説明

目の疲れを取る薫蒸法

【課題】 この発明は目の疲れを取るため、目の周りの筋や筋肉の血液循環を良くする漢方の蒸気を目に当てて、目の疲れを解消、首や肩の凝りをよくする。
【解決手段】 漢方を薫蒸器にいれ、加熱すると、蒸気を作り出す。その蒸気に、疲れ目を当てると、含まれている漢方成分が皮膚に滲透し、血行をよくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パソコンを使う、本を読むなどの目の使う仕事による、目の疲れを取る方法である。
【背景技術】
【0002】
従来の目の治療方法は、目の病気もしくは、目の炎症を治める方法で、目に目薬を入れるか、炎症を治める薬を飲むかである。しかし、炎症のない目、病気という病気でもない疲れた目に対して、特に方法はない。現代の社会では、パソコンが普及し、パソコンを使わないと、仕事や勉強などが出来ないという時代である。長時間使うと、目の疲れが出てきて、目の周囲の血液循環が悪くなり、頭も重くなったり、首や肩が凝ってきたりする。目の使いすぎで視力、体力が弱まると、仕事や勉強の効率も低く、遅くなる。それは一般的によく見られる傾向である。しかし、それはただの目の疲れであり、目の炎症ではないので、特に治療する薬もないのが、現実である。このことは極めて困ったことである。
【発明の開示】

【発明が解決しようとする課程】
【0003】
したがって、疲れた目をよくするため、莫大な研究費と試作費を費やして研究した。しかし、適当な方法はまだみつけられない。本発明は、疲れ目や首、肩が良く凝る人の強い要望に応えるために発明されたのである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
目の疲れや首、肩が良く凝る人は筋肉と筋に乳酸が溜まりやすいので、血液の循環が悪くなることが原因である。本発明はその原因を分析して、簡単な方法で解決したものである。
【0005】
血行の良くする漢方を処方し、その漢方は従来の漢方を飲む方法と違って、目の外部へ直接に漢方を煎じる時の蒸気を当てて、目の周りの筋肉や、筋が漢方の蒸気で温めることによって、血行が良くなり、溜まっていた乳酸が排出され、新陳代謝が活発になり、目や首、肩の凝りが解除されるのである。
【0006】
その漢方の処方とは11種類であり、
丹参(たんじん)はシソ科(Labiatae)丹参(Salviamiltiorrhiza Bge.)の根を乾燥したもので、主な成分は丹参ケトンI、IIA、IIB(tanshinone I、IIA、IIB)、異丹参ケトンI、IIA(isotanshinone I、IIA)、隠丹参ケトン(cryptotanshinone)、異隠丹参ケトン(isocryptotanshin−one)、メチル丹参ケトン(methyItanshinone)、水酸基丹参ケトン、ビタミンE等などである。薬理作用は血管拡張、抗菌作用があり、臨床的には鎮静、精神安定、鎮痛などの作用がある。心臓血管拡張作用があり、余分なコレステロールや中性脂肪を取り除き、血流量を増やし、血圧を下げ、血栓を防げ、血液の粘度を下げ、サラサラにし、血行をよくさせ、うっ血状態が解除され、精神を落ち着かせ、痛みとめという効果効能がある。
【0007】
防風(ぼうふう)(Ledebouriellae Radix)の根を乾燥したもので、主な成分は揮発油及び甘露アルコールである。薬理作用は痛み止め、体力を補い、体を温め、血行をよくするなどであるので、頭痛、目眩と目の充血を取り除き、消炎鎮痛の効果効能がある。
【0008】
紅花(こうか)(Carthamus tinctorius L.)の花を乾燥したもので、

せ,うっ血を取り除き、痛みとめ、血管、気管支の平滑筋が興奮させるなどの作用がある。
【0009】
伸筋葉(しんきんは)(Lycopodium clavatum L.)の葉を乾燥したもので、主な成分は石松アルカリ(Lycopodine)、棒石松アルカリ(Clavatine)、伸筋草アルコール(Clavatol)、大黄素(Emodin)などである。薬理作用はお肌にうるおいを与え、いきいきとさせる効果がある。血行をよくし、浮腫みを解消、筋を柔らかくし、硬い筋肉や関節を緩和させるなどの作用がある。
【0010】

の根を乾燥したもので、主な成分は異歐前胡素(isoimperatorin)、歐前胡素(imperatorin)、ブッシュカン柑内エステル(bergapten)、珊瑚菜素(phellopterin)、酸化前胡素(oxypeucedanin)等である。薬理作用は腫れを消し、痛みとめ、頭痛、眉骨辺りの痛みを取り除き、炎症を治めるなどの効果効能がある。
【0012】
香樟木(こうしょうき)[Cinnamonum camphora(L.)presl]の木を乾

ーカリ油(cineole)、黄樟油エーテル(safrole)などの成分がある。薬理作用は気の流れがよくし、血行をよくさせ、脹れるような痛みをとめるなどの効果効能がある。
【0013】
薄荷(はっか)(Mentha haplocalyx Brig.)の葉を乾燥したもので、主な成分は発揮油(essentialoil)で,発揮油の中にL−メントール、ピネン、リモネン、メンソン、メンチルアセテート、I−薄荷アルコール、l−薄荷ケトン等がある。薬理作用は頭痛、疲れ目、目の赤みなどに効果効用があり、解毒作用もある。
【0014】
木賊葉(もっぞくは)(Eguisetum hiemale L)トク科のトクサの全草を乾燥したもので、主な成分は、胸腺ビリミディン、コーヒー酸、リン酸塩などである。薬理作用は目の赤み、腫痛、視力減退、目が翳むなどに、止血、出血にも用いる。硬い筋肉がやわらかくし、風に当たると涙が出る、腫れを消す効果効能もある。
【0015】
鶏血藤(むらさなつふじ)(Spatholobus suberectus Dunn)の藤茎を乾燥したもので、主な成分は児茶フェノール、発揮油、還元糖などである。薬理作用は血行をよくさせ、筋が柔らかくする効果効能がある。
【0016】
黄耆〔Astragalus membranaceus(Fisch,)Bge.〕の根を乾燥したもので、主な成分は黄耆サポニンI、V、III(astragalosideI、V、III)、コリン、ブトウ糖アルデヒド、葉酸などである。薬理作用は浮腫を消し、傷を治し、筋肉を丈夫に、力を付ける効果効能がある。
【0017】
細辛〔Herba Asari Heterotropoidedis(英)Asarum,Chinese Wild Ginger〕の全草を乾燥したもので、主な成分は発揮油で,その発揮油の中にメチルライラックフェノール(methyleugenol)、細辛エーテル(asaricin)、黄樟エーテル(safrole)などがある。薬理作用は,鼻の息通りが良くするため、頭痛止めになる。
【0018】
よって、以上の漢方を特定の割合で配合して、「請求項1」、「請求項2」或いは「請求項3」の様なものにして使われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施の形態を述べると、蒸気を作る薫蒸器には加熱板の付いている皿があり、その皿の直径は6.5cm、深さは2cmくらいであり、約20ccの水を入れられる。加熱板を電気のコンセントに差し込むと、電気で加熱ができる。水を入れてある皿が加熱されると、蒸気が出てくる。その皿に蒸気が逃げない管状装置を載せる。その皿に「請求項1」の漢方包みか「請求項2」、「請求項3」の様な物を入れ、沸かし、蒸気を作り出して、その蒸気に20分間くらい当ててすると、目の疲れが取れる。
【発明の効果】
【0020】
現代では眼精の疲れから、頭痛や首、肩凝りが連動して起こることが最も多いのである。本発明は目の疲れを取り除くことを問題解決のポイントとして、頭痛や首、肩の凝りを解除しようとして作ったものである。漢方の蒸気に、疲れ目の周りの筋肉や筋が温まり、筋を柔らかくさせ、皮膚の毛細血管を始め、体内の血管も拡がって、血流が促進され、漢方の成分が皮膚より滲透し、目の疲れを消すだけではなく、首や肩の凝りを取り除き、脳の疲れも癒され、不眠症も解消、目の周りの皺も伸ばしてもらえる等の効果がある。目の周りには豊富な筋肉、筋や血管などが集まっている。例えば、前頭筋、鼻根筋、鼻筋、上耳介筋、眼輪筋、内側眼瞼靭帯、大・小頬骨筋、上・下斜筋、上・下直筋、内・外直筋などが目の周りにあり、前頭静・動脈、浅側頭静・動脈、眼上・下静・動脈などの静、動脈が目の周りにある。それらの筋肉、筋や血管はすべて頭や顔、首、肩に繋がっている。また、目の周りにいろいろなツボがあり、例えば、

針や指が刺激すると、された所の局部の血流がよくなるのが、局部だけで、すべてのツボを同時に刺激するのは不可能なのである。それが目の疲れを取る薫蒸法で、漢方の蒸気が目の周りのツボを同時に、平衡的に刺激を与えることで、より速く疲れを取り除くことができる。実際に使ってみると、その場で、次第に眼が潤ってきて、目の回りが柔らかくなり、疲れを解消、香りは微香性で、気分を落ち着かせてくれるという感想がたくさんある。
【0021】
そのやり方は他の方法より優れている特別の処方であり、漢方を薫蒸する時の匂いの芳香性があるので、気分を落ち着かせる効果がある。それに、即効性があるので、直接に必要な所に当てることで、より速く漢方の成分を吸収し、その場で目の疲れはよくなる可能性がある。飲み薬より副作用の心配もなく、より効果的である。また、携帯式にしている、どこでも使用ができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】 本発明の11種類の漢方を粉にして包んだ小袋の図
【図2】 本発明の薫蒸器の加熱板という皿と漢方の小袋を入れている図
【図3】 本発明の薫蒸器管状装置の図
【図4】 本発明の使用図
【符号の説明】
【0023】
1 加熱板という皿
2 漢方を入れている小袋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(イ)目の疲れを取り除く効果のある11種類の漢方を、特定の割合で配合し、粉砕して小包(1)にする。
(ロ)加熱板の付いている皿(2)に(1)を入れ、20ccの水を加え、加熱すると、蒸気が作り出される。
(ハ)蒸気の作る皿の上に、蒸気を逃げさない管状装置(3)を置き、目を管状装置の蒸気の出口に着け、20分間ぐらい蒸気で温める。
以上の構成を特徴とする、目の疲れを取り除く薫蒸法である。
【請求項2】
目の疲れを取り除く11種類の漢方をエキス(4)にし、「請求項1」の加熱板の付いている皿(2)に入れ、目の疲れを取り除く薫蒸法である。
【請求項3】
目の疲れを取り除く11種類の漢方を蒸留状(5)にし、[請求項1]の加熱板の付いている皿(2)に入れ、目の疲れを取り除く薫蒸法である。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−204465(P2007−204465A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−55469(P2006−55469)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【出願人】(506071081)
【Fターム(参考)】