説明

発光素子

本発明は、基礎層20、第1電極層30及び第2電極層40を含む層のスタック15を有する発光素子10であって、有機発光層50が第1電極層30及び第2電極層40の間に挟まれ、少なくとも1つのシャント要素60,60'が、接続端部65及び自由端部66を有し、接続端部65が電極層30,40のうちの1つと接続され、自由端部66が、層のスタック15から突出している、発光素子に関する。本発明は、このような素子を製造する方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子及びこのような素子を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
部屋において好ましい環境を生成するために、大面積照明装置が必要とされる。現在、多くの場合、ガス放電ランプが、部屋の大部分を照らす、均一な光を生成するのに使用されている。残念ながら、放電ランプは、費用が掛かり且つかなり非効率であることが知られている。この不利な点を克服するためには、有機発光ダイオード(OLED)の使用が適切である。OLEDの有利な点は、潜在的に低費用で且つ高効率である均一な光源であることである。有機発光素子(材料及び構造)は、例えば、国際特許出願第2005/053053A1号において開示されるように、当業分野において知られており、その開示は、本文書において参照の目的として組み込まれる。
【0003】
しかし、大きい寸法のOLEDは、輝度不均一性の問題に苦しむ。輝度不均一性は、OLEDが約数百nmの厚さを有する薄膜電極を有するという事実が原因である。したがって、薄膜電極は、相対的に高いシート抵抗を有する。OLEDは低電圧及び高電流で駆動されるので、高いシート抵抗は、電極に沿った電圧低下を生じさせ、したがって、輝度不均一性を生じさせる。この不利な点は、OLED寸法が増加するにつれて悪化する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上述の不利な点を除去することである。特に、本発明の目的は、均一な輝度を有する大型寸法のOLED、及びこのような素子を製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、本発明の請求項1によって教示される発光素子によって達成される。この発光素子の有利な実施例は、従属項に規定される。
【0006】
本発明の目的は、基礎層、第1電極層及び第2電極層を含む層のスタックを有する発光素子であって、有機発光層が前記第1及び前記第2電極層の間に挟まれ、少なくとも1つのシャント要素が、接続端部及び自由端部を有し、前記接続端部が前記電極層のうちの1つと接続され、前記自由端部が、前記層のスタックから突出している、発光素子によって達成される。
【0007】
本発明の主要な思想は、電極層より大きな断面を有する少なくとも1つのシャント要素であって、電極層が接続されシャント要素の使用であり、これにより低シート抵抗を有する。この有利な点により、シャント要素は、OLEDの全ての部分へ必要とされる電流を伝達し得、これにより、均一な輝度が達成される。
【0008】
発光素子は、ガラス若しくは有機材料から又は金属ホイルなどの非透過材料から作製され得、担体として作用する基礎層を含む。この基礎層には、通常、透明インジウムスズ酸化物(ITO)の薄膜層が適用され、第1電極層を形成する。更に、有機発光ダイオードは、有機物質の約5から500nmの層厚さを有する少なくとも1つの薄膜層からなる。OLEDは、第2電極層を形成するアルミニウムなどの金属の層で規則的に覆われ、この場合、金属層は、約100nmの厚さ、したがって、ITO層のような厚さを有する。このような厚さのアルミニウムは、鏡として作用し、これにより、放射は、透明ITO第1電極層及び透明基礎層のみを通ずるようにされる。残念ながら、ITOの比抵抗は、アルミニウムの比抵抗よりも約2つのオーダの大きさだけ高い。したがって、第1電極層における電流の流れは、大きく減衰される。この不利な点を克服するために、第1電極層は、シャント要素と接続され得る。
【0009】
本発明の文脈において、有機発光層という用語は、有機材料の単一層、及び、有機及び無機材料を含むいくつかの層から構成される要素を含む。
【0010】
OLED素子において使用される薄膜電極層は、電極領域にわたる電圧低下を生じさせること、特に大型OLED素子に関して、不均一な輝度分布を生じさせることを示す。この効果は、主に、第2電極に関して、しかし、第1電極に関しても発生する。この不利な点を克服するために、発光素子の第1の好ましい実施例は、第1電極層と接続される第1シャント要素と、第2電極層と接続される第2シャント要素とを含む。したがって、発光素子に埋め込まれた両方の電極層は、1つのシャント要素へそれぞれ接続される。
【0011】
シャント要素は、電極層のうちの1つと接続されるホイル状の要素であり得る。この接続は、接続が低伝導抵抗を有するような、電極層及びシャント要素間の電気接続を達成する様々な方法により行われ得る。例えば、この目的は、ホイル状シャント要素を電極層へ糊付け又は溶接によって達成され得る。特に、レーザー溶接、熱融着、抵抗溶接、又は電子ビーム溶接が有利であることが示されている。この結合方法以外に、シャント要素は、例えば、イオンビーム沈着、電子ビーム沈着、化学蒸着、熱気化、プラズマビーム沈着、スパッタ沈着及びガルバニック沈着などの、薄膜沈着技術によって生成され得る。上述のように、本発明の主要な思想は、電流の伝達において電極層を支持する巨大なシャント要素の使用である。したがって、シャント要素の寸法は、電極層と比較されて大きくあるべきである。好ましい実施例において、シャント要素が、50μmから4mmの間、好ましくは、100μmから2mmの間の幅を有し、そして20μmから800μmの間、好ましくは、50μmから500μmの間の高さを有する。電極層のシート厚さと比較されて、シャント要素の高さは、3つのオーダの大きさにまで大きい。したがって、シート抵抗は、主にシャント要素を介して電流を分配させることによって、大いに低減される。シャント要素間の小さい電極領域にわたる残りの電圧低下は、無視できる。この効果を拡大させるために、シャント要素が好ましくは30×106S/mより高い電気伝導性を有することが好ましい。
【0012】
シャント要素は、III群から選択される金属又は銀、金、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン及びクロムなどのIB金属及び遷移金属であり得る。これらの金属の組み合わせ及び合金は、例えば、モリブデン/クロム/アルミニウム/モリブデンクロム(MAM)などは、非常に適している。
【0013】
大きな寸法であるので、シャント要素は、層のスタックに埋め込まれないが、層のスタックの平面から突出する。したがって、シャント要素は、見ることが可能であり、そして、他の層の表面から明確であり得る。基礎層から最も遠い電極層が保護層で覆われるので、最終層はシャント要素をも覆い得る。上述されるように、保護層の役割は、OLEDを構成する層のスタックを保護することである。したがって、保護層は金属及び/又は絶縁ポリマの組み合わせを含み得ることが適している。この保護層の厚さは変化を有し、発光素子に関する使用の種類に依存する。
【0014】
好ましい実施例において、金属化要素は、電極層のうちの1つと接続され、金属化要素は、電極層とシャント要素の接続端部との間に挟まれる。したがって、金属化要素は、層のスタックにおいて埋め込まれて、それ自身シャントとして作用する。その寸法が原因により、金属化要素自体は、上述の不利な点を克服し得ない。電流の伝達に関するよりむしろ、金属化要素の目的は、シャント要素と電極層との間の接続体の目的である。好ましくは、シャント要素は、長方形の断面を有し、これにより、下側全体は接続端部と記される。金属化要素の厚さは、シャント層への接続体としての主な目的に依存する。上述の発明の好ましい実施例において、金属化要素は、1nmから100nmの層厚さを有する。金属化要素を沈着させるために、上述の薄膜沈着技術が使用され得る。
【0015】
別の好ましい実施例において、金属化要素及びシャント要素は、固体状態溶接によって接続される。最も一般的な種類の固体状態溶接である超音波溶接が好ましいことが示されている。このことにもかかわらず、共押し出し溶接、冷溶接、拡散溶接、摩擦溶接、高周波数溶接、熱圧着溶接、誘導溶接及びロール溶接を含む他の固体状態溶接も適切であることが示されている。光学的金属化要素は、銀、金、銅、アルミニウム、タングステン、モリブデン及びクロムなどの金属を含み得る。また、これらの金属の組み合わせ及び合金、例えば、モリブデン/クロム/アルミニウム/モリブデンクロム(MAM)などは、非常に適している。
【0016】
本発明の別の好ましい実施例において、シャント要素及び/又は金属化要素はパターン加工される。本発明の文脈におけるパターン加工という用語は、シャント要素又は金属化要素とシャント要素の組み合わせが層のスタックに一定の手法で配置されることを意味する。非常に大型領域のOLEDに関して、例えば、シャント要素が、層のスタックの表面を覆う網目状の構造を構成することが有益であり得る。前記要素のこのパターン加工された配置の目的は、発光素子の電極層の全ての部分を通ずる電流の均一な流れを達成することである。シャント要素は、くし形構造を有することが適切であり得、この場合、くしの歯を規定するシャント要素は、発光素子の表面へ延在する。更に、シャント要素は、U字、V字及び/又はL字に構成され得る。選択される構成の種類は、発光素子の全体構造に大きく依存する。上述の構造が円形の包囲を擁する場合、シャント要素は、星形パターンで配置され得る。本発明によると、パイスライス型形状の部分のそれぞれは、均一な輝度を生成するのに十分な電流を得る。
【0017】
シャント要素のパターン加工組み立ては、第1電極層、第2電極層及び有機発光層が発光タイルを形成し、複数の発光タイルが1つの基礎層に堆積されることを特徴とする、本発明の別の好ましい実施例によって支持される。この実施例の背後の着想は、非常に大きなOLEDを、より小さなタイル状の部分へ分割することである。しかし、これらの全ての分離された発光タイルは、1つの基礎層へ堆積される。したがって、非常に大きな発光素子でさえも容易に扱うことが可能であり、単一の発光タイルにおける断片化の危険も存在しない。好ましくは、発光タイルは、20mm×20mmから250mm×250mmの間、好ましくは30mm×30mmから150mm×150mmの間、より好ましくは40mm×40mmから80mm×80mmの間の寸法を有する。
【0018】
発光素子の均一な輝度を達成するために、全ての電極層及び有機発光層を通ずる電流の均一な流れが必要である。したがって、発光タイルは、互いに対して部分的に絶縁される。したがって、発光タイルとシャント要素の組み合わせは、大きな発光素子のより小さい小区分を通ずる定常且つ大きな電流の流れを可能にし、したがって、均一な輝度を保証する。
【0019】
別の実施例において、第1電極層と接続されるシャント要素は、3つの側から長方形発光タイルを取り囲み、この場合、第2電極層と接続されるシャント要素が、1つの側から前記発光タイルを縁取る。最も一般的に知られるOLEDにおいて、第1電極層は、上述されたように、第2電極層として多くの場合に使用されるアルミニウムよりも約2つのオーダの大きさだけ高い比抵抗を有するITOから構成される。この抵抗及び第1及び第2電極層のシート高さがたいていの場合多かれ少なかれ同一であるという事実により、第1電極層における電圧低下は、第2電極層に沿った電圧低下よりもよりかなり深刻である。OLEDのこの実施例における電流の均一な流れを達成するために、第1電極層に接続されているシャント要素で発光タイルを主に取り囲むことが適切である。第2電極層は、この場合、発光タイルの最後の開いた側を縁取るシャント要素へ接続される。
【0020】
本発明は、請求項1に記載の発光素子を製造する方法であって、少なくとも1つのシャント要素を電極層へ糊付け又は溶接するステップ、を含む、方法にも関する。好ましい実施例において、溶接するステップは、レーザー溶接、熱融着、抵抗溶接、電子ビーム溶接、及び好ましくは超音波溶接である固体状態溶接の群のうちの少なくとも1つである。
【0021】
上述の発光素子、並びに、請求項に記載されるコンポーネント、及び上述の実施例において本発明に従い使用されるべきコンポーネントは、寸法、形状、又は材料選択に関していかなる特別な例外に従うことはない。関連する分野において知られる技術的概念は制限なく適用され得る。本発明の目的の追加的な詳細、特徴及び有利な点は、従属項に開示され、例示的な形式のみである対応する図面の以下の説明は、本発明に従う発光素子の好ましい実施例を示す。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、発光素子の断面図を示す。
【図2】図2は、発光素子の上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1において、発光素子10の断面図が示される。発光素子10は、例えば、ガラス又はポリマ基板などの、基礎層20を有する層のスタック15を含む。第1電極層30がこの基礎層20に堆積される。この第1電極層30の上に、有機発光層50及び第2電極層40・40'・40''が互いに重ね合わさせられる。3つの上述の層30・40・50のそれぞれは、500nm未満、好ましくは約50nmから200nmの厚さを有する。第2電極層40・40'・40''から第1電極層30へ流れる電流を印加すると、有機発光層50は、有機材料における電子及び正孔の再結合により光を放射する。金属第2電極層40・40'・40''が鏡として作用する場合、放射光は、透明第1電極層30及び基礎層20を介して放射する。透明第2電極層の場合、光は、第2電極を通じてOLEDの非基板側へも放射される。
【0024】
発光素子10が、低電圧及び高電流で駆動されるので、薄膜の第1電極層30及び第2電極層40は、高いシート抵抗を有する。したがって、高電流と組み合わせられた高いシート抵抗が原因により、電極に沿った電圧低下を生じさせ、したがって、輝度不均一性を生じさせ、この不均一性は、発光素子10の寸法が増加するにつれて悪化する。この不利な点を克服するために、本発明は、少なくとも1つのシャント要素60・60'を使用することを提案する。シャント要素60・60'は、接続端部65及び自由端部66を有する。シャント要素60・60'の接続端部65は、電極層30・40のうちの1つと接続される。接続端部65に対向して位置される自由端部66は、層のスタック15から突出している。代替的な実施例において、接続端部65は、図1に示されるように層のスタック15へ到達する。他の実施例において、シャント要素60・60'の接続端部65は、第2電極層40・40'・40''と同一の高さで、又は第2電極層40・40'・40''より高い若しくは上部に、配置され得る。
【0025】
一つ実施例において、第1シャント要素60は、第1電極層30と接続され、この場合、第2シャント要素60'は、第2電極層40と接続される。したがって、必要とされる電流を利用可能にするシャント要素60・60'と接続される。この電流に依存して、シャント要素の幾何形状及び寸法は、変化し得る。好ましくは、シャント要素60・60'は、図1に示されるように、長方形の断面を有し得る。また、円形、三角形、又は六角形断面も適切である。シート状シャント要素60・60'が使用される場合、それらが50μmから4mmの間の幅61及び20μmから800μmの間の高さを有することが好ましい。示されるシート状シャント要素60・60'とは対照的に、幅61は高さ62よりも大きくあり得る。
【0026】
シャント要素60・60'の第1電極層30及び第2電極層40との接続を簡単にするために、金属化要素70・70'が電極層30・40とシャント要素60・60'の接続端部65との間に挿入される。シャント要素60'は、金属化要素70'を介して2つの第2電極層40・40'と接続される。第2電極層40''は、別の(示されない)シャント要素60'と接続される。短絡回路を防ぐために、第1電極層30と第2電極層40との間において何の直接接続も許されない。したがって、絶縁手段90は、層のスタック15において埋め込まれる。絶縁手段90は、直接の電流が、第2電極層40・40'から第1電極層30へ流れるのを防ぐ。実際に、電流は、所望な光を生成する有機発光層50を介して流れる必要がある。
【0027】
シャント要素60は、第1電極層30へ接続される。短絡回路を防ぐために、第2電極層40・40'とシャント要素60との間において、スタック15において空隙91が組み込まれる。この空隙91は、この実施例において示されないが、絶縁層で充填され得る。絶縁層は、空隙91だけでなく、シャント要素60・60'を含む層のスタック15全体も覆い得る。
【0028】
金属化要素70・70'の主要な目的は、シャント要素60・60'の第1電極層30及び第2電極層40への支持である。したがって、金属化要素70・70'の厚さが、電極層30・40の領域にあることが適切である。たった数nmまでに低い小さい高さであったとしても、シャント要素60・60'との金属化要素70・70'の超音波溶接に関して、適していると示されている。何の金属化要素70・70'も使用されない場合、シャント要素60・60'は、電極層30・40へ直接糊付けされ得る。薄膜沈着技術も、シャント要素60・60'を層のスタック15へ取付けるために使用され得る。
【0029】
図2は、図1に示される断面に関する交差線I-Iを含む、発光素子10の上面図を示す。発光素子10が層のスタック15から構成されるので、基礎層20の上にある、最上部分の第2電極層40のみが見える。示される実施例において、シャント要素60・60'は、パターン加工された構成を含む。第1電極層30において、金属化要素70・70'が堆積される。この金属化要素70・70'と、シャント要素60・60'が接続される。第1電極層30と接続されるシャント要素60は、くし形構造を有し、この場合、第2電極層40と接続されるシャント要素60'は、線状構造を有する。図1において示されているように、第2電極層40とシャント要素60との間において、層のスタック15に絶縁空隙91が組み込まれる。更に、第2電極層40は、線状シャント要素60'と接続される。シャント要素60のくし形構成と組み合わせて、長方形発光タイル80が確立される。これらの発光タイル80は、第1電極層30、第2電極層40、及び有機発光層50を含む発光素子10の切り取り部分を有する。示される実施例において、4つの発光タイル80が全て1つの基礎層20に埋め込まれ、これにより、発光素子10の機械的安定性を向上させる。
【符号の説明】
【0030】
10 発光素子
15 層のスタック
20 基礎層
30 第1電極層
40、40'、40'' 第2電極層
50 有機発光層
60、60' シャント要素
61 シャント要素60・60'の幅
62 シャント要素60・60の高さ
65 接続端部
66 自由端部
70、70' 金属化要素
80 発光タイル
90 絶縁手段
91 絶縁空隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎層、第1電極層及び第2電極層を含む層のスタックを有する発光素子であって、
有機発光層が前記第1及び前記第2電極層の間に挟まれ、
少なくとも1つのシャント要素が、接続端部及び自由端部を有し、
前記接続端部が前記電極層のうちの1つと接続され、
前記自由端部が、前記層のスタックから突出している、
発光素子。
【請求項2】
請求項1に記載の発光素子において、
第1シャント要素が前記第1電極層と接続され、第2シャント要素が前記第2電極層と接続されることを特徴とする、発光素子。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の発光素子において、
前記シャント要素が、50μmから4mmの間の、好ましくは、100μmから2mmの間の幅を有し、前記シャント要素が、20μmから800μmの間の、好ましくは、50μmから500μmの間の高さを有することを特徴とする、発光素子。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光素子において、
前記シャント要素が、30×106S/mより高い電気伝導性を有することを特徴とする、発光素子。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発光素子において、
前記シャント要素が、前記電極層へ、糊付け、スパッタ処理、蒸着、及び/又は溶接されることを特徴とする、発光素子。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光素子において、
金属化要素が、前記電極層のうちの1つと接続され、前記金属化要素が、前記電極層と前記シャント要素の前記接続端部との間に挟まれることを特徴とする発光素子。
【請求項7】
請求項6に記載の発光素子において、
前記金属化要素が、1nmから100nmの層厚さを有することを特徴とする発光素子。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の発光素子において、
前記金属化要素及び前記シャント要素が、超音波溶接によって接続され、好ましくは、前記シャント要素及び/又は前記金属化要素がパターン加工されることを特徴とする発光素子。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の発光素子において、
前記第1電極層、前記第2電極層及び前記有機発光層が発光タイルであり、複数の発光タイルが1つの基礎層に堆積され、好ましくは、前記発光タイルは、20mm×20mmから250mm×250mmの間、好ましくは30mm×30mmから150mm×150mmの間、より好ましくは40mm×40mmから80mm×80mmの間の寸法を有することを特徴とする発光素子。
【請求項10】
請求項9に記載の発光素子において、
前記第1電極層と接続される前記シャント要素が、3つの側から前記発光タイルを取り囲み、前記第2電極層と接続される前記シャント要素が、1つの側から前記発光タイルを縁取ることを特徴とする発光素子。
【請求項11】
請求項1に記載の発光素子を製造する方法であって、
−前記少なくとも1つのシャント要素を前記電極層へ糊付け又は溶接するステップ、
を含む、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、
前記溶接するステップが、レーザー溶接、熱融着、抵抗溶接、電子ビーム溶接、及び好ましくは超音波溶接である固体状態溶接の群のうちの少なくとも1つであることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−517215(P2010−517215A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−546044(P2009−546044)
【出願日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際出願番号】PCT/IB2008/050167
【国際公開番号】WO2008/090493
【国際公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】