画像形成装置
【課題】多色画像についても所望の階調特性を保証することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kの間、及び、最下流の有色用感光ドラム413Kの下流側には、濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4が設けられている。各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kを挟むように配置された少なくとも2つの濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4によって得られた検出値を用いて、各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量を算出する。算出された各々の有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量に基づいて、各透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3によって付着させる透明トナーの量を制御する。
【解決手段】有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kの間、及び、最下流の有色用感光ドラム413Kの下流側には、濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4が設けられている。各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kを挟むように配置された少なくとも2つの濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4によって得られた検出値を用いて、各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量を算出する。算出された各々の有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量に基づいて、各透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3によって付着させる透明トナーの量を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中間転写方式の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真プロセス技術を利用したカラー画像形成装置(複写機、プリンター、ファクシミリ等)においては、中間転写ベルト等の中間転写体を用いた中間転写方式が主流となっている。中間転写方式とは、感光ドラム上に形成されたC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写体に転写(一次転写)させ、中間転写体上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙に転写(二次転写)させる方式である。
【0003】
このような画像形成装置では、感光ドラム、現像剤等の経時的な劣化や、装置周辺の環境(温湿度の変動)等によって、出力画像(用紙に形成された画像)の画質が低下する。具体的には、入力画像の階調が出力画像に忠実に再現されないという現象が生じる。そこで、従来の画像形成装置では、入力画像の階調等を出力画像に安定して再現させるための画像安定化制御が行われるようになっている(例えば特許文献1)。
【0004】
画像安定化制御としては、例えば、中間転写体に形成されたCMYKの各色トナーパターンの濃度を光センサーで検出し、この検出結果(階調特性)に基づいて階調補正データ(いわゆるガンマ補正曲線)を生成し、帯電電位、現像電位、露光量等の画像形成条件にフィードバックさせる階調補正等がある。
【0005】
また、特許文献1には、単色画像を形成する際、中間転写ベルトに有色トナー像の下地として透明トナー像を形成することにより、単色画像を形成する場合と多色画像を形成する場合とで、特定色のトナー濃度を均一にすることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−1380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
中間転写方式の画像形成装置における画像安定化制御(階調補正)は、CMYKの各色トナーパターンの検出結果に基づいて実施される。そのため、階調補正を行うことにより、一次色(C、M、Y、Kの原色)の入力画像(単色画像)は忠実に出力画像に再現される(階調再現性が保証される)。
【0008】
ところが、実際に出力される画像は、必ずしも1次色とは限らず、R(赤)、G(緑)、B(青)や、Pk(プロセスブラック)といった、2次色や3次色で再現される場合が多い。このような2次色や3次色が出力画像として再現される場合には、階調は下流側の感光ドラムでの再転写の影響を受けるので、1次色で安定化制御を行ったとしても、2次色や3次色の階調が保証されるとは限らない。
【0009】
以下、再転写と、画像安定化制御との関係について簡単に説明する。
【0010】
先ず、各有色成分の単色(1次色)画像を形成する場合について説明する。各有色成分の単色(1次色)画像を形成する場合のトナーの再転写状況を表1に示す。
【0011】
表1に示すように、例えばイエロー(Y)の単色画像を形成する場合、Y成分用の感光ドラム413Yから中間転写ベルト421に転写されたYトナーの一部は、M成分用の感光ドラム413M、C成分用の感光ドラム413C、K成分用の感光ドラム413Kに再転写される(図1参照)。
【0012】
また、マゼンタ(M)の単色画像を形成する場合は、M成分用の感光ドラム413Mから中間転写ベルト421に転写されたMトナーの一部が、C成分用の感光ドラム413C、K成分用の感光ドラム413Kに再転写される(図2参照)。シアン(C)の単色画像を形成する場合は、C成分用の感光ドラム413Cから中間転写ベルト421に転写されたCトナーの一部が、K成分用の感光ドラム413Kに再転写される。
【0013】
最下流にある感光ドラム413Kを通過したときに中間転写ベルト421上に残存するトナーが、二次転写部において用紙Sに転写されることとなる。
【表1】
【0014】
画像安定化制御において、下流側の感光ドラム(イエローの単色画像を形成する場合は感光ドラム413M、413C、413K)に再転写されるトナー量(再転写率)を考慮して、本来の画像形成に必要な適正量(所望の濃度(階調値)で画像を再現するために用紙Sに転写させるべき量)のトナーが中間転写ベルト421に転写されるように画像形成条件が制御される。この画像安定化制御を行うことにより、下流側の感光ドラムにトナーの一部が転写されても、用紙Sには適正量のトナーが転写されるため、出力画像において設計通りの階調特性が得られる。つまり、一次色の出力画像については、画像安定化制御を行うことにより階調特性が保証される。
【0015】
次に、多色(2次色や3次色)画像を形成する場合について説明する。多色画像を形成する場合のトナーの再転写状況を表2に示す。
【0016】
表2に示すように、例えばイエローにマゼンタを重ね合わせたレッドの多色画像を形成する場合、Yトナーが中間転写ベルト421に転写された直後にMトナーが転写される(図3参照)。イエローの単色画像を形成する場合にはYトナーの再転写が3回生じるのに対して、レッドの多色画像を場合にはYトナーの再転写は生じないので、Yトナーの再転写量が異なる。
【0017】
また、Mトナーが中間転写ベルト421に転写された後、その上に他の色のトナーは転写されないので、Mトナーの再転写が2回生じる(図3参照)。つまり、レッドの多色画像を形成する場合のMトナーの転写率は、マゼンタの単色画像を形成する場合と同じになる。
【表2】
【0018】
このように、多色画像を形成する場合、画像形成されない色の一次転写部を通過するたびに、その色の感光ドラムに最上層のトナーが再転写される。すなわち、二次転写時に最上層となっていないトナー(図3ではYトナー)については、そのトナーが最上層となっているときに、画像形成されない色の一次転写部を通過する回数に応じてトナーの再転写量が変化する。例えば、レッドの多色画像を形成する場合と、グリーンの多色画像を形成する場合とでも、Yトナーの再転写量は異なる。
【0019】
しかしながら、上述した画像安定化制御では、単色画像の階調再現性が保証されるように画像形成条件が設定されており、多色画像を形成する場合の各トナーの転写率の変化については考慮されていない。最終的に最上層とならないトナーについては、適正量より過剰なトナーが用紙に転写される(濃度が高くなる)ことになる。そのため、出力画像において所望の色合いを得ることは困難である。具体的には、最大濃度や中間調濃度が設計値からずれてしまい、設計通りの階調特性を得ることが困難である。
【0020】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、多色(2次色や3次色)画像についても所望の階調特性を保証することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明に係る画像形成装置は、中間転写ベルトの周回経路に沿って順次配置され、それぞれは、表面に各色のトナー像が形成され、この各色のトナー像を前記中間転写ベルト上に順次転写する、複数の有色トナー用感光ドラムと、
前記中間転写ベルトの周回経路に沿ってかつ前記有色トナー用感光体ドラムの間に配置されており、前記有色トナーが転写された前記中間転写ベルト上に透明トナーを付着させる、複数の透明トナー用感光ドラムと、
前記複数の有色用感光ドラムそれぞれの間、及び、最下流の有色用感光ドラムの下流側に配置され、前記中間転写ベルト上の前記各色の有色トナーの付着量を検出する、複数のトナー付着量センサーと、
各有色用感光ドラムを挟むように配置された少なくとも2つの前記トナー付着量センサーによって得られた検出値を用いて、前記各々の有色用感光ドラムへのトナー像の再転写量を算出する、再転写量算出部と、
算出された前記各々の有色用感光ドラムへのトナー像の再転写量に基づいて、前記各透明トナー用感光ドラムによって付着させる前記透明トナーの量を制御する、透明トナー量制御部と、
を具備する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、透明トナー用感光ドラムによって、中間転写体上において、有色トナー像の上に透明トナー像が形成されるので、下流側にある画像形成されない色の有色トナー用感光ドラムを通過する際に、その色成分用の感光ドラムには透明トナーが転写されることとなる。したがって、すべての有色トナーの用紙への転写率が100%となるので、画像安定化制御において下流側の感光体への有色トナーの再転写を考慮する必要はなく、所望の階調特性を有する出力画像を容易に形成することができる。
【0023】
加えて、トナー付着量センサー、再転写量算出部及び制御部によって、透明トナーの量が適正化されるので、多色画像の階調特性をより確実に保証でき、かつ、不必要な透明トナーを消費せずに済むようになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】従来の画像形成装置でイエローの単色画像を形成するときの中間転写ベルト上のトナー状態を示す模式図
【図2】従来の画像形成装置でマゼンタの単色画像を形成するときの中間転写ベルト上のトナー状態を示す模式図
【図3】従来の画像形成装置でレッドの多色画像を形成するときの中間転写ベルト上のトナー状態を示す模式図
【図4】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す図
【図5】実施の形態に係る画像形成装置の制御系の主要部を示す図
【図6】再転写量検出の処理手順を示すフローチャート
【図7】検出対象色に対する各色の1次転写ローラーの圧接/離間状態を示す図
【図8】イエローのトナーパターンの再転写量を検出している様子を示す模式図
【図9】中間転写ベルト上への画像形成の処理手順を示すフローチャート
【図10】イエローの単色画像を形成するときの中間転写ベルト上のトナー状態を示す模式図
【図11】透明トナー付着量センサーの説明に供する図
【図12】透明トナー付着量センサーによる検出結果を参照して、透明トナーの量が目標値となるように制御する場合の、処理フローを示すフローチャート
【図13】透明トナー付着量と作像条件との関係を示す図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0026】
[1]全体構成
図4は本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図で、図5は実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す図である。
【0027】
図4、5に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光ドラム上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写体に転写(一次転写)し、中間転写体上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙に転写(二次転写)することにより、画像を形成する。
【0028】
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体を中間転写体の走行方向に直列配置し、中間転写体に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
【0029】
図4、5に示すように、画像形成装置1は、制御部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、搬送部50、定着部60、記憶部70、及び通信部80を備えている。
【0030】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13等を備えている。CPU11は、ROM12から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM13に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部70に格納されている各種データが参照される。記憶部70は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
【0031】
制御部10は、通信部80を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピュータ)との間で各種データの送受信を行う。制御部10は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて用紙に画像を形成させる。通信部80は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
【0032】
また、制御部10は、画像処理部30を制御して階調補正データに基づく階調補正を行う階調補正部14、階調補正に用いられる階調補正データを生成する階調補正データ生成部15、透明トナー像を形成させるための透明画像データを生成する透明画像データ生成部16、各透明トナー用感光ドラムによって付着させる透明トナーの量を制御する透明トナー量制御部17、として機能する。
【0033】
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部10から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部10に出力する。
【0034】
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備えている。例えば、画像処理部30は、制御部10の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
【0035】
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、透明成分のトナー(透明トナー)による画像を形成するための画像形成ユニット41CLR1〜41CLR3、中間転写ユニット42、及び濃度センサー43等を備えている。
【0036】
Y成分、M成分、C成分、K成分、及び透明成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、41CLR1〜41CLR3は、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、K又はCLR1〜CLR3を添えて示すこととする。図4では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41K、41CLR1〜41CLR3の構成要素については符号が省略されている。
【0037】
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光ドラム413、帯電装置414、及びドラムクリーニング装置415等を備えている。
【0038】
感光ドラム413は、例えばアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。
【0039】
帯電装置414は、光導電性を有する感光ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。
【0040】
露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成されることとなる。
【0041】
現像装置412は、各色成分の現像剤(例えば、小粒径のトナーと磁性体とからなる二成分現像剤)を収容しており、感光ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
【0042】
ドラムクリーニング装置415は、感光ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレードを有する。一次転写後に感光ドラム413の表面に残存する転写残トナーは、ドラムクリーニングブレードによって掻き取られ、除去される。
【0043】
透明成分用の画像形成ユニット41CLR1〜41CLR3は、有色成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kの間に設けられる。すなわち、中間転写ベルト421上に形成されたY、M、Cの有色トナー像の上層として、透明成分用の画像形成ユニット41CLR1〜41CLR3により透明トナー像を形成できるようになっている。画像形成ユニット41CLR1〜41CLR3は、透明画像データ生成部16(制御部10)によって生成された透明画像データに基づいて透明トナー像を形成する。
【0044】
また、画像形成ユニット41CLR1−41CLR3は、付着させる透明トナーの量が透明トナー量制御部17によって制御される。付着させる透明トナーの量とは、付着させる透明トナーの厚みのことを意味する。
【0045】
かかる構成に加えて、有色用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kのそれぞれの間には、濃度センサー43−1、43−2、43−3が設けられている。また、最下流の有色用の画像形成ユニット41Kの下流側にも、濃度センサー43−4が設けられている。これら濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4は、中間転写ベルト421上の各色の有色トナーの付着量を検出する、トナー付着量センサーとして設けられている。つまり、検出された濃度が高いほど、トナー付着量が多いといった関係から、濃度検出結果からトナー付着量を推測できる。ここで、濃度センサー43−1、43−2、43−3は、各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kそれぞれの間、濃度センサー43−4は、最下流の有色用感光ドラム413Kの下流側に配置すればよい。
【0046】
濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4による濃度検出結果は、各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kの再転写量を算出するために用いられる。また、濃度センサー43−4による濃度検出結果は、階調補正データを生成する際に用いられる。因みに、階調補正データを生成する際には、濃度センサー43−4は、中間転写ベルト421の非画像形成領域(例えば、連続して多数枚の用紙に画像が形成される場合の画像間の領域)に形成された階調補正用のトナーパターンの濃度を検出する。
【0047】
濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4としては、例えば発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などの発光素子と、フォトダイオード(PD:Photodiode)などの受光素子を備え、トナーパターンの反射濃度を検出する反射型の光センサーを適用することができる。トナーパターンの反射濃度は、測定対象物への入射光量をI0、測定対象物からの反射光量をIとしたとき、−log(I/I0)で表される。
【0048】
また、中間転写ベルト421が透光性の材料で構成されている場合には、濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4として、発光素子と受光素子が中間転写ベルト421を挟んで対向配置される透過型の光センサーを適用することができる。
【0049】
各濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4による濃度検出結果は、再転写量算出部90に出力される。再転写量算出部90は、各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kを挟むように配置された少なくとも2つの濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4によって得られた検出値を用いて、各々の有色用感光ドラム413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量を算出する。具体的には、濃度センサー43−1と43−2との検出値の差分値から、有色用感光ドラム413Mへの再転写量が算出され、濃度センサー43−2と43−3との検出値の差分値から、有色用感光ドラム413Cへの再転写量が算出され、濃度センサー43−3と43−4との検出値の差分値から、有色用感光ドラム413Kへの再転写量が算出される。
【0050】
再転写量算出部90により算出された各有色用感光ドラム413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量の情報は、透明トナー量制御部17に出力される。透明トナー量制御部17は、各有色用感光ドラム413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量に基づいて、各透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3によって付着させる透明トナーの量を制御する。具体的には、透明トナー量制御部17は、各透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3によって、下流側で隣接する有色用感光ドラム413M、413C、413Kに再転写されるトナー量に相当する透明トナーが付着されるように、透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3を制御する。つまり、透明トナー用感光ドラム413CLR1は有色用感光ドラム413Mでの再転写量に相当する透明トナーを付着させ、透明トナー用感光ドラム413CLR2は有色用感光ドラム413Cでの再転写量に相当する透明トナーを付着させ、透明トナー用感光ドラム413CLR3は有色用感光ドラム413Kでの再転写量に相当する透明トナーを付着させる。
【0051】
このようにすることで、透明トナーの量が適正化されるので、多色画像の階調特性をより確実に保証でき、かつ、不必要な透明トナーを消費せずに済むようになる。よって、多層再現色の品質を向上できると共に、装置のランニングコストを低減できる。
【0052】
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、二次転写ローラー423、駆動ローラー424、従動ローラー425、及びベルトクリーニング装置426等を備えている。
【0053】
中間転写ベルト421は、駆動ローラー424の回転により矢印A方向に一定速度で走行する。一次転写ローラー422によって、中間転写ベルト421が感光ドラム413に圧接されると、中間転写ベルト421に各色トナー像が順次重ねて一次転写される。そして、中間転写ベルト421が二次転写ローラー423によって用紙Sに圧接されると、中間転写ベルト421に一次転写されたトナー像が用紙Sに二次転写される。
【0054】
ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の表面に摺接されるベルトクリーニングブレードを有する。二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残存する転写残トナーは、ベルトクリーニングブレードによって掻き取られ、除去される。
【0055】
定着部60は、用紙Sを狭持して搬送するためのニップ部を形成する加圧部、トナー像が転写された用紙Sに接触して定着温度で加熱する加熱部等を備えている。定着部60には、公知の技術を適用することができる。定着部60は、搬送されてきた用紙Sをニップ部で加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。
【0056】
搬送部50は、給紙部51、搬送機構52、及び排紙部53等を備えている。給紙部51を構成する2つの給紙トレイユニット51a、51bには、用紙の坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙(規格用紙、特殊用紙)Sが予め設定された種類ごとに収容される。
【0057】
給紙トレイユニット51a、51bに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、レジストローラー52a等の複数の搬送ローラーを備えた搬送機構52により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー52aが配設されたレジスト部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。
【0058】
そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー53aを備えた排紙部53により機外に排紙される。
【0059】
[2]再転写量の検出処理
図6は、本実施の形態における再転写量検出の処理手順を示すフローチャートである。図6の処理フローは、Y、M、C、Kの各色に対して行われる。
【0060】
再転写量検出処理が開始されると、先ず作成色の情報及びトナーパターンの情報を取得する(ステップS1)。次に、有色トナーの1次転写ローラー422を圧着させ(ステップS2)、透明トナーの1次転写ローラー422を中間転写ベルト421から離間させ(ステップS3)、この状態で、対象色(ステップS1で取得した作成色情報に対応する色)のトナーパターンを形成する(ステップS4)。次に、濃度センサー43が濃度を検出し(ステップS5)、再転写量算出部90が検出された濃度に基づいて各画像形成ユニット41M、41C、41Kを通過したときの再転写量/再転写率を算出する(ステップS6)。次に、各位置(各画像形成ユニット41M、41C、41K)での再転写量/再転写率を記憶しておく(ステップS7)。
【0061】
図7は、検出対象色に対する各色の1次転写ローラー422の圧接/離間状態を示す図表である。図から分かるように、再転写は、対象色よりも下流側の有色用感光ドラム413M、413C、413Kで生じるので、再転写量を検出する場合には、対象色の有色用感光ドラム、及び、対象色よりも下流側の有色用感光ドラムを圧着させればよい。
【0062】
図8は、イエローのトナーパターンの再転写量を検出している様子を示す模式図である。
【0063】
イエローの感光ドラム413Yにて形成されたイエローのトナーパターンは、他色(M、C、K)の感光ドラム413M、413C、413Kを通過する際に再転写される。
【0064】
イエローのトナーパターンがマゼンダの感光ドラム413Mを通過する際に感光ドラム413Mに再転写されるトナーパターンの再転写量/再転写率は、感光ドラム413Mの前後に設けられた濃度センサー43−1、43−2の検出値の差分から算出する。続いて、シアンの感光ドラム413Cの通過時、ブラックの感光ドラム413Kの通過時の再転写量又は再転写率も、同様にして算出する。
【0065】
[3]透明トナーの付着処理
図9は、中間転写ベルト421上への画像形成の処理手順を示すフローチャートを示す。図9は、主に、透明トナーの形成処理に着目したフローチャートである。
【0066】
画像形成装置1は、画像形成処理を開始すると、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに色分解された画像データを受信し取得する(ステップS11)。この際、画像形成用の画像データは、1画素毎に、YMCKの画像情報として取得される。因みに、その後、再転写量算出処理によって予め記憶された再転写量に基づいて、透明トナー画像形成用の画像データが生成される。
【0067】
画像形成装置1は、ステップS12で、Y画像形成の要求がある否か判断し、要求がないと判断した場合には、ステップS15に進む。これに対して、Y画像形成の要求がある場合には、ステップS13で、Y画像の作像条件を設定する。なお、ここでの作像条件は、下流側においてYトナーの再転写はないものと仮定して、Yトナーの量を設定したものである。ステップS14では、作像条件に従って、感光ドラム413YによってY画像を形成する。
【0068】
画像形成装置1は、ステップS15で、M画像形成の要求がある否か判断し、要求がある場合には、ステップS16に移り、M画像の作像条件を設定する。なお、ここでの作像条件は、下流側においてMトナーの再転写はないものと仮定して、Mトナーの量を設定したものである。ステップS17では、作像条件に従って、感光ドラム413MによってM画像を形成する。
【0069】
これに対して、画像形成装置1は、M画像形成の要求がないと判断した場合には、ステップS18に移り、Y画像があるか否か判断する。ステップS18でY画像があると判断されるということは、Y画像があり、M画像が形成されないことを意味するので、透明トナーがなければ、YトナーがM用の感光ドラム413Mで再転写される。そこで、ステップS18でY画像ありと判断した場合には、ステップS19−S22にて透明トナーの形成処理を行う。
【0070】
先ず、透明トナー量制御部17が、ステップS19で、M用の感光ドラム413Mでの再転写量の記憶情報を読み込み、ステップS20で、透明トナー用感光ドラム413CLR1の画像データを生成する。ステップS21では、M用の感光ドラム413Mでの再転写量を考慮して、透明トナー用感光ドラム413CLR1の作像条件を設定する。ステップS22では、透明トナー用感光ドラム413CLR1によって透明トナー像が形成される。これにより、M用の感光ドラム413Mでの再転写量に相当する透明トナーが形成される。
【0071】
画像形成装置1は、ステップS23で、C画像形成の要求がある否か判断し、要求がある場合には、ステップS24に移り、C画像の作像条件を設定する。なお、ここでの作像条件は、下流側においてCトナーの再転写はないものと仮定して、Cトナーの量を設定したものである。ステップS25では、作像条件に従って、感光ドラム413CによってC画像を形成する。
【0072】
これに対して、画像形成装置1は、C画像形成の要求がないと判断した場合には、ステップS26に移り、Y画像又はM画像があるか否か判断する。ステップS26でY画像又はM画像があると判断されるということは、Y画像又はM画像があり、C画像が形成されないことを意味するので、透明トナーがなければ、Yトナー又はMトナーがC用の感光ドラム413Cで再転写される。そこで、ステップS26でY画像又はM画像ありと判断した場合には、ステップS27−S30にて透明トナーの形成処理を行う。
【0073】
先ず、透明トナー量制御部17が、ステップS27で、C用の感光ドラム413Cでの再転写量の記憶情報を読み込み、ステップS28で、透明トナー用感光ドラム413CLR2の画像データを生成する。ステップS29では、C用の感光ドラム413Cでの再転写量を考慮して、透明トナー用感光ドラム413CLR2の作像条件を設定する。ステップS30では、透明トナー用感光ドラム413CLR2によって透明トナー像が形成される。これにより、C用の感光ドラム413Cでの再転写量に相当する透明トナーが形成される。
【0074】
画像形成装置1は、ステップS31で、K画像形成の要求がある否か判断し、要求がある場合には、ステップS32に移り、K画像の作像条件を設定する。ステップS33では、作像条件に従って、感光ドラム413KによってK画像を形成する。
【0075】
これに対して、画像形成装置1は、K画像形成の要求がないと判断した場合には、ステップS34に移り、Y画像又はM画像又はC画像があるか否か判断する。ステップS34でY画像又はM画像又はC画像があると判断されるということは、Y画像又はM画像又はC画像があり、K画像が形成されないことを意味するので、透明トナーがなければ、Yトナー又はMトナー又はKトナーがK用の感光ドラム413Kで再転写される。そこで、ステップS34でY画像又はM画像又はC画像ありと判断した場合には、ステップS35−S38にて透明トナーの形成処理を行う。
【0076】
先ず、透明トナー量制御部17が、ステップS35で、K用の感光ドラム413Kでの再転写量の記憶情報を読み込み、ステップS36で、透明トナー用感光ドラム413CLR3の画像データを生成する。ステップS37では、K用の感光ドラム413Kでの再転写量を考慮して、透明トナー用感光ドラム413CLR3の作像条件を設定する。ステップS38では、透明トナー用感光ドラム413CLR3によって透明トナー像が形成される。これにより、K用の感光ドラム413Kでの再転写量に相当する透明トナーが形成される。
【0077】
次に、図10を用いて、Y(イエロー)の画像を形成する場合を例にとって説明する。
イエロー(Y)の単色画像を形成する場合、M用の感光ドラム413Mには透明トナー用感光ドラム413CLR1の透明トナーが再転写され、C用の感光ドラム413Cには透明トナー用感光ドラム413CLR2の透明トナーが再転写され、K成分用の感光ドラム413Kには透明トナー用感光ドラム413CLR3トナーが再転写される。つまり、Y用の感光ドラム413Yから中間転写ベルト421に転写されたYトナーは、画像形成されない色成分用の感光ドラム413M、413C、413Kに一切再転写されない。
【0078】
また、イエローのトナーの再転写は、透明トナーによって確実に防止されるので、イエローのトナー付着量は、再転写を考慮しない状態、つまり紙上付着量となるプロセス設定条件で制御すればよい。
【0079】
以上説明したように、本実施の形態の画像形成装置1は、有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kそれぞれの間、及び、最下流の有色用感光ドラム413Kの下流側に配置された濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4と、各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kを挟むように配置された少なくとも2つの濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4によって得られた検出値を用いて、各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量を算出する再転写量算出部90と、算出された各々の有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量に基づいて、各透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3によって付着させる透明トナーの量を制御する透明トナー量制御部17と、を有する。
【0080】
これにより、有色トナーについては再転写が一切発生しないため、付着量が適正の状態にて画像形成が可能となり、再転写による有色トナーの消費を抑制することができるため画像品質向上及び装置のランニングコストの低減を図ることができる。
【0081】
加えて、透明トナーの量が適正化されるので、多色画像の階調特性をより確実に保証でき、かつ、不必要な透明トナーを消費せずに済むようになる。
【0082】
[4]他の実施の形態
上述の実施の形態では、図8に示したように、各有色用感光ドラム413M、413C、413Kを挟むように、有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413K間に1つずつ濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4を設け、各有色用感光ドラム413M、413C、413Kでの再転写量を求めるようにした。
【0083】
これに加えて、図11に示すように、透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3の下流側で隣接した位置に、透明トナーの付着量を検出するための、透明トナー付着量センサー43−5、43−6、43−7を設け、透明トナー量制御部17がこの透明トナー付着量センサー43−5、43−6、43−7による検出結果を参照して、透明トナーの量が目標値となるように制御すれば、透明トナーの量がより適正化され、多色画像の階調特性をより確実に保証でき、かつ、不必要な透明トナーをより消費せずに済むようになる。
【0084】
図12に、透明トナー付着量センサー43−5、43−6、43−7による検出結果を参照して、透明トナーの量が目標値となるように制御する場合の、処理フローを示す。ステップS1−S7は、図6と同様なのでここでの説明は省略する。ステップS41で、透明トナーの1次転写ローラーを圧着することで、透明トナーの付着を可能な状態とする。ステップS42では、透明トナーの作像条件を変えながら、透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3の下流側で隣接した透明トナー付着量センサー43−5、43−6、43−7によって透明トナーの付着量を検知する。ステップS43では、透明トナーが狙いの付着量(=再転写量)となるような透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3の作像条件を決定する。
【0085】
図13に示すように、実際上、作像条件として、透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3の現像DCバイアス又は書き込み光量を変化させながら、透明トナー付着量センサー43−5、43−6、43−7によって透明トナーの付着量を検知することで、現像DCバイアス又は書き込み光量と、透明トナー付着量との関係を示す特性曲線L1を予め求めておく。そして、特性曲線L1上の狙い透明トナー付着量に対応する現像DCバイアス又は書き込み光量を、作像条件として決定する。
【0086】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0087】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0088】
1 画像形成装置
17 透明トナー量制御部
43−1、43−2、43−3、43−4、43−5、43−6、43−7 濃度センサー
90 再転写量算出部
413Y、413M、413C、413K 有色用感光ドラム
413CLR1、413CLR2、413CLR3 透明トナー用感光ドラム
421 中間転写ベルト
【技術分野】
【0001】
本発明は、中間転写方式の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真プロセス技術を利用したカラー画像形成装置(複写機、プリンター、ファクシミリ等)においては、中間転写ベルト等の中間転写体を用いた中間転写方式が主流となっている。中間転写方式とは、感光ドラム上に形成されたC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写体に転写(一次転写)させ、中間転写体上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙に転写(二次転写)させる方式である。
【0003】
このような画像形成装置では、感光ドラム、現像剤等の経時的な劣化や、装置周辺の環境(温湿度の変動)等によって、出力画像(用紙に形成された画像)の画質が低下する。具体的には、入力画像の階調が出力画像に忠実に再現されないという現象が生じる。そこで、従来の画像形成装置では、入力画像の階調等を出力画像に安定して再現させるための画像安定化制御が行われるようになっている(例えば特許文献1)。
【0004】
画像安定化制御としては、例えば、中間転写体に形成されたCMYKの各色トナーパターンの濃度を光センサーで検出し、この検出結果(階調特性)に基づいて階調補正データ(いわゆるガンマ補正曲線)を生成し、帯電電位、現像電位、露光量等の画像形成条件にフィードバックさせる階調補正等がある。
【0005】
また、特許文献1には、単色画像を形成する際、中間転写ベルトに有色トナー像の下地として透明トナー像を形成することにより、単色画像を形成する場合と多色画像を形成する場合とで、特定色のトナー濃度を均一にすることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−1380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
中間転写方式の画像形成装置における画像安定化制御(階調補正)は、CMYKの各色トナーパターンの検出結果に基づいて実施される。そのため、階調補正を行うことにより、一次色(C、M、Y、Kの原色)の入力画像(単色画像)は忠実に出力画像に再現される(階調再現性が保証される)。
【0008】
ところが、実際に出力される画像は、必ずしも1次色とは限らず、R(赤)、G(緑)、B(青)や、Pk(プロセスブラック)といった、2次色や3次色で再現される場合が多い。このような2次色や3次色が出力画像として再現される場合には、階調は下流側の感光ドラムでの再転写の影響を受けるので、1次色で安定化制御を行ったとしても、2次色や3次色の階調が保証されるとは限らない。
【0009】
以下、再転写と、画像安定化制御との関係について簡単に説明する。
【0010】
先ず、各有色成分の単色(1次色)画像を形成する場合について説明する。各有色成分の単色(1次色)画像を形成する場合のトナーの再転写状況を表1に示す。
【0011】
表1に示すように、例えばイエロー(Y)の単色画像を形成する場合、Y成分用の感光ドラム413Yから中間転写ベルト421に転写されたYトナーの一部は、M成分用の感光ドラム413M、C成分用の感光ドラム413C、K成分用の感光ドラム413Kに再転写される(図1参照)。
【0012】
また、マゼンタ(M)の単色画像を形成する場合は、M成分用の感光ドラム413Mから中間転写ベルト421に転写されたMトナーの一部が、C成分用の感光ドラム413C、K成分用の感光ドラム413Kに再転写される(図2参照)。シアン(C)の単色画像を形成する場合は、C成分用の感光ドラム413Cから中間転写ベルト421に転写されたCトナーの一部が、K成分用の感光ドラム413Kに再転写される。
【0013】
最下流にある感光ドラム413Kを通過したときに中間転写ベルト421上に残存するトナーが、二次転写部において用紙Sに転写されることとなる。
【表1】
【0014】
画像安定化制御において、下流側の感光ドラム(イエローの単色画像を形成する場合は感光ドラム413M、413C、413K)に再転写されるトナー量(再転写率)を考慮して、本来の画像形成に必要な適正量(所望の濃度(階調値)で画像を再現するために用紙Sに転写させるべき量)のトナーが中間転写ベルト421に転写されるように画像形成条件が制御される。この画像安定化制御を行うことにより、下流側の感光ドラムにトナーの一部が転写されても、用紙Sには適正量のトナーが転写されるため、出力画像において設計通りの階調特性が得られる。つまり、一次色の出力画像については、画像安定化制御を行うことにより階調特性が保証される。
【0015】
次に、多色(2次色や3次色)画像を形成する場合について説明する。多色画像を形成する場合のトナーの再転写状況を表2に示す。
【0016】
表2に示すように、例えばイエローにマゼンタを重ね合わせたレッドの多色画像を形成する場合、Yトナーが中間転写ベルト421に転写された直後にMトナーが転写される(図3参照)。イエローの単色画像を形成する場合にはYトナーの再転写が3回生じるのに対して、レッドの多色画像を場合にはYトナーの再転写は生じないので、Yトナーの再転写量が異なる。
【0017】
また、Mトナーが中間転写ベルト421に転写された後、その上に他の色のトナーは転写されないので、Mトナーの再転写が2回生じる(図3参照)。つまり、レッドの多色画像を形成する場合のMトナーの転写率は、マゼンタの単色画像を形成する場合と同じになる。
【表2】
【0018】
このように、多色画像を形成する場合、画像形成されない色の一次転写部を通過するたびに、その色の感光ドラムに最上層のトナーが再転写される。すなわち、二次転写時に最上層となっていないトナー(図3ではYトナー)については、そのトナーが最上層となっているときに、画像形成されない色の一次転写部を通過する回数に応じてトナーの再転写量が変化する。例えば、レッドの多色画像を形成する場合と、グリーンの多色画像を形成する場合とでも、Yトナーの再転写量は異なる。
【0019】
しかしながら、上述した画像安定化制御では、単色画像の階調再現性が保証されるように画像形成条件が設定されており、多色画像を形成する場合の各トナーの転写率の変化については考慮されていない。最終的に最上層とならないトナーについては、適正量より過剰なトナーが用紙に転写される(濃度が高くなる)ことになる。そのため、出力画像において所望の色合いを得ることは困難である。具体的には、最大濃度や中間調濃度が設計値からずれてしまい、設計通りの階調特性を得ることが困難である。
【0020】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、多色(2次色や3次色)画像についても所望の階調特性を保証することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明に係る画像形成装置は、中間転写ベルトの周回経路に沿って順次配置され、それぞれは、表面に各色のトナー像が形成され、この各色のトナー像を前記中間転写ベルト上に順次転写する、複数の有色トナー用感光ドラムと、
前記中間転写ベルトの周回経路に沿ってかつ前記有色トナー用感光体ドラムの間に配置されており、前記有色トナーが転写された前記中間転写ベルト上に透明トナーを付着させる、複数の透明トナー用感光ドラムと、
前記複数の有色用感光ドラムそれぞれの間、及び、最下流の有色用感光ドラムの下流側に配置され、前記中間転写ベルト上の前記各色の有色トナーの付着量を検出する、複数のトナー付着量センサーと、
各有色用感光ドラムを挟むように配置された少なくとも2つの前記トナー付着量センサーによって得られた検出値を用いて、前記各々の有色用感光ドラムへのトナー像の再転写量を算出する、再転写量算出部と、
算出された前記各々の有色用感光ドラムへのトナー像の再転写量に基づいて、前記各透明トナー用感光ドラムによって付着させる前記透明トナーの量を制御する、透明トナー量制御部と、
を具備する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、透明トナー用感光ドラムによって、中間転写体上において、有色トナー像の上に透明トナー像が形成されるので、下流側にある画像形成されない色の有色トナー用感光ドラムを通過する際に、その色成分用の感光ドラムには透明トナーが転写されることとなる。したがって、すべての有色トナーの用紙への転写率が100%となるので、画像安定化制御において下流側の感光体への有色トナーの再転写を考慮する必要はなく、所望の階調特性を有する出力画像を容易に形成することができる。
【0023】
加えて、トナー付着量センサー、再転写量算出部及び制御部によって、透明トナーの量が適正化されるので、多色画像の階調特性をより確実に保証でき、かつ、不必要な透明トナーを消費せずに済むようになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】従来の画像形成装置でイエローの単色画像を形成するときの中間転写ベルト上のトナー状態を示す模式図
【図2】従来の画像形成装置でマゼンタの単色画像を形成するときの中間転写ベルト上のトナー状態を示す模式図
【図3】従来の画像形成装置でレッドの多色画像を形成するときの中間転写ベルト上のトナー状態を示す模式図
【図4】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す図
【図5】実施の形態に係る画像形成装置の制御系の主要部を示す図
【図6】再転写量検出の処理手順を示すフローチャート
【図7】検出対象色に対する各色の1次転写ローラーの圧接/離間状態を示す図
【図8】イエローのトナーパターンの再転写量を検出している様子を示す模式図
【図9】中間転写ベルト上への画像形成の処理手順を示すフローチャート
【図10】イエローの単色画像を形成するときの中間転写ベルト上のトナー状態を示す模式図
【図11】透明トナー付着量センサーの説明に供する図
【図12】透明トナー付着量センサーによる検出結果を参照して、透明トナーの量が目標値となるように制御する場合の、処理フローを示すフローチャート
【図13】透明トナー付着量と作像条件との関係を示す図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0026】
[1]全体構成
図4は本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図で、図5は実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す図である。
【0027】
図4、5に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光ドラム上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写体に転写(一次転写)し、中間転写体上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙に転写(二次転写)することにより、画像を形成する。
【0028】
また、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体を中間転写体の走行方向に直列配置し、中間転写体に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
【0029】
図4、5に示すように、画像形成装置1は、制御部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、搬送部50、定着部60、記憶部70、及び通信部80を備えている。
【0030】
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13等を備えている。CPU11は、ROM12から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM13に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部70に格納されている各種データが参照される。記憶部70は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
【0031】
制御部10は、通信部80を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピュータ)との間で各種データの送受信を行う。制御部10は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて用紙に画像を形成させる。通信部80は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
【0032】
また、制御部10は、画像処理部30を制御して階調補正データに基づく階調補正を行う階調補正部14、階調補正に用いられる階調補正データを生成する階調補正データ生成部15、透明トナー像を形成させるための透明画像データを生成する透明画像データ生成部16、各透明トナー用感光ドラムによって付着させる透明トナーの量を制御する透明トナー量制御部17、として機能する。
【0033】
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部10から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部10に出力する。
【0034】
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備えている。例えば、画像処理部30は、制御部10の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
【0035】
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、透明成分のトナー(透明トナー)による画像を形成するための画像形成ユニット41CLR1〜41CLR3、中間転写ユニット42、及び濃度センサー43等を備えている。
【0036】
Y成分、M成分、C成分、K成分、及び透明成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、41CLR1〜41CLR3は、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、K又はCLR1〜CLR3を添えて示すこととする。図4では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41K、41CLR1〜41CLR3の構成要素については符号が省略されている。
【0037】
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光ドラム413、帯電装置414、及びドラムクリーニング装置415等を備えている。
【0038】
感光ドラム413は、例えばアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。
【0039】
帯電装置414は、光導電性を有する感光ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。
【0040】
露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成されることとなる。
【0041】
現像装置412は、各色成分の現像剤(例えば、小粒径のトナーと磁性体とからなる二成分現像剤)を収容しており、感光ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
【0042】
ドラムクリーニング装置415は、感光ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレードを有する。一次転写後に感光ドラム413の表面に残存する転写残トナーは、ドラムクリーニングブレードによって掻き取られ、除去される。
【0043】
透明成分用の画像形成ユニット41CLR1〜41CLR3は、有色成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kの間に設けられる。すなわち、中間転写ベルト421上に形成されたY、M、Cの有色トナー像の上層として、透明成分用の画像形成ユニット41CLR1〜41CLR3により透明トナー像を形成できるようになっている。画像形成ユニット41CLR1〜41CLR3は、透明画像データ生成部16(制御部10)によって生成された透明画像データに基づいて透明トナー像を形成する。
【0044】
また、画像形成ユニット41CLR1−41CLR3は、付着させる透明トナーの量が透明トナー量制御部17によって制御される。付着させる透明トナーの量とは、付着させる透明トナーの厚みのことを意味する。
【0045】
かかる構成に加えて、有色用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kのそれぞれの間には、濃度センサー43−1、43−2、43−3が設けられている。また、最下流の有色用の画像形成ユニット41Kの下流側にも、濃度センサー43−4が設けられている。これら濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4は、中間転写ベルト421上の各色の有色トナーの付着量を検出する、トナー付着量センサーとして設けられている。つまり、検出された濃度が高いほど、トナー付着量が多いといった関係から、濃度検出結果からトナー付着量を推測できる。ここで、濃度センサー43−1、43−2、43−3は、各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kそれぞれの間、濃度センサー43−4は、最下流の有色用感光ドラム413Kの下流側に配置すればよい。
【0046】
濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4による濃度検出結果は、各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kの再転写量を算出するために用いられる。また、濃度センサー43−4による濃度検出結果は、階調補正データを生成する際に用いられる。因みに、階調補正データを生成する際には、濃度センサー43−4は、中間転写ベルト421の非画像形成領域(例えば、連続して多数枚の用紙に画像が形成される場合の画像間の領域)に形成された階調補正用のトナーパターンの濃度を検出する。
【0047】
濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4としては、例えば発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などの発光素子と、フォトダイオード(PD:Photodiode)などの受光素子を備え、トナーパターンの反射濃度を検出する反射型の光センサーを適用することができる。トナーパターンの反射濃度は、測定対象物への入射光量をI0、測定対象物からの反射光量をIとしたとき、−log(I/I0)で表される。
【0048】
また、中間転写ベルト421が透光性の材料で構成されている場合には、濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4として、発光素子と受光素子が中間転写ベルト421を挟んで対向配置される透過型の光センサーを適用することができる。
【0049】
各濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4による濃度検出結果は、再転写量算出部90に出力される。再転写量算出部90は、各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kを挟むように配置された少なくとも2つの濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4によって得られた検出値を用いて、各々の有色用感光ドラム413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量を算出する。具体的には、濃度センサー43−1と43−2との検出値の差分値から、有色用感光ドラム413Mへの再転写量が算出され、濃度センサー43−2と43−3との検出値の差分値から、有色用感光ドラム413Cへの再転写量が算出され、濃度センサー43−3と43−4との検出値の差分値から、有色用感光ドラム413Kへの再転写量が算出される。
【0050】
再転写量算出部90により算出された各有色用感光ドラム413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量の情報は、透明トナー量制御部17に出力される。透明トナー量制御部17は、各有色用感光ドラム413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量に基づいて、各透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3によって付着させる透明トナーの量を制御する。具体的には、透明トナー量制御部17は、各透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3によって、下流側で隣接する有色用感光ドラム413M、413C、413Kに再転写されるトナー量に相当する透明トナーが付着されるように、透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3を制御する。つまり、透明トナー用感光ドラム413CLR1は有色用感光ドラム413Mでの再転写量に相当する透明トナーを付着させ、透明トナー用感光ドラム413CLR2は有色用感光ドラム413Cでの再転写量に相当する透明トナーを付着させ、透明トナー用感光ドラム413CLR3は有色用感光ドラム413Kでの再転写量に相当する透明トナーを付着させる。
【0051】
このようにすることで、透明トナーの量が適正化されるので、多色画像の階調特性をより確実に保証でき、かつ、不必要な透明トナーを消費せずに済むようになる。よって、多層再現色の品質を向上できると共に、装置のランニングコストを低減できる。
【0052】
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、二次転写ローラー423、駆動ローラー424、従動ローラー425、及びベルトクリーニング装置426等を備えている。
【0053】
中間転写ベルト421は、駆動ローラー424の回転により矢印A方向に一定速度で走行する。一次転写ローラー422によって、中間転写ベルト421が感光ドラム413に圧接されると、中間転写ベルト421に各色トナー像が順次重ねて一次転写される。そして、中間転写ベルト421が二次転写ローラー423によって用紙Sに圧接されると、中間転写ベルト421に一次転写されたトナー像が用紙Sに二次転写される。
【0054】
ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の表面に摺接されるベルトクリーニングブレードを有する。二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残存する転写残トナーは、ベルトクリーニングブレードによって掻き取られ、除去される。
【0055】
定着部60は、用紙Sを狭持して搬送するためのニップ部を形成する加圧部、トナー像が転写された用紙Sに接触して定着温度で加熱する加熱部等を備えている。定着部60には、公知の技術を適用することができる。定着部60は、搬送されてきた用紙Sをニップ部で加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。
【0056】
搬送部50は、給紙部51、搬送機構52、及び排紙部53等を備えている。給紙部51を構成する2つの給紙トレイユニット51a、51bには、用紙の坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙(規格用紙、特殊用紙)Sが予め設定された種類ごとに収容される。
【0057】
給紙トレイユニット51a、51bに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、レジストローラー52a等の複数の搬送ローラーを備えた搬送機構52により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー52aが配設されたレジスト部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。
【0058】
そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー53aを備えた排紙部53により機外に排紙される。
【0059】
[2]再転写量の検出処理
図6は、本実施の形態における再転写量検出の処理手順を示すフローチャートである。図6の処理フローは、Y、M、C、Kの各色に対して行われる。
【0060】
再転写量検出処理が開始されると、先ず作成色の情報及びトナーパターンの情報を取得する(ステップS1)。次に、有色トナーの1次転写ローラー422を圧着させ(ステップS2)、透明トナーの1次転写ローラー422を中間転写ベルト421から離間させ(ステップS3)、この状態で、対象色(ステップS1で取得した作成色情報に対応する色)のトナーパターンを形成する(ステップS4)。次に、濃度センサー43が濃度を検出し(ステップS5)、再転写量算出部90が検出された濃度に基づいて各画像形成ユニット41M、41C、41Kを通過したときの再転写量/再転写率を算出する(ステップS6)。次に、各位置(各画像形成ユニット41M、41C、41K)での再転写量/再転写率を記憶しておく(ステップS7)。
【0061】
図7は、検出対象色に対する各色の1次転写ローラー422の圧接/離間状態を示す図表である。図から分かるように、再転写は、対象色よりも下流側の有色用感光ドラム413M、413C、413Kで生じるので、再転写量を検出する場合には、対象色の有色用感光ドラム、及び、対象色よりも下流側の有色用感光ドラムを圧着させればよい。
【0062】
図8は、イエローのトナーパターンの再転写量を検出している様子を示す模式図である。
【0063】
イエローの感光ドラム413Yにて形成されたイエローのトナーパターンは、他色(M、C、K)の感光ドラム413M、413C、413Kを通過する際に再転写される。
【0064】
イエローのトナーパターンがマゼンダの感光ドラム413Mを通過する際に感光ドラム413Mに再転写されるトナーパターンの再転写量/再転写率は、感光ドラム413Mの前後に設けられた濃度センサー43−1、43−2の検出値の差分から算出する。続いて、シアンの感光ドラム413Cの通過時、ブラックの感光ドラム413Kの通過時の再転写量又は再転写率も、同様にして算出する。
【0065】
[3]透明トナーの付着処理
図9は、中間転写ベルト421上への画像形成の処理手順を示すフローチャートを示す。図9は、主に、透明トナーの形成処理に着目したフローチャートである。
【0066】
画像形成装置1は、画像形成処理を開始すると、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに色分解された画像データを受信し取得する(ステップS11)。この際、画像形成用の画像データは、1画素毎に、YMCKの画像情報として取得される。因みに、その後、再転写量算出処理によって予め記憶された再転写量に基づいて、透明トナー画像形成用の画像データが生成される。
【0067】
画像形成装置1は、ステップS12で、Y画像形成の要求がある否か判断し、要求がないと判断した場合には、ステップS15に進む。これに対して、Y画像形成の要求がある場合には、ステップS13で、Y画像の作像条件を設定する。なお、ここでの作像条件は、下流側においてYトナーの再転写はないものと仮定して、Yトナーの量を設定したものである。ステップS14では、作像条件に従って、感光ドラム413YによってY画像を形成する。
【0068】
画像形成装置1は、ステップS15で、M画像形成の要求がある否か判断し、要求がある場合には、ステップS16に移り、M画像の作像条件を設定する。なお、ここでの作像条件は、下流側においてMトナーの再転写はないものと仮定して、Mトナーの量を設定したものである。ステップS17では、作像条件に従って、感光ドラム413MによってM画像を形成する。
【0069】
これに対して、画像形成装置1は、M画像形成の要求がないと判断した場合には、ステップS18に移り、Y画像があるか否か判断する。ステップS18でY画像があると判断されるということは、Y画像があり、M画像が形成されないことを意味するので、透明トナーがなければ、YトナーがM用の感光ドラム413Mで再転写される。そこで、ステップS18でY画像ありと判断した場合には、ステップS19−S22にて透明トナーの形成処理を行う。
【0070】
先ず、透明トナー量制御部17が、ステップS19で、M用の感光ドラム413Mでの再転写量の記憶情報を読み込み、ステップS20で、透明トナー用感光ドラム413CLR1の画像データを生成する。ステップS21では、M用の感光ドラム413Mでの再転写量を考慮して、透明トナー用感光ドラム413CLR1の作像条件を設定する。ステップS22では、透明トナー用感光ドラム413CLR1によって透明トナー像が形成される。これにより、M用の感光ドラム413Mでの再転写量に相当する透明トナーが形成される。
【0071】
画像形成装置1は、ステップS23で、C画像形成の要求がある否か判断し、要求がある場合には、ステップS24に移り、C画像の作像条件を設定する。なお、ここでの作像条件は、下流側においてCトナーの再転写はないものと仮定して、Cトナーの量を設定したものである。ステップS25では、作像条件に従って、感光ドラム413CによってC画像を形成する。
【0072】
これに対して、画像形成装置1は、C画像形成の要求がないと判断した場合には、ステップS26に移り、Y画像又はM画像があるか否か判断する。ステップS26でY画像又はM画像があると判断されるということは、Y画像又はM画像があり、C画像が形成されないことを意味するので、透明トナーがなければ、Yトナー又はMトナーがC用の感光ドラム413Cで再転写される。そこで、ステップS26でY画像又はM画像ありと判断した場合には、ステップS27−S30にて透明トナーの形成処理を行う。
【0073】
先ず、透明トナー量制御部17が、ステップS27で、C用の感光ドラム413Cでの再転写量の記憶情報を読み込み、ステップS28で、透明トナー用感光ドラム413CLR2の画像データを生成する。ステップS29では、C用の感光ドラム413Cでの再転写量を考慮して、透明トナー用感光ドラム413CLR2の作像条件を設定する。ステップS30では、透明トナー用感光ドラム413CLR2によって透明トナー像が形成される。これにより、C用の感光ドラム413Cでの再転写量に相当する透明トナーが形成される。
【0074】
画像形成装置1は、ステップS31で、K画像形成の要求がある否か判断し、要求がある場合には、ステップS32に移り、K画像の作像条件を設定する。ステップS33では、作像条件に従って、感光ドラム413KによってK画像を形成する。
【0075】
これに対して、画像形成装置1は、K画像形成の要求がないと判断した場合には、ステップS34に移り、Y画像又はM画像又はC画像があるか否か判断する。ステップS34でY画像又はM画像又はC画像があると判断されるということは、Y画像又はM画像又はC画像があり、K画像が形成されないことを意味するので、透明トナーがなければ、Yトナー又はMトナー又はKトナーがK用の感光ドラム413Kで再転写される。そこで、ステップS34でY画像又はM画像又はC画像ありと判断した場合には、ステップS35−S38にて透明トナーの形成処理を行う。
【0076】
先ず、透明トナー量制御部17が、ステップS35で、K用の感光ドラム413Kでの再転写量の記憶情報を読み込み、ステップS36で、透明トナー用感光ドラム413CLR3の画像データを生成する。ステップS37では、K用の感光ドラム413Kでの再転写量を考慮して、透明トナー用感光ドラム413CLR3の作像条件を設定する。ステップS38では、透明トナー用感光ドラム413CLR3によって透明トナー像が形成される。これにより、K用の感光ドラム413Kでの再転写量に相当する透明トナーが形成される。
【0077】
次に、図10を用いて、Y(イエロー)の画像を形成する場合を例にとって説明する。
イエロー(Y)の単色画像を形成する場合、M用の感光ドラム413Mには透明トナー用感光ドラム413CLR1の透明トナーが再転写され、C用の感光ドラム413Cには透明トナー用感光ドラム413CLR2の透明トナーが再転写され、K成分用の感光ドラム413Kには透明トナー用感光ドラム413CLR3トナーが再転写される。つまり、Y用の感光ドラム413Yから中間転写ベルト421に転写されたYトナーは、画像形成されない色成分用の感光ドラム413M、413C、413Kに一切再転写されない。
【0078】
また、イエローのトナーの再転写は、透明トナーによって確実に防止されるので、イエローのトナー付着量は、再転写を考慮しない状態、つまり紙上付着量となるプロセス設定条件で制御すればよい。
【0079】
以上説明したように、本実施の形態の画像形成装置1は、有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kそれぞれの間、及び、最下流の有色用感光ドラム413Kの下流側に配置された濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4と、各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kを挟むように配置された少なくとも2つの濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4によって得られた検出値を用いて、各有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量を算出する再転写量算出部90と、算出された各々の有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413Kへのトナー像の再転写量に基づいて、各透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3によって付着させる透明トナーの量を制御する透明トナー量制御部17と、を有する。
【0080】
これにより、有色トナーについては再転写が一切発生しないため、付着量が適正の状態にて画像形成が可能となり、再転写による有色トナーの消費を抑制することができるため画像品質向上及び装置のランニングコストの低減を図ることができる。
【0081】
加えて、透明トナーの量が適正化されるので、多色画像の階調特性をより確実に保証でき、かつ、不必要な透明トナーを消費せずに済むようになる。
【0082】
[4]他の実施の形態
上述の実施の形態では、図8に示したように、各有色用感光ドラム413M、413C、413Kを挟むように、有色用感光ドラム413Y、413M、413C、413K間に1つずつ濃度センサー43−1、43−2、43−3、43−4を設け、各有色用感光ドラム413M、413C、413Kでの再転写量を求めるようにした。
【0083】
これに加えて、図11に示すように、透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3の下流側で隣接した位置に、透明トナーの付着量を検出するための、透明トナー付着量センサー43−5、43−6、43−7を設け、透明トナー量制御部17がこの透明トナー付着量センサー43−5、43−6、43−7による検出結果を参照して、透明トナーの量が目標値となるように制御すれば、透明トナーの量がより適正化され、多色画像の階調特性をより確実に保証でき、かつ、不必要な透明トナーをより消費せずに済むようになる。
【0084】
図12に、透明トナー付着量センサー43−5、43−6、43−7による検出結果を参照して、透明トナーの量が目標値となるように制御する場合の、処理フローを示す。ステップS1−S7は、図6と同様なのでここでの説明は省略する。ステップS41で、透明トナーの1次転写ローラーを圧着することで、透明トナーの付着を可能な状態とする。ステップS42では、透明トナーの作像条件を変えながら、透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3の下流側で隣接した透明トナー付着量センサー43−5、43−6、43−7によって透明トナーの付着量を検知する。ステップS43では、透明トナーが狙いの付着量(=再転写量)となるような透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3の作像条件を決定する。
【0085】
図13に示すように、実際上、作像条件として、透明トナー用感光ドラム413CLR1、413CLR2、413CLR3の現像DCバイアス又は書き込み光量を変化させながら、透明トナー付着量センサー43−5、43−6、43−7によって透明トナーの付着量を検知することで、現像DCバイアス又は書き込み光量と、透明トナー付着量との関係を示す特性曲線L1を予め求めておく。そして、特性曲線L1上の狙い透明トナー付着量に対応する現像DCバイアス又は書き込み光量を、作像条件として決定する。
【0086】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0087】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0088】
1 画像形成装置
17 透明トナー量制御部
43−1、43−2、43−3、43−4、43−5、43−6、43−7 濃度センサー
90 再転写量算出部
413Y、413M、413C、413K 有色用感光ドラム
413CLR1、413CLR2、413CLR3 透明トナー用感光ドラム
421 中間転写ベルト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中間転写ベルトの周回経路に沿って順次配置され、それぞれは、表面に各色のトナー像が形成され、この各色のトナー像を前記中間転写ベルト上に順次転写する、複数の有色トナー用感光ドラムと、
前記中間転写ベルトの周回経路に沿ってかつ前記有色トナー用感光体ドラムの間に配置されており、前記有色トナーが転写された前記中間転写ベルト上に透明トナーを付着させる、複数の透明トナー用感光ドラムと、
前記複数の有色用感光ドラムそれぞれの間、及び、最下流の有色用感光ドラムの下流側に配置され、前記中間転写ベルト上の前記各色の有色トナーの付着量を検出する、複数のトナー付着量センサーと、
各有色用感光ドラムを挟むように配置された少なくとも2つの前記トナー付着量センサーによって得られた検出値を用いて、前記各々の有色用感光ドラムへのトナー像の再転写量を算出する、再転写量算出部と、
算出された前記各々の有色用感光ドラムへのトナー像の再転写量に基づいて、前記各透明トナー用感光ドラムによって付着させる前記透明トナーの量を制御する、透明トナー量制御部と、
を具備する画像形成装置。
【請求項2】
前記各透明トナー用感光ドラムは、下流側で隣接する有色用感光ドラムに再転写されるトナー量に相当する透明トナーを付着させる、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
さらに、前記各々の透明トナー用感光ドラムの下流側で隣接した位置に、透明トナーの付着量を検出するための、複数の透明トナー付着量センサーを具備し、
前記透明トナー量制御部は、前記透明トナー付着量センサーによって検出された透明トナーの付着量に基づいて、前記各透明トナー用感光ドラムによって付着させる前記透明トナーの量を制御する、
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項1】
中間転写ベルトの周回経路に沿って順次配置され、それぞれは、表面に各色のトナー像が形成され、この各色のトナー像を前記中間転写ベルト上に順次転写する、複数の有色トナー用感光ドラムと、
前記中間転写ベルトの周回経路に沿ってかつ前記有色トナー用感光体ドラムの間に配置されており、前記有色トナーが転写された前記中間転写ベルト上に透明トナーを付着させる、複数の透明トナー用感光ドラムと、
前記複数の有色用感光ドラムそれぞれの間、及び、最下流の有色用感光ドラムの下流側に配置され、前記中間転写ベルト上の前記各色の有色トナーの付着量を検出する、複数のトナー付着量センサーと、
各有色用感光ドラムを挟むように配置された少なくとも2つの前記トナー付着量センサーによって得られた検出値を用いて、前記各々の有色用感光ドラムへのトナー像の再転写量を算出する、再転写量算出部と、
算出された前記各々の有色用感光ドラムへのトナー像の再転写量に基づいて、前記各透明トナー用感光ドラムによって付着させる前記透明トナーの量を制御する、透明トナー量制御部と、
を具備する画像形成装置。
【請求項2】
前記各透明トナー用感光ドラムは、下流側で隣接する有色用感光ドラムに再転写されるトナー量に相当する透明トナーを付着させる、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
さらに、前記各々の透明トナー用感光ドラムの下流側で隣接した位置に、透明トナーの付着量を検出するための、複数の透明トナー付着量センサーを具備し、
前記透明トナー量制御部は、前記透明トナー付着量センサーによって検出された透明トナーの付着量に基づいて、前記各透明トナー用感光ドラムによって付着させる前記透明トナーの量を制御する、
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−88509(P2013−88509A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226842(P2011−226842)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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