説明

画像生成装置、画像生成方法、および、プログラム

【課題】観視者に異なる立体画像を連続して立体的に認識させること。
【解決手段】観視者の右眼および左眼でそれぞれ視認される右眼用画像および左眼用画像を生成する画像生成装置であって、第1表示画像に含まれる第1右眼用画像と第1左眼用画像とにおける対応オブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異である第1ズレ量を取得するズレ量取得部と、第1表示画像の後に表示される第2表示画像に含まれる第2右眼用画像と第2左眼用画像とにおける第2ズレ量、および第2表示画像の後に表示される第3表示画像に含まれる第3右眼用画像と第3左眼用画像とにおける第3ズレ量を、第1ズレ量と第2ズレ量との差より第1ズレ量と第3ズレ量との差を大きく決定するズレ量決定部と、第2ズレ量に基づいて第2右眼用画像および第2左眼用画像を生成し、第3ズレ量に基づいて第3右眼用画像および第3左眼用画像を生成する画像生成部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像生成装置、画像生成方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特殊なメガネを用いずに裸眼で立体(3D)画像を視認させる技術の一つとして、表示面の前面にパララックスバリアまたはレンチキュラを用いる技術が知られている。例えば、表示面に表示した右眼用画像および左眼用画像を、パララックスバリアまたはレンチキュラによりそれぞれ右眼および左眼に指向して射出する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−287195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の立体画像を時間的に切り替えて観視者に提示する場合に、観視者が認識する距離感が大きく異なる立体画像を連続して提示すると、観視者は切り替え後の立体画像をうまく立体的に認識できない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の一態様においては、観視者の右眼で視認されるべき右眼用画像と観視者の左眼で視認されるべき左眼用画像とを生成する画像生成装置であって、第1表示画像に含まれる第1右眼用画像と第1左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異である第1ズレ量を取得するズレ量取得部と、第1表示画像の後に表示されるべき第2表示画像に含まれる第2右眼用画像と第2左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異である第2ズレ量、および第2表示画像の後に表示されるべき第3表示画像に含まれる第3右眼用画像と第3左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異である第3ズレ量を決定するズレ量決定部と、第2ズレ量に基づいて第2右眼用画像および第2左眼用画像を生成し、第3ズレ量に基づいて第3右眼用画像および第3左眼用画像を生成する画像生成部とを備える。ズレ量決定部は、第1ズレ量と第2ズレ量との差より、第1ズレ量と第3ズレ量との差を大きく決定する。
【0006】
画像生成部は、第1の2次元画像を表示画面上において第1ズレ量だけ左右にずらすことによって第1右眼用画像および第1左眼用画像を生成し、第2の2次元画像を表示画面上において第2ズレ量だけ左右にずらすことによって第2右眼用画像および第2左眼用画像を生成し、第2の2次元画像を第3ズレ量だけ左右にずらすことによって第3右眼用画像および第3左眼用画像を生成してよい。
【0007】
ズレ量決定部は、第1ズレ量と第2ズレ量とを同一としてよい。
【0008】
基準ズレ量を格納している基準ズレ量格納部をさらに備え、ズレ量決定部は、第1ズレ量および第2ズレ量を基準ズレ量としてよい。
【0009】
ズレ量決定部は、第1ズレ量および第2ズレ量を、第1の2次元画像に対して予め定められた第1既定ズレ量と、第2の2次元画像に対して予め定められた第2既定ズレ量との平均値としてよい。
【0010】
画像生成部は、第2の2次元画像から、第2表示画像および第3表示画像を含む複数の表示画像を生成し、ズレ量決定部は、複数の表示画像のそれぞれに含まれる右眼用画像と左眼用画像とのズレ量のそれぞれを、複数の表示画像の表示順序にしたがって、第2ズレ量から、第2の2次元画像に対して予め定められた第2既定ズレ量へ近づいていくように決定してよい。
【0011】
画像生成部は、第3の2次元画像を表示画面上において第4ズレ量だけ左右にずらすことによって、複数の表示画像の後に表示されるべき第4表示画像に含まれる第4右眼用画像および第4左眼用画像を生成し、ズレ量決定部は、複数の表示画像のそれぞれのズレ量を、複数の表示画像の表示順にともなって、第2ズレ量から、第2の2次元画像に対して予め定められた第2既定ズレ量へ近づけていった後、第4ズレ量に近づいていくように決定してよい。
【0012】
ズレ量決定部は、第2の2次元画像の撮像時における被写体の距離情報に基づいて、第2表示画像および第3表示画像のそれぞれのズレ量を決定してよい。
【0013】
第1の2次元画像および第2の2次元画像を含む複数の2次元画像の表示順序を、撮像時における被写体の距離情報に基づいて決定する表示順序決定部をさらに備えてよい。
【0014】
第2右眼用画像および第2左眼用画像の少なくとも一方にぼかし処理を施す画像処理部をさらに備えてよい。
【0015】
画像生成部が生成した複数の表示画像を連続して表示する表示部をさらに備えてよい。
【0016】
また、本発明の他の一態様においては、観視者の右眼で視認されるべき右眼用画像と観視者の左眼で視認されるべき左眼用画像とを生成する画像生成装置であって、複数の表示画像のそれぞれに含まれる右眼用画像と左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異であるズレ量を取得するズレ量取得部と、累積ズレ量取得部が取得したズレ量に基づいて、累積複数の表示画像のそれぞれに含まれる累積右眼用画像および累積左眼用画像を生成する画像生成部と、連続して表示される表示画像の間における累積ズレ量の差がより小さくなる表示順序を、累積複数の表示画像の表示順序としてより優先して決定する表示順序決定部とを備える。
【0017】
累積表示順序決定部は、連続して表示される表示画像の間における累積ズレ量の差の、累積複数の表示画像にわたる累積値がより小さくなる表示順序を、累積複数の表示画像の表示順序としてより優先して決定してよい。
【0018】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】一実施形態に係る表示装置10の構成例を示す図である。
【図2】画像処理部120の動作例を説明する図である。
【図3】画像案内部150を説明する図である。
【図4】画像生成部110の動作例を説明する図である。
【図5】表示画像の表示シーケンスを説明する図である。
【図6】ズレ量の制御例を説明する図である。
【図7】ズレ量の他の制御例を説明する図である。
【図8】ズレ量の更なる他の制御例を説明する図である。
【図9】ズレ量の更なる他の制御例を説明する図である。
【図10】表示画像の表示順序の一例を説明する図である。
【図11】表示画像の表示順序の他の一例を説明する図である。
【図12】表示画像の表示順序の更なる他の一例を説明する図である。
【図13】左眼用画像および右眼用画像の画像端部に対する処理例を示す図である。
【図14】画像端部に対する他の処理例を示す図である。
【図15】画像端部に対する更なる他の処理例を示す図である。
【図16】画像端部に対する更なる他の処理例を示す図である。
【図17】画像端部に対する更なる他の処理例を示す図である。
【図18】他の実施形態に係るコンピュータ800のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0021】
図1は、一実施形態に係る表示装置10の構成例を示す図である。表示装置10は、観視者に立体的画像を提示する。具体的には、観視者の右眼で視認されるべき右眼用画像と観視者の左眼で視認されるべき左眼用画像とを生成して、生成した右眼用画像および左眼用画像を、それぞれ観視者の右眼および観視者の左眼に提示することにより、立体的画像を観視者に提示する。ここで、表示装置10は、デジタルフォトフレーム、テレビ受像機およびパーソナルコンピュータ用のモニタ等の表示装置であってよい。
【0022】
表示装置10は、画像取得部100、表示順序決定部105、画像生成部110、画像処理部120、表示部140、画像案内部150、ズレ量決定部160、基準ズレ量格納部170、および、ズレ量取得部180を備える。なお、表示装置10が備える構成要素のうち、画像案内部150を除く機能ブロックは、右眼用画像と左眼用画像とを生成する画像生成装置として機能することができる。例えば、画像取得部100、表示順序決定部105、画像生成部110、画像処理部120、ズレ量決定部160、基準ズレ量格納部170、ズレ量取得部180、および、表示部140を備える機能ブロックが、画像生成装置として機能することができる。
【0023】
画像取得部100は、表示部140に表示されるべき表示画像の元となる入力画像を取得する。画像取得部100は、記憶媒体が記憶している1以上の画像を、入力画像として記憶媒体から取得してよい。画像取得部100は、外部インターフェイスを通じて外部から供給される画像を、入力画像として取得してもよい。また、画像取得部100が入力画像として取得する画像は、静止画であってよく、静止画が連続した動画であってもよい。画像取得部100は複数の入力画像を取得して、表示順序決定部105に供給する。
【0024】
表示順序決定部105は、複数の入力画像のそれぞれの表示順序を決定する。具体的には、表示順序決定部105は、複数の入力画像のそれぞれの距離情報を特定して、特定した距離情報に基づいて、複数の入力画像のそれぞれの表示順序を決定する。例えば、表示順序決定部105は、入力画像が撮像画像である場合に、入力画像に撮像された被写体までの距離を特定する。表示順序決定部105は、入力画像に付帯された付帯情報に含まれる、フォーカス制御において用いられた距離情報に基づいて、被写体までの距離を特定してよい。なお、表示順序決定部105は、入力画像に撮像された主要被写体までの距離情報を取得してもよい。
【0025】
他にも、表示順序決定部105は、入力画像が風景画像であるか否かを判断して、入力画像が風景画像であると判断した場合に、風景画像でないと判断した場合に比べて、被写体までの距離として、より大きい値を特定してよい。また、表示順序決定部105は、動画像の生成者が別個に入力した値等を、距離情報として取得してもよい。
【0026】
表示順序決定部105は、決定した表示順序を示す情報を、画像生成部110、ズレ量決定部160、および、ズレ量取得部180に供給する。表示順序決定部105は、決定した表示順序で複数の入力画像を画像生成部110に順次供給することにより、表示順序を示す情報を画像生成部110に供給してもよい。
【0027】
入力画像としては、1視点からの画像である1つの2次元画像を例示することができる。例えば、入力画像は、いわゆる2次元カメラにより1視点から撮像されて得られた1つの2次元画像であってよい。他にも、入力画像は、右眼および左眼に対応する2視点からの画像である2つの2次元画像であってよい。例えば、入力画像は、いわゆる3次元カメラにより2視点から撮像されて得られた2つの2次元画像であってよい。
【0028】
画像生成部110は、表示部140に表示されるべき表示画像に含まれる右眼用画像および左眼用画像を、表示順序決定部105から取得した入力画像を用いて、表示順序決定部105が決定した表示順で生成する。画像生成部110は、生成した右眼用画像および左眼用画像を画像処理部120に供給する。なお、画像生成部110は、入力画像が2視点からの2つの2次元画像である場合には、右眼の視点に対応する2次元画像から右眼用画像を生成するとともに、左眼の視点に対応する2次元画像から左眼用画像を生成してよい。
【0029】
画像処理部120は、画像生成部110が生成した右眼用画像および左眼用画像に所定の画像処理を施して表示画像を生成して、表示部140に供給する。例えば、画像処理部120は、右眼用画像および左眼用画像の少なくとも一方にぼかし処理を施してよい。そして、画像処理部120は、右眼用画像および左眼用画像のそれぞれを、所定の方向において所定の幅を有する複数のストライプ画像に分割する。そして、画像処理部120は、右眼用画像のストライプ画像および左眼用画像のストライプ画像を、所定の画像配列方向に交互に配列された表示画像を生成する。
【0030】
画像処理部120が生成した表示画像は、表示順序決定部105が決定した表示順で表示部140に供給される。表示部140は、右眼用画像のストライプ画像および左眼用画像のストライプ画像が交互に配列された表示画像を表示する。このように、表示部140は、画像生成部110が生成した複数の表示画像を表示する。具体的には、表示部140は、複数の表示画像を順次切り替えて表示する。
【0031】
以下に説明するように、表示部140に表示された右眼用画像からの各ストライプ画像(R)は、画像案内部150により観視者の右眼に指向され、表示部140に表示された左眼用画像からの各ストライプ画像(L)は、画像案内部150により観視者の左眼に指向される。
【0032】
画像案内部150は、透過部および遮光部が交互に配置された、いわゆるパララックスバリアであってよい。例えば、画像案内部150は、交互に配置された透過部および遮光部を有する。透過部および遮光部は、当該延伸方向と直交するバリア配列方向に交互に配置され、表示部140が表示した右眼用画像および左眼用画像の対応するストライプ画像を異なる方向に射出させ、観視者の右眼および左眼にそれぞれ提示する。このような構成により、裸眼の観視者に立体的画像を提示することができる。
【0033】
表示画像に含まれる右眼用画像と左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示部140の表示画面上の位置の差異が存在する場合に、観視者は立体感を持って表示画像を認識することができる。例えば、右眼用画像と左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点が観視者の瞳孔間距離だけずれていると、観視者の左眼および右眼の視線は平行状態となる。これにより、無限遠を見ているような像を観視者に認識させることができる。
【0034】
本明細書において、右眼用画像と左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異をズレ量と呼ぶ。表示装置10は、連続する表示画像におけるズレ量を以下に説明するように制御することで、連続する表示画像の立体視認性を高める。
【0035】
具体的には、ズレ量取得部180は、第1表示画像に含まれる第1右眼用画像と第1左眼用画像とにおける第1ズレ量を取得する。ズレ量決定部160は、第1表示画像の後に表示されるべき第2表示画像に含まれる第2右眼用画像と第2左眼用画像とにおける第2ズレ量、および、第2表示画像の後に表示されるべき第3表示画像に含まれる第3右眼用画像と第3左眼用画像とにおける第3ズレ量を決定する。そして、画像生成部110は、第2ズレ量に基づいて第2右眼用画像および第2左眼用画像を生成し、第3ズレ量に基づいて第3右眼用画像および第3左眼用画像を生成する。
【0036】
ここで、ズレ量決定部160は、第1ズレ量と第2ズレ量との差より、第1ズレ量と第3ズレ量との差を大きく決定する。これにより、ズレ量を段階的に時間変化させることができる。これにより、観視者にとって第1表示画像と第2表示画像と間の視差の時間的な変化量を比較的に小さくすることができるので、観視者に大きく負担をかけることなく立体的画像を認識させことができる。
【0037】
なお、入力画像が2次元画像である場合に、画像生成部110は、第1の2次元画像を表示画面上において第1ズレ量だけ左右にずらすことによって第1右眼用画像および第1左眼用画像を生成する。また、画像生成部110は、第2の2次元画像を表示画面上において第2ズレ量だけ左右にずらすことによって第2右眼用画像および第2左眼用画像を生成するとともに、当該第2の2次元画像を第3ズレ量だけ左右にずらすことによって第3右眼用画像および第3左眼用画像を生成する。
【0038】
このとき、ズレ量決定部160は、第1ズレ量と第2ズレ量とを同一としてよい。これにより、第1の2次元画像からの表示画像と第2の2次元画像からの表示画像との切り替えにおいて、切り替え前後の表示画像におけるズレ量を一定とすることができる。これにより、第1の2次元画像からの表示画像と第2の2次元画像からの表示画像との切り替え時に視差量の変化を比較的に小さくすることができるので、観視者に負担をかけることなく立体的画像を認識させことができる。
【0039】
なお、第1の2次元画像からの表示画像と第2の2次元画像からの表示画像との切り替えにおけるズレ量は、予め定められた基準ズレ量であってよい。例えば、基準ズレ量格納部170が、当該基準ズレ量を格納してよい。そして、ズレ量取得部180は、基準ズレ量格納部170が格納している基準ズレ量を、第1ズレ量として取得してよい。また、ズレ量決定部160は、基準ズレ量格納部170が格納している基準ズレ量を、第2ズレ量として取得してよい。そして、ズレ量決定部160は、第1ズレ量および第2ズレ量を基準ズレ量として決定してよい。
【0040】
なお、基準ズレ量Δdefは0であってもよい。すなわち、第1ズレ量および第2ズレ量は0であってよい。また、ズレ量決定部160は、第2の2次元画像の撮像時における被写体の距離情報に基づいて、第2表示画像および第3表示画像のそれぞれのズレ量を決定してもよい。例えば、ズレ量決定部160は、被写体までの距離がより大きい場合に、より大きいズレ量を決定してよい。
【0041】
なお、入力画像が2視点からの画像である場合、2つの2次元画像はズレ量を元来有する。つまり、対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異はズレているとみなすことができる。画像生成部110は、2つの2次元画像におけるズレ量をズレ量決定部160が決定したズレ量に一致するようずらすことにより、左眼用画像および右眼用画像を生成してよい。以上説明した表示装置10によれば、第1の2次元画像からの表示画像と第2の2次元画像からの表示画像との切り替え時に、観視者に負担をかけることなく立体的画像を認識させことができる。
【0042】
図2は、画像処理部120の動作例を説明する図である。上述したように画像処理部120は、左眼用画像および右眼用画像を、複数のストライプ画像(L1、L2、L3、・・・、および、R1、R2、R3、・・・)に分割する。本例の画像処理部120は、水平方向の配列方向に沿って、所定の間隔で左眼用画像および右眼用画像を分割する。
【0043】
画像処理部120は、生成したストライプ画像を、右眼用画像および左眼用画像で交互に配列方向に配置して表示画像を生成する。なお、表示部140は、表示画像に含まれる右眼用画像および左眼用画像を同時に表示するので、画像処理部120は、左眼用画像および右眼用画像のそれぞれについて、ストライプ画像の配列方向における表示画素数を略半分にする。より具体的には、画像処理部120は、左眼用画像および右眼用画像のそれぞれのストライプ画像を、配列方向に1つおきに用いる。
【0044】
図3は、画像案内部150を説明する図である。画像案内部150は、表示部140の観視者側に設けられたバリア部310およびバリア制御部320を有する。バリア部310は、右眼用画像と左眼用画像とを異なる方向へ案内する。
【0045】
具体的には、バリア部310は、表示部140の観視者側に、所定の配列方向に沿って交互に設けられた透過部312および遮光部314を含む。透過部312は、左眼用画像の1つのストライプ画像、および、右眼用画像の1つのストライプ画像の組み合わせに対して1つずつ形成される。それぞれの透過部312は、対応する左眼用画像のストライプ画像を、観視者の左眼の方向に射出し、対応する右眼用画像のストライプ画像を、観視者の右眼の方向に射出する。
【0046】
バリア部310は、複数のシャッタ素子が配置されることにより形成されてよい。具体的には、バリア部310は、水平方向および垂直方向に沿ってマトリクス状に配置された複数のシャッタ素子を含んでよい。バリア制御部320は、これらのシャッタ素子のオン/オフを個別に設定することで、透過部および遮光部の延伸方向および配列方向を制御する。つまり、バリア制御部320は、透過部を形成すべき領域のシャッタ素子をオン状態とし、遮光部を形成すべき領域のシャッタ素子をオフ状態とすることで、任意の方向に透過部および遮光部を形成する。このように、バリア制御部320は、複数のシャッタ素子に光を透過させるか否かを制御することにより、光を遮光する遮光部314と光を透過する透過部312とをストライプ状に交互に形成させる。
【0047】
なお、本図で例示したパララックスバリア方式の画像案内部150の他に、レンチキュラレンズ方式の画像案内部150を例示することができる。例えば、バリア部310による画像の案内方向を制御することに替えて、レンチキュラレンズにより、画像の案内方向を異ならせることができる。具体的には、複数の右眼用ストライプ画像と複数の左眼用ストライプ画像とを異なる方向へ案内するレンズアレイにより、対応する左眼用画像のストライプ画像を観視者の左眼の方向に指向させ、対応する右眼用画像のストライプ画像を観視者の右眼の方向に指向させることができる。
【0048】
図4は、画像生成部110の動作例を説明する図である。図4は、表示部140の画素配列の水平方向xおよび垂直方向yに対して座標が規定される画像データを示す。画像生成部110は、観視者の瞳孔間距離以下の距離であるズレ量Lの左眼用画像および右眼用画像を生成する。具体的には、画像生成部110は、与えられる2次元画像を所定の軸における左にL/2シフトした画像を左眼用画像として生成するとともに、当該軸における右にL/2シフトした画像を右眼用画像として生成する。本実施形態における右眼用画像および左眼用画像におけるズレ量は、右眼用画像のズレ量から左眼用画像のズレ量を差し引いた値と定められてよい。本図の例のように、右眼用画像におけるシフト量は+L/2であり、左眼用画像のシフト量は−L/2ズレ量であり、右眼用画像と左眼用画像とのズレ量はLとなる。したがって、右眼用画像が左方にシフトされ左眼用画像より右方にシフトされる場合のように、ズレ量は負値となる場合もある。そして本実施形態において表示画像におけるズレ量の差は、ズレ量の絶対値(大きさ)の差を意味するのではなく、一方のズレ量から他方のズレ量を差し引いた値の絶対値(大きさ)を意味してよい。
【0049】
図5は、表示画像の表示シーケンスを説明する図である。図示の表示シーケンス例において、時刻t1およびt2において、表示画像が生成される2次元画像が切り替えられるとする。具体的には、時刻t1において、2次元画像Aから生成された表示画像510から2次元画像Bから生成された表示画像520に切り替えられ、時刻t2において、2次元画像Aから生成された表示画像520群から2次元画像Bから生成された表示画像530に切り替えられる。ここで、表示画像510、表示画像520、および、表示画像530が異なる2次元画像A〜Cにより生成されたことを識別する目的で、元となる2次元画像の記号A〜Cが各表示画像に付されている。
【0050】
2次元画像A〜Cの切り替え順序は、表示順序決定部105により制御される。図示の例において、表示順序決定部105は、各表示画像の生成元となる2次元画像が、2次元画像A、2次元画像B、2次元画像Cの順となるよう、切り替え順序を決定する。例えば、表示順序決定部105は、第1の2次元画像Aおよび第2の2次元画像Bを含む複数の2次元画像の表示順序を、撮像時における被写体の距離情報に基づいて決定する。具体的には、表示順序決定部105は、2字原画像A〜Bが撮像画像である場合に、被写体までの距離の差が予め定められた値より小さい2次元画像から連続して表示される表示画像が生成されるよう、表示順序を決定してよい。
【0051】
なお、2次元画像A〜Cには、既定ズレ量が定められていてよい。例えば、撮像時における被写体の距離情報に基づいて既定ズレ量が定められてよい。具体的には、撮像時における被写体までの距離がより大きい場合に、より大きい既定ズレ量が定められてよい。このとき、表示順序決定部105は、各2次元画像に対してそれぞれ予め定められた既定ズレ量に基づいて、表示順序を決定してよい。これにより、被写体までの距離に基づいて、表示される2次元画像をソートすることができる。したがって、被写体までの距離が著しく大きく異なる2次元画像からの表示画像が連続して表示されることを未然に防ぐことができるので、観視者に少ない負担で立体的画像を認識させることができる。
【0052】
図6は、ズレ量の制御例を説明する図である。ズレ量決定部160は、2次元画像Aから右眼用画像および左眼用画像を含む表示画像を生成する。ここで、ズレ量を示す目的で、左眼用画像が実線で示されるとともに、右眼用画像が点線で示される。ここでは、2次元画像Aに対して予め定められた既定ズレ量は第1既定ズレ量Δ1*であり、2次元画像Bに対して予め定められた既定ズレ量は第2既定ズレ量Δ2*であるとする。本図においても、図5と同様、2次元画像Aから生成された表示画像には記号Aを付しており、2次元画像Bから生成された表示画像には記号Bが付されている。
【0053】
本図に示された表示画像のうち、t1より前に表示される2つの表示画像は2次元画像Aから生成され、t1より後に表示される3つの表示画像は2次元画像Bから生成される。各表示画像のズレ量はΔ0〜4で示される。Δ、Δ、およびΔは、それぞれ第1ズレ量、第2ズレ量、および、第3ズレ量の一例であるとする。
【0054】
ズレ量決定部160は、時刻t1までの間に表示される表示画像のズレ量(Δ、Δ)として、第1既定ズレ量Δ1*を決定する。そして、画像生成部110は、時刻t1までの間、2次元画像Aからズレ量Δ1*の表示画像を生成する。ズレ量決定部160は、2次元画像Bから生成される表示画像のズレ量Δ2〜4として、それぞれ第1既定ズレ量Δ1*、第2既定ズレ量Δ1*より大きく第2既定ズレ量Δ2*より小さい値、および、第2既定ズレ量Δ2*を決定する。
【0055】
このように、ズレ量決定部160は、2次元画像が切り替えられる時刻t1の前後の表示画像におけるズレ量を同じ第1既定ズレ量Δ1*とする。そして、ズレ量決定部160は、第1既定ズレ量Δ1*より第2既定ズレ量Δ2*に近いズレ量Δを決定する。このように、ズレ量決定部160は、2次元画像Bから生成する各表示画像のズレ量を、既定ズレ量Δ2*に近づいていくよう決定する。
【0056】
なお、本図の例では、第1既定ズレ量Δ1*と第2既定ズレ量Δ2*との間のズレ量(Δ)を有する1つの表示画像を生成した。一方、第1既定ズレ量Δ1*と第2既定ズレ量Δ2*との間の差異がより大きい場合には、第1既定ズレ量Δ1*と第2既定ズレ量Δ2*との間のズレ量を有するより多い数の表示画像を表示することが好ましい。このため、ズレ量決定部160は、第1既定ズレ量Δと第2既定ズレ量Δ2*との間の差がより大きい場合に、より多い数の表示画像に対して第1既定ズレ量Δ1*と第2既定ズレ量Δ2*との間のズレ量を決定してよい。
【0057】
図7は、ズレ量の他の制御例を説明する図である。本制御例では、2次元画像Aから生成されt1より前に表示される2つの表示画像、および、2次元画像Bから生成されt1より後に表示される4つの表示画像のそれぞれのズレ量Δ0〜5を決定する。ここでは、ズレ量決定部160は、ズレ量Δとして第1既定ズレ量Δ1*を決定するとともに、ズレ量Δとして第2既定ズレ量Δ2*を決定している。
【0058】
ズレ量決定部160は、時刻t1の前後の表示画像のズレ量(Δ、Δ)として、基準ズレ量Δdefを決定する。そして、ズレ量決定部160は、その後に表示される各表示画像のズレ量を、順次既定ズレ量Δ2*に近づいていくよう決定する。具体的には、ズレ量決定部160は、基準ズレ量ΔdefよりΔ2*に近いズレ量Δを決定する。また、ズレ量決定部160は、基準ズレ量ΔよりΔ2*に近いズレ量Δを決定する。
【0059】
なお、本図の例では、基準ズレ量Δdefと第2既定ズレ量Δ2*との間のズレ量(Δ3、Δ)を有する2つの表示画像を生成した。一方、基準ズレ量Δdefと第2既定ズレ量Δ2*との間の差異がより大きい場合には、基準ズレ量Δdefと第2既定ズレ量Δ2*との間のズレ量を有するより多い数の表示画像を表示することが好ましい。このため、ズレ量決定部160は、基準ズレ量Δdefと第2既定ズレ量Δ2*との間の差がより大きい場合に、より多い数の表示画像に対して基準ズレ量Δdefと第2既定ズレ量Δ2*との間のズレ量を決定してよい。
【0060】
図6および図7に関連して説明したように、画像生成部110が、第2の2次元画像Bから、第2表示画像および第3表示画像を含む複数の表示画像を生成する場合に、ズレ量決定部160は、複数の表示画像のそれぞれに含まれる右眼用画像と左眼用画像とのズレ量のそれぞれを、複数の表示画像の表示順序にしたがって、第2ズレ量(Δ1*、Δdefなど)から、第2の2次元画像Bに対して予め定められた第2既定ズレ量Δ2*へ近づいていくように決定してよい。このように、ズレ量決定部160は、第1表示画像に含まれる第1右眼用画像と第1左眼用画像とにおける第1ズレ量に基づいて、第1表示画像の後に表示されるべき第2表示画像に含まれる第2右眼用画像と第2左眼用画像とにおける第2ズレ量、および、第2表示画像の後に表示されるべき第3表示画像に含まれる第3右眼用画像と第3左眼用画像とにおける第3ズレ量を決定してよい。
【0061】
図8は、ズレ量の更なる他の制御例を説明する図である。本制御例では、2次元画像Aから生成されt1より前に表示される2つの表示画像、および、2次元画像Bから生成されt1より後に表示される2つの表示画像のそれぞれのズレ量Δ0〜3を決定する。ここでは、ズレ量決定部160は、ズレ量Δとして第1既定ズレ量Δ1*を決定するとともに、ズレ量Δとして第2既定ズレ量Δ2*を決定するとする。
【0062】
ズレ量決定部160は、時刻t1の前後の表示画像のズレ量(Δ、Δ)として、第1既定ズレ量Δ1*と第2既定ズレ量Δ2*との平均値Δavを決定する。そして、ズレ量決定部160は、その後に表示される各表示画像のズレ量を、順次既定ズレ量Δ2*に近づいていくよう決定する。このように、ズレ量決定部160は、第1ズレ量および第2ズレ量を、第1の2次元画像に対して予め定められた第1既定ズレ量と、第2の2次元画像に対して予め定められた第2既定ズレ量との平均値Δavとする。
【0063】
なお、画像処理部120は、時刻t1の前後の表示画像に含まれる右眼用画像および左眼用画像の少なくとも一方に、ぼかし処理を施してよい。画像処理部120は、例えば画像の部分領域毎に複数の画素値を平均化することにより、右眼用画像および左眼用画像の少なくとも一方にぼかし処理を施してよい。これは、切り替え時に鮮明な右眼用画像および左眼用画像を提示すると、表示画像の被写体までの距離感の差などにより、右眼用画像および左眼用画像を融合して立体的に認識することが困難な場合があるからである。右眼用画像および左眼用画像の少なくとも一方をぼかすことで、観視者にとって小さい負担で立体的に認識させることができる場合がある。
【0064】
具体的には、2次元の表示面に表示された擬似的な立体画像である表示画像は、実際の3次元空間を見ている場合に比べると多少の矛盾がある。一方で、観視者の脳は、擬似的な表示画像を融合することで立体的に認識しようとしている。観視者の脳が一度表示画像を立体的に認識できた場合には、表示画像の画像内容が変化しなければ、立体的に認識し続けることは比較的に容易となる。しかしながら、異なる画像内容の表示画像に切り替えられたとき、右眼用画像および左眼用画像がどちらも鮮明であると、脳は新たな表示画像をきちんと融合しなくてはならず、混乱が生じてしまう場合がある。しかしながら、左眼用画像または右眼用画像の少なくとも一方がぼかされている場合には、観視者の脳は、ぼかされた像を都合良く認識することができる。このため、画像内容の切り替え時に観視者は比較的容易に表示画像を立体的に認識することができる。また、観視者の脳は、ぼけた像を比較的容易に鮮明な像として都合良く認識することができるので、観視者が認識する像の画質が劣化することもない。
【0065】
画像処理部120は、右眼用画像および左眼用画像の少なくとも一方の鮮明度が予め定められた値より小さいことを条件として、右眼用画像および左眼用画像の少なくとも一方にぼかし処理を施してよい。例えば、画像処理部120は、右眼用画像および左眼用画像の少なくとも一方が有する空間周波数成分に基づいて、鮮明度を決定してよい。例えば、画像処理部120は、予め定められた空間周波数より高い空間周波数領域においてより高い空間周波数成分を有する場合に、より大きい鮮明度を決定してよい。
【0066】
図9は、ズレ量の更なる他の制御例を説明する図である。本制御例では、2次元画像Bから生成されt2より前に表示されるm−n個の表示画像、および、2次元画像Cから生成される1つの表示画像のズレ量を決定する。ここで、ズレ量決定部160は、時刻t2の前後の表示画像のズレ量Δを、図6から図8に関連して説明した時刻t1前後のズレ量の決定方法と同様の方法により決定することができるので、ズレ量Δの決定方法についての説明は省略する。また、第2既定ズレ量Δ2*が決定された第n表示画像(ズレ量Δ)より前の表示画像のズレ量については、図6から8にかけて説明した方法で決定されてよい。
【0067】
ここで、ズレ量決定部160は第2既定ズレ量Δ2*が決定された第n表示画像の後に表示され、時刻t2より前に表示される表示画像に対して、各表示画像のズレ量(Δn+1、Δmー1など)を、表示順序にしたがって、第2ズレ量Δ2*からΔに近づいていくように決定する。このように、画像生成部110が、第3の2次元画像Cを表示画面上において第4ズレ量Δだけ左右にずらすことによって、複数の表示画像の後に表示されるべき第4表示画像に含まれる第4右眼用画像および第4左眼用画像を生成する場合に、ズレ量決定部160は、複数の表示画像のそれぞれのズレ量を、複数の表示画像の表示順にともなって、第2ズレ量(Δ2)から、第2の2次元画像に対して予め定められた第2既定ズレ量Δ2*へ近づけていった後、第4ズレ量Δに近づいていくように決定する。
【0068】
なお、本図の例では、基準ズレ量Δ2*と第4ズレ量Δとの間のズレ量を有するm−n−1個の表示画像を生成した。一方、基準ズレ量Δ2*と第4ズレ量Δとの間の差異がより大きい場合には、基準ズレ量Δ2*と第4ズレ量Δとの間のズレ量を有するより多い数の表示画像を表示することが好ましい。このため、ズレ量決定部160は、基準ズレ量Δ2*と第4ズレ量Δとの間の差がより大きい場合に、より多い数の表示画像に対して基準ズレ量Δ2*と第4ズレ量Δとの間のズレ量を決定してよい。
【0069】
以上図6から9に関連して説明したように、表示装置10によれば、表示順序決定部105による表示順序の制御と、ズレ量決定部160によるズレ量の制御とにより、観視者にとって小さな負担で立体的に認識できる表示画像を観視者に提示することができる。
【0070】
図10は、表示画像の表示順序の一例を説明する図である。本図において、入力画像1001、入力画像1002、入力画像1003、および入力画像1004の表示順序を決定する場合の制御例を説明する。ここで、各入力画像の既定ズレ量として、入力画像1001、入力画像1002、入力画像1003、および入力画像1004に対してそれぞれ2Δ、Δ、3Δ、および4Δが定められているとする。ただし、Δは正値であるとする。既に説明したように、各既定ズレ量は、ズレ量取得部180により取得される。そして、画像生成部110は、各入力画像のそれぞれを各既定ズレ量だけシフトさせることにより、右眼用画像および左眼用画像を生成する。そして、画像処理部120において、右眼用画像および左眼用画像から表示画像が生成される。
【0071】
表示順序決定部105は、連続して表示される表示画像の間におけるズレ量の差の、複数の表示画像にわたる累積値(以下、累積ズレ量差と呼ぶ。)がより小さくなる表示順序を、複数の表示画像の表示順序としてより優先して決定する。以下に説明するように、表示順序決定部105は、当該累積ズレ量差が最も小さくなる表示順序を決定する。本図の例では、ズレ量が漸増または漸減する表示順序が決定される。
【0072】
具体的には、本図(a)で示すように、表示順序決定部105は、ズレ量が漸増する表示順序を決定する。すなわち、入力画像1002からの表示画像、入力画像1001からの表示画像、入力画像1003からの表示画像、入力画像1004からの表示画像の順で表示される旨が決定されている。また、本図(b)で示すように、表示順序決定部105は、ズレ量が漸減する表示順序を決定することもできる。すなわち、入力画像1004からの表示画像、入力画像1003からの表示画像、入力画像1001からの表示画像、入力画像1002からの表示画像の順で表示される旨が決定されている。表示順序決定部105による表示順序の制御により、ズレ量の変化が緩やかになるので、観視者に比較的容易に視差融合を生じさせることができる。
【0073】
図11は、表示画像の表示順序の他の一例を説明する図である。本図において、入力画像1101、入力画像1102、入力画像1103、および入力画像1104の表示順序を決定する場合を例に挙げて説明する。各入力画像の既定ズレ量として、入力画像1101、入力画像1102、入力画像1103、および入力画像1104に対してそれぞれ2Δ、Δ、3Δ、および2Δが定められているとする。なお、Δは図10と同じ値とする。
【0074】
本図の例では、入力画像1101と入力画像1104とは、既定ズレ量が同じ2Δである。表示順序決定部105は、図10で示した制御例と同様に、累積ズレ量差がより小さくなる表示順序を、より優先して決定する。本図(a)および(b)で示すように、表示順序決定部105は、当該累積ズレ量差が最も小さくなる表示順序を決定する。
【0075】
具体的には、本図(a)で示すように、入力画像1102からの表示画像、入力画像1101からの表示画像、入力画像1104からの表示画像、入力画像1103からの表示画像の順で表示される旨が決定される。また、本図(b)で示すように、入力画像1103からの表示画像、入力画像1104からの表示画像、入力画像1101からの表示画像、入力画像1102からの表示画像の順で表示される旨が決定されてもよい。なお、入力画像1101と入力画像1104とは既定ズレ量がともに2Δであるので、本図(a)および(b)の表示順において、入力画像1101の表示順と入力画像1104の表示順とを入れ替えた表示順序を決定できることは言うまでもない。
【0076】
図12は、表示画像の表示順序の更なる他の一例を説明する図である。上記図10および図11の例では、簡単のため、複数の表示画像の表示タイミングについて制約が存在しない場合の制御例を説明した。本図において、一部の表示画像の表示タイミングに制約がある場合の制御例を説明する。
【0077】
まず、図10で例示した入力画像からの表示画像の一群(以下、第1表示画像群と呼ぶ)に対しては、既に説明したように表示タイミングの制約はないとする。また、図11で例示した入力画像からの表示画像の一群(以下、第2表示画像群と呼ぶ)に対しても、表示タイミングの制約はないとする。一方で、第2表示画像群は、第1表示画像群の後に表示されるべきとする。
【0078】
複数の表示画像は、画像種別、画像内容、入力画像に付帯された付帯情報により、複数の表示画像群に分類されてよい。画像種別としては、撮像画像と非撮像画像(例えば、CG画像などのグラフィック画像)との別、風景画像と人物画像との別などを例示することができる。また、画像内容としては、明るさ、色合いなどを例示することができる。また、画像属性としては、付帯情報から抽出した撮像時刻、撮像位置などを例示することができる。表示画像群の分類は、表示順序決定部105によりなされてよいが、ユーザ入力により複数の画像群に分類されることもできる。
【0079】
ここで、表示順序決定部105は、第1表示画像群に対して、図10(a)に例示した表示順序を決定したとする。この場合に、表示順序決定部105は、第1表示画像群に続く第2表示画像群において、図11(b)に例示した表示順序を決定する。すなわち、第1表示画像群の最終の表示画像のズレ量は4Δであるので、当該最終の表示画像の次に表示されるべき第2表示画像群の表示画像としては、最終の表示画像のズレ量4Δに最も近い3Δのズレ量を有する表示画像が決定される。したがって、第2表示画像群については、図11(b)に例示した表示順序が決定される。これにより、第1表示画像群および第2表示画像群の全体として、ズレ量の時間的な変化を低減することができる。
【0080】
本図(b)の表示順序は、第1表示画像群内において図10(b)に例示した表示順序が決定された場合の表示順序を示す。この場合に、表示順序決定部105は、第2表示画像群内において、図11(a)に例示した表示順序を決定する。すなわち、第1表示画像群の最終の表示画像のズレ量はΔであるので、当該最終の表示画像の次に表示されるべき第2表示画像群の表示画像としては、最終の表示画像のズレ量Δに最も近いΔのズレ量を有する表示画像が決定される。したがって、第2表示画像群については、図11(a)に例示した表示順序が決定される。これにより、第1表示画像群および第2表示画像群の全体として、ズレ量の時間的な変化を低減することができる。
【0081】
以上の説明では、第1表示画像群と第2表示画像群とは、それぞれ独立に表示順序を決定できるとした。一方で、一方の表示画像群の表示画像の既定ズレ量に応じて、他方の表示画像群の複数の表示画像の表示順序を決定することが好ましい場合がある。例えば、複数の表示画像群の間におけるズレ量の差も考慮して、特定の表示画像群内において累積ズレ量差が最小ではない表示順序を決定することが好ましい場合がある。
【0082】
一例として、第1表示画像群の最終の表示画像のズレ量が2Δであったと仮定する。この場合に、当該最終の表示画像と第2表示画像群とにわたる複数の表示画像の間で累積ズレ量差を最小にすることができる表示順序として、以下のパターンが考えられる。なお、以下の説明では、ズレ量の時間的な変化を問題とするが、ズレ量が2Δである2つの表示画像の表示順序はズレ量の時間的な変化に影響しないので、その表示順序は区別しない。
【0083】
第1パターンとして、図11(a)の第2表示画像群の表示順序が考えられる。本パターンでは、第1表示画像群の最終の表示画像を含めると、ズレ量の変化は2Δ、Δ、2Δ、2Δ、3Δとなる。第2パターンとして、図11(b)の第2表示画像群の表示順序が考えられる。本パターンでは、ズレ量の変化は2Δ、3Δ、2Δ、2Δ、Δとなる。
【0084】
第3パターンとして、第2表示画像群について入力画像1104からの表示画像、入力画像1103からの表示画像、入力画像1101からの表示画像、入力画像1102からの順の表示順序を考えることができる。本パターンでは、第1表示画像群の最終を含めると、ズレ量の変化は2Δ、2Δ、3Δ、2Δ、Δとなる。
【0085】
第4パターンとして、第2表示画像群について入力画像1104からの表示画像、入力画像1101からの表示画像、入力画像1102からの表示画像、入力画像1103からの順の表示順序を考えることができる。本パターンでは、ズレ量の変化は2Δ、2Δ、2Δ、1Δ、3Δとなる。第5パターンとして、第2表示画像群について入力画像1104、入力画像1101からの表示画像、入力画像1103からの表示画像、1102からの表示画像の順の表示順序を考えることができる。本パターンでは、ズレ量の変化は2Δ、2Δ、2Δ、3Δ、1Δとなる。
【0086】
上記5個のパターンのいずれも、累積ズレ量差は3Δである。ここで、表示順序決定部105は、上記5個のパターンのいずれをより優先するかを、表示画像間のズレ量の差の最大値(以下、最大ズレ量差と呼ぶ。)に基づいて決定する。具体的には、第1〜3パターンでは、最大ズレ量差はΔであるが、第4パターンおよび第5パターンは、最大ズレ量差は2Δである。したがって、表示順序決定部105は、第2表示画像群の表示順序として、第4パターンおよび第5パターンよりも、第1〜3パターンの表示順序を優先する。
【0087】
次に、表示順序決定部105は、第1〜3パターンの表示順序のうちいずれを優先するかを、ズレ量の変化頻度に基づいて決定する。具体的には、第3パターンでは、ズレ量は、最終の4個の表示画像の切り替わり毎に、合計3回ズレ量が変化する(例えば、2Δ→3Δ→2Δ→Δ)。一方第1パターンでは、5個の表示画像にわたってズレ量は3回しか変化しない。したがって、表示順序決定部105は、第3パターンよりも、第1パターンおよび第2パターンの表示順序を優先する。このような制御により、ズレ量があまり変化せず、頻繁に変化もしない表示画像を観視者に提示することができる。このため、観視者にとって容易に視差融合できる表示画像群を提供することができる。
【0088】
なお、本図の例において、第1表示画像群の最終の表示画像の後に表示される第2表示画像群内の複数の表示画像について、表示順序を決定する制御例を説明した。当該最終の表示画像より前に表示されるべき第1表示画像群の他の複数の表示画像についても、同様に表示順序を決定できることは言うまでもない。また、上記のように決定された表示順序で表示される表示画像の切り替えにおいて、図6から9に関連して具体的に説明された制御方法でズレ量を制御することもできる。
【0089】
以上の説明のように、表示順序決定部105は、連続して表示される表示画像の間におけるズレ量の差がより小さくなる表示順序を、複数の表示画像の表示順序としてより優先して決定する。具体的には、表示順序決定部105は、最大ズレ差と累積ズレ量差との少なくとも一方がより小さくなる表示順序を、複数の表示画像の表示順序としてより優先して決定する。また、表示順序決定部105はさらに、複数の表示画像にわたるズレ量の変化頻度がより少なくなる表示順序を、複数の表示画像の表示順序としてより優先して決定してもよい。
【0090】
図13は、左眼用画像および右眼用画像における画像端部の処理例を示す。本図の処理例では、単一色の右端画像が付加された左眼用画像の一例、および、単一色の左端画像が付加された右眼用画像の一例を示す。画像処理部120は、一例として、左眼用画像の右側に、表示領域の右端から所定の範囲内に表示される単一色の右端画像を付加する。画像処理部120は、一例として、左眼用画像の右側に、表示領域の右端から所定の範囲内に表示される黒等の暗色または白等の明色の右端画像を付加する。画像処理部120は、一例として、元の2次元画像を左方向にずらした結果できる、表示領域内における左眼用画像の右側の空白部分に、黒等の暗色または白等の明色の右端画像を付加する。
【0091】
また、画像処理部120は、一例として、右眼用画像の左側に、表示領域の左端から所定の範囲内に表示される、黒等の暗色または白等の明色の左端画像を付加する。画像処理部120は、一例として、元の2次元画像を右方向にずらした結果できる、表示領域内における右眼用画像の左側の空白部分に、黒等の暗色または白等の明色の左端画像を付加する。
【0092】
画像処理部120は、このような右端画像および左端画像を付加することにより、表示領域における右端部および左端部において、枠を意識させるような表示をすることができる。これにより、画像処理部120は、窓枠から外の風景を見ているような自然な立体画像を観視者に提供することができる。
【0093】
また、画像処理部120は、一例として、右端画像が付加された左眼用画像における、左側および右側のそれぞれに、瞳孔間距離以上の幅の黒等の暗色または白等の明色の枠画像を更に付加してよい。同様に、画像処理部120は、一例として、左端画像が付加された右眼用画像における、右側および左側のそれぞれに、瞳孔間距離以上の幅の黒等の暗色または白等の明色の枠画像を更に付加してよい。これにより、画像処理部120は、表示画面内に明確な枠を表示することができる。
【0094】
図14は、画像端部の他の処理例として、右眼用画像の一部分をコピーした右端画像が付加された左眼用画像の一例、および、左眼用画像の一部分をコピーした左端画像が付加された右眼用画像の一例を示す。画像処理部120は、一例として、左眼用画像の右側に、右眼用画像における表示領域の右端から所定の範囲内に表示される部分を右端画像として付加する。画像処理部120は、一例として、右眼用画像における表示領域の右端から、左眼用画像の右端に対応する位置までの範囲内に表示される部分をコピーして、右端画像として左眼用画像の右側に付加する。
【0095】
また、画像処理部120は、一例として、右眼用画像の左側に、左眼用画像における表示領域の左端から所定の範囲内に表示される部分を左端画像として付加する。画像処理部120は、一例として、左眼用画像における表示領域の左端から、右眼用画像の左端に対応する位置までの範囲内に表示される部分をコピーして、左端画像として右眼用画像の左側に付加する。
【0096】
表示領域の右端部または左端部に注目している場合において輻輳が生起されると、右眼と左眼との間で見ているものが異なる視野闘争の問題が生じる。この場合、右眼に与えられる画像と左眼に与えられる画像とがかけ離れているほど、人間に与える不自然感は大きい。しかし、本例に係る画像処理部120は、表示領域の右端部または左端部において右眼および左眼に同一の画像を与える。したがって、本例に係る画像処理部120は、表示領域の右端部または左端部において輻輳が生起された場合であっても、視野闘争を軽減して、不自然に感じない画像を提供することができる。なお、表示領域の中央部においては、両目融合の条件が保たれているので、端部と比較して輻輳が生起される可能性は低い。
【0097】
また、画像処理部120は、一例として、左眼用画像の右側に、右眼用画像における表示領域の右端から所定の範囲内に表示される部分をぼかした画像を右端画像として付加してもよい。また、画像処理部120は、一例として、右眼用画像の左側に、左眼用画像における表示領域の左端から所定の範囲内に表示される部分をぼかした画像を左端画像として付加してもよい。
【0098】
右眼および左眼にフォーカスレベルが異なる画像が与えられた場合、人間は、与えられる画像を立体的に感じる。したがって、このような画像処理部120は、表示領域の右端部または左端部において輻輳が生起された場合、視野闘争を軽減するとともに、観視者に立体感を感じさせることができる。
【0099】
また、画像処理部120は、一例として、右端画像の色を、右眼用画像における、表示領域の右端から所定の範囲内に表示される部分の平均色としてもよい。さらに、これに加えてまたはこれに代えて、画像処理部120は、右端画像の輝度を、右眼用画像における、表示領域の右端から所定の範囲内に表示される部分の平均輝度としてもよい。また、画像処理部120は、一例として、左端画像の色を、左眼用画像における、表示領域の左端から所定の範囲内に表示される部分の平均色としてもよい。さらに、これに加えてまたはこれに代えて、画像処理部120は、左端画像の輝度を、左眼用画像における、表示領域の左端から所定の範囲内に表示される部分の平均輝度としてもよい。このような画像処理部120の処理により、表示領域の右端部または左端部において輻輳が生起された場合、色合いまたは輝度の同じ画像を左眼と右眼に与えることができるので、視野闘争を軽減することができる。
【0100】
図15は、画像端部の更なる他の処理例として、右方向に拡大した左眼用画像の一例、および、左方向に拡大した右眼用画像の一例を示す。画像処理部120は、一例として、左眼用画像を右に拡大して左眼用画像および右端画像を含む画像を生成する。この場合において、画像処理部120は、左眼用画像を左右の端部に近いほど大きい拡大率で右へと拡大して左眼用画像および右端画像を含む画像を生成する。更に、この場合において、画像処理部120は、左眼用画像の所定位置(例えば中央位置)から左側の画像を拡大しなくてもよい。
【0101】
また、画像処理部120は、一例として、右眼用画像を左に拡大して右眼用画像および左端画像を含む画像を生成する。この場合において、画像処理部120は、右眼用画像を左右の端部に近いほど大きい拡大率で左へと拡大して右眼用画像および左端画像を含む画像を生成する。更に、この場合において、画像処理部120は、右眼用画像の所定位置(例えば中央位置)から右側の画像を拡大しなくてもよい。このような本例に係る画像処理部120は、端部において画像が連続した自然な画像を提供することができる。
【0102】
また、画像処理部120および画像処理部120は、右方向および左方向への拡大率に合わせて、左眼用画像および右眼用画像を上下に拡大してもよい。この場合、画像処理部120および画像処理部120は、上下に拡大した結果、左眼用画像および右眼用画像における表示領域外となった部分を削除する。
【0103】
また、画像処理部120は、一例として、左眼用画像の右側に、当該左眼用画像における表示領域の右端から所定の範囲内に表示される部分(例えば、右端から1列分または数列分の画素列)を、右方向に繰り返す画像を右端画像として付加してもよい。また、画像処理部120は、一例として、右眼用画像の左側に、当該右眼用画像における表示領域の左端から所定の範囲内に表示される部分(例えば、左端から1列分または数列分の画素列)を、左方向に繰り返す画像を左端画像として付加してもよい。このような画像処理部120は、端部において画像が連続した自然な画像を提供することができる。
【0104】
図16は、画像端部の更なる他の処理例として、左端部分を削除した左眼用画像の一例、および、右端部分を削除した右眼用画像の一例を示す。画像処理部120は、一例として、左眼用画像の右側に右端画像を付加することに代えて、右眼用画像の右側の所定の範囲を削除する。また、画像処理部120は、一例として、右眼用画像の左側に左端画像を付加することに代えて、左眼用画像の左側の所定の範囲を削除する。
【0105】
このような画像処理部120の処理により、立体画像を提供することができない画像領域を無くした画像を表示することができる。ここで、表示部140は、表示領域中における画像が削除された部分から、暗色(例えば黒画像)等を出力する。したがって、このような画像処理部120の処理により、外枠を設けた場合と同様に、自然な立体画像を提供することができる。
【0106】
図17は、画像端部の更なる他の処理例として、2次元画像を拡大した後に、左眼用画像および右眼用画像を生成した場合の一例を示す。画像処理部120は、一例として、次のような処理を行ってもよい。
【0107】
まず、画像生成部110は、2次元画像を所定の距離分左右に拡大する。例えば、画像生成部110は、横幅が、表示領域の横幅と瞳孔間距離とを加算した距離となるように左右方向に拡大する。この場合において、画像生成部110は、2次元画像の上下方向についても、左右方向と同じ拡大率で拡大してもよい。
【0108】
続いて、画像生成部110は、拡大した2次元画像を表示領域内において所定の距離分左右にずらした左眼用画像および右眼用画像を生成する。画像生成部110は、一例として、左眼用画像を左側に瞳孔間距離の1/2の距離分ずらし、右眼用画像を右側に瞳孔間距離の1/2の距離分ずらす。
【0109】
続いて、画像処理部120は、左眼用画像の右側に右端画像を付加することに代えて、右眼用画像の右側の所定の距離の範囲を削除する。画像処理部120は、一例として、右眼用画像の右端から、瞳孔間距離分の範囲を削除する。
【0110】
また、画像処理部120は、右眼用画像の左側に左端画像を付加することに代えて、左眼用画像の左側の所定の距離の範囲を削除する。画像処理部120は、一例として、左眼用画像の左端から、瞳孔間距離分の範囲を削除する。
【0111】
このような画像処理部120は、立体画像を提供することができない画像領域を無くした画像を表示することができる。したがって、このような画像処理部120は、自然な立体画像を提供することができる。なお、2次元画像を上下方向にも拡大した場合、画像処理部120は、左眼用画像および右眼用画像における、表示範囲の上下の境界を超える部分について削除してよい。
【0112】
図18は、他の実施形態に係るコンピュータ800のハードウェア構成の一例を示す。コンピュータ800は、与えられるプログラムに応じて、図1から図17に関連して説明した画像取得部100、表示順序決定部105、画像生成部110、画像処理部120、ズレ量決定部160、基準ズレ量格納部170、および、ズレ量取得部180として機能する。また、コンピュータ800は、バリア制御部320として更に機能してもよい。
【0113】
本実施形態に係るコンピュータ800は、ホスト・コントローラ2082により相互に接続されるCPU2000、RAM2020、グラフィック・コントローラ2075、および表示装置2080を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ2084によりホスト・コントローラ2082に接続される通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、およびCD−ROMドライブ2060を有する入出力部と、入出力コントローラ2084に接続されるROM2010、フレキシブルディスク・ドライブ2050、および入出力チップ2070を有するレガシー入出力部とを備える。
【0114】
ホスト・コントローラ2082は、RAM2020と、高い転送レートでRAM2020をアクセスするCPU2000およびグラフィック・コントローラ2075とを接続する。CPU2000は、ROM2010およびRAM2020に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等がRAM2020内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置2080上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ2075は、CPU2000等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0115】
入出力コントローラ2084は、ホスト・コントローラ2082と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス2030、ハードディスクドライブ2040、CD−ROMドライブ2060を接続する。通信インターフェイス2030は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ2040は、コンピュータ800内のCPU2000が使用するプログラムおよびデータを格納する。CD−ROMドライブ2060は、CD−ROM2095からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。
【0116】
また、入出力コントローラ2084には、ROM2010と、フレキシブルディスク・ドライブ2050、および入出力チップ2070の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM2010は、コンピュータ800が起動時に実行するブート・プログラム、および/または、コンピュータ800のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ2050は、フレキシブルディスク2090からプログラム又はデータを読み取り、RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供する。入出力チップ2070は、フレキシブルディスク・ドライブ2050を入出力コントローラ2084へと接続すると共に、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を入出力コントローラ2084へと接続する。
【0117】
RAM2020を介してハードディスクドライブ2040に提供されるプログラムは、フレキシブルディスク2090、CD−ROM2095、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM2020を介してコンピュータ800内のハードディスクドライブ2040にインストールされ、CPU2000において実行される。
【0118】
コンピュータ800にインストールされ、コンピュータ800により実行されるプログラムは、CPU2000等に働きかけて、コンピュータ800を、画像取得部100、表示順序決定部105、画像生成部110、画像処理部120、ズレ量決定部160、基準ズレ量格納部170、および、ズレ量取得部180として機能させる。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ800に読込まれることにより、ソフトウェアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段である画像取得部100、表示順序決定部105、画像生成部110、画像処理部120、ズレ量決定部160、基準ズレ量格納部170、および、ズレ量取得部180として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ800の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の画像取得部100、表示順序決定部105、画像生成部110、画像処理部120、ズレ量決定部160、基準ズレ量格納部170、および、ズレ量取得部180が構築される。
【0119】
一例として、コンピュータ800と外部の装置等との間で通信を行う場合には、CPU2000は、RAM2020上にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理内容に基づいて、通信インターフェイス2030に対して通信処理を指示する。通信インターフェイス2030は、CPU2000の制御を受けて、RAM2020、ハードディスクドライブ2040、フレキシブルディスク2090、又はCD−ROM2095等の記憶装置上に設けた送信バッファ領域等に記憶された送信データを読み出してネットワークへと送信し、もしくは、ネットワークから受信した受信データを記憶装置上に設けた受信バッファ領域等へと書き込む。このように、通信インターフェイス2030は、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)方式により記憶装置との間で送受信データを転送してもよく、これに代えて、CPU2000が転送元の記憶装置又は通信インターフェイス2030からデータを読み出し、転送先の通信インターフェイス2030又は記憶装置へとデータを書き込むことにより送受信データを転送してもよい。
【0120】
また、CPU2000は、ハードディスクドライブ2040、CD−ROMドライブ2060(CD−ROM2095)、フレキシブルディスク・ドライブ2050(フレキシブルディスク2090)等の外部記憶装置に格納されたファイルまたはデータベース等の中から、全部または必要な部分をDMA転送等によりRAM2020へと読み込ませ、RAM2020上のデータに対して各種の処理を行う。そして、CPU2000は、処理を終えたデータを、DMA転送等により外部記憶装置へと書き戻す。このような処理において、RAM2020は、外部記憶装置の内容を一時的に保持するものとみなせるから、本実施形態においてはRAM2020および外部記憶装置等をメモリ、記憶部、または記憶装置等と総称する。本実施形態における各種のプログラム、データ、テーブル、データベース等の各種の情報は、このような記憶装置上に格納されて、情報処理の対象となる。なお、CPU2000は、RAM2020の一部をキャッシュメモリに保持し、キャッシュメモリ上で読み書きを行うこともできる。このような形態においても、キャッシュメモリはRAM2020の機能の一部を担うから、本実施形態においては、区別して示す場合を除き、キャッシュメモリもRAM2020、メモリ、および/または記憶装置に含まれるものとする。
【0121】
また、CPU2000は、RAM2020から読み出したデータに対して、プログラムの命令列により指定された、本実施形態中に記載した各種の演算、情報の加工、条件判断、情報の検索・置換等を含む各種の処理を行い、RAM2020へと書き戻す。例えば、CPU2000は、条件判断を行う場合においては、本実施形態において示した各種の変数が、他の変数または定数と比較して、大きい、小さい、以上、以下、等しい等の条件を満たすかどうかを判断し、条件が成立した場合(又は不成立であった場合)に、異なる命令列へと分岐し、またはサブルーチンを呼び出す。
【0122】
また、CPU2000は、記憶装置内のファイルまたはデータベース等に格納された情報を検索することができる。例えば、第1属性の属性値に対し第2属性の属性値がそれぞれ対応付けられた複数のエントリが記憶装置に格納されている場合において、CPU2000は、記憶装置に格納されている複数のエントリの中から第1属性の属性値が指定された条件と一致するエントリを検索し、そのエントリに格納されている第2属性の属性値を読み出すことにより、所定の条件を満たす第1属性に対応付けられた第2属性の属性値を得ることができる。
【0123】
以上に示したプログラム又はモジュールは、外部の記録媒体に格納されてもよい。記録媒体としては、フレキシブルディスク2090、CD−ROM2095の他に、DVD又はCD等の光学記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の記憶装置を記録媒体として使用し、ネットワークを介してプログラムをコンピュータ800に提供してもよい。
【0124】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0125】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0126】
10 表示装置、100 画像取得部、105 表示順序決定部、110 画像生成部、120 画像処理部、140 表示部、150 画像案内部、160 ズレ量決定部、170 基準ズレ量格納部、180 ズレ量取得部、310 バリア部、312 透過部、314 遮光部、320 バリア制御部、510 表示画像、520 表示画像、530 表示画像、800 コンピュータ、2000 CPU、2010 ROM、2020 RAM、2030 通信インターフェイス、2040 ハードディスクドライブ、2050 フレキシブルディスク・ドライブ、2060 CD−ROMドライブ、2070 入出力チップ、2075 グラフィック・コントローラ、2080 表示装置、2082 ホスト・コントローラ、2084 入出力コントローラ、2090 フレキシブルディスク、2095 CD−ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
観視者の右眼で視認されるべき右眼用画像と観視者の左眼で視認されるべき左眼用画像とを生成する画像生成装置であって、
第1表示画像に含まれる第1右眼用画像と第1左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異である第1ズレ量を取得するズレ量取得部と、
前記第1表示画像の後に表示されるべき第2表示画像に含まれる第2右眼用画像と第2左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異である第2ズレ量、および前記第2表示画像の後に表示されるべき第3表示画像に含まれる第3右眼用画像と第3左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異である第3ズレ量を決定するズレ量決定部と、
前記第2ズレ量に基づいて前記第2右眼用画像および前記第2左眼用画像を生成し、前記第3ズレ量に基づいて前記第3右眼用画像および前記第3左眼用画像を生成する画像生成部と
を備え、
前記ズレ量決定部は、前記第1ズレ量と前記第2ズレ量との差より、前記第1ズレ量と前記第3ズレ量との差を大きく決定する画像生成装置。
【請求項2】
前記画像生成部は、第1の2次元画像を表示画面上において前記第1ズレ量だけ左右にずらすことによって前記第1右眼用画像および前記第1左眼用画像を生成し、第2の2次元画像を表示画面上において前記第2ズレ量だけ左右にずらすことによって前記第2右眼用画像および前記第2左眼用画像を生成し、前記第2の2次元画像を前記第3ズレ量だけ左右にずらすことによって前記第3右眼用画像および前記第3左眼用画像を生成する請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項3】
前記ズレ量決定部は、前記第1ズレ量と前記第2ズレ量とを同一とする請求項2に記載の画像生成装置。
【請求項4】
基準ズレ量を格納している基準ズレ量格納部
をさらに備え、
前記ズレ量決定部は、前記第1ズレ量および前記第2ズレ量を前記基準ズレ量とする請求項3に記載の画像生成装置。
【請求項5】
前記ズレ量決定部は、前記第1ズレ量および前記第2ズレ量を、前記第1の2次元画像に対して予め定められた第1既定ズレ量と、前記第2の2次元画像に対して予め定められた第2既定ズレ量との平均値とする請求項3に記載の画像生成装置。
【請求項6】
前記画像生成部は、前記第2の2次元画像から、前記第2表示画像および前記第3表示画像を含む複数の表示画像を生成し、
前記ズレ量決定部は、前記複数の表示画像のそれぞれに含まれる右眼用画像と左眼用画像とのズレ量のそれぞれを、前記複数の表示画像の表示順序にしたがって、前記第2ズレ量から、前記第2の2次元画像に対して予め定められた第2既定ズレ量へ近づいていくように決定する請求項2から5のいずれかに記載の画像生成装置。
【請求項7】
前記画像生成部は、第3の2次元画像を表示画面上において第4ズレ量だけ左右にずらすことによって、前記複数の表示画像の後に表示されるべき第4表示画像に含まれる第4右眼用画像および第4左眼用画像を生成し、
前記ズレ量決定部は、前記複数の表示画像のそれぞれのズレ量を、前記複数の表示画像の表示順にともなって、前記第2ズレ量から、前記第2の2次元画像に対して予め定められた第2既定ズレ量へ近づけていった後、前記第4ズレ量に近づいていくように決定する請求項6に記載の画像生成装置。
【請求項8】
前記ズレ量決定部は、前記第2の2次元画像の撮像時における被写体の距離情報に基づいて、前記第2表示画像および前記第3表示画像のそれぞれのズレ量を決定する請求項2から7のいずれかに記載の画像生成装置。
【請求項9】
前記第1の2次元画像および前記第2の2次元画像を含む複数の2次元画像の表示順序を、撮像時における被写体の距離情報に基づいて決定する表示順序決定部
をさらに備える請求項2から8のいずれかに記載の画像生成装置。
【請求項10】
前記第2右眼用画像および前記第2左眼用画像の少なくとも一方にぼかし処理を施す画像処理部
をさらに備える請求項2から9のいずれかに記載の画像生成装置。
【請求項11】
前記画像生成部が生成した複数の表示画像を連続して表示する表示部
をさらに備える請求項1から10のいずれかに記載の画像生成装置。
【請求項12】
観視者の右眼で視認されるべき右眼用画像と観視者の左眼で視認されるべき左眼用画像とを生成する画像生成方法であって、
第1表示画像に含まれる第1右眼用画像と第1左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異である第1ズレ量を取得するズレ量取得段階と、
前記第1表示画像の後に表示されるべき第2表示画像に含まれる第2右眼用画像と第2左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異である第2ズレ量、および前記第2表示画像の後に表示されるべき第3表示画像に含まれる第3右眼用画像と第3左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異である第3ズレ量を決定するズレ量決定段階と、
前記第2ズレ量に基づいて前記第2右眼用画像および前記第2左眼用画像を生成し、前記第3ズレ量に基づいて前記第3右眼用画像および前記第3左眼用画像を生成する画像生成段階と
を備え、
前記ズレ量決定段階は、前記第1ズレ量と前記第2ズレ量との差より、前記第1ズレ量と前記第3ズレ量との差を大きく決定する画像生成方法。
【請求項13】
観視者の右眼で視認されるべき右眼用画像と観視者の左眼で視認されるべき左眼用画像とを生成する画像生成装置用のプログラムであって、コンピュータに、
第1表示画像に含まれる第1右眼用画像と第1左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異である第1ズレ量を取得するズレ量取得部、
前記第1表示画像の後に表示されるべき第2表示画像に含まれる第2右眼用画像と第2左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異である第2ズレ量、および前記第2表示画像の後に表示されるべき第3表示画像に含まれる第3右眼用画像と第3左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異である第3ズレ量を決定するズレ量決定部、
前記第2ズレ量に基づいて前記第2右眼用画像および前記第2左眼用画像を生成し、前記第3ズレ量に基づいて前記第3右眼用画像および前記第3左眼用画像を生成する画像生成部
として機能させ、
前記ズレ量決定部は、前記第1ズレ量と前記第2ズレ量との差より、前記第1ズレ量と前記第3ズレ量との差を大きく決定するプログラム。
【請求項14】
観視者の右眼で視認されるべき右眼用画像と観視者の左眼で視認されるべき左眼用画像とを生成する画像生成装置であって、
複数の表示画像のそれぞれに含まれる右眼用画像と左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異であるズレ量を取得するズレ量取得部と、
前記ズレ量取得部が取得したズレ量に基づいて、前記複数の表示画像のそれぞれに含まれる前記右眼用画像および前記左眼用画像を生成する画像生成部と、
連続して表示される表示画像の間における前記ズレ量の差がより小さくなる表示順序を、前記複数の表示画像の表示順序としてより優先して決定する表示順序決定部と
を備える画像生成装置。
【請求項15】
前記表示順序決定部は、連続して表示される表示画像の間における前記ズレ量の差の、前記複数の表示画像にわたる累積値がより小さくなる表示順序を、前記複数の表示画像の表示順序としてより優先して決定する
請求項14に記載の画像生成装置。
【請求項16】
観視者の右眼で視認されるべき右眼用画像と観視者の左眼で視認されるべき左眼用画像とを生成する画像生成方法であって、
複数の表示画像のそれぞれに含まれる右眼用画像と左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異であるズレ量を取得するズレ量取得段階と、
前記ズレ量取得段階において取得されたズレ量に基づいて、前記複数の表示画像のそれぞれに含まれる前記右眼用画像および前記左眼用画像を生成する画像生成段階と、
連続して表示される表示画像の間における前記ズレ量の差がより小さくなる表示順序を、前記複数の表示画像の表示順序としてより優先して決定する表示順序決定段階と
を備える画像生成方法。
【請求項17】
観視者の右眼で視認されるべき右眼用画像と観視者の左眼で視認されるべき左眼用画像とを生成する画像生成装置用のプログラムであって、
複数の表示画像のそれぞれに含まれる右眼用画像と左眼用画像とにおける対応するオブジェクトの対応点の表示画面上の位置の差異であるズレ量を取得するズレ量取得部、
前記ズレ量取得部が取得したズレ量に基づいて、前記複数の表示画像のそれぞれに含まれる前記右眼用画像および前記左眼用画像を生成する画像生成部、
連続して表示される表示画像の間における前記ズレ量の差がより小さくなる表示順序を、前記複数の表示画像の表示順序としてより優先して決定する表示順序決定部
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−77719(P2011−77719A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−225493(P2009−225493)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】