状態に達するとトナーが劣化していると判断するので、新トナーへの交換が速やかになされ、精度良くトナー劣化を検知出来、高画質な画像を維持することが出来るようになる。
(第2の実施形態)
上述のところにおいて、図1、2のカラープリンタの制御装置92は、不図示の主駆動制御ルーチンの途中で、図6に示すトナー劣化判定交換ルーチンを実行し、その際、ステップs4でトナー像高さ検出処理を行い、ステップs7でトナー画像平均粗さ検出処理を行い、ステップs5でトナー像高さh1がトナー付着量に対する高さ基準値shbより大きいか否か判断し、ステップs8でトナー像の平均粗さRaがトナー劣化判定用の粗さ基準値Rabより大きいか否か判断し、その上で、ステップs6においてトナー排出モードを起動するという処理(請求項3相当の処理)を行っていた。
【0071】
しかし、制御処理を簡素化するため、制御装置92に代えて、制御装置92a(不図示)が次のような制御構成を採るように設定してもよい。ここでの第2の実施形態に係る画像形成装置は第1の実施形態と対比し、上述の制御装置92に代えて制御装置92aを用い、特に、図6に示すトナー劣化判定交換ルーチンに代えて、図11のトナー像高さによる劣化判定交換ルーチンを行なう点でのみ相違する。このため、その他の制御処理、プリンタの全体構成は図1、2のカラープリンタと同様であり、重複説明を略す。
【0072】
図11のトナー像高さによる劣化判定交換ルーチンにおいて、ステップc1では、上述のステップs1と同様に、今回までの複写回数が500枚印刷に達したことを判断し、ステップc2では、上述のステップs2と同様に、感光体ドラム11上にベタパッチを現像する処理を実行する。ステップc3では上述のステップs3と同様に、トナー像のデータ計測を行う。ステップc4では上述のステップs4と同様に、図7に示すトナー像高さ検出処理を行い、ステップc5に進む。
【0073】
図7に示すトナー像高さ検出ルーチンの処理は上述されるので、重複説明を略す。
図7に示すトナー像高さ検出ルーチンで現在の判定値Lsを求め、同値に応じたトナー像の高さshを求め、ステップc5に戻る。
ステップc5では、トナー像高さ検出ルーチンにより求めたトナー像の高さshがトナー付着量に対する高さ基準値shbより大きいか否か判断し、大きいとステップc6にそうでないと不図示の主駆動制御処理に戻る。
【0074】
ここで、検知の結果トナーが劣化し、ステップc6に達すると、トナー排出モードを起動する。ここで制御手段92はトナー排出駆動手段92Dとして機能し、トナー排出モードでの制御に入り、光書き込み装置25から感光体ドラム11にレーザ光Lを照射し、感光体ドラム11上を全面露光して静電潜像を形成し、これにより劣化したトナーを高レベルで消費させ、廃棄する。
ここで、制御手段92はステップc5、c6の制御処理により、第1トナー劣化判定手段92Aとしての機能を発揮する(請求項1相当の構成)。
【0075】
この第1トナー劣化判定手段92Aのみを用いた処理(請求項1相当の処理)を行う場合、像担持体上のトナー像の高さが高さ基準値より大きいとの劣化判定結果に達するとトナーが劣化していると判断するので、新トナーへの交換が速やかになされ、精度良くトナー劣化を検知出来、高画質な画像を維持することが出来るようになり、特に、制御の簡素化を図れる。
(第3の実施形態)
上述のところにおいて、図1、2のカラープリンタの制御装置92は、図6に示すトナー劣化判定交換ルーチンを実行し、その際、ステップs3でトナー像高さ検出処理を行い、ステップs4でトナー画像平均粗さ検出処理を行い、ステップs5でトナー像高さh1が基準値shbより大きいか否か判断し、ステップs7でトナー像の平均粗さRaがトナー劣化判定用の粗さ基準値Rabより大きいか否か判断し、その上で、ステップs6においてトナー排出モードを起動するという処理(請求項3相当の処理)を行っていた。
【0076】
しかし、制御処理を簡素化するため、制御装置92に代えて、制御装置92b(不図示)が次のような制御構成を採るように設定してもよい。ここでの第3の実施形態に係る画像形成装置は第1の実施形態と対比し、上述の制御装置92に代えて制御装置92bを用い、特に、図6に示すトナー劣化判定交換ルーチンに代えて、図12のトナー像平均粗さによる劣化判定交換ルーチンを行なう点でのみ相違する。このため、その他の制御処理、プリンタの全体構成は図1、2のカラープリンタと同様であり、重複説明を略す。
【0077】
図12のトナー像平均粗さによる劣化判定交換ルーチンにおいて、ステップd1では、上述のステップs1と同様に、今回までの複写回数が500枚印刷に達したことを判断し、ステップd2では、上述のステップs2と同様に、感光体ドラム11上にベタパッチを現像する処理を実行する。ステップd3では上述のステップs3と同様に、トナー像のデータ計測を行う。ステップd4では上述のステップs4と同様に、図8に示すトナー像平均粗さ検出処理を行い、ステップd5に進む。
【0078】
図8に示すトナー像平均粗さ検出処理は上述されるので、重複説明を略す。
図8に示すトナー像平均粗さ検出処理ルーチンで現在の判定値Lsを求め、同値に応じたトナー像平均粗さRaを求め、ステップd5に達する。
ステップd5においては、最新のトナー像の平均粗さRaがトナー劣化判定用の粗さ基準値Rabより大きいか否か判断し、大きいとステップd6にそうでないとトナーが劣化していないと判断し、ここでの処理を終了し、不図示の主駆動制御処理に戻る。
【0079】
ここで、検知の結果トナーが劣化し、ステップd6に達すると、トナー排出モードを起動する。ここで制御手段92bはトナー排出駆動手段92Dとして機能し、トナー排出モードでの制御に入り、光書き込み装置25から感光体ドラム11にレーザ光Lを照射し、感光体ドラム11上を全面露光して静電潜像を形成し、これにより劣化したトナーを高レベルで消費させ、廃棄する。
ここで、制御手段92bはステップd4、d5の制御処理により、第2トナー劣化判定手段92Bとしての機能を発揮する。
【0080】
この第2トナー劣化判定手段92Bのみを用いた処理を行う場合、像担持体上に現像されたトナー像の平均粗さRaを測定することで、像担持体上のトナー像の平均粗さ基準値Rabより大きいとの劣化判定結果に達するとトナーが劣化していると判断するので、新トナーへの交換が速やかになされ、精度良くトナー劣化を検知出来、高画質な画像を維持することが出来るようになり、特に、制御の簡素化を図れる。
(第4の実施形態)
図1、2のカラープリンタの制御装置92は、図6に示すトナー劣化排出駆動ルーチンを実行し、その際、ステップs3でトナー像高さ検出処理を行い、ステップs4でトナー画像平均粗さ検出処理を行い、ステップs5でトナー像高さh1が基準値shbより大きいか否か判断し、ステップs7でトナー像の平均粗さRaがトナー劣化判定用の粗さ基準値Rabより大きいか否か判断し、その上で、ステップs6においてトナー排出モードを起動するという処理(請求項3相当の処理)を行っていた。
【0081】
しかし、制御装置92に代えて、制御装置92c(不図示)が次のような制御構成を採るように設定してもよい。ここでの第4の実施形態に係る画像形成装置は第1の実施形態と対比し、上述の制御装置92に代えて制御装置92cを用い、特に、図6に示すトナー劣化判定交換ルーチンに代えて、図13のトナー劣化判定交換ルーチンを行なう点で相違する。このため、その他の制御処理、プリンタの全体構成は図1、2のカラープリンタと同様であり、重複説明を略す。
【0082】
図13のトナー劣化判定交換ルーチンにおいて、ステップe1では、上述のステップs1と同様に、今回までの複写回数が500枚印刷に達したことを判断し、ステップe2では、上述のステップs2と同様に、感光体ドラム11上にベタパッチを現像する処理を実行する。ステップe3では感光体ドラム11上に形成されたトナー像の凹凸を凹凸検知手段(第1検知手段)111で求め、更に、中間転写体50上に形成されたトナー像の凹凸を光学センサ(第2検知手段)130で求め、2箇所のトナー像のデータ計測を行う。
【0083】
ステップe4では感光体ドラム11上のトナー像の凹凸情報より像担持体上のトナー像高さ(一次転写によるトナー像高さ)shを求め、更に、中間転写体50上のトナー像の凹凸情報より中間転写体50上のトナー像高さ(二次転写によるトナー像高さ)shvを求める。
次いで、ステップe5に達すると、中間転写体50上のトナー像高さshvが感光体ドラム11上のトナー像高さshから一定の値分(判定値αsh)低くなっているか否か判断し、低いとトナーが劣化していると判断して、ステップe6に進み、そうでないとトナーが劣化していないと判断し、ここでの処理を終了し、不図示の主駆動制御処理に戻る。
【0084】
ここで、ステップe6に達すると、トナー排出モードを起動する。ここで制御手段92cはトナー排出駆動手段92Dとして機能し、トナー排出モードでの制御に入り、光書き込み装置25から感光体ドラム11にレーザ光Lを照射し、感光体ドラム11上を全面露光して静電潜像を形成し、これにより劣化したトナーを高レベルで消費させ、廃棄する。
ここで、制御手段92cはステップe3、e4、e5の制御処理により、請求項4の構成に対応する、トナー像高さの一次二次差分よりのトナー劣化判定処理機能を発揮する。
【0085】
この一次二次差分によるトナー劣化判定処理を行う場合、一次の像担持体上に現像されたトナー像高さshと、二次の中間転写体50上に現像されたトナー像高さshvを測定し、トナー像高さの一次二次差分が一定の値分低くなっているとトナーが劣化していると判断するので、新トナーへの交換が速やかになされ、精度良くトナー劣化を検知出来、高画質な画像を維持することが出来るようになる。
(比較実験)
次に、本発明による画像形成装置の効果を確認するため、本発明者らが行った比較実験について説明する。
本実施例におけるプリンタ(画像形成装置)の概略構成は前述した図1と同様である。 以下に説明する各実施例は下記の共通条件の下に行われた。
【0086】
・ 転写バイアス:500V
・ トナー粒径:6.8×10−6[m]
・ トナー形状:不定形トナー
・ キャリア粒径:55×10−6[m]
・ トナーM/A:4.2×10−3[kg/m
本比較実験は、前述の実験機を用いて画像形成を行い、1000枚出力毎の画像評価を10000枚出力されるまで行った。
画像評価方法としては、現像装置内のトナーが劣化しやすい条件として、印字率10%の画像を連続出力する。その出力画像を、目視で文字かすれ、文字つぶれ及び中抜けについて評価を行い、異常画像が全く発生していない場合を5とし、画質として問題は無いが僅かに文字かすれ等が発生している場合を4、多少文字かすれ等が発生しているが、画像劣化とは判断できない軽微な場合を3、画質劣化をしている箇所が複数あり画質として問題がある場合を2、明らかに画像劣化が起こっている場合を1とする5段階評価を行った(「表1」参照)。
【0087】
本比較実験では、上述した実施形態で説明したように、像担持体上のトナー像の高さを測定し、トナー像の高さが一定値より大きくなったらトナーが劣化していると判断し、トナーを外部へ排出する制御を行う場合を実施例1とし、制御を特に行わない場合を比較例1とする。
実施例1におけるトナー像の高さは、基準を初期現像剤の高さ(本実施例では11×10−6[m])とし、基準値よりも2.0×10−6[m]以上高い時にトナーの劣化が発生していると判断する(プリンタが第1トナー劣化判定手段92Aの機能のみで劣化を判定する場合)。
【0088】
また、像担持体上のトナー像の平均粗さRaを計測し、計測した平均粗さRaが4.0×10−6[m]より大きくなったらトナーが劣化していると判断し、トナーを外部へ排出する制御を行う場合を実施例2とする(プリンタが第2トナー劣化判定手段92Bの機能のみで劣化を判定する場合)。
また、実施例1における劣化検知方法と、実施例2における劣化検知方法を両方行い、どちらか一方が、トナーが劣化していると判断した場合トナーを外部へ排出する制御を行う場合を実施例3とする(プリンタが第3トナー劣化判定手段923の機能で劣化を判定する場合)。
【0089】
また、感光体ドラムドラム上に形成されたトナー像の高さh1と、中間転写体上に転写されたトナー像の高さh2を検知し、h2が、h1の85%以下の高さであれば、トナーが劣化していると判断しトナーを外部へ排出する制御を行う場合を実施例4とする(プリンタが第4トナー劣化判定手段924の機能で劣化を判定する場合)。
また、劣化検知を行う頻度としては、上述のステップs1、c1、d1、e1に示したフローチャートに従うものとする。
【0090】
【表1】

【0091】
結果を「表1」に示す。「表1」から、明らかなように、実施例3が最も画像劣化が少なく、次いで、実施例4、実施例1、実施例2の順で劣化検知の精度が上がり、画像劣化が防止できている。一方、比較例1の場合には徐々に評価が下がっていき、9000枚出力した時点で評価1となり、明確な画像劣化が発生していた。
これらの結果から、本発明は請求項1乃至10の各発明において効果があることが示されている。
以上説明したとおり、第1乃至第4の実施形態によれば、トナー劣化判定処理をすることで、新トナーへの交換が速やかになされ、精度良くトナー劣化を検知出来、高画質な画像を維持することが出来るようになる。
【0092】
特に、第2、第3実施形態を採用する場合、第1トナー劣化判定手段92A、あるいは、第2トナー劣化判定手段92Bのみを用いてトナー劣化の判定をし、新トナーへの交換処理を行う場合、制御の簡素化を図れる。更に、第1実施形態を採用する場合は、像担持体上のトナー像の高さが高さ基準値より大きいか、あるいは、トナー像の平均粗さが粗さ基準値より大きいかのいずれかの状態に達するとトナーが劣化していると判断するので、新トナーへの交換が速やかになされ、精度良くトナー劣化を検知出来、高画質な画像を維持することが出来るようになる。更に、第4実施形態を採用する場合は、一次の像担持体上に現像されたトナー像高さshより二次の中間転写体50上に現像されたトナー像高さshvが一定の値分低くなっているとトナーが劣化していると判断するので、新トナーへの交換が速やかになされ、精度良くトナー劣化を検知出来、高画質な画像を維持することが出来るようになる。
【0093】
本発明を適用する画像形成装置は、上記実施形態で説明した中間転写ベルトを備えたタンデム式のカラープリンタに限らず、中間転写ベルトを備えたタイプのカラーレーザ複写機、ファクシミリ、印刷機、等に対しても、勿論適用可能である。更に、画像形成装置としてのプロセスカートリッジを採用してもよく、この場合も当該プロセスカートリッジに必須の構成として現像装置31にトナー像の凹凸を検知する凹凸検知手段111と、濃度検知手段121とを付設した構成を採ることで、請求項1乃至7の何れかに記載の発明の効果を得ることができる。更に、このようなプロセスカートリッジを有した、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機の何れか一つ、またはそれらの少なくとも二つを組み合わせた複合機に適用でき、請求項1乃至7の何れかに記載の発明の効果を得ることができる。
【0094】
上述のように、本発明を特定の実施形態や変形例等について説明したが、本発明が開示する技術的範囲は、上述した実施形態等に例示されているものに限定されるものではなく、それらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や変形例あるいは実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。また、本発明の技術思想の範囲内において、本実施形態の中で示唆した以外にも、本実施形態は適宜変更され得ることは明らかである。
さらに、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができることは無論である。
【符号の説明】
【0095】
1K、1C、1M、1Y 画像形成ユニット
11、12、13、14 感光体ドラム
21、22、23、24 帯電装置
31、32、33、34 現像装置
31c 収容容器
41、42、43、44 クリーニング装置
50 中間転写ベルト
61、62、63、64 一次転写ローラ
50 中間転写ベルト
80 二次転写ローラ
111、112、113、114 凹凸検知手段
121 濃度検知手段
130 光学センサ
110 制御装置
925 トナー補給駆動モータ
92A 第1トナー劣化判定手段
92B 第2トナー劣化判定手段
92C 第3トナー劣化判定手段
92D トナー排出駆動手段
92E トナー補給制御手段
S 記録用紙(記録媒体)
sh トナー像高さ
shb 高さ基準値
【先行技術文献】
【特許文献】
【0096】
【特許文献1】特開2007−078942号公報
【特許文献2】特開2000−056642号公報
【特許文献3】特開平06−130818号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、表面に潜像を担持する像担持体と、該像担持体に対設された現像剤担持体に担持した現像剤を像担持体の潜像に供給して顕像化する現像装置と、像担持体上に顕像化されたトナー像を記録媒体上に転写する転写装置を有する画像形成装置において、
上記像担持体上に形成されたトナー像の凹凸を検知する検知手段を有し、該検知手段により該像担持体上に形成されたトナー像の高さを求め、該トナー像高さがトナー付着量に対する高さ基準値より大きいならばトナーが劣化していると判断する機能を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
少なくとも、表面に潜像を担持する像担持体と、該像担持体に対設された現像剤担持体に担持した現像剤を像担持体の潜像に供給して顕像化する現像装置と、像担持体上に顕像化されたトナー像を記録媒体上に転写する転写装置を有する画像形成装置において、
上記像担持体上に形成されたトナー像の凹凸を検知する検知手段を有し、該検知手段により像担持体上に形成されたトナー像の平均粗さを求め、該平均粗さがトナー劣化判定用の粗さ基準値より大きくなればトナーが劣化していると判断する機能を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
上記請求項1と請求項2に記載のトナー劣化判断機能を備え、上記像担持体上のトナー像高さとトナー像平均粗さのどちらか一方が上記高さ基準値または上記粗さ基準値を超えた場合、トナーが劣化していると判断する機能を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
上記転写装置が像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体に一次転写して担持し、該中間転写体上に担持されたトナー像を記録用紙に二次転写するよう形成され、
上記像担持体上に形成されたトナー像の凹凸を検知する第1検知手段と、中間転写体上に形成されたトナー像の凹凸を検知する第2検知手段を有し、該第1検知手段より像担持体上のトナー像高さを、該第2検知手段より上記中間転写体上のトナー像高さを求め、中間転写体上のトナー像高さが像担持体上のトナー像高さから一定の値分低くなっていれば、トナーが劣化していると判断する機能を備えることを特徴とする請求項1、2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記像担持体上に形成されたトナー像のトナー濃度を検知する濃度検知手段を有し、該濃度検知手段より検知されたトナー濃度からトナー付着量を求めることを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載の画像形成装置。
【請求項6】
上記検知手段は上記トナー像に発光素子からの光を照射し、上記トナー像で反射した光を受光することで上記トナー像の表面凹凸情報を検知することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項7】
上記画像形成装置において、トナーが劣化していると判断した場合、上記現像装置内のトナー粒子を外部へ排出するトナー排出モードを備えることを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載の画像形成装置。
【請求項8】
上記画像形成装置において、表面に潜像を担持する像担持体と、該像担持体に対設された現像剤担持体に担持した現像剤を像担持体の潜像に供給して顕像化する現像装置と、該像担持体を帯電させる帯電装置を一体的に支持したプロセスカートリッジを備えることを特徴とする請求項1〜7の何れか1つに記載の画像形成装置。
【請求項9】
請求項8に記載のプロセルカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能に設けている画像形成装置。
【請求項10】
請求項1乃至7と請求項9の何れか一つに記載の画像形成装置または請求項8記載のプロセスカートリッジを有した画像形成装置において、該画像形成装置は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機の何れか一つ、またはそれらの少なくとも二つを組み合わせた複合機であることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−217634(P2010−217634A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−65609(P2009−65609)
【出願日】平成21年3月18日(2009.3.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】