説明

真空紫外域度量衡システム用の自動較正方法

【課題】単一又は複数の較正サンプルを使用した真空紫外域度量衡システムの較正方法を提供する。
【解決手段】複数の較正場所303,305を有する較正パッド300が提供される。特定の較正場所は、例えば汚染により使用が許容されないと判断されるまで使用され、較正工程はその較正パッドを異なる較正場所に移動する。移動は時間とともに較正工程に使用される場所から場所へ起こる。他の較正場所へ移動する時期を判定する種々の基準が確立される。1つの較正場所305が「不良」と示されるのは測定された反射率データに基づくが、他の基準も使用されうる。例えば、ある場所が光に露出されていた回数はその場所が不良と示す基準になりうる。あるいはある場所の累積露出も基準になりうる。さらに1つの較正パッド上に配置された複数の較正場所は、使用前に許容不能な較正場所を選別除外するため事前評価されうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学的度量衡の分野に関し、特に真空紫外(VUV)領域を含む波長で操作される自動較正用の光学的度量衡法するものである。
【背景技術】
【0002】
光学反射率計の技術は、その非接触、非破壊および一般的に高い生産性の故に半導体製造業における工程制御の分野で長い間使用されてきた。より薄い層からなるより小型のデバイスの開発および複雑な新材料の導入により、これら機器の感度に対する要求が高まってきた。このことにより、材料特性のわずかな変化に対するより大きな感度が実現可能な、短真空紫外(VUV)波長(200nm以下)を使用する光学的反射機器が必要となった。
【0003】
光学的度量衡の技術で使用される一般的道具は、反射率計とエリプソメータである。エリプソメータは一般的に波長/入射角ごとの2つの量の測定値を含む膨大な1つのデータシートを有していると見做されている。それに対して反射率計はハードウェアの構成がより単純なため頑丈であり、測定時間も早く、典型的に測定による足跡がより小さい。一般的に言って、もしある度量衡の問題をどちらの機器でも解決できるとしたら、反射率計の方が大量生産の環境においてコスト削減となる。
【0004】
窓や鏡のような光学表面の汚染は光学機器のVUV域での操作にとって真剣な障害となる。水分および残存分子、特に炭化水素化合物は時間とともにこのような表面に沈着し機器の性能を劇的に低下させる。このような物質は環境および/またはガス排出物質への露出の1つの関数として形成される。また光学機器そのものからのVUV及びDUV放射は、光析出工程により蓄積された空気中のまたはガス放出された汚染物質と反応して汚染物質膜を形成する。この効果は、193nm及び157nm波長のリソグラフィ露光装置の設計、開発及び性能に対する衝撃的影響により、従来の研究の焦点となった。
【0005】
調査対象のサンプルの表面に存在する時、汚染物質層は、VUV域で計測された光学的反応に有意に影響を与え、不正確かつ/または誤った結果をもたらす。この影響は、サンプルが極薄膜(100オングストロームより薄い)からなり、その厚みが汚染物質層の厚みに匹敵する時に特に問題となる。空中分子汚染物質(AMC)はそのようなサンプルの表面に沈着しVUV域での反射率に有意に影響する。ここで記載されるように、AMCとはサンプル上に沈着した典型的な汚染物質のみならず、光析出した汚染物質もふくむ。
【0006】
VUV域での反射率計の較正は、信頼できる絶対反射率の標準が存在せず、また必ずしも維持されることが不可能なため、困難である。従来これらの問題を解決する方法が開発され、例えば特許文献1,2,3,4,5はここに参照され本発明に取り入れられる。これらの反射率計を較正する方法の幾つかは、2つの較正用サンプルを使用し、両方のサンプルからの強度を測定し2つのサンプルのスペクトルの比率を分析し、その結果サンプルの特性と絶対反射率を決定する。ある実施形態では、較正用サンプルは、自然酸素層を有する被覆されないシリコン基質及び/またはシリコン基質上の厚さ100オングストロームのSiOからなるが、それに限定されない。これは単に較正サンプルの構成の一例に過ぎない。従来の技術は較正場所での空中分子汚染物質(AMC)の生成の領域において有用である。
【0007】
沈着した空中分子汚染物質(AMC)の厚みがある値例えば40オングストロームを超える場合、較正用サンプルの測定はより不正確となる。この原因は幾つかある。例えば空中分子汚染物質(AMC)が、常に増加する入射光の一部が散光されて反射されるように、時間をかけて沈着する。このことにより計測されたスペクトルの分析に誤りを生ずる。あるいは、AMC膜の特性は膜厚の関数として均一ではないかもしれない。膜が他の物質により構成されているような、AMC膜の光学特性の不正確な理解もまた不正確な計測結果をもたらす。
【0008】
VUV度量衡機器の操作においては、特許文献6,7及び8のような既存技術が時間とともに沈着したAMC層の最小化、制御および除去の技術を提供しており、それらはここに参照され、それらの問題解決のため取り込まれている。これらの従来技術はVUV度量衡機器の較正の正確な手段を提供するが、その測定は沈着したAMC層の厚さのある特定の範囲にのみ有効であった。
度量衡機器の較正は機器の使用者にも依存することがある。機器の操作者は連続してAMC層の厚さをチェックし、層の厚さが較正の正確性を危うくするほどの厚さであるかを判断しなければならないこともある。半導体の自動生産環境にとっては、機器の較正の責任が機器の使用者から自動システムに移管されることが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許 7,282,703
【特許文献2】米国特許 7,511,265
【特許文献3】米国特許出願 10/930,339
【特許文献4】米国特許出願 11/789,686
【特許文献5】米国特許出願 12/072,878
【特許文献6】米国特許 7,342,235
【特許文献7】米国特許出願 11/600,414
【特許文献8】米国特許出願 11/600,477
【発明の概要】
【0010】
多重の較正場所を有する1つの較正用パッドが提供される。ある特定の較正場所は、例えば汚染によりそれ以降の使用が許容不可能と判断されるまで使用される。その場合較正工程はその較正用パッド上の1つの異なる較正場所に移動する。較正場所が使用限界にあると判断するためには種々の技術がある。時間とともに較正に使用される場所から場所へ移動が行われる。何時他の場所へ移動するかを決定するため種々の基準が設定されうる。ある場所の「不適」との判定は計測された反射率データに基づくが、他の基準があってもよい。例えばその場所が光に露出された回数も、その場所が「不適」と判定する基準であってよい。あるいはある場所の累積露出も基準であってよい。さらに単一の較正用パッド上に設けられた複数の較正場所が、初期に許容不能な較正場所を使用前に除外するため、事前評価されてもよい。ここに提供される技術は、単一の較正サンプルを使用する較正工程に使用されても、複数の較正サンプルを使用する較正工程に使用されてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
ある実施形態では、1つの光学度量衡機器を評価する方法であって、
前記1つの光学度量衡機器の評価を補助するために1つの光学機器特徴付けパッドを使用するステップと、
1つの類似した特徴付け構造を有する複数の特徴付け場所を前記特徴付けパッド上に提供するステップと、
少なくとも幾つかの前記特徴付け場所について、使用を許容できる場所か否かを指定するステップと、
ここにおいて、前記指定に基づいて、指定後は少なくとも幾つかの前記特徴付け場所が前記光学度量衡機器の評価に使用されない、
を有することを特徴とする方法、が提供される。
【0012】
他の実施形態では、1つの光学度量衡機器を較正する方法であって、
前記光学度量衡機器の1つの較正工程で使用される1つの較正パッドを提供するステップと、
前記較正パッドを複数の較正場所に仕切るステップと、
ここにおいて前記複数の較正場所は類似の較正構造を有し、
前記光学度量衡機器を較正するため、前記較正パッドの1つの第1の較正場所を使用するステップと、
前記第1の較正場所が、前記第1の較正場所の使用に対する1つの基準を満たさないと検知するステップと、
前記光学度量衡機器を較正するため、前記第1の較正場所が前記基準を満たさないという前記検知に基づいて、前記較正パッドの前記第1の較正場所の使用から前記第2の較正場所の使用へ切り替えるステップと、
を有することを特徴とする方法が提供される。
【0013】
さらに他の実施形態では、1つの光学度量衡機器を特徴付けする1つのパッドであって、
光学測定値が獲得される前記パッドの1つの第1の領域と、
ここにおいて前記第1の領域は、前記光学度量衡機器の特徴付けに使用される複数の特徴付け構造を有し、
前記パッドの複数のサブ領域と、
ここにおいて前記サブ領域は、複数の特徴付けの場所であり、前記特徴付けの場所は、前記複数の特徴付けの場所からの異なる光学測定値から別々の光学測定値が獲得されるように寸法を定められ、それにより少なくとも幾つかの前記特徴付けの場所は、前記光学度量衡機器の特徴付けに使用を許可されないと指定され、一方それ以外の前記特徴付けの場所は前記光学度量衡機器の特徴付けに使用を許可され、
を有することを特徴とするパッド、が提供される。
【0014】
以下に記述されるように、他の特徴や変形は望むならば実行されうる。また関連するシステムも使用されうる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明とその利点のより完全な理解は付随する以下の図面を参照した記述により得られる。図面において類似の番号は類似の特性を表わす。付随する図面はここに記載される技術の例示のためだけの実施形態を表わし、従って本発明の範囲を制限するものではない、何故ならば本技術は他の同様に効果的な実施形態にも使用可能であるからである。
【0016】
【図1】許容可能なAMC積層を有する典型的な較正用サンプルを例示的に示す図である。
【0017】
【図2】許容不可能なAMC積層を有する典型的な較正用サンプルを例示的に示す図である。
【0018】
【図3】本発明の複数の較正場所を有する較正パッドを示す図である。
【0019】
【図3A】本発明の1つの較正パッド上の、事前に特徴づけられた「良」「不良」の場所の配列を例示的に示す図である。
【0020】
【図4】本発明の3つの異なる照明と測定スポットの構成を示す図である。
【0021】
【図5】本発明の較正パッド上の「良」の場所における反射率の測定値及び計算値を示す図である。
【0022】
【図6】本発明の較正パッド上の「不良」の場所における反射率の測定値及び計算値の1組を示す図である。
【0023】
【図7】本発明の較正パッド上の「不良」の場所における反射率の測定値及び計算値の他の1組を示す図である。
【0024】
【図8】本発明の引き続く較正イベントの関数としての性能指数値に基づく較正基準を例示的に示す図である。
【0025】
【図9】本発明の引き続く較正イベントの関数としてのAMC層の厚みに基づく較正基準を例示的に示す図である。
【0026】
【図10】本発明の単一場所較正法における「良」及び「不良」の場所からの反射率スペクトルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(詳細な説明)
単結晶シリコンウェハはDUV−NIRで稼働する反射率計用の較正標準として長い間使用されてきた。それはどこにでもあり、制御の下で作成可能であり、このスペクトル領域において光学的によく特徴づけられているため、賢明な選択であると証明されている。波長が250nmより長い領域で稼働する反射率計の較正に使用される場合、背景となっている物理的特性に関する仮定がこの波長領域内の誤りに影響を受けにくいため、シリコンウェハは良好に使用される。言い換えれば、ウェハ表面の自然酸化膜及び/又はAMCの想定された厚みに関する誤りは、サンプルの予想反射率に有意に影響せず、従って較正工程の精度に負の影響を与えない。
【0028】
図1において、許容可能なAMCの積層を有する典型的な1つの較正サンプル100の1実施形態が示される。空中分子汚染物質(AMC)は較正サンプル上に平らに積層される。このような平坦な積層構造は光学モデルにより良く記述され、較正パッド率の測定値と計算値がよく一致する。ここに記載される技術を持ってすれば、良い較正結果を得るために膜が平坦に積層される必要はない。好適には、測定されたパッド比率が分析に使用される光学モデルに十分に記述されているか、がより重要である。層102は空中分子汚染物質(AMC)の平坦な積層を示している。層104は典型的な1つの較正サンプルの二酸化シリコン(SiO)の最上層を示す。層106は典型的な1つの較正サンプルのインタフェース層を例示的に示す。層108は1つの典型的な較正サンプルの基盤となるシリコン基板層を示す。これは1つの較正サンプルの1例に過ぎない。
【0029】
図2は許容不可能な1つのAMCの積層を有する典型的な1つの較正サンプル200の1例を示す。AMCは非平坦に積層されている。サンプルの非平坦な表面は入射光を散乱させ鏡面反射した信号の損出をもたらす。この動作は分析に使用される光学モデルで十分に記述されない可能性があり、パッド比率の計測値と計算値の一致が悪い原因となる。その結果較正は不正確と見做されるかもしれない。層202は空中分子汚染物質(AMC)の非平坦な積層を示している。層204は典型的な較正サンプルの二酸化シリコン(SiO)の最上層を示す。層206は典型的な較正サンプルのインタフェース層の1例を示す。層208は典型的な較正サンプルの基盤となるシリコン基板層を示す。これは1つの較正サンプルの1つの例示的な構成であって、他の多くの較正構造が使用されうることが認識される。例えば較正構造は多重層の構造又は単一層の構造であってよい。また当業者に理解されるように、他の材料が、ここに単に例示のため記載されているものに追加して、較正構造層に使用されてもよい。
【0030】
1つの較正サンプル上のAMCの非平坦な積層は、測定比率と計算比率の適合を悪くする起こりうる現象の1つにすぎない。他の可能性は、AMC膜の光学特性が膜圧の関数として均一でないことが考えられる。またAMC膜厚のある値に対してAMC/較正パッド膜の重層の反射率が、ある波長において低い値またはゼロに近くなる傾向があるかもしれない。このことは、このような波長の光源の強度について殆ど識見を与えないかもしれない。測定値と計算値の一致度が悪いさらに1つの原因は、AMC膜の光学特性についての不正確な理解が挙げられる。積層された膜は不連続な複数の層のような、多くの異なる成分から構成されるかもしれない。上記の非理想的な散乱または非均一な汚染物質の膜状態は光学モデルの使用を全く不可能にするわけではないことを指摘しておく。このような状態は実際に、汚染物質層に対する実効光学パラメータの使用によって、十分考慮されうる。従って、記述は、ある閾値到達以降においてのみ非論理的となり、上記実効光学パラメータの使用は較正パッド膜積層の変化をもはや適切に記述しない。
【0031】
較正サンプルは初期においては許容可能であっても、時間と共に変化し許容不可能となる。あるいはある較正サンプルは初期においても許容不可能であるかもしれない。あるサンプル上の汚染物質の原因は広く多様である。例えばあるサンプルは、サンプル上に積層された汚染物質が、サンプルの保管されている空気の清浄度の維持が不適切なことに起因する場合は、使用不可能である。さらに、単なる光に対する露出も、較正サンプルを変化させる光析出または光エッチングを引き起こし、結果的にこのサンプルは「汚染されている」と分類される。さらに光への露出はサンプルの境界面の結合構造を変化させ、その結果、較正目的のサンプルを汚染する。このようにサンプルが許容不可能に汚染されるには幅広い仕組みや原因が存在する。またここで使用されるように、「汚染」サンプルとは単に1つの汚染物質層が形成されるものだけでなく、上記のようにエッチング工程や結合構造の変化により変化を受けたサンプルをも含む。あるいは、サンプルの特性は単に時間と共に変化する。
【0032】
ここで提供される技術の幾つかでは、複数の較正場所を有する較正パッドを使用する。較正場所は、複数の場所により、複数の同一の較正構造が単一の較正パッド上に提供されるように、較正パッド上に形成される。このようにして1つの較正パッドが1台の光学度量衡機器に提供されるが、それにより1つの共通の較正構造を有する複数の較正場所が使用可能である。特定の較正場所はその較正場所が汚染されたと判断されるまで使用され、その後、較正工程は移動して、その較正パッド上の1つの異なる較正場所を使用する。複数の較正場所が1つの較正パッド上に提供されるため、新しい1つの較正パッドは必要とされない。様々な技術が、ある較正場所が今後の使用が許容不可能であることを判断するために使用される。あるいは、各場所が1回ずつ又はある既定の回数ずつ使用されるように、複数の場所が使用されてもよい。さらに1つの較正パッド上の複数の較正場所は、許容不可能な較正場所を使用前に選別するため事前評価されてもよい。これら選別された場所は較正場所として使用されない。
【0033】
説明目的および記述を容易にする目的で、「較正」という言葉がここに記載されるサンプルについて使用されている。しかし、ここに記載される思想は較正サンプルに限定されることなく、参照サンプルや標準サンプルのようなシステムを特徴付ける他のサンプルにも使用可能である。このように、ここに記載される技術は較正サンプル、参照サンプル、標準サンプルを含む、しかしそれだけに限定されない、幅広い光学機器特徴付けサンプルに使用されうる。ここにおける「較正サンプル」の例示的使用は、単に説明の目的で提供されているだけであり、同等に他の光学機器特徴付けサンプルに適用可能であるため、これらの技術は、他の光学機器特徴付けサンプルと置換可能である。
【0034】
図3は複数の較正場所が示された較正パッド300の図である。最近の光学機器は非常に小さいスポット寸法を有することが多く、1つの小型の較正パッドは容易に数千個の潜在的較正場所を提供する。一定の条件が満たされれば、機器は自動的に使用済みの「不良」較正場所から新しい「良」の場所へ進む。機器はパッド上の全ての「良」「不良」場所を回り、全ての場所が「不良」の場合はパッドが交換される。他の実施形態では、幾つか又は全ての場所が事前選別による特徴付けをされ、初期に不良な場所は不良と指定される。パッドの交換は、通例計画されたメンテナンス作業において行われる。このように1つの較正パッドは、それが1つの較正場所を有する場合に比べてずっと多くの較正に使用される。較正工程で使用される場所の間で移動が行われる。何時次の場所に移動すべきかという基準は、以下の、しかしそれに限定されない広範な評価のいずれかに基づいて確立される。ある場所が「不良」との指定は測定反射率データに基づくが、他の基準も使用されうる。例えば、その場所が光に露出された回数はその場所が「不良」であると指定する基準となりうる。あるいはその場所の累積露出も基準となりうる。
【0035】
図3Aは「良」と「不良」の較正場所を有する較正パッドの例を示す図である。較正パッド300は複数の潜在較正場所を持つ。数字をふられた円303は「良」の場所を、黒一色の円305は「不良」の場所を示す。「良」の場所は後に多くの較正イベントを行うかもしれない。較正場所は、そこが汚染されずに維持される又は使用可能であることを確実にするため、初期の特色づけに先立って、そして較正イベントの前に準備されなければならない。1つの較正場所の準備は調整、露出、及び洗浄からなり、しかしそれらに限定されない。
【0036】
較正パッド上の較正場所の密度は光学スポット構成のタイプにより強く影響される。ある場合には度量衡機器の照明、測定領域は独立して調整される。このような場合には、少なくとも3つの独立する状態が可能で、この3つの状態が空中分子汚染物質(AMC)の積層の性質に影響する。図4は3つの異なるスポット構成を示す図である。構成400は破線の照明領域が実線の測定領域より大きい状態を示す。構成402は照明領域と測定領域が同じ寸法の状態を示す。最後に構成404は破線の照明領域が実線の測定領域より小さい状態を示す。この特定の図では照明と測定のスポットが表示のため本質的に円形であることに留意する。どちらかのスポットが他の形状であることも考えられる。サンプルの照明がサンプルの品質に強い影響を及ぼすので(例えば、露出は汚染の量を変化させるかもしれない)、パッド上の較正場所の密度は、隣接する場所の照明スポットが互いに重ならないように設定されることが、一般的に望ましい。
【0037】
ここに記載する思想は幅広い既知の較正技術にとって有用であるかもしれない。例えばある技術は単一の較正サンプルを使用し、一方他の技術は(上記のような)2つの較正サンプルと各サンプルから収集されたデータの1つの比率を使用する。ここに記載される技術と複数の較正場所を有する較正パッドの使用は、単一の較正サンプルを使用する技術または複数のサンプルを使用する技術に有利に使用されうる。
【0038】
以下に詳細に記述される通り、1つの較正場所の良、不良を判断する幅広い基準が使用されうる。例えば、較正場所の初期の特徴付けは絶対反射率計又は分析的計測技術の使用により実現されうる。較正場所はまた、屈折率または屈折率計測から計算された汚染厚みがある所定の限界値を超えるか否かによって特徴づけられうる。さらに較正場所は、測定データと計算データとの適合の良さによって特徴づけられうる。ここに記載される思想は1つの較正場所の良、不良を示す例示の技術に制限されないことを理解されたい。このような例示的技術は以下に、最初に、較正方法に関し、2つの異なる較正サンプルを使用した1つの例示的技術に関して示され、次に単一の較正サンプル法に関して示される。
【0039】
背景として、一度反射率データが1つの較正された反射率計から記録されると、それは典型的に1つの演算処理装置に送られ、結果的に分析アルゴリズムによりまとめられることは、当業者にとっては既知である。このようなアルゴリズムは、反射率などの光学的データを、膜厚、複合屈折率、組成、多孔率、表面又は境界の粗さ、パターン化された特色の限界寸法、他のような、測定及び/または監視されうるサンプルの他の特性に、関連付ける。
【0040】
データの取りまとめは、一般的にフレネル等式のある形式を使用して、サンプルを構成する材料の光学特性を記述する1つ以上のモデルと組み合わせて行われる。データ組の取りまとめに使用された特定のモデルに拘わらず、大きな目標は、(上記のような)サンプルの特性に関するあるパラメータが繰り返し最適化工程により得られるように、測定データを記述するため数学的表現を使用することである。即ち、測定されたデータ組は、サンプルの特性に関する1組のパラメータに依存する1つの表現を使用して、計算されたデータ組と比較される。計測データ組と計算データ組との乖離は、2つのデータ組の適切な一致が得られる時まで、パラメータの値を繰り返し調整することにより最小化される。
この乖離は通常「性能指数」パラメータとして定量化される。
【0041】
性能指数を計算する多くの数学的表現が従来技術で存在する。これら技術のほとんどは、ある程度まで測定スペクトルと計算スペクトルとの差異の判定に基づいている。これら技術の1つはデータ点の数により標準化された残差平方和(即ち、重みを付けないχ2乗統計)である。
【0042】
2つのサンプル較正の既知の方法は、米国特許7,282,703、米国特許出願10/930,339、11/418,846 および11/789,686の事例に対し記載されたような、較正サンプルの特性を判定する結果となる、2つの較正サンプルからの反射率の分析を含む。これら特許文献はここに全文参照され、問題解決のために取り入れられる。これらの技術は性能指数値とともに較正手続きにおける信頼度を記述するために使用されてもよい。低い性能指数値は不正確な較正イベントを示し、一方高い性能指数値は正確な較正イベントを示す。ここに開示される技術は、較正が成功であったかを判断するため較正結果を既定の限界値と比較する1つの方法を提言する。成功と見做された場合はサンプル計測が行われる。較正が不成功の場合は、システムは自動的に較正パッド上の他の較正場所の組に移動し、再度較正の試みが行われる。較正イベントの他の側面もまた考慮される。例えば、光源故障やハードウェア問題である。
【0043】
図5は、複数の較正パッド上の複数の「良」の場所の反射率を示す。ここでは各較正サンプルからのデータの1つの反射率が使用される、2重サンプル技術が使用される。実線の曲線500は2つの場所から得られた測定反射率を示す。点線の曲線502は計算された反射率を示す。2つの曲線は波長スペクトル領域に渡って近接して一致し、優れた性能指数値を示す。このことは較正イベントが成功したことを示す。
【0044】
図6は較正パッド上の「不良」の場所の反射率を示す。実線の曲線600は測定反射率を示し、一方点線の曲線602は計算反射率を示す。2つの曲線はとくに短波長領域において近接して一致せず、低い性能指数値を示す。このことは不正確な較正イベントを示す。
【0045】
図7は較正パッド上の「不良」の場所の他の1組の反射率を示す。実線の曲線700は測定反射率を示し、一方点線の曲線702は計算反射率を示す。この場合2つの曲線は大きく異なり、とくに短波長領域において異なる。この2つの反射率曲線の乖離は低い性能指数値を示し、従って不正確な較正イベントを示す。
【0046】
図8は例示的較正成功基準の図である。連続較正イベントに対する性能指数値が記録されている。性能指数値802は既定の性能指数最大値に達するまで観測されている。最大値に到達すると、システムは新しい1組の較正場所に移動して新しい較正イベントを行う。較正場所の変更は図8の性能指数値804で示される。その結果、性能指数値は従前の較正場所から得られた初期値と同等の水準に低下する。
【0047】
成功した較正基準の他の例を図9に示す。AMC層の厚み値と後続の較正イベント900への影響が示される。後続の較正イベントが行われるにつれて、AMCの厚みは増加することが分かる。AMCの厚み限界値に達するとシステムは新しい1組の較正場所に移動して新しい較正イベントを行う。新しい較正場所904への変更により、AMCの厚みは従前の較正場所から得られた初期値と同等の水準に低下する。図9は最良の光学的較正イベントはAMCの厚み値が低いときに達成されるという提案を持ち出すが、いつもそうではないことが分かる。成功した較正はAMCの厚みが変化する領域で得られる。
【0048】
上記のように、較正パッドの特徴付けや使用前の較正場所の選別は較正方法の性能を向上させる。この方法は「良」と「不良」の較正場所を識別し、「不良」の較正場所はより正確な較正結果を得るために飛び越される。また較正サンプル上の露出線量を測定システムで監視し調整することにより、さらに較正性能は向上する。この方法は、測定システムとサンプルとの間の相互作用に起因する変化を減少及び/または排除するのに使用されてもよい。このことは、一連の機器の間で露出度が異なる、自動化された半導体環境において、一連の機器の間の差異を改善するかもしれない。
【0049】
ここに記載される進歩した自動較正方法のある局面は、他の実施形態でも有用であることを考慮することが重要である。例えば米国特許7,126,131において開示されたVUV反射率計は1つの基準チャネルを有する。この実施形態では、基準鏡面がシステム内の他の光学面より多くの量のAMCを蓄積すると予想される。それは鏡が焦点光学系の焦点面に配置されることによる。汚染物質が既定の限界値に達した時に、基準鏡面上の他の場所への移動を助けるため、基準鏡面を焦点面にあるXYステージ上に載せることは利点があるかもしれない。このように、これはここに記述される思想が基準サンプルに関して有用である1つの事例である。上記のように、較正サンプルの事例が全ての光学的機器特徴付けサンプルを記述するように意図されているため、ここに提供される技術はいかなる光学的機器特徴付けサンプルに対しても一般的に適用可能である。
【0050】
進歩した自動方法は、種々の方法で機器の又機器適応を改善するのに有用である。データは、同じ機器前方端末モジュール(EFPM)上のモジュール間で、または1つの場所にある同じ半導体製造プラント内で、または異なる場所の複数のプラント内で、交換されることがある。データ交換において、条件に適合させるため、較正成功基準の限界値をモジュールのデューティ比に基づいて調整すること、または照明条件をモジュール毎に調整することは有利である。また、較正パッド特性が同期して維持されることを確実にするために個々のモジュールへの材料と測定の流れを制御することにより、適合は起こりうる。進歩した自動方法を使用した機器と機器適合性能の向上はこれらの特定の変形事例にとどまらない。
【0051】
上記の例示的複数サンプル技術の他の選択肢は、単一の較正パッドを使用することである。1つのサンプルにおいて、この方法は光学特性が衆知で、時間と露出に対して安定している(少なくとも測定波長域において)1つの較正サンプルの使用からなる。この仮定は完全には正確でないかもしれないが、ある条件のもとでは適切な較正サンプルの条件付けに合理的である。単一較正パッド法は、較正パッド上の既定の1群の場所からの反射スペクトルの収集のような、事前特徴付けを含んでもよい。有意に異なる反射スペクトルを示すパッド上の複数の場所は、後続の較正イベントに使用される「良」の場所のリストからは除外される。「不良」の場所に対する事前特徴付け情報は、将来の較正イベントの調整及び/又は修正に使用されてもよい。典型的に「不良」の場所は低い反射率を示す。図10は「良」「不良」として事前特徴付けされた場所からの反射スペクトルを示す。実線の曲線1000は「良」の較正場所を示し、破線の曲線1002は「不良」の較正場所を示す。「不良」の較正結果を示す線は典型的に、しかし常にではないが、より低い反射率を示す。この低い反射率の原因は、より厚い汚染物質の積層、サンプルの欠陥、サンプル上の微粒子、等である。図10に示される「良」の較正場所と「不良」の較正結果との差異は短い波長でより顕著である。
【0052】
使用される較正サンプルの絶対反射率を決定するには多少の努力が必要となる。これは絶対反射率計を使用するか、ある特定のサンプル準備、例えばシリコン上の自然酸化膜のエッチバック、により達成される。絶対反射率の決定はまた、透過電子顕微鏡(TEM)、原子間力顕微鏡(AFM)、走査型電子顕微鏡(SEM)、X線法などの分析的測定技術によって測定される。あるいは1つの反射率または複数の反射率の使用により較正サンプルの絶対反射率が1回決定されうる。
【0053】
この手法の利点は、高い安定性にある。これは適合/分析ステップが含まれないことによる。不利な点は、正確性に欠けると推測される点である。この方法では較正場所が事前特徴付け以来変えられたか否かを判定できず、またシステムは、較正パッド、光源、信号レベル、機械的配置に関する誤りを識別するような、「誤り」を示す能力では劣る。
【0054】
較正成功基準が、較正イベントの単一の結果、または複数の較正イベントの結果のなんらかの組合せに基づく、ことは記録に値する。性能指数値及びAMC厚み値は較正成功を判定する要素として従来提供されてきたが、他の多くの可能性も存在し、同様に使用可能である。さらに、単なる較正場所の変更回数も1つのサンプルの、及び/又は環境の清浄度状態を示すことができる。このような状態は、機器の最適メンテナンスを確立するため、機器の浄化パラメータを調整及び/又は高めるよう監視され使用されうる。これらは例えば米国特許7,342,235、米国特許出願11/600,414および11/600,477に記載され、ここに参照され挿入される。
【0055】
較正場所の変更頻度は、機器、工程、サンプル または較正サンプルの近傍における条件に影響及び/又は強く影響される。較正場所の変更頻度は、製造環境内の他の作業または行動に深く影響すると予想されうる、有意の作業または行動を識別するため監視され使用されうる。例えばある工程機器に対する行動は製造棟の汚染レベルを変える結果となり、これらの変化が製品歩留まりに悪影響を与えることが考えられる。もし、こうような行動の発生と較正場所変更回数との関係が解明されると、このような行動の発生を識別し歩留まり低下を減少させる措置をとるために、較正場所変更回数が監視されうる。この意味で較正場所変更回数の監視は、製造組織に対し歩留まり向上を助長する価値あるフィードバックを提供しうる。
【0056】
上記の事前特徴付け技術は、単一の或いは上記2重サンプル法或いは経時変化を監視する他の方法と組み合わせて、使用されうる。2重サンプル法と組み合わせて使用する場合は、好ましい実施形態では、初期成功2重サンプル較正を行い、次に較正パッド上の一連の既定の場所を事前に特徴付けするために較正された機器を使用する工程を含む。このように本技術は「良」、「不良」の較正場所の初期識別工程を含む。このようにして、較正場所を特徴付けするのに別途の度量衡機器は必要ない。判定は「良」の較正場所の少なくとも1つの特性について行われ、2重パッド較正を行う将来の使用のために蓄積される。最後に、記憶された事前特徴付けデータを2重パッド較正の結果判定の補助に使用するかもしれない。この事前特徴付けデータにより、較正工程において決定される2重パッド較正サンプルの特性がより少なくなるため、2重パッド較正法の安定性が改善される。
【0057】
上記2重サンプルと単一パッドの組合せ法に対する他の方法は、2重サンプル技術のサンプルを事前特徴付けし、次に反射率を使用して、後続のデータとその場所の記憶された反射率と比較することにより、1つの場所が時間とともに変化したか否かを判定する。もし変化が起こらなかった場合は、単一パッド較正が行われうる。
【0058】
上記の技術は、ある較正場所が初期のあるいは更なる使用を許容されるか否かを判定するための、較正場所の幅広い評価方法を提供する。2つの異なる較正サンプル場所が較正工程で使用される較正方法において、1つの場所及び/又は両方の場所が使用不許可の判定をされる可能性がある。2つの較正サンプル場所が使用されるある方法では、どちらの特定の場所が使用不許可なのかを判別できず、そのため片方しか実際「不良」である可能性がなくても、両方の場所とも「不良」と指示される可能性がある。
【0059】
ある場所が1つのシステムにおいてある時間経年した後は、事前特徴付けであれ、上記の2重サンプル技術のような分析であれ、ある場所の特徴付けを行うことが望ましい。このように1つのパッドが1つのシステムに最初に配置された場合、パッドはその後相対的平衡に達しているある初期設定変更を提示するかもしれない。このように、1つの初期期間に起こる較正場所の変化は、システムの変化と間違えてはならない。
【0060】
自動較正に関しここに開示された技術は、幅広い光学度量衡機器における使用にとって有利である。例えば、本技術はVUV反射率計に使用されうる。しかし本発明の思想はVUVスペクトル領域のみに限定されず、また反射率計に限定されない。むしろ他の波長および他の光学度量衡機器が、ここに開示された思想を有利に使用するかもしれない。
【0061】
ここに記載された技術のさらなる変更や他の実施形態は、本明細書を見た当業者にとって自明であろう。従って、ここに記載された技術は、これら参考例の構成に限定されないことが理解される。また本記載は説明的であって、当業者にここに記載された技術を実現する方法を教授することが目的である。ここに記載し示された技術の形式は、現在好ましい実施形態と理解されるべきである。種々の変更が実現方法とその構造になされるであろう。例えば、同等の要素がここに記載され示されたものと置き換えられ、ここに記載されたある技術的特徴は、他の特徴の使用と別個に使用されるであろう。しかしこれらは、本技術のこの明細書を読んだ後の当業者にとって自明である。
【符号の説明】
【0062】
102,202:空中分子汚染物質(AMC)層
300:較正パッド
303:「良」の較正場所
305:「不良」の較正場所

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの光学度量衡機器を評価する方法であって、
前記1つの光学度量衡機器の評価を補助するために1つの光学機器特徴付けパッドを使用するステップと、
1つの類似した特徴付け構造を有する複数の特徴付け場所を前記特徴付けパッド上に提供するステップと、
少なくとも幾つかの前記特徴付け場所について、使用を許容できる場所か否かを指定するステップと、
ここにおいて、前記指定に基づいて、指定後は少なくとも幾つかの前記特徴付け場所が前記光学度量衡機器の評価に使用されない、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
1つの単一パッド較正工程が使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
1つの2重パッド較正工程が使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記光学度量衡機器は1つの反射率計であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
複数の場所の使用を許容できる場所か否かの前記指定は、少なくとも部分的に前記特徴付けパッドの1つの初期事前特徴付けに基づくことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
複数の場所の使用を許容できる場所か否かの前記指定は、少なくとも部分的に、前記特徴付けパッドを少なくともある程度使用した後になされる1つの判定に基づくことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
1つの第1の特徴付け場所が使用を許容できないと判定されると、1つの第2の特徴付け場所が実質的に使用されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記光学度量衡機器は、前記第1の特徴付け場所が使用を許容できないと判定されると、自動的に前記第1の特徴付け場所から前記第2の特徴付け場所に移動することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
1つの光学度量衡機器を較正する方法であって、
前記光学度量衡機器の1つの較正工程で使用される1つの較正パッドを提供するステップと、
前記較正パッドを複数の較正場所に仕切るステップと、
ここにおいて前記複数の較正場所は類似の較正構造を有し、
前記光学度量衡機器を較正するため、前記較正パッドの1つの第1の較正場所を使用するステップと、
前記第1の較正場所が、前記第1の較正場所の使用に対する1つの基準を満たさないと検知するステップと、
前記光学度量衡機器を較正するため、前記第1の較正場所が前記基準を満たさないという前記検知に基づいて、前記較正パッドの前記第1の較正場所の使用から前記第2の較正場所の使用へ切り替えるステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項10】
前記基準が反射率データに基づくことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記較正パッドの前記第1の較正場所の使用から前記第2の較正場所の使用への切り替えは、1つの既定の限界値を超える1つの計算された汚染物質の厚みに基づいており、前記計算された汚染物質の厚みは前記反射率データを使用して獲得されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記基準は1つの性能指数値に基づくことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記性能指数値は較正の正確さを示すことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記基準は1つの計算された空気伝達の分子汚染物質の厚みであることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記較正パッドの汚染は前記サンプルパッドの時間経過とともに変化することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記較正パッドの汚染は前記較正パッドの多重使用により変化することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項17】
1つの較正場所変更の頻度は1つのサンプル及び/または環境の清浄状態を示すことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項18】
前記較正場所変更の頻度の監視は1つの製造工程に関するフィードバックを提供することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項19】
1つの光学度量衡機器を特徴付けする1つのパッドであって、
光学測定値が獲得される前記パッドの1つの第1の領域と、
ここにおいて前記第1の領域は、前記光学度量衡機器の特徴付けに使用される複数の特徴付け構造を有し、
前記パッドの複数のサブ領域と、
ここにおいて前記サブ領域は、複数の特徴付けの場所であり、前記特徴付けの場所は、前記複数の特徴付けの場所からの異なる光学測定値から別々の光学測定値が獲得されるように寸法を定められ、それにより少なくとも幾つかの前記特徴付けの場所は、前記光学度量衡機器の特徴付けに使用を許可されないと指定され、一方それ以外の前記特徴付けの場所は前記光学度量衡機器の特徴付けに使用を許可され、
を有することを特徴とするパッド。
【請求項20】
前記複数の特徴付けの場所は、前記パッドの使用以前には使用の不許可が指定されないことを特徴とする請求項19に記載のパッド。
【請求項21】
前記特徴付けの場所の少なくとも幾つかは、前記パッドの使用以前に、使用の不許可が事前に特徴付けられることを特徴とする請求項19に記載のパッド。
【請求項22】
前記パッドは1つの較正サンプルであることを特徴とする請求項19に記載のパッド。
【請求項23】
前記パッドは1つの参照サンプルであることを特徴とする請求項19に記載のパッド。
【請求項24】
前記パッドは1つの標準サンプルであることを特徴とする請求項19に記載のパッド。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−271309(P2010−271309A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−110688(P2010−110688)
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【出願人】(509305170)ジョーダン ヴァレイ セミコンダクターズ リミテッド (2)
【Fターム(参考)】