説明

矩形断面シールド掘進機

【課題】矩形断面のコーナー部の掘削を容易に実施でき、崩壊性の軟弱な地盤、硬質粘土や礫地盤などの掘削が難しい地盤でも適応可能な矩形断面シールド掘進機を提供することを目的とする。
【解決手段】矩形断面シールド掘進機において、矩形断面の掘進機本体と、前記矩形断面の掘進機本体内に配置される複数の掘削ビットを設置し回転駆動される切削機と、前記矩形断面の掘進機本体と前記切削機との間の4つのコーナー部にそれぞれ配置されるコーナブレードを備え、前記コーナブレードをそれぞれ単独で前後進可能とすることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地中に矩形断面の管渠を推進埋設するための矩形断面シールド掘進機に関する。
【背景技術】
【0002】
地中に矩形断面の管渠を敷設するためのシールド掘進機として、特開平8−338194号公報には、断面矩形の外殻と、前記外殻の内側に配列した複数個の円形シールド掘進機と、前記外殻の先端に固設された複数個の円形シールド掘進機を支持する取付板と、前記取付板に複数個の流体噴出孔とを備えた矩形シールド掘進機が開示されている。また、特開平10−292782号公報には、矩形断面の外殻内に外殻の幅方向の上下に回転軸を有したドラム型の掘削具を複数配置し、前記上下のドラム型の掘削具を各々逆回転するようにし、前記掘削具の後方に掘削土排出用のスクリューコンベアを設置した矩形シールド掘進機が開示されている。
【特許文献1】特開平8−338194号公報
【特許文献2】特開平10−292782号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の矩形断面のシールド掘進機は、矩形断面のコーナー部の土砂を完全に掘削するのが困難であるという問題があり、さらに、崩壊性の軟弱地盤や、硬質粘土や礫地盤などの掘削が難しい地盤の掘削が困難であるという問題を有するものであった。
【0004】
本発明は、前記従来例の持つ課題を解決するもので、矩形断面のコーナー部の掘削を容易に実施でき、崩壊性の軟弱な地盤、硬質粘土や礫地盤などの掘削が難しい地盤でも適応可能な矩形断面シールド掘進機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第1発明は、前記課題を解決するために、矩形断面シールド掘進機において、矩形断面シールド掘進機において、矩形断面の掘進機本体と、前記矩形断面の掘進機本体内に配置される複数の掘削ビットを設置し回転駆動される切削機と、前記矩形断面の掘進機本体と前記切削機との間の4つのコーナー部にそれぞれ配置されるコーナブレードを備え、前記コーナブレードをそれぞれ単独で前後進可能とすることを特徴とする。
【0006】
本第2発明は、本第1発明の矩形断面シールド掘進機において、前記矩形断面の掘進機本体内に配置される切削機を前後進するセミシールドジャッキと、コーナブレードを前後進するセミーシールドジャッキを設け、前記切削機、コーナブレード及び矩形断面の掘進機本体の相対位置を可変可能とすることを特徴とする。
【0007】
本第3発明は、本第1又は第2発明の矩形断面シールド掘進機において、前記矩形断面の掘進機本体後部にセミシールドフランジを形成し、前記切削機の後部に切削機フランジを形成し、前記セミシールドフランジと前記切削機フランジ間にセミシールドジャッキを配置し、前記前記コーナブレードの後部と切削機フランジ間にコーナブレードジャッキを設置したことを特徴とする。
【0008】
本第4発明は、本第1又は第2発明の矩形断面シールド掘進機において、前記矩形断面の掘進機本体後部にセミシールドフランジ、中間部にコーナブレード作動フランジを形成し、前記切削機の後部に切削機フランジを形成し、前記セミシールドフランジと前記切削機フランジ間にセミシールドジャッキを配置し、前記前記コーナブレードの後部とコーナブレード作動フランジ間にコーナブレードジャッキを設置したことを特徴とする。
【0009】
本第5発明は、本第1〜第4発明のいずれかの矩形断面シールド掘進機において、前記切削機の回転部の後部外側に切削タレットを介して駆動用原動機を連結して前記切削機を外周駆動型とすることを特徴とする。
【0010】
本第6発明は、本第1〜第5発明のいずれかの矩形断面シールド掘進機において、前記切削機は、円形面盤と円筒形切削部からなる回転部に複数の掘削ビットを配置し、前記円形面盤に所定大きさの面盤スリットを形成し、前記円筒形切削部の後部に切削機フランジを形成した非回転の切削機本体を配置し、前記切削機フランジにバルクヘッドドアを設置し、前記切削機本体に掘削土砂を取り込むチャンバーを形成することを特徴とする。
【0011】
本第7発明は、本第1〜第6発明のいずれかの矩形断面シールド掘進機において、前記切削機の円筒形切削部に前記コーナブレードにより切削された土砂を取り込む切削部外板スリットを形成することを特徴とする
【発明の効果】
【0012】
本発明の矩形断面の掘進機本体と、前記矩形断面の掘進機本体内に配置される複数の掘削ビットを設置し回転駆動される切削機と、前記矩形断面の掘進機本体と前記切削機との間の4つのコーナー部にそれぞれ配置されるコーナブレードを備え、前記コーナブレードをそれぞれ単独で前後進可能とする構成により、切削機の回転駆動とコーナブレードのそれぞれの単独の前後進を組み合わせ大きな原動力での切削が可能となり、矩形断面の隅部分も容易に掘削できる。
矩形断面の掘進機本体内に配置される切削機を前後進するセミシールドジャッキと、コーナブレードを前後進するセミーシールドジャッキを設け、前記切削機、コーナブレード及び矩形断面の掘進機本体の相対位置を可変可能とする構成により、崩壊性の軟弱地盤、硬質粘土や礫地盤などの掘削が難しい地盤のいずれでも切羽の安定を図ることができ、さらに、透かし掘り、圧密掘り、コーナブレードの斜面板の圧密作用による方向制御が可能となり、矩形断面の掘進機本体のローリングを防止できる。
矩形断面の掘進機本体の後部にセミシールドフランジを形成し、切削機の後部に切削機フランジを形成し、前記セミシールドフランジと切削機フランジ間にセミシールドジャッキを設置し、コーナブレードの後部と切削機フランジ間にコーナブレードジャッキを設置する構成により、矩形断面の掘進機本体、切削機、4つのコーナブレードとの相対的位置を変化でき、崩壊性の軟弱地盤、硬質粘土や礫地盤などの掘削が難しい地盤のいずれでも切羽の安定と方向制御が可能となり、切削機の回転駆動による矩形断面の掘進機本体のローリングを防止できる。
矩形断面の掘進機本体後部にセミシールドフランジ、中間部にコーナブレード作動フランジを形成し、前記切削機の後部に切削機フランジを形成し、前記セミシールドフランジと前記切削機フランジ間にセミシールドジャッキを配置し、前記前記コーナブレードの後部とコーナブレード作動フランジ間にコーナブレードジャッキを設置する構成により、矩形断面の掘進機本体、切削機、4つのコーナブレードとの相対的位置を変化でき、崩壊性の軟弱地盤、硬質粘土や礫地盤などの掘削が難しい地盤のいずれでも切羽の安定と方向制御が可能となり、切削機の回転駆動による矩形断面の掘進機本体のローリングを防止できる。
切削機の回転部の後部外側に切削タレットを介して駆動用原動機を連結して前記切削機を外周駆動型とする構成により、原動機を分散して配置することができるので大きなトルクを得ることができ、さらに、切削機の後部の掘削土砂取り込み用のチャンバーの容積を大きく確保できる。
切削機は、円形面盤と円筒形切削部からなる回転部に複数の掘削ビットを配置し、前記円形面盤に所定大きさの面盤スリットを形成し、前記円筒形切削部の後部に切削機フランジを形成した非回転の切削機本体を配置し、前記切削機フランジにバルクヘッドドアを設置し、前記切削機本体に掘削土砂を取り込むチャンバーを形成する構成により、バルクヘッドドアを開放することにより、作業員がチャンバー、掘削土砂取り込み用の面盤スリットを通り切羽に出入りすることができ、切羽の点検、掘削ビットの交換及び障害物撤去などの作業が可能となる。
前記切削機の円筒形切削部に前記コーナブレードにより切削された土砂を取り込む切削部外板スリットを形成する構成により、コーナブレードで切削した土砂を容易にチャンバー内に取り込むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態を図により説明する。図1、図2は、本発明の矩形断面シールド掘進機の一実施形態を示す図である。
【0014】
矩形断面シールド掘進機は、矩形断面の外殻を構成する掘進機本体1を備える。矩形断面の掘進機本体1は、掘進機外板5の後部に内側に直角に伸びるセミシールドフランジ6が形成される。矩形断面の掘進機本体1の後端には新設の矩形断面管渠4が配置され、矩形断面管渠4を推進する元押しジャッキ(図示せず)により、矩形断面の掘進機本体1も前進する。
【0015】
矩形断面の掘進機本体1の内部には、掘進機本体1の縦横内壁の長さとほぼ同じ径の円形の切削機3が配置される。切削機3は、円形の面盤11と円筒形切削部14が一体となった回転部と、円筒形切削部14に軸受けを介して接続される非回転の切削機本体24により構成される。円形の面盤11に複数の掘削ビットビット12が設置される。掘削ビット12としては、対象地盤に応じて回転するローラビットタイプ、回転しない切削ビットタイプのいずれか又はそれらの組み合わせとする。円形面盤11には、掘削土砂を取り込みや作業員の通り抜けが可能な大きさの面盤スリット13が形成される。非回転の切削機本体24の後部に切削機フランジ17が形成され、掘削土砂を取り込むチャンバー22が形成される。切削機フランジ17の中央開口25にはバルクヘッドドア18が設置される。チャンバー22には、切削機フランジ17を機密に貫通するスクリューコンベア等の排土機20が設置され、チャンバー22に取り込んだ掘削土砂を排土する。
【0016】
切削機3の回転部である円筒形切削部14の後部には、切削タレット16を介して駆動用原動機19が連結され、切削機3は外周駆動型される。複数の駆動用原動機19を分散配置できるので大きなトルクを得ることができる。さらに複数の駆動用原動機19を外側に配置できるので、掘削土砂を取り込むチャンバー22の容積を確保でき、排土機20の配置スペースも確保できる。
【0017】
矩形断面の掘進機本体1と円形の切削機3との4つのコーナー部にコーナブレード2が配置される。コーナブレード2は、矩形断面の掘進機本体1のコーナー部内壁と平行なブレード外板8と、前記ブレード外板8の先端から後部に傾斜したブレード傾斜板9と、前記ブレード外板8の中途からブレード外板8に対して直角に内側に伸びるブレード後部板21により構成される。コーナブレード2のブレード外板8には、矩形断面の掘進機本体1の掘進機外板5のコーナー部内壁に形成したガイド用突起と係合するガイド用溝が形成され、コーナブレード2を矩形顔面の掘進機本体1に対して安定して平行に前後進する。
【0018】
切削機3の回転部である円筒形切削部14には、切削部外板スリット15が形成され、コーナブレード2の前後進により切削された掘削物をチャンバー22内に取り込む。
【0019】
矩形断面の掘進機本体1の後部に形成したセミシールドフランジ6と切削機3の非回転の切削機本体24の後部に形成した切削機フランジ17間にセミシールドジャッキ7が配置される。セミシールドジャッキ7を伸縮することにより、矩形断面の掘進機本体1に対して、切削機3とコーナブレード2が前後進する。切削機フランジ17と4つのコーナブレード2のブレード後部板21間に夫々ブレードジャッキ10が配置される。夫々のブレードジャッキ10を伸縮することにより切削機3に対してコーナブレード2を前後進できる。
【0020】
4つのコーナブレード2は、単独で前後進するための矩形断面の隅部を効率良く掘削できる。また、コーナブレード2が単独で前後進するため、4つのコーナブレード2の相対位置、4つのコーナブレード2と矩形断面の掘進機本体1との相対位置、4つのコーナブレード2と切削機3との相対位置を変化することができるので、軟弱地盤、硬質地盤にかかわらず切羽を安定することができ、矩形断面の掘進機本体1の切削機3の回転駆動によるローリングを防止できる。さらに、4つのコーナブレード2と矩形断面の掘進機本体1との相対位置、4つのコーナブレード2と切削機3との相対位置を変化することができるので、透かし掘りや圧密掘りによる方向制御が可能で、コーナブレード2のブレード斜面板8の圧密作用による方向制御も可能となる。セミシールドジャッキ7とブレードジャッキ10を併用することにより、4つのコーナブレード2、矩形断面の掘進機本体1、切削機3との相対位置を変化することができるので、切羽の安定、方向制御が容易になる。
【0021】
図3は、本発明の矩形断面シールド掘進機の他の実施形態を示す図である。この実施形態では、矩形断面の掘進機本体1の掘進機外板5の後部に内側に直角に伸びるセミシールドフランジ6を形成し、掘進機外板5のほぼ中間部にブレード作動フランジ23を形成する。セミシールドフランジ6と切削機3の非回転の切削機本体24の後部に形成した切削フランジ17との間にセミシールドジャッキ7を配置する。ブレード作動フランジ23とコーナブレード2のブレード後部板21との間にブレードジャッキ10を配置する。セミシールドジャッキ6とブレードジャッキ10の伸縮により、4つのコーナブレード2の相対位置、4つのコーナブレード2と矩形断面の掘進機本体1との相対位置、4つのコーナブレード2と切削機3との相対位置を変化することができるので、軟弱地盤、硬質地盤にかかわらず切羽を安定することができ、矩形断面の掘進機本体1の切削機3の回転駆動によるローリングを防止できる。さらに、4つのコーナブレード2と矩形断面の掘進機本体1との相対位置、4つのコーナブレード2と切削機3との相対位置を変化することができるので、透かし掘りや圧密掘りによる方向制御が可能で、コーナブレード2のブレード斜面板8の圧密作用による方向制御も可能となる。セミシールドジャッキ7とブレードジャッキ10を併用することにより、4つのコーナブレード2、矩形断面の掘進機本体1、切削機3との相対位置を変化することができるので、切羽の安定、方向制御が容易になる。
【0022】
軟弱地盤においては、上載の土砂が崩壊し、切羽面が安定せず推進が困難な場合が多い。そのため、軟弱地盤での施工は、図4(a)(b)(c)(d)の順に行う。
【0023】
(1)図4(a)は、1サイクル開始状態を示す。コーナブレード2の先端、切削機3の先端、矩形断面の掘進機本体1の掘進機外板5の先端が同じ位置で揃っている。
(2)図4(b)では、セミシールドジャッキ7を縮めながら、元押しジャッキにより、矩形断面の掘進機本体1の掘進機外板5の先端を軟弱地盤中に食い込ませながら前進させる。矩形断面の掘進機本体1の掘進機外板5が軟弱地盤の崩壊を防止する。
(3)図4(c)では、ブレードジャッキ10を伸ばし、コーナブレード2で矩形断面の掘進機本体1の掘進機外板5の先端位置までの矩形断面のコーナー部の土砂を掘削し、掘削土砂を取り込む。コーナブレード2による掘削中、軟弱地盤中に食い込んだ掘進機本体1の掘進機外板5が軟弱地盤の崩壊を防止する。
(4)図4(d)では、ブレードジャッキ10を縮めながら切削機3を回転させ、セミシールドジャッキ7を伸ばし、切削機3で矩形断面の掘進機本体1の掘進機外板5の先端位置まで掘削する。切削機3の掘削中、軟弱地盤中に食い込んだ掘進機本体1の掘進機外板5が軟弱地盤の崩壊を防止する。
(5)前記(1)〜(4)の工程を繰り返す。
【0024】
硬質粘土や礫地盤などの切羽掘削においては、コーナブレード2単独によるコーナー部の掘削が困難であるため、先ず、矩形断面の中央部を切削機3で掘削し、矩形断面の中央部に自由面を形成した後、コーナー部を掘削する。そのため、硬質粘土や礫地盤での施工は、図5(a)(b)(c)(d)(e)の順に行う。
【0025】
(1)図5(a)は、1サイクル開始状態を示す。コーナブレード2の先端、切削機3の先端、矩形断面の掘進機本体1の掘進機外板5の先端が同じ位置で揃っている。
(2)図5(b)では、ブレードジャッキ10を縮めながら、セミシールドジャッキ7を伸ばしつつ、切削機3を回転駆動し、矩形断面の中央部を中掘りして自由面を形成する。
(3)図5(c)では、セミシールドジャッキ7を縮め、ブレードジャッキ10を伸ばし、中央部に自由面が形成された矩形断面のコーナー部をコーナブレード2により掘削する。矩形断面の中央部に自由面が形成されているので、硬質粘土や礫地盤でもコーナブレード2の前進によりコーナー部を掘削できる。
(4)図5(d)では、ブレードジャッキ10、セミシールドジャッキ7を縮めながら元押しジャッキにより矩形断面の掘進機本体の掘進機外板5の先端を先掘り切羽面まで前進させる。切削機3とコーナブレード2により先掘りされているので、硬質粘土や礫地盤でも容易に矩形断面の掘進機本体1を前進できる。
(5)図5(e)では、セミシールドジャッキ7を伸ばし、コーナブレード2、切削機3を切羽面に押し付けて1サイクルを終了する。
(6)前記(1)〜(5)の工程を繰り返す。
【0026】
以上のように、矩形断面の掘進機本体1、コーナブレード2、切削機3の相対位置の選択や、作動の順番を組み合わせることにより、非常に多くの掘削パターンを設定することができるので、切羽を安定させて掘削できるだけでなく、方向制御やローリングの防止もできる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態を示す図である。
【図2】本発明の実施形態を示す図である。
【図3】本発明の実施形態を示す図である。
【図4】(a)(b)(c)(d)本発明の実施形態を示す図である。
【図5】(a)(b)(c)(d)(e)本発明の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
【0028】
1:矩形断面の掘進機本体、2:コーナブレード、3:切削機、4:矩形断面新設管渠、5:掘進機外板、6:セミシールドフランジ、7:セミシールドジャッキ、8:ブレード外板、9:ブレード斜面板、10:ブレードジャッキ、11:円形面盤、12:ローラビット、13:面盤スリット、14:円筒形切削部、15:切削部外板スリット、16:切削タレット、17:切削機フランジ、18:バルクヘッドドア、19:駆動用原動機、20:排土機、21:ブレード後部板、22:チャンバー、23:ブレード作動フランジ、24:切削機本体、25:中央開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形断面シールド掘進機において、矩形断面の掘進機本体と、前記矩形断面の掘進機本体内に配置される複数の掘削ビットを設置し回転駆動される切削機と、前記矩形断面の掘進機本体と前記切削機との間の4つのコーナー部にそれぞれ配置されるコーナブレードを備え、前記コーナブレードをそれぞれ単独で前後進可能とすることを特徴とする矩形断面シールド掘進機。
【請求項2】
前記矩形断面の掘進機本体内に配置される切削機を前後進するセミシールドジャッキと、コーナブレードを前後進するセミーシールドジャッキを設け、前記切削機、コーナブレード及び矩形断面の掘進機本体の相対位置を可変可能とすることを特徴とする請求項1に記載の矩形断面シールド掘進機。
【請求項3】
前記矩形断面の掘進機本体後部にセミシールドフランジを形成し、前記切削機の後部に切削機フランジを形成し、前記セミシールドフランジと前記切削機フランジ間にセミシールドジャッキを配置し、前記コーナブレードの後部と切削機フランジ間にコーナブレードジャッキを設置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の矩形断面シールド掘進機。
【請求項4】
前記矩形断面の掘進機本体後部にセミシールドフランジ、中間部にコーナブレード作動フランジを形成し、前記切削機の後部に切削機フランジを形成し、前記セミシールドフランジと前記切削機フランジ間にセミシールドジャッキを配置し、前記前記コーナブレードの後部とコーナブレード作動フランジ間にコーナブレードジャッキを設置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の矩形断面シールド掘進機。
【請求項5】
前記切削機の回転部の後部外側に切削タレットを介して駆動用原動機を連結して前記切削機を外周駆動型とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の矩形断面シールド掘進機。
【請求項6】
前記切削機は、円形面盤と円筒形切削部からなる回転部に複数の掘削ビットを配置し、前記円形面盤に所定大きさの面盤スリットを形成し、前記円筒形切削部の後部に切削機フランジを形成した非回転の切削機本体を配置し、前記切削機フランジにバルクヘッドドアを設置し、前記切削機本体に掘削土砂を取り込むチャンバーを形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の矩形断面シールド掘進機。
【請求項7】
前記切削機の円筒形切削部に前記コーナブレードにより切削された土砂を取り込む切削部外板スリットを形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の矩形断面シールド掘進機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate