説明

皮膚外用剤およびその製造方法

【課題】容易に製造が可能であり、高濃度のアスコルビン酸またはアルブチンを長期安定的に維持するとともに安全性に優れた皮膚外用剤を提供すること。
【解決手段】アスコルビン酸またはアルブチンのうちいずれか一種と、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上と、グリセリンを含む皮膚外用剤であって、アスコルビン酸またはアルブチンの含有量が10〜30重量%、水含有量が5重量%以下であり、少なくともアスコルビン酸またはアルブチンとグリセリンの混合物が、60℃〜120℃の加温下で調製されてなることを特徴とする皮膚外用剤とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスコルビン酸またはアルブチンを含む皮膚外用剤およびその製造方法に関する。詳細には、該皮膚外用剤は、安定剤や防腐剤を配合することなく、容易な製造方法によりアスコルビン酸またはアルブチンを長期間安定して維持することができる。
【背景技術】
【0002】
従来から、アスコルビン酸は、美白効果だけでなく繊維芽細胞の増殖効果やコラーゲン産生向上効果等の美白効果および皮膚の老化予防効果が期待できる成分として注目されている。また、アルブチンは、メラニン産生抑制作用をもつことからその高い美白効果が知られている。
【0003】
特許文献1には、L−アスコルビン酸とアルブチン(ハイドロキノンの配糖体)を含有する皮膚外用剤が開示されている。ここに示される実施例全ての皮膚外用剤に含まれる溶媒は主に水である。アスコルビン酸とアルブチンは水に容易に溶解するから、水の含有量を増やすことによりそれらの溶解量を増やすことができ、皮膚外用剤が高濃度のアスコルビン酸とアルブチンを含むことを可能としている。
【0004】
特許文献2には、10〜15重量%の水、エトキシグリコールおよびプロピレングリコールを含むキャリアー、L-アスコルビン酸を含む溶液が開示されている。
【0005】
特許文献3には、(A)ハイドロキノン、(B)アスコルビン酸またはその塩、(C)グリコール、グリコールエーテル、グリセリンおよびジグリセリンから選択される1種または2種以上を含有する皮膚外用剤が開示されている。この皮膚外用剤は、ハイドロキノンの安定化を実現したものであって、アスコルビン酸の安定性については記載されていない。また、皮膚外用剤の水の配合量は0.1〜20重量%と記載されているが、ここに開示される実施例によると、アスコルビン酸の配合量が増えるにつれて水の配合量も増え、アスコルビン酸を10重量%含む高濃度な溶液には水が10重量%含まれている。
【0006】
特許文献1乃至3に記載のいずれの溶液も、高濃度のアスコルビン酸またはアルブチンを含む溶液を製造するために水を多量に含んでいる。しかしながら、水を含む溶液中では、アスコルビン酸とアルブチンは酸化されて褐色に変色又は分解しやすく、ともに安定性が悪いことが知られている。つまり、特許文献1乃至3に記載のいずれの溶液も、アスコルビン酸またはアルブチンを十分に安定化できていないという問題を有していた。
これらの安定性を向上させるために、例えば亜硫酸ナトリウムやシステイン等の安定剤を配合することが考えられる。しかしながら、これらを配合しても安定性が十分確保される訳ではなく、むしろ安定剤によって皮膚に炎症等を生じさせる可能性があり、好ましくない。
【0007】
これらの問題を解消するために、特許文献4には、グリセリンにL-アスコルビン酸が溶解したアスコルビン酸剤が開示されている。製造方法として、L-アスコルビン酸をグリセリンに入れ、交番磁界において攪拌し、L-アスコルビン酸をグリセリン内に均一に分散させる方法を提示している。
この方法によると、水によるアスコルビン酸の酸化は軽減されるものの、十分に高濃度なアスコルビン酸を含有できず、また、交番磁界で攪拌するという特殊な条件が必要となり製造が容易ではないという問題を残していた。
【0008】
【特許文献1】昭61−207316号公報
【特許文献2】特表2004−507561号公報
【特許文献3】特開2006−328064号公報
【特許文献4】特開2006−160722号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した問題に鑑みて、容易に製造が可能であり、高濃度のアスコルビン酸またはアルブチンを長期安定的に維持するとともに安全性に優れた皮膚外用剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、高濃度のアスコルビン酸またはアルブチンを安定して含む皮膚外用剤の実現を検討し、まず、保湿性を有するグリセリンと保湿性および抗菌作用を有するグリコール(ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコール)が皮膚外用剤中の成分として好適に用いられていることに着眼した。そして、グリセリン(水含量5%以下)にアスコルビン酸またはアルブチンを添加して60〜120℃に加温することにより、高濃度のアスコルビン酸またはアルブチンを溶解できること、且つ加温前または加温後に上記グリコールを添加することによりさらに安定性が高まることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、一般的に、アスコルビン酸およびアルブチンは熱により劣化することが知られており、当然それらを溶解する場合は室温など出来るだけ熱を掛けずに溶解することが常識であった。しかしながら、加熱工程の存在にも関らず上記製造方法によると、高濃度のアスコルビン酸およびアルブチンが劣化することなく安定性が向上していることが確認できた。
【0011】
請求項1にかかる発明は、アスコルビン酸またはアルブチンのうちいずれか一種と、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上と、グリセリンを含む皮膚外用剤であって、前記アスコルビン酸またはアルブチンの含有量が10〜30重量%、水含有量が5重量%以下であり、少なくとも前記アスコルビン酸またはアルブチンと前記グリセリンの混合物が、60℃〜120℃の加温下で調製されてなることを特徴とする皮膚外用剤に関する。
請求項2にかかる発明は、前記アスコルビン酸またはアルブチンが、前記皮膚外用剤全量中20重量%を超えて30重量%以下含まれることを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤に関する。
請求項3にかかる発明は、前記グリセリンが、前記皮膚外用剤全量中50〜88重量%含まれることを特徴とする請求項1または2記載の皮膚外用剤に関する。
請求項4にかかる発明は、前記ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上が、前記皮膚外用剤全量中2〜20重量%含まれることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の皮膚外用剤に関する。
請求項5にかかる発明は、安定剤および防腐剤を含まないことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の皮膚外用剤に関する。
請求項6にかかる発明は、皮膚外用剤の製造方法であって、(1)グリセリンにアスコルビン酸またはアルブチンを添加して混合液を得る混合工程と、(2)工程(1)で得られた混合液を攪拌しながら60℃〜120℃に加温してアスコルビン酸またはアルブチンを完全に溶解させた溶液を得る加温工程と、(3)工程(2)で得られた溶液を冷却する冷却工程とを備え、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上が、前記工程(1)、(2)、(3)、(3)の直後のいずれか1つ以上の段階で加えられ、前記皮膚外用剤全量中の前記アスコルビン酸またはアルブチンの含有量が10〜30重量%となるように溶解することを特徴とする製造方法に関する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の皮膚外用剤は、グリセリンにアスコルビン酸またはアルブチンを添加して60〜120℃に加温することにより、高濃度のアスコルビン酸またはアルブチンを含むことが可能である。そして、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上を含むことにより、アスコルビン酸またはアルブチンの安定性が高められている。また、本発明の皮膚外用剤は、アスコルビン酸が有する繊維芽細胞増殖効果、コラーゲン産生向上効果等の美白および老化予防効果、またはアルブチンが有するメラニン産生抑制作用等の美白効果を長期間にわたり発揮することができる。
本発明の皮膚外用剤は、水含量が5%以下である。したがって、アスコルビン酸およびアルブチンの酸化が生じず、安定性に優れる。本発明の皮膚外用剤は、5℃、室温および40℃で6ヶ月保存しても変色が起こらず、保存した後も皮膚に塗布した際の美白および老化予防効果が減少しない。
本発明の皮膚外用剤は安定化剤や防腐剤を配合しないから、皮膚が敏感な人も安心して使用できる。
本発明の皮膚外用剤の製造方法は、高濃度のアスコルビン酸またはアルブチンを溶解させるために特別な設備を必要とせず、容易に製造可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
まず、本発明の皮膚外用剤について説明する。
本発明の皮膚外用剤は、アスコルビン酸またはアルブチンのうちいずれか一種と、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上と、グリセリンを含む。
【0014】
本発明の皮膚外用剤に含まれるアスコルビン酸は、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において皮膚外用剤の成分として市販されているものであれば限定されない。
【0015】
本発明に係るアスコルビン酸は、皮膚外用剤全量中10〜30重量%含まれる。
この理由は、10重量%未満であるとアスコルビン酸が有する美白および老化予防効果を十分に付与できないため好ましくないからであり、30重量%を超えると、皮膚外用剤の安定性が悪くなるため、いずれの場合も好ましくないからである。尚、本発明の高濃度のアスコルビン酸とは10重量%以上を示す。
本発明に係るアスコルビン酸は、20重量%を超えて30重量%以下の濃度であっても、アスコルビン酸の効果および安定性を長期間保つことができる。
【0016】
本発明の皮膚外用剤に含まれるアルブチンは、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において皮膚外用剤の成分として市販されているものであれば限定されない。
【0017】
本発明に係るアルブチンは、皮膚外用剤全量中10〜30重量%含まれる。
この理由は、10重量%未満であるとアルブチンが有する美白効果を十分に付与できないため好ましくないからであり、30重量%を超えると、皮膚外用剤の安定性が悪くなるため、いずれの場合も好ましくないからである。尚、本発明の高濃度のアルブチンとは10重量%以上を示す。
本発明に係るアルブチンは、20重量%を超えて30重量%以下の濃度であっても、アルブチンの効果および安定性を長期間保つことができる。
【0018】
本発明の皮膚外用剤に含まれるグリセリンは、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において皮膚外用剤の成分として用いられるものであって、水分5%以下のグリセリン(濃度95%以上)を使用する。この理由は、本発明の皮膚外用剤は、水含量が5%以下であることが好ましいからである(この理由は後述する)。
【0019】
本発明に係るグリセリンは、皮膚外用剤全量中50〜88重量%含まれることが好ましい。
この理由は、グリセリンの含量が皮膚外用剤全量中50重量%未満であると高濃度のアスコルビン酸またはアルブチンを十分に溶解できないため好ましくないからであり、88重量%を超えると、10重量%以上のアスコルビン酸またはアルブチンと、2重量%以上のジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上(後に詳説する)を含むことができなくなるため、いずれの場合も好ましくないからである。
【0020】
本発明の皮膚外用剤に含まれる水分量は5%以下であり、これにより、本発明の皮膚外用剤に含まれるアスコルビン酸やアルブチンは酸化が生じにくく、安定的に長期間維持できる。
【0021】
例えば、水分量がより少ない濃グリセリン(濃度98.0%以上)を用いると、加温工程を経る本発明の皮膚外用剤の水含量は略無水(0重量%<水含量<0.1重量%)とすることも可能である。この場合であっても、本発明の皮膚外用剤は20重量%を超える高濃度のアスコルビン酸またはアルブチンを含有でき、アスコルビン酸またはアルブチンの効果および安定性を長期間保つことができる。
【0022】
本発明の皮膚外用剤に含まれるジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールおよびヘキシレングリコールは、医薬品、医薬部外品または化粧品分野において皮膚外用剤の成分として用いられるものである。
本発明に係るジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールおよびヘキシレングリコールは、それぞれ単独で使用してもよく、組み合わせて使用してもよい。
【0023】
本発明に係るジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上は、皮膚外用剤全量中2〜20重量%含まれることが好ましい。即ち、これらグリコールを混合して使用する場合は、その混合溶液の含量が皮膚外用剤全量中2〜20重量%となる。
この理由は、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上の含量が皮膚外用剤全量中2重量%未満であると皮膚外用剤の安定性が悪くなるため好ましくなく、20重量%以上であるとこれら抗菌力を有する成分を高濃度に配合することとなり安全性上好ましくないからである。
【0024】
前記グリセリン、前記ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールおよびヘキシレングリコールは、多価アルコールの中でも安全性に優れる化合物であるから、これらを溶媒として用いる本発明の皮膚外用剤は、皮膚に塗布した時に安全である。
【0025】
本発明の皮膚外用剤は、アスコルビン酸と前記グリセリンとの混合工程において、60℃〜120℃で加温する。
加温温度が60℃〜120℃である理由は、60℃未満であれば、アスコルビン酸およびアルブチンのグリセリンへの溶解度が低いため、高濃度のアスコルビン酸またはアルブチンをグリセリンに完全に溶解することができず、120℃を超えると高濃度のアスコルビン酸またはアルブチンを溶解させることはできる一方、アスコルビン酸およびアルブチンが褐色したり焦げ臭が発生したりするため美白効果等が十分に得られず、いずれの場合も好ましくないからである。
【0026】
本発明の皮膚外用剤とは、工程(3)で得られる溶液を示し、工程(3)の冷却工程後にプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択されるいずれか一種以上を加える場合は、それらを加えた後に得られる溶液を示す。
【0027】
また、本発明の皮膚外用剤の製造方法は、
(1)グリセリンにアスコルビン酸またはアルブチンを添加して混合液を得る混合工程と、
(2)工程(1)で得られた混合液を攪拌しながら60℃〜120℃に加温してアスコルビン酸またはアルブチンを完全に溶解させた溶液を得る加温工程と、
(3)工程(2)で得られた溶液を冷却する冷却工程とを備える。
そして、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上が、前記工程(1)、(2)、(3)、(3)の直後のいずれか1つ以上の段階で加えられる。
さらに、本発明の皮膚外用剤全量中のアスコルビン酸またはアルブチンの含有量が10〜30重量%となるように溶解することを特徴とする製造方法である。
【0028】
以下、上記製造方法の各工程について説明する。
まず、工程(1)について説明する。
工程(1)は、グリセリンにアスコルビン酸またはアルブチンを添加して混合液を得る混合工程である。
工程(1)で添加するアスコルビン酸またはアルブチンは、上述した理由から、その含量が製造工程終了後の皮膚外用剤全量中10〜30重量%となるように添加される。
工程(1)で添加するグリセリンは、上述した理由から、その含量が製造工程終了後の皮膚外用剤全量中50〜88重量%となるように添加されることが好ましい。
【0029】
次に、工程(2)を説明する。
工程(2)は、工程(1)で得られた混合液を攪拌しながら60℃〜120℃に加温してアスコルビン酸またはアルブチンを完全に溶解させた溶液を得る加温工程である。上述した理由からこの温度で熱を加えることが好ましく、これにより高濃度のアスコルビン酸またはアルブチンをグリセリンに完全に溶解させることができる。
【0030】
工程(2)の加温時間は特に限定されず、アスコルビン酸またはアルブチンの含有量に応じて適宜定めればよく、アスコルビン酸またはアルブチンが完全に溶解するまで加温される。また、加温方法は、所定の温度に維持できるものであれば特に制限されない。
【0031】
工程(2)の攪拌方法は、特に限定されないが、比較的加温温度が低い場合(60〜70℃未満)には、高速ミキサー(ホモミキサー等)で攪拌することが好ましい。また、加温温度が高い場合(70〜120℃)には、特にこれら高速ミキサーを使用する必要はなく、例えば手動で攪拌してもよい。
【0032】
次に、工程(3)を説明する。
工程(3)は、工程(2)で得られた溶液を冷却する冷却工程である。
工程(3)の冷却方法は、加温工程終了後の溶解溶液を室温に放置することにより冷却してもよく、水冷、送風等の方法により冷却してもよいが、これらに限定されない。
冷却した後の温度は、室温(20℃程度)であることが好ましいがこれらに限定されず、例えば5〜40℃程度であっても安定性および美白効果等を維持することができる。
【0033】
上記工程(1)、(2)、(3)、(3)の直後のいずれか1つ以上の段階で、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上が加えられる。
即ち、本発明に係るプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択されるいずれか一種以上は、工程(1)においてグリセリンとアスコルビン酸またはアルブチンを混合する際に加えてもよく、工程(2)において工程(1)で得られた混合溶液を加温しながら加えてもよく、工程(3)において工程(2)で得られた溶液を冷却する際、または冷却し終えた直後に加えてもよく、これらの段階の1つ以上の段階で加えてもよい。
【0034】
本発明に係るプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択されるいずれか一種以上は、上述した理由から、その含量が皮膚外用剤全量中2〜20重量%となるように添加されることが好ましい。
本発明に係るプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択されるいずれか一種以上が、工程(1)、(2)、(3)、(3)の直後のいずれか1つ以上の段階で添加される場合、各段階で添加する量の合計が、皮膚外用剤全量中2〜20重量%となるように添加される。
【0035】
上記製造方法によって製造された皮膚外用剤は、含まれるアスコルビン酸またはアルブチンの安定性が向上されており、長期間美白効果等を維持することが可能である。
【0036】
本発明の皮膚外用剤は、そのまま皮膚に塗布してもよく、或いはその他の成分を添加してもよい。添加剤としては界面活性剤、油脂類、糖類、溶剤、高分子化合物、植物エキス、香料、着色料が挙げられる。
本発明の皮膚外用剤は、亜硫酸ナトリウムやシステイン等の安定化剤、パラベン類、安息香酸類等の防腐剤を添加せずに、長期間安定性を維持できる。
【0037】
本発明の皮膚外用剤は、皮膚外用剤に一般的に用いられる基剤を添加してもよく、その形態は、液状、乳液状、ジェル状、ペースト状、クリーム状、スプレー状、スティック状などが挙げられる。
また、本発明の皮膚外用剤は、皮膚への作用効果を発揮できる化粧料、洗浄料等であってもよく、好ましくは美容液などの化粧料であってもよい。
【0038】
前記添加剤等の成分や基剤成分を用いる場合、本発明の皮膚外用剤に配合する含量は好ましくはそれらを合わせて0.01〜5.0重量%である。尚、これらの成分は水を含まないものを使用するか、本発明の皮膚外用剤全量に対して水含量が5%以下となるように配合する。
【0039】
さらに、本発明の皮膚外用剤は、使用時に水や化粧水等で適宜希釈することにより使用してもよい。水を加えて長期間保存することはせず用時調製を行うことが好ましい。好ましくは、専用の化粧水を別途調製し、本発明の皮膚外用剤を希釈する。
この専用の化粧水とは、例えば使用感を高める保湿剤や、アスコルビン酸、アルブチンの皮膚の浸透を高める界面活性剤を含むものが挙げられる。
【実施例】
【0040】
以下に、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0041】
<皮膚外用剤の製造方法>
1.アスコルビン酸含有皮膚外用剤
(実施例1)
濃グリセリン(99%)75gとジプロピレングリコール(99%)15gを入れた容器に、アスコルビン酸10g((株)ロッシュ製99.0%)を加えた。
低粘度用ホモミキサー800r.p.mで攪拌しながらウォーターバスを用いて60℃で5分加温することにより、アスコルビン酸を完全に溶解させた。その後、室温まで放冷した。得られた溶液を実施例1とした。
(実施例2)
濃グリセリン81gとジプロピレングリコール9gを入れた容器に、アスコルビン酸10gを加えた。
手動で攪拌しながらマントルヒーターを用いて70℃で5分加温することにより、アスコルビン酸を完全に溶解させた。その後、室温まで放冷した。得られた溶液を実施例2とした。
【0042】
(実施例3)
濃グリセリン63gとジプロピレングリコール7gを入れた容器に、アスコルビン酸30gを加えた。
手動で攪拌しながらマントルヒーターを用いて90℃で10分加温することにより、アスコルビン酸を完全に溶解させた。その後、室温まで放冷した。得られた溶液を実施例3とした。
【0043】
(実施例4)
加温温度は110℃とし、それ以外は実施例3と同様に製造して得られた溶液を実施例4とした。
(実施例5)
濃グリセリン88gと1,3−ブチレングリコール2gを入れた容器に、アスコルビン酸10gを加えた。
上記配合量を有し加温温度が80℃である以外は実施例3と同様に製造して得られた溶液を実施例5とした。
(実施例6)
濃グリセリン89.0gとジプロピレングリコール1.0gを入れた容器に、アスコルビン酸10gを加えた。
上記配合量以外は実施例5と同様に製造した。得られた溶液を実施例6とした。
(実施例7)
濃グリセリン85.5gとジプロピレングリコール4.5gを入れた容器に、アスコルビン酸10gを加えた。
上記配合量を有し加温温度が110℃である以外は実施例2と同様に製造して得られた溶液を実施例7とした。
(実施例8)
濃グリセリン76gとジプロピレングリコール4gを入れた容器に、アスコルビン酸20gを加えた。
上記配合量以外は実施例7と同様に製造して得られた溶液を実施例8とした。
(実施例9)
濃グリセリン66.5gとジプロピレングリコール3.5gを入れた容器に、アスコルビン酸30gを加えた。
上記配合量以外は実施例7と同様に製造して得られた溶液を実施例9とした。
【0044】
(比較例1)
加温温度は5℃とし、それ以外は実施例2と同様に製造した。アスコルビン酸が完全に溶解せず、白色沈殿となった。得られた検体を比較例1とした。
(比較例2)
加温温度は40℃とし、それ以外は実施例2と同様に製造した。アスコルビン酸が完全に溶解せず、白色沈殿となった。得られた検体を比較例2とした。
(比較例3)
加温温度は140℃とし、それ以外は実施例3と同様に製造して得られた溶液を比較例3とした。
(比較例4)
容器に、濃グリセリン95.0gとジプロピレングリコール5.0gを入れた(アスコルビン酸は入れなかった)。
上記配合量以外は実施例7と同様に製造して得られた溶液を比較例4とした。
【0045】
2.アルブチン含有皮膚外用剤
(実施例10)
濃グリセリン75gとジプロピレングリコール15gを入れた容器に、アルブチン10g(ナカライテスク株式会社製)を加えた。
低粘度用ホモミキサー800r.p.mで攪拌しながらウォーターバスを用いて60℃で5分加温することにより、アルブチンを完全に溶解させた。その後、室温まで放冷した。得られた溶液を実施例10とした。
(実施例11)
濃グリセリン81gと1,3−ブチレングリコール9gを入れた容器に、アルブチン10gを加えた。
手動で攪拌しながらマントルヒーターを用いて70℃で5分加温することにより、アルブチンを完全に溶解させた。その後、室温まで放冷した。得られた溶液を実施例11とした。
【0046】
(実施例12)
濃グリセリン63gと1,3−ブチレングリコール7gを入れた容器に、アルブチン30gを加えた。
手動で攪拌しながらマントルヒーターを用いて90℃で10分加温することにより、アルブチンを完全に溶解させた。その後、室温まで放冷した。得られた溶液を実施例12とした。
【0047】
(実施例13)
加温温度は110℃とし、それ以外は実施例12と同様に製造して得られた溶液を実施例13とした。
(実施例14)
濃グリセリン88gと1,3−ブチレングリコール2gを入れた容器に、アルブチン10gを加えた。
上記配合量を有し加温温度が80℃である以外は実施例11と同様に製造して得られた溶液を実施例14とした。
(実施例15)
濃グリセリン89.0gとジプロピレングリコール1.0gを入れた容器に、アルブチン10gを加えた。
上記配合量以外は実施例14と同様に製造した。得られた溶液を実施例15とした。
(実施例16)
濃グリセリン85.5gとジプロピレングリコール4.5gを入れた容器に、アルブチン10gを加えた。
上記配合量を有し加温温度が110℃である以外は実施例11と同様に製造して得られた溶液を実施例16とした。
(実施例17)
濃グリセリン76gとジプロピレングリコール4gを入れた容器に、アルブチン20gを加えた。
上記配合量以外は実施例16と同様に製造して得られた溶液を実施例17とした。
(実施例18)
濃グリセリン66.5gとジプロピレングリコール3.5gを入れた容器に、アルブチン30gを加えた。
上記配合量以外は実施例16と同様に製造して得られた溶液を実施例18とした。
【0048】
(比較例5)
加温温度は5℃とし、それ以外は実施例11と同様に製造した。アルブチンが完全に溶解せず、白色沈殿となった。得られた検体を比較例5とした。
(比較例6)
加温温度は40℃とし、それ以外は実施例11と同様に製造した。アルブチンが完全に溶解せず、白色沈殿となった。得られた検体を比較例6とした。
(比較例7)
加温温度は140℃とし、それ以外は実施例12と同様に製造して得られた溶液を比較例7とした。
(比較例8)
容器に、濃グリセリン95.0gとジプロピレングリコール5.0gを入れた(アルブチンは入れなかった)。
上記配合量以外は実施例16と同様に製造して得られた溶液を比較例8とした。
【0049】
実施例1乃至18と比較例1乃至8の溶液に含まれる成分名と混合時の各成分の含量、加温温度、溶解直後の溶解性(外観)を図1に示す。表中の数字は重量%(W/W%)である。また、表中DPGは、ジプロピレングリコール、1,3BGは、1,3−ブチレングリコールを示す。
【0050】
<試験例1:安定性試験>
試験例1は、溶液の安定性試験である。
【0051】
図1が示す如く、本発明の製造方法で作られた実施例1乃至18の溶液は、溶解直後において沈殿等起こらずに高濃度のアスコルビン酸またはアルブチンが溶解されている。溶解温度が5℃または40℃である比較例1、2、5および6は、アスコルビン酸またはアルブチンが白色沈殿となり、完全に溶解しなかった。(したがって、次に続く安定性試験を行っていない。)また溶解温度が140℃である比較例3は、アスコルビン酸が全て溶解しているが、溶液が微褐色となったことからアスコルビン酸が褐変していることがわかる。
【0052】
実施例1乃至6及び10乃至15と比較例3及び7を、5℃、室温(20℃)および40℃で保管し、安定性を6ヶ月測定した。これら溶液の1ヶ月後、3ヵ月後、6ヵ月後の外観変化を表1に、溶液に含まれるアスコルビン酸またはアルブチンの量を表2に示す。尚、表2中の数字は重量%(W/W%)である。
【0053】
以下、アスコルビン酸とアルブチンの定量方法について示す。
(アスコルビン酸の定量方法)
実施例1乃至6と比較例3の各2.0gに、メタリン酸溶液(メタリン酸1gに水を加えて50mlにした溶液)を加えて溶かし、0.05mol/lヨウ素溶液で滴定した。指示薬にはデンプン試薬を用いた。
0.05mol/lヨウ素溶液1ml=8.806mgCである。
【0054】
(アルブチンの定量方法)
各試料1.5gに没食子酸内標準品(局方該当品)約0.03gを添加した後、メタノールを加えて正確に25mlとし、試験溶液とした。試験溶液1μlにつき、下記の測定条件で液体クロマトグラフ法により試験を行った。得られたクロマトグラムのピーク面積比(アルブチン/没食子酸)を求め、下記の通り作成した検量線より重量比(アルブチン/没食子酸)を求めた。その後、次式(数1)によりアルブチンの量を求めた。
【0055】
【数1】

【0056】
測定条件を以下に示す。
・検出器 紫外部吸光光度計
・カラム 内径4.6mm、長さ250mmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充填した。
・カラム温度 25℃付近の一定温度
・移動相 メタノール:精製水(5:95)の混液にリン酸を加えてpH2.5に調整した。
・流量 アルブチンの保持時間が約12分になるように調整した。
・測定波長 294nm
【0057】
検量線の作成方法を以下に示す。
アルブチン標準品(105℃、3時間乾燥したもの)0.08g、0.10g、0.12gを、実施例および比較例に用いる分とは別に計量し、それぞれに没食子酸内標準品(局方該当品)約0.03gを加えた後、メタノールを加えて正確に25mlとし、検量線作成用標準溶液とした。検量線作成用標準溶液1μlにつき、上記の試験溶液と同様の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行った。アルブチン/没食子酸のピーク面積比および重量比から検量線を作成した。
【0058】
【表1】

【0059】
【表2】

【0060】
表1が示す如く、溶解温度が140℃である比較例3および7は、安定性試験において焦げ臭が発生し、皮膚外用剤としては使用できない。また、比較例3については室温および40℃で維持することにより、溶液が微褐色から褐色へと変わり、アスコルビン酸の褐変が進行した。これに対し、実施例1乃至5及び実施例10乃至14の溶液は、6ヶ月が経過しても外観上の変化は見られなかった。
さらに、ジプロピレングリコールまたは1,3−ブチレングリコールの含量が1.0重量%である実施例6乃び15は、5℃低温下では7日後にはアスコルビン酸又はアルブチンが析出し、白色沈殿となった。1,3−ブチレングリコールの含量が2.0重量%である実施例5及び14は、アスコルビン酸またはアルブチンが6ヶ月経過しても安定していることから、低温安定性においてグリコールを2.0重量%以上含有することがより好ましいことが示された。
【0061】
表2が示す如く、溶解温度が140℃である比較例3および7は、溶解直後のアスコルビン酸またはアルブチンの量も減少しており、時間が経過するごとにアスコルビン酸またはアルブチンの量が減少した。特に、40℃で保存した際には、その減少が顕著であった。これらにより、140℃で加温を行った溶液は、アスコルビン酸またはアルブチンが分解されていることが分かる。
60℃、70℃、90℃、110℃で加温を行った本発明の皮膚外用剤は、アスコルビンまたはアルブチンが完全に溶解し、安定性に優れていることが分かる。
【0062】
<試験例2:美白効果試験>
試験例2は、実施例3および13、比較例2および6の美白効果試験である。
美白効果はメラニン生成抑制効果試験にて評価した。
尚、実施例3および13、比較例2および6は滅菌精製水で2倍希釈し、試験に用いた。ただし、比較例2および7は上澄み液を使用した。
実施例3および13、比較例2および6は40℃で3ヶ月間保存したものを使用した。
(試験方法)
B16メラノーマ細胞2×10個を、径6cmの培養シャーレ中各試料5mlを添加したウシ胎児血清イーグルMEM培地を用い、5%炭酸ガスを含有する空気下37℃で7日間培養した。
その後、細胞を、0.025%トリプシンを含むダルベッコリン酸緩衝液で剥離し、細胞数の測定を行った。遠心分離し得られた細胞の白色化の程度を目視にて観察し、以下の評価基準で評価した。結果を表3に示す。
(評価基準)
++:白色化顕著
+ :やや白色化
− :白色化せず
【0063】
【表3】

【0064】
表3が示す如く、比較例2および6には白色化は認められず、本発明の皮膚外用剤は美白効果に優れていることが分かる。
【0065】
<試験例3:美肌効果試験>
試験例3は、皮膚外用剤の美肌効果試験である。実施例7乃至9及び比較例4、実施例16乃至18及び比較例8を用いた。
【0066】
(試験方法)
1.アスコルビン酸含有皮膚外用剤
40歳〜60歳の女性20人を2群に分け、I群の被験者は右上腕部に実施例8と比較例4、左上腕部に実施例7と9を、II群の被験者は右上腕部に実施例7と9、左上腕部に実施例8と比較例4を、毎日入浴時石鹸で左右上腕部を洗った後、タオル等で水分を拭き取りそれぞれの部位に0.5ml塗布した。この作業を20日間続けた。
2.アルブチン含有皮膚外用剤
40歳〜60歳の女性20人を2群に分け、III群の被験者は右上腕部に実施例17と比較例8、左上腕部に実施例16と18を、IV群の被験者は右上腕部に実施例16と18、左上腕部に実施例17と比較例8を、毎日入浴時石鹸で左右上腕部を洗った後、タオル等で水分を拭き取りそれぞれの部位に0.5ml塗布した。この作業を20日間続けた。
【0067】
(評価方法)
各被験者の皮膚の状態(キメの状態)を目視で観察し、キメの状態が試験前に比べどの程度改善されたかを下記のように5段階で評価した。結果を表4に示す。
1.試験前よりキメが粗くなった
2.試験前と変化がなかった
3.試験前よりキメがやや整った
4.試験前よりキメが細かくなった
5.試験前よりキメがかなり細かくなった
【0068】
【表4】

【0069】
(結果)
表4に示す如く、アスコルビン酸の濃度が高くなるにつれて美肌効果が向上している(比較例4(0%)<実施例7(10%)<実施例8(20%)<実施例9(30%))。また、アルブチンの濃度が高くなるにつれて美肌効果が向上している(比較例8(0%)<実施例16(10%)<実施例17(20%)<実施例18(30%))。したがって、30重量%ものアスコルビン酸またはアルブチンを含有することが可能な本発明の皮膚外用剤は、美肌効果に優れるとともに有用性が高い。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明の皮膚外用剤は、長期間安定して維持でき、美白効果および皮膚の老化予防効果を有する。さらに、本発明の皮膚外用剤は皮膚に対して悪影響を及ぼす可能性がある防腐剤や安定化剤を含有しないため、皮膚が敏感な人も安心して使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の実施例1乃至18、比較例1乃至8に関し、各原料の含量、溶解温度、溶解性を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アスコルビン酸またはアルブチンのうちいずれか一種と、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上と、グリセリンを含む皮膚外用剤であって、
前記アスコルビン酸またはアルブチンの含有量が10〜30重量%、水含有量が5重量%以下であり、
少なくとも前記アスコルビン酸またはアルブチンと前記グリセリンの混合物が、60℃〜120℃の加温下で調製されてなることを特徴とする皮膚外用剤。
【請求項2】
前記アスコルビン酸またはアルブチンが、前記皮膚外用剤全量中20重量%を超えて30重量%以下含まれることを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤。
【請求項3】
前記グリセリンが、前記皮膚外用剤全量中50〜88重量%含まれることを特徴とする請求項1または2記載の皮膚外用剤。
【請求項4】
前記ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上が、前記皮膚外用剤全量中2〜20重量%含まれることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の皮膚外用剤。
【請求項5】
安定剤および防腐剤を含まないことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の皮膚外用剤。
【請求項6】
皮膚外用剤の製造方法であって、
(1)グリセリンにアスコルビン酸またはアルブチンを添加して混合液を得る混合工程と、
(2)工程(1)で得られた混合液を攪拌しながら60℃〜120℃に加温してアスコルビン酸またはアルブチンを完全に溶解させた溶液を得る加温工程と、
(3)工程(2)で得られた溶液を冷却する冷却工程とを備え、
ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールまたはヘキシレングリコールから選択される一種以上が、前記工程(1)、(2)、(3)、(3)の直後のいずれか1つ以上の段階で加えられ、
前記皮膚外用剤全量中の前記アスコルビン酸またはアルブチンの含有量が10〜30重量%となるように溶解することを特徴とする製造方法。

【図1】
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【公開番号】特開2010−120879(P2010−120879A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−296054(P2008−296054)
【出願日】平成20年11月19日(2008.11.19)
【出願人】(397019287)コスメテックスローランド株式会社 (13)
【出願人】(503186560)株式会社ベスビオ (9)
【出願人】(508344084)クー・インターナショナル株式会社 (1)
【Fターム(参考)】