画像形成装置
【課題】給紙トレイ内のサイドフェンスのロック部を容易に視認してこれを操作し、記録媒体を迅速且つ確実に補充することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】記録媒体を収容する着脱可能な給紙手段102と、給紙手段内に設置され、記録媒体の幅方向の位置を規制するロック106部付きの規制手段104と、給紙手段から搬送された記録媒体に画像を形成する画像形成手段11と、給紙手段の上方に設けられ、画像形成手段により画像形成され排出された記録媒体を積載する回転可能な排紙手段103と、を備えた画像形成装置100において、給紙手段を装置本体から所定位置まで引き出したとき、所定位置において給紙手段は自重により下方に回転可能であり、給紙手段の回転と連動して排紙手段は上方に回転することで解決される。
【解決手段】記録媒体を収容する着脱可能な給紙手段102と、給紙手段内に設置され、記録媒体の幅方向の位置を規制するロック106部付きの規制手段104と、給紙手段から搬送された記録媒体に画像を形成する画像形成手段11と、給紙手段の上方に設けられ、画像形成手段により画像形成され排出された記録媒体を積載する回転可能な排紙手段103と、を備えた画像形成装置100において、給紙手段を装置本体から所定位置まで引き出したとき、所定位置において給紙手段は自重により下方に回転可能であり、給紙手段の回転と連動して排紙手段は上方に回転することで解決される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの画像形成装置は種々の倍率の変倍複写が可能なように構成されており、そのためには使用する記録媒体を切り換えて給紙することができるように、異なるサイズの記録媒体を収納可能な給紙カセットを画像形成装置に装着しておくことが必要になる。
【0003】
この場合、給紙トレイの方式として、給紙トレイへの記録媒体の装填が容易で、且つ画像形成装置の両側に大きなスペースを必要としないという利点を有するため、給紙トレイを画像形成装置から手前側に引き出して記録媒体を装填し、給紙トレイを手前側から奥側に押し込んで所定の位置に装着して記録媒体を給紙する前側給紙方式(フロントローディング)を採用するのが好ましい。通常、異なるサイズの記録媒体を給紙トレイに装填するために、記録媒体の幅方向の位置を規制・固定するロック機構付のサイドフェンスが給紙トレイ内に設置されている。
【0004】
ここで、記録媒体補充の際、給紙トレイ内に設けられたサイドフェンスのロックを視認し且つこれを解除できる位置まで給紙トレイを十分に引き出さなくても、記録媒体を補充できるため、ユーザーがサイドフェンスがロックされていることに気付かず又はサイドフェンスのロックを視認できずに、記録媒体を補充できない又は正しい位置にサイドフェンスを移動・固定できない又はやり難いという問題があった。
【0005】
また、上記問題を解決するために給紙トレイと連動して排紙トレイが開口する構成の画像形成装置が知られているが(特許文献1)、排紙トレイのために給紙トレイを引き出す際の摩擦抵抗が増加し、操作性が低下するという不都合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、給紙トレイ内のサイドフェンスのロック部を容易に視認してこれを操作し、記録媒体を迅速且つ確実に補充することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、記録媒体を収容する着脱可能な給紙手段と、前記給紙手段内に設置され、前記記録媒体の幅方向の位置を規制するロック部付きの規制手段と、前記給紙手段から搬送された前記記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、前記給紙手段の上方に設けられ、前記画像形成手段により画像形成され排出された前記記録媒体を積載する回転可能な排紙手段と、を備えた画像形成装置において、給紙手段を装置本体から所定位置まで引き出したとき、該所定位置において前記給紙手段は自重により下方に回転可能であり、前記給紙手段の回転と連動して前記排紙手段は上方に回転する構成とした。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、給紙手段を装置本体から所定位置まで引き出したときに、給紙手段は自重により下方に回転するとともに排紙手段は上方に回転するため、給紙手段と排紙手段の間の隙間が大きく広がり、記録媒体の幅方向の位置を規制する規制手段のロック部を容易に視認して操作し、給紙手段に記録媒体を迅速且つ確実に補充することができる。また、所定位置において給紙手段前面が自重によって下がり、後方が持ち上がるため、単純な構成でユーザーの特別な操作を要さずに、給紙手段の下がりに連動して排紙手段を押し上げて開口させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す外観斜視説明図である。
【図2】同装置の機構部の要部平面説明図である。
【図3】給紙トレイを少し引き出した状態の装置の要部の斜視図である。
【図4】給紙トレイを所定位置まで引き出した状態の装置の要部の斜視図である。
【図5】所定位置において給紙トレイが自重により下がり、これに連動して排紙トレイが押し上がった状態の装置の斜視図である。
【図6】図5に示す装置の側面図である。
【図7】図4における、給紙トレイの裏面の中央奥側に設置された突起部と、該突起部に対応するように装置本体の底面部の中央手前側に設置された突出部とが係合した状態を示す概略側面図である。
【図8】図7の要部拡大側面図である。
【図9】図5に対応する図であって、給紙トレイの外側側面の両側に形成されている係合部と装置本体の内側側面の両側に形成されている規制部が係合し、給紙トレイの回転(下がり)がこの位置で規制されている様子を示す概略側面図である。
【図10】給紙トレイを装置本体から取り外す場合を説明する概略側面図である。
【図11】給紙トレイの段階的な回転を実現するための突出部と規制部の別な構成を示す概略側面図である。
【図12】給紙トレイの段階的な回転を実現するための本発明に従う別な実施形態を示す図であって、装置本体側に設けられたダンパー式ロックと、給紙トレイに設けられたロック受容部を示す図である。
【図13】給紙トレイの一段階目の回転位置に対応する装置の側面図である。
【図14】給紙トレイの二段階目の回転位置に対応する装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る画像形成装置の一例の概要について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の外観斜視説明図、図2は同装置の機構部の平面説明図である。
【0011】
この画像形成装置は、シリアル型のインクジェット記録装置であり、装置本体100の上面側に開閉可能にカバー101が設けられ、このカバー101を開くことで内部の機構部にアクセスすることができる。
【0012】
機構部は、図2に示すように、左右のメイン側板1A、1Bに横架した案内部材であるガイド部材3にてキャリッジ4を主走査方向に摺動自在に支持し、主走査モータ5によって駆動プーリ6と従動プーリ7との間に張架されたタイミングベルト8を介してキャリッジ4を主走査方向に移動走査する。
【0013】
このキャリッジ4には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液滴を吐出する画像形成手段としての液体吐出ヘッド及びこの液体吐出ヘッドにインクを供給するヘッドタンクを含む記録ヘッドユニット(以下、単に「記録ヘッド」ともいう。)11を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、滴吐出方向を下方に向けて装着している。これらの複数の記録ヘッド11は図示しないヘッドホルダに保持されることでユニット化されてキャリッジ4に搭載されている。
【0014】
また、キャリッジ4の主走査方向に沿ってエンコーダスケール15を配置し、キャリッジ4側にはエンコーダスケール15の目盛り(スケール:位置識別部)を読み取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ16を取り付け、これらのエンコーダスケール15とエンコーダセンサ16とで位置検出装置としてのリニアエンコーダを構成している。
【0015】
一方、キャリッジ4の下側には、図示しない記録媒体を副走査方向に搬送する搬送手段としての搬送ベルト21を配置している。この搬送ベルト21は、無端状ベルトであり、搬送ローラ22とテンションローラ23との間に掛け渡されて、副走査モータ31によってタイミングベルト32及びタイミングプーリ33を介して搬送ローラ22が回転駆動されることによって副走査方向に周回移動される。
【0016】
さらに、キャリッジ4の主走査方向の一方側には搬送ベルト21の側方に記録ヘッド11の維持回復を行う維持回復機構41が配置されている。なお、維持回復機構41は、例えば記録ヘッド11のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングするキャップ部材、ノズル面を払拭するワイパ部材、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出受けなどで構成されている。
【0017】
また、図1に示すように、用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)を収納してこれを搬送ベルト21に給紙する給紙手段を構成する給紙トレイ102や、画像形成手段としての記録ヘッド11から吐出された液体が付着して画像が形成された記録媒体を排紙する排紙手段を構成する排紙トレイ103などが装置本体100に対して着脱自在に装着される。排紙トレイ103は、給紙トレイ102の上方に設けられており、奥側に設けられた軸(不図示)を中心に上方に回転可能であり、また大きめのサイズの記録媒体に対応するために延長部が延長可能である。
【0018】
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙された記録媒体を搬送ベルト21で間歇的に搬送し、キャリッジ4を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド11を駆動することにより、停止している記録媒体に液滴を吐出して1行分を記録し、記録媒体を所定量搬送後、次の行の記録を行なう動作を繰り返して記録媒体上に画像を形成し、画像形成後記録媒体を排紙する。
【0019】
図3〜5は、本発明に従う実施形態を示す一連の図であり、図3は給紙トレイ102を少し引き出した状態の装置の要部の斜視図、図4は給紙トレイ102を所定位置まで引き出した状態の装置の要部の斜視図、図5は所定位置において自重により下がった給紙トレイ102に連動して排紙トレイ103が押し上がった状態の装置の斜視図、図6は図5の装置の側面図をそれぞれ示す。
【0020】
図4に示すように、ユーザーが給紙トレイ102を所定位置まで水平に引き出すと、給紙トレイ102の裏面の中央奥側に設置された突起部と、該突起部に対応するように装置本体100の底面部の中央手前側に設置された突出部とが係合することにより所定位置が画定され、給紙トレイ102はこの所定位置で停止される。この位置では排紙トレイ103には力は加わっておらず、排紙トレイ103は動いていない。
【0021】
この所定位置では、給紙トレイは、ユーザーが給紙トレイ102内に設けられた記録媒体の規制手段としてのサイドフェンス104のロック部としてのサイドフェンスロック106を視認し易い位置まで来ている。そして、サイドフェンス104は、例えばサイドフェンスロック106を手前に移動させてこれを解除すれば、記録媒体の幅方向に移動させることができ、記録媒体サイズに応じた位置を取ることができる。本発明において、サイドフェンス104やサイドフェンスロック106の構造は任意であり、従来の構造を有していればよく、ここでは詳述しない。
【0022】
図7は、図4における所定位置において、給紙トレイ102の裏面の中央(給紙トレイ102の引き出し方向と交差する幅方向における中央)奥側に設置された突起部105と、該突起部105に対応するように装置本体100の底面部の中央手前側に設置された突出部107とが係合した状態を示す概略側面図である。ここで、図7における給紙トレイ102の引き出し方向は、左から右側である。
また、図示のように、給紙トレイ102の外側側面(給紙トレイ102の引き出し方向と交差する幅方向両側面)の奥側には係合部109が両側に形成され、該係合部109に対応して装置本体100の内側側面の手前側には規制部111が両側に形成されている。
【0023】
図8は、図7の要部拡大側面図である。
図示のように、突起部105は給紙トレイ102の裏面から下方に突出している一方、突出部107は装置本体100の底面から上方に突出している。従って、給紙トレイ102を装置本体100から真っ直ぐに引き出すと、やがて突起部105が突出部107と係合し、給紙トレイ102は図示の所定位置で停止されることになる。この場合、給紙トレイ102が装置本体から十分に引き出されて、ユーザーがサイズの小さい記録媒体でも容易に給紙トレイに補充することができるように、突出部107を図中右側の装置本体前面付近(例えば、装置本体前面先端部)に設けると好ましい。
【0024】
このとき、給紙トレイ102の外側側面の両側に形成されている係合部109と、該係合部109に対応して装置本体100の内側側面の両側に形成されている規制部111との間には隙間があるため、突出部107によって給紙トレイ102は引き出し方向にはこれ以上動かせないものの、この隙間のスペースの分だけ上下方向には余裕があり、動かすことができる。言い換えれば、この隙間のスペースの分だけ給紙トレイ102を、装置本体100に対して図中時計回りに回転させることができる。また、この所定位置では、給紙トレイの重心は図中右側のユーザーに近い装置手前側に位置している。
【0025】
よって、図5,6に示すように、ユーザーがこの所定位置で給紙トレイ102から手を離すと、記録媒体が補給されていない状態でも給紙トレイ前端は自重によって下方に回転し(下がり)、これと連動して排紙トレイ103の側方底面部分は給紙トレイの側方後端頂部119によって上方に押圧され、排紙トレイ103は回転軸120を中心に上方に回転する(押し上げられる)。このように、給紙トレイ102が自重により回転したときに給紙トレイ102からの作用力を受容するように排紙トレイ103を構成しておくことで、給紙トレイ102が自重で下がる力を利用して排紙トレイ103を上方に回転させることができる。よって、給紙トレイを回転させるためにユーザーによる特別な操作を要しない。
【0026】
このとき、給紙トレイ102が下方に回転したことに加えて、排紙トレイ103が上方に回転したため、給紙トレイ102と排紙トレイ103との隙間が広がるので、ユーザーは大きな隙間から給紙トレイ102に設けられたサイドフェンスロック106を容易に視認し、記録媒体サイズに応じてこれを操作し、記録媒体を迅速且つ確実に補充することができる。
【0027】
また、このように、給紙トレイ102を画像形成装置100に挿入するときや給紙トレイ102を引き出すときに、給紙トレイに排紙トレイが連動しないように構成することにより、連動する場合の余計な負荷が掛からず、給紙トレイ102の良好な操作性が確保できる。
【0028】
図9は、図5に対応する図であり、給紙トレイ102の外側側面に形成されている係合部109と装置本体100の内側側面に形成されている規制部111が係合し、給紙トレイ102の回転(下がり)がこの位置で規制されている様子を示す概略側面図である。
前述のように、係合部109と規制部111の間には隙間があるため、この分だけ給紙トレイ102は装置本体100に対して回転することができるが、突起部105と突出部107が係合した状態で給紙トレイ102がある程度回転すると、係合部109は規制部111に係合するため、給紙トレイ102のこれ以上の回転は規制され、給紙トレイ102はこの位置でロックされる。
【0029】
従って、ユーザーが、これ以上真っ直ぐに引き出すことができない図4,7,8に示す所定位置まで給紙トレイ102を引き出し、手を離すと、給紙トレイは自重により図5及び図9に示す位置まで自動的に下方に回転するが、係合部109と規制部111及び突起部105と突出部107の作用により、手を離したままでも給紙トレイ102はこれ以上回転したり落下したりすることは無い。
【0030】
ところで、図8の状態から、給紙トレイ102の前端(図8の右側)を持ち上げると、図10に示すように係合部109の上端が規制部111の下端より下方に位置し、さらに突起部105の下端が突出部107の上面より上方に位置する。従って、給紙トレイ102を装置本体100から取り外す場合には、図10に示すように、給紙トレイ前端を装置本体100に対して一旦持ち上げてからこれを引き出せばよい。また、給紙トレイ102を装置本体100に挿入する場合には、逆の手順を実行すればよい。
【0031】
図11は、給紙トレイの段階的な回転を実現するための突出部と規制部の別な構成を示す概略側面図である。
この構成では、突出部107と規制部111に加えて、第2突出部116と第2規制部118が、給紙トレイ102の引き出し方向(図11の左から右方向)に設けられている。第2突出部116は、給紙トレイ102の引き出し方向に突出部107よりも引き出し方向奥側に装置本体の底面に設けられている。また、第2規制部118は、規制部111よりも給紙トレイ102引き出し方向手前側であって装置本体の内側側面の両側に設けられており、第2規制部118の下端は規制部111の下端よりも高い位置に配置されている。
【0032】
従って、引き出された給紙トレイ102の突起部105は先ず突出部107と当接し、給紙トレイ102が自重により回転すると、係合部109が規制部111によって規制され、ここで図示のように一段階目の回転位置が画定される。そして、給紙トレイ102はさらに引き出すことができ、やがて突起部105は第2突出部116と当接し、ここで給紙トレイ102は、係合部109がより高い位置にある第2規制部118によって規制されるまで自重によってより大きい角度で回転することができ、これにより図示のように二段階目の回転位置が画定される。
【0033】
この構成によれば、二段階目の回転位置では給紙トレイ102はより大きい角度で回転しているため、給紙トレイ102と排紙トレイ103との間により大きな隙間が生じることになる。このように、給紙トレイ102によるより大きい角度の二段階目の回転を可能にすることにより、ユーザーは必要に応じて一段階目の回転位置又は二段階目の回転位置を選択することができる。
【0034】
この場合、給紙トレイ102が装置本体から十分に引き出されて、ユーザーがサイズの小さい記録媒体でも容易に給紙トレイに補充することができるように、第2突出部116を装置本体前面付近に設け、突出部107を第2突出部116に近接して設けると好ましい。
【0035】
なお、二段階目の回転位置まで給紙トレイ102を引き出す際は、前述のように、係合部109が規制部111に係合しないように、且つ突起部105が突出部107に係合しないように、給紙トレイ前端を装置本体100に対して一旦持ち上げてこれを引き出せばよい。また、給紙トレイ102を装置本体100に挿入する場合には、逆の手順を実行すればよい。
【0036】
次に、図12〜14を用いて、給紙トレイの段階的な回転を実現するための本発明に従う別な実施形態を説明する。本実施形態では、図11の実施形態と異なり第2突出部116と第2規制部118は設けられていないが、突出部107と規制部111などの他の構成は図7〜10の実施形態と同様である。
【0037】
本実施形態では、給紙トレイ102にサイズの小さい記録媒体(例えばA6サイズ)を補充する際に、給紙トレイ102と排紙トレイ103の隙間を容易にさらに広げることができる。一般的に、給紙トレイに記録媒体を補充する場合、給紙機構の構造のために、記録媒体を給紙トレイの一番奥側に突き当てなければ記録媒体を搬送することができない。そのため、記録媒体を補充し易いように、サイズの小さい記録媒体を補充するときは、大きい記録媒体(例えばA4サイズ)を補充するときよりも、給紙トレイ102と排紙トレイ103の間にさらに大きい隙間が形成されることが好ましい。
【0038】
そこで、図12,13に示すように、装置本体100側にダンパー式ロック110を設け、給紙トレイ102の側面にロック受容部112を設けている。ダンパー式ロック110は、装置本体100側に固定されたピン(不図示)とその周りに取り付けられたばね(不図示)からなり、ばねの付勢力によって装置本体内部の両側から給紙トレイ102の内側に向かって突出しており、給紙トレイ102の側面の上部まで延在するように配置されている。また、ダンパー式ロック110は、ばねの付勢力に抗して力を加えると引っ込むようになっている。
【0039】
また、図13は、突起部105、突出部107、係合部109及び規制部111による、給紙トレイの一段階目の回転位置を示している。そしてこの位置では、ロック110は、給紙トレイ102の側面上部の窪みに位置し、給紙トレイ102に下向きの力を加え、一段階目の回転位置を画定する機能も有する。
【0040】
一方、ダンパー式ロック110に対応する穴の形状のロック受容部112は、ダンパー式ロックよりも下方に給紙トレイ102の側面後端部に形成されている。従って、ユーザーがサイズの小さい記録媒体を補充する際に、給紙トレイの一段階目の回転位置である図13に示す位置から給紙トレイ前端をさらに下に押し込めば、給紙トレイの側面後端部はダンパー式ロック110のばねの付勢力に抗してこれを押し上げることになる。
【0041】
これにより、図14に示すように、ロック110は、一旦引っ込んで給紙トレイ102の側面外側を摺動した後、給紙トレイのロック受容部112がロック110まで押し上がったときに、ロック110は、ばねの付勢力によって再び給紙トレイ102の内側に向かって突出してロック受容部112に嵌合し、これにより給紙トレイの二段階目の回転位置が画定されることになる。
【0042】
このロックを解除する際は、ロック受容部112に嵌合したロック110のばねの付勢力に抗して給紙トレイ前端を上方に持ち上げれば、大きな力を要さずに給紙トレイ側面後端部のロック受容部112はロック110から抜けるようになっている。そして、給紙トレイは、図5,6,9に示す給紙トレイの一段階目の回転位置に対応した図13に示す位置まで戻される。
【0043】
なお、記録媒体が補給されていない又は記録媒体が補給された給紙トレイが、自重によって下方に回転し、図13の一段階目の回転位置をとったとき、給紙トレイが自重によりさらに自動的に二段階目の回転位置に移動しないように、ばねの付勢力は調節可能である。
【0044】
図14に示すように、給紙トレイの二段階目の回転位置では、給紙トレイの回転角度は一段階目の回転位置である図6における回転角度よりも大きくなっている。従って、給紙トレイ102と排紙トレイ103の間により大きな隙間が生じることになり、ユーザーは、給紙トレイ102内に設けられたサイドフェンス104のサイドフェンスロック106を視認して必要に応じてロックを解除してサイドフェンスを操作し、サイズの小さい記録媒体を補充する場合でも記録媒体を給紙トレイの一番奥側に容易に突き当てることができる。
【0045】
本実施形態では、給紙トレイ102の自重による一段階目の回転位置が、突起部105、突出部107、係合部109及び規制部111によって画定され、ユーザーの給紙トレイ102のさらなる押し下げによる二段階目の回転位置が、ダンパー式ロック110及びロック受容部112によって画定されることになる。この場合、図9に示す突起部105と突出部107の係合のみにより又は図13に示す給紙トレイ102の側面の上部とロック110の当接により給紙トレイ102の一段階目の回転位置を画定しつつ、係合部109と規制部111の間には係合部109が図中時計回りにさらに回転可能な隙間を残しておくことにより、ユーザーのさらなる押し下げによる二段階目の回転が可能となり、ダンパー式ロック110とロック受容部112の係合及び/又は係合部109と規制部111の係合により二段階目の回転位置を画定することができる。
【0046】
また、本実施形態におけるダンパー式ロック110及びロック受容部112は、図7〜10に示す実施形態における係合部109及び規制部111,118に代えて設置することもできる。この場合、記録媒体が補給されていない給紙トレイが、突起部105や突出部107,116の係合により画定される所定位置において、ロック110及びロック受容部112の係合による一段階目の回転位置に自重により自動的に移動するように、ばねの付勢力を調節すればよい。
【0047】
また、この場合、ロック受容部112の下方に第2ロック受容部(不図示)を設けることにより、ロック110とロック受容部112の係合による給紙トレイ102の一段階目の回転のみならず、ユーザーのさらなる押し下げにより、ロック110と第2ロック受容部の係合による給紙トレイ102の二段階目の回転をも実現することができる。
【0048】
また、本発明では、給紙トレイ102に連動する排紙トレイ103は、所定位置での給紙トレイ102の一段階目又は二段階目の回転位置において排紙トレイが装置本体100に当接する最大回転位置に達するように構成されると好ましい。この最大回転位置では、装置本体100に当接した排紙トレイ103から給紙トレイ102を下向きに押さえつける力が生じることになるため、給紙トレイ102の重量により突起部105、突出部107,116、係合部109、規制部111,118、ロック110、ロック受容部112などに必要以上の力が加わってこれらの部分が破損したり、万が一給紙トレイ102が落下したりすることが防止される。
【0049】
また、ユーザーが給紙トレイを図4及び図7,8に示す所定位置まで引き出したときに、給紙トレイ102内に設けられたサイドフェンス104のサイドフェンスロック106はユーザーに視認可能な位置に来るように構成されているが、大きめの記録媒体に印字するために排紙トレイを延長している場合、サイドフェンスロック106が視認し難くなる。そこで、排紙トレイ延長部114を透明な部材(例えば、プラスチック)で形成することが好ましく、これにより排紙トレイを延長している場合でもサイドフェンス104及びサイドフェンスロック106を容易に視認し操作することができる。
【0050】
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、突起部、突出部、係合部、規制部、ダンパー式ロック、ロック受容部などの位置や個数は適宜変更することができる。もちろん、画像形成装置としては、電子写真方式や孔版印刷機であってもよく、複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機であってもよい。
【符号の説明】
【0051】
11 記録ヘッド(画像形成手段)
100 画像形成装置
102 給紙トレイ(給紙手段)
103 給紙トレイ(排紙手段)
104 サイドフェンス(規制手段)
105 突起部
106 サイドフェンスロック(ロック部)
107 突出部
109 係合部
111 規制部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0052】
【特許文献1】特開2000−226150号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの画像形成装置は種々の倍率の変倍複写が可能なように構成されており、そのためには使用する記録媒体を切り換えて給紙することができるように、異なるサイズの記録媒体を収納可能な給紙カセットを画像形成装置に装着しておくことが必要になる。
【0003】
この場合、給紙トレイの方式として、給紙トレイへの記録媒体の装填が容易で、且つ画像形成装置の両側に大きなスペースを必要としないという利点を有するため、給紙トレイを画像形成装置から手前側に引き出して記録媒体を装填し、給紙トレイを手前側から奥側に押し込んで所定の位置に装着して記録媒体を給紙する前側給紙方式(フロントローディング)を採用するのが好ましい。通常、異なるサイズの記録媒体を給紙トレイに装填するために、記録媒体の幅方向の位置を規制・固定するロック機構付のサイドフェンスが給紙トレイ内に設置されている。
【0004】
ここで、記録媒体補充の際、給紙トレイ内に設けられたサイドフェンスのロックを視認し且つこれを解除できる位置まで給紙トレイを十分に引き出さなくても、記録媒体を補充できるため、ユーザーがサイドフェンスがロックされていることに気付かず又はサイドフェンスのロックを視認できずに、記録媒体を補充できない又は正しい位置にサイドフェンスを移動・固定できない又はやり難いという問題があった。
【0005】
また、上記問題を解決するために給紙トレイと連動して排紙トレイが開口する構成の画像形成装置が知られているが(特許文献1)、排紙トレイのために給紙トレイを引き出す際の摩擦抵抗が増加し、操作性が低下するという不都合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、給紙トレイ内のサイドフェンスのロック部を容易に視認してこれを操作し、記録媒体を迅速且つ確実に補充することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、記録媒体を収容する着脱可能な給紙手段と、前記給紙手段内に設置され、前記記録媒体の幅方向の位置を規制するロック部付きの規制手段と、前記給紙手段から搬送された前記記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、前記給紙手段の上方に設けられ、前記画像形成手段により画像形成され排出された前記記録媒体を積載する回転可能な排紙手段と、を備えた画像形成装置において、給紙手段を装置本体から所定位置まで引き出したとき、該所定位置において前記給紙手段は自重により下方に回転可能であり、前記給紙手段の回転と連動して前記排紙手段は上方に回転する構成とした。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、給紙手段を装置本体から所定位置まで引き出したときに、給紙手段は自重により下方に回転するとともに排紙手段は上方に回転するため、給紙手段と排紙手段の間の隙間が大きく広がり、記録媒体の幅方向の位置を規制する規制手段のロック部を容易に視認して操作し、給紙手段に記録媒体を迅速且つ確実に補充することができる。また、所定位置において給紙手段前面が自重によって下がり、後方が持ち上がるため、単純な構成でユーザーの特別な操作を要さずに、給紙手段の下がりに連動して排紙手段を押し上げて開口させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す外観斜視説明図である。
【図2】同装置の機構部の要部平面説明図である。
【図3】給紙トレイを少し引き出した状態の装置の要部の斜視図である。
【図4】給紙トレイを所定位置まで引き出した状態の装置の要部の斜視図である。
【図5】所定位置において給紙トレイが自重により下がり、これに連動して排紙トレイが押し上がった状態の装置の斜視図である。
【図6】図5に示す装置の側面図である。
【図7】図4における、給紙トレイの裏面の中央奥側に設置された突起部と、該突起部に対応するように装置本体の底面部の中央手前側に設置された突出部とが係合した状態を示す概略側面図である。
【図8】図7の要部拡大側面図である。
【図9】図5に対応する図であって、給紙トレイの外側側面の両側に形成されている係合部と装置本体の内側側面の両側に形成されている規制部が係合し、給紙トレイの回転(下がり)がこの位置で規制されている様子を示す概略側面図である。
【図10】給紙トレイを装置本体から取り外す場合を説明する概略側面図である。
【図11】給紙トレイの段階的な回転を実現するための突出部と規制部の別な構成を示す概略側面図である。
【図12】給紙トレイの段階的な回転を実現するための本発明に従う別な実施形態を示す図であって、装置本体側に設けられたダンパー式ロックと、給紙トレイに設けられたロック受容部を示す図である。
【図13】給紙トレイの一段階目の回転位置に対応する装置の側面図である。
【図14】給紙トレイの二段階目の回転位置に対応する装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る画像形成装置の一例の概要について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の外観斜視説明図、図2は同装置の機構部の平面説明図である。
【0011】
この画像形成装置は、シリアル型のインクジェット記録装置であり、装置本体100の上面側に開閉可能にカバー101が設けられ、このカバー101を開くことで内部の機構部にアクセスすることができる。
【0012】
機構部は、図2に示すように、左右のメイン側板1A、1Bに横架した案内部材であるガイド部材3にてキャリッジ4を主走査方向に摺動自在に支持し、主走査モータ5によって駆動プーリ6と従動プーリ7との間に張架されたタイミングベルト8を介してキャリッジ4を主走査方向に移動走査する。
【0013】
このキャリッジ4には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液滴を吐出する画像形成手段としての液体吐出ヘッド及びこの液体吐出ヘッドにインクを供給するヘッドタンクを含む記録ヘッドユニット(以下、単に「記録ヘッド」ともいう。)11を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、滴吐出方向を下方に向けて装着している。これらの複数の記録ヘッド11は図示しないヘッドホルダに保持されることでユニット化されてキャリッジ4に搭載されている。
【0014】
また、キャリッジ4の主走査方向に沿ってエンコーダスケール15を配置し、キャリッジ4側にはエンコーダスケール15の目盛り(スケール:位置識別部)を読み取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ16を取り付け、これらのエンコーダスケール15とエンコーダセンサ16とで位置検出装置としてのリニアエンコーダを構成している。
【0015】
一方、キャリッジ4の下側には、図示しない記録媒体を副走査方向に搬送する搬送手段としての搬送ベルト21を配置している。この搬送ベルト21は、無端状ベルトであり、搬送ローラ22とテンションローラ23との間に掛け渡されて、副走査モータ31によってタイミングベルト32及びタイミングプーリ33を介して搬送ローラ22が回転駆動されることによって副走査方向に周回移動される。
【0016】
さらに、キャリッジ4の主走査方向の一方側には搬送ベルト21の側方に記録ヘッド11の維持回復を行う維持回復機構41が配置されている。なお、維持回復機構41は、例えば記録ヘッド11のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングするキャップ部材、ノズル面を払拭するワイパ部材、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出受けなどで構成されている。
【0017】
また、図1に示すように、用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)を収納してこれを搬送ベルト21に給紙する給紙手段を構成する給紙トレイ102や、画像形成手段としての記録ヘッド11から吐出された液体が付着して画像が形成された記録媒体を排紙する排紙手段を構成する排紙トレイ103などが装置本体100に対して着脱自在に装着される。排紙トレイ103は、給紙トレイ102の上方に設けられており、奥側に設けられた軸(不図示)を中心に上方に回転可能であり、また大きめのサイズの記録媒体に対応するために延長部が延長可能である。
【0018】
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙された記録媒体を搬送ベルト21で間歇的に搬送し、キャリッジ4を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド11を駆動することにより、停止している記録媒体に液滴を吐出して1行分を記録し、記録媒体を所定量搬送後、次の行の記録を行なう動作を繰り返して記録媒体上に画像を形成し、画像形成後記録媒体を排紙する。
【0019】
図3〜5は、本発明に従う実施形態を示す一連の図であり、図3は給紙トレイ102を少し引き出した状態の装置の要部の斜視図、図4は給紙トレイ102を所定位置まで引き出した状態の装置の要部の斜視図、図5は所定位置において自重により下がった給紙トレイ102に連動して排紙トレイ103が押し上がった状態の装置の斜視図、図6は図5の装置の側面図をそれぞれ示す。
【0020】
図4に示すように、ユーザーが給紙トレイ102を所定位置まで水平に引き出すと、給紙トレイ102の裏面の中央奥側に設置された突起部と、該突起部に対応するように装置本体100の底面部の中央手前側に設置された突出部とが係合することにより所定位置が画定され、給紙トレイ102はこの所定位置で停止される。この位置では排紙トレイ103には力は加わっておらず、排紙トレイ103は動いていない。
【0021】
この所定位置では、給紙トレイは、ユーザーが給紙トレイ102内に設けられた記録媒体の規制手段としてのサイドフェンス104のロック部としてのサイドフェンスロック106を視認し易い位置まで来ている。そして、サイドフェンス104は、例えばサイドフェンスロック106を手前に移動させてこれを解除すれば、記録媒体の幅方向に移動させることができ、記録媒体サイズに応じた位置を取ることができる。本発明において、サイドフェンス104やサイドフェンスロック106の構造は任意であり、従来の構造を有していればよく、ここでは詳述しない。
【0022】
図7は、図4における所定位置において、給紙トレイ102の裏面の中央(給紙トレイ102の引き出し方向と交差する幅方向における中央)奥側に設置された突起部105と、該突起部105に対応するように装置本体100の底面部の中央手前側に設置された突出部107とが係合した状態を示す概略側面図である。ここで、図7における給紙トレイ102の引き出し方向は、左から右側である。
また、図示のように、給紙トレイ102の外側側面(給紙トレイ102の引き出し方向と交差する幅方向両側面)の奥側には係合部109が両側に形成され、該係合部109に対応して装置本体100の内側側面の手前側には規制部111が両側に形成されている。
【0023】
図8は、図7の要部拡大側面図である。
図示のように、突起部105は給紙トレイ102の裏面から下方に突出している一方、突出部107は装置本体100の底面から上方に突出している。従って、給紙トレイ102を装置本体100から真っ直ぐに引き出すと、やがて突起部105が突出部107と係合し、給紙トレイ102は図示の所定位置で停止されることになる。この場合、給紙トレイ102が装置本体から十分に引き出されて、ユーザーがサイズの小さい記録媒体でも容易に給紙トレイに補充することができるように、突出部107を図中右側の装置本体前面付近(例えば、装置本体前面先端部)に設けると好ましい。
【0024】
このとき、給紙トレイ102の外側側面の両側に形成されている係合部109と、該係合部109に対応して装置本体100の内側側面の両側に形成されている規制部111との間には隙間があるため、突出部107によって給紙トレイ102は引き出し方向にはこれ以上動かせないものの、この隙間のスペースの分だけ上下方向には余裕があり、動かすことができる。言い換えれば、この隙間のスペースの分だけ給紙トレイ102を、装置本体100に対して図中時計回りに回転させることができる。また、この所定位置では、給紙トレイの重心は図中右側のユーザーに近い装置手前側に位置している。
【0025】
よって、図5,6に示すように、ユーザーがこの所定位置で給紙トレイ102から手を離すと、記録媒体が補給されていない状態でも給紙トレイ前端は自重によって下方に回転し(下がり)、これと連動して排紙トレイ103の側方底面部分は給紙トレイの側方後端頂部119によって上方に押圧され、排紙トレイ103は回転軸120を中心に上方に回転する(押し上げられる)。このように、給紙トレイ102が自重により回転したときに給紙トレイ102からの作用力を受容するように排紙トレイ103を構成しておくことで、給紙トレイ102が自重で下がる力を利用して排紙トレイ103を上方に回転させることができる。よって、給紙トレイを回転させるためにユーザーによる特別な操作を要しない。
【0026】
このとき、給紙トレイ102が下方に回転したことに加えて、排紙トレイ103が上方に回転したため、給紙トレイ102と排紙トレイ103との隙間が広がるので、ユーザーは大きな隙間から給紙トレイ102に設けられたサイドフェンスロック106を容易に視認し、記録媒体サイズに応じてこれを操作し、記録媒体を迅速且つ確実に補充することができる。
【0027】
また、このように、給紙トレイ102を画像形成装置100に挿入するときや給紙トレイ102を引き出すときに、給紙トレイに排紙トレイが連動しないように構成することにより、連動する場合の余計な負荷が掛からず、給紙トレイ102の良好な操作性が確保できる。
【0028】
図9は、図5に対応する図であり、給紙トレイ102の外側側面に形成されている係合部109と装置本体100の内側側面に形成されている規制部111が係合し、給紙トレイ102の回転(下がり)がこの位置で規制されている様子を示す概略側面図である。
前述のように、係合部109と規制部111の間には隙間があるため、この分だけ給紙トレイ102は装置本体100に対して回転することができるが、突起部105と突出部107が係合した状態で給紙トレイ102がある程度回転すると、係合部109は規制部111に係合するため、給紙トレイ102のこれ以上の回転は規制され、給紙トレイ102はこの位置でロックされる。
【0029】
従って、ユーザーが、これ以上真っ直ぐに引き出すことができない図4,7,8に示す所定位置まで給紙トレイ102を引き出し、手を離すと、給紙トレイは自重により図5及び図9に示す位置まで自動的に下方に回転するが、係合部109と規制部111及び突起部105と突出部107の作用により、手を離したままでも給紙トレイ102はこれ以上回転したり落下したりすることは無い。
【0030】
ところで、図8の状態から、給紙トレイ102の前端(図8の右側)を持ち上げると、図10に示すように係合部109の上端が規制部111の下端より下方に位置し、さらに突起部105の下端が突出部107の上面より上方に位置する。従って、給紙トレイ102を装置本体100から取り外す場合には、図10に示すように、給紙トレイ前端を装置本体100に対して一旦持ち上げてからこれを引き出せばよい。また、給紙トレイ102を装置本体100に挿入する場合には、逆の手順を実行すればよい。
【0031】
図11は、給紙トレイの段階的な回転を実現するための突出部と規制部の別な構成を示す概略側面図である。
この構成では、突出部107と規制部111に加えて、第2突出部116と第2規制部118が、給紙トレイ102の引き出し方向(図11の左から右方向)に設けられている。第2突出部116は、給紙トレイ102の引き出し方向に突出部107よりも引き出し方向奥側に装置本体の底面に設けられている。また、第2規制部118は、規制部111よりも給紙トレイ102引き出し方向手前側であって装置本体の内側側面の両側に設けられており、第2規制部118の下端は規制部111の下端よりも高い位置に配置されている。
【0032】
従って、引き出された給紙トレイ102の突起部105は先ず突出部107と当接し、給紙トレイ102が自重により回転すると、係合部109が規制部111によって規制され、ここで図示のように一段階目の回転位置が画定される。そして、給紙トレイ102はさらに引き出すことができ、やがて突起部105は第2突出部116と当接し、ここで給紙トレイ102は、係合部109がより高い位置にある第2規制部118によって規制されるまで自重によってより大きい角度で回転することができ、これにより図示のように二段階目の回転位置が画定される。
【0033】
この構成によれば、二段階目の回転位置では給紙トレイ102はより大きい角度で回転しているため、給紙トレイ102と排紙トレイ103との間により大きな隙間が生じることになる。このように、給紙トレイ102によるより大きい角度の二段階目の回転を可能にすることにより、ユーザーは必要に応じて一段階目の回転位置又は二段階目の回転位置を選択することができる。
【0034】
この場合、給紙トレイ102が装置本体から十分に引き出されて、ユーザーがサイズの小さい記録媒体でも容易に給紙トレイに補充することができるように、第2突出部116を装置本体前面付近に設け、突出部107を第2突出部116に近接して設けると好ましい。
【0035】
なお、二段階目の回転位置まで給紙トレイ102を引き出す際は、前述のように、係合部109が規制部111に係合しないように、且つ突起部105が突出部107に係合しないように、給紙トレイ前端を装置本体100に対して一旦持ち上げてこれを引き出せばよい。また、給紙トレイ102を装置本体100に挿入する場合には、逆の手順を実行すればよい。
【0036】
次に、図12〜14を用いて、給紙トレイの段階的な回転を実現するための本発明に従う別な実施形態を説明する。本実施形態では、図11の実施形態と異なり第2突出部116と第2規制部118は設けられていないが、突出部107と規制部111などの他の構成は図7〜10の実施形態と同様である。
【0037】
本実施形態では、給紙トレイ102にサイズの小さい記録媒体(例えばA6サイズ)を補充する際に、給紙トレイ102と排紙トレイ103の隙間を容易にさらに広げることができる。一般的に、給紙トレイに記録媒体を補充する場合、給紙機構の構造のために、記録媒体を給紙トレイの一番奥側に突き当てなければ記録媒体を搬送することができない。そのため、記録媒体を補充し易いように、サイズの小さい記録媒体を補充するときは、大きい記録媒体(例えばA4サイズ)を補充するときよりも、給紙トレイ102と排紙トレイ103の間にさらに大きい隙間が形成されることが好ましい。
【0038】
そこで、図12,13に示すように、装置本体100側にダンパー式ロック110を設け、給紙トレイ102の側面にロック受容部112を設けている。ダンパー式ロック110は、装置本体100側に固定されたピン(不図示)とその周りに取り付けられたばね(不図示)からなり、ばねの付勢力によって装置本体内部の両側から給紙トレイ102の内側に向かって突出しており、給紙トレイ102の側面の上部まで延在するように配置されている。また、ダンパー式ロック110は、ばねの付勢力に抗して力を加えると引っ込むようになっている。
【0039】
また、図13は、突起部105、突出部107、係合部109及び規制部111による、給紙トレイの一段階目の回転位置を示している。そしてこの位置では、ロック110は、給紙トレイ102の側面上部の窪みに位置し、給紙トレイ102に下向きの力を加え、一段階目の回転位置を画定する機能も有する。
【0040】
一方、ダンパー式ロック110に対応する穴の形状のロック受容部112は、ダンパー式ロックよりも下方に給紙トレイ102の側面後端部に形成されている。従って、ユーザーがサイズの小さい記録媒体を補充する際に、給紙トレイの一段階目の回転位置である図13に示す位置から給紙トレイ前端をさらに下に押し込めば、給紙トレイの側面後端部はダンパー式ロック110のばねの付勢力に抗してこれを押し上げることになる。
【0041】
これにより、図14に示すように、ロック110は、一旦引っ込んで給紙トレイ102の側面外側を摺動した後、給紙トレイのロック受容部112がロック110まで押し上がったときに、ロック110は、ばねの付勢力によって再び給紙トレイ102の内側に向かって突出してロック受容部112に嵌合し、これにより給紙トレイの二段階目の回転位置が画定されることになる。
【0042】
このロックを解除する際は、ロック受容部112に嵌合したロック110のばねの付勢力に抗して給紙トレイ前端を上方に持ち上げれば、大きな力を要さずに給紙トレイ側面後端部のロック受容部112はロック110から抜けるようになっている。そして、給紙トレイは、図5,6,9に示す給紙トレイの一段階目の回転位置に対応した図13に示す位置まで戻される。
【0043】
なお、記録媒体が補給されていない又は記録媒体が補給された給紙トレイが、自重によって下方に回転し、図13の一段階目の回転位置をとったとき、給紙トレイが自重によりさらに自動的に二段階目の回転位置に移動しないように、ばねの付勢力は調節可能である。
【0044】
図14に示すように、給紙トレイの二段階目の回転位置では、給紙トレイの回転角度は一段階目の回転位置である図6における回転角度よりも大きくなっている。従って、給紙トレイ102と排紙トレイ103の間により大きな隙間が生じることになり、ユーザーは、給紙トレイ102内に設けられたサイドフェンス104のサイドフェンスロック106を視認して必要に応じてロックを解除してサイドフェンスを操作し、サイズの小さい記録媒体を補充する場合でも記録媒体を給紙トレイの一番奥側に容易に突き当てることができる。
【0045】
本実施形態では、給紙トレイ102の自重による一段階目の回転位置が、突起部105、突出部107、係合部109及び規制部111によって画定され、ユーザーの給紙トレイ102のさらなる押し下げによる二段階目の回転位置が、ダンパー式ロック110及びロック受容部112によって画定されることになる。この場合、図9に示す突起部105と突出部107の係合のみにより又は図13に示す給紙トレイ102の側面の上部とロック110の当接により給紙トレイ102の一段階目の回転位置を画定しつつ、係合部109と規制部111の間には係合部109が図中時計回りにさらに回転可能な隙間を残しておくことにより、ユーザーのさらなる押し下げによる二段階目の回転が可能となり、ダンパー式ロック110とロック受容部112の係合及び/又は係合部109と規制部111の係合により二段階目の回転位置を画定することができる。
【0046】
また、本実施形態におけるダンパー式ロック110及びロック受容部112は、図7〜10に示す実施形態における係合部109及び規制部111,118に代えて設置することもできる。この場合、記録媒体が補給されていない給紙トレイが、突起部105や突出部107,116の係合により画定される所定位置において、ロック110及びロック受容部112の係合による一段階目の回転位置に自重により自動的に移動するように、ばねの付勢力を調節すればよい。
【0047】
また、この場合、ロック受容部112の下方に第2ロック受容部(不図示)を設けることにより、ロック110とロック受容部112の係合による給紙トレイ102の一段階目の回転のみならず、ユーザーのさらなる押し下げにより、ロック110と第2ロック受容部の係合による給紙トレイ102の二段階目の回転をも実現することができる。
【0048】
また、本発明では、給紙トレイ102に連動する排紙トレイ103は、所定位置での給紙トレイ102の一段階目又は二段階目の回転位置において排紙トレイが装置本体100に当接する最大回転位置に達するように構成されると好ましい。この最大回転位置では、装置本体100に当接した排紙トレイ103から給紙トレイ102を下向きに押さえつける力が生じることになるため、給紙トレイ102の重量により突起部105、突出部107,116、係合部109、規制部111,118、ロック110、ロック受容部112などに必要以上の力が加わってこれらの部分が破損したり、万が一給紙トレイ102が落下したりすることが防止される。
【0049】
また、ユーザーが給紙トレイを図4及び図7,8に示す所定位置まで引き出したときに、給紙トレイ102内に設けられたサイドフェンス104のサイドフェンスロック106はユーザーに視認可能な位置に来るように構成されているが、大きめの記録媒体に印字するために排紙トレイを延長している場合、サイドフェンスロック106が視認し難くなる。そこで、排紙トレイ延長部114を透明な部材(例えば、プラスチック)で形成することが好ましく、これにより排紙トレイを延長している場合でもサイドフェンス104及びサイドフェンスロック106を容易に視認し操作することができる。
【0050】
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、突起部、突出部、係合部、規制部、ダンパー式ロック、ロック受容部などの位置や個数は適宜変更することができる。もちろん、画像形成装置としては、電子写真方式や孔版印刷機であってもよく、複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機であってもよい。
【符号の説明】
【0051】
11 記録ヘッド(画像形成手段)
100 画像形成装置
102 給紙トレイ(給紙手段)
103 給紙トレイ(排紙手段)
104 サイドフェンス(規制手段)
105 突起部
106 サイドフェンスロック(ロック部)
107 突出部
109 係合部
111 規制部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0052】
【特許文献1】特開2000−226150号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を収容する着脱可能な給紙手段と、
前記給紙手段内に設置され、前記記録媒体の幅方向の位置を規制するロック部付きの規制手段と、
前記給紙手段から搬送された前記記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
前記給紙手段の上方に設けられ、前記画像形成手段により画像形成され排出された前記記録媒体を積載する回転可能な排紙手段と、を備えた画像形成装置において、
給紙手段を装置本体から所定位置まで引き出したとき、該所定位置において前記給紙手段は自重により下方に回転可能であり、前記給紙手段の回転と連動して前記排紙手段は上方に回転することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記給紙手段の裏面に突起部が設けられ、該突起部に対応して装置本体の底面に少なくとも1つの突出部が設置され、前記突起部が前記突出部に係合することにより前記給紙手段の前記所定位置が画定されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記給紙手段の外側側面の両側に係合部が形成され、該係合部に対応して装置本体の内側側面の両側に少なくとも1つの規制部が形成され、前記給紙手段が回転したときに該係合部が該規制部に係合することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記突起部が前記突出部に係合したとき、前記係合部と前記規制部の間に隙間があることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記給紙手段が段階的に回転可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記突出部は、前記給紙手段の引き出し方向に装置本体の底面に複数設けられ、前記規制部は、前記給紙手段の引き出し方向に装置本体の内側側面の両側に複数設けられており、装置本体前面から見てより手前側に位置する規制部はより奥側に位置する規制部よりも高い位置に配置されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記給紙手段の回転位置を画定するために、装置本体側にロック部材が設けられ、該ロック部材を受容するための少なくとも1つのロック受容部が前記給紙手段の側面に設けられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記給紙手段が下方に回転し、前記排紙手段が上方に回転したとき、ユーザーが前記規制手段の前記ロック部を視認可能であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記給紙手段を装置本体から真っ直ぐに引き出すと、前記突起部は前記突出部と係合し、前記給紙手段を持ち上げて装置本体から引き出すと、前記突起部は前記突出部と係合せず、前記給紙手段を装置本体から取り外すことができることを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記排紙手段は、前記所定位置での前記給紙手段の回転に連動して回転し、装置本体に当接することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項1】
記録媒体を収容する着脱可能な給紙手段と、
前記給紙手段内に設置され、前記記録媒体の幅方向の位置を規制するロック部付きの規制手段と、
前記給紙手段から搬送された前記記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
前記給紙手段の上方に設けられ、前記画像形成手段により画像形成され排出された前記記録媒体を積載する回転可能な排紙手段と、を備えた画像形成装置において、
給紙手段を装置本体から所定位置まで引き出したとき、該所定位置において前記給紙手段は自重により下方に回転可能であり、前記給紙手段の回転と連動して前記排紙手段は上方に回転することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記給紙手段の裏面に突起部が設けられ、該突起部に対応して装置本体の底面に少なくとも1つの突出部が設置され、前記突起部が前記突出部に係合することにより前記給紙手段の前記所定位置が画定されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記給紙手段の外側側面の両側に係合部が形成され、該係合部に対応して装置本体の内側側面の両側に少なくとも1つの規制部が形成され、前記給紙手段が回転したときに該係合部が該規制部に係合することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記突起部が前記突出部に係合したとき、前記係合部と前記規制部の間に隙間があることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記給紙手段が段階的に回転可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記突出部は、前記給紙手段の引き出し方向に装置本体の底面に複数設けられ、前記規制部は、前記給紙手段の引き出し方向に装置本体の内側側面の両側に複数設けられており、装置本体前面から見てより手前側に位置する規制部はより奥側に位置する規制部よりも高い位置に配置されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記給紙手段の回転位置を画定するために、装置本体側にロック部材が設けられ、該ロック部材を受容するための少なくとも1つのロック受容部が前記給紙手段の側面に設けられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記給紙手段が下方に回転し、前記排紙手段が上方に回転したとき、ユーザーが前記規制手段の前記ロック部を視認可能であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記給紙手段を装置本体から真っ直ぐに引き出すと、前記突起部は前記突出部と係合し、前記給紙手段を持ち上げて装置本体から引き出すと、前記突起部は前記突出部と係合せず、前記給紙手段を装置本体から取り外すことができることを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記排紙手段は、前記所定位置での前記給紙手段の回転に連動して回転し、装置本体に当接することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−250845(P2012−250845A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127138(P2011−127138)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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