説明

直接液体供給型燃料電池用の酸型燃料

【課題】低汚染物質含有し、直接有機液体給液型燃料電池に於いて使用されるのに適した燃料を提供する。
【解決手段】本発明は直接有機液体給液型燃料電池で使用するために、低汚染物質含有ギ酸燃料であって、本発明に係る燃料は、実質的な時間の間維持される高電力出力を提供し、且つ当該燃料は、実質的に非可燃性である。
特定の汚染物質とその汚染程度は、燃料電池におけるギ酸燃料の性能に対して有害である事が知られており、又本発明の具体例は、公知の商業的規模の品質を有し且つ商業的に精製された品質を持つギ酸燃料と比較して改良された性能を持つ低汚染物質含有ギ酸燃料を提供するものである。
好ましい燃料の例は、低いレベルの、酢酸、ギ酸メチル及びメタノールを含む主要な汚染物質を含むものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体型有機燃料電池に関するものである。
本発明に於ける燃料は例えば直接液体供給型電気化学燃料電池に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、電気化学的な燃料電池であり、燃料の酸化反応による自由エネルギー変換は、電気的なエネルギーに変換される。
当該燃料電池の最終用途はバッテリーの置換、ミニ或いはマイクロエレクトロニクス、自動推進用エンジン及びその他の輸送機関用の発電装置、発電所及びその他多くのものが含まれている。
【0003】
当該燃料電池のひとつの利点は、燃料電池は実質的に汚染が発生しないことである。
水素/酸素燃料電池に於いては、水素ガスは酸化されて水を形成し、それに伴い、当該酸化反応の副生物として生成される有益な電流を発生する。
【0004】
固定高分子膜からなる電解質層は、当該水素燃料を当該酸素から分離するために採用されうる。
アノードとカソードは、当該膜体の対向する表面に配置されている。
【0005】
当該アノードとカソードとの間の電気的結合に沿って流れる電子の流れは、当該アノードとカソードとの間の電気的結合を持った回路内に形成される負荷に対して電力を供給する。
水素燃料電池は、然しながら、水素ガスの貯蔵或いはその取り扱いに関する困難性の理由から多くの用途に対して実用的でないとされていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
有機燃料電池は、水素燃料電池の代替品として多くの用途で有用である事を示している。
当該有機燃料電池に於いては、メタノールの様な有機燃料が酸化されてアノードに於いて、二酸化炭素となり、一方、空気或いは酸素は同時にカソードに於いて水に還元される。
【0007】
当該水素燃料電池に対する一つの利点は、有機/空気燃料電池は、液体有機燃料を用いて操作される。
この燃料電池は、水素ガスの取り扱い或いはその貯蔵に関連する問題を減少するか或いは排除する事が出来る。
幾つか有機燃料電池は再生物質(リフォーマー(reformer))によって、当該有機燃料を水素ガスに変換する為の初期変換工程が要求されている。これは、間接的燃料電池と称される。
【0008】
リフォーマーの存在は、燃料電池の寸法やコスト或いは複雑性及びスタート開始時間を増加させる。
直接燃料電池と呼ばれる他のタイプの有機燃料電池は、当該水素ガスを変換することなく、直接当該有機燃料を酸化することによって当該不利益を回避している。
最近迄、メタノール及びその他のアルコールが当該直接燃料電池の開発において選択しえる燃料であり、多くの研究開発に於いて係る燃料の使用が考慮されていた。
【0009】
この分野の改良は、米国特許公開公報第2003/019852号(以下‘852公開と称する)及び同2004/0115518号(以下‘518公開と称する)とに発表されている。
これらの特許出願に開示されている具体的態様はギ酸燃料電池とそれによる高い電力密度並びに高い電流出力が得られる事が開示されている。
【0010】
例示的に15mW/cm及びそれよりも高い電力密度が低い操作温度で得られた事が示されている。
それに加えて、これらの特許出願に於いて示されている具体例では、コンパクトな燃料電池が得られた事が記述されている。
【0011】
一方、燃料電池は、その異なる用途に対して異なる形状を有しているので、コンパクトな燃料電池は例えば携帯電話やPDA(個人的デジタル支援装置)の様な小さな携帯用電子機器に於ける置換に適している。
【0012】
例としては、携帯電話は一般的には、約10ccから30ccの範囲の凹陥部内に嵌合すべきある程度の電力量(通常3ワット)の電源が要求される。
燃料電池の技術をこの要求に適合させる為に、当該燃料電池は高出力密度で作動する能力を有していなければならない。
【0013】
‘852公開と‘518公開に於ける具体例によれば直接ギ酸燃料電池は、その様な電力を小さな携帯式電子機器に適した小さな形式要素に供給するに適していることが開示されている。
【0014】
商業規模の品質を有するギ酸は多くの方法によって製造されている。
ギ酸を製造する方法は、米国特許第5879915号、同第5869739号、同第5763662号、同第5633402号、同第5599979号、同第5393922号、同第4262140号、同第4126748号、同第2407157号等に開示されている。
【0015】
商業規模の品質を有するギ酸は、多くの産業界や生産工程で使用されている。
例えば、動物食料の添加物に、或いは衣服の染色に、又はビニル樹脂プラスチックスの生産に使用されている。
当該ギ酸又は、アスパルテーム(低カロリー蛋白質の一種(aspartame))の製造にも使用されている。
【0016】
又、商業規模で精製された品質のギ酸も存在する。
商業規模で精製された品質のギ酸の市場は小さい。
商業規模で精製された品質のギ酸は、例えば高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)の溶剤として使用されており又その他の測定技術の溶剤として使用されている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
直接有機液体給液型燃料電池で使用するために、低汚染物質含有ギ酸燃料(low contaminant formic acid fuel)は特に適している。
本発明に係る燃料は、実質的な時間の間維持される高電力出力を提供し、且つ当該燃料は、実質的に非可燃性である。
【0018】
特定の汚染物質とその汚染程度は、燃料電池におけるギ酸燃料の性能に対して有害である事が知られており、又本発明の具体例は、公知の商業規模の品質を有し且つ商業規模で精製された品質を持つギ酸燃料と比較して改良された性能を持つ低汚染物質含有ギ酸燃料を提供するものである。
好ましい燃料の例(及び当該燃料を内蔵している燃料電池)は、低いレベルの、酢酸及びギ酸メチルを含む主要な汚染物質の組合せを含むものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、低汚染物質含有ギ酸燃料に関するものであり、特には、直接有機液体給液型燃料電池に於いて使用されるのに適した燃料である。
本発明に係る燃料は、実質的な時間の間維持される高電力出力を提供し、且つ当該燃料は、実質的に非可燃性である。
【0020】
特定の汚染物質とその汚染物質の含有の程度は、燃料電池におけるギ酸燃料の性能に対して有害である事が知られており、又本発明の具体例は、公知の商業規模の品質を有し且つ商業規模で精製された品質を持つギ酸燃料と比較して改良された性能を持つ低汚染物質含有ギ酸燃料を提供するものである。
【0021】
商業規模の混合は、当該燃料の性能おいて生産バッチ毎にかなりの相違があることを示している。
このことは、試験に供された商業規模の品質を有するギ酸のみならず、試験に供された商業規模に精製された品質のギ酸についても真実である。
【0022】
当該商業規模の品質を有し、且つ商業規模で精製された品質のギ酸には、直接ギ酸燃料電池における時間的な性能面に関する電流密度に逆効果を与える、特定の汚染物質が含まれている。
【0023】
更に、当該商業的規模の品質を有し又特定の商業的に精製された品質を持つギ酸は、どちらも可燃性であるか或は電流密度はかなり低く有用性に乏しく、また燃料電池として使用するには不便な形体で供給されていることが示されている。
【0024】
本発明に於ける、特定の具体例は、低レベルの酢酸とメチルギ酸を有するギ酸を含んでいる。
本発明に於ける具体例に従ったギ酸燃料は、高電力出力を発揮し、又、既に試験されている商業規模の品質を有し且つ商業規模で精製された品質のギ酸よりも直接液体型燃料電池に使用された場合に、時間に対して電流の悪化をすくなくする事が出来る。
【0025】
本発明の具体例は、既に確認されている主要な触媒汚染物質を無視できる程度の量で有するギ酸と水との混合体を含んでいる。
本発明は、更に、ギ酸燃料を製造するための方法も含んでいる。
本発明に於ける一具体例は、商業規模で得られるギ酸と水との混合体からスタートし、その後、当該主要な不純物を除去するように当該混合体を処理する工程を含んでいる。
【0026】
本発明に於ける一つの具体例に於いては、当該主要な不純物は、ギ酸と水との混合体を凍らせる事により除去され、それによって、当該不純物を分離し、当該分離された不純物から精製されたギ酸を集めることになる。
【0027】
本発明は、又、低い不純物を含むギ酸燃料を有する燃料電池のみならず当該燃料電池の為の低不純物ギ酸燃料を有するカートリッジを含んでいる。
本発明にかかる典型的な燃料電池組立体10が、図1乃至図3に示されている。
【0028】
本発明に係る当該燃料電池組立体10は、アノード12、カソード14、及び当該アノード12とカソード14との間に挟まれている固体ポリマー電解質16とを含んでいる。
【0029】
好ましい固体ポリマー電解質膜16は、テトラフルオロエチレン及びパーフルオロビニルエーテルスルフォン酸とのコポリマーであり、具体例としては、デュポンケミカル株式会社(米国デラウェア州)から“NAFION”という登録商標の下に市販されている膜体16である。
【0030】
他の膜体材料も使用可能であり、例えば、変成されたフッ素化スルフォン酸ポリマーやポリハイドロカーボンスルフォン酸等からなる膜体や、他の酸化レガンド(acidic ligands)及び2種或いはそれ以上のプロトン交換膜体の複合体を含む膜体等が使用可能である。
【0031】
アノード12、カソード14及び固体ポリマー電解質16は、膜体と電極とが一体的に組み合わされた構造体(MEA)として形成される事が出来る。
例えば、ひとつのMEAは、当該アノード12と当該カソード14とが、当該膜体16の対向するそれぞれの面上に印刷されるか、或いはそうでない場合には、液体インクあるいはスラリー形状で付着せしめられることによって形成される。
【0032】
当該アノード12と当該カソード14のそれぞれは、例えば、微細に細分化されたプラチナ(Pt)微粒子及び/又はパラジウム(Pd)微粒子が支持されているか支持されずに直接“NAFION”膜体の両面に付着されている様に、触媒層を含んでいる事も出来る。
【0033】
好ましい具体例では、当該触媒はパラジウム(Pd)である。
当該アノード12と当該カソード14のそれぞれは、例えば、微細に細分化されたプラチナ(Pt)微粒子及び/又はパラジウム(Pd)微粒子が支持されているか支持されずに直接“NAFION”膜体の両面に付着されている様に、触媒層を含んでいる事も出来る。
【0034】
好ましい具体例では、当該触媒はパラジウム(Pd)である。
当該触媒インクが乾燥すると、固体触媒微粒子は当該膜体16に接着され、アノード12とカソード14を形成する。
【0035】
カソード電流のコレクター18は当該カソード14の表面20を被覆している。
当該カソード電流コレクター18の一部を介して形成されている複数個のスロット22は当該カソード20に対するアクセスを提供する。
【0036】
絶縁体24は当該カソード電流コレクター18の一部を被覆している。
他の燃料電池の構成に於いては、酸素は他の方法によって供給されうる様に設計されているけれども、本発明の具体例に於いては、典型的な燃料電池に於ける当該カソード14は、大気に向けて開放されている。
【0037】
アノード電流コレクター26は、アノード12の表面を被覆している。
当該カソード電流コレクター18と同様に、当該アノード電流コレクター26は複数個のスロット28を有しており、当該スロット28は当該アノード12へのアクセスを提供すると共に操作表面領域を増加させるものである。
【0038】
導電シート29は、当該アノード電流コレクター26と当該アノード12との間に挟まれているか或いはサンドイッチ状に形成されていることが出来、それによって、電荷の伝達を容易にする。
【0039】
図示されてはいないが、当該導電シート29は、当該カソード電流コレクター18と当該カソード14との間にも又設ける事が可能である。
当該導電シート29は、金によるメッシュ、炭素からなる織物等である事が出来る。
【0040】
当該導電シート29は又、当該アノード12に対する燃料の移送を可能にする為に、ある種の大量移送機能(functionality)を提供する事も可能である。
【0041】
例えば、水との表面相互作用を変更するように改良されて来ている炭素織物は、本発明に於けるある種の燃料電池の作動に対して有用な効果と利点をもたらすものと信じられている。
【0042】
当該アノード12と当該アノード電流コレクター26とは、アノード閉鎖部30に接続されており、当該アノード閉鎖部30は、カバープレート34を含み且つチャンバー32を形成している。
【0043】
当該燃料電池10が組み立てられる際には、当該チャンバー32は有機燃料溶液を貯留する様に作動する。
充填通路36(fill passage)は、燃料が当該チャンバー32内に流入したり当該チャンバー32から流出する事を許容する。
【0044】
当該充填通路36は、例えば、小型或いはマイクロエレクトロニクス機器に使用されるミニチュア型電源として有効となりうる燃料内蔵型燃料電池を提供する為に、閉鎖しておく事も出来る。
【0045】
当該アノード電流コレクター26及び当該カソード電流コレクター18は、例えば金で電気化学的にコーティングされたタンタル箔で形成する事が可能である。
例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE:登録商標テフロン(Teflon)の名称で市場で利用出来る)で形成された当該アノード閉鎖部30は、当該チャンバー32を含んでおり、また例えばPTFEで形成されている当該カバープレート34は、当該チャンバー32を閉鎖するものであり、それによって当該チャンバーはギ酸燃料溶液を内蔵することが出来る。
【0046】
通路40はガス除去手段38を規定する。
当該アノード12上に形成されるガスの泡42は当該チャンバー32内に保持されている燃料溶液を介して当該通路40に至る。当該通路を介して当該ガスは、矢印に示す様に、当該チャンバー32から外部に放出される。
【0047】
ガスの泡42が形成されるので、当該チャンバー32内の圧力が上昇し、当該通路40に亘って圧力差が形成される。
当該圧力差による駆動力は、当該ガスの泡42を当該チャンバー32の外部に向かわせる。
【0048】
当該通路40は実質的に当該燃料溶液の通過を防止する様に構成されており、一方では、それを通じてガスが通過する事を許容している。
当該液体の流れを防止する為には、当該通路40は一般的には管状の形状を持ち、且つ長さに対する直径の比が少なくとも0.5である事が、当該通路40の内部表面における疎水性の面に使用される場合には、好ましいという事が発見された。
【0049】
好ましくは、当該通路40は0.031インチ(0.079cm)より大きくない直径を有しており、より好ましくは、0.01インチ(0.0254cm)より大きくない直径を有しており、少なくとも0.125インチ(0.3175cm)の長さを有している。
【0050】
少なくとも約5個の当該通路40が好ましくは設けられており、より好ましくは、0.031インチ(0.079cm)より大きくない直径を有する通路40が、有効アノード領域の平方センチメートル(cm)あたり約20個の比率で設けられている。
【0051】
当該通路40の典型的な疎水性構成材料はミネソタ州、ミネアポリスの3Mコーポレーションから商業的に購入できる登録商標“KEL−F”のもとに販売されているフッ素樹脂をベースとするポリマーを含んでいる。
当該通路40は当該アノード閉鎖部30の一つの壁よりも多くの壁に設けられる事も出来る。
【0052】
当該燃料溶液の巡回を促進する為、当該ガス除去手段38は好ましくは当該ガスの泡42が当該チャンバー32を介してある最小距離移動できる様に形成されているものである。
例えば、当該通路40は、好ましくは当該アノード電流コレクター26から少なくとも0.1インチ(0.254cm)の距離Aをおいて設けられるものである。
又、当該アノード閉鎖部30の壁部46からある距離だけ分離されている当該通路の入り口部44を設けることは、又当該燃料溶液を有効に循環させる事を促進する為に有効でることも判明した。
【0053】
当該距離は少なくとも0.01インチ(0.0254cm)であることが好ましい。
図4は、図1乃至3に示されている燃料電池10の部分の一般的な構成を示している。
アノードチャンバー50は一般的にはアノード閉鎖部52とそのカバープレート54によって規定されている。
【0054】
アノード電流コレクター56と固定ポリマー電解質膜58は、チャンバー50と連絡している。
図示されてはいないが、カソード、カソード電流コレクター、及び他の要素が、当該膜体58の当該アノード電流コレクター56とは反対側に設けられることも可能である。
【0055】
一般的に60で示されるガス除去手段が、当該チャンバー50からガスを除去する為に複数の通路62を含んでいる。
図4に示す代表的な燃料電池の具体例は、置換可能な燃料カートリッジ64を含んでいる。
【0056】
当該置換可能なカートリッジ64は、低汚染物質含有型ギ酸燃料溶液の供給を支えるための燃料貯留部66(fuel reservoir)を含んでいる。
当該置換可能なカートリッジ64は、例えば、“TEFLON”の様な“PTFE”を含む如何なる適当な材料で構成される事が出来る。
【0057】
当該アノード閉鎖部52には、典型的な充填通路である図4に示す充填チューブ68を含む、当該チャンバー50と連通する充填通路が設けられている。
当該充填チューブ68は当該置換可能なカートリッジ64と嵌合するように形成されている。
【0058】
好ましくは、当該充填チューブ68はチェックバルブ70の様なシール機構を含んでいる。
当該チェックバルブ70は、一方方向の流れを提供するように構成されておりそれによって当該流れは当該カートリッジ貯留部66から当該チャンバー50に流れる事が許可されるが当該チャンバー50外への逆方向の流れは防止される。
【0059】
又、他のシーリング機構或いはシーリング構造も考慮される。
当該置換可能なカートリッジ64は、充填ポート74の端部に配置された凹みバルブ(recessed valve)72を含んでいる。
【0060】
典型的な充填ポート74は、当該充填チューブ68を受け入れ且つ当該充填チューブ68を当該凹みバルブ72と接合させる為に案内するよう構成された一般的にテーパー化された空間部を有している。
【0061】
当該バルブ72は、当該充填チューブ68が当該バルブに係合した場合に開放されるスプリング荷重或いはそれに類似したバルブを含むことが可能である。
典型的な凹みバルブ72及び充填ポート74の様な構成は、充填中にユーザーの接触に対して燃料溶液が曝される機会を減少させる。
【0062】
当該置換可能なカートリッジ64は燃料溶液が消耗した後に当該チャンバー50内に燃料溶液を充填するのに有用である。
当該充填チューブ68が如何なる実際的な長さに対しても延展可能であり、それによって本発明の燃料電池が電気機器の本体部内に存在出来、且つ再充填のためにアクセス出来る様に構成されている事は、評価されるものである。
【0063】
図1乃至図4に示される当該燃料電池とカートリッジは、持続的な電流特性を提供する低汚染物質含有ギ酸を含んでいる。
当該低汚染物質を含む燃料は、好ましくは、実質的に酢酸及びギ酸メチルを含まないものである。
【0064】
典型的な具体例としての燃料が準備されテストされた。
当該実験とその結果は以下に説明される。
本発明の多くの付加的な特徴と本発明の好ましい具体例が以下のデーターによって説明され且つ当業者は本発明は、以下の実験に関して記述された特定の実施例の燃料及びそれらの燃料を製造する方法に特定されるものではない事を理解するであろう。
【0065】
好ましい燃料組成物は、ミズリー州、セントルイスのシグマオルドリッチ(Sigma Aldrich)社から購入した99%ReidelPurissギ酸(ストック#33015)からスタートすることによって製造された。
【0066】
約122ccの燃料が1リットルのプラスチック製ボトルに挿入され、これに10mlの脱イオン水が添加された後、当該ボトルは5時間の間−20℃の冷凍機内に置かれた。ギ酸結晶が当該ボトルの内壁に沿って形成され、一方、液体はその中央部に残存していた。
【0067】
当該液体は、当該ボトルから排出された。
当該結晶はその後脱イオン水によって洗浄され、その後当該結晶は溶融された。
38ミリリッター(milliliters)の当該溶融された触媒が、50mlの目盛のあるシリンダーに移され、12ミリリッター(milliliters)の脱イオン水が添加され、表1にリストされている「好ましいギ酸組成物1」を製造した。
【0068】
「好ましいギ酸組成物1」を製造するのに使用されたこの方法は、開始時点として精製された市販品グレードと共に良好に作動する。
「好ましいギ酸組成物1」の作成に用いたこの方法は、市販規格の精製ギ酸を出発材料として燃料試料を作成するのに有効である。市販規格の未精製ギ酸を出発材料とする場合には、ギ酸メチルと酢酸の量を減らす工程を繰り返すことが必要となる可能性がある。もしくは、市販規格の未精製ギ酸を使う場合には、凍らせる前の事前処理として蒸留工程を行ってもよい。
【0069】
「好ましいギ酸組成物1」の試験は、Fuel Cell Technologies製の市販の燃料電池試験装置を用いて行った。この試験に用いた薄・電極構造体(MEA)は以下の通りに作成した。即ち、改質NAFIONの5%溶液(米国Solution Technology社の1100EW)に適量の触媒粉末を混合してアノード用及びカソード用触媒インクを作成した。ここで、アノード用触媒としてはEnglehardt社の#s020284パラジュームブラック又はSigma Aldrich社(ミズーリ州セントルイス)の#20,582−4を用い、一方、カソード用触媒インクとしてはJohnson Mathey社のhighspec 6000プラチナブラックを用いた。こうして作成したアノード及びカソード用インクを、真空作業台に固定したDupont社製NAFION 117薄膜の夫々の面に塗布した。通常、インク塗布は60℃で行い、その後、80℃、15分間の熱処理で薄膜を養生した。使用したアノード用触媒の付着量は約10mg/cmで、本作業に用いたMEAの表面積は5cmであった。カソード用インクの組成は、重量で、プラチナブラック約90%、NAFION約10%で、使用したカソード用触媒の標準的付着量は8mg/cmであった。10モルのギ酸を1sccm(1cc/min)の率でアノードに供給し、乾燥空気を100sccmの率でカソードに供給して試験を行い、上記の薄膜を用いて0.53Vで1時間発電して、電流の時間変化を記録した。結果を表1に示す。表から、「好ましいギ酸混合物1」は800W−hr/リットルを超えるエネルギー密度を示し、1時間後の電流減少は22%未満であり、且つ不燃性であることが分る。
【0070】
不純物の測定値を同じく表1に示す。「好ましい燃料組成物」については、測定した内の最悪の数値を表中に示したが、多くの場合、不純物(即ちギ酸メチルと酢酸)の濃度は測定下限(約1ppm)未満であった。これに対して、市販規格の未精製ギ酸を用いたものについては、夫々測定した内の最良の数値を表に示した。不純物の試験値はバッチ毎にバラツキがあったが、不純物濃度は何れも表の数値以上であった。更に、ギ酸メチルと酢酸の量が増えるに従って試験結果は悪化した。
【0071】
【表1】

【0072】
試験した試料のうちで、「好ましい燃料」とFluka燃料だけが不燃性である。濃度は「好ましい燃料」の混合体の方が高かったにも拘らず(Flukaの50%に対して84%)、ギ酸メチルの濃度については、「好ましい燃料」の測定値は最大でも10ppmであった一方、Flukaの測定値は最良でも30ppmであった。試験に供した上記以外の燃料も、Fluka燃料以外は、遥かに高い酢酸濃度を示した。「好ましい燃料」は酢酸濃度がずっと低く、ある例では測定下限を下回る試料もあった。「好ましい燃料」の1時間の電流減少は最悪の場合でも21%であり、試験した燃料中で最も減少幅が少なかった。
【0073】
表2に、試験した燃料組成物のエネルギー密度を燃料組成と対比して示す。燃料の理論エネルギー密度が、リチウム電池について報告されている理論エネルギー密度275W−hr/リットルの少なくとも2倍であるためには、燃料槽内の燃料の濃度は少なくとも61%でなくてはならない。この条件で、実用的な燃料槽が商業的に可能である。混合物中のギ酸の濃度が88%以上となると、その発火点は60℃を下回る。本発明の好ましい実施例では、燃料槽はカートリッジ350のような燃料カートリッジであり、ギ酸の濃度は最低約61%であって、且つ約88%を超えない。本発明の燃料電池は、アノードに接触する燃料の濃度が時として上記よりも下がっても作動が可能である。
【0074】
ギ酸の濃度が10%程度まで低下しても、例えば燃料電池からバッテリーへ充電するのに十分な電流を供給できる。エネルギー密度が10%といった低いレベルでは、主要な不純物の濃度が低いことが電流密度を保つために重要である。なお、発火点が60℃を下回る物質の運搬には特殊な容器が必要である。
【0075】
【表2】

【0076】
図5に「好ましいギ酸組成物1」の性能を、市販規格のギ酸のうちで最も良好なものを用いた数点の試料と比較して示す。図に「GFSギ酸」と示した試料があるが、これは酢酸を1000ppm含むものである。ギ酸の濃度が10モルとなるように希釈した場合には、「好ましいギ酸混合物1」が最も高い性能を示すことに留意されたい。図5は、各試料をMillipore脱イオン水で希釈してギ酸の10モル溶液とし、その溶液を1cc/minの率でアノードに供給し、乾燥空気を100sccmの率でカソードに供給して得たものである。
【0077】
図6に、20モルのギ酸試料の中で最も性能良好なものを比較した。この試験では、各試料をMillipore脱イオン水で希釈してギ酸の20モル溶液とし、その溶液を0.5cc/minの率でアノードに供給し、乾燥空気を100sccmの率でカソードに供給した。高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)用のギ酸試料は13モル溶液として市販されており、これを希釈しても20モル溶液は得られないので、比較の対象に含めなかった。市販規格のReidel商業用ギ酸を用いた燃料と比較して、「好ましいギ酸混合物」は電圧も高く、その経時的減少も緩やかである。
【0078】
ガスクロマトグラフィー(CG)により、多くの種類の商業規模のギ酸のサンプルが分析され、その結果を表3に示す。
Fluka HPLC規格のギ酸を除いて、ここにテストされた残りの商業規模のサンプルは、かなりの量のギ酸メチル或いは酢酸を含んでおり、一方好ましい組成物は実質的に蟻酸メチル及び酢酸を含んでおらず、そしてFlukaHPLC規格は、実質的に酢酸を含まないものであるが、検知できる量のギ酸メチルを含んでおり、その量は、Flukaが50%のギ酸のみを含み、当該好ましい燃料で84%のギ酸が測定されているにも係わらず、当該好ましい燃料の10倍である。
【0079】
それに加えて、好ましい組成物とFlukaギ酸は、イオン結合プラズマ質量スペクトロスコメトリ(mass spectroscometry)(ICP MS)で分析された。
【0080】
表3及び表4は、その結果を比較するものであり、且つ好ましい組成のものがFlukaよりも水なし状態に於いてより少ない鉄とシリコンを含んでいる事を示している。
【0081】
【表3】

【0082】
【表4】

【0083】
メタノール(ギ酸溶液中でギ酸メチルに変換される)、ギ酸メチル及び酢酸の効果を評価する為の実験もまた実施された。
これらの成分は、ギ酸燃料の主要な汚染物質として識別されて来ており、好ましい燃料はこれらの汚染物質が実質的に含まれていないか或いは極めて少ない量を含むものであるとされてきている。
【0084】
一つの試験では、FlukaHPLC規格のギ酸を出発物質とした場合に、メタノール、ギ酸メチル及び酢酸の種々の量が当該出発物質に添加された。
表5はその結果を要約したものである。100ppmよりも少ないメタノール、ギ酸メチル及び酢酸がFlukaHPLC規格のギ酸に添加された場合には、測定可能な性能劣化が検知された。
特に、時間に対する電流損失はかなり増加した。
【0085】
【表5】

【0086】
メタノールの効果も又調査された。メタノールそれ自身はある直接燃料電池の燃料であるので、メタノールは、これまでに度々、個の分野で、ギ酸燃料電池に効果があると考えられてきた。然しながら、メタノールは実際に燃料電池の特性を劣化させるものとして判断されてきた。メタノールはその溶液内でギ酸と反応してギ酸メチルを形成する。
【0087】
当該メタノールは殆ど完全に約1時間でギ酸メチルに変換される。当該メタノールは従って、一般的にギ酸燃料溶液に於ける、ギ酸メチル汚染物を生成するものと考えられる。
【0088】
図7は、メタノールの効果を示すものである。メタノールの量を増加させながら、それをFluka HPLC規格のギ酸燃料に添加した。
図7は、上から下に向けて、好ましい低汚染物資含有燃料、FlukaHPLC燃料、及びメタノールを0.005%、0.04%、及び0.4%とメタノールの水準を増加させて添加したFluka燃料の記録を示す。
【0089】
図7に於いて、50ppm(0.005%)の試料は、知覚しえる程度の特性上の劣化が発生するが、400ppm(0.04%)の試料は、実質的な特性劣化が発生している事が判る。
【0090】
図7の結果を得る為に、各試料をMillipore脱イオン水で希釈して10モルギ酸溶液とし、その10モルギ酸溶液を0.5cc/minの率でアノードに供給し、乾燥空気を100sccmの率でMEAのカソードに供給した。
【0091】
【表6】

【0092】
【表7】

【0093】
当該燃料電池に影響を与えるその他の組成物も又調査された。
少量のホウ酸及びHBFは電流損失を逆転させる。表6及び表7は、この結果を示している。
【0094】
620ppmのホウ酸を添加することにより当該燃料電池の特性が実質的に改良されるが、1230ppmのホウ酸の添加は、有効でない事が判る。
同様に、880ppmのHBFを添加することにより当該燃料電池の特性が実質的に改良されるが、1760ppmのHBFの添加は、貧弱な特性しか見出せない。
【0095】
又、2440ppmのHBFの添加は、全く受け入れられない特性を示す。
本願発明の特定の具体例が示され又説明されているが、当業者にとって明らかな他の変更や置換或いは代替可能な手段が存在する事は理解されるべきであり、その様な変更や置換或いは代替可能な手段は、本願発明の精神や範囲を逸脱することなく実行しえるものであり、それらは添付の請求項から決定されるべきものである。
本願発明に関する多種類の特徴は添付の請求項で規定されている。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】図1は、典型的な本発明の具体例である燃料電池の分解図である。
【図2】図2は、図1の燃料電池の部分図である。
【図3】図3は、図1の燃料電池の部分図である。
【図4】図4は、本発明に於ける他の典型的な具体例である燃料電池の部分図である。
【図5】図5は、本発明の典型的な具体例に於ける燃料と複数の商業的に精製された品質の試料に対する時間に関する電流密度をプロットしたグラフである。
【図6】図6は、本発明の典型的な具体例に於ける燃料と複数の商業的に精製された品質の試料に対する時間に関する電圧をプロットしたグラフである。
【図7】図7は、本発明の典型的な具体例に於ける燃料とメタノールの添加量を異ならせた商業的に精製された品質の試料に対する時間に関する電流密度をプロットしたグラフである。
【符号の説明】
【0097】
10 燃料電池組立体
12 アノード
14 カソード
16 固体ポリマー電解質
18 カソード電流コレクター
20 カソード14の表面
22 スロット
24 絶縁体
26 アノード電流コレクター
28 スロット
29 導電シート
30 アノード閉鎖部
34 カバープレート
32 チャンバー
36 充填通路
38 ガス除去手段
40 通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体供給型燃料電池用の燃料であって、当該燃料は、少なくとも約61重量%のギ酸を含んでおり、且つギ酸メチルが約25重量ppmよりも多くない事を特徴とする液体供給型燃料電池用の燃料。
【請求項2】
実質的にギ酸メチルが含まれていない事を特徴とする請求項1記載の燃料
【請求項3】
液体供給型燃料電池用の燃料であって、当該燃料は、少なくとも約10重量%のギ酸と、残りの重量が実質的に水であり、約25重量ppm以下のギ酸メチル及び約50重量ppm以下の酢酸とを含んでいる事を特徴とする液体供給型燃料電池用の燃料。
【請求項4】
少なくとも約61重量%のギ酸を含んでいる事を特徴とする請求項3記載の燃料。
【請求項5】
約25重量ppm以下のギ酸メチルを含んでいる事を特徴とする請求項4記載の燃料。
【請求項6】
実質的にギ酸メチルを含んでいない事を特徴とする請求項5記載の燃料。
【請求項7】
実質的に酢酸を含んでいない事を特徴とする請求項6記載の燃料。
【請求項8】
実質的に酢酸を含んでいない事を特徴とする請求項5記載の燃料。
【請求項9】
直接有機燃料電池であって、当該燃料電池は、請求項6に記載の燃料、アノード、カソード及び当該アノードとカソードとの間に設けられる電解質体、及び請求項6に記載の燃料を当該アノードに供給する為のアノード燃料供給手段とを含み、当該カソードと当該電解質体は当該アノードに於いて当該有機燃料溶液を酸化させ且つ当該カソードに於いて酸素を還元させる様に作動する様に構成されている事を特徴とする直接有機燃料電池。
【請求項10】
直接有機燃料電池であって、当該燃料電池は、請求項5に記載の燃料、アノード、カソード及び当該アノードとカソードとの間に設けられる電解質体、及び請求項5に記載の燃料を当該アノードに供給する為のアノード燃料供給手段とを含み、当該カソードと当該電解質体は当該アノードに於いて当該有機燃料溶液を酸化させ且つカソードに於いて酸素を還元させる様に作動する様に構成されている事を特徴とする直接有機燃料電池。
【請求項11】
直接有機燃料電池であって、当該燃料電池は、請求項4に記載の燃料、アノード、カソード及び当該アノードとカソードとの間に設けられる電解質体、及び請求項4に記載の燃料を当該アノードに供給する為のアノード燃料供給手段とを含み、当該カソードと当該電解質体は当該アノードに於いて当該有機燃料溶液を酸化させ且つカソードに於いて酸素を還元させる様に作動する様に構成されている事を特徴とする直接有機燃料電池。
【請求項12】
実質的に酢酸を含んでいない事を特徴とする請求項4記載の燃料。
【請求項13】
約88重量%よりも多くないギ酸を含んでいる事を特徴とする請求項4記載の燃料。
【請求項14】
少なくとも約620ppm以上で約1230ppm以下のホウ酸を含んでいる事を特徴とする請求項4記載の燃料。
【請求項15】
当該燃料は更に少なくとも約880ppm以上で約1760ppm以下のテトラフルオロホウ酸(HBF)を含んでいる事を特徴とする請求項4記載の燃料。
【請求項16】
約0.04%以下のメタノールを含んでいる事を特徴とする請求項3記載の燃料。
【請求項17】
直接有機燃料電池であって、当該燃料電池は、請求項16に記載の燃料、アノード、カソード及び当該アノードとカソードとの間に設けられる電解質体、及び請求項16に記載の燃料を当該アノードに供給する為のアノード燃料供給手段とを含み、当該カソードと当該電解質体は当該アノードに於いて当該有機燃料溶液を酸化させ且つカソードに於いて酸素を還元させる様に作動する様に構成されている事を特徴とする直接有機燃料電池。
【請求項18】
ギ酸燃料を準備する方法であって、当該方法は、
商業規格(commercial grade)のギ酸を当該ギ酸の氷点(freezing point)以下にして冷却する工程、
冷却工程により氷結されたギ酸から汚染物を分離する工程、及び
当該ギ酸を液化させる工程と
を含んでいる事を特徴とするギ酸燃料を準備する方法。
【請求項19】
当該方法は、更に、当該冷却工程に先立ち、商業規格のギ酸を蒸留(distilling)する予備的な工程を含んでいる事を特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項20】
当該酢酸及びギ酸メチルのレベルを減少させる為に、当該冷却工程、当該分離工程及び液化工程を繰り返す工程を更に含んでいる事を特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項21】
液体供給型燃料電池用燃料であって、当該燃料は、少なくとも約61重量%のギ酸と約50ppm以下の酢酸と、少なくとも約620ppm以上で約1230ppm以下のホウ酸を含んでいる事を特徴とする燃料。
【請求項22】
直接有機燃料電池であって、当該燃料電池は、請求項21に記載の燃料、アノード、カソード及び当該アノードとカソードとの間に設けられる電解質体、及び請求項21に記載の燃料を当該アノードに供給する為のアノード燃料供給手段とを含み、当該カソードと当該電解質体は当該アノードに於いて当該有機燃料溶液を酸化させ且つカソードに於いて酸素を還元させる様に作動する様に構成されており、更に当該アノードは、パラジウムを含む触媒を内蔵している事を特徴とする直接有機燃料電池。
【請求項23】
液体供給型燃料電池用燃料であって、当該燃料は、少なくとも約61重量%のギ酸と約50ppm以下の酢酸と、少なくとも約880ppm以上で約1760ppm以下のテトラフルオロホウ酸(HBF)とを含んでいる燃料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−93128(P2006−93128A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−269415(P2005−269415)
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(503060525)ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティ オブ イリノイ (25)
【Fターム(参考)】