説明

画像管理装置及び画像管理方法

【課題】画像データに付随した撮影日付のみならず、カメラで撮影した元の画像データの撮影日付をも、更新する。また、プリンタ内の画像データのソートを自動的に行なう。
【解決手段】プリンタ1は、画像データ及び撮影日付を有するファイルが格納された記録媒体2から画像データを表示するディスプレイ4と、記録媒体2内のファイルから撮影日付を取り込むSDRAM5と、画像データの撮影日付を判断して撮影日付をディスプレイ4に表示するとともに画像データの撮影日付を更新する旨の入力を許すCPU3を具える。CPU3は日付を更新する旨の入力がされた場合はSDRAM5内の管理情報と記録媒体2内の管理情報を更新する。プリンタ1は記録媒体2が装着されるスロットを有し、CPU3は記録媒体2のスロットへの装着確認後にファイル名を自動的に撮影日付順にソートし撮影日付が正常と判断したファイル名のグループと異常と判断したファイル名のグループを分別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル画像データとそれに付随した撮影日付情報を読みとり、該画像データを撮影日付に基づいて並び替えることができる画像管理装置及び画像管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から写真から撮影日付を読みとり、撮影日付順に写真の画像データを並び替える画像管理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これは、図12に示すAPS(advanced photo system)タイプの銀塩写真フィルム(8)上に現像された複数の画像データ(80)と撮影日付データであるコードデータ(81)を読み取って管理するものである。
図13は、従来の画像管理装置の内部ブロック図である。装置は、銀塩写真フィルム(8)が装着されるフィルム装着部(90)と、画像データ(80)を読み込むスキャナ(91)と、コードデータ(81)を読み込むコードデータ読み込み部(92)を具える。スキャナ(91)でデジタル的に読み込まれた画像は、画像処理部(93)にてJPEG規格に基づく圧縮や変換処理等がされて、ファイル管理部(9)に送られる。コードデータ読み込み部(92)にて読み込まれたコードデータは、日付算出部(94)に送られて、撮影日付が読み込まれて、ファイル管理部(9)に送られる。
【0003】
使用者が画像データ(80)を撮影日付順に並び替える旨を、ファイル管理部(9)に入力すると、ファイル管理部(9)はコードデータ内の日付情報に基づいて、画像データを例えば撮影日付の古い順番に並び替える。このようにして、ファイル管理部(9)内には銀塩写真フィルム(8)から読みとった画像データ(80)が、撮影日付順に並び替えられる、即ちソートされる。
尚、画像データ(80)の撮影日付が不明なとき、即ちコードデータに撮影日付が付されていないときは、使用者は適当な時間をファイル管理部(9)に手入力し、かかる入力日付に基づいて、画像データ(80)をソートすることができる。
【0004】
【特許文献1】特開2001−216327号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来の画像管理装置では、ファイル管理部(9)内での画像データ(80)の撮影日付は手入力で更新されるが、元の銀塩写真フィルム(8)から読みとった画像データ(80)の撮影日付は変えられない。出願人は近年写真はデジタルカメラで撮影されることが多いことに着目し、使用者の利便性を高めることを着想した。
また、ファイル管理部(9)内の画像データ(80)をソートするには、使用者がその旨をファイル管理部(9)に入力しなければならず、手間が掛かる。また、使用者が画像データ(80)を撮影日付順に連続して見たい場合があるが、かかる場合はその旨をファイル管理部(9)に入力して、画像データ(80)のソートが終了するまで待たねばならず、使用者に待つ苛立ちを与えることもある。
本発明の目的は、画像管理装置内の画像データに付随した管理情報のみならず、カメラで撮影した元の画像データの管理情報をも、更新する点にある。また、画像管理装置内の画像データのソートを自動的に行なうことをも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
画像管理装置は、画像データ及び該画像データに付随した管理情報を有するファイルが格納された記録媒体(2)から画像データ又は管理情報を表示する表示手段を有し、又は該表示手段が接続され、
記録媒体(2)内のファイルから少なくとも管理情報を取り込むメモリ手段と、管理情報から画像データの撮影日付を判断する日付判別手段と、該日付判別手段の判別結果を表示手段に表示するとともに、画像データの撮影日付を更新する旨の入力を許す制御手段を具え、
制御手段は日付を更新する旨の入力がされた場合は、メモリ手段内の管理情報のみならず、記録媒体(2)内の管理情報をも更新する情報更新機能を有する。
また、画像管理装置は、記録媒体(2)が装着される収納部を有し、制御手段は記録媒体(2)の収納部への装着確認後に、ファイル名を自動的に撮影日付順にソートし、日付判別手段により撮影日付が正常と判断されたファイル名のグループと、異常と判断されたファイル名のグループを分別する機能を有する。
【発明の効果】
【0007】
1.使用者が日付を更新する旨を入力した場合は、メモリ手段内の管理情報のみならず、記録媒体(2)内の管理情報もが更新される。これにより、記録媒体(2)内のファイルの管理情報は自動的に更新されるため、使用者が記録媒体(2)内のファイルを別途、更新する必要がなく、使い勝手が良くなる。
2.記録媒体(2)が収納部に装着されると、制御手段は記録媒体(2)の収納部への装着確認後に、ファイル名を自動的に撮影日付順にソートする。ソートしつつ、制御手段は、日付判別手段により撮影日付が正常と判断したファイル名のグループと、異常と判断したファイル名のグループを分別する。これにより、記録媒体(2)を挿入してから、使用者が別途、ソート操作をしなくともよく、使い勝手が良くなる。また、ソート完了時に、正常なファイル名のグループと、異常なファイル名のグループとが分けられているので、使用者がどのファイル名の撮影日付を手入力で修正すべきかが、容易に判り、この点でも便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の一実施例を図を用いて詳述する。
図1は、画像管理装置であるプリンタ(1)の斜視図である。プリンタ(1)の正面には、カード状の記録媒体(2)が挿入される収納部であるスロット(10)及び記録紙(70)が収納される給紙トレイ(7)が設けられている。スロット(10)内には、記録媒体(2)が装着されたことを検知するスイッチ(図示せず)が設けられている。記録媒体(2)にはデジタルカメラ等の撮影装置によって撮影された複数のデジタル画像ファイルがフォルダ毎に格納され、本例にあっては画像ファイルは1枚の画像データがJPEG方式に基づいて圧縮記録されている。画像ファイルはまた、撮影日付、シャッタ速度等の管理情報が所定のフォーマットで記録されたExifタグを含んでいる。以下で用いる「撮影日付」の語は、単なる日付のみならず、撮影をした時、分、秒をも含む。
プリンタ(1)の上面には、所望の画像データが表示される液晶パネルであるディスプレイ(4)と、該ディスプレイ(4)にメニューを表示させるメニュー釦(11)と、後記の如く日付等を設定する際に操作されるセット釦(12)(12)(12)(12)が設けられている。プリンタ(1)の側面には、インクリボン(76)が張られたカートリッジ(75)が挿入される開口(13)が開設されている。
【0009】
図2は、プリンタ(1)の内部を概略的に示す側面図である。給紙トレイ(7)の上方には記録紙(70)が巻き付けられるプラテンローラ(60)、及び記録紙(70)に当接したインクリボン(76)を加熱するサーマルヘッド(61)が設けられている。給紙トレイ(7)内の記録紙(70)はピックアップローラ(62)により1枚ずつ取り出されて、プラテンローラ(60)に巻き付けられる。プラテンローラ(60)を回転して、インクリボン(76)をサーマルヘッド(61)にて加熱しながらインクリボン(76)を送り、イエロー、マゼンタ、シアンの色情報を記録紙(70)に印刷する。印刷が完了すると、搬送ローラ(64)により記録紙(70)はプリンタ(1)の上部から排出される。
【0010】
図3は、プリンタ(1)の内部ブロック図である。記録媒体(2)はバスライン(31)を介して、制御手段であるCPU(3)に繋がる。CPU(3)には、動作プログラムが格納されたROM(30)が接続され、メニュー釦(11)、セット釦(12)(12)(12)(12)の操作信号が入力される。CPU(3)の内部クロックを分周して、タイマーとして用いれば、時計機能及び日付計測機能を有することもできる。
バスライン(31)にはまた、記録媒体(2)の画像ファイルのExifタグから読み出した撮影日付等の管理情報が一旦格納されるSDRAM(5)、印刷した積算枚数等が格納される不揮発性のフラッシュメモリ(32)、画像データを伸長するJPEG伸長回路(33)、前記ディスプレイ(4)、プリント機構(6)、ディスプレイ(4)に適宜表示されるアイコンが格納されたキャラクタRAM(34)が接続されている。画像ファイル内の画像データはJPEG伸長回路(33)にて伸長されて、ディスプレイ(4)に表示される。また、プリント機構(6)とは、図2にて示したプラテンローラ(60)、サーマルヘッド(61)等のプリンタ(1)内の機構部品である。また、SDRAM(5)は画像展開用メモリとしても用いられる一時保持型のメモリであり、記録媒体(2)をスロット(10)から抜き出し、又は電源をOFFにすると、SDRAM(5)内の情報は消去される。
【0011】
記録媒体(2)内には、例えば100SANYO、101SANYO、102SANYO等で示される複数のフォルダが格納され、各フォルダ内には複数の画像ファイルが格納されている。画像ファイルには、夫々ファイル名が付され、SDRAM(5)内には記録媒体(2)と同じフォルダ名、ファイル名、及びファイル名に対応する撮影日付が格納されている。SDRAM(5)は記録媒体(2)に比して、容量が小さいので、本例ではSDRAM(5)内に画像データは格納されていない。
CPU(3)はSDRAM(5)からフォルダ名リスト、ファイル名リスト、日付リストを作成し、作成された日付リストに基づき、ファイル名をソートして、日付順リストを作成する機能を有する。
具体的には、図4(a)に示すように、SDRAM(5)内のテーブルに、8つのファイル名SANYO001.JPG、SANYO002.JPG、SANYO003.JPG……SANYO008.JPGと、対応する撮影日付をが格納されているとする。取り敢えず、ファイルの数だけ番号を割り振る。図4の場合は1……8である。また、図4(a)に示す1番目の撮影日付情報である2001 10 21 18 31 34は、2001年10月21日18時31分34秒を表す。
【0012】
ファイル名をソートするには、先ず1番目のファイル名と2番目のファイル名の日付情報を比較する。図4(a)では1番目のファイル名の撮影日付が2001年10月21日であり、2番目のファイル名の撮影日付が2001年10月20日であるから、1番目のファイル名の方が新しく、1番目のファイル名と2番目のファイル名を入れ替える。順次にこのソートを8番目まで繰り返し、8番目まで比較してソートが1回でも行われたら、1番目から8番目まで再度比較を行う。これを繰り返して入れ替わりがなかった時点でソートが終了する。ソート終了後は例えば図4(b)に示すように、撮影日付が古い順に並び替えられた日付順リストが作成される。この日付順リストは、スロット(10)内に記録媒体(2)が挿入されると、自動的に作成される。勿論、撮影日付が新しい順に並び替えてもよい。
【0013】
CPU(3)は同様にして、ファイル名の年月順リスト、及び該年月順リストに該当するファイル数のリストも作成する。ここで、年月順リストとは200110、200112、200203の如く、連続した数字の羅列であって、例えば1つ目の200110とは2001年10月を指す。該当するファイル数のリストとは、2、1、3、1の如く、数字の羅列によって示され、例えば1つ目の2とは2001年10月に撮影された画像ファイルが2枚であることを示す。この年月順リスト、ファイル数のリストは、フォルダ名リスト、ファイル名リスト、日付順リストに基づいて、スロット(10)内に記録媒体(2)が挿入されると、自動的に作成される。
【0014】
但し、元の画像ファイルには撮影日付が付されていない場合がある、即ちデジタルカメラにて撮影者が日付を設定せずに撮影した場合がある。また、撮影日付が「0000年00月00日」のような明らかに誤った場合や、−−−−年−−月−−日のような日付データの無い場合がある。CPU(3)は、このような画像ファイル名を不明グループ(−1)として分類する。
また、画像ファイルは前記の如く、デジタルカメラで撮影された画像であるが、デジタルカメラ自体が出現したのが、1990年代であるから、撮影日付が「1980年」では明らかに誤っている。即ち、想定される日付が古くとも1990年代であるのに、それよりも古い日付である訳がない。
また、CPU(3)が日付計測機能を有していれば、現在の日付が判る。仮に、現在の日付が2006年2月であるとすると、撮影日付が「2010年」では明らかに間違いである。CPU(3)は日付リストを作成する際に、このような撮影日付があやしい画像ファイル名を疑惑グループ(−2)として分類する。
ソートの途中で、この不明グループ(−1)及び疑惑グループ(−2)の存在が明らかとなれば、この不明グループ(−1)及び疑惑グループ(−2)を異常グループとして、撮影日付が正常な画像ファイル名のグループ(これを正常グループ(0)と呼ぶ)とは分別する。後記の如く、撮影日付が手入力で修正されれば、日付順リスト、ファイル名の年月順リスト、ファイル数のリストも修正又は更新する。
即ち、SDRAM(5)内には、図5に示すように、撮影日付が正常な正常グループ(0)、撮影日付が不明である不明グループ(−1)、撮影日付があやしい疑惑グループ(−2)の3種類が存在する場合がある。このグループの分別は、SDRAM(5)内で行われ、記録媒体(2)内では行われない。
【0015】
プリンタの動作
プリンタ(1)の動作を、図6のフローチャートを用いて説明する。
使用者が電源を投入し、記録媒体(2)をスロット(10)に挿入し、挿入完了がスロット(10)内のスイッチによって検出されると(S1)、CPU(3)は記録媒体(2)からフォルダ名、ファイル名、及びファイル名に対応するExifタグを読み出して、SDRAM(5)内に格納する。次に、CPU(3)はSDRAM(5)内の内容に基づいてフォルダ名リスト、ファイル名リスト、日付順リスト、年月順リスト、ファイル数のリストを作成する(S2)。
次に、CPU(3)はSDRAM(5)内の画像ファイル名を撮影日付に従って、比較する(S3)。比較しつつ、SDRAM(5)内に不明グループ(−1)又は疑惑グループ(−2)に属するものがあれば、これらを正常グループ(0)とは区別して、分別し、比較処理を続行する(S4、S5)。比較とグループの分別を夫々独立して行うと、時間を浪費するので、比較とグループの分別を同時に行っている。比較による並び替えとグループの分別の動作全体が本例のソート処理であり、ソート完了までを、記録媒体(2)が挿入されれば、自動で行う。ソートが完了すれば(S6)、グループの分別が完了しており、CPU(3)はプリンタ(1)上の発光ダイオード(図示せず)を点灯させて、使用者に報知する。
【0016】
即ち、本例にあっては、記録媒体(2)が挿入されれば、画像ファイル名が撮影日付に従って自動的にソートされる。これにより、記録媒体(2)を挿入してから、使用者が別途、ソート操作をしなくともよく、使い勝手が良くなる。特に、電源を投入してから、発光ダイオードが点灯するまでの時間は、プリンタ(1)がスタンバイする時間であり、使用者は当然にスタンバイ時間が必要であることを認識しているから、ソート時間もそれほど長いとは感じないのが通常である。これに対し、プリンタ(1)がスタンバイ完了してから、画像ファイル名をソートさせると、それだけ待ち時間が掛かるので、使用者は苛立ちを覚えることがある。この点で、プリンタ(1)の使い勝手が良くなる。
また、記録媒体(2)がスロット(10)内に装着されると、CPU(3)は記録媒体(2)のスロット(10)内への装着確認後に、ファイル名を自動的に撮影日付順にソートする。ソートしつつ、CPU(3)は撮影日付が正常と判断したファイル名のグループと、異常と判断したファイル名のグループを分別する。これにより、記録媒体(2)を挿入してから、使用者が別途、ソート操作をしなくともよく、使い勝手が良くなる。また、ソート完了時に、正常なファイル名のグループと、異常なファイル名のグループとが分けられているので、使用者がどのファイル名の撮影日付を手入力で修正すべきかが、容易に判り、この点でも便利である。
【0017】
使用者がメニュー釦(11)及びセット釦(12)を操作して、正常グループ(0)を選択すると、CPU(3)は最も撮影日付が新しい画像ファイル名を選択して、該ファイル名に相当する画像データを記録媒体(2)から読み込んで、ディスプレイ(4)に表示する。勿論、最も撮影日付が古い画像ファイル名を選択してもよい。
また、使用者が所望のセット釦(12)を操作すれば、図7に示すように、ディスプレイ(4)にカレンダー(40)を表示する。このカレンダー(40)は日付順リストの最新年月日を表示するものであり、例えば最も撮影日付が新しい画像ファイル名の撮影日付が2005年7月である場合は、カレンダー(40)は2005年7月を示して、画像ファイル名の撮影日付を白抜きで表示する。図7では、画像ファイル名の撮影日付が2005年7月の1日、2日、8日、23日であることを示している。使用者がカレンダー(40)の数字を選択すると、該日付で撮影された画像データが記録媒体(2)から読み込まれて、ディスプレイ(4)に表示される。
前記の如く、CPU(3)はファイル数のリストを作成しているから、選択された日付に複数枚の画像データが該当することがある。この場合は、複数枚の画像データを順次表示しても、図8に示すように、ディスプレイ(4)上の画面を分割して一覧表示してもよい。
【0018】
使用者がメニュー釦(11)及びセット釦(12)を操作して、不明グループ(−1)又は疑惑グループ(−2)に含まれる画像ファイルを選択すると、図10のフローチャートに示す動作を行う。CPU(3)は図9に示すように、ディスプレイ(4)上に撮影日付が不明又は誤っている旨のアイコン(41)を表示する(S10)。このアイコン(41)は、前記のキャラクタRAM(34)に格納されている。
使用者が撮影日付が設定されていない、又は誤っていることに気付き、メニュー釦(11)を操作すると、不明グループ(−1)又は疑惑グループ(−2)内の全ての画像ファイル名について、撮影日付を一括設定するか否かが表示される。撮影日付を一括設定する場合はその旨及び設定すべき日付を入力すれば(S11)、グループ内の全ての画像ファイル名について日付が設定される。撮影日付を一括設定しない場合は、その旨を入力すると(S11)、各画像ファイル名について撮影日付を入力することができる。撮影日付が入力されると、SDRAM(5)のExifタグ内に日付を書き込み、CPU(3)は該日付に基づいて、画像ファイル名を再度ソートする。
【0019】
次に、CPU(3)は記録媒体(2)内のExifタグの撮影日付も書き換える(S12)。この書き換え方法には、3通り考えられる。
1つ目は、記録媒体(2)内のExifタグの撮影日付のみを上書きする方法である。上記例ではSDRAM(5)内に画像データは格納されていないから、画像データを記録媒体(2)とSDRAM(5)間で移動させることはない。
2つ目は、SDRAM(5)の容量が大きく、画像データを格納可能な場合に、SDRAM(5)に画像データとExifタグを格納し、SDRAM(5)内のExifタグの撮影日付を更新し、これを記録媒体(2)に上書きする方法である。
3つ目は、図11に概念的に示すように、記録媒体(2)内の撮影日付を更新せんとする画像ファイル(20)を選択し、記録媒体(2)内に同じ画像ファイル(20)を点線で示すように別のファイル名で一旦保存する。元の画像ファイル(20)をSDRAM(5)に取り込んだ後に、記録媒体(2)内の元の画像ファイル(20)を消去する。SDRAM(5)に取り込んだ画像ファイル(20)の撮影日付を更新した後に、該画像ファイル(20)を元のファイル名で記録媒体(2)に書き込む。この後に、点線で示す別のファイル名で保存した画像ファイル(20)を消去する。同一フォルダ内では、同じファイル名のファイルは作成できないので、元のファイルを削除して、改めて削除したファイル名と同じファイルを作成して、記録媒体(2)に戻して書き込んでいる。即ち、一旦、別のファイル名でバックアップしないと、元のファイル名と同じ名前では画像ファイルが作成できないので、このようにしている。
【0020】
使用者が選択した画像ファイルを印刷する旨を入力すれば、図2に示すように、記録紙(70)に撮影日時が付された画像が印刷される。
上記では不明グループ(−1)又は疑惑グループ(−2)を選択した場合に、撮影日付を手入力するとしたが、正常グループ(0)の画像ファイル名を選択した場合に、撮影日付を手入力してもよい。特に、使用者が正常グループ(0)の複数枚の画像ファイルを順番に見た場合に、画像の内容、例えば画像の背景等から撮影日付の入力にミスがあったことに気付くことがある。かかる場合に、撮影日付の修正が容易になる。この場合も、記録媒体(2)内のExifタグの撮影日付が書き換えられる。
【0021】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
本例では、画像ファイルはJPEG方式で記録されているとしたが、例えばTIFF方式でもよく、特に限定されない。また、画像管理装置として、昇華型プリンタを例示したが、インクジェット方式でもよく、特に限定されない。更に本例では画像管理装置として、プリンタを例示したが、プリンタには限定されない。
また、ディスプレイ(4)はプリンタ(1)内に設けられているが、ディスプレイ(4)をプリンタ(1)に外付け接続してもよい。具体的には、ディスプレイがテレビ等の場合にも、本例の画像管理装置は応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】プリンタの斜視図である。
【図2】プリンタの内部を概略的に示す側面図である。
【図3】プリンタの内部ブロック図である。
【図4】(a)、(b)はSDRAM内のテーブルを示す図である。
【図5】SDRAMの内部を示す図である。
【図6】プリンタの動作を示すフローチャートである。
【図7】カレンダーを示す正面図である。
【図8】画面を分割して一覧表示したディスプレイの正面図である。
【図9】撮影日付が不明又は誤っている旨のアイコンの図である。
【図10】プリンタの動作を示すフローチャートである。
【図11】記録媒体内の撮影日付を更新する動作を概念的に示す図である。
【図12】従来の銀塩写真フィルムの平面図である。
【図13】従来の画像管理装置の内部ブロック図である。
【符号の説明】
【0023】
(1) プリンタ
(2) 記録媒体
(3) CPU
(4) ディスプレイ
(5) SDRAM
(6) プリント機構
(10) スロット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データ及び該画像データに付随した管理情報を有するファイルが格納された記録媒体から画像データ又は管理情報を表示する表示手段を有し、又は該表示手段が接続可能であり、
記録媒体内のファイルから少なくとも管理情報を取り込むメモリ手段と、管理情報から画像データの撮影日付を判断する日付判別手段と、該日付判別手段の判別結果を表示手段に表示するとともに、画像データの撮影日付を更新する旨の入力を許す制御手段を具え、
制御手段は、日付を更新する旨の入力がされた場合は、メモリ手段内の管理情報のみならず、記録媒体内の管理情報をも更新する情報更新機能を有することを特徴とする画像管理装置。
【請求項2】
画像データ及び該画像データに付随した管理情報を有するファイルが格納された記録媒体から少なくとも管理情報を取り込むメモリ手段と、管理情報から画像データの撮影日付を判断する日付判別手段と、記録媒体が装着される収納部と、
記録媒体の収納部への装着確認後に、メモリ手段内のファイル名を自動的に撮影日付順にソートし、日付判別手段により撮影日付が正常と判断されたファイル名のグループと、異常と判断されたファイル名のグループを分別する機能を有する制御手段を具えた画像管理装置。
【請求項3】
撮影日付が異常と判断されたファイル名のグループには、撮影日付が付されていない不明グループ、撮影日付が想定される日付よりも古い疑惑グループが含まれる、請求項2に記載の画像管理装置。
【請求項4】
制御手段は日付計測機能を有し、疑惑グループには現在の日付よりも未来の日付であるファイル名のグループが含まれる請求項3に記載の画像管理装置。
【請求項5】
画像データ及び該画像データに付随した管理情報を有するファイルが格納された記録媒体が収納部に装着されたことを確認する工程と、
記録媒体内のファイルから少なくとも管理情報をメモリ手段に取り込む工程と、
管理情報から画像データの撮影日付を判断して、メモリ手段内のファイル名を自動的に撮影日付順にソートし、撮影日付が正常と判断されたファイル名のグループと、異常と判断されたファイル名のグループを分別する工程と、
撮影日付の判断結果を表示手段に表示して、画像データの撮影日付を更新する旨の入力を許す工程と、
日付を更新する旨の入力がされた場合は、メモリ手段内の管理情報のみならず、記録媒体内の管理情報をも更新する工程を有し、
記録媒体の装着確認から、記録媒体内の管理情報の更新までを自動的に行う画像管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−221506(P2007−221506A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−40333(P2006−40333)
【出願日】平成18年2月17日(2006.2.17)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】