説明

画像形成装置

【課題】ファンモータを有する画像形成装置において、ファンモータの吸引力が紙粉の堆積によって低下するのを防止すること。
【解決手段】画像形成装置100は、用紙に画像を形成する画像形成手段と、モータとファンを組み合わせてなるファンモータ301を排紙装置300の吸引手段として備えている。用紙から剥離した紙粉は停止したファンの上に堆積する。CPU200は、画像形成以外の時間帯に、ファンモータを断続的に微動させるインチング制御を行う。これによって加速度がファンに与えられ、軽い紙粉はファンから分離する。ファンモータの吸引力は低下せず、画像形成装置にファンモータを設けた目的は阻害されない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙を搬送手段に吸着して搬送する吸引搬送や、装置各部の冷却等、種々の用途でファンモータが設けられている画像形成装置に係り、特に用紙から出る紙粉がファンモータに堆積しにくいために、ファンモータの吸引力が低下しにくい画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
用紙に画像を形成する画像形成装置には、モータとファンを組み合わせてなるファンモータが種々の用途で使用されている。
例えば下記特許文献1に開示されている印刷装置の排紙案内装置は、印刷手段で印刷された用紙を排紙トレイまで案内するための装置であって、吸引手段としてのファンモータが下部に設けられ、上面に設けられた開口から用紙を吸引する吸引ボックスを備えている。この吸引ボックスの上面には、ベルト式の搬送手段が設けられており、さらに、その幅方向の中央及び両端の3箇所に、前記開口を避けて3個のガイド部材が配置されている。この装置において、ファンモータを駆動すると、用紙は開口から下方に向けて吸引され、ガイド部材に沿って略W字形に湾曲してベルトに保持されるので、搬送手段のベルトを駆動すれば、用紙は剛性の高いW字形に湾曲した状態で排紙トレイまで搬送される。
【0003】
下記特許文献2に開示されている孔版印刷装置は、回転する版胴と、用紙を版胴に押圧するプレスローラとの間に用紙を供給し、版胴に設けられた版に用紙を押圧して用紙に転写を行う印刷装置であって、用紙を搬送する用紙搬送手段に用紙から紙粉等を除去する除去手段を設けたものである。除去手段は、回転ブラシによって紙粉を用紙から除去し、この紙粉をフリッカーローラで搬送し、さらにフリッカーローラに付着した紙粉をフリッカーブレードで剥離させ、落とした紙粉を案内樋内で回転する搬送スクリューで排版ボックス8内に廃棄する。この装置によれば、装置内部に紙粉等を持ち込むことがなく、紙粉等が光透過型のセンサに堆積して誤検知作用を生じる等の不都合を防止することができるものとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61−217461号公報
【特許文献1】特開平9−11599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に開示されたようなファンモータを用いた印刷装置では、紙粉が付着した用紙を用いると、紙粉がファンモータのファンの部分に堆積して吸引力が低下し、用紙を搬送手段に適正な力で吸着して搬送することができない場合があった。その場合、用紙が排紙トレイに到着するまで水平を保てず、印刷済みの用紙を排紙トレイ上で規則正しい状態に蓄積出来なかったり、排紙トレイにある先行の用紙の印刷面を後続の用紙が擦って印刷画像を汚してしまう現象が発生することがあった。このような紙粉に起因する不都合は、ファンモータを吸引搬送に用いた印刷装置だけでなく、その他の用途でファンモータを有する画像形成装置においても同様に発生する。例えば、熱を発生する装置類の冷却のためにファンモータを利用した画像形成装置や、印刷版にインクで張り付いた用紙を風力で剥がすための動力源としてファンモータを利用した画像形成装置においても、紙粉がファンモータのファンの部分に堆積して吸引力が低下すれば、必要な風力が得られなくなって予定していた機能が発揮できなくなってしまう。
【0006】
このような不都合を防止するには、紙粉が発生しにくい高級紙やコート紙を用いればよいが、高級紙やコート紙は一般に高価である。比較的安価であるが紙粉が多い用紙を使用しても、ファンモータに不具合が出ないようにするためには、前述した下記特許文献2の提案のように、画像形成装置に紙粉除去手段を導入する方法も考えられる。しかし、このような除去装置は構造が複雑で高価であるばかりではなく、低価格の用紙や一般的な更紙のような紙粉が多い用紙に対しては、必ずしも効果が十分ではない可能性がある。
【0007】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、種々の用途でファンモータが設けられている画像形成装置において、紙粉がファンモータに堆積しにくいために、ファンモータの吸引力が低下しにくい画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載された画像形成装置は、モータとファンを組み合わせてなるファンモータを有し、用紙に画像を形成する画像形成手段を有する画像形成装置において、
前記ファンモータの前記モータを断続的に微動させるインチング制御を行う制御手段を有することを特徴としている。
【0009】
請求項2に記載された画像形成装置は、請求項1記載の画像形成装置において、
前記インチング制御において前記モータが断続的に微動するインチング時間を、前記画像形成装置において画像形成が行なわれた累積時間と使用される用紙の種類の少なくとも一方に応じて定めることを特徴としている。
【0010】
請求項3に記載された画像形成装置は、請求項2記載の画像形成装置において、
前記ファンモータが、前記画像形成装置が有する搬送手段で用紙を搬送するために用紙を前記搬送手段に吸着させる吸着搬送用途と、前記画像形成装置を冷却する冷却用途と、前記画像形成装置において用紙を前記画像形成手段から分離する分離用途を含む用途群の中から選択された少なくとも一つの用途に使用されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載された画像形成装置の内部では、用紙から剥離した紙粉は、ファンの上に堆積する。そこで画像形成の妨げにならない時間帯において、制御手段によってモータファンのモータを断続的に微動させるインチング制御を行う。これによって加速度または振動がファンに与えられるので、軽い紙粉はファンから容易に分離する。このため、モータファンの吸引力又は送風力は低下せず、画像形成装置にモータファンを設けた目的は阻害されない。
【0012】
請求項2に記載された画像形成装置によれば、画像形成が行なわれた累積時間や、使用される用紙の種類の少なくとも一方に応じてインチング時間を定めるので、予想される紙粉のファンへの堆積量に対応した必要な時間だけファンに加速度または振動を与えることができる。
【0013】
請求項3に記載された画像形成装置によれば、モータファンのモータをインチング制御することにより、モータファンの吸引力又は送風力の低下を避けることができるので、画像形成装置に設けたモータファンによる吸引搬送や、熱を発生する装置類の冷却や、用紙を版から分離する分離の各目的を機能低下なく実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態の画像形成装置の機能ブロック図である。
【図2】本実施形態の画像形成装置の制御機能を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態の画像形成装置においてインチング制御時にモータファンのモータに与えられる駆動波形を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本実施形態は、ファンモータを備えた画像形成装置に関するものであるが、画像形成の原理は問わず、ファンモータが設けられた目的も問わない。例えば、画像形成の原理は孔版原紙を用いた孔版印刷を含む各種印刷手法、インクジェットヘッドによりインクの液滴を飛ばして行う画像形成、その他多様な種類の画像形成方法が含まれる。また、ファンモータの用途(設置目的)は、例えばファンモータで用紙を吸引して搬送手段に保持しながら搬送する吸引搬送、熱を発生する装置類に送風して行なう冷却、印刷版にインクで張り付いた用紙を風力で剥がすための動力源等が考えられるが、その他の目的でもよい。
【0016】
本実施形態の画像形成装置は、ファンモータのモータを断続的に微動させるインチング制御を行うことにより、ファンモータのファンに加速度または振動を与え、ファンに堆積した紙粉を分離して落とすことにより、吸引力を低下しにくくしたことを特徴としている。そこで、以下の説明では、画像形成装置の画像形成に係る部分や、ファンモータの設置目的に係る部分についての説明は必要に応じて適宜省略し、主として本実施形態の要部であるファンモータをインチング制御するための制御手段の構造及び制御手法について説明する。
【0017】
まず本実施形態の構成を図1を参照して説明する。
図1に示すように、画像形成装置100は制御手段としてのCPU200を備えている。CPU200には、図示しない表示画面と、スタートキー及び清掃モードスイッチを有する操作パネル201が接続されている。ユーザーがスタートキーを押圧すると、スタート信号がCPU200に入力されて装置の印刷動作が開始される。また清掃モードスイッチが押圧されると、清掃モード設定信号がCPU200に入力され、CPU200がファンモータ301をインチング制御してファンから紙粉を落とす清掃モードを開始させる事ができる。
【0018】
CPU200には、ROM202とRAM203が接続されている。ROM202には、画像形成手段の駆動源であるメインモータ500を駆動するためのプログラムと、清掃モードにおけるファンモータ301のインチング制御に必要なプログラムを含む各種制御プログラムの他、制御に必用な各種データが格納されている。またRAM203は制御に必用な演算に際してデータの読み書きを行うために使用されるメインメモリである。CPU200は、操作パネル201から入力された指示に基づき、ROM202からプログラムやデータを読み出し、RAM203を利用して演算を実行する。
【0019】
CPU200には、ドライブ回路204が接続されており、このドライブ回路204が排紙装置300のファンモータ301の駆動を制御する。本実施形態のファンモータ301は、モータとファンを組み合わせた装置で、モータの力をすべてファン(羽根)を回転させるために使用されるものである。ファンモータは軸流ファンとシロッコファンに大別されるが、本実施形態では、従来の技術において説明したような吸引搬送手段の吸引手段として使用するので、風量は小さいが吸引力が比較的大きいシロッコファンを採用している。また、そのモータは、一例ではあるが、消費電力がDC24V、0.63Aで15.12Wの出力となっている。
【0020】
また、CPU200には、他のドライブ回路205が接続されており、このドライブ回路205が画像形成手段に設けられたメインモータ500の駆動を制御する。本実施形態の画像形成手段は、外周面に孔版原紙を巻き付け、内周面からインクを供給し、用紙を孔版原紙に押し付けて印刷を行なう円筒形の版胴であり、メインモータ500はこのような版胴の回転軸に連動連結されている。
【0021】
また、CPU200、ドライブ回路204、ドライブ回路205は、電源ユニット400によって電力の供給を受けることができるように構成されている。
【0022】
次に本実施形態におけるCPU200による制御手順を図2を参照して説明する。
図2に示すように、操作パネル201のスタートキーが押されて印刷動作が開始されると(S1)、まず清掃モードスイッチが押されたか否かが判断され(S2)、押されている場合には(S2、YES)は、印刷動作を始める前に、操作パネル201の図示しない表示画面に「ファンモータインチング動作」中であることを表示点灯し、ファンモータインチング動作の制御に入る(S3)。
【0023】
CPU200の指令を受けたドライブ回路204は、排紙装置300のファンモータ301のモータをインチング動作し、ファンモータ301のファンに蓄積された紙粉を振り落としてファンモータ301の外に出す。ここでインチング動作とは、モータファンのモータを、断続的に微動させること又は通常運転よりも低速で運転・停止を繰り返すことを意味し、モータを定速回転(又は一定回転)するのではなくスタート・ストップを細かく繰り返して動作させるもので、寸動とも呼ぶ。通常のモータファンの運転では、モータを円滑に回転させるために加速度が加わらないように一定速度で運転するため、ファンに堆積して付着した紙粉には加速度が加わらず、紙粉はファンと共に回転してファンから分離することはない。しかし、本実施形態では、モータファン301のモータをインチング制御してファンを断続的に微動させることにより、ファンに故意に加速度を生じさせ、軽い紙粉をファンから分離させて振り落としている。
【0024】
このため、本実施形態の画像形成装置100によれば、モータファン301の吸引力は低下せず、用紙を吸引して搬送手段に保持した状態で当該用紙を搬送する吸引搬送の機能が阻害されることはない。モータファンを他の用途で設けた場合にはその目的が阻害されることもない。
【0025】
一方、CPU200は、内蔵する図示しないタイマー等により、インチング制御を開始してからの時間経過を監視しており(S4)、予め、ROM202に収納されたデータ中の動作時間と比較を行い、規定時間経過後にドライブ回路204への信号を遮断してファンモータ301を停止させる(S4、YESの場合)。
【0026】
このように、本実施形態でインチング制御を継続する時間は、ROM202に記憶した時間データによって規定時間として管理している。この規定時間(又は時間データ)は、それまでに画像形成が行なわれた累積時間や、使用される用紙の種類のように、紙粉の堆積を類推するのに考慮すべき複数のファクター(要因)のうち、少なくとも一つに応じて予め定めておく。具体的に言えば、前記累積時間が増大すればするほど、また使用する用紙が紙質の低い用紙であればあるほど、紙粉が増大してファンモータへの堆積が増える。そこで、例えば前記累積時間が増大するほど、前記規定時間を長くするとともに、当該規定時間中に使用された用紙の各種類の比率を記憶しておき、それに応じて前記規定時間を修正するように制御する。又は、例えば前記累積時間が増大するほど、前記規定時間を長くし、あとは現在指定されて使用されている用紙の種類に応じて前記規定時間を修正するように制御する。このようにすれば、過去の使用履歴や、現在又は過去に使用された用紙の種類等に応じて、予想される紙粉のファンへの堆積状態に対応した必要な時間だけファンに加速度または振動を与えることができる。
【0027】
所定時間経過後、CPU200は、ROM202に記憶されたプログラムにより、RAM203と連携してプログラムを実行し、ドライブ回路205に制御信号を出力し、ドライブ回路205はメインモータ500に駆動信号を与えて動作させる(S5)。メインモータ301は図示しない印刷ドラムを回動させ、図示しないその他の各部分の駆動制御と協働して印刷が開始される(S6)。
【0028】
なお、印刷動作が開始された後(S1)、清掃モードスイッチが押されていない場合には(S2、NO)は、ファンモータ301をONとして回転させ(S7)、メインモータ500をONとして(S8)印刷をスタートする(S9)。
【0029】
以上は印刷を行う場合において、実際に印刷を実行する前にファンモータの内部の紙粉をかき出す清掃モードを実行した場合であるが、印刷を終了した後や、その他画像形成を実際に行なっていない時間帯に同様の制御を実行しても、同等の効果が得られる。
【0030】
次に本実施形態におけるファンモータ301のインチング制御で、モータに通電する電流の周波数の条件について図3を参照して説明する。
本発明の発明者は、ファンモータのインチング制御で紙粉を除去する発想を得た後、その発想の当否を確認するとともに、詳細なインチング制御の条件を見出すため、実験を行なった。まず、箱の中に2個のファンモータを固定し、紙粉の代用品として粒径等の条件が近い市販の片栗粉をこれら2個のファンモータに振りかけ、この箱を密閉して一方のファンモータを連続運転し、他方のファンモータを種々の周波数でインチング運転した。ここでインチング制御を行なうために、MOS−FETを使用したスイッチング素子を用いた。所定時間経過後、箱を開放してファンモータの内部に付着した片栗粉を観察すると、連続運転したファンモータには片栗粉の付着が見られたが、インチング運転したファンモータには片栗粉の付着が見られなかった。
【0031】
前述したように、インチング動作とはファンモータのモータを断続的に微動させることでファンに加速度を与える運転を行なうことであるが、その断続的な微動の程度はモータに与える電流の周波数で示すことができる。
【0032】
図3は、この実験において、インチング制御時にファンモータのモータに与えられる駆動波形をオシロスコープに表示させた波形図である。ここで、横軸は時間軸であり一目盛りが500msである。縦軸には3つのチャンネルでそれぞれ異なる物理量が表示されており、図中上の1chがインチング制御を行なうためのスイッチング素子の駆動電圧(1目盛り5V)、中段の2chがファンモータに加わる電圧(1目盛り10V)、下段の3chがファンモータの電流値(1目盛り500mA)である。
【0033】
前述したファンモータを設置した箱に片栗粉を入れた実験において、実際にインチング制御されるモータファンの駆動電流の周波数を変化させて実験した結果、紙粉に見立てた片栗粉が堆積しなかったのは、図4(a)〜(e)に図示したように、周波数が0.4〜2.0Hzの範囲であった。この範囲であれば、ファンモータのファンに加速度が発生して振動が起こり、粉が分離・落下するが、周波数が2.0Hzを越えるとファンが惰性で回転してしまうため、加速度により粉が落下する効果が得られない。
【0034】
本発明の発明者は、先に説明した実施形態の画像形成装置で以上の実験を再現した。
すなわち、実施形態の画像形成装置において、実際の紙粉がファンモータに堆積した状態を作り、この堆積状態から、ファンモータを一定速度で所定の時間だけ連続運転し、また同様の前記堆積状態から、周波数を変えてそれぞれ所定の時間だけインチング制御する。それぞれの結果を比較すると、前記最初の実験と同様、連続運転の場合は紙粉は堆積したままであったが、インチング制御の場合は駆動電流の周波数が0.4〜2.0Hzの範囲で紙粉の堆積が効果的に解消されていた。この周波数を外れた範囲では、紙粉の除去は不十分であった。
【0035】
また、本発明者による他の実験結果によれば、インチング制御を行なう場合には、駆動電流の周波数を0.4〜2.0Hzの範囲の一定値に固定する必要は必ずしもなく、この範囲内で周波数を適当に変化させることにより、種々の粒径の紙粉の堆積を効果的に解消できることも判明した。紙粉の粒径は、紙質によって異なると考えられるので、このように前記範囲内で周波数を変化させれば、種々の紙質の用紙を使用する画像形成装置における紙粉の堆積を効果的に解消できると考えられる。
【0036】
また、本発明の発明者は、先に説明した実施形態の画像形成装置において、インチング制御を継続する時間を決定するための実験を行なった。インチング制御によって紙粉をファンから除去するために必要なインチング継続時間は、それまでに画像形成が行なわれた累積時間や、使用される用紙の種類(紙質が低いほど紙粉が多く出る)等、画像形成装置内における紙粉の堆積を類推するのに適した種々のファクター(要因)によって決まると考えられる。そこで、本実施形態の実験では、前記累積時間と用紙種類の組み合わせを複数用意し、それぞれについて同一条件で試験を行い、結果を比較した。その結果、前記累積時間が増大するほど、前記インチング継続時間を長くする必要があり、また前記累積時間とは独立して用紙の種類が低下するほど前記インチング継続時間を長くする必要があることが判明した。このような知見に基づき、前述したCPU200では、前述したように前記累積時間と用紙種類の組み合わせに基づいてインチング制御を行なうこととしている。
【符号の説明】
【0037】
100…画像形成装置
200…制御手段としてのCPU
300…排紙装置
301…ファンモータ
500…メインモータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータとファンを組み合わせてなるファンモータを有し、用紙に画像を形成する画像形成手段を有する画像形成装置において、
前記ファンモータの前記モータを断続的に微動させるインチング制御を行う制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記インチング制御において前記モータが断続的に微動するインチング時間を、前記画像形成装置において画像形成が行なわれた累積時間と使用される用紙の種類の少なくとも一方に応じて定めることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ファンモータが、前記画像形成装置が有する搬送手段で用紙を搬送するために用紙を前記搬送手段に吸着させる吸着搬送用途と、前記画像形成装置を冷却する冷却用途と、前記画像形成装置において用紙を前記画像形成手段から分離する分離用途を含む用途群の中から選択された少なくとも一つの用途に使用されることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−220940(P2012−220940A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−90286(P2011−90286)
【出願日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(000250502)理想科学工業株式会社 (1,191)
【Fターム(参考)】