説明

画像記録装置

【課題】 画像記録装置において、普通紙の種類によって紙紛量が違うため、従来の搬送枚数や搬送量というパラメータでは普通紙の紙紛による搬送量の経時変化を予測する事が難しかった。そのため、搬送量の調整を行う最適なタイミングをユーザに知らせることはできかなった。
【解決手段】 記録媒体の搬送量の調整をするにあたり、前回調整時の搬送量と今回調整時の搬送量との差(α)を取得し、その差(α)を前回調整時からの記録媒体の搬送枚数値で除算することにより、1枚あたりの搬送量の変化量を算出する。この1枚あたりの搬送量の変化量によって次回の調整を行う最適なタイミングが分かるようになるので、次回の搬送量調整を行う最適なタイミングをユーザにアナウンスすることができるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像記録装置に関し、詳しくは、記録媒体の搬送量の調整を行なうタイミングを最適化する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像記録装置、詳しくは記録媒体搬送機構を持つ画像記録装置では、経年変化により装置の初期状態と特性が変わり、画像弊害を起こしてしまうことがある。これは、画像記録装置設計段階と経年変化後で、各種物理量の特性が変わってしまうことに起因する。例えば、画像に対する影響が大きいパラメータ、例えば記録媒体の搬送パラメータにおいては、搬送に関わるローラの磨耗などによりローラ径が変化したり、摩擦係数が変わったりすることが分かっており、これらの現象により搬送パラメータの最適値が変化し、画像にスジやむらが明らかとなることが多く知られている。
【0003】
このようなパラメータの変化に対し、画像をより高画質に記録することが求められる画像記録装置では、任意のパラメータに対し予め設定しておいた閾値を越えた場合には、経年変化が大きくなったと判断し、装置のクリーニングやメンテナンスを行なう技術が知られている。これにより、画像に影響を与えないよう調整することが可能である。
【0004】
例えば特許文献1では、画像読み取り部を備えたインクジェットプリンタにおいて、ノズル詰まりや、インク吐出に関わる駆動制御を最適化することにより、画像弊害を防ぐための発明が明らかにされている。具体的には、参考文献1では画像読み取り機構を利用し、上述の最適化・調整動作をユーザが容易に実行できるよう、判断・実施している。
【0005】
昨今では、従来の写真プリントのみならず、オフィスで主に使用される普通紙においても高画質を実現するための画像記録装置が望まれており、顔料を色材とするインクと、その凝集を早めるための反応液を同時に持つ画像記録装置が開発されている。この本体は、ビジネスでの用途を想定した本体であり、これまでの家庭用記録装置に比べると製品寿命中で想定される記録枚数が飛躍的に多いこと、各種メンテナンス動作はなるべく少なくあるよう求められることが特徴である。
【0006】
この、前述の顔料を色材としたインクと、反応液を持つ画像記録装置では、特有の課題が認識されている。図2に示す塗布ローラ1001と、カウンタローラ1002の間を摺り抜けた記録媒体が、画像記録装置内部の搬送経路(不図示)を経由し排紙機構1007まで送られる。その際、通常反応液はカウンタローラと塗布ローラにのみ保持される反応液が、装置内の転写によるコンタミネーションにより記録媒体搬送部や、排紙機構1007部の表面に付着する現象が確認された。
【0007】
さらに、主に使用される記録媒体である普通紙からは、一般的に紙粉と呼ばれる粉状のゴミが出ることが知られている。この紙紛は、装置内部の空気中に舞っているものもあれば、塗布ローラ1001部から内部の反応液循環機構内部に入り込み、循環中の反応液に混入してしまう現象が確認された。
【0008】
記録媒体搬送部や、排紙機構1007では、上記のような転写された反応液と、装置内を舞っている紙紛、もしくは反応液中に循環してしまっていた紙紛が、部品表面にて固着してしまい、ローラ径が著しく増加してしまうという課題が存在する。この課題を解決するため、従来では、所定の枚数記録媒体を記録後、ユーザに使い捨てのクリーニング用品を用いクリーニング動作をしてもらうことで、上記のようなローラ径の増加による画像弊害を防いでいた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2004-358965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、本発明者らは前述の対策では不十分であることを認識した。その理由は以下のとおりである。
【0011】
従来のクリーニング動作では、どのようなユーザに対しても画像弊害を起こさないために、実際の使用環境で最も搬送量の変化がみられると使用環境を想定し動作実施タイミングを設計している。つまり、大半のユーザにとっては、過剰な頻度でのクリーニング動作が発生する。ビジネスをターゲットにする装置では、上記のようなクリーニングの頻度や回数は、装置のメンテナンス費に直結する問題であり、ユーザに負担を強いていた。つまり、適正よりも多い頻度の動作実施は、ビジネスをターゲットにしているという装置の必要性能を充分には満たせていなかった。
【0012】
又、従来の一般的なクリーニング動作は、搬送枚数や搬送量をカウントし、閾値として値を定めて動作していたが、そのようなパラメータでは類推できない変化要因があることが新たな課題として認識されている。
【0013】
一つ目には、一般的に使用されている普通紙の種類は数百種以上あることに起因する。紙紛量は紙種によってばらつきが大きいが、上述のように常に数百種ある紙を全てテストし、想定上最も厳しい条件を見つけ出すのは現実的には不可能である。記録装置は、ユーザの使用紙種や特性を知る機構を持っておらず、最適なタイミングで、クリーニング動作を実施することはできていなかった。つまり実際には、必要以上にクリーニング動作が実施されているか、紙種によっては、画像弊害を防ぎきれていない事例が発生している可能性があった。図4に示したように、メディア1では、搬送パラメータ変化許容値に達する枚数はAという枚数であるが、メディア2では変化許容値に達するのはC[枚]である。例えば、この画像記録装置を設計する際に想定したメディアがメディア3であったとすると、メディア1を使用しているユーザにとってはAからBの領域では画像弊害が起こっていたことになる。又、メディア2を使用するユーザでは、C枚毎に調整を行なえばよいところを、Bという頻度での調整は過剰であったと言える。
【0014】
二つ目に、記録動作間の時間間隔により、搬送パラメータの変化量に違いがあることことに起因する。というのも、反応液中に混入した紙紛は、循環液が静止した状態では図2に示す貯蔵タンク3003重力方向下方に沈殿していき、その結果、循環している反応液中の紙紛の割合が少なくなる事が認識されている。しかし、静止時間が短い、つまり連続印字が多い使用状態や、静止時間がないほど稼動している装置の状態では、紙紛が沈殿することなく常に反応液中を循環しているため、反応液を循環している紙紛の量が多く、ローラ径変化が大きくなる事が分かっている。
【0015】
つまり、従来の動作シーケンスでは不十分な変化要因があり、ユーザの通常使用用途において、画像弊害が発生しうる課題が新たに認識された。
【0016】
本発明は上記従来技術の課題を解決するために発明されたものであり、従来よりもユーザの使用環境・使用条件に合った調整実施を提供にするものであり、これによりコスト面、常に高画質な画像を保つという点において従来技術の課題を解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
記録媒体の搬送量を調整するための調整手段を備える記録装置において、前記調整手段による調整動作により求められた搬送量の調整パラメータと、前記調整パラメータの変化許容値と、前回の調整動作後の記録媒体の搬送枚数とを記憶する記憶手段と、今回の調整動作により求められた調整パラメータ、および、記憶手段により記憶されている前回の調整動作で求められた調整パラメータと前記調整パラメータの変化許容値と前回の調整動作後の記録媒体の搬送枚数に基づいて、前記調整手段による次回の調整動作の時期をユーザに報知するための報知手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、搬送量の経時変化による画像弊害を防ぐためのクリーニングや調整動作の実施タイミングを最適化することができる。つまり、ユーザごとに調整タイミングを最適化できる。オフィスなどビジネス用途で使用される特性をもつ画像記録装置において、必要最低限な調整をユーザに促すことができ、常に高品質な記録品位を保つことができる上、これまでにかかっていたメンテナンスコストを削減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の画像記録装置に係る実施形態の全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の画像記録装置に係る実施形態の画像記録部にある液体塗布装置全体構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態における液体塗布装置の液体流路の概略構成を示す図である。
【図4】搬送枚数と搬送量変化量の関係を示す図である。
【図5】本発明の実施形態における全体のシーケンスを説明する図である。
【図6】本発明の実施形態における調整動作の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態における調整動作の一例を説明する図である。
【図8】本発明の第一の実施形態のシーケンスを説明する図である。
【図9】本発明の第二の実施形態のシーケンスを説明する図である。
【図10】本発明の第二の実施形態を説明する表である。
【図11】本発明の第二の実施形態を説明する表である。
【図12】本発明の実施形態における制御系の概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
1.基本構成
図1は、本発明の画像記録装置全体の斜視図である。本発明では、光学的画像読み取り装置3と画像記録部5が同時に備わった構成を特徴とする。光学読み取り装置全体3は、光学読み取り装置部原稿カバー1と光学読み取り装置センサ部の間に被読み取り媒体を挟み込み、読み取り後調整パタメータを計算する(図6 STEP4)ため使用する。この光学読取装置全体3は、例えばCCDやCISなどから構成される。本実施形態においてこの読み取り媒体は、画像記録装置部5にて任意のパターンを印字されたものである。ここで読み取ったデータは、搬送量を求めるために図9CPU4001によってデータ処理される。
【0022】
画像記録装置部5には、液体塗布装置100が内臓されており、この液体塗布装置100の全体構成を示す斜視図が図2である。ここに示す液体塗布装置100は、概略、塗布媒体に対し所定の塗布液を塗布する液体塗布手段と、この液体塗布手段に塗布液を供給する液体供給手段を有して構成されている。
【0023】
この、液体塗布手段は、円筒状の塗布ローラ1001、この塗布ローラ1001に対向して配置された円筒状のカウンターローラ(媒体支持部材)1002、および塗布ローラ1001を駆動するローラ駆動機構1003などを有する。このローラ駆動機構1003は、ローラ駆動モータ1004と、このローラ駆動モータ1004の駆動力を塗布ローラ1001に伝達するギアトレインなどを有する動力伝達機構1005とによって構成されている。
【0024】
また、液体供給手段は、塗布ローラ1001の周面との間で塗布液を保持する液体保持部材2001、およびこの液体保持部材2001に液体を供給する後述の液体流路3000(図2では不図示)などを有して構成される。塗布ローラ1001およびカウンターローラ1002は、それぞれ、それらの両端が不図示のフレームに対して回動自在に取り付けられた、互いに平行な軸によって回動自在に支持されている。また、液体保持部材2001は、塗布ローラ1001の長手方向のほぼ全体にわたって延在するものであり、塗布ローラ1001の周面に対して接離動作を可能とする機構を介して上記のフレームに移動可能に取り付けられている。
【0025】
本実施形態の液体塗布装置は、さらに、塗布ローラ1001とカウンターローラ1002とのニップ部に塗布媒体を搬送するための、ピックアップローラなどからなる塗布媒体供給機構1006を備える。また、この塗布媒体の搬送路において、塗布ローラ1001およびカウンターローラ1002の後流側には、塗布液が塗布された塗布媒体を排紙部(不図示)へ向けて搬送する、排紙ローラなどからなる排紙機構1007が設けられる。これらの給紙機構や排紙機構も、塗布ローラなどと同様、動力伝達機構1005を介して伝えられる駆動モータ1004の駆動力によって動作する。
【0026】
なお、本実施形態で使用する塗布液は、顔料を色材とするインクで記録した際に顔料の凝集を早めることを目的とした液体である。
【0027】
本発明の実施形態に於いて、課題となるのが排紙機構1007である。この部品表面に、前述の塗布液と紙紛が固着し、搬送量パラメータが変わる原因となっている。ユーザごとに搬送量変化が違うという課題とコストを掛けないという目的を達成させるために、本発明では以下の実施形態を示す。
【0028】
2.特徴構成
(第一の実施形態)
以下、本発明を実施するための第一の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。本発明の第一の実勢形態は、調整までのユーザの使用履歴を考慮し、調整を出すタイミングを最適化するものである。
【0029】
図8は本発明における調整タイミング最適化フロー図を示すものであるが、まず、このフローに入る前に、調整実施か否かの判断が必要になる。そのシーケンスを示したのが図5のSTEP1、STEP2、STEP3である。図5では、閾値を読み込み、閾値以下であった場合に本発明のシーケンス(図8)に繋がるよう動作する。
【0030】
以降は図8のフロー図を参照していただきたい。調整動作が必要だと判断した場合、ユーザに調整動作が促される(STEP1)。ユーザにより調整実施が選択された場合調整が実施され、この画像記録装置の搬送量が測定される(STEP2)。次に、STEP2にて測定した今回の搬送量(調整パラメータ)と、装置内部のROM4002に記憶されていた前回の調整実行時の搬送量(調整パラメータ)との差=αを求める。同時に、上述の数値を同ROM4002に記録されていた前回の調整からの搬送枚数(=β)で割り算する。これにより記録媒体1枚あたりの搬送量変化値(=γ)が求まる(STEP3)。
【0031】
次に、予め設定され、ROM4002内に記憶されている搬送量変化許容値を搬送量変化値(γ)で割り算し、求まった値(=θ)(STEP4)を次に調整を行なうまでのカウンタ値とする(STEP5)。
【0032】
STEP6にて、この値をカウンタ値として更新し、図8のシーケンスを終了する。
【0033】
この実施例では、搬送枚数のみでは分かりえないユーザの使用状況を、搬送量を測定し、前回からの差分をとることでよりユーザの使用情況を反映させることができる。これにより、どのような紙種を使用された場合においてもユーザに最適なタイミングで次回の調整をアナウンス(報知)することができる。
【0034】
さらに図8のシーケンスが終了した後には、システム全体としては再度、図5に示したフロー図に基づき動作を継続する。STEP5にあるように記録動作を行ない、その後、カウンタ値を減算(STEP6)し、一連の動作を終了する。
【0035】
また、図8のSTEP2において調整・搬送量の測定動作が行なわれるが、その一例を図6に示す。まず調整動作が指令された後には、任意の測定用パターンを記録媒体に記録し(STEP1)、その記録物をユーザに光学読み取り装置全体3にセットしてもらうこととする(STEP2)。光学読み取り装置3ではそのパターンをスキャンし(STEP3)、CPU4001にて演算処理を行なう(STEP4)、その処理により求められた(STEP5)搬送量を、本発明の実施形態において使用する。
【0036】
ここに示した調整・搬送量の測定動作は一例であり、目的の搬送量が求められる他のいかなる方法でも本発明は適用する事が可能である。光学読み取り装置を使用する形態以外でも、光学読み取り装置以外のセンサにより測定する形態でも構わない。例えば、特開2004-122759に示されているように、図7のようなパターンを用い、撮像素子でL1の距離を測定し搬送量を求める形態でも実施が可能である。
【0037】
(第二の実施形態)
以下、本発明を実施するための第二の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。本発明の第二の実勢形態は、前回から調整を実施するまでに、印刷がどのような頻度でされていたかどうかを考慮し、最適化するものである。
【0038】
ここで言う頻度とは、詳しくは反応液を塗布する記録媒体における頻度を言う。ユーザが、記録媒体1枚をどのような間隔で記録するかに着目するもので、所定の枚数間の塗布間隔の平均時間を用いる。
【0039】
図9は本発明における調整タイミング最適化フロー図を示すものであるが、まず、このフローに入る前に、調整実施か否かの判断が必要になる。そのシーケンスを示したのが図5のSTEP1、STEP2、STEP3である。図5では、閾値を読み込み、閾値以下であった場合に本発明のシーケンス(図9)に繋がるよう動作する。
【0040】
以降は図9のフロー図を参照していただきたい。調整実施判断シーケンスにより(不図示)、ユーザに調整動作が促される。ユーザにより調整実施が選択された場合(STEP1)、調整が実施される(STEP2)。その後、連続記録と間欠記録の特性を示す連続記録パラメータ(T)を読み込み(STEP3)、図10に示した表にしたがい、係数を決定する。その次に、その係数に従い、予めROM4002に記憶されている所定のテーブル(図11)から、閾値パラメータを読み込む(STEP5)
STEP6にて、その閾値をROM4002に書き込む。
【0041】
この実施例では、連続印字か間欠印字かのパラメータを考慮する事で、ユーザの使用時の癖にも配慮した調整が実施される。
【0042】
さらに図9のシーケンスが終了した後には、システム全体としては再度、図5に示したフロー図に基づき動作を継続する。STEP5にあるように記録動作を行ない、その後、カウンタ値を減算(STEP6)し、一連の動作を終了する。
【0043】
また、図9のSTEP2において調整・搬送量の測定動作が行なわれるが、その一例を図6に示す。まず調整動作が指令された後には、任意の測定用パターンを記録媒体に記録し(STEP1)、その記録物をユーザに光学読み取り装置全体3にセットしてもらうこととする(STEP2)。光学読み取り装置3ではそのパターンをスキャンし(STEP3)、CPU4001にて演算処理を行なう(STEP4)、その処理により求められた(STEP5)搬送量を、本発明の実施形態において使用する。
【0044】
ここに示した調整・搬送量の測定動作は一例であり、目的の搬送量が求められる他のいかなる方法でも本発明は適用する事が可能である。光学読み取り装置を使用する形態以外でも、光学読み取り装置以外のセンサにより測定する形態でも構わない。例えば、特開2004-122759に示されているように、図7のようなパターンを用い、撮像素子でL1の距離を測定し搬送量を求める形態でも実施が可能である。
【0045】
本発明は、第一の実施例、第二の実施例ともにインクジェットプリンタに限らず、その他複写機、ファックスなど画像読み取り装置をもった画像記録装置全般に適応できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0046】
1 光学読み取り装置部原稿カバー
2 光学読み取り装置センサ部
3 光学読み取り装置全体
4 操作パネル部
5 画像記録装置部
6 排紙トレイ
100 液体塗布装置
1001 塗布ローラ
1002 カウンターローラ
1003 ローラ駆動機構
1004 ローラ駆動モータ
1005 動力伝達機構
1006 塗布媒体供給機構
1007 排紙機構
2001 液体保持部材
2002 空間形成部材
2004 液体供給口
2005 液体回収口
2009 当接部材
3000 液体流路
3001 第1流路
3002 第2流路
3003 貯蔵タンク
3004 大気連通口
3005 大気連通弁
3006 切換弁
3007 ポンプ
3011 チューブ
3012 チューブ
3013 大気連通口
4000 制御部
4001 CPU
4002 ROM
4003 RAM
4004 入力操作部
4005 表示部
4006 検出部
4007 画像記録部制御回路
4008 光学読取装置制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体の搬送量を調整するための調整手段を備える記録装置において、
前記調整手段による調整動作により求められた搬送量の調整パラメータと、前記調整パラメータの変化許容値と、前回の調整動作後の記録媒体の搬送枚数とを記憶する記憶手段と、
今回の調整動作により求められた調整パラメータ、および、記憶手段により記憶されている前回の調整動作で求められた調整パラメータと前記調整パラメータの変化許容値と前回の調整動作後の記録媒体の搬送枚数に基づいて、前記調整手段による次回の調整動作の時期をユーザに報知するための報知手段と、
を有することを特徴とする画像記録装置。
【請求項2】
前記調整手段による調整動作は、記録媒体に所定のパターンを記録させ、そのパターンを光学読み取りセンサで読み込ませたデータを処理することにより調整を行う請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項3】
前記次回の調整動作の時期は、今回の調整動作により求められた調整パラメータと、前回の調整動作で求められた調整パラメータとの差を取得し、その差を前記記録媒体の搬送枚数で除算することにより記録媒体の搬送量の変化率を求め、その変化率と前記調整パラメータの変化許容値とを用いて求めることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項4】
色材に顔料を使用するインクと、記録媒体上でインクの凝集を早めるための液体を塗布する手段と、画像記録部と光学読み取りセンサ部を持ち、装置の記録媒体搬送量を調整するための手段を持つ記録装置において、
前記調整動作により求められた調整パラメータを記憶する記憶手段と、
前記調整パラメータの変化許容値と、
前記調整動作実施時期を記憶しておく記憶手段と、
前記調整動作実施後からの記録媒体搬送枚数を記録しておく記憶手段と、
最適なタイミングで調整動作を実施するために、次回の調整を促すためのタイマ手段と、
前回の調整動作後の、記録媒体の平均塗布間隔間隔を記憶する手段と、を持ち、
記録媒体の平均塗布間隔により所定のテーブルにしたがって前記タイマの数値を求めること、
を特徴とする画像記録装置。
【請求項5】
前記タイマ値は、平均塗布間隔が長くなればなるほど長く、平均塗布間隔が短くなればなるほど短くなること、を特徴とする前記所定のテーブルにしたがうことを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
【請求項6】
前記平均塗布間隔は、反応液を塗布する記録媒体を連続記録するか間欠記録を行なうか読み取る数値であることを特徴とする請求項4記載の画像記録装置。
【請求項7】
前記タイマ値にしたがって、使用者に前記調整動作を実行することをうながすこと、を特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の画像記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−37225(P2011−37225A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−188962(P2009−188962)
【出願日】平成21年8月18日(2009.8.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】