説明

発光装置及び照明装置

【課題】簡単な構成で、発光色の変更が可能であるとともに、全体として照射光の均斉度が良好な発光装置及び照明装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、基板2と、この基板2に形成された第1の給電ライン21a及び第2の給電ライン21bと、前記第1の給電ライン21aに接続され、前記基板2に実装された複数の発光素子3と、この複数の発光素子3を被覆する封止部材4とを備え、所定の相関色温度の光を発光する第1の光源Aと、前記第2の給電ライン21bに接続され、前記基板2に実装された複数の発光素子3と、この複数の発光素子3を被覆する封止部材4とを備え、前記第1の光源Aの相関色温度とは異なる相関色温度の光を発光する第2の光源Bとを具備し、前記第1の光源Aと第2の光源Bとは、基板2に分散的に配設されている発光装置1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、LED等の発光素子を用いた発光装置及び照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、光源としてLED等の発光素子を基板に複数配設して所定の光量を得るようにする照明装置が開発されている。この照明装置は、例えば、天井面等に直接的に取付けられる、いわゆる直付タイプのベース照明として用いられるようになっており、基板に多数のLEDのベアチップを実装し、各LEDチップをボンディングワイヤで電気的に接続して、蛍光体を含有した封止部材で封止するものである。そして、昼光色、白色、電球色等の光を得ようとするものである。
【0003】
ところで、上記照明装置において、照明環境や好みによって所望の発光色が望まれる場合がある。この場合、基板に赤色、緑色、青色等の発光色の異なる複数のLEDを配設し、各LEDの発光強度等を調整して混色し、所望の発光色を得る方法が考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−5227412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような場合、構成が複雑化し、複数の発光色を混色するため、所望の発光色が得にくいという課題がある。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、簡単な構成で、発光色の変更が可能であるとともに、全体として照射光の均斉度が良好な発光装置及び照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発光装置は、基板と、この基板に形成された第1の給電ライン及び第2の給電ラインとを有している。第1の光源は、前記基板に実装された複数の発光素子と、この複数の発光素子を被覆する封止部材とを備えており、前記第1の給電ラインに接続されて、所定の相関色温度の光を発光する。第2の光源は、前記基板に実装された複数の発光素子と、この複数の発光素子を被覆する封止部材とを備えており、前記第2の給電ラインに接続されて、前記第1の光源の相関色温度とは異なる相関色温度の光を発光する。また、前記第1の光源と第2の光源とは、基板に分散的に配設されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、発光色の変更が可能であるとともに、全体として照射光の均斉度が良好な発光装置及び照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る発光装置を示す平面図である。
【図2】図1中、Y−Y線に沿う模式的断面図である。
【図3】同発光素子の接続状態を示す結線図である。
【図4】発光装置を配設した天井直付タイプの照明装置を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る発光装置における発光素子の接続状態を示す結線図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る発光装置を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図1乃至図4を参照して説明する。図1乃至図3は、発光装置1を示しており、図4は、この発光装置1を用いた照明装置11を示している。なお、各図において同一部分には同一符号を付し重複した説明は省略する。
発光装置1は、図1に示すように、基板2と、複数の発光素子3と、各発光素子3を覆う封止部材として蛍光体層4とを備えている。
【0011】
基板2は、ガラスエポキシ樹脂等の材料で細長の略長方形状に形成されている。基板2の長さ寸法Lは、250mm〜300mmであり、幅寸法Wは、30mm〜40mmである。本実施形態では、具体的には、長さ寸法Lは、280mm、幅寸法Wは、32mmに形成されている。基板2の厚さ寸法は、0.5mm以上1.8mm以下が好ましく、本実施形態では、1mmのものを適用している。
【0012】
基板2の形状は、例えば、長手方向の両端がR形状に形成されていてもよい。また、基板2の材料には、セラミックス材料又は他の合成樹脂材料を適用できる。さらに、本発明は、各発光素子3の放熱性を高めるうえで、アルミニウム等の熱伝導性が良好で放熱性に優れたべース板の一面に絶縁層が積層された金属製のべース基板を適用することを妨げるものではない。
【0013】
図1及び図2に示すように、基板2上には、第1の給電ライン21a及び第2の給電ラインに21b並びに実装パッド22(図1では図示を省略している。)が形成されている。第1の給電ライン21a及び第2の給電ラインに21bは、配線パターンであり、それぞれ独立して電気的給電路を形成している。
【0014】
第1の給電ライン21aの正極側ラインは、基板2の長手方向の縁部に直線状に形成され(図示上、上側)、負極側ラインは、櫛状に複数突出するように形成されている。一方、第2の給電ライン21bの正極側ラインは、同様に、基板2の長手方向の縁部に直線状に形成され(図示上、下側)、負極側ラインは、櫛状に複数突出するように形成されていて、第1の給電ライン21aの隣接する櫛状に突出する部分の間に入り込むように配設されている。
【0015】
つまり、第1の給電ライン21aの櫛状に突出する部分と、第2の給電ライン21aの櫛状に突出する部分とは、相互にその隣接する櫛状に突出する部分の間に入り込むように配設されている。
【0016】
第1の給電ライン21a及び第2の給電ライン21bには、給電端子21cが接続されている。この給電端子21cは、基板2の一端側に配設されており、電源コネクタが接続されるようになっている。
【0017】
図2に示すように、第1の給電ライン21a、第2の給電ライン21b及び実装パッド22は、三層構成であり、基板2の表面上に第一層Aとして銅(Cu)、第二層Bとしてニッケル(Ni)が電解めっき処理されており、第三層Cには、反射率の高い銀(Ag)が電解めっき処理されている。実装パッド22の第三層C、すなわち、表層は、銀(Ag)めっきが施されて反射層が形成されており、全光線反射率は、90%と高いものとなっている。
【0018】
この電解めっき処理においては、第二層Bのニッケル(Ni)の膜厚は、5μm以上、第三層Cの銀(Ag)の膜厚は、1μm以上に形成するのが好ましく、このような膜厚寸法にすることにより、均一な膜厚形成が実現され反射率の均一化が可能となる。
また、基板2の表層には、発光素子3の実装領域や部品の実装部分を除いて、ほとんど全面に反射率の高い白色のレジスト層23が積層されている。
【0019】
図1及び図2に示すように、複数の発光素子3は、LEDのベアチップからなる。LEDのベアチップには、例えば、白色系の光を発光部で発光させるために、青色の光を発するものが用いられている。このLEDのベアチップは、シリコーン樹脂系の絶縁性接着剤を用いて、実装パッド22上に接着されている。
【0020】
LEDのベアチップは、例えば、InGaN系の素子であり、透光性のサファイア素子基板に発光層が積層されており、発光層は、n型窒化物半導体層と、InGaN発光層と、p型窒化物半導体層とが順次積層されて形成されている。そして、発光層に電流を流すための電極は、p型窒化物半導体層上にp型電極パッドで形成されたプラス側電極と、n型窒化物半導体層上にn型電極パッドで形成されたマイナス側電極とで構成されている。これら、電極は、ボンディングワイヤ31によって電気的に接続されている。ボンディングワイヤ31は、金(Au)の細線からなっており、実装強度の向上とLEDのベアチップの損傷低減のため金(Au)を主成分とするバンプを介して接続されている。
【0021】
複数の発光素子3は、基板2の実装パッド22上に、基板2の長手方向と直交する方向に複数並べられて複数の列を形成して実装されている。具体的には、第1の給電ライン21aの正極側ラインと負極側ラインとの間に亘って6個の発光素子3が略等間隔で配設されている。また、第2の給電ライン21bの正極側ラインと負極側ラインとの間に亘って6個の発光素子3が略等間隔で配設されている。
【0022】
つまり、第1の給電ライン21aに接続される複数の発光素子3の列(9列)と、第2の給電ライン21bに接続される複数の発光素子3の列(9列)とが交互に基板2の長手方向と直交する方向に並べられて、分散的に合計18列の発光素子列が形成されている。
【0023】
また、個々の発光素子列において、その列が延びる方向に隣接された発光素子3の異極の電極同士、つまり、隣接された発光素子3の内で一方の発光素子3のプラス側電極と、隣接された発光素子3の内で他方の発光素子3のマイナス側電極とがボンディングワイヤ31で順次接続されている。これによって、個々の発光素子列を構成する複数の発光素子3は電気的に直列に接続される。したがって、複数の発光素子3は通電状態で一斉に発光される。
【0024】
さらに、個々の発光素子列において、列の端に配置された一方の発光素子3の電極は、ボンディングワイヤ31によって第1の給電ライン21a又は第2の給電ライン21bに接続されている。
【0025】
以上のように接続された発光素子3は、図3に示すような接続状態となっている。図3は、第1の給電ライン21a、第2の給電ライン21b、各発光素子3の基板2上での配設状態を加味して示している。
【0026】
第1の給電ライン21aには、発光素子3が6個直列に接続された9個の直列回路が並列に接続されている。また、同様に、第2の給電ライン21bには、発光素子3が6個直列に接続された9個の直列回路が並列に接続されている。これら第1の給電ライン21aと、第2の給電ライン21bとは、それぞれ独立した電気的給電路を形成していて、図示しない電源回路側に設けられた切換えスイッチ等によって、第1の給電ライン21aと第2の給電ライン21bとを選択的に切換えられるようになっている。
【0027】
前記各発光素子列は、それぞれ第1の給電ライン21a及び第2の給電ライン21bに電気的に並列に設けられていて、第1の給電ライン21a、第2の給電ライン21bを通じて給電されるようになっている。そのため、各発光素子列の内のいずれか一列がボンディング不良等に起因して発光できなくなることがあっても発光装置1全体の発光が停止することはない。
【0028】
また、図1に示すように、基板2の両端寄りであって、隣接する発光素子列間には、基板取付用の一対の取付穴5が形成されている。この取付穴5は、発光装置1を照明装置の本体等に取付ける場合に用いられる。具体的には、固定手段である取付ねじ51が取付穴5に貫通し、照明装置の本体等にねじ込まれて発光装置1が取付けられる。
【0029】
通常、この取付穴5は、基板2の両端部に設けられるため、そのスペースを確保する必要があり、基板2がその分大形化することとなる。しかしながら、上記構成によれば、大形化するのを回避することができる。また、この場合、固定手段が金属製である場合には、絶縁距離を確保することが可能となる。さらに、固定手段は、基板2の両端部ではなく、長手方向の内側、つまり、基板2の中間部を固定するようになるので、基板2の反り等の変形を有効に抑制することができる。なお、固定手段としては、合成樹脂製等の絶縁性を有する部材を用いてもよい。
【0030】
図1及び図2に示すように、蛍光体層4は、透光性合成樹脂、例えば、透明シリコーン樹脂製であり、本実施形態では、蛍光体として黄色蛍光体を含有した蛍光体層4Yと、黄色蛍光体に赤色蛍光体を所定の混合比で混入させた蛍光体層4Rとの2種類を適用している。
【0031】
蛍光体層4Yは、第1の給電ライン21aに接続された複数の発光素子3を被覆しており、蛍光体層4Rは、第2の給電ライン21bに接続された複数の発光素子3を被覆している。したがって、第1の給電ライン21aに接続された複数の発光素子3と蛍光体層4Yとで第1の光源Aが構成され、第2の給電ライン21bに接続された複数の発光素子3と蛍光体層4Rとで第2の光源Bが構成されている。
【0032】
蛍光体層4は、個々の発光素子3を発光素子3ごとに被覆する複数の凸状蛍光体層4aの集合から構成されている。凸状蛍光体層4aは、山形の形状をなしていて、円弧状の凸状をなし、その裾部において隣接する凸状蛍光体層4aと連なるように形成されている。したがって、蛍光体層4は、前記発光素子列に沿って複数の列を形成して、すなわち、18列に形成されており、各発光素子3、ボンディングワイヤ31を被覆し封止している。
このように、第1の光源A及び第2の光源Bは、基板2の長手方向と直交する方向に複数の列を形成して交互に分散的に配設されている
【0033】
蛍光体層4は、未硬化の状態で各発光素子3、ボンディングワイヤ31に対応して塗布され、その後に加熱硬化又は所定時間放置して硬化されて設けられている。詳しくは、図示しないディスペンサから、粘度や量が調整された蛍光体を含有する透明シリコーン樹脂材料を未硬化の状態で各発光素子3、ボンディングワイヤ31に対応して滴下して供給する。
【0034】
なお、上記構成では、凸状蛍光体層4aによって、個々の発光素子3を発光素子3ごとに被覆する場合について説明したが、例えば、2個や3個の複数の発光素子3をその複数の発光素子3ごとに被覆するように形成してもよい。
【0035】
図2に示すように、基板2の裏面側には、放熱用の銅箔6のパターンが全面に亘って形成されている。このような構成によって、基板2全体の均熱化を図ることができ放熱性能を向上できる。なお、銅箔6には、レジスト層が積層されている。
【0036】
次に、図4を参照して上述の発光装置1を配設した照明装置11について説明する。図においては、天井面に設置して使用される一般的な40W蛍光灯形の照明装置と同等なサイズを有する天井直付タイプの照明装置11を示している。照明装置11は、細長で略直方体形状の本体ケース11aを備えており、この本体ケース11a内には、前記発光装置1が4個直線状に接続されて配設されている。また、電源回路を備えた電源ユニットは、本体ケース11aに内蔵されている。なお、本体ケース11aの下方開口部には、拡散性を有する前面カバー11bが取付けられている。
【0037】
まず、電源回路側の切換えスイッチ等によって、上記構成の発光装置1における第1の給電ライン21aを選択し通電する。第1の給電ライン21aに接続された第1の光源A、すなわち、第1の給電ライン21aに接続された各発光素子3が一斉に点灯されて、発光素子3から出射される光は、蛍光体層4Yを透過して放射される。この場合、発光素子3から出射された青色光は、黄色蛍光体を励起して、黄色蛍光体から黄色系の蛍光に変換されて蛍光体層4Yを透過して外部に放射される。さらに、発光素子3から出射された青色光のうち、黄色蛍光体を励起しなかった光は、そのまま蛍光体層4Yを透過して外部に放射される。このとき黄色系の光と青色光とが混色して相関色温度7000K〜5000Kの昼光色の光となって照射される。具体的には、相関色温度は、6700Kに設定されている。
【0038】
また、電源回路側の切換えスイッチ等によって、第2の給電ライン21bを選択し通電すると、第2の給電ライン21bに接続された第2の光源B、すなわち、第2の給電ライン21bに接続された各発光素子3が一斉に点灯されて、発光素子3から出射される光は、蛍光体層4Rを透過して放射される。この場合、発光素子3から出射された青色光は、黄色蛍光体を励起するのに加え、赤色蛍光体を励起する。これによって赤色の蛍光が発せられ、蛍光体層4Rを透過して外部に放射される光は、赤み成分が加えられ相関色温度3500K〜2500Kの電球色の光となって照射される。具体的には、相関色温度は、2700Kに設定されている。
【0039】
なお、電源回路側の切換えスイッチ等によって、第1の給電ライン21aと第2の給電ライン21bとの双方に給電できるようにしてもよい。この場合は、全ての発光素子3が発光し、第1の光源A及び第2の光源Bの双方が点灯されるので、相関色温度は、双方の中間的なものとなる。
【0040】
このように発光装置1は、第1の光源A及び第2の光源Bによって、昼光色の光又は電球色の光の発光色の選択が可能であり、また、第1の光源A及び第2の光源Bは、分散的に配設されているので、各発光色の照射において全体として均斉度が良好な面状光源として使用される。
【0041】
加えて、第1の光源Aと第2の光源Bとは、発光素子3の個数や発光素子列の数は同じであるため、切換えによっていずれを選択した場合にも配光状態に大きな変化は生じない。
【0042】
また、複数の発光素子3は、基板2の実装パッド22上に、基板2の長手方向と直交する方向に複数並べられて発光素子列を形成しているので、この発光素子列の列数の増減を適宜選択して所望の出力を得ることが可能となる。
【0043】
発光素子3の発光中において、実装パッド22は、各発光素子3が発した熱を拡散するヒートスプレッダとして機能する。発光装置1の発光中、発光素子3が放射した光のうちで基板2側に向かった光は、実装パッド22の表層で主として光の利用方向に反射される。そのため、光の取出し効率を良好なものとすることができる。加えて、発光素子3が放射した光のうちで横方向へ向かった光は、反射率の高い白色のレジスト層23の表面で反射され前面側へ放射される。
【0044】
以上のように本実施形態によれば、発光色の変更が可能であるとともに、全体として照射光の均斉度が良好な発光装置1及び照明装置11を提供することができる。
【0045】
次に、本発明の第2に実施形態について図5を参照して説明する。図は、第1の給電ライン21a、第2の給電ライン21b、各発光素子3の基板2上での配設状態を加味して示している。なお、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し重複した説明は省略する。
【0046】
第1の給電ライン21aには、発光素子3が6個並列に接続された並列回路が9個直列に接続されている。また、同様に、第2の給電ライン21bには、発光素子3が6個並列に接続された並列回路が9個直列に接続されている。
【0047】
これら第1の給電ライン21aと、第2の給電ライン21bとは、それぞれ独立した電気的給電路を形成していて、電源回路側に設けられた切換えスイッチ等によって、第1の給電ライン21aと第2の給電ライン21bとを選択的に切換えられるようになっている。
【0048】
このような構成によれば、第1の実施形態の効果に加え、各並列回路に流れる電流は等しくなり、各並列回路間の光出力や発光色のばらつきが軽減されて全体としての照射光の均斉度を向上することができる。
次に、本発明の第3に実施形態について図6を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し重複した説明は省略する。
【0049】
本実施形態では、第1の光源Aと第2の光源Bとを基板の長手方向と直交する方向に交互に分散的に配置したものである。なお、蛍光体層4は、山形の形状をなしていて、発光素子3を個別に被覆するようになっている。
【0050】
このような構成によっても第1の光源Aと第2の光源Bとを切換えて発光色を変更することが可能であり、全体として照射光の均斉度を良好なものとすることができる。
【0051】
なお、本発明は、上記各実施形態の構成に限定されることなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、発光素子は、LED等の固体発光素子である。また、発光素子の実装個数は特段限定されるものではない。
【0052】
さらに、第2の光源として電球色の発光色を得る場合、例えば、青色発光の発光素子と赤色発光の発光素子とを交互に並べて、その上を黄色蛍光体を含有する蛍光体層で被覆するように構成してもよい。これによって、赤み成分の不足を補う電球色の発光が可能となる。
【0053】
また、光源は、2種類に限らない。つまり、昼光色、電球色の発光色の選択的切換えに限らず、昼白色、白色、温白色を加えて、これらを変更可能に構成してもよい。
さらにまた、発光色は、白色系が好適であるが、これに限らず、例えば、昼光色と青色光とを選択的に変更できるようにしてもよい。
照明装置としては、屋内又は屋外で使用される照明器具、ディスプレイ装置等に適用が可能である。
【符号の説明】
【0054】
1・・・発光装置、2・・・基板、3・・・発光素子(LEDチップ)、
4・・・封止部材(蛍光体層)、4Y・・・黄色蛍光体を含有した蛍光体層、
4R・・・赤色蛍光体を混入させた蛍光体層、21a・・・第1の給電ライン、
21b・・・第2の給電ライン、11・・・照明装置、A・・・第1の光源、
B・・・第2の光源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と;
この基板に形成された第1の給電ライン及び第2の給電ラインと;
前記第1の給電ラインに接続され、前記基板に実装された複数の発光素子と、この複数の発光素子を被覆する封止部材とを備え、所定の相関色温度の光を発光する第1の光源と;
前記第2の給電ラインに接続され、前記基板に実装された複数の発光素子と、この複数の発光素子を被覆する封止部材とを備え、前記第1の光源の相関色温度とは異なる相関色温度の光を発光する第2の光源と;
を具備し、前記第1の光源と第2の光源とは、基板に分散的に配設されていることを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記第1の光源が発光する光の相関色温度は、7000K〜4500Kに設定され、第2の光源が発光する光の相関色温度は、3500k〜2500Kに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記第1の光源及び第2の光源は、基板の長手方向と直交する方向に複数の列を形成して配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
装置本体と;
装置本体に配設された請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載の発光装置と;
を具備することを特徴とする照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−9282(P2012−9282A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−144326(P2010−144326)
【出願日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】