説明

異なる種類の信号および標識を表示することのできる交通指示器

【課題】交通記号、信号およびカウントダウン情報を一度に表示でき、かつ視認性の高い単一の交通指示器を提供する。
【解決手段】基板と、該基板に取付けられる回路基板と、前記基板に取付けられたLEDパネルと、前記基板に取付けられ、前記回路基板と前記LEDパネルとを覆う保護蓋とを有する交通指示器。前記LEDパネルは、前記回路基板により制御され、赤や緑や黄色などの信号や右折および左折などの交通記号を表示する。さらに、前記交通指示器は、現在表示されている信号が変わるまでの残された秒数であるカウントダウン情報をも表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は交通指示器に関し、特に残り時間の目安とともに異なる種類の信号や交通記号を表示することができる交通指示器に関する。
【背景技術】
【0002】
交通標識のタイプには、主に動的なものと静的なものがある。道路標識のような静的なタイプは交通規則や制限速度の表示に適している。動的な交通標識には、信号、例えば交通信号や歩行者用信号がある。
【0003】
交通量の多くない交差点での交通整理には、赤、緑および黄色のライトからなる基本的な信号機で足りる。しかしながら、交通量の多い交差点では、基本的な信号機に加え動的な指示信号もよく使用されている。そのため、かかる交差点には交通整理を行うための異なる機能を持つ信号が数多く必要となる。その結果、ドライバーはこれらの信号の変化に即座に対応できないことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この問題を解決すべく、本発明は、前記の問題を軽減ないし除去する交通指示器を提供する。
【0005】
本発明の主な目的は、異なる交差点での実際の条件に基づき、信号、交通標識、およびカウントダウン情報を一度に表示することのできる単一の交通指示器を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、交通表示器の明るさを調整する機能を有する交通指示器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る交通指示器は、基板と、該基板に取付けられる回路基板と、前記基板に取付けられるLEDパネル(発光ダイオードパネル、以下「LEDパネル」という。)と、保護蓋とを有する。前記LEDパネルは、さまざまな色の複数のLED(発効ダイオード、以下「LED」という。)から成り、回路基板での制御によってさまざまな信号や交通標識を表示するLEDことができる。つまり、一枚の表示スクリーンで赤や緑や黄色の信号、交通標識、およびカウントダウン情報を表示することができる。
【0008】
また、本発明に係る交通指示器は、周囲の光の強さを感知する光学センサを使用している。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る交通指示器は、表示スクリーンが一枚だけなので、交通記号をより大きなサイズで表示でき、その結果、ドライバーの交通記号の視認性を高められる。さらに、複数の表示スクリーンを備えた従来のLED信号に比べ、組立の手間や維持費を抑えることができる。
【0010】
また、前記回路基板は、感知結果に基づいてLEDパネルのLEDの明るさを調整することができる。
【0011】
本発明の他の目的や、利点、新規性を有する点は以下に記す詳細な説明および添付の図面を参照することで明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1を参照するに、本発明に係る交通指示器10は、基板11と、回路基板12と、LEDパネル13と、保護蓋14とを含む。
【0013】
保護蓋14は、半透明もしくは透明の素材でなり、回路基板12及びLEDパネル13を覆うよう基板11に取付けられている。
【0014】
図2を参照するに、本発明に係る交通指示器10の回路基板12上の制御回路は、制御ユニット121と、出力接続インターフェース122と、タイマ123と、入力デバイス124と、光学センサ125とを含む。
【0015】
出力接続インターフェース(122)は、制御ユニット121の出力端子とLEDパネル13の入力端子との間に接続されている。制御ユニット121は、出力接続インターフェース122を経由して、各LEDを点灯および消灯し、また、色や明るさの調整を行う。
【0016】
タイマ123は、制御ユニット121に接続された出力端子と入力デバイス124に接続された入力端子とを有する。
【0017】
入力デバイス124は、鍵装置(a key set)もしくは切換装置(a switch set)とすることもでき、制御ユニット121及びタイマ123へ制御変数を送るよう、制御ユニット121及びタイマ123に各々接続された出力端子を有する。
【0018】
光学センサ125は、制御ユニット121と接続されており、周囲の光の強さを感知する。感知結果は制御ユニット121へ送られる。制御ユニット121は、感知結果に基づいてLEDパネル13の明るさを調整する。
【0019】
LEDパネル13は、基板11に取付けられ、回路基板12と電気的に接続されている。LEDパネル13は、様々な色の発光ダイオードを複数有しており、回路基板12は、赤や黄色や緑の信号を広範な領域で表示するようLEDパネル13を制御することができる。
【0020】
図3に示すように、LEDパネル13は2つの表示領域を有する。1つめの表示領域は、外側環状領域131である。2つめの表示領域は、外側環状領域131の内側にある中央円形領域132である。さらに、外側環状領域131はカウントダウン機能を有する。例えば、時計の60秒に対応させて外側環状領域131全体を60個のセクションに分割することができる。中央円形領域132が交通標識や信号を表示している時に、外部環状領域131のLEDからなる60個のセクションは、点灯した当初の状態から、残り時間を示すように各セクションを反時計回りに順次消灯させてゆき、つまり、一秒ごとに各セクションを反時計回りに順次消灯させてゆくことで点が動いて見える視覚効果を生じさせることができる。もしくは、外側環状領域131のLEDで成る60個のセクションを一秒ごとに反時計回りに順次点灯させることで、あたかも秒針のように点が動いて見える視覚効果を生じさせることもできる。
【0021】
外側環状領域131の表示色は、中央円形領域132の色による。残り時間のカウントダウンは、交差点の交通量によって、60秒未満もしくは1分以上になるが、上記のカウントダウン表示は、61秒未満の場合に有効に作用する。
【0022】
このように、ドライバーは、現在の交通記号が変わるまでの残り時間を前記交通指示器から認識することができる。また、中央円形領域132は、パターンを回路基板12に予めセットもしくはプログラミングしておけば、所望のパターンの交通記号を表示することができる。例えば、図4の中央円形領域132は右折記号を表し、図5では右折/左折記号を、図6では左折記号を表している。ここで上記の方向指示器は、方向指示器として右折/左折記号のみを点灯させて表示することができるし、あるいは中央円形領域132を信号として点灯させ、右折/左折記号を消灯させて表示することもできる。
【0023】
上記のように、本発明における単一の交通指示器は、回路基板12に予めセットもしくはプログラミングされた所望の交通記号のパターンを、交差点の条件に応じて表示することができる。このように、従来の信号を本交通指示器へと単一化させることができる。
【0024】
本願発明における数々の特性や利点を発明の詳細な構造や特徴とともに説明してきたが、開示は一例にすぎない。本発明の細部、特に形状、大きさ、部品の配置は本願発明の本質を逸脱しない限り請求項に表現された言葉が持つ一般的意味の範囲内で変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る交通指示器の拡大横断面図。
【図2】本発明に係る交通指示器の制御ブロック図。
【図3】本発明に係る交通指示器の平面図。
【図4】本発明に係る交通指示器が赤信号に黒もしくは他の色で右折標識を表し、かつ、カウントダウンが20秒であることを示唆する動作平面図。
【図5】本発明に係る交通指示器が緑信号に黒もしくは他の色で右折/左折標識を表し、かつ、カウントダウンが35秒であることを示唆する動作平面図。
【図6】本発明に係る交通指示器が緑信号に黒もしくは他の色で左折標識を表し、かつ、カウントダウンが46秒であることを示唆する動作平面図。
【符号の説明】
【0026】
10 交通指示器
11 基板
12 回路基板
13 LEDパネル
14 保護蓋
121 制御ユニット
122 出力接続インターフェース
123 タイマ
124 入力デバイス
125 光学センサ
131 外側環状領域
132 中央円形領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、該基板に取り付けられた回路基板と、前記基板に取付けられたLEDパネルと、半透明もしくは透明の素材からなる保護蓋とを含み、異なる種類の信号や交通標識を表示できる交通指示器であって、
前記LEDパネルは、複数の発光ダイオードから成り、
前記保護蓋は、前記基板に取付けられ、かつ、前記基板に取付けられた前記回路基板および前記LEDパネルを覆う、交通指示器。
【請求項2】
前記回路基板は、制御ユニットと、該制御ユニットと前記LEDパネルとの間に接続される出力接続インターフェースと、タイマと、入力デバイスと、前記制御ユニットに接続された光学センサとを含み、
前記制御ユニットは、前記出力接続インターフェースを経由させることで前記LEDパネルの前記発光ダイオードを制御し、
前記タイマは、前記制御ユニットに接続された出力端子と前記入力デバイスに接続された入力端子とを有し、
前記入力デバイスは、鍵装置もしくは切換装置であって、前記制御ユニットおよび前記タイマへ制御変数を送るよう前記制御ユニットおよび前記タイマへ接続されている、請求項1に記載の交通指示器。
【請求項3】
前記LEDパネルは、外側環状領域と中央円形領域とを含み、赤や緑や黄色の信号と交通記号とを含む前記中央円形領域により交通標識が表示される、請求項1に記載の交通指示器。
【請求項4】
前記外側環状領域のすべての発光ダイオードは、時計の60秒に対応して60個のセクションに分割されている、請求項3に記載の交通指示器。
【請求項5】
前記外側環状領域の発光ダイオードからなる60個のセクションは、点灯した初期状態から反時計回りに順次消灯してゆくことでカウントダウン情報を表示する、請求項4に記載の交通指示器。
【請求項6】
前記外側環状領域の発光ダイオードからなる60個のセクションは、点灯した初期状態から一秒ごとに消灯してゆくことで、カウントダウンを示す秒針のごとく反時計回りに点が動いて見える視覚効果を生じさせる、請求項4に記載の交通指示器。
【請求項7】
前記外側環状領域の発光ダイオードからなる60個のセクションは、反時計回りに一秒ごとに点灯してゆくことで、残された秒数を示唆する点が動いて見える視覚効果を生じさせる、請求項4に記載の交通指示器。
【請求項8】
前記光学センサは、周囲の光の強さを感知し、前記制御ユニットを経由して前記LEDパネルの明るさを調整する、請求項2に記載の交通指示器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−210147(P2008−210147A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−46180(P2007−46180)
【出願日】平成19年2月26日(2007.2.26)
【出願人】(507062185)
【Fターム(参考)】