説明

画像記録装置及び画像記録方法

【課題】ユーザが意図せずに外部に情報が送信されるのを防止できるようにする。
【解決手段】所定のタイミングにて、記録媒体判定手段により記録媒体が通信機能を持つと判定され、位置情報取得設定手段により位置情報を取得すると設定されている場合は、送信設定確認画面を表示部に表示することにより、画像データに付加するメタデータの設定状況をユーザに確認させ、ユーザが意図せず位置情報が送信されることを未然に防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像記録装置及び画像記録方法に関し、特に、撮影画像データに付加されるメタデータを取り扱う技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、多くのデジタルスチルカメラで撮影された撮影画像データは、Exif(Exchange Image File Format)形式で記録されている。このExif形式で記録された撮影画像データには、撮影画像以外にも付加情報が多く含まれている。
【0003】
このような撮影画像データに付加される情報は一般的にメタデータと言われる。このメタデータには撮影した機器のモデル名や、シリアルナンバー、メーカ名、撮影者の識別記号、撮影位置情報、撮影条件、撮影日時、被撮影者の顔情報、タイトル、メモなどがある。これらのメタデータは目的の画像データの検索などに用いられている。
【0004】
例えば、撮影日時を用いてカテゴライズし特定の日付に撮影した画像データを集めて一覧表示を行ったり、被撮影者の顔情報を用いてカテゴライズし、特定の人物が写っている画像データを集めて一覧表示を行ったりしている。また、撮影位置情報が付加された画像データを地図データと関連付けて、地図上に撮影した画像データを重畳して表示することにも利用されている。
【0005】
このように、メタデータを用いることにより、ユーザにとって便利な機能が実現される。しかしながら、メタデータには撮影者の識別記号や撮影位置情報など、場合によってはプライバシーに関わる可能性のある情報も含まれている。
【0006】
また、近年では無線機能を持ち、予め転送先のサーバを指定しておけばユーザは転送作業をすることなく撮影画像データをサーバに逐次転送可能なメモリカードやデジタルカメラも存在する。このようにサーバにアップロードするためのインフラが整いつつあり、個人情報を付加したままで画像データを公の場に公開してしまう可能性は高くなりつつある。
【0007】
このような問題を解決するために「特許文献1」では、画像データを送信する際に画像データに付加されている付加情報から個人情報を削除した後に画像を送信することで個人情報が送信されることを防止することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−88754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、何らかの編集を行ってから画像データを送信したいと思っていても、前述したような無線機能を持つメモリカードを利用した場合、編集作業をする前に自動的に画像データなどの情報が送信されてしまう場合がある。
本発明は前述の問題点に鑑み、ユーザが意図せずに外部に情報が送信されるのを防止できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の画像記録装置は、画像データおよびその付加情報を保存するための少なくとも1つ以上の記録媒体と接続する接続手段と、前記画像記録装置に接続された記録媒体が、前記画像記録装置とは異なる外部装置にデータを送信する通信機能を持つかどうかを判定する記録媒体判定手段と、位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記位置情報取得手段により前記位置情報を取得するかどうかを予め設定する位置情報取得設定手段と、ユーザが送信設定を確認するための送信設定確認画面を表示部に表示するよう制御する制御手段とを具備し、前記制御手段は、前記記録媒体判定手段により前記記録媒体が通信機能を持つと判定され、かつ前記位置情報取得設定手段により前記位置を取得すると設定されている場合は、前記送信設定確認画面を前記表示部に表示するよう制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、撮影前に転送設定の確認をさせるようにしたので、ユーザの意図しない情報が外部に送信されることを未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態を示し、画像記録装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態の動作を説明する第1のフローチャートである。
【図3】送信設定画面の一例を説明する図である。
【図4】第1の実施形態の動作を説明する第2のフローチャートである。
【図5】第2の実施形態を示し、画像記録装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】第2の実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【図7】第3の実施形態を示し、画像記録装置の構成例を示すブロック図である。
【図8】第3の実施形態の動作を説明する第1のフローチャートである。
【図9】第3の実施形態の動作を説明する第2のフローチャートである。
【図10】第4の実施形態を示し、画像記録装置の構成例を示すブロック図である。
【図11】第4の実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【図12】送信設定画面の変形例を説明する図である。
【図13】第5の実施形態を示し、画像記録装置の構成例を示すブロック図である。
【図14】第5の実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1の実施形態>
図1は、この第1の実施形態を実現するためのブロック図を示している。ここでは、画像記録装置としてビデオカメラを例にとって説明を行う。
図1において、撮像部10は光学系とその光学系を制御するためのモータと撮像素子などから構成されている。撮像部10を通過した外光は撮像素子の面上に光学像を結像し、撮像素子により電気信号に変換される。また、ビデオカメラは記録媒体との接続部を有し、記録媒体に対するデータの読み書きが可能である。
【0014】
電気信号は画像処理部11によりデジタルデータに変換され、圧縮処理がなされた後にメタデータと共に、着脱可能記録媒体13に記録される。また、画像処理部11は着脱可能記録媒体13に記録されている画像データを伸張処理し、表示に最適なデータに変換した後に表示部12に表示する。同時にユーザに設定確認をさせるためのメッセージも表示部12に表示することが可能である。着脱可能記録媒体13は、画像データおよびその付加情報を保存するために、少なくとも1つ以上配設されている記録媒体である。
【0015】
着脱可能記録媒体検出部14は、着脱可能記録媒体13が装着されたことを制御部15に通知する。制御部15は、着脱可能記録媒体13の装着を検出すると着脱可能記録媒体判定部17に着脱可能記録媒体13の情報を送る。
【0016】
着脱可能記録媒体判定部17では、装着された記録媒体が無線機能を持つ記録媒体かどうかの判定を行う。なお、この判定は制御部15が行ってもよい。位置情報取得部16は、ビデオカメラの現在位置を示す位置情報を取得する。本実施形態では、位置情報取得部16としてGPSを用いるが、無線基地局を利用するなど、他の方法で位置情報を取得してもよい。また、ユーザ(操作者)は操作部18よりこのビデオカメラを操作し、位置情報取得部16により現在の撮影位置を取得するかどうかの設定を制御部15を介して位置情報取得設定部19に設定する。この位置情報取得設定部19は、例えばフラッシュメモリなどで構成される。
【0017】
以下、図2と図4のフローチャートを用いて第1の実施形態の動作を説明する。
図2のフローチャートに示したように、まず、S201では着脱可能な記録媒体が装着されたかどうかを着脱可能記録媒体検出部14により検出する。着脱可能な記録媒体の装着が検出されたタイミングを第1のタイミング(所定のタイミング)としてS202に進む。
【0018】
次に、S202では、装着された記録媒体が無線機能(通信機能)を持つかどうかを判定する。ここで装着される記録媒体は、例えば、無線機能を持ち、記録媒体に画像データを記録すると記録媒体が予め設定されているサーバへ自動送信する機能を持つ記録媒体が考えられる。また、この記録媒体に対して、ホスト側からコマンドを送信することで、サーバへの送信許可または送信不許可を設定することが可能である。
【0019】
無線機能を持つかどうかは装着された記録媒体のレジスタからプロダクトネームなどの製品情報を読み取ることで無線機能を持つ記録媒体かどうかを判定することができる。装着された記録媒体が無線機能を持つ場合はS203に進む。そうでない場合は処理を終了する。
【0020】
次に、S203では、位置情報取得設定部19により撮影位置情報を取得する設定がONとなっているかどうかを確認する。ここで、位置情報取得設定がONに設定されている場合は、位置情報取得部16により現在の撮影位置情報を取得することになる。
【0021】
GPSを用いて撮影して位置情報を生成すると、緯度・経度を正確に計算することができるので、例えば個人の家で撮影を行った場合、撮影位置情報によりプライバシー情報である住所が特定されてしまう恐れがある。
【0022】
位置情報取得設定がOFFに設定されている場合は画像データのみを記録する。位置情報取得設定がONに設定されている場合はS204に進む。位置情報取得設定がOFFに設定されている場合は処理を終了する。
【0023】
次に、S204では、図3(a)に示すような確認メッセージを表示部12に表示する。この確認メッセージは、撮影した画像データに撮影位置情報が付加され、外部に送信されることを通知するためのものである。確認メッセージには送信するかどうかの選択をユーザに促すための表示が含まれる。ユーザは操作部18を用いて、送信するか否かを選択する。
【0024】
次に、S205では、ユーザの操作が終了したかどうかの待ち状態となる。ユーザから設定終了の通知がくるとS206に進む。S206ではS204でユーザが「送信する」を選択した場合にはS207に進む。S204でユーザが「送信しない」を選択した場合はS208に進む。S207では装着されている着脱可能記録媒体13に送信許可のコマンドを発行する。一方、S208では送信不許可のコマンドを装着されている着脱可能記録媒体13に発行し処理を終了する。
【0025】
図2では、撮影前に設定する例を説明したが、撮影をした後にユーザが送信設定を確認するメッセージを、送信設定確認画面として表示部12に表示してもよい。その場合の表示処理の一例を図4のフローチャートを用いて説明する。
【0026】
まず、S401において、着脱可能記録媒体13は無線機能を有しているか否かを判定する。この判定の結果、有している場合にはS402に進み、送信不許可に設定する。また、有していない場合にはS402を経由しないでS403に進む。この処理により、記録後に自動的に画像データが送信される事態は避けることができる。
【0027】
S403では、記録が終了したかどうかを判定する。記録が終了したらS404に進む。S404では、装着された記録媒体が無線機能を持つかどうかを判定する。
無線機能を持つかどうかの判定は前述したようにして行うことができる。装着された記録媒体が無線機能を持つ場合はS405に進み、そうでない場合は処理を終了する。
【0028】
次に、S405では位置情報取得設定部19により撮影位置情報を取得する設定がONとなっているかどうかを確認する。ここで、位置情報取得設定がONに設定されている場合は位置情報取得部16により現在の撮影位置情報を取得し、撮影した画像データと対応付けて着脱可能な記録媒体13に記録する。
【0029】
位置情報取得設定がOFFに設定されている場合は画像データのみを記録する。位置情報取得設定がONに設定されている場合はS406に進む。位置情報取得設定がOFFに設定されている場合は処理を終了する。
【0030】
次に、S406では図3(a)に示す確認メッセージを表示部12に表示する。ユーザは操作部18で表示されたメッセージを確認し、画像データを送信するか否かを選択する。ここで、記録が終了した後の送信設定確認は記録が終了したあとに毎回行ってもよいし、無線機能を持った着脱可能な記録媒体が装着されたあとの初めての記録後に1度だけ行い、その後は送信設定を保持しつづける処理でもよい。ここでは記録終了時で説明をしたがこの限りではなく、記録開始時や記録終了の直前などでもよい。
【0031】
次に、S407ではユーザの操作が終了したかどうかの待ち状態となる。ユーザから設定終了の通知がくるとS408に進む。S408では、S406でユーザが「送信する」を選択した場合にはS409に進む。S406でユーザが「送信しない」を選択した場合はエンド処理に進む。
【0032】
S409では、装着されている着脱可能記録媒体13に送信許可のコマンドを発行する。
本実施形態では無線機能を持った着脱可能な記録媒体が装着されたときに、撮影位置情報取得設定がONになっているかどうかを調べるシーケンスで説明したが順番はこの限りではない。例えば、撮影位置情報取得設定がONになったときに、無線機能を持った着脱可能な記録媒体が装着されているかどうかを調べて送信設定を確認するメッセージを表示してもよい。
【0033】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は第1の実施形態と共通する部分が多いため、共通する部分は説明を説明し、本実施形態に特有の部分を中心に説明する。
第2の実施形態を実現するためのブロック図を図5に示す。第1の実施形態と同一部分は図1と同一の符号を用い、その説明は省略する。
図5では、図1に対して内蔵記録媒体20と記録先媒体設定部21が追加となっている。記録先媒体設定部21は、撮影した画像データを着脱可能記録媒体13に記録するのか内蔵記録媒体20に記録するのか、あるいはその両方に記録するのかの設定を行う。
【0034】
以下、図6のフローチャートを用いて第2の実施形態の動作を説明する。
まず、S601では操作部18の操作よりユーザから記録先媒体の選択画面の表示要求があるかどうかを検出する。ユーザから記録先媒体の選択画面の表示要求が検出された場合はS602に進む。
【0035】
S602では、記録先媒体に着脱可能記録媒体13が選択されたかどうかを検出する。着脱可能記録媒体13が選択された場合にはS603に進む。内蔵記録媒体が選択された場合には処理を終了する。
【0036】
次に、S603では、装着された記録媒体が無線機能を持つかどうかを判定する。装着された記録媒体が無線機能を持つ場合はS604に進む。そうでない場合は処理を終了する。
【0037】
次に、S604では、位置情報取得設定部19により撮影位置情報を取得する設定がONとなっているかどうかを確認する。ここで、位置情報取得設定がONに設定されている場合は位置情報取得部16により現在の撮影位置情報を取得し撮影した画像データと対応付けて着脱可能記録媒体13あるいは内蔵記録媒体20に記録する。
【0038】
位置情報取得設定がOFFに設定されている場合は画像データのみを記録する。位置情報取得設定がONに設定されている場合はS605に進む。位置情報取得設定がOFFに設定されている場合は処理を終了する。
【0039】
次に、S605では、図3(a)に示すような確認メッセージを表示部12に表示する。ユーザは操作部18で表示されたメッセージから送信の設定を行う。
【0040】
次に、S606では、ユーザの操作が終了したかどうかの待ち状態となる。ユーザから設定終了の通知がくるとS607に進む。S607では、S605でユーザが「送信する」を選択した場合にはS608に進む。S605でユーザが「送信しない」を選択した場合はS609に進む。S608では装着されている着脱可能記録媒体13に送信許可のコマンドを発行する。一方、S609では送信不許可のコマンドを装着されている着脱可能記録媒体13に発行し処理を終了する。
【0041】
本実施形態では着脱可能記録媒体13と内蔵記録媒体20の2つの記録媒体で説明をしたが、この2つに限定するものではなく、少なくとも1つの着脱可能な記録媒体を含む複数の記録媒体を具備していればよい。例えば、2つとも着脱可能な記録媒体としたり、3つ以上の記録媒体としてもよい。
【0042】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は第1の実施形態と共通する部分が多いため、共通する部分は説明を説明し、本実施形態に特有の部分を中心に説明する。
図7に、第3の実施形態を実現するためのブロック図を示す。第1の実施形態と同一部分は図1と同一の符号を用い、その説明は省略する。
図7では、図1に対して着脱可能記録媒体13と着脱可能記録媒体検出部14と着脱可能記録媒体判定部17が削除されている。また、記録媒体30と通信部31と通信設定部32が追加されている。
【0043】
記録媒体30は、内蔵された記録媒体でも着脱可能な記録媒体でもどちらでもよく、撮影された画像データを記録するための記録媒体である。ユーザは、操作部18を介してこのビデオカメラを操作し、撮影した画像を自動送信するかどうかや送信先のサーバなどを制御部15を介して通信設定部32に設定する。
【0044】
次に、図8のフローチャートを用いて第3の実施形態の動作を説明する。
まず、S801では、通信設定部32により撮影した画像データを通信部31を介して自動的に外部機器であるサーバに送信する設定がONとなっているかどうかを確認する。ここで自動送信がONに設定されている場合、撮影した画像データが記録媒体30に記録されるとユーザが予め設定したサーバに自動的に画像データが送信される。この自動送信の際、ユーザは特に送信を指示する操作を行う必要はない。S801で自動送信設定がONと判断された場合にはS802に進む。
【0045】
次に、S802では、位置情報取得設定部19により撮影位置情報を取得する設定がONとなっているかどうかを確認する。ここで、位置情報取得設定がONに設定されている場合は位置情報取得部16により現在の撮影位置情報を取得し撮影した画像データと対応付けて記録媒体30に記録する。
【0046】
位置情報取得設定がOFFに設定されている場合は画像データのみを記録する。位置情報取得設定がONに設定されている場合はS803に進む。位置情報取得設定がOFFに設定されている場合はS801に戻る。つまり、S801とS802では自動送信設定がONになっている、かつ、撮影位置情報取得設定がONになっていることを検出する。
【0047】
次に、S803では、図3(a)に示す確認メッセージを表示部12に表示する。ユーザは操作部18で表示されたメッセージを確認し、画像データを送信するか否かを選択する。ユーザが送信する設定を選択した場合にはさらに図3(b)に示すような送信先のサーバを設定するような画面を表示して詳細な設定をさせてもよい。
【0048】
次に、S804ではユーザの操作が終了したかどうかの待ち状態となる。ユーザから設定終了の通知がくるとS805に進む。S805では、S803でユーザが「送信する」を選択した場合にはS806に進む。S803でユーザが「送信しない」を選択した場合はS807に進む。S806では、送信設定を自動送信ONに設定する。一方、S807では送信設定を自動送信OFFに設定し処理を終了する。
【0049】
図8では、撮影前に設定する例を説明したが撮影をした後にユーザに送信設定を確認するメッセージを表示してもよい。その場合を図9のフローチャートを用いて説明する。
まず、S901では記録が終了したかどうかを判定する。記録が終了したらS902に進む。
【0050】
次に、S902では、通信設定部32により撮影した画像データを通信部31を介して自動的にサーバに送信する設定がONとなっているかどうかを確認する。ここで、自動送信がONに設定されている場合は撮影した画像データを記録媒体30に記録するとユーザが予め設定したサーバにユーザの転送作業をすることなしに自動的に画像データが送信される。S902で自動送信設定がONと判断された場合にはS903に進む。一方、自動送信設定がOFFと判断された場合には処理を終了する。
【0051】
次に、S903では位置情報取得設定部19により撮影位置情報を取得する設定がONとなっているかどうかを確認する。ここで、位置情報取得設定がONに設定されている場合は位置情報取得部16により現在の撮影位置情報を取得し撮影した画像データと対応付けて記録媒体30に記録する。撮影位置情報は、例えば、GPSを用いて取得することが可能であるがGPSに限定するものではない。
【0052】
位置情報取得設定がOFFに設定されている場合は画像データのみを記録する。位置情報取得設定がONに設定されている場合はS904に進む。一方、位置情報取得設定がOFFと判断された場合には処理を終了する。
【0053】
次に、S904では図3(a)に示す確認メッセージを表示部12に表示する。ユーザは表示されたメッセージを確認し、画像データを送信するか否かを選択する。ユーザが送信する設定を選択した場合にはさらに図3(b)に示すような送信先のサーバを設定するような画面を表示して詳細な設定をさせてもよい。
【0054】
ここで、記録が終了したあとの送信設定確認は記録が終了したあとに毎回行ってもよいし、初めての記録後に1度だけ行い。その後は、送信設定を保持しつづける処理でもよい。ここでは記録終了時で説明をしたがこの限りではなく、記録開始時や記録終了の直前などでもよい。
【0055】
次に、S905では、ユーザの操作が終了したかどうかの待ち状態となる。ユーザから設定終了の通知がくるとS906に進む。S906ではS904でユーザが「送信する」を選択した場合にはS907に進む。S904でユーザが「送信しない」を選択した場合はS908に進む。S907では送信設定を自動送信ONに設定する。一方、S908では送信設定を自動送信OFFに設定し処理を終了する。
【0056】
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は第1の実施形態と共通する部分が多いため、共通する部分は説明を説明し、本実施形態に特有の部分を中心に説明する。
図10に、第4の実施形態を実現するためのブロック図を示す。第1の実施形態と同一部分は図1と同一の符号を用い、その説明は省略する。図10では、図1に対して撮像部10と位置情報取得部16と位置情報取得設定部19が削除されている。また、送信済み判定部40と位置情報付加判定部41と送信設定部42が追加されている。
【0057】
送信済み判定部40は、装着された着脱可能記録媒体13に記録されている画像データの中に外部部機器へ送信されていない画像データがあるかどうかを判定するブロックである。また、位置情報付加判定部41は、着脱可能記録媒体13に記録されている画像データに位置情報が付加されているかを判定するブロックである。また、送信設定部42は着脱可能記録媒体13に記録してある画像データを自動的に送信するかどうかを設定するブロックである。
【0058】
以下、図11のフローチャートを用いて第4の実施形態の動作を説明する。
まず、S1101では着脱可能な記録媒体13が装着されたかどうかを着脱可能記録媒体検出部14により検出する。着脱可能な記録媒体の装着が検出されたらS1102に進む。
【0059】
次に、S1102では、装着された記録媒体が無線機能を持つかどうかを判定する。装着された記録媒体が無線機能を持つ場合はS1103に進む。そうでない場合は処理を終了する。
【0060】
次に、S1103では、送信設定部42の設定が送信許可になっているかどうかを判定する。送信許可されている場合はS1104に進む。送信不許可の場合は処理を終了する。次にS1104ではユーザに確認をしている間に画像が自動送信されないように着脱可能記録媒体13に送信不許可のコマンドを発行する。
【0061】
次に、S1105では、着脱可能記録媒体13に記録されている画像データをサーチし付加情報を調べる。次にS1106ではS1105で調べた付加情報より送信していない画像があるかどうかを送信済み判定部40により判定する。未送信の画像データがあると判定されるとS1107に進む。一方、未送信の画像データがないと判定された場合はS1109に進む。S1109では、着脱可能記録媒体13に送信許可のコマンドを発行し、処理を終了する。
【0062】
次に、S1107では、S1106で検出された未送信画像から位置情報が付加されている画像データがあるかどうかを位置情報付加判定部41より判定する。未送信の画像データの中に位置情報が付加されている画像データがあると判定された場合にはS1108に進む。一方、未送信画像データの中に位置情報が付加されている画像データがないと判定された場合はS1109に進む。
【0063】
S1109では、着脱可能記録媒体13に送信許可のコマンドを発行し、処理を終了する。画像データが送信されたかどうかや画像データに位置情報が付加されているかどうかを判定する手段は、例えば、画像データのメタデータとしてその情報を撮影時に付加しておき、そのメタデータを参照してもよい。
【0064】
また、別ファイルに送信済み情報および位置情報が付加されているかどうかの情報を記録しておき、画像データと関連付けて撮影時に記録し、その関連ファイルを参照する方法でもよい。また、これらは一例でありこれらの方法に限定されるわけではない。
【0065】
次に、S1108では、図12(a)に示すような位置情報が付加した画像データが送信されるがよいかどうかの確認メッセージを表示部12に表示する。ユーザは操作部18で表示されたメッセージから送信の設定を行う。
【0066】
次に、S1110では、ユーザの操作が終了したかどうかの待ち状態となる。ユーザから設定終了の通知がくるとS1111に進む。S1111では、S1108でユーザが「送信する」を選択した場合にはS1112に進む。S1108でユーザが「送信しない」を選択した場合はS1113に進む。S1112では装着されている着脱可能記録媒体13に送信許可のコマンドを発行する。一方、S1113では送信不許可のコマンドを装着されている着脱可能記録媒体13に発行し処理を終了する。
【0067】
<第5の実施形態>
次に、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態は第1の実施形態と共通する部分が多いため、共通する部分は説明を説明し、本実施形態に特有の部分を中心に説明する。
図13に、第5の実施形態を実現するためのブロック図を示す。第1の実施形態と同一部分は図1と同一の符号を用い、その説明は省略する。図13では、図1に対して撮像部10と着脱可能記録媒体13と着脱可能記録媒体検出部14と着脱可能記録媒体判定部17と位置情報取得部16と位置情報取得設定部19が削除されている。また、記録媒体30と通信部31と通信設定部32と送信済み判定部40と位置情報付加判定部41が追加されている。
【0068】
記録媒体30は内蔵された記録媒体でも着脱可能な記録媒体でもどちらでもよく、撮影された画像データを記録するための記録媒体である。ユーザは操作部18よりこのビデオカメラを操作し、撮影した画像を自動送信するかどうかや送信先のサーバなどを制御部15を介して通信設定部32に設定する。
【0069】
送信済み判定部40は、記録媒体30に記録されている画像データの中に外部機器へ送信されていない画像データがあるかどうかを判定するブロックである。また、位置情報付加判定部41は、記録媒体30に記録されている画像データに位置情報が付加されているかを判定するブロックである。
【0070】
以下、図14のフローチャートを用いて第5の実施形態の動作を説明する。
まず、S1401では、通信設定部32により画像データを通信部31を介して自動的にサーバに送信する設定がONとなっているかどうかを確認する。S1401で自動送信設定がONと判断された場合にはS1402に進む。
【0071】
次に、S1402では、記録媒体30に記録されている画像データをサーチし付加情報を調べる。
次に、S1403では、S1402で調べた付加情報より送信していない画像があるかどうかを送信済み判定部40により判定する。未送信の画像データがあると判定されるとS1404に進む。一方、未送信の画像データがないと判定された場合はS1410に進む。S1410では、記録媒体30に送信許可のコマンドを発行し、処理を終了する。
【0072】
次に、S1404では、S1403で検出された未送信画像から位置情報が付加されている画像データがあるかどうかを位置情報付加判定部41より判定する。未送信の画像データの中に位置情報が付加されている画像データがあると判定された場合にはS1405に進む。一方、未送信画像データの中に位置情報が付加されている画像データがないと判定された場合はS1410に進む。
【0073】
S1410では、記録媒体30に送信許可のコマンドを発行し、処理を終了する。画像データが送信されたかどうかや画像データに位置情報が付加されているかどうかを判定する手段は、例えば、画像データのメタデータとしてその情報を撮影時に付加しておき、そのメタデータを参照してもよい。
【0074】
また、別ファイルに送信済み情報および位置情報が付加されているかどうかの情報を記録しておき、画像データと関連付けて撮影時に記録し、その関連ファイルを参照する方法でもよい。また、これらは一例でありこれらの方法に限定されるわけではない。
【0075】
次に、S1405では、図12(a)に示すような位置情報が付加した画像データが送信されるがよいかどうかの確認メッセージを表示部12に表示する。ユーザは操作部18で表示されたメッセージから送信の設定を行う。
【0076】
次に、S1406では、ユーザの操作が終了したかどうかの待ち状態となる。ユーザから設定終了の通知がくるとS1407に進む。S1407では、S1405でユーザが「送信する」を選択した場合にはS1408に進む。S1405でユーザが「送信しない」を選択した場合はS1409に進む。S1408では、装着されている記録媒体30に送信許可のコマンドを発行する。一方、S1409では、送信不許可のコマンドを装着されている記録媒体30に発行し処理を終了する。
【0077】
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像記録装置であって、
画像データおよびその付加情報を保存するための少なくとも1つ以上の記録媒体と接続する接続手段と、
前記画像記録装置に接続された記録媒体が、前記画像記録装置とは異なる外部装置にデータを送信する通信機能を持つかどうかを判定する記録媒体判定手段と、
位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段により前記位置情報を取得するかどうかを予め設定する位置情報取得設定手段と、
ユーザが送信設定を確認するための送信設定確認画面を表示部に表示するよう制御する制御手段とを具備し、
前記制御手段は、前記記録媒体判定手段により前記記録媒体が通信機能を持つと判定され、かつ前記位置情報取得設定手段により前記位置を取得すると設定されている場合は、前記送信設定確認画面を前記表示部に表示するよう制御することを特徴とする画像記録装置。
【請求項2】
前記記録媒体は着脱可能であって、前記記録媒体の装着を検出する記録媒体検出手段をさらに具備し、
前記制御手段は、前記記録媒体検出手段にて前記記録媒体の装着が検出されたことに応じて前記送信設定確認画面を表示するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記記録媒体への情報の記録開始または記録終了の際に前記送信設定確認画面を表示するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項4】
前記通信機能とは、無線を用いた通信機能であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像記録装置。
【請求項5】
前記位置情報取得手段とは、画像データの撮影位置情報を取得する手段であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の画像記録装置。
【請求項6】
前記位置情報取得設定手段とは、前記撮影位置情報を取得するかどうかを設定する手段であることを特徴とする請求項5に記載の画像記録装置。
【請求項7】
画像記録装置であって、
画像データおよびその付加情報を保存するための少なくとも1つ以上の記録媒体と接続する接続手段と、
外部機器と通信を行うための通信手段と、
前記記録媒体に記録した画像を前記通信手段により自動的に送信するかどうかを設定する通信設定手段と、
位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報を取得するかどうかを予め設定する位置情報取得設定手段と、
ユーザが送信設定を確認するための送信設定確認画面を表示部に表示するよう制御する制御手段とを具備し、
前記制御手段は、前記通信設定手段により自動送信設定を行うと設定され、かつ前記位置情報取得設定手段により前記位置情報を取得すると設定されている場合は、前記送信設定確認画面を前記表示部に表示するよう制御することを特徴とする画像記録装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記通信設定手段にて通信設定を行う際に前記送信設定確認画面を表示するよう制御することを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記位置情報取得設定手段にて位置情報の取得設定を行う際に前記送信設定確認画面を表示するよう制御することを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記記録媒体への情報の記録開始または記録終了の際に前記送信設定確認画面を表示するよう制御することを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
【請求項11】
前記通信手段とは無線を用いた通信機能であることを特徴とする請求項7〜10の何れか1項に記載の画像記録装置。
【請求項12】
前記位置情報取得手段とは、画像データの撮影位置情報を取得する手段であることを特徴とする請求項7〜11の何れか1項に記載の画像記録装置。
【請求項13】
前記位置情報取得設定手段とは、前記撮影位置情報を取得するかどうかを設定する手段であることを特徴とする請求項12に記載の画像記録装置。
【請求項14】
画像記録方法であって、
画像データおよびその付加情報を保存するための少なくとも1つ以上の記録媒体と接続する接続工程と、
前記画像記録方法に接続された記録媒体が、前記画像記録方法とは異なる外部装置にデータを送信する通信機能を持つかどうかを判定する記録媒体判定工程と、
位置情報を取得する位置情報取得工程と、
前記位置情報取得工程において前記位置情報を取得するかどうかを予め設定する位置情報取得設定工程と、
ユーザが送信設定を確認するための送信設定確認画面を表示部に表示するよう制御する制御工程とを具備し、
前記制御工程は、前記記録媒体判定工程において前記記録媒体が通信機能を持つと判定され、かつ前記位置情報取得設定工程において前記位置を取得すると設定されている場合は、前記送信設定確認画面を前記表示部に表示するよう制御することを特徴とする画像記録方法。
【請求項15】
画像記録方法であって、
画像データおよびその付加情報を保存するための少なくとも1つ以上の記録媒体と接続する接続工程と、
外部機器と通信を行うための通信工程と、
前記記録媒体に記録した画像を前記通信工程において自動的に送信するかどうかを設定する通信設定工程と、
位置情報を取得する位置情報取得工程と、
前記位置情報を取得するかどうかを予め設定する位置情報取得設定工程と、
ユーザが送信設定を確認するための送信設定確認画面を表示部に表示するよう制御する制御工程とを具備し、
前記制御工程は、前記通信設定工程において自動送信設定を行うと設定され、かつ前記位置情報取得設定工程において前記位置情報を取得すると設定されている場合は、前記送信設定確認画面を前記表示部に表示するよう制御することを特徴とする画像記録方法。
【請求項16】
画像記録方法の各工程をコンピュータに実行させるプログラムであって、
画像データおよびその付加情報を保存するための少なくとも1つ以上の記録媒体と接続する接続工程と、
前記画像記録方法に接続された記録媒体が、前記画像記録方法とは異なる外部装置にデータを送信する通信機能を持つかどうかを判定する記録媒体判定工程と、
位置情報を取得する位置情報取得工程と、
前記位置情報取得工程において前記位置情報を取得するかどうかを予め設定する位置情報取得設定工程と、
ユーザが送信設定を確認するための送信設定確認画面を表示部に表示するよう制御する制御工程とをコンピュータに実行させ、
前記制御工程は、前記記録媒体判定工程において前記記録媒体が通信機能を持つと判定され、かつ前記位置情報取得設定工程において前記位置を取得すると設定されている場合は、前記送信設定確認画面を前記表示部に表示するよう制御することを特徴とするプログラム。
【請求項17】
画像記録方法の各工程をコンピュータに実行させるプログラムであって、
画像データおよびその付加情報を保存するための少なくとも1つ以上の記録媒体と接続する接続工程と、
外部機器と通信を行うための通信工程と、
前記記録媒体に記録した画像を前記通信工程において自動的に送信するかどうかを設定する通信設定工程と、
位置情報を取得する位置情報取得工程と、
前記位置情報を取得するかどうかを予め設定する位置情報取得設定工程と、
ユーザが送信設定を確認するための送信設定確認画面を表示部に表示するよう制御する制御工程とをコンピュータに実行させ、
前記制御工程は、前記通信設定工程において自動送信設定を行うと設定され、かつ前記位置情報取得設定工程において前記位置情報を取得すると設定されている場合は、前記送信設定確認画面を前記表示部に表示するよう制御することを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−129625(P2012−129625A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−277179(P2010−277179)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】