説明

画像読取装置及び画像読取方法

【課題】画像読取異常の検出に優れた画像読取装置を提供すること。
【解決手段】実施形態の画像読取装置は、読取手段と、記憶手段と、検出手段とを備える。読取手段は、前記原稿の搬送方向に対して直交する主走査方向の画像を読み取るとともに、前記原稿の搬送に応じて、前記原稿の搬送方向と平行する副走査方向の画像を読み取る読取手段と、記憶手段は、前記読取手段による画像読取により取得された前記原稿の画像データを記憶する。検出手段は、前記画像データに含まれた前記副走査方向の各ラインデータの濃度特徴に基づき画像読取異常を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、原稿から画像を読み取る画像読取装置及び画像読取方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スキャナ等の読取装置においては、シェーディング補正板にゴミが付着することに起因して、読取画像エリアの一部領域に副走査方向と平行に筋状画像が混入する現象が生じることがある。この現象を回避する為に、シェーディング補正の際にシェーディング補正板におけるゴミ付着領域を避けて白基準板を読取りシェーディング補正をし、読取り画像における筋状画像の混入を回避していた。
【0003】
しかしながら、シートスルー方式の自動原稿送り装置を適用した画像読取装置では、筋状画像が混入する原因として、上記のシェーディング補正板に付着するゴミ以外に、スリットガラスに付着するゴミ(紙粉、糊等)が考えられる。後者が原因の場合には、上記した対策では筋状画像の混入を回避することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06−303428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
読取り画像に筋状画像が混入したことを知らずに、原稿の読取りを継続した場合、作業のやり直し等の無駄が生じる。しかしながら、上記したような筋状画像混入を効果的に検出することは難しい。
【0006】
本発明の目的は、画像読取異常の検出に優れた画像読取装置及び画像読取方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の画像読取装置は、読取手段と、記憶手段と、検出手段とを備える。読取手段は、前記原稿の搬送方向に対して直交する主走査方向の画像を読み取るとともに、前記原稿の搬送に応じて、前記原稿の搬送方向と平行する副走査方向の画像を読み取る読取手段と、記憶手段は、前記読取手段による画像読取により取得された前記原稿の画像データを記憶する。検出手段は、前記画像データに含まれた前記副走査方向の各ラインデータの濃度特徴に基づき画像読取異常を検出する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】デジタル複写機の概略構成の一例を示すブロック図である。
【図2】画像読取装置により読み込まれた画像データに生じた筋状領域の一例を示す図である。
【図3】濃度特徴検出処理の一例を示す図である。
【図4】濃度特徴ヒストグラムの一例を示す図である。
【図5】デジタル複写機の画像読取装置の概略構成の一例を示す断面図である。
【図6】デジタル複写機の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図7】白基準信号を読み取る際の画像読取装置の一例を示す図である。
【図8】自動原稿送り装置により搬送される原稿の画像の読取中における画像読取装置の一例を示す図である。
【図9】原稿画像の読取後の画像読取装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
【0010】
図1は、デジタル複写機41の概略構成の一例を示すブロック図である。また、図5は、デジタル複写機41の画像読取装置1の概略構成の一例を示す断面図である。また、図6は、デジタル複写機41の内部構成の一例を示すブロック図である。なお、デジタル複写機41は、マルチファンクションプリンタ(MFP)などと呼ばれる。
【0011】
図1、図5、図6に示すように、デジタル複写機41は、画像読取装置1を構成する画像読取部1a、CPU(ページメモリ制御部)51、画像処理部(スキャナ系画像処理部)64、画像処理部(プリンタ系画像処理部)54、画像形成部47、通信インターフェース部(I/F部)57等を備えている。
【0012】
CPU51は、ページメモリ55の画像データを画像処理部54で処理するように制御することができる。また、通信インターフェース部(I/F部)57は、PC等の外部装置から送信される画像データを受信し、CPU51は、受信した画像データをページメモリ55に対して書き込むように制御することができる。また、CPU51は、ページメモリ55のデータをI/F部57を介して、PC等の外部装置へ送信するように制御することもできる。例えば、画像処理部54又は画像処理部64が、後述する筋状領域の検知処理を実行する。
【0013】
画像読取装置1は、解像度に応じた画素単位でライン毎に、原稿の画像情報を読み取る装置である。図5は、画像読取装置1の構成を示す断面図である。図5に示す画像読取装置1は、画像読取装置本体(画像読取部)1aと自動原稿送り装置(ADF)2により構成されている。
【0014】
まず、画像読取装置本体(画像読取部)1aの構成について説明する。
上記画像読取装置本体1aは、図5に示すように、光源11、リフレクタ12、第1ミラー13、第2ミラー14、第3ミラー15、第1キャリッジ16、第2キャリッジ17、集光レンズ18、CCDセンサ19、CCD基板20、スキャナ制御基板21、原稿台ガラス22、および白基準板23などにより構成されている。
【0015】
上記光源11は、原稿Orgに照射する光を発光するものである。上記リフレクタ12は、上記光源11から発光される光を原稿Orgに対して均一に照射する。つまり、上記リフレクタ12は、原稿Orgの読取位置における配光特性を調整するものである。上記第1ミラー13は、原稿Orgからの反射光を受ける。上記第1ミラー13は、原稿Orgからの反射光を上記第2ミラー14へ導くように設置されている。
【0016】
上記第2ミラー14は、上記第1ミラー13からの反射光を受ける。上記第2ミラー14は、上記第1ミラー13からの反射光を第3ミラーへ導くように設置されている。上記第3ミラー15は、上記第2ミラー14からの反射光を受ける。上記第3ミラー15は、上記第2ミラー14からの反射光を集光レンズ18へ導くように設置されている。上記集光レンズ18は、上記第3ミラーからの反射光を集光する。上記集光レンズ18は、上記第3ミラーからの反射光を集光して上記CCDセンサ19の結像面に結像するように設置されている。
【0017】
上記CCDセンサ19は、上記CCD基板20に実装されている。上記CCDセンサ19は、上記集光レンズ18により結像された光エネルギーを電荷に変換する光電変換を行う。これにより、上記CCDセンサ19は、上記集光レンズ18により結像された画像を電気信号に変換する。上記CCD基板20は、上記CCDセンサ19が光電変換した電気信号をスキャナ制御基板21に出力する。
【0018】
上記原稿台ガラス22は、原稿Orgを載置する原稿載置台である。上記白基準板23は、白色の部材で構成される。上記白基準板23は、原稿の読取画像を補正(シェーディング補正)するための白基準となるものである。
【0019】
また、上記光源11、上記リフレクタ12及び上記第1ミラー13は、上記第1キャリッジ16に搭載される。上記第2ミラー14及び上記第3ミラー15は、上記第2キャリッジ17に搭載される。上記第1キャリッジ16は、図示しない駆動手段により左右方向に移動するように構成されている。上記第2のキャリッジ17は、上記第1キャリッジ16と同じ方向に1/2の速度で従動するように構成されている。これにより、上記第1キャリッジ16が移動しても、原稿面からCCDセンサ19の結像面へ導かれる光の光路長が変化しないようになっている。
【0020】
つまり、上記第1キャリッジ16に搭載されている第1ミラー13、上記第2キャリッジ17に搭載されている第2ミラー14および第2キャリッジに搭載されている第3ミラー15が構成する光学系は、原稿面からCCDセンサ19の結像面までの光路長が常に一定になるように構成されている。
【0021】
例えば、原稿台ガラス22上に載置された原稿の画像を読み取る場合、上記第1キャリッジ16は、図5の左から右の方向(副走査方向)へ移動する。上記第1キャリッジ16の副走査方向への移動に伴って、原稿Orgに対する読取位置(主走査方向の1ライン分)Pも左から右方向(副走査方向)へ移動する。読取位置が副走査方向に移動することにより、上記CCDセンサ19の結像面には、原稿Orgの読取位置の画像(主走査方向の1ライン分の画像)が順次結像される。これにより、上記CCDセンサ19は、原稿全体の画像を画像情報に変換する。
【0022】
また、上記CCDセンサ19の結像面には、複数のフォトダイオードが1次元に配列されている。これらの1次元に配列された複数のフォトダイオードによって、上記CCDセンサ19は、主走査方向の1ライン分の画像を読み取るようになっている。例えば、A4長手方向297mmを解像度600dpi(dot per inch)で読み取る場合、上記CCDセンサ19には、少なくとも、297mm/(25.4mm/600dpi)=7015.7個のフォトダイオードが必要となる。解像度が600dpiである場合、上記CCDセンサ19は、前後のマージンを考慮し、7300〜7600個のフォトダイオードで構成されることが一般的である。
【0023】
しかしながら、上記のようなCCDセンサ19を構成する個々のフォトダイオードは、光電変換の効率が完全には均一ではないことがある。つまり、上記CCDセンサ19を構成する個々のフォトダイオードは、同一の露光量であっても、異なる振幅の信号を出力してしまうことがありうる。このような現象を高周波歪みと呼ぶ。
【0024】
また、図5に示すような構成では、読取位置Pの両端で中央部に比べて光量が低下する低周波歪みが生じることもある。低周波歪みは、光源11が発光する光量のばらつき、リフレクタ12の特性、原稿面からCCDセンサ19の結像面までの光学系における光量の低下などによって生じる。特に、図5に示す構成の画像読取装置では、光学系として縮小光学系を用いている。このような縮小光学系では、集光レンズ18によって読取画像(主走査方向の1ライン分の画像)の両端で中央部よりも光量が低下することが多い。
【0025】
上記のような高周波歪みと低周波歪みとは、完全に無くすことが困難である。このため、上記画像読取装置では、高周波歪みあるいは低周波歪みを補正するシェーディング補正を行う。上記シェーディング補正は、例えば、黒基準とする画像信号(黒基準信号)と白基準とする画像信号(白基準信号)とに基づいてCCDセンサ19の出力信号を補正するものである。
【0026】
例えば、上記CCDセンサ19が出力する画像信号の有効ビット数が10ビットであるものとする。この場合、シェーディング補正では、黒基準信号が“0”、白基準信号が“1023”となるように、CCDセンサ19を構成する各フォトダイオードの出力信号(各画素)を正規化する。
【0027】
また、上記黒基準信号は、光源11を消灯した状態(CCDセンサ19に入射する光を無くした状態)で、上記CCDセンサ19を構成する各フォトダイオードの出力信号とする。また、白基準信号は、白基準板23を読取位置Pとして光源11を点灯した状態で、上記CCDセンサ19を構成する各フォトダイオードが出力する信号とする。つまり、白基準信号は、光源11を点灯して上記白基準板23の画像を読み取った際の上記CCDセンサ19の出力信号とする。
【0028】
次に、自動原稿送り装置(ADF)2の構成について説明する。
上記自動原稿送り装置(ADF)2は、原稿トレイ31、ピックアップローラ32、レジストローラ対33、搬送ドラム34、搬送ローラ35、ジャンプ台36、原稿排紙部37などにより構成されている。
【0029】
上記原稿トレイ31は、読取対象の原稿Orgが積載されるトレイである。上記ピックアップローラ32は、原稿トレイ31に積載されている原稿Orgを1つずつピックアップし、上記レジストローラ対33へ供給する。上記レジストローラ対33は、上記ピックアップローラ32によりピックアップされた原稿Orgを搬送ドラム34の方へ搬送する。上記レジストローラ対33は、原稿Orgの傾きを補正し、かつ、原稿Orgの重送を防止しつつ、原稿Orgを搬送する。
【0030】
上記搬送ドラム34と上記搬送ローラ35とは、上記レジストローラ対33から搬送される原稿Orgを搬送する。また、上記搬送ドラム34は、読取位置Pにおいて、原稿Orgの読取面を原稿台ガラスの面に押さえつけて搬送するようになっている。上記ジャンプ台36は、上記搬送ドラム34と搬送ローラ35とにより搬送される原稿Orgを上記原稿排紙部37へ導く部材である。上記原稿排紙部37は、排紙する原稿Orgを積載する。
【0031】
次に、上記のような画像読取装置を具備したデジタル複写機41と、デジタル複写機41を含むシステムの構成例について説明する。
図6は、上記画像読取装置本体(画像読取部)1a内の制御系統の構成例、上記デジタル複写機41内の構成例、および、上記デジタル複写機41を含むネットワークシステムの構成例を示すブロック図である。
【0032】
図6に示すように、上記デジタル複写機41は、ネットワーク42を介してインターネットサーバ43に接続されている。また、上記デジタル複写機41は、システム制御部45、コントロールパネル46、画像形成部47、画像読取部1a、および自動原稿送り装置2などから構成されている。
【0033】
上記デジタル複写機41は、上記ネットワーク42に接続されている。上記ネットワーク42は、例えば、ローカルエリアネットワークである。上記インターネットサーバ43は、上記ネットワーク42に接続された機器からインターネットなどの他のネットワークに接続するためのサーバ装置である。上記インターネットサーバ43は、例えば、当該デジタル複写機41のメンテナンス、あるいは、当該デジタル複写機41に係るサービスを提供するセンタ(図示しない)で運営される。
【0034】
例えば、当該デジタル複写機41に不具合が生じた場合、上記インターネットサーバ43には、デジタル複写機41から不具合が発生した旨が通知される。上記インターネットサーバ43に不具合が通知されると、当該デジタル複写機41に対するサービスを提供するセンタでは、メンテナンス等の専門知識を有する人物(ここでは、サービスマンと称する)を派遣する。これにより、上記サービスマンは、当該デジタル複写機41のメンテナンスを実施するようなサービスシステムを実現している。
【0035】
上記システム制御部45は、デジタル複写機41全体の制御を司るものである。上記システム制御部45は、CPU51、ROM52、RAM53、画像処理部54、ページメモリ55、ハードディスクドライブ(HDD)56、通信インターフェース部(I/F部)57などを有している。
【0036】
上記CPU51は、システム制御部45全体の制御を司るものである。上記ROM52は、不揮発性のメモリである。上記ROM52には、例えば、制御プログラムや制御データが記憶される。上記RAM53は揮発性のメモリで構成される。上記RAM53には、例えば、種々のパラメータや作業用のデータなどが記憶される。上記画像処理部54は、画像データに対して画像処理を行うものである。上記通信インターフェース57は、上記ネットワーク42を介して外部機器とのデータ通信を行うインターフェースである。
【0037】
上記コントロールパネル46は、種々の操作指示が入力されるユーザインターフェースである。上記コントロールパネル46は、例えば、タッチパネル内蔵の液晶表示装置、および、テンキーなどのハードキーなどにより構成される。上記画像形成部47は、上記システム制御部45から供給される画像データに応じた画像を被画像形成媒体に形成するプリンタである。
【0038】
次に、上記のように構成されるデジタル複写機の動作について概略的に説明する。
まず、ユーザが上記コントロールパネル46にてコピーの指示を入力したものとする。上記コントロールパネル46からのコピー指示を受信すると、上記システム制御部45のCPU51は、上記画像読取装置1に原稿画像の読取指示を出力する。上記画像読取装置1では、上記システム制御部45からの原稿画像の読取指示に応じて原稿画像の読取処理を行う。この原稿画像の読取処理によって読み取った原稿の画像データは、上記画像読取装置1から上記システム制御部45へ供給される。
【0039】
上記システム制御部45では、上記画像処理部54によって、上記画像読取装置1から供給される画像データのフォーマットを上記画像形成部47が画像形成処理を行うためのフォーマット(画像形成用のフォーマット)に変換する。上記画像読取装置1にて読み取った原稿の画像データのフォーマットを画像形成用のフォーマットに変換すると、上記システム制御部45は、当該画像データを所定のタイミングで上記画像形成部47に出力する。上記画像形成部47では、上記システム制御部45から供給された画像データに応じた画像を被画像形成媒体に形成する。例えば、上記画像形成部47では、電子写真方式により用紙上に画像を形成する。
【0040】
また、ユーザが上記コントロールパネル46にて原稿画像のスキャンと原稿の画像データの転送とを指示入力したものとする。この場合、上記システム制御部45のCPU51は、上記画像読取装置1に原稿画像の読取指示を出力する。上記画像読取装置1では、上記システム制御部45からの原稿画像の読取指示に応じて原稿画像の読取処理を行う。この原稿画像の読取処理によって読み取った原稿の画像データは、上記画像読取装置1から上記システム制御部45へ供給される。
【0041】
上記システム制御部45のCPU51では、上記画像読取装置1が読み取った画像データを受信し、一時的にHDD等に格納する。この際、上記CPU51は、上記画像処理部54にて当該画像データを所望のフォーマットに変換する。上記画像読取装置1が読み取った画像データをHDDに格納すると、上記CPU51は、上記通信インターフェース57により上記ネットワーク42を介して画像データを所望のクライアントPC(図示しない)へ転送する。
【0042】
また、上記デジタル複写機41は、上記ネットワーク42に接続されているクライアントPC(図示しない)からの画像データをプリントする機能(ネットワークプリンタ機能)を有している。例えば、上記システム制御部45が上記通信インターフェース57により上記ネットワーク42に接続されているクライアントPC(図示しない)からプリント出力用の信号(プリント要求とプリント出力用の画像データ)を受信したものとする。この場合、上記システム制御部45では、クライアントPCから受信したプリント出力用の画像データをHDD等に一時的に格納する。この際、上記システム制御部45では、受信した画像データのフォーマットを上記画像形成部47が画像形成処理を行うためのフォーマット(画像形成用のフォーマット)に変換する。さらに、上記システム制御部45は、上記画像形成用のフォーマットに変換した画像データを所定のタイミングで上記画像形成部47に出力する。上記画像形成部47では、上記システム制御部45から供給された画像データに応じた画像を被画像形成媒体に形成する。
【0043】
また、上記システム制御部45は、ネットワーク42と外部ネットワークとしてのインターネットとを経由して外部装置とのデータ通信を行う機能も有している。たとえば、システム制御部45は、ネットワーク42及びインターネットを介して上記外部装置へ画像データを送信する機能を有している。また、上記システム制御部45は、当該デジタル複写機41の現在の状態を示す情報などをインターネット上の外部装置へ送信する機能も有している。
【0044】
次に、上記画像読取部1aの制御系統の構成について説明する。
上記画像読取装置の制御系統は、例えば、上記画像読取装置本体(画像読取部)1aの制御基板21上に設けられる。上記画像読取部1aの制御基板21上には、図6に示すように、CPU61、RAM62、ROM63、画像処理部64、駆動制御部66、露光制御部67などが設けられている。
【0045】
上記CPU61は、画像読取部1a全体の制御を司るものである。上記RAM62には、揮発性メモリなどにより構成される。上記ROM63は、不揮発性メモリで構成される。上記ROM63は、上記CPU61により実行される制御プログラムや制御データなどが記憶されている。例えば、上記ROM63には、黒基準の読取位置、白基準の読取位置、ADF2により搬送される原稿の読取位置などに対応する上記第1キャリッジ16の位置を示す座標値などが記憶されている。
【0046】
上記画像処理部64は、上記CCDセンサ19からの出力信号(画像データ)を処理するものである。上記画像処理部64では、例えば、アナログ/デジタル変換処理、シェーディング補正処理、画像補正処理などの処理を行う。上記画像処理部64内の構成については、後で詳細に説明する。上記駆動制御部66は、画像読取装置本体1a内の第1キャリッジ16を駆動させる駆動モータ68の駆動制御を行うものである。上記露光制御部67は、上記光源11の点灯制御を行うものである。
【0047】
次に、上記自動原稿送り装置2を用いた原稿画像の読取動作について説明する。
図7は、白基準信号を読み取る際の画像読取装置の一例を示す図である。図8は、ADF2により搬送される原稿の画像の読取中における画像読取装置の一例を示す図である。図9は、原稿画像の読取後の画像読取装置の一例を示す図である。
【0048】
まず、ADF2を用いて原稿画像の読取処理を行う場合、画像読取装置は、黒基準信号の読取処理、白基準信号の読取処理、原稿画像の読取処理を順に行う。黒基準信号の読取処理(黒基準読取処理)は、光源11を消灯状態にして黒基準としての画像を読み取る。上記白基準信号の読取処理は、光源11を点灯して白基準板23の画像を読み取る。また、原稿画像の読取処理は、上記ADF2により搬送される原稿画像を所定の読取位置P1にて読み取る。
【0049】
すなわち、上記CPU61は、黒基準信号の読取処理(黒基準読取処理)、白基準信号の読取処理(白基準読取処理)、原稿画像の読取処理(原稿読取処理)を順に行う。
まず、黒基準信号の読取処理として、上記CPU61は、上記露光制御部67により光源11を消灯状態とし、上記駆動制御部66により駆動モータ68を駆動させて上記第1キャリッジ16を図5に示す左端(白基準板23よりも左側)に移動させる。
【0050】
上記第1キャリッジ16を左端へ移動させると、上記CPU61は、上記光源11を消灯状態にしたまま、上記駆動制御部66により上記第1キャリッジ16を図5の左端から右側(副走査方向)へ数ライン分移動させる。この間、上記CCDセンサ19は、黒基準としての信号を出力する。つまり、上記CCDセンサ19は、光源11を消灯した状態の数ライン分の画像を黒基準画像として読み取る。また、上記画像処理部64では、上記CCDセンサ19からの数ライン分の出力信号(黒基準画像)における各画素ごとの平均値を黒基準信号とする。
【0051】
次に、上記CPU61は、白基準信号の読取処理を行う。上記白基準読取処理として、上記CPU61は、上記露光制御部67により光源11を点灯状態とし、上記駆動制御部66により駆動モータ68を駆動させて上記第1キャリッジ16を白基準の読取開始位置に移動させる。図7に示す読取位置P0は、白基準板23に対する第1キャリッジ16の読取位置を示している。
【0052】
上記第1キャリッジ16を白基準の読取開始位置へ移動させると、上記CPU61は、上記光源11を点灯状態にしたまま、上記駆動制御部66により上記第1キャリッジ16を右側(副走査方向)へ数ライン分移動させる。この間、上記CCDセンサ19は、白基準としての信号を出力する。つまり、上記CCDセンサ19は、光源11を点灯した状態で読み取った白基準板23の数ライン分の画像を白基準画像として読み取る。また、上記画像処理部64では、上記CCDセンサ19からの数ライン分の出力信号(白基準画像)における各画素ごとの平均値を白基準信号とする。
【0053】
次に、上記CPU61は、原稿画像の読取処理を行う。上記原稿読取処理として、上記CPU61は、上記露光制御部67により光源11を点灯状態としたまま、上記駆動制御部66により駆動モータ68を駆動させて上記第1キャリッジ16を原稿の読取位置P1に移動させる。図8及び図9に示す読取位置P1は、上記ADF2により搬送される原稿に対する読取位置を示している。
【0054】
一方、上記CPU61は、上記ADF2に対して原稿の搬送開始を指示する。上記ADF2では、上記CPU61からの指示に応じて原稿トレイ31上の原稿Orgの搬送を開始する。上記原稿トレイ31上の原稿Orgは、ピックアップローラ32により1枚ずつピックアップされる。上記ピックアップローラ32によりピックアップされた原稿Orgの先端は、レジストローラ対33へ搬送される。上記レジストローラ対33の手前には、レジストローラ対33の手前に原稿が到達したことを検知するセンサ(図示しない)が設置されている。
【0055】
このセンサによりレジストローラ対33の手前に到達したことが検知された原稿Orgは、上記CPU61から指示されるタイミングに応じて上記レジストローラ対33により後段へ搬送される。上記レジストローラ対33の後段では、搬送ドラム34及び搬送ローラ35により原稿Orgが搬送される。上記搬送ドラム34及び搬送ローラ35により搬送される原稿Orgは、図8に示すように、原稿の読取位置P1を通過し、上記原稿排紙部37へ搬送される。また、上記原稿読取位置P1を通過した原稿Orgは、図9に示すように、上記ジャンプ台36により上記原稿排紙部37へ誘導される。
【0056】
また、上記原稿の読取位置P1では、図8に示すように、原稿台ガラス22を通して、上記光源11からの光が原稿に照射され、その反射光が第1ミラー13へ入射する。上記第1ミラー13に入射した光(原稿からの反射光)は、上記第2ミラー、第3ミラー、集光レンズ等の光学系を介してCCDセンサ19へ入射される。すなわち、上記ADF2によって搬送される原稿Orgは、上記原稿読取位置P1において、順次、主走査方向の画像が読み取られる。また、上記CCDセンサ19にて光電変換された画像情報(CCDセンサ19からの出力信号)は、上記画像処理部64により上記黒基準信号及び白基準信号を用いて補正される。
【0057】
次に、筋状領域(筋画像)の発生について説明し、デジタル複写機41による画像読取異常(筋状領域)の検出、筋状領域の位置検出、筋状領域の幅検出等について説明する。
【0058】
図2は、画像読取装置1により読み込まれた画像データに生じた筋状領域の一例を示す図である。
【0059】
図2に示すように、画像読取装置1により読み込まれた画像データは、下地画像121、原稿複写画像122、筋状領域123を含む。例えば、この筋状領域123は、シートスルー方式の画像読取装置1、つまり原稿自動送り装置2を搭載した画像読取装置1におけるスリットガラスにゴミ(紙粉、糊等)が付着したときに発生し、副走査方向と平行な筋状領域としてコピー、スキャナ画像に現れる。スキャン、コピー機能の使用時にこの筋状領域が発生すると、画像不良となる。
【0060】
ここで、主走査方向と副走査方向の定義について補足する。主走査方向は、原稿自動送り装置2による原稿の搬送方向に対して直交する方向であり、副走査方向は、原稿自動送り装置2による原稿の搬送方向に対して平行する方向である。CCDセンサ19は、主走査方向の1ライン分の画像を読み取るように構成されており、原稿の搬送に応じて、順に副走査方向の画像を読み取ることになる。
【0061】
画像読取装置1は、原稿を読み取り、原稿に対応した画像データを取得し、取得した画像データを記憶する。画像処理部64又は画像処理部54は、画像データに含まれた副走査方向の複数のラインデータに基づき画像読取異常(筋状領域の発生)を検出することができる。例えば、画像処理部64又は画像処理部54は、各ラインデータの濃度特徴(図4参照)に基づき画像読取異常(筋状領域の発生)を検出することができる。
【0062】
画像処理部64又は画像処理部54は、各ラインデータを構成する複数画像成分の濃度値を検出し、検出結果から各ラインデータの濃度特徴を生成し、各ラインデータの濃度特徴を比較し、比較結果に基づき前記画像読取異常を検出することができる。なお、画像成分とは、1以上の画素の集合体である。画像処理部64が画像読取異常(筋状領域の発生)を検出する場合、複数のラインデータはページメモリ55に記憶されてもよいし、画像処理部64に設けられたページメモリに記憶されてもよい。また、画像処理部54が画像読取異常(筋状領域の発生)を検出する場合、複数のラインデータはページメモリ55に記憶される。以下、説明を分かり易くするために、画像処理部54による画像読取異常(筋状領域の発生)の検出について説明する。
【0063】
例えば、画像処理部54は、画像データを構成する副走査方向の各ラインデータに含まれる所定濃度閾値より高い画像成分の出現頻度に基づき画像読取異常を検出する。例えば、画像処理部54は、副走査方向の注目ラインデータに含まれる所定濃度閾値より高い画像成分の第1の出現頻度と、注目ラインデータに隣接する副走査方向の第1の隣接ラインデータに含まれる所定濃度閾値より高い画像成分の第2の出現頻度とを比較し、比較結果に基づき画像読取異常を検出する。画像処理部54は、第1の出現頻度が第2の出現頻度より高く、第1の出現頻度と第2の出現頻度との差分が所定差分閾値より大きい場合に、注目ラインデータに対応した筋画像の発生を検出する。或いは、画像処理部54は、第1の出現頻度が所定出現頻度閾値より高く、第1の出現頻度と第2の出現頻度との差分が所定差分閾値より大きい場合に、注目ラインデータに対応した筋画像の発生を検出する。
【0064】
又は、画像処理部54は、副走査方向の注目ラインデータに含まれる所定濃度閾値より高い画像成分の第1の出現頻度と、注目ラインデータに隣接する副走査方向の第1の隣接ラインデータに含まれる所定濃度閾値より高い画像成分の第2の出現頻度と、注目ラインデータに隣接する副走査方向の第2の隣接ラインデータに含まれる所定濃度閾値より高い画像成分の第3の出現頻度とを比較し、比較結果に基づき前記画像読取異常を検出する。画像処理部54は、第1の出現頻度が第2の出現頻度及び第3の出現頻度より高く、第1の出現頻度と第2の出現頻度との差分が所定差分閾値より大きく、且つ第1の出現頻度と第3の出現頻度との差分も所定差分閾値より大きい場合に、注目ラインデータに対応した筋画像の発生を検出する。或いは、画像処理部54は、第1の出現頻度が所定出現頻度閾値より高く、第1の出現頻度と第2の出現頻度との差分が所定差分閾値より大きく、且つ第1の出現頻度と第3の出現頻度との差分も所定差分閾値より大きい場合に、注目ラインデータに対応した筋画像の発生を検出する。
【0065】
第1のラインデータ〜第nのラインデータが有る場合、画像処理部54は、第1のラインデータ〜第nのラインデータを1ラインデータずつ順に注目ラインデータとして設定し、上記したように、注目ラインデータに対応した筋画像が発生しているか否かを検出する。さらに、画像処理部54は、注目ラインデータの位置情報(ページメモリ上のアドレス情報等)に基づき筋状領域の発生位置を検出することもできる。
【0066】
例えば、図3及び図4に示すように、画像処理部54は、画像データに含まれた副走査方向の各ラインデータの濃度特徴を検出することができる。画像処理部54は、画像データに含まれた主走査方向の1ラインについて画素毎に所定濃度閾値と比較し、以下の条件式(1)を満たす場合には、濃度特徴量を1と判定し、また以下の条件式(2)を満たす場合には、濃度特徴量を0と判定する。
【0067】
注目画素値>所定濃度閾値…条件式(1)
注目画素値≦所定濃度閾値…条件式(2)
画像処理部54は、上記濃度特徴量の判定処理を副走査方向の全てのラインについて繰返し行ない、図4に示すような、主走査座標毎の濃度特徴ヒストグラムを生成する。言い換えれば、画像処理部54は、副走査方向の各ラインデータの濃度特徴を検出する。
【0068】
画像処理部54は、濃度特徴ヒストグラム(各ラインデータの濃度特徴)を参照し、副走査方向の各ラインデータの中から、所定濃度閾値を越える濃度値の画素の出現頻度が非常に高い所定ラインデータ(所定主走査方向座標値)を検出することができた場合、この所定ラインデータに隣接する隣接ラインデータ(隣接主走査方向座標値)を構成する画素の濃度値について調べる。画像処理部54は、所定濃度閾値を越える濃度値の画素の出現頻度が非常に低い隣接ラインデータであることを検出すると、副走査方向の所定ラインデータを筋状領域と判定する。
【0069】
さらに、画像処理部54は、主走査方向における、所定濃度閾値より高い画像成分の連続性を検出し、連続性の検出結果に基づき、筋状領域の幅を検出することもできる。具体的には、画像処理部54は、筋状領域有りの座標が連続する画素範囲を筋状領域の幅として検出することができる。
【0070】
上記したように、デジタル複写機41は、読取画像データ中に含まれる副走査方向と平行な筋状領域の存在有無、及び前記筋状領域の位置を検知することができる。
【0071】
上記説明では、装置(デジタル複写機41)の内部に筋状画像の有無、位置、幅を検知する機能が予め記録されている場合について説明をしたが、これに限らず同様の機能をネットワークから装置にダウンロードしても良いし、同様の機能を記録媒体に記憶させたものを装置にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態はどのような形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と共働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0072】
以上説明した実施形態により、以下の装置、方法、プログラム、及び記憶媒体を提供することができる。
【0073】
(1)主走査方向1ラインの読取画像データについて、画素毎に所定濃度閾値と比較し濃度特徴を検出し、この濃度特徴検出を副走査方向全てのラインについて繰返し行ない、主走査座標毎の濃度特徴ヒストグラムを生成し、この濃度特徴ヒストグラムに基づき、隣接画素との頻度の差分が所定差分閾値よりも大きな主走査座標があるか否かを判別し、副走査方向と平行な筋状領域の存在有無、及び前記筋状領域の位置、幅を検知する装置。
【0074】
(2)主走査方向1ラインの読取画像データについて、画素毎に所定濃度閾値と比較し濃度特徴を検出し、この濃度特徴検出を副走査方向全てのラインについて繰返し行ない、主走査座標毎の濃度特徴ヒストグラムを生成し、この濃度特徴ヒストグラムに基づき、隣接画素との頻度の差分が所定差分閾値よりも大きな主走査座標があるか否かを判別し、副走査方向と平行な筋状領域の存在有無、及び前記筋状領域の位置、幅を検知する方法。
【0075】
(3)主走査方向1ラインの読取画像データについて、画素毎に所定濃度閾値と比較し濃度特徴を検出し、この濃度特徴検出を副走査方向全てのラインについて繰返し行ない、主走査座標毎の濃度特徴ヒストグラムを生成し、この濃度特徴ヒストグラムに基づき、隣接画素との頻度の差分が所定差分閾値よりも大きな主走査座標があるか否かを判別し、副走査方向と平行な筋状領域の存在有無、及び前記筋状領域の位置、幅を検知するプログラム。
【0076】
(4)上記(3)に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
【0077】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0078】
1…画像読取装置、2…自動原稿送り装置(ADF)、41…デジタル複写機、54…画像処理部、55…ページメモリ、64…画像処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿の搬送方向に対して直交する主走査方向の画像を読み取るとともに、前記原稿の搬送に応じて、前記原稿の搬送方向と平行する副走査方向の画像を読み取る読取手段と、
前記読取手段による画像読取により取得された前記原稿の画像データを記憶する記憶手段と、
前記画像データに含まれた前記副走査方向の各ラインデータの濃度特徴に基づき画像読取異常を検出する検出手段と、
を備えた画像読取装置。
【請求項2】
前記検出手段は、各ラインデータを構成する複数画像成分の濃度値を検出し、検出結果から各ラインデータの濃度特徴を生成し、各ラインデータの濃度特徴を比較し、比較結果に基づき前記画像読取異常を検出する請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記検出手段は、各ラインデータに含まれる濃度閾値より高い画像成分の出現頻度に基づき前記画像読取異常を検出する請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記検出手段は、第1のラインデータに含まれる濃度閾値より高い画像成分の第1の出現頻度と、前記第1のラインデータに隣接する第2のラインデータに含まれる前記濃度閾値より高い画像成分の第2の出現頻度とを比較し、比較結果に基づき前記画像読取異常を検出する請求項3に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記検出手段は、前記第1の出現頻度が前記第2の出現頻度より高く、前記第1の出現頻度と前記第2の出現頻度との差分が差分閾値より大きい場合に、前記第1のラインデータに対応した筋画像の発生を検出する請求項4に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記検出手段は、前記第1の出現頻度が出現頻度閾値より高く、前記第1の出現頻度と前記第2の出現頻度との差分が差分閾値より大きい場合に、前記第1のラインデータに対応した筋画像の発生を検出する請求項4に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記検出手段は、前記第1のラインデータの位置情報に基づき前記筋画像の発生位置を検出する請求項5又は6に記載の画像読取装置。
【請求項8】
原稿の搬送方向に対して直交する主走査方向の画像を読み取るとともに、前記原稿の搬送に応じて、前記原稿の搬送方向と平行する副走査方向の画像を読み取り、
前記画像の読取により取得された前記原稿の画像データを記憶し、
前記画像データに含まれた前記副走査方向の各ラインデータの濃度特徴に基づき画像読取異常を検出する画像読取方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−45072(P2011−45072A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−184252(P2010−184252)
【出願日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】