説明

皮膚の抗老化剤としてのビグアニド誘導体の美容的使用

本発明は、皮膚の抗老化活性物質として、ビグアニド誘導体の美容的使用に関する。本発明によると、メトホルミンが特に使用に適している。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、皮膚の抗老化および再構築剤としてのビグアニド誘導体の美容的使用(cosmetic use)に関する。
【発明の背景】
【0002】
一般的に哺乳類、特にヒトで、皮膚は2つの主要部分、即ち外層の表皮および内層の真皮からなる。
【0003】
表皮は、皮膚の不透過性およびその抵抗性を担っている。それは、表面近くの死んだ細胞の剥離により、約4週間毎に再生している。表皮は主に3タイプの細胞、即ちほぼ大半を占めるケラチノサイト、メラノサイトおよびランゲルハンス細胞を含んでなる。これら細胞タイプの各々は、皮膚が生物で果たす本質的役割に、独自の機能で寄与している。
【0004】
真皮は表皮の固形支持体を形成している。それはその滋養源でもある。それは、細胞外マトリックスと称され、それ自体、主にコラーゲン繊維、エラスチン、ヒアルロン酸およびプロテオグリカンを含んでなる、複合媒体に分散された線維芽細胞から構成される。
【0005】
コラーゲンは真皮の“セメント”として働く。それは皮膚に堅さ、抵抗性を付与し、保湿性(ひいてはその柔軟性)を担っている。エラスチンは弾力性および緊張性を付与する。ヒアルロン酸は容積を保ち、保湿に関与する。
【0006】
歳を重ねると、特に顔面で、まず、しわ、次いで筋、および/または皮膚のたるみの出現により、皮膚は老化してくる。
【0007】
老化は初めに表皮に影響を与え、その厚さが薄くなる。基底層細胞分裂能は低下し、角膜の表層における再生時間が延びてくる。
【0008】
これら細胞の成熟度は不完全であり、規則的な均質角膜層を作る上で角質化がもはやうまくいかなくなる。皮膚深部の組織崩壊、細胞再生の遅延化、コラーゲンおよびエラスチンの生産低下が同時にみられる。
【0009】
老化の時計生物学的要因に加えて、太陽光線、タバコ、睡眠不足およびビタミン欠乏食のような外部要因も存在する。
【0010】
更年期に伴うホルモン生産の変化(主にエストロゲン欠乏)が皮膚老化を増幅させることも知られている。これらの変化は、真皮でコラーゲンおよびエラスチンの減少と、表皮で細胞再生の弱化につながる。こうして、皮膚は柔軟性が低下し、厚みが薄くなり、乾燥とたわみを生じるようになる。
【0011】
皮膚の構造的要素(コラーゲン、エラスチンおよびケラチン)が我々の外観に最も関与している。実際に、エラスチンおよびケラチンレベルならびにコラーゲン網状組織の密度の変化が、弾力性の喪失、しわおよび皮膚のたるみに関与している。化粧品が果たしているのは、これらの一部である。
【0012】
化粧品は、皮膚老化との戦いで、長年にわたり知られている。しかしながら、今日まで、満足できるものはなかった。
【0013】
ところが意外にも、本発明者らは、ビグアニド誘導体、有利にはメトホルミンが、表皮および真皮乳頭、ひいては皮膚に対して、抗老化および再構築効果を有することを見出した。
【0014】
ビグアニド類を含有する医薬組成物は既に知られている。それらは、血糖バランスの復元を促進する抗高血糖剤として、ある型の糖尿病、主にII型非インスリン依存性糖尿病を治療するために経口で用いられている。
【0015】
メトホルミンは、このタイプの治療で最も用いられているビグアニド誘導体である。
【0016】
この医薬品は、500mg、850mgまたは1gの活性成分を含有する錠剤の形で、経口投与されている。
【0017】
1日投与量は1〜2gの範囲内である。
【0018】
メトホルミンのI相臨床評価では、降血糖量で試験された該分子は、毒性がないことを示した。該製品の耐性は良好とわかり、その慢性毒性は事実上ゼロである。動物の挙動または生育に変化はない;血球計数、尿毒症および肝機能は悪化していない。
【0019】
メトホルミンの抗高血糖効果は、第一に内因性インスリンの活性増加、第二にインスリン非依存的メカニズムを介するメトホルミンの作用から生じている。メトホルミンの作用は、グルコースの腸吸収の減少、血中グルコースの細胞吸収の増加、ならびにグルコースの肝臓における生産(新糖形成の消失)および血糖症を正常化するために必要なインスリンの量の減少として現れる。これらの効果は、‘受容後’シグナル応答を誘引する、インスリンレセプターのチロシンキナーゼ酵素の活性増加を介して、現存インスリンの作用を増幅させうるメトホルミンの能力に一部起因している。
【0020】
メトホルミンは局所用組成物では治癒を促すことも知られ、血管形成作用を有することが知られている(FR2809310)。
【0021】
加えて、一部のビグアニド誘導体は抗炎症作用を有するものとしても知られている(US4163800)。
【0022】
しかしながら、これらの文献はいずれも、ビグアニド誘導体、特にメトホルミン、が表皮および真皮乳頭において美容のための抗老化および再構築作用を有し、それらを含んでなる組成物の使用が、真皮乳頭でIII型コラーゲンの生産を増加させ、表皮でケラチノサイトの増殖を刺激し、および/または表皮の厚さを増加させることについて、記載も示唆もしていない。
【発明の概要】
【0023】
本発明は、表皮および真皮乳頭に対する抗老化および再構築剤としての、下記一般式Iを有するビグアニド誘導体またはその美容上許容される塩の美容的使用に関する:
【化1】

(上記式中:
R1およびR2基は、互いに独立して、水素原子、C‐Cアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロ環式基、C‐Cアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリールオキシアルキル基またはヘテロアリール基を表すか;
あるいはR1およびR2は一緒になって、可能であれば1以上のヘテロ原子を含有した、C‐Cアルキレンを表し;かつ
R3基は、一級、二級または三級アミンを表す;
但し下記式の化合物:
【化2】

を除く)。
【0024】
本発明の意味において“C‐Cアルキル基”という用語は、直鎖または分岐C‐C基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはブチル基およびそれらの異性体、を意味する。
【0025】
本発明の意味において“シクロアルキル基”という用語は、3〜7の炭素原子を含有するシクロアルキル基、例えばシクロヘキサニル基、を意味する。
【0026】
本発明の意味において“ヘテロ環式基”という用語は、3〜7の原子を含有する環式基を意味し、これら原子のうち1以上は窒素、酸素または硫黄の原子のようなヘテロ原子であり、他は炭素原子である。
【0027】
本発明の意味において“C‐Cアルケニル基”という用語は、ビニルまたはアリル基のような直鎖または分岐C‐Cアルケニル基を意味する。
【0028】
本発明の意味において“アリール基”という用語は、例えば1以上の置換基、例えば上記のようなC‐Cアルキル基、上記のようなC‐Cアルケニル基またはハロゲン、を含有してもよい、フェニル基のような炭化水素芳香族基を意味する。
【0029】
本発明の意味において“ヘテロアリール基”という用語は、窒素、酸素または硫黄の原子のような1以上のヘテロ原子を含有し、1以上の置換基、例えば上記のようなC‐Cアルキル基、上記のようなC‐Cアルケニル基またはハロゲン、を有していてもよい、炭化水素芳香族基を意味する。ヘテロアリール基の例は、フリル、イソキサジル、ピリジル、ピリミジル基である。
【0030】
本発明の意味において“C‐Cアルキレン基”という用語は、例えばエチレン、トリメチレン、テトラメチレンまたはペンタメチレン基のようなC‐Cアルキレン基を意味する。
【0031】
本発明の意味において“美容上許容される塩”という用語は、有機および無機酸を含めた無毒性の化粧上許容される酸から製造された塩を意味する。この酸として、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、酒石酸およびp‐トルエンスルホン酸がある。有利には、塩酸が用いられる。
【0032】
本発明の一態様において、本発明によるビグアニド誘導体は、真皮乳頭でIII型コラーゲンの生産を増加させ、表皮でケラチノサイトの増殖を刺激し、および/または表皮の厚さを増加させるために用いられる。
【0033】
有利には、このビグアニド誘導体は皮膚でテンソル(tensor)またはトーニング(toning)効果を有している。
【0034】
それはまた、皮膚におけるしわの出現を予防、減少および/または抑制に用いられる。
【0035】
本発明の1つの具体的な態様において、R3基は下記式を有する二級アミンを表す:
【化3】

【0036】
本発明の1つの有利な態様において、R3基はNHを表す。
【0037】
本発明の他の態様において、R1およびR2基は、互いに独立して、水素原子またはC‐Cアルキル基を表す。
【0038】
有利には、ビグアニド誘導体はメトホルミンであり、更に有利には塩酸塩の形をとる。
【0039】
特に、該誘導体は、有利にはオイル、クリーム、フォーム、塗布剤、ローション、軟膏、液剤、ゲル、乳剤またはスプレータイプの、局所用の美容組成物形をとる。該形は、中性ヒドロキシプロピルセルロースゲルまたはナトリウムカルボキシメチルセルロースを含有するゲルからなる、単相ビヒクルを有してもよい。親油相に分散させた親水相を含んでなる2相ビヒクルでクリームを製造してもよい。
【0040】
有利には、この組成物は、0.02〜2重量%の一般式Iを有するビグアニド誘導体またはその美容上許容される塩と、適切な賦形剤とを含有している。これらの賦形剤は、この活性成分と良い適合性を有する化合物の中から選択される。それらは、例えば、天然ポリマータイプの水溶性ポリマー、例えば多糖類(キサンタンゴム、カルナウバゴム、ペプチン…)またはポリペプチド、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピル‐メチルセルロースタイプのセルロース誘導体、または別の合成ポリマー類、ポロキサマー、カルボマー、PVAまたはPVPである。
【0041】
最後に、補助溶媒タイプの様々な賦形剤、例えばエタノール、グリセロール、ベンジルアルコール、保湿剤(グリセロール)、拡散促進剤(トランスクロール、尿素)または別の抗菌保存剤(0.15%p‐ヒドロキシ安息香酸メチル)をこの美容組成物に加えることは、すべての当業者の知る範囲内にある。それは界面活性剤、安定剤、乳化剤、増粘剤、補助または可能な相乗効果を発揮する他の活性成分、微量元素、精油、香料、着色料、コラーゲン、化学的または無機日焼け止め、水和剤および温泉水も含有してよい。
【0042】
本発明の1つの具体的な態様において、ビグアニド誘導体またはその美容上許容される塩は、少くとも1種の他の活性成分と組み合わされている。
【0043】
本発明は、下記一般式Iのビグアニド誘導体またはその美容上許容される塩を含んでなる組成物の適用による、皮膚老化の美容的処置方法にも関する:
【化4】

(上記式中:
R1およびR2基は、互いに独立して、水素原子、C‐Cアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロ環式基、C‐Cアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリールオキシアルキル基またはヘテロアリール基を表すか;
あるいはR1およびR2は一緒になって、可能であれば1以上のヘテロ原子を含有する、C‐Cアルキレンを表し;かつ
R3基は、一級、二級または三級アミンを表す;
但し下記式の化合物:
【化5】

を除く)。
【0044】
本発明の組成物およびそれら活性の試験について以下で示された例は実証のためであって、限定のためではない。
【0045】

いくつかの剤形を保存剤なしで製造した。パーセンテージは重量%である。
処方例1
メトホルミン:1%
2.9%中性ヒドロキシプロピルセルロースゲル(Aqualonタイプ99 MF EPのKlucel):最終100%まで
処方例2
メトホルミン:1%
4.5%ナトリウムカルボキシメチルセルロース含有ゲル(Aqualon):最終100%まで
処方例3
メトホルミン:親油相に対して1重量%
33%(H/L)ヒドロセリンエマルジョン(ワセリン、パラフィン油、トリグリセリド、ポリオキシエチレンのエーテルおよびセリシンを含有するRoc(商標)の脂肪賦形剤):最終100%まで
【0046】
メトホルミン含有軟膏の再構築および抗老化活性の試験
この試験の目的は、パノラマ染色後における全般的形態の検査、ならびに免疫標識による有糸分裂ケラチノサイトの数およびコラーゲンIIIの密度の評価から、1%メトホルミン含有軟膏(処方例3)の再構築および抗老化活性を評価することである。
【0047】
操作法
外植片の調製:
乳房皮膚形成術で、59歳女性から脂肪組織を摘出して、39の外植片を用意し、培地で生存維持した。それらを12外植片の3バッチ(軟膏、賦形剤単独、未処理コントロール)および3外植片の1バッチに分けた。
【0048】
製品の塗布:
試験すべき製品(軟膏および賦形剤単独)を4mg/外植片の割合で外植片へ局所経路により10日間塗布し、未処理バッチには処理を施さなかった。
【0049】
組織学:
時間T0で、3外植片を取り出し、固定(通常のBouin’s)または凍結した。3、5、7および10日目に、各バッチから3外植片を取り出し、前記のように処理した。
【0050】
組織学的検査を以下のように行った:
‐MassonのTrichromeで染色した後に、全般的形態の観察のためパラフィンで固定された切片
‐下記免疫標識のための凍結切片:
I.核をヨウ化プロピジウムで対比染色する、抗Ki67モノクローナル抗体(クローン7B11)による有糸分裂細胞の免疫標識
II.DAB(免疫標識のための色素原発色体)で発色させる、抗コラーゲンIIIポリクローナル抗体によるIII型コラーゲンの免疫標識
【0051】
結果
1.全般的形態:
皮膚構造の変化を様々な部分、即ち表皮、表皮真皮接合部(DEJ)および真皮乳頭で調べた。
すべての外植片で行われた観察からは、メトホルミン含有軟膏の塗布が表皮構造の刺激を誘起して、その厚さの増加とDEJのより有意な弛緩をもたらすことを示している。これは若い表皮構造のイメージを表している。実際に、厚さ6〜7細胞層まで明瞭な表皮肥厚反応(表皮の厚さ増加)が観察され、メトホルミン含有軟膏を塗布したバッチでは処理5日目に始まっている。賦形剤単独では処理外植片の皮膚構造に対して明確な効果を有していないことが強調されねばならない。
【0052】
2.ケラチノサイト有糸分裂指数
取り出した切片で表皮の長さ方向に、抗Ki67で標識された有糸分裂中のケラチノサイトを計数した。
有糸分裂指数は、得られた値でみると、コントロール外植片および賦形剤で処理された外植片と比較して、メトホルミン含有軟膏で処理された外植片の場合、5日目で2倍高かった。加えて、5日目の有糸分裂指数は、3日目に測定されたものと比較して、処理外植片で25%増加していた。
7日目および10日目に、この指数はこの生存段階における外植片の正常値に相応している。
これらのデータは、メトホルミン含有軟膏の塗布が、特に5日間の処理後で、ケラチノサイトの増殖を刺激していることを、明らかに示している。この観察は、同時に見られた表皮肥厚と完全に関連している。
【0053】
3.III型コラーゲン密度:
III型コラーゲンの標識により、真皮乳頭中およびDEJに沿ってその発現を調べることが可能となった。得られた結果は、既に3日目で、メトホルミン含有軟膏を塗布した外植片のバッチの場合、未処理外植片および賦形剤で処理されたものでみられる場合と比較して、コラーゲン標識がDEJに沿ってやや明瞭であることを示している。
5日目〜10日目において、該軟膏を塗布した外植片のバッチにおける標識は、真皮乳頭中、特にDEJに沿ってより明瞭である。これらの結果は、メトホルミン含有軟膏の塗布が、真皮乳頭中、特にDEJに沿って、III型コラーゲンの発現増加を誘起していることを示している。この過剰発現は7日目でその最大に達し、10日目もなおかなり存在している。
【0054】
結論
10日間にわたる、1%メトホルミン含有軟膏の、ヒト皮膚の外植片への塗布は、表皮の厚さの増加を誘起し、その現象は5日間の処理後に目で見られるが、7日目〜10日目でもなお非常に明瞭にみられる。この表皮肥厚はケラチノサイトの有糸分裂指数の増加で支持され、該軟膏で5日目のときがコントロールおよび賦形剤でみられる場合の2倍であり、3日目と比較して25%程度の増加である。この指数は7日目〜10日目で正常値に戻る。
メトホルミン含有軟膏は真皮乳頭中およびDEJに沿ってIII型コラーゲンの発現の増加も誘起し、これは7日目でその最大に達し、10日目も非常に明瞭なままである。
【0055】
これらの観察は、全体として、メトホルミンによる、表皮構造の刺激と、表皮および真皮乳頭の再構築を表している。これらタイプの変化は、若い皮膚の基準を表している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表皮および真皮乳頭に対する抗老化および再構築剤としての、下記一般式Iのビグアニド誘導体またはその美容上許容される塩の美容的使用:
【化1】

(上記式中:
R1およびR2基は、互いに独立して、水素原子、C‐Cアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロ環式基、C‐Cアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリールオキシアルキル基またはヘテロアリール基を表すか;
あるいはR1およびR2は一緒になって、可能であれば1以上のヘテロ原子を含有する、C‐Cアルキレンを表し;かつ
R3基は、一級、二級または三級アミンを表す;
但し下記式の化合物:
【化2】

を除く)。
【請求項2】
真皮乳頭におけるIII型コラーゲンの生産を増加させ、表皮におけるケラチノサイトの増殖を刺激し、および/または表皮の厚さを増加させるための、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
皮膚におけるしわの出現を予防、減少および/または抑制するための、請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
皮膚に対するテンソルまたはトーニング効果のための、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
R1およびR2基が、互いに独立して、水素原子またはC‐Cアルキル基を表す、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
R3基がNHを表す、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
ビグアニドの誘導体が、有利には塩酸塩の形をとる、メトホルミンである、請求項6に記載の使用。
【請求項8】
ビグアニド誘導体が局所用の美容組成物の形をとる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
【請求項9】
組成物が、0.02〜2重量%のビグアニド誘導体またはその美容上許容される塩と、適切な賦形剤とを含有している、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
ビグアニドの誘導体またはその美容上許容される塩が、少くとも1種の他の活性成分と組み合わされている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用。
【請求項11】
下記一般式Iのビグアニド誘導体またはその美容上許容される塩を含んでなる組成物を用いた、皮膚老化の美容的処置方法:
【化3】

(上記式中:
R1およびR2基は、互いに独立して、水素原子、C‐Cアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロ環式基、C‐Cアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリールオキシアルキル基またはヘテロアリール基を表すか;
あるいはR1およびR2は一緒になって、可能であれば1以上のヘテロ原子を含有する、C‐Cアルキレンを表し;かつ
R3基は、一級、二級または三級アミンを表す;
但し下記式の化合物:
【化4】

を除く)。

【公表番号】特表2007−500172(P2007−500172A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521624(P2006−521624)
【出願日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【国際出願番号】PCT/FR2004/002039
【国際公開番号】WO2005/011566
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(506032071)
【氏名又は名称原語表記】PHARMAMENS
【Fターム(参考)】