説明

硫黄回収プロセスのLNG及び/又はGTLプロセスとの統合

S含有天然ガス転化のための統合されたプロセスであり、HSリッチガス流及び精製天然ガスを生成する精製プロセス、エネルギー、固体状硫黄、及び硫黄プラント排ガスを生成するHS転化プロセス、並びにLNGを作るための精製天然ガスの液化、酸素を用いた精製天然ガスの部分酸化による合成ガス製造、及びそれらの組合せからなる群から選択されるエネルギー消費天然ガス転化プロセスを含むプロセス。硫黄プラント排ガスからの硫黄の更なる除去を促進するために、水素を使用することにより更なる追加の改善がなされる。この水素は数箇所の天然ガス転化プロセス中の1箇所又は複数箇所から得られる。合成ガスは、異なるプロセスから様々な生成物を生成するために使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
天然ガスは、世界中の多数の場所に見出される。しかし、多数の場所において、従来のパイプラインによる市場への輸送は可能である。天然ガスは、輸送可能な形態に転化せねばならない。典型的な転化方法としては、LNGを作るための液化、合成ガス生成に続く合成ガス転化プロセス、及びそれらの組合せが挙げられる。天然ガスの液化は、液化プロセス中でガスを圧縮するために、かなりのエネルギーが必要となる。更に、合成ガス製造では、合成ガスは、酸素を用いて天然ガスを部分的に酸化することにより作られる。空気からの酸素の調製には、かなりの量のエネルギーが必要である。典型的には、これらのプロセスのためのエネルギーは天然ガス自体から供給されるが、このことにより市場に輸送され得る天然ガスの量は減少する。
【背景技術】
【0002】
天然ガスは、通常硫化水素(HS)等の硫黄含有化合物で汚染されていることも多い。転化前に、天然ガスは精製しなければならず、このプロセスはHSリッチガスの副生成物流を産生する。硫化水素は毒性が高いガスであり、それ自体では処分できない。HSリッチガス流は、HS転化プロセスにより、典型的には硫黄に転化される。
【0003】
天然ガスの精製及びHSから硫黄への転化に対する優れた参考文献は、Kirk Othmerの著書に見出せる。
【0004】
Clausプロセス等のHS転化プロセスでは、HSの一部(約3分の1)が、副生成物としてのエネルギーを伴いながら、発熱反応でSOに酸化される。このエネルギーは、通常、蒸気の形態である。
2HS+3O→2SO+2H
【0005】
SO及び未反応のHSは、一連の反応器で反応して元素状硫黄を形成し、これは凝縮され、転化されて処分のための固体形態になる。
2HS+SO→3S+2H
【0006】
Clausプロセス自体では、全てのHSを元素状硫黄に転化する効率は100%ではない。典型的には、回収率は約97%まで実現可能である。HS及びSOの残留物は、Clausプラント排ガスに存在する。排ガス中のこれらの種の濃度は、直接処分するため、又はフレアで処分するためには高すぎることが多い。寧ろ、追加の処理ステップが使用されなければならない。
【0007】
Clausプロセスの典型的な改善として、以下の排ガス処理プロセスが挙げられる。
・ComprimoのSuperclausプロセス及びParsonのHi−Activityプロセスでは、酸素を用いて直接HSを酸化して硫黄にするために、触媒反応器を、最後のClaus反応器の一つに置き換えて、又は付加して使用する。これにより、硫黄の総回収は、99.2%に到達可能になる。
・Shell社のClausオフガス処理(SCOT)プロセス及びBravonプロセスでは、排ガス中の硫黄種は、初めは還元されてHSに戻る。次に、HSはアミンに再吸収され、次いで脱着して第2HSリッチガス流を形成する。この第2HS流を、硫黄に転化するために、Claus反応器に再循環する。硫黄の総回収は99.8%よりも高い。
・代替として、第2HSリッチガス流中のHSは、Stretfordで処理可能である。Stretfordでは、HSは炭酸ナトリウム、バナジウム酸ナトリウム及び酸化触媒の水溶液中に吸収される。このHSは反応して、回収される硫黄、及び還元されたバナジウム種の溶液を形成する。還元されたバナジウムは、酸化されてバナジウム酸ナトリウムに戻る。米国Filter CompanyのLo−Catプロセスでは、Stretfordプロセスで使用されたバナジウムが、水性鉄化合物に置換される。
【0008】
これらのHS転化プロセス及び排ガス清浄化プロセスの各プロセスでは、HSを酸化するため、又は触媒を再生するために酸素が必要である。更に、SCOTプロセス及びBeavonプロセスでは、SOを転化してHSに戻すために、還元剤が必要である。その上、Superclausプロセス及びHi−Activityプロセスでは、SOをHSに戻す還元により、硫黄への転化が促進されることになる。Claus、Superclaus、Hi−Activity、Stretford及びLo−Catプロセスで使用される酸素は空気により供給される一方、酸素富化された空気又は本質的に純粋な酸素自体はこの工程に有益であると言われている。(空気よりも高い濃度の)酸素供給源及び還元剤が望まれる。
【0009】
定義
「合成ガス」は、水素及び一酸化炭素、並びに、場合により水及び二酸化炭素等の他のガスを含む混合物である。
【0010】
「フィッシャー−トロプシュ」は、高温フィッシャー−トロプシュ(HTFT)及び低温フィッシャー−トロプシュ(LTFT)プロセスを含むが、好ましいフィッシャー−トロプシュプロセスは低温フィッシャー−トロプシュプロセスであり、最も好ましくはスラリー床で稼動する。HTFTプロセスは、250℃以上の温度で稼動し、一方、LTFTプロセスは250℃未満で稼動する。
【0011】
蝋様フィッシャー−トロプシュ生成物のような「蝋様物」は、炭素数が5以上の通常の炭化水素系化合物(パラフィン、オレフィン、アルコール)を20%よりも多く、好ましくは50%よりも多く、最も好ましくは75%よりも多く含有することを意味する。
【0012】
「LNG(天然ガス液化)及び空気分離」は、参照により本明細書に組み込まれる、Kirk Othmer著、表題名「低温技術(Cryogenic Technology)」、8巻、40〜65ページに記載されている。更に詳しくは、これらのプロセスは、LNGを論じているKirk Othmerの著書の参照部分、49ページ、3.3節に記載されている。空気分離は3.1節の43ページから始まり、好ましい空気分離プロセスは、合成ガス製造プロセスで使用するために必要な圧力で酸素を供給する、「ポンプ加圧LOX(pumped LOX)」プロセスである。
【0013】
「水素製造及びHS回収」は、参照により本明細書に組み込まれる、Kirk Othmer著、表題名「水素(Hydrogen)」、13巻、759〜808ページに記載されている。更に詳しくは、これらのプロセスは、水素製造は、775〜780ページで定義されるような「蒸気メタン改質(Steam Methane Reforming(SMR))」により好ましくは得られることを論じているKirk Othmerの著書の参照部分に記載されている。水素回収プロセスは、794〜796ページで定義される、圧力スイング吸着法(PSA)又は膜分離プロセスのどちらでも実施可能である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】Kirk Othmer著、表題名「低温技術(Cryogenic Technology)」、8巻、40〜65ページ
【非特許文献2】Kirk Othmer著、表題名「水素(Hydrogen)」、13巻、759〜808ページ
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、総合的な統合プロセス改善を達成するために、HS転化のためのプロセス及びフィッシャー−トロプシュ、LNG等の天然ガス転化プロセスを統合するステップを含む。
・合成ガス製造プロセスの一部として用いられる天然ガス液化又は空気分離プロセスに必要なエネルギーを、HS転化操作で放出されるエネルギーから供給することは、天然ガス転化操作にエネルギーを供給するために必要な天然ガスの量を低減することを可能にし、これにより生成物に転化される天然ガスの比率が高まる。
・HS酸化のためのClaus、Superclaus、及びHi−Activityプロセスで、並びにStretford及びLo−Catプロセスで使用される触媒の再生のために必要な(空気よりも高い濃度の)酸素を、合成ガス生成プロセスに酸素を供給するために使用される空気分離プラントで回収される酸素により供給できる。
・水素は、SCOT及びBeaconプロセスにて、SOを転化してHSに戻す還元ガスとして使用可能であるこれは、合成ガス、フィッシャー−トロプシュプロセスからの排ガス又はフィッシャー−トロプシュ生成物を燃料、化学薬品、溶剤、潤滑基油及びワックスに転化するアップグレードプロセスからの未反応ガスから回収できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のエネルギー統合の態様を説明する図である。
【図2】本発明の酸素統合の態様を説明する図である。
【図3】本発明の水素統合の態様を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、硫化水素転化プロセスにおいて製造されたエネルギーを、とりわけ、天然ガス転化プロセスにおいて、どのように使用することができるかということを説明する。HS含有天然ガス流(10)を、好ましくはアミンを使用する天然ガス精製プロセス(15)に供給する。体積で1ppm未満のHSを含む精製天然ガス(30)は、第1HSリッチガス(20)と共に製造される。第1HSリッチガスは、HS転化プロセス(25)で処理される。HS転化プロセスでは、HSの一部がSOに酸化され、このSOは次に残留HSの少なくとも一部と反応して、第1硫黄生成物(70)、蒸気の形態の回収エネルギー(40)及び硫黄プラント排ガス(60)を形成する。第1硫黄生成物は、次に最終硫黄生成物(100)を形成するために使用される。場合により、硫黄プラント排ガスの少なくとも一部は、硫黄プラント排ガスプロセス(35)にて処理され、任意の第2硫黄生成物(80)及び任意の第2HSリッチガス(60)を形成する。HS硫黄生成物は、第1硫黄生成物と組み合わされて、最終硫黄生成物を形成する。第2HSリッチガスは、第1HSライトガスと組み合わされて、HS転化プロセスにて処理される。
【0018】
精製天然ガスは、次に以下の天然ガス転化プロセス、すなわち、液化(45)及び/又は合成ガス製造(65)のどちらか、又は両方で処理される。液化プロセスからの生成物は、LNGとしても知られる液化天然ガス(200)である。合成ガス製造に必要な酸素(50)は、空気分離プロセス(55)で調製される。
【0019】
エネルギーは、液化及び空気分離プロセスで必要である。これらのプロセスに必要なエネルギーの少なくとも一部は、HS転化プロセスで回収されたエネルギーにより提供される。液化及び空気分離プロセスのためのエネルギー、並びにHS転化プロセスにより供給されないエネルギーは、精製天然ガスから供給される。HS転化プロセスから提供されるエネルギーの比率は、0.1〜50%、好ましくは1〜25%、最も好ましくは2〜10%である。
【0020】
合成ガス製造からの生成物は、フィッシャー−トロプシュプロセス(75)又はメタノール合成プロセス(105)のどちらか、又は両方で処理される合成ガス(90)である。フィッシャー−トロプシュプロセスからの生成物は、アップグレーダー(85)でアップグレードされてアップグレード生成物(300)を製造する蝋様生成物(110)である。アップグレード生成物は、燃料(ジェット、ディーゼル、ケロシン)、溶剤、化学薬品、潤滑基油、ワックス及びそれらの組合せからなることができる。アップグレードプロセスは、図示されないラインにより供給される精製天然ガス(30)を使用する水素製造プロセス(95)で製造される水素(120)を消費する。アップグレーダーに供給される水素は、完全には消費されず、過剰水素(220)がアップグレーダーで製造される。
【0021】
メタノール合成プロセスからの生成物は、メタノール(400)である。このメタノールは、メタノールをガソリンにするプロセス(115)で更に反応可能であり、ベンゼン、トルエン、キシレン、C芳香族化合物及びC10芳香族化合物及びそれらの組合せからなる芳香族化合物(500)を作る。これらの芳香族化合物は、芳香族化学薬品又はガソリンとして使用できる。代替として、メタノールは、メタノールをオレフィンにするプロセス(125)で反応可能であり、エチレン、プロピレン、ブテン及びそれらの組合せからなるオレフィン系生成物(600)を産生する。エチレンが好ましい生成物である。場合により、オレフィンは重合プロセス(135)で反応可能であり、ポリエチレン及びポリプロピレンからなるポリマー(700)を産生する。
【0022】
図2で説明されるこの実施形態では、空気分離プロセス(55)からの酸素(50)の少なくとも一部が、硫黄プラント排ガスプロセス(35)、HS転化装置(25)及びこれら2つの組合せで使用される。図1からの要素は、図2に引き継がれた。酸素は、HSの酸化、触媒の再生及びこれら2つの組合せのために使用される。
【0023】
図3で説明されるこの実施形態では、水素は、SOをHSに戻す還元のために硫黄プラント排ガスプロセス(35)で使用される。図1及び2からの要素は、図3に引き継がれた。水素は、3つの供給源、すなわち合成ガス(90)を精製するH回収プロセス(145)から、H製造プロセス(95)から、及びアップグレードプロセス(120)の排出物に残留する過剰水素(220)の何れか、又はそれらの組合せからもたらされる。H回収プロセスは、合成ガスの炭素酸化物含有量を減少させて、SOをHSに戻す還元で使用するために、回収ガスをより適切なものにする。水素の好ましい供給源は、アップグレーダーからの過剰水素である。この水素は、低レベルの炭素酸化物を含有するが、若干の軽質炭化水素(メタンからブタンまで)を含有する。この流れ中の水素の純度は、90モルパーセント未満であり、好ましくは10〜75モルパーセントである。この流れの純度がより低いレベルなので、この流れアップグレーダー中の使用価値が低下し、典型的にはこの流れは燃料として使用される。しかし、この流れは、硫黄プラント排ガスプロセスで、SOをHSに戻す還元に有用である。
【0024】
回収プロセスで使用される合成ガスは、合成ガスプロセス(65)から直接、及びフィッシャー−トロプシュプロセス(75)からの排出物から回収されるという、2つの箇所の一方、又は両方から得ることができる。フィッシャー−トロプシュプロセスは、装置に供給される合成ガスの全てを転化することはない。残留する未転化の合成ガスは、フィッシャー−トロプシュ排ガスと呼ばれる。この材料は、典型的には、燃料として使用される。水素が、合成ガスを用いるH回収プロセスにより硫黄プラント排ガスプロセスに供給される場合、合成ガスの好ましい供給源は、フィッシャー−トロプシュプロセスからの排ガスである。
【0025】
本発明は、以下にて特許請求される。当業者に対して明白な改良は、特許請求の範囲の範囲内及び解釈内であるように意図されている。例えば、硫黄化バイオマスは、合成ガスを作る供給源とすることができる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
S含有天然ガスを転化する方法であって、
a.HS含有天然ガスを精製して、精製天然ガス及び第1HSリッチガスを与えるステップと、
b.酸素を使用して、HS転化プロセスで、第1HSリッチガス中のHSの少なくとも一部をSO及びエネルギーに転化するステップと、
c.液化、合成ガス製造及びそれらの組合せからなる群から選択される天然ガス転化プロセス中の精製天然ガスの少なくとも一部を転化するステップであり、合成ガス製造が空気分離プロセスから供給される酸素を使用するものである、ステップと
を含み、
ステップ(b)で製造されたエネルギーの少なくとも一部が、液化、空気分離及びそれらの組合せからなる群から選択されるエネルギー消費プロセスに必要なエネルギーの少なくとも一部を供給する、
方法。
【請求項2】
精製天然ガスが1ppm未満の硫黄を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップ(b)からエネルギー消費プロセスに供給されるエネルギーが、これらのエネルギー消費プロセスのエネルギー必要量の0.1〜50%である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ステップ(b)からエネルギー消費プロセスに供給されるエネルギーが、これらのエネルギー消費プロセスのエネルギー必要量の1〜25%である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
ステップ(b)からエネルギー消費プロセスに供給されるエネルギーが、これらのエネルギー消費プロセスのエネルギー必要量の2〜10%である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ステップ(b)におけるエネルギーが、蒸気の形態である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
S含有天然ガスを転化する方法であって、
a.HS含有天然ガスを精製して、精製天然ガス及び第1HSリッチガスを与えるステップと、
b.酸素を使用して、HS転化プロセスで、第1HSリッチガス中のHSの少なくとも一部をSOに転化するステップと、
c.ステップ(b)のHS転化プロセスに酸素を供給するために、空気分離プロセスで製造された酸素の少なくとも一部を使用するステップと
を含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
a.硫黄含有硫黄プラント排ガスを製造するステップと、
b.触媒を使用して、硫黄プラント排ガスプロセス中の硫黄含有硫黄プラント排ガスから硫黄の少なくとも一部を除去するステップと、
c.酸素を使用して、触媒を再生するステップと
を更に含み、
空気分離プロセスで製造された酸素の少なくとも一部が、触媒の再生のために必要な酸素を供給するために使用される、
方法。
【請求項9】
S含有天然ガスを転化する方法であって、
a.HS含有天然ガスを精製して、精製天然ガス及び第1HSリッチガスを与えるステップと、
b.酸素を使用して、HS転化プロセスで、第1HSリッチガス中のHSの少なくとも一部をSO及びSO含有硫黄プラント排ガスに転化するステップと、
c.H含有ガスを使用して、SO含有硫黄プラント排ガス中のSOの少なくとも一部をHSに還元するステップと、
d.ステップ(c)からの生成物中のHSの少なくとも一部を除去するステップと、
e.合成ガスプロセス中の精製天然ガスの少なくとも一部を転化して、H含有合成ガスを形成するステップと、
f.フィッシャー−トロプシュプロセスでH含有合成ガスの少なくとも一部を転化して、蝋様生成物及びH含有フィッシャー−トロプシュ排ガスを形成するステップと、
g.ステップ(f)からの蝋様生成物の少なくとも一部を、Hを用いて転化して、生成物、及びH含有過剰ガス生成物を形成するステップであって、そのHはH製造プロセスからである、ステップと
を含み、
ステップ(c)に必要なH含有ガスの少なくとも一部が、ステップ(f)のH含有合成ガス、ステップ(f)のH含有フィッシャー−トロプシュ排ガス、ステップ(g)のH含有過剰ガス生成物、H製造プロセスからのH及びそれらの組合せからなる群から供給される、
方法。
【請求項10】
ステップ(c)に必要なH含有ガスの少なくとも一部が、ステップ(g)のH含有過剰ガス生成物から供給される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ステップ(g)のH含有過剰ガス生成物のH含有量が、90モルパーセント未満である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
含有量が10〜75モルパーセントである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
請求項9に記載の方法であって、
ステップ(c)に必要なH含有ガスの少なくとも一部が、ステップ(f)のH含有合成ガス、ステップ(f)のH含有フィッシャー−トロプシュ排ガス及びそれらの組合せからなる群から供給され、
ステップ(c)に必要なH含有ガスが、炭素酸化物の含有量を低減するために、使用前に精製され、
空気分離プロセスで製造された酸素の少なくとも一部が、ステップ(b)のHS転化プロセスに酸素を供給するために使用される、
方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−514853(P2010−514853A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−543126(P2009−543126)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2007/087863
【国際公開番号】WO2008/079802
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(503148834)シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド (258)
【Fターム(参考)】