説明

磁気共鳴イメージング装置

【課題】造影剤の検出誤差をできるだけ小さくする。
【解決手段】動き検出シーケンスにより収集された動き検出用データに基づいて、3個の平行移動パラメータ(PX,PY,PZ)と、3個の回転パラメータ(θX,θY,θZ)とを求める。これらのパラメータを算出した後、算出したパラメータに基づいて、トラッカー領域RTを補正するか否かを判断する。トラッカー領域RTを補正すると判断した場合、算出されたパラメータに基づいて、造影剤検出シーケンスのRFパルスの送信周波数および送信位相の大きさや、受信周波数および位相などを調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、造影剤が注入された被検体を撮影する磁気共鳴イメージング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、造影剤を用いて被検体を撮影する磁気共鳴イメージング装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-261904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
造影剤を用いて被検体を撮影する場合、良質の画像を得るためには、造影剤が撮影対象の領域に流れ込むタイミングに合わせて撮影を行うことが重要である。そこで、造影剤の到達を自動で検出し撮影を開始する技術が知られている。しかし、撮影中に被検体が動くと、造影剤を検出するための領域がずれてしまい、造影剤を検出するときの検出誤差が大きくなるという問題がある。したがって、造影剤の検出誤差をできるだけ小さくすることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、造影剤を検出するためのトラッカー領域を設定するトラッカー領域設定手段と、
前記被検体の動きを検出するための動き検出用シーケンスと、前記トラッカー領域の造影剤を検出するための造影剤検出用シーケンスとを含む造影剤到達検出スキャンを実行するスキャン手段と、
前記動き検出用シーケンスにより得られたデータに基づいて、前記造影剤到達検出スキャンに関するスキャンパラメータを調整することにより、前記トラッカー領域を補正するトラッカー領域補正手段と、
を有する、磁気共鳴イメージング装置である。
【発明の効果】
【0006】
被検体の動きに基づいてトラッカー領域を補正するので、造影剤の検出誤差を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一形態の磁気共鳴イメージング装置の概略図である。
【図2】トラッカー領域補正手段102および造影剤到達検出手段103のブロック図の一例を示す図である。
【図3】被検体13をスキャンするときの説明図である。
【図4】スカウトスキャンAにより得られた画像データを表示部12に表示させたときの表示画面12aの一例を示す図である。
【図5】トラッカー領域が位置決めされたときの表示画面の一例を示す図である。
【図6】造影剤到達検出スキャンBにおいて実行されるシーケンスの説明図である。
【図7】造影剤到達検出スキャンBを実行するときのMRI装置100の動作の説明図である。
【図8】動きパラメータの説明図である。
【図9】2回目のシーケンス群Gにおける6個のパラメータを示す図である。
【図10】3回目のシーケンス群Gにおける6個のパラメータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明を実施するための形態を詳細に説明するが、本発明は、以下の形態に限定されることはない。
【0009】
図1は、本発明の一形態の磁気共鳴イメージング装置の概略図、図2は、トラッカー領域補正手段102および造影剤到達検出手段103のブロック図の一例を示す図である。
【0010】
磁気共鳴イメージング装置(以下、「MRI装置」と呼ぶ。MRI:Magnetic Resonance Imaging)100は、磁場発生装置2、テーブル3、造影剤注入装置4、受信コイル5などを有している。
【0011】
磁場発生装置2は、被検体13が収容されるボア21と、超伝導コイル22と、勾配コイル23と、送信コイル24とを有している。超伝導コイル22は静磁場B0を印加し、勾配コイル23は勾配磁場を印加し、送信コイル24はRFパルスを送信する。尚、超伝導コイル22の代わりに、永久磁石を用いてもよい。
【0012】
テーブル3は、クレードル31を有している。クレードル31は、ボア21に移動できるように構成されている。クレードル31によって、被検体13はボア21に搬送される。
【0013】
造影剤注入装置4は、被検体13に造影剤を注入する。
受信コイル5は、被検体13の頭部13aに取り付けられている。受信コイル5は、被検体13からの磁気共鳴信号を受信する。
【0014】
MRI装置100は、更に、シーケンサ6、送信器7、勾配磁場電源8、受信器9、中央処理装置10、操作部11、および表示部12を有している。
【0015】
シーケンサ6は、中央処理装置10の制御を受けて、パルスシーケンスを実行するための情報を送信器7および勾配磁場電源8に送る。
【0016】
送信器7は、シーケンサ6から送られた情報に基づいて、RFコイル24を駆動する駆動信号を出力する。
【0017】
勾配磁場電源8は、シーケンサ6から送られた情報に基づいて、勾配コイル23を駆動する駆動信号を出力する。
【0018】
受信器9は、受信周波数および受信位相に基づいて、受信コイル5で受信された磁気共鳴信号を信号処理し、信号処理により得られたデータを、中央処理装置10に出力する。尚、磁場発生装置2、受信コイル5、シーケンサ6、送信器7、勾配磁場電源8、および受信器9を合わせたものが、課題を解決するための手段に記載されたスキャン手段の一例に相当する。
【0019】
中央処理装置10は、シーケンサ6および表示部12に必要な情報を伝送したり、受信器9により得られたデータに基づいて画像を再構成するなど、MRI装置100の各種の動作を実現するように、MRI装置100の各部の動作を制御する。中央処理装置10は、例えばコンピュータ(computer)によって構成される。中央処理装置10は、トラッカー領域設定手段101〜造影剤到達検出手段103などを有している。
【0020】
トラッカー領域設定手段101は、操作部11から入力された情報に基づいて、造影剤を検出するためのトラッカー領域RTを設定する。
【0021】
トラッカー領域補正手段102は、動き検出用シーケンスにより得られたデータに基づいて、造影剤検出用シーケンスに関するスキャンパラメータを調整することにより、トラッカー領域RTを補正する。スキャンパラメータについては後述する。トラッカー領域補正手段102は、図2に示すように、動きパラメータ算出手段102a、トラッカー領域補正判断手段102bと、調整手段102cとを有している。
【0022】
動きパラメータ算出手段102aは、動き検出シーケンスにより得られたデータに基づいて、被検体13の動き量を表す動きパラメータを算出する。
【0023】
トラッカー領域補正判断手段102bは、動きパラメータに基づいて、トラッカー領域を補正するか否かを判断する。
【0024】
調整手段102cは、動きパラメータに基づいて、スキャンパラメータを調整する。
【0025】
造影剤到達検出手段103は、造影剤検出シーケンスにより得られたデータに基づいて、トラッカー領域に造影剤が到達したか否かを検出する。造影剤到達検出手段103は、信号強度算出手段103a、加算手段103b、基準値決定手段103c、指標値決定手段103d、および加算値判断手段103eを有している。
【0026】
信号強度算出手段103aは、造影剤検出シーケンスごとに、トラッカー領域における信号強度を算出する。
【0027】
加算手段103bは、信号強度算出手段103aにより算出された信号強度の加算値を算出する。
【0028】
基準値決定手段103cは、加算手段103bにより算出された加算値に基づいて、被検体に造影剤が注入される前の加算値の基準値Arefを決定する。
【0029】
指標値決定手段103dは、加算手段103bにより算出された加算値に基づいて、トラッカー領域に造影剤が到達したか否かを判断するための指標となる指標値ΔAを決定する。
【0030】
加算値判断手段103eは、被検体13に造影剤を注入した後の加算値と、基準値Arefとの差が、指標値ΔAより大きいか否かを判断する。
【0031】
中央処理装置10は、トラッカー領域設定手段101〜造影剤到達検出手段103の一例であり、所定のプログラムを実行することにより、これらの手段として機能する。
【0032】
操作部11は、オペレータ14の操作に応じて、種々の命令を中央処理装置10に入力する。表示部12は種々の情報を表示する。
MRI装置100は、上記のように構成されている。
【0033】
図3は、被検体13をスキャンするときの説明図である。
本形態では、スカウトスキャンA、造影剤到達検出スキャンB、および本スキャンCが実行される。
【0034】
スカウトスキャンAは、トラッカー領域RT(図5参照)などを設定するために実行されるスキャンである。トラッカー領域RTについては、後述する。
【0035】
造影剤到達検出スキャンBは、トラッカー領域RTに造影剤が到達したか否かを検出するためのスキャンである。造影剤到達検出スキャンBについては、後述する。
【0036】
本スキャンCは、造影剤がトラッカー領域RTに到達した後に、被検体13の頭部を撮影するためのスキャンである。
【0037】
本形態では、上記のスカウトスキャンA、造影剤到達検出スキャンB、および本スキャンCを実行し、被検体を撮影する。次に、被検体13を撮影するときのフローについて説明する。
【0038】
先ず、スカウトスキャンAを実行する。スカウトスキャンAでは、被検体13の頭部がスキャンされる(図4参照)。
【0039】
図4は、スカウトスキャンAにより得られた画像データを表示部12に表示させたときの表示画面12aの一例を示す図である。
【0040】
表示画面12aには、頭部13aのコロナル画像COが表示されている。図4には、頭部13aの脳13bと、頭部13aの血管13cが示されている。尚、説明の便宜上、コロナル画像のみが示されているが、アキシャル画像、サジタル画像、オブリーク画像などを表示してもよい。オペレータ14は、コロナル画像COを参照しながら、造影剤を検出するのに適した血管13cを特定する。オペレータ14は、血管13cを特定したら、コロナル画像CO上に、血管13cを囲むように、造影剤を検出するためのトラッカー領域を設定する(図5参照)。
【0041】
図5は、トラッカー領域が設定されたときの表示画面の一例を示す図である。
オペレータ14は、操作部11を操作して、トラッカー領域RTを設定するための情報を入力する。この情報が入力されると、トラッカー領域設定手段101(図1参照)は、トラッカー領域RTを設定する。トラッカー領域RTを設定した後、オペレータ14は、操作部11を操作し、造影剤到達検出スキャンB(図3参照)を行うための情報を入力する。以下に、造影剤到達検出スキャンBについて説明する。
【0042】
図6は、造影剤到達検出スキャンBにおいて実行されるシーケンスの説明図である。
造影剤到達検出スキャンBは、トラッカー領域RT(図5参照)に造影剤が到達したか否かを検出するためのスキャンである。造影剤到達検出スキャンBでは、トラッカー領域に造影剤が到達したか否かを検出するために、複数回のシーケンス群G(i=1〜n)が実行される。各シーケンス群Gは、1回の動き検出シーケンスMDと、m回の造影剤検出シーケンスCDi1〜CDimとを有している。
【0043】
動き検出シーケンスMDは、被検体13の頭部13aの動きを検出するためのシーケンスである。動き検出シーケンスMDにより収集されたデータに基づいて、被検体13の頭部13aがどれだけ動いたかを表す動きパラメータを求めることができる。動きパラメータについては、後述する。動き検出シーケンスMDとしては、例えば、クローバーリーフ(Clover
leaf)ナビゲータなどを使用することができる(参考文献 MRM56:1019-1032,2006)。
【0044】
一方、造影剤検出シーケンスCDi1〜CDimは、トラッカー領域RTの造影剤を検出するためのシーケンスである。造影剤検出シーケンスCDi1〜CDimとしては、造影剤を検出するための既存のシーケンスを使用することができる。
【0045】
次に、造影剤到達検出スキャンBを実行するときのMRI装置100の動作について説明する。
【0046】
図7は、造影剤到達検出スキャンBを実行するときのMRI装置100の動作の説明図である。
【0047】
以下に、図7を参照しながら、造影剤到達検出スキャンBについて説明する。
造影剤到達検出スキャンBでは、最初に、1回目のシーケンス群Gが実行される。1回目のシーケンス群Gを実行する場合、先ず、動き検出シーケンスMDが実行される。動き検出シーケンスMDが実行されることによって、1回目のシーケンス群Gにおける頭部13aの動きを検出するための動き検出用データHを取得することができる。動き検出用データHは、後述する動きパラメータを算出するときに参照される参照データとして、保存される。動き検出シーケンスMDを実行した後、1回目のシーケンス群Gの造影剤検出シーケンスCD11〜CD1mが順に実行される。造影剤検出シーケンスCD11〜CD1mを実行することにより、トラッカー領域RT(図5参照)の磁気共鳴信号が収集される。
【0048】
造影剤検出シーケンスCD11を実行することによって得られた磁気共鳴信号は受信コイル5で受信され、受信器9に伝送される。受信器9では、予め設定された受信周波数および受信位相に従って、受信コイル5からの磁気共鳴信号に対して所定の信号処理(検波など)が行われる。受信器9により得られたデータは、中央処理装置10に出力される。中央処理装置10では、信号強度算出手段103a(図2参照)が、トラッカー領域RTにおける磁気共鳴信号の信号強度I11(図7参照)を算出する。以下同様に、信号強度算出手段103aは、各造影剤検出シーケンスが実行されるたびに、トラッカー領域RTにおける磁気共鳴信号の信号強度を算出する。1回目のシーケンス群Gの最後の造影剤検出シーケンスCD1mが実行されると、信号強度算出手段103aは、トラッカー領域RTにおける磁気共鳴信号の信号強度I1m(図7参照)を算出する。したがって、1回目のシーケンス群Gでは、m回の造影剤検出シーケンスCD11〜CD1mが実行されることにより、トラッカー領域RTにおける信号強度I11〜I1mが得られる。加算手段103b(図2参照)は、信号強度I11〜I1mの加算値A(図7参照)を計算する。造影剤到達検出手段103(図1および図2参照)は、加算値の時間変化を表す加算値プロファイルAP(図7右下参照)を作成するために、求めた加算値Aを記憶しておく。
【0049】
このようにして、1回目のシーケンス群Gが実行される。尚、造影剤はまだ被検体13に注入されていないので、加算値Aは、造影剤が注入される前の値である。1回目のシーケンス群Gが実行された後、2回目のシーケンス群Gを実行する。
【0050】
2回目のシーケンス群Gを実行する場合、先ず、動き検出シーケンスMDが実行される。動き検出シーケンスMDが実行されることによって、2回目のシーケンス群Gにおける頭部13aの動きを検出するための動き検出用データHを取得することができる。動き検出シーケンスMDを実行した後、ステップST1に進む。
【0051】
ステップST1では、動きパラメータ算出手段102aが、1回目のシーケンスの動き検出用データHと、j(j≧2)回目のシーケンス群の動き検出用データHとに基づいて、被検体13の頭部13aの動き量を表す動きパラメータを算出する。
【0052】
図8は、動きパラメータの説明図である。
本形態では、動きパラメータとして、3個の平行移動パラメータ(PX,PY,PZ)と、3個の回転パラメータ(θX,θY,θZ)とを求めている。これらのパラメータは、それぞれ、以下の動きを表している。
PX:頭部13aのx軸方向の平行移動距離を表す平行移動パラメータ
PY:頭部13aのy軸方向の平行移動距離を表す平行移動パラメータ
PZ:頭部13aのz軸方向の平行移動距離を表す平行移動パラメータ
θX:頭部13aのx軸周りの回転角を表す回転パラメータ
θY:頭部13aのy軸周りの回転角を表す回転パラメータ
θZ:頭部13aのz軸周りの回転角を表す回転パラメータ
【0053】
上記の6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)は、1回目のシーケンス群Gの動き検出用データHと、j回目のシーケンス群Gの動き検出用データHとに基づいて求めることができる。上記の6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)によって、j回目のシーケンス群Gにおける頭部13aが、1回目のシーケンス群Gにおける頭部13aに対して、位置ずれ量がどの程度であるかを知ることができる。ここでは、j=2であるので、2回目のシーケンス群Gにおける6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)が求められる。図9に、2回目のシーケンス群Gにおける6個のパラメータを示す。6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)を求めた後、ステップST2に進む。
【0054】
ステップST2では、トラッカー領域補正判断手段102b(図2参照)が、ステップST1で算出した6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)に基づいて、j回目のシーケンス群Gの造影剤検出シーケンスCDj1〜CDjmを実行するときに、トラッカー領域RTを補正するか否かを判断する。ここでは、j=2であるので(図9参照)、6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)に基づいて、2回目のシーケンス群Gの造影剤検出シーケンスCD21〜CD2mを実行するときに、トラッカー領域RTを補正するか否かを判断する。以下に、トラッカー領域RTを補正するか否かを判断する手順について説明する。
【0055】
先ず、トラッカー領域補正判断手段102bは、上記の6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)に基づいて、2回目のシーケンス群Gにおける頭部13aが、1回目のシーケンス群Gにおける頭部13aに対して、位置ずれを生じているか否かを判断する。頭部の位置ずれが生じているか否かを判断する方法の一例としては、6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)のそれぞれに対して閾値を決めておき、6個のパラメータの中に閾値を超えたパラメータが存在する場合は、頭部の位置ずれが生じたと判断し、6個のパラメータの全てが閾値を超えていない場合は、頭部の位置ずれが生じていないと判断する方法がある。頭部13aの位置ずれが生じていた場合、2回目のシーケンス群Gにおける頭部13aの血管13cが、1回目のシーケンス群Gのトラッカー領域RTからずれている恐れがある。そこで、頭部13aの位置ずれが生じたと判断した場合、トラッカー領域補正判断手段102bは、トラッカー領域RTを、トラッカー領域RTに補正すると判断する。
【0056】
一方、頭部13aの位置ずれが生じていないと判断した場合、2回目のシーケンス群Gにおける頭部13aの血管13cは、1回目のシーケンス群Gにおけるトラッカー領域RTからずれていないと考えられる。したがって、トラッカー領域補正判断手段102bは、トラッカー領域RTの補正は行わないと判断する。
【0057】
ステップST2において、トラッカー領域を補正すると判断された場合、ステップST3に進む。
【0058】
ステップST3では、調整手段102c(図2参照)が、6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)に基づいて、2回目のシーケンス群Gの造影剤検出シーケンスCD21〜CD2mに関するスキャンパラメータを調整する。具体的には、トラッカー領域RTが、平行移動パラメータ(PX、PY、PZ)だけ平行移動し、且つ回転パラメータ(θX、θY、θZ)だけ回転するように、スキャンパラメータを調整する。このようにスキャンパラメータを調整することによって、トラッカー領域RTを、トラッカー領域RTに補正することができる。トラッカー領域を補正するために調整されるスキャンパラメータとしては、例えば、以下のものが考えられる。
(1)造影剤検出シーケンスCD21〜CD2mのRFパルスの送信周波数
(2)造影剤検出シーケンスCD21〜CD2mのRFパルスの送信位相
(3)造影剤検出シーケンスCD21〜CD2mにより収集された磁気共鳴信号の受信周波数
(4)造影剤検出シーケンスCD21〜CD2mにより収集された磁気共鳴信号の受信位相
【0059】
送信周波数および送信位相は、送信器7によって調整することができ、受信周波数および受信位相は、受信器9によって調整することができる。
【0060】
トラッカー領域RTを、トラッカー領域RTに補正することによって、補正後のトラッカー領域RTを、2回目のシーケンス群Gのときの頭部13aの血管13cに位置決めすることができる。ステップST3においてスキャンパラメータを調整した後、2回目のシーケンス群Gの造影剤検出シーケンスCD21〜CD2mが順に実行される。したがって、信号強度算出手段103aは、補正後のトラッカー領域RTにおける信号強度I21〜I2mを算出する(図7参照)。信号強度I21〜I2mを算出した後、加算手段103bは、信号強度I21〜I2mの加算値Aを計算する。造影剤到達検出手段103は、この加算値Aを記憶する。
【0061】
上記の説明では、ステップST2からステップST3に進んだ場合について説明したが、ステップST2においてトラッカー領域RTの補正を行わないと判断した場合は、ステップST3ではなく、ステップST4に進む。ステップST4では、1回目のシーケンス群Gと同じトラッカー領域RTで、2回目のシーケンス群Gの造影剤検出シーケンスCD21〜CD2mを順に実行すると決定する。したがって、この場合、2回目のシーケンス群Gでは、トラッカー領域RTにおける信号強度I21〜I2mが算出され、加算値Aが計算される。
【0062】
このようにして、2回目のシーケンス群のときの加算値Aを得ることができる。尚、造影剤はまだ被検体13に注入されていないので、加算値Aは、1回目のシーケンス群Gの加算値Aと同様に、造影剤が注入される前の値である。
【0063】
2回目のシーケンス群Gでは、頭部13aが動いた場合、頭部13aの動き量に合わせて、トラッカー領域RTを、トラッカー領域RTに補正している。したがって、2回目のシーケンス群Gのときの頭部13aが、1回目のシーケンス群Gのときの頭部13aの位置からずれていても、補正後のトラッカー領域RTを血管13cに位置決めすることができる。
2回目のシーケンス群Gが実行された後、3回目のシーケンス群Gを実行する。
【0064】
3回目のシーケンス群Gを実行する場合、図7に示すように、先ず、動き検出シーケンスMDが実行される。動き検出シーケンスMDが実行されることによって、3回目のシーケンス群Gにおける頭部13aの動きを検出するための動き検出用データHを取得することができる。動き検出シーケンスMDを実行した後、ステップST1に進む。
【0065】
ステップST1では、動きパラメータ算出手段102aが、1回目のシーケンスの動き検出用データHと、j(j≧2)回目のシーケンス群の動き検出用データHとに基づいて、6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)を求める。ここでは、j=3であるので、3回目のシーケンス群Gにおける6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)が求められる。図10に、3回目のシーケンス群Gにおける6個のパラメータを示す。6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)を求めた後、ステップST2に進む。
【0066】
ステップST2では、6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)に基づいて、3回目のシーケンス群Gの造影剤検出シーケンスCD31〜CD3mを実行するときに、トラッカー領域RTを補正するか否かを判断する。トラッカー領域RTを補正するか否かを判断する場合、トラッカー領域補正判断手段102bは、先ず、上記の6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)に基づいて、3回目のシーケンス群Gにおける頭部13aが、1回目のシーケンス群Gにおける頭部13aに対して、位置ずれを生じているか否かを判断する。頭部の位置ずれが生じているか否かを判断する方法の一例としては、2回目のシーケンス群Gの場合と同様に、閾値を用いる方法がある。頭部13aの位置ずれが生じていた場合、3回目のシーケンス群Gにおける頭部13aの血管13cが、1回目のシーケンス群Gのトラッカー領域RTからずれている恐れがある。そこで、頭部13aの位置ずれが生じたと判断した場合、トラッカー領域補正判断手段102bは、トラッカー領域RTを、トラッカー領域RTに補正すると判断する。
【0067】
一方、頭部13aの位置ずれが生じていないと判断した場合、3回目のシーケンス群Gにおける頭部13aの血管13cは、1回目のシーケンス群Gにおけるトラッカー領域RTからずれていないと考えられる。したがって、トラッカー領域補正判断手段102bは、トラッカー領域RTの補正は行わないと判断する。
【0068】
ステップST2において、トラッカー領域を補正すると判断された場合、ステップST3に進む。
【0069】
ステップST3では、調整手段102cが、6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)に基づいて、3回目のシーケンス群Gの造影剤検出シーケンスCD31〜CD3mに関するスキャンパラメータを調整する。具体的には、トラッカー領域RTが、平行移動パラメータ(PX、PY、PZ)だけ平行移動し、且つ回転パラメータ(θX、θY、θZ)だけ回転するように、スキャンパラメータを調整する。このようにスキャンパラメータを調整することによって、トラッカー領域RTを、トラッカー領域RTに補正することができる。トラッカー領域を補正するために調整されるスキャンパラメータとしては、2回目のシーケンス群Gの場合と同様に、送信周波数、送信位相、受信周波数、受信位相などがある。
【0070】
トラッカー領域RTを、トラッカー領域RTに補正することによって、補正後のトラッカー領域RTを、3回目のシーケンス群Gのときの頭部13aの血管13cに位置決めすることができる。ステップST3においてスキャンパラメータを調整した後、3回目のシーケンス群Gの造影剤検出シーケンスCD31〜CD3mが順に実行される。したがって、信号強度算出手段103aは、補正後のトラッカー領域RTにおける信号強度I31〜I3mを算出する(図7参照)。信号強度I31〜I3mを算出した後、加算手段103bは、信号強度I31〜I3mの加算値Aを計算する。造影剤到達検出手段103は、この加算値Aを記憶する。
【0071】
上記の説明では、ステップST2からステップST3に進んだ場合について説明したが、ステップST2においてトラッカー領域RTの補正を行わないと判断した場合は、ステップST3ではなく、ステップST4に進む。ステップST4では、1回目のシーケンス群Gと同じトラッカー領域RTで、3回目のシーケンス群Gの造影剤検出シーケンスCD31〜CD3mを順に実行すると決定する。したがって、この場合、3回目のシーケンス群Gでは、トラッカー領域RTにおける信号強度I31〜I3mが算出され、加算値Aが計算される。
【0072】
このようにして、3回目のシーケンス群のときの加算値Aを得ることができる。尚、造影剤はまだ被検体13に注入されていないので、加算値Aは、1回目のシーケンス群Gの加算値Aと同様に、造影剤が注入される前の値である。
【0073】
3回目のシーケンス群Gが実行された後、以下同様に、シーケンス群を実行する。例えば、k回目のシーケンス群Gを実行する場合、先ず、動き検出シーケンスMDが実行される。動き検出シーケンスMDが実行されることによって、k回目のシーケンス群Gにおける頭部13aの動きを検出するための動き検出用データHを取得することができる。動き検出シーケンスMDを実行した後、ステップST1に進み、1回目のシーケンスの動き検出用データHと、k回目のシーケンス群Gの動き検出用データHとに基づいて、6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)を求める。6個のパラメータ(PX、PY、PZ、θX、θY、θZ)を求めた後、ステップST2〜ST4を実行し、必要に応じて、トラッカー領域RTを補正する。そして、k回目のシーケンス群Gにおける造影剤検出シーケンスCDk1〜CDkmを順に実行し、信号強度Ik1〜Ikmの加算値Aを計算する。造影剤到達検出手段103は、この加算値Aを記憶しておく。尚、造影剤はまだ被検体13に注入されていないので、加算値Aは、1回目のシーケンス群Gの加算値Aと同様に、造影剤が注入される前の値である。k回目のシーケンス群Gを実行した後、ステップST5に進む。
【0074】
ステップST5では、基準値決定手段103c(図2参照)が、1回目のシーケンス群G〜k回目のシーケンス群Gの加算値A〜Aに基づいて、被検体13に造影剤が注入される前の加算値の基準値Arefを決定する(図7の加算値プロファイルAP参照)。ここでは、加算値A〜Aの平均値を、加算値の基準値Arefとする。しかし、加算値A〜Aの中から選択した所定の加算値を、加算値の基準値Arefとするなど、別の方法で、加算値の基準値Arefを決定してもよい。
【0075】
また、指標値決定手段103d(図2参照)は、加算値A〜Aに基づいて、トラッカー領域に造影剤が到達したか否かを判断するための指標となる指標値ΔAを決定する(図7の加算値プロファイルAP参照)。指標値ΔAは、例えば、加算値A〜Aの標準偏差に基づいて決定することができる(例えば、標準偏差の2倍を、指標値ΔAとすることができる)。
【0076】
上記のようにして、加算値の基準値Arefおよび指標値ΔAを決定した後、ステップST6に進む。
【0077】
ステップST6では、MRI装置100は、オペレータ14に、「造影剤を注入してください」という指示を与える。この指示は、音声で与えてもよいし、表示部12に表示してもよい。オペレータ14は、この指示を受けて、操作部11を操作し、造影剤を注入するための命令を入力する。この命令が入力されると、造影剤注入装置4(図1参照)は、被検体13に造影剤の注入を開始する。したがって、k回目のシーケンス群Gが実行された後に、被検体13に造影剤の注入が開始される。
【0078】
被検体13に造影剤の注入を開始した後も、同様の手順でシーケンス群を実行し、被検体13の頭部13aの動きを検出しながら、シーケンス群を実行したときの加算値を算出する。k回目のシーケンス群Gが実行された後、加算値判断手段103e(図2参照)は、被検体13に造影剤を注入した後の加算値と、基準値Arefとの差が、指標値ΔAより大きいか否かを判断する。ここでは、加算値と基準値Arefとの差がΔA以上になったら、トラッカー領域に造影剤が到達したとする。図7を参照すると、n回目のシーケンス群Gの加算値Aが、基準値ArefよりもΔA以上大きくなっている。そこで、n回目のシーケンス群Gが終了した後、本スキャンC(図6参照)を開始する。本スキャンCが終了したら、被検体13の撮影を終了する。
【0079】
本形態では、被検体13の頭部13aの動きを検出し、被検体13の頭部13aが動いた場合、頭部13aの動きに応じて、トラッカー領域RTを補正している。したがって、造影剤到達検出スキャンBを実行している間に被検体13の頭部13aが動いたとしても、トラッカー領域を血管13cに位置合わせすることができるので、血管13cに造影剤が到達したか否かを高い精度で判断することができる。
【0080】
本形態では、j(j≧2)回目のシーケンス群Gにおいて、ステップST2でトラッカー領域RTを補正すると判断された場合、j回目のシーケンス群Gの造影剤検出シーケンスCDj1〜CDjmを実行するときのトラッカー領域を補正している。しかし、トラッカー領域を補正するだけでなく、j+1回目のシーケンス群Gj+1の動き検出シーケンスMDj+1を実行するときの撮影領域を補正してもよい。この場合、j+1回目のシーケンス群Gj+1のときの動きパラメータは、j回目のシーケンス群Gの動き検出用データHと、j+1回目のシーケンス群Gj+1の動き検出用データHj+1とに基づいて、求めればよい。
【0081】
本形態では、1回目のシーケンス群Gにおける頭部13aの位置を基準にして、j(j≧2)回目のシーケンス群Gにおける動きパラメータ(平行移動パラメータおよび回転パラメータ)を算出している。しかし、j−1回目のシーケンス群Gj−1における頭部13aの位置を基準にして、j回目のシーケンス群Gにおける動きパラメータ(平行移動パラメータおよび回転パラメータ)を算出してもよい。この場合、動きパラメータの値が十分に小さく、頭部13aがほとんど動いていないと判断できるのであれば、j−1回目のシーケンス群Gj−1で設定されたトラッカー領域RTj−1を、j回目のシーケンス群Gのトラッカー領域RTとして用いてもよい。
【0082】
本形態では、頭部13aの動きを検出するために、平行移動パラメータおよび回転パラメータを算出している。しかし、頭部13aの動きを検出することができるのであれば、平行移動パラメータのみを検出してもよいし、回転パラメータのみを検出してもよい。また、平行移動パラメータおよび回転パラメータとは別の動きを表すパラメータを算出してもよい。
【0083】
本形態では、頭部13aの動きを検出するために6個の動きパラメータを算出している。しかし、動きパラメータは6個に限定されることはない。
【0084】
本形態では、1回のシーケンス群につき、1回の動き検出シーケンスを実行している。しかし、1回のシーケンス群につき、複数回の動き検出シーケンスを実行してもよい。動き検出シーケンスを複数回実行することによって、被検体の動きの検出精度を高めることが可能となる。
【0085】
本形態では、各シーケンス群において、m回の造影剤検出シーケンスを実行し、信号強度の加算値を求め、加算値の時間変化を表す加算値プロファイルAP(図7参照)に基づいて、トラッカー領域に造影剤が到達したか否かを判断している。加算値プロファイルAPを用いることによって、トラッカー領域に造影剤が到達したか否かの判断結果の信頼性を高めることができる。しかし、各シーケンス群において、造影剤検出シーケンスを1回のみ実行し、信号強度の時間変化を表す信号強度プロファイルに基づいて、トラッカー領域に造影剤が到達したか否かを判断してもよい。
【0086】
本形態では、本スキャンCの撮影領域は補正していないが、動き検出シーケンスにより得られた動き検出用データに基づいて、本スキャンCの撮影領域を補正してもよい。
【0087】
また、本形態では、頭部13aの動きを検出しているが、本発明は、動きを検出する部位は、頭部13aに限定されることはなく、肝臓など、頭部以外の部位の動きを検出する場合にも適用することができる。
【符号の説明】
【0088】
2 磁場発生装置
3 テーブル
4 造影剤注入装置
5 受信コイル
6 シーケンサ
7 送信器
8 勾配磁場電源
9 受信器
10 中央処理装置
11 操作部
12 表示部
13 被検体
14 オペレータ
21 ボア
22 超伝導コイル
23 勾配コイル
24 送信コイル
31 クレードル
100 MRI装置
102a 動きパラメータ算出手段
102b トラッカー領域補正判断手段
102c 調整手段
103a 信号強度算出手段
103b 加算手段
103c 基準値決定手段
103d 指標値決定手段
103e 加算値判断手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に造影剤を注入し、撮影を行う磁気共鳴イメージング装置であって、
前記造影剤を検出するためのトラッカー領域を設定するトラッカー領域設定手段と、
前記被検体の動きを検出するための動き検出用シーケンスと、前記トラッカー領域において造影剤を検出するための造影剤検出用シーケンスとを含む造影剤到達検出スキャンを実行するスキャン手段と、
前記動き検出用シーケンスにより得られたデータに基づいて、前記造影剤検出用シーケンスに関するスキャンパラメータを調整することにより、前記トラッカー領域を補正するトラッカー領域補正手段と、
を有する、磁気共鳴イメージング装置。
【請求項2】
前記トラッカー領域補正手段は、
前記動き検出シーケンスにより得られたデータに基づいて、前記被検体の動き量を表す動きパラメータを算出する動きパラメータ算出手段と、
前記動きパラメータに基づいて、前記スキャンパラメータを調整する調整手段と、
を有する、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項3】
前記動きパラメータに基づいて、前記トラッカー領域を補正するか否かを判断するトラッカー領域補正判断手段を有する、請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項4】
前記動きパラメータには、
前記被検体の所定の軸方向の平行移動距離を表す平行移動パラメータが含まれる、請求項2又は3に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項5】
前記平行移動パラメータには、
互いに垂直に交わる3軸方向の平行移動距離を表す3つの平行移動パラメータが含まれる、請求項4に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項6】
前記動きパラメータには、
前記被検体の所定の軸方向周りの回転角を表す回転パラメータが含まれる、請求項2〜5のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項7】
前記回転パラメータには、
互いに垂直に交わる3軸の周りの回転角を表す3つの回転パラメータが含まれる、請求項6に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項8】
前記スキャンパラメータには、
(1)前記造影剤検出シーケンスのRFパルスの送信周波数、
(2)前記造影剤検出シーケンスのRFパルスの送信位相、
(3)前記造影剤検出シーケンスにより収集された磁気共鳴信号の受信周波数、および
(4)前記造影剤検出シーケンスにより収集された磁気共鳴信号の受信位相、
のうちの少なくともいずれか一つが含まれている、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項9】
前記造影剤検出シーケンスにより得られたデータに基づいて、前記トラッカー領域に造影剤が到達したか否かを検出する造影剤到達検出手段を有する、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項10】
前記造影剤検出シーケンスは複数回実行され、
前記造影剤到達検出手段は、
前記造影剤検出シーケンスごとに、前記トラッカー領域における信号強度を算出する信号強度算出手段と、
前記信号強度の加算値を算出する加算手段と、
前記被検体に造影剤が注入される前の前記加算値の基準値を決定する基準値決定手段と、
前記トラッカー領域に造影剤が到達したか否かを判断するための指標となる指標値を決定する指標値決定手段と、
前記被検体に造影剤を注入した後の前記加算値と、前記基準値との差が、前記指標値より大きいか否かを判断する加算値判断手段と、
を有する、請求項9に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項11】
造影剤の検出を行うためのトラッカー領域を設定するトラッカー領域設定手段を有する、請求項1〜10のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項12】
前記トラッカー領域を設定するための情報を入力する操作部を有する、請求項11に記載の磁気共鳴イメージング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−90882(P2012−90882A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−242441(P2010−242441)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】