説明

画像診断装置、及び画像表示装置

【課題】画面内において医用画像がその他の領域と比べて強調されることで、医用画像が見やすくなる技術を提供する。
【解決手段】医用画像を表示させる画像表示領域とその他の領域とで画成され、前記画像表示領域の面積が全体の五十パーセント以上を占める画像表示画面のテンプレートを記憶しておき、表示手段に表示させる画面を画像表示画面に遷移させるとき、その他の領域に配置されるオブジェクトの各画素の明度を所定量低下させることで明度を調整し、明度が調整されたオブジェクトと医用画像を画像表示画面のテンプレートに配置することで、医用画像を表示する画像表示画面を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、医用画像を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、X線CT装置、X線診断装置、超音波診断装置、磁気共鳴画像診断装置、又は核医学診断装置等の画像診断装置による被検体内を画像化する技術は高度に発展しており、医用画像による診断は、今日の医療現場では欠かせないものとなっている。
【0003】
この医用画像による診断は、液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等の表示部を備えた画像表示装置に医用画像を表示させることで行われる。この画像表示装置は、画像診断装置や画像ビューア装置に搭載され、検査室や読影室に設置される。検査室や読影室では、医師や技師が画像を観察するために暗室となっており、この作業環境に合わせて医用画像を表示する画面の色調も暗色となっている。
【0004】
医用画像もグレースケール等の白と黒を基調とした画像であるため、画面内では医用画像を表示している画像表示領域とその他の領域とが同系色となってしまう。従って、画面内では、注目すべき領域が画面の何処に配置されているのかをすぐに識別しにくいといった問題があった。
【0005】
そのため、医用画像に重なる文字情報の認識精度を向上させる技術(例えば、「特許文献1」参照。)や、表示画像の表示階調変換特性を調整する調整パラメータを自動調整し、安定した高画質の画像を得るといった技術(例えば、「特許文献2」参照。)が提示されている。しかし、最も重要なのは、表示されている医用画像であり、この医用画像がその他の領域と同系色で見にくくなっているのが問題なのであるが、双方の技術ともに、その他の領域との関係において医用画像を見えやすくするといったことを解決するものではなかった。
【0006】
【特許文献1】特開2007−179196号公報
【特許文献2】特開2007−143982号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は、上述のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、画面内において医用画像がその他の領域と比べて強調されることで、医用画像が見やすくなる技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1記載の本発明に係る画像診断装置は、被検体の医用画像を撮影する撮影手段と、前記医用画像を配置する画像表示画面を含む各種画面を表示する表示手段と、前記医用画像を表示させる画像表示領域とその他の領域とで画成され、前記画像表示領域の面積が全体の五十パーセント以上を占める画像表示画面テンプレートを含む各種のテンプレートを記憶するテンプレート記憶手段と、配色情報を含み、前記各種画面に共通で配置されるとともに、前記画像表示画面では前記その他の領域に配置されるオブジェクトを記憶するオブジェクト記憶手段と、前記撮影手段で撮影された医用画像と前記オブジェクトと前記テンプレートに基づき、前記各種画面の何れかを生成し、前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記表示手段に表示させる画面を前記画像表示画面に切り替えるとき、前記オブジェクトの各画素の明度を、前記配色情報に対応する明度から所定量低下させる明度調整手段と、前記明度調整手段により明度が調整された前記オブジェクトを前記画像表示画面テンプレートのその他の領域に配置し、前記画像表示領域に前記撮影手段で撮影された医用画像を配置することで、前記画像表示画面を生成する画面作成手段と、を含むこと、を特徴とする。
【0009】
また、上記課題を解決するために、請求項4記載の本発明に係る画像表示装置は、医用画像を表示させる画像表示画面を含む各種画面を表示する表示手段と、前記医用画像を表示させる画像表示領域とその他の領域とで画成され、前記画像表示領域の面積が全体の五十パーセント以上を占める画像表示画面テンプレートを含む各種のテンプレートを記憶するテンプレート記憶手段と、配色情報を含み、前記各種画面に共通で配置されるとともに、前記画像表示画面では前記その他の領域に配置されるオブジェクトを記憶するオブジェクト記憶手段と、前記撮影手段で撮影された医用画像と前記オブジェクトと前記テンプレートに基づき、前記各種画面の何れかを生成し、前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記表示手段に表示させる画面を前記画像表示画面に切り替えるとき、前記オブジェクトの各画素の明度を、前記配色情報に対応する明度から所定量低下させる明度調整手段と、前記明度調整手段により明度が調整された前記オブジェクトを前記画像表示画面テンプレートのその他の領域に配置し、前記画像表示領域に前記医用画像を配置することで、前記画像表示画面を生成する画面作成手段と、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1又は4記載の本発明によれば、医用画像を表示する画面は、医用画像が全体の50%以上を占める領域に表示され、また医用画像はオリジナルの明度のままであるがその他の領域は明度が所定量低下して表示されることにより、医用画像が強調されて、医用画像が見やすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る医用画像の表示技術の好適な実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0012】
図1は、本実施形態の医用画像の表示技術の具体例の一つである画像診断装置の構成を示すブロック図である。
【0013】
画像診断装置は、被検体内部の画像である医用画像を撮影する装置である。画像診断装置は、表示装置1と操作部3と撮影部8とから構成される。
【0014】
この画像診断装置は、例えば、X線CT装置、X線診断装置、超音波診断装置、磁気共鳴画像診断装置、核医学診断装置等である。X線CT装置は、撮影部8により、X線を被検体回りに曝射して、被検体を透過したX線から被検体の断層像を撮影し、この断層像を表示装置1で表示する。X線診断装置は、撮影部8により、X線を被検体の一方向から曝射して、被検体を透過したX線から被検体の平面透過像を撮影し、この平面透過像を表示装置1で表示する。超音波診断装置は、撮影部8により、超音波を被検体内に送受波して被検体内の断層像を撮影し、この断層像を表示装置1で表示する。磁気共鳴画像診断装置は、撮影部8により、静磁場中に置かれた被検体組織の原子核スピンを励起して、発生した磁気共鳴信号(MR信号)から被検体内の画像を撮影し、この画像を表示装置1で表示する。核医学診断装置は、放射性同位元素(Radioisotope:RI)で標識した薬剤を被検体に投与し、撮影部8により、放射性同位元素から放射されるガンマ線を検出することで被検体内の画像を撮影し、この画像を表示装置1で表示する。
【0015】
例えば、撮影部8は、超音波を送受波する超音波プローブと、超音波プローブで受波した超音波を反映する信号を処理して医用画像を生成する画像処理回路とからなる。
【0016】
操作部3は、キーボード、マウス、若しくはトラックボール、又はこれらの複合で構成されており、画像診断装置の操作者によって操作されると、表示装置1や撮影部8に操作信号を入力する。撮影部8は、この操作信号を受けて被検体の撮影を開始する。表示装置1は、この操作信号を受けて、撮影した被検体の画像、各種情報、又は入力操作の結果を表示する各画面に切り替えて表示する。
【0017】
この表示装置1は、テンプレート記憶部4と医用画像記憶部5とオブジェクト記憶部6と表示制御部7と表示部2とを有する。表示部2は、液晶ディスプレイやCRTディスプレイである。医用画像記憶部5は、所謂メモリであり、撮影部8と電気的に接続され、撮影部8により生成された医用画像を記憶する。表示制御部7は、表示部2に各種の画面を表示させる。
【0018】
表示制御部7は、画面作成部72を有しており、画面作成部72により、テンプレート記憶部4に記憶されている各種の画面用のテンプレートを読み出して、このテンプレートから画面を生成し、生成した画面を表示部2に出力する。医用画像記憶部5に記憶されている医用画像を表示させるときには、テンプレート記憶部4に記憶されている画像表示画面テンプレート41から画面を生成する。
【0019】
図2は、テンプレート記憶部4に記憶されている画像表示画面テンプレート41を示す模式図である。
【0020】
この画像表示画面テンプレート41は、画像表示領域42とその他の領域で画成されている。その他の領域としては、例えば、患者情報領域43、過去画像アイコン領域44、撮影条件及び操作アイコン領域45、及び装置状態表示領域46である。
【0021】
画像表示領域42には、医用画像記憶部5に記憶されている医用画像が配置される。患者情報領域43には、操作部3を用いて入力された患者情報を示す文字列が配置される。過去画像アイコン領域44には、過去に撮影された画像がアイコン化されて配置される。撮影条件及び操作アイコン領域45には、撮影部8が医用画像を撮影する撮影条件を示す文字列が配置され、また表示されている医用画像の拡大や縮小等の加工を指示したり、次又は前の画面に切り替えたりするためのアイコンが配置される。装置状態表示領域46には、HDDの残量、デバイスの接続状態、及びプリンタ出力の状態を示すアイコンが配置される。
【0022】
この画像表示画面テンプレート41は、医用画像を配置させる画像表示領域42の面積が画像表示画面全体の50%以上を占めるようにレイアウトされている。換言すると、画像表示領域42の面積≧その他の領域となるようにレイアウトされている。医用画像の画像表示領域42を強調し、操作者が医用画像を見やすくするためである。
【0023】
また、表示制御部7は、読み出したテンプレートにオブジェクト記憶部6に記憶されている各種のオブジェクトを配置することで各種の画面を生成する。
【0024】
図3は、オブジェクト記憶部6に記憶されているオブジェクト61を示す模式図である。
【0025】
オブジェクト記憶部6には、テンプレートに配置する各種のオブジェクト61が記憶されている。このオブジェクト61は、例えば、過去に撮影された画像を呼び出すために過去に撮影された画像をアイコン化した画像や、撮影部8で撮影された医用画像を拡大又は縮小したり、関心領域を設定するためのアイコンや、操作ボタン等のアイコンや、患者情報や撮影条件を示す文字列や、背景色画像である。尚、背景色画像は、背景色を示す配色情報を含めばよく、領域等の大きさは必ずしも必要とせずに画像として認識されるものでなくともよい。これら各オブジェクト61は、配色情報として各画素の画素値RGBが並ぶ画像データである。この各オブジェクト61は、医用画像を表示する画面を含め、各種の画面で共通に配置される。尚、各画面独自のオブジェクト61も存在する。
【0026】
この表示制御部7は、さらに明度調整部71を有する。明度調整部71は、撮影部8が撮影した医用画像を表示させる画像表示画面を生成するときに、医用画像とともに表示させるオブジェクト61を、各画素の明度をオリジナルから所定量低下させたオブジェクトに変更する。明度調整部71は、例えば、オブジェクト61の各画素から明度を50%低下させる。オリジナルの明度とは、オブジェクト61が有する配色情報が表す色調に対応する明度である。
【0027】
ここで、画面作成部72は、表示させる画面のテンプレートに各種のオブジェクト61を配置した表示画面を生成し、この表示画面を表示部2に出力することで、画像表示画面を含め、各種の画面を表示させるが、医用画像を表示する画像表示画面を作成する他は、オブジェクト61の有する配色情報をそのまま用いて画面を作成する。一方で、撮影部8が撮影した医用画像を表示させる画像表示画面を生成するときは、画面作成部72は、テンプレート記憶部4に記憶されている画像表示画面テンプレート41を画面のテンプレートとし、かつ明度調整部71における明度調整の処理を経たオブジェクト61と、医用画像記憶部5から読み出した医用画像を、画像表示画面テンプレート41に配置し、画像表示画面を生成する。
【0028】
即ち、医用画像を表示しない画面を生成するときは、オブジェクト61を読み出すと、その読み出したオブジェクト61をそのままテンプレートへ配置する処理が行われる。画像表示画面を生成するときは、オブジェクト61を読み出した後、このオブジェクト61の明度を調整する処理を経てからオブジェクト61の画像表示画面テンプレート41への配置の処理が行われる。
【0029】
以下、明度調整部71がオブジェクト61の明度を50%下げるロジックを説明する。明度調整部71は、オブジェクト61の画素をRGB座標系から明度を含む色座標系であるHSB座標系に変換し、HSB座標系でB(明度)を50%下げた値を算出する。そして、50%下げた値をHSB座標系からRGB座標系に逆変換し、得た値を画素のRGB座標系の画素値とすることで、オブジェクト61の各画素の画素値RGBを、50%低下した明度に相当する画素値RGBに変換する。HSB座標系は、色相(Hue)、彩度(Saturation),明度(Brightness)の三つの成分からなる色空間である。
【0030】
即ち、RGB各成分の最大値をmaxとし、最小値をminとすると、
彩度(S)成分は、S=(max−min)/max×255・・・(1)となり、
明度(B)成分は、B(HSB)=max・・・(2)となる。
また、色相(H)成分は、
maxがRGBのG成分に存在し、minがRGBのB(RGB)成分に存在すれば、H=(max−R(RGB))/(max−min)×60+60・・・(3)となり、
minがB(RGB)成分に存在しなければ、H=(B(RGB)−min)/(max−min)×60+120・・・(4)となる。
また、maxがRGBのB(RGB)成分に存在し、minがRGBのR成分に存在すれば、色相(H)成分は、H=(max−G(RGB))/(max−min)×60+180・・・(5)となり、
minがR成分に存在しなければ、H=(R(RGB)−min)/(max−min)×60+240・・・(6)となる。
また、maxがRGBのR成分に存在し、minがRGBのB(RGB)成分に存在すれば、色相(H)成分は、H=(G(RGB)−min)/(max−min)×60・・・(7)となり、
minがB(RGB)成分に存在しなければ、H=(max−B(RGB))/(max−min)×60+300・・・(8)となる。
【0031】
明度調整部71は、オブジェクト61を構成する画素の画素値RGBを読み出して、上記式(1)と(2)、及び(3)乃至(8)の何れかによってRGBの各値から色相(H)、彩度(S)、及び明度(B)を算出し、算出した明度(B)成分の値を50%に減算した値(max/2)を得る。
【0032】
そして、50%に減算した値であるmax/2を、max/2=B(HSB)とし、min=B(HSB)−S×B(HSB)/255とすると、
RGB座標系におけるRは、
HがH<60であれば、
(RGB)=B(HSB)、G(RGB)=min+H×(B(HSB)−min)/60、B(RGB)=min・・・(9)となり、
Hが60≦H<120であれば、
(RGB)=B(HSB)−(H−60)×(B(HSB)−min)/60、G(RGB)=B(HSB)、B(RGB)=min・・・(10)となり、
Hが120≦H<180であれば、
(RGB)=min、G(RGB)=B(HSB)、B(RGB)=B(HSB)+(H−120)×(B(HSB)−min)/60・・・(11)となり、
Hが180≦H<240であれば、
(RGB)=min、G(RGB)=B(HSB)−(H−180)×(B(HSB)−min)/60、B(RGB)=B(HSB)・・・(12)となり、
Hが240≦H<300であれば、
(RGB)=B(HSB)+(H−240)×(B(HSB)−min)/60、G(RGB)=min、B(RGB)=B(HSB)・・・(13)となり、
Hが300≦Hであれば、
(RGB)=B(HSB)、G(RGB)=min、B(RGB)=B(HSB)−(H−300)×(B(HSB)−min)/60・・・(14)となる。
【0033】
明度調整部71は、算出した明度(B)成分の値を50%に減算した値(max/2)を得ると、上記式(9)乃至(14)の何れかによって色相(H)成分、彩度(S)成分、及び50%に減算した明度(B)成分の各値から、RGB座標系のRGBを算出し、読み出した画素の画素値とする。
【0034】
図4は、このような明度調整部71の明度調整処理を示すフローチャートである。
【0035】
まず、明度調整部71は、明度調整を行うオブジェクト61をオブジェクト記憶部6から読み出す(S01)。明度調整部71は、画像表示画面テンプレート41の各領域に定義されているオブジェクト61を順次読み出し、それぞれについて以降のS02〜S09を行っていく。
【0036】
明度調整対象のオブジェクト61を読み出すと、明度調整部71は、パラメータNを初期値の1に設定する(S02)。パラメータNは、画素を識別する値である。
【0037】
そして、明度調整部71は、読み出したオブジェクト61を構成するN番目の画素の画素値を読み出す(S03)。画素値は、RGB座標系であり、R、G、Bのそれぞれに対応した256階調の何れかの値をとる。
【0038】
RGB座標系の画素値をN番目の画素から読み出すと、明度調整部71は、読み出した画素値に対応する明度を算出する(S04)。即ち、上記式(1)と(2)、及び(3)乃至(8)の何れかによってRGB座標系のRGB成分の値から、色相(H)と彩度(S)を含め、明度(B)を算出する。尚、明度(B)は、RGB各成分のうちの最大値である。明度調整部71は、読み出したRGB座標系の画素値のRGB成分を比較し、最大値maxを明度(B)とする。
【0039】
明度調整部71は、HSB座標系の明度(B)を算出すると、この明度(B)を所定割合、本実施形態では、50%低下させた値を算出する(S05)。明度調整部71は、RGB各成分のうちの最大値maxである明度(B)に0.5を乗じて、max/2を算出する。
【0040】
そして、明度調整部71は、算出したmax/2を明度(B)とし、この半減させた明度(B)と、先に算出した色相(H)と、彩度(S)とに対応するRGB座標系の画素値を算出する(S06)。即ち、さきに算出した色相(H)の値を含む範囲に対応した上記式(9)乃至(14)の何れかの計算式に、算出した色相(H)と彩度(S)と半減させた明度(B)の値を代入して、RGBの各成分の値を算出する。
【0041】
明度調整部71は、明度(B)を半減させたRGB座標系の画素値を算出すると、N番目の画素の画素値を明度(B)を半減させたRGB座標系の画素値に変更する(S07)。これにより、N番目の画素は、明度が半減する。
【0042】
N番目の画素の明度調整が終了すると、明度調整部71は、N=N+1とし(S08)、N>maxでない即ち最後の画素まで明度調整が終了していなければ(S09,No)、次の画素即ち新たなN番目の画素についてS03〜S09を繰り返し、明度を半減させる調整を行う。一方、N>maxであれば(S09,Yes)、読み出したオブジェクト61についての明度調整を終了する。
【0043】
このような表示装置1を有する画像診断装置の画面切り替えの具体例を図5乃至8に示す。
【0044】
図5は、画像診断装置において表示装置1が表示させる画面の切り替えを示す遷移図である。
【0045】
画像診断装置において、表示装置1は、起動後、患者情報を入力するテンプレートとそのテンプレートに配置するオブジェクト61を読み出して、患者情報入力画面Sc1を表示部2に表示させる。
【0046】
図6は、第1番目の画面である患者情報入力画面Sc1を示す模式図である。
【0047】
患者情報入力画面Sc1は、患者情報を入力する画面であり、医用画像は配置されない。従って、表示制御部7は、患者情報入力画面Sc1を生成するとき、即ち最初の画面の生成では、オブジェクト61をオリジナルのまま換言するとオブジェクト61に設定されている画素値によって表される明度のまま、配置する。
【0048】
このとき、画面作成部72は、テンプレート記憶部4から患者情報入力画面Sc1に対応するテンプレートを読み出す。そして、画面作成部72は、オブジェクト記憶部6からオブジェクト61を明度調整を経ずに読み出し、そのままこれらオブジェクト61をテンプレートに配置する。
【0049】
この患者情報入力画面Sc1には、検査を開始させる検査開始ボタンsbのアイコンが表示されている。操作部3を用いてカーソルを検査開始ボタンsbに合わせ、クリック等によりこの検査開始ボタンsbを押下すると、撮影部8による被検体の撮影が開始され、撮影された医用画像が医用画像記憶部5に記憶される。
【0050】
同時に、表示部2に表示される画面は、患者情報入力画面Sc1から画像表示画面である検査中画面Sc2に切り替える。表示装置1は、検査開始ボタンsbが押下されると、画像表示画面である検査中画面Sc2を生成し、表示部2に表示させる。
【0051】
図7は、患者情報入力画面Sc1から画像表示画面である検査中画面Sc2に切り替えたときに表示装置1が行う画像表示画面の表示処理を示すフローチャートである。
【0052】
まず、操作部3を用いてカーソルを検査開始ボタンsbに合わせて押下されると(S11)、画面作成部72は、テンプレート記憶部4から検査中画面Sc2のテンプレートである画像表示領域42が全体の50%以上を占める画像表示画面テンプレート41を読み出す(S12)。
【0053】
さらに、明度調整部71は、オブジェクト記憶部6から検査中画面Sc2に配置するオブジェクト61を読み出す(S13)。そして、明度調整部71は、S01〜S09の明度調整処理を行い、読み出したオブジェクト61を、オリジナルの明度から50%低下させた明度を有するオブジェクト61に変更する(S14)。
【0054】
画面作成部72は、明度調整部71により明度調整されたオブジェクト61を読み出し、検査中画面Sc2の画像表示画面テンプレート41の患者情報領域43等のその他の領域に配置する(S15)。さらに、画面作成部72は、撮影部8により撮影された医用画像を医用画像記憶部5から読み出し(S16)、読み出した医用画像を検査中画面Sc2の画像表示画面テンプレート41の画像表示領域42に配置する(S17)。
【0055】
医用画像をオリジナルの明度のまま全体の50%以上を占める画像表示領域42に配置し、明度調整したオブジェクト61をその他の領域に配置すると、画面作成部72は、この医用画像とオブジェクト61を画像表示画面テンプレート41に配置することで生成された検査中画面Sc2を表示部2に出力することで表示させる(S18)。
【0056】
図8は、患者情報入力画面Sc1から切り替えた画像表示画面である検査中画面Sc2を示す模式図である。
【0057】
検査中画面Sc2には、全体の50%以上の面積を占める画像表示領域42に医用画像がオリジナルの明度のまま表示される。そして、検査中画面Sc2の画像表示領域42以外のその他の領域には、オブジェクト61が、患者情報入力画面Sc1と比べて明度が50%低下して表示される。
【0058】
このように、この表示装置1を有する画像診断装置では、医用画像を表示する画面では、医用画像が全体の50%以上を占める領域に表示されること、また医用画像はオリジナルの明度のままであるがその他の領域は明度が所定量低下して表示されることにより、医用画像が強調されて、医用画像が見やすくなる。
【0059】
尚、この検査中画面Sc2からは、過去検査表示画面Sc3に切り替えることができ、過去検査表示画面Sc3からは、過去検査リスト画面Sc4に切り替え可能となっている。切り替えを指示する操作ボタンが押下されると、表示装置1は、その切り替え先の画面に対応したテンプレートから切り替え先の画面を生成する。この過去検査表示画面Sc3にも過去の医用画像が表示される。従って、表示装置1は、過去検査表示画面Sc3に切り替えるときにも、過去の医用画像を表示する画像表示領域42が全体の50%以上を占めるテンプレートを読み出し、オブジェクト61の明度調整を行ってから配置する。
【0060】
この表示装置1は、画像診断装置の他にも、医用画像を表示する画像ビューア装置等の画像表示装置にも適用することができる。図9は、画像ビューア装置を示すブロック図である。
【0061】
画像ビューア装置は、画像診断装置が有する表示装置1をワークステーションやパーソナルコンピュータのソフトウェア処理により実現したものである。この画像ビューア装置は、医用画像を保管する画像サーバ100にネットワークNWを介して接続されており、表示装置1の各構成と検索インターフェース部11を有する。
【0062】
検索インターフェース部11は、医用画像を検索する検索キーを操作部3を用いて入力されると、この検索キーに対応する医用画像のリストを要求するコマンドを画像サーバ100に送信し、医用画像のリストを受信すると、表示部2に表示させる。さらに、操作部3を用いてリストの何れかが選択されると、選択された医用画像を要求するコマンドを画像サーバ100に送信する。画像サーバ100は、医用画像のデータベースを有し、このデータベースを参照して、検索キーに対応する医用画像を検索し、選択された医用画像を読み出して画像ビューア装置に送信する。
【0063】
医用画像を受信すると、画像ビューア装置では、表示装置1の各構成により、画像表示領域42が全体の50%以上を占める画像表示画面テンプレート41を用いて医用画像を表示する。医用画像とともに表示されるオブジェクト61は、明度調整がなされた上で画像表示画面テンプレート41に配置される。
【0064】
また、この表示装置1では、医用画像が表示される画像表示領域42以外のその他の領域の明度を、一律に予め定めた割合だけ低下するようにしたが、このその他の領域の明度がもともと暗い場合、さらに明度を例えば50%低下させると、その他の領域に配置されるオブジェクト61が必要以上に見えづらくなる可能性がある。そのために、この表示装置1では、その他の領域の明度の範囲を定義し、その幅の中で動的に明度を調整するようにしてもよい。
【0065】
図10は、この動的に明度を調整する態様を示すグラフである。
【0066】
縦軸は、明度であり、横軸は、領域の種類である。画像表示領域42に表示される医用画像を構成する各画素が有する画素値をHSB座標系の値に変換したときの最大明度をαとし、最低明度をβとし、その他の領域を構成する各画素が有する画素値をHSB座標系の値に変換したときの最大明度をγとし、最低明度をδとする。
【0067】
この場合、明度調整部71は、その他の領域の最低明度δが閾値ε以下であれば、この最低明度を有する画素の明度を50%以下とすると見えにくくなるために、その他の領域の明度の範囲を、上限を医用画像の最大明度の半分、即ちα/2とし、下限をその他の領域が有する最低明度、即ちδとし、その他の領域が有する明度の分散をこのα/2〜δの範囲にスケールダウンするように明度を調整する。
【0068】
即ち、明度調整部71は、その他の領域の最低明度が閾値δ以下であれば、以下の計算式(15)によって、各画素の明度xから調整後の各明度yを算出し、この算出した明度yになるように各画素の画素値を変更する。
【0069】
(γ−x)/(γ−δ)=(α/2−y)/(α/2−δ)・・・(15)
【0070】
図11は、このような動的に明度を調整する明度調整部71の明度調整処理を示すフローチャートである。
【0071】
まず、明度調整部71は、画像表示画面テンプレート41に配置する各オブジェクト61に閾値2δ以下の明度に相当する画素値が存在するか判断する(S21)。明度調整部71は、これら各オブジェクト61をオブジェクト記憶部6から読み出し、各オブジェクト61を構成する各画素のRGB座標系の各画素値から、式(2)を用いてHSB座標系の明度を得る。そして、各明度と閾値εを比較する。
【0072】
閾値ε以下の明度に相当する画素値が存在しなければ(S21,No)、明度を一律50%低下させても見えづらくなることはないので、S01〜S09の明度を50%低下させる処理を行うことで(S22)、明度を調整して処理を終了する。
【0073】
閾値ε以下の明度に相当する画素値が存在すれば(S21,Yes)、医用画像の各画素値から最大明度αを算出する(S23)。明度調整部71は、表示する医用画像を医用画像記憶部5から読み出して、RGB座標系の各画素値から、式(2)を用いてHSB座標系の明度を得る。そして、明度調整部71は、各明度のうちの最大明度αを取得する。
【0074】
また、明度調整部71は、各オブジェクト61の各画素値から全オブジェクト61中の最小明度δを算出する(S24)。明度調整部71は、画像表示画面テンプレート41に配置する各オブジェクト61をオブジェクト記憶部6から読み出し、読み出したオブジェクト61のRGB座標系の各画素値から、式(2)を用いてHSB座標系の明度を得る。そして、明度調整部71は、各明度のうちの最小明度δを取得する。
【0075】
次に、明度調整を行うオブジェクト61をオブジェクト記憶部6から読み出す(S25)。明度調整部71は、画像表示画面テンプレート41の各領域に定義されているオブジェクト61を順次読み出し、それぞれについて以降のS25〜S33を行っていく。
【0076】
明度調整対象のオブジェクト61を読み出すと、明度調整部71は、パラメータNを初期値の1に設定する(S26)。N=1に初期化すると、明度調整部71は、読み出したオブジェクト61を構成するN番目の画素の画素値を読み出す(S27)。
【0077】
RGB座標系の画素値をN番目の画素から読み出すと、明度調整部71は、読み出した画素値に対応する明度を算出する(S28)。即ち、上記式(1)と(2)、及び(3)乃至(8)の何れかによってRGB座標系のRGB成分の値から、HSB座標系における色相と彩度と明度xを算出する。
【0078】
明度調整部71は、HSB座標系の明度xを算出すると、式(15)を用いて、上限を医用画像の最大明度αの半分即ちα/2、下限を配置するオブジェクト61を構成する画素の最低明度δとする範囲に明度の分散をスケールダウンすることで、明度を所定割合低下させてた値を算出する(S29)。
【0079】
そして、明度調整部71は、算出した値yを明度とし、この明度と、先に算出した色相と、彩度とに対応するRGB座標系の画素値を算出する(S30)。即ち、さきに算出した色相の値を含む範囲に対応した上記式(9)乃至(14)の何れかの計算式に、算出した色相と彩度と値yを有する明度の値を代入して、RGBの各成分の値を算出する。
【0080】
明度調整部71は、明度を値yに低下させたRGB座標系の画素値を算出すると、N番目の画素の画素値をこの算出した画素値に変更する(S31)。
【0081】
N番目の画素の明度調整が終了すると、明度調整部71は、N=N+1とし(S32)、N>maxでない即ち最後の画素まで明度調整が終了していなければ(S33,No)、次の画素即ち新たなN番目の画素についてS27〜S33を繰り返す。一方、N>maxであれば(S33,Yes)、読み出したオブジェクト61についての明度調整を終了する。
【0082】
このように、明度を動的に調整することで、医用画像を強調して表示できるとともに、明度調整後もその他の領域に配されるアイコンや文字列等のオブジェクト61が見えづらくなってしまうことを防止することができる。
【0083】
また、本実施形態の画像診断装置や画像ビューア装置が有する表示装置1では、医用画像を表示するための画像表示画面テンプレート41が一義的に定められていたが、画像表示画面に対応するテンプレートを一義的に関連付け等により設定せず、医用画像を表示するために適したテンプレート、即ち全体の50%以上を占める領域が存在するテンプレートを、各種記憶されているテンプレートから選出するようにしてもよい。
【0084】
図12は、医用画像を表示するために適したテンプレートを選出する表示装置1の構成を示すブロック図である。
【0085】
この表示装置1は、テンプレート選出部10とテーブル管理部9をさらに有する。画面作成部72は、テンプレート記憶部4に直接アクセスしない。テンプレート選出部10によりテンプレート記憶部4にアクセスされ、テンプレート選出部10が選出したテンプレートが画面作成部72に読み込まれる。
【0086】
テンプレート選出部10は、一つの領域が全体の50%以上を占めるテンプレートを画像表示画面を生成するためのテンプレートとして選出する。テンプレート記憶部4には、各種の領域数を有し、かつその領域が各種の面積を有する複数のテンプレートが記憶されている。各テンプレートは、テンプレートIDによって識別される。
【0087】
テーブル管理部9は、テンプレートID毎に、そのテンプレートIDで識別されるテンプレートの領域数と、各領域の面積とをレコード化して管理している。即ち、このレコードで構成される管理テーブルを記憶している。
【0088】
テンプレート選出部10は、このテーブル管理部9で管理されている管理テーブルを参照して一つの領域が50%以上を占めるテンプレートを選出する。
【0089】
図13は、このテンプレート選出部10による画像表示画面を生成するためのテンプレートを選出する処理を示すフローチャートである。
【0090】
まず、操作部3を用いてカーソルを検査開始ボタンsbに合わせて押下されると、テンプレート選出部10は、管理テーブルをテーブル管理部9から読み出す(S41)。そして、テンプレート選出部10は、レコード毎に画像表示領域42の面積の全体に対する割合を算出する(S42)。テンプレート選出部10は、ある任意のレコードに記録されている各領域の面積を総計することで全体面積を算出し、そのレコードに記録されている最も大きい面積を探索して画像表示領域42とし、この最も大きい面積の全体面積に占める割合を算出する。
【0091】
画像表示領域42の面積の全体に対する割合を算出されると、テンプレート選出部10は、算出した割合が50%以上となったレコードのテンプレートIDを取得する(S43)。複数のテンプレートIDが取得される場合には、領域数等の他の優先順位により一つのテンプレートIDに絞る。
【0092】
テンプレートIDが取得されると、画面作成部72は、取得されたテンプレートIDで識別されるテンプレートを画像表示画面テンプレート41としてテンプレート記憶部4から読み出し(S44)、S13〜S18の画像表示画面生成処理を実行する(S45)。
【0093】
画像表示領域42以外の他の領域については、表示する情報種の数、及びその優先度を考慮して、どの領域にどの情報種別を配置するかを決定すればよい。例えば、メーカロゴや装置名ロゴは画面上部に、装置情報は最下部に配置する。
【0094】
以上説明した表示装置1は、専用の回路で構成してもよいし、所謂コンピュータで構成するようにしてもよい。コンピュータで構成した場合、ハードディスク等の外部記憶装置にこの表示装置1を機能させる制御プログラムを記憶させておき、RAMに適宜展開してCPUにより解読及び実行させるようにすればよい。コンピュータで構成される場合は、テンプレート記憶部4とオブジェクト記憶部6とテーブル管理部9は、外部記憶装置を主に含み構成され、表示制御部7とテンプレート選出部10と検索インターフェース部11は、主にプロセッサとワークメモリを含み構成される。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本実施形態の医用画像の表示技術の具体例の一つである画像診断装置の構成を示すブロック図である。
【図2】X線画像表示画面テンプレートを示す模式図である。
【図3】オブジェクトを示す模式図である。
【図4】明度調整処理を示すフローチャートである。
【図5】画像診断装置において画像表示装置が表示させる画面の切り替えを示す遷移図である。
【図6】患者情報入力画面を示す模式図である。
【図7】画像表示画面である検査中画面に切り替えたときに表示装置が行う画像表示画面の表示処理を示すフローチャートである。
【図8】画像表示画面である検査中画面を示す模式図である。
【図9】画像ビューア装置を示すブロック図である。
【図10】動的に明度を調整する態様を示すグラフである。
【図11】動的に明度を調整する明度調整処理を示すフローチャートである。
【図12】医用画像を表示するために適したテンプレートを選出する画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【図13】画像表示画面を生成するためのテンプレートを選出する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0096】
1 表示装置
2 表示部
3 操作部
4 テンプレート記憶部
41 画像表示画面テンプレート
42 画像表示領域
43 患者情報領域
44 過去画像アイコン領域
45 撮影条件及び操作アイコン領域
46 装置状態表示領域
5 医用画像記憶部
6 オブジェクト記憶部
61 オブジェクト
7 表示制御部
71 明度調整部
72 画面作成部
8 撮影部
9 テーブル管理部
10 テンプレート選出部
11 検索インターフェース部
100 画像サーバ
NW ネットワーク
Sc1 患者入力画面
Sc2 検査中画面
Sc3 過去検査表次画面
Sc4 過去検査リスト表示画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の医用画像を撮影する撮影手段と、
前記医用画像を配置する画像表示画面を含む各種画面を表示する表示手段と、
前記医用画像を表示させる画像表示領域とその他の領域とで画成され、前記画像表示領域の面積が全体の五十パーセント以上を占める画像表示画面テンプレートを含む各種のテンプレートを記憶するテンプレート記憶手段と、
配色情報を含み、前記各種画面に共通で配置されるとともに、前記画像表示画面では前記その他の領域に配置されるオブジェクトを記憶するオブジェクト記憶手段と、
前記撮影手段で撮影された医用画像と前記オブジェクトと前記テンプレートに基づき、前記各種画面の何れかを生成し、前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、
前記表示手段に表示させる画面を前記画像表示画面に切り替えるとき、前記オブジェクトの各画素の明度を、前記配色情報に対応する明度から所定量低下させる明度調整手段と、
前記明度調整手段により明度が調整された前記オブジェクトを前記画像表示画面テンプレートのその他の領域に配置し、前記画像表示領域に前記撮影手段で撮影された医用画像を配置することで、前記画像表示画面を生成する画面作成手段と、
を含むこと、
を特徴とする画像診断装置。
【請求項2】
前記明度調整手段は、
前記その他の領域に配置される前記オブジェクトの各画素の明度を、前記配色情報に対応する明度から、前記医用画像の最大明度を所定割合低下させて得られる明度と前記オブジェクトの最小明度との範囲内に低下させること、
を特徴とする請求項1記載の画像診断装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、
領域数及び各領域の面積比率が異なる各種のテンプレートを記憶し、
前記表示制御手段は、
前記各種のテンプレートの領域数及び各領域の面積比率を管理するテーブルを記憶する管理手段と、
前記テーブルに基づき、前記画像表示領域の配置位置となる領域の面積が、その他の領域の配置位置となる全領域の面積以上となる前記テンプレートを選出するテンプレート選出手段と、
をさらに含み、
前記テンプレート選出手段で選出されたテンプレートに基づき、前記画像表示画面を生成すること、
を特徴とする請求項1記載の画像診断装置。
【請求項4】
医用画像を表示させる画像表示画面を含む各種画面を表示する表示手段と、
前記医用画像を表示させる画像表示領域とその他の領域とで画成され、前記画像表示領域の面積が全体の五十パーセント以上を占める画像表示画面テンプレートを含む各種のテンプレートを記憶するテンプレート記憶手段と、
配色情報を含み、前記各種画面に共通で配置されるとともに、前記画像表示画面では前記その他の領域に配置されるオブジェクトを記憶するオブジェクト記憶手段と、
前記撮影手段で撮影された医用画像と前記オブジェクトと前記テンプレートに基づき、前記各種画面の何れかを生成し、前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、
前記表示手段に表示させる画面を前記画像表示画面に切り替えるとき、前記オブジェクトの各画素の明度を、前記配色情報に対応する明度から所定量低下させる明度調整手段と、
前記明度調整手段により明度が調整された前記オブジェクトを前記画像表示画面テンプレートのその他の領域に配置し、前記画像表示領域に前記医用画像を配置することで、前記画像表示画面を生成する画面作成手段と、
を含むこと、
を特徴とする画像表示装置。
【請求項5】
前記明度調整手段は、
前記その他の領域に配置される前記オブジェクトの各画素の明度を、前記医用画像の最大明度を所定割合低下させて得られる明度と前記オブジェクトの最小明度との範囲内に低下させること、
を特徴とする請求項4記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記記憶手段は、
領域数及び各領域の面積比率が異なる各種のテンプレートを記憶し、
前記表示制御手段は、
前記各種のテンプレートの領域数及び各領域の面積比率を管理するテーブルを記憶する管理手段と、
前記テーブルに基づき、前記画像表示領域の配置位置となる領域の面積が、その他の領域の配置位置となる全領域の面積以上となる前記テンプレートを選出するテンプレート選出手段と、
をさらに含み、
前記テンプレート選出手段で選出されたテンプレートに基づき、前記画像表示画面を生成すること、
を特徴とする請求項4記載の画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−125440(P2009−125440A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−305717(P2007−305717)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】