説明

画像形成装置

【課題】複数の作像部を有する画像形成装置において、装置の大型化を招くことなく複数の作像部を効率的に冷却する。
【解決手段】複数の作像部20の下方に設けた露光装置40の、定着手段30から遠い側面側に吸気ファン62を設けると共に、露光装置40の背面側の側面に通風路70を形成し、吸気ファン62によって装置本体内に吸い込まれた外気を通風路70を介して定着手段30に最も近い作像部20Kの背面側に送給する。そして、仕切り板80と作像部20との間の空間を排気ファン61に向かって空気が流れるようにし、作像部20Kから順に作像部を空冷する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を適用したプリンタ、複写機、FAXなどの画像形成装置に関し、より詳細には作像部の冷却手段を備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では、両面印刷などの高機能化や画質の高精細度化と共に画像形成の高速化が進んで来た。このため装置内部に、定着装置の発熱源以外にも、モータ及びソレノイドなどの駆動部品や制御動作のための電源装置などの発熱部品が多く使用されるようになってきた。加えて、装置の小型化によって、複雑な多数の部品が高密度に実装されるようになってきた。このため、装置内部に熱が滞留しやすくなり、装置内温度が上昇しやすくなっている。装置内温度が高くなると、現像装置内のトナーが溶融固化し、画像品質の低下を来すことがある。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1では、冷却ダクトを二つに分けて、一方の冷却ダクトで加熱定着器に最も近いプロセスカートリッジを優先的に冷却し、他方の冷却ダクトはさらに分割して残るプロセスカートリッジを冷却して、プロセスカートリッジ間の温度差を低減し、装置全体の効率的な冷却を行う技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-2711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記提案技術では、複数の冷却ダクト及び大型の送風機を設ける必要があり、装置が大型化するおそれがある。また、前記提案技術では、プロセスカートリッジを駆動させる駆動部の発熱が考慮されていない。プロセスカートリッジを構成する感光体や現像装置を回転させるモータ等の駆動源及び駆動伝達機構からも多くの熱が発生し、これらの駆動源等からの発熱も考慮した冷却構造が望まれる。
【0006】
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の作像部を有する画像形成装置において、装置の大型化を招くことなく複数の作像部を効率的に冷却することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成する本発明に係る画像形成装置は、回転自在の静電潜像担持体と、この静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電手段と、静電潜像担持体上に形成された潜像をトナーで可視像化する現像手段とを備え、異なる色のトナー画像を形成する複数の作像部と、複数の作像部で形成され、重ね合わされたトナー画像を被転写部材に転写する転写手段と、転写されたトナー画像を加熱し被転写部材に溶融定着させる定着手段と、前記定着手段に最も近い作像部から最も遠い作像部に向かう空気流を形成する送風手段とを備え、前記定着手段に最も近い作像部から順に前記複数の作像部を空冷することを特徴とする。
【0008】
ここで、前記送風手段を吸気ファンと排気ファンとで構成し、前記吸気ファンによって装置本体内に吸い込んだ外気を前記定着手段に最も近い作像部に送給するのが好ましい。また、前記排気ファンは、前記定着手段から最も遠い作像部に近接して設けるのが好ましく、さらには前記排気ファンを、装置本体の奥行き方向中央よりも背面側に設けるのが好ましい。
【0009】
作像部を効果的に冷却する観点からは、前記定着手段に最も近い作像部の、駆動源が設けられている背面側に前記外気を送給するのが好ましい。
【0010】
また、一様に帯電した各静電潜像担持体の表面を露光し各静電潜像担持体に潜像を形成する露光装置を前記複数の作像部の下方に設け、前記露光装置の、前記定着手段から遠い側面側に吸気ファンを設けると共に、前記露光装置の背面側の側面に通風路を形成し、前記吸気ファンによって装置本体内に吸い込まれた外気を前記通風路を介して前記定着手段に最も近い作像部の背面側に送給するようにしてもよい。
【0011】
ここで、前記露光装置と前記複数の作像部との間に、前記露光装置から各作像部の静電潜像担持体に照射される光の光路を確保するためのスリット孔が形成された仕切り板を設け、この仕切り板と前記複数の作像部との間の空間を排気ファンに向かって空気が流れるようにしてもよい。
【0012】
さらにまた、一様に帯電した各静電潜像担持体の表面を露光し各静電潜像担持体に潜像を形成する露光装置を前記複数の作像部の下方に設け、前記露光装置の、前記定着手段から遠い側面側に吸気ファンを設け、前記露光装置と前記複数の作像部との間に、前記露光装置から各作像部の静電潜像担持体に照射される光の光路を確保するためのスリット孔が形成された仕切り板を設け、前記露光装置と前記仕切り板との間に、前記定着手段に最も近い作像部の静電潜像担持体に対応するスリット孔以外のスリット孔を囲むようにシール部材を設け、前記吸気ファンによって装置本体内に吸い込まれた外気が、前記仕切り板の、前記定着手段に最も近い作像部の静電潜像担持体に対応するスリット孔から、前記仕切り板と前記複数の作像部との間の空間に送給されるようにしてもよい。
【0013】
ここで、前記仕切り板と前記複数の作像部との間の空間を排気ファンに向かって空気が流れるようにしてもよい。
【0014】
さらには、一様に帯電した各静電潜像担持体の表面を露光し各静電潜像担持体に潜像を形成する露光装置を前記複数の作像部の下方に設け、前記露光装置の、前記定着手段から遠い側面側に吸気ファンを設けると共に、前記吸気ファンから前記露光手段の発熱部近傍を通って前記定着手段に最も近い作像部に至る第1通風路と、前記吸気ファンから前記定着手段に最も近い作像部に直接至る第2通風路とを形成し、前記吸気ファンによって装置本体内に吸い込んだ外気を第1通風路及び第2通風路を介して、前記定着手段に最も近い作像部に送給するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る画像形成装置では、定着手段に最も近い作像部から最も遠い作像部に向かって空気を流し各作像部を空冷するので、定着手段に近く温度が上昇しやすい作像部が優先的に冷却され、装置の大型化を招くことなく作像部全体を効率的に冷却することができる。
【0016】
また、排気ファンを装置本体の奥行き方向中央よりも背面側に設ける、あるいは定着手段に最も近い作像部の、駆動源が設けられている背面側に吸気ファンからの外気を給送すると、装置全体の冷却効率が一層向上する。
【0017】
複数の作像部の下方に露光装置を設ける構成とした場合には、露光装置に内蔵されたレーザ出力部やポリゴンミラー駆動部などの発熱部を通る通風路を設けることによって、複数の作像部と同時に露光装置をも冷却できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す概説図。
【図2】定着装置と作像部、露光装置との配置を示す概略斜視図。
【図3】作像部の温度分布を説明するための平面図。
【図4】露光装置の背面側の側面に形成された送風路を説明するための斜視図。
【図5】排気ファンの取付位置を示す作像部の平面図。
【図6】本発明に係る画像形成装置の他の実施形態を示す概説図。
【図7】仕切り板の平面図。
【図8】本発明に係る画像形成装置のさらに他の実施形態を示す概説図。
【図9】吸気ファンから送給される空気の露光装置周囲の流れを示す斜視図。
【図10】本発明に係る画像形成装置の他の実施形態を示す露光装置の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る画像形成装置について図に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
【0020】
図1に、本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す概説図を示す。この図に示す画像形成装置は、所謂タンデム方式のカラープリンタである。もちろん、プリンタのほか、さらにスキャナを有する複写機、ファクシミリ又はそれらの機能を複合的に備えた複合機等にも本発明を適用することができる。
【0021】
画像形成装置Dのほぼ中央部に中間転写ユニット10が設けられている。中間転写ユニット10の主要構成要素である無端状の中間転写ベルト11は、ローラ12とローラ13との間に張架され、不図示のモータにより反時計回りに回転する。ローラ12には中間転写ベルト11を介して二次転写ローラ14が圧接している。この二次転写ローラ14と中間転写ベルト11とのニップ部(二次転写領域)において中間転写ベルト11上に形成されたトナー像が、搬送されてきた被転写部材Pに転写される。
【0022】
また、ローラ13には中間転写ベルト11を介してクリーニングブレード16が当接し、中間転写ベルト11上の未転写トナーを回収除去する。
【0023】
中間転写ベルト11の下方には、中間転写ベルト11の回転方向上流側から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの作像部20Y,20M,20C,20K(以下、「作像部20」と総称することがある)が配置されている。これらの作像部20は、各色の現像剤をそれぞれ用いて対応する色のトナー像の作成を行う。図1では、マゼンタ(M)の作像部20Mの構成要素のみに符合を付したが、他の作像部20Y,20C,20Kも同じ構成であるので、以下、色別の符合を付さずに各構成要素について説明する。
【0024】
作像部20は、回転自在な感光体ドラム(静電潜像担持体)21を有し、その周囲には回転方向(時計回り方向)に沿って順に、帯電手段22、後述する露光装置40から光路23、現像手段24、一次転写ローラ18および感光体クリーニング部材25が配置されている。なお、紙面の手前側が使用者の操作側であり、紙面の奥側(装置の背面側)に作像部20等の駆動源及び駆動伝達機構が設けられている。
【0025】
作像部20の感光体ドラム21と一次転写ローラ18とが中間転写ベルト11を挟んで圧接しニップ部(一次転写領域)を形成している。このニップ部で、感光体ドラム21に形成されたトナー画像は中間転写ベルト11に転写し、その後前述のように被転写部材に転写される。
【0026】
作像部20が配置された下方には露光装置40が設けられている。露光装置40から出射された光は光路23を通ってそれぞれの感光体ドラム21に照射し、各色に応じた静電潜像をそれぞれの感光体ドラム21に形成する。後述するように、露光装置40は、レンズやミラーなどの光路部品の他に、レーザ素子やポリゴンミラーなどの発熱部41(図10に図示)を有する。
【0027】
また、露光装置40の下方には、給紙カセット51が装置本体に対して着脱可能に配置されている。給紙カセット51には被転写部材Pが積載収容され、給紙カセット51の上方側部に配置された給紙ローラ52の回転によって最上紙から順に1枚ずつ搬送路50に送り出される。給紙カセット51から送り出された被転写部材Pは、レジストローラ対53に搬送され、ここで中間転写ベルト11の回転とタイミングを合わせて二次転写領域に送り出される。
【0028】
画像形成動作の例について簡単に説明する。まず、各作像部20において、所定の周速度で回転駆動される感光体ドラム21の表面が帯電手段22によって一様に帯電される。次に、帯電された感光体ドラム21の表面に、画像情報に応じた光が露光装置40から照射されて、感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成される。続いて、この静電潜像は、現像手段24から供給されるトナーによって可視像化される。このようにして感光体ドラム21の表面に形成された各色のトナー像は、感光体ドラム21の回転によって一次転写領域に達すると、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順で、中間転写ベルト11の上に転写(一次転写)されて重ね合わされる。
【0029】
中間転写ベルト11に転写されることなく感光体ドラム21上に残留した未転写トナーは、感光体クリーニング部材25で掻き取られ、感光体ドラム21の表面から除去される。
【0030】
重ね合わされた4色のトナー像は、中間転写ベルト11によって二次転写領域に搬送される。一方、そのタイミングに合わせて、レジストローラ対53から二次転写領域に被転写部材Pが搬送される。そして、4色のトナー像が、二次転写領域において中間転写ベルト11から被転写部材Pに一括して転写(二次転写)される。4色のトナー像が転写された被転写部材Pは、定着手段30へ搬送され、定着ローラと加圧ローラのニップ部を通過する。この間に被転写部材Pは加熱・加圧されトナー像は被転写部材Pに溶融定着する。トナー像が定着した被転写部材Pは排紙口ら排紙トレイ92へ排出される。
【0031】
このような構造の画像形成装置Dにおいて、定着手段30と複数の作像部20と露光装置40の位置関係は図2に示すようになる。定着手段30からそれぞれの作像部20までの距離は、作像部20Kが最も短く、作像部20Yが最も遠い。したがって、定着手段30によって作像部20Kが最も加熱されやすく、作像部20Yが最も加熱されにくい。また、作像部20における感光体ドラム21の回転や、現像手段24の撹拌羽根の回転などの駆動力は各回転軸のシャーシ93側の一端から伝達される。この他、中間転写ベルト11の回転駆動力や被転写部材Pを搬送するための各種の搬送ローラの回転駆動力もシャーシ93側に設けた動力源で駆動されている。このような各種の動力源及び動力伝達機構における発熱量も多い。
【0032】
図3に、作像部20の平面図を示す。図の右側に定着手段30が位置しており、背面側に駆動源が位置している。前述のように、作像部20の温度は定着手段30に近い方が高くなりやすく、駆動源に近い背面側が高くなりやすい。したがって、作像部20Kの背面側が最も温度が上がりやすく、作像部20Yの正面側が最も温度が上がりにくい。
【0033】
そこで、本発明に係る画像形成装置では定着手段に最も近い作像部20Kから最も遠い作像部20Yに向かって空気流を形成し、定着手段に最も近い作像部20Kから順に複数の作像部を空冷することとした。
【0034】
図1において、露光装置40の、定着手段30から遠い側面側に吸気ファン(送風手段)62が設けられ、定着手段30から最も遠い作像部20Yの左側に排気ファン(送風手段)61が設けられている。また、図4に示すように、露光装置の背面側の側面に、吸気ファン62から、定着手段30の最も近い作像部20Kの背面に至る通風路70が形成されている。
【0035】
吸気ファン62によって吸い込まれた外気は、露光装置40の側面の通風路70を通って作像部20Kの背面に給送される。そして、排気ファン61による吸引によって、露光手段40の上面を作像部20Kから作像部20Yに向かって外気が流れる。これにより、最も温度が上がりやすい作像部20Kから順に作像部20が空冷される。また同時に、露光装置40の背面及び左側面を、吸気ファン62から給送される空気が通ることによって、露光装置40の、レーザ出力部やポリゴンミラー駆動部などの発熱部41(図10図示)も空冷され得る。
【0036】
ここで、図5に示すように、排気ファン61の取付位置を、作像部20の回転軸方向の中央(図中、A−A線で示す)よりも背面側とすることが推奨される。これにより、作像部20Kから作像部20Yに向かう空気流が、回転軸方向中央よりも背面側を多く流れるようになり、温度の上がりやすい作像部20の背面側を効果的に空冷することができる。
【0037】
図6に、本発明に係る画像形成装置の他の実施形態を示す。この図に示す画像形成装置では、作像部20と露光装置40の間に仕切り板80が設けられている。図7に示すように、仕切り板80には、露光装置40から出射された光の光路23を遮らないように、各色の作像部20に対応した位置にスリット孔81Y,81M,81C,81Kが形成されている。また、仕切り板80には、各作像部20を装置本体に着脱するためのガイド台82が各作像部20に対応して形成されている。後述するように、この仕切り板80の表面に沿って空気が流れるので、ガイド台82が空気流の妨げとならないように、ガイド台82には複数の通風口83が形成されている。
【0038】
図6に示すように、吸気ファン62によって装置本体に吸い込まれた外気は、通風路70(図4に図示)を通って作像部20Kの背面側から仕切り板80の上面に送給される。そして、排気ファン61による吸引によって、仕切り板80と作像部20との間の空間を作像部20Kから作像部20Yに向かって空気が流れる。これにより、最も温度が上がりやすい作像部20Kから順に作像部20が空冷される。
【0039】
図8に、本発明に係る画像形成装置のさらに他の実施形態を示す。この図に示す画像形成装置では、作像部20と露光装置40の間に仕切り板80を設けた点は、図6に示した画像形成装置と同じであるが、吸気ファン62によって吸い込んだ外気を露光装置40の側面ではなく、露光装置40の主に上面に沿って流し仕切り板80のスリット孔81Kから上方に流す点が異なる。すなわち、図9に示すように、露光装置40の上面には各色の作像部20に光を出射するための出射窓41Y,41M,41C,41Kが形成されている。そして、出射窓41Y,41M,41Cを囲むように弾性を有する突条のシール部材45が設けられている。
【0040】
露光装置40と仕切り板80とを装置本体に取り付けると、露光装置40と仕切り板80とは所定の隙間を有して対向する。そして、シール部材45が仕切り板80に当接して、出射窓41M,41C,41Kはシール部材45によって封止された状態となる。この状態で吸気ファン62を駆動させると、吸気ファン62によって装置本体に吸い込まれた外気はシール部材45の外周を通り(図9を参照)、仕切り板80のスリット孔81Kから上方に抜ける。そして、排気ファン61による吸引によって、仕切り板80と作像部20との間の空間を作像部20Kから作像部20Yに向かって空気が流れる。これにより、最も温度が上がりやすい作像部20Kから順に作像部20が空冷される。
【0041】
図10に、本発明に係る画像形成装置のさらに他の実施形態を示す。露光装置40と仕切り板80との間に、出射窓41M,41C,41Kを囲むようにシール部材45を設けて、吸気ファン62によって装置本体に吸い込まれた外気が、シール部材45の外周を通り仕切り板80のスリット孔81K(図7に図示)から上方に抜けるようにした点は、図8に示した画像形成装置と同じであり、吸気ファン62の取付位置を定着手段30から遠い側面の前面側とした点が異なる。
【0042】
吸気ファン62を、定着手段30から遠い側面の前面側に設けたことによって、吸気ファン62から送給される空気の流路は、露光装置40の発熱部41を通って仕切り板80のスリット孔81Kに至る第1通風路71と、仕切り板80のスリット孔81Kに直接至る第2通風路72とに分かれる。これにより、作像部20と共に露光装置40も冷却できる。
【0043】
以上説明したすべての実施形態では、送風手段として排気ファン61と吸気ファン62とを用いていたが、いずれか一方のみを用いる構成であっても構わない。また、前記2つのファン以外にさらに他のファンを設けても構わない。
【符号の説明】
【0044】
10 中間転写ユニット(転写手段)
20 作像部
21 感光体ドラム(静電潜像担持体)
22 帯電手段
24 現像手段
30 定着手段
40 露光装置
41 露光装置の発熱部
45 シール部材
61 排気ファン(送風手段)
62 吸気ファン(送風手段)
70 通風路
71 第1通風路
72 第2通風路
80 仕切り板
81 スリット孔
D 画像形成装置
P 被転写部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転自在の静電潜像担持体と、この静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電手段と、静電潜像担持体上に形成された潜像をトナーで可視像化する現像手段とを備え、異なる色のトナー画像を形成する複数の作像部と、
複数の作像部で形成され、重ね合わされたトナー画像を被転写部材に転写する転写手段と、
転写されたトナー画像を加熱し被転写部材に溶融定着させる定着手段と、
前記定着手段に最も近い作像部から最も遠い作像部に向かう空気流を形成する送風手段とを備え、
前記定着手段に最も近い作像部から順に前記複数の作像部を空冷することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記送風手段が吸気ファンと排気ファンとで構成され、前記吸気ファンによって装置本体内に吸い込んだ外気を前記定着手段に最も近い作像部に送給する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記排気ファンを、前記定着手段から最も遠い作像部に近接して設けた請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記排気ファンを、装置本体の奥行き方向中央よりも背面側に設けた請求項2又は3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記定着手段に最も近い作像部の、駆動源が設けられている背面側に前記外気を送給する請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
一様に帯電した各静電潜像担持体の表面を露光し各静電潜像担持体に潜像を形成する露光装置を、前記複数の作像部の下方に設け、
前記露光装置の、前記定着手段から遠い側面側に吸気ファンを設けると共に、前記露光装置の背面側の側面に通風路を形成し、前記吸気ファンによって装置本体内に吸い込まれた外気を前記通風路を介して前記定着手段に最も近い作像部の背面側に送給する請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記露光装置と前記複数の作像部との間に、前記露光装置から各作像部の静電潜像担持体に照射される光の光路を確保するためのスリット孔が形成された仕切り板を設け、この仕切り板と前記複数の作像部との間の空間を排気ファンに向かって空気が流れるようにした請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
一様に帯電した各静電潜像担持体の表面を露光し各静電潜像担持体に潜像を形成する露光装置を、前記複数の作像部の下方に設け、
前記露光装置の、前記定着手段から遠い側面側に吸気ファンを設け、
前記露光装置と前記複数の作像部との間に、前記露光装置から各作像部の静電潜像担持体に照射される光の光路を確保するためのスリット孔が形成された仕切り板を設け、
前記露光装置と前記仕切り板との間に、前記定着手段に最も近い作像部の静電潜像担持体に対応するスリット孔以外のスリット孔を囲むようにシール部材を設け、前記吸気ファンによって装置本体内に吸い込まれた外気が、前記仕切り板の、前記定着手段に最も近い作像部の静電潜像担持体に対応するスリット孔から、前記仕切り板と前記複数の作像部との間の空間に送給されるようにした請求項2〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記仕切り板と前記複数の作像部との間の空間を排気ファンに向かって空気が流れるようにした請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
一様に帯電した各静電潜像担持体の表面を露光し各静電潜像担持体に潜像を形成する露光装置を、前記複数の作像部の下方に設け、
前記露光装置の、前記定着手段から遠い側面側に吸気ファンを設けると共に、前記吸気ファンから前記露光手段の発熱部近傍を通って前記定着手段に最も近い作像部に至る第1通風路と、前記吸気ファンから前記定着手段に最も近い作像部に直接至る第2通風路とを形成し、前記吸気ファンによって装置本体内に吸い込んだ外気を第1通風路及び第2通風路を介して、前記定着手段に最も近い作像部に送給する請求項2〜4のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−173461(P2012−173461A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34414(P2011−34414)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】