説明

着色サンプル作成システム

【課題】 本発明は、着色サンプルを作成するに当って、最短の日程で作成する着色サンプル作成システムを提供することを目的とする。更に、基礎となる繊維生地と材質が異なる生地の染色見本を作製する際に、効果的な着色サンプル作成システムを提供する。
【解決手段】 本発明は、目標とする色見本を測色する測色装置と、前記測定装置の測定データを受取りプリンタのインクを調色するコンピュータと、前記コンピュータによりコントロールされるプリンタとを具備することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維製品(衣料)の色見本における、コンピュータ・カラーマッチングを利用した着色サンプルの作成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、染色業界において、着色サンプル(サンプル)を作成する場合、染色会社の営業が客先から色見本を入手し、測色装置や調色装置や染色装置が揃っている工場にて色見本を測色し、調色システムで染料配合を計算して、サンプルを着色又は染色し作成する。このように従来は、調色や着色又は染色は工場で行っていたため、測色し、染料を調合し着色又は染色するという工程がある着色又は染色サンプルは、見本依頼から最短でも3日ほど必要であった。
【0003】
図4を用いて、従来のシステムを説明する。第1日目は、染色会社の営業は、客先から色見本を入手し、この色見本を、工場に送付する。第2日目、工場では、色見本の測色、測色データに基づき色の調合、そして染色が行われる。色の修正が少なければ、当日営業に色見本と染色サンプルを送付することが可能になる。第3日目に、営業が染色サンプルのチェックなどを行い、問題なければ、当日客先に染色サンプルが届くことになる。最短で3日で、客先に染色見本が届くことになる。
【0004】
特許文献1には、撮影された見本色を所望光源下で観察する場合の色をプリンタ上で容易に再現することができるようにする技術が記載されている。
特許文献2には、配色境界線と色データを有する原図データを作成する手段と、指定色をCMYB基本4色のインク又は染料の噴出量のデータに変換する手段と、原図データを地柄となして服の裁断パターンを作成する手段と、基本4色を用いて色柄をプリントする機能及び試着見本作製用の生地に、基本4色の染料を用いて色柄及び裁断パターンを染色する機能及び原図データを各指定色毎に色分解して色数と同枚数の版下フィルムを作製する機能とを備えた描画装置と、前記原図データの作成過程及び前記色変換過程、並びに前記裁断パターンの作成過程の処理内容を表示する手段とを備えた支援装置が記載されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1では、プリンタを用いて各種光源下で再現することはできるが、布帛などで染色サンプルを作成するという技術はない。
また、特許文献2には、測色及び異なる光源下での観察については、考慮されていないなどの問題がある。
【0006】
【特許文献1】特開平9−280952号公開公報
【特許文献2】特開2000−29928号公開公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、着色サンプルを作成するに当って、最短の日程で作成する着色サンプル作成システムを提供することを目的とする。更に、基礎となる繊維生地と材質が異なる生地の染色見本を作製する際に、効果的な着色サンプル作成システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、
<1>目標とする色見本を測色する測色装置と、前記測定装置の測定データを受取りプリンタのインクを調色するコンピュータと、前記コンピュータによりコントロールされるプリンタとを具備することを特徴とする着色サンプル作成システム、
<2>前記プリンタにより着色された着色サンプルと前記色見本に同一の光を当てるための光源ボックスを具備することを特徴とする<1>に記載の着色サンプル作成システム、
<3>前記プリンタは、インクジェット式プリンタであることを特徴とする<1>乃至<2>記載の着色サンプル作成システム、
<4>前記測定装置は、スキャナ又はディジタルカメラ又はCCDカメラ又は分光光度測色計の一つであることを特徴とする<1>〜<3>記載の着色サンプル作成システム、
<5>着色サンプルと同一素材に複数の色を着色し、プリンタの印刷用RGB値データと測色データを対応させてコンピュータに記憶させ、色見本の測色データを学習データで補正することを特徴とする<1>〜<4>記載の着色サンプル作成システム、
を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の着色サンプル作成システムは、複雑な顔料や染料の調合がなく、顔料ないしは染料を用いたプリンタで着色するために、短時間で着色サンプルを作成することができる。
また、本発明の着色サンプル作成システムは、基礎となる生地と材質や織組織が異なる場合の生地に関しても、容易に着色サンプルを作成することができる。
また、本発明の着色サンプル作成システムは、測色などの工程を専門技術者でなく、営業担当者などが簡単に実施できる。
また、本発明の着色サンプル作成システムは、プリンタを用いるので、色目や濃度に変化を加えて簡単に多くのバリエーションの見本を作成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の着色サンプル作成システムは、色見本を測色する測色装置、測色装置で測定された色データを分析し調色するコンピュータ・カラーマッチングを搭載したコンピュータ、コンピュータからのデータで着色するプリンタから構成されている。
図1を用いて、本発明のシステムを詳細に説明する。客先の色見本4を受領し、その色見本4を測色装置1で測色し、そのデータをコンピュータ2に取り込む。コンピュータ2内の調色システムにおいて、そのデータを三刺激値(X,Y,Z)に変換し、そのデータをもとに、プリンタ3で印刷する。
【0011】
本発明の測色はRGB値を利用できるので、測色装置1としては、スキャナ、ディジタルカメラ、CCDカメラ、そして分光光度測色計などを用いることができる。
【0012】
本発明の着色又は染色には、プリンタ3(印刷機)を用いることができる。着色の対象は、3次元的な寸法を有するもので、例えば、織物や編物等であり、非接触型のプリンタが好ましい。
【0013】
着色されたサンプル5を、光源ボックス内で、目視により色見本4と対比し同一か異なるのかを判定する。サンプルが同じでも、光源が異なれば、異なる色に見える。これは、人間の視覚は、対象物に特定波長の光が吸収された後の反射光により色を見分けるためであるが、反射される前の光の構成が、太陽光と蛍光灯では異なり、その結果反射する光も異なるためである。このために、色見本と着色サンプルとが異なる染料や顔料を使っている場合は、光源ボックスを用いて、コンピュータ・カラーマッチングの計算の時と同一の光源で、比較することが重要になる。
【0014】
次に、コンピュータ・カラーマッチングにおける学習システムを説明する。着色サンプルは、生地(布帛)の織組織や編組織又は素材により、同一の染料の配合でも、異なる色(色彩)に見える。例えば、織組織の場合、平織と綾織などによっても光の反射具合などが異なる、また、綿100%の生地とポリエステルと綿の混綿素材の生地では、染料の浸透具合や光沢などにより、やはり、同じ染料の配合でも異なる色(色彩)に見える。
このために、素材毎に実績のデータを蓄え、それを学習データとして、次回からの調色の際の補正に利用することも可能になる。
【0015】
図2を用いて説明する。素材Aに対する着色を、コンピュータ・カラーマッチングを用いて数種類の色について作成し、着色し学習サンプルを作成する。この着色された学習サンプルを、測色装置1を用いて、測色しRGB値や三刺激値等に変換する。測色により得られたデータと、プリンタに最初に設定された学習サンプル用の着色のデータとを、素材Aに対する学習データとして保存する。
【0016】
次に、部分的に素材の異なる衣類なども、同じ染料の配合でも上記したように、色違いになることがある。基礎となる生地と、部分的に異なる生地を縫い合わせるような場合である。このような場合、基礎となる生地を染色した後に、この基礎となる生地を色見本として、後で部分的に縫い合わせる生地を染色することがある。
この場合には、基礎となる生地と縫い合わせる生地が並んでおり、比較し易い状態になっている。少しでも色相や輝度に違いがあると、その違いが分かり易い。このような基礎となる生地と縫い合わせる生地を、同一光源の基で、比較することにより、より色合わせがし易くなる。
【0017】
上記のような問題を解決するために、本発明のシステムを可搬式にすることもできる。測色装置としてスキャナ、カラーマッチングを備えたパソコン、インクジェットプリンタ、光源ボックスの一式を揃えて、可搬式にすれば、客先での染色サンプルの作成から、見本と染色サンプルの比較判断まで、1日で可能になる。
【0018】
次に、3次元の寸法を有するボタンやブラジャーのアジャスター等についても、本システムを使用して、着色することができる。
例えば、衣類に着けるボタンであれば、まず、基礎となる繊維製品の生地の測色をして、この測色データからボタンに印刷するための調色を行う。その後、光源ボックス内で生地と印刷したボタンを比較する。
比較対象の基礎となる生地は繊維製品であり、ボタンをプラスチック製とした場合、色の反射や着色具合が大きく異なる。このような場合、調色の補正や学習システムを用いた補正が必要になることが多い。
また、3次元的な着色の例として、ブラジャーに用いられるプラスチック製のアジャスターがある。この場合、素材は基礎となる生地は繊維製品であるが、アジャスターはプラスチックである。
このように、基礎となる部分と、その基礎となる部分に取り付ける部品の材質が異なるような場合であっても、本発明の学習システムを利用することで、着色を容易に行うことができる。
【0019】
次に、本発明のコンピュータ・カラーマッチングについて、以下、図3を用いて説明する。
【0020】
図3で述べられた予測計算されたRGB値をファジィ推論にて補正するためのファジィ推論機構と、この計算に供するメンバーシップ関数を調整する調整計算機構について説明する。手順2に述べられる計算式で求められるRGB値は、あくまでも推定値であり、これを用いただけではサンプルを作成した時に正確な色彩値を得ることは困難である。そこで、この計算式の値を、コンピュータのメモリ上に予め登録した既知のサンプルのRGB値から、ファジィ推論によって補正する。
【0021】
この補正方法について詳細に説明する。ファジィ推論では、曖昧性をファジィ集合論におけるメンバーシップ関数を用いることで定義する方法をとっている。即ち、全体集合Uにおけるファジィ集合Aは、
μA:U→[0,1]
なるメンバーシップ関数μAによって定義づけられ、値μA(u)(∈[0,1])は、Aにおけるu(∈U)のグレードを表すことになる。
【0022】
推論に応用する場合は、ファジィプロダクションルールによる方法が多く用いられる。このプロダクションルールRは、前件部と後件部から構成され、一般的には次式(前件部2、後件部1の例)で表される。
Ri:if x1 is Ai1 and x is Ai2
then y is B (i=1,2,n)
:前件部1の概念
:前件部2の概念
i1:前件部1のi番目のメンバーシップ関数(ファジィラベル)
i2:前件部2のi番目のメンバーシップ関数(ファジィラベル)
y:後件部の概念
:後件部のメンバーシップ関数(ファジィラベル)
【0023】
ファジィによる具体的な推論方法については、現在までに様々な方法が提案されているが、最も代表的な方法はマンダーニによって考案されたものである。いま、前件部の観測値をx,xとすると、i番目の規則の適合度ωは、
ω=Ai1(x)∧Ai2(x)
となり、出力は、

(y)=[ω∧B(y)]∨[ω∧B(y)]∨・・・∨[ω∧B(y)]
=∫B(y)ydy/∫B(y)dy
():後件部メンバーシップ関数の推論結果の関数
:推論出力を非ファジィ化した出力結果

上記の式は、非ファジィ化を行う際には、重心座標を計算する事を表している。この非ファジィ化に関しても、いくつかの方法が提案されている。
【0024】
本発明では目標のRGB値を得るために、プリンタに指示するr,g,bを求めることが目的である。RGBをそのまま取り扱ってもよいが、均等色空間上に変換したほうがファジイ補完上望ましい。そのため、RGB値を一旦CIE L*C*H°空間への変換を行なう。
= F (R, G, B)
= F (R, G, B)
= F (R, G, B)
【0025】
補正の途中にL*C*H表色系を用いるため計算手順としては、最終的には次の式が考えられる。

= L(r,g,b)+ CorrL(r,g,b
= C(r,g,b)+ Corrc(r,g,b
= H(r,g,b)+ CorrH(r,g,b

= FIR (L, C, H)
= FIG (L, C, H)
= FIB (L, C, H)

,G,B :目的とするRGB値
,C,H :目的とするRGB値の時のL*C*H°値
,C,H :純理論的なL*C*H°値
,g,b :純理論的なRGB値
FI()R,FI()G, FI()B: L*C*H からRGBに変換する関数
Corr, Corr, Corr
L*C*H°の補正関数でファジィ推論により計算される補正量

Corr,Corr及びCorrは、ファジィ推論に機構よりなる補正関数であり、ファジィ推論を行うためのファジィプロダクションルールは、前件部が3件、後件部は補正値である1件となる。
【0026】
前件部のファジィラベルは、L*C*H°値が、「大きい」「小さい」の表現であり、それに程度が加わる。計算パラメータとして与えられるのは、RGB値なので、前段落のF()、F()、F()関数により、L*C*H°への変換を行っておく。
【0027】
前件部に使用するファジィラベルは、次式のようになる。

:L/Lmax (明度)の観測値を正規化したもの
:C/Cmax (彩度)の観測値を正規化したもの
:H/Hmax (色相)の観測値を正規化したもの
【0028】
3種の観測値をファジィ化するためのメンバーシップ関数をAi1,Ai2,Ai3とする。これらの関数は、上記x,x,x観測値が全て[0,1]の範囲で正規化されているため、同様に[0,1]の範囲で、必要に応じて、等間隔または不等間隔にn分割し、分割点に対してメンバーシップ関数を形成する。メンバーシップ関数の外形はエクスポネンシャル型等、数種のものが提案されているが、計算の簡略化とファジィ推論のよって得られた出力値の平滑性を考えた場合、三角形のものが最も効果的である。ファジィ推論のためのファジィプロダクションルールは次のようになる。

Ri:if F is Ai1 and F is Ai2
and F is Ai3 and F is Ai4
then y is B (i=1,2,・・・,n)

ここでyは後件部の出力概念で、ある条件で作成された塗板の実測の分光反射率から計算される光学濃度と、作成条件から理論的に計算された光学濃度の差の程度を表すものである。またBiはi番目の後件部のメンバーシップ関数である。
【0029】
実測の色彩値と理論色彩値の差を表すyは、次式の定義に従って計算される。

= L/L
= C/C
= H/H
,C,H:理論計算により求めたRGB値から計算されるL*C*H°
,C,H:実測のRGB値から計算されたL*C*H°

このようにした場合、yの値のとり得る範囲を想定しやすく、かつ推論結果の平滑性を確保しやすい。例えば、yの範囲を[0.1,1.0]のように想定して、この範囲を等間隔または不等間隔にn分割し、後件部のメンバーシップ関数を規定する。不等間隔に分割する場合は、0.5近辺が密に、範囲の最小値及び最大値近辺では疎になるように分割すると、より効果的である。
【0030】
本発明では、後件部メンバーシップ関数を、予めn点の条件で作成された着色サンプルの作成条件と実測反射率をコンピュータのメモリ上に記憶せしめ、この情報を用いて正確なファジィ出力yが得られるように、後件部メンバーシップ関数とファジィプロダクションルールを調整することを特徴としている。この調整を容易に行うためには、前述の重心座標を求めて非ファジィ化する方法では、調整計算の際に、高次元関数の回帰計算を行う必要があり、事実上不可能となる。
【0031】
そこで本発明では、単純高さ法による非ファジィ化手法を用いて計算を行う。高さ法ではメンバーシップ関数は、出力概念yに対する広がりを持たず、y軸上の位置とその高さのみの関数となる。この時の推論は、次式のようになる。

(y)=[ω∧B(y)]∨[ω∧B(y)]∨・・・∨[ω∧B(y)]
=ΣB(y)y/ΣB(y)
【0032】
次に、後件部メンバーシップ関数の調整とファジィプロダクションルールの調整方法について述べる。
【0033】
調整の第1段階:コンピュータのメモリに記憶せしめた、ある条件下で作成した着色サンプルの実測反射率とその条件からなる情報の数が少ない場合、即ち、条件を観測値に変換し、3次元のファジィラベルの同一のセルに1個しか情報が存在しない場合、Biを高さ1で設定する。ファジィプロダクションルールは、そのセルを発火したと見做し、前件部の論理からBiが導かれるように、プロダクションルールRiを設定する。
【0034】
ファジィラベルの同一セルにn個のデータが存在した場合は、そのセルの近傍で、それぞれの観測値が発火するセルに、補外した形でBの値とそれに対するファジィプロダクションルールを設定する。n個のデータが関連する方向にそれぞれのメンバーシップ関数Biを推論計算した結果、出力値と観測値が一致するように、y軸上の位置をシフトして設定する。これをコンピュータのメモリ上に記憶したn個の情報について、全て行う。
【0035】
調整の第2段階:ファジィプロダクションルールRiの数は、前件部メンバーシップ関数の各次元のそれぞれの分割数の積となる。従って、各次元を10個に分割した場合のルールの数は、3×10となり膨大な数となる。従って、全セルを発火することは事実上、無いと考えられる。この場合、調整の第1段階で発火しなかったセルについては、発火したセルのプロダクションルールを補間乃至は補外する。この際には、ファジィセルの配置を3次元の直交座標セルとし、ルールを補外する。
【0036】
以上の操作により、目的色の色彩値に対するRGB値の理論計算と実測のRGB値の補正機構を構築することになる。これにより、正確なRGB値の予想が可能となり、目標色に合致するためのRGB計算精度を飛躍的に向上させることが可能となる。
【0037】
以上に説明した本発明の特徴であるファジィ推論によるRGB値の補正計算機構を、図3の手順3〜5に組み込めば、本発明の目的である素材種類毎のRGB値を正確に計算することが可能になる。
【実施例】
【0038】
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0039】
素 材 :無蛍光上質紙(110g)下記各色
測色機 :X−Rite 958(X−Rite社製)
プリンタ :PM950c (Epson製)
学習データ:CMYのチャート125枚を学習データとして取り込む
上記条件で、試験方法としては、RGB値(CMY値)未知の見本を測定し、測定した色彩値からRGB値を計算し、プリンタで印刷する。
以下の5種類の色について測色し、着色サンプルを作成した。その際、下記表の見本の数値は、素材を測定したL*、a*、b*の数値、次に学習データを使用せず測定値から計算し印刷し、見本と印刷したものの色差(ΔL*、Δa*、Δb*、CMCΔE)を測定したのが学習前のデータ、次に学習データを参照しコンピュータ・カラーマッチングし、見本と印刷したものの色差(ΔL*、Δa*、Δb*、CMCΔE)を測定したのが学習後のデータである。
全てのサンプルで、CMCΔEで3以下の色差に収まった。
【0040】
[実施例1]色:濃グレー
【表1】

【0041】
[実施例2]色:赤
【表2】

【0042】
[実施例3]色:茶
【表3】

【0043】
[実施例4]色:グレー
【表4】

【0044】
[実施例5]色:ブルースカイ
【表5】

【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明のシステムの説明図。
【図2】本発明のシステムの学習方法の説明図。
【図3】ファジイ推論の説明フローチャート。
【図4】従来の染色サンプル作成の説明図。
【符号の説明】
【0046】
1 測色装置
2 コンピュータ
3 プリンタ
4 色見本
5 サンプル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標とする色見本を測色する測色装置と、前記測定装置の測定データを受取りプリンタのインクを調色するコンピュータと、前記コンピュータによりコントロールされるプリンタとを具備することを特徴とする着色サンプル作成システム。
【請求項2】
前記プリンタにより着色された着色サンプルと前記色見本に同一の光を当てるための光源ボックスを具備することを特徴とする請求項1に記載の着色サンプル作成システム。
【請求項3】
前記プリンタは、インクジェット式プリンタであることを特徴とする請求項1乃至2記載の着色サンプル作成システム。
【請求項4】
前記測定装置は、スキャナ又はディジタルカメラ又はCCDカメラ又は分光光度測色計の一つであることを特徴とする請求項1〜3記載の着色サンプル作成システム。
【請求項5】
着色サンプルと同一素材に複数の色を着色し、プリンタの印刷用RGB値データと測色データを対応させてコンピュータに記憶させ、色見本の測色データを学習データで補正することを特徴とする請求項1〜4記載の着色サンプル作成システム。

【図3】
image rotate

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2007−101436(P2007−101436A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−293493(P2005−293493)
【出願日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(000004374)日清紡績株式会社 (370)
【Fターム(参考)】