説明

硬化性樹脂組成物

常温硬化可能で、流動性があり、作業性に優れ、高熱伝導性で柔軟性に富む硬化体が得られる硬化性樹脂組成物を提供する。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、有機過酸化物と、該有機過酸化物の分解促進剤と、無機質フィラーとを含有し、しかも前記無機質フィラーが少なくとも3〜10μm、並びに30〜70μmのそれぞれの領域に極大径を有し、かつ最頻径が30〜70μm、中位径が5〜40μmである粒度分布を有していることを特徴とする硬化性樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品を封止するためのポッティング材及び半導体パッケージでヒートスプレッタやヒートシンクなどの接合に用いる接着剤に適用できる硬化性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、無機質フィラーが充填されても流動性に優れ、加熱することなく、常温硬化可能な硬化性樹脂組成物であり、柔軟で高熱伝導性を有する硬化体が得られ、ポッティング材および接着剤に適用できる硬化性樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品の絶縁、防湿、防水または振動防止の目的で、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等によるポッティング処理などが広く採用されている。また、近年の電子部品の小型化、高密度化、パワーアップ等に伴い、そのポッティング材に関して、電子部品からの発熱を放熱させる目的でシリカやアルミナ等の熱伝導性を有する無機質フィラーを充填させたエポキシ樹脂、シリコーン樹脂などが用いられている。また、半導体パッケージにおいてもICチップ等を発熱から保護する目的でヒートスプレッタやヒートシンクを接合することによる放熱対策が行われている。同様に電子部品の小型化、高密度化に伴い、その接合をビス止めではなく、接着剤による接合が行われており、その接着剤として、熱伝導性を有するエポキシ樹脂、シリコーン樹脂などが用いられている。
【0003】
無機質フィラーを充填させたエポキシ樹脂は、優れた絶縁性と耐水性を有しているが、その硬化物は非常に高い弾性率を持つために、ヒートショック等を受けて部品等に応力がかかり、クラック、剥離の発生おそれがある。また、2液性エポキシ樹脂の場合には、硬化剤の配合比が間違うと硬化不良を起こす危険性がある。一方、1液性エポキシ樹脂の場合には、加熱装置を必要とする場合が多く、硬化時間が長いため、さらなる省力化、省エネルギー化および作業時間の短縮の点で欠点がある。
【0004】
また、シリコーン樹脂は、RTV(室温硬化型)ゴムとして知られているが、その硬化物は低硬度となり、耐寒、耐熱性に優れている。しかしながら、シリコーン樹脂は不純物として含まれている低分子シロキサンが導通不良や接点の磨耗を起こす欠点を有し、また価格的にも高価である。
【0005】
一方、従来から、アクリル樹脂は、耐久性がよいこと、環境に優しいことなどから、成型材料や塗料、接着剤などの分野で幅広く利用されている。このようなアクリル系樹脂は、アクリル系モノマーやオリゴマーに重合開始剤として有機過酸化物を添加し、この有機過酸化物を加熱分解することにより、ラジカルを発生させアクリル系モノマーやオリゴマーを重合して得られる。
【0006】
アクリル樹脂は、一般に伸びが少なく、その硬化物が硬い特徴があるが、さらに無機質フィラーを充填するとエポキシ樹脂同様に弾性率が高くなり、耐ヒートサイクル性に劣るという問題があった。しかし、近年、可とう性を付与するアクリル酸エステルモノマーの使用等により、シリコーン樹脂のような柔軟で低弾性率を有するアクリル樹脂も開発されている。
【0007】
しかしながら、そのような可とう性を付与したアクリル樹脂においてさえも、熱伝導性を付与させるために無機質フィラーを高充填すると、粘度が上昇し、電気部品を封止・接着する際、作業性が悪く十分に部品に浸透できないことや封止・接着した樹脂自身に気泡を巻き込んでしまうことが起こり、十分な放熱性を確保できなかった(特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特公昭54−28178号公報。
【特許文献2】特開2002−308919公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記した通りに、従来公知のポッティング材・接着剤に比して、より流動性があり、作業性のよい、しかも高熱伝導性と適度な硬度を有し、耐ヒートサイクル性に優れる硬化体を与えてくれるポッティング材・接着剤の開発が望まれている。
【0009】
本発明は、電子部品の発熱を放熱可能な熱伝導性を有し常温硬化可能でかつ流動性のある硬化性樹脂組成物であり、作業性に優れたポッティング材・接着剤を提供することで、前記従来技術の諸問題を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、有機過酸化物と、前記有機過酸化物の分解促進剤と、無機質フィラーとを含有し、しかも前記無機質フィラーが少なくとも3〜10μm、並びに30〜70μmのそれぞれの領域に極大径を有し、かつ最頻径が30〜70μm、中位径が5〜40μmである粒度分布を有していることを特徴とする硬化性樹脂組成物である。前記無機質フィラーが少なくとも0.2〜1.5μm、3〜10μm、並びに30〜70μmのそれぞれの領域に極大径を有し、かつ最頻径が30〜70μm、中位径が5〜40μmである粒度分布を有していることを特徴とする硬化性樹脂組成物である。さらに(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対して、それぞれ、有機過酸化物が0.5〜10質量部、分解促進剤が0.1〜10質量部、無機質フィラーが100〜1500質量部含有されることを特徴とする硬化性樹脂組成物である。前記硬化性樹脂組成物に更に乾性油を加えたことを特徴とする硬化性組成物であり、(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対して、それぞれ、乾性油が1〜30質量部、有機過酸化物が0.5〜10質量部、分解促進剤が0.1〜10質量部、無機質フィラーが100〜1500質量部含有されることを特徴とする硬化性樹脂組成物である。無機質フィラーが球状アルミナからなることを特徴とする硬化性樹脂組成物である。前記硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする硬化体、ポッティング材、接着剤である。
【発明の効果】
【0011】
本発明における硬化性樹脂組成物は、流動性があり、作業性に優れているほか、常温硬化であるため、省力化、省エネルギー化、作業短縮という利点がある。また、その硬化物は、電子部品の発熱を充分に放熱可能な熱伝導性を有し、かつ柔軟で低弾性率であり、耐ヒートサイクル性が良好であるために耐環境性に優れているという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の硬化性樹脂組成物が含有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、メタクリル酸エステルとアクリル酸エステル(以下(メタ)アクリレートと記す)系モノマーがあり、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ−ルモノ(メタ)アクリレート、アルキルオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アルキルオキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、エトキシカルボニルメチル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド2モル変性)アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド4モル変性)アクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド4モル変性)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド8モル変性)アクリレート、ノニルフェノール(プロピレンオキサイド2.5モル変性)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、ポリグリセロールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性フタル酸(メタ)アクリレ−ト、エチレンオキシド変性コハク酸(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、1,2ポリブタジエン末端ウレタン変性ジメタクリレート、ポリアクリロニトリルブタジエンメタクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシテトラエトキシフェニル)プロパン、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート及びポリエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0013】
これらの内、(メタ)アクリル酸エステルモノマー単独での重合物の伸びが20℃で200%以上有することから、少なくとも分子中に1個以上のフェニル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、本発明の硬化性樹脂組成物に含有する特に好ましい(メタ)アクリル酸エステルモノマーである。
【0014】
上記(メタ)アクリル酸エステルモノマーの好ましい具体例は、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性アクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート又はノニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレートである。
【0015】
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物に含有される特に好ましい他の(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、(メタ)アクリル酸エステルモノマー単独での重合物のガラス転移温度が0℃以下で、少なくとも分子中に1個以上のフェニル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーである。
【0016】
上記他の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの好ましい具体例は、フェノール(エチレンオキサイド2モル変性)アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド4モル変性)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド2モル変性)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド4モル変性)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド8モル変性)アクリレート、ノニルフェノール(プロピレンオキサイド2.5モル変性)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールメタクリレート、ノニルフェノキシポリ(エチレングリコール−ポリプロピレン)メタクリレート、フェノキシエチルアクリレート又はフェノキシエチルメタクリレートである。
【0017】
これらの(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、単独で用いても良いし、接着性、硬化性及び硬化物の物性を調整する目的で、2種類以上混合して使用しても良い。
【0018】
本発明の硬化性樹脂組成物において、(メタ)アクリル酸エステルモノマー単独での重合物の伸びが20℃で200%以上を有し、少なくとも分子中に1個以上のフェニル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、硬化物を柔軟し、伸び特性を付与させる成分である。該(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、全(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量%中の10質量%以上含有されることが好ましい。
【0019】
本発明の硬化性樹脂組成物において、(メタ)アクリル酸エステルモノマー単独での重合物のガラス転移温度が0℃以下で、少なくとも分子中に1個以上のフェニル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、硬化物の柔軟性を低温においても維持させる成分である。該(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、全(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量%中の20質量%以上を含有されることが好ましい。
【0020】
本発明の硬化性樹脂組成物において、乾性油は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーのラジカル重合の場で連鎖移動を起こし、重合体中に取り込まれ、架橋を形成する。また、乾性油は、空気の作用でパーオキサイドを形成して、有機過酸化物の分解促進剤により、分解されフリーラジカルとなり、モノマーを重合させる作用、いわゆる空気硬化性が発現されるものである。
【0021】
この空気硬化性を有する化合物として、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート系モノマー、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート系モノマー、ジシクロペンタジエン樹脂や(メタ)アクリル変性ポリブタジエンなどがあるが、何れも弾性率を激しく上昇させ、空気硬化性が発現できる量まで添加できない。
【0022】
したがって、乾性油は、本発明の硬化性樹脂組成物を柔軟な樹脂にさせるとともに空気硬化性を持たせる面で必要な成分である。
【0023】
本発明に用いる乾性油は、例えば、亜麻仁油、ボイル油又は魚油など、不飽和脂肪酸のグリセリンエステルである。
【0024】
乾性油の含有量は多いほど柔軟性、空気硬化性の面で好ましいが、多すぎるとラジカル重合時に連鎖移動が起こり、得られる(メタ)アクリル系樹脂の分子量が低下し、強度の低下を引き起こす恐れがある。したがって好ましい配合量は(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対して、1〜30質量部、特に好ましい配合量は3〜20質量部である。
【0025】
乾性油の含有量が1質量部未満であると表面乾燥効果が不十分であり、また充填させた無機質フィラーが硬化物内部に保持できず、硬化物空気接触表面に浮き出るのであまり好ましくない。
【0026】
本発明の硬化性樹脂組成物の重合開始剤として用いる有機過酸化物は、例えば、ハイドロパーオキサイド類ではターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド及び1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等があり、ケトンパーオキサイド類ではメチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド及びアセチルアセトンパーオキサイド等があり、ジアシルパーオキサイド類ではアセチルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウリノイルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、サクシニックアシッドパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド及びメタ−トルオイルパーオキサイド等が挙げられる。
【0027】
これらの有機過酸化物は、1種または2種以上を使用することができる。
【0028】
有機過酸化物の使用量は、(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対し、0.5〜10質量部が好ましい。0.5質量部未満では硬化不良となり、10質量部を越えるとむしろ接着性が低下し、保存安定性が著しく低下するとともに皮膚刺激性が強くなるので好ましくない
【0029】
本発明における有機化酸化物の分解促進剤としては、有機過酸化物としてハイドロパーオキサイド類やケトンパーオキサイド類のものを使用する場合には、有機酸金属塩、有機金属キレート、例えば、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸銅、ナフテン酸マンガン、オクテン酸コバルト、オクテン酸銅及びオクテン酸マンガン、銅アセチルアセトネート、チタンアセチルアセトネート、マンガンアセチルアセトネート、クロムアセチルアセトネート、鉄アセチルアセトネート、バナジニルアセチルアセトネート及びコバルトアセチルアセトネート等を使用することができる。
【0030】
また、他の有機過酸化物の分解促進剤としては、チオ尿素誘導体類であるジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、メルカプトベンゾイミダゾール及びベンゾイルチオ尿素等を使用することができる。
【0031】
さらに、過酸化ベンゾイルのようなジアシルパーオキサイド類の有機過酸化物を使用する場合には、有機過酸化物の分解促進剤として、アミン類、例えば、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N−ジイソプロパノール−p−トルイジン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エチルジエタノ−ルアミン、N,N−ジメチルアニリン、エチレンジアミン、トリエタノールアミン及びアルデヒド−アミン縮合反応物等を使用することができる。
【0032】
これらの有機化酸化物の分解促進剤は1種または2種以上を使用することができる。
【0033】
本発明における有機過酸化物の分解促進剤の使用量は、(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対し、0.1〜10質量部が好ましい。0.1質量部未満では硬化不良となり、10質量部を越えても接着性の低下や保存安定性の低下等が生ずるおそれがある。
【0034】
本発明における硬化性樹脂組成物で用いられる無機質フィラーの粒子は、少なくとも3〜10μm、並びに30〜70μmのそれぞれの領域に極大径を有し、かつ最頻径が30〜70μm、中位径が5〜40μmであることが必要である。また、より好ましくは、少なくとも0.2〜1.5μm、3〜10μm、並びに30〜70μmのそれぞれの領域に極大径を有し、かつ最頻径が30〜70μm、中位径が5〜40μmであることが好ましい。
【0035】
30〜70μmの極大値に含まれる無機質フィラーの粒子成分は、樹脂への充填性に核となる粒子成分であり、30μm未満だと硬化性樹脂組成物の粘度が著しく上昇し、70μmを超えると保存中または電子部品へのポッティング作業中に粗粉末が(メタ)アクリル酸エステルモノマーと沈降分離を起こしたり、電子部品の小さな隙間に詰まり浸透できなくなる。また、3〜10μmの極大値に含まれる粒子成分は30〜70μmに極大値を有する粒子成分の間隙に入り込むことが可能であり、粒子の充填構造を密にすることができるので、最密充填効果による粘度低下が可能となる。これら2つの極大値を同時に有することで、これまでにない無機質フィラーの高充填時における低粘度化を達成することができる。
【0036】
更に好ましくは、前記の2つの極大値に加え、0.2〜1.5μmの領域にも極大値を有することである。0.2〜1.5μmの極大値に含まれる粒子成分は、30〜70μmに極大値を有する粒子成分と3〜10μmに極大値を有する粒子成分とから構成される粒子充填構造の間隙に入り込むことが可能であり、粒子の充填構造をより密にすることができるので、硬化性樹脂組成物の粘度をより低下させることができる。
【0037】
本発明でいう極大径とは、無機質フィラーの頻度粒度分布において、極大値を示す粒子径のことである。最頻径とは、極大径のうち最も高い頻度値を示す粒子径であり、中位径とは、累積粒度分布において累積値50重量%粒子径である。その粒度分布はレーザー回折光散乱法で測定することができる。
【0038】
本発明における無機質フィラーは、球状アルミナ、破砕アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化チタン等の酸化物類;窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の窒化物類;炭化ケイ素等の炭化物類;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水和金属類;銅、銀、鉄、アルミニウム、ニッケル等の金属充填材;チタン等の金属合金充填材;ダイヤモンド、カーボン等の炭素系充填材;石英、石英ガラス、溶融シリカ、球状シリカ等のシリカ粉などがある。これら無機質フィラーは、1種または2種以上を使用することができる。これら無機質フィラーのうち、容易に入手可能であり、アクリル樹脂への充填性を考慮すると、特に球状アルミナ、球状シリカが好ましく、より好ましくは、熱伝導性の点で球状アルミナが最適である。
【0039】
本発明の無機質フィラーの使用量は、(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対し、10〜1500質量部が好ましい。1質量部未満では熱伝導性が付与できないので好ましくない。1500質量部を越えると粘土状となり、混合したものも流動性がないため作業性・接着性の観点からあまり好ましくない。
【0040】
本発明の硬化性樹脂組成物は、その貯蔵安定性向上のため少量の重合禁止剤を使用することができる。例えば重合禁止剤としては、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、カテコール、ハイドロキノンモノメチルエーテル、モノターシャリーブチルハイドロキノン、2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジターシャリーブチル−p−ベンゾキノン、ピクリン酸、クエン酸、フェノチアジン、ターシャリーブチルカテコール、2−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール等が挙げられる。
【0041】
これらの重合禁止剤の使用量は、(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対し、0.001〜3質量部が好ましく、0.01〜2質量部がより好ましい。0.001質量部未満では貯蔵安定性が低下し、3質量部を越えると接着性が低下しやすく、未硬化になるおそれがある。
【0042】
本発明の硬化性樹脂組成物には、流動性改良の目的としてカップリング剤を併用してもよい。カップリング剤としては、シランカップリング剤やチタネートカップリング剤等が挙げられる。
【0043】
シランカップリング剤としては、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン及びγ−ユレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0044】
チタネートカップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルバイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシ−1−ブチル)ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、ビス(ジオクチルバイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルバイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルイソトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート及びジイソステアロイルエチレンチタネート等が挙げられる。
【0045】
シランカップリング剤やチタネートカップリング剤の使用量は、(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対し、0.001〜10質量部が好ましい。0.001質量部未満だと効果がなく、10質量部を越えると接着性が低下するおそれがある。
【0046】
本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、一般に使用されているアクリルゴム、ウレタンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴムなどの各種エラストマー、溶剤、増量材、補強材、可塑剤、増粘剤、キレート化剤、染料、顔料、難燃剤及び界面活性剤等の添加剤を使用してもよい。
【0047】
本発明の硬化性樹脂組成物は、通常、(メタ)アクリル酸エステルモノマー、乾性油、有機過酸化物、有機過酸化物の分解促進剤、無機質フィラーを攪拌混合して使用する。本発明の硬化性樹脂組成物は1剤型や2剤型のポッティング材・接着剤として使用できる。例えば、1剤型としては(メタ)アクリル酸エステルモノマー、乾性油、有機過酸化物、無機質フィラー成分を予め混合しておき、使用する際に有機過酸化物の分解促進剤を添加する方法が好ましい。2剤型として使用する場合には、例えば、(メタ)アクリル酸エステルモノマー、無機質フィラーを混合したものを2液に分け、一方の剤に有機化酸化物を(A剤)、もう一方の剤に有機過酸化物の分解促進剤を添加しておき(B剤)、実際に使用する際に、そのA剤、B剤を混合する方法が挙げられる。その際、保存安定性の確保するため、乾性油は有機過酸化物を含むA剤に全量配合することが好ましい。
【実施例1】
【0048】
以下に実施例をあげて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0049】
(実施例1、比較例1)
無機質フィラーとして球状アルミナをそれぞれ粒度分布の違う9種類準備した。これらの球状アルミナ粉末の0.2〜1.5μm、3〜10μm、30〜70μmの領域付近における極大値を表1に示す。
【0050】
【表1】

【0051】
本発明の熱伝導性を有する硬化性樹脂組成物の特性を評価するために、(メタ)アクリル酸エステルモノマーとして2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(東亜合成社製アロニックスM−5700)58%(質量%、以下同じ)、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM−110)10%、ノニルフェノールエチレンオキサイド4モル変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM−113)30%、及び両末端メタクリル変性液状部分水添加ポリブタジエン(日本曹達社製TEAI−1000)2%、合計100質量部、乾性油として亜麻仁油を6質量部、有機過酸化物としてクメンハイドロパーオキサイド(日本油脂社製)1.25質量部、重合禁止剤として2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)0.2質量部、及びシランカップリング剤としてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製A−174)2.5質量部からなる(メタ)アクリル樹脂系液状物Aを得た。
【0052】
次に(メタ)アクリル樹脂系液状物A中の(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対し、表1に示す各種球状アルミナの所望量を遊星式脱泡攪拌機(倉敷紡績社製マゼルスターKK−100)を使用して配合し、球状アルミナを含有する(メタ)アクリル樹脂系液状物Bを得た。その球状アルミナ含有(メタ)アクリル系液状物Bに有機過酸化物の分解促進剤としてオクテン酸コバルト(神東ファイン社製)を(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対し、1.25質量部添加して硬化性樹脂組成物Cを得た。得られた材料の特性を次に示す方法に従って評価した。結果を表2(実施例1)及び表3(比較例1)に示す。
【0053】
【表2】

【0054】
【表3】

【0055】
(評価方法)粘度:硬化性樹脂組成物Cを得た後、B型粘度計を使用し、温度23℃の条件下、その粘度を測定した。
硬化時間:硬化性樹脂組成物Cを得た後、温度23℃の条件下で、流動性がなくなり、硬化物となるまでの時間を測定した。
引張弾性率:PETフィルム上に厚さ2mmシリコーンゴムシートで1号型ダンベル(JIS K 7113)を打ち抜いた型枠を置き、硬化性樹脂組成物Cを注型し、さらにPETフィルムを載せ、温度23℃条件下で3日養生後、その硬化物を型枠より抜き取り、1号ダンベル試験片を作成した。作成した試験片は、万能試験機を使用して、引張速度5mm/minで引張弾性率を測定した。
熱伝導率:硬化性樹脂組成物Cの硬化物をレーザーフラッシュ測定装置により、熱伝導率を測定した。
引張せん断接着強さ:JIS K 6850に従い測定した。具体的には被着材としてアルミニウム試験片(横100mm×25mm)を用いて、接着部位を横25mm×幅12.5mmとして、硬化性樹脂組成物Cにて、2枚のアルミニウム試験片を接着させ、温度23℃条件下で24時間養生し、引張せん断接着強さ試験片を作成した。作成した試験片は、万能試験機を使用して、引張速度10mm/minで引張せん断接着強さを測定した。
【0056】
(実施例2)
無機質フィラーとして球状シリカをそれぞれ粒度分布の違う4種類準備した。これらの球状シリカの0.2〜1.5μm、3〜10μm、30〜70μmの領域付近における極大値を表4に示す。
【0057】
【表4】

【0058】
無機質フィラーとして、球状シリカを使用した硬化性樹脂組成物としての特性を評価するために、実施例1で使用した(メタ)アクリル樹脂系液状物A中の(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対し、表4に示す各種球状シリカ所望量を実施例1と同様に充填し、球状シリカを含有する(メタ)アクリル樹脂系液状物Dを得た。その(メタ)アクリル系液状物Dに有機過酸化物の分解促進剤としてオクテン酸コバルトを(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対し、1.25質量部添加して硬化性樹脂組成物Eを得た。実施例1と同様な評価方法で得られた材料の特性を評価した。それらの結果を表5(実施例2)及び表6(比較例2)に示す。
【0059】
【表5】

【0060】
【表6】

【0061】
(実施例3)
(メタ)アクリル酸エステルモノマーとして2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート58%、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート10%、ノニルフェノールエチレンオキサイド4モル変性アクリレート30%、及び両末端メタクリル変性液状部分水添加ポリブタジエン2%、合計100質量部、有機化酸化物としてクメンハイドロパーオキサイド1.25質量部、重合禁止剤として2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)0.2質量部、及びシランカップリング剤としてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2.5質量部、表1に示す球状アルミナI300質量部からなる球状アルミナ含有(メタ)アクリル樹脂系液状物Fを得た。次に球状アルミナ含有(メタ)アクリル樹脂系液状物F中のアクリル酸エステルモノマー100質量部に対し、表7に示すように乾性油として亜麻仁油の添加量を振った各種アルミナ含有(メタ)アクリル樹脂系液状物Gを得た。その(メタ)アクリル系液状物Gに有機過酸化物の分解促進剤としてオクテン酸コバルトを(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対し、1.25質量部添加して硬化性樹脂組成物Hを得た。得られた材料HをPETフィルム上に厚さ約1mmに塗布し、12時間後の表面乾燥状態を観察した。それらの結果を表7に示す。
【0062】
【表7】

【0063】
(実施例4)
本発明の硬化性樹脂組成物の耐ヒートサイクル性を確認するために、実施例1と同様にサンプルNo.1の硬化性樹脂組成物Cを用いて、引張りせん断接着強さ試験片を作成し、熱衝撃試験機(型式:TSEL−2200−2、アイテック社製)を用いて、作成した試験片を−30℃及び150℃の液層へ7分毎浸漬を繰り返すヒートサイクル試験を行った。100回、500回、1000回、2000回、3000回繰り返しした後、実施例1と同様に引張せん断接着強さを測定した。それらの結果を表8に示す。
【0064】
(比較例4)
(メタ)アクリル酸エステルモノマーとして、ビスフェノールA型エポキシアクリレート30%、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート60%、トリメチノールプロパントリメタクリレート10%、合計100質量部、有機化酸化物としてクメンハイドロパーオキサイド1.25質量部、重合禁止剤として2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)0.2質量部、及びシランカップリング剤としてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2.5質量部、表1に示す球状アルミナI400質量部からなる球状アルミナ含有(メタ)アクリル樹脂系液状物Iを得た。その球状アルミナ含有アクリル樹脂系液状物Jに有機過酸化物の分解促進剤としてオクテン酸コバルトを(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対し、1.25質量部添加して硬化性樹脂組成物K(サンプルNo.23)を得た。得られた硬化性樹脂組成物Kの引張弾性率は3020MPaであった。その硬化性樹脂組成物K(サンプルNo.23)を実施例4と同様、ヒートサイクル試験を行った。実施例4と同様にそれらの結果を表8に示す。
【0065】
【表8】

【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の硬化性樹脂組成物は、流動性があり、作業性に優れている一方で、その硬化物は柔軟で低弾性率であり、更に電子部品の発熱を放熱可能な程度にまで高熱伝導性を有しており、耐ヒートサイクル性が良好である特徴を有している。このため、電子部品を封止するにポッティング材や半導体パッケージでヒートスプレッタやヒートシンクなど接合に用いる接着剤に適用でき、これに際して、省力化、省エネルギー化、作業短縮可能であるという利点を示すと共に、耐環境性に優れ、当該産業分野に好ましく適用出来る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、有機過酸化物と、該有機過酸化物の分解促進剤と、無機質フィラーとを含有し、しかも前記無機質フィラーが少なくとも3〜10μm、及び30〜70μmのそれぞれの領域に極大径を有し、かつ最頻径が30〜70μm、中位径が5〜40μmである粒度分布を有していることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【請求項2】
(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、有機過酸化物と、該有機過酸化物の分解促進剤と、無機質フィラーとを含有し、しかも前記無機質フィラーが少なくとも0.2〜1.5μm、3〜10μm、及び30〜70μmのそれぞれの領域に極大径を有し、かつ最頻径が30〜70μm、中位径が5〜40μmである粒度分布を有していることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対して、それぞれ、有機過酸化物が0.5〜10質量部、分解促進剤が0.1〜10質量部、無機質フィラーが100〜1500質量部含有されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
更に、乾性油を加えたことを特徴とする請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
更に、乾性油を加えたことを特徴とする請求項2記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
(メタ)アクリル酸エステルモノマー100質量部に対して、それぞれ、乾性油が1〜30質量部、有機過酸化物が0.5〜10質量部、分解促進剤が0.1〜10質量部、無機質フィラーが100〜1500質量部含有されることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項7】
無機質フィラーが球状アルミナからなることを特徴とする請求項1乃至6から選ばれる1項に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1乃至7から選ばれる1項に記載の硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする硬化体。
【請求項9】
請求項1乃至7から選ばれる1項に記載の硬化性樹脂組成物からなることを特徴とするポッティング材。
【請求項10】
請求項1乃至7から選ばれる1項に記載の硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする接着剤。

【国際公開番号】WO2005/061615
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【発行日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−516496(P2005−516496)
【国際出願番号】PCT/JP2004/019118
【国際出願日】平成16年12月21日(2004.12.21)
【出願人】(000003296)電気化学工業株式会社 (1,539)
【Fターム(参考)】