説明

画像表示装置

【課題】対象物体を検出したことをユーザーに報知すること。
【解決手段】デジタルフォトフレーム100は、対象物体を検出する検出手段と、検出手段によって対象物体が検出されたときに、画像を視覚的に前後方向に変化させるように画像の表示方法を変更する表示制御手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
次のような操作制御装置が知られている。この操作制御装置は、ユーザーの手の動きに応じた画像を操作することができる(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−81466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の操作制御装置では、手をイメージ化した図形を画像上に表示することでユーザーに手を検出したことを報知するため、画像が見難くなるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による画像表示装置は、対象物体を検出する検出手段と、前記検出手段によって前記対象物体が検出されたときに、画像を視覚的に前後方向に変化させるように前記画像の表示方法を変更する表示制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、画像を視覚的に奥行き方向に変化させることで、ユーザーに対象物体を検出したことを報知するので、画像が見難くならない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】画像表示装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】デジタルフォトフレームの外観例を模式的に示した図である。
【図3】画像の再生状態の変更処理の流れを示すフローチャート図である。
【図4】再生中の画像に陰影を付けることにより再生中の画像を立体的に見せる場合の具体例を示す図である。
【図5】再生中の画像が画像の周囲に設けられた背景領域の透視図に沿って沈むように見せる場合の具体例を示す図である。
【図6】ユーザーの手の動きに従って再生中の画像を切り替える場合の具体例を示す第1の図である。
【図7】ユーザーの手の動きに従って再生中の画像を切り替える場合の具体例を示す第2の図である。
【図8】第2の実施の形態において画像の大きさを変化させる場合の具体例を示す図である。
【図9】第2の実施の形態において画像のコントラストを変化させる場合の具体例を示す図である。
【図10】第2の実施の形態において画像の形状を変化させる場合の具体例を示す図である。
【図11】第2の実施の形態において画像または背景領域をぼかす場合の具体例を示す図である。
【図12】第2の実施の形態において画像に対する視点の位置を変化させる場合の具体例を示す図である。
【図13】第3の実施の形態において画像および背景領域の形状を変化させる場合の具体例を示す図である。
【図14】第4の実施の形態において画像を立体的に見せる方法を説明する図である。
【図15】第4の実施の形態において画像の陰影量を変化させる場合の具体例を示す図である。
【図16】第4の実施の形態において画像にパースを付ける場合の具体例を示す図である。
【図17】第4の実施の形態において画像のコントラストを変化させる場合の具体例を示す図である。
【図18】第4の実施の形態において画像の大きさを変化させる場合の具体例を示す図である。
【図19】第4の実施の形態において画像のぼかし量を変化させる場合の具体例を示す図である。
【図20】第4の実施の形態において画像に対する視点の位置を変化させる場合の具体例を示す図である。
【図21】第5の実施の形態における画像の再生状態の変更処理を説明する図である。
【図22】第6の実施の形態において画像にパースを付ける場合の具体例を示す図である。
【図23】第6の実施の形態において画像に対する視点の位置を変化させる場合の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態における画像表示装置の構成を示すブロック図である。画像表示装置としては、例えば、図2に示すようなデジタルフォトフレーム100が用いられ、このデジタルフォトフレーム100は、操作部材101と、カメラ102と、接続IF(インターフェース)103と、制御装置104と、記憶媒体105と、モニタ106とを備えている。
【0009】
操作部材101は、デジタルフォトフレーム100のユーザーによって操作される種々の装置、例えば操作ボタン等を含む。あるいは、モニタ106にタッチパネルを搭載し、ユーザーは、タッチパネルを用いてデジタルフォトフレームを操作するようにしてもよい。
【0010】
カメラ102は、CCDやCMOS等のイメージセンサを備えている。このカメラ102は、図2に示すように、デジタルフォトフレーム100の前面に配置され、デジタルフォトフレーム100に対面するユーザーを撮影することができる。カメラ102が備えるイメージセンサから出力される画像信号は制御装置104へ出力され、制御装置104は、画像信号に基づいて画像データを生成する。
【0011】
接続IF103は、デジタルフォトフレーム100と外部機器とを接続するためのインターフェースである。本実施の形態では、デジタルフォトフレーム100は、この接続IF103を介して画像データが記録されている外部機器、例えばデジタルカメラ等と接続される。そして、制御装置104は、接続IF103を介して外部機器から画像データを取り込んで、記憶媒体105に記録する。なお、接続IF103としては、外部機器とデジタルフォトフレーム100とを有線接続するためのUSBインターフェースや、無線接続するための無線LANモジュールなどが用いられる。あるいは、接続IF103の代わりにメモリカードスロットを設け、該メモリカードスロットに画像データが記録されたメモリカードを挿入することにより、画像データを取り込むようにしてもよい。
【0012】
制御装置104は、CPU、メモリ、およびその他の周辺回路によって構成され、デジタルフォトフレーム100の全体を制御する。なお、制御装置104を構成するメモリは、例えばSDRAM等の揮発性のメモリである。このメモリは、CPUがプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリや、データを一時的に記録するためのバッファメモリを含む。
【0013】
記憶媒体105は、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリであって、制御装置104によって実行されるプログラムや、接続IF103を介して取り込まれた画像データ等が記録される。モニタ106は、例えば液晶モニタであって、図2に示すように、再生対象の画像2bが表示される。
【0014】
本実施の形態におけるデジタルフォトフレーム100は、制御装置104は、カメラ102によって撮影された画像に基づいてユーザーの手2aの動きを検出し、該手2aの動きに応じて画像2bの再生状態を変更する。すなわち、本実施の形態におけるデジタルフォトフレーム100では、ユーザーは、手2aの動きによって再生中の画像2bを操作することができる。以下、制御装置104による、ユーザーの手2aの動きに応じた画像2bの再生状態の変更処理について説明する。
【0015】
図3は、ユーザーの手2aの動きに応じた画像2bの再生状態の変更処理の流れを示すフローチャートである。図3に示す処理は、モニタ106への画像2bの再生が開始されると起動するプログラムとして、制御装置104によって実行される。
【0016】
ステップS10において、制御装置104は、カメラ102による画像の撮影を開始する。本実施の形態では、例えば、カメラ102は、所定のフレームレートで撮影を行うこととし、制御装置104には、カメラ102から該フレームレートに応じた所定の時間間隔で連続して画像データが入力される。その後、ステップS20へ進む。
【0017】
ステップS20では、制御装置104は、カメラ102から入力される画像データに基づいて、入力画像内にユーザーの手2aが写っているか否かを判断する。例えば、あらかじめユーザーの手2aの画像をテンプレート画像として記録しておき、制御装置104は、入力画像とテンプレート画像とをマッチングすることにより、入力画像内にユーザーの手2aが写っているか否かを判断する。ステップS20で否定判断した場合には、後述するステップS60へ進む。これに対して、ステップS20で肯定判断した場合には、ステップS30へ進む。
【0018】
ステップS30では、制御装置104は、ステップS20でユーザーの手2aを検出したことに伴い、再生中の画像2bを視覚的に奥行き方向(前後方向)に変化させるように、画像2bの再生方法を変更する。ここで、ユーザーの手2aを検出した場合の画像2bの再生方法の変更方法について説明する。本実施の形態におけるデジタルフォトフレーム100は、画像2bをモニタ106に表示する通常の再生方法の他に、図4に示すように、再生中の画像2bに陰影を付けることにより再生中の画像2bを立体的に見せる第1の再生方法と、図5に示すように、再生中の画像2bが画像の周囲に設けられた背景領域5aの透視図に沿って沈むように見せる第2の再生方法とを切り替えることができる。
【0019】
本実施の形態では、制御装置104は、ユーザーの手2aを検出した場合には、通常の再生方法から、第1の再生方法または第2の再生方法に切り替えることにより、画像2bの再生方法を変更する。なお、ユーザーの手2aを検出した場合に第1の再生方法と第2の再生方法のどちらに切り替えるかは、あらかじめ設定されているものとする。また、画像2bに陰影を付けることにより再生中の画像2bを立体的に見せるための処理や、再生中の画像2bが画像の周囲に設けられた背景領域5aの透視図に沿って沈むように見せるための処理は、3DCG(3次元コンピュータグラフィック)等の公知の技術により実現が可能であるため、ここでは説明を省略する。
【0020】
例えば、図4に示す第1の方法では、制御装置104は、図4(a)に示す通常の再生方法で画像2bを再生しているときに、ユーザーの手2aを検出した場合には、図4(b)に示すように、再生中の画像2bに陰影を付けることにより再生中の画像2bを立体的に見せる。これにより、ユーザーに、モニタ106に手をかざすと画像2bが手に吸い寄せられるような感覚を与えることができる。
【0021】
また、図5に示す第2の方法では、制御装置104は、図5(a)に示す通常の再生方法で画像2bを再生しているときに、ユーザーの手2aを検出した場合には、図5(b)に示すように、再生中の画像2bが画像の周囲に設けられた背景領域5aの透視図に沿って沈むように見せる。これにより、ユーザーに、モニタ106に手をかざすと、その手によって画像2bが奥に押し込まれたような感覚を与えることができる。
【0022】
その後、ステップS40へ進み、制御装置104は、カメラ102から時系列で入力される画像データ間での画像内における手2aの位置の変化を監視することにより、画像内におけるユーザーの手2aの位置が変化したか否か、すなわちユーザーの手2aの動きを検出したか否かを判断する。ステップS40で否定判断した場合には、後述するステップS60へ進む。これに対して、ステップS40で肯定判断した場合には、ステップS50へ進む。
【0023】
ステップS50では、制御装置104は、ステップS40で検出したユーザーの手2aの動きに応じて再生中の画像2bを操作する。まず、図4(b)に示すように、上述した第1の方法で画像2bを再生しているときに、手2aの動きを検出した場合について説明する。この場合、例えば、カメラ102から入力される画像内におけるユーザーの手2aが大きくなったことにより、ユーザーの手2aがモニタ106に近づく方向に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、図4(c)に示すように、再生中の画像2bに付ける陰影をさらに大きくすることによって、再生中の画像2bがさらに手前に浮き上がってくるように見せる。これによって、ユーザーには、手をモニタ106に近づけたことにより、さらに画像2bが手に吸い寄せられてくるような感覚を与えることができる。
【0024】
また、カメラ102から入力される画像内におけるユーザーの手2aが小さくなったことにより、ユーザーの手2aがモニタ106から遠ざかる方向に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、再生中の画像2bに付ける陰影を小さくすることによって、再生中の画像2bの浮き上がる量が小さくなるように見せる。これによって、ユーザーには、手をモニタ106から遠ざけたことにより、画像2bが手から遠ざかったような感覚を与えることができる。なお、この場合、画像2bに付ける陰影の大きさの最大量と最小量をあらかじめ設定しておき、制御装置104は、その最大量から最小量までの範囲内で画像2bに付ける陰影の大きさを変化させるようにすればよい。
【0025】
あるいは、制御装置104は、ユーザーの手2aが横に移動したことを検出した場合には、図6に示すように、ユーザーの手2aの動きに従って再生中の画像2bを切り替える。例えば、制御装置104は、ユーザーの手2aが左方向に移動したことを検出した場合には、再生中の画像2bを左方向にスライドさせるとともに、1つ前の画像も左にスライドさせて表示する。一方、制御装置104は、ユーザーの手2aが右方向に移動したことを検出した場合には、再生中の画像2bを右方向にスライドさせるとともに、1つ後の画像も右にスライドさせて表示する。これによって、ユーザーは、手の振りによって直感的に表示する画像の切り替えを指示することができる。
【0026】
次に、図5(b)に示すように、上述した第2の方法で画像2bを再生しているときに、手2aの動きを検出した場合について説明する。この場合、例えば、カメラ102から入力される画像内におけるユーザーの手2aが大きくなったことにより、ユーザーの手2aがモニタ106に近づく方向に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、図5(c)に示すように、再生中の画像2bがさらに沈み込んだように見せる。これによって、ユーザーには、手をモニタ106に近づけたことにより、さらに画像2bが押し込まれたような感覚を与えることができる。
【0027】
また、カメラ102から入力される画像内におけるユーザーの手2aが小さくなったことにより、ユーザーの手2aがモニタ106から遠ざかる方向に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、再生中の画像2bの沈み込み量が小さくなったように見せる。これによって、ユーザーには、手をモニタ106から遠ざけたことにより、画像2bの沈み込みが小さくなったような感覚を与えることができる。なお、この場合、画像2bの沈み込み量の大きさの最大量と最小量をあらかじめ設定しておき、制御装置104は、その最大量から最小量までの範囲内で沈み込み量を変化させるようにすればよい。
【0028】
あるいは、制御装置104は、ユーザーの手2aが横に移動したことを検出した場合には、図7に示すように、ユーザーの手2aの動きに従って再生中の画像2bを切り替える。例えば、制御装置104は、ユーザーの手2aが左方向に移動したことを検出した場合には、再生中の画像2bを左方向にスライドさせるとともに、1つ前の画像も左にスライドさせて表示する。一方、制御装置104は、ユーザーの手2aが右方向に移動したことを検出した場合には、再生中の画像2bを右方向にスライドさせるとともに、1つ後の画像も右にスライドさせて表示する。これによって、ユーザーは、手の振りによって直感的に表示する画像の切り替えを指示することができる。また、再生中の画像2bや前後の画像は透視図側面から現れたり消えたりするので、沈み込んだ感覚をそのまま保持させることができる。
【0029】
その後、ステップS60へ進み、制御装置104は、ユーザーによって、画像の再生を終了するように指示されたか否かを判断する。ステップS60で否定判断した場合には、ステップS20へ戻る。これに対して、ステップS60で肯定判断した場合には、処理を終了する。
【0030】
以上説明した第1の実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)制御装置104は、カメラ102からの入力画像に基づいてユーザーの手2aを検出したときに、再生中の画像2bを視覚的に奥行き方向に変化させるようにした。これによって、ユーザーは、モニタ106に手をかざしたときに、画像2bがユーザーの手に吸い寄せられるような感覚や、画像2bを奥に押し込む感覚を受けることができる。
【0031】
(2)制御装置104は、ユーザーの手2aの動きを検出し、手2aの動きによって再生中の画像2bを操作するようにした。これによって、ユーザーは、手を動かすことによって直感的に画像2bの操作を指示することができる。
【0032】
(3)制御装置104は、入力画像とテンプレート画像とをマッチングすることにより、入力画像内におけるユーザーの手2aを検出するようにした。これによって、入力画像内から精度高くユーザーの手2aを検出することができる。
【0033】
(4)制御装置104は、再生中の画像2bに陰影を付けることにより再生中の画像2bを視覚的に奥行き方向に変化させるようにした。これによって、ユーザーに対して画像2bが手前に浮き上がってくるような感覚を与えて、画像2bを立体的に見せることが可能となる。
【0034】
(5)制御装置104は、再生中の画像2bが画像の周囲に設けられた背景領域5aの透視図に沿って沈むように見せるようにした。これによって、ユーザーに対して画像2bが奥に沈み込むような感覚を与えて、画像2bを立体的に見せることができる。
【0035】
(第2の実施の形態)
図面を参照して、本発明による第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、第1の実施の形態と、画像2bの再生状態の変更処理が異なっているため、相違点を中心に詳しく説明する。なお、画像2bの再生状態の変更処理以外については、第1の実施の形態と同様のため、説明を省略する。
【0036】
第2の実施の形態の制御装置104は、ユーザーの手2aを検出した場合には、再生中の画像2bを視覚的に奥行き方向(前後方向)に変化させるように、画像2bの再生方法を変更する。
【0037】
ここで、第2の実施の形態では、画像2bをモニタ106に表示する通常の再生方法の他に、画像2bの大きさを変化させる第3の再生方法(図8)と、画像2bのコントラストを変化させる第4の再生方法(図9)と、画像2bの形状を変化させる第5の再生方法(図10)と、画像2bをぼかす第6の再生方法(図11)と、画像2bに対する視点を変化させる第7の再生方法(図12)と、画像2bの色を変化させる第8の再生方法とを切り替えることができる。
【0038】
第2の実施の形態の制御装置104は、手2aを検出した場合には、通常の再生方法から第3〜第8の再生方法のいずれかに切り替えることにより、画像2bの再生方法を変更する。なお、手2aを検出した場合に第3〜第8の再生方法のいずれに切り替えるかは、あらかじめ設定されているものとする。
【0039】
第3の再生方法では、制御装置104は、図8(a)に示す通常の再生方法から、図8(b)に示すように画像2bを徐々に縮小することにより、画像2bが画面の奥へ沈んでいくように見せる。また第3の再生方法では、制御装置104は、通常の再生方法から画像2bを徐々に拡大することにより、画像2bが画面から浮き上がってくるように見せてもよい。
【0040】
第4の再生方法では、制御装置104は、図9(a)に示す通常の再生方法から、図9(b)に示すように画像2bのコントラストを徐々に下げることにより、画像2bが画面の奥へ沈んでいくように見せる。また第4の再生方法では、制御装置104は、通常の再生方法から画像2bのコントラストを徐々に上げることにより、画像2bが画面から浮き上がってくるように見せてもよい。
【0041】
第5の再生方法では、制御装置104は、図10(a)に示す通常の再生方法から、図10(b)に示すように画像2bを徐々に球状に変化させると共に画像2bの下部に陰影を付加することにより、画像2bが画面から球状に飛び出てくるように見せる。
【0042】
また、第5の再生方法では、制御装置104は、図10(c)に示すように画像2bを徐々に球状に変化させると共に画像2bの上部に陰影を付加することにより、画像2bが画面の奥へ球状に凹んでいくように見せるようにしてもよい。
【0043】
なお、第5の再生方法では、通常は物体が上から照明されることを前提とした経験則をふまえ、上述したように陰影を付加することで、ユーザーに凹凸を感じさせることができる。
【0044】
第6の再生方法では、制御装置104は、図11(a)に示す通常の再生方法から、図11(b)に示すように画像2bを徐々にぼかすことにより、画像2bが画面の奥へ沈んでいくように見せる。なお、第6の再生方法では、制御装置104は、画像2bの輪郭をぼかすようにしてもよい。また、第6の再生方法では、図11(c)に示すように、画像2bをぼかさずに背景領域5aを徐々にぼかすことにより、画像2bが画面から浮き上がってくるように見せてもよい。
【0045】
第7の再生方法では、制御装置104は、図12(a)に示す通常の再生方法から、図12(b)に示すように画像2bを斜めから見る位置へ徐々に視点を移動させることにより、画像2bを立体的に見せ、画面から浮き上がるように見せる。
【0046】
第8の再生方法では、制御装置104は、通常の再生方法から、画像2bの色を進出色(たとえば赤)を強めた色に徐々に変化させることにより、画像2bが画面から浮き上がってくるように見せる。また第8の再生方法では、画像2bの色を後退色(たとえば青)を強めた色に徐々に変化させることにより、画像2bが画面の奥へ沈んでいくように見せてもよい。
【0047】
このように第2の実施の形態では、ユーザーの手2aを検出した場合に第3〜第8の再生方法で画像2bを画面の奥へ沈むように見せることにより、手2aをモニタ106にかざすとその手2aによって画像2bが画面の奥に押し込まれたような感覚をユーザーに与えることができる。一方、ユーザーの手2aを検出した場合に第3〜第8の再生方法で画像2bを画面から浮き上がるように見せることにより、手2aをモニタ106にかざすとその手2aに画像2bが吸い寄せられるような感覚をユーザーに与えることができる。
【0048】
また、制御装置104は、ユーザーの手2aがモニタ106に近づく方向に移動したことを検出した場合には、第3〜第8の再生方法における画像2bの沈み込み量または浮き上がり量を大きくする。これにより、手2aをモニタ106に近づけたことで画像2bがさらに押し込まれた感覚、または、吸い寄せられた感覚をユーザーに与えることができる。
【0049】
一方、制御装置104は、ユーザーの手2aがモニタ106から遠ざかる方向に移動したことを検出した場合には、第3〜第8の再生方法における画像2bの沈み込み量または浮き上がり量を小さくする。これにより、手2aをモニタ106から遠ざけたことで画像2bの押し込み量、または、吸い寄せ量が小さくなった感覚をユーザーに与えることができる。
【0050】
以上説明した第2の実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)デジタルフォトフレーム100は、ユーザーの手2aを検出する制御装置104と、制御装置104によってユーザーの手2aが検出されたときに、画像2bを視覚的に前後方向に変化させるように画像2bの表示方法を変更する制御装置104とを備えるので、画像2bを立体的に見せることができ、画像を見難くすることなくユーザーに手2aを検出したことを報知できる。
【0051】
(2)上記(1)のデジタルフォトフレーム100において、制御装置104は、画像2bの大きさ、コントラスト、形状、ぼかし、視点の位置、色の少なくとも一つを変化させることにより、画像2bを視覚的に奥行き方向に変化させるように構成したので、ユーザーに、手2aに画像2bが吸い寄せられる感覚や手2aで画像2bを奥に押し込む感覚を与えることができる。
【0052】
(第3の実施の形態)
図面を参照して、本発明による第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態では、第1の実施の形態と、画像2bの再生状態の変更処理が異なっているため、相違点を中心に詳しく説明する。なお、画像2bの再生状態の変更処理以外については、第1の実施の形態と同様のため、説明を省略する。
【0053】
第3の実施の形態の制御装置104は、ユーザーの手2aを検出した場合には、再生中の画像2bを視覚的に奥行き方向(前後方向)に変化させるように、画像2bの再生方法を変更する。
【0054】
ここで、第3の実施の形態では、画像2bをモニタ106に表示する通常の再生方法から、画像2bおよび背景領域5aの形状を変化させる第9の再生方法に切り替える。
【0055】
第9の再生方法では、制御装置104は、図13(a)に示す通常の再生方法から、図13(b)に示すように画像2bおよび背景領域5aを湾曲させて半円筒形状に変化させることにより、画像2bおよび背景領域5aを立体的に見せる。なお制御装置104は、半円筒形状における画像2bの配置された面をやや手前側に傾けることで、画像2bを見やすく表示する。
【0056】
その後、制御装置104は、ユーザーの手2aが横に移動したことを検出した場合には、手2aの動きに従って再生中の画像2bを切り替える。
【0057】
たとえば、制御装置104は、図13(c)に示すように、手2aが左方向に移動したことを検出した場合には、画像2bを背景領域5aの形状に沿って滑り落とすようにして左方向にスライドさせる。これと共に、制御装置104は、1つ後の画像3bを背景領域5aの形状に沿って左方向にスライドさせて表示する。
【0058】
一方、制御装置104は、図13(d)に示すように、手2aが右方向に移動したことを検出した場合には、画像2bを背景領域5aの形状に沿って滑り落とすようにして右方向にスライドさせる。これと共に、制御装置104は、1つ前の画像4bを背景領域5aの形状に沿って右方向にスライドさせて表示する。
【0059】
このように画像2bを背景領域5aの形状に沿ってスライドさせることで、ユーザーに、画像2bおよび背景領域5aの立体的な感覚をそのまま保持させることができる。
【0060】
なお、制御装置104は、背景領域5aの形状に応じて画像2bの移動速度を変化させるようにしてもよい。たとえば図13では、背景領域5aの中央近傍では傾斜が緩いので画像2bをゆっくり移動させ、背景領域5aの端部近傍では傾斜がきついので画像2bを速く移動させる。
【0061】
以上説明した第3の実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)デジタルフォトフレーム100は、ユーザーの手2aを検出する制御装置104と、制御装置104によってユーザーの手2aが検出されたときに、画像2bを視覚的に前後方向に変化させるように画像2bの表示方法を変更する制御装置104とを備えるので、画像2bを立体的に見せることができ、画像2bを見難くすることなくユーザーに手2aを検出したことを報知できる。
【0062】
(2)上記(1)のデジタルフォトフレーム100において、ユーザーの手2aの動きを検出する制御装置104と、制御装置104によってユーザーの手2aの動きが検出された場合には、ユーザーの手2aの動きに応じて画像2bを操作する制御装置104とをさらに備えるよう構成したので、ユーザーは手2aを動かすことによって、直感的に画像2bの操作を指示することができる。
【0063】
(3)上記(2)のデジタルフォトフレーム100において、制御装置104は、ユーザーの手2aが検出されたときに、画像2bに加え画像2bの周囲に設けられた背景領域5aも視覚的に前後方向に変化させるように表示方法を変更するので、画像2bおよび背景領域5aを立体的に見せることができ、ユーザーに手2aを検出したことを一段とわかりやすく報知できる。
【0064】
(4)上記(3)のデジタルフォトフレーム100において、制御装置104は、画像2bおよび背景領域5aが変化されているときに、ユーザーの手2aの動きに応じて画像2bを背景領域5aに沿って移動させるように構成したので、ユーザーに、画像2bおよび背景領域5aの立体的な感覚をそのまま保持させることができる。
【0065】
(第4の実施の形態)
図面を参照して、本発明による第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態では、第1の実施の形態と、画像2bの再生状態の変更処理が異なっているため、相違点を中心に詳しく説明する。なお、画像2bの再生状態の変更処理以外については、第1の実施の形態と同様のため、説明を省略する。
【0066】
図14(a)に示すように、ユーザーが手2aを横に移動するときには、手2aがモニタ106の奥行き方向に対して、たとえば肩などを支点として円弧状に移動する。そこで、第4の実施の形態では、手2aの横方向の移動に応じて、画像2bを奥行き方向に対して円弧状に移動させるように表示する。
【0067】
たとえば、制御装置104は、図14(b)に示すように、手2aがモニタ106に近づくほど画像2bが近づき、手2aがモニタ106から遠ざかるほど画像2bが遠ざかるように画像2bを表示する。これにより、手2aの動きに連動して画像2bが移動しながら画面から手前に吸い寄せられる感覚をユーザーに与えることができる。
【0068】
また、制御装置104は、図14(c)に示すように、手2aがモニタ106に近づくほど画像2bが遠ざかり、手2aがモニタ106から遠ざかるほど画像2bが近づくように画像2bを表示してもよい。これにより、手2aの動きに連動して画像2bが移動しながら画面の奥に押し込まれるような感覚をユーザーに与えることができる。
【0069】
図14(b)および図14(c)に示すように画像2bを再生する方法として、第4の実施の形態では、画像2bの陰影を変化させる第10の再生方法(図15)と、画像2bにパースを付ける第11の再生方法(図16)と、画像2bのコントラストを変化させる第12の再生方法(図17)と、画像2bの大きさを変化させる第13の再生方法(図18)と、画像2bのぼかし量を変化させる第14の再生方法(図19)と、画像2bに対する視点を変化させる第15の再生方法(図20)と、画像2bの色を変化させる第16の再生方法とを用いる。
【0070】
制御装置104は、ユーザーの手2aを検出した場合には、通常の再生方法から第10〜第16の再生方法のいずれかに切り替えることにより、画像2bの再生方法を変更する。なお、手2aを検出した場合に第10〜第16の再生方法のいずれに切り替えるかは、あらかじめ設定されているものとする。
【0071】
また、以下の説明では、一例として、第10〜第16の再生方法を用いて図14(b)に示すように再生する場合について説明するが、第10〜第16の再生方法を用いて図14(c)に示すように再生してもよい。さらに、図14(b)の再生方法と図14(c)の再生方法とを切り替え可能に構成してもよい。
【0072】
図15に示す第10の再生方法では、制御装置104は、手2aを検出した場合には画像2bに陰影を付ける。その後、手2aが横に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、手2aの移動方向に画像2bを移動させると共に、画像2bが画面の左端または右端に近づくほど陰影を小さくし、画面の中央に近づくほど陰影を大きくする。これにより、画像2bが画面の左端または右端に近づくほど手2aから遠ざかり、画面の中央に近づくほど手2aに近づくように見せる。
【0073】
図16に示す第11の再生方法では、制御装置104は、手2aを検出した場合には画像2bを拡大する。その後、手2aが横に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、手2aの移動方向に画像2bを移動させると共に、画像2bが画面の左端または右端に近づくほど、画像2bを画面の中央側よりも端側の高さが低くなるように変形することでパースを付ける。これにより、画像2bが画面の左端または右端に近づくほど手2aから遠ざかり、画面の中央に近づくほど手2aに近づくように見せる。
【0074】
図17に示す第12の再生方法では、制御装置104は、ユーザーの手2aを検出した段階では、通常の再生方法を維持する。その後、手2aが横に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、手2aの移動方向に画像2bを移動させると共に、画像2bが画面の左端または右端に近づくほどコントラストを下げ、画面の中央に近づくほどコントラストを上げる。これにより、画像2bが画面の左端または右端に近づくほど手2aから遠ざかり、画面の中央に近づくほど手2aに近づくように見せる。
【0075】
図18に示す第13の再生方法では、制御装置104は、ユーザーの手2aを検出した段階では、通常の再生方法を維持する。その後、手2aが横に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、手2aの移動方向に画像2bを移動させると共に、画像2bを画面の左端または右端に近づくほど縮小し、画面の中央に近づくほど拡大する。これにより、画像2bが画面の左端または右端に近づくほど手2aから遠ざかり、画面の中央に近づくほど手2aに近づくように見せる。
【0076】
図19に示す第14の再生方法では、制御装置104は、ユーザーの手2aを検出した段階では、通常の再生方法を維持する。その後、手2aが横に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、手2aの移動方向に画像2bを移動させると共に、画像2bが画面の左端または右端に近づくほど画像2bのぼかし量を増やし、画面の中央に近づくほど画像2bのぼかし量を減らす。これにより、画像2bが画面の左端または右端に近づくほど手2aから遠ざかり、画面の中央に近づくほど手2aに近づくように見せる。
【0077】
図20に示す第15の再生方法では、制御装置104は、ユーザーの手2aを検出した段階では、通常の再生方法を維持する。その後、手2aが左方向に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、左方向に画像2bを移動させると共に画像2bが画面の左端に近づくほど視点の位置を右にずらす。一方、手2aが右方向に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、右方向に画像2bを移動させると共に画像2bが画面の右端に近づくほど視点の位置を左にずらす。これにより、画像2bが画面の左端または右端に近づくほど手2aから遠ざかり、画面の中央に近づくほど手2aに近づくように見せる。
【0078】
第16の再生方法では、制御装置104は、ユーザーの手2aを検出した段階では、通常の再生方法を維持する。その後、手2aが横に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、手2aの移動方向に画像2bを移動させると共に、画像2bを画面の左端または右端に近づけるほど、後退色(たとえば青)を強めた色に変化させ、画面の中央に近づけるほど、進出色(たとえば赤)を強めた色に変化させる。これにより、画像2bが画面の左端または右端に近づくほど手2aから遠ざかり、画面の中央に近づくほど手2aに近づくように見せる。
【0079】
このように第4の実施の形態の制御装置104は、手2aと画像2bの奥行き方向の距離を手2aの横方向の位置に応じた距離にすることで、手2aの動きに一段と連動した表示方法で画像2bを表示することができる。
【0080】
以上説明した第4の実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)デジタルフォトフレーム100は、ユーザーの手2aを検出する制御装置104と、制御装置104によってユーザーの手2aが検出されたときに、画像2bを視覚的に前後方向に変化させるように画像2bの表示方法を変更する制御装置104とを備えるので、画像2bを立体的に見せることができ、画像2bを見難くすることなくユーザーに手2aを検出したことを報知できる。
【0081】
(2)上記(1)のデジタルフォトフレーム100において、ユーザーの手2aの動きを検出する制御装置104と、制御装置104によってユーザーの手2aの動きが検出された場合には、ユーザーの手2aの動きに応じて画像2bを操作する制御装置104とをさらに備えるよう構成したので、ユーザーは手2aを動かすことによって、直感的に画像2bの操作を指示することができる。
【0082】
(3)上記(2)のデジタルフォトフレーム100において、制御装置104は、ユーザーの手2aの動きに応じて画像2bの視覚的な奥行き方向の距離を変化させながら画像2bを移動させるように構成したので、手2aの動きに連動して画像2bの操作を行い得ることをユーザーにわかりやすく報知することができる。
【0083】
(4)上記(3)のデジタルフォトフレーム100において、制御装置104は、ユーザーの手2aの動きに応じて画像2bに付ける陰影量、画像2bの大きさ、コントラスト、形状、ぼかし、視点の位置、色の少なくとも一つを変化させることにより、画像2bの視覚的な奥行き方向の距離を変化させるように構成したので、手2aの動きに連動して画像2bが移動しながら手前に吸い寄せられる感覚や画面の奥に押し込まれる感覚をユーザーに与えることができる。
【0084】
(第5の実施の形態)
図面を参照して、本発明による第5の実施の形態について説明する。第5の実施の形態では、第1の実施の形態と、画像2bの再生状態の変更処理が異なっているため、相違点を中心に詳しく説明する。なお、画像2bの再生状態の変更処理以外については、第1の実施の形態と同様のため、説明を省略する。
【0085】
第5の実施の形態の制御装置104は、図21(a)に示すように、ユーザーの手2aを検出した場合には、画像2bが背景領域5aの透視図に沿って沈むように見せる。
【0086】
その後、手2aがモニタ106に近づく方向に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、図21(b)に示すように、画像2bを徐々に縮小させて表示すると共に、画像2bの周囲に画像2bの前後複数枚の画像(2c〜2j)を縮小して表示する。すなわち、モニタ106には、これらの画像2b〜2jが格子状(たとえば3×3)に並んでサムネイル表示される。なお、サムネイル表示とは、サムネイルと呼ばれる縮小画像を並べて表示することである。これにより、画像2bがさらに画面の奥に沈み込んだように見せる。またこのとき制御装置104は、矩形枠であるカーソルCsを、画像2bを囲む位置に表示させる。このカーソルCsは、サムネイル画像を選択するために用いられる。
【0087】
その後、手2aが上下左右に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、手の2aの移動方向に応じてカーソルCsを移動させる。たとえば、図21(b)の状態で手2aが左に移動した場合には、図21(c)に示すように、カーソルCsは画像2bの左隣の画像2iに移動される。
【0088】
この状態で、手2aがモニタ106から遠ざかる方向に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、図21(d)に示すように、検出した時点でカーソルCsが位置していた画像2iのみを拡大して表示する。このとき、制御装置104は、拡大した画像2iが背景領域5aの透視図に沿って沈んでいるように表示する。
【0089】
その後、手2aが再びモニタ106に近づく方向に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、図21(e)に示すように、再生していた画像2iを徐々に縮小して表示すると共に、画像2iの周囲に画像2iの前後複数枚の画像(2b、2f〜2h、2j〜2m)を縮小表示する。
【0090】
さらにこの状態で、手2aの横方向の移動量が所定閾値以上であることにより、手2aが横に大きく移動したことを検出した場合には、制御装置104は、サムネイル表示している9枚の画像(2b、2f〜2m)を、手2aの移動方向にまとめてスライドさせると共に、さらに前または後ろの9枚の画像もスライドさせて表示する。なお、制御装置104は、手2aの横方向の移動量が所定閾値未満である場合には、上述したように、手2aの移動に応じてカーソルCsを移動させる。
【0091】
また、図21(d)の状態で、手2aがモニタ106からさらに遠ざかる方向に移動したことを検出した場合には、制御装置104は、画像2iを通常の再生方法に戻す。
【0092】
このように、制御装置104は、手2aがモニタ106に近づくと、サムネイル表示に切り替えることで、画像をさらに画面の奥へ沈みこむように表示させる。これにより、ユーザーは、画像を奥に押し込むような手2aの動きによって、サムネイル表示を直感的に指示することができる。
【0093】
そして、制御装置104は、サムネイル表示の状態において、手2aが上下左右に移動されるとカーソルCsを移動させ、手2aが横に大きく移動されるとサムネイル画像をスライドして切り替える。これにより、ユーザーは、手2aの振りによって、カーソルCsの移動やサムネイル画像の切替えを直感的に指示することができる。
【0094】
また、制御装置104は、サムネイル表示の状態において、手2aがモニタ106から遠ざかると、カーソルCsによって選択された画像を拡大することで、画像を浮き上がるように表示する。これにより、ユーザーは、画像を手前に吸い寄せるような手2aの動きによって、画像の拡大を直感的に指示することができる。
【0095】
以上説明した第5の実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)デジタルフォトフレーム100は、ユーザーの手2aを検出する制御装置104と、制御装置104によってユーザーの手2aが検出されたときに、画像2bを視覚的に前後方向に変化させるように画像2bの表示方法を変更する制御装置104とを備えるので、画像2bを立体的に見せることができ、画像2bを見難くすることなくユーザーに手2aを検出したことを報知できる。
【0096】
(2)上記(1)のデジタルフォトフレーム100において、ユーザーの手2aの動きを検出する制御装置104と、制御装置104によってユーザーの手2aの動きが検出された場合には、ユーザーの手2aの動きに応じて画像2bを操作する制御装置104とをさらに備えるよう構成したので、ユーザーは手2aを動かすことによって、直感的に画像2bの操作を指示することができる。
【0097】
(3)上記(2)のデジタルフォトフレーム100において、制御装置104は、画像2bが変化されているときに、モニタ106に近づく方向へのユーザーの手2aの動きが検出された場合には、画像2bを含む複数枚の画像2b〜2jを縮小表示することにより、画像2bをさらに視覚的に奥行き方向に変化させるように構成したので、ユーザーは手2aを動かすことによって、直感的に画像2bの縮小表示を指示することができる。
【0098】
(4)上記(3)のデジタルフォトフレーム100において、制御装置104は、縮小表示された画像2b〜2jを選択するためのカーソルCsを表示させ、縮小表示をしているときに、ユーザーの手2aの上下左右の動きが検出された場合には、検出された動きに応じてカーソルCsを移動させるように構成したので、ユーザーは手2aを動かすことによって、直感的にカーソルCsの移動を指示することができる。
【0099】
(5)上記(4)のデジタルフォトフレーム100において、制御装置104は、縮小表示をしているときに、モニタ106から遠ざかる方向へのユーザーの手2aの動きが検出された場合には、カーソルCsによって選択された画像を拡大表示するように構成したので、ユーザーは手2aを動かすことによって、直感的に画像の拡大表示を指示することができる。
【0100】
(第6の実施の形態)
図面を参照して、本発明による第6の実施の形態について説明する。第6の実施の形態では、第1の実施の形態と、画像2bの再生状態の変更処理が異なっているため、相違点を中心に詳しく説明する。なお、画像2bの再生状態の変更処理以外については、第1の実施の形態と同様のため、説明を省略する。
【0101】
第6の実施の形態の制御装置104は、ユーザーの手2aを検出した場合には、再生中の画像2bを視覚的に奥行き方向(前後方向)に変化させるように、画像2bの再生方法を変更する。
【0102】
ここで、第6の実施の形態では、画像2bをモニタ106に表示する通常の再生方法の他に、画像2bにパースを付ける第17の再生方法(図22)と、画像2bに陰影を付ける第18の再生方法(図23)とを切り替えることができる。
【0103】
制御装置104は、ユーザーの手2aを検出した場合には、通常の再生方法から、第17の再生方法または第18の再生方法に切り替えることにより、画像2bの再生方法を変更する。なお、手2aを検出した場合に第17の再生方法と第18の再生方法のどちらに切り替えるかは、あらかじめ設定されているものとする。
【0104】
第17の再生方法では、制御装置104は、ユーザーの手2aを検出すると、図22(a)に示すように、画像2bおよび背景領域5aを画面の奥に向かって幅が狭くなるように変形することでパースを付ける。これにより、画像2bおよび背景領域5aを画面の奥に倒れこむように立体的に見せる。
【0105】
その後、制御装置104は、手2aが回転したことを検出すると、手2aの動きに従って画像2bを切り替える。たとえば、制御装置104は、手2aが右回りに回転したことを検出した場合には、図22(b)に示すように、背景領域5aを右に傾け、画像2bを背景領域5aの形状に沿って滑り落とすように右方向にスライドさせるとともに、1つ前の画像(不図示)も右にスライドさせて表示する。一方、制御装置104は、手2aが左回りに回転したことを検出した場合には、背景領域5aを左に傾け、画像2bを背景領域5aの形状に沿って滑り落とすように左方向にスライドさせるとともに、1つ後の画像(不図示)も左にスライドさせて表示する。
【0106】
これにより、ユーザーは、手2aの回転によって、画像の切替えを直感的に指示することができる。また、画像2bを背景領域5aの形状に沿ってスライドさせることで、ユーザーは、画像2bおよび背景領域5aの立体的な感覚をそのまま保持することができる。
【0107】
第18の再生方法では、制御装置104は、ユーザーの手2aを検出すると、図23(a)に示すように画像2bに陰影を付けることにより画像2bを立体的に見せる。
【0108】
その後、制御装置104は、手2aが回転したことを検出すると、手2aの動きに従って画像2bに対する視点を移動させる。たとえば、制御装置104は、手2aが右回りに回転したことを検出した場合には、図23(b)に示すように、画像2bを左斜めから見る位置へ視点を移動させる。一方、制御装置104は、手2aが左回りに回転したことを検出した場合には、画像2bを右斜めから見る位置へ視点を移動させる。
【0109】
これにより、ユーザーは、手2aの回転によって、画像2bに対する視点の移動を直感的に指示することができる。
【0110】
以上説明した第6の実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)デジタルフォトフレーム100は、ユーザーの手2aを検出する制御装置104と、制御装置104によってユーザーの手2aが検出されたときに、画像2bを視覚的に前後方向に変化させるように画像2bの表示方法を変更する制御装置104とを備えるので、画像2bを立体的に見せることができ、画像2bを見難くすることなくユーザーに手2aを検出したことを報知できる。
【0111】
(2)上記(1)のデジタルフォトフレーム100において、ユーザーの手2aの動きを検出する制御装置104と、制御装置104によってユーザーの手2aの動きが検出された場合には、ユーザーの手2aの動きに応じて画像2bを操作する制御装置104とをさらに備えるよう構成したので、ユーザーは手2aを動かすことによって、直感的に画像2bの操作を指示することができる。
【0112】
(3)上記(2)のデジタルフォトフレーム100において、制御装置104は、ユーザーの手2aの回転が検出された場合には、その回転に応じて画像2bの切替えまたは画像2bに対する視点の移動を行うように構成したので、ユーザーは手2aの回転によって、直感的に画像2bの操作を指示することができる。
【0113】
―変形例―
なお、上述した実施の形態のカメラは、以下のように変形することもできる。
(1)上述した実施の形態では、デジタルフォトフレーム100は、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリで構成される記憶媒体105を備え、該記憶媒体105に再生対象の画像データを記録する例について説明した。しかしながら、記憶媒体105の代わりにメモリカードスロットを設け、該メモリカードスロットに記録されている画像データを再生対象とするようにしてもよい。
【0114】
(2)上述した実施の形態では、図4や図5に示したように、制御装置104は、ユーザーの手2aがモニタ106に近づいたか遠ざかったかによって、付ける陰影の大きさや沈み込み量を変化させる例について説明した。しかしながら、制御装置104は、ユーザーが手2aをかざしている時間の長さに応じて、付ける陰影の大きさや沈み込み量を連続的に変化させるようにしてもよい。例えば、上述した第1の方法で画像2bを再生している場合には、制御装置104は、ユーザーの手2aの検出を開始してからの経過時間が長くなるほど、徐々に再生中の画像2bに付ける陰影を大きくしていくようにしてもよい。これによって、ユーザーには、手をモニタ106に長くかざすほど、画像2bが手に吸い寄せられてくるような感覚を与えることができる。あるいは、上述した第2の方法で画像2bを再生している場合には、制御装置104は、ユーザーの手2aの検出を開始してからの経過時間が長くなるほど、徐々に再生中の画像2bが沈み込んでいくように見せるようにしてもよい。これによって、ユーザーには、手をモニタ106に長くかざすほど、画像2bが奥に押し込まれていくような感覚を与えることができる。
【0115】
(3)上述した実施の形態では、ユーザーの手2aを検出した場合に第1の再生方法と第2の再生方法のどちらに切り替えるかはあらかじめ設定されており、制御装置104は、その設定方法に応じて、手2aを検出した場合の再生方法を切り替える例について説明した。しかしながら、制御装置104は、ユーザーの手2aを検出した段階では、再生方法を切り替えずに通常の再生方法を維持し、その後、ユーザーの手2aがモニタ106から遠ざかったことを検出した場合には、第1の再生方法に切り替え、ユーザーの手2aがモニタ106に近づいたことを検出した場合には、第2の再生方法に切り替えるようにしてもよい。これにより、ユーザーには、モニタ106から手を遠ざけると、それにともなって画像2bが手に吸い寄せられるような感覚を与えることができる。また、その一方で、モニタ106に手を近づけると、それにともなって画像2bが奥に押し込まれるような感覚を与えることができる。
【0116】
あるいは、制御装置104は、再生中の画像2bに応じて第1の再生方法と第2の再生方法とを切り替えるようにしてもよい。例えば、再生中の画像2bが風景画である場合には、ユーザーの手2aを検出したときに第2の再生方法に切り替え、再生中の画像2bが風景画以外の場合には、ユーザーの手2aを検出したときに第1の再生方法に切り替えるようにしてもよい。これによって、風景画のように、ユーザー2aから遠くにある景色を再生する場合には、ユーザーに画像2bが奥に沈み込んで遠くに表示されているような感覚を与えることができる。
【0117】
(4)上述した実施の形態では、カメラ102によって取得された画像内からユーザーの手2aが1つだけ検出される例について説明した。しかしながら、手が複数検出されることも考えられる。その場合には、制御装置104は、選択した1つの手に注目して上記処理を行えばよい。例えば、制御装置104は、画像の中心に最も近い位置に存在する手に注目してもよいし、画像内で一番大きく写っている手に注目するようにしてもよい。あるいは、制御装置104は、時間的に最も早く検出した手に注目するようにしてもよい。
【0118】
(5)上述した実施の形態では、カメラ102は、図2に示すように、デジタルフォトフレーム100の前面に配置され、デジタルフォトフレーム100に対面するユーザーを撮影する例について説明した。この場合、カメラ102に対してユーザーがどの位置に立つかは不明であるため、ユーザーの立つ位置によっては、ユーザーの手2aがカメラ102の画角内に収まらない可能性がある。よって、これを避けるために、カメラ102を首振り可能な構成として、カメラ102は、撮影範囲を変更しながらユーザーの手2aが検出できるカメラの向きを探すようにしてもよい。あるいは、ユーザーの手2aがカメラ102の画角内に収まっていないことをユーザーに報知して、ユーザーに移動を促すようにしてもよい。ユーザーへの報知は、例えば不図示のスピーカーから音を出力して行ってもよいし、モニタ106上にメッセージを表示するようにしてもよい。この場合、ユーザーの手2aが検出可能になった時点で、再度音やメッセージを出力したり、画像2aに枠を付けて強調表示したりして、ユーザーに手2aが検出可能になったことを報知してもよい。
【0119】
(6)上述した実施の形態では、制御装置104は、ユーザーの手2aが横に移動したことを検出した場合には、ユーザーの手2aの動きに従って再生中の画像を切り替える例について説明した。しかしながら、これ以外の操作を可能としてもよい。例えば、ユーザー2aの手の動きに応じて画像2bを拡大したり縮小したりするようにしてもよい。
【0120】
(7)上述した実施の形態では、制御装置104は、ユーザーの手2aを検出したときに、画像2bの再生方法を変更し、ユーザーの手2aの動きに応じて再生中の画像2bを操作する例について説明した。しかしながら、制御装置104は、ユーザーの手2a以外の対象物を検出したときに、画像2bの再生方法を変更し、該対象物の動きに応じて再生中の画像2bを操作するようにしてもよい。例えば、ユーザーが指示棒をモニタ106にかざす場合には、制御装置104は、指示棒を対象物として検出したときに、画像2bの再生方法を変更し、該指示棒の動きに応じて再生中の画像2bを操作するようにしてもよい。この場合、必ずしも上述したテンプレート画像を用いたマッチング処理を行う必要はない。よって、デジタルフォトフレーム100に赤外光を照射する照射部と、赤外光の反射光を受光する赤外センサを設け、制御装置104は、赤外センサで受光した、照射部から照射した赤外光の反射光が所定量以上である場合に対象物が存在することを検出するようにしてもよい。
【0121】
(8)上述した実施の形態では、再生中の画像2bの周囲に背景領域5aを設ける例について説明した。しかしながら、制御装置104は、通常の再生方法と第1の再生方法の場合には、再生中の画像2bの周囲に背景領域5aを設けず、第2の再生方法の場合のみ、再生中の画像2bの周囲に背景領域5aを設けるようにしてもよい。
【0122】
(9)上述した実施の形態では、画像表示装置としてデジタルフォトフレームを用いる例について説明した。しかしながら、ユーザーを撮影するカメラと画像を表示するモニタとを備え、画像再生機能を有する他の機器、例えばデジタルカメラや携帯電話にも本発明は適用可能である。また、テレビや画像を投影するプロジェクタ装置にも本発明は適用可能である。
【0123】
(10)上述した第2の実施の形態では、ユーザーの手2aを検出した場合に第3〜第8の再生方法のいずれに切り替えるかはあらかじめ設定されている例について説明した。しかしながら、制御装置104は、第3〜第8の再生方法のうち、複数の再生方法を組み合わせるようにしてもよい。たとえば、第3の再生方法と第4の再生方法とを組み合わせて、画像2bを徐々に縮小しながらコントラスト2bを下げるようにしてもよい。こうすることにより、一段と画像2bの奥行き感を増すことができる。
【0124】
(11)上述した第4の実施の形態では、ユーザーの手2aを検出した場合に第10〜第16の再生方法のいずれに切り替えるかはあらかじめ設定されている例について説明した。しかしながら、制御装置104は、第10〜第16の再生方法のうち、複数の再生方法を組み合わせるようにしてもよい。たとえば、第12の再生方法と第13の再生方法とを組み合わせて、画像2bを画面の左端または右端に近づくほど縮小すると共にコントラストを下げ、画面の中央に近づくほど拡大すると共にコントラストを上げる。こうすることにより、一段と画像2bの奥行き感を増すことができる。
【0125】
(12)上述した第2の実施の形態では、第5の再生方法において画像2bを徐々に球状に変化させる例について説明した。しかしながら、画像2bを凸面または凹面の奥行き感を表現できる形状に変化させればよく、たとえば多角形や円筒状などに変化させるようにしてもよい。
【0126】
(13)なお、上記の各実施の形態では、手の動きにより操作を行ったが、手の動きに加えて、指の動きにより操作を行うようにしてもよい。例えば、指を握った状態から指を広げた状態への変化を検出した場合は、表示している画像を拡大し、逆に、指を広げた状態から指を握った状態への変化を検出した場合は、表示している画像を縮小させる。また、指を立てる本数により、操作を行う例として、指を1本立てたら、動画を通常の速度で再生し、指を2本立てたら、動画を2倍の速度で再生し、指を3本立てたら、動画を4倍の速度で再生するようにする。これにより、操作のバリエーションを増やすことができる。
【0127】
また、上記の各実施の形態では、手の動きにより操作を行ったが、手の代わりに、頭の動きにより、手の動きと同様の操作を行っても良い。これにより、パソコンを操作する際に、キーボードや、マウスを操作するために、手の動きによる操作ができない場合でも、頭の動きにより操作を行うことができる。
【0128】
なお、上記の各実施の形態では、手の動きにより操作を行ったが、手に持っている物体(ペン等)の動きにより操作を行うようにしてもよい。
【0129】
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。また、上述の実施の形態どうしを組み合わせてもよいし、上述の実施の形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0130】
100 デジタルフォトフレーム、101 操作部材、102 カメラ、103 接続IF、104 制御装置、105 記憶媒体、106 モニタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物体を検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記対象物体が検出されたときに、画像を視覚的に前後方向に変化させるように前記画像の表示方法を変更する表示制御手段とを備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像表示装置において、
前記表示制御手段は、前記画像を連続的に変化させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像表示装置において、
前記対象物体の動きを検出する動き検出手段と、
前記動き検出手段によって前記対象物体の動きが検出された場合には、前記対象物体の動きに応じて前記画像を操作する操作手段をさらに備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
前記検出手段は、前記対象物体の位置を検出することを特徴とする画像表示装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
前記表示制御手段は、前記画像に陰影を付けることにより、前記画像を視覚的に奥行き方向に変化させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
前記表示制御手段は、前記画像を前記画像の周囲に設けられた背景領域の透視図に沿って沈むように変化させることにより、前記画像を視覚的に奥行き方向に変化させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
前記表示制御手段は、前記画像に陰影を付けることにより、前記画像を視覚的に奥行き方向に変化させる第1の方法と、前記画像を前記画像の周囲に設けられた背景領域の透視図に沿って沈むように変化させることにより、前記画像を視覚的に奥行き方向に変化させる第2の方法とを切り替えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像表示装置において、
前記表示制御手段は、前記画像に応じて、または前記対象物体の移動方向に応じて、前記第1の方法と前記第2の方法とを切り替えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
前記対象物体は、人物の手であることを特徴とする画像表示装置。
【請求項10】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
前記表示制御手段は、前記画像の大きさ、コントラスト、形状、ぼかし、視点の位置、色の少なくとも一つを変化させることにより、前記画像を視覚的に奥行き方向に変化させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項11】
請求項3に記載の画像表示装置において、
前記表示制御手段はさらに、前記検出手段によって前記対象物体が検出されたときに、前記画像に加え前記画像の周囲に設けられた背景領域も視覚的に前後方向に変化させるように表示方法を変更することを特徴とする画像表示装置。
【請求項12】
請求項11に記載の画像表示装置において、
前記操作手段は、前記表示制御手段によって前記画像および前記背景領域が変化されているときに、前記対象物体の動きに応じて前記画像を前記背景領域に沿って移動させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項13】
請求項3に記載の画像表示装置において、
前記操作手段は、前記対象物体の動きに応じて前記画像の視覚的な奥行き方向の距離を変化させながら前記画像を移動させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項14】
請求項13に記載の画像表示装置において、
前記操作手段は、前記対象物体の動きに応じて前記画像に付ける陰影量、前記画像の大きさ、コントラスト、形状、ぼかし、視点の位置、色の少なくとも一つを変化させることにより、前記画像の視覚的な奥行き方向の距離を変化させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項15】
請求項3に記載の画像表示装置において、
前記操作手段は、前記表示制御手段によって前記画像が変化されているときに、前記動き検出手段によって表示部に近づく方向への前記対象物体の動きが検出された場合には、前記画像を含む複数枚の画像を縮小表示することにより、前記画像をさらに視覚的に奥行き方向に変化させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項16】
請求項15に記載の画像表示装置において、
前記表示制御手段は、前記縮小表示された画像を選択するためのカーソルを表示させ、
前記操作手段は、前記縮小表示をしているときに、前記動き検出手段によって前記対象物体の上下左右の動きが検出された場合には、検出された動きに応じて前記カーソルを移動させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項17】
請求項16に記載の画像表示装置において、
前記操作手段は、前記縮小表示をしているときに、前記動き検出手段によって表示部から遠ざかる方向への前記対象物体の動きが検出された場合には、前記カーソルによって選択された画像を拡大表示することを特徴とする画像表示装置。
【請求項18】
請求項3に記載の画像表示装置において、
前記操作手段は、前記動き検出手段によって前記対象物体の回転が検出された場合には、前記対象物体の回転に応じて前記画像の切替えまたは前記画像に対する視点の移動を行うことを特徴とする画像表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate


【公開番号】特開2012−89112(P2012−89112A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187401(P2011−187401)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】