説明

移動式パネルを備えた間仕切り装置

【課題】 その高さが天井まで届かない移動式パネルを備えた間仕切り装置の提供。
【解決手段】 移動式パネル3はその上端中央に吊車28を取付け、該吊車28の両サイドには高さを低くしてガイド29,29を設け、又移動式パネル3の両側端には隙間防止材38,38を取付けると共に、隣り合う移動式パネル3,3が接合する際に隙間防止材38,38が当接しないように表面側と背面側に取付け、そして、ビーム2に形成した上レール37,37には吊車28を載せ、ガイド29,29は上レール37,37から下方へ延びるガイド片41,41に拘束され、両ガイド片41、41にはガイド29,29が外へはみ出すことが出来る切欠き部42a,42bを互い違いに設け、移動式パネル3の回転方向を一定方向と定めている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオフィスルーム等の比較的広い空間内に設置され、移動式パネルを備えた間仕切り装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建物の大きな空間を仕切るものとして間仕切り装置が多用されている。間仕切り装置にも色々なタイプがあり、床面から天井まで届くようにパネルを据え付けて構成する場合、又天井との間に空間を残してパネルを据え付けて構成する場合、更には私的な小さな空間を仕切るためのローパーティションと称される間仕切りを構成する場合などが知られている。
【0003】
一方、間仕切りパネルを移動式として天井レールに吊設したタイプも知られている。すなわち、仕切られる空間の大きさを用途に応じて変更できるように移動式パネルが用いられ、該移動式パネルはその上端両側には吊車が取付けられ、該吊車は天井レールに沿って移動することが出来、所定の位置で固定する為の上下圧接部材を備えている。そして、吊車は両側に設けている為に安定はするが、収納する場合の収納空間には別に2本の収納レールを設けることが必要となる。従って、非常に大掛りで製造コストも高い移動式間仕切り装置となる。
【0004】
勿論、上端中央に1個の吊車を取付けた移動式パネルは存在している。例えば、特開2002−38808号に係る「1点吊りの移動壁及び該移動壁による間仕切り装置」は、天井レールに吊設される移動壁であって、天井レールに対して交差した配列が可能となり、移動に際しても比較的安定する1点吊りの移動壁である。そこで、移動壁の上端中央には1個の吊車を取着し、そして天井レールの下面に接するか又は僅かな隙間を残して近接する横揺れ防止部材を吊りボルトの付近に取付けている。
この移動壁による間仕切り装置は、吊ボルト付近に横揺れ防止部材を取付けておりその構造は比較的簡単であるが、天井レールに沿って移動する際の安定性は十分でない。
【0005】
又、特開2008−180065号に係る「移動式間仕切装置の案内装置」は、移動式パネルの上部が天井に設けたガイドレールで案内され、下部が床面上を走行する下荷重方式であり、各移動パネルをガイドレールの方向変換部から直列保持部へ、その境界に有する段差を超えて確実且つスムーズに移動案内することが可能な移動式間仕切装置の案内装置である。
そこで、各移動パネルをガイドレールの方向変換部から直列保持部へ、その境界に有する段差を超えて移動案内し、移動パネルの上端部に設けた凹溝部内に、ガイドレールの直列保持部を受け入れるために、ローラ又はスライダーからなるスムーザーをその一部が移動パネルの側端部から移動方向へ突出するように設けている。
【0006】
この移動式間仕切装置の案内装置は、床面を走行する下荷重方式であり、走行安定性は優れているが、その構造は非常に複雑化し、必然的にコストは高くなる。
【特許文献1】特開2002−38808号に係る「1点吊りの移動壁及び該移動壁による間仕切り装置」
【特許文献2】特開2008−180065号に係る「移動式間仕切装置の案内装置」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、従来の移動式パネルを備えた間仕切り装置には上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこの問題点であり、まず構造が簡単で製造コストが安く、しかも移動パネルを移動する際に安定し、又、所定の位置で簡単に固定することが出来る移動式パネルを備えた間仕切り装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明が対象とする間仕切り装置は背丈は高いがその上端は天井までは届かない高さとしている。そこで、柱とビーム(横桟)にてフレームを構成し、該ビームは柱の上端にネジ止めにて連結している。柱の下端にはアジャスターが取付けられてその高さが調整される。ここで、移動式パネルはビームに設けた上レールに吊設されて移動可能とし、その為に移動式パネルの上端中央にはランナー(吊車)が取付けられ、吊車の両サイドにはガイドを設けている。
【0009】
そして、移動式パネルの下端両サイドにはアジャスターが取付けられ、該アジャスターは床面との間に隙間を有しているが、所定の位置にて該アジャスターを押下げて固定することが出来る。又、移動式パネルの側端にはクッション機能を備えた隙間防止材を取付けている。ところで、該移動式パネルは中央に設けた吊車を中心として回転することが出来るが、その為にビーム下端に沿設しているガイド片が一部切欠かれて開口している。しかも、切欠き開口は同一位置ではなく、互い違いに(位置を違えて)設けている。
【0010】
ところで、移動式パネルが吊設されるビームは柱の側面上端に連結されて間仕切り装置の丈夫なフレームを構成している。例えば、柱の側面には溝を長手方向に設け、この溝には第1連結部材が嵌り、ビーム先端には第2連結部材を取着している。上記溝はその開口両側に係止片が設けられて第1連結部材は該係止片に係止して開口から外れないようにしている。そして、第2連結部材側から第1連結部材をボルト締めすることで第2連結部材は柱側面に固定され、柱とビームは強固に連結される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の移動式間仕切り装置は、上端中央に吊車を取付け、その両サイドにはガイドを設けた移動式パネルであり、ビームに沿って設けた上レールに沿って安定して移動することが出来る。そして所定の位置では下端に設けたアジャスターを押し下げることで床面に圧着して固定される。このように、該移動式パネルは至って簡単な構造としている。
【0012】
そして、吊車を中心として回転することが出来るために、上レールに吊設されたままで片側へ寄せて収納出来る。しかも、ガイド片に形成した切欠き開口を互い違いの位置に設けることで移動式パネルの回転方向は一定に定まり、配列される向きは常に同じとなる。さらに、側端にはクッション機能を備えた隙間防止材を取付けている為に、上レールに沿って配列する各移動パネル間に隙間が生じて光が漏れることはない。勿論、クッション機能を備えていることで、柱側面及び他の移動式パネルに当接した際の衝撃音が抑制される。
【0013】
一方、本発明の移動式間仕切り装置のフレームは柱の上端にビームを連結して構成しているが、柱に設けた溝に嵌る第1連結部材とビーム先端に固定された第2連結部材をボルト締めした強固な連結構造であり、フレームの強度・剛性は高くて安定したものとなる。従って、該フレームのビームに移動式パネルを吊設して安定した走行が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る間仕切り装置の外観斜視図。
【図2】本発明に係る間仕切り装置で、(a)は平面図、(b)は正面図。
【図3】L形天井を有すフレームを備えた間仕切り装置の平面図。
【図4】T形天井を有すフレームを備えた間仕切り装置の平面図。
【図5】4枚の移動式パネルをビームの上レールに吊設した正面図。
【図6】移動式パネルの具体例。
【図7】両柱間に移動式パネルが配置されている横断面図。
【図8】ビームの上レールに移動式パネルが吊設されている縦断面図。
【図9】ビームのガイド片に形成した切欠き部。
【図10】柱とビームの連結構造を示す横断面図。
【図11】柱の溝に嵌る第1連結部材の具体例。
【図12】ビーム先端に固定される第2連結部材の具体例。
【図13】柱にビームを連結する工程。
【図14】ビームの縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は本発明に係る柱とビームの連結構造を備えた間仕切り装置の外観を示す実施例であり、同図の1は柱、2はビーム、3は移動式パネルを夫々表している。同図に示す間仕切り装置はコ型を成し、2面に移動式パネル3,3・・・が配列され、1面には固定式パネル4,4・・・が配列した形態をしている。ここで移動式パネル3及び固定式パネル4の具体的な構造は限定しないことにする。
【0016】
そして、所定の距離を隔てて起立した柱1,1の間には4枚の移動式パネル3,3・・・、及び固定式パネル4,4・・・が配列され、各固定式パネル4,4・・・間にはスタッドが介在して連結し、下端はアジャスターにて適当な高さに支持されている。又、固定式パネル4,4・・・の上端には上記ビーム2が載置され、固定式パネル4,4・・・の上端はビーム下側凹溝に嵌っている。一方の移動式パネル3,3・・・は上記ビーム2に形成した上レールに吊設されて、該上レールに沿って移動することが出来、片側に寄って収納されることで両柱1,1間をオープン状態とすることが出来る。
【0017】
同図に示す間仕切り装置のコ型形態は1具体例に過ぎないが、L型であっても、又口型にすることも可能である。本発明は移動式パネル3,3・・・をビーム2の上レールに吊設して構成した間仕切り装置であり、移動式パネル3,3・・・の重量及び移動に際して発生する力はフレームに作用する。その為に、該フレームを構成する柱1,1とビーム2との連結構造は強固なものでなくてはならない。
【0018】
ところで、同図に示す間仕切り装置は大きな空間に独立して設置されるタイプであるが、建物の壁面を一部兼用した移動式間仕切り装置とすることも可能である。図2は両側と奥側を建物の壁面5として正面にフレームを設置した場合であり、柱1,1は壁面5,5に面して起立し、そして両柱1,1の上端にビーム2が水平に掛架して連結している。ここで、ビーム2は天井との間に空間を残しており、正面には移動式パネル3,3・・・がビーム2に設けた上レールに吊設されている。
【0019】
図3は3本の柱1a,1b,1cを起立してL形フレームを構成している移動式間仕切り装置で、壁面5,5とで小空間を形成している。この場合は一方側面に移動式パネル3,3・・・を配列し、他方側面に固定式パネル4,4・・・を取付ける場合もある。又、図4は前記図2の間仕切り空間の中央に別な仕切りを設けた間仕切り装置を示している。このように、本発明の間仕切り装置は四方を移動式パネル3,3・・又は固定式パネル4,4・・・で囲むのではなく、建物の壁面とで間仕切り空間を形成することが出来る。そこで、柱1,1・・・を起立し、各柱1,1・・・の上端にビーム2,2・・・を掛架してフレームが構成される。
【0020】
このように本発明の間仕切り装置の形態は色々あり、図1、図2、図3、図4に示す場合に限定するものではないが、柱1の上端にビーム2を強固に連結してフレームを構成し、このフレームに移動式パネル3,3・・又は固定式パネル4,4・・が取付けられる点は共通している。そして、柱1,1・・・の下端にはアジャスターが取付けられて、フレーム全体の高さ調整が行われる。
【0021】
図5は両柱1,1間に4枚の移動式パネル3,3・・・を配列した場合の正面図であり、これら移動式パネル3,3・・・は上端に設けている吊車28(ランナー)によってビーム2に形成した上レールに吊設されている。又、吊車28の両サイド(パネル側端部)にはガイド29,29を有している。そして、移動式パネル3,3・・・の下端両サイドにはアジャスター30,30が取付けられていて、床面31との間で固定されている。同図に示す移動式パネル3は上桟32と下桟33、及び縦桟34,34にて枠組みされた枠体で構成し、そして2本の中桟35,35を有し、これら各桟にて形成される区画にはガラス板36,36・・・が嵌っている。勿論、上記中桟35を設けないで移動式パネル3を構成することもある。
【0022】
図6は移動式パネル3を示している具体例である。吊車28は移動式パネル3の上端から上方へ延びるボルト上端に軸支され、両サイドのガイド29,29は吊車28より低く成っている。上記アジャスター30,30は移動式パネル3の下端から下方へ延びるボルトに取付けられ、ローラを回転することで降下して床面31に圧接するように機能する。
【0023】
ところで、この移動式パネル3はビーム2に形成した上レールに吊設され、上レールに沿って移動し、そして上レールに吊設されたままで回転してその向きを変えることが出来る。図7は両柱1,1の間に配列している移動式パネル3,3の横断面を示し、又図8はビーム2に設けた上レール37,37に移動式パネル3が吊設され、その下端のアジャスター30が床面31に固定されている縦断面を表している。
【0024】
移動式パネル3の縦桟34には隙間防止材38が取付けられている。この隙間防止材38は樹脂を押出し成形したもので、側端にネジ止めにて取付けられ、しかも左右の縦桟34,34の隙間防止材38,38の位置は表面側と背面側に違えている。その為に、隣り合う移動式パネル3,3が接合する場合には、隙間防止材38,38同士が当接することはなく、互いに重なり合うことで隙間が防止され、光の漏れを塞ぐことが出来る。
【0025】
勿論、この隙間防止材38は樹脂を押出し成形したものであるから、弾性変形することが出来、移動式パネル3、3が接合する際に、又は柱1に当る際に発生する衝撃を抑制出来る。ただし、隙間防止材38の材質は何も樹脂に限るものではなく、金属などを使用することも出来る。
【0026】
ビーム2はアルミの押出し材であり、吊車28が嵌る空間39が形成され、側板40,40から内側へ上レール37,37を延ばし、この上レール37,37に吊車28が載っている。そして、上レール37,37の下方へ側板40,40を延長してガイド片41,41が設けられ、この両ガイド片41,41にガイド29が拘束されている。そして、下端に取付けているアジャスター30を押下げるならば、ガイド29を押上げて上レール37,37に当接し、その結果、移動式パネル3は床面31と上レール37,37との間で固定される。
【0027】
ところで、このビーム2に吊設されている移動式パネル3は吊車28を中心として回転することが出来、前記図7の点線で示すように該移動式パネル3はビーム2に対して垂直に配置される。そして、柱側に位置して収納される。ここで、ガイド片41,41には切欠き部が形成されていて、この切欠き部からガイド29が通過してビーム2の外へはみ出すことが出来る。
【0028】
図9はビーム2のガイド片41,41に形成した切欠き部42を示している。ガイド片41,41は上レール37,37の下側へ側板40,40を延長して設けているが、切欠き部42の位置は両ガイド片41,41の同じ位置ではなく、互い違いに設けている。同図のA−A断面に示すように左側ガイド片41が切欠かれて切欠き部42aを設け、又B−B断面に示すように右側ガイド片41が切欠かれて切欠き部42bを形成している。従って、吊車28は両切欠き部42a,42bの中間に位置してガイド29,29は切欠き部42a,42bを通過するが、移動式パネル3の回転方向は定まっている。すなわち、反対方向に回転してもガイド29,29は切欠き部42a,42bを通過して外へはみ出すことは出来ない。
【0029】
このように、フレームを構成するビーム2の上レール37,37に移動式パネル3,3・・が吊設されることで、フレームの強度・剛性は高くなくてはならない。ビーム2は柱1の側面に当接して連結されるが、ネジ止めにて固定される。すなわち、該ビーム2はアルミの押出し材で、連続した貫通穴を形成している為に、先端に第2連結部材10を前以て取着し、この第2連結部材10を柱1の側面にネジ止めすることが出来る。勿論、柱側にも別の第1連結部材9を取付けて互いにネジ止めされる。
【0030】
図10は柱1とビーム2の連結構造の横断面を示す具体例である。該柱1は側面にカバー6,6・・・を取付け、該カバー6,6・・は取外しすることが出来る。カバー6を取外すことで溝7が柱1に沿って形成され、該溝7は柱1の側面に開口すると共に両側には小さい係止片8,8を有している。そして、この溝7に上記第1連結部材9が嵌合し、両係止片8,8に係止することで側面の開口から第1連結部材9が外れることはない。一方、ビーム2の先端には第2連結部材10が固定されている。
【0031】
図11は上記第1連結部材9を示す具体例である。第1連結部材9は同図に示すように、細長い長方形の板状体であって、2個のネジ穴11,11が斜めに設けられ、これらネジ穴11,11の間に2個の穴12,12を貫通して設けている。又、上端にはネジ13を螺合し、その先端を僅かに背面側へ突出している。そして、第1連結部材9の両側には柱1の溝両側に設けた係止片8,8が係止することが出来る切欠き14,14を全長にわたって形成している。
【0032】
図12はビーム先端に固定される第2連結部材10を示す具体例である。この第2連結部材10も細長い長方形の板状体を成し、中央には2本のネジ15,15を螺合し、その先端を表面(柱側)へ突出している。そして、上端部と下端部にはボルトが挿入される段付き穴16,16を傾斜して設けている。又、この第2連結部材10をビーム2の先端にネジ止めする為に、ネジが挿入される穴17,17・・・が上記段付き穴16,16とは反対側に4ヶ所に設けている。一方、第2連結部材10の上端には切欠き部18が設けられ、下端には別の切欠き部19を設けている。
【0033】
図13はビーム2を柱1の側面に連結する工程を示す具体例である。
(a)はビーム2の先端に第2連結部材10をネジ止めした場合である。ネジ止め用のネジ20,20・・・は第2連結部材10に設けた穴17,17・・に挿入されてビーム2のネジ穴に螺合して固定される。ここで、第2連結部材10の内側から螺合したネジ15,15の先端が表面21から延びている。
【0034】
(b)第1連結部材9を第2連結部材10の表面から突出した上記2本のネジ15,15に係止した場合である。又、第1連結部材9の上端背面22にはネジ13が突出している。このように、ネジ15,15は穴12,12に嵌って第1連結部材9が支持され、この状態で柱1に設けた溝7に第1連結部材9が嵌入する。前記図10に横断面を示しているように、溝7は第1連結部材9がガタ付くことなく嵌入出来る大きさと成っている。そこで、第2連結部材10から突出した2本のネジ15,15にて支持することで、第1連結部材9の向きを正しく定めて溝7に嵌入し易くなる。そして、一旦、溝7に嵌った第1連結部材9は仮にネジ15,15から外れても上端部に突出したネジ13が柱1のリブ23に係止して落下することはない。ここで、ボルト24,24を段付き穴16,16に挿入して第1連結部材9のネジ穴11,11に一部螺合した仮止め状態として、柱1の溝7に嵌入することも出来る。
【0035】
(c)このように、溝7に嵌った第1連結部材9は第2連結部材10の背面側から斜めに挿入したボルト24,24によって絞め付けられる。すなわち、ボルト24,24は第1連結部材9に設けたネジ穴11,11に螺合して絞め付けられ、その結果、第2連結部材10の表面は柱1の側面に当接すると共に圧着して固定される。そして、ボルト24,24は第1連結部材9のネジ穴11,11を貫通し、柱1のリブ23に設けた穴をも貫通している。
【0036】
このように、ビーム2は柱1の側面に強固に連結され、フレームが構成される。そして、ビーム2の上側凹溝25に電気配線が収容されることもあり、この配線は第2連結部材10の上端に設けた切欠き部18を通って柱1の溝7に納まることが出来る。勿論、第1連結部材9にて切欠き部18が塞がれないように短く成っている。一方、ビーム2にパネルを取付けない場合には下側凹溝26には図14にビームの縦断面を示すようにカバー27が取付けられる。第2連結部材10の下端の切欠き部19は、このカバー27を取付ける為のものである。
【符号の説明】
【0037】
1 柱
2 ビーム
3 移動式パネル
4 固定式パネル
5 壁面
6 カバー
7 溝
8 係止片
9 第1連結部材
10 第2連結部材
11 ネジ穴
12 穴
13 ネジ
14 切欠き
15 ネジ
16 段付き穴
17 穴
18 切欠き部
19 切欠き部
20 ネジ
21 表面
22 背面
23 リブ
24 ボルト
25 凹溝
26 凹溝
27 カバー
28 吊車
29 ガイド
30 アジャスター
31 床面
32 上桟
33 下桟
34 縦桟
35 中桟
36 ガラス板
37 上レール
38 隙間防止材
39 空間
40 側板
41 ガイド片
42 切欠き部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その高さが天井まで届かない間仕切り装置の骨組みと成るフレームは柱とビームで構成し、該ビームに移動式パネルを吊設すると共にビームに形成した上レールに沿って移動すると共に回転して向きを変えることが出来る移動式パネルを備えた間仕切り装置において、移動式パネルはその上端中央に吊車を取付け、両サイドには高さを低くしてガイドを設け、又移動式パネルの両側端には隙間防止材を取付けると共に、隣り合う移動式パネルが互いに接合する際に隙間防止材が当接しないように表面側と背面側に取付け、そしてビームに形成した上レールには吊車を載せ、上記ガイドは上レールから下方へ延びるガイド片に拘束され、両ガイド片には移動式パネルの回転に伴ってガイドが外へはみ出すことが出来る切欠き部を互い違いに設け、移動式パネルの回転方向を一定方向と定めたことを特徴とする移動式パネルを備えた間仕切り装置。
【請求項2】
上記フレームは柱とビームが連結して構成され、四角形断面の柱側面には溝を長手方向に設けると共に側面に開口を有し、開口の両側には係止片を形成し、この溝に第1連結部材を嵌めて上記係止片に係止し、第2連結部材はビーム先端に固定され、そして第2連結部材の内側からボルトを介して上記第1連結部材を締め付けることで第2連結部材の表面を柱側面に圧着・固定し、そして第2連結部材のネジ穴に螺合して表面から突出した複数本のネジを第1連結部材の穴に嵌め、さらに第2連結部材の上端と下端には切欠き部を形成した請求項1記載の移動式パネルを備えた間仕切り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−6974(P2011−6974A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−153062(P2009−153062)
【出願日】平成21年6月27日(2009.6.27)
【出願人】(000105693)コマニー株式会社 (105)
【Fターム(参考)】