説明

磁気共鳴映像のジオメトリ乱れの補正方法

第1のイメージセットの取得に関連した磁気が第2のイメージセットの取得に関連した磁気と異なるものにされている同じイメージデータ取得インターバル中に2セットの磁気共鳴イメージング(MRI)イメージデータを同時に取得する方法及び装置を開示する。本方法は、2つのセットを備えたイメージデータの連続取得中に予め決められたように磁場を繰り返し変化させることを含む。次いで、いずれか一つのセットにおけるデータに従って構築されたイメージにおいて生じるイメージ乱れを補正するために、第1及び第2のデータセットに関連して異なる磁場間の関係より好適には異なる勾配磁場間の関係を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はイメージデータ、特に、排他的ではないが、イメージされた対象(対象物)若しくは物を表す磁気共鳴イメージイング(MRI)像の再構築のためのイメージデータの取得のための方法及びその装置に関するものである。本発明はまた、イメージ再構築の目的で取得されるようなイメージデータの処理方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
核磁気共鳴映像法(MRI)はヒト若しくは動物の体の内部を非侵襲的に映像化することができる。核磁気共鳴(NMR)の現象は磁場Bが映像化される対象物(物体)に印加されたときに生ずる。磁場Bの存在下、対象の材料の原子核の内部核スピンは磁場Bの方向の周りに歳差運動を生じる。
【0003】
核スピン歳差運動の周波数はラーモア周波数(ω)はω=γBによって与えられることが知られている。ここで、比例定数(γ)は核の磁気回転比であり、各原子核の種類で異なる。磁場Bの方向に平行なスピンの成分に整列したこれらの核スピンは、Bに反平行のスピンの成分に整列した核よりも低いエネルギー状態にあるので、結果はわずかに多くの核がBの方向に平行な方向に整列する。対象の材料の核は部分的にスピン偏極であり、従って、材料は、磁場Bの方向に指示する単位体積当たりのネットのスピン密度を示す。
【0004】
しかしながら、所定の核のラーモア周波数(ω)は典型的には、歳差運動している核が含まれている原子若しくは分子の電子雲の影響のために、予測値ω=γBからシフトしている。電子雲の効果は印加磁気Bから歳差運動している核を一部遮蔽することである。これによって観察されたラーモア周波数(ω)のシフトが生じる。このシフトは実質的に磁場Bに比例し、核が含まれている原子若しくは分子を同定するために用いることができる。結果として、イメージ対象内の核のラーモア周波数は、対象内の分子及び化学構造のばらつきが同定され、マッピングすることができ、さらに、これらの内部構造を映像化(イメージ)されたもよい。
【0005】
これらの特性は、イメージする対象の材料の核について印加磁場Bについて歳差運動させることによって、NMIイメージング(MRI)に応用される。この歳差運動は、イメージされる対象の一部のシフトされたラーモア周波数(ω)で振動する変動する磁場信号として、イメージされる対象物の種々の部分で検出される。
【0006】
“勾配磁場”として知られる追加の磁場をイメージされる対象物に印加する。勾配磁場は、空間のx、y及びz方向に線形に変化し、イメージされる対象物の歳差運動周波数を、対象物内の歳差している核の位置の関数としてすでにシフトされたラーモア周波数(ω)から変化させる。x、y及びz方向の勾配磁場の微分をそれぞれG、G、Gとして表すと、NMR装置が受ける信号は以下のように与えられることを示すことができる。
【数1】

【0007】
しかしながら、k=γGt;k=γGt;k=γGt:のように変数を変化させることによって:NMR装置が受ける信号Sは、イメージされる対象物の核の単位体積当たりのネットのスピン密度のフーリエ変換によって以下のように簡単に与えられる:
【数2】

ここで、k=(k,k,k)はフーリエ空間におけるスピン密度関数の空間周波数ベクトルである(“k空間”として知られている)。
【0008】
現在あるイメージング法は典型的には、連続したイメージ取得シーケンス中及びその間に変化しないイメージ対象を必要とし、これが実際に実現することは不可能であることがよくある。
【0009】
この欠点が、NMR装置の磁場の乱れによるMRIイメージで生ずるイメージの乱れを補正(較正)しようとするときに特に問題となることがよくある。このようなイメージは通常、静磁場Bの不均一性やイメージ対象物の磁化に対する安定性のような複数の因子によるジオメトリ乱れを被る。このような乱れは、対象物が存在する磁場に従って決定される歳差運動の周波数から導出されるイメージされる対象物の一部の位置の結果として生ずる。磁場勾配が静磁場と併せて印加されるとき、磁場と際さしている部分の位置との間の関係を決定することができる。しかしながら、望まれていない不均一性は歳差運動している部分の近傍での静磁場で生じるならば、結果は、それの測定される部分における対応する乱れ若しくは誤差となり、ジオメトリイメージ乱れとして現れる。
【0010】
Medical Imagingの第11巻第3号第319頁(1992年9月)に掲載されたHsuan ChangとJ. Michael Fitzpatrickによるタイトル“A Technique for Accurate Magnetic Resonance Imaging in the Pressure of Field Inhomogeneities”の論文において議論されたように、測定された部分の誤差のサイズは、その点での磁場不均一性と勾配磁場の大きさとの比に依存する。
【0011】
図1に、静磁場Bの成分及び不均一性のサイズΔBを含む空間方向(例えば、x方向)に沿った磁場1のグラフ表示を示す。図示したように、x方向の勾配磁場Gの追加により生ずるこの磁場の第1の変更2により、磁場はB+ΔB+Gxとなり、反対符号の異なる勾配磁場αGの追加から生ずる第2の変更3によって、磁場はB+ΔB+αGxとなる。磁場B+G(不均一性ΔBがない)から導出される測定位置はxは、不均一性ΔBの存在において量x−x=ΔB/Gだけの位置xへのシフトが見られ、他方、磁場B+αG(不均一性ΔBがない)から導出される測定位置はxは、不均一性ΔBの存在においては量x−x=ΔB/αGだけの位置xへのシフトが見られる。正しい位置xについてのこれらの2つの位置の方程式を解く際には、ΔBの値と独立であり得て、2つの既知の誤差位置(x及びx)及び印加された2つの勾配磁場の比(α)だけが必要となる。これによって、この不均一性に大きさ及び性質に関する情報に独立な磁場不均一性から生ずるイメージ乱れの補正が可能となる。
【0012】
現在ある方法は、第1のイメージの取得中の固定された勾配磁場と第2のイメージの取得中の異なる固定された勾配磁場とを用いて、対象の2つの独立の連続したイメージを取得することによってこのような補正を実施する。
【0013】
残念ながら、NMRイメージング(MRI)法は典型的には、一連のイメージを迅速な連続で得ることができるように、不十分な迅速さでイメージデータの取得手順を有する。結果として、対象の連続するイメージ取得シーケンスの間の時間にわたってのイメージされる対象物の移動(対象内での変化)は、2つの連続するイメージが磁場乱れだけでなく、イメージされる対象物における変化のために異なることを意味している。従って、2つの得られるイメージが対象の完全に同じなビューではないので(対象が2つの独立なイメージ取得インターバルの間若しくはその間に移動若しくは変化している)現在ある取得方法を用いて取得されるイメージに印加するときは、磁場の不均一性によるイメージ乱れを補正する上述の方法の応用はうまくいかないか、又は、劣ったものとなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、対象物のイメージのペアを取得するときに、イメージされる対象物の移動若しくは対象物内での変化をしにくい効率的なイメージデータ取得を提供するために、現在あるイメージ取得及び処理方法における本質的な欠点の少なくともいくつかを克服することを目的とする。本発明はまた、その乱れ補正の前にこのようなイメージの処理の改良して上述の乱れ補正方法やこれに類する方法の応用の補正効果を向上させ、上述の乱れ補正方法やこれに類する方法の応用をより効率的に提供することを目的とする。NMR装置の磁場から生ずる取得イメージの乱れが、本発明による磁場の乱れ効果に関する予め決めた情報を頼ることなく、少なくとも部分的に補正されることに留意されたい。
【0015】
概して、提案する本発明は、第1のデータセットの取得に関連する磁場が第2のデータセットの取得に関連する磁場とは異なるようにするもとになるところの、同じイメージデータ取得インターバル中にイメージデータの2組のセットを同時に取得するものである。本発明は、2組のセットを備えたイメージデータの連続取得中に予め決められた磁場を繰り返し変化させることを提案する。異なる磁場の間の関係、より好適には異なる勾配磁場の関係を、それぞれの組でのデータに従って構成されるイメージに生ずるイメージ乱れを補正するために第1及び第2のデータセットと共に使用してもよい。
【課題を解決するための手段】
【0016】
従って、第1の態様では、本発明は、所定の空間勾配を有する磁場内になる対象物によって生成された核磁気共鳴信号から磁気共鳴イメージ(MRI)を取得し、処理する方法であって、前記対象物を表すイメージを再構成する際に使用するための方法を提供する。この方法は:
前記対象物を表す第1のイメージを構成する際に使用するために前記所定の空間勾配の第1の値を用いて第1のイメージデータアイテムの第1のセットを取得する段階と;
前記対象物を表す第2のイメージを構成する際に使用するためにそれの前記第1の値と異なる前記所定の空間勾配の第2の値を用いて第2のイメージデータアイテムの第2のセットを取得する段階であって、前記第1のセットの取得が完了する前に前記第2のセットの第2のイメージデータアイテムが取得される段階と;
第1のイメージデータアイテム、第2のイメージデータアイテム、及び、前記の所定の空間勾配の前記の異なる第1の値と第2の値の比に従って、第3のイメージデータアイテムを生成する段階;とを備える。
【0017】
本発明の他の態様では、第1のイメージデータアイテム、第2のイメージデータアイテム、及び、前記の所定の空間勾配の前記の異なる値の比に従って、第3のイメージデータアイテムを生成する段階を削除している。所定の空間勾配はNMR装置によって印加された勾配磁場Gであるのが好ましく、NMR装置の走査/読込方向に対応する勾配磁場例えば、その走査方向に沿ったNMR装置のx座標の勾配磁場Gであるのがさらに好ましい。
【0018】
第1のイメージデータアイテムの第1のセットと、第2のセットの第2のイメージデータアイテムの少なくともいくつか(好適には全て)を、独立の若しくは離散的な取得インターバル中以外の、第1のセットの完全な取得に対して要する同じ単一イメージデータ取得段階中若しくはタイムインターバルにおいて取得する。同じイメージ取得シーケンス中の2つの異なる勾配磁場についてのイメージデータを取得することによって、2つの完全に独立でかつ連続なイメージ取得段階/インターバルすなわち、各完了(コンプリート)セットについて一つを実施する必要性がなくなる。結果として、イメージされた対象物を独立で連続なこのようなインターバルの間で移動若しくは変化したときに、問題を減少若しくは回避する。第1のイメージデータアイテムと第2のイメージデータアイテムとは取得の際に独立に格納され、これによって2つの区別できるイメージデータセットとなってもよく、この2つのそれぞれはNMR装置の磁場の磁場勾配の2つの異なる値のうちの一方と関連する。これらの区別できるイメージデータセットは続いて所望のように独立に若しくは一緒に処理されてもよい。
【0019】
前記第1のセットの取得が完了する前に取得された前記第2のセットの第2のイメージデータアイテムはフーリエ空間(k空間)における点から取得されるのが好ましい。これらの点は、前記第1のセットの第1のイメージデータアイテムが取得されるフーリエ空間におけるこれらの点と一致する。
【0020】
第1のセットの完了取得前に、第2のセットの第2のイメージデータアイテムの少なくともいくつか(好ましくは全て)を、第1のセットの第1のイメージデータアイテムの少なくともいくつか(好ましくは全て)が取得されたものと同じフーリエ空間点から取得される。当然、所望ならば、第2のイメージデータアイテムのいくつかを、第1のイメージデータアイテムのいずれも取得されないフーリエ空間の領域/点から取得してもよい。
【0021】
好ましくは、第1のイメージデータアイテムの第1のセットと第2のイメージデータアイテムの第2のセットとを取得する方法は:
(a)フーリエ空間における選択された点のセットから第1のイメージデータを取得する段階と;
(b)フーリエ空間における前記の選択された点のセットから第2のイメージデータを取得する段階と;
(c)フーリエ空間における新しい点のセットを選択し、前記の第1のセットの取得が完了するまで前記の新しい点のセットについて(a)及び(b)を繰り返す段階と、を含む。このように、新しい点のセットが選択され、工程がイメージデータアイテムの第1のセットを少なくとも全て取得されるまで前記の新しいセットを用いて繰り返される前に、第1及び第2のイメージデータアイテムが交互に、同じ所定の選択されたフーリエ空間座標のセットから取得される。
【0022】
各連続段階(c)が実施される前に、段階(a)及び段階(b)の両方が実施されるという条件の下では、段階(a)が段階(b)の前に実施され、若しくはこの逆で実施され得ることに留意されたい。例えば、段階のシーケンスは:
(A) (a)(b)(c);(a)(b)(c);(a)(b)(c)...;であり得るし、
又は、
(B) (a)(b)(c);(b)(a)(c);(a)(b)(c)...;であり得る。
段階(a)及び段階(b)が、磁場の所定の空間勾配の異なる値を必要とするならば、これは、段階(a)から段階(b)へ若しくはこの逆に進めるときに値が変化しなければならないことを意味している。シーケンス(A)は各段階(c)の後にこのような値の変化も必要とするが、シーケンス(B)は必要としない。
【0023】
段階(a)及び段階(c)における点の選択されたセットを、いかなる選択したやりかたにおいてフーリエ空間を介して分布されてもよい。点の選択されたセットは、フーリエ空間のおける点のライン(大きめの所定の走査ラインの一部であってもよい)、若しくは、複数のこのようなライン、若しくは、曲線(例えば、らせん)、若しくは複数の独立した曲線を形成してもよく、又は、フーリエ空間の一又は二以上の選択されたエリア/領域(それぞれは任意の所望の形状及び配置)をカバーしてもよい。
【0024】
段階(a)及び段階(c)における点の選択されたセットがそれぞれ、フーリエ空間における点のラインを形成してもよい。ここで、段階(c)で選択された点のセットが、前の段階(a)及び段階(b)に用いられる点の選択セットによって形成された点のラインに実質的に平行である点のラインを形成してもよい。このようにして、第1及び第2のイメージデータアイテムは交互に、フーリエ空間における一連の平行ラインのそれぞれから、ライン毎に取得してもよい。選択されたラインは並んでいることが好ましく、イメージデータ取得は実質的にフーリエ空間の実質的にラスター型の走査である。
【0025】
前記平行ラインのそれぞれはフーリエ空間の一の次元にだけ延びていてもよい。より好適には、この次元がNMR装置の読込方向又は走査方向に対応している。ここで、この装置はその方向にイメージデータ取得中にイメージされる対象物を走査する。
【0026】
第3のイメージデータアイテムは、前記磁場から生じるイメージ乱れの情報に独立に生成され、これによって、前記第3のイメージデータアイテムから生成された前記対象物のイメージが、第1のイメージデータアイテム若しくは第2のイメージデータアイテム単独(すなわち、それぞれ“第1のイメージ”、“第2のイメージ”)から生じる前記対象物のイメージに存在するものよりも、前記磁場から生ずるイメージ乱れが小さい。一旦、第1及び第2のイメージデータが取得されてから、その後に磁場から生ずるイメージ乱れの補正を行ってもよい。第3のイメージデータアイテムが、イメージフレーム内のイメージフィーチャーの明らかな変位のようなイメージ画素位置誤差、及び、第1のイメージと第2のイメージとの間のような、所定のイメージフィーチャーのコントラスト等の明らかな変化のような画素値(大きさ若しくは強度)誤差のいずれをも補正するように生成されてもよい。
【0027】
このような補正は、以下に詳細に記載するように、第3のイメージデータアイテムの補正効果をエンハンスする第1及び第2のイメージデータアイテムの最初の処理後に生成されるのが好ましい。
【0028】
第3のイメージデータアイテムは前記対象物を表すイメージの画素値を含むことが好ましく、第3のイメージデータアイテムに従って構築されたイメージにおけるイメージ画素の位置(x)が、次式を介して第1及び第2のデータアイテムのそれぞれに従って構築されたイメージにおけるイメージ画素の位置(x及びx)に関連しているようにいくつか若しくは全てが生成される:
【数3】

ここで、αは前記の所定の空間勾配の前記の異なる値の前記比の値である。
【0029】
さらに好適には、第3のイメージデータアイテムに従って構築されたイメージにおける位置xでのイメージ画素の画素強度値(i)は、次式を介して、位置x及びxで第1及び第2のデータアイテムのそれぞれに従って構築されたイメージにおけるイメージ画素の画素強度値(i及びi)に関連している:
【数4】

従って、第3のイメージデータアイテムは第1及び第2のイメージデータアイテムと比αだけを用いて、前記磁場から生ずるイメージ乱れの情報に独立に生成させてもよい。
【0030】
前記所定の空間勾配の前記異なる値の比αの値は、正(+1以外の)であってもよいが、好適には負である一定の値であることが好ましい。αの値は−1であることが好ましい。というのは、イメージ取得が所定の勾配磁場の符号だけの逆を要し、第1のイメージデータアイテムと第2のイメージデータアイテムの取得の間のように、その大きさの変化を要しないためである。
【0031】
前述のように、第3のイメージデータアイテムの画素位置は、第1及び第2のイメージデータアイテムに従って生成されたイメージにおける対応する画素(すなわち、同じ対象物フィーチャーに対応する画素)の画素位置から決定されてもよい。第1及び第2のイメージデータアイテムの初期処理は典型的には、第1及び第2のイメージのどの画素が対応する画素であるかを正確に確かめることができるならば、連続してそれから生成された第3のイメージデータアイテムの補正効果をエンハンスする。これは、第1のイメージの各画素を第2のイメージの対応する画素に明確にマッピングする第1のイメージと第2のイメージの対応する画素間での“マップ”を作成することによって達成してもよい。
【0032】
しかしながら、初期の処理段階は、第1及び第2の両イメージにおける対象(問題)となっているフィーチャーを特定し、線引きする(輪郭を描く)段階であるのが好ましい。このようなフィーチャーが、第1のイメージと第2のイメージとの間のように十分にシフトするので、第2のイメージのイメージフレームに対する第1のイメージのイメージフレーム内のそのフィーチャーの境界/エッジもそうなる。従って、第3の境界は、それのイメージフレームに対する第1のイメージ内の対象となっているフィーチャーの境界と;それのイメージフレームに対する第2のイメージ内の対象となっているフィーチャーの境界と;に対応する本発明から、第2のイメージに印加されたときに第3の境界が対象となっているフィーチャーを線引きするように導かれるのが好ましい。
【0033】
他の態様又は第1の態様における本発明は:
第1のイメージデータアイテムから第1の実空間イメージデータアイテム(例えば、画素)を、また、第2のイメージデータアイテムから第2の実空間イメージデータアイテム(例えば、画素)を生成する段階と;
前記の第1の実空間イメージデータアイテムに従って構築されたイメージのイメージフレーム内のフィーチャーの周縁(周囲)に対応する第1のイメージ境界を(前記第1の実空間イメージデータアイテムを用いて)画定(定義)する段階と;
前記の第2の実空間イメージデータアイテムに従って構築されたイメージのイメージフレーム内の前記フィーチャーの周縁に対応する第2のイメージ境界を(前記第2の実空間イメージデータアイテムを用いて)画定する段階と;
前記の第1の境界及び前記の第2の境界に従って第3のイメージ境界を画定する段階と;
前記の第1のイメージ境界に従って前記の第1の実空間イメージデータアイテムをセグメント化する段階と;
前記の第3のイメージ境界に従って前記の第2の実空間イメージデータアイテムをセグメント化する段階と;
を含んでもよい。
【0034】
このようにして、両イメージのイメージフレーム内の対象となっているフィーチャーを、第1及び第2のイメージデータアイテムから決定された適切なイメージ境界を用いて両イメージ内のイメージデータの残りから線引きされ又はセグメント化されてもよい。第1及び第2のイメージ内の対応するイメージフィーチャーが典型的にはイメージデータ取得中に用いられる異なる磁場勾配のためにある程度シフトするので、2つのイメージ内の対象となっているフィーチャーの対応する境界もシフトする。次いで第3のイメージ境界は、第2のイメージ境界よりも第1のイメージ境界に類似する第3の境界を画定するが、第1のイメージ境界に対して第2のイメージ境界と同じ量だけシフトする。境界の使用によって、第1及び第2のイメージの連続する分析を簡単になる。
【0035】
第1及び第2の実空間イメージデータアイテムはそれぞれ、前記第1及び第2のイメージ境界のそれぞれの外側のデータアイテムが捨て去られるように;、かつ、第1及び第3のイメージ境界内のデータアイテムが保持されるように;セグメント化されるのが好ましい。これは、イメージ内の対象となっているフィーチャーの引き続くイメージ処理を深刻に妨げ得る第1及び第2の両イメージからのノイズ若しくは無意味なデータを除去する。
【0036】
第3のイメージ境界は、第1のイメージ境界と第2のイメージ境界との間の差の平均に従って画定される。これは第3の境界のスムージングを提供する。
【0037】
例えば、第3のイメージ境界は、第1のイメージ境界と第2のイメージ境界との間の差の平均に従って変更された第1のイメージ境界及び第2のイメージ境界のうちの一方によって画定されてもよい。第1のイメージ境界は第1のイメージ境界ベクトルによって画定され、第2のイメージ境界は第2のイメージ境界ベクトルによって画定され、前記第1のイメージ境界と前記第2のイメージ境界との間の前記差は、前記第1のイメージ境界ベクトルと前記第2のイメージ境界ベクトルとの間の差である差ベクトルであってもよい。
【0038】
このような各ベクトルは例えば、第1及び第2のイメージ両方に共通の画素位置(ロケーション)のようなイメージ座標において好適に画定されたベクトルであってもよい。
【0039】
好ましくは、第3のイメージ境界は第3のイメージ境界ベクトルによって画定され、第3のイメージ境界ベクトルは第1のイメージ境界ベクトル又は第2のイメージ境界ベクトルのいずれであり、このベクトルには前記差ベクトルの平均である平均差ベクトルが加えれられる。前記差ベクトルの各成分の値は、前記差ベクトルの対応する成分、及び、前記対応する成分の近傍の前記差ベクトルの所定数の成分の値の重みがつけられた平均として決定されるのが好ましい。
【0040】
例えば、第1のイメージ境界ベクトルf、及び第2のイメージ境界ベクトルrとすると、差ベクトルはd=f−rである。平均差ベクトルは重みがつけられた平均であってもよい。ここで、平均差ベクトルのj番目の成分は以下のようにj番目の成分近傍のn個の成分の重みがつけられた平均である:
【数5】

ここで、重みwは全てのw=1を含む適切な値であってよい。この場合、平均は従来周知のように“ボックスカー平均”である。
【0041】
第1のイメージのフィーチャーは第2のイメージの対応するフィーチャーに対してある程度シフトしているので、典型的には対応するフィーチャーが同一のイメージ画素位置に配置しない場合である。第3のイメージ境界が与えられると、本発明は、第1のイメージ境界内の第1のイメージのフィーチャーに対応する第3のイメージ内の第2のイメージのフィーチャーを特定する段階を含んでもよい。
【0042】
第3のイメージデータアイテムの生成前に第1及び第2のイメージデータアイテムの初期処理は、上述のように、第1のイメージの画素を第2のイメージの対応する画素にマッピングさせるために、以下のように実施してもよいのが好ましい。マップ生成の以下の方法は、上述の第3のイメージ境界内の画素についてだけ実施されるのが好ましい。マッピングベクトルmは、mx1=xの関係を介して、第1のイメージにおける位置xが第2のイメージにおける位置xに対応するように導出される。
【0043】
マップの生成は、第1及び第2のイメージの2つの比較される部分(例えば、2つの比較される走査プロファイル)の間に同様なフィーチャーを見つけることによって実施される。本発明は繰り返し工程を含む:
まず、第1のイメージにおける全画素を第2のイメージにおける同じ位置上にマッピングするマッピングベクトルを生成する:m=i;
次いで、小さな(例えば、ランダム)変化をマッピングベクトルに作って(例えば、ある範囲の全てのiについてm'=m+i)、第2のイメージと新しくマッピングされた第1のイメージとの間のような類似性の新しい指標を生成する;
この新しい指標はすでに発見された指標全体の改善を表し、古いマッピングベクトルは新しいマッピングベクトルで置換され、さもなければ拒絶され、さらなる改善が行えなくなるまで工程は繰り返される。
【0044】
さらに、さらに他の態様若しくは第1の態様の本発明は:
第1のイメージデータアイテムから第1の実空間イメージデータアイテム(例えば、画素)を、また、第2のイメージデータアイテムから第2の実空間イメージデータアイテム(例えば、画素)を生成する段階と;
(a)第1の実空間イメージデータアイテムを第2の実空間イメージデータアイテムと比較する段階と;
(b)そのように比較されたデータアイテムがイメージされた対象物の同じフィーチャーに一致するかどうかを評価する段階と、一致しないならば、
(c)実空間イメージデータアイテムについて段階(a)及び(b)を繰り返す段階であって、実空間イメージデータアイテムの少なくとも一つは段階(a)の以前の繰り返しの際に比較されたものと異なっているところの段階と、
を含んでもよい。
【0045】
この比較は第1及び第2のイメージ画素群について集合的に実施されてもよい。ここで、第1及び/又は第2のイメージ画素の異なる群は、サイズ及び/又は位置(ロケーション)を変える共通のイメージフィーチャーを特定するために繰り返し比較される。第1及び/又は第2のイメージ画素の群は各イメージ内の一又は二以上の画素のラインであるのが好ましい。次いで比較は例えば走査ライン毎に行われてもよい。
【0046】
第1の態様における本発明は、
前記の第1のイメージデータアイテムから第1の実空間イメージデータアイテムを、また、前記の第2のイメージデータアイテムから第2の実空間イメージデータアイテムを生成する段階と;
(i)前記の第1の実空間イメージデータアイテムからデータアイテムの第1のセットを選択する段階と;
(ii)前記の第2の実空間イメージデータアイテムからデータアイテムの第2のセットを選択する段階と;
(iii)前記第1のセットからのデータアイテムを前記第2のセットからのデータアイテムと比較する段階と;
(iv)そのように比較されたデータアイテム間の類似性指標を定義する段階と;
(v)そのように比較された前記の実空間イメージデータアイテムがイメージされた対象物の同じフィーチャーと一致するかどうかを、前記類似性指標に従って評価する段階と、一致しないならば;
(vi)段階(ii)から(v)を繰り返して、前記の第1のセットの少なくとも一のデータアイテムが前記の第2のセットのデータアイテムに比較されるであって段階(iii)で以前の繰り返しの際に比較されなかったものが比較される段階と;
を備えてもよい。
【0047】
また、データアイテムの第1及び第2のセットのそれぞれについて第1の画素群が第2の画素群上にマッピングされるが、マップの性質は最適なマップを見つけるために繰り返し変更される。
【0048】
データアイテムの比較させるセットは、比較のために対象となっているフィーチャーを含む各イメージの選択されたエリアを表している。
【0049】
また、データアイテムの第1のセット及び前記第2のセットは、前記第1及び第2の実空間イメージデータアイテムのそれぞれに従って構築されたイメージ内に位置する画素群に対応するイメージ画素値を備える。ここで、群の各要素(成分)の画素位置は群の他の要素の画素位置に隣接する。
【0050】
マップ生成工程は、引き続く繰り返しの際に画素群内のいくつかの画素位置のみを集合的にシフトすることを含んでもよい。これは、郡内のいくつかの画素(例えば、画素のサブエリア)が適切にマッピングされているが、他の画素(例えば、画素の他のサブエリア)と見えるときに生じてもよい。これらの他の要素は、改善された全マッピングベクトルを得るために独立に繰り返しシフトされてもよい(すなわち、マッピングベクトルがそれらの画素位置についてだけ変化する)。
【0051】
また、上述のマップ生成工程の段階(ii)は、画素値のサブグループ(小群)を画定する前記第2のセット内から一又は二以上のデータアイテムのサブセットを選択することを含み、ここで、サブグループの各要素の画素位置はサブグループが複数の要素を備えるときにサブグループの他の要素の画素位置に隣接し、段階(iii)は第1のセットの画素値を第2のセットの画素値と比較すること(ここで、前記サブセットの少なくとも一の要素の画素位置は段階(iii)の以前の繰り返し中に同じ要素の画素位置に対して変位している)を含む。
【0052】
これは、マッピングベクトルのどの部分が変更の必要性があるかを単に決定するために生じてもよい。すなわち、マッピングベクトルの異なる部分を繰り返し変更することによって、多くの異なるマップを査定し、それぞれのこのような異なるマッピングベクトルと関連する前記類似性指標に従ってマッピングベクトルをどのように変更するのが最適かを決定することができる。
【0053】
段階(v)に従った評価は肯定的段階(ii)から(v)であり、段階(iv)は段階(v)に従った肯定的評価が得られたサブセットについてそのサブセット内の要素だけについてだけ実行する。
【0054】
例えば、各一連のサブセットは、それらが選択される前のサブセット(若しくはセット)の要素の総数の所定の割合を備えてもよい。
【0055】
例えば、所定の割合は、マップ生成が最初に評価されたマッピングベクトルの半分を最初に移動するように半分である。選択された半分は一のマッピング方向にシフトされ、次いで、反対のマッピング方向にシフトされ、次いで、それぞれのこのようなシフトされたマッピングベクトルについて得られた類似性指標の比較が行われる。より良好な類似性指標を有するシフトされたマッピングベクトルはさらに、以前に選択された半分(すなわち、選択された4分の1)内からの要素の一半分のサブセットを選択すること、及び、さらなる半分化が生じ得なくなるまで上述のシフト及び類似性比較段階を繰り返すことによって処理される。
【0056】
類似性指標は、第1のイメージからの画素の第1のセット若しくは群と、第1のセットがマッピングベクトルを介してマッピングされる第2のイメージからの画素の第2のセット若しくは群との間の相関の指標であってもよい。例えば、マッピングベクトルmとすると、相関は、以下のようなマッピングベクトルに従って選択される第1の画素セットiの画素値、及び、第1の画素セットi(m)の画素値に従って定義されてもよい:
類似性指標=corr(i,i(m))
この指標の値が大きいほど、類似性の程度が大きい。
【0057】
あるいは、類似性指標は、マッピングベクトルに従ってデータの第1のセット及び第2のセット内に含まれる“相互情報”(MI)の指標であってもよい。これは、同時に両方に含まれる情報が最大になるように第1のイメージを第2のイメージにマッピングする変換mを得ることによって達成される。類似性指標は、画素値の第1のセット(又はサブセット)に含まれるエントロピーH(i)、及びマッピング実施後の画素値の第2のセット(又はサブセット)に含まれたエントロピーH(i(m))とよって定義される。類似性指標は以下のように定義されるのが好ましい:
類似性指標=H(i)+H(i(m))−H(i,i(m))
ここで、第3の項は第1のセットと第2のセットの結合エントロピーを定義する。エントロピーの定義は当業者に明らかなように行われてもよい。
【0058】
類似性指標は、隣接する複数の(例えば、3個、5個若しくはそれ以上)第2の画素セット−例えば第2のイメージにおける複数の隣接するライン若しくはプロファイル−に対する第1の画素セット−第1のイメージにおけるライン/プロファイルのような−について決定される。これはノイズの平均によるマップ生成アルゴリズムを安定化するのに有効である。
【0059】
マップ生成アルゴリズムは、所定の現時点のマップと同様な、若しくはそれの近傍での全ての可能なマップを徹底的に探査することによって繰り返しマッピングを変更してもよい。あるいは、変更はランダムでもよく、擬ランダムでも、類似性指標を改善する方向に向いていてもよい。いかなる適当な最適アルゴリズム例えば、ニュートン−ラプソン最適アルゴリズム若しくはこれに類するものを当業者に明らかなように用いてもよい。
【0060】
本発明は、いかなる前述の態様の本発明の方法を用いて、核磁気共鳴イメージ(MRI)若しくは他のイメージを構築する方法を提供してもよい。
【0061】
本発明は、第1の態様で、本発明によるいかなる前述の態様の本発明の方法を用いて、核磁気共鳴イメージ(MRI)を構築する装置であって、上述の好適な特徴、代替の特徴及び変更段階のいくつか若しくは全て含み又は全く含まないものを提供してもよい。
【0062】
また、第2の態様では、本発明は、請求項24で特定したような磁気共鳴イメージデータを取得し、処理する装置を提供してもよい。第2の態様の本発明は、請求項25から46の一又は二以上による追加の特徴を備えてもよい。
【0063】
第3の態様では、本発明は、上述の変形/変更のいくつか若しくは全て含み又は全く含まない第1の態様の本発明の方法に従って使用するコンピュータシステムを提供してもよい。
【0064】
本発明はまた、第1の態様の本発明の方法に従ったコンピュータシステムの使用を提供してもよい。
【0065】
第4の態様では、本発明は、取得したデータを用いて上述の変形若しくは変更のいくつか若しくは全て含み又は全く含まない第1の態様の本発明の方法を実施するコンピュータシステム上で実施するときに、コンピュータコードを備えたコンピュータ用のプログラムを提供してもよい。
【0066】
本発明は、本発明の第4の態様によるコンピュータ用のプログラムを格納するコンピュータプログラム製品を提供してもよい。
【0067】
本発明は、いかなる態様の本発明の方法又は装置によって若しくは用いて生成されたイメージを提供してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0068】
本発明の非限定的な例を図面を参照して以下に実施形態で示す。
【0069】
図2は、NMRイメージング装置の座標系内のイメージされる対象物を模式的に示す図である。対象物は、z軸に沿った静的な成分Bを含む磁場及びx、y及びz方向における微分G、G、Gを有する勾配磁場の中にある。
【0070】
対象物は座標系のX−Y面内にあるスライス上にイメージされる。各イメージスライスは隣接するイメージライン(“プロファイル”)のラスターアレイを備え、それぞれはx方向のイメージ画素ラインから形成され、集まってイメージスライスの2次元イメージを形成するイメージ画素の2次元アレイを形成する。3次元イメージ(ボリューム)は複数の隣接する2次元イメージスライスから構築されてもよい。
【0071】
イメージされる対象物はいかなる方向でスライスされてもよい。これは、3つの微分全ての適切な組み合わせを用いることによって達成される。xyz系はNMRシステムの磁石/スキャナーについて固定されたフレームの指標とするものである。システムのユーザー/オペレータは、xyz面に対して任意に回転された面に沿ってイメージし、ゼロでない勾配磁場の線形結合を用いることによってこれを達成することを選択してもよく、例えば等しい強さのG及びGが図2に示したようなものであるが、対角線に走るプロファイルを有するイメージング面となる。このような場合には、第2の“RPS”座標系は、読み込み方向(R);位相エンコード方向(P);スライス選択方向(S)(2Dエイリアススライス取得)又は“第2の位相エンコード”方法(3D取得);によって定義される。いかなる態様の本発明も、当業者に明らかであるような適切な座標系(“RPS”系のような)を用いて実施してよいことは理解されたい。しかしながら、例示の簡潔さの目的のための以下の非限定的な実施形態においては、前述の予め決められた勾配磁場が座標系のx次元に沿って印加された回転されていないxyz座標系を用いる。
【0072】
図3には、イメージデータ取得はNMR信号S(k)を収集することによって行われる。すなわち、対象物のイメージスライスのイメージの空間周波数成分(すなわち、ρ(x,y,z)を示すフーリエ空間(k空間)において以下のもの:
【数6】

(すなわち、上述の式2)。スライスのイメージはそのスライスについて取得されたフーリエ空間データS(k)の逆フーリエ変換から導出される。
【0073】
フーリエ空間イメージデータアイテムを、フーリエ空間のk次元のライン(走査ライン)を形成する所定範囲のk値を越えたフーリエ空間内の連続する点で取得する。これは実空間のx次元に沿った空間周波数を表すものであり、各ラインは複数の固定k値の異なる一つを有する(例えば、k(1),k(2),k(3)等)。
【0074】
例えば、走査ライン(例えば、k(1))を選択すると、次いで:
(a)第1のイメージデータアイテムを、x方向の傾きの値+Gを有する勾配磁場の存在下において、イメージされた対象物と共に、選択された走査ラインに沿って取得する。取得された第1のイメージデータアイテムは第1のメモリ格納部に格納される;次いで、一旦、選択された走査ライン(k(1))の走査が完了すると、
(b)勾配磁場を逆にしてx方向の値−Gを有する(すなわち、前の走査作業に関して、その方向に対して逆)。第2のイメージデータアイテムは、逆勾配磁場−Gの存在下でイメージされた対象物について一度以上走査された同じ走査ライン(k(1))を走査することによって取得される。取得された第2のイメージデータアイテムは第2のメモリ格納部に格納される;次いで、一旦、選択された走査ライン(k(1))の走査が完了すると、
(c)次いで、前の値(k(1))からわずかにずれた(変位した)、フーリエ空間のy次元の異なるk値を有する新しい走査ライン(例えば、k(2))が選択され、段階(a)及び(b)が全ての走査ラインが走査されるまで繰り返される。
【0075】
勾配磁場の符号を、選択された走査ラインのそれぞれについて交互に連続して逆にされる走査ラインの取得のこの工程は、単一の連続するイメージデータ取得時間インターバル中にラスター走査式でフーリエイメージデータアイテムを取得するために、所定の回数繰り返される。図3を参照して、勾配磁場がx方向でのGの傾きの値を有する“フォワード(順)”走査ライン(図3におけるクロス記号“x”)と、勾配磁場がx方向での−Gの傾きの値を有する“リバース(逆)”走査ライン(図3におけるドット記号“●”)とは、逆及び順の走査を、次の選択走査ラインが走査される前に各選択走査ラインからなるように時間で交互に取得される。順走査ラインは、時刻t,t,t,t,…等で始まる走査時間で走査される;他方、逆走査ラインは、時刻t,t,t,t,…等で始まる走査時間で走査される。従って、走査ラインの順走査及び逆走査は時間で挟まれている。
【0076】
“フォワード”走査ラインで取得されるイメージデータアイテムS(k)はこのようにラベルされ、“リバース”走査ラインで取得されるイメージデータアイテムS(k)とは独立に格納されてもよい。
【0077】
“フォワード”走査ライン(“x”)で取得されるデータだけを用いて対象物の“フォワード”イメージを生成し、“リバース”走査ライン(“●”)で取得されるデータだけを用いて対象物の“リバース”イメージを生成してもよい。
【0078】
図4を参照して、それぞれ同時のイメージフレーム6を用いて“フォワード”走査ライン及び“リバース”走査ラインに従って構築されたイメージスライスの実空間イメージ(すなわち、ρ(x,y,z))を模式的に重ねている。この“フォワード”イメージ及び“リバース”イメージの比較によって、リバースイメージにおける同じフィーチャー7の位置に対して対象物の“フォワード”イメージの主要なフィーチャー8の位置の相対的なずれ(変位)を模式的に示すものである。
【0079】
リバースイメージにおける主要なフィーチャー7の境界10は逆イメージ境界ベクトルrによって定義され、フォワードイメージにおける主要なフィーチャー8の境界11は逆イメージ境界ベクトルfによって定義される。リバースイメージにおける主要なフィーチャー7の境界10は、フォワードイメージにおける対応する境界11に対して変位し、そのため、リバース及びフォワード境界ベクトルは、対象となっているイメージフィーチャーについてのリバース及びフォワード境界ベクトルの間の相対的な境界変位を表す差ベクトルd=f−rに定義される量だけ異なっている。前述の境界変位は同一のリバース及びフォワード境界の間の単純な大規模なシフトよりも通常複雑であるが、境界それ自身のまさにその形状における乱れ/差を含んでもよいことは留意されたい。この情報は異なる差ベクトルd内に含まれている。
【0080】
さらに、フォワードイメージフィーチャー8の境界11内に配置するイメージサブフィーチャーは通常、リバース境界に対して測定された−リバースイメージの対応するサブフィーチャーの位置と比較すると−フォワード境界に対して測定された−それらの位置が異なっている。従って、対象となっている主要フィーチャーの境界内のイメージ乱れについて補正するために、以下で議論するように、リバースイメージにおける同じフィーチャーに関連した対応する画素上に、フォワードイメージにおいて対象となっているフィーチャーの各画素をマッピングするマッピングベクトルを生成する。フォワードイメージの対象となっている各イメージ画素を、リバースイメージにおける対応する等価な画素とペアにすると、位置及び画素値について補正された第3の画素を以下に議論するように生成することができる。
【0081】
しかしながら、フォワード及びリバースイメージの画素の最初の処理は、マッピング及び最終的な補正手順を以下のようにより効率的にかつ誤差が少なくするように行われるのが好ましい。
【0082】
最初に、対象となっているフィーチャーの境界をフォワード及びリバースイメージの両方において特定する。図4において、これらの境界はそれぞれ符号11及び10であって、境界ベクトルf及びrよって定義される。これらの境界は、当業者に明らかなような方法を用いて特定してもよい。
【0083】
一旦、各境界が特定され、定義されたら、差境界ベクトルd=f−rが決定され、次いで、第3のイメージ境界13がフォワード及びリバース境界11及び10に従って決定される。次いで、フォワード及びリバース境界はそれぞれ第1のイメージ境界11及び第3のイメージ境界13に従ってセグメント化される。
【0084】
このようにして、両イメージのイメージフレーム内の対象しているフィーチャー(7又は8)を、第1及び第3のイメージ境界を用いて両イメージ内のイメージデータの残りから境界され若しくはセグメント化されてもよい。これらの境界の使用によって、イメージの連続する乱れ補正を単純化される。
【0085】
フォワード及びリバースイメージは:前記第1及び第3のイメージ境界のそれぞれの外側のイメージ画素を値ゼロにに設定し;前記第1及び第3のイメージ境界のそれぞれの内側のイメージ画素を保持する。これによって、第1及び第2のイメージの両方からノイズ若しくは不適切なデータを除去する。ここで、これらの存在はイメージ内の対象としているフィーチャーの連続イメージ処理を著しく妨害する。
【0086】
局所的な“内部”フォワード(又はリバース)イメージ境界と局所的な“外部”リバース(又はフォワード)イメージ境界との間のギャップ12は(2つの境界は一致していない)、第3のイメージ境界に従ってセグメント化を用いるときにも低減される。さらに、第3のイメージ境界は、第1のイメージ境界と第2のイメージ境界との間の平均差と共に、第1又は第2のイメージ境界のいずれかに従って定義される。フォワード及びリバース境界(11及び10)の差の平均を用いることによって、以下のように、第3のイメージ境界を“滑らかな”第3のイメージ境界に調節することが可能である。
【0087】
第3のイメージ境界は第3のイメージ境界ベクトルによって定義され、r’はリバース境界ベクトルrと、差ベクトルdに重みがつけられた平均である平均差ベクトルd’との和(r’=r+d’)である:
【数7】

ここで、平均差ベクトルのj番目の要素d'は、j番目の要素に重みがつけられた平均であり、n個の要素が差ベクトルdのj番目の要素に隣接しており、重みwは全てのw=1を含むいかなる適当な値でもよく、この場合、平均は従来技術で周知のような“ボックスカー平均”である。
【0088】
図5a及び図5bは、図4の差し込みエリア9で示した、リバース及びフォワードイメージ境界のそれぞれの小さな領域を別々に図示している。リバース及びフォワードイメージのそれぞれの差し込み部9を、イメージ画素座標で図示する。図からわかるように、リバース及びフォワードイメージにおけるイメージ画素のラスター走査の性質のために、境界は滑らかと言うよりは画素化され、段階的になっている。フォワードイメージ境界11は、リバースイメージ境界10に対して3個の画素だけ対角線上に変位している。
【0089】
図6aは、フォワード(+)及びリバース(×)境界の両方の境界位置を差し込み領域9内のライン数の関数として図示している。図6bは、差し込み領域9内のフォワード及びリバース境界ベクトルについて差ベクトルd=f−rの値(○)を図示している。図からわかるように、差ベクトルの値は、問題となっている境界の段階的な性質によって、画素位置の値2と3との間で振動している。平均差ベクトルd’は、差ベクトルd=f−r、従って、第3のイメージ境界r’=r+d’におけるスムージング効果を例証するために図6bにプロットもしている(水平の実線)。
【0090】
いかなる取得イメージ(I)内の対象となっている関連フィーチャーのいかなる境界も、それがフォワードイメージ(I)内又はリバースイメージ(I)内のいずれであろうと、最初は以下のように特定されてもよい:
(1)最初にソベルフィルタリングを適用(アプライ)する:イメージIの、x方向(Gsobel)及びy方向(Gsobel)で別々にソベルカーネルGsobelを適用する。ここで、
【数8】

最終的なソベルフィルタリングされたイメージISobelは、
【数9】

及び
【数10】

からマグニチュードイメージとして得られる。
【数11】

(2)次いで、適当に選択されたレベル“Th”でマグニチュードイメージISobelをしきい(閾)として、これから、ISobel{i,j}>Thならば、ITh{i,j}=1であり、そうでないならば、ITh{i,j}=0となるようにしきいイメージを生成する。

(3)次いで、“連結した領域”を定義する。各領域は画素群であり、群における各画素
が群における他の画素のすぐ隣りであり、隣接する画素は上、下、左、又は右にある。最大の“連結した領域”、すなわち、最大数の画素を有する連結した領域を特定し、ITh→IBiggestのように他の画素全てを放棄する。

(4)次いで、“拡張(ディレーション)”及び“低減(エロージョン)”操作の連続によってイメージIBiggestを“閉じる(クローズする)”:
【数12】

ここで、オペレータ
【数13】

は拡張オペレータであり、
オペレータ
【数14】

は畳み込みオペレータである。当業者に正しく認識されるように、
【数15】

が構造要素Kを有するイメージAの拡張を示すならば、拡張は以下のように定義される:
【数16】

ここで、(A)はAのkによるトランスレーション(翻訳)を表す。従って、Kのゼロでない各要素ki,jについて、イメージAはx方向のi画素とy方向のj画素によってトランスレートされ、“OR”オペレータを用いて値C上で合算される。イメージのクロージングは以下のようなディスク構造要素を用いて行ってもよい:
【数17】

これは、輪郭(コントアー)を滑らかにし、狭いブレーク(切れ)及び長く薄いガルフ(湾)を融合し、小さな穴を除去し、輪郭におけるギャップを充填する;

(5)最後に、IClosed{i,j}における値1を有する第1の画素の画素位置pについて探索することによって、ラインjにおける境界の位置を抽出する。これは、例えばpを有するf=pがフォワードイメージのラインjにおける境界の位置となるように、フォワードイメージ境界ベクトルf及びリバースイメージ境界ベクトルrにつながる。
【0091】
第3のイメージ境界を与えると、本発明は第1のイメージ及び第2のイメージのそのイメージ境界に対応する/マッチングする画素内での特定段階を含んでもよい。
【0092】
図5は、フォワードイメージ及びリバースイメージにおける画素位置をマッチングさせる好適な方法を模式的に示している。
【0093】
最初に、第1の画素セット、この場合はイメージの単一プロファイルi(すなわち、画素の一次元走査ライン)をフォワードイメージから選択する。第2の画素セット、この場合はイメージの単一プロファイルi(すなわち、画素の一次元走査ライン)をリバースイメージから選択する。フォワードプロファイルiの画素をリバースプロファイルiの画素と比較し、2つのプロファイルの間の類似性(シミラリティ)の指標(メジャー)を作成する。この指標は相関指標若しくは“相互情報”(MI)指標であってもよい。次いで、プロファイルがイメージされた対象物の同じフィーチャーに対応するかどうかについての類似性の指標に従って評価(エスティメート)を行う;対応しないならば、フォワードプロファイルの少なくとも一の画素が前の比較において比較されなかったリバースプロファイルの画素と比較される工程が繰り返される。
【0094】
従って、フォワードプロファイル及びリバースプロファイルのいずれかにおいて、フォワードプロファイルの画素は同じリバースプロファイルの画素上に繰り返しマッピングされるが、マップの性質は最適なマップを見つけるために繰り返し変えられる。
【0095】
図7は、図示されたフォワードプロファイル及びリバースプロファイルにおいて画素の大多数の強度は等価かつ同じ場所であるが、各プロファイルの中央における(同じイメージサブフィーチャーを示す)画素のサブグループ(小群)だけが繰り返し変位される。フォワードプロファイル及びリバースプロファイルに関係する正しいマッピングベクトルは:
m=[0,1,2,3,4,6,7,8,9,9,10,11,12]
ここで、下線の要素はプロファイルの中央サブフィーチャーの変位した画素である。
【0096】
マップ生成手順は、上述のマップ生成手順の連続する繰り返しの際のフォワードプロファイル内のいくつかの画素位置だけを集合的にシフトすることを含む。これはそれが現れるときに生じてよく、プロファイル内のいくつかの画素が(例えば、図7の画素0−4及び9−12)適当にマッピングされるが、他の画素(例えば、画素のサブグループ5−8)はマッピングされない。次いで、画素のマッピングされないサブグループは、改良された全マッピングベクトルを得るために繰り返し独立にシフトさせる(すなわち、マッピングベクトルはそれらの画素位置だけで変化する)。
【0097】
この例によるマッピングベクトル生成方法は、マッピングベクトルがフォワードプロファイルの画素をリバースプロファイルの画素にマッピングすれば、最適なマッピングを見つけられるという最適手順を用いる。リバースプロファイルと比較したマッピングされたフォワードプロファイルとの間の類似性は以下のように最大である:
(1)フォワードプロファイルiにおける全ての画素がリバースプロファイルiにおける同じ画素位置にマッピングされるように開始マッピングベクトルm=mstartを見つける(すなわち、m=iに設定する)。
(2)以下のような簡単な相関のいずれかを用いてマッピング変換後のiとi(m)との間の類似性指標を決定することによって、マッピングの質を査定(アセス)する。
類似性指標=corr(i,i(m))
又は、
類似性指標=H(i)+H(i(m))−H(i,i(m))
ここで、類似性指標は、画素値のフォワードプロファイルに含まれるエントロピーH(i)とに、マッピング実施後の画素値のリバースプロファイルに含まれたエントロピーH(i(m))とよって定義される。第3の項は2つのプロファイルの結合エントロピーを定義する。変数XのエントロピーはベクトルXにけるxの全ての値にわたって積算された
【数18】

として定義される。ここで、p(x)は特定の値xの確率である。X及びYの結合エントロピーは、
【数19】

である。ここで、p(x,y)は値yと同じ位置の特定の値xの確率である。
(3)現在のマッピングベクトル近傍の可能な全マッピングベクトルを徹底的に(余すところなく)探査することによってマッピングベクトルを変更し(代替として、変更はランダムであってもよいし、又は、ニュートン−ラプソン最適アルゴリズム若しくはこれに類するものを用いてマッピングの質を改善する方向に向いたものであってもよい。)、段落(2)に戻り、質の改善が全くできなくなるまで各マップの質を評価する。
【0098】
図7に示したように、段階(3)の変更には例えば以下のようなマッピングベクトルを含む:
=[0,1,2,3,4,6,7,8,9,9,10,11,12,13]
0,+=[1,2,3,4,6,7,7,8,9,10,11,12,13]
0,−=[−1,0,1,2,3,4,6,8,9,10,11,12,13]
1,+=[0,1,2,3,4,6,7,9,10,11,12,13,14]
1,−=[0,1,2,3,4,6,7,8,9,10,11,12]
・・・
それぞれの質はベクトルを次の値に変更し、変更されたベクトルの質を決定する前に決定される。
【0099】
最初に、初期マッピングベクトルの第1の半分(若しくはその程度)における全成分を、一画素位置だけ左へシフトし(すなわち、位置の値を減らし)−次いで、そのマッピングベクトルの質を決定する。続いて、所定のマッピングベクトルの第1の半分における全成分を右へシフトし(すなわち、位置の値を増やし)−次いで、そのマッピングベクトルの質を決定する。2つの変更されたマッピングベクトルの質を比較して、より良好な質を有する方を第1の新しいマッピングベクトルとして選択する。次いで、第1の新しいマッピングベクトルを用いるが、そのベクトルの他の半分について(初期マッピングベクトルの同じ半分と同一)工程を実施して、第2の新しいマッピングベクトルを定義する。
【0100】
第1の新しいマッピングベクトルの前述の変更された第1の半分について、その半分(若しくはその程度)(すなわち、4分の1)を左へシフトし(すなわち、位置の値を減らし)−次いで、そのマッピングベクトルの質を決定する。続いて、所定のマッピングベクトルの同じ4分の1における全成分を右へシフトし(すなわち、位置の値を増やし)−次いで、そのマッピングベクトルの質を決定する。2つの変更されたマッピングベクトルの質を比較して、より良好な質を有する方を第3の新しいマッピングベクトルとして選択する。次いで、第2の新しいマッピングベクトルを用いるが、そのベクトルの他の半分について(第3の新しいマッピングベクトルの同じ半分と同一)工程を実施する。
【0101】
引き続きシフトされる画素の数を半分にしながら、これ以上半分にできなくなるまで、工程を繰り返す。これは、フォワードプロファイルの各画素の位置(x)をリバースプロファイルの対応する等価な画素の位置(x)にマッピングする最適化されたマッピングベクトルを表す。
【0102】
このマッピングを持って、以下のようにNMR装置の磁場の不均一性から生ずるジオメトリイメージの乱れに対して補正されたフォワード及びリバースプロファイルから第3のイメージプロファイルを生成してもよい:
【0103】
第3のプロファイルにおけるイメージ画素の位置(x)は、以下の式を介してフォワード及びリバースプロファイルのそれぞれにおけるイメージ画素の位置(x及びx)から決定される:
【数20】

ここで、αは、フォワード及びリバースプロファイルの各イメージデータ(すなわち、α=−1)を取得する際に使用される勾配磁場の値の前記比の値である。
【0104】
第3のプロファイルにおける位置xでの各イメージ画素の画素強度値(i)は、以下の式を介して、x及びxのそれぞれでのリバース及びフォワードイメージにおけるイメージ画素の画素強度値(i及びi)に関係している。
【数21】

【0105】
値αは−1以外の値でもよく、フォワード及びリバースイメージの点で逆になっている勾配画素の方向だけでなく、x方向の大きさも変更されている。
【0106】
当業者には明らかなように、本発明の範囲内であれば種々の態様で上述の実施形態の変更及び変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】NMR装置の磁場の乱れから生ずるイメージ画素位置誤差の例を模式的に示す図である。
【図2】磁気共鳴イメージング(MRI)用のイメージデータの取得中にNMR装置の座標系における対象物のイメージスライスを模式的に示す図である。
【図3】フーリエ空間における選択線からの第1及び第2のイメージデータアイテムの交互取得を模式的に示す図である。
【図4】共通のイメージフレーム内の第1のイメージと、第1のイメージに対してずれた第2のイメージとを模式的に示す図である。
【図5a】第1のイメージのそれぞれ内での共通のイメージ特徴(フィーチャー)のずれた境界を模式的に示す図である。
【図5b】第2のイメージのそれぞれ内での共通のイメージ特徴(フィーチャー)のずれた境界を模式的に示す図である。
【図6a】画素ライン番号の関数としての図5a及び図5bで示した境界の位置を示す図である。
【図6b】画素ライン番号の関数としての図5a及び図5bで示した境界の位置の差を示す図である。
【図7】2つのプロファイルの間のマップを示す図である。
【符号の説明】
【0108】
1 磁場
2 第1の変更
3 第2の変更

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の空間勾配を有する磁場内の対象物によって生成された核磁気共鳴信号からの磁気共鳴イメージ(MRI)データを取得し、処理する方法であって、前記対象物を表すイメージを再構築するのに用いる方法において:
前記対象物の第1のイメージを構築する際に使用するために前記所定の空間勾配の第1の値を用いて第1のイメージデータアイテムの第1のセットを取得する段階と;
前記対象物の第2のイメージを構築する際に使用するために前記第1の値と異なる前記所定の空間勾配の第2の値を用いて第2のイメージデータアイテムの第2のセットを取得する段階であって、前記第1のセットの取得が完了する前に第2のイメージデータアイテムの前記第2のセットを取得する段階と;
第1のイメージデータアイテム、第2のイメージデータアイテム、及び、前記の所定の空間勾配の前記の異なる第1の値と第2の値の比に従って、第3のイメージデータアイテムを生成する段階;とを備えた方法。
【請求項2】
前記第1のセットの取得が完了する前に取得された前記第2のイメージデータアイテムの前記第2のセットは、前記第1のセットの第1のイメージデータアイテムが取得されたフーリエ空間の点に一致するフーリエ空間の点から取得される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1のイメージデータアイテムの第1のセットと第2のイメージデータアイテムの第2のセットとを取得する段階は:
(a)フーリエ空間における選択された点のセットから第1のイメージデータを取得する段階と;
(b)フーリエ空間における前記の選択された点のセットから第2のイメージデータを取得する段階と;
(c)フーリエ空間における新しい点のセットを選択し、前記の第1のセットの取得が完了するまで前記の新しい点のセットについて(a)及び(b)を繰り返す段階と、を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
段階(a)及び段階(c)における前記選択されたセットはそれぞれ、フーリエ空間における点のラインを形成し、段階(c)で選択された点のセットは、前の段階(a)及び段階(b)で用いられた選択された点のセットによって形成された点のラインに実質的に平行な点のラインを形成する請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記所定の空間勾配の前記の異なる値の比が一定の値である請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
第3のイメージデータアイテムは前記対象物を表すイメージの画素値を含み、第3のイメージデータアイテムに従って構築されるイメージにおけるイメージ画素の位置(x)が、次式を介して第1及び第2のデータアイテムのそれぞれに従って構築されるイメージにおけるイメージ画素の位置(x及びx)に関連しているように第3のイメージデータアイテムが生成される(ここで、αは前記の所定の空間勾配の前記の異なる値の前記比の値)請求項1から5のいずれか一項に記載の方法:
【数1】

【請求項7】
第3のイメージデータアイテムに従って構築されるイメージにおける位置xでのイメージ画素の画素強度値(i)は、次式を介して、位置x及びxで第1及び第2のデータアイテムのそれぞれに従って構築されるイメージにおけるイメージ画素の画素強度値(i及びi)に関連している(ここで、αは前記の所定の空間勾配の前記の異なる値の前記比の値)請求項5に記載の方法:
【数2】

【請求項8】
前記の所定の空間勾配の前記の異なる値の前記比が実質的に−1に等しい請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のイメージデータアイテムから第1の実空間イメージデータアイテムを生成し、第2のイメージデータアイテムから第2の実空間イメージデータアイテムを生成する段階と;
前記の第1の実空間イメージデータアイテムに従って構築されたイメージのイメージフレーム内のフィーチャーの周縁に対応する第1のイメージ境界を画定する段階と;
前記の第2の実空間イメージデータアイテムに従って構築されたイメージのイメージフレーム内の前記フィーチャーの周縁に対応する第2のイメージ境界を画定する段階と;
前記の第1の境界及び前記の第2の境界に従って第3のイメージ境界を画定する段階と;
前記の第1のイメージ境界に従って前記の第1の実空間イメージデータアイテムをセグメント化する段階と;
前記の第3のイメージ境界に従って前記の第2の実空間イメージデータアイテムをセグメント化する段階と;を含む請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1及び第2の実空間イメージデータアイテムはそれぞれ、前記第1及び第3のイメージ境界外のデータアイテムのそれぞれを捨て、記第1及び第3のイメージ境界内のデータアイテムのそれぞれを保持する請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第3のイメージ境界が第1のイメージ境界と第2のイメージ境界との間の差の平均に従って画定される請求項9又は10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
第3のイメージ境界が第1のイメージ境界と第2のイメージ境界との間の差の平均に従って変更された第1のイメージ境界及び第2のイメージ境界のいずれかによって画定される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
第1のイメージ境界が第1のイメージ境界ベクトルによって画定され、第2のイメージ境界は第2のイメージ境界ベクトルによって画定され、前記第1のイメージ境界と前記第2のイメージ境界との間の前記差が前記第1のイメージ境界ベクトルと前記第2のイメージ境界ベクトルとの間の差としての差ベクトルである請求項11又は12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
第3のイメージ境界は第3のイメージ境界ベクトルによって画定され、第3のイメージ境界ベクトルは第1のイメージ境界ベクトル又は第2のイメージ境界ベクトルのいずれであり、このベクトルには前記差ベクトルの平均である平均差ベクトルが加えれられる請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記平均差ベクトルの各成分の値が、前記差ベクトルの対応要素及び前記対応要素に隣接する前記差ベクトルの所定数の成分の値の重みが付けられた平均として決定される請求項14に記載の方法。
【請求項16】
第1のイメージデータアイテムから第1の実空間イメージデータアイテムを生成し、第2のイメージデータアイテムから第2の実空間イメージデータアイテムを生成する段階と;
(a)第1の実空間イメージデータアイテムと第2の実空間イメージデータアイテムとを比較する段階と;
(b)そのように比較されたデータアイテムがイメージされた対象物の同じフィーチャーに一致するかどうかを評価する段階と、一致しないならば、
(c)実空間イメージデータアイテムについて段階(a)及び(b)を繰り返す段階であって、実空間イメージデータアイテムの少なくとも一つは段階(a)の以前の繰り返しの際に比較されたものと異なっている段階と、を含む請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記の第1のイメージデータアイテムから第1の実空間イメージデータアイテムを生成し、前記の第2のイメージデータアイテムから第2の実空間イメージデータアイテムを生成する段階と;
(i)前記の第1の実空間イメージデータアイテムから第1のセットのデータアイテムを選択する段階と;
(ii)前記の第2の実空間イメージデータアイテムから第2のセットのデータアイテムを選択する段階と;
(iii)前記第1のセットからのデータアイテムを前記第2のセットからのデータアイテムと比較する段階と;
(iv)そのように比較されたデータアイテム間の類似性指標を定義する段階と;
(v)そのように比較された前記の実空間イメージデータアイテムがイメージされた対象物の同じフィーチャーと一致するかどうかを、前記類似性指標に従って評価する段階と、一致しないならば;
(vi)段階(ii)から(v)を繰り返して、前記の第1のセットの少なくとも一のデータアイテムが前記の第2のセットのデータアイテムに比較する段階であって段階(iii)の以前の繰り返しの際に比較されなかったものが比較される段階と;を備えた請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
データアイテムの前記第1及び第2のセットが、前記第1及び第2の実空間イメージデータアイテムのそれぞれに従って構築されたイメージ内に位置する画素群に対応するイメージ画素値を備え、群の各要素の画素位置が群の他の要素の画素位置に隣接する請求項17に記載の方法。
【請求項19】
段階(ii)が画素値のサブグループを画定する前記第2のセット内から一又は二以上のデータアイテムのサブセットを選択することを含み、ここで、サブグループが複数の要素を備えるときにサブグループの各要素の画素位置はサブグループの他の要素の画素位置に隣接し、段階(iii)は第1のセットの画素値を第2のセットの画素値と比較することを含み、ここで、前記サブセットの少なくとも一の要素の画素位置は段階(iii)の以前の繰り返し中に同じ要素の画素位置に対して変位している請求項18に記載の方法。
【請求項20】
段階(v)に従った評価は肯定的段階(ii)から(v)であり、段階(iv)は段階(v)に従った肯定的評価が得られたサブセットについてそのサブセット内の要素だけについて実行する請求項19に記載の方法。
【請求項21】
各サブセットは、要素が選択されるセット内からの要素の総数の所定の割合を備える請求項19又は20のいずれかに記載の方法。
【請求項22】
所定の割合は一半分(1/2)である請求項21に記載の方法。
【請求項23】
請求項1から22のいずれか一項に記載の方法を用いる核磁気共鳴イメージ(MRI)若しくは他のイメージを再構築する方法。
【請求項24】
所定の空間勾配を有する磁場内の対象物によって生成された核磁気共鳴信号からの磁気共鳴イメージ(MRI)データを取得し、処理する装置であって、前記対象物を表すイメージを再構築するのに用いる装置において:
前記対象物の第1のイメージを構築する際に使用するために前記所定の空間勾配の第1の値を用いて第1のイメージデータアイテムの第1のセットを取得し、前記対象物の第2のイメージを構築する際に使用するために前記第1の値と異なる前記所定の空間勾配の第2の値を用いて第2のイメージデータアイテムの第2のセットを取得するイメージ取得手段であって、前記第1のセットの取得が完了する前に第2のイメージデータアイテムの前記第2のセットを取得するように構成されたイメージ取得手段と;
前記の所定の空間勾配の値を変化させるための勾配制御手段と;
第1のイメージデータアイテム、第2のイメージデータアイテム、及び、前記の所定の空間勾配の前記の異なる第1の値と第2の値の比に従って、第3のイメージデータアイテムを生成するイメージ処理手段と;を備えた装置。
【請求項25】
前記イメージ取得手段が、前記第1のセットの第1のイメージデータアイテムが取得されたフーリエ空間の点に一致するフーリエ空間の点から、前記第1のセットの取得が完了する前に取得された前記第2のイメージデータアイテムの前記第2のセットが取得されるように構成されている請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記イメージ取得手段が、:
(a)フーリエ空間における選択された点のセットから第1のイメージデータを取得する段階と;
(b)フーリエ空間における前記の選択された点のセットから第2のイメージデータを取得する段階と;
(c)フーリエ空間における新しい点のセットを選択し、前記の第1のセットの取得が完了するまで前記の新しい点のセットについて(a)及び(b)を繰り返す段階と、によって、第1のイメージデータアイテムの第1のセットと第2のイメージデータアイテムの第2のセットとが取得するように構成されている請求項25に記載の装置。
【請求項27】
段階(a)及び段階(c)における前記選択されたセットはそれぞれ、フーリエ空間における点のラインを形成し、段階(c)で選択された点のセットは前の段階(a)及び段階(b)で用いられた選択された点のセットによって形成された点のラインに実質的に平行な点のラインを形成する請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記勾配制御手段は、前記所定の空間勾配の前記の異なる値の比が一定の値であるように前記所定の空間勾配の値を変えるように構成されている請求項24から27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
第3のイメージデータアイテムは前記対象物を表すイメージの画素値を含み、第3のイメージデータアイテムに従って構築されるイメージにおけるイメージ画素の位置(x)が、次式を介して第1及び第2のデータアイテムのそれぞれに従って構築されるイメージにおけるイメージ画素の位置(x及びx)に関連しているように第3のイメージデータアイテムが生成される(ここで、αは前記の所定の空間勾配の前記の異なる値の前記比の値)請求項24から28のいずれか一項に記載の装置:
【数3】

【請求項30】
第3のイメージデータアイテムに従って構築されるイメージにおける位置xでのイメージ画素の画素強度値(i)は、次式を介して、位置x及びxで第1及び第2のデータアイテムのそれぞれに従って構築されるイメージにおけるイメージ画素の画素強度値(i及びi)に関連している(ここで、αは前記の所定の空間勾配の前記の異なる値の前記比の値)請求項29に記載の装置:
【数4】

【請求項31】
前記の所定の空間勾配の前記の異なる値の前記比が実質的に−1に等しい請求項24から30のいずれか一項に記載の装置。
【請求項32】
前記第1のイメージデータアイテムから第1の実空間イメージデータアイテムを生成し、第2のイメージデータアイテムから第2の実空間イメージデータアイテムを生成し;
前記の第1の実空間イメージデータアイテムに従って構築されたイメージのイメージフレーム内のフィーチャーの周縁に対応する第1のイメージ境界を画定し;
前記の第2の実空間イメージデータアイテムに従って構築されたイメージのイメージフレーム内の前記フィーチャーの周縁に対応する第2のイメージ境界を画定し;
前記の第1の境界及び前記の第2の境界に従って第3のイメージ境界を画定し;
前記の第1のイメージ境界に従って前記の第1の実空間イメージデータアイテムをセグメント化し;
前記の第3のイメージ境界に従って前記の第2の実空間イメージデータアイテムをセグメント化する;ように前記イメージ処理手段が構成されている請求項24から31のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
前記第1及び第2の実空間イメージデータアイテムはそれぞれ、前記第1及び第3のイメージ境界外のデータアイテムをそれぞれ捨て、記第1及び第3のイメージ境界内のデータアイテムをそれぞれ保持する請求項32に記載の装置。
【請求項34】
第3のイメージ境界が第1のイメージ境界と第2のイメージ境界との間の差の平均に従って画定される請求項32又は33のいずれかに記載の装置。
【請求項35】
第3のイメージ境界が第1のイメージ境界と第2のイメージ境界との間の差の平均に従って変更された第1のイメージ境界及び第2のイメージ境界のいずれかによって画定される請求項34に記載の装置。
【請求項36】
第1のイメージ境界が第1のイメージ境界ベクトルによって画定され、第2のイメージ境界は第2のイメージ境界ベクトルによって画定され、前記第1のイメージ境界と前記第2のイメージ境界との間の前記差が前記第1のイメージ境界ベクトルと前記第2のイメージ境界ベクトルとの間の差としての差ベクトルである請求項34又は35のいずれかに記載の装置。
【請求項37】
第3のイメージ境界は第3のイメージ境界ベクトルによって画定され、第3のイメージ境界ベクトルは第1のイメージ境界ベクトル又は第2のイメージ境界ベクトルのいずれであり、このベクトルには前記差ベクトルの平均である平均差ベクトルが加えれられる請求項13に記載の装置。
【請求項38】
前記平均差ベクトルの各成分の値が、前記差ベクトルの対応要素及び前記対応要素に隣接する前記差ベクトルの所定数の成分の値の重みが付けられた平均として決定される請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記イメージ処理手段が、
第1のイメージデータアイテムから第1の実空間イメージデータアイテムを生成し、第2のイメージデータアイテムから第2の実空間イメージデータアイテムを生成する段階と;
(a)第1の実空間イメージデータアイテムと第2の実空間イメージデータアイテムとを比較する段階と;
(b)そのように比較されたデータアイテムがイメージされた対象物の同じフィーチャーに一致するかどうかを評価する段階と、一致しないならば、
(c)実空間イメージデータアイテムについて段階(a)及び(b)を繰り返す段階であって、実空間イメージデータアイテムの少なくとも一つは段階(a)の以前の繰り返しの際に比較されたものと異なっている段階と、を実施するように構成されている請求項24から38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
前記イメージ処理手段が、
前記の第1のイメージデータアイテムから第1の実空間イメージデータアイテムを生成し、前記の第2のイメージデータアイテムから第2の実空間イメージデータアイテムを生成する段階と;
(i)前記の第1の実空間イメージデータアイテムから第1のセットのデータアイテムを選択する段階と;
(ii)前記の第2の実空間イメージデータアイテムから第2のセットのデータアイテムを選択する段階と;
(iii)前記第1のセットからのデータアイテムを前記第2のセットからのデータアイテムと比較する段階と;
(iv)そのように比較されたデータアイテム間の類似性指標を定義する段階と;
(v)そのように比較された前記の実空間イメージデータアイテムがイメージされた対象物の同じフィーチャーと一致するかどうかを、前記類似性指標に従って評価する段階と、一致しないならば;
(vi)段階(ii)から(v)を繰り返して、前記の第1のセットの少なくとも一のデータアイテムが前記の第2のセットのデータアイテムに比較する段階であって段階(iii)の以前の繰り返しの際に比較されなかったものが比較される段階と;を実施するように構成されている請求項24から39のいずれか一項に記載の装置。
【請求項41】
データアイテムの前記第1及び第2のセットが、前記第1及び第2の実空間イメージデータアイテムのそれぞれに従って構築されたイメージ内に位置する画素群に対応するイメージ画素値を備え、群の各要素の画素位置が群の他の要素の画素位置に隣接する請求項40に記載の装置。
【請求項42】
段階(ii)が画素値のサブグループを画定する前記第2のセット内から一又は二以上のデータアイテムのサブセットを選択することを含み、ここで、サブグループが複数の要素を備えるときにサブグループの各要素の画素位置はサブグループの他の要素の画素位置に隣接し、段階(iii)は第1のセットの画素値を第2のセットの画素値と比較することを含み、ここで、前記サブセットの少なくとも一の要素の画素位置は段階(iii)の以前の繰り返し中に同じ要素の画素位置に対して変位している請求項41に記載の装置。
【請求項43】
段階(v)に従った評価は肯定的段階(ii)から(v)であり、段階(iv)は段階(v)に従った肯定的評価が得られたサブセットについてそのサブセット内の要素だけについて実行する請求項42に記載の装置。
【請求項44】
各サブセットは、要素が選択されるセット内からの要素の総数の所定の割合を備える請求項42又は43のいずれかに記載の装置。
【請求項45】
所定の割合は一半分である請求項44に記載の装置。
【請求項46】
請求項24から45のいずれか一項に記載の方法を用いる核磁気共鳴イメージ(MRI)若しくは他のイメージを再構築する装置。
【請求項47】
請求項1から23のいずれか一項に記載の方法に従ってイメージを再構築するために使用するコンピュータシステム。
【請求項48】
請求項1から23のいずれか一項に記載の方法に従ってイメージを取得、処理するためのコンピュータシステムの使用。
【請求項49】
コンピュータシステム上で実施するときに、取得されたイメージデータを用いて、請求項1から23のいずれか一項に記載の方法を実施するコンピュータコードを備えたコンピュータプログラム。
【請求項50】
請求項49に記載のコンピュータ用のプログラムを格納するコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項51】
請求項1から23のいずれか一項に記載の方法を用いて、又は、請求項24から50のいずれか一項に記載の装置を用いて生成されたイメージ。
【請求項52】
請求項24から51のいずれか一項に記載の装置を備えた核磁気共鳴イメージングシステム。
【請求項53】
請求項52に記載の核磁気共鳴イメージングシステムを用いて生成されたイメージ。
【請求項54】
請求項47,49又は50のいずれか一項に記載のコンピュータシステム、コンピュータプログラム又はコンピュータプログラムプロダクトをを用いて生成されたイメージ。
【請求項55】
添付図面を参照して明細書に記載の一実施形態において説明したイメージ取得及び処理方法。
【請求項56】
添付図面を参照して明細書に記載の一実施形態において説明したイメージ取得及び処理方装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【公表番号】特表2006−521857(P2006−521857A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506085(P2006−506085)
【出願日】平成16年4月2日(2004.4.2)
【国際出願番号】PCT/GB2004/001461
【国際公開番号】WO2004/088346
【国際公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(504132021)ジ・インスティチュート・オブ・キャンサー・リサーチ:ロイヤル・キャンサー・ホスピタル (16)
【出願人】(505370062)ザ・ロイヤル・マースデン・エヌエイチエス・ファウンデーション・トラスト (4)
【Fターム(参考)】