説明

画像読取装置、画像読取システム及び画像読取プログラム

【課題】画像読取装置側に登録されたスキャン条件のみ利用可能な従来の技術に比べて、利便性を向上させることが可能な技術を開示する。
【解決手段】複合機30は、ネットワークインターフェイス36、ユーザによる入力操作を受け付ける操作ユニット34、読取デバイス32、制御部31を備え、制御部は、ネットワークインターフェイス36による通信受付処理で受け付けるスキャン条件を優先して前記読取デバイスにスキャン動作を実行させる第1読取モードにするか、操作ユニット34による入力受付処理で受け付けるスキャン条件を優先して前記読取デバイスにスキャン動作を実行させる第2読取モードにするかの選択指示を、操作ユニット34を介して受け付ける選択受付処理と、そこで選択された読取モードを実行するスキャン実行処理とを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書によって開示される発明は、画像読取装置が実行するスキャン動作におけるスキャン条件の設定に関する技術である。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワークを介して複数のホストと通信可能なネットワークスキャナ装置において、複数のスキャン条件ファイルが登録され、当該ネットワークスキャナ装置の操作部又は上記ホストからの指示により複数のスキャン条件ファイルのいずれかが選択可能とされた技術がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−284448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えばホストや外部メモリなどの外部装置と通信可能な画像読取装置では、その外部装置に登録されているスキャン条件を利用したいことがある。ところが、上記従来の技術では、常に画像読取装置側に登録されたスキャン条件しか利用することができないため、画像読取装置の利便性が低いという問題があった。
【0005】
本明細書では、画像読取装置側に登録されたスキャン条件のみ利用可能な従来の技術に比べて、利便性を向上させることが可能な技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書によって開示される画像読取装置は、外部装置とデータ通信するデータ通信部と、ユーザによる入力操作を受け付ける入力操作部と、原稿の画像を読み取るスキャン動作を実行する読取デバイスと、制御部と、を備え、前記制御部は、前記スキャン動作におけるスキャン条件を、前記データ通信部を介して受け付ける通信受付処理と、前記スキャン動作におけるスキャン条件を、前記入力操作部を介して受け付ける入力受付処理と、前記通信受付処理で受け付けるスキャン条件を優先して前記読取デバイスにスキャン動作を実行させる第1読取モードにするか、前記入力受付処理で受け付けるスキャン条件を優先して前記読取デバイスにスキャン動作を実行させる第2読取モードにするかの選択指示を、前記入力操作部を介して受け付ける選択受付処理と、前記選択受付処理で受け付けた選択指示により選択された読取モードを実行するスキャン実行処理と、を実行する。
【0007】
上記画像読取装置では、前記制御部は、前記スキャン実行処理において、前記スキャン動作により得られた読取データを、前記データ通信部を介して前記外部装置に送信する構成であり、前記外部装置が、前記第2読取モードに対応可能であるかどうかを判断する対応判断処理と、前記対応判断処理で前記外部装置が第2読取モードに対応可能であると判断した場合に、前記第2読取モードの実行を許可し、前記外部装置が前記第2読取モードに対応可能でないと判断した場合に、前記第2読取モードの実行を禁止する実行判断処理と、を実行してもよい。
【0008】
上記画像読取装置では、前記入力操作部は、表示部を有し、前記制御部は、前記対応判断処理において前記外部装置が前記第2読取モードに対応可能でないと判断した場合に、前記実行判断処理において前記表示部に前記第1読取モードの選択肢を表示させ、前記第2読取モードの選択肢を表示させないことで前記第2読取モードの実行を禁止してもよい。
【0009】
上記画像読取装置では、前記入力操作部は、表示部を有し、前記制御部は、前記対応判断処理において前記外部装置が前記第2読取モードに対応可能でないと判断した場合に、前記実行判断処理において前記表示部に前記第1読取モードと前記第2読取モードとの選択画面を表示させないことで前記第2読取モードの実行を禁止してもよい。
【0010】
上記画像読取装置では、前記外部装置が前記第2読取モードに対応可能であるかどうかの対応可否情報が記憶されるメモリを備え、前記制御部は、前記外部装置から前記対応可否情報を、前記データ通信部を介して受信した場合に、前記メモリに記憶されている対応可否情報を、前記受信した対応可否情報に更新する情報更新処理を実行してもよい。
【0011】
上記画像読取装置では、前記制御部は、前記選択受付処理で前記第2読取モードを選択する選択指示を受け付けた場合、前記通信受付処理において、前記入力受付処理で受付不能な第1スキャン条件を前記外部装置から前記データ通信部を介して受け付け、前記スキャン実行処理では、前記第1スキャン条件、及び、前記入力受付処理で受付可能な第2スキャン条件で前記第2読取モードを実行してもよい。
【0012】
上記画像読取装置では、前記入力操作部は、表示部を有し、前記制御部は、前記入力受付処理において、前記第2スキャン条件のみ前記表示部に表示させてもよい。
【0013】
上記画像読取装置では、前記制御部は、前記選択受付処理で前記第2読取モードを選択する選択指示を受け付けた場合、前記第2スキャン条件を、前記データ通信部を介して前記外部装置に送信するスキャン条件送信処理と、前記第1スキャン条件及び前記第2スキャン条件を含んだスキャン指示を、前記外部装置から前記データ通信部を介して受信する読取指示受信処理と、を実行し、前記スキャン実行処理では、前記読取指示受信処理で受信したスキャン指示に基づき、前記第2読取モードを実行してもよい。
【0014】
上記画像読取装置では、前記制御部は、前記読取指示受信処理では、前記第2スキャン条件と両立する前記第1スキャン条件を含んだ前記スキャン指示を、前記外部装置から前記データ通信部を介して受信してもよい。
【0015】
上記画像読取装置では、前記制御部は、前記選択受付処理で前記選択指示を受け付けた後に前記通信受付処理を実行してもよい。
【0016】
上記画像読取装置では、前記入力操作部は、表示部を有し、前記制御部は、前記選択受付処理で前記第2読取モードを選択する選択指示を受け付けた後に前記入力受付処理で受付可能なスキャン条件の設定項目を前記表示部に表示させてもよい。
【0017】
なお、この発明は、画像読取方法、当該方法または上記画像読取装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ユーザは、画像読取装置が備える入力操作部において、外部装置から受け付けるスキャン条件を優先して読取デバイスにスキャン動作を実行させるか、入力操作部で受け付けるスキャン条件を優先して読取デバイスにスキャン動作を実行させるかを選択することができる。これにより、画像読取装置側に登録されたスキャン条件のみ利用可能な従来の技術に比べて、画像読取における利便性を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】一実施形態の画像読取システムの電気的構成を示すブロック図
【図2】ユーザの入力操作と、複合機及び端末装置の処理との関係図
【図3】スキャン処理を示すフローチャート
【図4】表示部上の表示画面の遷移を示す模式図
【図5】選択受付処理を示すフローチャート
【図6】登録スキャン条件、入力スキャン条件、実行スキャン条件の関係図
【図7】変形例における表示ユニット上の表示画面の遷移を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0020】
一実施形態の画像読取システム1について図1から図2を参照しつつ説明する。
1.画像読取システムの電気的構成
図1に示すように、画像読取システム1は、複数台の端末装置10と複合機30とを備える。なお、同図では、4台の端末装置10(第1端末装置10A,第2端末装置10B,第3端末装置10C,第4端末装置10D)が例示されており、いずれの端末装置10も基本構成が共通するので、第1端末装置10Aのみ内部構成を示し、残り3台の第2端末装置10B〜第4端末装置10Dの内部構成は省略してある。なお、端末装置10は外部装置の一例であり、複合機30は画像読取装置の一例である。
【0021】
1−1.端末装置
第1端末装置10Aには例えばパーソナルコンピュータやサーバコンピュータが含まれる。第1端末装置10Aは、制御部11、メモリ12、操作ユニット13、表示ユニット14、ネットワークインターフェイス15等を備えている。制御部11は、CPU11A、ROM11B、RAM11Cを有する。メモリ12は、例えばHDD(ハードディスクドライブ)などの不揮発性メモリであり、操作ユニット13は、キーボードやポインティングデバイス等を有する構成である。また、表示ユニット14は、液晶ディスプレイ等を有する構成であり、ネットワークインターフェイス15は、有線方式または無線方式により通信回線20を介して他の第2端末装置10B〜第4端末装置10Dや複合機30と通信可能に接続される。
【0022】
ROM11Bやメモリ12には、OSや、複合機30からの読取データを処理可能なアプリケーションソフト、印刷用の画像データを作成可能なアプリケーションソフト、複合機30を制御するためのプリンタドライバや、後述するスキャン管理処理を実行するためのスキャン管理プログラムなどの各種プログラムが記憶されている。制御部11は、ROM11Bやメモリ12から読み出したプログラムに従って、その処理結果をRAM11Cに記憶させながら、第1端末装置10Aの動作を制御する。
【0023】
1−2.複合機
複合機30は、スキャナ機能、コピー機能、印刷機能など画像を形成する複数の機能を実行可能であって、制御部31、読取デバイス32、印刷ユニット33、操作ユニット34、USB(Universal Serial Bus)インターフェース35、ネットワークインターフェイス36、表示ユニット37等を備えている。制御部31は、CPU31A及びメモリ31Bを有し、メモリ31Bには、例えば、ROM、RAM、NVRAMやフラッシュROM等が含まれる。
【0024】
メモリ31Bには、複合機30の動作を制御するための各種プログラムや、後述する画像読取プログラムが記録されており、制御部31は、メモリ31Bから読み出したプログラムに従って複合機30の動作を制御する。読取デバイス32は、例えばCIS(Contact Image Sensor)や、CCD(Charge Coupled Drive Image Sensor)を有する構成であり、図示しない原稿台にセットされた原稿の画像を読み取って、その読み取った画像に応じた読取データを出力するスキャン動作を実行可能とされている。
【0025】
印刷ユニット33は、例えば電子写真方式やインクジェット方式により、上記読取デバイス32からの読取データや、端末装置10から受信した印刷データに基づく画像を、例えば用紙やOHPシートなどのシートに印刷する。操作ユニット34は、複数のボタン等を有し、ユーザによる各種の入力操作を受付可能である。表示ユニット37は、液晶ディスプレイ等の表示部を有する。なお、操作ユニット34及び表示ユニット37は、入力操作部の一例であり、表示部にタッチすることにより入力操作が可能なタッチパネル方式のものでもよい。
【0026】
USBインターフェース35には、図1に例示するUSBメモリ40などの外部装置が着脱可能に接続され、制御部31は、当該USBインターフェース35に接続されたUSBメモリ40内に記憶された情報にアクセス可能である。ネットワークインターフェイス36は、有線方式または無線方式により通信回線20を介して端末装置10等に接続され、相互にデータ通信が可能となっている。ネットワークインターフェイス36は、データ通信部の一例である。制御部31は、ネットワークインターフェイス36を介して、端末装置10等にデータを送信したり、端末装置10等からデータを受信したりする。
【0027】
2.ユーザの入力操作、及び、複合機及び端末装置の処理内容
図2には、ユーザの入力操作と、複合機30及び第1端末装置10Aの処理との関係が時系列で示されている。例えばユーザが原稿を読取デバイス32の原稿台にセットし、操作ユニット34でスキャン実行要求の入力操作を行う、具体的には、複合機30が実行可能な複数の機能の中からスキャナ機能を選択するためのスキャンキーを押下すると(図2のU1)、複合機30の制御部31は、図3に示すスキャン処理を実行する。これにより、制御部31は、第1端末装置10Aから受け付けるスキャン条件を優先して読取デバイス32にスキャン動作を実行させる第1読取モードと、操作ユニット34で受け付けるスキャン条件を優先して読取デバイス32にスキャン動作を実行させる第2読取モードとを選択的に実行することができる。
【0028】
2−1.スキャン処理
具体的には、CPU31Aがメモリ31Bから上記画像読取プログラムを読み出してスキャン処理を実行する。なお、図4には、スキャン処理中における複合機30の表示ユニット37上の表示部に表示される画面の遷移の一例が示されている。CPU31Aは、まず表示ユニット37の表示部に機能選択画面G1(図4参照)を表示させる(図2及び図3のS1)。同図には、スキャナ機能においてもさらに詳細の処理が互いに異なるScan to File、Scan to E−mail、Scan to OCR、Scan to Imageが例示されており、各機能の内容は次の通りである。
【0029】
Scan to File:複合機30が、読取デバイス32から出力された読取データを端末装置10に送信し、端末装置10がその読取データをメモリ12等に保存する機能である。
Scan to E−mail:複合機30が、読取デバイス32から出力された読取データを端末装置10に送信し、端末装置10がその読取データを表示ユニット14に表示したメールに添付する機能である。
Scan to OCR(Optical Character Recognition):複合機30が、読取デバイス32から出力された読取データを端末装置10に送信し、端末装置10がその読取データに基づき読取画像上の文字を認識してテキストデータに変換したりする機能である。
Scan to Image:複合機30が、読取デバイス32から出力された読取データを端末装置10に送信し、端末装置10がその読取データに基づく読取画像を表示ユニット14に表示させる機能である。
【0030】
CPU31Aは、機能選択画面G1を表示した状態で、上記機能のいずれかを選択するための機能選択指示が操作ユニット34にて受け付けられたことを確認すると(S2:YES)、次に表示部に端末装置選択画面G2(図4参照)を表示させる(図2及び図3のS3)。図2及び図4の例では、ユーザはScan to Fileを選択している(U2)。端末装置選択画面G2には、4つの端末装置10の識別情報(PC1〜PC4)が選択肢として表示されている。
【0031】
CPU31Aは、端末装置選択画面G2を表示した状態で、4つの端末装置10のいずれかを選択するための端末装置選択指示が操作ユニット34にて受け付けられたことを確認すると(S4:YES)、選択した端末装置10に関する対応可否情報をメモリ31Bから取得する(S5)。対応可否情報とは、各端末装置10が、上記第2読取モードに対応可能であるかどうかを示す情報であり、上記各機能それぞれについて、各端末装置10の対応可否情報が管理されている。具体的には、端末装置10が、複合機30で入力されたスキャン条件を受信して、そのスキャン条件を解釈可能なアプリケーションが起動可能な状態であるかどうかを判断する。このアプリケーションの一例としては、本出願人が提供するControl Centerが挙げられる。第2読取モードに対応不能とは、例えば端末装置10に同アプリケーションがインストールされていなかったり、インストールはされているが、上記スキャン条件を受信しても起動しない設定になっていたりすることをいう。
【0032】
また、図2のS30,S31に示すように、複合機30のCPU31Aは、各端末装置10から通知すなわち送信されてくる対応可否情報を受信し、メモリ31Bに記憶されている対応可否情報を、受信した対応可否情報に更新する情報更新処理を実行する。これにより、対応可否情報が更新されない構成に比べて、複合機30は、各端末装置10における第2読取モードの対応可否の変化をタイムリーに把握してスキャン処理に反映させることができる。なお、本実施形態では、各端末装置10において第2読取モードの対応可否に変化があったときに、当該端末装置10が、その変化後の対応可否情報を複合機30に送信する構成であるが、複合機30が、定期的または随時、各端末装置10に問い合わせて、対応可否情報を受信する構成でもよい。
【0033】
CPU31Aは、対応可否情報を取得すると、その対応可否情報に基づき対応判断処理を実行する(S6)。具体的には、CPU31Aは、S4で選択した端末装置10が第2読取モードに対応可能であるかどうかを判断する。図4及び図2の例では、ユーザは第1端末装置10A(PC1)を選択し(U3)、複合機30は、その第1端末装置10Aの対応可否情報を参照して、当該第1端末装置10Aが第2読取モードに対応可能であるかどうかを判断している(S5、S6)。
【0034】
そして、CPU31Aは、選択した端末装置10が第2読取モードに対応可能であると判断すれば(S6:YES)、第2読取モードの実行を許可し、第2読取モードに対応不能であると判断すれば(S6:NO)、第2読取モードの実行を禁止する実行判断処理を実行する。これにより、端末装置10が第2読取モードに対応不能であるにもかかわらず、ユーザが第2読取モードを選択することを抑制することができる。
【0035】
具体的には、CPU31Aは、選択した第1端末装置10Aが第2読取モードに対応可能であると判断すれば(S6:YES)、図4に示す第2スキャン待機画面G4を表示部に表示させる(図2及び図3のS9)。この第2スキャン待機画面G4には、スキャン開始ボタン、及び、オプション変更ボタンが表示されている。このオプション変更ボタンがユーザによって押下されたことを操作ユニット34を介して受け付けると(U4 図3のS10:NO、且つ、S11:YES)、CPU31Aは、図5に示す選択受付処理を実行する(図3のS12)。
【0036】
2−2.選択受付処理
選択受付処理では、CPU31Aは、第1読取モードと第2読取モードとのいずれにするかの選択指示を、操作ユニット34を介して受け付ける。具体的には、CPU31Aは、図4に示す第1設定画面G5を表示部に表示させる(図2及び図5のS21)。この第1設定画面G5には、その他オプションボタンが表示されており、その他オプションボタンがユーザによって押下されたことを操作ユニット34を介して受け付けると、CPU31Aは、図4に示す第2設定画面G6を表示部に表示させる(図2及び図5のS21)。この第2設定画面G6には、第1読取モードボタン及び第2読取モードボタンが表示され、ユーザはこれらのボタンのいずれかを押下することで、第1読取モードと第2読取モードとを選択することができる。
【0037】
CPU31Aは、選択指示に基づき第2読取モードが選択されたと判断した場合には(図2のU5 図5のS22:YES)、スキャン動作におけるスキャン条件を、操作ユニット34を介して受け付ける入力受付処理を実行する。具体的には、CPU31Aは、図4に示す第2読取モード設定画面G7を表示部に表示させる(図2及び図5のS23)。この第2読取モード設定画面G7には、複合機30側での入力受付処理で受付可能な入力スキャン条件の各項目が表示されている。
【0038】
このように、本実施形態では、第2読取モードを選択する選択指示を受け付けた後に入力スキャン条件の設定項目が表示部に表示される。これにより、第2読取モードを選択する選択指示が受け付けられる前から、第2スキャン条件の設定項目が表示部に表示される構成に比べて、不要な画像表示を抑制することができる。更に、特に、本実施形態では、第2読取モード設定画面G7には、第2スキャン条件の各項目のみ表示されている。これにより、入力受付処理で受付不能なスキャン条件が無駄に入力されることを抑制することができる。なお、入力スキャン条件は、第2スキャン条件の一例である。
【0039】
図4の第2読取モード設定画面G7では、入力スキャン条件の項目として、例えばカラー/モノクロの読取デバイス32を用いて生成させる読取データの色に関する条件、読取デバイス32にスキャン動作を実行させるときの解像度、読取デバイス32を用いて生成させる読取データのファイル形式が例示されている。ユーザは、操作ユニット34の入力操作により入力スキャン条件の各項目を設定・変更することができる(図2のU6)。なお、CPU31Aが、ユーザの入力操作に基づき、上記スキャン処理とは独立に入力受付処理を実行し、その入力結果を予めメモリ31Bに登録しておき、その登録した値を、デフォルト値として第2読取モード設定画面G7の入力スキャン条件の各項目に表示する構成が好ましい。
【0040】
一方、CPU31Aは、第1読取モードが選択されたと判断した場合には(S22:NO)、第2設定画面G6から第1設定画面G5に戻る(S24)。この第1設定画面G5には、入力スキャン条件の各項目は表示されない。これにより、ユーザにより入力スキャン条件が無駄に入力されることを抑制することができる。
【0041】
選択受付処理により第1設定画面G5や第2読取モード設定画面G7が表示された状態で、ユーザが操作ユニット34にて図示しない戻るボタンを押下すると(図2のU6 図3のS13:YES)、第2スキャン待機画面G4に戻り(図2及び図3のS9)、ここで、ユーザによりスキャン開始ボタンが押下されたことを、操作ユニット34を介して受け付けると(図2のU7 図3のS10:YES)、S14に進む。
【0042】
図3のS6で、CPU31Aは、選択した端末装置10が第2読取モードに対応不能であると判断すれば(S6:NO)、図4に示す第1スキャン待機画面G3を表示部に表示させる(S7)。この第1スキャン待機画面G3には、第1読取モード及び第2読取モードのいずれの選択肢も表示されない。このように、選択された端末装置10が第2読取モードに対応不能であると判断した場合に、表示部に第1読取モードと第2読取モードとの選択画面が表示されない。従って、端末装置10が第2読取モードに対応不能であるにもかかわらず、第2読取モードが選択されることを抑制することができる。ここで、ユーザによりスキャン開始ボタンが押下されたことを、操作ユニット34を介して受け付けると(図3のS8:YES)、S14に進む。
【0043】
2−3.スキャン実行処理
選択受付処理により第1読取モードと第2読取モードのいずれを実行するかが決定されると、CPU31Aは、選択された読取モードを実行するスキャン実行処理を実行する。具体的には、CPU31Aは、端末装置選択画面G2を介して選択された端末装置10にスキャン開始を通知する(図2及び図3のS14)。このスキャン開始通知には、選択受付処理での読取モードの選択結果が含まれる。その端末装置10のCPU11Aは、スキャン開始通知を受信すると、上述した入力スキャン条件を解釈可能なアプリケーションを起動させ(図2のP1)、上記選択結果が第2読取モードを選択したことを示す場合には、入力スキャン条件の送信を、複合機30に要求する(P2)。
【0044】
複合機30のCPU31Aは、選択受付処理で第2読取モードが選択された場合には(S15:YES)、端末装置10からの入力スキャン条件の送信要求に対して入力スキャン条件の設定情報を端末装置10に送信するスキャン条件送信処理を実行する(図2及び図3のS16)。これに対し、端末装置10のCPU11Aは、入力スキャン条件の設定情報を受信すると、その入力スキャン条件と、予めメモリ12等に登録されている登録スキャン条件の一部とを含んだ最終的な実行スキャン条件を設定する(P3)。この登録スキャン条件の一部が、第1スキャン条件の一例である。
【0045】
図6には、登録スキャン条件、入力スキャン条件、及び、それらに基づき設定された実行スキャン条件の各スキャン条件において、読取データを生成するための各種設定項目と、各設定項目で設定されている設定値が示されている。同図に示すように、CPU11Aは、複合機30にて第2読取モードが選択された場合、入力スキャン条件と、登録スキャン条件の一部であって入力スキャン条件と重複しない条件とを組み合わせて実行スキャン条件を設定する。即ち、図6に示す実行スキャン条件のうち上から順に解像度から地色除去までの設定項目については、入力スキャン条件と登録スキャン条件とで重複するスキャン条件なので、入力スキャン条件の設定情報が優先して設定される。更に、登録スキャン条件の一部と入力スキャン条件とが両立しない場合、登録スキャン条件の一部が、入力スキャン条件と両立する内容に変更される。
【0046】
例えば、Auto Cropは、読取デバイス32を副走査方向に移動させることによって原稿台に置かれた複数の原稿を読み取り、それぞれを別の読取データとして抽出するモードであり、図6に示すように、登録スキャン条件ではAuto Cropがオンされている。そして、Auto Cropオンでスキャン処理が実行される際には、複数の原稿が原稿台にランダムに置かれている可能性を考慮して、最大サイズの読取範囲でスキャン処理が実行される。これに対し、入力スキャン条件には、Auto Cropの設定項目が無く、原稿サイズはA4に設定されているため、入力スキャン条件での原稿サイズ設定と登録スキャン条件でのAuto Cropのオン設定とは両立しない。そこで、実行スキャン条件では、Auto Cropはオフに設定される。これにより、登録スキャン条件の一部と入力スキャン条件とが両立しない場合、入力スキャン条件の内容が変更されて第2読取モードが実行されることを抑制することができる。
【0047】
端末装置10のCPU11Aは、実行スキャン条件の設定(図2のP3)後、その実行スキャン条件を含んだスキャン指示を、複合機30に送信する(図2のP4)。これに対し、複合機30のCPU31Aは、そのスキャン指示を受信するスキャン指示受信処理を実行する(図2参照)。そして、CPU31Aは、スキャン実行画面G8(図4参照)を表示部に表示させつつ、上記スキャン指示に含まれる実行スキャン条件に従って第2読取モードを実行し(図2及び図3のS17)、読取データを端末装置10に転送し(図2及び図3のS18)、本スキャン処理を終了する。なお、スキャン指示受信処理のうち、実行スキャン条件を受信する処理は、通信受付処理の一例である。
【0048】
このように、複合機30は、第2読取モードが選択された場合、入力スキャン条件を端末装置10に送信し、入力受付処理で受付不能な登録スキャン条件の一部、及び、入力スキャン条件を含んだ読取指示を受信する。従って、登録スキャン条件及び入力スキャン条件をまとめたり両項目が両立するよう加工したりする処理を端末装置10に任せることができる分だけ、複合機30の処理負担を低減することができる。
【0049】
一方、選択された端末装置10のCPU11Aは、スキャン開始通知に含まれる選択結果が第1読取モードを選択したことを示す場合には、入力スキャン条件の送信を、複合機30に要求することなく、実行スキャン条件として設定する登録スキャン条件を含むスキャン指示を、複合機30に送信する。したがって、複合機30のCPU31Aは、選択受付処理で第1読取モードが選択された場合には(S15:NO)、入力スキャン条件を送信しない。
【0050】
CPU31Aは、端末装置10からスキャン条件を受け付ける通信受付処理を実行することにより、スキャン指示に含まれる登録スキャン条件を端末装置10から受信し、スキャン実行画面G8を表示部に表示させつつ、登録スキャン条件に従って第1読取モードを実行し(図3のS17)、読取データを端末装置10に転送し(図3のS18)、本スキャン処理を終了する。なお、上述のように、原稿サイズ設定とAuto Cropのオン設定とが両立しないのは、登録スキャン条件内においても言えることであり、選択受付処理で第1読取モードが選択されて登録スキャン条件が実行スキャン条件として設定される場合、図6に示す登録スキャン条件において、読取範囲を決定するための原稿サイズがレターサイズに設定されているが、Auto Cropがオンされているため、原稿サイズの設定値は無効とされる。
【0051】
このように、選択受付処理で選択指示を受け付けた後に通信受付処理が実行される。これにより、選択受付処理により登録スキャン条件を利用するかどうかが確定した後に通信受付処理が実行されるので、選択受付処理で選択指示を受ける前に通信受付処理が実行される構成に比べて、無駄に通信受付処理が実行されることを抑制することができる。
【0052】
3.本実施形態の効果
本実施形態によれば、ユーザは、複合機30が備える操作ユニット34において、第1読取モードを実行させるか、第2読取モードを実行させるかを選択することができる。これにより、複合機30側に登録されたスキャン条件のみ利用可能な従来の技術に比べて、画像読取における利便性を向上させることが可能である。
【0053】
また、入力受付処理で受付可能な入力スキャン条件だけでなく、端末装置側でのみ受付可能な登録スキャン条件の一部をも加えて第2読取モードを実行することができる。
【0054】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0055】
上記実施形態では、外部装置の一例として、端末装置10を例に挙げた。しかし、外部装置は、これに限らず、図1に示すUSBメモリ40などの外部メモリでもよい。具体的には、USBメモリ40に予めスキャナ条件を記憶しておき、制御部31は、通信受付処理等において、USBメモリ40に記憶されたスキャナ条件を受け付ける。このとき、USBインターフェース35は、データ通信部の一例である。
【0056】
上記実施形態では、画像読取装置の一例として、複合機30を例に挙げた。しかし、画像読取装置は、これに限らず、例えば図1の複合機30の構成から、少なくとも印刷ユニット33を取り除いたスキャナ装置単体や、ファクシミリ装置などでもよい。
【0057】
上記実施形態では、複合機30は、スキャン開始指示を、ユーザによる操作ユニット34での入力操作に基づき受け付けた。しかし、これに限らず、複合機30は、スキャン開始指示を、ユーザによる端末装置10の操作ユニット13での入力操作により端末装置10を介して受け付ける構成でもよい。
【0058】
上記実施形態では、読取開始指令によって実行される機能として、複合機30が、読取デバイス32から出力された読取データを端末装置10に送信する機能を例に挙げた。しかし、これに限らず、例えば、複合機30が読取データを自身のメモリ31BやUSBメモリ40に保存する機能、読取データに基づく読取画像を操作ユニット34の画像表示部に表示する機能や、読取データに基づく読取画像を印刷ユニット33によりシートに印刷する機能などでもよい。
【0059】
上記実施形態では、対応判断処理の一例として、制御部31が、複合機30側に記憶された対応可否情報に基づいて端末装置10が第2読取モードに対応可能であるかどうかを判断した。しかし、対応判断処理は、これに限らず、例えば、端末装置10が第2読取モードに対応可能であることを示す対応可能情報が複合機30側に記憶されているか否かに応じて端末装置10が第2読取モードに対応可能であるかどうかを判断する処理でもよいし、複合機30側に対応可否情報を記憶せずに、制御部31が、端末装置10に第2読取モードに対応可能かどうかを問い合わせる処理でもよい。
【0060】
上記実施形態では、入力受付処理において、第2スキャン条件のみ表示する構成であった(図5のS23、図4のG7参照)。しかし、これに限らず、入力受付処理において、第1スキャン条件も表示しつつ設定変更不可としてもよい。これにより、ユーザは、入力受付処理の段階で、第1スキャン条件の設定内容を確認することができる。
【0061】
上記実施形態では、選択された端末装置10が第2読取モードに対応不能であると判断した場合に、表示部に第1読取モードと第2読取モードとの選択画面を表示させないことにより、第2読取モードの実行を禁止した。しかし、これに限らず、第1読取モードの選択肢としてのスキャン開始ボタンは表示されるが、第2読取モードの選択肢は表示させないことにより、第2読取モードの実行を禁止してもよい。従って、端末装置10が第2読取モードに対応不能であるにもかかわらず、第2読取モードが選択されることを抑制することができる。
【0062】
例えば図7に示すように、端末装置10の選択後、第1読取モードの選択肢のみ表示する選択画面G9を表示し、当該選択肢が押下されると、第1スキャン待機画面G3に移行する構成が好ましい。なお、同図では、選択された端末装置10が第2読取モードに対応可能であると判断した場合には次のような画面表示になっている。端末装置10の選択後、第1読取モードと第2読取モードの両方の選択肢を表示する選択画面G10が表示部に表示される。第2読取モードが選択された場合に、第2スキャン設定画面G11が表示され、その第2スキャン設定画面G11中のスキャン開始ボタンが押下されると、スキャン実行画面G8が表示され、スキャン動作が実行される。
【0063】
また、上記実施形態以外に、選択された端末装置10が第2読取モードに対応不能であると判断した場合に、CPU31Aが、第2読取モードの選択肢を表示部に表示させるが、その選択肢をグレーアウトすることにより選択不能として第2読取モードの実行を禁止する構成でもよい。また、CPU31Aが、第2読取モードの選択肢を表示部に表示するが、その選択肢が選択されても無効としつつ、エラーを報知することにより、第2読取モードの実行を禁止する構成でもよい。
【0064】
上記実施形態では、端末装置10側で実行スキャン条件を設定した。しかし、これに限らず、複合機30のCPU31Aが、端末装置10から登録スキャン条件の一部または全部を受信し、その受信したスキャン条件と入力スキャン条件とに基づき実行スキャン条件を設定する構成でもよい。
【0065】
上記実施形態では、端末装置10側で第1スキャン条件を、第2スキャン条件と両立する内容に変更し、複合機30は、第2スキャン条件と両立する第1スキャン条件を含んだスキャン指示を、端末装置10から受信した。しかし、これに限らず、複合機30側で、端末装置10から受信した第1スキャン条件と第2スキャン条件とが両立しない場合、第1スキャン条件を、第2スキャン条件と両立する内容に変更して、第2読取モードを実行してもよい。
【0066】
上記実施形態では、制御部31は、1つのCPUを備える構成であった。しかし、制御部31は、複数のCPUを備える構成でもよく、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハード回路で構成してもよく、更に、CPUとハード回路により構成したものでもよい。また、複数のCPUやハード回路を備える構成では、例えば情報更新処理、対応判断処理、実行判断処理、選択受付処理、入力受付処理、スキャン実行処理、スキャン条件送信処理、スキャン指示受信処理、通信受付処理などの各処理の一部または全部を、複数のCPU等で分担して処理させてもよい。
【0067】
上記実施形態では、画像読取プログラムの一例として、メモリ31Bに記憶されたものを例に挙げた。しかし、画像読取プログラムは、これに限らず、ハードディスク装置、フラッシュメモリ(登録商標)などの不揮発性メモリや、CD−Rなどの記憶媒体などに記憶されたものでもよい。
【符号の説明】
【0068】
1:画像読取システム 10:端末装置 30:複合機 31:制御部 32:読取デバイス 34:操作ユニット 36:ネットワークインターフェイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置とデータ通信するデータ通信部と、
ユーザによる入力操作を受け付ける入力操作部と、
原稿の画像を読み取るスキャン動作を実行する読取デバイスと、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記スキャン動作におけるスキャン条件を、前記データ通信部を介して受け付ける通信受付処理と、
前記スキャン動作におけるスキャン条件を、前記入力操作部を介して受け付ける入力受付処理と、
前記通信受付処理で受け付けるスキャン条件を優先して前記読取デバイスにスキャン動作を実行させる第1読取モードにするか、前記入力受付処理で受け付けるスキャン条件を優先して前記読取デバイスにスキャン動作を実行させる第2読取モードにするかの選択指示を、前記入力操作部を介して受け付ける選択受付処理と、
前記選択受付処理で受け付けた選択指示により選択された読取モードを実行するスキャン実行処理と、を実行する、画像読取装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像読取装置であって、
前記制御部は、
前記スキャン実行処理において、前記スキャン動作により得られた読取データを、前記データ通信部を介して前記外部装置に送信する構成であり、
前記外部装置が、前記第2読取モードに対応可能であるかどうかを判断する対応判断処理と、
前記対応判断処理で前記外部装置が前記第2読取モードに対応可能であると判断した場合に、前記第2読取モードの実行を許可し、前記外部装置が前記第2読取モードに対応可能でないと判断した場合に、前記第2読取モードの実行を禁止する実行判断処理と、を実行する、画像読取装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像読取装置であって、
前記入力操作部は、表示部を有し、
前記制御部は、
前記対応判断処理において前記外部装置が前記第2読取モードに対応可能でないと判断した場合に、前記実行判断処理において前記表示部に前記第1読取モードの選択肢を表示させ、前記第2読取モードの選択肢を表示させないことで前記第2読取モードの実行を禁止する、画像読取装置。
【請求項4】
請求項2に記載の画像読取装置であって、
前記入力操作部は、表示部を有し、
前記制御部は、
前記対応判断処理において前記外部装置が前記第2読取モードに対応可能でないと判断した場合に、前記実行判断処理において前記表示部に前記第1読取モードと前記第2読取モードとの選択画面を表示させないことで前記第2読取モードの実行を禁止する、画像読取装置。
【請求項5】
請求項2から4のいずれか一項に記載の画像読取装置であって、
前記外部装置が前記第2読取モードに対応可能であるかどうかの対応可否情報が記憶されるメモリを備え、
前記制御部は、
前記外部装置から前記対応可否情報を、前記データ通信部を介して受信した場合に、前記メモリに記憶されている対応可否情報を、前記受信した対応可否情報に更新する情報更新処理を実行する、画像読取装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の画像読取装置であって、
前記制御部は、
前記選択受付処理で前記第2読取モードを選択する選択指示を受け付けた場合、前記通信受付処理において、前記入力受付処理で受付不能な第1スキャン条件を前記外部装置から前記データ通信部を介して受け付け、前記スキャン実行処理では、前記第1スキャン条件、及び、前記入力受付処理で受付可能な第2スキャン条件で前記第2読取モードを実行する、画像読取装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像読取装置であって、
前記入力操作部は、表示部を有し、
前記制御部は、
前記入力受付処理において、前記第2スキャン条件のみ前記表示部に表示させる、画像読取装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像読取装置であって、
前記制御部は、
前記選択受付処理で前記第2読取モードを選択する選択指示を受け付けた場合、前記第2スキャン条件を、前記データ通信部を介して前記外部装置に送信するスキャン条件送信処理と、
前記第1スキャン条件及び前記第2スキャン条件を含んだスキャン指示を、前記外部装置から前記データ通信部を介して受信する読取指示受信処理と、を実行し、
前記スキャン実行処理では、前記読取指示受信処理で受信したスキャン指示に基づき、前記第2読取モードを実行する、画像読取装置。
【請求項9】
請求項8に記載の画像読取装置であって、
前記制御部は、
前記読取指示受信処理では、前記第2スキャン条件と両立する前記第1スキャン条件を含んだ前記スキャン指示を、前記外部装置から前記データ通信部を介して受信する、画像読取装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の画像読取装置であって、
前記制御部は、
前記選択受付処理で前記選択指示を受け付けた後に前記通信受付処理を実行する、画像読取装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の画像読取装置であって、
前記入力操作部は、表示部を有し、
前記制御部は、
前記選択受付処理で前記第2読取モードを選択する選択指示を受け付けた後に前記入力受付処理で受付可能なスキャン条件の設定項目を前記表示部に表示させる、画像読取装置。
【請求項12】
端末装置と、当該端末装置に通信可能に接続される画像読取装置とを備える画像読取システムであって、
前記画像読取装置は、
ユーザによる入力操作を受け付ける入力操作部と、
原稿の画像を読み取るスキャン動作を実行する読取デバイスと、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記スキャン動作におけるスキャン条件を、前記端末装置を介して受け付ける通信受付処理と、
前記スキャン動作におけるスキャン条件を、前記入力操作部を介して受け付ける入力受付処理と、
前記通信受付処理で受け付けるスキャン条件を優先して前記読取デバイスにスキャン動作を実行させる第1読取モードにするか、前記入力受付処理で受け付けるスキャン条件を優先して前記読取デバイスにスキャン動作を実行させる第2読取モードにするかの選択指示を、前記入力操作部を介して受け付ける選択受付処理と、
前記選択受付処理で受け付けた選択指示により選択された読取モードを実行するスキャン実行処理と、を実行する、画像読取システム。
【請求項13】
外部装置とデータ通信するデータ通信部、ユーザによる入力操作を受け付ける入力操作部、及び、原稿の画像を読み取るスキャン動作を実行する読取デバイスを有する画像読取装置が有するコンピュータに、
前記スキャン動作におけるスキャン条件を、前記データ通信部を介して受け付ける通信受付処理と、
前記スキャン動作におけるスキャン条件を、前記入力操作部を介して受け付ける入力受付処理と、
前記通信受付処理で受け付けるスキャン条件を優先して前記読取デバイスにスキャン動作を実行させる第1読取モードにするか、前記入力受付処理で受け付けるスキャン条件を優先して前記読取デバイスにスキャン動作を実行させる第2読取モードにするかの選択指示を、前記入力操作部を介して受け付ける選択受付処理と、
前記選択受付処理で受け付けた選択指示により選択された読取モードを実行するスキャン実行処理と、を実行させる、画像読取プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−74472(P2013−74472A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212074(P2011−212074)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】