説明

省エネ空調監視制御装置

【課題】専門空調管理者不在のビルや施設において、省エネ温度の設定が徹底されない、エアコン暖房又は冷房運転を開始すると、空調負荷が変化しても業務終了まで連続運転するなど、無駄な電力を使用している場合が多い。
【解決手段】居住者が空調運転操作をするビルや施設のエアコン運転操作単位に設置し、屋外温度計3、屋外湿度計4、屋内温度計5、屋内湿度計6、壁掛け構造の表示板2、エアコン制御リレー7、外気冷房制御リレー8及び外気調節アナログ出力9で構成し、設定データの目標温度と、季節毎時刻毎の実測計測値による蓄積データの現在時刻のエアコン停止・最小外気取入時屋内温度上昇値又はエアコン停止・最大外気取入時屋内温度上昇値、若しくは屋外湿度下降値を使用して、空気線図上でエアコン運転方法と外気取入れ方法により空調範囲を設定し、空調知識が少ない居住者でも省エネ空調運転の監視と制御を可能とする省エネ空調監視制御装置1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、居住者がエアコン運転操作を行なうビルマルチエアコンやエアコンを設置したビルや施設において、省エネ空調運転を行なうことが出来るようにする、空調監視制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ビル用マルチエアコンやエアコンを設置したオフイスビルや施設の空調設備は、温度調節を行なうが換気設備が独立して設置されている場合が多く、エアコン運転と連動した外気冷房制御による省エネ空調運転が出来ない。また、空調管理者が常駐しないで居住者がエアコン運転操作を行なうビルや施設では、業務開始時にエアコン運転を開始すると、冷房や暖房が不要な状態になっても業務終了まで無駄な連続運転する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現状の問題
【0004】
居住者がエアコン運転操作を行なうオフイスビルや施設では、居住者が業務開始時にエアコンによる「暖房または冷房」運転を開始すると、OA機器により屋内温度が上昇しても、外気温度が変化して「暖房または冷房」運転が不要になっても、業務終了まで連続運転される。また、OA機器などの発熱が多いオフイスでは、冬期・中間期には「外気」で冷房出来るのに「エアコンによる冷房運転」を行なうことが多い。
【0005】
居住者が自由にエアコンの温度設定が出来るため、省エネのため推奨されている設定温度例えば暖房20℃冷房28℃の省エネ温度設定が厳守されない。
【0006】
問題の原因
【0007】
ビル用マルチエアコンやエアコンを設置しオフイスビルや施設の空調設備は、温度調節を行なうが換気設備が独立して設置されている場合が多く、エアコン運転と連動した外気冷房制御による厳密な省エネ空調運転が出来ない。また、居住者がエアコンを運転操作する箇所に屋外温度や屋外湿度の監視装置が無いので、エアコン運転が不要の判断が出来ない。
【0008】
オフイスや各種施設の居住者には空調知識が少なく、正確な省エネ空調運転を行なうことが出来ない。また、居住者が自由にエアコンの温度設定を行なうので、省エネ温度空調運転が徹底されない。
【0009】
エアコン運転不要時でも、エアコンや熱源の自動停止機能が無く、また屋内温度を設定温度に調節するため自動的に冬期に冷房運転を行い、夏期に暖房運転を行うエアコン設備もある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
装置の概要
【0011】
本特許の「省エネ空調監視制御装置」は、居室の空調運転操作単位に設置し、居室内に設けた壁掛け構造の省エネ空調監視制御装置表示板と、有線または無線で接続した屋外温度計・湿度計と屋内温度計・湿度計およびエアコン制御リレーと外気冷房制御リレーと外気調節アナログ出力で構成する。上記温度・湿度の計測値と屋内目標温度と本特許の下記α値、β値、γ値を使用して(1)から(9)の空調範囲を設定する。周期的に行なう省エネ空調判断においは、屋内温度として屋内温度計測値の他に「屋外計測温度+(α値またはβ値)」を使用した屋内温度予測によって最適空調方法を判断し、エアコンまたは熱源機器に対し暖房または停止または冷房のいずれかの制御出力を行い、外気冷房機器に対し最小外気取入または外気量調節または最大外気取入のいずれかの制御出力を行うことにより過暖房・過冷房の防止とエアコン運転不要時の連続運転防止しと外気冷房制御による省エネ運転を行なう。空調表示板内の温度および湿度表示部では計測値と省エネ空調方法の予測表示を行い、省エネ空調状態表示部では現在の空調方法を表示し、音声案内出力では空調方法変更時の変更理由の案内を行なう。以上のことにより空調知識が少ない居住者でも省エネ空調運転の監視制御が出来ることを特徴とする。
【0012】
空調方法設定と省エネ空調判断
【0013】
本特許の「省エネ空調監視制御装置」は、「屋内目標温度(冬期・中間期・夏期)」と、「エアコン停止・最小外気取入時屋内温度上昇値(α値)」と、「エアコン停止・最大外気取入時屋内温度上昇値(β値)」および、「屋外湿度下降値(γ値)」を使用して空気線図上で屋外温度と湿度に対する、エアコン運転方法と、外気取入れ方法による9つの空調範囲を設定し、屋外温度・湿度計測値および屋内温度・湿度計測値と屋内目標温度とα値、β値、γ値によって上記9つの中から最適な空調範囲を決定し、エアコンまたは熱源設備に運転停止制御を、外気取入れ設備に外気取入量制御を行なうことを特徴とする。
【0014】
エアコン停止・最小外気取入時屋内温度上昇値(α値)
【0015】
エアコン停止・最小外気取入時屋内温度上昇値(α値)(以下α値と称す)は、「エアコン停止・最小外気取入」時に屋内計測温度と屋外計測温度の差を算出した最新の実績値の季節毎の時系列データとして蓄積した数値であり、最小外気取入する場合の空調範囲の設定と省エネ空調判断時に使用し、省エネ空調判断時には屋内計測温度の他に「屋内予測温度=屋外計測温度+α値」によって屋内温度を予測して、エアコン暖房または冷房不要判断と停止制御を行なうことを特徴とする。
【0016】
エアコン停止・最大外気取入時屋内温度上昇値(β値)
【0017】
エアコン停止・最大外気取入時屋内温度上昇値(β値)(以下β値と称す)は、「AC停止・最大外気取入」時に屋内計測温度と屋外計測温度の差を算出した最新の実績値の季節毎の時系列データとして蓄積した数値であり、外気湿度が屋外上限湿度以下で外気冷房制御を行なう場合の空調範囲の設定と省エネ空調判断時に使用し、省エネ空調判断時には屋内計測温度の他に「屋内予測温度=屋外計測温度+β値」によって屋内温度を予測して、エアコン暖房または冷房不要判断と停止制御を行なうことを特徴とする。
【0018】
屋外湿度下降値(γ値)
【0019】
屋外湿度下降値(γ値)(以降γ値と称す)は、外気冷房時に取り入れた外気が上記β値(℃)上昇するために(相対)湿度が下降する値であり、「屋外上限湿度=屋内上限湿度例えば60%+γ値(%)」と屋外計測湿度と比較し外気冷房を実行するか最小外気にするかの判断に使用することを特徴とする。
【0020】
温度表示
【0021】
「省エネ空調監視制御装置」表示板上に形成した温度表示部は、並列配置した屋外温度棒グラフ表示と屋内温度棒グラフ表示と、最小外気時空調方法指示域と、外気冷房時空調方法指示域と、屋内目標温度指示域と、屋外温度デジタル表示と、屋内温度デジタル表示と、α値表示と、β値表示と、α値デジタル表示と、β値デジタル表示とで形成し、屋内温度指示域の屋内目標温度値の背景色として冬期目標温度例えば20℃は例えば暖房色の橙色、中間期目標温度例えば24℃は例えば快適色の緑色、夏期目標温度例えば28℃は例えば冷房色の水色に表示時し季節毎の屋内目標温度を明示し、屋内温度目標温度をデータ設定操作で変更時には自動的に更新することを特徴とする。
【0022】
最小外気時空調方法指示域とα値積み上げ表示
【0023】
最小外気時空調方法指示域は、屋外湿度が高いため外気冷房を行わず最小外気にする場合に使用し、「(1)エアコン(以降ACと称す)暖房・最小外気取入(以降最小外気と称す)」範囲を暖房色の例えば橙色とし、「(2)AC停止・最小外気」の範囲を快適色の例えば薄緑色とし、「(3)AC冷房・最小外気」の範囲を冷房色の例えば水色とし、屋外温度棒グラフ表示にα値を積み上げ表示した先頭値が指す空調範囲が予測最適空調方法であることが直感的に分かるようにすることを特徴とする。
【0024】
外気冷房時空調方法指示域とβ値積み上げ表示
【0025】
外気冷房時空調方法指示域は、屋外湿度が屋外上限湿度以下で外気冷房制御が可能な場合に使用し、「(4)AC暖房・最小外気」範囲を暖房色の例えば橙色とし、「(5)AC停止・外気取入調節(以降外気調節と称す)」範囲を例えば薄緑色とし、「(6)AC停止・外気調節」範囲を快適色の例えば緑色とし、「(7)AC停止・最大外気」範囲を例えば薄緑色とし、「(8)AC冷房・最大外気」範囲を例えば紫色とし、「(9)AC冷房・最小外気」範囲を例えば冷房色の水色とし、屋外温度棒グラフ表示にβ値を積み上げ表示した先頭値が指す範囲が予測最適空調方法であることが直感的に分かるようにすることを特徴とする。
【0026】
湿度表示
【0027】
「省エネ空調監視制御装置」表示板上に形成した湿度表示は、並列配置した屋外湿度棒グラフ表示と屋内湿度棒グラフ表示と、快適湿度指示域と、γ値指示域と、屋外湿度デジタル表示と、屋内湿度デジタル表示により形成し、快適温度指示域はデータ設定操作による変更時には自動的に更新することを特徴とする。
【0028】
快適湿度指示域と屋外湿度下降値(γ値)積み上げ表示
【0029】
上記湿度表示の湿度棒グラフ表示に形成した快適湿度指示域表示は例えば40%から60%の範囲を例えば緑色とし、この屋内上限湿度例えば60%の目盛上部に屋外湿度下降値(γ値)を積み上げた先頭値が外気冷房時の予測「屋外上限湿度」を示し、屋外湿度棒グラフ表示と対比することにより、「外気冷房制御」が可能か中止か直感的に分かることを特徴とする。
【0030】
省エネ空調状態表示
【0031】
「省エネ空調監視制御装置」表示板上の省エネ空調状態表示部は、空気線図形式上に「(1)AC暖房・最小外気」範囲と、「(2)AC停止・最小外気」範囲と、「(3)AC冷房・最小外気」範囲と、「(4)AC暖房・最小外気」範囲と、「(5)AC停止・外気調節」範囲と、「(6)AC停止・外気調節」範囲と、「(7)AC停止・最大外気」範囲と、「(8)AC冷房・最大外気」範囲と、「(9)AC冷房・最小外気」範囲を形成し、省エネ空調判断結果該当する範囲を例えば赤色フリッカーまたは連続表示させることにより、省エネ空調方法全体の中で現在の位置付けが直感的に分かるようにしたことを特徴とする。
【0032】
音声案内出力
【0033】
本「省エネ空調監視制御装置」の省エネ空調判断と制御は、居住者によるエアコン暖房運転または冷房運転操作と異なった運転を行なう可能性があるため、空調範囲変更時には変更理由を音声出力案内することによって居住者に安心感を与えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0034】
本発明の「省エネ空調監視制御装置」によれば以下のような効果が得られる。
【0035】
省エネ効果
【0036】
エアコン暖房、冷房時にはエアコン本体の温度設定に関係なく、本発明の「省エネ空調監視制御装置」の屋内目標温度の冬期目標温度(例えば20℃)および夏期目標温度(例えば28℃)によって省エネ空調判断とエアコン運転・停止制御を行うので、過度な温度設定の暖房・冷房運転を防止し、空調技術者が常駐しなくても省エネ運転を図ることが出来る。
【0037】
暖房または冷房が不要な状態と判断した場合には、エアコンまたは熱源の停止制御を行なうので、無駄な暖房または冷房の連続運転を防止し省エネを図ることが出来る。
【0038】
外気冷房制御を「(5)AC停止・外気調節」範囲と、「(6)AC停止・外気調節」範囲と、「(7)AC停止・最大外気」範囲と、「(8)AC冷房・最大外気」範囲と広範囲に厳密に行なうので、熱源を使用する冷房運転が最小限になり省エネを図ることが出来る。
【0039】
屋内上限湿度以下になるように湿度制御を行なうので、過冷却再熱を行なう除湿によるエネルギー使用を最小限に出来る。
【0040】
快適性維持効果
【0041】
屋内上限湿度(例えば60%)以下になるように制御を行なうので、居室内湿度を快適に保つことが出来る。
【0042】
「最大外気」で外気冷房中に屋外湿度が高くなり外気冷房を中止し「最小外気」にするような空調負荷急変時には、「屋内予測温度=屋外計測温度+α値」の予測値によって最適な空調方法を判断するので、現在の屋内計測温度で空調方法を判断するのに比較し屋内温度の急変動を抑え快適な目標温度を維持出来る。
【0043】
省力化効果
【0044】
省エネ空調運転のために、屋外温度・湿度計測と屋内温度・湿度の計測を定期的に行なう必要がなく、また空調運転方法が変更になった場合にもエアコン操作や外気取入れ操作を行なう必要がないので、居住者の省力化になり本来の業務に専念出来る。
【0045】
安心効果
【0046】
居住空間のエアコン操作単位に設置した「省エネ空調監視制御装置」表示板内の、「温度表示」と「湿度表示」と空気線図形式上の「省エネ空調状態表示」により、空調空専門知識が少ない居住者でも最適な省エネ空調運転状態が容易に分かり安心感を与える事が出来る。
【0047】
「省エネ空調監視制御装置」内の音声出力案内により、省エネ空調判断によって空調方法が変更になった場合には、変更理由を音声案内するので居住者に安心感を与える事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】図1は本発明の「省エネ空調監視制御装置システム構成図」である。
【図2】図2は本発明の「省エネ空調監視制御装置表示板」の説明図である
【図3】図3は「省エネ空調判断条件概念図(温度による判断)」である。
【図4】図4は「省エネ空調判断条件概念図(湿度による判断)」である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下図面によって本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0050】
省エネ空調監視制御装置システム構成
【0051】
本発明においては図1.「省エネ空調監視制御装置システム構成図」に示すシステム1式をビル内居住者空間のエアコン操作単位に設置する。
【0052】
上記図1.「省エネ空調監視制御装置システム構成図」内の屋外温度計3と屋内温度計5の温度データおよび、屋外湿度計4と屋内湿度計6の湿度データを有線または無線で接続し「省エネ空調監視制御装置」1に入力し、省エネ空調判断を行い、この結果、有線または無線で接続したエアコン制御リレー出力7、外気冷房制御リレー出力8および外気調節アナログ出力9に判断結果の制御出力を行い、「省エネ空調監視制御装置表示板」2内の温度表示部11、湿度表示部23、省エネ空調状態表示部31に計測値と省エネ空調状態を表示し、そして音声案内出力部44から音声案内の出力を行なう。
【0053】
エアコン制御リレー出力
【0054】
上記エアコン制御リレー出力7はエアコンまた熱源機器に対してON/OFF接点によって運転停止の制御を行なうもので、エアコン暖房リレーと、エアコン停止リレーと、エアコン冷房リレーの3種類で形成する。
【0055】
エアコン暖房リレーは、省エネ空調判断結果空調範囲が「(1)AC暖房・最小外気」または「(4)AC暖房・最小外気」の場合にON接点(閉接点)を出力し、その他の範囲の場合にはOFF接点(開接点)を出力する。
【0056】
エアコン停止リレーは、省エネ空調判断結果空調範囲が「(2)AC停止・最小外気」、「(5)AC停止・外気調節」、「(6)AC停止・外気調節」、「(7)AC停止・最大外気」の場合にON接点(閉接点)を出力し、その他の範囲の場合にはOFF接点出力する。
【0057】
エアコン冷房リレーは、省エネ空調判断結果空調範囲が「(3)AC冷房・最小外気」、「(8)AC冷房・最大外気」、「(9)AC冷房・最小外気」の場合にON接点(閉接点)を出力し、その他の空調範囲の場合にはOFF接点(開接点)を出力する。
【0058】
外気冷房リレー8は、外気ダンパー、窓などの全開/全閉制御、換気扇の運転/停止制御のようにON/OFF2位置制御する設備を制御対象とし、省エネ空調判断結果空調範囲が「(6)AC停止・外気調節」「(7)AC停止・最大外気」「(8)AC冷房・最大外気」範囲の場合にON接点出力し、その他の範囲の場合にはOFF接点出力する。
【0059】
外気調節アナログ出力9は、外気ダンパー、窓、扉などの開度または換気ファンの風量を0〜100%制御できる設備を対象とし、アナログ出力例えば抵抗値変化0〜125Ωを外気取入れ量0%〜100%に対応させて出力し外気取入れ量を調節し、省エネ空調判断結果の全空調範囲に対し指定されたアナログ量の出力を行なう。空調方法が「(1)AC暖房・最小外気」「(2)AC停止・最小外気」「(3)AC冷房・最小外気」、「(4)AC暖房・最小外気」「(9)AC冷房・最小外気」範囲の場合には衛生管理上の最小限の換気のために最小開度例えば15%にし、空調方法が「(5)AC停止・外気調節」「(6)AC停止・外気調節」範囲の場合には屋内計測温度が季節毎の屋内(室内)目標温度になるようにアナログ出力を変化させてフイードバック制御を行ない、また空調方法が「(7)AC停止・最大外気」「(8)AC冷房・最大外気」範囲の場合は最大外気取入れのために100%出力する。
【実施例2】
【0060】
省エネ空調監視制御装置表示板
【0061】
本発明においては図2.「省エネ空調監視制御装置表示板」2に示すように、表示板内には温度表示部11、湿度表示部23、省エネ空調状態表示部31及び操作部41を形成する。
【0062】
温度表示部
【0063】
温度表示部11は、並列配置した屋外(外気)温度棒グラフ表示12と屋内(室内)温度棒グラフ表示14と、屋外温度デジタル表示13と、屋内温度デジタル表示15と、最小外気時空調方法指示域16と、外気冷房(制御)時空調方法指示域17と、α値表示と18と、β値表示20と、α値デジタル表示19と、β値デジタル表示21と、屋内目標温度指示値22で形成する。
【0064】
上記屋内目標温度指示値22は、屋内目標温度値の背景色として冬期目標温度例えば20℃は暖房色の例えば橙色、中間期目標温度例えば24℃は快適色の例えば緑色、夏期目標温度例えば28℃は例えば冷房色の例えば水色に表示時し季節毎の屋内目標温度を明示する。
【0065】
温度表示部11内の、互いに平行して上下に伸びる屋外温度棒グラフ表示12と屋内温度棒グラフ表示14と、屋外温度デジタル表示13と、屋内温度デジタル表示15は、表示の値を夫々対応した計測値に応じて変化させる。また屋外温度棒グラフ表示12を例えば青色とし、屋内棒グラフ表示14を例えば赤色とする。
【0066】
最小外気時空調方法指示域
【0067】
温度表示部11内の最小外気時空調方法指示域16は「(1)AC暖房・最小外気」範囲と、「(2)AC停止・最小外気」範囲と、「(3)AC冷房・最小外気」範囲の空調方法に区画し、屋外温度棒グラフ表示12にα値18を積上げ表示した先頭値が位置する範囲が、屋外湿度が高いために外気冷房を中止した「最小外気」時の最適空調方法であることを居住者が直感的に分かるようにする。
【0068】
「(1)AC暖房・最小外気」範囲は次式の通りで、暖房色の例えば橙色とする。「(1)AC暖房・最小外気」範囲≦「冬期目標温度(例えば20℃)」
【0069】
「(2)AC停止・最小外気」範囲は次式の通りで、快適色の例えば薄緑色とする。「冬期目標温度(例えば20℃)」<「(2)AC停止・最小外気」範囲および「(2)AC停止・最小外気」範囲≦「夏期目標温度(例えば28℃)」
【0070】
「(3)AC冷房・最小外気」範囲は次式の通りで、冷房色の例えば水色とする。「夏期目標温度(例えば28℃)」<「(3)AC冷房・最小外気」範囲
【0071】
上記、冬期目標温度と夏期目標温度は、設定データ変更によって自動的に更新する。
【0072】
外気冷房時空調方法指示域
【0073】
温度表示部11内の外気冷房時空調方法指示域17は、「(4)AC暖房・最小外気」範囲と「(5)AC停止・外気調節」範囲と、「(6)AC停止・外気調節」範囲と、「(7)AC停止・最大外気」範囲と、「(8)AC冷房・最大外気」範囲と、「(9)AC冷房・最小外気」空調方法に区画し、屋外温度棒グラフ表示12にβ値20を積上げ表示した先頭値が位置する範囲が、外気冷房制御時の最適空調方法であることを居住者が直感的に分かるようにする。
【0074】
「(4)AC暖房・最小外気」範囲は次式の通りで、暖房色の例えば橙色とする。「(4)AC暖房・最小外気」範囲≦「冬期目標温度(例えば20℃)−(α値−β値)」
【0075】
「(5)AC停止・外気調節」範囲は、暖房を停止して屋内温度を冬期目標温度(例えば20℃)にするために、外気取入れ量を最小外気から最大外気に調節する範囲であり、次式の通りで例えば薄緑色とする。「冬期目標温度(例えば20℃)−(α値−β値)(℃)<「(5)AC停止・外気調節」範囲および「(5)AC停止・外気調節」範囲≦「冬期目標温度(例えば20℃)」
【0076】
「(6)AC停止・外気調節」範囲は、屋内温度が暖房停止・最大外気時に冬期目標温度例えば20℃以上で、かつ外気取入れ量調節によって中間期屋内目標温度例えば24℃以下にする範囲であり、次式の通りで快適色の例えば緑色とする。「冬期目標温度(例えば20℃)」<「(6)AC停止・外気調節」範囲および「(6)AC停止・外気調節」範囲≦「中間期目標温度(例えば24℃)」
【0077】
「(7)AC停止・最大外気」範囲は次式の通りで、例えば薄緑色とする。「中間期目標温度(例えば24℃)」<「(7)AC停止・最大外気」範囲および「(7)AC停止・最大外気」範囲≦「夏期目標温度(例えば28℃)」
【0078】
「(8)AC冷房・最大外気(取入)」範囲は次式の通りで、例えば紫色とする。「夏期目標温度(例えば28℃)」<「(8)AC冷房・最大外気」範囲および「(8)AC冷房・最大外気」範囲≦「夏期目標温度(例えば28℃)+β値(℃)」
【0079】
「(9)AC冷房・最小外気(取入)」範囲は次式の通りで、例えば冷房色の水色とする。「夏期目標温度(例えば28℃)+β値(℃)」<「(9)AC冷房・最小外気」範囲
【0080】
上記、冬期目標温度、夏期目標温度、中間期目標温度の表示は、設定データ変更によって自動的に更新する。
【0081】
外気冷房制御時空調方法指示域17内の「(7)AC暖房・最小外気(取入)」から「(9)AC冷房・最小外気(取入)」までの各範囲の表示は、省エネ空調判断時に該当時刻毎のα値、β値に応じ自動的に更新する。また、α値、β値が変更された場合にも自動的に更新する。
【0082】
湿度表示
【0083】
図2.「省エネ空調監視制御装置表示板」2に示すように、表示板2内には湿度表示部23を形成する。
【0084】
上記湿度表示23は、互いに平行して上下に伸びる屋外湿度棒グラフ表示24と屋内湿度棒グラフ表示26と、快適湿度指示域28と、屋外湿度下降値(γ値)29と、屋外湿度デジタル表示25と、屋内湿度デジタル表示27と、γ値デジタル表示30により形成し、屋外湿度棒グラフ表示24と屋内湿度棒グラフ表示26と、屋外湿度デジタル表示25と、屋内湿度デジタル表示27は、屋外湿度計と屋内湿度計の計測値により、表示の値を夫々変化させる。
【0085】
上記湿度表示23内の快適湿度指示域28は、例えば40%から60%を快適湿度範囲として例えば緑色として快適湿度帯を明確にし、屋内湿度棒グラフ表示26との対比によって快適状態か容易に分かるようにする。
【0086】
上記湿度表示23内γ値29は、外気取入れ時に温度上昇して屋外湿度が降下する値であり、γ値29を例えば黄色で表示し快適湿度指示域28の上限湿度例えば60%上部に積上げて表示することにより、先頭値を示す値が外気取入れ時の「屋外上限湿度」を示すことになり、屋外湿度棒グラフ表示24と比較することにより、屋内湿度を快適に保つために外気冷房を行なうか外気冷房中止するか直感的に判断出来るようにする。
【0087】
快適湿度指示域28は、データ設定変更により自動的に更新され、またγ値29、30はβ値の更新時に自動的に更新する。
【0088】
棒グラフ12、14、24、26は上下に伸びる代わり、水平に伸びるようにしても良い。
【0089】
空気線図上での省エネ空調状態表示
【0090】
図2.「省エネ空調監視制御装置表示板」2に示すように、表示板内には省エネ空調状態表示部31を形成する。
【0091】
省エネ空調状態表示31は、空気線図形式状の中に「(1)AC暖房・最小外気」範囲32と「(2)AC停止・最小外気」範囲33と、「(3)AC冷房・最小外気」範囲34と、「(4)AC暖房・最小外気」範囲35と「(5)AC停止・外気調節」範囲36と、「(6)AC停止・外気調節」範囲37と「(7)AC停止・最大外気」範囲38と、「(8)AC冷房・最大外気」範囲39と、「(9)AC冷房・最小外気」範囲40に区画表示し、省エネ空調判断結果の決定した空調範囲を例えば赤色フリッカ表示または赤色連続表示させて、居住者に省エネ空調方法全体の内現在どの状態で空調運転中か位置付けが直感的に分かるようにする。
【0092】
音声案内出力
【0093】
図2.「省エネ空調監視制御装置表示板」2内に形成した音声案内出力部44は、省エネ空調判断結果これまでと異なる空調方法に変化した場合、その理由を音声案内出力で知らせ居住者に安心感を与える。なお、音声出力が必要ない場合には、「データ設定」操作で音声案内出力機能を無効にさせることが出来るようにする。
【実施例3】
【0094】
省エネ空調判断
【0095】
図3.「省エネ空調判断条件概念図(温度による判断)」、及び図4.「省エネ空調判断条件概念図(湿度による判断)」に示す方法によって省エネ空調判断を行なう。
【0096】
図3内に示す通り、空気線図形式の図の中に「(1)AC暖房・最小外気」「(2)AC停止・最小外気」「(3)AC冷房・最小外気」「(4)AC暖房・最小外気」「(5)AC停止・外気調節」「(6)AC停止・外気調節」「(7)AC停止・最大外気」「(8)AC冷房・最大外気」「(9)AC冷房・最小外気」の空調範囲を設定し、省エネ空調判断によってこの空調範囲の中から最適な省エネ空調方法を選択する。
【0097】
省エネ空調判断の前提条件
【0098】
図3内1.1省エネ空調判断方法の説明のために、例えば次の具体的な前提条件を設定する。
【0099】
屋内(室内)目標温度・屋内(室内)快適湿度
【0100】
本装置の省エネ空調監視制御の目標値として、季節毎の屋内目標温度と期間および、快適湿度の上下限値を持つ。「冬期屋内目標温度」:例えば20℃、12月1日〜2月28日で、「中間期屋内目標温度」:例えば24℃、冬期、夏期以外の月日「夏期屋内目標温度」:例えば28℃、6月1日〜8月31日。「快適湿度上限値」:「屋内上限湿度」例えば60%を使用する。「快適湿度下限値」:例えば40%。
【0101】
屋内目標温度、快適湿度に伴う制御関連データ
【0102】
「暖房運転温度」:「冬期目標温度」例えば20℃を使用する。「暖房停止温度」:暖房停止制御のハンチング防止用温度、例えば21℃。「冷房停止温度」:冷房停止制御のハンチング防止用温度、例えば27℃。「冷房運転温度」:「夏期目標温度」例えば28℃を使用する。「外気冷房開始温度」:屋外計測温度=「冷房停止温度」例えば27℃を使用する。「外気冷房停止温度」:屋外計測温度=「夏期目標温度」例えば28℃を使用する。「最小外気時屋内温度上昇値(α値):例えば7℃、詳細は以下に記す。「最大外気時屋内温度上昇値(β値):例えば4℃、詳細は以下に記す。「屋外湿度下降値(γ値):省エネ空調判断時の計算で決定、詳細は以下に記す。「省エネ空調判断周期」:例えば5分。上記「屋内目標温度」および屋内目標温度に伴う制御関連データは「データ設定」操作で任意に変更できるので、本「省エネ空調監視制御装置」をビルや施設の他に多様な用途の空調監視制御に応用することが出来る。
【0103】
α値
【0104】
α値は、「AC停止・最小外気」状態時の屋内温度と屋外温度の温度差であり、次の式で求める。なお、最小外気とは衛生管理上の最小換気量である。「α値(℃)=屋内計測温度(℃)−屋外計測温度(℃)」
【0105】
α値は、空調範囲の設定と、最小外気時の省エネ空調判断時に屋内計測温度の他に「屋内予測温度=屋外計測温度+α値」の式で屋内温度の予測判断に使用し、暖房・冷房停止判断や、最大外気から最小外気への空調範囲の変更のような空調負荷急変時の屋内温度の制御応答速度の向上ならびに、温度表示部においては最小外気取入れ時の空調範囲を直感的に判断できるようにするための指標として使用する。
【0106】
暖房運転を開始後、熱負荷変動により暖房運転が不要になった場合には通常は暖房運転を継続するが、暖房運転中にα値を使用した次式の場合は暖房停止と予測判断し「AC停止」制御を行って省エネ運転を図る。「暖房停止温度(例えば21℃)≦屋外計測温度(℃)+α値(℃)」
【0107】
α値は、日射、人員変動、OA機器の使用量などで時刻によって異なるので、例えば0時から24時まで3時間毎の8つの時系列データを持つ。なお、厳密な判断を行うためにはα値は時間間隔を短縮してより多くのデータを設定すれば良い。
【0108】
α値は、データ設定機能の「α値設定」操作を行なうことにより、省エネ空調判断時に時系列データ時刻内の指定時刻に強制的に「(2)エアコン停止・最小外気」状態にして、次の周期の省エネ空調判断時に上記α値(℃)を算出して更新させることが出来る。さらに、α値を最新の実態に合った値に維持するため、省エネ空調判断時に、「(2)AC停止・最小外気」範囲中だった場合、α値を上記計算式で算出し該当時刻データを更新する。
【0109】
α値は、季節によっても異なるので、時系列データは冬期、中間期、夏期の3種類持ち、屋内目標温度の季節の変わり目に上記と同様に「α値設定」操作によって該当時刻のα値を最新の実態に合った値に更新させることができる。
【0110】
β値
【0111】
β値は、「AC停止・最大外気」状態時の屋内温度と屋外温度の温度差であり、次の式で求める。なお、最大外気とは最大外気取入れ量である。「β値(℃)=屋内計測温度(℃)−屋外計測温度(℃)」
【0112】
β値は、上記空調方法の設定と外気冷房制御を行なう場合の省エネ空調判断時の最適空調方法の予測判断に使用し、冷房運転停止判断や、空調方法変更時の屋内温度を屋内目標温度への制御応答速度の向上ならびに、温度表示部においては、外気冷房(制御)時の最適な空調方法を直感的に判断できるようにするための指標として使用する。β値は、空調範囲の設定と、最大外気時の省エネ空調判断時に屋内計測温度の他に「屋内予測温度=屋外計測温度+α値」の式で屋内温度の予測判断に使用し、冷房停止判断や、最小外気から最大外気への空調範囲の変更のような空調負荷急変時の屋内温度の制御応答速度の向上ならびに、温度表示部においては外気冷房(制御)時の空調範囲を直感的に判断できるようにするための指標として使用する。
【0113】
冷房運転を開始後、熱負荷変動により冷房運転が不要になった場合、通常は冷房運転を継続するが、冷房運転中にβ値を使用した次式の場合は「冷房停止」と予測判断し「AC停止制御」を行なって省エネ運転を図る。「屋外計測温度(℃)+β(℃)」≦「冷房停止温度(例えば27℃)」
【0114】
β値は、日射、人員変動、OA機器の使用量などで時刻によって異なるので、例えば0時から24時まで3時間毎の8つの時系列データを持つ。なお、厳密な判断を行うためにはβ値は時間間隔を短縮してより多くのデータを設定すれば良い。
【0115】
β値は、データ設定機能の「β値設定」操作を行なうことにより、省エネ空調判断時に時系列データ時刻内の指定時刻に強制的に「(7)エアコン停止・最大外気(取入)」状態にして、次の周期の省エネ空調判断時に上記β値(℃)を更新させることが出来る。β値を最新の実態に合った値に維持するため、省エネ空調判断時に、「(7)AC停止・最大外気」範囲中だった場合、β値を上記計算式で算出し該当時刻データを更新する。
【0116】
β値は、季節によっても異なるので、時系列データは冬期、中間期、夏期の3種類持ち、屋内目標温度の季節の変わり目に上記と同様に「β値設定」操作によって該当時刻のβ値を最新の実態に合った値に更新させることができる。
【0117】
最小外気(高湿度)時の省エネ判断
【0118】
図3内「1.2.最小外気(高湿度時)の省エネ判断」は、図4内「2.湿度による省エネ空調判断」によって屋外湿度が屋外上限湿度以上で外気冷房を中止と判断した場合には、「(1)AC暖房・最小外気」「(2)AC暖房・最小外気」「(3)AC冷房・最小外気」の空調方法のいずれかを温度によって判断する。
【0119】
「(1)AC暖房・最小外気」の判断
【0120】
「屋内計測温度(℃)」≦「冬期目標温度(例えば20℃)」または「屋外計測温度(℃)+α(℃)」≦「冬期目標温度(例えば20℃)」
【0121】
「(1)AC暖房・最小外気」中から「(2)AC停止・最小外気」への変更判断
【0122】
「暖房停止温度(例えば21℃)」≦「屋内計測温度(℃)」または「暖房停止温度(例えば21℃)」≦「屋外計測温度(℃)+α(℃)」
【0123】
「(2)AC停止・最小外気」の判断
【0124】
「冬期目標温度(例えば20℃)」<「屋内計測温度(℃)」または「冬期目標温度(例えば20℃)」<「屋外計測温度(℃)+α(℃)」および「屋内計測温度(℃)」≦「夏期目標温度(例えば28℃)」または「屋外計測温度(℃)+α(℃)」≦「夏期目標温度(例えば28℃)」「(2)AC停止・最小外気」が継続している場合には、α値を計算し該当時間帯のα値を更新する。
【0125】
「(2)AC停止・最小外気」中から「(1)AC暖房・最小外気」への変更判断
【0126】
「屋内計測温度(℃)」≦「冬期目標温度(例えば20℃)」このとき、α値を計算し該当時間帯のα値を更新する。
【0127】
「(2)AC停止・最小外気」中「(3)AC冷房・最小外気」への変更判断
【0128】
「夏期目標温度(例えば28℃)」<「屋内計測温度(℃)」このとき、α値を計算し該当時間帯のα値を更新する。
【0129】
「(3)AC冷房・最小外気」の判断
【0130】
「夏期目標温度(例えば28℃)」<「屋内計測温度(℃)」または「夏期目標温度(例えば28℃)」<「屋外計測温度(℃)+α(℃)」
【0131】
「(3)AC冷房・最小外気」中から「(2)冷房停止・最小外気」への変更判断
【0132】
「屋内計測温度(℃)」≦「冷房停止温度(例えば27℃)」または「屋外計測温度(℃)+α(℃)」≦「冷房停止温度(例えば27℃)」
【0133】
外気冷房(制御)時の省エネ判断
【0134】
図3「1.3.外気冷房(制御)時の空調範囲は、図4内「2.湿度による省エネ空調判断」によって屋外湿度が屋外上限湿度以下と判断された場合に、「(4)AC暖房・最小外気」「(5)AC停止・外気調整」「(6)AC停止・外気調整」「(7)AC停止・最大外気」「(8)AC冷房・最大外気」「(9)AC冷房・最大外気」の空調範囲のいずれかを温度によって判断する。
【0135】
「(4)AC暖房・最小外気」の判断
【0136】
「屋内計測温度(℃)」≦「冬期目標温度(例えば20℃)」または「屋外計測温度(℃)+α値(℃)」≦「冬期目標温度(例えば20℃)」
【0137】
「(4)AC暖房・最小外気」中から「(5)AC停止・外気調節」への変更判断
【0138】
「暖房停止温度(例えば21℃)」<「屋内計測温度(℃)」または「暖房停止温度(例えば21℃)」<「屋外計測温度(℃)+α(℃)」
【0139】
「(5)AC停止・外気調節」の判断
【0140】
「冬期目標温度(例えば20℃)」<「屋内計測温度(℃)」または「冬期目標温度(例えば20℃)」<「屋外計測温度(℃)+α(℃)」および「屋外計測温度(℃)+β(℃)」≦「冬期目標温度(例えば20℃)」
【0141】
「(5)AC停止・外気調節」中から「(4)AC暖房・最小外気」への変更判断
【0142】
「屋内計測温度(℃)」≦「冬期目標温度(例えば20℃)」このとき、α値を計算し該当時間帯のα値を更新する。
【0143】
「(5)AC停止・外気調節」中から「(6)AC停止・外気調節」への変更判断
【0144】
「暖房停止温度(例えば21℃)」≦「屋外計測温度(℃)+β(℃)」
【0145】
「(6)AC停止・外気調節」の判断
【0146】
「冬期目標温度(例えば20℃)」<「屋外計測温度(℃)+β(℃)」および「屋外計測温度(℃)+β(℃)」≦「中間期目標温度(例えば24℃)」
【0147】
「(6)AC停止・外気調節」中から「(5)AC停止・外気調節」への変更判断
【0148】
「屋内計測温度(℃)」<「冬期目標温度(例えば20℃)」または「屋外計測温度(℃)+β(℃)」≦「冬期目標温度(例えば20℃)」
【0149】
「(6)AC停止・外気調節」中から「(7)AC停止・最大外気」への変更判断
【0150】
「中間期目標温度(例えば24℃)」<「屋内計測温度(℃)」または「中間期目標温度(例えば24℃)」≦「屋外計測温度(℃)+β(℃)」
【0151】
「(7)AC停止・最大外気」の判断
【0152】
「中間期目標温度(例えば24℃)」<「屋外計測温度(℃)+β(℃)」および「屋外計測温度(℃)+β(℃)」≦「夏期目標温度(例えば28℃)」前回も同じ空調範囲の場合にはβ値を計算し該当時間帯のβ値を更新する。
【0153】
「(7)AC停止・最大外気」中から「(6)AC停止・外気調節」への変更判断
【0154】
「屋内計測温度(℃)」<「中間期目標温度(例えば24℃)」このとき、β値を計算し該当時間帯のβ値を更新する。
【0155】
「(7)AC停止・最大外気」中から「(8)AC冷房・最大外気」への変更判断
【0156】
「夏期目標温度(例えば28℃)」<「屋内計測温度(℃)」このとき、β値を計算し該当時間帯のβ値を更新する。
【0157】
「(8)AC冷房・最大外気」の判断
【0158】
「夏期目標温度(例えば28℃)」<「屋内計測温度(℃)」および「屋外計測温度(℃)」≦「夏期目標温度(例えば28℃)」
【0159】
「(8)AC冷房・最大外気」中から「(7)AC停止・最大外気」への変更判断
【0160】
「屋内計測温度(℃)」<「冷房停止温度(例えば27℃)」または「屋外計測温度(℃)+β(℃)」≦「冷房停止温度(例えば27℃)」
【0161】
「(8)AC冷房・最大外気」中から「(9)AC冷房・最小外気」への変更判断
【0162】
「夏期目標温度(例えば28℃)」≦「屋外計測温度(℃)」
【0163】
「(9)AC冷房・最小外気」の判断
【0164】
「夏期目標温度(例えば28℃)」<「屋外計測温度(℃)」
【0165】
「(9)AC冷房・最小外気」中から「(8)AC冷房・最大外気」への変更判断
【0166】
「屋外計測温度(℃)」≦「冷房停止温度(例えば27℃)」
【0167】
湿度による判断条件
【0168】
図4.「省エネ空調判断条件概念図(湿度による判断)」内、「2.湿度による省エネ空調判断」に屋外湿度によって外気冷房を実行するか中止するかの判断条件を示す。
【0169】
本「省エネ空調監視制御装置」は、徹底した外気冷房制御によって省エネをおこなうが、屋外湿度が高いときには屋内湿度の快適を損なうか除湿エネルギーを使用するため、「屋内上限湿度」を例えば60%に設定し、外気冷房時にこの湿度を越えないように外気冷房実行するか外気冷房を中止するかの判断を行なう。屋外湿度が「屋外上限湿度」を越えると判断した場合には、前記図3.「1.2最小外気(高湿度)時の判断」を行なう。屋外湿度が「屋外上限湿度」以下の場合には前記図3.「1.3外気冷房(制御)時の判断」を行なう。
【0170】
γ値
【0171】
「外気冷房」判断は一般的にはエンタルピー計算や露点温度計を使用して判断するが、本特許では湿度計の計測値を使用して行なうためのの指標としてγ値を使用する。
【0172】
図4内の「2.1.屋外湿度下降値(以降γ値称す)」は、外気取入れによりβ値(℃)屋内温度が上昇するために(相対)湿度が下降する値であり次の方法で求める。空気線図上の温度に対する飽和曲線上の絶対湿度(kg/kg)の値を数表として格納しておき、屋外温度t1の飽和絶対湿度をx1(kg/kg)、β(℃)温度上昇した温度t2(℃)の飽和絶対湿度をx2(kg/kg)の場合。例えば「屋内上限湿度」を60%とした場合には次の式で求める。屋外湿度下降値γ(%)=(x2−x1)(kg/kg)×60%÷x2(kg/kg)「屋内上限湿度」を設定変更した場合には、変更した湿度を代入すればよい。
【0173】
図4内「2.2.湿度による外気冷房中止と外気冷房復帰空調判断」において、屋内湿度を快適湿度の上限値例えば60(%)以下に保つため、省エネ空調判断時に、次式の条件の場合は外気冷房可能と判断する。「屋外計測湿度(%)」≦「屋内上限湿度(例えば60%)+γ値(%)」
【0174】
省エネ空調判断時に次式の条件の場合には、外気冷房を中止と判断する。「屋内上限湿度(例えば60%)+γ値(%)」<「屋外計測湿度(%)」
【0175】
外気冷房を中止から外気冷房への復帰判断は、制御のハンチングを防止するため省エネ空調判断時に次式の条件で行なう。「屋外計測湿度(%)」<「外気冷房復帰湿度(例えば55%)+γ値(%)」
【実施例4】
【0176】
省エネ空調判断結果の空調状態表示、エアコンと外気冷房制御出力、音声案内出力
【0177】
「(1)AC暖房・最小外気」判断時
【0178】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力(以降「(1)AC暖房・最小外気」空調範囲表示・制御と称す)
(あ)空調状態表示出力:「(1)AC暖房・最小外気」空調範囲を例えば赤色フリッカー表示(以降の省エネ空調判断で同じ空調方法継続の場合は連続表示)し、その他の空調範囲を例えば灰色表示する。
(い)エアコン制御出力:「エアコン暖房」にON出力し、「エアコン停止」にOFF出力し、「エアコン冷房」にOFF出力する。
(う)外気冷房制御リレー出力:「外気冷房」にOFF出力する。
(え)外気調節アナログ出力:アナログ出力値を最小(例えば15%)にし、「外気調節フイードバック制御」を停止する。
【0179】
2)音声案内出力
例えば、「気温が低いので暖房運転をします。」
【0180】
「(2)AC停止・最小外気」判断時
【0181】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
(以降「(2)AC停止・最小外気」空調範囲表示・制御と称す)
(あ)空調状態表示出力:「(2)AC停止・最小外気」空調範囲を例えば赤色フリッカー表示(以降の省エネ空調判断で同じ空調方法継続の場合は連続表示)し、その他の空調範囲を例えば灰色表示する。
(い)エアコン制御出力:「エアコン暖房」にOFF出力し、「エアコン停止」にON出力し、「エアコン冷房」にOFF出力する。
(う)外気冷房制御リレー出力:「外気冷房」にOFF出力する。
(え)外気調節アナログ出力:アナログ出力値を最小(例えば15%)にし、「外気調節フイードバック制御」を停止する。
【0182】
2)音声案内出力
例えば、「適温ですから冷暖房運転をしません、外気湿度が高いので外気冷房も行いません。」
【0183】
「(3)AC冷房・最小外気」判断時
【0184】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力(以降「(3)AC冷房・最小外気」空調範囲表示・制御と称す)
(あ)空調状態表示出力:「(3)AC冷房・最小外気」空調範囲を例えば赤色フリッカー表示(以降の省エネ空調判断で同じ空調方法継続の場合は連続表示)し、その他の空調範囲を例えば灰色表示する。
(い)エアコン制御出力:「エアコン暖房」にOFF出力し、「エアコン停止」にOFF出力し、「エアコン冷房」にON出力する。
(う)外気冷房制御リレー出力:「外気冷房」にOFF出力する。
(え)外気調節アナログ出力:アナログ出力値を最小(例えば15%)にし、「外気調節フイードバック制御」を停止する。
【0185】
2)音声案内出力
例えば、「気温が高いので冷房運転をして、外気湿度が高いので外気冷房は行いません。」
【0186】
「(4)AC暖房・最小外気」判断時
【0187】
空調状態表示、エアコンと外気制御出力
(以降「(4)AC暖房・最小外気」空調範囲表示・制御と称す)
(あ)空調状態表示出力:「(4)AC暖房・最小外気」空調範囲を例えば赤色フリッカー表示(以降の省エネ空調判断で同じ空調方法継続の場合は連続表示)し、その他の空調範囲を例えば灰色表示する。
(い)エアコン制御リレー出力:「エアコン暖房」にON出力し、「エアコン停止」にOFF出力し、「エアコン冷房」にOFF出力する。
(う)外気冷房制御リレー出力:「外気冷房」にOFF出力する。
(え)外気調節アナログ出力:アナログ出力値を最小(例えば15%)にし、「外気調節フイードバック制御」を停止する。
【0188】
2)音声案内出力
例えば、「気温が低いので暖房運転を行います。」
【0189】
「(5)AC停止・外気調節」判断時
【0190】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
(以降「(5)AC停止・外気調節」空調範囲表示・制御と称す)
(あ)空調状態表示出力:「(5)AC停止・外気調節」空調範囲を例えば赤色フリッカー表示(以降の省エネ空調判断で同じ空調方法継続の場合は連続表示)し、その他の空調範囲を例えば灰色表示する。
(い)エアコン制御リレー出力:「エアコン暖房」にOFF出力し、「エアコン停止」にON出力し、「エアコン冷房」にOFF出力する。
(う)外気冷房制御リレー出力:「外気冷房」にOFF出力する。
(え)外気調節アナログ出力:アナログ出力値を現在の値から屋内温度が屋内目標温度になるように「外気調節フイードバック制御」を行なう。
【0191】
2)音声案内出力
例えば、外気調節の場合「適正温度ですから暖房運転をしないで、外気調節で外気冷房を行います。」外気全開/全閉制御の場合「適温ですから暖房も外気冷房も行ないません。」
【0192】
「(6)AC停止・外気調節」判断時
【0193】
空調状態表示、エアコン・外気制御出力
(以降「(6)AC停止・外気調節」空調範囲表示・制御と称す)
(あ)空調状態表示出力:「(6)AC停止・外気調節」空調範囲を例えば赤色フリッカー表示(以降の省エネ空調判断で同じ空調方法継続の場合は連続表示)し、その他の空調範囲を例えば灰色表示する。
(い)エアコン制御リレー出力:「エアコン暖房」にOFF出力し、「エアコン停止」にON出力し、「エアコン冷房」にOFF出力する。
(う)外気冷房制御リレー出力:「外気冷房」にON出力する。
(え)外気調節アナログ出力:アナログ出力値を現在の値から屋内温度が屋内目標温度になるように「外気調節フイードバック制御」を行なう。
【0194】
2)音声案内出力
例えば、外気調節の場合は音声案内出力をしない。外気全開/全閉制御の場合。「適温ですから暖房を行なわないで外気冷房を行ないます。」
【0195】
「(7)AC停止・最大外気」判断時
【0196】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
(以降「(7)AC停止・最大外気」空調範囲表示・制御と称す)
(あ)空調状態表示出力:「(7)AC停止・最大外気」空調範囲を例えば赤色フリッカー表示(以降の省エネ空調判断で同じ空調方法継続の場合は連続表示)し、その他の空調範囲を例えば灰色表示する。
(い)エアコン制御出力:「エアコン暖房」にOFF出力し、「エアコン停止」にON出力し、「エアコン冷房」にOFF出力する。
(う)外気冷房制御リレー出力:「外気冷房」にON出力する。
(え)外気調節アナログ出力:アナログ出力値を最大(例えば100%)にし、「外気調節フイードバック制御」を停止する。
【0197】
2)音声案内出力
例えば、「適温ですから冷房運転を行なわないで外気冷房を行ないます。」
【0198】
「(8)AC冷房・最大外気」判断時
【0199】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
(以降「(8)AC冷房・最大外気」空調範囲表示・制御と称す)
(あ)空調状態表示出力:「(8)AC冷房・最大外気」空調範囲を例えば赤色フリッカー表示(以降の省エネ空調判断で同じ空調方法継続の場合は連続表示)し、その他の空調範囲を例えば灰色表示する。
(い)エアコン制御出力:「エアコン暖房」にOFF出力し、「エアコン停止」にOFF出力し、「エアコン冷房」にON出力する。
(う)外気冷房制御リレー出力:「外気冷房」にON出力する。
(え)外気調節アナログ出力:アナログ出力値を最大(例えば100%)にし、「外気調節フイードバック制御」を停止する。
【0200】
2)音声案内出力
例えば、「気温が高いので外気冷房しながら、エアコン冷房運転を行います。」
【0201】
「(9)AC冷房・最小外気」判断時
【0202】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
(以降「(9)AC冷房・最小外気」空調範囲表示・制御と称す)
(あ)空調状態表示出力:「(9)AC冷房・最小外気」空調範囲を例えば赤色フリッカー表示(以降の省エネ空調判断で同じ空調方法継続の場合は連続表示)し、その他の空調範囲を例えば灰色表示する。
(い)エアコン制御出力:「エアコン暖房」にOFF出力し、「エアコン停止」にOFF出力し、「エアコン冷房」にON出力する。
(う)外気冷房制御リレー出力:「外気冷房」にOFF出力する。
(え)外気調節アナログ出力:アナログ出力値を最小(例えば15%)にし、「外気調節フイードバック制御」を停止する。
【0203】
2)音声案内出力
例えば、「気温が高いので冷房運転をし、外気冷房は行いません。」
【0204】
「(2)AC暖房・最小外気」から「(2)AC停止・最小外気」への変更判断
【0205】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(2)AC停止・最小外気」空調範囲表示・制御を出力する。
【0206】
2)音声案内出力
例えば、「気温が高くなったので、暖房運転を停止しました。湿度が高いので外気冷房は行いません。」
【0207】
「(2)AC停止・最小外気」中「(1)AC暖房・最小外気」への変更判断
【0208】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(1)AC暖房・最小外気」空調範囲表示・制御を出力する。
【0209】
2)音声案内出力
例えば、「気温が低くなったので、暖房運転を行います。」
【0210】
「(2)AC停止・最小外気」中「(3)AC冷房・最小外気」への変更判断
【0211】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(3)AC冷房・最小外気」空調範囲表示・制御を出力する。
【0212】
2)音声案内出力
例えば、「気温が高くなったので冷房運転を行います。外気湿度が高いので外気冷房は行いません。」
【0213】
「(3)AC冷房・最小外気」中「(2)AC停止・最小外気」への変更判断時
【0214】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(2)AC停止・最小外気」空調範囲表示・制御を出力する。
【0215】
2)音声案内出力
例えば、「気温が低くなったので冷房運転を停止します。外気湿度が高いので外気冷房は行いません。」
【0216】
「(4)AC暖房・最小外気」から「(5)AC停止・外気調節」への変更判断時
【0217】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(5)AC停止・外気調節」空調範囲表示・制御を出力する。
【0218】
2)音声案内出力
例えば、外気量調節の場合「気温が高くなったので暖房運転を停止し、外気調節で外気冷房を行ないます。」外気全開/全閉制御の場合「外気温が高いので暖房運転を停止します。」
【0219】
「(5)AC停止・外気調節」から「(4)AC暖房・最小外気」への変更判断時
【0220】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(4)AC暖房・最小外気」空調範囲表示・制御を出力する。
【0221】
2)音声案内出力
例えば、「気温が低くなったので暖房運転を行ないます。」
【0222】
「(5)AC停止・外気調節」から「(6)AC停止・外気調節」への変更判断時
【0223】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(6)AC停止・外気調節」空調範囲表示・制御を出力する。
【0224】
2)音声案内出力
例えば、外気量調節の場合は音声案内を出力しない。外気全開/全閉制御の場合「気温が高くなったので外気冷房を行います。」
【0225】
「(6)AC停止・外気量調節」中から「(5)AC停止・外気調節」のへの変更判断時
【0226】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(5)AC停止・外気調節」空調範囲表示・制御を出力する。
【0227】
2)音声案内出力
例えば、外気量調節の場合音声案内出力をしない。外気全開/全閉制御の場合「気温が低くなったので、外気冷房を停止します。」
【0228】
「(6)AC停止・外気量調節」中から「(7)AC停止・最大外気」への変更判断時
【0229】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(7)AC停止・最大外気」空調範囲表示・制御を出力する。
【0230】
2)音声案内出力
音声案内をしない。
【0231】
「(7)AC停止・最大外気」中から「(6)AC停止・外気量調節」への変更判断時
【0232】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(6)AC停止・外気調節」空調範囲表示・制御を出力する。
ただし、アナログ出力値を現在の値から屋内温度が屋内目標温度になるように「外気調節フイードバック制御」を行なう。
【0233】
2)音声案内出力
音声案内出力をしない。
【0234】
「(7)AC停止・最大外気」中から「(8)AC冷房・最大外気」への変更判断時
【0235】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(8)AC冷房・最大外気」空調範囲表示・制御を出力する。
【0236】
2)音声案内出力
例えば、「気温が高くなったので、外気冷房のまま冷房運転を行ないます。」
【0237】
「(8)AC冷房・最大外気」中から「(7)AC停止・最大外気」への変更時
【0238】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(7)AC停止・最大外気」空調範囲表示・制御を出力する。
【0239】
2)音声案内出力
例えば、「気温が低くなったので、冷房運転を停止し外気冷房を行います。」
【0240】
「(8)AC冷房・最大外気」中から「(9)AC冷房・最小外気」への変更判断
【0241】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(9)AC冷房・最小外気」空調範囲表示・制御を出力する。
【0242】
2)音声案内出力
例えば、「気温が高くなったので冷房運転のまま、外気冷房を中止します。」
【0243】
「(9)AC冷房・最小外気」から「(8)AC冷房・最大外気」への変更判断時
【0244】
1)空調状態表示、エアコン・外気制御出力
上記「(8)AC冷房・最大外気」空調範囲表示・制御を出力する。
【0245】
2)音声案内出力
例えば、「気温が低くなったので、冷房運転のまま外気冷房を行ないます。」
【0246】
操作部41内の確認釦43を押下することによって、空調状態の赤色フリッカー表示は赤色連続点灯に変え、音声案内出力は停止する。
【実施例5】
【0247】
エアコン・熱源や外気冷房設備が自動制御出来ない場合の対応
【0248】
本「省エネ空調監視制御装置」が設置されるビルや施設において、エアコンや熱源機器および外気冷房機器が本装置から制御出来ない構造の場合は、省エネ空調判断によって、エアコン、熱源機器の運転停止や外気取入れの開閉が必要な場合には、自動的に制御する代わりに居住者がエアコンや熱源機器の運転停止操作や窓開閉や換気扇操作を手動で行なうように「音声案内出力」によって操作を促す。
【0249】
音声案内出力例
【0250】
「(7)AC停止・最大外気」中から「(8)AC冷房・最大外気」への変更判断時には、例えば、「気温が高くなったので、外気冷房のままエアコンで冷房運転を行なってください。」
【実施例6】
【0251】
窓が締切り構造で外気冷房制御が出来ない場合の対応
【0252】
本「省エネ空調監視制御装置」が設置されるビルや施設において、窓が締切り状態で外気冷房制御が出来ない構造の場合には、省エネ空調状態を最小外気時の空調範囲「(1)AC暖房・最小外気」と「(2)AC停止・最小外気」と「(3)AC冷房・最小外気」の3つの範囲だけとして省エネ空調判断と、温度表示と、湿度表示と、空調状態表示と、エアコンまたは熱源制御と、音声案内を行う。
【実施例7】
【0253】
「省エネ空調監視制御装置」とエアコン機器制御部との一体化への対応
【0254】
本、「省エネ空調監視制御装置」をエアコン制御部と一体化し、外気冷房機器と連動することによってエアコン制御部の重複を防ぎ、高機能のエアコンシステムを構築する。
【符号の説明】
【0255】
1 省エネ空調監視制御装置
2 省エネ空調監視制御装置表示板
3 屋外(外気)温度計
4 屋外(外気)湿度計
5 屋内(室内)温度計
6 屋内(室内)湿度計
7 エアコン制御リレー出力(暖房、停止、冷房)
8 外気冷房制御リレー出力(最小外気/最大外気)
9 外気調節アナログ出力
10 音声案内出力
11 温度表示部
12 屋外(外気)温度棒グラフ表示
13 屋外(外気)温度デジタル表示
14 屋内(室内)温度棒グラフ表示
15 屋内(室内)温度デジタル表示
16 最小外気時空調方法指示域
17 外気冷房(制御)時空調方法指示域
18 最小外気時屋内温度上昇値(α値)表示部
19 α値デジタル表示部
20 最大外気時屋内温度上昇値(β値)表示部
21 β値デジタル表示部
22 屋内目標温度指示域
23 湿度表示部
24 屋外(外気)湿度棒グラフ表示
25 屋外(外気)湿度デジタル表示
26 屋内(室内)湿度棒グラフ表示
27 屋内(室内)湿度デジタル表示
28 快適湿度指示域
29 屋外湿度下降値(γ値)表示部
30 γ値デジタル表示部
31 省エネ空調状態表示部
32 「(1)AC暖房・最小外気」範囲表示部
33 「(2)AC停止・最小外気」範囲表示部
34 「(3)AC冷房・最小外気」範囲表示部
35 「(4)AC暖房・最小外気」範囲表示部
36 「(5)AC停止・外気調節」範囲表示部
37 「(6)AC停止・外気調節」範囲表示部
38 「(7)AC停止・最大外気」範囲表示部
39 「(8)AC冷房・最大外気」範囲表示部
40 「(9)AC冷房・最小外気」範囲表示部
41 操作部
42 運転/停止釦
43 確認釦
44 音声案内出力部
45 画面切替釦
46 データ設定釦

【特許請求の範囲】
【請求項1】
居住者が空調運転操作をするビルや施設のエアコン運転操作単位に設置し、屋外温度計と屋外湿度計および屋内温度計と屋内湿度計と壁掛け構造の表示板とエアコン制御リレーと外気冷房制御リレーと外気調節アナログ出力で構成し、エアコンと外気冷房設備を連携制御する外気取入制御を含む省エネ空調制御手段によってエアコン運転時間を最小限にして省エネ空調運転制御を行ない、表示板に温度と湿度の計測値表示と省エネ空調方法予測表示と省エネ空調状態の表示を行い、空調知識が少ない居住者でも省エネ空調運転の監視と制御を可能とすること特徴とする省エネ空調監視制御装置。
【請求項2】
設定データの冬期目標温度およびと中間期目標温度および夏期目標温度と、季節毎時刻毎の実測計測値による蓄積データの現在時刻の「エアコン停止・最小外気取入時屋内温度上昇値(以下α値と称す)」と季節毎時刻毎の実測計測値による蓄積データの現在時刻の「エアコン停止・最大外気取入時屋内温度上昇値(以下β値と称す)」および、「屋外湿度下降値(以下γ値と称す)」を使用して、空気線図上で、エアコン運転方法と、外気取入れ方法による下記(1)から(9)の空調範囲を設定し、周期的に行なう省エネ空調判断では屋外温度・湿度計測値および屋内温度・湿度計測値と屋内目標温度とα値、β値、γ値と「屋内温度予測値=屋外計測温度−(α値またはγ値)」によって(1)から(9)の中から最適な空調範囲を決定し、エアコンまたは熱源設備に運転または停止制御を、外気取入れ設備に外気取入量制御を行なうことを特徴とする請求項1記載の省エネ空調監視制御装置。
【請求項3】
上記表示板内の温度表示部に形成した最小外気時空調方法指示域は、冬期目標温度、夏期目標温度によって設定した「(1)のエアコン(以降ACと称す)暖房・最小外気取入(以降取入の文字を省略する)」と「(2)AC停止・最小外気」と、「(3)AC冷房・最小外気」の範囲に区画し、屋外温度棒グラフ表示に上記α積上げて表示することにより、α値の先頭値が示す空調範囲が外気冷房を中止して最小外気取入にした時の予測省エネ空調範囲であることを居住者が直感的に分かることを特徴とする請求項1または2記載の省エネ空調監視制御装置。
【請求項4】
上記表示板内の温度表示部に形成した外気冷房時空調方法指示域は、冬期目標温度、中間期目標温度、夏期目標温度、および上記α値と上記β値によって設定した「(4)AC暖房・最小外気」と「(5)AC停止・外気調節」と、「(6)AC停止・外気調節」と、「(7)AC停止・最大外気」と、「(8)AC冷房・最大外気」と、「(9)AC冷房・最小外気」の範囲に区画し、屋外温度棒グラフ表示に上記β値を積上げて表示することにより、先頭値が示す空調範囲が外気冷房制御時の予測省エネ空調範囲であることを居住者が直感的に分かることを特徴とする請求項1、2または3記載の省エネ空調監視制御装置。
【請求項5】
上記示板内の湿度表示部に快適湿度指示域と、屋外湿度が屋内に取入れた時に上記α値(℃)上昇し相対湿度が下降する「屋外湿度下降値(以降γ値と称す)」指示域を形成し、γ値指示域を快適湿度指示域の上限湿度の上部に積み上げることにより、上部先端値が外気冷房時の予測「屋外上限湿度」であることを居住者が直感的に分かることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の省エネ空調監視制御装置。
【請求項6】
省エネ空調監視制御装置表示板内の省エネ空調状態表示部は、上記(1)から(9)の空調範囲を表示し、周期的に行なう省エネ空調判断結果決定した空調範囲を例えば赤色フリッカまたは連続表示させ、全空調方法の中で現在の省エネ空調範囲の位置付けが直感的に分かるようにすることを特徴とする請求項目1、2、3、4または5記載の省エネ空調監視制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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