説明

画像形成装置

【課題】排紙トレイの大きさが排出される用紙のサイズに対応していなくても、排出された用紙の脱落を簡単且つ速やかに防止する。
【解決手段】下段給紙トレイ30には、画像形成部12に給送される被記録媒体Pを堆積状態で収容できる下段収容部35と、この下段収容部35における開口部14側の端部から外方へ突出可能に取り付けられた補助排紙トレイ60とが備えられている。そして、補助排紙トレイ60を突出させたときに、上段給紙トレイ20の上部に重なる排紙トレイ40に載置された被記録媒体Pの排紙方向の先端部を、補助排紙トレイ60で支持できるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排紙トレイと、上下に配置された複数の給紙トレイとを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、コピー装置やプリンタ装置等の画像形成装置では、記録前の被記録媒体(用紙等)を堆積状態で収容する給紙トレイを、挿抜可能に配置する構成が知られている。画像形成装置は、会社等で使用される(ビジネスユース)だけでなく、規模の小さい事務所等や個人の自宅で使用される(ホームユース)ことも多くなってきている。このように、規模の小さい事務所や個人の自宅での使用においては装置を設置する面積に制限があることから、装置全体のコンパクト化が求められている。また、設置する面積に制限がある場合、画像形成装置は、一台で様々な用途に利用可能であることが求められる。このため、B5〜A3の各サイズや、L判サイズ、はがきサイズ、リーガルサイズ等の多種類の用紙を使用可能であることが求められる。
【0003】
しかしながら、用紙サイズ毎に対応して給紙トレイを用意すると、多種類の給紙トレイが必要になる。多種類の給紙トレイを同時に画像形成装置に搭載可能にすると、画像形成装置自体の大型化を招来する。また、多種類の給紙トレイを交換しながら使用すると、予備の給紙トレイを保管しておくスペースが必要になる。
【0004】
特許文献1では、給紙トレイを上下に2つ備えたタイプの画像形成装置が開示されている。上下の給紙トレイにそれぞれ異なるサイズの用紙を収容できる。さらに、上段の給紙トレイはスライドトレイを備えており、その結果、上段の給紙トレイは伸縮可能に構成されている。つまり、上段の給紙トレイは、伸びた状態と、縮んだ状態とで、それぞれ異なるサイズの用紙を収容できるのである。
【0005】
特許文献2では、上段の給紙トレイのカバーが排紙トレイを兼用している。排紙トレイは、伸縮可能な補助トレイを備えている。補助トレイが伸ばされた状態、すなわち載置面積が広げられた状態では、大きなサイズの用紙が排出されても、排紙トレイによって支持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−181933号公報(図1及び図2参照)
【特許文献2】特開2000−247456号公報(図2及び図3参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2のように、給紙トレイが1つでこの給紙トレイに伸縮可能な排紙トレイが設けられている場合には、給紙トレイに用紙を収容したときに、それにあわせて排紙トレイの伸縮を設定することができる。
【0008】
しかしながら、特許文献1のように複数の給紙トレイを備えていて、複数種類のサイズの用紙を給紙可能に構成されている場合、排紙トレイが小さいサイズの用紙に合わせた大きさにセットされた状態(排紙トレイを縮めた状態)で、大きなサイズの用紙が排紙される場合がある。たとえば、排紙トレイが縮められた状態であるにもかかわらず、ユーザが大きなサイズの用紙への記録を指示してしまった場合である。このような事態は、例えば、複数の給紙トレイを備えていて、下段の給紙トレイに大きなサイズ(例えばA3サイズ)を収容し、上段の給紙トレイに小さいサイズ(例えばA4サイズ)を収容している場合に生じ易い。
【0009】
排紙トレイの載置面積が排出された用紙よりも小さいと、排紙トレイから用紙が脱落する虞がある。排紙トレイから複数の用紙が脱落すると、排出(堆積)の順番がバラバラになってしまう。用紙が排紙トレイに対してページ順に堆積されていた場合には、ページ順に用紙を並べ直す手間が掛かるという問題がある。
【0010】
本発明は、上記課題を解消するものであり、排紙トレイの大きさが排出される用紙のサイズに対応していなくても、排出された用紙の脱落を簡単且つ速やかに防止することができる画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明における画像形成装置は、筐体の内部に、上下に複数の給紙トレイを収納可能な収容部と、前記収容部の上方に配置された画像形成部とを有し、前記筐体の一方の側面に設けられた開口部を介して前記各給紙トレイが前記収容部内に収納されている画像形成装置であって、前記給紙トレイとして、前記収容部の最上部に配置される上段給紙トレイと、この上段給紙トレイの下段に隣接配置される下段給紙トレイとが少なくとも設けられ、前記給紙トレイの上方には、前記画像形成部から排出された被記録媒体を堆積状態で載置可能な排紙トレイが配置され、前記上段給紙トレイには、前記画像形成部に給送される被記録媒体を堆積状態で収容できる上段収容部が備えられ、前記下段給紙トレイには、前記画像形成部に給送される被記録媒体を堆積状態で収容できる下段収容部と、当該下段給紙トレイの開口部側の端部から外方へ突出可能に取り付けられた補助排紙トレイとが備えられ、前記補助排紙トレイを突出させたときに、前記排紙トレイに載置された被記録媒体の排紙方向の先端部を、前記補助排紙トレイで支持できるように構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記下段収容部の上方には蓋部が備えられており、前記補助排紙トレイは、前記下段給紙トレイを前記収容部に収納した状態で、前記蓋部から突出可能に設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記下段給紙トレイは、前記下段収容部と前記蓋部とを一体的に挿抜方向にスライドさせて延ばし収容面積を拡大できるように設けられていて、前記下段給紙トレイを延ばして、前記上段給紙トレイに収容されている被記録媒体よりも大きいサイズの被記録媒体を当該下段給紙トレイに収容しているときには、前記下段給紙トレイから給送されて前記画像形成部から排出された被記録媒体が、前記排紙トレイと前記下段収容部の前記蓋部と突出した前記補助排紙トレイとに跨るようにして支持されることを特徴とするものである。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記補助排紙トレイが前記下段給紙トレイから突出したときに、前記補助排紙トレイの先端が基端よりも上方に位置するように設けられていることを特徴とするものである。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置において、前記上段給紙トレイは前記下段給紙トレイよりも、収容可能な被記録媒体の枚数が少なく高さ寸法が小さいことを特徴とするものである。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置において、前記補助排紙トレイは、前記下段給紙トレイに対して、進退可能又は回動可能に設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、上下に配置された上段及び下段給紙トレイが、筐体の一方の側面に設けられた開口部を介して収容部内に収納され、この収容部の上方に画像形成部が配置されている。つまり、上段給紙トレイの上方に画像形成部が設けられているから、被記録媒体は各給紙トレイに収容されているときの位置よりも、開口部に近い位置に排出される。そのため、被記録媒体のサイズによっては、排紙トレイに排出されたときに、被記録媒体の排紙方向の先端部が、開口部から外方に飛び出す場合がある。
【0018】
しかしながら、請求項1では、上段給紙トレイの下段に隣接配置された下段給紙トレイの開口部側の端部に、補助排紙トレイを外方へ向かって突出可能に取り付けている。従って、上段給紙トレイに設けられた排紙トレイから、被記録媒体の排紙方向の先端部がはみ出しても、補助排紙トレイを突出させることによって、補助排紙トレイで被記録媒体の前記先端部を支持することができる。つまり、補助排紙トレイを突出させることによって、排紙トレイからの被記録媒体の脱落防止に効果を奏する。また、補助排紙トレイは、下段給紙トレイに設けられていて、排紙トレイに触れることなく、補助排紙トレイを突出操作できるから、操作の利便性に優れている。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、補助排紙トレイは、下段給紙トレイを収容部に収納した状態で、下段収容部の上方に設けた蓋部から突出可能に設けられている。従って、補助排紙トレイを突出させたいときに、わざわざ下段給紙トレイを収容部から抜き出さなくても、簡単に補助排紙トレイを突出させて、補助排紙トレイによって被記録媒体の先端部を支持させることができる。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、上段給紙トレイの下段に隣接配置される下段給紙トレイは、下段収容部と蓋部とを一体的に挿抜方向にスライドさせて延ばし収容面積を拡大できるように設けられている。従って、上段給紙トレイに収容されている被記録媒体よりも大きいサイズの被記録媒体が画像形成部から排出されたときには、被記録媒体を、排紙トレイと、その下の下段収容部の蓋部と、補助排紙トレイとに跨らせて、安定して支持することができる。また、下段給紙トレイを延ばした状態で補助排紙トレイを使用すると、排紙トレイから補助排紙トレイまでの水平方向の距離(間隔)が長くなるので、排紙された被記録媒体の先端部と後端部との傾きが小さくなり、被記録媒体を安定的に支持することができる。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、補助排紙トレイが下段給紙トレイから突出したときに、補助排紙トレイの先端が基端よりも上方に位置するように設けられているから、排出された被記録媒体の先端部を確実に受け止め、被記録媒体の脱落を抑制して安定的に支持することができる。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、上段給紙トレイは、下段給紙トレイよりも、収容可能な被記録媒体の枚数を少なくすることで、高さ寸法が小さい薄型に形成されている。上段給紙トレイを薄型に形成することによって、上段給紙トレイに設けられている排紙トレイと、下段給紙トレイの蓋部、及び補助排紙トレイとが上下方向に近接することになる。その結果、被記録媒体が排出された状態では、補助排紙トレイに支持される被記録媒体の先端側と、排紙トレイに支持される被記録媒体の後端側との高低差(傾き)を小さくできるので、被記録媒体を安定して支持することができる。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、補助排紙トレイは、下段給紙トレイに対して、進退可能又は回動可能に設けられているから、必要に応じて下段給紙トレイから簡単に突出させることができる。また、補助排紙トレイを使用しないときには、下段給紙トレイから補助排紙トレイを突出させないので、装置の美観を向上させるとともに、ユーザが補助排紙トレイに当接する不都合も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】画像形成装置の実施形態としての多機能装置の概観斜視図である。
【図2】図1のII−II線矢視断面図である。
【図3】多機能装置の開口部近傍の拡大図である。
【図4】(a)は上段給紙トレイを縮めた状態の平面図、(b)は(a)のIVb-IVb線矢視断面図である。
【図5】(a)は下段給紙トレイを引き出して補助排紙トレイを使用した状態の斜視図、(b)は(a)と同じ状態の側面図である。
【図6】図5に相当する状態の多機能装置の側断面の模式図である。
【図7】下段給紙トレイを縮めて補助排紙トレイを使用した状態の多機能装置の側断面の模式図である。
【図8】第2実施形態の補助排紙トレイを使用した状態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図1〜図6を用いて説明する。この実施形態では、給紙トレイ及び排紙トレイを備える画像形成装置として、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能を有する多機能装置(MFD:Multi Function Device)1を例示する。尚、画像形成装置は、コピー装置、ファクシミリ装置等の単機能の装置であってもよい。
【0026】
図1は、実施形態の多機能装置1の外観斜視図である。多機能装置1は、その合成樹脂製の本体ケース(ハウジング)2の上部に、コピー機能やファクシミリ機能における原稿読み取りなどのための画像読取装置(スキャナ部)3が配置されている(図2参照)。画像読取装置3は、原稿を読み取って画像データ(写真データや文書データ等も含む)を作成する(スキャナ機能)。
【0027】
多機能装置1はそのコピー機能を用いて、画像読取装置3で作成した画像データを、被記録媒体の一例である用紙に、画像(写真、文書)として記録することができる。また多機能装置1はそのファクシミリ機能を用いて、画像読取装置3で作成した画像データを、電話通信網を介して送信することができる。さらに、多機能装置1は、画像読取装置3で作成した画像データを、ケーブル等を介して接続したパーソナルコンピュータ等に送信することもできる。
【0028】
本実施形態では、画像読取装置3は、所謂フラットベッドスキャナとして構成されている。多機能装置1は、その天板として開閉自在に設けられた原稿カバー4の下側に、原稿読取用ガラス5及びイメージセンサ6が設けられている(図3参照)。イメージセンサ6は、X軸方向(図1参照)に長いCIS(Contact Image Sensor)を採用しているが、CCD(Charge Coupled Devise)を用いてもよい。読取用ガラス5上に、画像読取りを行う原稿が載置された後、読取用ガラス5の下方をイメージセンサ6がY軸方向(図1参照)に往復移動することにより、画像の読み取りが実行される。
【0029】
原稿カバー4には、自動原稿搬送機構であるオート・ドキュメント・フィーダ(ADF;Auto Document Feeder)7が設けられている。ADF7は、使用状態の原稿トレイ8(図1では閉じた状態、すなわち不使用状態を図示)に載置された原稿を1枚ずつ読取用ガラス5上に搬送し、読取用ガラス5の下方に静置させたイメージセンサ6で原稿の読み取りを行う。読み取られた原稿は、原稿用排出トレイ9に排出される。
【0030】
多機能装置1の上部の一端側には、各種動作を指令するために、操作ボタンや液晶表示部を備える操作パネル10が設けられている。また、操作パネル10の下方には、記憶媒体である各種小型メモリカードを着脱可能なスロット部11も配置されている。以下、本体ケース2の操作パネル10が設けられている側を前(手前)といい、これを基準に装置の後(奥)、左右、という。また、前述したように、多機能装置1の前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向とする。
【0031】
多機能装置1の内部構成について説明する。図2に示すように、本体ケース2の中央部に画像形成部12が備えられている。画像形成部12にはインクジェット式の記録ヘッド13が配置されていて、本体ケース2の内部に収納された図示しないインクカートリッジから、可撓性を有するインク供給管(チューブ)を介して、各色のインクがそれぞれ独立して記録ヘッド13に供給される。
【0032】
多機能装置1の下部には、図1及び図3に示すように、第2の給紙トレイたる上段給紙トレイ20と、第1の給紙トレイたる下段給紙トレイ30とを収容可能な収容部16が設けられており、収容部16の前面側には開口部14が形成されている。上段給紙トレイ20は下段給紙トレイ30の上方に配置されており、いずれも収容部16内に開口部14を介して収納されている。実質上、上段給紙トレイ20と下段給紙トレイ30とは、開口部14を介して収容部16に水平方向に出し入れ可能に設けられている。
【0033】
収容部16の左右の内側面には、上段及び下段給紙トレイ20、30を適正な位置に挿入するための、レール状の案内部が設けられている。図3に上段給紙トレイ20用の案内部15の一部を図示している。この案内部15は、後述する排紙トレイ40の上面と当接する位置に配置されている。
【0034】
上段及び下段給紙トレイ20、30は、いずれも被記録媒体である用紙Pを多数枚、堆積収容できるように形成されている。上段及び下段給紙トレイ20、30は、収容されている用紙の給送方向と一致するように多機能装置1に対して挿抜可能に設けられている。上段及び下段給紙トレイ20、30が多機能装置1に対して差し込まれる方向(挿入方向)が、用紙の給送方向となる。なお、下段給紙トレイ30は、上段給紙トレイ20よりも、多くの用紙を収容できるように設計されている。換言すれば、上段給紙トレイ20は下段給紙トレイ30よりも高さ(厚み)寸法が小さく形成されている。
【0035】
上段給紙トレイ20と下段給紙トレイ30の奥側には、収容されている用紙Pを画像形成部12に1枚ずつ搬送する搬送手段がそれぞれ設けられており、この搬送手段について説明する。まず、上段給紙トレイ20の奥側(図2の右側)には、上段傾斜分離板21が設けられている。また、上段給紙トレイ20の底面の奥側寄りの位置に対向して、上段給紙アーム22の先端に軸支された上段給紙ローラ23が配置されている。上段給紙アーム22は下向きに付勢されていて、上段給紙トレイ20に堆積収容されている用紙の最上面に、上段給紙ローラ23が当接するようになっている。図示しない駆動源から駆動力が上段給紙ローラ23に伝達されて回転すると、上段傾斜分離板21との公知の協働作用によって、最上層の用紙Pが1枚ずつ分離されて、上方に案内される。
【0036】
上段用紙搬送路24は、上段傾斜分離板21から上方に向かった後、多機能装置1の前面側へ曲がるUターン形状に形成されていて、用紙Pは画像形成部12で画像記録が行われた後に、排紙トレイ40に排出される。上段給紙アーム22は、上段給紙トレイ20を挿抜する動作に伴って、昇降動作するように構成されていて、上段給紙ローラ23が上段傾斜分離板21と衝突することを回避できるようにしている。
【0037】
下段給紙トレイ30も基本的に上段給紙トレイ20と同様に形成されていて、その奥側(図2の右側)には、下段傾斜分離板31が設けられている。また、下段給紙トレイ30の底面の奥側寄りの位置に対向して、下段給紙アーム32の先端に軸支された下段給紙ローラ33が配置されている。下段給紙アーム32は下向きに付勢されていて、下段給紙トレイ30に収容されている用紙Pの最上面に、下段給紙ローラ33が当接するようになっている。図示しない駆動源から駆動力が下段給紙ローラ33に伝達されて回転すると、下段傾斜分離板31との公知の協働作用によって、最上層の用紙Pが1枚ずつ分離されて、上方に案内される。
【0038】
下段用紙搬送路34は、上段用紙搬送路24よりも外側に設けられていて、下段傾斜分離板31から上方に向かった後、多機能装置1の前面側へ曲がるUターン形状(上段用紙搬送路24よりも大きな円弧状)に形成されている。下段用紙搬送路34を経て搬送された用紙は画像形成部12で画像記録が行われた後に、排紙トレイ40に排出される。下段給紙アーム32は、下段給紙トレイ30を挿抜する動作に伴って、昇降動作するように構成されていて、下段給紙ローラ33が下段傾斜分離板31と衝突することを回避できるようにしている。
【0039】
上段給紙トレイ20における用紙Pの収容部である上段収容部25の上部には、前述した排紙トレイ40が重なるように設けられている。排紙トレイ40には、上段給紙トレイ20から給送された用紙Pおよび下段給紙トレイ30から給送された用紙Pが排出される。排紙トレイ40上に、用紙Pは排出された順番に下から上へと堆積される。
【0040】
上段給紙トレイ20の上段収容部25は、実質的に上面が開放した箱状に形成されていて、排紙トレイ40は、上段収容部25に収容される用紙に対する防塵用のカバーも兼ねたものであり、実質的に薄い平板状を呈している。従って、排紙トレイ40は、上段給紙アーム22と干渉する部分を除く上段収容部25の上部開口を、蓋状に被覆するように形成されている。
【0041】
上段給紙トレイ20の上段収容部25は、挿抜方向(X軸方向)の奥側(図2の右側)に位置する上段第1給紙カセット部26と、この上段第1給紙カセット部26に対して挿抜方向に沿ってスライドして伸縮可能に設けられた上段第2給紙カセット部27とで構成されている。上段第2給紙カセット部27には、手前側の下部に把手部25aが設けられた前板27bと、挿抜方向に平行な2つの側板27cが備えられている。
【0042】
後述するように、上段第2給紙カセット部27は、上段第1給紙カセット部26に対して少なくとも縮んだ位置と延びた位置とに保持可能に設けられている(縮んだ位置と延びた位置との中途位置でも保持できるようにしてもよい)。上段第2給紙カセット部27をスライドさせて上段第1給紙カセット部26に対してX軸方向に最も延ばしたときには、上段給紙トレイ20は、A3サイズまでの用紙を収容できる(A3サイズの長手方向がX軸方向に沿うように収容)。上段第2給紙カセット部27を上段第1給紙カセット部26に対して最も縮めたときには、A4サイズまでの用紙をその長手方向がX軸方向に沿うように収容できる。
【0043】
また、上段給紙トレイ20には、用紙のX軸方向に沿う側縁を案内する1対のサイドガイド28が設けられていて、公知の連動機構によりサイドガイド28のY軸方向の間隔の広狭調節を任意に行うことができる。サイドガイド28の間隔を調節することで、収容される用紙は、上段給紙トレイ20に対してセンター合わせされる。サイドガイド28による調整と、上段第2給紙カセット部27の伸縮による調整により、上段給紙トレイ20に、L判サイズからA3サイズまでの用紙を、その全ての用紙の中心を同一位置(センター位置)にセットすることができる。上段給紙トレイ20には、用紙Pの搬送方向の後端の位置をガイドするためのリヤガイド(図示せず)が設けられている場合もある。
【0044】
一方、下段給紙トレイ30も、用紙の収容部である下段収容部35は、挿抜方向(X軸方向)の奥側(図2の右側)に位置する下段第1給紙カセット部36と、この下段第1給紙カセット部36に対して挿抜方向に沿ってスライドして伸縮可能に設けられた下段第2給紙カセット部37とを有している。下段第2給紙カセット部37は、上段第2給紙カセット部27と同様に、下段第1給紙カセット部36に対して少なくとも縮んだ位置と延びた位置の2段階に変更可能に設けられている。また、両者の位置の中途位置にも係止可能に構成されていてもよい。
【0045】
下段第2給紙カセット部37をスライドさせてX軸方向に最も延ばしたときには、A3サイズの用紙を収容できる(A3サイズの長手方向がX軸方向に沿うように収容)。下段第2給紙カセット部37を最も縮めたときには、A4サイズの用紙をその長手方向がY軸方向に沿うように収容できる。
【0046】
下段給紙トレイ30も、上段給紙トレイ20と同様に、サイドガイド38(図2参照)のY軸方向の間隔の広狭調節を任意に行うことができ、収容される用紙を下段給紙トレイ30に対してセンター合わせすることができる。用紙Pの搬送方向の後端の位置を調節するためのリヤガイド(図示せず)が設けられている場合もある。また、下段第2給紙カセット部37には、手前側の下部に把手部35aが設けられた前板37bと、挿抜方向に平行に2つの側板37cが備えられている。
【0047】
また、図5及び図6に示すように、下段給紙トレイ30の下段収容部35に収容された用紙に対する防塵用のカバーとして蓋部39が設けられているが、蓋部39は、下段給紙アーム32との干渉を避けるために、下段収容部35における挿抜方向の手前側を覆うように配置されている。蓋部39は、側面視下向きコの字状に形成されていて、下段第2給紙カセット部37の上面を覆う平板状の上面部39aと、下段第2給紙カセット部37の左右の両側板37cに重なる側面部39bとが一体的に形成されている。
【0048】
下段第2給紙カセット部37の側板37cのうち、蓋部39の側面部39bと重なる部分は、あらかじめ薄肉状に形成されていて、側面部39bが側板37cと重なったときに、表面が面一になるように構成されている。また、蓋部39の上面部39aの挿抜方向の手前側で且つ左右両側の位置には、貫通穴39cが穿設されていて、この貫通穴39cに、下段第2給紙カセット部37に立設されたボス部37aが嵌合する。これにより、蓋部39は、下段第2給紙カセット部37に位置合わせされる。
【0049】
排紙トレイ40は、上段給紙トレイ20の上段第1給紙カセット部26の上部に重なる第1排紙トレイ41と、第1排紙トレイ41に対して挿抜方向に沿ってスライドして伸縮可能に設けられた第2排紙トレイ42とを有している。図4及び図6に示すように、第1排紙トレイ41が第2排紙トレイ42の下方に重なるように組み付けられている。第2排紙トレイ42の手前側の部位には、把手部45が設けられている。第2排紙トレイ42の上面には、左右一対のリブ46がX軸方向に延びて突設されていて、載置される用紙の手前側の端部を上向きに傾斜させて、用紙の脱落防止を図っている。
【0050】
排紙トレイ40は、図4(a)に示すように、その奥側に設けられたヒンジ部43によって、上段給紙トレイ20に対して回動可能に軸支している。つまり、排紙トレイ40は、奥側(開口部14に遠い側)を中心として、手前側(開口部14に近い側)が上方に回動するので、使用者は、排紙トレイ40の把手部45を把持して上方に持ち上げることで、上段給紙トレイ20に用紙をセットする作業を行うことができる。なお、後述するように、排紙トレイ40の回動は、上段給紙トレイ20が、多機能装置1から外された状態で可能となる。
【0051】
図4(b)に示すように、排紙トレイ40における第2排紙トレイ42の挿抜方向の手前側(開口部14に近い側)の左右両端部には、係合凹部44が下向き開口して形成されている。一方、係合凹部44に雌雄嵌合するように、上段給紙トレイ20における第2給紙カセット部27の手前側の左右両端部には、ボス部29が上向きに突設されている。ボス部29と係合凹部44とは雌雄嵌合した状態のまま、第2排紙トレイ42と第2給紙カセット部27とは伸縮することができる。つまり、第2排紙トレイ42のスライドは、第2給紙カセット部27のスライドと連動して一体的に行うことができる。
【0052】
排紙トレイ40における第2排紙トレイ42の上面の左右両端には、多機能装置1の収容部16に設けた案内部15が当接している(図3参照)。従って、第2排紙トレイ42と第2給紙カセット部27とが一体的にスライドして延びた状態にあるときには、その上下方向のがたつきが案内部15による拘束で抑制される。また、上段給紙トレイ20は、開口部14に挿入された状態では、第2排紙トレイ42を、ヒンジ部43を中心に回動させる(開く)ことができないので、用紙をセットする際には、開口部14から抜いて作業することになる。
【0053】
上段給紙トレイ20には、上段第1給紙カセット部26に対する上段第2給紙カセット部27の伸縮位置(少なくとも2段階)を保持するためのロック手段(図示せず)が設けられている。第2排紙トレイ42には、図4(a)に示すように、板面の手前右側の部位に人の手指が入る程度の貫通部55が穿設されていて、ロック手段の操作部56が、貫通部55から露出するようになっている。
【0054】
ロック手段は操作部56を操作することによって、上段第1給紙カセット部26に対する上段第2給紙カセット部27の係合が解除できるように構成されている。つまり、貫通部55の内側に使用者が手指を入れ操作部56を回動操作することで、ロックを解除して上段第2給紙カセット部27を挿抜方向の手前側に引き出し、所定の位置まで引き出して操作部56の操作を終えると、上段第2給紙カセット部27は、引き出された状態が保持(ロック)される。上段第1給紙カセット部26に対して上段第2給紙カセット部27を押し込む場合も、同様にロック手段を操作する。
【0055】
前述したように、上段第2給紙カセット部27と第2排紙トレイ42とは、係合凹部44とボス部29とにより係合しているので、操作部56を操作することで、上段第2給紙カセット部27と一体的に第2排紙トレイ42が引き出され、排紙トレイ40の載置面積が広げられる。換言すると、第2排紙トレイ42を引き出して排紙トレイ40の載置面積を広げたい場合には、貫通部55を通してロック手段の操作部56を操作することで、上段第2給紙カセット部27とともに第2排紙トレイ42が引き出される。
【0056】
下段給紙トレイ30には、図5に示すように、開口部14側の端部から外方に突出可能に、補助排紙トレイ60が取り付けられている。補助排紙トレイ60は、全体として平板状に形成されていて、下段第2給紙カセット部37の前板37bには、補助排紙トレイ60を前板37よりも手前側に引き出すための横長の穴部37dが穿設されている。補助排紙トレイ60は、蓋部39の上面部39aに、これと平行状にスライド可能に取り付けられていて、スライドして穴部37dから挿抜方向の手前側に引き出すことができるようになっている。補助排紙トレイ60は、蓋部39の上面部39aに取り付けられているので、下段収容部35に収容されている用紙Pと干渉することはない。
【0057】
補助排紙トレイ60は、挿抜方向の奥側に位置する基部61と、挿抜方向の手前側に位置し基部61の先端側に回動可能に軸支された回動部62とを有している。基部61には回動部62を嵌め込み可能な切欠部63が設けられていて、回動部62が切欠部63に嵌まり込んでいるときには、補助排紙トレイ60全体が平板状を呈する。回動部62を上向きに回動させると、回動部62の先端が基部61に軸支されている基端よりも手前側が上方に位置し、回動部62は、挿抜方向の手前側が上方に傾斜した姿勢に保持される。
【0058】
補助排紙トレイ60には、切欠部63に回動部62を嵌め込んだときに、切欠部63の挿抜方向の手前側に奥側に向かって窪んだ窪み部64が形成されている(図3参照)。従って、この窪み部64を、補助排紙トレイ60を引き出すときに使用者の手指を掛ける取っ手として利用することができる。窪み部64とは別に、操作用の摘み部を設けてもよい。
【0059】
上記構成の多機能装置1で、例えば、あらかじめ、下段給紙トレイ30にA3サイズの用紙を収容し、上段給紙トレイ20にA4サイズの用紙をその長手方向をX軸方向に沿わせて収容しているとする。つまり、図6に示すように、上段給紙トレイ20では、上段第2給紙カセット部27が上段第1給紙カセット部26に対して最も縮んだ状態にあり、第2排紙トレイ42も第1排紙トレイ41に対して最も縮んだ状態にある。一方、下段給紙トレイ30は、下段第2給紙カセット部37が下段第1給紙カセット部36に対して最も延びた状態にある。従って、この状態では、多機能装置1の開口部14から、下段給紙トレイ30が手前側に飛び出している。
【0060】
このような多機能装置1では、上段給紙トレイ20を指定して、A4サイズの用紙を給紙して記録を行うと、画像形成部12から排出されてきた用紙Pは排紙トレイ40に載置される。上記構成の多機能装置1は、画像形成部12が、収容部16に重なって配置されているため、排出された用紙Pは、上段または下段給紙トレイ20、30に収容されているときの位置よりも、必ず、外方寄りの位置に排出されることになる。
【0061】
従って、排紙トレイ40が奥側に位置しているこの状態で、A4サイズの用紙Pが排出されると、用紙Pの先端部は、排紙トレイ40から手前側に飛び出すが、その飛び出し量は比較的小さいため、排紙トレイ40から脱落することは殆どない。
【0062】
ところが、この状態のままで、下段給紙トレイ30を指定して、A3サイズの用紙を給紙して記録を行う場合がある。つまり、使用者が、排紙トレイ40がA3サイズに対応する大きさに引き延ばされていないことを忘れている場合等である。このような場合には、排紙トレイ40が奥側に位置していると、A3サイズの用紙Pの先端部は、排紙トレイ40から大きく手前側に飛び出すことになるので、排紙トレイ40から脱落する虞がある。
【0063】
しかしながら、本実施形態では、下段給紙トレイ30に補助排紙トレイ40を設けているから、記録が開始されてからでも、素早く補助排紙トレイ40を手前側に引き出して、さらにはその回動部62を回動させることができる。そのため、A3サイズの用紙Pの先端部が、排紙トレイ40から垂れ下がるように飛び出してきても、用紙Pは、排紙トレイ40と、その手前側の下方に位置する下段給紙トレイ30の蓋部39と、さらに蓋部39の手前側に位置する補助排紙トレイ60とに跨って支持される。
【0064】
特に、補助排紙トレイ60は回動部62を回動させることによって、補助排紙トレイ60の手前側の部位が、奥側よりも高くなる傾斜姿勢に保たれているから、用紙Pの排紙方向の先端部と確実に当接してこれを受け止め、用紙Pに対する脱落防止効果を高めることができる。なお、装置の寸法構成によっては、排出された用紙Pが蓋部38には直接触れない場合もある。
【0065】
また、上記実施形態では、下段給紙トレイ30は上段給紙トレイ20より用紙Pの収容量が多く設定されていて、そのため、上段給紙トレイ20は、下段給紙トレイ30よりも厚み寸法(高さ寸法)が小さく薄型になっている。従って、補助排紙トレイ60は、下段給紙トレイ30に設けられているが、排紙トレイ40と上下方向に近接して配置されている。これにより、用紙Pは、排紙トレイ40と、下段給紙トレイ30の蓋部39と、補助排紙トレイ60とに跨って支持されていても、用紙Pの先端部と後端部との高低差(傾斜角度)が少なくなり、用紙Pの脱落防止に対する効果が向上される。
【0066】
また、上述したように、下段給紙トレイ30にA3サイズの用紙を収容しているときには、下段第2給紙カセット部37が手前側に引き出されているので、排紙トレイ40と補助排紙トレイ60との水平方向の距離(間隔)が長くなるので(図6参照)、排紙された用紙Pの先端部と後端部との高低差(下向きの傾斜角)が小さくなる。つまり、用紙Pの先端が急激に下向きとなる場合に比べて、用紙Pを安定して支持できる。
【0067】
上記構成では、もちろん、前述したように、貫通部55に指を入れてロック手段の操作部56を操作し、上段第2給紙カセット部27とともに、第2排紙トレイ42を引き出して、排紙トレイ40自体の載置面積を広げることも可能である。しかしながら、補助排紙トレイ60を引き出す方が操作的に簡便であり、用紙Pの脱落防止に対して素早く対応することができる利点がある。
【0068】
なお、補助排紙トレイ60は、図7に示すように、下段給紙トレイ30を手前側に延ばしていない状態でも使用し、排出された用紙Pに対して、予備的(予防的)に脱落防止を図ってもよい。
【0069】
補助排紙トレイ60の構造は、上述した形態に限定するものではない。例えば、図8に示す第2実施形態では、下段給紙カセット部30の蓋部39の上面部39aの一部を、回動可能な補助排紙トレイ160として形成している。補助排紙トレイ160は、蓋部39の上面部39aの挿抜方向の手前側に軸支していて、奥側の先端を上方に回動させて立て起こすことで、先端(手前)を上方に高く傾斜させた姿勢に保持することができる。この形態でも第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0070】
また、他の変形例として、第1実施形態のスライド可能な補助排紙トレイ60を、蓋部30の上面部39aの下に平行状に設けるのではなく、第2実施形態のように上面部39aの一部として設けてもよい。
【0071】
なお、上記実施形態は、上下2段の給紙トレイを備えた構成について記載したが、給紙トレイを上下3段以上に備える構成に適用することもできる。その場合には、排紙トレイが一体的に設けられた給紙トレイの下段に隣接する給紙トレイに補助排紙トレイを設けるように構成すればよい。
【符号の説明】
【0072】
1 多機能装置
12 画像形成部
13 記録ヘッド
14 開口部
20 上段給紙トレイ
25 上段収容部
26 上段第1給紙カセット部
27 上段第2給紙カセット部
30 下段給紙トレイ
35 下段収容部
36 下段第1給紙カセット部
37 下段第2給紙カセット部
40 排紙トレイ
41 第1排紙トレイ
42 第2排紙トレイ
60 補助排紙トレイ
61 基部
62 回動部
63 切欠部
64 窪み部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の内部に、上下に複数の給紙トレイを収納可能な収容部と、前記収容部の上方に配置された画像形成部とを有し、
前記筐体の一方の側面に設けられた開口部を介して前記各給紙トレイが前記収容部内に収納されている画像形成装置であって、
前記給紙トレイとして、前記収容部の最上部に配置される上段給紙トレイと、この上段給紙トレイの下段に隣接配置される下段給紙トレイとが少なくとも設けられ、
前記給紙トレイの上方には、前記画像形成部から排出された被記録媒体を堆積状態で載置可能な排紙トレイが配置され、
前記上段給紙トレイには、前記画像形成部に給送される被記録媒体を堆積状態で収容できる上段収容部が備えられ、
前記下段給紙トレイには、
前記画像形成部に給送される被記録媒体を堆積状態で収容できる下段収容部と、当該下段給紙トレイの開口部側の端部から外方へ突出可能に取り付けられた補助排紙トレイとが備えられ、
前記補助排紙トレイを突出させたときに、前記排紙トレイに載置された被記録媒体の排紙方向の先端部を、前記補助排紙トレイで支持できるように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記下段収容部の上方には蓋部が備えられており、前記補助排紙トレイは、前記下段給紙トレイを前記収容部に収納した状態で、前記蓋部から突出可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記下段給紙トレイは、前記下段収容部と前記蓋部とを一体的に挿抜方向にスライドさせて延ばし収容面積を拡大できるように設けられていて、
前記下段給紙トレイを延ばして、前記上段給紙トレイに収容されている被記録媒体よりも大きいサイズの被記録媒体を当該下段給紙トレイに収容しているときには、前記下段給紙トレイから給送されて前記画像形成部から排出された被記録媒体が、前記排紙トレイと前記下段収容部の前記蓋部と突出した前記補助排紙トレイとに跨るようにして支持されることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記補助排紙トレイが前記下段給紙トレイから突出したときに、前記補助排紙トレイの先端が基端よりも上方に位置するように設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記上段給紙トレイは前記下段給紙トレイよりも、収容可能な被記録媒体の枚数が少なく高さ寸法が小さいことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記補助排紙トレイは、前記下段給紙トレイに対して、進退可能又は回動可能に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−235270(P2010−235270A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−85730(P2009−85730)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】