説明

番組記録システム、番組記録管理サーバ、および記録センタ

【課題】自己の放送エリア外の放送番組の予約記録を可能とする、番組記録システム、番組記録管理サーバ、および記録センタを提供することを目的とする。
【解決手段】番組記録管理サーバ1と、携帯端末2と、地域番組記録装置3を有する記録センタと、コンテンツ視聴装置4とが、通信ネットワーク5を介して接続される番組記録システム9において、携帯端末2が予約記録を行う視聴地域の放送番組情報を受信し、ユーザに予約番組を選択させる。そして、携帯端末2から視聴地域に関する地域情報を含んだ番組予約情報を番組記録管理サーバ1へ送信する。番組記録管理サーバ1は、地域情報に基づき番組予約情報を振り分けて地域番組記録装置3に送信する。次に、地域番組記録装置3は、受信した番組予約情報に基づき番組データを記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組記録システム、番組記録管理サーバ、および記録センタに関する。
【背景技術】
【0002】
家庭内に設置されているビデオレコーダ等の録画機器に、外部の携帯電話機等を使用して、放送番組等の録画予約を可能にする、通信ネットワークを利用した番組録画予約システムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、テレビ番組等の番組データを、ユーザPC(Personal Computer)が受信し、受信した番組データをインターネットを介して配信する技術が開示されている(例えば、特許文献2等)。
これらの技術を用いれば、携帯端末等から自宅の録画機器等で放送番組の録画予約を行い、録画した番組データをインターネットを経由して、自宅以外の他の場所において携帯端末等で視聴することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−309285号公報(段落0007)
【特許文献2】特開2002−344920号公報(段落0005)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、家庭内等で受信し視聴できる放送番組等は、現在一定の放送エリアごとに認可を得た放送事業者(テレビ局、ラジオ局)が、電波を通じて配信した番組データに限られる。従って、例えば、東京に住んでいるユーザが、出身地の地方のニュースを見たり、地方の放送局のみで放送される番組を、その放送エリア外の東京において記録し視聴することはできない。
【0005】
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、自己の放送エリア外の放送番組の予約記録を可能とする、番組記録システム、番組記録管理サーバ、および番組記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明の番組記録システム、番組記録管理サーバ、および記録センタは、番組記録管理サーバと、携帯端末と、番組記録装置を有する記録センタと、コンテンツ視聴装置とが、通信ネットワークを介して接続されるように構成し、携帯端末が予約記録を行う視聴地域の放送番組情報を受信し、ユーザに予約番組を選択させる。そして、携帯端末から視聴地域に関する地域情報を含んだ番組予約情報を番組記録管理サーバへ送信する。番組記録管理サーバは、地域情報に基づき番組予約情報を、該当する視聴地域の番組記録装置に振り分けて送信する。次に、番組記録装置は、受信した番組予約情報に基づき番組データを記録する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、自己の放送エリア外の放送番組の予約記録を可能する、番組記録システム、番組記録管理サーバ、および記録センタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施形態1に係る番組記録システムの構成例を示す図である。
【図2】本実施形態1に係る携帯端末の構成例を示す機能ブロック図である。
【図3】本実施形態1に係る番組記録管理サーバの構成例を示す機能ブロック図である。
【図4】本実施形態1に係る番組予約情報データベースに記憶される番組予約情報のデータ構成の一例を示す図である。
【図5】本実施形態1に係る地域番組記録装置情報データベースに記憶される地域番組記録装置情報のデータ構成の一例を示す図である。
【図6】本実施形態1に係る記録コンテンツ情報データベースに記憶される記録コンテンツ情報のデータ構成の一例を示す図である。
【図7】本実施形態1に係る視聴装置情報データベースに記憶される視聴装置情報のデータ構成の一例を示す図である。
【図8】本実施形態1に係る地域番組記録装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【図9】本実施形態1に係るコンテンツ視聴装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【図10】本実施形態1に係る番組記録システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
【図11】本実施形態2に係る番組記録システムの構成例を示す図である。
【図12】本実施形態2に係る地域番組記録制御サーバと記録サーバの構成例を示す機能ブロック図である。
【図13】本実施形態3に係る番組記録システムの構成例を示す図である。
【図14】本実施形態3に係るマスタ地域番組記録装置とユーザ記録装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
〔実施形態1〕
図1は、本実施形態1に係る番組記録システム9の構成例を示す図である。
番組記録システム9は、番組記録管理サーバ1と、携帯端末2と、地域番組記録装置(番組記録装置)3と、コンテンツ視聴装置4と、ルータ装置13とを含んで構成され、通信ネットワーク5を介して接続されている。ここで通信ネットワーク5は、例えば、インターネット等のネットワークであり、IP(Internet Protocol)に基づき制御が行われるものとして説明する。
なお、記録センタは、複数の地域番組記録装置3と、当該複数の地域番組記録装置3を通信ネットワーク5に接続する接続装置としてのルータ装置13を含めて構成される。
【0011】
本実施形態1に係る番組記録システム9における動作の概要について説明する。
まず、携帯端末2において、ユーザにより、予約録画を行いたい番組の視聴地域(放送エリア)の放送番組情報(例えば、EPG(Electronic Program Guide:電子番組ガイド)情報)が選択され、表示された視聴地域の放送番組情報から予約録画を行う放送番組を選択決定することで、その地域情報を含んだ番組予約情報を、携帯端末2から番組記録管理サーバ1に送信する。
そして、番組予約情報を受信した番組記録管理サーバ1は、番組予約情報に含まれる地域情報に基づき、放送エリアに対応して各視聴地域a,b,…,mごとに設置された地域番組記録装置3に、番組予約情報を振り分ける。次に、番組予約情報を受信した地域番組記録装置3は、その番組予約情報に基づいて、その地域で放送される番組データを記録する。続いて、地域番組記録装置3は、記録した番組データに関する情報である記録コンテンツ情報を、番組記録管理サーバ1へ送信する。
次に、番組記録管理サーバ1は、各地域番組記録装置3から取得した記録コンテンツ情報をユーザごとに集計し、携帯端末2の要求により集計した記録コンテンツ情報を送信する。続いて、携帯端末2により配信を希望する記録コンテンツが選択されると、その記録コンテンツ配信要求情報を番組記録管理サーバ1経由で、その記録コンテンツを記憶する地域番組記録装置3へと送信する。そして、地域番組記録装置3は、その記録コンテンツに関する番組データを、番組記録管理サーバ1経由で、携帯端末2により指定された自己の携帯端末2またはコンテンツ視聴装置4に配信する。
【0012】
ここで、番組記録管理サーバ1は、本発明の実施形態1に係る番組記録システム9を用いるサービス提供者により設置されるものであり、携帯端末2(2A,2B,…2N)を所有する各ユーザA,B,…,Nが、予めこのサービス提供者と契約することにより、番組記録管理サーバ1とのデータ通信が可能となる。そして、ユーザは、予約録画を行いたい1つ以上の視聴地域に、地域番組記録装置3を設置する。例えば、携帯端末2Aのユーザは、視聴地域a「東京」,視聴地域b「大阪」等の予めサービス提供者と契約した1つ以上の視聴地域において、地域番組記録装置3Aa,3Ab,…,3Amを設置する。同様に、携帯端末2Bのユーザは、サービス提供者と契約した1つ以上の視聴地域に、地域番組記録装置3Ba,3Bb,…,3Bmを設置する。
なお、本実施形態では、地域番組記録装置3の設置は、サービス提供者がユーザに代わって行う。つまり、地域番組記録装置3の購入・据付・調整とも、サービス提供者がユーザに代わって行い、設置に要した費用は、月ごとの会費や利用料金をユーザから徴収することで回収する。もちろん、サービス提供者は、設置に要した費用をユーザから一括払いや分割払いで回収してもよい。ちなみに、月ごとの会費や利用料金から回収するとした場合、ユーザは、本番組記録システム9を利用しやすいというメリットがある。また、後記するように、広告をユーザに視聴させることで、設定費用の低減化・無料化を図ることも可能である。
【0013】
次に、本実施形態1に係る番組記録システム9を構成する各装置について具体的に説明する。
【0014】
〔携帯端末〕
図2は、本実施形態1に係る携帯端末2の構成例を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、携帯端末2は、制御部20と、通信部21と、入力部22と、出力部23と、メモリ部24と、記憶部25とを含んで構成される。
【0015】
制御部20は、番組記録管理サーバ1に対して、各視聴地域の放送番組情報100に基づき番組予約情報200を送信し、地域番組記録装置3が記録した番組データを、自身の携帯端末2またはコンテンツ視聴装置4に配信させる指示を与える。
また、制御部20は、地域番組情報要求部210と、地域番組情報受信部220と、番組予約情報送信部230と、記録コンテンツ情報要求部240と、記録コンテンツ配信要求部250と、記録コンテンツ受信部260と、表示制御部270とを含んで構成される。なお、この制御部20の機能は、例えば携帯端末2の記憶部25に記憶されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)がメモリ部24に展開し実行することで実現される。
【0016】
地域番組情報要求部210は、各視聴地域(放送エリア)ごとの放送番組情報(例えば、EPG情報)100を、地域番組情報要求メッセージとして番組記録管理サーバ1に要求する。ここで、放送番組情報100は、放送日、放送時間(放送開示時刻・放送終了時刻)、番組内容、放送局(コンテンツ提供者)等の予約録画に必要となる放送番組に関する情報である。この放送番組情報100は、各視聴地域(放送エリア)ごとに異なるため、例えば同じ時刻でも、東京地域と大阪地域とでは異なった番組内容の放送番組情報100となる。地域番組情報要求部210は、ユーザにより指定された視聴地域の放送番組情報100を、番組記録管理サーバ1に要求する。
【0017】
地域番組情報受信部220は、地域番組情報要求部210で要求した視聴地域に対応する放送番組情報100を番組記録管理サーバ1から受信し、表示制御部270を介して出力部23に表示させる。
【0018】
番組予約情報送信部230は、出力部23に表示された各視聴地域の放送番組情報100から、録画したい放送番組が入力部22を介してユーザにより選択されると、その選択された放送番組についての地域情報を含む番組予約情報200を番組記録管理サーバ1に送信する。なお、この番組予約情報200については、後記する図4において詳細に説明する。
【0019】
記録コンテンツ情報要求部240は、番組記録管理サーバ1がユーザごとに集計した記録コンテンツ情報400を、記録コンテンツ情報要求メッセージとして番組記録管理サーバ1に要求する。ここで、記録コンテンツ情報400とは、地域番組記録装置3が番組記録管理サーバ1へ送信する、番組データの記録が完了したことを示す情報であり、詳細は、後記する図6において説明する。
【0020】
記録コンテンツ配信要求部250は、番組記録管理サーバ1から記録コンテンツ情報400を受信し、表示制御部270を介してその記録コンテンツ情報400を出力部23に表示させる。そして、記録コンテンツ配信要求部250は、出力部23に表示された記録コンテンツ情報400から、視聴したい放送番組が入力部22を介してユーザにより決定されると、その決定された放送番組についての記録コンテンツ配信要求メッセージを、番組記録管理サーバ1へ送信する。このとき、記録コンテンツ配信要求部250は、ユーザが決定した視聴したい放送番組の配信先を選択する画面を表示制御部270を介して出力部23に表示させ、自身の携帯端末2あるいは予め登録したコンテンツ視聴装置4のうちから選択した少なくとも1つを配信先として決定し、その配信先に関する情報を含んだ記録コンテンツ配信要求メッセージを、番組記録管理サーバ1へ送信する。
【0021】
記録コンテンツ受信部260は、番組記録管理サーバ1を介して、地域番組記録装置3から記録コンテンツ600(後記する図8参照)に関する番組データを受信し、表示制御部270を介して出力部23に、地域番組記録装置3が記録した放送番組を表示する。
【0022】
次に、通信部21は、通信ネットワーク5(図1参照)を介して、番組記録管理サーバ1との間で、放送番組情報100や、記録コンテンツ情報400等に関するデータの送受信を行う。また、入力部22は、キーボードやタッチパネル等からなる入力手段からなり、番組の予約や配信に必要な情報の入力を行う。出力部23は、液晶ディスプレイ等からなる表示手段と、音声データを出力するスピーカ等からなる。メモリ部24は、RAM(Random Access Memory)等の記憶手段からなり、制御部20の処理に必要な情報を一時的に記憶する。記憶部25は、ROM(Read Only Memory)等の記憶手段からなり、制御部20を制御するためのプログラム等を記憶する。
【0023】
このようにすることで、本実施形態1に係る携帯端末2は、視聴地域(放送エリア)ごとの放送番組情報100を取得して、その視聴地域で放送される番組に関する番組予約情報200を番組記録管理サーバ1へ送信することができる。そして、記録された番組データを、予め登録した携帯端末2やコンテンツ視聴装置4に配信させる要求を行うことが可能となる。
【0024】
〔番組記録管理サーバ〕
番組記録管理サーバ1(図1参照)は、携帯端末2から地域情報を含む番組予約情報200を受信し、その地域情報を基に、対応する視聴地域の地域番組記録装置3に番組予約情報200を振り分けて送信する。また、各地域番組記録装置3から、記録した番組データに関する情報である記録コンテンツ情報400を収集し、ユーザにより選択された記録コンテンツ600に関する番組データを地域番組記録装置3から取得して、当該携帯端末2またはコンテンツ視聴装置4へ配信する。
【0025】
図3は、本実施形態1に係る番組記録管理サーバ1の構成例を示す機能ブロック図である。図3に示すように、番組記録管理サーバ1は、制御部10と、通信部11と、メモリ部14と、記憶部15とを含んで構成される。
【0026】
制御部10は、番組予約情報200を各視聴地域に設けられた地域番組記録装置3に振り分け、地域番組記録装置3から取得した記録コンテンツ600を配信する制御を行い、地域番組情報要求取得部110と、地域番組情報送信部120と、番組予約情報取得部130と、番組予約情報振り分け部140と、記録コンテンツ情報取得部150と、記録コンテンツ配信要求振り分け部160と、記録コンテンツ転送部170とを含んで構成される。なお、この制御部10の機能は、例えば番組記録管理サーバ1の記憶部15に記憶されたプログラムをCPUがメモリ部14に展開し実行することで実現される。
【0027】
地域番組情報要求取得部110は、通信部11を介して、携帯端末2から地域番組情報要求メッセージを取得する。そして、地域番組情報送信部120は、地域番組情報要求メッセージで指定される視聴地域(放送エリア)の放送番組情報100を、記憶部15内の地域番組情報データベース(DB:Data Base)151から取得し、通信部11を介して携帯端末2へ送信する。
ここで、放送番組情報100は、例えば、放送日、放送時間、番組内容、放送局に関する情報が含まれるEPG情報である。そして、各視聴地域(放送エリア)ごとの放送番組情報100(100a,100b,…,100m)が、地域番組情報データベース151に予め記憶される。
【0028】
番組予約情報取得部130は、ユーザにより選択された予約番組に関する番組予約情報200を、携帯端末2から通信部11を介して取得する。そして、番組予約情報取得部130は、取得した番組予約情報200を記憶部15内の番組予約情報データベース(DB)152に記憶する。
【0029】
図4は、本実施形態1に係る記憶部15内の番組予約情報データベース152に記憶される番組予約情報200のデータ構成の一例を示す図である。
図4に示すように、番組予約情報200は、ユーザA,B,…,Nごとに固有の番号であるユーザID(Identification)201に関連付けて、地域情報202、番組ID203、コンテンツ提供者(放送局)204、記録予約日205、記録開始時刻206、および記録終了時刻207を含んで構成される。ここで、地域情報202は、ユーザが視聴したい番組が放送される視聴地域(放送エリア)を示す。また、番組ID203は、放送番組ごとに設定される固有の番号であり、この番組ID203の指定をすることで、コンテンツ提供者204,記録予約日205,記録開始時刻206,記録終了時刻207までのデータ項目が設定できる。
【0030】
なお、本実施形態1の番組予約情報200は、図4に示すような、EPG情報による番組単位の情報だけでなく、複数の番組を一度に記録するように、例えば、4月1日のX放送の19時00分から23時00分など、番組ID203を指定せず、記録開始時刻206と記録終了時刻207とで指定するものでもよい。また、携帯端末2に放送番組情報100を表示させる際に、俳優や歌手等の出演者名による検索により、該当する出演者に関わる放送番組を優先的に表示させて、その番組をユーザに選択させることにより、番組予約情報200を生成してもよい。
【0031】
図3に戻り、番組予約情報振り分け部140は、番組予約情報取得部130が取得した番組予約情報200に含まれるユーザID201と地域情報202(図4参照)とに基づき、記憶部15内の地域番組記録装置情報データベース(DB)153に記憶された地域番組記録装置情報300を参照して、番組予約情報200を、各視聴地域の地域番組記録装置3に振り分けて送信する。
【0032】
図5は、本実施形態1に係る記憶部15内の地域番組記録装置情報データベース153に記憶される地域番組記録装置情報300のデータ構成の一例を示す図である。
図5に示すように、地域番組記録装置情報300は、ユーザID201および地域情報202と紐付けられて、記録装置アドレス301が記憶されている。この記録装置アドレス301は、各視聴地域に設置された地域番組記録装置3のデータの送信先となる装置アドレスである。
【0033】
番組予約情報振り分け部140は、この地域番組記録装置情報300を参照し、携帯端末2から受信した番組予約情報200に含まれるユーザID201と地域情報202とを用いて、対応する視聴地域に設置された地域番組記録装置3の記録装置アドレス301を取得する。そして、番組予約情報振り分け部140は、番組予約情報200を、対応する視聴地域の地域番組記録装置3の記録装置アドレス301宛に送信する。
【0034】
図3に戻り、記録コンテンツ情報取得部150は、各視聴地域の地域番組記録装置3が番組予約情報200に基づいて番組データの記録を完了したこと報知する情報である記録コンテンツ情報400を通信部11を介して、地域番組記録装置3から取得し、記憶部15内の記録コンテンツ情報データベース(DB)154に記憶する。
【0035】
図6は、本実施形態1に係る記憶部15内の記録コンテンツ情報データベース154に記憶される記録コンテンツ情報400のデータ構成の一例を示す図である。
図6に示すように、記録コンテンツ情報400は、ユーザID201に紐付けられて、各視聴地域の地域番組記録装置3が番組予約情報200を基に記録した番組データ(記録コンテンツ)に関する情報が集計され記憶される。
例えば、ユーザID201が「goomo 0001」のユーザAは、地域情報202が「a(東京)」と「f(沖縄)」の2つの番組を予約し記録していることを示している。
【0036】
記録コンテンツ情報取得部150は、番組データの記録が完了する度に地域番組記録装置3から送られてくる記録コンテンツ情報400に基づき、この記録コンテンツ情報データベース154を更新する。また、記録コンテンツ情報取得部150は、携帯端末2から送信される記録コンテンツ情報要求メッセージに応答して、記録コンテンツ情報データベース154に記憶された記録コンテンツ情報400のユーザごとのリストを作成し、携帯端末2へ送信する。
【0037】
図3に戻り、記録コンテンツ配信要求振り分け部(番組データ配信要求振り分け部)160は、携帯端末2から受信した記録コンテンツ配信要求メッセージを、地域番組記録装置情報データベース153に記憶された地域番組記録装置情報300(図5参照)を用いて、該当する地域番組記録装置3に振り分けて送信する。
【0038】
記録コンテンツ転送部(番組データ転送部)170は、携帯端末2で選択された放送番組の番組データの配信先となる携帯端末2またはコンテンツ視聴装置4の装置アドレスを、記憶部15内の視聴装置情報データベース(DB)155に記憶された視聴装置情報500を参照して取得し、地域番組記録装置3から配信された番組データを、指定された携帯端末2やコンテンツ視聴装置4に転送する。
【0039】
図7は、本実施形態1に係る記憶部15内の視聴装置情報データベース155に記憶される視聴装置情報500のデータ構成の一例を示す図である。
図7に示すように、視聴装置情報500は、ユーザID201に紐付けられて、携帯端末2やコンテンツ視聴装置4に関する装置アドレス501が記憶されている。この装置アドレス501は、個々のユーザの登録により、ユーザID201に関連付けて予め登録されているものである。
記録コンテンツ転送部170は、携帯端末2で指定された記録コンテンツ(番組データ)600の配信先の装置アドレス501を、この視聴装置情報500を用いて取得し、番組データの転送を行う。
【0040】
図3に戻り、通信部11は、通信ネットワーク5を介して、携帯端末2、地域番組記録装置3、およびコンテンツ視聴装置4との間で、番組予約情報200や記録コンテンツ情報400に関するデータの送受信を行う。
また、メモリ部14は、RAM等の記憶手段からなり、制御部10の処理に必要な情報を一時的に記憶する。
記憶部15は、ハードディスクやフラッシュメモリ等の記憶手段からなり、地域番組情報データベース151と、番組予約情報データベース152と、地域番組記録装置情報データベース153と、記録コンテンツ情報データベース154と、視聴装置情報データベース155とを含んで構成される。
【0041】
このようにすることで、番組記録管理サーバ1は、携帯端末2から取得した番組予約情報200を振り分けて、各地域の地域番組記録装置3に送信することができる。
【0042】
〔ルータ装置〕
ルータ装置13(図1参照)は、ネットワーク相互間でのデータ中継を行う装置であり、インターネット網への接続サービスを提供するIPS(Internet Service Provider)から割り当てられるグローバルIPアドレスを広域ネットワーク(通信ネットワーク5)側に受け付けるDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)クライアント機能、LAN(Local Area Network)側に接続された地域番組記録装置3にローカルIPアドレスを割り当てるDHCPサーバ機能、LAN側に接続された地域番組記録装置3のローカルIPアドレスを広域ネットワーク側のグローバルIPアドレスに変換するNAT機能、及びLAN側に接続された複数の地域番組記録装置3のMAC(Media Access Control)アドレスを用いて同時にインターネットアクセスを実現するためのIPマスカレード機能などを備えている。
【0043】
〔地域番組記録装置〕
地域番組記録装置3(図1参照)は、番組記録管理サーバ1から受信した番組予約情報200(図4参照)に基づき、番組データを記録する。また、地域番組記録装置3は、予約された放送番組の番組データの記録が完了するごとに、その内容を記録コンテンツ情報400として、番組記録管理サーバ1へ送信する。
なお、本実施形態1に係る地域番組記録装置3は、各ユーザごとに視聴したい番組が放送される1つ以上の視聴地域a,b,…,mに設置されるものである。
【0044】
図8は、本実施形態1に係る地域番組記録装置3の構成例を示す機能ブロック図である。図8に示すように、地域番組記録装置3は、制御部30と、通信部31と、メモリ部34と、記憶部35と、チューナ部36とを含んで構成される。
【0045】
制御部30は、番組予約情報受信部310と、記録制御部320と、記録コンテンツ情報送信部330と、記録コンテンツ配信要求受信部340と、記録コンテンツ配信部350とを含んで構成される。なお、この制御部30の機能は、例えば地域番組記録装置3の記憶部35に記憶されたプログラムをCPUがメモリ部34に展開し実行することで実現される。
【0046】
番組予約情報受信部310は、番組記録管理サーバ1の番組予約情報振り分け部140により送信された番組予約情報200を受信し、記憶部35内の地域番組予約情報データベース(DB)351内に記憶する。
そして、記録制御部320は、地域番組予約情報データベース351に記憶された番組予約情報200に基づいて、予約時間にチューナ部36を介して放送波を受信し、番組データを取得して、記憶部35内の記録コンテンツデータベース(DB)352に記録する。なお、記録コンテンツデータベース352内に記録された番組データを、記録コンテンツ600とよぶ。
続いて、記録コンテンツ情報送信部330は、記録コンテンツデータベース352に番組データが記録されたことを報知する情報である記録コンテンツ情報400を、番組記録管理サーバ1へ送信する。
【0047】
記録コンテンツ配信要求受信部340は、番組記録管理サーバ1の記録コンテンツ配信要求振り分け部160が振り分けた記録コンテンツ配信要求メッセージを通信部31を介して受信する。
そして、記録コンテンツ配信部(番組データ配信部)350は、記録コンテンツ配信要求受信部340が受信した記録コンテンツ配信要求メッセージに基づいて、記録コンテンツデータベース352に記録された記録コンテンツ(番組データ)600を、番組記録管理サーバ1に送信する。
【0048】
次に、通信部31は、通信ネットワーク5(図1参照)を介して、番組記録管理サーバ1との間で、番組予約情報200や記録コンテンツ情報400に関するデータの送受信を行う。
また、メモリ部34は、RAM等の記憶手段からなり、制御部30の処理に必要な情報を一時的に記憶する。
記憶部35は、ハードディスクやフラッシュメモリ等の記憶手段からなり、地域番組予約情報データベース351と、記録コンテンツデータベース352とを含んで構成される。
また、チューナ部36は、アンテナを介して放送波を選局して受信する。
【0049】
このように、各視聴地域に地域番組記録装置3を設けることで、その視聴地域における番組データを記録し、配信することが可能となる。
【0050】
〔コンテンツ視聴装置〕
コンテンツ視聴装置4(図1参照)は、番組記録管理サーバ1を介して地域番組記録装置3から記録コンテンツ(番組データ)600を受信し、後記する出力部43においてユーザに受信した放送番組を表示する。
このコンテンツ視聴装置4は、インターネット等を介して接続される、PCやIPTV(Internet Protocol Television)でもよいし、例えばPDA(Personal Digital Assistants)などのユーザが屋外に持ち出して使用する装置でもよい。また、このコンテンツ視聴装置4は、番組記録管理サーバ1の視聴装置情報データベース155(図3参照)に、その装置アドレス501(図7参照)を予め登録しておくものである。
【0051】
図9は、本実施形態1に係るコンテンツ視聴装置4の構成例を示す機能ブロック図である。
図9に示すように、コンテンツ視聴装置4は、制御部40と、通信部41と、入力部42と、出力部43と、メモリ部44と、記憶部45とを含んで構成される。
【0052】
制御部40は、記録コンテンツ情報要求部440、記録コンテンツ配信要求部450、記録コンテンツ受信部460、および表示制御部470を含んで構成される。これらの構成は、携帯端末2と同様の機能を有するものであり、説明は省略する。
本実施形態1において、携帯端末2から地域番組記録装置3に記録した記録コンテンツ600の配信を番組記録管理サーバ1に対して要求することもできるし、このコンテンツ視聴装置4から、番組記録管理サーバ1に対して記録コンテンツ600の配信を要求することもできる。
そして、番組記録管理サーバ1を介して、地域番組記録装置3から記録コンテンツ600を受信したコンテンツ視聴装置4は、表示制御部470の制御により出力部43に番組データを出力する。
【0053】
このようにすることで、自己の放送エリア外の地域番組記録装置3が記録した番組データを、コンテンツ視聴装置4において視聴することが可能となる。
【0054】
次に、図1〜9を参照しつつ、図10に沿って、本実施形態1に係る番組記録システム9の処理について説明する。なお、本実施形態1においては、テレビ放送、ラジオ放送等を問わず適応可能であるが、ここでは、テレビ放送を予約録画するものとして説明する。
【0055】
図10は、本実施形態1に係る番組記録システム9の処理の流れを示すシーケンス図である。
図10において、まず、携帯端末2(2A)の地域番組情報要求部210(図2参照)は、通信ネットワーク5(図1参照)を介して、番組記録管理サーバ1の制御部10の制御によりURLによって指定されるWebページにアクセスする。そして、地域番組情報要求部210は、ユーザにより予約録画したい放送番組の視聴地域(放送エリア)が選択されると(ステップS1001)、その視聴地域の放送番組情報100の取得を要求する地域番組情報要求メッセージを、番組記録管理サーバ1へ送信する(ステップS1002)。
【0056】
次に、番組記録管理サーバ1の地域番組情報要求取得部110(図3参照)が、携帯端末2から地域番組情報要求メッセージを取得する。そして、地域番組情報送信部120が、地域番組情報要求メッセージで指定される視聴地域(放送エリア)の放送番組情報100(例えば、放送番組情報100a,100b)を、地域番組情報データベース151から取得し、通信部11を介して携帯端末2へ送信する(ステップS1003)。
【0057】
続いて、携帯端末2の地域番組情報受信部220(図2参照)は、地域番組情報要求部210で要求した視聴地域の放送番組情報100を番組記録管理サーバ1から受信する。そして、地域番組情報受信部220は、表示制御部270を介して出力部23に、放送番組情報100を表示する。
【0058】
そして、携帯端末2の番組予約情報送信部230は、出力部23に表示した放送番組情報100から、ユーザにより録画したい予約番組が入力部22を介して選択されると(ステップS1004)、その選択された放送番組についての地域情報202を含む番組予約情報200(図4参照)を、番組記録管理サーバ1に送信する(ステップS1005)。
【0059】
次に、番組記録管理サーバ1の番組予約情報取得部130(図3参照)が、ユーザにより選択された予約番組に関する番組予約情報200を、携帯端末2から取得する。そして、番組予約情報取得部130は、取得した番組予約情報200を番組予約情報データベース152に記憶する。
【0060】
続いて、番組記録管理サーバ1の番組予約情報振り分け部140は、番組予約情報取得部130が取得した番組予約情報200に含まれるユーザID201と地域情報202(図4参照)とに基づき、記憶部15内の地域番組記録装置情報データベース153に記憶された地域番組記録装置情報300(図5参照)を用いて、番組予約情報200を各視聴地域の地域番組記録装置3(3Aa,3Ab)に振り分けて送信する(ステップS1006)。
【0061】
次に、地域番組記録装置3の番組予約情報受信部310(図8参照)が、番組記録管理サーバ1から番組予約情報200を受信し、記憶部35内の地域番組予約情報データベース351に、受信した番組予約情報200を記憶する(ステップS1007)。
【0062】
そして、地域番組記録装置3の記録制御部320は、地域番組予約情報データベース351に記憶された番組予約情報200に基づいて、予約時間にチューナ部36を介して放送波を受信し、番組データを取得して、記憶部35内の記録コンテンツデータベース352に記録する(ステップS1008)。
【0063】
続いて、地域番組記録装置3の記録コンテンツ情報送信部330は、記録コンテンツデータベース352に番組データが記録されたことを契機として、その記録された記録コンテンツ600に関する情報を、記録コンテンツ情報400(図6参照)として、番組記録管理サーバ1へ送信する(ステップS1009)。
【0064】
次に、番組記録管理サーバ1の記録コンテンツ情報取得部150(図3参照)は、各地域番組記録装置3から、番組データの予約録画が完了したことを示す記録コンテンツ情報400を取得し、記憶部15内の記録コンテンツ情報データベース154に記憶する(ステップS1010)。
【0065】
そして、携帯端末2の記録コンテンツ情報要求部240(図2参照)は、予約録画された放送番組を視聴するために、各地域番組記録装置3が記録した番組データのリストである記録コンテンツ情報400の取得を要求する記録コンテンツ情報要求メッセージを、番組記録管理サーバ1に対して送信する(ステップS1011)。
【0066】
続いて、番組記録管理サーバ1の記録コンテンツ情報取得部150(図3参照)は、携帯端末2から送信された記録コンテンツ情報要求メッセージに応答して、記録コンテンツ情報データベース154に記憶された記録コンテンツ情報400のユーザごとのリストを作成し、携帯端末2へ送信する(ステップS1012)。
【0067】
次に、携帯端末2の記録コンテンツ配信要求部250(図2参照)は、番組記録管理サーバ1から記録コンテンツ情報400を受信し、表示制御部270を介してその記録コンテンツ情報400を出力部23に表示させる。そして、出力部23に表示された記録コンテンツ情報400から、視聴するコンテンツが入力部22を介してユーザにより決定される(ステップS1013)。そして、記録コンテンツ配信要求部250は、ユーザが予め登録した携帯端末2やコンテンツ視聴装置4のうちのどの機器に番組データを配信させるかをユーザに選択させる(ステップS1014)。次に、記録コンテンツ配信要求部250は、その決定されたコンテンツと選択された配信先についての情報を含む記録コンテンツ配信要求メッセージを、番組記録管理サーバ1へ送信する(ステップS1015)。
【0068】
そして、記録コンテンツ配信要求メッセージを受信した番組記録管理サーバ1の記録コンテンツ配信要求振り分け部(番組データ配信要求振り分け部)160(図3参照)は、地域番組記録装置情報データベース153に記憶された地域番組記録装置情報300を用いて、該当する地域番組記録装置3に、記録コンテンツ配信要求メッセージを振り分けて送信する(ステップS1016)。
【0069】
続いて、地域番組記録装置3の記録コンテンツ配信要求受信部340(図8参照)は、番組記録管理サーバ1から記録コンテンツ配信要求メッセージを受信する。そして、記録コンテンツ配信部(番組データ配信部)350は、記録コンテンツ配信要求受信部340が受信した記録コンテンツ配信要求メッセージに基づいて、記録コンテンツデータベース352に記録された番組データを、番組記録管理サーバ1に送信する(ステップS1017)。
【0070】
次に、番組記録管理サーバ1の記録コンテンツ転送部(番組データ転送部)170(図3参照)は、地域番組記録装置3から番組データを取得する。そして、記録コンテンツ転送部170は、番組データの配信先を、携帯端末2の記録コンテンツ配信要求部250の処理により選択された装置に決定し(ステップS1018)、その決定した装置の装置アドレス501を、記憶部15内の視聴装置情報データベース155に記憶された視聴装置情報500(図7参照)を用いて取得し、番組データを選択された装置に配信する(ステップS1019)。
【0071】
このようにすることで、本実施形態1に係る番組記録システム9、番組記録管理サーバ1、および地域番組記録装置3を有する記録センタは、自己の放送エリア外の放送番組を予約し番組データを記録すること可能とし、その記録した番組データを配信することができる。
また、本実施形態1に係る番組記録システム9によれば、ユーザはビデオレコーダ等の記録機器を自宅に設置する必要をなくすことができる。
【0072】
さらに、本実施形態1に係る地域番組記録装置3は、ユーザにより各視聴地域a,b,…,mに設置されるものであるが、本番組記録システム9のサービス提供者が、各視聴地域a,b,…,mに地域番組記録装置3の設置場所を提供することもできる。その場合、各ユーザの地域番組記録装置3に備えるチューナ部36(図8参照)を、共有して1つのチューナ部36として設置することも可能となる。
【0073】
〔実施形態2〕
次に、本実施形態2に係る番組記録システム9(9´)について説明する。実施形態1においては、各視聴地域a,b,…,mにおいて、各ユーザごとに地域番組記録装置3が設置され、その地域番組記録装置3の記憶部35に番組データが記録されるものとした。以下に説明する実施形態2に係る番組記録システム9(9′)においては、各視聴地域a,b,…,mにおいて、各ユーザが共有して使用する記録サーバ75を備えることを特徴とする。
【0074】
図11は、本実施形態2に係る番組記録システム9(9´)の構成例を示す図である。図1の実施形態1に係る番組記録システム9との違いは、各視聴地域a,b,…,mにおいて、地域番組記録装置3ではなく、地域番組記録制御サーバ7がユーザA,B,…,Nごとに設けられていることである。この地域番組記録制御サーバ7には、地域番組記録装置3の記憶部35に相当する構成はなく、その代わりに各ユーザが共有して使用する記録サーバ75が各視聴地域a,b,…,mに設けられている。
【0075】
図12は、本実施形態2に係る地域番組記録制御サーバ7と記録サーバ75の構成例を示す機能ブロック図である。なお、実施形態1の地域番組記録装置3(図8参照)と同様の機能を備える構成は、同一の名称と符号を付し、説明は省略する。
図12に示すように、各ユーザA,B,…,Nが各視聴地域a,b,…,mにおいて設置する地域番組記録制御サーバ7(7A,7B,7C,…)においては、図8の地域番組記録装置3の記憶部35に相当する記憶手段が設けられていない。また、記録サーバ75は、各地域番組記録制御サーバ7(7A,7B,7C,…)が通信部31を介して取得する番組予約情報200(200A,200B,200C,…)が記憶される地域番組予約情報データベース751、および記録制御部320がチューナ36を介して取得する番組データである記録コンテンツ600(600A,600B,600C,…)が記録される記録コンテンツデータベース752を備えている。
【0076】
地域番組記録制御サーバ7(7A,7B,7C,…)の番組予約情報受信部310は、番組記録管理サーバ1から番組予約情報200を受信すると、記録サーバ75内の地域番組予約情報データベース751にその情報を記憶する。また、記録制御部320は、記録サーバ75に記憶された番組予約情報200に基づいて、予約時間にチューナ部36を介して放送波を受信し、番組データを取得して、記録サーバ75内の記録コンテンツデータベース752に記録する。
【0077】
本実施形態2においては、実施形態1のように各ユーザごとに設置された地域番組記録装置3の記憶部35(図8参照)に番組予約情報200および記録コンテンツ600を記憶するのではなく、各視聴地域に設けられた記録サーバ75にデータを一括して記憶する。各ユーザは、記録サーバ75において割り当てられた記憶領域の一部を、自己の地域番組記録制御サーバ7の記憶手段として使用する。
【0078】
このようにすることで、本実施形態2に係る番組記録システム9(9′)は、各ユーザが各視聴地域において、個々に記憶手段(図8の記憶部35)を設ける必要をなくすことができる。そして、各ユーザは、記憶容量をサービス提供者との契約により容易に変更でき、ユーザ自身による記憶手段の取り替えやメンテナンスの手間を取り除くことができる。
なお、本実施形態2において、各ユーザの地域番組記録制御サーバ7(7A,7B,7C,…)に備えるチューナ部36(図12参照)を、共有して1つのチューナ部36とすることもできる。
【0079】
〔実施形態3〕
次に、本実施形態3に係る番組記録システム9(9″)について説明する。実施形態1および実施形態2に係る番組記録システム9おいては、各ユーザA,B,…,Nごとに設けられた地域番組記録装置3(図1参照)または地域番組記録制御サーバ7(図11参照)が、番組記録管理サーバ1を介して携帯端末2から受信した番組予約情報200に基づき、その予約時間に番組データを記憶手段に記録する構成とした。本実施形態3に係る番組記録システム9(9″)においては、各視聴地域a,b,…,mにおいて視聴可能なすべての放送番組を常時記録するマスタ地域番組記録装置8を備え、各ユーザは、このマスタ地域番組記録装置8が記録した番組データを取得して、ユーザ記録装置85に記録することを特徴とする。
【0080】
図13は、本実施形態3に係る番組記録システム9(9″)の構成例を示す図である。図1の実施形態1および図11の実施形態2に係る番組記録システム9との違いは、各視聴地域a,b,…,mにおいて、サービス提供者が設置する1つのマスタ地域番組記録装置8と、各ユーザごとに設置されるユーザ記録装置85が設けられていることである。
【0081】
図14は、本実施形態3に係るマスタ地域番組記録装置8とユーザ記録装置85の構成例を示す機能ブロック図である。なお、実施形態1の地域番組記録装置3(図8参照)と同様の機能を備える構成は、同一の名称と符号を付し、説明は省略する。
図14に示すように、各視聴地域に設置されるマスタ地域番組記録装置8は、制御部80内にマスタ記録制御部820を備える。このマスタ記録制御部(記録制御部)820は、チューナ部36を介して、その視聴地域の放送波を受信してすべての番組データを取得し、マスタ記憶部81に記録する。
【0082】
マスタ記憶部81は、マスタ地域番組予約情報データベース(DB)811とマスタ記録コンテンツデータベース(DB)812とを備える。マスタ地域番組予約情報データベース811には、番組予約情報受信部310により、番組記録管理サーバ1(図13参照)を介して各携帯端末2から受信したユーザA,B,…,Nごとの番組予約情報200(200A,200B,200C,…)が記憶される。マスタ記録コンテンツデータベース812には、マスタ記録制御部820により、チューナ部36を介して取得したその視聴地域におけるすべての番組データが、マスタ記録コンテンツ800として記録される。
【0083】
また、ユーザ記録装置85(85A,85B,85C,…)は、各ユーザA,B,…,Nごとに、ユーザが視聴したい番組の視聴地域a,b,…,mに設置されるハードディスク等の記録手段である。各ユーザ記録装置85は、マスタ地域番組記録装置8から取得した記録コンテンツ600を記録する記録コンテンツデータベース(DB)852を備える。
【0084】
マスタ地域番組記録装置8のマスタ記録制御部(記録制御部)820は、マスタ地域番組予約情報DB811内のユーザごとの番組予約情報200を参照し、マスタ記録コンテンツデータベース812への記録が終了した番組データについて、個々のユーザにより設置されたユーザ記録装置(記憶部)85(85A,85B,85C,…)に、その記録コンテンツ(番組データ)600を記録させる。
そして、マスタ地域番組記録装置8の記録コンテンツ配信要求受信部340は、携帯端末2(図13参照)から番組記録管理サーバ1を介して、記録コンテンツ配信要求メッセージを受信すると、ユーザ記録装置85に記録された記録コンテンツ600を、記録コンテンツ配信部350の制御により、番組記録管理サーバ1へ送信する。
【0085】
このようにすることで、本実施形態3に係る番組記録システム9(9″)によれば、各ユーザは、希望する視聴地域にユーザ記録装置85さえ設置すれば、チューナ部36や制御部80を備えたサーバ装置をユーザ自身で設置することなく、ユーザ記録装置85に番組データの記録を行うことができる。
また、ユーザは、ユーザ自身が設置したユーザ記録装置85が故障した場合、誤った予約録画の設定をして希望する放送番組の録画ができない場合、あるいは予約を忘れていた場合であっても、マスタ地域番組記録装置8のマスタ記録コンテンツDB812から、番組データを自己のユーザ記録装置85に取得することが可能となる。
【0086】
また、本実施形態3に係るマスタ記録コンテンツデータベース812に記録される番組データは、放送波をそのまま受信するものであるため、例えば、番組データが30分の番組であれば、実際の番組内容の前後とその番組の間において広告映像データ(コマーシャル)が挿入されているものである。本実施形態3に係るサービス提供者は、この広告映像データを、例えば携帯端末2で特定されるユーザの年齢や性別等の属性に適した広告映像データに差し替えて、各ユーザが設置するユーザ記録装置85に記録させることができる。このようにすることで、サービス提供者が広告収入を得ることにより、ユーザによるユーザ記録装置85の設置費用の負担を軽減させることができる。
【0087】
なお、本実施形態1ないし3において、記録センタは複数の視聴地域a,b,…,mに設置されるものとして説明した。しかし、サービス提供者が、ある一地域のみにおいて本実施形態に係る記録センタを設置し、ユーザとサービス提供者との契約により番組記録管理サーバ1と接続する番組記録装置が記録センタに設置される場合においても、ユーザはビデオレコーダ等の記録機器を自宅に設置することなく、番組の予約記録をすることが可能となる。そして、ユーザは、番組記録装置に記録した放送番組を、自己の携帯端末2やコンテンツ視聴装置4に配信させることが可能となる。
【符号の説明】
【0088】
1 番組記録管理サーバ
2 携帯端末
3 地域番組記録装置(番組記録装置)
4 コンテンツ視聴装置
5 通信ネットワーク
6 基地局
7 地域番組記録制御サーバ
8 マスタ地域番組記録装置
9 番組記録システム
10,20,30,40,80 制御部
11,21,31,41 通信部
14,24,34,44 メモリ部
15,25,35,45 記憶部
22,42 入力部
23,43 出力部
36 チューナ部
75 記録サーバ
81 マスタ記憶部
85 ユーザ記録装置(記憶部)
100 放送番組情報
110 地域番組情報要求取得部
120 地域番組情報送信部
130 番組予約情報取得部
140 番組予約情報振り分け部
150 記録コンテンツ情報取得部
151 地域番組情報データベース(DB)
152 番組予約情報データベース(DB)
153 地域番組記録装置情報データベース(DB)
154 記録コンテンツ情報データベース(DB)
155 視聴装置情報データベース(DB)
160 記録コンテンツ配信要求振り分け部(番組データ配信要求振り分け部)
170 記録コンテンツ転送部(番組データ転送部)
200 番組予約情報
210 地域番組情報要求部
220 地域番組情報受信部
230 番組予約情報送信部
240,440 記録コンテンツ情報要求部
250,450 記録コンテンツ配信要求部
260,460 記録コンテンツ受信部
270,470 表示制御部
300 地域番組記録装置情報
310 番組予約情報受信部
320 記録制御部
330 記録コンテンツ情報送信部
340 記録コンテンツ配信要求受信部
350 記録コンテンツ配信部(番組データ配信部)
351,751 地域番組予約情報データベース(DB)
352,752,852 記録コンテンツデータベース(DB)
400 記録コンテンツ情報
500 視聴装置情報
600 記録コンテンツ
800 マスタ記録コンテンツ
811 マスタ地域番組予約情報データベース(DB)
812 マスタ記録コンテンツデータベース(DB)
820 マスタ記録制御部(記録制御部)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送予定を提示する放送番組情報を通信ネットワークを介して取得し放送番組を受信する旨の番組予約を行う携帯端末と、前記携帯端末から送信される番組予約情報を受信し、放送エリアごとに前記番組予約情報を振り分ける番組記録管理サーバと、前記番組記録管理サーバから受信した番組予約情報に基づいて前記放送番組を予約して番組データを後での視聴用に記録する番組記録装置を有する記録センタと、を備え、
前記番組記録管理サーバは、
前記通信ネットワークを介して情報の送受信を行う通信部と、
前記携帯端末のユーザを一意に特定するユーザIDおよび前記番組記録装置が設置される放送エリアを示す地域情報が、前記放送エリアごとに設置される前記番組記録装置の記録装置アドレスに紐付けられて格納される地域番組記録装置情報データベースが記憶される記憶部と、を備える番組記録システムであって、
前記携帯端末は、
前記ユーザIDと前記放送番組が放送される前記地域情報とを含んだ前記番組予約情報を、前記番組記録管理サーバに送信し、
前記番組予約情報を受信した番組記録管理サーバは、
前記ユーザIDおよび前記地域情報に基づき、前記地域番組記録装置情報データベースを参照して、前記番組予約情報を前記放送番組が放送される放送エリアの前記番組記録装置に振り分けて送信し、
前記番組記録装置は、
前記番組予約情報に基づいて前記番組データを記録すること
を特徴とする番組記録システム。
【請求項2】
前記記録センタは、
チューナと制御部と記憶部と通信部とを含んでなる顧客用の番組記録装置を複数と、前記複数の番組記録装置を外部の通信ネットワークに接続する接続装置とを有してなること
を特徴とする請求項1に記載の番組記録システム。
【請求項3】
放送予定を提示する放送番組情報を用いて放送番組を受信する旨の番組予約を行う携帯端末と、前記携帯端末から送信される番組予約情報を受信し、放送エリアごとに設けられた番組記録装置を有する記録センタとに通信ネットワークを介して接続される番組記録管理サーバであって、
前記番組記録管理サーバは、
前記通信ネットワークを介して情報の送受信を行う通信部と、
前記携帯端末のユーザを一意に特定するユーザIDおよび前記番組記録装置が設置される放送エリアを示す地域情報が、前記放送エリアごとに設置される前記番組記録装置の記録装置アドレスに紐付けられて格納される地域番組記録装置情報データベースが記憶される記憶部と、を備え、
前記携帯端末から、前記通信部を介して、前記ユーザIDと前記放送番組が放送される前記地域情報とを含んだ前記番組予約情報を取得する番組予約情報取得部と、
前記取得した番組予約情報に含まれる前記ユーザIDおよび前記地域情報に基づき、前記地域番組記録装置情報データベースを参照して、前記番組予約情報を前記放送番組が放送される放送エリアの前記番組記録装置に振り分けて送信する番組予約情報振り分け部と、
を備えることを特徴とする番組記録管理サーバ。
【請求項4】
前記番組記録管理サーバは、前記放送番組を視聴する機能を備えるコンテンツ視聴装置に、前記通信ネットワークを介して接続され、
前記番組記録管理サーバの記憶部は、
前記コンテンツ視聴装置の装置アドレスが前記ユーザIDに紐付けられて格納される視聴装置情報データベースをさらに備え、
前記番組記録管理サーバは、
前記携帯端末から番組データの配信先である自己の携帯端末または前記コンテンツ視聴装置に関する情報を含む番組データ配信要求を取得し、前記番組データを記録した前記番組記録装置に前記番組データ配信要求を振り分けて送信する番組データ配信要求振り分け部と、
前記番組記録装置から前記番組データを受信し、前記視聴装置情報データベースを参照して前記配信先の装置アドレスを取得し、前記番組データを転送する番組データ転送部と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の番組記録管理サーバ。
【請求項5】
放送予定を提示する放送番組情報を用いて放送番組を受信する旨の番組予約を行う携帯端末と、前記携帯端末から送信される番組予約情報を受信し、放送エリアごとに前記番組予約情報を振り分ける番組記録管理サーバと、通信ネットワークを介して接続され、各ユーザが指定する前記放送エリアに前記各ユーザごとに設置され、前記番組記録管理サーバから受信した番組予約情報に基づいて前記放送番組を予約して番組データを後での視聴用に記録する番組記録装置を有する記録センタであって、
前記記録センタは、
前記通信ネットワークを介して情報の送受信を行う通信部と、
前記番組予約情報および前記番組データが記憶される記憶部と、
アンテナを介して放送波を選局して受信するチューナ部と、
前記番組記録管理サーバから前記番組予約情報を受信し、前記記憶部に記憶する番組予約情報受信部と、
前記記憶した番組予約情報に基づいて、前記チューナ部を介して前記番組データを取得し、前記記憶部に記録する記録制御部と、
前記番組記録管理サーバからの番組データ配信要求に基づいて、前記記憶部に記録される番組データを前記番組記録管理サーバに配信する番組データ配信部と、
を備えることを特徴とする記録センタ。
【請求項6】
前記記録センタは、前記放送エリアで受信できるすべての番組データを記録させるマスタ記憶部をさらに備え、
前記記録制御部は、前記マスタ記録部に記憶された前記番組データのうち、前記番組予約情報に基づいてユーザが予約した前記放送番組の番組データについて、前記記憶部に記憶させること
を特徴とする請求項5に記載の記録センタ。
【請求項7】
前記記録センタは、
チューナと制御部と記憶部と通信部とを含んでなる顧客用の番組記録装置を複数と、前記複数の番組記録装置を外部の通信ネットワークに接続する接続装置とを有してなること
を特徴とする請求項5または請求項6に記載の記録センタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−278934(P2010−278934A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−131643(P2009−131643)
【出願日】平成21年5月30日(2009.5.30)
【出願人】(509154095)グーモ株式会社 (1)
【Fターム(参考)】