説明

発光装置及び表示装置

【課題】本発明は、蛍光層が形成される前面基板の発熱量を減少させることが可能な発光装置及びこの発光装置を光源として用いて、表示パネルの性能低下を抑制することが可能な表示装置を提供する。
【解決手段】本発明による発光装置10は、互いに対向配置されて真空容器を構成する第1基板12及び第2基板14と、第1基板12に配置される電子放出ユニット18と、第2基板14に配置される発光ユニット20とを含む。発光ユニット20は、第2基板14に互いに間隔をおいて形成される複数の蛍光層30と、蛍光層30の間に形成される放熱層32と、蛍光層30と放熱層32の一面に位置するアノード電極34とを含む。放熱層32はその端部が真空容器の外側に伸びて大気中に露出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置及び表示装置に関し、より詳しくは、電子放出部と蛍光層とを用いて光を発光する発光装置、及びこの発光装置を光源として用いる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネルのような受光型表示パネルを備えた発光装置は、表示パネルに光を提供する光源を要する。一般に、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)方式の発光装置と、発光ダイオード(LED)方式の発光装置とが、表示装置の光源として幅広く用いられている。
【0003】
CCFL方式とLED方式とは、各々線光源と点光源とを用いるので、光拡散のための複数の光学部材を備えている。しかし、線光源または点光源として放出された光の相当量が光学部材を経て漏れるため、CCFL方式及びLED方式においては、十分な輝度を得るために消費電力を高めなければならない。
【0004】
最近、CCFL方式及びLED方式を代替する発光装置として、後面基板に電子放出部を備え、前面基板に蛍光層とアノード電極とを備えた発光装置が提案されている。この発光装置では、前面基板と後面基板とが密封部材によって接合され、内部の空気が排気されて真空容器を構成し、電子放出部から放出された電子が蛍光層を励起させて可視光を放出する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような発光装置では、蛍光層での持続的な電子衝突によって前面基板に相当な熱が発生する。しかし、前面基板は表示パネルと向き合うように位置するため、冷却装置を設置するのが困難である。つまり、かかる発光装置では、前面基板の熱が表示パネルに伝えられて表示パネルの性能低下を誘発し、蛍光層が長時間高温に露出することによって発光効率が落ちる問題が生じる。
【0006】
また、このような発光装置では、表示装置駆動時に発光面全体が一定の輝度で発光するため、表示装置に要求される画質改善、例えば、動的コントラスト比を高めることが困難であるという問題もある。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、蛍光層が形成される前面基板の発熱量を減少させ、表示パネルの性能低下を抑制することが可能な、新規かつ改良された発光装置及び表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、互いに対向配置されて真空容器を構成する第1基板及び第2基板と、第1基板に配置される電子放出ユニットと、第2基板に配置される発光ユニットと、を備え、発光ユニットは、第2基板上に互いに間隔をおいて形成される複数の蛍光層と、蛍光層の間に形成され、真空容器の外側に伸びて大気中に露出される端部を備えた放熱層と、蛍光層及び放熱層の一面に位置するアノード電極と、を含む発光装置が提供される。
【0009】
また、放熱層は、導電性炭素系物質を含むようにしてもよい。
【0010】
また、放熱層は、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金、銅、銅合金、金、金合金、白金、及び白金合金で構成された群より選択される金属を含むようにしてもよい。
【0011】
また、蛍光層は、四角形に形成されてもよく、放熱層は、格子パターンに形成されてもよい。
【0012】
また、アノード電極は、蛍光層及び放熱層の第1基板に対向する一面に金属膜で形成されてもよい。
【0013】
あるいは、アノード電極は、蛍光層及び放熱層の第2基板に対向する一面に透明導電膜で形成されてもよい。
【0014】
また、発光ユニットは、蛍光層及び放熱層の第1基板に対向する一面に位置する金属反射膜をさらに含むようにしてもよい。
【0015】
また、電子放出ユニットは、互いに絶縁状態を維持しながら互いに交差する方向に沿って形成される第1電極及び第2電極と、第1電極または第2電極に電気的に接続する電子放出部と、を含むようにしてもよい。
【0016】
また、電子放出部は、炭素系物質とナノメートルサイズ物質とのうち、少なくとも一つを含むようにしてもよい。
【0017】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、画像を表示する表示パネルと表示パネルに対して光を放出する発光装置と、を備え、発光装置は、(i)互いに対向配置されて真空容器を構成する第1基板及び第2基板と、(ii)第1基板に配置される電子放出ユニットと、(iii)第2基板上に互いに間隔をおいて形成される複数の蛍光層、蛍光層の間に形成され、真空容器の外側に伸びて大気中に露出される端部を備えた放熱層、及び蛍光層と放熱層との一面に位置するアノード電極を含む発光ユニットと、を含む,表示装置が提供される。
【0018】
また、放熱層は、導電性炭素系物質を含むようにしてもよい。
【0019】
また、放熱層は、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金、銅、銅合金、金、金合金、白金、及び白金合金で構成された群より選択される金属を含むようにしてもよい。
【0020】
また、蛍光層は四角形に形成され、放熱層は、格子パターンに形成されるようにしてもよい。
【0021】
また、アノード電極は、蛍光層及び放熱層の第1基板に対向する一面に金属膜で形成されるようにしてもよい。
【0022】
また、アノード電極は、蛍光層及び放熱層の第2基板に対向する一面に透明導電膜で形成されるようにしてもよい。
【0023】
また、発光ユニットは、蛍光層及び放熱層の第1基板に対向する一面に位置する金属反射膜をさらに含むようしてもよい。
【0024】
また、電子放出ユニットは、互いに絶縁状態を維持しながら互いに交差する方向に沿って形成される第1電極及び第2電極と、第1電極または第2電極に電気的に接続される電子放出部と、を含むようにしてもよい。
【0025】
また、表示パネルは、第1画素を形成し、発光装置は、第1画素より少ない個数の第2画素を形成しながら、第2画素毎に独立して発光強さを制御するようにしてもよい。
【0026】
また、表示パネルは、液晶表示パネルであってもよい。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように本発明によれば、蛍光層が形成される前面基板の発熱量を減少させ、表示パネルの性能低下を抑制することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0029】
本発明の第1の目的は、蛍光層が形成される前面基板の発熱量を減らすことが可能な発光装置と、この発光装置を光源として用いて表示パネルの性能低下を抑制することが可能な表示装置とを提供することである。
【0030】
また、本発明の第2の目的は、発光面を複数領域に分割し、分割された領域別に輝度を独立的に制御できる発光装置と、この発光装置を光源として用いて画面の動的コントラスト比を高めることが可能な表示装置を提供することである。
【0031】
(発光装置の第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる発光装置の断面図である。
【0032】
図1を参照すると、本実施形態の発光装置10は、所定の間隔をおいて平行に対向配置される第1基板12と第2基板14とを含む。第1基板12及び第2基板14の周縁には密封部材16が配置され、両基板を接合させる。また、内部空間をほぼ10-6Torrの真空度に排気して、第1基板12、第2基板14及び密封部材16によって真空容器が構成される。
【0033】
第1基板12及び第2基板14上の領域のうち、密封部材16の内側に位置する領域は、実際に可視光放出に寄与する有効領域と、有効領域を囲む非有効領域とに区分できる。第1基板12の有効領域には電子放出のための電子放出ユニット18が配置され、第2基板14の有効領域には可視光放出のための発光ユニット20が配置される。
【0034】
図2は、本発明の第1の実施形態にかかる発光装置における有効領域を示した部分分解斜視図である。
【0035】
図1及び図2を参照すると、電子放出ユニット18は、絶縁層24を間において互いに交差方向に沿って帯状パターンで形成される第1電極22及び第2電極26と、第1電極22と第2電極26のうち、一方の電極に電気的に接続する電子放出部28とを含む。
【0036】
電子放出部28が第1電極22に形成される場合、第1電極22が電子放出部28に電流を供給するカソード電極となり、第2電極26がカソード電極との電圧差によって電界を形成して電子放出を誘導するゲート電極となる。また、電子放出部28が第2電極26に形成される場合、第2電極26がカソード電極となり、第1電極22がゲート電極となる。
【0037】
第1電極22及び第2電極26のうち、発光装置10の行方向(図2に表記されたx軸方向)に沿って位置する電極が走査電極として機能し、発光装置10の列方向(図2に表記されたy軸方向)に沿って位置する電極がデータ電極として機能する。
【0038】
図面では、電子放出部28が第1電極22に形成され、第1電極22が発光装置10の列方向に沿って配置され、第2電極26が発光装置10の行方向に沿って配置されることを示した。電子放出部28の位置と第1電極22及び第2電極26の配置方向とは、上述した例に限定されず、多様に変形可能である。
【0039】
第1電極22と第2電極26との交差領域毎に、第2電極26及び絶縁層24には開口部261、241が形成されて第1電極22の表面の一部を露出させ、絶縁層24の開口部241の内側の第1電極22の上に電子放出部28が位置する。
【0040】
電子放出部28は、真空中に電界を加えると電子を放出する物質、例えば、炭素系物質またはナノメートルサイズ物質等で構成される。電子放出部28は、例えば、炭素ナノチューブ、黒鉛、黒鉛ナノファイバー、ダイヤモンド、ダイヤモンド状炭素、C60、シリコンナノワイヤー及びこれらの組み合わせで構成された群より選択した物質を含んでもよく、スクリーン印刷、直接成長、化学気相蒸着またはスパッタリングなどの製造法で製造されてもよい。
【0041】
一方、電子放出部は、モリブデン(Mo)またはシリコン(Si)等を主材質とする先端が尖っているチップ構造物であってもよい。
【0042】
上述した構造において、第1電極22と第2電極26との交差領域がそれぞれ発光装置10の1つの画素領域に対応するように構成したり、2つ以上の交差領域が発光装置10の1つの画素領域に対応するように構成してもよい。後者の場合、1つの画素領域に対応する2つ以上の第1電極22及び/または2つ以上の第2電極26は互いに電気的に接続されて同一駆動電圧を印加する。
【0043】
次に、発光ユニット20は、第2基板14の一面に所定のパターンを有して互いに間隔をおいて位置する蛍光層30と、蛍光層30の間に蛍光層30と並んで位置する放熱層32と、第1基板12に向かう蛍光層30と放熱層32の一面に位置するアノード電極34と、を含む。
【0044】
蛍光層30は、白色光を放出する白色蛍光層に形成されることができる。蛍光層30は、画素領域毎に1つずつ配置されてもよく、1つの画素領域に2つ以上配置されてもよく、2つ以上の画素領域にわたって1つ配置されてもよい。これら3つの場合全てにおいて、各々の蛍光層30は、図3に示したように四角形に形成されてもよい。
【0045】
放熱層32は、熱伝導係数が高い物質で形成される。放熱層32は、例えば、黒鉛のような導電性炭素系物質で構成される。一方、放熱層32は、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金、銅、銅合金、金、金合金、白金、及び白金合金で構成された群より選択された金属を含んでもよい。
【0046】
放熱層32は、蛍光層30の配列に合わせて蛍光層30の間に格子パターンで形成される。図4に示したように、放熱層32は、その端部321を密封部材16の外側に露出させて、駆動時に第2基板14で発生する熱を速かに大気中に放出させる。
【0047】
アノード電極34は、蛍光層30及び放熱層32の表面を覆うアルミニウムのような金属膜で形成されてもよい。アノード電極34は、電子ビームを引き寄せる加速電極として、高電圧を印加して蛍光層30を高電位状態に維持させ、蛍光層30で放射された可視光の中、第1基板12に向かって放射された可視光を第2基板14側に反射させて輝度を高める役割を果たす。
【0048】
そして、第1基板12と第2基板14との間には、真空容器に加えられる圧縮力に対して両基板を支持し、両基板の間隔を一定に維持させるスペーサ(図示せず)が配置される。
【0049】
上述した構成の発光装置10は、真空容器外部から第1電極22と第2電極26とに所定の駆動電圧を印加し、アノード電極34に数千ボルトの正の直流電圧を印加して駆動する。図1で「36」は第2電極から延長された第2電極リード部を示し、「38」はアノード電極から延長されたアノードリード部を示す。
【0050】
このとき、第1電極22と第2電極26との電圧差がしきい値以上となって1つの画素から電子放出部28の周囲に電界が形成され、電子放出部28から電子が放出される。さらに、放出された電子がアノード電圧に引き寄せられて、対応する蛍光層30の部位に衝突することによって蛍光層30を発光させる。蛍光層30の画素別の発光の強さは、当該画素の電子ビーム放出量に対応する。
【0051】
上述した駆動過程において、蛍光層30とアノード電極34とが配置される第2基板14には持続的な電子衝突によって熱が発生するが、本実施形態の発光装置10では、高い熱伝導係数を有する放熱層32が蛍光層30の間に配置され、その端部321が大気中に露出されることによって、第2基板14から発生する熱を放熱層32を通して速かに大気中に放出させることができ、これにより第2基板14の温度上昇を減少させることができる。
【0052】
従って、本実施形態の発光装置10は、昇温軽減のための別途の冷却装置を備る必要がないため、電力損失を最少化して蛍光層30の劣化を抑制し、発光効率を上げることができる。また、本実施形態の発光装置10は、表示装置(図示せず)の表示パネル(図示せず)の後方に配置されて光源として機能する時、熱による表示パネルの性能低下を抑制することができる。
【0053】
(発光装置の第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態にかかる発光装置のうち、第2基板と発光ユニットとを示した部分拡大断面図である。
【0054】
図5を参照すると、本実施形態における発光ユニット20’は、第2基板14’の一面に配置され、ITO(インジウムスズ酸化物)のような透明導電膜で構成されるアノード電極34’と、アノード電極34’の第1基板に対抗する一面に所定のパターンで互いに間隔をおいて形成される蛍光層30’と、蛍光層30’の間に蛍光層30’と並んで形成される放熱層32’とにより構成される。
【0055】
そして、蛍光層30’及び放熱層32’の第1基板に対向する一面に金属反射膜40がさらに形成される。蛍光層30’及び放熱層32’の材料及び形状などは上述した第1の実施形態と同様に形成されてもよい。また、金属反射膜40は、アルミニウムで形成されてもよい。
【0056】
一方、上述した第1及び第2の実施形態において、第1基板12と第2基板14、14’は、5〜20mmの比較的大きい間隔をおいて配置させることができる。そして、アノード電極34、34’は、アノードリード部38を通して、10kV以上、望ましくは10〜15kV程度の高電圧を印加する。本実施形態の発光装置10は、上述した構成により、有効領域中央部でほぼ10,000cd/m以上の最大輝度を実現することができる。
【0057】
(表示装置)
図6は、本発明の一実施形態にかかる表示装置の分解斜視図である。図6に示した表示装置は、本発明を例示するためであり、本発明がこれに限定されるのではない。
【0058】
図6を参照すると、本実施形態の表示装置100は、発光装置10と、発光装置10の前方に位置する表示パネル50とを含む。発光装置10と表示パネル50との間には発光装置10で発光された光を均等に拡散させて表示パネル50に提供する拡散板60が配置されてもよい。拡散板60と発光装置10とは、所定の距離をおいて配置される。表示パネル60の前方と発光装置10の後方とには、各々トップシャーシ62とボトムシャーシ64が位置する。
【0059】
表示パネル50は、液晶表示パネルまたは他の受光型表示パネルで構成される。以下、一例として、表示パネル50が液晶表示パネルである場合について説明する。
【0060】
表示パネル50は、多数の薄膜トランジスタ(TFT)が形成されたTFT基板52と、TFT基板52上部に位置するカラーフィルタ基板54と、この基板52、54の間に注入される液晶層(図示せず)を含む。カラーフィルタ基板54の上部とTFT基板52の下部とには偏光板(図示せず)が付着されて表示パネル50を通過する光を偏光させる。
【0061】
各TFTのソース端子にはデータラインが接続され、ゲート端子にはゲートラインが接続され、ドレイン端子には画素電極が接続される。ゲートライン及びデータラインに各々回路ボードアセンブリ56、58から電気的な信号を入力すると、TFTのゲート端子とソース端子に電気的な信号が入力され、信号入力によりTFTは導通または遮断されて画素電極駆動に必要な電気的な信号がドレイン端子に出力される。
【0062】
カラーフィルタ基板54には、赤色、緑色及び青色のカラーフィルタと共通電極ととが位置する。TFTが導通すると、画素電極と共通電極の間に電界が形成される。この電界によって、液晶層を構成する液晶分子の配列角が変化して、変化された配列角により画素別に光透過度が変化する。
【0063】
表示パネル50の回路ボードアセンブリ56、58は、各々の駆動集積回路(IC)パッケージ561、581と接続される。表示パネル50を駆動するために、ゲート回路ボードアセンブリ56は、ゲート駆動信号を伝送し、データ回路ボードアセンブリ58はデータ駆動信号を伝送する。
【0064】
発光装置10は、表示パネル50より少ない数の画素を形成して、発光装置10の1つの画素が2つ以上の表示パネル50の画素に対応するようにする。発光装置10の各画素は、対応する複数の表示パネル50画素のうちの最も高い階調に対応して発光することができる。発光装置10は、画素別に2〜8ビットの階調を表現できる。
【0065】
便宜上、表示パネル50の画素を第1画素、発光装置10の画素を第2画素といい、1つの第2画素に対応する複数の第1画素を第1画素群という。
【0066】
発光装置10の駆動過程は、表示パネル50を制御する信号制御部(図示せず)が第1画素群の第1画素のうち、最も高い階調を検出し、検出された階調により第2画素発光に必要な階調を算出してこれをデジタルデータに変換し、このデジタルデータを利用して、発光装置10の駆動信号を生成する諸過程を含むことができる。発光装置10の駆動信号は走査駆動信号とデータ駆動信号とを含む。
【0067】
発光装置10の回路ボードアセンブリ(図示せず)、つまり、走査回路ボードアセンブリとデータ回路ボードアセンブリとは、各々の駆動ICパッケージ441、461と接続される。発光装置10を駆動するために、走査回路ボードアセンブリは走査駆動信号を伝送し、データ回路ボードアセンブリはデータ駆動信号を伝送する。
【0068】
発光装置10の第2画素は、対応する第1画素群に画像が表示される時、第1画素群に同期して所定の階調に発光する。このように、発光装置10は、画素別に輝度を独立的に制御して、各画素に対応する表示パネル50の画素に適切な強さの光を提供する。従って、本実施形態の表示装置100は、動的コントラスト比が優れた画面を表示することができ、より鮮明な画質を実現することができる。
【0069】
以上説明したように本発明によれば、放熱層によって第2基板の発熱量を減らすため、表示パネルの性能低下を抑制し、蛍光層の劣化を抑制して発光効率を上げることができる。また、本発明による発光装置は、複数の画素を備えて画素別に輝度を独立的に制御することができる。従って、本発明による表示装置は、輝度と動的コントラスト比を向上できる。
【0070】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の第1の実施形態1にかかる発光装置の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる発光装置の有効領域を示した部分分解斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかる発光装置の発光ユニットの部分平面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態1にかかる発光装置の第2基板の平面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態にかかる発光装置の第2基板及び発光ユニットの部分拡大断面図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかる表示装置の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0072】
100 表示装置
10 発光装置
12、14、14’ 基板
16 密封部材
18 電子放出ユニット
20、20’ 発光ユニット
22、26 電極
24 絶縁層
28 電子放出部
30、30’ 蛍光層
32、32’ 放熱層
34、34’ アノード電極
36 第2電極リード部
38 アノードリード部
40 金属反射膜
441、461 駆動ICパッケージ
50 表示パネル
52 TFT基板
54 カラーフィルター基板
56、58 回路ボードアセンブリ
561、581 駆動集積回路(IC)パッケージ
60 拡散板
62 トップシャーシ
64 ボトムシャーシ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向配置されて真空容器を構成する第1基板及び第2基板と、
前記第1基板に配置される電子放出ユニットと、
前記第2基板に配置される発光ユニットと、
を備え、
前記発光ユニットは、
前記第2基板上に互いに間隔をおいて形成される複数の蛍光層と、
前記蛍光層の間に形成され、前記真空容器の外側に伸びて大気中に露出される端部を備えた放熱層と、
前記蛍光層及び前記放熱層の一面に位置するアノード電極と、
を含むことを特徴とする、発光装置。
【請求項2】
前記放熱層は、導電性炭素系物質を含むことを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記放熱層は、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金、銅、銅合金、金、金合金、白金、及び白金合金で構成された群より選択される金属を含むことを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の発光装置。
【請求項4】
前記蛍光層は、四角形に形成され、前記放熱層は、格子パターンに形成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の発光装置。
【請求項5】
前記アノード電極は、前記蛍光層及び前記放熱層の前記第1基板に対向する一面に金属膜で形成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の発光装置。
【請求項6】
前記アノード電極は、前記蛍光層及び前記放熱層の前記第2基板に対向する一面に透明導電膜で形成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の発光装置。
【請求項7】
前記発光ユニットは、前記蛍光層及び前記放熱層の前記第1基板に対向する一面に位置する金属反射膜をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の発光装置。
【請求項8】
前記電子放出ユニットは、互いに絶縁状態を維持しながら互いに交差する方向に沿って形成される第1電極及び第2電極と、
前記第1電極または前記第2電極に電気的に接続する電子放出部と、
を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の発光装置。
【請求項9】
前記電子放出部は、炭素系物質とナノメートルサイズ物質とのうち、少なくとも一つを含むことを特徴とする、請求項8に記載の発光装置。
【請求項10】
画像を表示する表示パネルと
前記表示パネルに対して光を放出する発光装置と、
を備え、
前記発光装置は、
互いに対向配置されて真空容器を構成する第1基板及び第2基板と、
前記第1基板に配置される電子放出ユニットと、
前記第2基板上に互いに間隔をおいて形成される複数の蛍光層、前記蛍光層の間に形成され、前記真空容器の外側に伸びて大気中に露出される端部を備えた放熱層、及び前記蛍光層と前記放熱層との一面に位置するアノード電極を含む発光ユニットと、
を含むことを特徴とする、表示装置。
【請求項11】
前記放熱層は、導電性炭素系物質を含むことを特徴とする、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記放熱層は、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金、銅、銅合金、金、金合金、白金、及び白金合金で構成された群より選択される金属を含むことを特徴とする、請求項10または11のいずれかに記載の表示装置。
【請求項13】
前記蛍光層は四角形に形成され、前記放熱層は、格子パターンに形成されることを特徴とする、請求項10〜12のいずれかに記載の表示装置。
【請求項14】
前記アノード電極は、前記蛍光層及び前記放熱層の前記第1基板に対向する一面に金属膜で形成されることを特徴とする、請求項10〜13のいずれかに記載の表示装置。
【請求項15】
前記アノード電極は、前記蛍光層及び前記放熱層の前記第2基板に対向する一面に透明導電膜で形成されることを特徴とする、請求項10〜13のいずれかに記載の表示装置。
【請求項16】
前記発光ユニットは、前記蛍光層及び前記放熱層の前記第1基板に対向する一面に位置する金属反射膜をさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記電子放出ユニットは、
互いに絶縁状態を維持しながら互いに交差する方向に沿って形成される第1電極及び第2電極と、
前記第1電極または前記第2電極に電気的に接続される電子放出部と、
を含むことを特徴とする、請求項10〜16のいずれかに記載の表示装置。
【請求項18】
前記表示パネルは、第1画素を形成し、
前記発光装置は、前記第1画素より少ない個数の第2画素を形成しながら、前記第2画素毎に独立して発光強さを制御することを特徴とする、請求項10〜17のいずれかに記載の表示装置。
【請求項19】
前記表示パネルは、液晶表示パネルであることを特徴とする、請求項10〜18のいずれかに記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−311342(P2007−311342A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−125312(P2007−125312)
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】