異物検査装置
【課題】検査対象物中に含まれる異物をより充分に検出することができる異物検査装置を提供する。
【解決手段】異物検査装置1は、検査対象物9中に混在する異物を検査する装置であって、ドラム10、対象物供給部20、第1撮像部31、第2撮像部32および解析部60を備える。ドラム10は、円筒形状を有し、水平な中心軸の周りに回転するものであって、透明な材料からなる。対象物供給部20は、ドラム10の表面のうち検査対象物9との間で滑りが生じない所定領域上に検査対象物9を供給する。第1撮像部31は、ドラム10の外部に設けられ、ドラム10の所定領域に含まれる第1撮像領域上にある検査対象物9をドラム10の外部から撮像する。第2撮像部32は、ドラム10の内部に設けられ、ドラム10の所定領域に含まれる第2撮像領域上にある検査対象物9をドラム10の内部から撮像する。
【解決手段】異物検査装置1は、検査対象物9中に混在する異物を検査する装置であって、ドラム10、対象物供給部20、第1撮像部31、第2撮像部32および解析部60を備える。ドラム10は、円筒形状を有し、水平な中心軸の周りに回転するものであって、透明な材料からなる。対象物供給部20は、ドラム10の表面のうち検査対象物9との間で滑りが生じない所定領域上に検査対象物9を供給する。第1撮像部31は、ドラム10の外部に設けられ、ドラム10の所定領域に含まれる第1撮像領域上にある検査対象物9をドラム10の外部から撮像する。第2撮像部32は、ドラム10の内部に設けられ、ドラム10の所定領域に含まれる第2撮像領域上にある検査対象物9をドラム10の内部から撮像する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査対象物中に混在する異物を検査する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
検査対象物(例えば食品・薬品など)中に混入している異物の検査を実施する技術として、可視光を用いる検査、金属探知機を用いる検査、磁気センサーを用いる検査、X線を用いる検査が知られている。しかし、これらの検査技術では、或る特定の異物だけの検査に限られていて、例えば金属を検査することができても毛髪を検査することができない。
【0003】
具体的には、可視光を用いる検査では、同系色の異物に対しては、コントラストを得ることができず、検出を行うのが困難である。金属探知機を用いる検査では、金属異物の検査を容易に実施できる反面、非金属のものについては検査が不可能である。磁気センサーは、異物が磁性体である必要があり、対象が非磁性である場合の検査が不可能である。また、X線検査では、包装外部からの検査が可能であるものの、食品に放射線を当てるといった問題に加え、毛髪などのX線が透過してしまう異物の検査には不適である。
【0004】
また、特許文献1,2には、検査対象物中に混在する異物を検査して、異物を排除する発明が開示されている。
【特許文献1】特開平10−272427号公報
【特許文献2】特開平11−190697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1,2に記載されている異物検査装置のように、異物の検査(検出)を行って異物の排除を行う場合には、検査対象物の表面に付着している異物に限定され、裏面に付着した異物は排除できない。例えば、可視光を用いる検査装置により、異物排除までを実施するためには、画像解析などによる検出を行い、排除装置による分離を実施する必要があるものの、最表面に付着または最表面部に変色した異物が存在している場合に限られる。
【0006】
したがって、これらの場合には、検査対象物中に含まれる異物の検出および排除を充分に行うことができない。特に、検査対象物が粉流体のように小さい場合ではなく、検査対象物が乾燥果実のように比較的大きい場合には、これに混在する異物の検出および排除は不充分となり易い。
【0007】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、検査対象物中に含まれる異物をより充分に検出することができる異物検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る異物検査装置は、検査対象物中に混在する異物を検査する装置であって、(1)円筒形状を有し水平な中心軸の周りに回転する透明なドラムと、(2) ドラムの表面のうち検査対象物との間で滑りが生じない所定領域上に検査対象物を供給する対象物供給部と、(3)ドラムの所定領域に含まれる第1撮像領域上にある検査対象物をドラムの外部から撮像する第1撮像部と、(4) ドラムの所定領域に含まれる第2撮像領域上にある検査対象物をドラムの内部から撮像する第2撮像部と、(5)第1撮像部および第2撮像部それぞれによる撮像結果に基づいて、検査対象物中における異物の有無を解析する解析部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る異物検査装置では、第1撮像部による第1撮像領域および第2撮像部による第2撮像領域それぞれがドラムの中心軸に平行なライン状の領域であるのが好適である。ドラムがガラスからなり、第1撮像部および第2撮像部それぞれが近赤外領域の光を受光して撮像するのが好適である。また、本発明に係る異物検査装置では、ドラムの外径が100mm以上であり、ドラムの厚みが20mm以下であるのが好適である。
【0010】
本発明に係る異物検査装置では、対象物供給部がドラムの頂上部に検査対象物を供給し、第1撮像部がドラムの中心軸を含む鉛直平面に対する角度が0°〜10°の方向を撮像し、第2撮像部がドラムの中心軸を含む鉛直平面に対する角度が10°〜20°の方向を撮像し、第1撮像部および第2撮像部それぞれの撮像方向の間の相対角度が5°以上であるのが好適である。
【0011】
本発明に係る異物検査装置は、解析部による解析結果に基づいて、ドラムから検査対象物が落下しているときに、検査対象物のうち異物を含まない部分と異物を含む部分とに分別する分別手段を更に備えるのが好適である。
【0012】
本発明に係る異物検査装置は、解析部による解析結果に基づいて、ドラムの表面上に検査対象物があるときに、検査対象物のうち異物を含まない部分と異物を含む部分とに分別する分別手段を更に備えるのも好適である。この場合、分別手段は、所定領域に検査対象物があるときに、検査対象物のうち異物を含む部分の経路を選択的に変化させるのが好適である。分別手段は、検査対象物のうち異物を含まない部分の経路をドラムの表面から離れるように設定し、異物を含む部分の経路を垂直落下するように設定するのも好適である。また、分別手段は、所定領域に検査対象物があるときに、検査対象物のうち異物を含む部分をドラムの表面上から選択的に排除するのも好適である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、検査対象物中に含まれる異物をより充分に検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
図1は、本実施形態に係る異物検査装置1の構成を示す図である。異物検査装置1は、検査対象物9中に混在する異物を検査する装置であって、ドラム10、対象物供給部20、第1撮像部31、第2撮像部32、第1照明部41、第2照明部42、第1吸収板51、第2吸収板52および解析部60を備える。なお、図1において、解析部60を除く他の構成要素については、円筒形状を有するドラム10の中心軸の方向に見た図が示されている。
【0016】
ドラム10は、円筒形状を有し、水平な中心軸の周りに回転するものであって、透明な材料(例えば石英ガラス)からなる。ドラム10の材料は、ドラム10の内部に設けられた第2撮像部32および第2照明部42による検査対象物10の観察がドラム10を介して可能である程度に透明である必要がある。対象物供給部20は、ドラム10の表面のうち検査対象物9との間で滑りが生じない所定領域上に検査対象物9を供給する。
【0017】
第1撮像部31は、ドラム10の外部に設けられ、ドラム10の所定領域に含まれる第1撮像領域上にある検査対象物9をドラム10の外部から撮像する。また、この第1撮像部31による撮像のために、第1照明部41がドラム10の外部に設けられているのが好適であり、第1吸収板51がドラム10の内部に設けられているのが好適である。第1照明部41は検査対象物9を照明し、この照明に伴う検査対象物9からの散乱光を第1撮像部31が受光して撮像をする。第1吸収板51は、第1撮像部31による撮像の際の背景となるもので、その吸収面が第1撮像部41に対向している。第1撮像部41の光軸はドラム10の中心軸に垂直であるのが好ましく、第1吸収板51の吸収面は第1撮像部41の光軸に直交するのが好ましい。
【0018】
第2撮像部32は、ドラム10の内部に設けられ、ドラム10の所定領域に含まれる第2撮像領域上にある検査対象物9をドラム10の内部から撮像する。また、この第2撮像部32による撮像のために、第2照明部42がドラム10の内部に設けられているのが好適であり、第2吸収板52がドラム10の外部に設けられているのが好適である。第2照明部42はドラム10を通して検査対象物9を照明し、この照明に伴う検査対象物9からの散乱光を第2撮像部32が受光して撮像をする。第2吸収板52は、第2撮像部32による撮像の際の背景となるもので、その吸収面が第2撮像部42に対向している。第2撮像部42の光軸はドラム10の中心軸に垂直であるのが好ましく、第2吸収板52の吸収面は第2撮像部42の光軸に直交するのが好ましい。
【0019】
解析部60は、第1撮像部31および第2撮像部32それぞれによる撮像結果に基づいて、検査対象物9中における異物の有無を解析する。
【0020】
このような異物検査装置1において、第1撮像部31による第1撮像領域および第2撮像部32による第2撮像領域それぞれは、ドラム10の中心軸に平行なライン状の領域であるのが好ましい。ドラム10はガラスからなり、第1撮像部31および第2撮像部32それぞれは近赤外領域の光を受光して撮像するのが好ましい。また、第1撮像部31および第2撮像部32それぞれは、近赤外領域の光のスペクトルを取得することができるのが好ましい。このような第1撮像部31および第2撮像部32は、近赤外領域の光を分光する分光器(例えばプリズムや回折格子)と二次元受光素子とを備えて構成され、その二次元受光素子の受光面において特定方向が撮像位置を表し、特定方向に直交する方向が光の波長を表すようにすることで、実現され得る。
【0021】
第1撮像部31および第2撮像部32それぞれが近赤外光のスペクトルを取得して検査対象物9中の異物を検査することにより、可視光では異物を識別することができない場合であっても近赤外光では異物を識別することができて、異物検出能が向上する。また、ドラム10の内側および外側の双方から検査対象物9を撮像して検査対象物9中の異物を検査することにより、異物をより充分に検出することができる。
【0022】
また、ドラム10の表面のうち検査対象物9との間で滑りが生じない所定領域の第1撮像領域および第2撮像領域にある検査対象物9を撮像して異物を検査するので、ドラム10から自由落下している検査対象物9を撮像する場合と比較して、撮像および解析のための時間を充分に確保することができ、また、第1撮像部31および第2撮像部32として応答が遅い近赤外光用のものを用いることができる。
【0023】
ドラム10の表面のうち検査対象物9との間で滑りが生じない所定領域上に対象物供給部20が検査対象物9を供給するとともに、第1撮像部31,第2撮像部32がドラム10の上記所定領域に含まれる第1撮像領域上,第2撮像領域上にある検査対象物9を撮像するためには、ドラム10の外径が100mm以上であり、ドラム10の厚みが20mm以下であるのが好ましい。このようにすることで、上記所定領域,第1撮像領域および第2撮像領域を充分に確保することができ、また、ドラム10の内部に第2撮像部32および第2照明部42を配置する空間を充分に確保することができる。
【0024】
また、第1撮像部31によりドラム10の外側から検査対象物9を撮像するとともに、第2撮像部32によりドラム10の内側から検査対象物9を撮像するためには、図2(a)に示されるように、対象物供給部20はドラム10の頂上部に検査対象物を供給し、第1撮像部31はドラム10の中心軸を含む鉛直平面に対する角度が0°〜10°の方向を撮像し、第2撮像部32はドラム10の中心軸を含む鉛直平面に対する角度が10°〜20°の方向を撮像し、第1撮像部31および第2撮像部32それぞれの撮像方向の間の相対角度が5°以上であることが好ましい。このようにすることにより、第1撮像部31および第2撮像部32それぞれによる撮像の際の相互干渉が回避され得る。例えば、図2(b)に示されるように、第1撮像部31の撮像方向が8°であるとすると、第2撮像部32の撮像方向は13°〜20°の範囲にあることが好ましい。
【0025】
本実施形態に係る異物検査装置1は、解析部60による解析結果に基づいて検査対象物9のうち異物を含まない部分と異物を含む部分とに分別する分別手段を更に備えることが好ましい。異物を含む部分とは、異物のみであってもよいし、異物に加えて良品を含んでいてもよい。分別手段は、図3〜図5に示されるようにドラム10から検査対象物が落下しているときに分別をしてもよいし、図6〜図11に示されるようにドラム10の表面上に検査対象物があるときに分別をしてもよい。
【0026】
図3〜図5は、本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として加圧エアーノズル71を備える場合の構成を示す図である。図3の側面図および図4の斜視図に示されるように、分別手段としての加圧エアーノズル71は、ドラム10から検査対象物が落下しているときに、異物通過時に選択的に加圧エアーを噴射して異物を排除することで分別を行う。このとき、加圧エアーノズル71による加圧エアー噴射は解析部60からの指示に基づいて行われ、また、そのタイミングは種々の遅延時間が考慮されて決定される。なお、図4には、ライン状の第1撮像領域L1および第2撮像領域L2が示されている。
【0027】
また、図5の斜視図に示されるように、対象物供給部20によるドラム10の頂上部への検査対象物9の供給が該頂上部ラインに沿った複数の位置に行われる場合には、その複数の供給位置に対応して複数の加圧エアーノズル71a〜71eが配置されることが好ましい。
【0028】
なお、ドラム10から検査対象物が落下しているときに分別を行う分別手段としては、上記のような加圧エアーノズル71の他、異物を吸引するもの、機械的に異物の落下経路を変更するもの、等であってもよい。
【0029】
図6および図7は、本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として異物除去用スライド板72を備える場合の構成を示す図である。図6は側面図を示し、図7は斜視図を示す。また、図7(a)は良品(異物を含まない部分)通過時を示し、図7(b)は異物通過時を示す。対象物供給部20によるドラム10の頂上部への検査対象物9の供給が該頂上部ラインに沿った複数の位置に行われる場合には、分別手段としての異物除去用スライド板72は、その複数の供給位置に対応して複数のスライド板を含む。解析部60により異物を含まないと判断された場合には、図7(a)に示されるように、異物除去用スライド板72の先端は、ドラム10の表面から離間していて、検査対象物9の良品をドラム10から自由落下させる。一方、解析部60により異物を含むと判断された場合には、図7(b)に示されるように、異物除去用スライド板72の先端は、ドラム10の表面に略接していて、異物を含む部分9aを異物除去用スライド板72上に通過させる。このようにして、分別手段としての異物除去用スライド板72は、検査対象物9のうち異物を含む部分の経路を選択的に変化させることで分別を行う。
【0030】
図8および図9は、本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として異物除去用スライド板73を備える場合の構成を示す図である。図8は側面図を示し、図9は斜視図を示す。また、図9(a)は良品(異物を含まない部分)通過時を示し、図9(b)は異物通過時を示す。対象物供給部20によるドラム10の頂上部への検査対象物9の供給が該頂上部ラインに沿った複数の位置に行われる場合には、分別手段としての異物除去用スライド板73は、その複数の供給位置に対応して複数のスライド板を含む。解析部60により異物を含まないと判断された場合には、図9(a)に示されるように、異物除去用スライド板73の先端は、ドラム10の表面に略接していて、検査対象物9の良品を異物除去用スライド板73上に通過させる。一方、解析部60により異物を含むと判断された場合には、図9(b)に示されるように、異物除去用スライド板73の先端は、ドラム10の表面から離間していて、異物を含む部分9aをドラム10から自由落下させる。このようにして、分別手段としての異物除去用スライド板73は、検査対象物9のうち異物を含まない部分の経路をドラム10の表面から離れるように設定し、異物を含む部分の経路を垂直落下するように設定することで、分別を行う。
【0031】
なお、図6〜図9に示された構成における異物除去用スライド板72,73の先端はドラム10の表面と接するので、異物除去用スライド板72,73の先端の摩擦係数は、ドラム10の表面の摩擦係数より小さいことが好ましい。
【0032】
図10および図11は、本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として排除用回転体74および仕切り板75を備える場合の構成を示す図である。図10は側面図を示し、図11は斜視図を示す。対象物供給部20によるドラム10の頂上部への検査対象物9の供給が該頂上部ラインに沿った複数の位置に行われる場合には、分別手段としての排除用回転体74は、その複数の供給位置に対応して複数のものが設けられていてもよし、ドラム10の中心軸方向に移動することで異物除去を行うようにしてもよい。解析部60により異物を含まないと判断された場合には、分別手段としての排除用回転体74は、ドラム10の表面上の検査対象物9をそのまま通過させ、さらに、ドラム10と仕切り板75との間に検査対象物9を通過させて、ドラム10から検査対象物9を自由落下させる。一方、解析部60により異物を含むと判断された場合には、分別手段としての排除用回転体74は、ドラム10の表面上の異物を接線方向に弾き飛ばして、その異物を仕切り板75の外側へ掃き出す。このようにして、分別手段としての排除用回転体74は、所定領域に検査対象物9があるときに、検査対象物9のうち異物を含む部分をドラム10の表面上から選択的に排除することで、分別を行う。なお、ドラム10の表面に異物が付着している場合であっても、分別手段としての排除用回転体74は、ドラム10の表面から異物を掃き出すので、異物除去を確実に行うことができる。
【0033】
なお、分別手段としての排除用回転体74の先端はドラム10の表面と接するので、排除用回転体74の先端の材料は、ドラム10の表面の材料より軟質であることが好ましい。また、排除用回転体74の先端は、ドラム10の周方向の距離1cm以上に亘ってドラム10の表面と接することが好ましい。また、排除用回転体74の先端は、ブラシ状になっていることも好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本実施形態に係る異物検査装置1の構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係る異物検査装置1における第1撮像部31および第2撮像部32それぞれの撮像方向を説明する図である。
【図3】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として加圧エアーノズル71を備える場合の構成を示す側面図である。
【図4】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として加圧エアーノズル71を備える場合の構成を示す斜視図である。
【図5】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として加圧エアーノズル71a〜71eを備える場合の構成を示す斜視図である。
【図6】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として異物除去用スライド板72を備える場合の構成を示す側面図である。
【図7】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として異物除去用スライド板72を備える場合の構成を示す斜視図である。
【図8】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として異物除去用スライド板73を備える場合の構成を示す側面図である。
【図9】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として異物除去用スライド板73を備える場合の構成を示す斜視図である。
【図10】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として排除用回転体74および仕切り板75を備える場合の構成を示す側面図である。
【図11】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として排除用回転体74および仕切り板75を備える場合の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
1…異物検査装置、10…ドラム、20…対象物供給部、31…第1撮像部、32…第2撮像部、41…第1照明部、42…第2照明部、51…第1吸収板、52…第2吸収板、60…解析部、71…加圧エアーノズル、72,73…異物除去用スライド板、74…排除用回転体、75…仕切り板。
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査対象物中に混在する異物を検査する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
検査対象物(例えば食品・薬品など)中に混入している異物の検査を実施する技術として、可視光を用いる検査、金属探知機を用いる検査、磁気センサーを用いる検査、X線を用いる検査が知られている。しかし、これらの検査技術では、或る特定の異物だけの検査に限られていて、例えば金属を検査することができても毛髪を検査することができない。
【0003】
具体的には、可視光を用いる検査では、同系色の異物に対しては、コントラストを得ることができず、検出を行うのが困難である。金属探知機を用いる検査では、金属異物の検査を容易に実施できる反面、非金属のものについては検査が不可能である。磁気センサーは、異物が磁性体である必要があり、対象が非磁性である場合の検査が不可能である。また、X線検査では、包装外部からの検査が可能であるものの、食品に放射線を当てるといった問題に加え、毛髪などのX線が透過してしまう異物の検査には不適である。
【0004】
また、特許文献1,2には、検査対象物中に混在する異物を検査して、異物を排除する発明が開示されている。
【特許文献1】特開平10−272427号公報
【特許文献2】特開平11−190697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1,2に記載されている異物検査装置のように、異物の検査(検出)を行って異物の排除を行う場合には、検査対象物の表面に付着している異物に限定され、裏面に付着した異物は排除できない。例えば、可視光を用いる検査装置により、異物排除までを実施するためには、画像解析などによる検出を行い、排除装置による分離を実施する必要があるものの、最表面に付着または最表面部に変色した異物が存在している場合に限られる。
【0006】
したがって、これらの場合には、検査対象物中に含まれる異物の検出および排除を充分に行うことができない。特に、検査対象物が粉流体のように小さい場合ではなく、検査対象物が乾燥果実のように比較的大きい場合には、これに混在する異物の検出および排除は不充分となり易い。
【0007】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、検査対象物中に含まれる異物をより充分に検出することができる異物検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る異物検査装置は、検査対象物中に混在する異物を検査する装置であって、(1)円筒形状を有し水平な中心軸の周りに回転する透明なドラムと、(2) ドラムの表面のうち検査対象物との間で滑りが生じない所定領域上に検査対象物を供給する対象物供給部と、(3)ドラムの所定領域に含まれる第1撮像領域上にある検査対象物をドラムの外部から撮像する第1撮像部と、(4) ドラムの所定領域に含まれる第2撮像領域上にある検査対象物をドラムの内部から撮像する第2撮像部と、(5)第1撮像部および第2撮像部それぞれによる撮像結果に基づいて、検査対象物中における異物の有無を解析する解析部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る異物検査装置では、第1撮像部による第1撮像領域および第2撮像部による第2撮像領域それぞれがドラムの中心軸に平行なライン状の領域であるのが好適である。ドラムがガラスからなり、第1撮像部および第2撮像部それぞれが近赤外領域の光を受光して撮像するのが好適である。また、本発明に係る異物検査装置では、ドラムの外径が100mm以上であり、ドラムの厚みが20mm以下であるのが好適である。
【0010】
本発明に係る異物検査装置では、対象物供給部がドラムの頂上部に検査対象物を供給し、第1撮像部がドラムの中心軸を含む鉛直平面に対する角度が0°〜10°の方向を撮像し、第2撮像部がドラムの中心軸を含む鉛直平面に対する角度が10°〜20°の方向を撮像し、第1撮像部および第2撮像部それぞれの撮像方向の間の相対角度が5°以上であるのが好適である。
【0011】
本発明に係る異物検査装置は、解析部による解析結果に基づいて、ドラムから検査対象物が落下しているときに、検査対象物のうち異物を含まない部分と異物を含む部分とに分別する分別手段を更に備えるのが好適である。
【0012】
本発明に係る異物検査装置は、解析部による解析結果に基づいて、ドラムの表面上に検査対象物があるときに、検査対象物のうち異物を含まない部分と異物を含む部分とに分別する分別手段を更に備えるのも好適である。この場合、分別手段は、所定領域に検査対象物があるときに、検査対象物のうち異物を含む部分の経路を選択的に変化させるのが好適である。分別手段は、検査対象物のうち異物を含まない部分の経路をドラムの表面から離れるように設定し、異物を含む部分の経路を垂直落下するように設定するのも好適である。また、分別手段は、所定領域に検査対象物があるときに、検査対象物のうち異物を含む部分をドラムの表面上から選択的に排除するのも好適である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、検査対象物中に含まれる異物をより充分に検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
図1は、本実施形態に係る異物検査装置1の構成を示す図である。異物検査装置1は、検査対象物9中に混在する異物を検査する装置であって、ドラム10、対象物供給部20、第1撮像部31、第2撮像部32、第1照明部41、第2照明部42、第1吸収板51、第2吸収板52および解析部60を備える。なお、図1において、解析部60を除く他の構成要素については、円筒形状を有するドラム10の中心軸の方向に見た図が示されている。
【0016】
ドラム10は、円筒形状を有し、水平な中心軸の周りに回転するものであって、透明な材料(例えば石英ガラス)からなる。ドラム10の材料は、ドラム10の内部に設けられた第2撮像部32および第2照明部42による検査対象物10の観察がドラム10を介して可能である程度に透明である必要がある。対象物供給部20は、ドラム10の表面のうち検査対象物9との間で滑りが生じない所定領域上に検査対象物9を供給する。
【0017】
第1撮像部31は、ドラム10の外部に設けられ、ドラム10の所定領域に含まれる第1撮像領域上にある検査対象物9をドラム10の外部から撮像する。また、この第1撮像部31による撮像のために、第1照明部41がドラム10の外部に設けられているのが好適であり、第1吸収板51がドラム10の内部に設けられているのが好適である。第1照明部41は検査対象物9を照明し、この照明に伴う検査対象物9からの散乱光を第1撮像部31が受光して撮像をする。第1吸収板51は、第1撮像部31による撮像の際の背景となるもので、その吸収面が第1撮像部41に対向している。第1撮像部41の光軸はドラム10の中心軸に垂直であるのが好ましく、第1吸収板51の吸収面は第1撮像部41の光軸に直交するのが好ましい。
【0018】
第2撮像部32は、ドラム10の内部に設けられ、ドラム10の所定領域に含まれる第2撮像領域上にある検査対象物9をドラム10の内部から撮像する。また、この第2撮像部32による撮像のために、第2照明部42がドラム10の内部に設けられているのが好適であり、第2吸収板52がドラム10の外部に設けられているのが好適である。第2照明部42はドラム10を通して検査対象物9を照明し、この照明に伴う検査対象物9からの散乱光を第2撮像部32が受光して撮像をする。第2吸収板52は、第2撮像部32による撮像の際の背景となるもので、その吸収面が第2撮像部42に対向している。第2撮像部42の光軸はドラム10の中心軸に垂直であるのが好ましく、第2吸収板52の吸収面は第2撮像部42の光軸に直交するのが好ましい。
【0019】
解析部60は、第1撮像部31および第2撮像部32それぞれによる撮像結果に基づいて、検査対象物9中における異物の有無を解析する。
【0020】
このような異物検査装置1において、第1撮像部31による第1撮像領域および第2撮像部32による第2撮像領域それぞれは、ドラム10の中心軸に平行なライン状の領域であるのが好ましい。ドラム10はガラスからなり、第1撮像部31および第2撮像部32それぞれは近赤外領域の光を受光して撮像するのが好ましい。また、第1撮像部31および第2撮像部32それぞれは、近赤外領域の光のスペクトルを取得することができるのが好ましい。このような第1撮像部31および第2撮像部32は、近赤外領域の光を分光する分光器(例えばプリズムや回折格子)と二次元受光素子とを備えて構成され、その二次元受光素子の受光面において特定方向が撮像位置を表し、特定方向に直交する方向が光の波長を表すようにすることで、実現され得る。
【0021】
第1撮像部31および第2撮像部32それぞれが近赤外光のスペクトルを取得して検査対象物9中の異物を検査することにより、可視光では異物を識別することができない場合であっても近赤外光では異物を識別することができて、異物検出能が向上する。また、ドラム10の内側および外側の双方から検査対象物9を撮像して検査対象物9中の異物を検査することにより、異物をより充分に検出することができる。
【0022】
また、ドラム10の表面のうち検査対象物9との間で滑りが生じない所定領域の第1撮像領域および第2撮像領域にある検査対象物9を撮像して異物を検査するので、ドラム10から自由落下している検査対象物9を撮像する場合と比較して、撮像および解析のための時間を充分に確保することができ、また、第1撮像部31および第2撮像部32として応答が遅い近赤外光用のものを用いることができる。
【0023】
ドラム10の表面のうち検査対象物9との間で滑りが生じない所定領域上に対象物供給部20が検査対象物9を供給するとともに、第1撮像部31,第2撮像部32がドラム10の上記所定領域に含まれる第1撮像領域上,第2撮像領域上にある検査対象物9を撮像するためには、ドラム10の外径が100mm以上であり、ドラム10の厚みが20mm以下であるのが好ましい。このようにすることで、上記所定領域,第1撮像領域および第2撮像領域を充分に確保することができ、また、ドラム10の内部に第2撮像部32および第2照明部42を配置する空間を充分に確保することができる。
【0024】
また、第1撮像部31によりドラム10の外側から検査対象物9を撮像するとともに、第2撮像部32によりドラム10の内側から検査対象物9を撮像するためには、図2(a)に示されるように、対象物供給部20はドラム10の頂上部に検査対象物を供給し、第1撮像部31はドラム10の中心軸を含む鉛直平面に対する角度が0°〜10°の方向を撮像し、第2撮像部32はドラム10の中心軸を含む鉛直平面に対する角度が10°〜20°の方向を撮像し、第1撮像部31および第2撮像部32それぞれの撮像方向の間の相対角度が5°以上であることが好ましい。このようにすることにより、第1撮像部31および第2撮像部32それぞれによる撮像の際の相互干渉が回避され得る。例えば、図2(b)に示されるように、第1撮像部31の撮像方向が8°であるとすると、第2撮像部32の撮像方向は13°〜20°の範囲にあることが好ましい。
【0025】
本実施形態に係る異物検査装置1は、解析部60による解析結果に基づいて検査対象物9のうち異物を含まない部分と異物を含む部分とに分別する分別手段を更に備えることが好ましい。異物を含む部分とは、異物のみであってもよいし、異物に加えて良品を含んでいてもよい。分別手段は、図3〜図5に示されるようにドラム10から検査対象物が落下しているときに分別をしてもよいし、図6〜図11に示されるようにドラム10の表面上に検査対象物があるときに分別をしてもよい。
【0026】
図3〜図5は、本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として加圧エアーノズル71を備える場合の構成を示す図である。図3の側面図および図4の斜視図に示されるように、分別手段としての加圧エアーノズル71は、ドラム10から検査対象物が落下しているときに、異物通過時に選択的に加圧エアーを噴射して異物を排除することで分別を行う。このとき、加圧エアーノズル71による加圧エアー噴射は解析部60からの指示に基づいて行われ、また、そのタイミングは種々の遅延時間が考慮されて決定される。なお、図4には、ライン状の第1撮像領域L1および第2撮像領域L2が示されている。
【0027】
また、図5の斜視図に示されるように、対象物供給部20によるドラム10の頂上部への検査対象物9の供給が該頂上部ラインに沿った複数の位置に行われる場合には、その複数の供給位置に対応して複数の加圧エアーノズル71a〜71eが配置されることが好ましい。
【0028】
なお、ドラム10から検査対象物が落下しているときに分別を行う分別手段としては、上記のような加圧エアーノズル71の他、異物を吸引するもの、機械的に異物の落下経路を変更するもの、等であってもよい。
【0029】
図6および図7は、本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として異物除去用スライド板72を備える場合の構成を示す図である。図6は側面図を示し、図7は斜視図を示す。また、図7(a)は良品(異物を含まない部分)通過時を示し、図7(b)は異物通過時を示す。対象物供給部20によるドラム10の頂上部への検査対象物9の供給が該頂上部ラインに沿った複数の位置に行われる場合には、分別手段としての異物除去用スライド板72は、その複数の供給位置に対応して複数のスライド板を含む。解析部60により異物を含まないと判断された場合には、図7(a)に示されるように、異物除去用スライド板72の先端は、ドラム10の表面から離間していて、検査対象物9の良品をドラム10から自由落下させる。一方、解析部60により異物を含むと判断された場合には、図7(b)に示されるように、異物除去用スライド板72の先端は、ドラム10の表面に略接していて、異物を含む部分9aを異物除去用スライド板72上に通過させる。このようにして、分別手段としての異物除去用スライド板72は、検査対象物9のうち異物を含む部分の経路を選択的に変化させることで分別を行う。
【0030】
図8および図9は、本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として異物除去用スライド板73を備える場合の構成を示す図である。図8は側面図を示し、図9は斜視図を示す。また、図9(a)は良品(異物を含まない部分)通過時を示し、図9(b)は異物通過時を示す。対象物供給部20によるドラム10の頂上部への検査対象物9の供給が該頂上部ラインに沿った複数の位置に行われる場合には、分別手段としての異物除去用スライド板73は、その複数の供給位置に対応して複数のスライド板を含む。解析部60により異物を含まないと判断された場合には、図9(a)に示されるように、異物除去用スライド板73の先端は、ドラム10の表面に略接していて、検査対象物9の良品を異物除去用スライド板73上に通過させる。一方、解析部60により異物を含むと判断された場合には、図9(b)に示されるように、異物除去用スライド板73の先端は、ドラム10の表面から離間していて、異物を含む部分9aをドラム10から自由落下させる。このようにして、分別手段としての異物除去用スライド板73は、検査対象物9のうち異物を含まない部分の経路をドラム10の表面から離れるように設定し、異物を含む部分の経路を垂直落下するように設定することで、分別を行う。
【0031】
なお、図6〜図9に示された構成における異物除去用スライド板72,73の先端はドラム10の表面と接するので、異物除去用スライド板72,73の先端の摩擦係数は、ドラム10の表面の摩擦係数より小さいことが好ましい。
【0032】
図10および図11は、本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として排除用回転体74および仕切り板75を備える場合の構成を示す図である。図10は側面図を示し、図11は斜視図を示す。対象物供給部20によるドラム10の頂上部への検査対象物9の供給が該頂上部ラインに沿った複数の位置に行われる場合には、分別手段としての排除用回転体74は、その複数の供給位置に対応して複数のものが設けられていてもよし、ドラム10の中心軸方向に移動することで異物除去を行うようにしてもよい。解析部60により異物を含まないと判断された場合には、分別手段としての排除用回転体74は、ドラム10の表面上の検査対象物9をそのまま通過させ、さらに、ドラム10と仕切り板75との間に検査対象物9を通過させて、ドラム10から検査対象物9を自由落下させる。一方、解析部60により異物を含むと判断された場合には、分別手段としての排除用回転体74は、ドラム10の表面上の異物を接線方向に弾き飛ばして、その異物を仕切り板75の外側へ掃き出す。このようにして、分別手段としての排除用回転体74は、所定領域に検査対象物9があるときに、検査対象物9のうち異物を含む部分をドラム10の表面上から選択的に排除することで、分別を行う。なお、ドラム10の表面に異物が付着している場合であっても、分別手段としての排除用回転体74は、ドラム10の表面から異物を掃き出すので、異物除去を確実に行うことができる。
【0033】
なお、分別手段としての排除用回転体74の先端はドラム10の表面と接するので、排除用回転体74の先端の材料は、ドラム10の表面の材料より軟質であることが好ましい。また、排除用回転体74の先端は、ドラム10の周方向の距離1cm以上に亘ってドラム10の表面と接することが好ましい。また、排除用回転体74の先端は、ブラシ状になっていることも好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本実施形態に係る異物検査装置1の構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係る異物検査装置1における第1撮像部31および第2撮像部32それぞれの撮像方向を説明する図である。
【図3】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として加圧エアーノズル71を備える場合の構成を示す側面図である。
【図4】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として加圧エアーノズル71を備える場合の構成を示す斜視図である。
【図5】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として加圧エアーノズル71a〜71eを備える場合の構成を示す斜視図である。
【図6】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として異物除去用スライド板72を備える場合の構成を示す側面図である。
【図7】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として異物除去用スライド板72を備える場合の構成を示す斜視図である。
【図8】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として異物除去用スライド板73を備える場合の構成を示す側面図である。
【図9】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として異物除去用スライド板73を備える場合の構成を示す斜視図である。
【図10】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として排除用回転体74および仕切り板75を備える場合の構成を示す側面図である。
【図11】本実施形態に係る異物検査装置1において分別手段として排除用回転体74および仕切り板75を備える場合の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
1…異物検査装置、10…ドラム、20…対象物供給部、31…第1撮像部、32…第2撮像部、41…第1照明部、42…第2照明部、51…第1吸収板、52…第2吸収板、60…解析部、71…加圧エアーノズル、72,73…異物除去用スライド板、74…排除用回転体、75…仕切り板。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象物中に混在する異物を検査する装置であって、
円筒形状を有し水平な中心軸の周りに回転する透明なドラムと、
前記ドラムの表面のうち前記検査対象物との間で滑りが生じない所定領域上に前記検査対象物を供給する対象物供給部と、
前記ドラムの前記所定領域に含まれる第1撮像領域上にある前記検査対象物を前記ドラムの外部から撮像する第1撮像部と、
前記ドラムの前記所定領域に含まれる第2撮像領域上にある前記検査対象物を前記ドラムの内部から撮像する第2撮像部と、
前記第1撮像部および前記第2撮像部それぞれによる撮像結果に基づいて、前記検査対象物中における異物の有無を解析する解析部と、
を備えることを特徴とする異物検査装置。
【請求項2】
前記第1撮像部による前記第1撮像領域および前記第2撮像部による前記第2撮像領域それぞれが前記ドラムの中心軸に平行なライン状の領域であることを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項3】
前記ドラムがガラスからなり、前記第1撮像部および前記第2撮像部それぞれが近赤外領域の光を受光して撮像する、ことを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項4】
前記ドラムの外径が100mm以上であり、前記ドラムの厚みが20mm以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項5】
前記対象物供給部が前記ドラムの頂上部に前記検査対象物を供給し、
前記第1撮像部が前記ドラムの中心軸を含む鉛直平面に対する角度が0°〜10°の方向を撮像し、
前記第2撮像部が前記ドラムの中心軸を含む鉛直平面に対する角度が10°〜20°の方向を撮像し、
前記第1撮像部および前記第2撮像部それぞれの撮像方向の間の相対角度が5°以上である、
ことを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項6】
前記解析部による解析結果に基づいて、前記ドラムから前記検査対象物が落下しているときに、前記検査対象物のうち異物を含まない部分と異物を含む部分とに分別する分別手段を更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項7】
前記解析部による解析結果に基づいて、前記ドラムの表面上に前記検査対象物があるときに、前記検査対象物のうち異物を含まない部分と異物を含む部分とに分別する分別手段を更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項8】
前記分別手段が、前記所定領域に前記検査対象物があるときに、前記検査対象物のうち異物を含む部分の経路を選択的に変化させる、ことを特徴とする請求項7に記載の異物検査装置。
【請求項9】
前記分別手段が、前記検査対象物のうち異物を含まない部分の経路を前記ドラムの表面から離れるように設定し、異物を含む部分の経路を垂直落下するように設定する、ことを特徴とする請求項7に記載の異物検査装置。
【請求項10】
前記分別手段が、前記所定領域に前記検査対象物があるときに、前記検査対象物のうち異物を含む部分を前記ドラムの表面上から選択的に排除する、ことを特徴とする請求項7に記載の異物検査装置。
【請求項1】
検査対象物中に混在する異物を検査する装置であって、
円筒形状を有し水平な中心軸の周りに回転する透明なドラムと、
前記ドラムの表面のうち前記検査対象物との間で滑りが生じない所定領域上に前記検査対象物を供給する対象物供給部と、
前記ドラムの前記所定領域に含まれる第1撮像領域上にある前記検査対象物を前記ドラムの外部から撮像する第1撮像部と、
前記ドラムの前記所定領域に含まれる第2撮像領域上にある前記検査対象物を前記ドラムの内部から撮像する第2撮像部と、
前記第1撮像部および前記第2撮像部それぞれによる撮像結果に基づいて、前記検査対象物中における異物の有無を解析する解析部と、
を備えることを特徴とする異物検査装置。
【請求項2】
前記第1撮像部による前記第1撮像領域および前記第2撮像部による前記第2撮像領域それぞれが前記ドラムの中心軸に平行なライン状の領域であることを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項3】
前記ドラムがガラスからなり、前記第1撮像部および前記第2撮像部それぞれが近赤外領域の光を受光して撮像する、ことを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項4】
前記ドラムの外径が100mm以上であり、前記ドラムの厚みが20mm以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項5】
前記対象物供給部が前記ドラムの頂上部に前記検査対象物を供給し、
前記第1撮像部が前記ドラムの中心軸を含む鉛直平面に対する角度が0°〜10°の方向を撮像し、
前記第2撮像部が前記ドラムの中心軸を含む鉛直平面に対する角度が10°〜20°の方向を撮像し、
前記第1撮像部および前記第2撮像部それぞれの撮像方向の間の相対角度が5°以上である、
ことを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項6】
前記解析部による解析結果に基づいて、前記ドラムから前記検査対象物が落下しているときに、前記検査対象物のうち異物を含まない部分と異物を含む部分とに分別する分別手段を更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項7】
前記解析部による解析結果に基づいて、前記ドラムの表面上に前記検査対象物があるときに、前記検査対象物のうち異物を含まない部分と異物を含む部分とに分別する分別手段を更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載の異物検査装置。
【請求項8】
前記分別手段が、前記所定領域に前記検査対象物があるときに、前記検査対象物のうち異物を含む部分の経路を選択的に変化させる、ことを特徴とする請求項7に記載の異物検査装置。
【請求項9】
前記分別手段が、前記検査対象物のうち異物を含まない部分の経路を前記ドラムの表面から離れるように設定し、異物を含む部分の経路を垂直落下するように設定する、ことを特徴とする請求項7に記載の異物検査装置。
【請求項10】
前記分別手段が、前記所定領域に前記検査対象物があるときに、前記検査対象物のうち異物を含む部分を前記ドラムの表面上から選択的に排除する、ことを特徴とする請求項7に記載の異物検査装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−117263(P2010−117263A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−291288(P2008−291288)
【出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
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