説明

磁気記憶装置及びヘッドの位置決め方法

【課題】ディスクフラッタのみの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、精度良くヘッドの位置決め制御を実行する。
【解決手段】磁気記憶装置が備えるセンサ100が、ディスクフラッタとアーム曲げ振動とを含む第1の信号を検出し、センサ101が、アーム曲げ振動のみを含む第2の信号を検出する。磁気記憶装置が、上記検出された第1の信号と第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、ヘッドの位置決め制御を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気ディスク装置を始めとする磁気記憶装置及びヘッドの位置決め方法に関し、特に、ディスクフラッタを精度良く検出し、該ディスクフラッタの検出結果に基づいてヘッドの位置決め制御を行う磁気記憶装置及びヘッドの位置決め方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、磁気ディスクを始めとする磁気記憶装置の記録密度の上昇に伴い、磁気記憶装置について、磁気ヘッド等のヘッドを例えば磁気ディスク等の磁気記憶媒体の所定のトラックへ追従させる位置決め制御を高い精度で実行することが求められている。ここで、ディスクが回転することによって生じる風に起因するディスクフラッタが、ヘッドの位置決め精度に大きな悪影響を及ぼす。ディスクフラッタは、ディスク自体のディスク平面と垂直な方向への振動である。
【0003】
磁気ヘッドの位置決め制御を行う従来技術として、圧電素子、容量センサ、歪みセンサなどをサスペンション又はサスペンションを支持するアーム上やハウジングに設けることでディスク振動を検出し、検出されたディスク振動に応じてフィードフォワード(FF)制御を実行する技術が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2を参照)。
【特許文献1】特開2006−107708号公報
【特許文献2】特開2003−217244号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
サスペンション又はそれを支持するアームにセンサを取り付ける従来技術では、サスペンションやアームの形状、また、センサの取り付け方法によっては、FF制御によって抑圧したいディスクフラッタ周波数付近に、位置誤差信号には現れない他の振動を検出してしまう場合がある。例えば、ディスクフラッタを検出するために、サスペンション上に高感度のセンサを取り付けた場合、抑圧したいディスクフラッタ周波数付近に、サスペンションを支持しているアームの曲げ振動(アーム曲げ振動)も一緒に検出してしまう場合がある。
【0005】
アーム曲げ振動は、位置誤差信号には殆ど現れない。従って、アーム曲げ振動を含んだセンサ信号(センサによって検出された信号)を利用してFF制御を行うと、ディスクフラッタを上手く抑圧できないだけではなく、磁気ヘッドの位置決め精度を悪化させてしまう。
【0006】
従来技術の問題点について、図15及び図16を用いて、より具体的に説明する。図15は、ディスクフラッタを抑圧するためのFF制御を実行しない場合の、磁気ディスク装置の磁気ヘッドから得られる位置誤差信号スペクトラムの例を示す図である。図15中に示すように、磁気ディスク装置におけるディスクフラッタ200は、1.5kHz〜4.5kHz付近に存在している。図16は、サスペンション上に取り付けたセンサによるセンサ信号のスペクトラムの例を示す図である。図16には、ディスクフラッタ200だけではなく、2kHz付近に、ディスクフラッタを隠すように、アーム曲げ振動201が現れている。従来技術のように、図16に示すようなアーム曲げ振動201を含んだセンサ信号を利用してFF制御を実行すると、磁気ヘッドの位置決め精度が悪化する。
【0007】
本発明は、ディスクフラッタのみの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、精度良くヘッドの位置決め制御を実行する磁気記憶装置の提供を目的とする。
【0008】
また、本発明は、ディスクフラッタのみの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、精度良くヘッドの位置決め制御を実行するヘッドの位置決め制御方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本磁気記憶装置は、ディスクフラッタとアーム曲げ振動とを含む第1の信号を検出する第1のセンサと、前記アーム曲げ振動のみを含む第2の信号を検出する第2のセンサと、前記検出された前記第1の信号と前記第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、ヘッドの位置決め制御を実行する制御手段とを備える。
【0010】
また、本ヘッドの位置決め制御方法は、磁気記憶装置におけるヘッドの位置決め制御方法であって、前記磁気記憶装置が備える第1のセンサが、ディスクフラッタとアーム曲げ振動とを含む第1の信号を検出し、前記磁気記憶装置が備える第2のセンサが、前記アーム曲げ振動のみを含む第2の信号を検出し、前記検出された前記第1の信号と前記第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、ヘッドの位置決め制御を実行する。
【発明の効果】
【0011】
本磁気記憶装置、本ヘッドの位置決め制御方法は、ディスクフラッタのみの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、ヘッドの位置決め制御を実行する。従って、本磁気記憶装置、本ヘッドの位置決め制御方法によれば、精度良くヘッドの位置決め制御を実行することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明の実施例1について説明する。図1は、本発明の実施例1の磁気記憶装置のブロック図の例である。実施例1の磁気記憶装置は、例えば、磁気ディスク装置である。該磁気記憶装置は、磁気ディスク等のディスク7、アクチュエータ8を含むハウジング6を備える他、演算回路1、フィードフォワード(FF)制御回路2、フィードバック制御回路3、加算部4、ボイスコイルモータ(VCM:Voice Coil Motor) 制御回路5を備える。ハウジング6内のアクチュエータ8は、周知のように、磁気ヘッド等のヘッド(図示を省略)を支持するサスペンション81、サスペンションを支持するアーム82、後述するVCM制御回路5によって制御されてヘッドの位置決めを行うVCM83を備える。
【0013】
図2は、図1中のアクチュエータの拡大図の例である。図2中に示すように、センサ100がサスペンション81に設けられ、センサ101がアーム82に設けられる。サスペンション81に設けられたセンサ100は、ディスクフラッタとアーム曲げ振動とを含む第1の信号を検出する。アーム82に設けられたセンサ101は、アーム曲げ振動のみを含む第2の信号を検出する。センサ100、101は、例えば、歪みセンサ、圧電素子、容量センサである。センサ100、101として、PVDF(PolyvinylladeneFluoride film)センサを用いるようにしてもよい。
【0014】
図1に戻って、演算回路1は、センサ100によって検出された上記第1の信号とセンサ101によって検出された上記第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を取得(算出)する。演算回路1が、センサ100によって検出された上記第1の信号とセンサ101によって検出された上記第2の信号との一次結合をとる(例えば、第1の信号の周波数成分から第2の信号に含まれるアーム曲げ振動の周波数成分を取り除く)ことによって、ディスクフラッタの周波数成分を取得するようにしてもよい。
【0015】
フィードフォワード制御回路2は、算出されたディスクフラッタの周波数成分を抑圧するための制御量(第1の制御量)を出力する。フィードバック制御回路3は、周知のように、サスペンション81が支持しているヘッド(図示を省略)から位置誤差信号を取得し、該位置誤差信号に基づいて制御量(第2の制御量)を出力する。加算部4は、第1の制御量と第2の制御量とを加算し、加算結果をVCM制御回路に入力する。VCM制御回路5は、入力された加算結果に基づいてVCM83を駆動して、ヘッドの位置決め制御を行う。すなわち、図1中の演算回路1、フィードフォワード制御回路2、フィードバック制御回路3、加算部4、VCM制御回路5を含む部分が、検出された第1の信号と第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、ヘッドの位置決め制御を実行する制御手段である。
【0016】
図3は、実施例1の磁気記憶装置におけるヘッドの位置決め処理フローを示す図である。まず、演算回路1が、センサ100によって検出された第1の信号とセンサ101によって検出された第2の信号とを取得する(ステップS1)。例えば、演算回路1は、図4に示すような、ディスクフラッタ200とアーム曲げ振動201とを含む第1の信号をセンサ100から取得する。また、例えば、演算回路1は、図5に示すような、アーム曲げ振動201のみを含む第2の信号をセンサ101から取得する。
【0017】
次に、演算回路1が、第1の信号と第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を算出する(ステップS2)。演算回路1は、例えば、図4に示す第1の信号と図5に示す第2の信号との一次結合をとることによって、ディスクフラッタの周波数成分を算出する。図6に、算出されたディスクフラッタ200の周波数成分を示す。
【0018】
フィードフォワード制御回路2が、算出されたディスクフラッタの周波数成分を抑圧するための制御量(第1の制御量)を出力する(ステップS3)。加算部4が、第1の制御量とフィードバック制御回路3が出力する制御量(第2の制御量)とを加算する(ステップS4)。VCM制御回路5が、ステップS4における加算結果に基づいてVCM83を駆動して、ヘッドの位置決めを実行する(ステップS5)。図7に、上記図3を参照して説明した、実施例1の磁気記憶装置におけるヘッドの位置決め処理フローに従ってヘッドの位置決めを実行した時の位置誤差信号スペクトラムを示す。図7に示す位置誤差信号スペクトラムを見ると、上記ヘッドの位置決め処理フローを実行する前の位置誤差信号スペクトラムにおける、1.5kHz〜4.5kHz付近に存在しているディスクフラッタ(例えば、図15に示すような、1.5kHz〜4.5kHz付近のディスクフラッタ200)が抑圧されていることがわかる。なお、後述する他の実施例の磁気記憶装置におけるヘッドの位置決め処理フローに従ってヘッドの位置決めを実行した時にも、図7に示す位置誤差信号スペクトラムと同様の位置誤差信号スペクトラムが得られる。
【0019】
次に、本発明の実施例2について説明する。図8は、本発明の実施例2の磁気記憶装置のブロック図の例である。実施例2の磁気記憶装置が備える各処理部のうち、図1に示す磁気記憶装置が備える処理部と同一の符号が付けられたものは、図1に示す磁気記憶装置が備える処理部と同様である。
【0020】
実施例2の磁気記憶装置においては、センサ100とセンサ101とが物理的に接続されている。すなわち、センサ100とセンサ101とは、センサ100が検出する第1の信号からセンサ101が検出する第2の信号に含まれるアーム曲げ振動が除去された信号の周波数成分である、ディスクフラッタの周波数成分がフィードフォワード制御回路21に入力されるように接続される。センサ100とセンサ101とは、実験的に予め決定された任意の接続態様で接続することができる。フィードフォワード制御回路21は、入力されたディスクフラッタの周波数成分を抑圧するための制御量(第1の制御量)を出力する。すなわち、図8中のフィードフォワード制御回路21、フィードバック制御回路3、加算部4、VCM制御回路5を含む部分が、検出された第1の信号と第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、ヘッドの位置決め制御を実行する制御手段である。
【0021】
図9は、実施例2の磁気記憶装置におけるヘッドの位置決め処理フローを示す図である。まず、フィードフォワード制御回路21に、センサ100が検出する第1の信号からセンサ101が検出する第2の信号に含まれるアーム曲げ振動が除去された信号の周波数成分である、ディスクフラッタの周波数成分が入力される(ステップS11)。次に、フィードフォワード制御回路21が、入力されたディスクフラッタの周波数成分を抑圧するための制御量(第1の制御量)を出力する(ステップS12)。加算部4が、第1の制御量とフィードバック制御回路3が出力する制御量(第2の制御量)とを加算する(ステップS13)。VCM制御回路5が、ステップS13における加算結果に基づいてVCM83を駆動して、ヘッドの位置決めを実行する(ステップS14)。
【0022】
次に、本発明の実施例3について説明する。図10は、本発明の実施例3の磁気記憶装置のブロック図の例である。また、図11は、図10中のアクチュエータ8の拡大図である。図10に示す磁気記憶装置が備える各処理部のうち、図1に示す磁気記憶装置が備える処理部と同一の符号が付けられたものは、図1に示す磁気記憶装置が備える処理部と同様である。
【0023】
実施例3の磁気記憶装置においては、図11に示すように、非接触変位センサ102がアーム82に設けられている。非接触変位センサ102は、磁気記憶装置が備えるアーム82とディスク7(図10を参照)との間の相対変位を示す信号を、ディスクフラッタとアーム曲げ振動とを含む第1の信号として検出する。一方、アーム82に設けられたセンサ101は、アーム曲げ振動のみを含む第2の信号を検出する。
【0024】
図10に示す演算回路11は、非接触変位センサ102が検出した第1の信号とセンサ101が検出した第2の信号とに基づいて、ディスクフラッタの周波数成分を取得(算出)する。演算回路11が、非接触変位センサ102によって検出された第1の信号とセンサ101によって検出された第2の信号との一次結合をとる(例えば、非接触変位センサ102によって検出された信号の周波数成分から第2の信号に含まれるアーム曲げ振動の周波数成分を取り除く)ことによって、ディスクフラッタの周波数成分を取得するようにしてもよい。なお、図10中の演算回路11、フィードフォワード制御回路2、フィードバック制御回路3、加算部4、VCM制御回路5を含む部分が、検出された第1の信号と第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、ヘッドの位置決め制御を実行する制御手段である。
【0025】
図12は、実施例3の磁気記憶装置におけるヘッドの位置決め処理フローを示す図である。まず、演算回路11が、非接触変位センサ102によって検出された第1の信号とセンサ101によって検出された第2の信号とを取得する(ステップS21)。例えば、演算回路11は、前述した図4に示すような、ディスクフラッタ200とアーム曲げ振動201とを含む第1の信号を非接触変位センサ102から取得する。また、例えば、演算回路11は、図5に示すような、アーム曲げ振動201のみを含む第2の信号をセンサ101から取得する。
【0026】
次に、演算回路11が、第1の信号と第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を算出する(ステップS22)。演算回路11は、例えば、前述した図4に示す第1の信号と図5に示す第2の信号との一次結合をとることによって、図6に示すようなディスクフラッタの周波数成分を算出する。
【0027】
フィードフォワード制御回路2が、算出されたディスクフラッタの周波数成分を抑圧するための制御量(第1の制御量)を出力する(ステップS23)。加算部4が、第1の制御量とフィードバック制御回路3が出力する制御量(第2の制御量)とを加算する(ステップS24)。VCM制御回路5が、ステップS24における加算結果に基づいてVCM83を駆動して、ヘッドの位置決めを実行する(ステップS25)。
【0028】
次に、本発明の実施例4について説明する。図13は、本発明の実施例4の磁気記憶装置のブロック図の例である。実施例4の磁気記憶装置が備える各処理部のうち、図10に示す磁気記憶装置が備える処理部と同一の符号が付けられたものは、図10に示す磁気記憶装置が備える処理部と同様である。
【0029】
実施例4の磁気記憶装置においては、非接触変位センサ102とセンサ101とが物理的に接続されている。すなわち、非接触変位センサ102とセンサ101とは、非接触変位センサ102が検出する第1の信号からセンサ101が検出する第2の信号に含まれるアーム曲げ振動が除去された信号の周波数成分である、ディスクフラッタの周波数成分がフィードフォワード制御回路22に入力されるように接続される。非接触変位センサ102とセンサ101とは、実験的に予め決定された任意の接続態様で接続することができる。フィードフォワード制御回路22は、入力されたディスクフラッタの周波数成分を抑圧するための制御量(第1の制御量)を出力する。すなわち、図13中のフィードフォワード制御回路22、フィードバック制御回路3、加算部4、VCM制御回路5を含む部分が、検出された第1の信号と第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、ヘッドの位置決め制御を実行する制御手段である。
【0030】
図14は、実施例4の磁気記憶装置におけるヘッドの位置決め処理フローを示す図である。まず、フィードフォワード制御回路22に、非接触変位センサ102が検出する第1の信号からセンサ101が検出する第2の信号に含まれるアーム曲げ振動が除去された信号の周波数成分である、ディスクフラッタの周波数成分が入力される(ステップS31)。次に、フィードフォワード制御回路22が、入力されたディスクフラッタの周波数成分を抑圧するための制御量(第1の制御量)を出力する(ステップS32)。加算部4が、第1の制御量とフィードバック制御回路3が出力する制御量(第2の制御量)とを加算する(ステップS33)。VCM制御回路5が、ステップS33における加算結果に基づいてVCM83を駆動して、ヘッドの位置決めを実行する(ステップS34)。
【0031】
以上から把握できるように、本実施形態の特徴を述べると以下の通りである。
【0032】
(付記1)ディスクフラッタとアーム曲げ振動とを含む第1の信号を検出する第1のセンサと、
前記アーム曲げ振動のみを含む第2の信号を検出する第2のセンサと、
前記検出された前記第1の信号と前記第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、ヘッドの位置決め制御を実行する制御手段とを備える
ことを特徴とする磁気記憶装置。
【0033】
(付記2)前記第1のセンサが、前記磁気記憶装置のサスペンションに設けられ、
前記第2のセンサが、前記磁気記憶装置のアームに設けられる
ことを特徴とする付記1記載の磁気記憶装置。
【0034】
(付記3)前記第1のセンサと前記第2のセンサとが物理的に接続されている
ことを特徴とする付記2記載の磁気記憶装置。
【0035】
(付記4)前記制御手段が、前記検出された前記第1の信号と前記第2の信号との一次結合をとることによって、前記ディスクフラッタの周波数成分を取得する
ことを特徴とする付記1記載の磁気記憶装置。
【0036】
(付記5)前記第1のセンサが、前記磁気記憶装置が備えるアームに設けられ、前記磁気記憶装置が備えるアームとディスクとの間の相対変位を示す信号を前記第1の信号として検出する非接触変位センサである
ことを特徴とする付記1記載の磁気記憶装置。
【0037】
(付記6)前記制御手段が、前記検出されたアームとディスクとの間の相対変位を示す信号との一次結合をとることによって、前記ディスクフラッタの周波数成分を取得する
ことを特徴とする付記5記載の磁気記憶装置。
【0038】
(付記7)前記第1のセンサと前記第2のセンサとが物理的に接続されている
ことを特徴とする付記5記載の磁気記憶装置。
【0039】
(付記8)磁気記憶装置におけるヘッドの位置決め制御方法であって、
前記磁気記憶装置が備える第1のセンサが、ディスクフラッタとアーム曲げ振動とを含む第1の信号を検出し、
前記磁気記憶装置が備える第2のセンサが、前記アーム曲げ振動のみを含む第2の信号を検出し、
前記検出された前記第1の信号と前記第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、ヘッドの位置決め制御を実行する
ことを特徴とするヘッドの位置決め制御方法。
【0040】
(付記9)前記第1のセンサが、前記磁気記憶装置のサスペンションに設けられ、
前記第2のセンサが、前記磁気記憶装置のアームに設けられる
ことを特徴とする付記8記載のヘッドの位置決め制御方法。
【0041】
(付記10)前記第1のセンサと前記第2のセンサとが物理的に接続されている
ことを特徴とする付記9記載のヘッドの位置決め制御方法。
【0042】
(付記11)前記制御手段が、前記検出された前記第1の信号と前記第2の信号との一次結合をとることによって、前記ディスクフラッタの周波数成分を取得する
ことを特徴とする付記8記載のヘッドの位置決め制御方法。
【0043】
(付記12)前記第1のセンサが、前記磁気記憶装置が備えるアームに設けられ、前記磁気記憶装置が備えるアームとディスクとの間の相対変位を示す信号を前記第1の信号として検出する非接触変位センサである
ことを特徴とする付記8記載のヘッドの位置決め制御方法。
【0044】
(付記13)前記検出されたアームとディスクとの間の相対変位を示す信号との一次結合をとることによって、前記ディスクフラッタの周波数成分を取得する
ことを特徴とする付記12記載のヘッドの位置決め制御方法。
【0045】
(付記14)前記第1のセンサと前記第2のセンサとが物理的に接続されている
ことを特徴とする付記12記載のヘッドの位置決め制御方法。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施例1の磁気記憶装置のブロック図の例である。
【図2】アクチュエータの拡大図の例である。
【図3】ヘッドの位置決め処理フローを示す図である。
【図4】第1の信号を示す図である。
【図5】第2の信号を示す図である。
【図6】ディスクフラッタの周波数成分を示す図である。
【図7】位置誤差信号スペクトラムを示す図である。
【図8】本発明の実施例2の磁気記憶装置のブロック図の例である。
【図9】ヘッドの位置決め処理フローを示す図である。
【図10】本発明の実施例3の磁気記憶装置のブロック図の例である。
【図11】アクチュエータの拡大図である。
【図12】ヘッドの位置決め処理フローを示す図である。
【図13】本発明の実施例4の磁気記憶装置のブロック図の例である。
【図14】ヘッドの位置決め処理フローを示す図である。
【図15】FF制御を実行しない場合の位置誤差信号スペクトラムの例を示す図である。
【図16】サスペンション上に取り付けたセンサによるセンサ信号のスペクトラムの例を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
1 演算回路
2 フィードフォワード制御回路
3 フィードバック制御回路
4 加算部
5 VCM制御回路
6 ハウジング
7 ディスク
8 アクチュエータ
81 サスペンション
82 アーム
83 VCM
100、101 センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクフラッタとアーム曲げ振動とを含む第1の信号を検出する第1のセンサと、
前記アーム曲げ振動のみを含む第2の信号を検出する第2のセンサと、
前記検出された前記第1の信号と前記第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、ヘッドの位置決め制御を実行する制御手段とを備える
ことを特徴とする磁気記憶装置。
【請求項2】
前記第1のセンサが、前記磁気記憶装置のサスペンションに設けられ、
前記第2のセンサが、前記磁気記憶装置のアームに設けられる
ことを特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
【請求項3】
前記第1のセンサと前記第2のセンサとが物理的に接続されている
ことを特徴とする請求項2記載の磁気記憶装置。
【請求項4】
前記制御手段が、前記検出された前記第1の信号と前記第2の信号との一次結合をとることによって、前記ディスクフラッタの周波数成分を取得する
ことを特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
【請求項5】
前記第1のセンサが、前記磁気記憶装置が備えるアームに設けられ、前記磁気記憶装置が備えるアームとディスクとの間の相対変位を示す信号を前記第1の信号として検出する非接触変位センサである
ことを特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
【請求項6】
磁気記憶装置におけるヘッドの位置決め制御方法であって、
前記磁気記憶装置が備える第1のセンサが、ディスクフラッタとアーム曲げ振動とを含む第1の信号を検出し、
前記磁気記憶装置が備える第2のセンサが、前記アーム曲げ振動のみを含む第2の信号を検出し、
前記検出された前記第1の信号と前記第2の信号とに基づいてディスクフラッタの周波数成分を取得し、取得されたディスクフラッタの周波数成分に基づいて、ヘッドの位置決め制御を実行する
ことを特徴とするヘッドの位置決め制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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