説明

画像解析処理のパラメータ値の検出方法、及び画像処理のパラメータ値の検出プログラム、並びにそれらによって検出されたパラメータ値を用いた計数対象物の計数方法

【課題】画像解析処理による計数対象物の計数方法において、適切な画像解析処理のパラメータ値を容易に検出することができる画像解析処理のパラメータ値の検出方法及びその検出プログラム、並びにパラメータ値を用いた計数対象物の計数方法を提供する。
【解決手段】実測計数された計数対象物の実測計数値と、前記パラメータ値を変化させて、変化されたパラメータ値毎の前記画像解析処理によって計数された複数の計数対象物の画像処理計数値と、前記画像解析処理によって計数された計数対象物のうち、前記実測計数された計数対象物の数である正解計数値とが入力されると、入力された実測計数値、画像処理計数値及び正確計数値を所定の式に当てはめて、変化されたパラメータ毎の検出率、正解率及び誤差率を算出する工程と、算出された検出率及び正解率が所定の値以上であり、かつ誤差率が0±所定の範囲である場合のパラメータ値を検出する工程と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像解析処理による計数対象物の計数方法において、適切な画像解析処理のパラメータ値を検出することができる画像解析処理のパラメータ値の検出方法、及び画像処理のパラメータ値の検出プログラム、並びにそれらによって検出されたパラメータ値を用いた計数対象物の計数方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アスベスト(石綿)は、耐熱性や抗張力などの優れた物性を持ち、安価であるため、1960年頃をピークとして建設材料などに大量に使用されたが、アスベストは、アスベスト肺、肺癌、中皮腫などの疾病を引き起こすことが明らかになっている。このため、平成16年から、アスベスト含有率が1重量%を超える製品の製造・使用等が禁止されているが、それ以前に立てられた建築物の老朽化や解体に伴いアスベストが大気中に飛散する懸念が高まっている。また、今後、2020年をピークとして、毎年100万トン(1億m)以上石綿含有建築材料が廃棄物として発生するとの予測がなされている。
【0003】
このため、近年、建築物の解体現場などにおいて、大気中のアスベスト濃度を測定することが義務付けられている。従来、大気中のアスベスト濃度は、大気をろ過したフィルタ上を顕微鏡で観察し、肉眼で繊維数を計数することで大気中繊維数濃度を求める方法がとられているが、この方法では、測定者の目を酷使する手間のかかる測定法であるうえに、観察者の熟練度により計数の精度が左右されるなど問題点も多い。そこで、目視計数の手間を減らすべく、顕微鏡画像をコンピュータに取り込み、画像解析処理により繊維数を自動計数する装置が開発されている(特許文献1参照)。例えば、旭化成エンジニアリング(株)の画像解析ソフト「A像くん」を用いることによって行なうことができる。
【0004】
【特許文献1】特開2005−233658号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、画像解析処理により繊維数を自動計数する場合に、画像解析処理の濃度、コントラスト、色相、彩度、明度、カラーバランス又はこれらの勾配値など各種パラメータを適切な値に設定する必要があり、各種パラメータの値が適切でないと、誤差が生じるという問題がある。例えば、画像解析処理による繊維数の自動計数は、一定以上の濃度勾配を検出しそれを繊維のエッジとして判定することによって、繊維を認識しているが、濃度勾配を検出する閾値をどのように設定するかによって、繊維のエッジとして判定する基準が異なる。濃度勾配を検出する閾値が小さすぎる場合、色が薄い、すなわち背景と繊維部分における濃度勾配の低い繊維(径の小さい繊維は薄く観察される)まで検出できるが、この場合、計数すべきでない画像内のノイズなども検出しまい、また単一繊維中の細かな濃度勾配にも反応して、1本の繊維を複数本として検出しまう場合がある。一方、閾値が大きすぎると、コントラストが明確な繊維の形状を誤ることなく検出でき、画像内の細かなノイズも無視して解析が行なわれるが、この場合、コントラストが不明確な繊維を検出しないという問題がある。したがって、画像解析処理において、各種パラメータを適切な値に設定することは、極めて重要であるが、適切なパラメータ値を設定するためには、試行錯誤によって、実測計数値との誤差が少ない値を検出する必要がある。
【0006】
そこで、本発明は、画像解析処理による計数対象物の計数方法において、適切な画像解析処理のパラメータ値を容易に検出することができる画像解析処理のパラメータ値の検出方法、及び画像処理のパラメータ値の検出プログラム、並びにそれらによって検出されたパラメータ値を用いた計数対象物の計数方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の目的を達成するため、本発明は、画像解析処理による計数対象物の計数方法における画像解析処理の適切なパラメータ値を検出するパラメータ値の検出方法であって、実測計数された計数対象物の実測計数値と、前記パラメータ値を変化させて、変化されたパラメータ値毎の前記画像解析処理によって計数された複数の計数対象物の画像処理計数値と、前記画像解析処理によって計数された計数対象物のうち、前記実測計数された計数対象物の数である正解計数値とが入力されると、入力された実測計数値、画像処理計数値及び正確計数値を数7乃至9に当てはめて、変化されたパラメータ毎の検出率、正解率及び誤差率を算出する工程と、算出された検出率及び正解率が所定の値以上であり、かつ誤差率が0±所定の範囲である場合のパラメータ値を検出する工程と、を備えたことを特徴とし、また、本発明は、画像解析処理による計数対象物の計数方法における画像解析処理の適切なパラメータ値を検出するパラメータ値の検出プログラムであって、実測計数された計数対象物の実測計数値と、前記パラメータ値を変化させて、変化されたパラメータ値毎の前記画像解析処理によって計数された複数の計数対象物の画像処理計数値と、前記画像解析処理によって計数された計数対象物のうち、前記実測計数された計数対象物の数である正解計数値とが入力されると、入力された実測計数値、画像処理計数値及び正確計数値を数4乃至6に当てはめて、変化されたパラメータ毎の検出率、正解率及び誤差率を算出するステップと、算出された検出率及び正解率が所定の値以上であり、かつ誤差率が0±所定の範囲である場合のパラメータ値を検出するステップと、をコンピュータに実行させるためのパラメータ値検出プログラムである。
【0008】
【数7】

【0009】
【数8】

【0010】
【数9】

【0011】
また、本発明は、前記パラメータ値の検出方法によって検出されたパラメータ値、又は前記パラメータ値の検出プログラムによって検出されたパラメータ値を設定して、画像解析処理による計数対象物の計数を行なう計数対象物の計数方法である。
【0012】
本発明において、実測計数された計数対象物の実測計数値とは、肉眼によって顕微鏡画像の計数対象物が計数された値のことをいい、画像解析処理によって計数された計数対象物の画像処理計数値とは、画像解析処理によって顕微鏡画像の計数対象物が計数された値のことをいう。
【0013】
画像解析処理によって計数された計数対象物の画像処理計数値が、実測計数値と一致していたとしても、画像解析処理によって計数された計数対象物のうち、実測計数されていない計数対象物が含んでいないとは、限らないので、画像解析処理による計数処理の正確さは、単純に画像処理計数値と実測計数値の差からは、求めることができない。本発明においては、画像解析処理によって計数された計数対象物のうち、実測計数された計数対象物の数である正解計数値を用いることによって、画像解析処理による計数処理の正確さを評価しているのである。
【0014】
本発明において、計数対象物としては、アスベスト繊維、花粉、真菌、ディーゼル排出粒子などの浮遊物質や細胞などがある。
【0015】
画像解析処理に用いられるパラメータ値としては、様々なものがあり、例えば、濃度、コントラスト、色相、彩度、明度及びカラーバランス並びにこれらの勾配値など画像パラメータがある。また、その他に、計数対象物の面積、周囲長、形状係数及びアスペクト比など計数対象物の形状のパラメータがある。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明によれば、画像解析処理による計数対象物の計数方法において、適切な画像解析処理のパラメータ値を容易に検出することができる画像解析処理のパラメータ値の検出方法、及び画像処理のパラメータ値の検出プログラム、並びにそれらによって検出されたパラメータ値を用いた計数対象物の計数方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明に係る画像解析処理のパラメータ値の検出プログラムの実施例について、説明する。図1は、本実施例に係る検出プログラムが搭載されたコンピュータのブロック図である。本実施例に係る検出プログラム10は、画像解析処理のパラメータ値として、濃度勾配の適切な閾値を検出するプログラムである。本実施例に係る検出プログラム10は、図1に示すように入力された正解計数値及び実測計数値から検出率を各濃度勾配の閾値毎算出する検出率算出部12と、入力された正解計数値及び画像処理計数値から正解率を各濃度勾配の閾値毎算出する正解率算出部14と、入力された画像処理計数値及び実測計数値から誤差率を各濃度勾配の閾値毎算出する誤差率算出部16と、検出率算出部12によって算出された検出率及び正解率算出部14によって算出された正解率が0.8以上で、かつ誤差率算出部16によって算出された誤差率が−0.1〜+0.1である濃度勾配の閾値の範囲を検出する濃度勾配閾値検出部18と、を備えている。
【0018】
検出率算出部12は、上記数7に基づいて検出率を算出し、正解率算出部14は、上記数8に基づいて正解率を算出し、誤差率算出部16は、上記数9に基づいて誤差率を算出する。
【0019】
本実施例に係る検出プログラム10が搭載されたコンピュータは、検出プログラム10が格納されたハードディスク20と、メモリ22、CPU24、ディスプレイなど表示部26並びにキーボード及びマウスなど入力部28などから構成されている。
【0020】
次に、本実施例に係る画像解析処理のパラメータ値の検出プログラムの動作について、図2に示すフローチャートに基づいて説明する。先ず、各濃度勾配の閾値毎の実測計数値、画像処理計数値及び正解計数値が入力されると、検出率算出部12、正解率算出部14及び誤差率算出部16は、各濃度勾配の閾値毎の検出率、正解率及び誤差率を算出する(S100)。次に、濃度勾配閾値検出部18は、算出された各濃度勾配の閾値毎の検出率、正解率及び誤差率のうち、検出率及び正解率が0.8以上で、かつ誤差率が−0.1〜+0.1である濃度勾配の閾値の範囲を検出する(S102)。
【0021】
本実施例に係る検出プログラムとして、濃度勾配の適切な閾値を検出するものについて説明したが、これに限定されず、画像解析処理に用いられる他のパラメータ値であっても良く、例えば画像解析処理のパラメータとして、コントラスト、色相、彩度、明度、カラーバランス又はこれらの勾配値などを検出するものであっても良い。また、本実施例に係る検出プログラムにおいては、検出率及び正解率が0.8以上で、かつ誤差率が−0.1〜+0.1であるパラメータである濃度勾配の閾値の範囲を検出するように構成したが、これに限定されない。
【実施例1】
【0022】
次に、本実施例に係る画像解析処理のパラメータ値の検出プログラムを用いて、実際にアスベストの計数測定の画像解析処理に適切な濃度勾配の閾値を検出した。計数対象物の計数測定は、旭化成エンジニアリング(株)の画像解析ソフト「A像くん」を用いた。先ず、上記画像解析ソフトを用いたアスベスト繊維の画像解析処理について、説明する。画像解析処理は、位相差分散顕微鏡を用いてアスベストの分散染色画像を撮影し、その画像を画像処理ソフトに取り込み、以下の前処理を行なった後、画像の濃度レベル変換→分散色の抽出→抽出による切断等の修復→雑音消去→画像演算→針状物解析→表計算処理を順に行なう。
【0023】
画像の濃度レベル変換
最初に画像の濃度レベル変換を行なう。画像の濃度レベル変換を行なう目的は、(1)特徴抽出の制度向上、簡易化のための前処理として、ヒストグラム(濃度階調)変換によるコントラスト強調を行なうこと(画像の持つ濃度幅を広げることにより、明暗の差がはっきりした画像に変換する)、及び(2)異なった照明条件で撮影された複数の画像の濃度値を正規化(濃度分布がある一定の平均値と標準偏差をもつよう濃度変換)することにより、次のステップの「分散色の抽出」において抽出色の相互比較を可能とすること(背景色などを揃えることで、撮影時の照明条件などの影響を排除し、画像内において色の表現である(R、G、B)値を統一させる)である。画像の濃度レベル変換は、分散染色の画像のヒストグラムを観察し、それぞれの平均値や標準偏差の傾向を調べることによって、どのような形のヒストグラムに正規化するかを検討し、平均値m、標準偏差σのヒストグラムを平均値m0、標準偏差σ0に変換するために、入力濃度xin(0〜255の範囲)を数10に当てはめることによって、出力濃度xoutに変換する。
【0024】
【数10】

【0025】
分散色の抽出
次に、分散色の抽出を行なう目的は、アスベストが示す分散色と同色である画像部分のみを抽出するため、分散色の抽出を行なう。なお、それに先立ち、どのような色成分の抽出を行なうかの検討を行なう(分散色の代表的な(R、G、B)値を求める。その色からどの程度の色のずれを許容すればうまくアスベスト繊維の抽出を行なえるかを検討)。分散色の抽出は、以下の操作によって行なわれる。すなわち、アスベスト分散色のサンプルを多く観察し、抽出したい色がどのような範囲に分散しているかを調べる。分散色の基準色(Rs、Gs、Bs)を求め、色空間距離D(基準色からのずれ度合い)を数11に当てはめて算出して、Dの値に関して、閾値を設定する。これらにより、基準色・色閾値の設定を行い、閾値より大きな値をもつ画素は抽出せず消去(背景と同色に)することで、目的色の画素のみの抽出(二値画像化)を行なう。
【0026】
【数11】

【0027】
抽出による切断等の修復
次に、色抽出の際に、抽出色条件を満たさなかったことで断片化・穴が発生した画像の修復を行なうため、抽出による切断等の修復を行う。抽出による切断等の修復は、先ず二値化画像の膨張、収縮の操作を同数ずつ(膨張数回、収縮数回の順)で行なう(膨張によって繋がった部分は、収縮を行なっても保持されることを利用)。それぞれ、連結数として4連結・8連結の選択が可能であり、操作を何回行なえば元の画像の情報を正確に反映できるかの検討を行なう(できるだけ少ない回数にとどめられるように、色抽出のサイドからも検討を行なう)。次に、色抽出の際に穴が生じてしまった画像については、穴埋めを行なう。
【0028】
雑音消去
次に、明らかに繊維でないと判断できる球状粒子や微小粒子・ノイズなどを除去することで針状物解析の際の誤抽出を最小限に抑えるため、雑音消去を行なう。雑音処理は、指定値以上の真円度(Roundness、周囲長/4π×面積)を持つ図形を除去し、指定値以下の面積をもつ図形を除去する。
【0029】
二値化画像と元画像の演算
次に、エッジ抽出をするために、二値画像ではなく濃度勾配のある画像に変換することを目的として、二値化画像と元画像の演算を行なう。二値化画像と元画像の演算は、元画像のR/G/B成分と演算(加算/減算/乗算/除算/AND/OR)を行い、どの組合せが針状物解析に最も適しているかを検討することによって行なわれる。
【0030】
針状物解析
次に、画像から繊維状粒子を抽出し、形状計測を行なうため、針状物解析を行なう。針状物解析は、有効最小長さ・有効最大幅・エッジ追跡角度・針状物の明暗・濃度勾配の閾値などを設定して、エッジの検出→エッジの追跡→領域分割・針状粒子のラベリング・形状計測を行なうことによって行なわれる。
【0031】
表計算処理
次に、針状物解析でラベリングされた粒子の形状条件から、アスベストの条件に合致するものを抽出し、個数カウントや長さ別ヒストグラム作成を行なうため、表計算処理を行う。表計算処理は、画像解析ソフトで得られた針状解析結果をエクセルで読み込み、オートフィルタ・個数カウント・分析ツール(ヒストグラム)等を利用して、アスベスト繊維の計数と形状情報の整理を行なうことによって行なわれる。
【0032】
以上のように、画像解析処理によってアスベスト繊維の計数測定を行なうことができるが、その前提として、本実施例に係る検出プログラムを用いることによって、濃度勾配の閾値を決定する。先ず、本実施例に係る検出プログラムに入力される実測計数値、画像処理計数値及び正解計数値を測定する。
【0033】
実測計数値の計測
実測計数値の測定は、アスベストが浮遊した大気をろ過したフィルタの顕微鏡写真を撮影し、その顕微鏡写真から肉眼でアスベスト繊維数を計数することによって行なった。
【0034】
画像処理計数値の計測
次に、濃度勾配の閾値を変化させて、変化された濃度勾配の閾値毎の前記画像解析処理によって計測された複数のアスベストの画像処理計数値を測定した。画像処理計数値の測定は、濃度勾配の閾値(0から255)を40、70、80、90、100、110、120、140、160及び200に変化させて、11段階の濃度勾配の閾値それぞれについて、前記前処理を行なった画像に対して、画像解析ソフトを用いて、アスベスト繊維を計数することによって行なった。
【0035】
正解計数値の計測
次に、前記画像解析処理によって計数された計数対象物のうち、前記実測計数された計数対象物の数である正解計数値を測定した。正解計数値の測定は、画像解析ソフトを用いてアスベスト繊維の計数測定を行なった際、計数された針状繊維それぞれには、ラベリング(ID)が付され、各ラベリング毎に繊維長やアスペクト比など出力されるので、画像解析ソフトによってアスベスト繊維として計数された繊維のうち、肉眼によって計数されなかった繊維数を計数し、画像処理計数値からその計数値の差を算出することによって行った。
【0036】
濃度勾配の閾値の検出
次に、上記計測された実測計数値、並びに濃度勾配の閾値毎の画像処理計数値及び正解計数値それぞれを入力部28によって、入力すると検出プログラム10が稼動して、それぞれの濃度勾配の閾値毎に検出率、正解率及び誤差率が算出される。算出された各濃度勾配の閾値毎の検出率、正解率及び誤差率のうち、検出率及び正解率が0.8以上で、かつ誤差率が−0.1〜+0.1である濃度勾配の閾値の範囲は、70〜90であることが湾出された。
【0037】
このように設定された濃度勾配の閾値は、測定条件が同じであれば、繰り返し利用することができるので、測定条件ごとの濃度勾配の閾値を予め検出することによって、その濃度勾配の閾値を上記画像処理ソフトに設定することによって、画像処理によるアスベスト繊維の測定を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る画像解析処理のパラメータ値の検出プログラムの実施例が搭載されたコンピュータのブロック図である。
【図2】本実施例に係る検出プログラムの動作を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像解析処理による計数対象物の計数方法における画像解析処理の適切なパラメータ値を検出するパラメータ値の検出方法であって、
実測計数された計数対象物の実測計数値と、前記パラメータ値を変化させて、変化されたパラメータ値毎の前記画像解析処理によって計数された複数の計数対象物の画像処理計数値と、前記画像解析処理によって計数された計数対象物のうち、前記実測計数された計数対象物の数である正解計数値とが入力されると、入力された実測計数値、画像処理計数値及び正確計数値を数1乃至3に当てはめて、変化されたパラメータ毎の検出率、正解率及び誤差率を算出する工程と、
算出された検出率及び正解率が所定の値以上であり、かつ誤差率が0±所定の範囲である場合のパラメータ値を検出する工程と、を備えたことを特徴とするパラメータ値の検出方法。
【数1】

【数2】

【数3】

【請求項2】
画像解析処理による計数対象物の計数方法における画像解析処理の適切なパラメータ値を検出するパラメータ値の検出プログラムであって、
実測計数された計数対象物の実測計数値と、前記パラメータ値を変化させて、変化されたパラメータ値毎の前記画像解析処理によって計数された複数の計数対象物の画像処理計数値と、前記画像解析処理によって計数された計数対象物のうち、前記実測計数された計数対象物の数である正解計数値とが入力されると、入力された実測計数値、画像処理計数値及び正確計数値を数4乃至6に当てはめて、変化されたパラメータ毎の検出率、正解率及び誤差率を算出するステップと、
算出された検出率及び正解率が所定の値以上であり、かつ誤差率が0±所定の範囲である場合のパラメータ値を検出するステップと、をコンピュータに実行させるためのパラメータ値検出プログラム。
【数4】

【数5】

【数6】

【請求項3】
請求項1記載のパラメータ値の検出方法によって検出されたパラメータ値、又は請求項2記載のパラメータ値の検出プログラムによって検出されたパラメータ値を設定して、画像解析処理による計数対象物の計数を行なう計数対象物の計数方法。

【図1】
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【図2】
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