説明

画像表示装置、画像編集装置、画像表示プログラムおよび画像編集プログラム

【課題】符号化済みの動画データから抽出された静止画データと、通常撮影により生成された静止画データとの区別を容易にする。
【解決手段】画像表示装置は、判断部と、表示管理部とを備える。判断部は、特定の静止画データとともに、特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示す情報が記録されているか否かを判断する。表示管理部は、判断部により特定の静止画データとともに上記情報が記録されていると判断された場合に、特定の静止画データに基づく静止画を、特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示すマークとともに表示部に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示される技術は、画像表示装置、画像編集装置、画像表示プログラムおよび画像編集プログラムに関し、特に、再生中の動画から静止画をキャプチャする処理に係る画像表示装置、画像編集装置、画像表示プログラムおよび画像編集プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の特開2004−312495号公報には、再生中の動画から静止画をキャプチャする機能を有するデジタルカメラが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−312495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一般に、符号化済みの動画データから抽出された静止画データは、通常撮影により生成された静止画データと比べると、情報が少なくなる虞がある。例えば、後者の静止画データに対しては、シャッタースピード、F値などの撮影条件を示すデータが付加されることが多いが、前者の静止画データに対しては、そのようなデータが省略される。あるいは、前者の静止画データは、後者の静止画データよりも、画質の点で劣ることがある。動画データへの圧縮処理時に一部の情報が欠損したり、1フレーム(コマ)の静止画の方が動画に含まれる1フレームよりも、高画質で記録されたり等するからである。
【0005】
特許文献1に記載のデジタルカメラでは、符号化済みの動画データから抽出された静止画データと、通常撮影により生成された静止画データとの区別が困難である。
【0006】
ここに開示される技術は、符号化済みの動画データから抽出された静止画データと、通常撮影により生成された静止画データとの区別を容易にする画像表示装置、画像編集装置、画像表示プログラムおよび画像編集プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ここに開示される画像表示装置は、判断部と、表示管理部とを備える。判断部は、特定の静止画データとともに、特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示す情報が記録されているか否かを判断する。表示管理部は、判断部により特定の静止画データとともに上記情報が記録されていると判断された場合に、特定の静止画データに基づく静止画を、特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示すマークとともに表示部に表示する。
【0008】
ここに開示される画像編集装置は、抽出部と、記録管理部とを備える。抽出部は、符号化済みの特定の動画データから特定の静止画データを抽出する。記録管理部は、抽出部により抽出された特定の静止画データを、特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示す情報とともに記録する。
【0009】
ここに開示される画像表示プログラムは、判断するステップと、表示するステップとをコンピュータに実行させる。上記判断するステップは、特定の静止画データとともに、特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示す情報が記録されているか否かを判断するステップである。上記表示するステップは、上記判断するステップにおいて特定の静止画データとともに上記情報が記録されていると判断された場合に、特定の静止画データに基づく静止画を、特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示すマークとともに表示部に表示するステップである。
【0010】
ここに開示される画像編集プログラムは、抽出するステップと、記録するステップとをコンピュータに実行させる。上記抽出するステップは、符号化済みの特定の動画データから特定の静止画データを抽出するステップである。上記記録するステップは、抽出ステップにおいて抽出された特定の静止画データを、特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示す情報とともに記録するステップである。
【発明の効果】
【0011】
ここに開示される技術によれば、符号化済みの動画データから抽出された静止画データと、通常撮影により生成された静止画データとの区別が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態に係るデジタルカメラの正面図。
【図2】実施の形態に係るデジタルカメラの背面図。
【図3】実施の形態に係るデジタルカメラのブロック図。
【図4】実施の形態に係る通常撮影による静止画の記録時に生成されるJPEGファイルのデータ構造を示す図。
【図5】実施の形態に係る動画再生中の静止画の記録時に生成されるJPEGファイルのデータ構造を示す図。
【図6】実施の形態に係る静止画の再生処理を示すフローチャート。
【図7】実施の形態に係る通常撮影により記録された静止画の表示画面の図。
【図8】実施の形態に係る動画再生中に記録された静止画の表示画面の図。
【図9】実施の形態に係るパーソナルコンピュータのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態に係るデジタルカメラ100(画像表示装置および画像編集装置の一例)は、動画および静止画を撮像する撮像装置である。デジタルカメラ100は、再生中の動画から静止画をキャプチャする機能を有する。デジタルカメラ100には、編集閲覧プログラム400(画像表示プログラムおよび画像編集プログラムの一例)がインストールされている。編集閲覧プログラム400は、デジタルカメラ100に、撮影された動画および静止画をそれぞれ所定の圧縮形式の動画データおよび静止画データとして符号化させ、所定の圧縮形式で符号化済みの動画データおよび静止画データをデジタルカメラ100の内部に記録させる。さらに、編集閲覧プログラム400は、デジタルカメラ100に、所定の圧縮形式で符号化済みの動画データおよび静止画データにそれぞれ基づく動画および静止画を、液晶モニタ123に表示させる。所定の圧縮形式で符号化済みの動画データおよび静止画データは、デジタルカメラ100から汎用のパーソナルコンピュータに出力可能である。
【0014】
実施の形態に係るパーソナルコンピュータ300(以下、PC300)(画像表示装置および画像編集装置の一例)は、編集閲覧プログラム500(画像表示プログラムおよび画像編集プログラムの一例)がインストールされた汎用のパーソナルコンピュータである。PC300は、再生中の動画から静止画をキャプチャする機能を有する。編集閲覧プログラム500は、PC300に、デジタルカメラ100から出力された所定の圧縮形式で符号化済みの動画データおよび静止画データにそれぞれ基づく動画および静止画を、PC300に接続された液晶ディスプレイ304aに表示させる。
【0015】
以下、デジタルカメラ100およびPC300の構成および動作を説明する。
【0016】
〔1.デジタルカメラ100〕
〔1−1.デジタルカメラ100の構成〕
以下、図面を参照しつつ、デジタルカメラ100の構成を説明する。
【0017】
図1に示すように、デジタルカメラ100は、その正面に光学系110を収納するレンズ鏡筒およびフラッシュ160を備える。デジタルカメラ100は、その上面に静止画レリーズ釦201、ズームレバー202および電源釦203などの操作ユニット150を備える。
【0018】
図2に示すように、デジタルカメラ100は、その背面に液晶モニタ123、中央釦204、十字釦205、動画レリーズ釦206およびモード切替スイッチ207などの操作ユニット150を備える。
【0019】
図3に示すように、デジタルカメラ100は、光学系110、CCDイメージセンサ120、AFE(アナログ・フロント・エンド)121、画像処理部122、バッファメモリ124、液晶モニタ123、コントローラ130、カードスロット141、メモリカード140、フラッシュメモリ142、操作ユニット150、フラッシュ160およびUSBポート170を備える。
【0020】
光学系110は、被写体像を形成する。光学系110は、フォーカスレンズ111、ズームレンズ112、絞り113およびシャッタ114を有する。他の実施の形態では、光学系110は、光学式手ぶれ補正レンズOIS(Optical Image Stabilizer)を含むものであってもよい。光学系110に含まれるレンズは、何枚のレンズから構成されるものであってもよいし、何群のレンズから構成されるものであってもよい。
【0021】
フォーカスレンズ111は、被写体のフォーカス状態を調節する。ズームレンズ112は、被写体の画角を調節する。絞り113は、CCDイメージセンサ120に入射する光量を調節する。シャッタ114は、CCDイメージセンサ120に入射する光の露出時間を調節する。フォーカスレンズ111、ズームレンズ112、絞り113およびシャッタ114は、それぞれDCモータ又はステッピングモータ等の駆動ユニットにより、コントローラ130から指令される制御信号に従って駆動される。
【0022】
CCDイメージセンサ120は、光学系110により形成された被写体像を撮像する撮像素子である。CCDイメージセンサ120は、撮像された被写体像を写すフレーム(コマ)の画像データを生成する。
【0023】
AFE(Analog Front End)121は、CCDイメージセンサ120により生成された画像データに対して各種処理を施す。具体的には、AFE121は、相関二重サンプリングによる雑音抑圧、アナログゲインコントローラによるA/Dコンバータの入力レンジ幅への増幅、A/DコンバータによるA/D変換等の処理を施す。
【0024】
画像処理部122は、AFE121により各種処理が施された画像データに対して各種処理を施す。具体的には、画像処理部122は、スミア補正、ホワイトバランス補正、ガンマ補正、YC変換処理、電子ズーム処理等の処理を施す。画像処理部122は、本実施の形態では、プログラムを実行するマイクロコンピュータであるが、他の実施の形態では、ハードワイヤードな電子回路であってもよい。画像処理部122は、コントローラ130等と一体的に構成されるものであってもよい。
【0025】
コントローラ130は、デジタルカメラ100全体の動作を統括制御する。コントローラ130は、ROMおよびCPU等により構成される。ROMには、ファイル制御、オートフォーカス制御(AF制御)、自動露出制御(AE制御)、フラッシュ160の発光制御に関するプログラムの他、デジタルカメラ100全体の動作を統括制御するためのプログラムが格納されている。コントローラ130は、フラッシュメモリ142から編集閲覧プログラム400を読み出して実行することにより、受付部130a、抽出部130b、記録管理部130c、判断部130dおよび表示管理部130eとして動作する。受付部130a、抽出部130b、記録管理部130c、判断部130dおよび表示管理部130eの動作については後述する。コントローラ130は、本実施の形態では、プログラムを実行するマイクロコンピュータであるが、他の実施の形態では、ハードワイヤードな電子回路であってもよい。コントローラ130は、画像処理部122等と一体的に構成されるものであってもよい。
【0026】
画像処理部122は、AFE121および画像処理部122により各種処理が施された画像データを、動画の記録時には所定の圧縮形式の動画データとして、静止画の記録時には所定の圧縮形式の静止画データとして符号化する圧縮処理を実行する。本実施の形態では、動画データの圧縮形式としては、AVCHD形式が採用されており、静止画データの圧縮形式としては、JPEG形式が採用されている。コントローラ130は、所定の圧縮形式で符号化済みの動画データおよび静止画データを、メモリカード140およびフラッシュメモリ142(以下、メモリカード140等)に記録する。
【0027】
なお、本実施の形態では、動画データの圧縮処理は、不可逆圧縮処理である。従って、AVCHD形式で符号化された動画データをデコード(伸張)することにより得られる動画データは、AVCHD形式で符号化する前の画像データよりも、画質の点で劣る。また、本実施の形態では、1フレームの静止画データの画素数の方が、動画データに含まれる1フレームの画像データの画素数よりも多い。
【0028】
液晶モニタ123は、スルー画像および記録画像等の画像を表示する。スルー画像および記録画像は、画像処理部122により生成される。スルー画像は、デジタルカメラ100が撮影モードに設定されている間、CCDイメージセンサ120により一定時間間隔で連続的に生成される一連の画像データに基づく一連の画像である。ユーザは、液晶モニタ123に表示されるスルー画像を参照することにより、被写体の構図を確認しながら撮影することができる。記録画像は、メモリカード140等に記録されている所定の圧縮形式で符号化済みの動画データおよび静止画データをデコード(伸張)することにより得られる画像である。
【0029】
コントローラ130は、操作ユニット150がユーザから動画の再生を指示する操作を受け付けると、メモリカード140等内のAVCHD形式の動画データを参照することにより、動画(記録画像)を再生する。具体的には、まず、コントローラ130は、メモリカード140等からAVCHD形式の動画データを読み出す。続いて、画像処理部122は、コントローラ130により読み出されたAVCHD形式の動画データをデコード(伸張)する。続いて、画像処理部122は、デコード(伸張)された動画データを、液晶モニタ123の画素サイズに適合するより低画素の動画データに変換する。続いて、コントローラ130は、より低画素の動画データに基づく動画を液晶モニタ123上に表示する。
【0030】
同様に、コントローラ130は、操作ユニット150がユーザから静止画の再生を指示する操作を受け付けると、メモリカード140等内のJPEG形式の静止画データを参照することにより、静止画(記録画像)を再生する。具体的には、まず、コントローラ130は、メモリカード140等からJPEG形式の静止画データを読み出す。続いて、画像処理部122は、コントローラ130により読み出されたJPEG形式の静止画データをデコード(伸張)する。続いて、画像処理部122は、デコード(伸張)された静止画データを、液晶モニタ123の画素サイズに適合するより低画素の静止画データに変換する。続いて、コントローラ130は、より低画素の静止画データに基づく静止画を液晶モニタ123上に表示する。
【0031】
バッファメモリ124は、画像処理部122およびコントローラ130のワークメモリとして機能する揮発性の記憶媒体である。本実施の形態では、バッファメモリ124は、DRAMである。
【0032】
フラッシュメモリ142は、デジタルカメラ100の内部メモリである。フラッシュメモリ142は、不揮発性の記録媒体である。フラッシュメモリ142には、編集閲覧プログラム400が格納されている。
【0033】
カードスロット141は、メモリカード140が着脱可能に挿入される。カードスロット141は、メモリカード140と電気的及び機械的に接続される。
【0034】
メモリカード140は、デジタルカメラ100の外部メモリである。メモリカード140は、不揮発性の記録媒体であるフラッシュメモリを内蔵する。
【0035】
操作ユニット150は、ユーザから操作を受け付ける操作インターフェースである。操作ユニット150は、デジタルカメラ100の外装に配置される操作釦や操作ダイヤル等の総称である。操作ユニット150は、静止画レリーズ釦201、動画レリーズ釦206、ズームレバー202、電源釦203、中央釦204、十字釦205およびモード切替スイッチ207を含む。操作ユニット150は、ユーザから操作を受け付けると、直ちに操作の内容を示す信号をコントローラ130に送信する。
【0036】
静止画レリーズ釦201は、静止画記録のタイミングを指示するための2段階押下式釦である。静止画の記録処理の詳細については、後述する。
【0037】
動画レリーズ釦206は、動画記録の開始/終了のタイミングを指示するための押下式釦である。動画レリーズ釦206がユーザにより押下されると、画像処理部122は、AVCHD形式の動画データを生成する。ほぼ同時に、コントローラ130は、画像処理部122により生成された動画データを含む動画ファイルを、メモリカード140等に記録する。その後、動画レリーズ釦206がユーザにより再度押下されるまで、画像処理部122は、CCDイメージセンサ120により一定時間間隔で新たな画像データが生成されるにつれて、AVCHD形式の動画データを順次更新してゆく。コントローラ130は、画像処理部122によりAVCHD形式の動画データが順次更新されるにつれて、メモリカード140等内の動画ファイルを更新してゆく。
【0038】
ズームレバー202は、画角を広角端と望遠端との間で調節するためのレバーである。コントローラ130は、ズームレバー202に対するユーザの操作に応じて、ズームレンズ112を駆動する。
【0039】
電源釦203は、デジタルカメラ100の各部への電力供給のONとOFFとを切り替えるための押下式釦である。
【0040】
中央釦204および十字釦205は、押下式釦である。ユーザは、中央釦204および十字釦205を操作することにより、液晶モニタ123に様々なメニュー画面を表示し、メニュー画面上で様々な撮影条件/再生条件を選択および決定することができる。
【0041】
モード切替スイッチ207は、デジタルカメラ100を撮影モードおよび再生モードに切り替えるための押下式釦である。
【0042】
USBポート170は、USBコネクタが着脱可能に挿入される通信インターフェースである。USBケーブルの一端のUSBコネクタをUSBポート170に挿入した状態で、USBケーブルの他端のUSBコネクタを汎用のパーソナルコンピュータのUSBポートに挿入すると、汎用のパーソナルコンピュータからメモリカード140等にアクセス可能になる。その結果、デジタルカメラ100から汎用のパーソナルコンピュータへと、所定の圧縮形式で符号化済みの動画データおよび静止画データが出力可能になる。
【0043】
〔1−2.通常撮影による静止画の記録処理〕
以下、通常撮影による静止画の記録処理について説明する。
【0044】
静止画レリーズ釦201がユーザにより半押しされると、コントローラ130は、AF制御およびAE制御を実行する。続いて、静止画レリーズ釦201がユーザにより全押しされると、自動設定又はユーザにより手動設定された撮影条件の下、光学系110により形成される被写体の静止画が撮影される。
【0045】
具体的には、CCDイメージセンサ120は、全押しのタイミングでCCDイメージセンサ120により撮像される被写体像を写すフレームの画像データを生成する。CCDイメージセンサ120により生成された画像データは、AFE121および画像処理部122により各種処理が施される。画像処理部122は、AFE121および画像処理部122により各種処理が施された画像データを、JPEG形式の静止画データとして符号化する圧縮処理を実行する。コントローラ130は、画像処理部122により生成された静止画データ60を含む、JPEGファイル50を作成する(図4参照)。静止画データ60は、JPEG形式の静止画データである。コントローラ130は、JPEGファイル50をメモリカード140等に記録する。
【0046】
JPEGファイル50は、Exif(Exchangeable Image File Format)規格に準拠している。JPEGファイル50には、静止画データ60の他、Exifデータ40が組み込まれている。Exifデータ40は、静止画データ60の付加情報である。Exifデータ40には、撮影日時を示すデータ42、撮影条件を示すデータ43、メーカノートデータ44、サムネイル画像のデータ45等が含まれる。データ42〜45は、Exif規格で定められているタグ形式で記述される。撮影条件を示すデータ43には、シャッタースピード、F値、露出時間、絞り値、輝度値、フラッシュ160の有無および光学系110の焦点距離等を示すデータが含まれる。メーカノートデータ44には、Exif規格の「メーカノート」と呼ばれるタグが付される。「メーカノート」タグは、製造業者が独自に格納するデータに付されるタグである。メーカノートデータ44には、フラグ44aが含まれる。フラグ44aには、デジタルカメラ100の製造業者により定義されたタグが付される。フラグ44aに付されるタグの番号は、「0x001F」であり、フラグ44aの型は、「SHORT(0x0003)」(16ビット整数)である。フラグ44aには、静止画データ60が通常撮影により生成された静止画データであることを示す値「0x0000」が格納される。サムネイル画像のデータ45は、画像処理部122により生成される。なお、フラグ44aに付されるタグの番号は、メーカノートに含まれる他のタグと区別できる値であれば、「0x001F」に限るものではない。
【0047】
〔1−3.動画再生中の静止画の記録処理〕
以下、動画再生中の静止画の記録処理について説明する。
【0048】
上記のとおり、動画再生中、メモリカード140等内のAVCHD形式の動画データに基づく動画が、液晶モニタ123上に表示される。受付部130aは、動画再生中、静止画レリーズ釦201から静止画レリーズ釦201が全押しされたことを示す信号を常時待ち受ける。抽出部130bは、受付部130aがそのような信号を受け付けたタイミングで液晶モニタ123上に表示されている1のフレームを特定する。続いて、抽出部130bは、再生中の動画から、特定された1のフレームに対応する静止画をキャプチャする。具体的には、抽出部130bは、デコード(伸張)された動画データから、特定された1のフレームの画像データを抽出する。デコード(伸張)された動画データとは、画像処理部122がAVCHD形式の動画データをデコード(伸張)することにより得られる、AVCHD形式で圧縮されていない状態の動画データである。特定された1のフレームの画像データとは、JPEG形式で圧縮されていない状態の静止画データである。続いて、抽出部130bは、抽出された画像データをJPEG形式の静止画データとして符号化する圧縮処理を実行する。コントローラ130は、抽出部130bにより生成された静止画データ90を含む、JPEGファイル80を作成する(図5参照)。静止画データ90は、JPEG形式の静止画データである。記録管理部130cは、JPEGファイル80をメモリカード140等に記録する。
【0049】
JPEGファイル80は、Exif規格に準拠している。JPEGファイル80には、静止画データ90の他、Exifデータ70が組み込まれている。Exifデータ70は、静止画データ90の付加情報である。Exifデータ70には、撮影日時を示すデータ72、メーカノートデータ74、サムネイル画像のデータ75等が含まれる。データ72,74,75は、Exif規格で定められているタグ形式で記述される。メーカノートデータ74には、Exif規格の「メーカノート」と呼ばれるタグが付される。メーカノートデータ74には、フラグ74aが含まれる。フラグ74aには、デジタルカメラ100の製造業者により定義されたタグが付される。フラグ44aと同様に、フラグ74aに付されるタグの番号は、「0x001F」であり、フラグ74aの型は、「SHORT(0x0003)」である。フラグ74aには、静止画データ90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示す値「0x0001」が格納される。サムネイル画像のデータ75は、画像処理部122により生成される。
【0050】
図4および図5を比較すると分かるように、動画再生中に記録されるExifデータ70では、通常撮影時に記録されるExifデータ40とは異なり、撮影条件を示すデータが省略される。また、通常撮影時に記録されるフラグ44aには、静止画データ60が通常撮影により生成された静止画データであることを示す値「0x0000」が格納されるが、動画再生中に記録されるフラグ74aには、静止画データ90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示す値「0x0001」が格納される。
【0051】
ところで、静止画レリーズ釦201が全押しされるタイミングにより、AVCHD形式の特定の動画データから抽出される特定の静止画データ90に対応するフレームが特定される。従って、受付部130aは、動画再生中、静止画レリーズ釦201から静止画レリーズ釦201が全押しされたことを示す信号を受け付けることにより、AVCHD形式の特定の動画データから抽出する特定の静止画データ90に対応するフレームを特定する指示の入力をユーザから受け付けている。従って、抽出部130bは、AVCHD形式の特定の動画データから、受付部130aにより受け付けられた指示が特定するフレームに対応する特定の静止画データ90を抽出していると言える。さらに、記録管理部130cは、JPEGファイル80をメモリカード140等に記録することにより、抽出部130bにより抽出された特定の静止画データ90を、特定の静止画データ90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示す値「0x0001」とともに記録していると言える。
【0052】
〔1−4.静止画の再生処理〕
以下、図6を参照しつつ、静止画の再生処理について説明する。静止画の再生処理は、ユーザが操作ユニット150を操作することにより、メモリカード140等内の特定の静止画データ60,90(静止画データ60又は静止画データ90を意味する。以下、同様。)を選択した上で、当該特定の静止画データ60,90に基づく静止画を再生する指示を入力したタイミングで実行される。
【0053】
まず、判断部130dは、メモリカード140等からユーザにより選択された特定の静止画データ60,90を含むJPEGファイル50,80(JPEGファイル50又はJPEGファイル80を意味する。以下、同様。)を読み出す(ステップS1)。続いて、判断部130dは、JPEGファイル50,80に含まれるExifデータ40,70(Exifデータ40又はExifデータ70を意味する。以下、同様。)に含まれるフラグ44a,74a(フラグ44a又はフラグ74aを意味する。以下、同様。)に、特定の静止画データ60,90が通常撮影により生成された静止画データであることを示す値「0x0000」、又は、特定の静止画データ60,90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示す値「0x0001」のどちらが格納されているかを判断する(ステップS2)。なお、Exifデータ40,70に含まれるフラグ44a,74aの位置は、フラグ44a,74aに付されているタグ値「0x001F」により判断される。言い換えると、ステップS2は、メモリカード140等内に、特定の静止画データ60,90とともに、特定の静止画データ60,90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示す値「0x0001」が記録されているか否かを判断するステップである。前者の値「0x0000」が格納されていると判断される場合には、ステップS3に進められ、後者の値「0x0001」が格納されていると判断される場合には、ステップS4に進められる。ステップS4は、判断部130dにより特定の静止画データ60,90とともに、特定の静止画データ60,90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示す値「0x0001」が記録されていると判断された場合に実行されるステップである。
【0054】
ステップS3では、表示管理部130eは、図7に示すように、特定の静止画データ60に基づく静止画D1の上に、シャッタースピードおよびF値I1を重ね合わせた画面を、液晶モニタ123に表示する。ステップS3では、後述するアイコンI2は、液晶モニタ123に表示されない。シャッタースピードおよびF値I1は、特定の静止画データ60に対応するExifデータ40に含まれる撮影条件を示すデータ43を参照することにより特定される。
【0055】
ステップS4では、表示管理部130eは、図8に示すように、特定の静止画データ90に基づく静止画D2の上に、アイコンI2を重ね合わせた画面を、液晶モニタ123に表示する。アイコンI2は、特定の静止画データ90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示すようにデザインされている。ステップS4では、シャッタースピードおよびF値I1は、液晶モニタ123に表示されない。
【0056】
〔2.PC300〕
〔2−1.PC300の構成〕
図9に示すように、PC300は、汎用のパーソナルコンピュータであり、制御部3001、記憶部302、入力ポート303、映像出力端子304およびUSBポート305を備える。制御部301は、CPU、ROMおよびRAM等から構成されている。制御部301は、記憶部302から編集閲覧プログラム500を読み出して実行することにより、受付部301a、抽出部301b、記録管理部301c、判断部301dおよび表示管理部301eとして動作する。受付部301a、抽出部301b、記録管理部301c、判断部301dおよび表示管理部301eの動作については後述する。制御部301は、本実施の形態では、プログラムを実行するマイクロコンピュータであるが、他の実施の形態では、ハードワイヤードな電子回路であってもよい。記憶部302は、記録媒体であるハードディスクである。記憶部302には、編集閲覧プログラム500がインストールされている。入力ポート303には、キーボード303aおよびマウス303bが接続されている。映像出力端子304には、液晶ディスプレイ304aが接続されている。USBポート305には、USBコネクタを介してデジタルカメラ100を接続可能である。
【0057】
USBコネクタを介してUSBポート305とデジタルカメラ100のUSBポート170とを接続した状態で、キーボード303aおよびマウス303bに対しユーザにより所定の操作がされると、デジタルカメラ100のメモリカード140等内のAVCHD形式の動画データおよびJPEG形式の静止画ファイルが、記憶部302にコピーされる。
【0058】
編集閲覧プログラム500により、PC300上では、編集閲覧アプリケーションを起動することができる。編集閲覧アプリケーションが起動されると、制御部301は、液晶ディスプレイ304aに編集閲覧ウィンドウを表示する。以下、編集閲覧アプリケーションが起動されている状態のPC300について説明する。PC300は、編集閲覧ウィンドウ内に、記憶部302内のAVCHD形式の動画データおよびJPEG形式の静止画ファイルにそれぞれ基づく動画および静止画を再生することができる。PC300は、再生中の動画から静止画をキャプチャすることができる。
【0059】
〔2−2.動画の再生処理〕
制御部301は、キーボード303aおよびマウス303bがユーザから動画の再生を指示する操作を受け付けると、記憶部302内のAVCHD形式の動画データを参照することにより、動画(記録画像)を再生する。具体的には、まず、制御部301は、記憶部302からAVCHD形式の動画データを読み出す。続いて、制御部301は、読み出されたAVCHD形式の動画データをデコード(伸張)する。続いて、制御部301は、デコード(伸張)された動画データに基づく動画を液晶モニタ123上に表示する。
【0060】
〔2−3.動画再生中の静止画の記録処理〕
以下、動画再生中の静止画の記録処理について説明する。
【0061】
上記のとおり、動画再生中、記憶部302内のAVCHD形式の動画データに基づく動画が、液晶ディスプレイ304a上に表示される。受付部301aは、動画再生中、ユーザによりキーボード303aおよびマウス303bを介し編集閲覧ウィンドウ内で所定の操作がされたことを示す信号を常時待ち受ける。抽出部301bは、受付部301aがそのような信号を受け付けたタイミングで編集閲覧ウィンドウ内に表示されている1のフレームを特定する。続いて、抽出部301bは、再生中の動画から、特定された1のフレームに対応する静止画をキャプチャする。具体的には、抽出部301bは、デコード(伸張)された動画データから、特定された1のフレームの画像データを抽出する。デコード(伸張)された動画データとは、抽出部301bがAVCHD形式の動画データをデコード(伸張)することにより得られる、AVCHD形式で圧縮されていない状態の動画データである。特定された1のフレームの画像データとは、JPEG形式で圧縮されていない状態の静止画データである。続いて、抽出部301bは、抽出された画像データをJPEG形式の静止画データとして符号化する圧縮処理を実行する。コントローラ130は、抽出部301bにより生成された静止画データ90を含む、JPEGファイル80を作成する(図5参照)。静止画データ90は、JPEG形式の静止画データである。記録管理部301cは、JPEGファイル80を記憶部302に記録する。
【0062】
デジタルカメラ100と同様に、JPEGファイル80には、静止画データ90の他、Exifデータ70が組み込まれている。Exifデータ70には、フラグ74aが含まれる。フラグ74aには、静止画データ90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示す値「0x0001」が格納される。
【0063】
ところで、編集閲覧ウィンドウ内で所定の操作がされるタイミングにより、AVCHD形式の特定の動画データから抽出される特定の静止画データ90に対応するフレームが特定される。従って、受付部301aは、動画再生中、編集閲覧ウィンドウ内で所定の操作がされたことを示す信号を受け付けることにより、AVCHD形式の特定の動画データから抽出する特定の静止画データ90に対応するフレームを特定する指示の入力をユーザから受け付けている。従って、抽出部130bは、AVCHD形式の特定の動画データから、受付部301aにより受け付けられた指示が特定するフレームに対応する特定の静止画データ90を抽出していると言える。さらに、記録管理部301cは、JPEGファイル80を記憶部302に記録することにより、抽出部301bにより抽出された特定の静止画データ90を、特定の静止画データ90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示す値「0x0001」とともに記録していると言える。
【0064】
〔2−4.静止画の再生処理〕
PC300も、デジタルカメラ100と同様に、図6に示す静止画の再生処理を実行する。PC300上では、静止画の再生処理は、ユーザがキーボード303aおよびマウス303bを介して編集閲覧ウィンドウ内で所定の操作をすることにより、記憶部302内の特定の静止画データ60,90(静止画データ60又は静止画データ90を意味する。以下、同様。)を選択した上で、当該特定の静止画データ60,90に基づく静止画を再生する指示を入力したタイミングで実行される。
【0065】
まず、判断部301dは、記憶部302からユーザにより選択された特定の静止画データ60,90を含むJPEGファイル50,80(JPEGファイル50又はJPEGファイル80を意味する。以下、同様。)を読み出す(ステップS1)。続いて、判断部301dは、JPEGファイル50,80に含まれるExifデータ40,70(Exifデータ40又はExifデータ70を意味する。以下、同様。)に含まれるフラグ44a,74a(フラグ44a又はフラグ74aを意味する。以下、同様。)に、特定の静止画データ60,90が通常撮影により生成された静止画データであることを示す値「0x0000」、又は、特定の静止画データ60,90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示す値「0x0001」のどちらが格納されているかを判断する(ステップS2)。なお、Exifデータ40,70に含まれるフラグ44a,74aの位置は、フラグ44a,74aに付されているタグ値「0x001F」により判断される。言い換えると、ステップS2は、記憶部302内に、特定の静止画データ60,90とともに、特定の静止画データ60,90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示す値「0x0001」が記録されているか否かを判断するステップである。前者の値「0x0000」が格納されていると判断される場合には、ステップS3に進められ、後者の値「0x0001」が格納されていると判断される場合には、ステップS4に進められる。ステップS4は、判断部301dにより特定の静止画データ60,90とともに、特定の静止画データ60,90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示す値「0x0001」が記録されていると判断された場合に実行されるステップである。
【0066】
ステップS3では、表示管理部301eは、デジタルカメラ100と同様に、特定の静止画データ60に基づく静止画D1の上に、シャッタースピードおよびF値I1を重ね合わせた画面を、編集閲覧ウィンドウ内に表示する。ステップS3では、後述するアイコンI2は、編集閲覧ウィンドウ内に表示されない。シャッタースピードおよびF値I1は、特定の静止画データ60に対応するExifデータ40に含まれる撮影条件を示すデータ43を参照することにより特定される。
【0067】
ステップS4では、表示管理部301eは、デジタルカメラ100と同様に、特定の静止画データ90に基づく静止画D2の上に、アイコンI2を重ね合わせた画面を、編集閲覧ウィンドウ内に表示する。ステップS4では、シャッタースピードおよびF値I1は、液晶ディスプレイ304aに表示されない。
【0068】
〔3.特徴〕
上記実施の形態では、AVCHD形式の動画データから抽出された静止画データ90に付加されるExifデータ70には、通常撮影により生成された静止画データ60に付加されるExifデータ40とは異なり、シャッタースピード、F値などの撮影条件を示すデータが含まれない。AVCHD形式の動画データから静止画データ90を抽出する場合には、当該静止画データ90に対応する撮影条件を示すデータを取得できないからである。
【0069】
また、上記実施の形態では、動画データの圧縮処理は、不可逆圧縮処理である。従って、所定の圧縮形式で符号化した後、デコード(伸張)すると、動画データの情報の一部が欠損する。また、1フレームどうしを比較すると、静止画データの方が動画データよりも画素数が多い。その結果、AVCHD形式の動画データから抽出された静止画データ90は、通常撮影により生成された静止画データ60よりも、画質の点で劣る。
【0070】
デジタルカメラ100およびPC300上では、AVCHD形式の動画データから抽出された静止画データ90に基づく静止画D2が再生される場合には、シャッタースピードおよびF値I1の代わりに、アイコンI2が表示されるようになっている。従って、ユーザは、アイコンI2の有無により、AVCHD形式の動画データから抽出された静止画データ90に基づく静止画D2と、通常撮影により生成された静止画データ60に基づく静止画タD1とを、容易に区別することができる。また、別の観点からすると、ユーザは、静止画D2の再生中にシャッタースピードおよびF値I1が表示されなかったり、静止画D2の画質が期待よりも劣ったりする場合にも、そのような状況が生じている理由を容易に知ることができる。従って、デジタルカメラ100の製造業者においては、ユーザからの苦情の減少も期待することができる。
【0071】
〔4.他の実施の形態〕
ここに開示される技術は、上記実施の形態に限定されず、他の種々の実施の形態が考えられる。例えば、以下のとおりである。
【0072】
上記実施の形態では、静止画データ90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示すマークとして、アイコンI2が表示されるようになっている。しかしながら、静止画データ90がAVCHD形式の動画データから抽出された静止画データであることを示すマークとしては、アイコンI2に限らず、図形、記号および文字の少なくとも1つが含まれる任意のデザイン等を採用することができる。
【0073】
上記実施の形態では、動画データの圧縮形式として、AVCHD形式が採用されており、静止画データの圧縮形式として、JPEG形式が採用されている。しかしながら、他の圧縮形式を採用してもよい。例えば、動画データの圧縮形式として、Motion JPEG形式を採用してもよい。Motion JPEG形式の動画データからJPEG形式の静止画データを抽出する場合には、Motion JPEG形式の動画データをデコード(伸張)する必要がない。しかしながら、依然として、Motion JPEG形式の動画データから抽出されたJPEG形式の静止画データには、通常撮影により生成された静止画データ60の場合とは異なり、シャッタースピード、F値などの撮影条件を示すデータが付加されない。また、Motion JPEG形式の動画データから抽出されたJPEG形式の静止画データは、通常撮影により生成された静止画データ60よりも、画質の点で劣化し得る。従って、アイコンI2等により、静止画データ90がMotion JPEG形式の動画データから抽出された静止画データであることをユーザに知らせることは有意義である。
【0074】
上記実施の形態では、動画再生中に、ユーザからのフレームを特定する指示の入力を待って、動画データから静止画データを抽出している。しかしながら、動画再生中に限らず、メモリカード140等および記憶部302内のAVCHD形式の動画データから、所定時間間隔で静止画データを抽出するようにしてもよい。あるいは、メモリカード140等および記憶部302内のAVCHD形式の動画データから、顔等の特徴的な部分画像が入っているフレームを自動的に認識し、そのようなフレームの静止画データを自動的に抽出するようにしてもよい。
【0075】
上記実施の形態では、静止画データ60,90を再生する場合に、所定のタグが付されたフラグ44a,74aの値を参照し、アイコンI2を表示するか否かを判断している。しかしながら、他のタイミング、他の目的で、所定のタグが付されたフラグ44a,74aの値を参照するようにしてもよい。例えば、メモリカード140等および記憶部302内の静止画データ60,90の一覧表示を行う時に、フラグ44a,74aの値を参照することにより、静止画データ60については、シャッタースピードおよびF値I1などの撮影条件を表示し、静止画データ90については、アイコンI2等その他の態様で、シャッタースピードおよびF値I1などの撮影条件を表示できない理由を表示するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図5に示した、AVCHD形式の動画データから抽出された静止画データ90に付加されるExifデータ70には、撮影条件を示すデータを記録するタグ自身が記録されていないが、これに限らず、撮影条件を示すデータを記録するタグが記録されており、各タグの値として有効な値が入っていないようなExifデータが付加される静止画データとしても構わない。この場合、撮影条件を示すタグの値は、全て“0”にするなどする。この静止画データを再生する際も、同様に図6の処理を行い、フラグ74aの値が「0x0001」であることを確認した後、ステップS4が実施されるようにすればよい。つまり、撮影条件を示すデータの記録の有無に関わらず、メーカノートに含まれる番号「0x001F」のタグの値を参照し、その値に応じて表示形式を切り替えればよい。
【0076】
上記実施の形態では、動画再生中の静止画の記録処理中に、受付部130aが動画再生中に静止画レリーズ釦201が全押しされたことを示す信号を常時待ち受けていたが、1フレームを特定することができれば、これに限るものではない。たとえば、静止画レリーズ釦201の押下の代わりに、中央釦204の押下でも構わない。また、再生中でなく、早送り、巻き戻し、スロー再生、一時停止などの特殊再生中に1フレームを特定しても構わない。
【符号の説明】
【0077】
100 デジタルカメラ
123 液晶モニタ
130 コントローラ
130a 受付部
130b 抽出部
130c 記録管理部
130d 判断部
130e 表示管理部
140 メモリカード
142 フラッシュメモリ
150 操作ユニット
201 静止画レリーズ釦
206 動画レリーズ釦
300 パーソナルコンピュータ
301 制御部
301a 受付部
301b 抽出部
301c 記録管理部
301d 判断部
301e 表示管理部
304a 液晶ディスプレイ
400,500 編集閲覧プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の静止画データとともに、前記特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示す情報が記録されているか否かを判断する判断部と、
前記判断部により前記特定の静止画データとともに前記情報が記録されていると判断された場合に、前記特定の静止画データに基づく静止画を、前記特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示すマークとともに表示部に表示する表示管理部と、
を備える、
画像表示装置。
【請求項2】
前記マークには、図形、記号および文字の少なくとも1つが含まれる、
請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
符号化済みの特定の動画データから特定の静止画データを抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出された前記特定の静止画データを、前記特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示す情報とともに記録する記録管理部と、
を備える、
画像編集装置。
【請求項4】
前記特定の静止画データとともに、前記情報が記録されているか否かを判断する判断部と、
前記判断部により前記特定の静止画データとともに前記情報が記録されていると判断された場合に、前記特定の静止画データに基づく静止画を、前記特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示すマークとともに表示部に表示する表示管理部と、
をさらに備える、
請求項3に記載の画像編集装置。
【請求項5】
前記特定の動画データから抽出する前記特定の静止画データに対応するフレームを特定する指示の入力をユーザから受け付ける受付部、
をさらに備え、
前記抽出部は、前記特定の動画データから、前記受付部により受け付けられた前記指示が特定する前記フレームに対応する前記特定の静止画データを抽出する、
請求項3又は4に記載の画像編集装置。
【請求項6】
特定の静止画データとともに、前記特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示す情報が記録されているか否かを判断するステップと、
前記判断するステップにおいて前記特定の静止画データとともに前記情報が記録されていると判断された場合に、前記特定の静止画データに基づく静止画を、前記特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示すマークとともに表示部に表示するステップと、
をコンピュータに実行させる、
画像表示プログラム。
【請求項7】
符号化済みの特定の動画データから特定の静止画データを抽出するステップと、
前記抽出ステップにおいて抽出された前記特定の静止画データを、前記特定の静止画データが符号化済みの動画データから抽出された静止画データであることを示す情報とともに記録するステップと、
をコンピュータに実行させる、
画像編集プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−65282(P2012−65282A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−209968(P2010−209968)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】