説明

移動端末及びそれが移動状態を報告する方法

本発明は移動端末が移動状態を報告する方法を開示し、ユーザー端末(UE)は無線資源制御(RRC)の接続状態で発展型ノード(eNodeB)が発信した第1の評価パラメータに基づいて、自身の移動状態を評価し、評価した後の第1の判定結果を得ることと、UEは第1の判定結果をRRCの接続状態における測定報告メッセージによってeNodeBに報告することとを含む。本発明はさらにある移動端末を開示し、RRCの接続状態で、自身の移動状態に対する判定結果をeNodeBに報告し、eNodeBが異なる移動状態のUEに対して適切性がある異なる処理策略を採用させることができ、実際な応用に便利を与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は移動通信システムにおける移動状態評価技術に関し、特に移動端末及びそれが移動状態を報告する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP, 3rd Generation Partnership Project)プロトコルはロング・ターム・エボリューション(LTE, Long Term Evolution)システムにおけるアイドル(Idle)状態にあるユーザー端末(UE, User Equipment)が自身の移動状態に対する判定準則、及びそれぞれの移動状態の間の転化関係を定義し、具体的な説明は以下である。
【0003】
UEが予め設定されたTCRmaxの時間周期内にセル再選択を実行する回数は設定された下限回数NCR_Mより大きく、上限回数NCR_Hより小さいまたはそれに等しいと、UEが中速移動状態にあると考え、
UEが予め設定されたTCRmaxの時間周期内にセル再選択を実行する回数は設定されたNCR_Hより大きいと、UEが高速移動状態にあると考え、
UEが予め設定されたTCRmaxHystの時間周期内にセル再選択を実行する回数はNCR_Mより小さいまたはそれに等しいと、UEが正常移動状態にあると考える。
【0004】
UEが自身のセル再選択の回数を検出し、上記の高速移動状態の判定準則をみたすと、高速移動状態に入り、上記の中速移動状態の判定準則を満たすと、中速移動状態に入り、高速移動状態の判定準則も満たさなく、中速移動状態の判定準則も満たさないと、正常移動状態に入る。
【0005】
上記のそれぞれの判定準則に用いられた評価パラメータは発展型ノードB(eNodeB, evolved NodeB)によって配置され、システムブロードキャストによってUEに発信し、UEは判定準則に従って自身の移動状態を判断した後、対応するセル再選択パラメータを選択してセル再選択を実行することとする。ところで、ネットワークサイドに位置するeNodeBはUEが自身移動状態に対する判定結果を知ることができなく、UEの移動速度を直接に測定することができないため、周波数オフセット補正、資源スケジューリング、目標セルの切り替え等の処理を実行する際に、異なる移動状態のUEに対して適切性がある異なる処理策略を採用することができなく、実際な応用に不便を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この事情に鑑み、本発明は、eNodeBがUEの移動状態を知ることができない問題を解決するように移動端末及びその移動状態を報告する方法を提供する主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達するために、本発明の技術案は次のように実現する。
【0008】
本発明はある移動端末が移動状態を報告する方法であって、
ユーザー端末(UE)が無線資源制御(RRC)の接続状態で発展型ノード(eNodeB)が発信した第1の評価パラメータに基づいて、自身の移動状態を評価し、評価した後の第1の判定結果を得ることと、
前記UEが第1の判定結果をRRCの接続状態での測定報告メッセージによって前記eNodeBに報告することを含む。
【0009】
前記UEが第1の評価パラメータに基づいて自身の移動状態を評価して第1の判定結果を取得し、具体的に、
UEは自身がそれぞれ予め設定された第1のタイマーt-Evaluationと第2のタイマーt-HystNormalの時間周期内にセルを取り替える回数を取得し、得られた回数を予め設定された第1の下限回数n-CellChangeMediumと第1の上限回数n-CellChangeHighに比較し、
UEはt-Evaluationの時間周期内にセルを取り替える回数がn-CellChangeMediumより大きく、且つn-CellChangeHighより小さいまたはそれに等しいと、UEが中速移動状態にあると判定し、
UEはt-Evaluationの時間周期内にセルを取り替える回数がn-CellChangeHighより大きいと、UEが高速移動状態にあると判定し、
UEはt-HystNormalの時間周期内にセルを取り替える回数がn-CellChangeMediumより小さいまたはそれに等しいと、UEが正常移動状態にあると判定する。
【0010】
該方法はさらに、前記UEは測定報告メッセージにおける新たに増加のセルMobilitystateによって前記第1の判定結果を携帯することを含み、具体的に、
現在評価して得られた第1の判定結果は高速移動状態であると、前記Mobilitystateが高(High)に設置され、
前記の現在評価して得られた第1の判定結果は中速移動状態であると、前記Mobilitystateが中(Medium)に設置され、
前記の現在評価して得られた第1の判定結果は正常移動状態であると、前記Mobilitystateが正常(Normal)に設置される。
【0011】
該方法はさらに、UEはRRCの接続状態に入る前に、eNodeBがシステムブロードキャストによって発信する第2の評価パラメータに基づいて自身の移動状態を評価し、評価した後の第2の判定結果を得ることと、前記UEがRRCの接続の確立を行う過程中に、RRCの接続の確立の完成メッセージによって、前記第2の判定結果をeNodeBに報告することを含む。
【0012】
前記UEが第2の評価パラメータに基づいて自身の移動状態を評価して第2の判定結果を取得し、具体的に、
UEは自身がそれぞれ予め設定された第3のタイマーTCRmaxと第4のタイマーTCRmaxHystの時間周期内にセル再選択を実行する回数を取得し、得られた回数を予め設定された第2の下限回数NCR_Mと第2の上限回数NCR_Hに比較し、
UEはTCRmaxの時間周期内にセル再選択を実行する回数がNCR_Mより大きく、且つNCR_Hより小さいまたはそれに等しいと、前記UEが中速移動状態にあると判定し、
UEはTCRmaxの時間周期内にセル再選択を実行する回数がNCR_Hより大きいと、前記UEが高速移動状態にあると判定し、
UEはTCRmaxHystの時間周期内にセル再選択を実行する回数がNCR_Mより小さいまたはそれに等しいと、前記UEが正常移動状態にあると判定する。
【0013】
該方法はさらに、前記UEはRRCの接続の確立の完成メッセージにおける新たに増加のセルMobilitystateによって前記第2の判定結果を携帯することを含み、具体的に、
前記最終回で評価して得られた第2の判定結果が高速移動状態であると、前記MobilitystateがHighに設置され、
前記最終回で評価して得られた第2の判定結果が中速移動状態であると、前記MobilitystateがMediumに設置され
前記最終回で評価して得られた第2の判定結果が正常移動状態であると、前記MobilitystateがNormalに設置される。
【0014】
UEは判定結果を前記eNodeBに報告した後に、該方法はさらに、前記eNodeBが周波数オフセット補正、資源スケジューリング、目標セルの切り替え処理を実行する際に、前記判定結果に基づいて異なる移動状態のUEに対して異なる処理策略を採用する。
【0015】
本発明はさらに、移動端末であって、
RRCの接続状態でeNodeBが発信した第1の評価パラメータに基づいて、移動端末の移動状態を評価し、評価した後の第1の判定結果を取得するための評価モジュールと、
前記第1の判定結果をRRCの接続状態での測定報告メッセージによって前記eNodeBに報告するための結果報告モジュールを備える。
【0016】
前記評価モジュールはさらに、移動端末がRRCの接続状態に入る前に、eNodeBがシステムブロードキャストによって発信した第2の評価パラメータに基づいて移動端末の移動状態を評価し、評価した後の第2の判定結果を取得することに用いられ、
これに対して、前記結果報告モジュールはさらに、移動端末がRRC接続の確立を行う過程中に、RRCの接続の確立の完成メッセージによって、前記第2の判定結果をeNodeBに報告することに用いられる。
【0017】
前記結果報告モジュールはさらに、測定報告メッセージにおける新たに増加のセルMobilitystateによって前記第1の判定結果を携帯し、RRCの接続の確立の完成メッセージにおける新たに増加のセルMobilitystateによって前記第2の判定結果を携帯することに用いられる。
【発明の効果】
【0018】
本発明が提供した移動端末及びその移動状態を報告する方法は、UEがRRCの接続状態で自身の移動状態に対する評価結果を測定報告メッセージによってeNodeBに報告し、或いは、Idle状態にあるUEがセルの再選択過程において移動状態評価に対する判定結果を、RRCシグナルによってeNodeBに報告し、eNodeBが該UEに対応する関連処理策略を選択するために参考を提供する。
【0019】
移動状態の評価はプロトコルにおいて従来の配置パラメータ、原則及び処理過程を使用してもよく、UEに余分の処理オーバーヘッドを与えることがなく、且つ移動状態を評価する指標はeNodeBが配置するパラメータであり、eNodeBはパラメータの配置によってUEと eNodeBが高、中、正常の異なる移動状態と速度の対応関係に対する認識を一致させる。
【0020】
本発明によって、セルの切り替え処理を実行する際に、eNodeBを助けてUEのキャリアタイプとセルプロパティ計画との一致性を実現するように、eNodeBが異なる移動状態のUEのために相応の速度プロパティの切り替え目標セルを選択することに有利であって、UEのために資源を配分する際に、異なるチャンネル状況の需求を満たすように、異なる移動状態のUEに対してそれぞれ周波数選択スケジューリングと周波数ホッピング技術を選択して使用し、そのほか、eNodeBが異なる移動状態のUEを適切性がある異なる周波数オフセット補正方法を採用することに役に立つ。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明における移動端末が移動状態を報告する方法のフローチャートである。
【図2】本発明における移動端末の構成仕組み模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下で、添加図面及び具体的な実施例を参照して本発明の技術案についてさらに詳細に説明する。
【0023】
本発明はeNodeBがUEの移動状態を知ることができない場合について、UEが移動状態を報告する方法を提供し、図1に示すように、主に以下のステップを含む。
【0024】
ステップ101:UEは、無線資源制御(RRC, Radio Resource Control)の接続状態でeNodeBが発信した第1の評価パラメータに基づいて、自身の移動状態を評価し、評価した後の第1の判定結果を取得する。
【0025】
UEはeNodeBがRRC接続再配分メッセージによって発信した第1の評価パラメータに基づいて、自身の移動状態を評価し、評価した後の第1の判定結果を取得し、具体的に以下の操作を含む。
【0026】
UEは自身がそれぞれ予め設定された第1のタイマーt-Evaluationと第2のタイマーt-HystNormalの時間周期内にセルを取り替える回数を取得し、得られた回数を予め設定された第1の下限回数n-CellChangeMediumと第1の上限回数n-CellChangeHighに比較し、
UEはt-Evaluationの時間周期内にセルを取り替える回数がn-CellChangeMediumより大きく、且つn-CellChangeHighより小さいまたはそれに等しいと、UEが中速移動状態にあると判定し、
UEはt-Evaluationの時間周期内にセルを取り替える回数がn-CellChangeHighより大きいと、UEが高速移動状態にあると判定し、
UEはt-HystNormalの時間周期内にセルを取り替える回数がn-CellChangeMediumより小さいまたはそれに等しいと、UEが正常移動状態にあると判定する。
【0027】
その中、t-Evaluationとt-HystNormalの取る値は実際な需要に応じて設置されることができ、且つt-Evaluationとt-HystNormalの間に大小関係がなく、取る値が相等であっても良いことも言うまでもない。n-CellChangeHighの取る値がn-CellChangeMediumより大きい必要がある。
【0028】
ステップ102:UEは第1の判定結果をRRCの接続状態での測定報告(MeasurementReport) メッセージによってeNodeBに報告する。
【0029】
UEはRRCの接続状態で、MeasurementReportメッセージによって現在評価して得られた第1の判定結果をeNodeBに報告することが好ましい。さらに、MeasurementReportメッセージにはセルMobilitystateを増設し、Mobilitystateを利用して第1の判定結果を携帯し、具体的に以下の3つの場合を含む。
【0030】
UEは現在に評価して得られた第1の判定結果が高速移動状態であると、Mobilitystateが高(High)に設置され、
UEは現在に評価して得られた第1の判定結果が中速移動状態であると、Mobilitystateが中(Medium)に設置され、
UEは現在に評価して得られた第1の判定結果が正常移動状態であると、Mobilitystateが正常(Normal)に設置される。
【0031】
その中、新たに増加のセルMobilitystateが対応した3GPPプロトコルにおける修正は具体的に、
【0032】
MeasurementReport ::= SEQUENCE {
criticalExtensions CHOICE{
c1 CHOICE{
measurementReport-r8 MeasurementReport-r8-IEs,
spare7 NULL,
spare6 NULL,spare5 NULL,spare4 NULL,
spare3 NULL,spare2 NULL,spare1 NULL
},
criticalExtensionsFuture SEQUENCE {}
}
}
MeasurementReport-r8-IEs ::= SEQUENCE {
measResults MeasResults,
nonCriticalExtension SEQUENCE {}
OPTIONAL
}
MeasResults ::= SEQUENCE {
measId MeasId,
measResultServCell SEQUENCE {
rsrpResult RSRP-Range,
rsrqResult RSRQ-Range
},
measResultNeighCells CHOICE {
measResultListEUTRA MeasResultListEUTRA,
measResultListUTRA MeasResultListUTRA,
measResultListGERAN MeasResultListGERAN,
measResultsCDMA2000 MeasResultsCDMA2000,
...
}
OPTIONAL,
...
}
MeasResultListEUTRA ::= SEQUENCE (SIZE (1..maxCellReport)) OF MeasResultEUTRA
MeasResultEUTRA ::= SEQUENCE {
physCellId PhysCellId,
cgi-Info SEQUENCE {
cellGlobalId CellGlobalIdEUTRA,
trackingAreaCode TrackingAreaCode,
plmn-IdentityList PLMN-IdentityList2
OPTIONAL
} OPTIONAL,
measResult SEQUENCE {
rsrpResult RSRP-Range
OPTIONAL,
rsrqResult RSRQ-Range
OPTIONAL,
Mobilitystate ENUMERATED { High,Medium,
Normal} OPTIONAL
...
}
}である。
【0033】
上記移動状態を報告する方法は接続態にあるUEに対して言い、本発明の他の実施例として、Idle状態にあるUEに対して、UEがRRCの接続状態に入る前に、eNodeBがシステムブロードキャストによって発信した第2の評価パラメータに基づいて、自身の移動状態を評価し、評価した後の第2の判定結果を得ることができ、さらに、RRCの接続の確立を行う過程中に、RRCの接続の確立の完成(RRC Connection Setup Complete)メッセージによって、第2の判定結果をeNodeBに報告する。
【0034】
UEは第2の評価パラメータに基づいて自身の移動状態を評価し、評価した後の第2の判定結果を取得し、具体的に以下の操作を含む。
【0035】
UEは自身がそれぞれ予め設定された第3のタイマーTCRmaxと第4のタイマーTCRmaxHystの時間周期内にセル再選択を実行する回数を取得し、得られた回数を予め設定された第2の下限回数NCR_Mと第2の上限回数NCR_Hに比較し、
UEはTCRmaxの時間周期内にセル再選択を実行する回数がNCR_Mより大きく、且つNCR_Hより小さいまたはそれに等しいと、UEが中速移動状態にあると判定し、
UEはTCRmaxの時間周期内にセル再選択を実行する回数が上限回数NCR_Hより大きいと、UEが高速移動状態にあると判定し、
UEはTCRmaxHystの時間周期内にセル再選択を実行する回数がNCR_Mより小さいまたはそれに等しいと、UEが正常移動状態にあると判定する。
【0036】
その中、TCRmaxとTCRmaxHystの取る値は実際な需要に応じて設置されることができ、且つTCRmaxとTCRmaxHystとの間に大小関係がなく、取る値が相等であっても良いことも言うまでもない。NCR_Hの取る値がNCR-Mより大きい必要がある。
【0037】
UEはRRCの接続の確立を行う過程中に、RRCConnectionSetupCompleteメッセージによって、最終回で評価して得られた判定結果をeNodeBに報告することができることが好ましい。さらに、RRC Connection Setup CompleteメッセージにはセルMobilitystateを増設することによって、Mobilitystateを利用して第2の判定結果を携帯することができ、具体的に以下3つの場合を含む。
【0038】
UEは最終回で評価して得られた第2の判定結果が高速移動状態であると、MobilitystateがHighに設置され、
UEは最終回で評価して得られた第2の判定結果が中速移動状態であると、MobilitystateがMediumに設置され、
UEは最終回で評価して得られた第2の判定結果が正常移動状態であると、MobilitystateがNormalに設置される。
【0039】
その中、新たに増加のセルMobilitystateが対応した3GPPプロトコルにおける修正は、具体的に、
【0040】
-- ASN1START
RRCConnectionSetupComplete::= SEQUENCE{
rrc-TransactionIdentifier RRC-TransactionIdentifier,
criticalExtensions CHOICE{
c1 CHOICE{
rrcConnectionSetupComplete-r8 RCConnectionSetupComplete-r8-IEs,
spare3 NULL,spare2 NULL,spare1 NULL
},
criticalExtensionsFuture SEQUENCE{}
}
}
RRCConnectionSetupComplete-r8-Ies::=SEQUENCE{
selectedPLMN-Identity INTEGER(1…6),
registeredMME RegisteredMME
OPTIONAL,
dedicatedInfoNAS DedicatedInfoNAS,
Mobilitystate ENUMERATED { High,Medium,
Normal} OPTIONAL
nonCriticalExtension SEQUENCE {}
OPTIONAL
}
RegisteredMME:= SEQUENCE {
plmn-Identity PLMN-Identity OPTIONAL,
mmegi BIT STRING(SIZE(16)),
mmec MMEC
}
-- ASN1STOPである。
【0041】
説明する必要なのは、上記のRRCの接続の確立の過程における移動状態報告方法、及びRRCの接続状態での移動状態の報告の方法は、単独に使用してもよく、これらを組み合わせても良いことである。
【0042】
UEは判定結果(第1の判定結果と第2の判定結果を含む)をeNodeBに報告した後、eNodeBが周波数オフセット補正、資源スケジューリング 、目標セルの切り替え等の処理を実行する際に、該判定結果に基づいて異なる移動状態のUEを異なる処理策略を採用することができる。例えば、UEはIdle状態で自身の移動状態が高速移動状態であると判断し、且つUEはRRCの接続を確立して自身の移動状態をeNodeBに報告すると、eNodeBはUEが報告したRRC Connection Setup CompleteメッセージにおけるセルMobilitystateに基づいて、UEが高速移動状態にあると分って、さらに、周波数選択スケジューリングを使用する際にUEチャンネルを満たすことができない場合に、該UEに対して周波数ホッピング技術を使用し、該UEに切り替えが発生すると、切り替える目標セルとしてeNodeBが高速セルを選択し、且つ該UEに対して大周波数オフセット補正の策略推定と周波数オフセット補正を選択して使用する。
【0043】
上記の移動端末が移動状態を報告する方法を実現するために、本発明はさらに移動端末を提供し、図2に示すように、評価モジュール10と結果報告モジュール20を備える。その中、評価モジュール10はRRCの接続状態で、eNodeBが発信した第1の評価パラメータに基づいて移動端末の移動状態を評価し、評価した後の第1の判定結果を得ることに用いられる。結果報告モジュール20,は第1の判定結果をRRCの接続状態での測定報告メッセージによってeNodeBに報告することに用いられる。
【0044】
評価モジュール10はさらに、移動端末がRRCの接続状態に入る前に、eNodeBがシステムブロードキャストによって発信した第2の評価パラメータに基づいて移動端末の移動状態を評価し、評価した後の第2の判定結果を得ることに用いられ、相応して、結果報告モジュール20はさらに、移動端末がRRCの接続の確立の過程中に、RRC接続の確立の完成メッセージによって、第2の判定結果をeNodeBに報告することに用いられることが好ましい。
【0045】
結果報告モジュール20は測定報告メッセージにおける新たに増加のセルMobilitystateによって第1の判定結果を携帯し、RRCの接続の確立によってメッセージにおける新たに増加のセルMobilitystateを完成して第2の判定結果を携帯する。
【0046】
以上のように、本発明が提供した移動端末及びその移動状態を報告する方法は、UEがRRCの接続状態で自身の移動状態に対する評価結果を、測定報告メッセージによってeNodeBに報告し、或いはIdle状態のUEがセル再選択過程中に移動状態に対して評価した判定結果を、RRCシグナルによってeNodeBに報告し、eNodeBが該UEに対応する関連処理策略を選択することに参考を提供する。
【0047】
移動状態の評価はプロトコルにおいて従来の配置パラメータ、原則及び処理過程を使用してもよく、UEに余分の処理オーバーヘッドを与えることがなく、且つ移動状態を評価する指標はeNodeBが配置するパラメータであり、eNodeBはパラメータの配置によってUEと eNodeBが高、中、正常の異なる移動状態と速度の対応関係に対する認識を一致させることができる。
【0048】
本発明によって、セルの切り替え処理を実行する際に、eNodeBを助けてUEのキャリアタイプとセルプロパティ計画との一致性を実現するように、eNodeBが異なる移動状態のUEのために相応の速度プロパティの切り替え目標セルを選択することに有利であって、UEのために資源を配分する際に、異なるチャンネル状況の需求を満たすように、異なる移動状態のUEに対してそれぞれ周波数選択スケジューリングと周波数ホッピング技術を選択して使用し、そのほか、eNodeBが異なる移動状態のUEを適切性がある異なる周波数オフセット補正方法を採用することに役に立つ。
【0049】
以上のように、ただ本発明の好ましい実施例に過ぎなく、本発明の保護範囲に限られるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動端末が移動状態を報告する方法であって、
ユーザー端末(UE)が無線資源制御(RRC)の接続状態において発展型ノード(eNodeB)が発信した第1の評価パラメータに基づいて、自身の移動状態を評価し、評価した後の第1の判定結果を得ることと、
前記UEが第1の判定結果をRRCの接続状態における測定報告メッセージによって前記eNodeBに報告することとを含むことを特徴とする移動端末が移動状態を報告する方法。
【請求項2】
前記UEが第1の評価パラメータに基づいて自身の移動状態を評価して第1の判定結果を取得し、具体的に、
UEは自身がそれぞれ予め設定された第1のタイマーt-Evaluationと第2のタイマーt-HystNormalの時間周期内にセルを取り替える回数を取得し、得られた回数を予め設定された第1の下限回数n-CellChangeMediumと第1の上限回数n-CellChangeHighに比較し、
UEがt-Evaluationの時間周期内においてセルを取り替える回数がn-CellChangeMediumより大きく、且つn-CellChangeHighより小さいまたはそれに等しいと、UEが中速移動状態にあると判定し、
UEがt-Evaluationの時間周期内においてセルを取り替える回数がn-CellChangeHighより大きいと、UEが高速移動状態にあると判定し、
UEがt-HystNormalの時間周期内においてセルを取り替える回数がn-CellChangeMediumより小さいまたはそれに等しいと、UEが正常移動状態にあると判定することを特徴とする請求項1に記載の移動端末が移動状態を報告する方法。
【請求項3】
前記UEは測定報告メッセージにおける新たに増加のセルMobilitystateによって前記第1の判定結果を携帯することをさらに含み、具体的に、
現在評価して得られた第1の判定結果は高速移動状態であると、前記Mobilitystateが高(High)に設置され、
前記の現在評価して得られた第1の判定結果は中速移動状態であると、前記Mobilitystateが中(Medium)に設置され、
前記の現在評価して得られた第1の判定結果は正常移動状態であると、前記Mobilitystateが正常(Normal)に設置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の移動端末が移動状態を報告する方法。
【請求項4】
UEがRRCの接続状態に入る前に、UE はeNodeBがシステムブロードキャストによって発信する第2の評価パラメータに基づいて自身の移動状態を評価し、評価した後の第2の判定結果を得ることと、前記UEがRRCの接続の確立を行う過程中に、RRCの接続の確立の完成メッセージによって、前記第2の判定結果をeNodeBに報告することとをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の移動端末が移動状態を報告する方法。
【請求項5】
前記UEが第2の評価パラメータに基づいて自身の移動状態を評価して第2の判定結果を取得することは、具体的に、
UEは自身がそれぞれ予め設定された第3のタイマーTCRmaxと第4のタイマーTCRmaxHystの時間周期内にセル再選択を実行する回数を取得し、取得した回数を予め設定された第2の下限回数NCR_Mと第2の上限回数NCR_Hに比較し、
UEがTCRmaxの時間周期内においてセル再選択を実行する回数がNCR_Mより大きく、且つNCR_Hより小さいまたはそれに等しいと、前記UEが中速移動状態にあると判定し、
UEがTCRmaxの時間周期内においてセル再選択を実行する回数がNCR_Hより大きいと、前記UEが高速移動状態にあると判定し、
UEがTCRmaxHystの時間周期内においてセル再選択を実行する回数がNCR_Mより小さいまたはそれに等しいと、前記UEが正常移動状態にあると判定することを特徴とする請求項4に記載の移動端末が移動状態を報告する方法。
【請求項6】
前記UEはRRCの接続の確立の完成メッセージにおける新たに増加のセルMobilitystateによって前記第2の判定結果を携帯することをさらに含み、具体的に、
前記最終回で評価して得られた第2の判定結果が高速移動状態であると、前記MobilitystateがHighに設置され、
前記最終回で評価して得られた第2の判定結果が中速移動状態であると、前記MobilitystateがMediumに設置され、
前記最終回で評価して得られた第2の判定結果が正常移動状態であると、前記MobilitystateがNormalに設置されることを特徴とする請求項4または5に記載の移動端末が移動状態を報告する方法。
【請求項7】
UEは判定結果を前記eNodeBに報告した後に、該方法はさらに、前記eNodeBが周波数オフセット補正、資源スケジューリング 、目標セルの切り替え処理を実行する際に、前記判定結果に基づいて異なる移動状態のUEに対して異なる処理策略を採用することを特徴とする請求項1または4に記載の移動端末が移動状態を報告する方法。
【請求項8】
RRCの接続状態でeNodeBが発信した第1の評価パラメータに基づいて、移動端末の移動状態を評価し、評価した後の第1の判定結果を取得するための評価モジュールと、
前記第1の判定結果をRRCの接続状態での測定報告メッセージによって前記eNodeBに報告するための結果報告モジュールとを備えることを特徴とする移動端末。
【請求項9】
前記評価モジュールはさらに、移動端末がRRCの接続状態に入る前に、eNodeBがシステムブロードキャストによって発信した第2の評価パラメータに基づいて移動端末の移動状態を評価し、評価した後の第2の判定結果を取得することに用いられ、
これに対して、前記結果報告モジュールはさらに、移動端末がRRC接続の確立を行う過程中に、RRCの接続の確立の完成メッセージによって、前記第2の判定結果をeNodeBに報告することに用いられることを特徴とする請求項8に記載の移動端末。
【請求項10】
前記結果報告モジュールはさらに、測定報告メッセージにおける新たに増加のセルMobilitystateによって前記第1の判定結果を携帯し、RRCの接続の確立の完成メッセージにおける新たに増加のセルMobilitystateによって前記第2の判定結果を携帯することに用いられることを特徴とする請求項8または9に記載の移動端末。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−529204(P2012−529204A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513461(P2012−513461)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【国際出願番号】PCT/CN2010/073409
【国際公開番号】WO2010/139262
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(509024525)ゼットティーイー コーポレーション (134)
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi−Tech Industrial Park,Nanshan District,Shenzhen City,Guangdong Province 518057, P.R. China
【Fターム(参考)】