説明

画像形成装置

【課題】機構的に簡単な構成で感光体ドラムに対する均一な初期化帯電を行う画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成ユニットのクリーニング部において感光体ドラム20の軸方向に沿って感光体ドラム20の周面に圧接し、感光体ドラム20を初期化帯電させるための帯電ローラ22と、帯電ローラ22の軸方向に沿い感光体ドラム20の反対側で帯電ローラ22に圧接し、帯電ローラ22をクリーニングするための帯電ローラクリーナ58と、断面がUの字形の長尺の板バネ部材からなり、Uの字の一方の側面を画像形成ユニットフレーム61に固定され、Uの字の他方の側面により帯電ローラクリーナ58を保持するクリーナ保持部材59とを備え、クリーナ保持部材59は帯電ローラクリーナ58を一方の端部から他方の端部まで直線的に均一に保持して帯電ローラ22に対して押圧し、帯電ローラ22は感光体ドラム20の周面に対し感光体ドラム20の軸方向に沿い一方の軸端から他方の軸端まで直線的で均一な押圧力で圧接する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に係わり、更に詳しくは機構的に簡単な構成で感光体ドラムに対する均一な初期化帯電を行う画像形成ユニットを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トナーを用いて電子写真方式でトナー像を像担持体上に形成し、このトナー像を用紙に直接または間接に転写し、この転写トナー像を定着装置で用紙に定着して画像を形成する画像形成装置が知られている。
【0003】
このような画像形成装置は、例えば、給紙ユニット、ベルトユニット、トナー供給ユニット、画像形成ユニット、定着ユニット等の複数の内部装置を備えている。中でも画像形成ユニットにおいて、感光体ドラムの周面電位を均一に帯電させて初期化することは、画像データに忠実なトナー画像の現像を行う上で重要な課題となっている。
【0004】
一例として、感光体ドラムの表面電位の均一な帯電を妨げる逆帯電トナーを帯電ロ−ラから除去するために、感光体ドラムの一回転ごとに帯電ローラへの負電圧の印加を停止させ、帯電ローラから逆帯電トナ−を感光体ドラムの表面に移動させてクリーニングブレードにより掻き取る方式が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
【0005】
図5は、そのような従来の画像形成ユニットの一般的な感光体ドラムと帯電ローラとの構成関係を示す斜視図である。同図には、画像形成ユニットの中の、感光体ドラム1、帯電ローラ2、帯電クリーナ3、トナー漏れ防止用マイラーシート4、ドラムキットケーシング5、軸押さえ板バネ6、帯電軸受け7、及び軸受けホルダ8のドラムギア9側の端部を示している。
【0006】
尚、他方の端部は、ドラムギア9が無いだけで、図5に示す構成と同一の鏡面対称となる構成になっている。図5に示すように帯電ローラ2は、回転軸の両端を軸押さえ板バネ6によって感光体ドラム1の周面に押圧されている。
【0007】
特に近年の画像形成装置は小型化が進んでおり、内部の画像形成ユニットも小型化され、感光体ドラムの直径も、帯電ローラの直径も小さくなっている。感光体ドラムは金属製であるので小型化の影響は受けにくいが、帯電ローラは表面が柔軟なスポンジ製であるので軸両端に掛る軸押さえ板バネ6からの押し付勢力により帯電ローラに撓みを起き易い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−259057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、帯電ローラに撓みが生じると、軸両端部では感光体ドラムへの押圧が強く、中央部では押圧が弱くなる傾向がある。押圧が強いところでは感光体ドラムへの帯電機能が強く、押圧が弱いところでは感光体ドラムへの帯電機能が弱い。
【0010】
軸端部から軸中央部へ至る押圧の強弱の変化は、感光体ドラムに対する帯電ローラの帯電機能の強弱となって現れる。感光体ドラムへの帯電に強弱のムラがあると、感光体ドラムの周面に現像されるトナー画像の濃度に強弱のムラが現れて画像の品質が低下する。
【0011】
上記の特許文献1に記載の技術では、感光体ドラム表面の電位の均一な帯電を妨げる逆帯電トナーの除去についての記載は見られるが、同様に感光体ドラム表面の電位の均一な帯電を妨げる帯電ローラの撓みについての解決法は何ら記載が無い。
【0012】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、機構的な簡単な構成で感光体ドラムに対する均一な初期化帯電を行う画像形成ユニットを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、少なくとも画像形成ユニットフレーム内にトナー現像器と感光体ドラムとクリーニング部とを備えた画像形成装置において、上記クリーニング部に設けられ、前期感光体ドラムの軸方向に沿って上記感光体ドラムの周面に圧接し、上記感光体ドラムを初期化帯電させるための帯電ローラと、上記クリーニング部に設けられ、上記帯電ローラの軸方向に沿い上記感光体ドラムの反対側で上記帯電ローラに圧接し、上記帯電ローラをクリーニングするための帯電ローラクリーナと、断面がUの字形の長尺の板バネ部材からなり、上記Uの字の一方の側面を上記画像形成ユニットフレームに固定され、上記Uの字の他方の側面により上記帯電ローラクリーナを保持するクリーナ保持部材と、を備え、該クリーナ保持部材は、上記Uの字の他方の側面により、上記帯電ローラクリーナを一方の端部から他方の端部まで直線的に均一に保持して上記帯電ローラに対して押圧するよう付勢し、上記帯電ローラは、上記帯電ローラクリーナを介して上記クリーナ保持部材から一方の軸端から他方の軸端まで直線的で均一に加わる付勢力により、上記感光体ドラムの周面に対し、上記感光体ドラムの軸方向に沿い一方の軸端から他方の軸端まで直線的で均一な押圧力で圧接する、ように構成される。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、帯電ローラの長手方向全域を均一に感光体ドラムに圧接させることが出来るので、より良い画像を形成することができるという効果を奏する。
また、従来は2個の軸押さえ板バネと1枚のマイラーシートの複数の部品からなる構成を1部品にすることが出来るので、コストの削減に有効であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例1に係るフルカラーの画像形成装置(プリンタ)の内部構成を説明する断面図である。
【図2】実施例1に係るプリンタの画像形成部の拡大断面図である。
【図3】実施例1に係るプリンタの画像形成部のクリーナ部分に配置されている帯電ローラ回りの構成を示す斜視図である。
【図4】(a)は実施例2に係るプリンタの廃トナーボトルの構成を示す図、(b)は廃トナーボトルに廃トナーを送り込む廃トナー搬送装置の構成を示す図である。
【図5】従来のプリンタの画像形成ユニットにおける一般的な感光体ドラムと帯電ローラとの構成関係を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下の実施例では、トナーとキャリアから成る二成分現像剤が使用されるが、以下の説明では二成分現像剤を単に現像剤又はトナーという。
【実施例1】
【0017】
図1は、本発明の実施例1に係るフルカラーの画像形成装置(以下、単にプリンタという)10の内部構成を説明する断面図である。
【0018】
図1に示すプリンタ10は、電子写真式で二次転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置であり、画像形成部12、転写ベルトユニット13、トナー供給部14、給紙部15、ベルト式定着ユニット16、及び両面印刷用搬送ユニット17で構成されている。
【0019】
上記画像形成部12は、転写ベルトユニット13の転写ベルト18の下部走行部表面18aに接して同図の左から右へ4個の画像形成ユニット19(19y、19m、19c、19k)を多段式に並設した構成からなる。この画像形成部12は、図1に示す印刷実行時位置から、それより下方の保守位置に、昇降可能にプリンタ10本体のフレームに保持されている。
【0020】
上記4個の画像形成ユニット19のうち上流側(図の左側)の3個の画像形成ユニット19y、19m及び19cは、それぞれ減法混色の三原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の色トナーによるモノカラー画像を形成し、画像形成ユニット19kは、主として文字や画像の暗黒部分等に用いられるブラック(K)トナーによるモノクロ画像を形成する。
【0021】
上記の各画像形成ユニット19は、画像を現像するトナーの色を除き全て同じ構成である。従って、以下イエロー(Y)のトナー用の画像形成ユニット19yを例にしてその構成を説明する。
【0022】
画像形成ユニット19は、最上部に感光体ドラム20を備えている。この感光体ドラム20は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成されている。この感光体ドラム20の周面近傍を取り巻いて、クリーナ21、帯電ローラ22、光書込ヘッド23、及び現像器24の現像ローラ25が配置されている。
【0023】
現像器24は、外部を覆う筐体26、内部に設けられた隔壁27、現像ローラ25、第1の攪拌搬送スクリュー28、及び第2の攪拌搬送スクリュー29を備えている。第1及び第2の攪拌搬送スクリュー28及び29は、特には図示しないが、スクリュー軸と、このスクリュー軸と一体に構成されて回転するフィンから成る。
【0024】
転写ベルトユニット13は、本体装置のほぼ中央で図の左右方向に扁平なループ状になって延在する無端状の上述した転写ベルト18と、この転写ベルト18を掛け渡されて転写ベルト18を図の矢印aで示す反時計回り方向に循環移動させる駆動ローラ31と従動ローラ32を備えている。
【0025】
上記の転写ベルト18には、一次転写ローラ33が転写ベルトユニット13と一体に組み込まれている。一次転写ローラ33は転写ベルト18を介して感光体ドラム20に圧接し、下方を循環移動するベルト表面にトナー像を直接転写(一次転写)する。転写ベルト18は、そのトナー像を更に用紙に転写(二次転写)すべく用紙への二次転写部34まで搬送する。
【0026】
トナー供給部14は、転写ベルト18の上部走行部の上方に配置されている4個のリザーブタンク35(35k、35c、35m、35y)と、これらのリザーブタンク35の上にそれぞれ着脱自在に配置されたトナー補充用のトナーカートリッジ36(36k、36c、36m、36y)で構成される。
【0027】
4個のトナーカートリッジ36k、36c、36m、36yは、それぞれブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のトナーを収容し、4個のリザーブタンク35(35k、35c、35m、35y)は、それぞれ上に装着されているトナーカートリッジ36からトナーを補充される。
【0028】
これら4個のリザーブタンク35は、図1では転写ベルトユニット13の向う側に隠れて見えないが、それぞれトナー供給路により対応する画像形成ユニット19の現像器24と連結されている。
【0029】
現像器24には、トナー供給部14のリザーブタンク35(35k、35c、35m、35y)から、図1にはK、C、M、Yで示すようにブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のいずれかのトナーが供給される。
【0030】
このトナー供給部14の左方には、駆動ローラ31の上方から左方にかけて2つの電装部37が配設されている。電装部37には、複数の電子部品からなる制御装置が搭載された回路基盤を備えている。
【0031】
給紙部15は、上下2段に配置された2個の給紙カセット38(38a、38b)を備えている。2個の給紙カセット38の給紙口(図の右方)近傍には、それぞれ用紙取出ローラ39、給送ローラ41、捌きローラ42、待機搬送ローラ対43が配置されている。
【0032】
待機搬送ローラ対43の用紙搬送方向(図の鉛直上方向)には、転写ベルト18を介して従動ローラ32に圧接する二次転写ローラ44が配設されて、前述した用紙への二次転写部34を形成している。
【0033】
この二次転写部34の下流(図では上方)側にはベルト式熱定着ユニット16が配置されている。ベルト式熱定着ユニット16の更に下流側には、定着後の用紙をベルト式熱定着ユニット16から搬出する搬出ローラ対45、及びその搬出される用紙を装置上面に形成されている排紙トレー46に排紙する排紙ローラ対47が配設されている。
【0034】
両面印刷用搬送ユニット17は、外面(図の右方外側面)がプリンタ10の内部を側面から外部に開放又は遮蔽する開閉部材を兼ねている。
【0035】
この両面印刷用搬送ユニット17は、排紙ローラ対47の直前から図の右横方向に分岐する返送開始路48a、それから下方に曲がる返送中間路48b、更に上記とは反対の左横方向に曲がって最終的に返送用紙を反転させる返送終端路48cから成る返送路48を備えている。
【0036】
また、返送路48の途中には、5組の返送ローラ対49(49a、49b、49c、49d、49e)が配置されている。上記終端返送路48cの出口は、給紙部15の下方の給紙カセット38bに対応する待機搬送ローラ対43への搬送路に合流している。
【0037】
また、前述した2つの電装部37の下方の画像形成部12とプリンタ本体左側内壁との間には、図の紙面奥行き方向に延在する直方形の廃トナーボトル51が配置されている。この廃トナーボトル51には、クリーナ21によって感光体ドラム20から除去された廃トナーが、画像形成部12の下方に配置された廃トナー搬送パイプ52を介して、回収される。
【0038】
図2は、図1に示す画像形成部12の拡大図である。
図3は、図2に示すクリーナ21の拡大斜視図である。尚、図2及び図3には、図1に示す構成と同一の構成部分には、図1と同一の番号を付与して示している。
【0039】
また、図2には、図1では説明を省略したドクターブレード53、廃トナー搬送スクリュウ54、クリーニングブレード55に番号を付与して示している。更に、図2又は図3には、図1では図示を省略したトナー飛散防止シートA56、B57、帯電ローラクリーナ58、クリーナ押え板バネ59を示している。
【0040】
また、図3には、図1では説明や図示を省略した帯電ローラケーシング61、帯電ローラ軸受62、軸受けホルダ63、ドラムギア64を示している。尚、ドラムギア64は一方の端部(図では右端部)に設けられ、図外の左端部には設けられていない。
【0041】
ドクターブレード53は、現像ローラ25の周面上に形成されるトナーの層を一律に所定の厚さに規制する。廃トナー搬送スクリュウ54は、クリーニングブレード55や帯電ローラクリーナ58で除去されてクリーナ21の内部に滞留する廃トナーを、図1に示した廃トナー搬送パイプ52に送出する。
【0042】
クリーニングブレード55は、感光体ドラム20の周面に残留するトナーを除去する。トナー飛散防止シートA56は、現像器24の内部と外部との間隙を遮蔽して、内部のトナーが外部に飛散するのを防止する。
【0043】
トナー飛散防止シートB57は、クリーナ1の内部と外部との間隙を遮蔽して、内部のトナーが外部に飛散するのを防止する。帯電ローラ22は、感光体ドラム20の周面に摺接して感光体ドラム20を初期化帯電すると共に、クリーニングブレード55では除去しきれずに残留しているトナー等をこすり取って除去する。
【0044】
帯電ローラクリーナ58は、帯電ローラ22が感光体ドラム20からこすり取って除去したことにより帯電ローラ22の周面に付着した廃トナーやごみ等をクリーニングする。クリーナ押え板バネ59は、断面がUの字形の長尺の板バネ部材からなる。
【0045】
このクリーナ押え板バネ59は、クリーナ保持部材と帯電ローラ付勢部材とを兼ねており、Uの字の一方の側面を画像形成ユニットフレーム(詳しくは画像形成ユニットのクリーニング部筐体フレーム50)に固定され、Uの字の他方の側面により帯電ローラクリーナ58を保持している。
【0046】
このクリーナ押え板バネ59は、帯電ローラクリーナ58を保持するUの字の他方の側面により、帯電ローラクリーナ58を一方の端部から他方の端部まで直線的に均一に保持して帯電ローラ22に対して押圧するよう付勢する。
【0047】
そして、帯電ローラ22は、帯電ローラクリーナ58を介してクリーナ保持部材を兼ねるクリーナ押え板バネ59から、一方の軸端から他方の軸端まで直線的で均一に加わる付勢力により、感光体ドラム20の周面に対し、感光体ドラム20の軸方向に沿い、一方の軸端から他方の軸端まで直線的で均一な押圧力で圧接する。
【0048】
このように、本発明の実施例1においては、帯電ローラの長手方向全域を均一に感光体ドラムに圧接させることが出来るので、より良い画像を形成することができるという効果を奏する。また、従来は2個の軸押さえ板バネと1枚のマイラーシートという複数の部品からなる構成を1部品にすることが出来るので、コストの削減に有効であるという効果を奏する。
【実施例2】
【0049】
図4(a)は、実施例2に係るプリンタの図1に示した廃トナーボトル51を側面から見た図であり、図4(b)は、廃トナーボトル51に廃トナーを送り込む廃トナー搬送装置としての図1に示した廃トナー搬送パイプ52の詳細な構成を示す図である。
【0050】
図4(a)に示すように、廃トナーボトル51は長尺の直方形をした容器であり、前方にプリンタ本体の駆動系に係合するギア65を備え、前方上面に廃トナー受入れ口66を形成され、容器内にはギア65の回転軸に連結されたオーガローラ67を備えている。
【0051】
図4(a)にはオーガローラ67を破線で示しているが、オーガローラ67は、回転軸とその回転軸に固定された螺旋状の羽根を有する攪拌搬送部材である。オーガローラ67は廃トナー受入れ口66から矢印cのように送り込まれる廃トナーを、攪拌しながら、矢印dで示すように容器の奥へと詰め込んでいく。
【0052】
図4(b)に示すように、廃トナー搬送パイプ52は、水平に配置された下方水平部52aと上方水平部52bを有し、ともに硬質部材からなるパイプであり内部に廃トナー搬送コイル68を備えている。そして上方水平部52bの端部には、廃トナー排出口69を形成されている。
【0053】
また、廃トナー搬送パイプ52は、下方水平部52aから上方水平部52bに立ち上がる部分は柔軟な屈曲部材からなるチューブ52cで構成されている。チューブ52cのほぼ90度角の円弧を描いて屈曲する屈曲部の外側には硬質の板部材からなるガイド71が密着している。
【0054】
そして、その屈曲部の内側には、回転軸72を中心に矢印eで示すように反時計回り方向に回転する8本の回転アーム73と、その回転アーム73の先端にそれぞれ配設された押圧ローラ74が配設されている。
【0055】
廃トナー搬送コイル68によって廃トナー搬送パイプ52の下方水平部52aを矢印fで示すように搬送されてきた廃トナーはチューブ52cに送り込まれる。チューブ52cに送り込まれた廃トナー75は、押圧ローラ74により順次押圧されることにより、隣接する押圧ローラ74間で一塊の状態となってチューブ52cを、矢印gで示すように回転アーム73の回転方向に移動する。
【0056】
そして、廃トナー搬送パイプ52の上方水平部52bに到達した廃トナー75は、再び廃トナー搬送コイル68によって搬送され、上方水平部52bの廃トナー排出口69から図4(a),(b)に矢印cで示すように、廃トナーボトル51の廃トナー受入れ口66に送り込まれる。
【0057】
このように、本発明の実施例2においては、チューブと回転押圧ローラを用いることにより、従来のコイルスプリング等を用いた廃トナー搬送装置では不可能に近かった直角的上方への搬送が可能となり、信頼性の高い廃トナー搬送機構を提供できると共に、廃トナーボトルの配置構成に設計上の制約が無くなり、プリンタの構成要素のレイアウトの自由度が増し、プリンタ全体としての小型化に貢献する。
【0058】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
【0059】
少なくとも画像形成ユニットフレーム内にトナー現像器と感光体ドラムとクリーニング部とを備えた画像形成装置において、
前記クリーニング部に設けられ、前記感光体ドラムの軸方向に沿って前記感光体ドラムの周面に圧接し、前記感光体ドラムを初期化帯電させるための帯電ローラと、
前記クリーニング部に設けられ、前記帯電ローラの軸方向に沿い前記感光体ドラムの反対側で前記帯電ローラに圧接し、前記帯電ローラをクリーニングするための帯電ローラクリーナと、
断面がUの字形の長尺の板バネ部材からなり、前記Uの字の一方の側面を前記画像形成ユニットフレームに固定され、前記Uの字の他方の側面により前記帯電ローラクリーナを保持するクリーナ保持部材と、
を備え、
該クリーナ保持部材は、前記Uの字の他方の側面により、前記帯電ローラクリーナを一方の端部から他方の端部まで直線的に均一に保持して前記帯電ローラに対して押圧するよう付勢し、
前記帯電ローラは、前記帯電ローラクリーナを介して前記クリーナ保持部材から一方の軸端から他方の軸端まで直線的で均一に加わる付勢力により、前記感光体ドラムの周面に対し、前記感光体ドラムの軸方向に沿い一方の軸端から他方の軸端まで直線的で均一な押圧力で圧接する、
ことを特徴とする画像形成装置。
[付記2]
【0060】
前記クリーナ保持部材は、外部への廃トナー漏れを防止するマイラーシートに代えて配置が可能なように構成されている、ことを特徴とする付記1記載の画像形成装置。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、感光体ドラムに対する均一な初期化帯電を行う画像形成ユニットを備えた画像形成装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0062】
1 感光体ドラム
2 帯電ローラ
3 帯電クリーナ
4 トナー漏れ防止用マイラーシート
5 ドラムキットケーシング
6 軸押さえ板バネ
7 帯電軸受け
8 軸受けホルダ
9 ドラムギア
10 画像形成装置(プリンタ)
12 画像形成部
13 転写ベルトユニット
14 トナー供給部
15 給紙部
16 ベルト式定着ユニット
17 両面印刷用搬送ユニット
18 転写ベルト
18a 下部走行部表面
19(19y、19m、19c、19k) 画像形成ユニット
20 感光体ドラム
21 クリーナ
22 帯電ローラ
23 光書込ヘッド
24 現像器
25 現像ローラ
26 筐体
27 隔壁
28 第1の攪拌搬送スクリュー
29 第2の攪拌搬送スクリュー
31 駆動ローラ
32 従動ローラ
33 一次転写ローラ
34 二次転写部
35(35m、35c、35y、35k) リザーブタンク
36(36m、36c、36y、36k) トナーカートリッジ
37 電装部
38(38a、38b) 給紙カセット
39 用紙取出ローラ
41 給送ローラ
42 捌きローラ
43 待機搬送ローラ対
44 二次転写ローラ
45 搬出ローラ対
46 排紙トレー
47 排紙ローラ対
48 返送路
48a 返送開始路
48b 返送中間路
48c 返送終端路
49(49a、49b、49c、49d、49e) 返送ローラ対
50 クリーニング部筐体フレーム
51 廃トナーボトル
52 廃トナー搬送パイプ
52a 下方水平部
52b 上方水平部
52c チューブ
53 ドクターブレード
54 廃トナー搬送スクリュウ
55 クリーニングブレード
56 トナー飛散防止シートA
57 トナー飛散防止シートB
58 帯電ローラクリーナ
59 クリーナ押え板バネ
61 帯電ローラケーシング
62 帯電ローラ軸受
63 軸受けホルダ
64 ドラムギア
65 ギア
66 廃トナー受入れ口
67 オーガローラ
68 廃トナー搬送コイル
69 廃トナー排出口
71 ガイド
72 回転軸
73 回転アーム
74 押圧ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも画像形成ユニットフレーム内にトナー現像器と感光体ドラムとクリーニング部とを備えた画像形成装置において、
前記クリーニング部に設けられ、前記感光体ドラムの軸方向に沿って前記感光体ドラムの周面に圧接し、前記感光体ドラムを初期化帯電させるための帯電ローラと、
前記クリーニング部に設けられ、前記帯電ローラの軸方向に沿い前記感光体ドラムの反対側で前記帯電ローラに圧接し、前記帯電ローラをクリーニングするための帯電ローラクリーナと、
断面がUの字形の長尺の板バネ部材からなり、前記Uの字の一方の側面を前記画像形成ユニットフレームに固定され、前記Uの字の他方の側面により前記帯電ローラクリーナを保持するクリーナ保持部材と、
を備え、
該クリーナ保持部材は、前記Uの字の他方の側面により、前記帯電ローラクリーナを一方の端部から他方の端部まで直線的に均一に保持して前記帯電ローラに対して押圧するよう付勢し、
前記帯電ローラは、前記帯電ローラクリーナを介して前記クリーナ保持部材から一方の軸端から他方の軸端まで直線的で均一に加わる付勢力により、前記感光体ドラムの周面に対し、前記感光体ドラムの軸方向に沿い一方の軸端から他方の軸端まで直線的で均一な押圧力で圧接する、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記クリーナ保持部材は、外部への廃トナー漏れを防止するマイラーシートに代えて配置が可能なように構成されている、ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−208353(P2012−208353A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74466(P2011−74466)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000104124)カシオ電子工業株式会社 (601)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】